JP5215490B1 - ゴムボート - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した走行ができ、安心・安全なゴムボートを提供する。
【解決手段】流体導入式中空形成チューブからなるボート本体であって、前記流体導入式中空形成チューブは、所定の大径直径円の円周上に、前記大径直径より小さい直径及び長尺で内部への圧縮流体の導入により膨らむ複数本の小径ホース11を螺旋状に巻回して配設し、これらの小径ホースに圧縮流体が導入されたときに、形成される大径中空を居住空間とした構成のゴムボート。
【選択図】図3

Description

本発明は、流体導入式中空形成チューブからなるゴムボートであって、
前記流体導入式中空形成チューブは、所定の大径直径円の円周上に、前記大径直径より小さい直径及び長尺で内部への圧縮流体の導入により膨らむ複数本の小径ホースを螺旋状に巻回して配設し、圧縮流体が導入されたときに形成される大径中空を居住空間とするゴムボートに関するものである。
一般的なゴムボートは、O又はU字型の枠体で骨格形成され、その枠体の底部にシートを張った構造となっており、ゴムボートの骨格を形成するチューブの中を居住空間としたものは見当たらない。
一方、膨張型救命筏において、居住空間を環状チューブ又は螺旋状に巻回した気のうで形成した救命筏(例えば、下記特許文献1参照)がある。以下、この救命筏について図10及び図11を参照して説明する。
図10は下記特許文献1に記載された救命筏を示し、硬質プラスチック等で形成した主枠の前後両側に螺旋状に巻回した気のうで形成した側胴部を接続し、さらにその側胴部の端部に硬質プラスチック等で形成した半球蓋を嵌着して筏本体を構成している。
図10Bは図10Aの一側胴部の気のうを分離して示す側面図で、環状気のうと気のうを所要のピッチLで螺旋状にしかも円錐形になるように巻回した気のうの大径側の一部が連通管を介して連通している。
また、上記により構成される側胴部の外周には水密加工を施したビニロン織布からなる外側被覆材を、また、内周には両面をゴム引きして機密性を保持したナイロン製の内側被覆材をそれぞれ貼着している。
特公昭50−22797号公報(図9,図10参照)
以上に述べた従来の膨張型救命筏では、硬質プラスチック等で形成した主枠の前後両側に螺旋状に巻回した気のうで形成した側胴部が設けられているが、側胴部の両先端には半球蓋が嵌着されており、筏(ボート)に推進装置を設置することは無理であった。
また、前記膨張型救命筏は主枠1個で構成されていることから、安定性を保つために主枠内にバラスとタンクを設けている。
更には、前記膨張型救命筏は気のうを螺旋状に巻回しているが、先端部の強度が弱いため円錐形の構造で、居住空間を狭くしている。
本発明はこのような従来の構成が有していた問題を解決し、推進装置を設置することによりゴムボートとして利用することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様のゴムボートは、流体導入式中空形成チューブからなり、該流体導入式中空形成チューブは、所定の大径直径円の円周上に、前記大径直径より小さい直径及び長尺で内部への圧縮流体の導入により膨らむ複数本の小径ホースを螺旋状に巻回して配設し、これらの小径ホースに圧縮流体が導入されたときに、両端に大径開口部及び内部にこれらの大径開口部に連通する大径中空が形成され、ボート本体の一方の開口部は硬質素材よりなる密閉蓋を形成し、他方の開口部は上部を開口状態とし、下部を硬質素材よりなる水密に閉塞したトランサム板を設けていることを特徴とする。
また、第2の態様のゴムボートは、前記第1の態様のゴムボートにおいて、前記小径ホースは、内面に密封処理を施した織布、ゴム又は合成樹脂のいずれか材料で形成されているか、或いは前記材料を何層にも貼り合わせて形成されていることを特徴とする。
また、第3の態様のゴムボートは、前記第1〜2の態様のゴムボートにおいて、前記小径ホースは、隣接するホースが直接結合されているか、又は環状に形成された気密性を有する折畳み自在な可撓性シート部材を介して結合されていることを特徴とする。
