JP5177328B2 - 磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。
磁気、光、光磁気等の性質を利用して情報を記録する記録層を有する情報記録媒体のなかで、代表的なものとして磁気ディスクがある。この磁気ディスク用の基板として、ニッケルリンメッキを施したアルミニウム合金基板やガラス基板が知られているが、表面が硬く欠陥が生じにくいことから、ノート型パソコンを中心に特にガラス基板が多く用いられるようになってきた。前記磁気ディスク基板はハードディスクドライブに搭載し、ディスクを高速で回転させながら、磁気ヘッドを基板表面に対し一定高さで浮上させて磁気情報を記録再生するものであるが、さらなる記録密度の向上を図るために、磁気ヘッドの浮上量を一層低減させることが必要となっている。この場合、磁気ディスク上にうねりや微小うねりが存在すると、前記磁気ヘッドの浮上が不安定になり、ヘッドとディスクが衝突してしまう。すなわちヘッドクラッシュとよばれる現象が発生し、ハードディスクが使えなくなることがある。また、ヘッドクラッシュを起こさない場合であってもヘッドの浮上安定性に影響があるため、グライド特性(ヘッドがいかに安定して磁気ディスク上を浮上しているかの指標)が悪くなることがある。
このような問題に対し、例えば特許文献1ではガラス基板の表面の平滑性を規定値以内に抑えることにより、グライド特性を安定にさせる技術が開示されている。
しかしながら、この方法で製造したガラス基板をハードディスクに搭載した際もグライド特性が悪化し、ヘッドの記録再生素子部と磁気ディスクが接触することが原因となって熱が発生し、一時的に記録再生が不能となるサーマルアスピリティーと呼ばれる現象が発生していた。
特に近年、DFH機構を有するヘッド記録再生素子部とディスク表面との間隔が2nm付近以下のハードディスクにおいて、従来では問題とならなかった微小な表面欠陥、表面凹凸、うねりなどによって、前記現象が発生する傾向が躊躇となってきている。さらに、ガラス基板の加工取り代を少なくした場合に、前記現象が発生する傾向がより顕著に表れる。
ここで、DFH機構とは情報を情報記録媒体に読み書きする際に、磁気ヘッドにおける記録再生動作を行うヘッド素子のみを前記情報記録媒体に近接させることによっていわゆるABS面(Air Bearing Surface、空気ベアリング面)と前記情報記録媒体間の距離を低減する動的浮上量制御技術(Dynamic Flying Height制御技術、DFH制御技術)のことである。
特開2009−76167号公報
本発明の目的は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、その解決すべき課題は、ガラス素板の表面うねりが少なく、かつ表裏面のうねり差が少ない磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することである。
すなわち、本発明にかかる磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された上下定盤を用いて、ガラス素板の表面を研削するラッピング工程を備えた磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記ラッピング工程において、上定盤側に対してうねりの大きい面を配置し、下定盤側に対してうねりの小さい面を配置することを特徴とする。
上記並びにその他の本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な記載と添付図面から明らかになるであろう。
本実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造される磁気情報記録媒体用ガラス基板を示す上面図である。 本実施形態に係るラッピング工程においてダイレクトプレス法の工程を示す概略図である。 本実施形態に係るラッピング工程においてフロート法の工程を示す概略断面図である。 本実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法におけるラッピング工程で用いる研削装置の一例を示す概略断面図である。 本実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された磁気情報記録媒体用ガラス基板を用いた磁気記録媒体の一例である磁気ディスクを示す一部断面斜視図である。
本実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された上下定盤を用いて、ガラス素板の表面を研削するラッピング工程を備えた磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記ラッピング工程において、上定盤側に対してうねりの大きい面を配置し、下定盤側に対してうねりの小さい面を配置することを特徴とする。
また、本実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、前記ラッピング工程を備えていれば、特に限定されない。具体的には、ダイレクトプレス法又はフロート法等により製造したガラス素材のうねりの大きい面を揃えて研削機の上定盤に配置する一方で、うねりの小さい面を下定盤に配置して各ガラス基板を研削すること以外は、特に限定されず、従来公知の製造方法であればよい。
磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法としては、例えば、円盤加工工程、ラッピング工程、粗研磨工程(1次研磨工程)、洗浄工程、化学強化工程、精密研磨工程(2次研磨工程)、及び最終洗浄工程等を備える方法等が挙げられる。そして、前記各工程を、この順番で行うものであってもよいし、化学強化工程と精密研磨工程(2次研磨工程)との順番が入れ替わったものであってもよい。さらに、これら以外の工程を備える方法であってもよい。例えば、ラッピング工程と粗研磨工程(1次研磨工程)との間に、端面研磨工程を行うものであってもよい。
