JP5182309B2 - 位置データ補正装置、エンコーダ、モータシステム及び位置データ補正方法 - Google Patents

位置データ補正装置、エンコーダ、モータシステム及び位置データ補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、位置データ補正装置、エンコーダ、モータシステム及び位置データ補正方法に関する。
移動体の位置や速度等の物理量を測定するために、エンコーダが使用される。
このエンコーダは、移動体の移動方向に応じて、主に回転型(以下「ロータリ」ともいう。)と直線型(以下「リニア」ともいう。)に大別される。
ロータリエンコーダは、回転位置検出装置等ともいわれ、移動体(回転体)の位置(角度)や速度(回転速度)等を検出する。一方、リニアエンコーダは、直線位置検出装置等ともいわれ、移動体の位置や速度等を検出する。
このようなエンコーダとして、移動体の移動に伴ない、その移動量に応じて周期的に変化する検出信号を取得し、その検出信号を演算処理することにより位置等を検出するエンコーダが広く使用されている。一方、エンコーダには、例えば、特許文献1のような位置データ補正装置が使用され、この位置データ補正装置により、検出信号に含まれる誤差が補正されることがある。
国際公開2007/060840号
例えば特許文献1に記載の位置データ補正装置は、移動時間の遅れや位置検出機構に含まれる製造誤差などにより生じた位置誤差を、予め特定してベキ級数で表した補正関数として記録しておき、この補正関数から得られる誤差補正値により、誤差を補正する。このような位置データ補正装置によれば、各位置データ毎に誤差補正値を記録しておく必要がないため、記録するデータ量を低減できる。なお、このような特許文献1に記載の位置データ補正装置では、位置誤差として、周期的な検出信号の1周期内(1ピッチ内)において正弦波状に変化する位置誤差を対象としている。
一方、実際のエンコーダでは、例えば光学式エンコーダの場合には設計と異なる部材からの反射光や外光が誤差を生じさせたり、他の発光源からの光などのような迷光が誤差を生じさせることがある。そして、この場合、位置誤差には、正弦波成分だけでなく、非正弦波成分が含まれることが多い。
非正弦波成分を含む位置誤差は、上記特許文献1に記載の位置データ補正装置では補正することが難しい。これに対して、例えばベキ級数の次数を高くしたりフーリエ変換等を使用するなど、非正弦波成分を含む位置誤差をも正確に再現する場合、記憶しておくべきデータ量が増大するばかりか、計算量も増大する。従って、非正弦波成分を含む位置誤差を適切かつ容易に補正することは難しい。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、より容易かつ適切に誤差を補正することが可能な、位置データ補正装置、エンコーダ、モータシステム及び位置データ補正方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号に基づいて生成される上記移動体の位置を表す位置データに基づいて、上記移動体が位置する上記ピッチを特定するピッチ特定部と、
上記位置データに基づいて、上記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定部と、
上記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、上記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリと、
上記ピッチ特定部が特定したピッチと、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、上記移動体が位置する上記区間に対応した上記パラメータを、上記メモリから取得するパラメータ取得部と、
上記パラメータ取得部が取得したパラメータに基づいて、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出部と、
上記誤差補正値算出部が算出した当該誤差補正値に基づいて、上記位置データ生成部が生成した位置データを補正する位置データ補正部と、
を有する、位置データ補正装置が提供される。
また、上記線形の誤差関数による誤差補正値の変化が1の上記ピッチ内で2以上の三角波形状となるように、上記ピッチそれぞれに対して、上記パラメータが4以上の上記区間毎に設定され、
少なくとも1以上の上記ピッチ内における上記パラメータは、上記2以上の三角波形状の誤差補正値における2以上の極値の絶対値が相異なるように設定されてもよい。
また、上記パラメータには、上記ピッチにおける上記区間それぞれの長さが含まれてもよい。
また、上記ピッチ特定部が特定したピッチと、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、上記誤差補正値算出部により算出された誤差補正値をフィルタリングして上記位置データ補正部に出力するフィルタを更に有してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号を少なくとも取得する検出信号取得部と、
上記検出信号取得部が取得した検出信号に基づいて、上記移動体の位置を表す位置データを生成する位置データ生成部と、
上記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、上記移動体が位置する上記ピッチを特定するピッチ特定部と、
上記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、上記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定部と、
上記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、上記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリと、
上記ピッチ特定部が特定したピッチと、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、上記移動体が位置する上記区間に対応した上記パラメータを、上記メモリから取得するパラメータ取得部と、
