JP5177165B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、燃料タンク内で発生した燃料蒸気を、機関運転中に内燃機関の吸気通路に導入して燃焼させる内燃機関の蒸発燃料処理装置に関する。
車両等に搭載される内燃機関の蒸発燃料処理装置にあっては、燃料タンク内で発生した燃料蒸気をキャニスタに導き、キャニスタに内蔵された吸着材に一時的に吸着させるようにしている。そして、機関運転中に、吸気通路の負圧を利用してキャニスタ内の空気を吸気通路に吸い出すとともに、大気導入通路を通じてキャニスタに空気を導入するパージを実行する。こうしたパージを実行することにより、吸着材に吸着している燃料が脱離して空気とともに吸気通路に導入され、吸着材から脱離した燃料が内燃機関で燃焼されるようになる。
ところで、上記のような蒸発燃料処理装置にあっては、パージを実行して吸着材に吸着している燃料を脱離させることにより、吸着材の吸着性能を回復させて吸着材が飽和状態になってしまうことを抑制している。そのため、キャニスタと内燃機関の吸気通路とを連通するパージ通路に異物が詰まり、パージ通路が閉塞されてしまう等してパージが正常に実行されなくなってしまった場合には、吸着材から燃料が脱離されなくなり、吸着材が飽和状態になりやすくなってしまう。
吸着材が飽和状態になってしまうと、吸着材に燃料をそれ以上吸着させることができなくなるため、キャニスタに導入された燃料蒸気がそのままキャニスタを通過して大気導入通路から大気中に放出されるようになってしまう。
そのため、上記のような内燃機関の蒸発燃料処理装置にあっては、パージ実行中にキャニスタに接続された通路内の圧力を検出し、その圧力に基づいてパージの実行に伴って通路内に気体の流れが生じていることを確認するパージフロー検出処理を実行するようにしている。そして、こうしたパージフロー検出処理を通じてパージの実行に伴ってキャニスタに接続された通路内に気体の流れが生じていることを確認し、それに基づいてパージが正常に実行されていることを確認してパージの信頼性を担保するようにしている。
尚、蒸発燃料処理装置には、キャニスタと燃料タンクとの間に閉鎖バルブやリリーフバルブを設け、燃料タンクを密閉するようにしたものもある。燃料タンクを密閉する蒸発燃料処理装置にあっては、パージフロー検出中にこれら閉鎖バルブやリリーフバルブが開弁されると、開弁に伴ってキャニスタに接続されている通路内の圧力が変動してしまい、通路内の圧力に基づいてパージの実行に伴う気体の流れを的確に検知することができなくなってしまう。
そこで、燃料タンク内の圧力が所定の第1圧力範囲を外れたときに開弁するリリーフバルブを備える特許文献1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置にあっては、燃料タンク内の圧力が、第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲から外れ、リリーフバルブが開弁するおそれがあるときには、パージフロー検出処理を禁止するようにしている。そして、その一方で、燃料タンク内の圧力が、第2圧力範囲内にあり、リリーフバルブが開弁するおそれがないときに、パージフロー検出処理を実行するようにしている。
こうした構成を採用すれば、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブが開弁してしまい、それによる圧力変動によってパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことを抑制することができる。
特開2005‐256624号公報
ところが、燃料タンクが密閉されている場合には、機関運転に伴って燃料タンク内の燃料が減少すると、液位の低下に伴って燃料タンク内の圧力が低下するようになる。そのため、機関運転中には、燃料タンク内の圧力が、リリーフバルブが開弁する可能性のある第2圧力範囲外の水準まで低下しやすく、上記のように燃料タンク内の圧力が、第2圧力範囲内にあるときにパージフロー検出処理を実行するようにしている場合には、パージフロー検出処理を実行する機会が少なくなってしまう。
すなわち、パージフロー検出処理を実行し、パージが正常に実行されていることを確認する機会が少なくなってしまい、パージを実行することはできるものの、そのパージの信頼性を担保することが困難になってしまう。
この発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パージフロー検出処理の実行頻度が低くなってしまうことを抑制しつつ、パージフロー検出処理を実行しているときに燃料タンクを密閉しているバルブが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことを抑制することのできる内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項に記載の発明は、燃料タンク内の圧力が第1圧力範囲外にあるときに開弁して燃料タンクとキャニスタとを連通させるリリーフバルブを備え、前記燃料タンク内の圧力が前記第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲内にあるときにパージフロー検出処理を実行する内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、前記リリーフバルブを迂回して前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通する通路を開閉する閉鎖バルブと、前記パージフロー検出処理が完了していることを示す情報を記憶するメモリとを備え、パージ実行中であり、且つ前記メモリに前記パージフロー検出処理が完了していることを示す情報が記憶されておらず、且つ前記燃料タンク内の圧力が前記第2圧力範囲外にあるときに、前記閉鎖バルブを開弁させる内燃機関の蒸発燃料処理装置である。