ここで、本発明の製造方法における円盤加工工程について詳述する。
<円盤加工工程>
前記円盤加工工程は、所定の組成のガラス素材から板状に成形したガラス素板から、図1に示すように、内周及び外周が同心円となるように、中心部に貫通孔10aが形成された円盤状のガラス素板10に加工する工程である。具体的には、ダイレクトプレス法、フロート法などを用いて加工する。
(ダイレクトプレス法)
図2は、前記ダイレクトプレス法によるガラス素板の加工工程を示す模式図である。
図2(a)は、成形型を構成する、下型3、上型4である。上型4には、型締め時に成形面を囲むように下型3に当接しており、成形面の間隔を規制するためのストッパーが設けられている。図2(b)はキャスト工程であり、流出パイプ5から流出された溶融ガラス流6は、下型成形面の中央に供給されている。なお、図2(a)等に示すように、下型3の成形面が形成されている上面は、平坦になっている(ガラスブランクの肉厚部を成形する部分を除く。)。次の図2(c)における切断工程では、溶融ガラスを切断刃7で切断し、下型成形面上にゴブ2を得ている。続いて、図2(d)にて、該ゴブを上型4と下型3にてプレスを行っているが、型締め時には上記ストッパーによって上下型成形面の間隔が規制されている。ゴブ2は上下型により加圧されて、上下型によって形成されるキャビティ内に押し広げられて、プレス成形品であるガラス素板10に成形される。成形品の周縁部は、上型4、下型3のいずれにも接触せず、自由表面としてガラス素板10に残る。プレス成形後、上型4は下型3上のガラス素板10から離されて上方へ退避する。プレス成形品1の外径は、成形品が上型4から離型されて下型3上にある時点においては、例えば、非接触式測定法による光学的手段を用いて測定される。外径測定後、図2(e)のように、ガラス素板10が取り出しのための力を加えても変形しない温度まで冷却されてから、下型3からガラス素板10を取り出す工程を経る。
前述のように取り出したガラス素板の表面粗さRaは、10μm以下、Rmaxが50μm以下が好ましい。前記切出し工程後のガラス素板の表面粗さRaや最大高さ粗さRzが高すぎると研削ダメージが大きく、低すぎると研削工程が行えなくなる。
また、前述のように取り出したガラス素板において、金型に先に接する面、すなわち下型に接する面の表面うねりは、金型に後から接する面、すなわち上型に接する面に比べて大きいことが分かっている。これは、金型に先に接する面と、金型に後から接する面とのガラスの熱膨張係数が異なるため、その応力バランスが崩れ、各面に異なるうねりが発生するからである。すなわち、うねりの大きい面の表面うねりWa1とうねりの小さい面の表面うねりWa2との比が1:1.5〜1:2.5である。
(フロート法)
図3は、前記フロート法による加工工程を示す断面図である。
前記フロート法加工工程は、溶融金属の上で板状に形成されたガラス素材の片面に切筋を入れ、この切筋に沿って切断する切出し工程を含むものである。前記切出し工程は、前記ガラス素材の前記溶融金属に接触したガラス素板表面に対して切筋を形成した後、該切筋をガラス素板の厚み方向に進行させて円盤状のガラス素板を切り出すことをいう。
図3(a)は板状のガラス素材1の断面図である。
前記ガラス素材は、フロート法で製造される板状のガラス素材を用いる。フロート法とは、例えば、ガラス素材を溶融させた溶融液を、溶融したスズの上に流し、そのまま固化させる方法である。得られたガラス素板は、一方の面がガラスの自由表面(以下、自由面という。)であり、他方の面(以下、接触面という。)が、ガラスとスズとの界面であるため、平滑性の高いものとなる。そして、その厚みとしては、例えば、0.95mmのものが挙げられる。なお、ガラス素板やガラス基板の表面粗さ、例えばRaは、一般的な表面粗さ測定機を用いて測定することができる。
このため、ガラス素材は溶融金属に接した面と、他方の面とが生じる。図3(a)に示すガラス素材1の場合では、上側の面が接触面1Aで、下側の面が自由面1Bである。
上記ガラス素材1の接触面1Aに対して、磁気ディスク用ガラス基板となされる領域の略周縁をなす曲線を描く切筋を形成する。本実施の形態では、図3(b)に示すように、ガラス素材1の接触面1Aにガラスカッター15で、円盤状の外周側及び内周側を描くそれぞれ円形の切筋8,9を形成する。
この場合の外周側及び内周側の切筋8,9はガラス板の厚み方向に対して斜めに形成している。また、本実施の形態では、ガラス素材1の接触面1Aから自由面1B側に向かって外側へ斜めに切筋8,9を形成し、図3(b)の断面図で見ると、左右の切筋8,8及び切筋9,9がそれぞれハの字状になるように形成させる。また、本実施の形態では、ガラス素材1の接触面1Aから自由面1B側に向かって外側へ斜めに切筋8,9を形成したが、これに限らず、例えばガラス素材1の接触面1Aから自由面1B側に向かって内側へ斜めに切筋8,9を形成し、図3(b)で見ると、左右の切筋8,8及び切筋9,9がそれぞれ逆ハの字状になるように形成しておき、この切筋を進行させて切筋で囲まれる内側部分を上方へ抜き取るようにしてもよい。
次に、図3(c)に示すように、ガラス素材1の接触面1Aに形成した前記切筋8,9を自由面1B側に向かって進行させる。これにより、切筋8で囲まれる内側の領域10aはガラス素材1から分離された状態となる。また、切筋9で囲まれる内側部分10bは上記切筋8で囲まれる領域10aから分離された状態となる。
このようにガラス素材1の接触面1Aに形成した前記切筋8,9を自由面1B側に向かって進行させる手段としては、ガラス素材1に熱膨張差を生じさせる手段、例えばガラス素材1の片側面を加熱する方法が好ましく挙げられる。ガラス素材1を加熱することにより、ガラス素材1の板厚方向に熱膨張差が生じ、ガラス素材を目的の円盤状に容易に切断できる。