上記パラメータ取得部が取得したパラメータに基づいて、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出部と、
上記誤差補正値算出部が算出した当該誤差補正値に基づいて、上記位置データ生成部が生成した位置データを補正する位置データ補正部と、
を有する、エンコーダが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動体を移動させるモータと、
上記移動体の位置を表す位置データに基づいて、上記モータを制御する制御装置と、
上記移動体の位置を検出し、当該位置を表す位置データに含まれる誤差を補正して上記制御装置に出力するエンコーダと、
を有し、
上記エンコーダは、
移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号を少なくとも取得する検出信号取得部と、
上記検出信号取得部が取得した検出信号に基づいて、上記移動体の位置を表す位置データを生成する位置データ生成部と、
上記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、上記移動体が位置する上記ピッチを特定するピッチ特定部と、
上記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、上記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定部と、
上記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、上記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリと、
上記ピッチ特定部が特定したピッチと、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、上記移動体が位置する上記区間に対応した上記パラメータを、上記メモリから取得するパラメータ取得部と、
上記パラメータ取得部が取得したパラメータに基づいて、上記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出部と、
上記誤差補正値算出部が算出した当該誤差補正値に基づいて、上記位置データ生成部が生成した位置データを補正する位置データ補正部と、
を有する、モータシステムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号に基づいて生成される上記移動体の位置を表す位置データに基づいて、上記移動体が位置する上記ピッチを特定するピッチ特定ステップと、
上記位置データに基づいて、上記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定ステップと、
上記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、上記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリから、上記ピッチ特定ステップで特定したピッチと、上記ピッチ内位置特定ステップで特定したピッチ内位置とに基づいて、上記移動体が位置する上記区間に対応した上記パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、
上記パラメータ取得ステップで取得したパラメータに基づいて、上記ピッチ内位置特定ステップで特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出ステップと、
上記誤差補正値算出ステップで算出した当該誤差補正値に基づいて、上記位置データ生成ステップが生成した位置データを補正する位置データ補正ステップと、
を有する、位置データ補正方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、より容易かつ適切に誤差を補正することができる。
本発明の第1実施形態に係るモータシステムの構成について説明するための説明図である。 同実施形態に係るエンコーダ及び位置データ補正装置の構成について説明するための説明図である。 同実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。 同実施形態に係る位置データ補正装置の動作について説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素は、原則として同一の符号で表し、これらの構成要素についての重複説明は、適宜省略するものとする。
なお、以下では、説明の便宜上、各実施形態に係る位置データ補正装置がエンコーダに適用され、そのエンコーダは光学式のロータリ型である場合を例に挙げて説明する。しかしながら、本発明の各実施形態に係る位置データ補正装置が適用されるエンコーダは、例えば磁気式など、移動体が1ピッチ移動する毎に周期的に変化する検出信号をが得られるものであれば、様々な検出原理が使用されてもよい。また、このエンコーダは、そのような検出信号が得られるものであれば、ロータリ型だけでなくリニア型や多軸型などであってもよいことは言うまでもない。
また、以下では、説明の便宜上、各実施形態に係るエンコーダがモータシステムに適用され、そのエンコーダがモータシステムの回転位置を検出する場合を例に説明する。しかし、上述の通り、各実施形態に係るエンコーダは、ロータリ型のモータシステムに適用されてもよく、また、移動体の位置が移動するものであれば、様々な対象に適用可能であることは言うまでもない。
<第1実施形態>
(モータシステム)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るモータシステムについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るモータシステムの構成について説明するための説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係るモータシステム1は、モータ20と、エンコーダ10と、制御装置30とを有する。
