JP5201931B2 - ポリエステル樹脂水分散体混合物、および、それから得られる皮膜形成物ならびに該皮膜を利用した積層体 - Google Patents
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Description
[2] ポリエステル樹脂(A)がカルボキシル基を有し、かつ、該カルボキシル基の一部または全部が塩基性化合物で中和されている[1]の水分散体。
[3] ポリエステル樹脂(A)が少なくとも芳香族多塩基酸と脂肪族グリコールとをモノマー成分として含有する[1]または[2]の水分散体。
[4] ポリエステル樹脂(A)を構成する全酸成分に占める芳香族多塩基酸の割合が40モル%以上である[1]〜[3]の水分散体。
[5] ポリエステル樹脂(A)を構成する酸成分としてセバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸から選ばれる1種以上からなり、アルコール成分としてエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオールから選ばれる1種以上からなり、ポリオレフィン樹脂(B)がエチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体であることを特徴とする[1]〜[4]の水分散体。
[6] [1]〜[5]の水分散体をコートした後、分散媒体を除去してなる皮膜。
[7] [6]の水分散体をコートした後、分散媒体を除去してなる皮膜を熱融着してなる積層体。
本発明においてポリエステル樹脂(A)のガラス転移点は、20℃以下である。ガラス転移点が高すぎる場合には、感熱温度が高く接着性が劣るため好ましくない。
(AC1)テレフタル酸およびイソフタル酸−セバシン酸−1,4−ブタンジオール;
(AC2)テレフタル酸およびイソフタル酸−セバシン酸−エチレングリコールおよびネオペンチルグリコール。
ポリエステル樹脂(A)はカルボキシル基を有し、水分散体中、当該カルボキシル基の一部または全部が塩基性化合物で中和されている。その結果、カルボキシルアニオンが生成し、このアニオン間の電気反発力によって、ポリエステル樹脂微粒子は凝集せず安定に分散するため、界面活性剤を使用せずに分散安定性の良好なポリエステル樹脂水分散体が得られる。
本発明のポリエステル樹脂(A)の水分散体を製造する方法を例示する、すなわち、以下の工程を経ることで安定な水分散体を得ることができる。ポリエステル樹脂(A)を両親媒性有機溶剤に投入し、加熱して溶液とする工程(工程1)、前記溶液と塩基性化合物および水とを混合して乳化液とする工程(工程2)、前記乳化液から有機溶剤を溜去する工程(工程3)を含む方法である。
ポリエステル樹脂(A)を両親媒性有機溶剤に溶解させて溶液を得る。両親媒性有機溶剤は、親水性であり、かつ、それ自身が水と共沸する作用を有するものであり、好ましくは、アルコール、ケトン、エーテル、グリコール誘導体から選択される150℃以下の沸点を有するものであり、特に沸点110℃以下のものが好ましい。
次に、ポリエステル樹脂(A)の両親媒性有機溶剤溶液と、水および前記の塩基性化合物とを混合することにより転相乳化をおこなう。このとき、混合の順序は特に限定されず、例えば、前記溶液を攪拌しておき、ここに水と塩基性化合物との混合液を少量ずつ添加してもよいし、塩基性化合物を加えた後、水を加えてもよい。
乳化の後、水分散体の保存安定性の観点から、両親媒性有機溶剤を溜去する。両親媒性有機溶剤は、水とともに共沸させることによって、系外へ溜去することができる。溜去の程度は所望の性能や安定性の観点から適宜決定すればよいが、両親媒性有機溶剤は、ポリエステル樹脂(A)水分散体全体の0.5質量%以下にまで溜去することができる。有機溶剤の含有率はガスクロマトグラフィで定量することができる。
本発明の水分散体の粘度は、特に限定されないが、例えば、基材への塗布等を目的とする場合には、1〜100mPa・sの範囲にあれば良好である。また、水分散体の体積平均粒径も特に限定されないが、400nm以下であれば安定となるため好ましく、300nm以下であることがより好ましい。
ポリオレフィン樹脂(B)は、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜6のオレフィン類などのオレフィン成分(B2)を主たる構成モノマーとする樹脂であり、これらのモノマーの混合物を用いてもよい。この中で、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のオレフィンがより好ましく、特にエチレンが好ましい。
本発明のポリオレフィン樹脂(A)の水分散体を製造する方法は特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂と水性媒体とを密閉可能な容器中で加熱、攪拌する方法を採用することができる。このとき、水性化に用いられる樹脂の形状は特に限定されないが、水性化速度を高めるという点から、粒子径1cm以下、好ましくは0.8cm以下の粒状ないしは粉末状のものを用いることが好ましい。