上記構成によれば、パージ実行中であり、且つメモリにパージフロー検出処理が完了していることを示す情報が記憶されておらず、且つ燃料タンク内の圧力がパージフロー検出処理の実行される第2圧力範囲から外れているときに、閉鎖バルブが開弁されてリリーフバルブを迂回する通路を通じて燃料タンクとキャニスタとが連通されるようになる。
そのため、燃料タンク内に貯留された燃料の液位の低下に伴って燃料タンク内の圧力が第2圧力範囲よりも低い水準で推移しており、パージは実行されているものの、パージフロー検出処理が実行されていないような状況下において、パージフロー検出処理が完了していることを示す情報が記憶されていないことが判定された場合には、閉鎖バルブが開弁されて燃料タンクとキャニスタとが連通され、燃料タンク内の圧力が第2圧力範囲内の水準まで回復されるようになる。これにより、パージフロー検出処理が実行されるようになり、パージフロー検出処理が長期間に亘って実行されなくなってしまうことを抑制することができるようになる。
また、燃料タンク内の圧力が、リリーフバルブが開弁しない第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲内にあるときにパージフロー検出処理を実行するようにしている。そのため、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことも抑制することができる。
すなわち、上記請求項に記載の発明によれば、パージフロー検出処理の実行頻度が低くなってしまうことを抑制しつつ、パージフロー検出処理を実行しているときに燃料タンクを密閉しているバルブが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことを抑制することができるようになる。
尚、請求項に記載されているように、パージフロー検出処理が完了していることを示す情報を記憶するメモリとして、給電が停止される度に記憶されている情報が消失する揮発性メモリを設ける構成を採用すれば、機関運転が開始され、給電が開始されてから一度もパージフロー検出処理が実行されていないときに、閉鎖バルブが開弁されて燃料タンク内の圧力が第2圧力範囲内の水準になるように回復されるようになる。
請求項に記載の発明は、前記パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過したときに前記メモリに記憶されている情報を消去する消去手段を更に備え、前記メモリに記憶されている情報が、前記パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過する度に消去される請求項又はに記載の蒸発燃料処理装置である。
上記請求項に記載の構成によれば、メモリに記憶されている情報が、パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過する度に消去されるようになる。そのため、パージフロー検出処理が完了してから前記一定の期間よりも長い期間が経過しているときに、閉鎖バルブが開弁されて燃料タンク内の圧力が第2圧力範囲内の水準になるように回復されるようになる。
また、請求項に記載されているように、一定の期間が経過する度にメモリに記憶されている情報を消去する構成を採用することもできる。こうした構成を採用した場合には、メモリに記憶されている情報が、前記一定の期間が経過する度に消去されるようになる。そのため、パージフロー検出処理が長期間に亘って実行されなくなってしまうことを好適に抑制することができるようになる。
この発明の一実施形態にかかる蒸発燃料処理装置の概略構成を示す模式図。 パージフロー検出処理の実行が許可される圧力範囲と、リリーフバルブの開弁する圧力との関係を説明する説明図。 同実施形態にかかる圧力回復処理における一連の流れを示すフローチャート。 検出完了フラグリセット処理における一連の処理の流れを示すフローチャート。
以下、この発明にかかる内燃機関の蒸発燃料処理装置を、車両に搭載される内燃機関の蒸発燃料処理装置として具体化した一実施形態について、図1〜3を参照して説明する。尚、図1は本実施形態にかかる蒸発燃料処理装置200の概略構成を示している。
図1の下方に示されるように燃料タンク100には、燃料タンク100内に貯留された燃料を汲み上げる燃料ポンプモジュール120が設けられている。また、燃料タンク100の上部には、燃料タンク100内の圧力Ptを検出するタンク圧力センサ513が設けられている。
燃料ポンプモジュール120は、燃料供給パイプ121を介して内燃機関10のインジェクタ11に接続されている。これにより、燃料ポンプモジュール120によって燃料タンク100から汲み上げられた燃料は、燃料供給パイプ121を通じてインジェクタ11に供給されるようになっている。尚、燃料ポンプモジュール120には、燃料タンク100内に貯留された燃料に浮かぶフロート514aの位置に応じて燃料タンク100内に貯留された燃料の液位を検出するフューエルセンダーゲージ514が設けられている。
また、図1の右側に示されるように燃料タンク100には、フューエルインレットパイプ130が取り付けられている。このフューエルインレットパイプ130の先端に位置する給油口130aは、車両のボディに設けられたフューエルインレットボックス132内に収容されている。尚、フューエルインレットパイプ130には、燃料タンク100の上部とフューエルインレットパイプ130の上流部とを接続する循環パイプ131が設けられている。
フューエルインレットボックス132には、フューエルリッド133が設けられている。給油時には、このフューエルリッド133を開放し、給油口130aに取り付けられたキャップ130bを取り外すことにより、給油口130aから燃料タンク100内に燃料を注入することができるようになっている。
図1の上方に示されるように内燃機関10の吸気通路20には、燃料タンク100から供給された燃料を噴射するインジェクタ11が設けられている。そして、吸気通路20の入り口部分には、吸入される空気に含まれる細かな塵などを取り除くエアフィルタ21が設けられている。
