JP2009162673A - 位置検出装置及び位置検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
出力信号のオフセットを補正する高精度な位置検出装置を提供する
【解決手段】
本発明は、被測定物の位置の変化に応じて出力される2相の出力信号1a、1bに基づいて被測定物の位置を検出する位置検出装置100であって、2相の出力信号1a、1bをデジタル変換してデジタル信号を出力するアナログデジタル変換手段2a、2bと、デジタル信号により生成されるリサージュ波形上の点を少なくとも3点用いてリサージュ波形の中心位置を算出することにより、デジタル信号のオフセットを補正する補正手段50と、補正手段50により補正された信号を用いて被測定物の位置を演算するデジタル演算手段3とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は位置検出装置に係り、特に、出力信号のオフセットを補正する補正手段を備えた位置検出装置に関する。
従来から、被測定物の位置又は角度の変化に応じて生成される出力信号(周期信号)をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号から出力信号のオフセットを補正する補正方法がある。特開平8−145719号公報(特許文献1)には、デジタル計算のサンプリング周期に対し十分に遅い速度で被測定物を移動させて出力信号の最大値と最小値を検出し、その幅から振幅を補正し、その中点からオフセットを補正することが開示されている。
特開平8−145719号公報
しかしながら、アナログデジタル変換及びデジタル計算は、ある一定の時間間隔(サンプリング周期)ごとに実行される。出力信号における真の最大値及び最小値を求めるには、所定のサンプリング周期に対して、被測定物を十分ゆっくり移動させ、アナログデジタル変換値を周期信号の周期に対して細かく取得する必要があった。このような制御を行わない場合には、真の最大値、最小値を検出できなくなり、検出精度が悪化するためである。
このように、従来の技術では、被測定物をゆっくり動かさなくてはならず、時間がかかる。このため、限られた範囲の最大値及び最小値からオフセットの補正値を求め、この補正値を使用範囲全体に摘要していた。この結果、高精度を求められる用途では使用する全範囲において十分な精度が得られないことがあった。
この対策として、使用範囲全体をいくつかの区間に分けて、区間ごとに補正値を持つ方法もある。しかし、この方法では、あらかじめ各区間の補正を測定しておくことと、動作時に現在位置を常時監視し、補正値を切り替えなければならないため、使用上煩雑である。
そこで本発明は、簡易な構成で高精度の位置検出装置及び位置検出方法を提供する。
本発明の一側面としての位置検出装置は、被測定物の位置の変化に応じて出力される2相の出力信号に基づいて該被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、前記2相の出力信号をデジタル変換してデジタル信号を出力するアナログデジタル変換手段と、前記デジタル信号により生成されるリサージュ波形上の点を少なくとも3点用いて該リサージュ波形の中心位置を算出することにより、該デジタル信号のオフセットを補正する補正手段と、前記補正手段により補正された信号を用いて前記被測定物の位置を演算するデジタル演算手段と、を有する。
本発明の他の側面としての位置検出方法は、被測定物の位置の変化に応じて出力される2相の出力信号に基づいて該被測定物の位置を検出する位置検出方法であって、前記2相の出力信号から、第1の2相出力信号の振幅、第2の2相出力信号の振幅、及び、第3の2相出力信号の振幅を取り込むステップと、前記2相の出力信号のリサージュ波形上において、前記第1の2相出力信号の振幅から得られる第1の位置及び前記第2の2相出力信号の振幅から得られる第2の位置の中点を通り、かつ、該第1の位置と該第2の位置とを結ぶ第1の直線に垂直な第1の垂線を求めるステップと、前記2相の出力信号のリサージュ波形上において、前記第2の2相出力信号の振幅から得られる前記第2の位置及び前記第3の2相出力信号の振幅から得られる第3の位置の中点を通り、かつ、該第2の位置と該第3の位置とを結ぶ第2の直線に垂直な第2の垂線を求めるステップと、前記第1の垂線と前記第2の垂線との交点位置を求めるステップと、前記2相の出力信号から前記交点位置と原点位置との差を減算することにより、該2相の出力信号のオフセットを補正するステップと、前記オフセットを補正した補正値を用いて前記被測定物の位置を検出するステップと、を有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、高精度な位置検出装置及び位置検出方法を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施例は、被測定物の位置の変化に応じて生成される出力信号のオフセットを補正する位置検出装置及び位置検出方法に関する。ここで、位置の変化という場合には、直線的な変位だけでなく、角度の変位など他の変位を含むものとする。