また、第4の態様のゴムボートは、前記第1〜3の態様のゴムボートにおいて、前記流体導入式中空形成チューブ両端の大径開口の近傍には、それぞれの大径開口部を固定する固定具が取付けてあることを特徴とする。
また、第5の態様のゴムボートは、前記第1〜4の態様のゴムボートにおいて、前記流体導入式中空形成チューブに設ける密閉蓋の形状は、半円球又は円錐形を特徴とする。
また、第6の態様のゴムボートは、前記第1〜5の態様のゴムボートにおいて、前記流体導入式中空形成チューブに、該流体導入式中空形成チューブと平行に直線状チューブを取り付け、或いは前記流体導入式中空形成チューブと平行に単一又は複数の流体導入式中空形成チューブを取り付けたことを特徴とする。
また、第7の態様のゴムボートは、前記第1〜6の態様のゴムボートにおいて、前記流体導入式中空形成チューブに、隣接する流体導入式中空形成チューブの側壁と密着して取り付けられているときは、密着した側壁に通路を開口し、該通路の周辺を水密に閉塞したことを特徴とする。
この発明の請求項1記載のゴムボートによれば、圧縮流体の導入により膨らむ複数本の小径ホースを螺旋状に巻回して配設しているので、これらの小径ホースの本数、太さ、長さや螺旋の角度、材質、圧入する流体の圧力により目的に合わせたものを製作できる。
また、ボート本体は複数本の小径ホースからなるので、座礁等で小径ホースに破損が生じても全小径ホースが一度に穴があかない限り安全を保つことができる。
更には、チューブ内に形成される大径中空の居住空間を広く利用することができ、中空内であるのでボートを覆うテント状のシートがなくとも外気や雨風を凌ぐことができる。
そして、ボート本体の一方の開口部は硬質素材よりなる密閉蓋を形成していることで航走安定性及び耐衝撃性を保持でき、他方の開口部は上部を開口状態としボートへの乗降り口として使用し、下部は硬質素材よりなる水密に閉塞したトランサム板を設け、推進装置を設置することができる。
第2の態様のゴムボートによれば、前記小径ホースは、内面に密封処理を施した織布、ゴム又は合成樹脂のいずれか材料で形成されているか、或いは前記材料を何層にも貼り合わせて形成されており、丈夫であることから安心・安全である。
第3の態様のゴムボートによれば、前記小径ホースは、隣接するホースが直接結合されているか、又は環状に形成された気密性を有する折畳み自在な可撓性シート部材を介して結合されているので、一部の小径ホースに破損が生じても安全を保つことができる。
第4の態様のゴムボートによれば、前記流体導入式中空形成チューブ両端の大径開口の近傍には、それぞれの大径開口部を固定する固定具が取付けてあるので、流体を圧入する装置が安定し、また、前記流体導入式中空形成チューブの両端の硬性が高くなることで走波性(波切り性)がよくなる。
第5の態様のゴムボートによれば、前記流体導入式中空形成チューブに設ける密閉蓋の形状は、半円球又は円錐形をしていることで走波性(波切り性)がよくなり、また、船首側の浮力の向上が図れるため、ボートの推進力が向上する。
第6の態様のゴムボートによれば、前記流体導入式中空形成チューブに、該流体導入式中空形成チューブと平行に直線状チューブを取り付けたときは、ボートがローリングせず、安定する。
また、前記流体導入式中空形成チューブと平行に単一又は複数の流体導入式中空形成チューブを取り付けたときは、更に安定するだけでなく、居住空間が広くなる。
第7の態様のゴムボートによれば、前記流体導入式中空形成チューブに、隣接する流体導入式中空形成チューブの側壁と密着して取り付け、密着した側壁に通路を開口したことで、仮に一方のゴムボートが浸水するようなことが生じても他方に移れることで安全を確保でき、また、居住空間を広く使用することができ居住性の向上が図れる。