続いて、図3(d)に示すように、切筋8で囲まれた内側の領域10a、10bを下方に押し出し、さらに切筋9で囲まれた領域10bを押し出すことにより、中心部に円孔を備えた円盤状のガラス素板10が得られる。
また、前記切出し工程後のガラス素板の表面粗さRaが5nm以上50nm以下、最大高さ粗さRzが20nm以上100nm以下であることが好ましい。前記切出し工程後のガラス素板の表面粗さRaや最大高さ粗さRzが高すぎると研削ダメージが大きく、低すぎると研削工程が行えなくなる。
また、前記切出し工程後のガラス素板において、自由面の表面うねりは、溶融金属接触面に比べて大きいことが分かっている。これは、フロート法においては、溶融金属と接触する界面が、空気との界面より安定しているためにうねりの発生を抑えることができるからだと考えられる。すなわち、うねりの大きい面の表面うねりWa1とうねりの小さい面の表面うねりWa2との比が1:1.2〜1:3.0である。なお、自由面の表面うねりWaは、1〜5nmであり、溶融金属接触面の表面うねりWaが0.6〜3nmである。
また、本発明の円盤加工工程は、前記切出し工程後に、各切筋の角(端面)を研磨する工程を含んでもよい。この端面研磨工程によって、切筋が原因となって生じたガラス基板上のクラックを減少させることができる。
この円盤加工工程で、例えば、外径r1が2.5インチ(約64mm)、1.8インチ(約46mm)、1インチ(約25mm)、0.8インチ(約20mm)等で、厚みは最終的に製造されるガラス基板の厚みに0.3mm程度を加えた厚みの円盤状のガラス素板に加工される。前記厚みを超えると加工取り代が増えるため製造効率が悪くなってしまう。最終的に製造されるガラス基板の厚さは決まっているため、そこから逆算し、該円盤加工工程において加工する厚みは決定される。
<ラッピング行程>
前記ラッピング工程は、前記ガラス素板を所定の板厚に加工する工程である。具体的には、ガラス素板の両面を研削(ラッピング)加工する工程等が挙げられる。このように加工することによって、ガラス素板の平行度、平坦度及び厚みを調整することができ、所望の表面うねりを得ることができる。
表面うねりとは、ガラス素材の表面に形成されている3次元表面形状であって、形状波長が0.1mm以上10mm以下である波長帯域の形状を選択して構成した表面形状とすることができる。表面うねりは、ガラス素材の所定領域を顕微鏡等で観察することにより把握することができる。
表面うねりの観察装置としては、フェイズシフトテクノロジー社製のオプチフラットを好ましく利用することができる。
本発明において、表面うねりの平均高さはWaで表される。表面うねりの平均高さ(Wa)は、表面うねり形状の算術平均粗さを表すものとする。また、本実施形態で表面うねりの最大高さをPVと呼称することがある。表面うねりの最大高さ(PV)とは、表面うねり形状の平均面を算出し、この平均面に対して最も高い山の高さの絶対値と、この平均面に対して最も低い谷の深さの絶対値とを足し合わせた値である。
ラッピング工程で用いる研削装置は、ガラス基板の製造に用いる研削装置であれば、特に限定されない。具体的には、図4に示すような研削装置11が挙げられる。なお、図4は、本発明の実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法におけるラッピング工程で用いる研削装置の一例を示す概略断面図である。
図4に示すような研削装11は、両面同時研削可能な装置である。また、この研削装置11は、装置本体部11aと、装置本体部11aに冷却液であるクーラントを供給するクーラント供給部11bとを備えている。
装置本体部11aは、円盤状の上定盤12と円盤状の下定盤13とを備えており、それらが互いに平行になるように上下に間隔を隔てて配置されている。そして、円盤状の上定盤12と円盤状の下定盤13とが、互いに逆方向に回転する。
この円盤状の上定盤12と円盤状の下定盤13との対向するそれぞれの面にガラス素板10の表裏の両面を研削するために、ダイヤモンド粒子を含有する固定砥粒14が配備されている。このラッピング工程で使用するダイヤモンド粒子を含む固定砥粒14は、複数のダイヤモンド粒子を樹脂で結合させてペレット状のものでもよいし、樹脂を用いた接着又は電着によって、上定盤12及び下定盤13にダイヤモンド粒子を平面的に接着させたシート状のものを用いてもよい。
前記固定砥粒8と定盤12、13との間にはキャリアを挟んでいてもよい。このキャリアは複数のガラス素板10を保持した状態で、自転しながら定盤12,13の回転中心に対して下定盤13と同じ方向に公転する。なお、円盤状の上定盤12と円盤状の下定盤13とは、別駆動で動作することができる。このように動作している研削装置11において、クーラント17を固定砥粒14とガラス素板10との間、及び固定砥粒14とガラス素板10との間、夫々に供給することでガラス素板10の研削処理を行うことができる。
クーラント供給部11bは、クーラント17を入れた容器とポン16とを備えている。すなわち、容器内のクーラント17をポンプ16によって定盤12,13内に供給し、循環させる。該循環中に生じる、上下の定盤12,13の研削面が削られた切子を、それぞれの研削面から除去する。具体的には、クーラント17を循環させる際に、下定盤13内に設けられたフィルタで濾過し、そのフィルタに切子を滞留させる。
より具体的には、前記ラッピング工程としては、ガラス素板の表面全体が略均一の表面うねりとなるような工程としなければならない。しかしながら、本発明者らが鋭意研究を行ったところ、上下の定盤を有する一般のガラス素板の研削機は、上下の定盤の研削能力が異なることが明らかとなった。すなわち、重力により要因により、実行圧力が異なることから上定盤12の研削加工能力は、下定盤13の研削加工能力に比べてやや優れている。
具体的には、上定盤の加工レートと下定盤の加工レートとの比は1:0.9〜1:0.95である。
具体的には、上定盤の加工レートと下定盤の加工レートとの比は1:0.8〜1:0.98であることが好ましく、より好ましくは1:0.9〜1:0.95である。