本実施例では、まず、出力信号のオフセット誤差が位置検出装置の精度に影響を及ぼす理由を説明する。
位置検出装置からの出力信号の誤差には、一般に、振幅誤差及びオフセット誤差がある。位置検出装置において、位相が互いに90°異なる2つの出力信号を分割して位置又は角度情報を得るには、2つの出力信号の振幅比率を求める必要がある。出力信号の振幅は、検出手段の構成上、2つの出力信号とも同じように検出される。よって、出力信号の振幅は、2つの出力信号とも同じように増減する傾向がある。このため、位置検出装置からの出力信号の変動(誤差)が振幅のみである場合、2つの出力信号の振幅比率を求めるときにこの変動(誤差)はキャンセルされ、出力信号の精度には大きく影響しない。
しかし、位置検出装置からの出力信号にオフセット変動がある場合、振幅変動のようなキャンセル効果がない。このため、オフセット変動は、出力信号の精度に及ぼす影響が大きい。
本実施例では、一例として、ハードディスクのサーボトラックライタに用いられる位置検出装置について説明する。ただし、本発明の位置検出装置はこれに限られず、他の用途に用いられるものであってもよい。
まず、サーボトラックライタの機能について簡単に説明する。図8は、ハードディスクドライブにおけるサーボトラックライタの構造の一例を示したものである。
10はメディア(ディスク)である。メディア10の表面には磁性体が塗布されており、製造時において、磁気的に位置信号の基準となるサーボトラック信号15があらかじめ書き込まれる。メディア10は、図示しないスピンドルモータによって回転される。
11はスイングアームである。スイングアーム11は、図示しないアクチュエータによって、メディア10の半径方向に移動可能に構成されている。12は磁気ヘッドである。磁気ヘッド12は、スイングアーム11の先端に取り付けられている。スイングアーム11が移動しながら、磁気ヘッド12は、メディア10に記録された情報を読み出し、また、メディア10へ情報を書き込む。
13はプッシュピンである。図8に示されるように、スイングアーム11は、サーボトラックライト時においてプッシュピン13により押し当てられている。このため、スイングアーム11は、プッシュピン13と一体になって移動する。
14はエンコーダとモータを含む位置決め機構である。高精度の位置決めのために、例えば1回転あたり81000周期の信号を出力するエンコーダが使われる。
位置決め機構14は、被測定物であるスイングアーム11の回転中心と同軸上を回転可能に構成されている。また、位置決め機構14は、図示しない制御装置によってエンコーダの出力信号を分割処理し、出力信号より細かい分解能での位置決めが可能となっている。本実施例の位置検出装置が、ハードディスクドライブのサーボトラックライタに用いられる場合には、位置検出装置は位置決め機構14に含まれる。
ハードディスクドライブのサーボトラックライタは、位置決め機構14によってスイングアーム11と磁気ヘッド12をメディア10の半径方向に微小ステップでの位置決めを繰り返す。サーボトラックライタは、これを繰り返しながら、サーボトラック信号15をメディア10に書き込んでいく。一旦サーボトラック信号15が書き込まれたハードディスクは、このトラックを基準として位置決めを行い、データの書き込み、及び、読み出しを行う。
ハードディスクの容量を向上させるためには、サーボトラック間の間隔(トラックピッチ)を狭くすることが重要である。さらに、容量向上のためには、トラックピッチ一定であることが要求される。
トラックピッチが狭くなると、エンコーダの1周期の間に数回位置決めを行うようになる。この場合でもトラックピッチを一定するためには、エンコーダの出力信号(周期信号)を分割する際に直線性が求められる。すなわち、モータの回転角度に正確に比例した分割値が要求される。
次に、エンコーダの出力信号の分割時における直線性について説明する。
図9は、エンコーダの出力信号(周期信号)と分割結果との関係を示したものである。図9において、エンコーダの出力信号1aと出力信号1bは、互いの位相が90°異なっている。図9の上方の波形は、出力信号の振幅−時間特性である。出力信号1aは、破線で示される中心位置に対して、上下対称の波形となっている。一方、出力信号1bは、破線で示される中心位置に対して、上方へずれており、上下対称の波形とはなっていない。これは、出力信号1bにオフセット成分が含まれているためである。