水性分散体中のポリオレフィン樹脂(B)粒子の数平均粒子径は、水性分散体の安定性、塗布した際の表面平滑性、ポリエステル樹脂(A)と混合して得られる塗膜の透明性や性能(接着性、ヒートシール性)の点から、体積平均粒子径は500nm以下であることが好ましく、300nm以下がより好ましく、200nm以下がさらに好ましく、150nm以下が特に好ましい。
水性接着剤の製造方法としては、前述した方法で得られたポリエステル樹脂(A)とポリオレフィン樹脂(B)の各水性分散体を混合すればよい。混合にあたっては、公知の液/液混合装置を適宜使用すればよい。ポリエステル樹脂水性分散体とポリオレフィン樹脂水性分散体との混合性が良好であるため、極めて短時間かつ簡単な混合操作でよい。また、混合後に、所望固形分濃度となるように、水性媒体を留去したり、水や有機溶剤により希釈したりする方法で固形分濃度を調整することもできる。
本発明の水分散体を基材表面にコートした後、分散媒体(水性媒体)を除去することによって、均一な皮膜を基材表面に密着させて形成できる。詳しくは、本発明の水分散体は、皮膜形成能に優れているので、公知の成膜方法、例えばディッピング法、はけ塗り法、スプレーコート法、カーテンフローコート法等により各種基材表面に均一にコーティングし、必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥または乾燥と焼き付けのための加熱処理に供することにより、均一な樹脂皮膜を各種基材表面に密着させて形成することができる。このときの加熱装置としては、通常の熱風循環型のオーブンや赤外線ヒーター等を使用すればよい。また、加熱温度や加熱時間としては、被コーティング物である基材の特性等により適宜選択されるものであるが、経済性を考慮した場合、加熱温度としては、30〜250℃が好ましく、90〜160℃が特に好ましく、加熱時間としては、1秒〜20分間が好ましく、10秒〜5分が特に好ましい。
(1)ポリエステル樹脂の酸価
ポリエステル樹脂0.5gを50mlの水/ジオキサン=1/9(体積比)に溶解し、クレゾールレッドを指示薬としてKOHで滴定をおこない、中和に消費されたKOHのmg数をポリエステル樹脂1gあたりに換算した値を酸価として求めた。
(2)ポリエステル樹脂の数平均分子量
数平均分子量は、GPC分析(島津製作所製の送液ユニットLC−10ADvp型及び紫外−可視分光光度計SPD−6AV型を使用、溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)により求めた。
(3)ポリエステル樹脂のガラス転移点
ポリエステル樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量)測定装置(パーキンエルマー社製 DSC7)を用いて、−30℃から速度10℃/分で200℃まで昇温測定をおこない、200℃で3分間保ったのち、速度10℃/分で−40℃まで降温した。再度、−30℃から速度10℃/分で200℃まで昇温する過程で、発現する吸熱側への変位の立ち上がりの温度(JIS K 7121で定義された補外ガラス転移開始温度Tig)をガラス転移点とした。
(4)ポリオレフィン樹脂のメルトフローレート
JIS 6730記載(190℃、2160g荷重)の方法で測定した。
(5)樹脂水分散体の固形分濃度
樹脂分散体を1g秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、樹脂固形分濃度を求めた。
(6)樹脂水分散体の粘度
株式会社トキメック社製、DVL−BII型デジタル粘度計(B型粘度計)を用い、温度30℃における水分散体の回転粘度を測定した。
(7)樹脂水分散体中の有機溶剤の含有率
島津製作所社製、ガスクロマトグラフGC−8A[FID検出器使用、キャリアーガス:窒素、カラム充填物質(ジーエルサイエンス社製):PEG-HT(5%)-Uniport HP(60/80メッシュ)、カラムサイズ:直径3mm×3m、試料投入温度(インジェクション温度):150℃、カラム温度:60℃、内部標準物質:n-ブタノール]を用い、水分散体または水分散体を水で希釈したものを直接装置内に投入して、有機溶剤の含有率を求めた。検出限界は0.01質量%であった。
(8)樹脂水分散体のpH
株式会社堀場製作所製、ガラス電極式水素濃度計、pH METER F−21を用いて25℃で測定した。
(9)樹脂粒子の平均粒径
日機装株式会社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340)を用い、体積平均粒子径を求めた。
(10)樹脂皮膜の厚さ
