JP5162307B2 - 現像装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャリア及びトナーを有する2成分現像剤を用いた現像装置及びこれを搭載した画像形成装置に関するものである。
この種の現像装置では、静電潜像が形成された像担持体、例えば感光体ドラムの表面にトナー画像を現像し、このトナー画像を用紙に転写及び定着させる。
ここで、この現像装置には、いわゆるハイブリッド現像による方式がある。詳しくは、当該方式は、2成分現像方式と1成分現像方式とを組み合わせたものであり、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させ、このトナーのみをドラムに供給し、その表面にトナー画像を現像している。
そして、当該方式を用いた技術が開示されており(例えば、特許文献1参照)、ドラムに対峙する現像ローラと、このローラに対峙する磁気ブラシローラとを備え、このブラシローラでは、キャリア及びトナーによる磁気ブラシを形成する。そして、現像ローラにはトナーのみの薄層が形成され、現像後には現像ローラのトナー層が掻き取られる。
また、この技術では、現像ローラの表面にアルマイトのコーティング層が形成されているが、この被覆の他の例としては、シリコンゴムやウレタンゴムの他、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、ステンレス、及び無電解Niメッキ等のコーティング層を表面に有した現像ローラの技術も開示されている(例えば、特許文献2,3参照)。
特開2004−318092号公報 特開2002−296885号公報 特開2002−6622号公報
ところで、上記従来の技術の如く、現像ローラからドラムへのトナーの供給と、磁気ブラシによる現像ローラのトナー層の掻き取りとを単に繰り返した場合には、画像乱れが生ずるとの問題がある。
詳しくは、2成分現像剤を用いた現像装置においては、ドラムへのトナーの供給(トナーの現像性)とトナー層の掻き取り(トナーの引き剥がし性)との調整が難しく、現像装置の小型化や高速化を達成するにあたり、仮に、トナーの現像性をトナーの引き剥がし性よりも優先すると、現像ローラの表面にトナーが残留し易くなり、現像ローラのトナー層の厚みが減って画像濃度の不良が生じてしまうし、次回の現像時に現像ゴーストが生じ得るからである。
また、特に、現像ローラ表面のトナー層のうち、その粒径が約2.0×10−6m以下のトナーは現像ローラの表面にトナーが残留し易いのである。
ここで、帯電量の大きな残留トナーを強制的に電位差によりドラム上に排出して排除することも考えられるが、これでは帯電量の小さなトナーも排除され、トナーの消費量が増えてしまうし、この排除作業に要する期間は装置を使用できなくなり、ユーザに不快感を与えてしまう。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、現像ローラの表面にトナーが残留し難くなるとともに、装置の小型化や高速化が実現可能な現像装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、キャリアを用いてトナーを帯電させ、トナーを像担持体に供給してトナー画像を現像させる現像装置であって、像担持体に対峙した開口を有するハウジングと、ハウジング内に配設されており、キャリア及びトナーによる磁気ブラシを形成する磁気ローラと、樹脂のコーティング層を表面に有しており、開口にて磁気ブラシから移送されたトナーの薄層を形成する現像ローラとを具備し、現像ローラに形成されたトナー層のうち、その粒径が3.0×10−6m以下のトナーの含有率Bと、現像ローラから像担持体に供給されたトナーのうち、その粒径が3.0×10−6m以下のトナーの含有率Aとしたとき、0.6≦A/B<1を満たすものである。
第1の発明によれば、キャリア及びトナーからなる2成分現像剤が用いられており、磁気ローラでは、この現像剤による磁気ブラシが形成され、このブラシは現像ローラにトナーの薄層を形成させる。そして、このトナーが像担持体に供給されることにより、トナー画像が現像される。一方、このブラシは、現像後には現像ローラのトナー層を掻き取って回収する。
ここで、上述の如く現像装置の小型化や高速化を図るにあたり、仮に、像担持体へのトナーの供給(トナーの現像性)をトナー層の掻き取り(トナーの引き剥がし性)よりも優先すると、現像ローラの表面にトナーが残留し易くなり、画像乱れが生じてしまう。