エンコーダの出力信号1a、1bを分割して得られる分割結果を図9の下方に示す。線16はオフセットがないときの結果であり、線17はオフセットがあるときの結果である。分割結果は、線16のような直線になることが理想的である。しかし、上述のように、エンコーダの出力信号1bにオフセットがあると、線17は位置の変動に伴って波打つように変動する。つまり、出力信号にオフセット成分が含まれていると、信号の直線性を確保することができない。
分割結果が線17のように直線にならない場合、サーボライトしたときのトラッピッチ(トラック間の間隔)が一定にならず、ハードディスクの性能を確保することができない。このため、分割結果が線16に示されるような直線になるように、エンコーダの出力信号におけるオフセットを除去する必要がある。
次に、本実施例における位置検出装置の構成について説明する。図1は、本実施例における位置検出装置100の概略図である。
図1において、1a、1bは、図示しない検出手段から出力される2相の出力信号である。検出手段としては、例えばエンコーダが挙げられるが、これに限られない。検出手段から出力される出力信号は周期信号であり、所定の周期をもった信号が繰り返して出力される。この周期信号としての出力信号は、本実施例では正弦波信号であるが、これに限定されるものではない。
2a、2bは、アナログデジタル変換手段である。アナログデジタル変換手段2a、2bは、アナログ信号を入力し、そのアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号を出力する。本実施例において、アナログデジタル変換手段2aは、アナログ信号である出力信号1aをデジタル信号に変換する。同様に、アナログデジタル変換手段2bは、アナログ信号である出力信号1bをデジタル信号に変換する。
50は補正手段である。補正手段50は、デジタル信号により生成されるリサージュ波形上の点を少なくとも3点用いて、リサージュ波形の中心位置を算出することにより、デジタル信号のオフセットを補正する。すなわち、補正手段50は、2相の出力信号1a、1bのオフセットを補正するために設けられている。
なお、上述のとおり、本実施例では、エンコーダが1回転する間に、リサージュ波形は81000回描かれる。出力信号のオフセットは、エンコーダの回転位置により異なる。このため、上記のリサージュ波形上の3点は、リサージュ波形が1周期する間に取り入れられるのが望ましいが、近傍の周期であってもよい。

エンコーダの位置が変化すれば、出力信号のオフセットも変化する。このため、補正手段50は、エンコーダが回転するに従い、エンコーダの位置に応じたオフセット補正を繰り返す。
51はオフセット算出手段である。オフセット算出手段51は、リサージュ波形上の第1の位置、第2の位置、及び、第3の位置にある3点を用いてリサージュ波形の中心位置を算出する。オフセット算出手段51は、具体的には、リサージュ波形上の第1の位置と第2の位置とを結ぶ第1の直線の中点を通り、かつ、第1の直線に垂直な第1の垂線を求める。同様に、リサージュ波形上の第2の位置と第3の位置とを結ぶ第2の直線の中点を通り、かつ、第2の直線に垂直な第2の垂線を求める。そして、第1の垂線と第2の垂線との交点位置を中心位置として算出する。
なお、後述のとおり、オフセット算出手段51は、複数の交点位置を算出し、複数の交点位置の平均値を中心位置として設定することもできる。
52a、52bは減算手段である。減算手段52a、52bは、アナログデジタル変換手段2a、2bから出力されたデジタル信号から、オフセット算出手段51にて算出された中心位置と原点位置との差を減算する。ここで、原点位置とは、オフセットのない理想的な出力信号1a、1bに基づいて生成されたリサージュ波形の中心位置のことである。
本実施例の補正手段50は、オフセット算出手段51及び減算手段52a、52bから構成される。ただし、このような構成に限定されるものではなく、他の構成を用いるものであってもよい。
3はデジタル演算手段である。デジタル演算手段3は、補正手段50によりオフセット補正されたデジタル信号を用いて、被測定物の位置を演算処理する。なお、デジタル演算手段3は、デジタル変換後の信号から出力信号1a、1bの周期より細かい周期で、被測定物の位置を演算する。
次に、検出手段から出力される出力信号1a、1bの波形について説明する。
図2(a)は、出力信号1a、1bの振幅−時間特性である。本図において、出力信号1a、1bはいずれもオフセットを有しない理想的な周期信号(正弦波信号)となっている。また、出力信号1a、1bの位相は、互いに90°異なっている。