図1は本発明の実施形態に係る流体導入式中空形成チューブによるゴムボートの概略斜視図である。 図2は図1のゴムボートを構成する流体導入式中空形成チューブ示し、図2Aは延ばした状態の平面図、図2Bは側面図、図2Cは一端側面図である。 図3は図1のゴムボートを示し、図3Aは展張した状態の斜め後ろからの斜視図、図3Bは図3AのIIIB−IIIB線で切断した断面図に圧縮流体導入・抜取り装置を取り付けしている。 図4Aは図3AのゴムボートをIVA−IVA線で切断した断面図、図4BはIVB−IVB線の断面図、図4Cは他方部の側面図である。 図5は図2の流体導入式中空形成チューブを構成する1本の直線状小径ホースを示し、図5Aは螺旋状に巻回する前の側面図、図5Bは螺旋状に巻回した状態の側面図である。 図6は直線状小径ホースを示し、図6Aは直線状小径ホースの一部断面図、図6Bは直線状小径ホースの長手方向と直交する方向で切断した断面図、図6Cは変形例に係る直線状小径ホースの断面図である。 図7Aは図1のゴムボートを構成する流体導入式中空孔形成チューブを作成する作製模式図、図7Bは変形例の模式図である。 図8は本発明の実施形態2に係るゴムボートの平面図で、図8Aは直線型チューブ2艘を平行に密着して併結した状態の平面図、図2Bは直線型チューブ2艘を平行に所定の間隔で併結した状態の平面図である。 図9は本発明の実施形態3に係るゴムボートの平面図で、図9Aは2艘を平行に併結した状態の平面図、図2Bは長さの異なる3艘を平行に併結した状態の平面図である。 図10は他の従来技術のゴムボートの断面図で、図10Aは第3実施例の正面図、図2Bは図10Aの気のう部を分離した側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は本発明の技術思想を具体化するためのゴムボートを例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
[実施形態1] 図1〜図4を参照して、本発明の実施形態1に係るゴムボート説明する。なお、図1は本発明の実施形態1に係るゴムボートの概略斜視図、図2はゴムボートの本体を構成する流体導入式中空形成チューブを示し、図2Aは延ばした状態の平面図、図2Bは側面図、図2Cは一端側面図、図3は図1のゴムボートを示し、図3Aは展張した状態の斜視図、図3Bは図3AのゴムボートをIIIB−IIIB線で切断した断面図、図4Aは図3AのゴムボートをIVA−IVA線で切断した断面図、図4Bは図3AのIVB−IVB線の断面図、図4Cは一端部の側面図である。
本発明の実施形態1に係るゴムボート2は、図3Bに示すように、ゴムボート2と、このゴムボートへ空気などの流体を導入又は導入した流体を抜取る圧縮流体導入・抜取り装置20とを備えている。ゴムボート2と圧縮流体導入・抜取り装置20とは、切換え弁23を介して連結管24で連結され、連結管24の途中に、図示を省略した流量計及び圧力計などが設けられている。
このゴムボート2は、平常時はゴムボート2を折り畳んで不図示の収納ケースなどに収納し、使用時には、この収納ケースから取り出して、ボート本体を構成する後述する複数本の直線状の小径ホース(以下、直状ホースという)11に圧縮流体を導入することによって展張させて、図3に示すように、内部に大径の中空(居住空間)Rを形成させて、この大径中空Rを居住空間として利用できるようにした円筒カプセル型のボートとなっている。以下、このゴムボート2を構成する個々の部材を詳述する。
ゴムボート2は、図1、図3に示すように、圧縮流体の導入により内部に居住空間Rが形成されるボート本体と、ボート本体は、図4に示すように、複数本、例えば5本の直状ホースからなる流体導入式中空孔形成チューブ(以下、チューブという)10で形成されている。なお、直状ホースの本数は、5本に限定されることなく任意数でよいが、この本数の増減及び長さの長短により、居住空間Rの大きさが決められる。また、ボート本体はチューブ11の別称となっている。
チューブ10は、複数本の直状ホース11に流体が導入されていないときに、図2に示すように、偏平状の長尺体となっており、この長尺体が折畳み(図2参照)又は不図示の回転機構などに巻回されている。このチューブ10は、図2に示すように、流体導入前の偏平状態では、両端に細隙口13及び内部にこれらの細隙口に連通した偏平状の細隙(図示省略)を有し、所定の厚さD1、幅長W及び長さL’の偏平状の長尺体となっている。すなわち、このチューブ10は、複数本の直状ホース11に流体が導入されると、円形筒状体となるが、流体が導入される前は、この円形筒状体を押し潰した偏平状の長尺体となっている。
