JP5212144B2 - 枚葉式cvd用チャンバのクリーニング方法 - Google Patents

枚葉式cvd用チャンバのクリーニング方法 Download PDF

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この発明は枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法、詳しくは横置き枚葉式のCVD用チャンバ、特にエピタキシャル成長用チャンバの内壁に堆積した分解生成物をクリーニングする枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法に関する。
シリコンウェーハの一種として、シリコンウェーハの表面に、単結晶シリコンからなるエピタキシャル膜を気相エピタキシャル成長させたエピタキシャルシリコンウェーハが開発されている。
その製造方法としては、枚葉式のエピタキシャル成長用チャンバの内部流路に収納されたサセプタに、1枚のシリコンウェーハを水平配置し、その後、垂直な回転軸を中心にしてサセプタを回転させながらシリコンウェーハを、ハロゲンランプなどの熱源により加熱し、内部流路に成長ガスを流す。これにより、ウェーハ表面に反応ガスの熱分解(および還元)によって生成されたシリコンが析出し、ウェーハ表面に単結晶シリコンからなるエピタキシャル膜が成長する。
このようなエピタキシャルシリコンウェーハの製造を繰り返せば、エピタキシャル成長用チャンバの内壁、特に成長ガスの出口部の内壁において、ポリシリコンやその副生成物である分解生成物が徐々に堆積する。これは、一般にウォールデポ(ウォールデポジション)と呼ばれる。その後、堆積物は内壁から剥がれてパーティクルとなり、炉内の熱気でチャンバ内を浮遊し、その一部がウェーハ表面に付着して製品ウェーハの電気的特性などの品質低下を招いていた。
そこで、これを解消するため、エピタキシャル成長工程では、定期的に、クリーニング温度(1190℃程度)まで高めたチャンバ内に、塩化水素(HCl)ガスなどのエッチングガスを流し、サセプタ表面や炉壁に堆積した分解生成物をエッチング(溶失)するクリーニング(Hi−Etプロセス)が行われている。ここでのエッチングガスの炉内流れは、成長ガスと同様に、エピタキシャル成長用チャンバの入口部から出口部へ向かうものであった。
特開2004−87920号公報
しかしながら、従来の枚葉式チャンバのクリーニング方法では、このように入口部から出口部へ向かってエッチングガスを流していた。そのため、分解生成物が多発生する出口部まで充分にエッチングガスが行き渡らず、クリーニング後に清掃残り(分解生成物)が存在していた。その結果、のちにこれが前記内壁から剥がれ落ちてパーティクルとなり、その一部が炉内の熱気でチャンバ内を浮遊し、ウェーハ表面に付着してマウンド(結晶欠陥)が発生する要因の一つとなっていた。しかも、クリーニング後に清掃残りが生じれば、例えばランプ加熱方式のエピタキシャル成長装置の場合、炉内温度が変化し、スリップが発生し易かった。
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、エッチングガスを成長ガスの流れ方向とは反対方向、すなわちエピタキシャル成長用チャンバの出口部側の開口から内部流路へ導入するように構成することに想到した。これにより、分解生成物が堆積し易い出口部への多量なエッチングガスの供給を実現することができる。その結果、出口部の内壁に堆積した分解生成物の充分なクリーニングが可能で、上述した問題は全て解消されることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、分解生成物が堆積し易い出口部での清掃残りの発生を抑制し、これが剥がれ落ちて生じるマウンドや、ランプ加熱方式の気相成長装置を採用した場合におけるスリップの発生を抑制することができる枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、成長ガスが流される横置き枚葉式のエピタキシャル成長用チャンバの内部流路にエッチングガスを供給することで、前記成長ガス中の反応ガスが熱分解して前記エピタキシャル成長用チャンバの内壁に堆積した分解生成物をエッチングする枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法において、前記エッチングガスを、前記成長ガスの流れ方向とは反対方向から前記内部流路へ供給し、前記内部流路のうち、前記分解生成物の堆積領域に、前記成長ガスの流れ方向と同じ方向から別のエッチングガスを供給して、前記分解生成物の堆積領域に前記エッチングガスの乱流を発生させる枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法である。