図2(b)は、出力信号1aの振幅(信号強度)を縦軸にとり、出力信号1bの振幅(信号強度)を横軸にとったときの波形図である。このような波形はリサージュ波形と呼ばれる。出力信号1a、1bは、図2(a)において1周期変化すると、リサージュ波形4の円周上を1回転することになる。
なお、本実施例において、エンコーダを1回転させると、図2(a)の出力信号として、81000周期の正弦波が出力される。また、図2(b)のリサージュ波形4として、81000回の円が描かれる。
図2(b)に示されるように、出力信号1a、1bが理想的な波形の場合、リサージュ波形4は、原点位置(0,0)を中心位置とした円を描く。
しかし、出力信号1a、1bにオフセットがある場合、リサージュ波形4の中心位置はずれて、原点位置(0,0)とは異なる位置(x,y)を示す。このため、この位置(x,y)が原点位置になるように補正すれば、出力信号1a、1bに含まれるオフセットを除去することができるということになる。
次に、本実施例におけるオフセット補正の具体的手順を説明する。図3は、リサージュ波形上の位置(リサージュ波形上の座標)と中心位置(中心点の座標)との関係を示したものである。
本実施例におけるオフセット補正は、リサージュ波形4における円周上の位置を利用してリサージュ波形4の中心位置(x,y)を求めることにより行われる。以下、中心位置の求め方を説明する。
図3において、リサージュ波形4の円周上に3点の位置が特定されている。これらの3点の位置における座標を、それぞれ、第1の位置(x,y)、第2の位置(x,y)、第3の位置(x,y)とする。まず、第1の位置(x,y)と第2の位置(x,y)とを第1の直線5で結ぶ。そして、第1の位置(x,y)と第2の位置(x,y)との中点を通り、かつ、第1の直線5に垂直に交わる第1の垂線6を引く。同様に、第2の位置(x,y)と第3の位置(x,y)とを第2の直線7で結ぶ。そして、第2の位置(x,y)と第3の位置(x,y)との中点を通り、かつ、第2の直線7に垂直に交わる第2の垂線8を引く。
図3に示されるように、第1の垂線6と第2の垂線8は、交点(x,y)において交わる。ここで、リサージュ波形4が理想的な円であると仮定すると、上述のとおり求められた第1の垂線6と第2の垂線8の交点は、リサージュ波形4の中心位置となる。このため、第1の垂線6と第2の垂線8の交点を算出することは、リサージュ波形4の中心位置を算出することになる。
出力信号1a、1bにオフセットが含まれる場合、第1の垂線6と第2の垂線8との交点位置として求められたリサージュ波形4の中心位置(x,y)は、原点位置(0,0)とは異なっている。
中心位置(x,y)と原点位置(0,0)との差が、出力信号1a、1bのオフセットに相当する。
このため、本実施例では、中心位置(x,y)と原点位置(0,0)との差からオフセットの補正値を求める。すなわち、2相の出力信号から中心位置(交点位置)と原点位置との差を減算する。このような手法により、リサージュ波形4の中心位置(x,y)が原点位置(0,0)になるように補正される。本実施例におけるオフセット補正は、リサージュ波形4上の点を少なくとも3点求めることにより実行可能である。
次に、垂線の求め方について説明する。リサージュ波形4上の第1の位置(x,y)及び第2の位置(x,y)の2点の情報に基づいて、第1の垂線6は以下のとおり求められる。
図4は、第1の位置(x,y)と第2の位置(x,y)との中点を通る第1の垂線6の求め方を示す図である。本図は、図3の第1の直線5と第1の垂線6との関係を抜き出したものである。
第1の垂線6上の点を(x,y)とする。第1の垂線6は、第1の位置(x,y)及び第2の位置(x,y)の2点からの距離が等しい。すなわち、図4に示される点線は、垂線6上のいずれの点(x,y)においても、その長さが等しくなる。
第1の位置(x,y)から第1の垂線6上の任意の点(x,y)までの距離dは、差の2乗和の平方根により、数式(1)で求められる。
= ((x−x)+(y−y)1/2 … (1)
同様に、第2の位置(x,y)から第1の垂線6上の任意の点(x,y)までの距離dは、数式(2)で求められる。
= ((x−x)+(y−y)1/2 … (2)
ここで、距離d、dは互いに等しい。このため、数式(3)の関係が成り立つ。
((x−x)+(y−y)1/2
=((x−x)+(y−y)1/2 … (3)
数式(3)より、x、yの関係式にすると、数式(4)を導き出すことができる。
2(y−y)y
=2(x−x)x+x +y −x −y … (4)