吸気通路20におけるサージタンク22よりも上流側の部分には、モータ23によってその開度が調整され、内燃機関10に吸入される空気の量である吸入空気量GAを調量するスロットルバルブ24が設けられている。また、吸気通路20におけるスロットルバルブ24よりも上流側の部分には、吸入空気量GAを検出するエアフロメータ510が設けられている。
図1の中央に示されるように内燃機関10の吸気通路20には、燃料タンク100内に発生する燃料蒸気を処理する蒸発燃料処理装置200が接続されている。蒸発燃料処理装置200は、燃料蒸気を吸着する吸着材211を内蔵したキャニスタ210を備えている。尚、吸着材211は、燃料を吸着する活性炭である。
キャニスタ210は、排出通路220を介して燃料タンク100の上部に接続されている。図1に示されるように、排出通路220の途中には、閉鎖バルブユニット221が設けられている。閉鎖バルブユニット221は、燃料タンク100内の圧力Ptが所定の第1圧力範囲から外れ、排出通路220における同閉鎖バルブユニット221を挟んで上流側に位置する部位と下流側に位置する部位との圧力差が非常に大きくなったときに開弁するリリーフバルブ221aを備えている。また閉鎖バルブユニット221は、このリリーフバルブ221aを迂回する通路を開閉する閉鎖バルブ221bを備えている。尚、リリーフバルブ221aは、燃料タンク100内の圧力Ptが過剰に高くなったり、過剰に低くなったりすることにより、燃料タンク100に過剰に大きな負荷が作用するようになることを抑制するために設けられており、上記第1圧力範囲は、燃料タンク100の耐久性を考慮して設定されている。また、閉鎖バルブ221bは電子制御装置500から出力される制御指令に基づいて開弁状態と閉弁状態とが切り換えられる電磁駆動バルブである。
排出通路220にこうした閉鎖バルブユニット221が設けられていることにより、閉鎖バルブ221bが閉弁されており、且つ燃料タンク100内の圧力Ptが第1圧力範囲内にあるときには、排出通路220がリリーフバルブ221a及び同閉鎖バルブ221bによって閉鎖された状態となる。
図1の下方に示されるように、燃料タンク100内における排出通路220の入り口部分には、ORVR(On‐Board Refueling Vapor Recovery:車載型給油時燃料蒸気回収)バルブ222と、ロールオーバーバルブ223とが設けられている。
ORVRバルブ222は、給油に伴う燃料の液面の上昇により、燃料タンク100内の圧力Ptが上昇したときに開弁する。これにより、閉鎖バルブ221bが開弁されているときには、液面上昇によって燃料タンク100内の圧力Ptが上昇したときに、燃料タンク100内の燃料蒸気が排出通路220を通じてキャニスタ210に導入されるようになる。したがって、液面上昇による圧力Ptの上昇が抑制されて給油時にフューエルインレットパイプ130及び循環パイプ131を通じて燃料蒸気が大気中に放出されることが抑制されるようになる。
一方、ロールオーバーバルブ223は、車両が大きく傾いたときに閉弁し、液体の燃料が燃料タンク100の外部に漏れ出すことを抑制する。
燃料タンク100内の燃料蒸気は、リリーフバルブ221a及び閉鎖バルブ221bの少なくとも一方が開弁しており、且つORVRバルブ222及びロールオーバーバルブ223の少なくとも一方が開弁しているときに、排出通路220を通じてキャニスタ210に導入される。そして、キャニスタ210に導入された燃料蒸気は、吸着材211に吸着されるようになる。
また、キャニスタ210には、車両のボディに設けられたフューエルインレットボックス132に連通する大気導入通路230が接続されている。この大気導入通路230の途中にはエアフィルタ231が設けられている。尚、大気導入通路230におけるエアフィルタ231よりも下流側の部分には大気導入通路230を閉鎖する状態と、大気導入通路230を閉鎖せずにキャニスタ210とフューエルインレットボックス132とを連通させる状態とを切り替える機能を有する負圧ポンプモジュール232が設けられている。尚、負圧ポンプモジュール232の内部には、負圧ポンプモジュール232内を流れてキャニスタ210に導入される空気の圧力Pmを検出するポンプモジュール圧力センサ233が設けられている。
また、キャニスタ210には、大気導入通路230に加えて、吸気通路20に連通されたパージ通路240が接続されている。図1に示されるようにパージ通路240の途中には電子制御装置500から出力される制御指令に基づいて開閉されるパージ制御バルブ241が設けられている。
車両を統括的に制御する電子制御装置500には、上述したポンプモジュール圧力センサ233や、エアフロメータ510、タンク圧力センサ513、フューエルセンダーゲージ514が接続されている。また、電子制御装置500には、その他、運転者によるアクセル操作量を検出するアクセルポジションセンサ511や、機関回転速度NEを検出するクランクポジションセンサ512等の各種センサが接続されている。
電子制御装置500は、内燃機関10の制御にかかる演算処理や、蒸発燃料処理装置200の各部を駆動するための制御にかかる演算処理を実行する中央演算処理装置(CPU)を備えている。また、電子制御装置500は、演算の結果等の各種の情報を記憶するメモリとして、給電が継続されている間、情報を記憶し、保持することのできる揮発性メモリ501を備えている。
電子制御装置500は、これら各種センサから出力される信号に基づいて、各種の演算処理を実行し、各部に制御指令を出力して蒸発燃料処理装置200を含む車両の各部を統括的に制御する。
例えば、機関運転中には、クランクポジションセンサ512によって検出される機関回転速度NEとアクセルポジションセンサ511によって検出されるアクセル操作量とに基づいてモータ23を制御することにより、スロットルバルブ24を駆動して吸入空気量GAを調量する。また、吸入空気量GAにあわせてインジェクタ11の開弁期間を制御して燃料噴射量を制御する。