請求項1に記載の発明によれば、チャンバ内のクリーニング時、エッチングガスを成長ガスの流れ方向とは反対方向からエピタキシャル成長用チャンバの内部流路へ供給する。これにより、分解生成物が堆積し易いウェーハが載置された位置よりガス流れの下流側である出口部の内壁に対して、充分な量のエッチングガスを供給する(接触させる)ことができる。その結果、チャンバの出口部の内壁において、分解生成物の清掃残りの発生を抑制することができる。よって、この分解生成物が内壁から剥がれて生じるパーティクルが、炉内の熱気でチャンバ内を浮遊し、そのうちの一部がウェーハ表面に付着して発生するマウンドや、ランプ加熱方式の気相成長装置を採用したときのスリップを抑制することができる。
エピタキシャル成長用チャンバが使用される気相エピタキシャル成長装置としては、垂直な回転軸を中心として回転するサセプタに、1枚のシリコンウェーハが水平載置される横置き枚葉式のものであれば任意であり、常圧気相エピタキシャル成長装置、減圧気相エピタキシャル成長装置、有機金属気相エピタキシャル成長装置、光気相エピタキシャル成長装置などを採用することができる。
エピタキシャル成長用チャンバは、成長ガスの流れ方向へ向かって、成長ガスの入口部と、サセプタが収納される中央部と、成長ガスの出口部との3つに区分された反応炉である。
エピタキシャル成長用チャンバの素材としては、石英、SiC、SUS、ダイヤモンドライクカーボンなどを採用することができる。エピタキシャル成長用チャンバの形状、サイズなどは任意である。
シリコンウェーハとしては、例えば単結晶シリコンウェーハ、多結晶シリコンウェーハなどを採用することができる。
成長膜としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、酸化シリコン、窒化シリコンなどを採用することができる。
成長ガスは、キャリアガスと反応ガスとの混合ガスである。キャリアガスとしては、例えば、水素ガスやアルゴンガスを採用することができる。また、反応ガスとしては、シリコン系の場合、SiHガス、SiHClガス、SiClガス、SiHClガスなどを採用することができる。成長ガスには、所定のドーパントガス(PHガスまたはBガス)を混入してもよい。
サセプタの素材としては、例えばカーボン製の基材にSiCがコーティングされたものなどを採用することができる。サセプタは、例えば表裏面が平坦かつ互いに平行な平板でも、中央部に凹形状のザグリ部が形成されたものでもよい。
サセプタは、チャンバの通路長さ方向の中間部(中央部)で、シリコンウェーハが水平配置される横置式のウェーハ支持用の円形板材または円環状板材である。
エッチングガスとしては、例えば塩化水素(HCl)ガス、塩素(Cl)ガスなどを採用することができる。エッチングガスは単独使用でも、例えば水素ガスなどとの混合使用でもよい。前記チャンバ内のクリーニング時において、成長ガスの流れ方向とは反対方向に流される混合ガス中のエッチングガスの割合は40%以上である。40%未満では、エッチングガスの供給不足による膜(分解生成物)残りが生じる。混合ガス中のエッチングガスの好ましい混合割合は50〜80%である。この範囲であれば、パージガスである水素の攪拌効果と、エッチングガスの最適な濃度での供給というさらに好適な効果が得られる。
クリーニング温度(クリーニング時の炉内温度)は、1100〜1200℃である。1100℃未満では、付着膜へのエッチングレート不足による膜残りが生じる。また、1200℃を超えれば、構造物である石英への過剰エッチングによる荒れに伴うパーティクルが発生する。好ましいクリーニング温度は、1140〜1180℃である。この範囲であれば、付着膜のみを選択的にエッチングできるというさらに好適な効果が得られる。
また、前記エッチングガスを流す前に、従来から実施されている入口部から出口部へ向かいHClガスを流し、サセプタ表面上や炉壁に堆積した分解生成物が溶出しなくなる程度以上にエッチングを実施してもよい。これにより、エッチングガスを成長ガスの流れ方向とは反対方向に長時間流すことが不要となり、効率的にチャンバ内壁のエッチングができる。