モータ20は、エンコーダ10を含まない動力発生源の一例である。モータ20は、少なくとも一側に回転シャフト21を有し、この回転シャフト21を回転軸AX周りに回転させることにより、回転力を出力する。
なお、モータ20は、位置データに基づいて制御されるサーボモータであれば特に限定されるものではない。また、モータ20は、動力源として電気を使用する電動式モータである場合に限られるものではなく、例えば、油圧式モータ、エア式モータ、蒸気式モータ等の他の動力源を使用したモータであってもよい。ただし、説明の便宜上、以下ではモータ20が電動式モータである場合について説明する。
エンコーダ10は、モータ20の回転シャフト21とは逆側に配置され、当該回転シャフト21に対応して回転する他の回転シャフト22に連結される。そして、このエンコーダ10は、回転シャフト22の位置を検出することにより、回転力が出力される回転シャフト21の位置x(回転角度θ、モータ20の位置x等ともいう。)を検出し、その位置xを表す位置データを出力する。
なお、エンコーダ10の配置位置は特に限定されるものではない。例えば、エンコーダ10は、回転シャフト21に直接連結されるように配置されてもよく、また、減速機や回転方向変換機などの他の機構を介して回転シャフト21等の回転体に連結されてもよい。
制御装置30は、エンコーダ10から出力される位置データを取得して、当該位置データに基づいて、モータ20の回転を制御する。従って、モータ20として電動式モータ部が使用される本実施形態では、制御装置30は、位置データに基づいて、モータ20に印加する電流又は電圧等を制御することにより、モータ20の回転を制御する。更に、制御装置30は、上位制御装置(図示せず)から上位制御信号を取得して、当該上位制御信号に表された位置又は速度等がモータ20の回転軸11から出力されるように、モータ20を制御することも可能である。なお、モータ20が、油圧式、エア式、蒸気式などの他の動力源を使用する場合には、制御装置30は、それらの動力源の供給を制御することにより、モータ20の回転を制御することが可能である。
(エンコーダ)
次に、図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るエンコーダについて説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るエンコーダについて説明するための説明図である。
図2に示すように、本実施形態に係るエンコーダ10は、大きく分けて、検出信号取得部11と、位置データ生成部12と、位置データ補正装置100とを有する。
検出信号取得部11は、モータ20により駆動される移動体(本実施形態ではシャフト21)が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号を取得する。なお、本実施形態では、例として光学式のロータリエンコーダが使用されるため、移動体であるシャフト21には例えばトラック上に少なくとも複数のスリットを有する回転ディスク(図示せず)が取り付けられる。そして、検出信号取得部11は、光源と受光部(図示せず)を有し、光源から回転ディスクに光を照射し、受光部でスリットの反射光又は透過光を受光することで検出信号を出力する。その結果、この検出信号は、スリットの配置間隔であるピッチ1つ分、回転ディスクが移動する度(電気角で360°進む毎に)に、振幅が1周期変化する擬似正弦波状の信号となる。
なお、本実施形態では、後述する位置データ生成部12で、移動体の絶対位置を特定する。一方、上記構成から検出される周期的な検出信号は、インクリメンタル信号に相当する。従って、検出信号取得部11は、このインクリメンタル信号と共に処理されるか、又は、別途独立して処理される絶対位置検出信号又は原点検出信号を取得する。そのために、検出信号取得部11は、絶対位置検出機構又は原点検出機構(図示せず)を更に有する。
絶対位置検出信号が使用される場合、絶対位置検出機構は、例えば、磁気式・光学式・レゾルバ式等のような1X(アブソリュート)検出機構であってもよい。磁気式の1X検出機構であれば、例えば、回転ディスクの中心に、磁極がディスクの面内に位置するように磁石(図示せず)が配置され、固定された磁気センサが回転ディスクの回転に応じて変化する磁石の向きを検出することにより、絶対位置検出信号が取得され得る。
また、原点検出信号が使用される場合、原点検出機構は、例えば、磁気式・光学式・レゾルバ式等のような原点検出機構であってもよい。光学式の原点検出機構であれば、例えば、回転ディスクに原点用に少なくとも1のスリットが形成され、該スリットに対して別途発光部及び受光部が配置され、受光部がスリットからの反射又は透過光を受光することにより、原点検出信号が生成され得る。
なお、以下では、検出信号取得部が絶対位置検出機構を取得する場合を例に挙げて説明する。この際、絶対位置検出機構及び絶対位置用検出信号を、アブソ検出機構及びアブソ検出信号という。これに対して、インクリメンタル信号を取得するための上記検出機構及びインクリメンタル信号を、インクレ(インクリメンタル)検出機構及びインクレ検出信号という。そして、単に検出信号という場合、主にインクレ検出信号を意味することとする。
位置データ生成部12は、1回転で1周期変化するアブソ検出信号と、回転シャフト21(移動体の一例)が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動するインクレ検出信号とを取得し、両信号に基づいて、移動体の位置x(絶対位置)を表す位置データを生成する。この位置データの生成過程は、特に限定されるものではないが、例えば、以下のような処理で位置データが生成されてもよい。つまり、まず、位置データ生成部12は、アナログ正弦波状のアブソ検出信号とインクレ検出信号とをアナログ/デジタル変換する。そして、位置データ生成部12は、デジタル化されたアブソ検出信号から、大まかな位置xを特定する(例えば位置データの上位ビット)。他方、位置データ生成部12は、デジタル化されたインクレ検出信号から、上記大まかな位置xにおけるより細かな位置xを特定する(例えば位置データの下位ビット)。そして、位置データ生成部12は、大まかな位置xと細かな位置xとを合成して、インクレ検出信号の分解能と同程度の分解能を有する移動体の絶対位置xを算出して、該絶対位置xを表す位置データを生成する。