ここで、x1、1、、yは定数である。このため、x、yに関する一次方程式すなわち直線の式になる。定数部分をa、bで表すと、数式(5)で表される。
y=ax+b … (5)
ここで、a=(x−x)/(y−y)、
= (x +y −x −y )/2(y−y)である。
同様に、第2の垂線8も、定数部分をa、bとすると、数式(6)のように表される。
y=ax+b … (6)
ここで、a=(x−x)/(y−y)、
= (x +y −x −y )/2(y−y)である。
このように、第1の垂線6と第2の垂線8の交点位置(x,y)は、数式(5)、(6)の2つの一次方程式から、数式(7)、(8)のとおり、一意に求めることができる。
=(b−b)/(a−a) … (7)
=a(b−b)/(a−a)+b … (8)
同様に、垂線を3本以上用いても、2本の垂線の組合せによって1つの交点が求められる。
リサージュ波形4は、真円に対して誤差を持っている場合がある。また、ノイズによって理想的なリサージュ波形上からずれた値になる場合もある。このため、3本以上の垂線を用いて求められた交点は、必ずしも1点に収束するとは限らない。
そのような場合には、上記手順によって求められた複数の交点位置を算出し、複数の交点位置の平均値をリサージュ波形4の中心位置として設定する。交点の平均化処理を行うことにより中心位置を求めれば、中心位置の誤差による影響を低減させることができる。
図5は、リサージュ波形の中心位置と原点位置との関係を示す図である。リサージュ波形が理想的な波形の場合、リサージュ波形の中心位置は、原点(0,0)であるとする。また、上記手順により求められたリサージュ波形の中心位置の座標は(x,y)であるとする。このとき、出力信号1aの振幅(信号強度)を横軸にとり、出力信号1bの振幅(信号強度)を縦軸にとった場合、図5のように表される。
実際に測定したリサージュ波形から、リサージュ波形の中心位置が図5のように求められた場合、出力信号1a、1bの振幅−時間特性は、図6のように示される。図6において、出力信号1aのオフセットが9a、出力信号1bのオフセットが9bである。出力信号1a、1bから中心位置の座標に相当するx,yをそれぞれ減ずることにより、リサージュ波形の中心位置の座標を原点(0,0)に補正することができる。
図7は、オフセット補正後の出力信号の波形である。補正後の出力信号1a’、1b’には、オフセット成分が除去されている。上記手順による補正により、図7に示されるようなオフセットのない出力信号1a’、1b’を得ることが可能である。
次に、本実施例における出力信号のオフセット補正について、フローチャートを参照しながら詳細に説明する。図10は、オフセットの補正値を求める手順を示すフローチャートである。
まず、位置検出装置100は、被測定物が微小移動したときに出力される2相の出力信号を検出し(S101)、この2相の出力信号を補正手段50に取り込む(S102)。取り込まれた2相の出力信号は、位置(x,y)のように、リサージュ波形上のX座標及びY座標としてそれぞれ表される。
補正手段50は、出力信号を取り込む実行回数が、あらかじめ設定された回数Nに達しているか否かを判断する(S103)。ここで、回数Nは3以上(N≧3)に設定されている。実行回数が回数Nに達していない場合には、回数Nに1を加えて、ステップS101及びステップS102を繰り返す。これらのステップは、実行回数が回数Nに到達するまで実行される。実行回数が回数Nに達すると、リサージュ波形上におけるN点(N≧3)の位置(座標)(x,y)((x,y)(x,y)…(x,y))が得られたことになる。
このように、ステップS101〜S103においては、2相の出力信号から、リサージュ波形上の点を少なくとも3点取り込む。すなわち、少なくとも、第1の2相出力信号の振幅、第2の2相出力信号の振幅、及び、第3の2相出力信号の振幅を取り込むということになる。
リサージュ波形上の複数の位置(x,y)が得られると、次に、これらの位置のうち2点を選択し、これら2点の位置の中点を通るようにして、2点の位置を結ぶ直線の垂線を引く(S104)。例えば、隣り合うNについての位置である、位置(x,y)と位置(xN−1,yN−1)の2点に基づいて、上記垂線を引く。ただし、複数の位置のうちの2点の選択方法については、上記方法に限定されるものではなく、他の方法を用いてもよい。
ステップS104では、少なくとも、第1の垂線及び第2の垂線の2つの垂線を求めるステップを実行する。第1の垂線は、第1の2相出力信号の振幅から得られる第1の位置及び第2の2相出力信号の振幅から得られる第2の位置の中点を通り、第1の位置と第2の位置とを結ぶ直線に垂直な線である。また、第2の垂線は、第2の2相出力信号の振幅から得られる第2の位置及び第3の2相出力信号の振幅から得られる第3の位置の中点を通り、第2の位置と第3の位置とを結ぶ直線に垂直な線である。