また、成長ガスの流れ方向とは反対方向からエッチングガスをエピタキシャル成長用チャンバに供給するとともに、内部流路の分解生成物の堆積領域に対して、成長ガスの流れ方向と同じ方向から別のエッチングガスを供給する。これにより、ガスが滞留し易い分解生成物の堆積領域でエッチングガスの乱流が発生し、分解生成物のエッチング効率を高めることができる。この場合、成長ガスの流れ方向とは反対方向から供給されるエッチングガスの供給量は、別のエッチングガスの量より少ない。
別のエッチングガスは、成長ガスの流れ方向と反対方向から供給されるエッチングガスと同じガスでも、異なるガスでもよい。異なるガスとは、エッチング成分(HClなど)が異なる場合だけでなく、エッチング成分と希釈成分(水素など)との混合割合が異なる場合を含む。
この場合、エッチングガスを分解生成物の堆積領域へ供給する方法としては、例えばチャンバの出口部の形成壁に、ガス供給孔を形成する方法を採用することができる。具体的には、出口部の開口端面にガス供給孔のガス導入口が配置され、前記堆積領域の入口部側の付近にガス供給孔のガス導出口が配置されるように、チャンバにガス供給孔を形成してもよい。また、チャンバ形成壁(側壁など)のうち、堆積領域の入口部側の付近にガス供給管の先端部を連通し、ガス供給管を通して部分エッチングガス堆積領域へ供給してもよい。
請求項に記載の発明は、前記成長ガスの流れ方向とは反対方向から供給されるエッチングガスを部分エッチングガスとし、該部分エッチングガスの流量を、前記内部流路に供給される全エッチングガスの流量の10〜40%とした請求項に記載の枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法である。
請求項に記載の発明によれば、成長ガスの流れ方向とは反対方向から供給されるエッチングガスの流量をエピタキシャル成長用チャンバの内部流路に供給される全エッチングガスの流量の10〜40%(容量%)としたので、エッチングガスの対流による攪拌効果およびエッチングガスの乱流によるガス流速の高速化に伴ったチャンバ内壁の均一エッチングがなされ、CVD用チャンバの内壁面における分解生成物の膜残り減少という効果が得られる。
「全エッチングガスの流量」とは、成長ガスの流れ方向からエピタキシャル成長用チャンバの内部流路に供給される別のエッチングガスの流量と、成長ガスの流れ方向とは反対方向からエピタキシャル成長用チャンバの内部流路に供給される部分エッチングガスの流量とを加算した値である。
部分エッチングガスの流量が全エッチングガスの流量の10%未満では、エッチングガスの対流が弱まり、攪拌効果の減少による膜残りが発生する。また、40%を超えればエピタキシャル成長用チャンバの内壁面を構成する石英の過剰エッチングが生じ、これを原因とした石英の荒れに伴うパーティクルの発生という不都合が生じる。部分エッチングガスの好ましい流量は15〜35%である。この範囲であれば、エッチングガスを対流させることによる攪拌効果での均一エッチングと、膜付着領域にエッチングガスを適量供給することで、エピタキシャル成長用チャンバの内壁面(石英)を荒らすことなく付着膜をエッチングできるというさらに好適な効果が得られる。


請求項1〜請求項に記載の発明によれば、チャンバ内のクリーニング時、エッチングガスを成長ガスの流れ方向とは反対方向から内部流路へ供給するので、分解生成物が堆積し易い出口部の内壁に対して、充分な量のエッチングガスを供給することができる。これにより、出口部における分解生成物の清掃残りの発生を抑制することができる。その結果、分解生成物が内壁から剥がれて生じるパーティクルを原因としたマウンドや、ランプ加熱方式の気相成長装置を採用したときのスリップを抑制することができる。この発明は、10μm以上の厚肉なエピタキシャル膜を成長させる際に好適である。それは、厚いエピタキシャル膜の方が、分解生成物の堆積量が増大するためである。
特に、請求項に記載の発明によれば、分解生成物の堆積領域に対して、成長ガスの流れ方向とは反対方向からエッチングガスを供給するとともに、成長ガスの流れ方向と同じ方向から別のエッチングガスを供給するので、ガスが滞留し易い分解生成物の堆積領域でエッチングガスの乱流が発生する。これにより、分解生成物のエッチング効率を高めることができる。
請求項に記載の発明によれば、別のエッチングガスとは反対方向から内部流路に供給される部分エッチングガスの流量を、内部流路に供給される全エッチングガスの流量の10〜40%としたので、エッチングガスを対流させることによる攪拌効果での均一エッチングと、膜付着領域にエッチングガスを供給することで、エピタキシャル成長用チャンバの内壁面を荒らすことなく、かつ付着膜残りなくクリーニングするという効果が得られる。