前記加工レートとは、加工の取り代を加工時間で割った値のことである。前記の加工レート比を逸脱すると、加工バランスの悪いガラス基板となることがある。
また、本発明者らは、前述の円盤加工工程後のガラス素板において、表面うねりの大きい面と小さい面とが存在することに発見した。つまり、前記ダイレクトプレス法においては、金型に先に接する面と、金型に後から接する面とのガラスの熱膨張係数が異なるため、その応力バランスが崩れ、各面に異なるうねりが発生するからである。また、フロート法においては、溶融金属と接触する界面が、空気との界面より安定しているためにうねりの発生を抑えることができるからである。以上により、通常円盤加工工程を経たガラス素板は、表裏面にうねりの大小が存在することが分かった。
したがって、従来の磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法におけるラッピング工程のように、円盤加工工程によって作製された複数のガラス素板を表裏関係なくランダムに配置し、そのまま研削機の実行圧力の異なる上下定盤でラッピングしていたのでは、各ガラス素板で表面うねりの異なるガラス基板が多数生じてしまうことになる。そこで、表面うねりの大きい面のみを、実行圧力の大きい、すなわち加工レートの高い上定盤によって研削させることによって、複数枚のガラス素板を研削した場合でも必然的に表裏面のうねりが微小かつ均一なガラス基板を確実に製造することができる。上定盤の場合基板にかかる実行圧力が下序盤に比べて一定であるため(ゆえに実行圧力が大きい)うねりを効率的に除去できる。これは、研削工程は研削液と共に加工を行うが、研削液は重力によって下定盤側に集中してしまう。研削液は常時循環しフィルタにてガラススラッジ(ガラスくず)を除去しながら加工を行うので、上定盤側には常にスラッジが除去された研削液が流れるのに対し、下定盤側にはスラッジがたまりやすくなり加工レートが悪化する。これによって上下面の加工差がでる。
上述のように、前記円盤加工後(ラッピング工程前)のガラス素板は、一方の面と他方の面とでは表面うねりの値が異なる。そのうねりの大きい面の表面うねりWa1とうねりの小さい面の表面うねりWa2との比が1:1.2〜1:5である。
また、ガラス素板の算術平均粗さRaを複数個所測定した際に、得られたRaの最小値と最大値との差が0.01〜0.4μm程度にすることが好ましい。
前記ラッピング行程を施すと、後述する粗研磨行程にて行われる研磨を効率良く行うことができる。また、ラッピング行程によって施された研磨工程に用いるガラス素板の表面粗さRaは0.5μm以下で好ましく、0.3μm以下であることがより好ましい。表面粗さRaが0.5μmより大きいと、その後の研磨工程を経ても大きなうねりが残ってしまう可能性がある。また、最大高さ粗さRzは3μm以下が好ましい。これは研磨工程を行いやすくするめである。
また、前記ラッピング工程におけるガラス素板の取り代は、50μm以上200μm以下であることが好ましい。前取り代が50μmよりうねりを十分に取りきれない場合があり、200μmより大きいと加工時間が長くなり、結果製造方法の効率が悪くなる。
さらに、本発明のラッピング工程において、研削されるガラス素板は複数枚でなければならず、具体的には80枚以上であることが好ましく、100枚以上であることがさらに好ましい。研削されるガラス基板が80枚より少ないと、うねり除去が効率的に行えなくなる。これは、上下の加工バランスがさらに悪くなることにより、新たな内部応力の変化が生じ、結果平坦度が悪化してしまう。平坦度が悪化すると加工レートに影響を及ぼし加工が行えなくなる。
また、このラッピング工程は、1回であってもよいし、2回以上であってもよい。例えば、2回行う場合、1回目のラッピング工程(第1ラッピング工程)で、ガラス素板の平行度、平坦度及び厚みを予備調整し、2回目のラッピング工程(第2ラッピング工程)で、ガラス素板の平行度、平坦度及び厚みを微調整することが可能となる。
<粗研磨工程>
前記粗研磨工程(1次研磨工程)は、ガラス素板の主面を、酸化セリウムを含有する研磨スラリーにて研磨し、上述したラッピング工程で残留した傷や歪みの除去を目的とするもので、下記の研磨方法を用いて実施する。
粗研磨工程で用いる研磨装置は、ガラス基板の製造に用いる研磨装置であれば、特に限定されない。
前記粗研磨工程で研磨する表面は、主表面及び/又は端面である。主端面とは、ガラス素板の面方向に平行な面である。端面とは内周端面と外周端面とからなる面のことである。また、内周端面とは、内周側の、ガラス素板の面方向に垂直な面及びガラス素板の面方向に対して傾斜を有する面である。また、外周端面とは、外周側の、ガラス素板の面方向に垂直な面及びガラス素板の面方向に対して傾斜を有する面である。
次に、本発明の研磨工程において用いられる研磨剤は、主成分として酸化セリウムを含有するものである。酸化セリウムの含有量は、研磨スラリー全量に対して3〜15質量%であることが好ましい。このような範囲にすることで、より平滑性の高い磁気情報記録媒体用ガラス基板を製造することができる。
また、研磨スラリーとは、前記研磨剤、分散剤等を水に分散させた状態の液体、すなわち、スラリー液のことである。前記研磨剤を水に分散させた状態では、水にアルカリ土類金属が含有されていても、アルカリ土類金属が溶解しているため、ガラス素板の表面に付着しにくく、研磨剤に含まれるアルカリ土類金属が、ガラス素板の表面に付着しやすい。このような理由で、前記研磨剤として、アルカリ土類金属の少ないものを用いることによって、研磨後のガラス素板に対するアルカリ土類金属の付着を充分に抑制できる。
<化学強化工程>
本発明の製造方法における化学強化工程は、公知の方法であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、ガラス素板を化学強化処理液に浸漬させる工程等が挙げられる。そうすることによって、ガラス素板の表面、例えば、ガラス素板表面から5μmの領域に化学強化層を形成することができる。そして、化学強化層を形成することで耐衝撃性、耐振動性及び耐熱性等を向上させることができる。