なお、位置データ生成部12は、原点検出信号を使用する場合には、例えば、原点検出信号取得時点から取得したインクレ検出信号をカウントすることにより、大まかな位置xを特定し、上記同様に位置データを生成することが可能である。
位置データ補正装置100は、位置データ生成部12が生成した位置データを取得し、インクレ検出信号に含まれていたノイズ(誤差)を補正して、当該ノイズの影響が低減された位置データを、制御部30に出力する。なお、ここで位置データ補正装置100が補正するノイズは、ピッチ内で正弦波状に変化する正弦波成分だけでなく非正弦波成分をも含む位置誤差を補正することが可能である。このような補正を実現する位置データ補正装置100について、詳しく後述する。
(非正弦波成分を含む位置誤差)
ここで、位置データ補正装置100について説明する前に、当該位置データ補正装置100による誤差補正効果が明確になるように、非正弦波成分を含む位置誤差について、図3及び図4を参照しつつ説明する。図3及び図4は、本実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。図3及び図4では、実際の位置x0を横軸に表した。そして、図3では、位置データに表された補正前の位置xを縦軸に表し、図4では、位置xに含まれる誤差Δxを表している。
仮に正弦波成分及び非正弦波成分を問わず、位置誤差が位置データに含まれない場合、実際の位置x0と位置データの位置xとは一致するため、位置xは位置x0の変化に対して図3に示す直線状のラインL0上で変化することになる。しかしながら実際には、インクレ検出信号には検出誤差が含まれるため、位置データには正弦波成分及び非正弦波成分の位置誤差が含まれ、図3で模式的に示すように、位置xは位置x0の変化に対して、ラインL0からズレたL1上で変化する。
この位置データのxに含まれる実際の位置x0に対する誤差Δxにおける位置x0に対する変化の例を、図4に示す。図4に示すように、n+1番目のピッチ(ピッチn+1)における誤差Δxは、非正弦波成分を含まないことにより、そのピッチ内において、正弦波状に変化する。一方、n番目のピッチ(ピッチn)や1番目のピッチ(ピッチ1)における位置誤差Δxは、正弦波成分だけでなく、非正弦波成分をも含むことになる。
なお、一般的に位置誤差Δxに含まれる正弦波成分を生じさせるインクレ検出信号に含まれる検出誤差は、回転ディスクに照射される光の照射位置差によるオフセットや光の光量差による振幅差に起因して生じることが多い。一方、非正弦波成分を生じさせるインクレ検出信号に含まれる検出誤差は、他の部材からの反射光や外光などの迷光に起因して生じることが多い。
位置誤差Δxは、位置データに直接的に含まれ、制御装置30によるモータ20の制御へも影響を与えるため、正弦波成分及び非正弦波成分を問わず低減されることが望ましい。以下では、説明の便宜上、非正弦波成分が位置誤差Δxに含まれたピッチnを例に挙げ、このような非正弦波成分をも補正可能な位置データ補正装置100について説明する。
(位置データ補正装置)
図2に示すように、位置データ補正装置100は、ピッチ特定部101と、ピッチ内位置特定部102と、メモリ103と、パラメータ取得部104と、誤差補正値算出部105と、フィルタ106と、位置データ補正部107とを有する。
ピッチ特定部101は、位置データ生成部12が生成した位置データを取得する。そして、ピッチ特定部101は、インクレ検出信号等が取得された時点(以下検出時点)における移動体の位置が、複数あるピッチのうちのいずれのピッチに含まれているのかを特定する。つまり、ここでは、ピッチ特定部101は、例えば、位置データに基づいて、図3及び図4に示す複数あるピッチのうち、検出時点における移動体の位置がピッチn(n番目のピッチ)であることを特定する。
なお、例えば、位置データのピッチを表すデータが2ビットで表される場合、ピッチ特定部101は、位置データ生成部12が生成した位置データの最上位ビットの0(2進数の表記で00)、1(2進数の表記で01)、2(2進数表記で10)、3(2進数の表記で11)の4ピッチを認識し、移動体の位置がどのピッチにあるかを認識する。認識したデータnは、ピッチ内位置特定部102とパラメータ取得部104とフィルタ106に通知する。
ピッチ内位置特定部102は、同じく、位置データ生成部12が生成した位置データを取得する。そして、ピッチ内位置特定部102は、この位置データに基づいて、ピッチ特定部101が特定したピッチn内で、検出時点における移動体の位置を特定する。なお、このピッチ中の位置は、電気角(0〜360°)等ともいうが、ここではピッチ内位置φという(ピッチnに対してはピッチ内位置φnともいう。)。換言すれば、位置データに表された移動体の絶対位置は、ピッチ特定部101が特定したピッチnと、ピッチ内位置特定部102が特定したピッチ内位置φnとで表すことが可能である。
このピッチ内位置特定部102についてより具体的に説明すれは、例えば位置データのピッチ内位置を表すデータが8ビットで表される場合、ピッチ内位置特定部102は、1つのピッチ内を256分割した位置として認識し、パラメータ取得部104、誤差補正算出部105、フィルタ106に通知する。
メモリ103には、上記位置誤差を補正するための誤差補正値Δyを算出する誤差関数のパラメータが記録される。本実施形態における誤差関数は、フーリエ変換やベキ級数などと異なり、線形の関数となる。従って、パラメータとしては、例えば、少なくとも1次関数の定数(a,b)が含まれる。一方、本実施形態に係る誤差関数は、ピッチnそれぞれに対応して設定されるだけでなく、その各ピッチnの内部に設定された複数の区間(例えば区間n1〜n4)毎に、設定される。従って、上記誤差関数のパラメータは、メモリ103に、各ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録される。