厚み計(ユニオンツール社製、MICROFINE Σ)を用いて、基材(実施例ではポリエステル(PET)フィルム(ユニチカ株式会社製、厚さ38μm))の厚みを予め測定しておき、水分散体を用いて基材上に樹脂皮膜を形成した後、この樹脂皮膜を有する基材の厚みを同様の方法で測定し、その差を樹脂皮膜の厚さとした。
(11)剥離試験
PETフィルム(ユニチカ株式会社製、厚さ38μm)に水分散体を卓上型コーティング装置(安田精機製、フィルムアプリケータNo.542−AB型、マイヤーバー装着)を用いてコートし、120℃の熱風オーブン中で1分乾燥して厚さ5μmの樹脂皮膜を形成した後、23℃の室温に取り出し、コート面とコート面が接触するように重ねて、ヒートプレス機にて、120℃、シール圧0.2MPa、10秒間圧着した。このサンプルを引張試験機(インテスコ株式会社製インテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い20℃の雰囲気で、剥離面の角度90度、剥離速度50mm/分、剥離幅25mmの剥離強度を測定した。
(ポリエステル樹脂「P−1」の製造例)
テレフタル酸46.5g、イソフタル酸56.4g、セバシン酸76.8g、1,4−ブタンジオール109.8g、テトラ−n−ブチルチタネート0.12gを、攪拌機を備えた耐熱圧ガラス容器中に採り、220℃で3時間加熱してエステル化反応をおこなった。次いで系の温度を230℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1時間後に13Paとした。4時間の重合反応後に系を窒素ガスで常圧にし、無水トリメリット酸1.2gを添加し、2時間撹拌して解重合反応をおこない、ポリエステル樹脂P−1を得た。
(ポリエステル樹脂「P−4」の製造例)
表1に示した仕込みの原料組成を用いたこと以外、ポリエステル樹脂「P−1」の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル樹脂「P−4」を得た。
(ポリエステル樹脂「P−2」の製造例)
テレフタル酸99.6g、イソフタル酸16.6g、セバシン酸60.6g、ネオペンチルグリコール59.3g、エチレングリコール38.4gを、攪拌機を備えた耐熱圧ガラス容器中に採り、250℃で3時間加熱してエステル化反応をおこなった。次いで、触媒として酢酸亜鉛二水和物0.13gを添加した後、系の温度を270℃にし、系の圧力を徐々に減じて1時間後に13Paとした。3時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ250℃になったところで無水トリメリット酸1.15gを添加し、2時間撹拌して解重合反応をおこない、ポリエステル樹脂「P−2」を得た。
(ポリエステル樹脂「P−3」および「P−5」の製造例)
表1に示した仕込みの原料組成を用いたこと以外、ポリエステル樹脂「P−2」の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル樹脂「P−3」および「P−5」を得た。
本発明で使用したポリオレフィン樹脂の特性値を表3にまとめて記す。
(ポリエステル樹脂水分散体「E−1」の製造)
2リットルのポリエチレン製容器にポリエステル樹脂「P−1」を400gとメチルエチルケトンを600g投入し、約70℃の温水で容器を加熱しながら、攪拌機(東京理化株式会社製、MAZELA1000)を用いて攪拌することにより、完全にポリエステル樹脂をメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度40質量%のポリエステル樹脂溶液を得た。次いで、ジャケット付きガラス容器(内容量2リットル)に前記ポリエステル樹脂溶液500gを仕込み、ジャケットに冷水を通して系内温度を18℃に保ち、攪拌機(東京理化株式会社製、MAZELA1000)で攪拌した(回転速度 600rpm)。次いで、攪拌しながら、塩基性化合物としてトリエチルアミン38gを添加し、続いて100g/minの速度で18℃の蒸留水462gを添加した。蒸留水を全量添加する間、系内温度は常に20℃以下であった。蒸留水添加終了後、30分間攪拌して固形分濃度が20質量%の水分散体を得た。次いで、得られたポリエステル樹脂水分散体800gを丸底フラスコに仕込み、これを85℃の油浴に移し、冷却管を取り付け攪拌しながらメチルエチルケトンを水と共沸させて溜出した。溜出状況に応じて油浴を昇温し、最終的に120℃とした。溜出液の質量を測りながら284gに達した時点で加熱を止め、水浴で室温まで冷却した。さらに28%のアンモニア水2.1gを添加して攪拌した後、フラスコ内の液状成分を600メッシュ(あやたたみ織り)のフィルターで濾過をおこない、ポリエステル樹脂水分散体「E−1」を得た。この分散体を各種物性について分析した。この水分散体の外観を目視で観察したところ、沈殿や層分離や固化の見られない均一なものであった。
(ポリエステル樹脂水分散体「E−2」、「E−4」および「E−5」の製造)