この発明の実施例1に係る枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法が使用されるエピタキシャル成長装置の縦断面図である。 この発明の実施例1に係る枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法の各工程でのチャンバ内の温度分布を示すグラフである。 この発明の実施例2に係る枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法が使用される枚葉式CVD用チャンバの斜視図である。
以下、この発明の実施例を具体的に説明する。
図1において、10はこの発明の実施例1に係る枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法が使用される気相エピタキシャル成長装置(以下、成長装置)である。成長装置10は、横置き枚葉式のエピタキシャル成長用チャンバ(以下、チャンバ)11に、サセプタ12上に1枚のシリコンウェーハ13を水平載置し、この状態のままシリコンウェーハ13をランプ加熱しながら、垂直な回転軸を中心にして回転させるとともに、チャンバ11の入口部18から出口部15へ成長ガスを流すことで、シリコンウェーハ13の表面にエピタキシャル膜を成長させるものである。
実施例1の枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法は、成長ガスの流れ方向とは反対方向からエッチングガスをチャンバ11の内部流路14に供給することで、成長ガス中の反応ガスが熱分解や還元されてチャンバ11の内壁に堆積した分解生成物をエッチングする。
まず、図1を参照して、成長装置10を詳細に説明する。
図1に示すように、成長装置10は、その内部にチャンバ11を有している。このチャンバ11は、上側板3と下側ドーム4とドーム取り付け体5とを備えている。上記上側ドーム3および下側ドーム4は石英から構成され、成長装置10の上方および下方に複数配置されたハロゲンランプ6により、サセプタ12およびシリコンウェーハ13が加熱される。使用されるシリコンウェーハ13は、直径8インチ、厚さ710〜740μm、表面の面方向(100)、N型のリンドープのサブ比抵抗10〜20Ωcmの表面が鏡面化されたシリコン単結晶ウェーハである。
ドーム取り付け体5のうち、サセプタ12と略対峙する高さ位置には、ガス供給口16とガス排出口17とが対向配置されている。ガス供給口16からは、チャンバ11内にSiHClなどのSiソースガス(原料ガス)を水素ガス(キャリアガス)で希釈し、それにドーパントを微量混合した成長ガスが、シリコンウェーハ13の表面に対して平行(水平方向)に供給される。この供給された成長ガスは、シリコンウェーハ13の表面を通過してエピタキシャル膜の成長後、ガス排出口17より成長装置10の外に排出される。
次に、サセプタ12について説明する。
サセプタ12は、サセプタ回転軸7に連なる支持アーム8によってその下面の外周部が嵌合されて回転する。このサセプタ12は、シリコンウェーハ13より若干大径な直径201〜205mmの円形の底壁と、これを取り囲む円筒形状の側壁とにより形成されるザグリ10aを有している。底壁と側壁とはそれぞれ炭素製である。このザグリ10aにシリコンウェーハ13が収納、載置される。
また、底壁の外周部には、シリコンウェーハ13をピン支持して昇降させる合計3本の貫通孔が、周方向に120度間隔で配設されている。各貫通孔には、シリコンウェーハ13を昇降させる昇降ピン9の先端部が挿入されている。各昇降ピン9は支持アーム8に対して昇降自在に設けられている。これらの昇降ピン9は、支持アーム8とは別体でサセプタ回転軸7に昇降可能に設けられた複数のリフトアーム8aにより昇降させられる。
次に、図1および図2のグラフを参照して、実施例1のエピタキシャル成長装置10を使用したエピタキシャル成長方法を説明する。
まず、定法に則り表面を鏡面研磨したCZシリコンウェーハ13をサセプタ12のザグリ10aに載置する。
その後、図1および図2のグラフに示すように、投入温度(例えば650℃程度)に設定したチャンバ11内にシリコンウェーハ13を投入する(S105)。
次に、チャンバ11内を水素熱処理温度(例えば1100℃〜1180℃程度)まで昇温し(S106)、水素熱処理を行うことによりシリコンウェーハ13の表面の酸化膜を水素によりエッチングして除去する(S107)。