ステップS104において複数の垂線が引かれると、2つの垂線に基づいて、この2つの垂線の交点(x,y)を求める(S105)。すなわち、第1の垂線と第2の垂線との交点が求められることになる。
なお、2つの垂線の交点(x,y)は、少なくとも1つ求められていればよい。ただし、精度を高めるために、複数の交点を求めることもできる。この場合、ステップS102において取り込まれるリサージュ波形上の点を増加させ、ステップS104において、必要に応じた数の垂線を引いておく。そして、ステップS105において、複数の垂線の組についてk個(k≧2)の交点(x0k,y0k)を算出する。
複数の交点(x0k,y0k)が求められると、これらの複数の交点の値が一致するか否かを判定する(S106)。ここで、複数の交点が一致するとは、デジタル信号上、交点の位置が完全に一致することをいう。ただし、交点の位置が完全には一致しないが実質的に一致する場合に、交点が一致すると判定するものであってもよい。実質的一致の範囲は、位置検出装置の検出精度などを考慮して適宜設定することができる。
ステップS106において、複数の交点(x0k,y0k)の値が一致すれば、この値がリサージュ波形の中心位置ということになる。出力信号のオフセットは、リサージュ波形の中心位置と原点(0,0)との差異である。したがって、この中心位置を原点に移動させる値がオフセットの補正値となり、これでオフセットの補正値を求める手順は終了する。また、交点を1つのみ求める構成の場合にも、この時点で、オフセットの補正値を求める手順は終了する。
複数の交点の値が一致しない場合、これら複数の交点を平均化し、交点の平均値を求める(S107)。複数の交点の平均値は、複数の交点の値の和から交点の個数で除すことにより容易に求めることができる。求めた交点の平均値を、リサージュ波形の中心位置であると設定する。出力信号のオフセットは、リサージュ波形の中心位置と原点(0,0)との差異である。したがって、この中心位置を原点に移動させる値がオフセットの補正値となり、これでオフセットの補正値を求める手順は終了する。
図10に示される手順により補正が完了すると、位置検出装置100は、オフセットの補正値を利用して被測定物の位置を検出するように動作する。このとき、位置検出装置100は、2相の出力信号から交点位置と原点位置との差(オフセット補正値)を減算することにより2相の出力信号のオフセットを補正して、被測定物の位置を検出する。
被測定物の位置は、オフセット補正後の2相の出力信号の振幅比のアークタンジェントを計算することにより求められる。このとき、出力信号の振幅比とアークタンジェントの計算結果との関係を示す表をあらかじめ作成しておくことが望ましい。出力信号の振幅比が算出された場合、あらかじめ作成された表を参照することで、被測定物の位置を簡易な処理で検出することができる。
以上、本実施例によれば、高精度な位置検出装置及び位置検出方法を提供することができる。特に、本実施例によれば、出力信号のリサージュ波形の少なくとも3点からリサージュ波形の中心位置を求め、この中心位置と原点位置との差に基づくオフセットを補正することにより、オフセットの高精度な補正可能である。
オフセットの補正は、中心位置が理想的な位置である原点位置になるように、中心位置と原点位置との差を出力信号から減算することにより行われる。
特に、場所によるオフセット変動を問題にするような用途では、微少な位置決めが要求される。すなわち、ハードディスクのサーボトラックライトのように、リサージュ波形の1回転あたり数点の位置決めを行うような用途である。このような場合、1つのリサージュ波形上又は近傍のリサージュ波形上に位置決めされる。よって、リサージュ波形上の3点以上を用いて計算することによって、ある周期近傍におけるオフセットが求められる。
通常、オフセットが急激に変動することはない。このため、サーボトラックライトのようにステップ状の位置決めを繰り返す用途では、次に使う領域のオフセットは、現在位置のオフセットとほぼ等しいとみなすことができる。このようなステップ状の位置決めは、通常の使用状態において行われる。このため、オフセット補正のために特別な動作は必要とされない。動作する領域が徐々に変動した場合でも、自動的にオフセット補正量が調整される。
以上のとおり、実施例に基づいて本発明を具体的に説明した。ただし、本発明は、上記実施例において説明した事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。本発明の適用対象は、エンコーダに限定されることなく、例えば、露光装置のステージ位置を計測するレーザ干渉計など他の装置にも適用することができる。