更に、電子制御装置500は、機関運転中に蒸発燃料処理装置200を制御してキャニスタ210の吸着材211に吸着している燃料を脱離させ、脱離した燃料を空気とともに吸気通路20に導入するパージを実行する。
具体的には、機関運転中にパージ制御バルブ241を開弁させ、吸気通路20内の負圧によってキャニスタ210内の空気を、パージ通路240を通じて吸気通路20に吸い出させる。そして、このとき、負圧ポンプモジュール232を、大気導入通路230を閉鎖せずにキャニスタ210とフューエルインレットボックス132とを連通させる状態に切り替え、大気導入通路230を通じてキャニスタ210に空気を導入する。これにより、吸着材211に吸着されていた燃料が脱離し、脱離した燃料がパージ通路240を通じて空気とともに吸気通路20に導入されるようになる。
機関運転中にこのようなパージを実行することにより、吸着材211に吸着している燃料が吸着材211から脱離するため、吸着材211が飽和状態になることを抑制することができる。また、脱離した燃料が空気とともに吸気通路20に導入され、内燃機関10で燃焼されるため、燃料タンク100内で発生した燃料蒸気を、大気中に放出させずに燃焼除去することができる。
尚、本実施形態の蒸発燃料処理装置200にあっては、給油時を除く機関停止中には、閉鎖バルブ221bを閉弁し、排出通路220を閉鎖するようにしている。これにより、機関停止中には基本的に燃料タンク100が密閉された状態となり、燃料タンク100内の圧力Ptが第1圧力範囲から外れてリリーフバルブ221aが開弁しない限り、燃料蒸気はキャニスタ210に導入されなくなる。
これにより、パージが実行されていない機関停止中に燃料蒸気がキャニスタ210の吸着材211に吸着されてしまうことを抑制し、吸着材211が飽和状態になってしまうことを抑制することができる。また、このように機関停止中に燃料タンク100を密閉することにより、吸着材211に吸着しきれない燃料蒸気が機関停止中にそのままキャニスタ210を通過して大気中に放出されてしまうことを抑制することができる。
ところで、機関停止中に燃料タンク100を密閉している間は、燃料タンク100内で発生する燃料蒸気の行き場がないため、燃料蒸気の発生に伴って燃料タンク100内の圧力Ptが上昇するようになる。
燃料タンク100内の圧力Ptが大気圧Patmよりも高い状態でキャップ130bが取り外され、給油口130aが開放されると、燃料タンク100内の燃料蒸気がフューエルインレットパイプ130を通じて大気中に放出されてしまう。
そこで、本実施形態の蒸発燃料処理装置200にあっては、給油時に、まず閉鎖バルブ221bを開弁し、燃料タンク100内の燃料蒸気を排出通路220を通じてキャニスタ210に導入することにより、燃料タンク100内の圧力Ptを低下させる。そして、タンク圧力センサ513によって検出される燃料タンク100内の圧力Ptに基づいて燃料タンク100内の圧力Ptが十分に低下したことを確認してからフューエルリッド133のロックを解除するようにしている。
このように燃料タンク100内の圧力Ptが十分に低下したことを確認してからフューエルリッド133のロックを解除するようにすれば、給油口130aが開放されたときに、燃料タンク100内の燃料蒸気がフューエルインレットパイプ130を通じて大気中に放出されてしまうことを抑制することができる。
尚、上記のように蒸発燃料処理装置200にあっては、パージを実行して吸着材211に吸着している燃料を脱離させ、脱離した燃料を内燃機関10に導入して燃焼させることにより、吸着材211の吸着性能を回復させて吸着材211が飽和状態になってしまうことを抑制している。そのため、例えば、パージ通路240に異物が詰まり、パージ通路240が閉塞されてしった場合等には、パージが正常に実行されなくなり、吸着材211から燃料が脱離されなくなって吸着材211が飽和状態になりやすくなってしまう。
すなわち、上記のようにパージが正常に行われなくなるような異常が発生した場合には、吸着材211の吸着性能を回復させるためにパージ制御バルブ241を開弁してパージを実行しているにも拘わらず、吸着材211の吸着性能を回復させることができなくなってしまい、パージの信頼性が低下してしまう。
そのため、蒸発燃料処理装置200にあっては、パージ実行中に、ポンプモジュール圧力センサ233によって負圧ポンプモジュール232内の圧力Pmを検出し、その圧力Pmに基づいてパージの実行に伴ってパージ通路240及び大気導入通路230内に気体の流れが生じていることを確認するパージフロー検出処理を実行するようにしている。そして、こうしたパージフロー検出処理を通じてパージの実行に伴ってキャニスタ210に接続されたパージ通路240及び大気導入通路230内に気体の流れが生じていることを確認し、それに基づいてパージが正常に実行されていることを確認してパージの信頼性を担保するようにしている。
具体的には、パージ実行中にポンプモジュール圧力センサ233によって検出される圧力Pmが大気圧Patmよりも低い基準圧力Ps以下であれば、これに基づいてパージが正常に行われている旨を判定し、圧力Pmが基準圧力Psよりも高い場合にはこれに基づいてパージが正常に行われていない旨を判定する。
尚、このように圧力Pmに基づいてパージが正常に行われているか否かを判定することができるのは、パージが正常に実行され、パージ通路240及び大気導入通路230内に気体の流れが生じている場合には、大気導入通路230のエアフィルタ231よりも下流側の部分には、エアフィルタ231の通気抵抗による負圧が生じるためである。すなわち、パージが正常に実行されている場合には、パージの実行に伴ってキャニスタ210内の空気が吸気通路20に吸い出され、大気導入通路230におけるエアフィルタ231よりも下流側の部分に負圧が生じるようになる。そのため、このときには、ポンプモジュール圧力センサ233によって検出される圧力Pmが大気圧Patmより小さな基準圧力Ps以下になる。一方で、パージが正常に行われていない場合には、大気導入通路230のエアフィルタ231よりも下流側の部分に負圧が生じにくくなり、ポンプモジュール圧力センサ233によって検出される圧力Pmが基準圧力Psよりも高くなる。