すなわち、ボート本体を構成するチューブ10は、図4Aに示すように、圧縮流体の導入により形成される大径直径D2の円の円周上にあって、一端から後方へ向けて一端部に流体導入部及び内部に流体の導入により膨らむ中空並びに他端部を閉鎖した屈曲自在で可撓性を有し前記大径直径D2より小さい直径D3(図5A参照)及び所定長さの複数本の直状ホース11が円の周上に中空筒状体が形成されるように並べ配設して、これらの直状ホース11に圧縮流体が導入されたときに、図3に示すように、両端に前記大径直径D2と同じ直径の大径開口部13及び内部にこれらの大径開口部に連通する大径中空Rが形成されるものとなっている。なお、直径D2と直径D3との関係は、D2>D3の関係にあり、直径D2は任意の長さ(高さ)でよいが人間が立てる高さ、例えば2.0m、長さも任意の長さ、例えば7mとなっている。
チューブを構成する複数本の直状ホース11は、それぞれ同じ構成のものとなっている。これらの直状ホースは、機械的には偏平、折畳み、巻回可能にできるように可撓性、弾性を有し、材質的には耐磨耗性、軽量、耐火性、耐圧性、高圧性、丈夫で破れ難く、軽量素材性のいずれか又は複数の特性を有し、しかも安価なものを使用する。これらの直状ホースは、内面に気体密封処理を施した織布からなるホース、ゴムホース、合成樹脂製ホースからなる、例えば、消防ホース、特殊ポリエステル、ナイロン製ホースなどである。
図6を参照して、直状ホースの一例、内面に気体密封処理を施した織布ホースを説明する。なお、図6は内面に気体密封処理を施した織布からなる直状ホースを示し、図6Aは直状ホースの一部断面図、図6Bは直状ホースの長手方向と直交する方向で切断した断面図、図6Cは変形例に係る直状ホースの断面図である。
市販の直状ホースは、通常、直線状をなしている。このようなホースをそのままこの実施形態のチューブ形成に使用すると、このホースが無理して曲げられると、途中で折れ曲がり(座屈し)破損し易く、しかも流体を導入したときにチューブの直進性が弱くなるなどの課題がある。例えば、このようなホースは、耐圧性を付与するために織布とその内面に気密性の素材がコーティングされているが、この構造のホースを螺旋形状にすると、織布に伸縮性がないために、螺旋の内側部分の織布に荷重が掛り、折れ曲がり、破損し易くなる。この対策として、折れ曲がり難くするために、予め螺旋状に加工する方法が考えられるが、そうすると、チューブの直進性が弱くなるなどの課題が出現する。そこで、これらの課題を解決するために、ホースの織布を構成するたて糸を全て同一の伸縮性のものにするのではなく、異なる伸縮性及び剛性のものを用いて織布するのが好ましい。
すなわち、織布からなるホースHは、図6A、図6Bに示すように、このホースの円周上から長手方向へ向かって延設されたたて糸aを、円の中心点を通る中心線laと円周とが交差する一端の交差点から他端の交差点に向かって剛性が強く伸縮性が少ない複数本の糸からなる剛性糸群a、この剛性が前記剛性糸群aの剛性より弱く且つ伸縮性が前記剛性糸群の伸縮性よりある複数本の糸からなる弱剛性糸群a、剛性がなく且つ伸縮性が前記弱剛性糸群aの伸縮性よりさらにある複数本の糸からなり伸縮性糸群a、さらに剛性がなく且つ伸縮性が前記伸縮性糸群aの伸縮性よりさらにある複数本の糸からなる高伸縮性糸群aの順に等間隔に配列する。このホースによると、たて糸の剛性及び伸縮性が段階的に変えてあるので、折れ曲がり難く、しかも、流体圧入時の直進性をアップできる。なお、符号bは内張り、符号cはよこ糸を示している。また、図6Cのホースは、中心線laによって分割されたホースの断面の片側において、剛性糸群a1の割合及び弱剛性糸群aの割合を増やし、それに伴い伸縮性糸群aの割合及び高伸縮性糸群aの割合を減らしたものである。このホースも同様の作用効果を奏し、また、螺旋状に巻回させることが更に容易となる。
チューブ10は、このようなホース複数本を使用して、これらを併設して、図5Bに示すように、所定角度の螺旋階段状に巻回したものとなっている。このチューブ10は、螺旋階段状に巻回することによって、長さがL’<Lとなる。なお、図5Aの1本の直状ホース11は、複数本の直状ホースを代表したものとなっている。
図7を参照して、複数本の直状ホース11を併設・巻回してチューブ10を作製する一例を説明する。なお、図7Aはチューブ10を作製する作製模式図である。