より詳しくは、化学強化工程は、加熱された化学強化処理液にガラス素板を浸漬させることによって、ガラス素板に含まれるリチウムイオンやナトリウムイオン等のアルカリ金属イオンをそれよりイオン半径の大きなカリウムイオン等のアルカリ金属イオンに置換するイオン交換法によって行われる。イオン半径の違いによって生じる歪みにより、イオン交換された領域に圧縮応力が発生し、ガラス素板の表面が強化される。
本実施形態では、ガラス基板の原料であるガラス素板として、上記のようなガラス組成のものを用いることによって、この化学強化工程により、強化層が好適に形成されると考えられる。具体的には、ガラス素板のアルカリ成分であるLiO、NaO、及びKOのうち、NaOの含有量が多く、このNaOのナトリウムイオンが、化学強化処理液に含まれるカリウムイオンに交換されやすいためと考えられる。さらに、化学強化工程を施す前の研磨工程、ここでは粗研磨工程で用いる研磨剤が、上記のような組成の研磨剤であるので、ガラス素板の表面に付着しているアルカリ土類金属の量が少なく、化学強化が均一になされると考えられる。よって、本実施形態のように、好適な化学強化がなされたガラス素板に、精密研磨工程を行うことによって、耐衝撃性に優れたガラス基板を製造することができる。
化学強化処理液としては、磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法における化学強化工程で用いられる化学強化処理液であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、カリウムイオンを含む溶融液、及びカリウムイオンやナトリウムイオンを含む溶融液等が挙げられる。
これらの溶融液としては、例えば、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、炭酸カリウム、及び炭酸ナトリウム等を溶融させて得られた溶融液等が挙げられる。この中でも、硝酸カリウムを溶融させて得られた溶融液と硝酸ナトリウムを溶融させて得られた溶融液とを組み合わせて用いることが、融点が低く、ガラス素板の変形を防止する観点から好ましい。その際、硝酸カリウムを溶融させて得られた溶融液と硝酸ナトリウムを溶融させて得られた溶融液とを、ほぼ同量ずつの混合させた混合液であることが好ましい。
<精密研磨工程(2次研磨工程)>
精密研磨工程は、前記粗研磨工程で得られた平坦平滑な主表面を維持しつつ、例えば、主表面の表面粗さ(Rmax)が6nm程度以下である平滑な鏡面に仕上げる鏡面研磨処理である、この精密研磨工程は、例えば、上記粗研磨工程で使用したものと同様の研磨装置を用い、研磨パッドを硬質研磨パッドから軟質研磨パッドに取り替えて行われる。なお、前記精密研磨工程で研磨する表面は、前記粗研磨工程で研磨する表面と同様、主表面である。
また、精密研磨工程で用いる研磨剤としては、粗研磨工程で用いた研磨剤より、研磨性が低くても、傷の発生がより少なくなる研磨剤が用いられる。具体的には、例えば、粗研磨工程で用いた研磨剤より、粒子径が低いシリカ系の砥粒(コロイダルシリカ)を含む研磨剤等が挙げられる。このシリカ系の砥粒の平均粒子径としては、20nm程度であることが好ましい。そして、前記研磨剤を含む研磨スラリー液をガラス素板に供給し、研磨パッドとガラス素板とを相対的に摺動させて、ガラス素板の表面を鏡面研磨する。
<ガラス素板組成>
まず、ガラス素板の各成分についてさらに詳述する。
まず、SiO、Al、及びBが、ガラス素板の骨格成分である。また、LiO、NaO、及びKOが、ガラス素板のアルカリ成分である。MgO、CaO、BaO、SrO、及びZnOが、ガラス素板のアルカリ土類成分である。
次に、ガラス素板の骨格成分について説明する。
本実施形態で使用するガラス素板の骨格成分としては、上記のように、SiOが58〜70質量%、Alが12〜18質量%、Bが0〜3質量%(ただし、0を含む)であって、それらの合計、すなわちSiOとAlとBとの合計が72〜85質量%である。
SiOは、ガラスの骨格(マトリックス)を形成する成分である。SiOの含有量が少なすぎると、ガラスの構造が不安定となり化学的耐久性が劣化するとともに、溶融時の粘性特性が悪くなり成形性に支障を来す場合がある。また、SiOの含有量が多すぎると、溶融性が悪くなり生産性が低下するとともに、充分な剛性が得られなくなる場合がある。そこで、SiOの含有量としては、58〜70質量%であることが好ましい。
Alも、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラスの耐久性向上や強度および表面硬度の向上に資するものである。Alの含有量が少なすぎると、磁気情報記録媒体用ガラス基板としてその耐久性および強度が充分ではない場合がある。また、Alの含有量が多すぎると、ガラスの失透傾向が強まり、安定したガラス形成が困難である場合がある。そこで、Alの含有量としては、12〜18質量%であることが好ましい。
は、溶融性を改善し生産性を向上させるとともに、ガラスの骨格中に入りガラス構造を安定化させ、化学的耐久性を向上させる効果を奏する。しかしながら、Bは、溶融時に揮発しやすく、ガラス成分比率が不安定になりやすい傾向がある。また、強度を低下させるため硬度が低くなり、ガラス基板に傷が入りやすくなるとともに、破壊靭性値が小さくなり、基板が破損しやすい傾向を示す。これらの理由から、Bの含有量は、3質量%以下にすることが好ましい。また、Bを含まない組成とすること可能である。上記において、Bの含有量0〜3質量%における0質量%とは、Bを含まない態様を含み得ることを意味する。なお、本出願書類のガラス組成における「0質量%」の表記は、これと同意であり、その成分を含まない態様を含み得ることを意味する(以下、同様の表記において同意とする)。