尚、パージフロー検出処理実行中に閉鎖バルブ221bやリリーフバルブ221aが開弁されると、開弁に伴って大気導入通路230におけるエアフィルタ231よりも下流側の部分の圧力Pmが変動してしまい、圧力Pmに基づいてパージの実行に伴う気体の流れを的確に検知することができなくなってしまう。
そこで、本実施形態の蒸発燃料処理装置200にあっては、特許文献1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置と同様に、燃料タンク100内の圧力Ptが、第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲から外れ、リリーフバルブ221aが開弁するおそれがあるときには、パージフロー検出処理を禁止するようにしている。そして、その一方で、燃料タンク100内の圧力が、第2圧力範囲内にあり、リリーフバルブ221aが開弁するおそれのないときに、パージフロー検出処理を実行するようにしている。
すなわち、図2に示されるように、燃料タンク100内の圧力Ptが、リリーフバルブ221aが閉弁状態を保持する圧力の下限値である第1圧力P1からリリーフバルブ221aが閉弁状態を保持する圧力の上限値である第2圧力P2までの間の第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲内にあるときに、パージフロー検出処理の実行を許可する。
尚、第2圧力範囲の下限である下限圧力PL及び第2圧力範囲の上限である上限圧力PHは、製造公差や、経年劣化等によるリリーフバルブ221aの特性のばらつきを考慮して設定されている。
すなわち、下限圧力PLは、リリーフバルブ221aの特性にばらつきがあり、リリーフバルブ221aの開弁する圧力が第1圧力P1よりも高くなっている場合であっても、圧力Ptが下限圧力PL以上になっている限り、リリーフバルブ221aが開弁することがなくなるように、第1圧力P1よりも余裕代Aの分だけ大きな値に設定されている。
一方、上限圧力PHは、リリーフバルブ221aの特性にばらつきがあり、リリーフバルブ221aの開弁する圧力が第2圧力P2よりも低くなっている場合であっても、圧力Ptが上限圧力PL以下になっている限り、リリーフバルブ221aが開弁することがなくなるように、第2圧力P2よりも余裕代Bの分だけ小さな値に設定されている。
このように下限圧力PLと上限圧力PHとを設定することによって第2圧力範囲を設定し、燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲内にあるときにパージフロー検出処理を実行するようにすれば、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブ221aが開弁してしまうことがなくなる。
そのため、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブ221aが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことを抑制することができる。
ところが、閉鎖バルブ221bが閉弁されており、燃料タンク100が密閉されている場合には、機関運転に伴って燃料タンク100内の燃料が減少すると、液位の低下に伴って燃料タンク100内の圧力Ptが低下するようになる。そのため、機関運転中には、燃料タンク100内の圧力Ptが、下限圧力PLよりも低い水準、すなわち図2における下限圧力PL未満の領域で推移するようになりやすい。そのため、上記のように燃料タンク100内の圧力Ptが、第2圧力範囲内にあるときにパージフロー検出処理を実行するようにしている場合には、パージフロー検出処理を実行する機会が少なくなってしまう。
すなわち、パージフロー検出処理を実行し、パージが正常に実行されていることを確認する機会が少なくなってしまい、パージを実行することはできるものの、そのパージの信頼性を担保することが困難になってしまう。
そこで、本実施形態にかかる車両にあっては、図3に示される圧力回復処理を実行し、閉鎖バルブ221bを開弁することによって燃料タンク100内の圧力Ptを第2圧力範囲内の水準まで回復させ、パージフロー検出処理の実行機会を増やすようにしている。
以下、本実施形態にかかる圧力回復処理について図3を参照して説明する。尚、図3は本実施形態にかかる圧力回復処理における一連の処理の流れを示すフローチャートである。
尚、図3に示される圧力回復処理は、電子制御装置500に対して給電が行われている機関運転中に電子制御装置500によって所定の制御周期で繰り返し実行される。
電子制御装置500は、この圧力回復処理を開始すると、まずステップS100においてパージ実行中であるか否かを判定する。ここでは、パージ制御バルブ241を開弁しているか否かに基づいてパージ実行中であるか否かを判定する。すなわち、パージ制御バルブ241を開弁している場合にはパージ実行中である旨を判定し、パージ制御バルブ241を閉弁している場合にはパージ実行中ではない旨を判定する。
ステップS100において、パージ実行中である旨の判定がなされた場合(ステップS100:YES)には、ステップS110へと進む。一方、ステップS100において、パージ実行中ではない旨の判定がなされた場合(ステップS100:NO)には、電子制御装置500はそのままこの処理を一旦終了する。
ステップS110において、電子制御装置500は、パージフロー検出完了フラグが「0」であるか否かを判定する。
尚、パージフロー検出完了フラグは、パージフロー検出処理が完了しているか否かを示す情報として電子制御装置500の揮発性メモリ501に記憶されるフラグである。パージフロー検出完了フラグは、初期状態においてパージフロー検出処理が完了していないことを示す「0」に設定されており、パージフロー検出処理が完了すると「0」からパージフロー検出処理が完了していることを示す「1」に更新される。