本実施例における位置検出装置の概略図である。 (a)出力信号の振幅−時間特性である。(b)出力信号のリサージュ波形である。 リサージュ波形上の位置と中心位置との関係を示す図である。 第1の位置と第2の位置との中点を通る垂線の求め方を示す図である。 中心位置と原点位置との関係を示す図である。 出力信号のオフセットを示す図である。 オフセット補正後の出力信号を示す図である。 ハードディスクドライブにおけるサーボトラックライタの構造の一例を示した図である。 オフセットと分割信号の誤差の関係を示す図である。 本実施例におけるオフセットの補正値を求める手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1a、1b:出力信号
2a、2b:アナログデジタル変換手段
3:デジタル演算手段
4:リサージュ波形
5:第1の直線
7:第2の直線
6:第1の垂線
8:第2の垂線
9a:出力信号1aのオフセット
9b:出力信号1bのオフセット
10:メディア
11:スイングアーム
12:磁気ヘッド
13:プッシュピン
14:位置決め機構
15:サーボトラック信号
50:補正手段
51:オフセット算出手段
52a、52b:減算手段
100:位置検出装置

Claims (4)

  1. 被測定物の位置の変化に応じて出力される2相の出力信号に基づいて該被測定物の位置を検出する位置検出装置であって、
    前記2相の出力信号をデジタル変換してデジタル信号を出力するアナログデジタル変換手段と、
    前記デジタル信号により生成されるリサージュ波形上の点を少なくとも3点用いて該リサージュ波形の中心位置を算出することにより、該デジタル信号のオフセットを補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された信号を用いて前記被測定物の位置を演算するデジタル演算手段と、を有することを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記補正手段は、
    前記リサージュ波形上の第1の位置、第2の位置、及び、第3の位置にある3点を用いて前記リサージュ波形の中心位置を算出するオフセット算出手段と、
    前記アナログデジタル変換手段から出力された前記デジタル信号から、前記オフセット算出手段にて算出された前記中心位置と原点位置との差を減算する減算手段と、を有し、
    前記オフセット算出手段は、
    前記リサージュ波形上の前記第1の位置と前記第2の位置とを結ぶ第1の直線の中点を通り、かつ、該第1の直線に垂直な第1の垂線を求め、
    前記リサージュ波形上の前記第2の位置と前記第3の位置とを結ぶ第2の直線の中点を通り、かつ、該第2の直線に垂直な第2の垂線を求め、
    前記第1の垂線と前記第2の垂線との交点位置を前記中心位置として算出することを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
  3. 前記オフセット算出手段は、複数の交点位置を算出し、該複数の交点位置の平均値を前記中心位置として設定することを特徴とする請求項2記載の位置検出装置。
  4. 被測定物の位置の変化に応じて出力される2相の出力信号に基づいて該被測定物の位置を検出する位置検出方法であって、
    前記2相の出力信号から、第1の2相出力信号の振幅、第2の2相出力信号の振幅、及び、第3の2相出力信号の振幅を取り込むステップと、
    前記2相の出力信号のリサージュ波形上において、前記第1の2相出力信号の振幅から得られる第1の位置及び前記第2の2相出力信号の振幅から得られる第2の位置の中点を通り、かつ、該第1の位置と該第2の位置とを結ぶ第1の直線に垂直な第1の垂線を求めるステップと、
    前記2相の出力信号のリサージュ波形上において、前記第2の2相出力信号の振幅から得られる前記第2の位置及び前記第3の2相出力信号の振幅から得られる第3の位置の中点を通り、かつ、該第2の位置と該第3の位置とを結ぶ第2の直線に垂直な第2の垂線を求めるステップと、
    前記第1の垂線と前記第2の垂線との交点位置を求めるステップと、
    前記2相の出力信号から前記交点位置と原点位置との差を減算することにより、該2相の出力信号のオフセットを補正するステップと、
    前記オフセットを補正した補正値を用いて前記被測定物の位置を検出するステップと、を有することを特徴とする位置検出方法。
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