そして、SiOとAlとBとの合計量w(FMO)が、70〜85質量%であることが好ましい。これは、ガラスの構造を安定化させるためである。この合計量が少なすぎると、ガラス構造が不安定化する傾向がある。また、この合計量が多すぎると、溶融時の粘性特性が悪化し生産性が低下する傾向がある。
次に、ガラス素板のアルカリ成分について説明する。
本実施形態で使用するガラス素板のアルカリ成分としては、上記のように、LiOが1〜8質量%、NaOが2〜13質量%、KOが0.2〜2質量%であって、それらの合計、すなわちLiOとNaOとKOとの合計が3.2〜23質量%である。
LiOは、アルカリ金属元素の中でも特異な性質を有しており、ガラスの溶解性を改善する作用を有しつつ、ガラスの構造におけるイオン充填率を向上させることでヤング率を大きく向上させる効果を有している。LiOの含有量が、少なすぎると、溶解性の改善およびヤング率の向上に対して充分な効果を発揮させることができない傾向がある。また、LiOの含有量が、多すぎると、上述したように、情報記録媒体の記録層の表面に非常に微小かつ薄い反応析出物のトリガーとなる場合がある。そこで、LiOの含有量としては、1〜8質量%であることが好ましい。
NaOは、ガラスの溶融温度を低下させる作用を有し、線膨張係数を増大させる効果を奏する。さらに、化学強化工程における化学強化の効果に大きく影響を与える成分であると考えられる。すなわち、NaOの含有量が少なすぎると、充分に溶融温度を低下させることができない傾向があるだけではなく、化学強化工程により充分に強度を高めることができない傾向がある。また、NaOの含有量が多すぎると、その溶出量が増大し記録層に悪影響を及ぼす場合がある。そこで、NaOの含有量としては、2〜13質量%であることが好ましい。なお、この含有量は、一般的なガラス基板における含有量より多いものである。
Oは、ガラスの溶融温度を低下させる作用を有し、線膨張係数を増大させる効果を奏する。KOの含有量が少なすぎると、充分に溶融温度を低下させることができない傾向がある。また、KOの含有量が多すぎると、その溶出量が増大し記録層に悪影響を及ぼす場合があるだけではなく、化学強化工程により充分に強度を高めることができない傾向がある。このことは、化学強化工程が、NaOのナトリウムイオンの代わりにカリウムイオンに置き換わることによって、強化層が形成されると考えられ、この交換を阻害することによると考えられる。そこで、KOの含有量としては、0.2〜2質量%であることが好ましい。
そして、LiOとNaOとKOとの合計量w(RO)が、3.2〜23質量%であることが好ましい。この合計量が少なすぎると、充分に溶融温度を低下させることができない傾向があり、また、この合計量が少ないと、NaOの含有量も少ないことになり、化学強化が充分に発揮しにくい傾向がある。また、この合計量が多すぎると、その溶出量が増大し記録層に悪影響を及ぼす場合がある。
また、ガラス素板のアルカリ土類成分であるMgO、CaO、BaO、SrO、及びZnOは、熱膨張係数や剛性等を高めるとともに溶融性を改善する効果を奏する。MgOとCaOとBaOとSrOとZnOとの合計量w(MgO+CaO+BaO+SrO+ZnO)が1〜10質量%であることが好ましい。この合計量が少なすぎると、剛性を上げると共に溶融性を改善する効果が充分ではない傾向がある。また、この合計量が多すぎると、ガラス構造が不安定となり溶融生産性が低下するとともに化学的耐久性が低下する傾向がある。
また、ガラス素板としては、上記以外の成分を含有してもよい。具体的には、例えば、ZrOや酸化セリウムを含有してもよい。そして、ZrOの含有量としては、0〜5質量%であることが好ましい。また、酸化セリウムの含有量としては、0〜2質量%が好ましい。なお、酸化セリウムは、酸化セリウムを含有する研磨剤を用いて、ガラス素板を研磨する際、微細な凹凸の発生を抑制する効果を有する。
そして、上記実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された磁気情報記録媒体用ガラス基板を用いた磁気記録媒体について説明する。
図5は、本実施形態に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された磁気情報記録媒体用ガラス基板を用いた磁気記録媒体の一例である磁気ディスクを示す一部断面斜視図である。この磁気ディスクDは、円形の磁気情報記録媒体用ガラス基板101の主表面に形成された磁性膜102を備えている。磁性膜102の形成には、公知の常套手段による形成方法が用いられる。例えば、磁性粒子を分散させた熱硬化性樹脂を磁気情報記録媒体用ガラス基板101上にスピンコートすることによって磁性膜102を形成する形成方法(スピンコート法)や、磁気情報記録媒体用ガラス基板101上にスパッタリングによって磁性膜102を形成する形成方法(スパッタリング法)や、磁気情報記録媒体用ガラス基板101上に無電解めっきによって磁性膜102を形成する形成方法(無電解めっき法)等が挙げられる。
磁性膜102の膜厚は、スピンコート法による場合では、約0.3〜1.2μm程度であり、スパッタリング法による場合では、約0.04〜0.08μm程度であり、無電解めっき法による場合では、約0.05〜0.1μm程度である。薄膜化および高密度化の観点から、スパッタリング法による膜形成が好ましく、また、無電解めっき法による膜形成が好ましい。
磁性膜102に用いる磁性材料は、公知の任意の材料を用いることができ、特に限定されない。磁性材料は、例えば、高い保持力を得るために結晶異方性の高いCoを基本とし、残留磁束密度を調整する目的でNiやCrを加えたCo系合金等が好ましい。より具体的には、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPt、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtB、CoCrPtSiO等が挙げられる。