図7Aに示すように、複数本の直状ホース11を垂直線dに対して所定角度θの傾斜線eを引き、この垂直線dに対して、複数本の直状ホース11を直角に且つ平行に配設した直状ホース群からなるシート体12を作成する。このシート体は、隣接する直状ホース同士を固定手段で固定してある。固着手段は、任意の固着手段でよいが、例えば、接着剤或は当布バンドなどを用いて結合する。当布バンドを用いた結合は、所定の幅長及び長さの当布バンドを波状に曲げて、この波状の凹み部に配設して固定する。当布バンドには、気体気密処理を施したものを使用する。
次いで、シート体12は、一方の端部を他方の端部側へ曲げて、両端に位置する直状ホースを固定する。これにより、図5Bに示すように、複数本の直状ホース11が螺旋階段状に巻回されてチューブ10が形成される。複数本の直状ホース11を螺旋階段状に巻回されたチューブ10の外周囲には、長手方向に所定の間隔、例えば等間隔、非等間隔をあけて、固定バンド17を設ける(図1、図2参照)。なお、これらの固定バンドは、伸縮自在な素材で形成されている。これらの固定バンドは、チューブ10の膨らみを制限するものとなっている。
作製されたチューブ10は、例えば、図5に示すように螺旋階段状に巻回した直状ホース11に、一端の開口(流体導入部)から流体が導入されると、流体は、他端の開口が閉鎖されているので、逃げ場がなく、順次膨らんで螺旋階段状に巻回されている直状ホースが真っ直ぐに伸張する力がホースに作用する(図5B参照)。その結果、直状ホースに作用する伸張力により、チューブの先端部が真っ直ぐに直進し、続いて、この先端部に繋がった部分が直進する。
したがって、チューブ10は、螺旋状に巻回された複数本の直状ホースにより、これらの直状ホースの一端開口から流体が圧入されると、直線状に直進する直進性を備えたものとなる。螺旋階段状に巻回した直状ホースの角度θは、任意の角度でよいが、小さくなればなる程、直進性が強くなり、また、ピッチが小さいほどホースの強度が増すので、45°を中心に前後10°加減した角度が好ましい。なお、角度θは、1°からでもよい。シート体12は、隣接するホースは、連接させて当布バンドで結合したが、シート体にホースを貼り付けて結合する方法でもよく(図3B参照)、又は、隣接する直状ホース間に所定の隙間をあけて、当布バンド19で連結してもよい(図7B参照)。
前記シート体12や当布バンド18は、可撓性、弾性を有し、材質的には耐磨耗性、軽量、耐火性、耐圧性、高圧性、丈夫で破れ難く、軽量素材性のいずれか又は複数の特性を有し、しかも安価なもので、ゴム引布、ビニルターポリン、ウレタンターポリン、ビニルレザーなどである。
複数本の直状ホース11は、各ホースの流体導入部に圧縮流体を導入する圧縮流体導入リング15が接続されている。この圧縮流体導入リング15は、圧縮流体導入・抜取り装置20へ着脱自在な管継手25で連結されている。
チューブ10は、両端の大径開口部13が、図1、図3及び図4Cに示すように、一方の開口部は硬質素材よりなる密閉蓋で水密状態に塞がれており、該密閉蓋の形状は半円球又は円錐形で走波性(波切り性)がよく、船首側の浮力の向上が図れるため、ボートの推進力が向上する。
他方の開口部は、浮上状態で水面より上部を開口状態とし乗り降りするための出入口としても使用でき、下部は硬質素材よりなる水密に閉塞したトランサム板を設け、船外機を搭載可能としている。
圧縮流体導入・抜取り装置20は、ゴムボート2へ空気などの流体を導入する圧縮流体導入装置21と、導入した流体を抜取る圧縮流体抜取り装置22とで構成されている。チューブ10と圧縮流体導入・抜取り装置20とは、切換え弁23を介して連結管24で連結され、連結管24の途中に、図示を省略した流量計及び圧力計などが設けられている。
圧縮流体導入装置21は、モーターと、圧縮機(コンプレッサー)と、圧縮空気を貯留する貯留タンクとからなり、本実施形態では流体は空気となっている。なお、この流体は、空気に限定されるものでなく、他の気体でもよい。例えば、気体に窒素、水素、ヘリウムガスなどである。また、圧縮流体導入装置21に代えて、例えばエアバックなどで使用されているガス(爆発)によるものでもよい。チューブ10への流体の導入の際に、流量計を見ながら導入する。この流量計の検視により、気体漏れのホースの検知が可能になる。なお、流量計は、連結管の途中に設けたが、個々の直状ホースに設けてもよい。また、直状ホースに圧力計を設けてもよい。