なお、ここで、図5を参照しつつ、本実施形態に係る補正関数及びそのパラメータについて、より具体的に説明する。図5は、本実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。なお、図5には、ピッチの例として、図4に記載のピッチnだけを取り出して模式的に示した。
図5に示すように、本実施形態では、ピッチnに対して、4の区間n1〜n4が設定される。この4の区間n1〜n4は、例えばピッチ内位置φの値で示すことが可能である。つまり、本実施形態の区間n1は「0°<φ≦φn1」で指定され、区間n2は「φn1<φ≦φn2」で指定され、区間n3は「φn2<φ≦φn3」で指定され、区間n4は「φn3<φ≦360°」で指定される。つまり、区間の区切り位置φn1〜φn3により、各区間n1〜n4が設定される。この区間n1〜n4は、正弦波のゼロクロス点と同様に等間隔で設定されても良いが、本実施形態に係るこの区間n1〜n4は、等間隔以外でも設定可能である。つまり、このように区間n1〜n4について区切位置φn1〜φn3がパラメータに含まれることにより、パラメータには区間n1〜n4それぞれの長さが設定されているともいえる。なお、このような区切位置φn1〜φn3ではなく、直接区間n1〜n4の長さが設定されてもよいが、この場合、区間n1〜n4の長さは、その全ての合計が1ピッチの長さ(360°)を超えないように設定される。
一方、パラメータとして、各区間n1〜n4毎に1次関数で表された補正関数の定数(an1,bn1)〜(an4〜bn4)がメモリ103に記録される。なお、補正関数は、下記式(1)で表される。
なお、これらのパラメータは、例えば誤差測定装置(図示せず)を使用して、以下のように設定されえる。つまり、まず、エンコーダ10に基準エンコーダ等を取り付け、補正前か正しく補正されていない位置xを表す位置データを、誤差測定装置のメモリ等に記録させる。一方、基準エンコーダから出力される実際の正確な位置x0を、誤差測定装置のメモリ等に記録させる。そして、誤差測定装置は、両者を減算し、その結果(つまり位置誤差Δx)をメモリ等に記録させる。更に、誤差測定装置は、減算に使用した位置xから、ピッチn及びピッチ内位置φnを特定し、上記減算結果と関連付けてメモリ等に記録させる。このような処理を1のピッチ毎に複数回行う。そして、誤差測定装置は、メモリ等に記録された上記データに基づいて、各ピッチnに対して、図5に示すような正弦波成分だけでなく非正弦波成分をも含みえる位置誤差Δxのピッチ内位置φnに対するプロファイルデータを生成する。
その後、誤差測定装置は、各ピッチnのプロファイルデータ毎に、そのプロファイルにおけるゼロクロス点と極大点と極小点とをピッチ内位置φで特定して、特定した複数のピッチ内位置φ(4以上になる場合もある。)を、区間n1〜n4を設定するパラメータとしてピッチnに対応付けてメモリ等に記録させる。そして、誤差測定装置は、ゼロクロス点,極大点及び極小点のうち、相隣接する2点とその点に対する位置誤差Δxとから、2点を通る線形関数を求め、その関数の定数((an1,bn1)等)を、各区間n1〜n4に対応付けてメモリ等に記録させる。その後誤差測定装置は、メモリ等に記録した上記データを、補正関数を表すパラメータとして位置データ補正装置100のメモリ103に記録させる。
このような動作をエンコーダ10の測定範囲全域(つまり、ディスクの1回転)について行うことにより、メモリ103には、図5に示す誤差補正値Δyを算出可能な誤差関数のパラメータが、例えば以下の表1のように相互に関連付けられて設定される。
このように本実施形態では、上記パラメータにより各ピッチnには、それぞれ4以上の区間n1〜n4が設定される。そして、各区間n1〜n4に対して線形関数のパラメータが設定される。その結果、図5に示すように、線形の誤差関数による誤差補正値Δyの変化は1のピッチn内で、2以上の三角波状となる。そして、本実施形態に係る位置データ補正装置100では上述のように、各区間n1〜n4毎にパラメータを設定できるため、誤差補正値Δyの変化を表す複数の三角波は、図5に示すように、相異なる幅を有したり、絶対値が相異なる極値を有することが可能である。
パラメータ取得部104は、ピッチ特定部101が特定したピッチnと、ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置φとに基づいて、移動体が位置する区間ni(i=1,2,3…)に対応したパラメータ(ani,bni)を、メモリ103から取得する。そして、パラメータ取得部104は、取得したパラメータを誤差補正値算出部105に出力する。
より具体的な例を挙げてパラメータ取得部104の動作について説明すると、以下の通りである。例えば、検出信号取得部11が検出信号を取得した時点に対して、ピッチ特定部101が移動体の位置するピッチをピッチnに特定し、ピッチ内位置特定部102が移動体のピッチ内位置をピッチ内位置φnk(φn1<φnk<φn2)に特定したと仮定する。すると、パラメータ取得部104は、上記表1のように関連付けられてメモリ103に記録された複数のパラメータを検索し、当該ピッチn及びピッチ内位置φnkに対応したパラメータを特定する。つまり、この場合、パラメータ取得部104は、ピッチnに基づいて、ピッチnに対応付けられたパラメータを抽出し、抽出されたパラメータの区間に関する情報からピッチ内位置φnkが含まれる区間n2を特定する。そして、パラメータ取得部104は、特定したピッチn及び区間n2に関連付けられたパタメータ(an2,bn2)を取得して、誤差補正値算出部104に出力する。
誤差補正値算出部105は、パラメータ取得部104が出力したパラメータ(例えば(an2,bn2))を取得し、更に、ピッチ内位置特定部102が特定したピッチ内位置φnkを取得する。そして、誤差補正値算出部105は、上記式(1)にパラメータを代入して誤差関数を導出し、導出した誤差関数にピッチ内位置φnkを変数として代入することにより、誤差補正値Δyを算出する。
フィルタ106は、ピッチ特定部が特定したピッチnと、ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置φnkとを取得する。そして、フィルタ106は、取得したピッチn及びピッチ内位置φnkとに基づいて、誤差補正値算出部105により算出された誤差補正値Δyをフィルタリングして、位置データ補正部107に出力する。