磁性膜102は、ノイズの低減を図るために、非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrV等)で分割された多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoCrPtTa/CrMo/CoCrPtTa等)であってもよい。磁性膜102に用いる磁性材料は、上記磁性材料の他、フェライト系や鉄−希土類系であってもよく、また、SiO、BN等からなる非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の磁性粒子を分散した構造のグラニュラー等であってもよい。また、磁性膜102への記録には、内面型および垂直型のいずれかの記録形式が用いられてよい。
また、磁気ヘッドの滑りをよくするために、磁性膜102の表面には、潤滑剤が薄くコーティングされてもよい。潤滑剤として、例えば液体潤滑剤であるパーフロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶媒で希釈したものが挙げられる。
さらに必要により磁性膜102に対し下地層や保護層が設けられてもよい。磁気ディスクDにおける下地層は、磁性膜102に応じて適宜に選択される。下地層の材料として、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Ni等の非磁性金属から選ばれる少なくとも一種以上の材料が挙げられる。例えば、Coを主成分とする磁性膜102の場合には、下地層の材料は、磁気特性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好ましい。
また、下地層は、単層とは限らず、同一または異種の層を積層した複数層構造であってもよい。このような複数層構造の下地層は、例えば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、NiAl/Cr、NiAl/CrMo、NiAl/CrV等の多層下地層が挙げられる。磁性膜102の摩耗や腐食を防止する保護層として、例えば、Cr層、Cr合金層、カーボン層、水素化カーボン層、ジルコニア層、シリカ層等が挙げられる。これら保護層は、下地層および磁性膜102と共にインライン型スパッタ装置で連続して形成することができる。また、これら保護層は、単層としてもよく、あるいは、同一または異種の層からなる複数層構成であってもよい。
なお、上記保護層上に、あるいは、上記保護層に代えて、他の保護層が形成されてもよい。例えば、上記保護層に代えて、Cr層の上にSiO層が形成されてもよい。このようなSiO層は、Cr層の上にテトラアルコキシシランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成することによって形成される。
このような本実施形態における磁気情報記録媒体用ガラス基板101を基体とした磁気記録媒体は、磁気情報記録媒体用ガラス基板101が上述した組成により形成されるので、情報の記録再生を長期に亘り高い信頼性で行うことができる。
なお、上述では、本実施形態における磁気情報記録媒体用ガラス基板101を磁気記録媒体に用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、本実施形態における磁気情報記録媒体用ガラス基板101は、光磁気ディスクや光ディスク等にも用いることが可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、情報記録媒体用ガラス基板の製造に用いられる一般的なガラス基板、研磨剤及び研磨パッドを用意した。なお、研磨剤及び研磨パッドの組成は、情報記録媒体用ガラス基板の製造に用いられる一般的な研磨剤及び研磨パッドに含まれているものが含まれている。
(実施例1)
ガラス基板を用い、フロート法を用いてガラス基板を作製し、公知の方法により、円盤加工工程、ラッピング工程、粗研磨工程(1次研磨工程)、化学強化工程、精密研磨工程(2次研磨工程)、最終洗浄工程を施した。
ただし、ラッピング工程において、ガラス素板に切筋を入れた面を上定盤側に対して配置し、切筋を入れていない面を下定盤側に対して配置した。さらに、該ラッピング工程において取り代を150μmとなるように研削した。
この際、ラッピング工程において、上定盤12及び下定盤13にダイヤモンド粒子を平面的に接着させたシート状のダイヤモンドタイル(集中度200,粒径2μm)を使用して加工を行った。ラッピング工程後の基板の表面粗さは0.21μmであった。表面粗さ測定機は、接触式粗さ測定機(KLA tencol社製)で測定した。
その後、粗研磨工程、精密研磨工程、洗浄・乾燥工程を経たガラス基板の主表面粗さは0.9Åであった。主表面の粗さを極限まで平滑にすることにより表面部分からのイオン成分の溶出を防ぐことができる。表面粗さRaを原子間力顕微鏡(AFM)で測定を行った。測定はVeeco社のAFM DimensionVを使用した。10μm×10μmスキャンラインは256で行った。
(実施例2)
ラッピング工程において、取り代を50μmとなるように研削した以外、実施例1と同様に行った。ラッピング工程後の表面粗さRaは0.41μmであった。また、最終的に製造された基板の表面粗さRaは1.0Åであった。
(比較例1)
ラッピング工程において、円盤加工工程によって得られたガラス素板を上下面ランダムに配置して研削を行った以外、実施例1と同じである。ラッピング工程における取り代は100μmで行った。また、ラッピング工程後の表面粗さRaは0.31μm、最終基板の表面粗さRaは1.1Åであった。
(うねりの評価試験)
各基板を精密研磨後(洗浄・乾燥工程後)表面うねりとは、ガラス素材の表面に形成されている3次元表面形状であって、形状波長が0.1mm以上10mm以下である波長帯域の形状を選択して構成した表面形状とすることができる。表面うねりは、ガラス素材の所定領域を顕微鏡等で観察することにより把握することができる。