次に、チャンバ11内を成長温度(例えば、1060℃〜1150℃程度)に設定し、シリコンウェーハ13の表面に、成長ガス(トリクロロシランを水素ガスで希釈した混合ガス)を50リットル/分で供給し、厚さ約6μmのエピタキシャル膜をウェーハ表面に成長させる。なお、水素熱処理は、気相成長の開始直前まで行われる。これにより、エピタキシャルシリコンウェーハが作製される(S108)。このとき、入口部18のガス供給口16から供給された成長ガス(図1の破線矢印)は、ハロゲンランプ6によってサセプタ12およびシリコンウェーハ13が加熱されるチャンバ11の中央部19を通過し、シリコンウェーハ13の表面にエピタキシャル膜を成長させた後、出口部15のガス排出口17から排出される。
次に、チャンバ11内を取出温度(例えば上記の投入温度と同じく650℃程度)に冷却(降温)し(ステップS109)、チャンバ11内からエピタキシャルシリコンウェーハを取り出す(ステップS110)。このような各工程(S105〜S110)を繰り返すことにより、順次エピタキシャルシリコンウェーハを製造することができる。ただし、エピタキシャルシリコンウェーハの製造を繰り返せば、次第にチャンバ11の内壁、特に出口部15の内壁に分解生成物が堆積し、この堆積物がパーティクルなどの発生原因となる。
次に、図1および図2のグラフを参照して、実施例1のチャンバのクリーニング方法を説明する。
パーティクルがシリコンウェーハ13の表面に付着すれば、エピタキシャルシリコンウェーハの品質に悪影響を及ぼし易い。そこで、エピタキシャルシリコンウェーハの製造を所定回数繰り返した後、チャンバ11内を塩化水素(HCl)ガスによりエッチングしてクリーニング(Hi−Etプロセス)し、分解生成物を除去する。
具体的には、図1および図2のグラフに示すように、まず、チャンバ11内にシリコンウェーハ13を投入せず、チャンバ11内を前記取出温度からHClクリーニング温度(例えば1190℃程度)に加熱(昇温)する(S101)。次に、ベーク(bake)を行う(S102)。それから、図1の実線矢印に示すように、出口部15のガス排出口17からチャンバ11に塩化水素ガスを供給する。その後、塩化水素ガスは、チャンバ11の中央部19より下流側において、入口部18より導入されたキャリアガス(水素ガス等)と混合し、排出口17から排出される。その際、チャンバ11の内壁、特に出口部15の内壁に堆積した分解生成物をエッチングして除去することで、チャンバ11内をクリーニングする(HClクリーニングを行う;S103a)。
なお、このHClクリーニングを行えば、チャンバ11内の各部(サセプタ12、チャンバ11の内壁など)、特に出口部15の内壁に堆積した分解生成物が除去され、チャンバ11内の各部のベア(bare)な表面が露出する。しかしながら、サセプタ12の表面のベアな表面が露出した状態で次のエピタキシャル成長を行えば、チャンバ11内の各部から放散された不純物のため、エピタキシャル膜の品質に悪影響を及ぼすことがある。
そこで、HClクリーニング後は、引き続き、チャンバ11内を成長温度に設定し、チャンバ11内に成長ガスを導入することで、サセプタ12の表面をシリコン薄膜により薄くコートし(ステップS103b)、前記チャンバ11内への投入温度まで冷却し(S104)、次のエピタキシャル成長に備えている。このようにコートを行うことで、チャンバ11内の不純物の放散を抑制することができる。
なお、ここではHClクリーニング(ステップS103a)とコート(ステップS103b)とを総称し、エッチ・コート(S103)とする。
また、エッチ・コート(S103)などを行った後は、引き続き、上述した一連のエピタキシャル成長工程(ステップS105〜S110)を繰り返すことで、順次、エピタキシャルシリコンウェーハが製造される。
このように、HClクリーニング時、エッチングガスを成長ガスの流れ方向とは反対方向(出口部15)から内部流路14へ供給するので、分解生成物が堆積し易い出口部15の内壁に対して、充分な量のエッチングガスを供給することができる。これにより、出口部15における分解生成物の清掃残りの発生を抑制することができる。その結果、分解生成物が内壁から剥がれて生じるパーティクルを原因としたマウンドや、このようにランプ加熱方式の気相成長装置10を採用したときのスリップを抑制することができる。
次に、図3を参照して、この発明の実施例2に係る枚葉式エピタキシャル成長用チャンバのクリーニング方法を説明する。