また、本実施形態にあっては、パージフロー検出完了フラグを給電が停止すると情報が消失する揮発性メモリ501に記憶させるようにしている。そのため、機関運転が停止され、揮発性メモリ501への給電が停止されると、その度にパージフロー検出完了フラグが初期化されるようになっている。そのため、本実施形態の蒸発燃料処理装置200にあっては、機関運転開始時にはパージフロー検出完了フラグが常に初期状態の「0」になっている。
ステップS110において、パージフロー検出完了フラグが「0」である旨の判定がなされた場合(ステップS110:YES)には、ステップ120へと進み、電子制御装置500は燃料タンク100内の圧力Ptが下限圧力PL未満であるか否かを判定する。
一方、ステップS110において、パージフロー検出完了フラグが「0」ではない旨の判定がなされた場合(ステップS110:NO)には、電子制御装置500は、そのままこの処理を一旦終了する。
ステップS120において、燃料タンク100内の圧力Ptが下限圧力PL未満である旨の判定がなされた場合(ステップS120:YES)には、ステップS130へと進み、電子制御装置500は、閉鎖バルブ221bを開弁する。そして、こうして閉鎖バルブ221bを開弁すると、電子制御装置500はこの処理を一旦終了する。
一方、ステップS120において燃料タンク100内の圧力Ptが下限圧力PL以上である旨の判定がなされた場合(ステップS120:NO)には、ステップS140へと進み、電子制御装置500は閉鎖バルブ221bが閉弁しているか否かを判定し、閉鎖バルブ221bが閉弁していることを確認する。
そして、ステップS140において閉鎖バルブ221bが閉弁している旨の判定がなされた場合(ステップS140:YES)には、そのままステップS150へと進み、パージフロー検出処理の実行を許可し、この処理を一旦終了する。
一方でステップS140において閉鎖バルブ221bが開弁している旨の判定がなされた場合(ステップS140:NO)には、ステップS145において閉鎖バルブ221bを閉弁してからステップS150へと進み、パージフロー検出処理の実行を許可し、この処理を一旦終了する。
尚、ステップS130において閉鎖バルブ221bを開弁すると、排出通路220を通じてキャニスタ210側から燃料タンク100内に空気が導入されるようになるため、燃料タンク100内の圧力Ptは、大気圧Patm近傍の水準まで回復するようになる。
そのため、この圧力回復処理を繰り返し実行していると、閉鎖バルブ221bが開弁されたあと、ステップS120において燃料タンク100内の圧力Ptが下限圧力PL以上である旨の判定がなされるようになり、パージフロー検出処理の実行が許可されるようになる。
すなわち、上記のような圧力回復処理を繰り返し実行することにより、ステップS100〜120の全てにおいて肯定判定がなされたときに、閉鎖バルブ221bが開弁され、燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲内の水準まで回復するようになる。そして、その結果、パージフロー検出処理の実行が許可され、パージフロー検出処理が実行されるようになる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)上述したように、圧力回復処理を実行することにより、パージ実行中であり、且つ揮発性メモリ501にパージフロー検出処理が完了していることを示す情報が記憶されておらず、且つ燃料タンク100内の圧力Ptが下限圧力PL未満であり、第2圧力範囲から外れているときに、閉鎖バルブ221bが開弁されるようになる。
そのため、貯留されている燃料の液位の低下に伴って燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲よりも低い水準で推移しており、パージは実行されているものの、パージフロー検出処理が実行されていないような状況下において、パージフロー検出完了フラグが「0」であることが判定された場合には、閉鎖バルブ221bが開弁されるようになる。そして、これにより、燃料タンク100とキャニスタ210とが連通され、燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲内の水準まで回復されるようになる。その結果、パージフロー検出処理の実行が許可されてパージフロー検出処理が実行されるようになり、パージフロー検出処理が長期間に亘って実行されなくなってしまうことを抑制することができる。
また、燃料タンク100内の圧力Ptが、リリーフバルブ221aが開弁しない第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲内にあるときに、パージフロー検出処理を実行するようにしている。そのため、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブ221aが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことも抑制することができる。
すなわち、上記実施形態によれば、パージフロー検出処理の実行頻度が低くなってしまうことを抑制しつつ、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブ221aが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことを抑制することができる。
(2)本実施形態にあっては、機関運転が停止されて給電が停止される度に記憶されている情報が消失する揮発性メモリ501に記憶されているパージフロー検出完了フラグを参照して閉鎖バルブ221bを開弁するか否かを判定するようにしている。そのため、機関運転が開始されてから一度もパージフロー検出処理が実行されていないときに、閉鎖バルブ221bが開弁されて燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲内の水準になるように回復されるようになる。これにより、本実施形態にかかる蒸発燃料処理装置200によれば、内燃機関10を運転させる度にパージフロー検出処理が実行されるようになる。