ここで行われるフィルタリングには、様々な種類のフィルタリングを使用することが可能である。例えば、フィルタ106は、位置データ補正部107に対して、任意の範囲において、一定値以上の誤差補正値Δyだけ出力したり、正又は負の誤差補正値Δyだけ出力したり、その範囲外の誤差補正値Δyだけ出力するなどが挙げられる。このようなフィルタリングの種類及びそのフィルタリングに使用される閾値・範囲等の設定値については、例えば、予め測定された誤差Δx、誤差関数、位置データ補正装置100・エンコーダ10・モータ20の特性等に応じて、ユーザ設定や製造時の調整等予め設定することが可能である。このようなフィルタリングを行うことにより、予め測定された誤差関数に基づいた誤差補正値Δyに単に基づくだけではなく、その誤差関数や装置自体の特性に応じた決め細やかな補正を、各ピッチ毎に行うことが可能となり、より容易かつ適切な誤差補正が可能となる。例えば、所定のピッチ内で補正が不要となるような場合、フィルタ106を使用すれば、容易かつ細やかな補正を各ピッチ毎に行うことが可能となる。
なお、上記のようなフィルタリングが行われる任意の範囲は、各ピッチ毎の誤差補正をより適切に行うために、各ピッチ毎に1又は2以上設定されることが望ましい。このフィルタ106におけるより具体的な動作については、例を挙げて、位置データ補正部107と共に説明する。
位置データ補正部107は、誤差補正値算出部105が算出した誤差補正値Δyに基づいて、位置データ生成部12が生成した位置データ(位置x)を補正する。つまり、位置データ補正部107は、位置データに表された位置xに対して、誤差補正値Δyを減算(符号によっては加算でもよい。)することにより、正弦波成分だけでなく、非正弦波成分の誤差をも低減させた位置データを生成する。そして、この補正後の位置データは、制御部30に出力される。ただし、本実施形態では、位置データ補正部107はフィルタ106経由で誤差補正値Δyを取得するため、取得する誤差補正値Δyは、フィルタリング後の値となる。
ここで、図6及び図7を参照しつつ、より具体的なフィルタリングの例を挙げつつ、フィルタ106及び位置データ補正部107における補正処理について説明する。図6及び図7は、本実施形態に係る位置データ補正装置の補正処理について説明するための説明図である。
図6では、フィルタリングが行われる範囲Fn1〜Fn3が、ピッチnに対して予め設定され、その範囲においてフィルタ106から誤差補正値Δyが出力されない、フィルタリングを例示している。つまり、図6に示すように、フィルタ106には、各ピッチnにおいてフィルタリングが行われる範囲Fn1〜Fn3が、そのピッチ内位置φnで特定されて、予め設定されている。そして、フイルタ106は、ピッチnとピッチ内位置φnとを取得すると、そのピッチnとピッチ内位置φnとに基づいて、フィルタリングが行われるか否か(場合によっては、そのフィルタリングの種類を含む。)を特定する。その後、フィルタ106は、フィルタリングを行うべき範囲Fn1〜Fn3にピッチ内位置φnが含まれる場合には、フィルタリングの一例として誤差補正値Δyを位置データ補正部107に出力せず、含まれない場合には、誤差補正値Δyを位置データ補正部107に出力する。
すると、位置データ補正部107は、図6に示す範囲Fn1〜Fn3以外のピッチ内位置φnに対して誤差補正値Δyを取得して、取得した誤差補正値Δyで位置データが表す位置xを補正する。当該補正後の位置xに含まれる誤差Δxを図7に示す。図7に示すように、範囲Fn1、Fn2、Fn3の区間では、誤差Δxは補正されずそのまま残り、範囲Fn1〜Fn3以外では、位置xに含まれる誤差Δxは補正される。例えば、範囲Fn1、Fn2、Fn3の区間で位置xに含まれる誤差Δxが0のとき、フィルタ106により、ピッチn内で位置xに含まれる誤差Δxについて新たな補正関数(数1以外)を設けることなく補正が可能である。また、正弦波成分の位置誤差だけでなく、非正弦波成分の位置誤差について新たな補正関数(数1以外)を設けることなく補正が可能である。また、ピッチn内に局所的に発生する誤差Δxについても補正が可能である。
(位置データ補正装置の動作)
続いて、図8を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る位置データ補正装置の動作について説明する。図8は、本発明の第1実施形態に係る位置データ補正装置の動作について説明するための説明図である。
まず、モータ20が移動体を移動させると、検出信号取得部11が検出信号を取得する。すると、検出信号は、位置データ生成部12に送られ、位置データ生成部12により、その検出信号に基づいて、位置x(絶対位置)を表す位置データが生成される。すると、位置データ補正装置100で図8に示すステップS01が処理される。
ステップS01(ピッチ特定ステップの一例)では、ピッチ特定部101が、位置データに基づいて、移動体が位置するピッチnを特定する。次に、ステップS03が処理される。
ステップS03(ピッチ内位置特定ステップの一例)では、ピッチ内位置特定部102が、ステップS01で特定されたピッチnと、位置データに基づいて、当該ピッチnにおけるピッチ内位置φn(0〜360°)を特定する。そして、このステップS03の処理後はステップS05に進む。
ステップS05(パラメータ取得ステップの一例)では、パラメータ取得部104が、ピッチnとピッチ内位置φnとに基づいて、メモリ103内を検索して、そのピッチnとピッチ内位置φnとに関連付けられた区間niのパラメータ(ani,bni)を取得する。そして、パラメータ取得部104は、取得したパラメータを誤差補正値算出部105に出力する。そして、ステップS06が処理される。
ステップS07(誤差補正値算出ステップの一例)では、誤差補正値算出部105が、ステップS05で取得されたパラメータに基づいて、誤差関数を導出し、その誤差関数とピッチ内位置φnとから、誤差補正値Δyを算出する。そして、ステップS09に進む。