実施例2の炉内クリーニング方法の特徴は、枚葉式エピタキシャル成長装置10Aとして、矩形箱形のエピタキシャル成長用チャンバ11Aを採用し、またチャンバ11Aの入口部18からエッチングガス(別のエッチングガス)をチャンバ内に供給するとともに、出口部15の形成壁内に部分エッチングガスを供給する2本のガス供給孔20を形成し、チャンバ11Aの中央部19のうちで分解生成物が堆積し易いチャンバ幅方向の両側部に、成長ガスの流れと反対方向から部分エッチングガスを供給することで、分解生成物の堆積領域にエッチングガスの乱流を発生させるように構成した点である。
2本のガス供給孔20は、ガス導入口20aが出口部15の開口端面に形成され、ガス導出口20bが前記中央部19の両側部のうち、堆積領域の入口部18側の付近に形成された孔である。各ガス供給孔20を流れる部分エッチングガスの流量は、チャンバ11内に供給される全エッチングガス(入口部18からのエッチングガス+2本のガス供給孔20からの部分エッチングガス)の流量に対して20%(容量%)ずつとしている。この割合としたことで、エッチングガスを対流させることによる攪拌効果での均一エッチングと、膜付着領域にエッチングガスを供給することで、チャンバ11Aの内壁面を構成する石英を荒らすことなく、かつ付着膜残りなくクリーニングするという効果が得られる。
チャンバ11の中央部19の両側部は、ガス入口、排気口の開口部より外側に位置するという理由で、ガスの流速が低下して滞留し易い。そこで、これらの領域にエッチングガスの乱流を生じさせ、その領域の内壁に堆積した分解生成物のエッチング効率を高める。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能であるので、説明を省略する。
実際に、実施例1および実施例2に基づく試験例1〜5と、エッチングガスを成長ガスと同じ入口部から供給した従来法による比較例1とを、表1および表2に示す条件で10枚ずつのウェーハを使用して対比した。表1中には、ウェーハ表面の20μm以上のLPD(Light Point Defect)の評価を示し、表2中には総スリップ長さの評価を示す。
Figure 0005212144
Figure 0005212144
表1,2において、エッチ温度とは炉内エッチング中の炉内温度である。メインH2とは、入口部からチャンバへ供給される水素ガス量である。メインHClとは、入口部からチャンバへ供給されるHClガス量である。排気側H2とは、実施例2の2本のガス供給孔を使用し、成長ガスの流れと反対方向からチャンバの中央部の幅方向の両端部(両側部)に供給される水素ガス量である。排気側HClとは、2本のガス供給孔を使用し、成長ガスの流れと反対方向からチャンバの中央部の幅方向の両端部に供給されるHClガス量である。
表1および表2から明らかなように、比較例1のLPDが平均1.8個/ウェーハ、スリップ33mmであったのに対して、実施例1に該当する試験例1の場合で、LPDが平均1.5個/ウェーハ、スリップ30mmと低下した。また、実施例2に該当する試験例3の場合で、LPDが平均0.2個/ウェーハ、スリップなしと極めて良好な結果が得られた。
この発明は、横置き枚葉式のCVD用チャンバなどの内壁に堆積した分解生成物のクリーニングに有用である。
11 CVD用チャンバ、
14 内部流路。

Claims (2)

  1. 成長ガスが流される横置き枚葉式のエピタキシャル成長用チャンバの内部流路にエッチングガスを供給することで、前記成長ガス中の反応ガスが熱分解して前記エピタキシャル成長用チャンバの内壁に堆積した分解生成物をエッチングする枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法において、
    前記エッチングガスを、前記成長ガスの流れ方向とは反対方向から前記内部流路へ供給し、
    前記内部流路のうち、前記分解生成物の堆積領域に、前記成長ガスの流れ方向と同じ方向から別のエッチングガスを供給して、前記分解生成物の堆積領域に前記エッチングガスの乱流を発生させる枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法。
  2. 前記成長ガスの流れ方向とは反対方向から供給されるエッチングガスの流量は、前記エピタキシャル成長用チャンバに供給される全エッチングガスの流量の10〜40%である請求項に記載の枚葉式CVD用チャンバのクリーニング方法。
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