尚、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態にあっては、図3を参照して説明した圧力回復処理において、パージフロー検出完了フラグが「0」である旨の判定がなされたときに、閉鎖バルブ221bを開弁して圧力Ptを回復させるようにしていた。このようにパージフロー検出完了フラグが「0」であることに基づいて閉鎖バルブ221bを開弁する構成は、パージフロー検出完了フラグが「0」であることに基づいてパージフロー検出処理が実行されていないことを判定し、これに基づいてパージフロー検出処理の実行頻度が低いことを判定するための構成の一例である。
このように揮発性メモリ501に記憶されているパージフロー検出完了フラグに基づいてパージフロー検出処理の実行頻度が低いことを判定するための構成は適宜変更することができる。例えば、その他、パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過したときに揮発性メモリ501に記憶されている情報を消去する消去手段を更に設け、揮発性メモリ501に記憶されている情報を、パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過する度に消去する構成を採用することもできる。
具体的には、図3を参照して説明した圧力回復処理を繰り返し実行するとともに、消去手段として図4に示されるような検出完了フラグリセット処理を機関運転中に繰り返し実行するようにすればよい。
尚、図4は消去手段としての検出完了フラグリセット処理における一連の処理の流れを示すフローチャートである。この検出完了フラグリセット処理は、機関運転中に電子制御装置500において所定の制御周期で繰り返し実行される。
この検出完了フラグリセット処理を開始すると、電子制御装置500は、図4に示されるようにまずステップS200においてパージフロー検出完了フラグが「1」であるか否かを判定する。ステップS200においてパージフロー検出完了フラグが「0」である旨の判定がなされた場合(ステップS200:NO)には、電子制御装置500はそのままこの処理を一旦終了する。
一方、ステップS200においてパージフロー検出完了フラグが「1」である旨の判定がなされた場合(ステップS200:YES)には、ステップS210へと進み、電子制御装置500は、カウント値CTを「1」だけインクリメントする。すなわち、現在のカウント値CTに「1」を加算し、「1」が加算された値を新たなカウント値CTとすることによってカウント値CTを「1」だけ増大させる。
尚、カウント値CTは、パージフロー検出処理が完了してからの時間を計測するための値であり、初期状態では「0」に設定されている。
ステップS210を通じてカウント値CTを「1」だけインクリメントすると、ステップS220へと進み、電子制御装置500は、カウント値CTが基準値以上であるか否かを判定する。
ステップS220においてカウント値CTが基準値以上である旨の判定がなされた場合(ステップS220:YES)には、ステップS230へと進み、電子制御装置500はパージフロー検出完了フラグを「0」にする。すなわち、揮発性メモリ501に記憶されているパージフロー検出処理が完了していることを示す情報であるパージフロー検出完了フラグを消去し、パージフロー検出完了フラグを初期状態の「0」にリセットする。こうしてパージフロー検出完了フラグを「0」にリセットすると、ステップS240へと進み、電子制御装置500はカウント値CTを「0」にリセットしてこの処理を一旦終了する。
一方、ステップS220においてカウント値CTが未だに基準値未満である旨の判定がなされた場合(ステップS220:NO)には、電子制御装置500はステップS230及びステップS240をスキップし、そのままこの処理を一旦終了する。
このような検出完了フラグリセット処理を繰り返し実行することにより、パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過する度に揮発性メモリ501に記憶されている情報が消去されるようになる。そのため、パージフロー検出処理が完了してから前記一定の期間よりも長い期間が経過しているときに、圧力回復処理を通じて閉鎖バルブ221bが開弁されるようになり、燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲内の水準になるように回復されるようになる。
すなわち、こうした構成を採用した場合にも、パージフロー検出処理の実行頻度が低くなってしまうことを抑制しつつ、パージフロー検出処理を実行しているときにリリーフバルブ221aが開弁してパージフロー検出処理の結果が不正確なものになってしまうことを抑制することができる。
また、ステップS220においてカウント値CTと比較する基準値の大きさを変更すれば、パージフロー検出完了フラグをリセットする間隔を変更することができるため、パージフロー検出処理を実行する頻度を任意に設定することができるようになる。
・消去手段の構成としては、その他、例えば、図4におけるステップSS200の処理を省略し、パージフロー検出処理が完了しているか否かに拘わらず、一定の期間が経過する度にパージフロー検出完了フラグをリセットする構成を採用することもできる。こうした構成を採用した場合には、パージフロー検出完了フラグが、一定の期間が経過する度に消去されるようになる。そのため、定期的に閉鎖バルブ221bが開弁されて燃料タンク100内の圧力Ptが第2圧力範囲内の水準になるように回復されるようになり、パージフロー検出処理が長期間に亘って実行されなくなってしまうことをより的確に抑制することができるようになる。
・尚、上記のように消去手段を設けるのであれば、パージフロー検出完了フラグを記憶するメモリは、給電が停止されても記憶された情報を保持することのできる不揮発性のメモリであってもよい。