ステップS09(フィルタリングステップの一例)では、フィルタ106が、予め設定されていた設定値に基づいて、フィルタリングの種類及びフィルタリングを行うか否か特定する。そして、フィルタ106は、ピッチ内位置φnがフィルタリングを行う範囲Fn1〜Fn3に含まれる場合には、誤差補正値Δyに対して、特定した種類によるフィルタリング(例えば誤差補正値Δyの遮蔽等)を行う。一方、ピッチ内位置φnが当該範囲に含まれない場合には、フィルタ106は、フィルタリングをせずに誤差補正値Δyを位置データ補正部107に出力する。このステップS09の処理後はステップS11が処理される。
ステップS11(位置データ補正ステップの一例)では、位置データ補正部107が、位置データ生成部12から生成された位置xに対して、ステップS09の処理後の誤差補正値Δyを減算等し、誤差を補正した位置xを表す位置データを、制御部30に出力する。なお、フィルタリングの種類によっては、位置データ補正部107は、誤差補正値Δyを減算等せずに、位置xを表す位置データを生成することとなるが、ここでは、このような場合も、誤差補正の一種に含まれることとする。このステップS11の処理後は、位置データ補正装置による一連の補正動作は終了するが、例えば、モータ20が回転する毎に、又は、所定の周期などにおいて、上記ステップS01〜ステップS11が繰り返されることになる。
(本実施形態による効果の例)
以上、本発明の第1実施形態に係る位置データ補正装置、エンコーダ、モータシステム及び位置データ補正方法について説明した。
この本実施形態に係る位置データ補正装置等によれば、ピッチ内に設定された複数の区間毎に、誤差関数を変更することが可能であるため、正弦波成分の誤差(ノイズ)だけでなく、非正弦波成分の誤差に対しても、より適切に誤差補正を行うことが可能である。また、この際、各区間に対する誤差関数が線形関数で表され、かつ、各ピッチ毎にその線形関数のパラメータがメモリ103に記録されるため、記録データ量を削減し、かつ、誤差補正値算出時の処理量を増加させずに、非正弦波成分の誤差を補正可能である。よって、上記のような適切な補正を、非常に容易に行うことが可能である。
また、この位置データ補正装置等によれば、1ピッチに対して4以上の区間が設定され、その区間毎のパラメータによる誤差関数のプロファイルが、2以上の三角波形状のとなるように、パラメータが設定される。そればかりか、その三角波形状の誤差補正値の2以上の極値の絶対値が相異なるように設定される。また、そのパラメータには、各区間の長さに関する情報も含まれる。従って、三角波形状の極値の高さや傾きを、より細やかに設定して、データ量や計算量を大きく増加させることなく、適切な誤差補正が可能である。
更に、この位置データ補正装置等によれば、フィルタ107により、任意の範囲で、誤差関数から導出される誤差補正値Δyをそのまま使用して位置補正したり、任意のフィルタリング処理を施した誤差補正値Δyを使用して位置補正することを互いに切り替えることが可能である。そして、フィルタリング処理の種類や閾値等自体も、任意の範囲で切り替えることが可能である。従って、位置xに含まれる誤差Δxに対して、適切に補正ができる。また、外光や他の部位からの反射光や迷光等に起因する局所的に発生する誤差Δxに対して同様に適切に補正ができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明した。しかしながら、本発明はこれらの実施形態の例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正を行うことに想到できることは明らかである。従って、これらの変更後や修正後の技術も、当然に本発明の技術的範囲に属するものである。
例えば、上記実施形態では、位置データ補正装置100がフィルタ106を有する場合について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、フィルタ106によるフィルタリング処理が必要でない場合は、位置データ補正装置100はフィルタ106を有さなくてもよいし、フィルタ106が全範囲においてフィルタリング処理を施さないように設定されることも可能である。また、フィルタ106は、すべてのピッチに対応してフィルタリング処理を施すことも可能であり、また、所定のピッチに対してのみフィルタリグ処理することも可能である。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
1 モータシステム
10 エンコーダ
11 検出信号取得部
12 位置データ生成部
20 モータ
21,22 回転シャフト
30 制御装置
100 エンコーダ
101 ピッチ特定部
102 ピッチ内位置特定部
103 メモリ
104 パラメータ取得部
105 誤差補正値算出部
106 フィルタ
107 位置データ補正部
x 位置
Δx 誤差
Δy 誤差補正値
φ ピッチ内位置
n ピッチ

Claims (7)

  1. 移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号に基づいて生成される前記移動体の位置を表す位置データに基づいて、前記移動体が位置する前記ピッチを特定するピッチ特定部と、
    前記位置データに基づいて、前記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定部と、
    前記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、前記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリと、
    前記ピッチ特定部が特定したピッチと、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、前記移動体が位置する前記区間に対応した前記パラメータを、前記メモリから取得するパラメータ取得部と、
    前記パラメータ取得部が取得したパラメータに基づいて、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出部と、
    前記誤差補正値算出部が算出した当該誤差補正値に基づいて、前記位置データ生成部が生成した位置データを補正する位置データ補正部と、