それぞれポリエステル樹脂「P−2」、「P−4」および「P−5」を用いた以外はポリエステル樹脂水分散体「E−1」の製造例と同様の操作を行って、ポリエステル樹脂水分散体「E−2」、「E−4」および「E−5」を得た。
(ポリエステル樹脂水分散体「E−3」の製造)
3リットルの3口丸底フラスコに水558.4g、イソプロピルアルコール135.0g、ポリエステル樹脂「P−3」300g、28質量%アンモニア水6.4gを採り、温浴に浸漬して攪拌しながら内温70℃に加熱した。1時間後、加熱攪拌を持続しながら系に水249.8gを加えた。次いでフラスコに冷却管を取り付け、油浴を85℃としてイソプロピルアルコールと水を共沸させて留出した。留出状況に応じて油浴を昇温し、最終的に120℃とした。留出液の質量を測りながら249.8gに達した時点で加熱を止め、水浴で室温まで冷却した。フラスコ内の液状成分を600メッシュ(あやたたみ織り)のフィルターで濾過を行い、ポリエステル樹脂水性分散体「E−3」を得た。この分散体を各種物性について分析した。この水分散体の外観を目視で観察したところ、沈殿や層分離や固化の見られない均一なものであった。
(ポリオレフィン樹脂水分散体「E−6」の製造)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂〔ボンダインHX−8210「P−6」:アルケマ社製〕、60.0gのイソプロパノール、4.4g(樹脂中の無水マレイン酸のカルボキシル基に対して1.2倍当量)のトリエチルアミンおよび175.6gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140〜145℃に保ってさらに20分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。これを3リットルの3口丸底フラスコに移し水111.0gを加えた。次いでフラスコに冷却管を取り付け、油浴を85℃としてイソプロピルアルコールと水を共沸させて留出した。留出状況に応じて油浴を昇温し、最終的に120℃とした。留出液の質量を測りながら111.0gに達した時点で加熱を止め、水浴で室温まで冷却した。後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E−6を得た。
(ポリオレフィン樹脂水性分散体E−7の製造)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂〔ボンダインLX1440「P−6」:アルケマ社製〕、84.0gのイソプロパノール、6.6g(樹脂中の無水マレイン酸のカルボキシル基に対して1.2倍当量)のトリエチルアミンおよび149.4gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140〜145℃に保ってさらに20分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E−7を得た。
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−1」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−6」を用い、「E−1」95gと「E−6」7.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−8」を得た。
[実施例2]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−2」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−6」を用い、「E−2」95gと「E−6」7.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−9」を得た。
[実施例3]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−2」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−7」を用い、「E−2」97gと「E−7」4.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−10」を得た。
[参考例1]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−2」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−7」を用い、「E−2」91gと「E−7」13.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−11」を得た。