圧縮流体抜取り装置22は、チューブ10に導入した流体を抜取る装置であって、圧縮流体導入装置と逆の作動をするものとなっている。この圧縮流体抜取り装置22には、例えば、真空ポンプなどを使用する。この圧縮流体抜取り装置22によって、チューブ10に導入された流体を抜取ると、直進したチューブ10の折畳みなどが可能になる。
管継手25は、連結管24に接続される雄型継手と、この継手が差し込まれる雌型継手とで構成されている。この管継手25、ワンタッチで着脱できるものとなっている。なお、このような管継手は、公知のものを使用するので、説明を省略する。
次に、主に図1〜図5を参照して、ゴムボート2の作用を説明する。ゴムボート2は、まず、切換え弁23を操作して、圧縮流体導入装置21からチューブ10を構成する複数本の直状ホース11へ圧縮流体導入リング15を介して圧縮空気を導入する。この圧縮空気の導入により,それぞれの直状ホースは、図5Bの点線で示すように、直進しようとするが、螺旋状に巻回されているので、チューブの直進力が強化されて、図5Bの実線に示すように進展する。また、それぞれの直状ホース他端の開口が閉鎖されているので、導入された圧縮空気には逃げ場がなく、折畳んだ状態から、順次膨らんで螺旋階段状に巻回されている直状ホースが真っ直ぐに伸張する力がホースに作用する。その結果、各直状ホース11に作用する伸張力により、チューブ10の先端部が真っ直ぐに直進する。
すなわち、チューブ10は、図3、図5に示すように、螺旋状に巻回された複数本の直状ホースにより、これらの直状ホースの一端開口から空気が導入されると、直線状に直進する直進性を備えたものとなる。なお、各直状ホースは、圧縮空気を導入するときに、切換え弁23が開成され、導入後は閉成される。したがって、チューブ10は、折畳み状態から直進して、両端に大径開口部及び内部にこれらの開口に連通した大径中空Rが形成されて、この大径中空Rが居住空間となる。
また、ゴムボート2は、チューブ10を折り畳むときは、切換え弁23を操作して、圧縮流体抜取り装置22により、各直状ホース11に導入された圧縮空気を抜取る。
このゴムボート2では、圧縮流体導入装置21からチューブ10への空気の導入及び圧縮流体抜取り装置22によるチューブ10からの空気の抜取りを繰り返して使用される。この使用中に、複数本の直状ホース11は、1本ないし数本が何らかの原因で破損し空気が漏れることがある。この空気漏れがチューブ10の直進した状態で発生した場合、1本ないし数本であればそのままチューブとしての機能を果たすので使用を継続できる。また、圧縮空気導入の際に発生した場合は、流量計を検視することによって、破損などした直状ホースへの圧入を止め、チューブとしての使用が可能か否かを判定できる。
このゴムボート2によれば、ボート本体を直線状の複数本の直状ホース11からなるチューブ10で構成するので、直状ホースの本数を多くしてもそれらを直線状又は螺旋状の巻回した状態でチューブが形成されるので、略直角などに折曲する箇所がなく、簡単に作製でき、しかも直状ホースの本数の増減及び長さの長短により、サイズを異ならせ、特に任意サイズのものを作製することが可能になる。すなわち、任意のサイズ又は/及び形状にして簡単且つ安価に作製できる。また、ボート本体に、障害物が衝突してたとえ一部が穿孔などで破裂してもそのまま安全に使用が継続できる。また、ゴムボートの側壁や天井部に窓を設けることで、明り取り・空調・見張りだけでなく、魚釣り等を楽しむことができる。
更には、ゴムボート2のチューブ径を細くして、カヤックやカヌーとして使用することができる。
上記実施形態1に係るゴムボート2は、円筒カプセル型を1艘使用しているが、他の流体導入式中空形成チューブでない直線型のチューブ28や前記流体導入式中空形成チューブを平行に併結することもできる。以下、これらの実施形態について説明する。
[実施形態2]
図8は本発明の実施形態2に係るゴムボート2の平面図であって、図8Aは直線形チューブ28を2艘平行に密着して併設したものである。また、図8Bは直線形チューブ28を2艘アーム29により平行に所定の間隔で併設したものである。