・また、上記実施形態にあっては、パージフローの検出頻度が低くなっていることを判定するための構成として、パージフロー検出処理が完了していることを示す情報であるパージフロー検出完了フラグを揮発性メモリ501に記憶し、パージフロー検出完了フラグを参照してパージフローの検出頻度が低くなっていることを判定する構成を示した。これに対して、パージフローの検出頻度が低くなっていることを判定するための構成としては、その他、パージフロー検出処理を実行してから一定の期間が経過したことを示すフラグを設定し、このフラグを参照することによってパージフローの検出頻度が低くなっていることを判定する構成を採用することもできる。
すなわち、フラグが前回パージフロー検出処理を実行してから一定の期間が経過したことを示す値に設定されているときには、これに基づいてパージフローの検出頻度が低くなっていることを判定し、閉鎖バルブ221bを開弁する、といった構成を採用することもできる。
こうした構成を採用した場合にも、パージフローの検出頻度が低くなっていることを判定し、それに基づいて閉鎖バルブ221bを開弁することによって燃料タンク100内の圧力Ptを第2圧力範囲内の水準まで回復させてパージフロー検出処理を実行することができるようになる。
・上記実施形態にあっては、パージフローを検知するためのセンサとして、負圧ポンプモジュール232内に設けられたポンプモジュール圧力センサ233を例示した。これに対して、パージフローを検知するためのセンサは、パージの実行に伴う気体の流れを検知することのできるものであればよい。そのため、例えば、ポンプモジュール圧力センサ233に替えて、負圧ポンプモジュール232以外の場所に圧力センサを設けるようにしてもよい。
・閉鎖バルブ221bとリリーフバルブ221aとが閉鎖バルブユニット221内に形成されている構成を示したが、リリーフバルブ221aは燃料タンク100とキャニスタ210とを連通する排出通路220を閉塞し、燃料タンク100内の圧力Ptが第1圧力範囲から外れたときに開弁するものであればよい。また、閉鎖バルブ221bはリリーフバルブ221aを迂回して燃料タンク100とキャニスタ210とを連通する通路を開閉するものであればよい。すなわち、上記実施形態のように閉鎖バルブ221bとリリーフバルブ221aとを閉鎖バルブユニット221として一体に構成するのではなく、これら閉鎖バルブ221bとリリーフバルブ221aとを別々の部材として設けるようにしてもよい。また、リリーフバルブ221aを迂回するように排出通路220とは別に通路を設け、その通路に閉鎖バルブ221bを設けるようにしてもよい。
・また、上記実施形態において示した燃料タンク100や蒸発燃料処理装置200の構成は本発明の実施例の一例である。燃料タンク100の構成や蒸発燃料処理装置200の構成は適宜変更することができる。
10…内燃機関、11…インジェクタ、20…吸気通路、21…エアフィルタ、22…サージタンク、23…モータ、24…スロットルバルブ、100…燃料タンク、120…燃料ポンプモジュール、121…燃料供給パイプ、130…フューエルインレットパイプ、130a…給油口、130b…キャップ、131…循環パイプ、132…フューエルインレットボックス、133…フューエルリッド、200…蒸発燃料処理装置、210…キャニスタ、211…吸着材、220…排出通路、221…閉鎖バルブユニット、221a…リリーフバルブ、221b…閉鎖バルブ、222…ORVRバルブ、223…ロールオーバーバルブ、230…大気導入通路、231…エアフィルタ、232…負圧ポンプモジュール、233…ポンプモジュール圧力センサ、240…パージ通路、241…パージ制御バルブ、500…電子制御装置、501…揮発性メモリ、510…エアフロメータ、511…アクセルポジションセンサ、512…クランクポジションセンサ、513…タンク圧力センサ、514…フューエルセンダーゲージ、514a…フロート。

Claims (4)

  1. 燃料タンク内の圧力が第1圧力範囲外にあるときに開弁して燃料タンクとキャニスタとを連通させるリリーフバルブを備え、前記燃料タンク内の圧力が前記第1圧力範囲内に含まれる第2圧力範囲内にあるときにパージフロー検出処理を実行する内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記リリーフバルブを迂回して前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通する通路を開閉する閉鎖バルブと、前記パージフロー検出処理が完了していることを示す情報を記憶するメモリとを備え、
    パージ実行中であり、且つ前記メモリに前記パージフロー検出処理が完了していることを示す情報が記憶されておらず、且つ前記燃料タンク内の圧力が前記第2圧力範囲外にあるときに、前記閉鎖バルブを開弁させる
    内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 請求項に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置において、
    前記メモリは、給電が停止される度に記憶されている情報が消失する揮発性メモリである
    ことを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過したときに前記メモリに記憶されている情報を消去する消去手段を更に備え、
    前記メモリに記憶されている情報が、前記パージフロー検出処理が完了してから一定の期間が経過する度に消去される
    請求項又はに記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 一定の期間が経過する度に前記メモリに記憶されている情報を消去する消去手段を備え、
    前記メモリに記憶されている情報が、一定の期間が経過する度に消去される
    請求項又はに記載の蒸発燃料処理装置。
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