[実施例4]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−2」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−7」を用い、「E−2」95gと「E−7」7.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−12」を得た。
[参考例2]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−4」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−6」を用い、「E−4」93gと「E−6」10.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−13」を得た。
[参考例3]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−5」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−7」を用い、「E−5」93gと「E−7」10.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−14」を得た。
[比較例1]
ポリエステル樹脂(A)水分散体を混合せず「E−1」を単独で用いた。
[比較例2]
ポリエステル樹脂(A)水分散体を混合せず「E−2」を単独で用いた。
[比較例3]
ポリエステル樹脂(B)水分散体を混合せず「E−3」を単独で用いた。
[比較例4]
ポリエステル樹脂(A)水分散体を混合せず「E−4」を単独で用いた。
[比較例5]
ポリエステル樹脂(A)水分散体を混合せず「E−5」を単独で用いた。
[比較例6]
ポリオレフィン樹脂(B)水分散体を混合せず「E−7」を単独で用いた。
[比較例7]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−1」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−6」を用い、「E−1」90gと「E−6」15gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−15」を得た。
[比較例8]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−2」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−7」を用い、「E−2」99gと「E−7」1.5gを室温下で約5分間攪拌混合して水分散体「E−16」を得た。
[比較例9]
ポリエステル樹脂(A)水分散体として「E−2」を、ポリオレフィン樹脂(B)水分散体として「E−6」を用い、「E−2」90gと「E−6」15gを室温下で約5分間攪拌混合してポリエステル樹脂水分散体「E−17」を得た。
ブレンド後の剥離強度/ブレンド前の剥離強度≧1.10
のものを効果有と判断した。
例えば、ポリエステル樹脂水分散体E−1につき、ポリオレフィン樹脂水分散体E−6のブレンドによる効果は、(E−1/E−6ブレンドの剥離強度)/(E−1の剥離強度)により算出を行った。
Claims (7)
- ガラス転移点20℃以下、酸価2〜10mgKOH/g、数平均分子量が10,000以上のポリエステル樹脂(A)と、ポリオレフィン樹脂(B)とが、(A)/(B)=97/3〜95/5(質量比)の範囲で含有されていることを特徴とする水分散体。
- ポリエステル樹脂(A)がカルボキシル基を有し、かつ、該カルボキシル基の一部または全部が塩基性化合物で中和されている請求項1に記載の水分散体。
- ポリエステル樹脂(A)が少なくとも芳香族多塩基酸と脂肪族グリコールとをモノマー成分として含有する請求項1または2に記載の水分散体。
- ポリエステル樹脂(A)を構成する全酸成分に占める芳香族多塩基酸の割合が40モル%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水分散体。
- ポリエステル樹脂(A)を構成する酸成分としてセバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸から選ばれる1種以上からなり、アルコール成分としてエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオールから選ばれる1種以上からなり、ポリオレフィン樹脂(B)がエチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水分散体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水分散体をコートした後、分散媒体を除去してなる皮膜。
- 請求項6に記載の水分散体をコートした後、分散媒体を除去してなる皮膜を熱融着してなる積層体。
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