    を有する、位置データ補正装置。
  2. 前記線形の誤差関数による誤差補正値の変化が1の前記ピッチ内で2以上の三角波形状となるように、前記ピッチそれぞれに対して、前記パラメータが4以上の前記区間毎に設定され、
    少なくとも1以上の前記ピッチ内における前記パラメータは、前記2以上の三角波形状の誤差補正値における2以上の極値の絶対値が相異なるように設定される、請求項1に記載の位置データ補正装置。
  3. 前記パラメータには、前記ピッチにおける前記区間それぞれの長さが含まれる、請求項2に記載の位置データ補正装置。
  4. 前記ピッチ特定部が特定したピッチと、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、前記誤差補正値算出部により算出された誤差補正値をフィルタリングして前記位置データ補正部に出力するフィルタを更に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置データ補正装置。
  5. 移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号を少なくとも取得する検出信号取得部と、
    前記検出信号取得部が取得した検出信号に基づいて、前記移動体の位置を表す位置データを生成する位置データ生成部と、
    前記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、前記移動体が位置する前記ピッチを特定するピッチ特定部と、
    前記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、前記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定部と、
    前記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、前記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリと、
    前記ピッチ特定部が特定したピッチと、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、前記移動体が位置する前記区間に対応した前記パラメータを、前記メモリから取得するパラメータ取得部と、
    前記パラメータ取得部が取得したパラメータに基づいて、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出部と、
    前記誤差補正値算出部が算出した当該誤差補正値に基づいて、前記位置データ生成部が生成した位置データを補正する位置データ補正部と、
    を有する、エンコーダ。
  6. 移動体を移動させるモータと、
    前記移動体の位置を表す位置データに基づいて、前記モータを制御する制御装置と、
    前記移動体の位置を検出し、当該位置を表す位置データに含まれる誤差を補正して前記制御装置に出力するエンコーダと、
    を有し、
    前記エンコーダは、
    移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号を少なくとも取得する検出信号取得部と、
    前記検出信号取得部が取得した検出信号に基づいて、前記移動体の位置を表す位置データを生成する位置データ生成部と、
    前記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、前記移動体が位置する前記ピッチを特定するピッチ特定部と、
    前記位置データ生成部が生成した位置データに基づいて、前記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定部と、
    前記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、前記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリと、
    前記ピッチ特定部が特定したピッチと、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置とに基づいて、前記移動体が位置する前記区間に対応した前記パラメータを、前記メモリから取得するパラメータ取得部と、
    前記パラメータ取得部が取得したパラメータに基づいて、前記ピッチ内位置特定部が特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出部と、
    前記誤差補正値算出部が算出した当該誤差補正値に基づいて、前記位置データ生成部が生成した位置データを補正する位置データ補正部と、
    を有する、モータシステム。
  7. 移動体が1ピッチ分移動する毎に振幅が1周期変動する検出信号に基づいて生成される前記移動体の位置を表す位置データに基づいて、前記移動体が位置する前記ピッチを特定するピッチ特定ステップと、
    前記位置データに基づいて、前記移動体が位置するピッチ内位置を特定するピッチ内位置特定ステップと、
    前記ピッチ内位置が入力されると該ピッチ内位置における誤差補正値を導出する線形の誤差関数のパラメータが、前記ピッチそれぞれに設定された複数の区間毎に予め記録されたメモリから、前記ピッチ特定ステップで特定したピッチと、前記ピッチ内位置特定ステップで特定したピッチ内位置とに基づいて、前記移動体が位置する前記区間に対応した前記パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、
    前記パラメータ取得ステップで取得したパラメータに基づいて、前記ピッチ内位置特定ステップで特定したピッチ内位置の誤差補正値を算出する誤差補正値算出ステップと、
    前記誤差補正値算出ステップで算出した当該誤差補正値に基づいて、前記位置データ生成ステップが生成した位置データを補正する位置データ補正ステップと、
    を有する、位置データ補正方法。
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