所定領域は、内周の半径が16mm、外周の半径が29mmであるドーナツ状の観察範囲において1837mmの領域を選択する。
表面うねりの観察装置としては、フェイズシフトテクノロジー社製のオプチフラットを好ましく利用することができる。
また、本発明において、表面うねりの平均高さはWaで表される。表面うねりの平均高さWaは、表面うねり形状の算術平均粗さを表すものとする。
表面うねりの大きい面(W1)、及び表面うねりの小さい面(W2)それぞれの100枚の表面うねりWaの測定を行い、その平均値を示す。また、これらのうねりのばらつきを標準偏差(σ)を計測することで示す。
(グライド特性試験)
上記ガラス基板を製膜後、ハードディスクに搭載した際にグライドが安定して浮上するかどうかを確認した。グライド特性試験では、ハードディスクを熱処理し、検査ヘッド(ヘッドスライダ)と磁気記録媒体表面の間の浮上高さを4nmに設定し、検査ヘッドと磁気記録媒体表面の突起物との衝突に起因するシグナルが出力された場合は、その磁気記録媒体は不良品と判断した。
各製造方法で製造した基板を100枚評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…不良品率が5%未満
○…5%以上10%未満
×…10%以上
以上の結果を表1に示す。
Figure 0005177328
表1の結果から明らかなように、研削工程に用いる複数のガラス素板をそれぞれ表裏ランダムに配置し、研削を施した比較例1は、うねりのばらつきが大きいことが分かった。またグライド特性に関しても、満足のいく結果は得られなかった。一方で、実施例1,2においては、うねりのばらつきが小さく、グライド特性についても良好な結果が得られた。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
本発明に係る磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された上下定盤を用いて、ガラス素板の表面を研削するラッピング工程を備えた磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記ラッピング工程において、上定盤側に対してうねりの大きい面を配置し、下定盤側に対してうねりの小さい面を配置することを特徴とする。
また、前記磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記ラッピング工程において、研削されるガラス素板は80枚以上であることが好適である。
また、前記磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記ラッピング工程前のガラス素板において、うねりの大きい面の表面うねりWa1とうねりの小さい面の表面うねりWa2との比が1:1.2〜1:3.0であることが好適である。
また、前記磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記ラッピング工程において、前記上定盤の加工レートと前記下定盤の加工レートとの比が1:0.9〜1:0.95であることが好適である。
また、前記磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記ラッピング工程後のガラス基板の表面粗さRaが0.5μm以下、表面高さ粗さRzが3μm以下であることが好適である。
また、前記磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記ラッピング工程におけるガラス素板の両面の取り代が、50μm以上200μm以下であることが好適である。
この出願は、2010年12月27日に出願された日本国特許出願特願2010−291207を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明によれば、ガラス素板表面全体のうねりを小さく、表裏面のうねりの差が小さい磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された上下定盤を用いて、ガラス素板の表面を研削するラッピング工程を備えた磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    前記ラッピング工程において、上定盤側に対してうねりの大きい面を配置し、下定盤側に対してうねりの小さい面を配置することを特徴とする磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記ラッピング工程において、研削されるガラス素板は80枚以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記ラッピング工程前のガラス素板において、うねりの大きい面の表面うねりWa1とうねりの小さい面の表面うねりWa2との比が1:1.2〜1:3.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記ラッピング工程において、前記上定盤の加工レートと前記下定盤の加工レートとの比が1:0.9〜1:0.95であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記ラッピング工程後のガラス基板の表面粗さRaが0.5μm以下、表面高さ粗さRzが3μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記ラッピング工程におけるガラス素板の両面の取り代が、50μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
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