この実施形態2に係るゴムボート2は、一般的なゴムボートに使用されているチューブの直線部からなるチューブを、本願発明のゴムボート2と平行にして併結したものであり、事例図8Aでは連結双方のチューブに設けた固定バンドまたはリングを直接接続している。事例図8Bでは連結双方のチューブにもうけられた固定リングから伸びる金属等の硬質材料からなるアーム29と接続している。実施形態1の単胴型のヨットではローリング等の不安定であったが、直線形チューブを平行に併結した双胴型や3胴型にすることで安定させることができる。
[実施形態3]
図9は本発明の実施形態3に係るゴムボートの平面図で、図9Aは該ゴムボート2艘を平行に併設した状態の平面図、図9Bは長さの異なる3艘を平行に併設した状態の平面図である。
この実施形態3に係るゴムボート2は、本願発明の単胴型のゴムボート複数胴を平行に密着して連結したもので、事例図9Aでは同一のゴムボートに付帯している固定バンド17またはリングを直接接続している。事例図9Bでは長さの異なる本願発明の単胴型のゴムボート3胴を平行に直接連結している。接続するゴムボートは長さだけでなく太さも変えてもかまわない。
また、隣接するゴムボート2との側壁に通路19を開口し、該通路19の周辺を水密に閉塞する。
これにより、実施例2と同様に安定度が増すだけでなく、仮に一方のゴムボートが浸水するようなことが生じても他方に移れて安全を確保でき、また、居住空間を広く使用することができ居住性の向上を図れる。
1 ゴムボート装置
2 ゴムボート
10 チューブ(流体導入式中空形成チューブ)
11 直線状小径ホース
12 シート体
13 大径開口部
14 出入口
15 圧縮流体導入リング
16 固定具
17 固定バンド
18 当布バンド
19 通路
20 圧縮流体導入・抜取り装置
21 圧縮流体導入装置
22 圧縮流体抜取り装置
23 切換え弁
24 連結管
25 管継手
26 半球蓋
27 トランサム板
28 直線形チューブ
29 アーム
R 大径中空(居住空間)

Claims (7)

  1. 流体導入式中空形成チューブからなるボート本体であって、
    前記流体導入式中空形成チューブは、所定の大径直径円の円周上に、前記大径直径より小さい直径及び長尺で内部への圧縮流体の導入により膨らむ複数本の小径ホースを螺旋状に巻回して配設し、これらの小径ホースに圧縮流体が導入されたときに、両端に大径開口部及び内部にこれらの大径開口部に連通する大径中空が形成され、
    ボート本体の一方の開口部は硬質素材よりなる密閉蓋を形成し、他方の開口部は上部を開口状態とし、下部を硬質素材よりなる水密に閉塞したトランサム板を設けていることを特徴とするゴムボート。
  2. 前記小径ホースは、内面に密封処理を施した織布、ゴム又は合成樹脂のいずれか材料で形成されているか、或いは前記材料を何層にも貼り合わせて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴムボート。
  3. 前記小径ホースは、隣接するホースが直接結合されているか、又は環状に形成された 気密性を有する折畳み自在な可撓性シート部材を介して結合されていることを特徴とする請求項1〜2に記載のゴムボート。
  4. 前記流体導入式中空形成チューブ両端の大径開口の近傍には、それぞれの大径開口部を固定する固定具が取付けてあることを特徴とする請求項1〜3に記載のゴムボート。
  5. 前記流体導入式中空形成チューブに設ける密閉蓋の形状は、半円球又は円錐形を特徴とする請求項1〜4に記載のゴムボート
  6. 前記流体導入式中空形成チューブに、該流体導入式中空形成チューブと平行に直線状チューブを取り付け、或いは前記流体導入式中空形成チューブと平行に単一又は複数の流体導入式中空形成チューブを取り付けたことを特徴とする請求項1〜5に記載のゴムボート。
  7. 前記流体導入式中空形成チューブに、隣接する流体導入式中空形成チューブの側壁と密着して取り付けられているときは、密着した側壁に通路を開口し、該通路の周辺を水密に閉塞したことを特徴とする請求項1〜6に記載のゴムボート。
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