しかしながら、本発明の現像装置では、現像ローラの表面には樹脂のコーティング層が形成されており、この現像ローラに形成されたトナー層のうち、その粒径が3.0×10−6m以下のトナーの含有率Bと、この現像ローラから像担持体に供給されたトナーのうち、その粒径が3.0×10−6m以下のトナーの含有率Aとしたとき、これらの比率A/Bが0.6以上であって1未満になる。
このように、小粒径のトナーの少なくとも6割以上が像担持体に供給され、現像ローラの表面にトナーが残留し難くなる。
よって、従来に比して画像濃度の不良や現像ゴーストの如くの画像乱れが回避可能になるし、また、残留トナーを強制的に排除する作業も不要になる。そして、上記現像性及び引き剥がし性の双方を満たしつつ、現像装置の小型化や高速化も達成可能になる。
上記の構成において、樹脂は、シリコン変性ウレタン樹脂であって、トナーは、正帯電性のトナーであることを特徴とする。
これにより、現像ローラの表面をシリコン変性ウレタン樹脂で被覆すれば、トナーに対する離形性が良好になり、現像ローラとトナーとの付着力が小さくなる。
また、正帯電性のトナーを用いれば、これらシリコン変性ウレタン樹脂と正帯電性トナーとは同極ゆえに反発し、仮に、残留トナーが存在していても、その帯電量が小さくなり、画像乱れをより一層回避できる。しかも、低い電圧でドラムへのトナーの供給が可能になって、現像ローラの耐久性も向上する。
またシリコン変性ウレタン樹脂には、導電材が含有されていることを特徴とする。
このように、現像ローラの表面におけるコーティング層をシリコン変性ウレタン樹脂で形成すると、キャリアとの摩擦によりコーティング層がトナーと同極性に帯電し、電荷が蓄積されることにより、トナー薄層が形成されにくくなる場合があるが、この樹脂には導電材が含有されているので、体積抵抗値が減少し、コーティング層に電荷が蓄積することが抑制される。
の発明は、第1の発明の現像装置を搭載した画像形成装置であることを特徴とする。
の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、上記現像性を低下させることなく、安定した画像品質を長期に亘って維持できるので、画像形成装置の信頼性向上に寄与する。
本発明によれば、現像ローラの表面にトナーが残留し難くなり、しかも、装置の小型化や高速化を実現させる現像装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例であるタンデム方式のカラープリンタの概略構成図であり、同図の右方向がプリンタ1の正面に対応し、左方向が背面に対応している。
同図に示されるように、この装置本体2の下部には用紙のカセット3が配置されており、カセット3には画像形成前の用紙Pが積層状態で収容され、この用紙Pはローラ21を介して1枚ずつ分離され、カセット3から左方向に向けて送出される。
カセット3から送出された用紙Pは本体2の左側面に沿って上方に向けて搬送される。この本体2の内部には、用紙搬送方向でみて下流側にフィードローラ22、レジストローラ24、画像形成部4及び転写部71が順番に配置されている。この画像形成部4の下方には露光ユニット20が備えられており、このユニット20からは画像形成部4の感光体ドラム(像担持体)5に向けてレーザ光が照射される。
また、用紙搬送方向でみて転写部71の下流側には、定着部72及び排出分岐部74が順番に配置され、片面印刷の場合には、定着部72から排出された用紙Pは排出分岐部74を経て排紙トレイ76に排出される。
一方、この排出分岐部74とカセット3との間には両面印刷用ユニット78が配置されており、このユニット78では定着部72から排出された用紙Pをレジストローラ24に戻し、画像形成部4に向けて再び送出する。
ここで、本実施例の画像形成部4は、4つの画像形成ユニット4a,4b,4c,4dで構成されている。これら各ユニット4a〜4dは、プリンタ1の正面側から背面側に向けて順に配列され、異なる4色(イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程を通じてイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの画像を順次形成している。
具体的には、各ユニット4a〜4dには、各対応色の可視像(トナー画像)を担持するドラム5a,5b,5c,5dが設けられている。各ドラム5a〜5dは本体2に対して回転自在に設置され、図示しない駆動モータによって同図の反時計回りに駆動する。
また、各ドラム5a〜5dの周囲の適宜位置には、それぞれ対応する帯電器6a,6b,6c,6d、現像装置7a,7b,7c,7d、クリーニング部8a,8b,8c,8dや、中間転写ローラ9a,9b,9c,9dが設けられている。
この帯電器6a〜6dでは、対応するドラム5a〜5dの表面を一様に帯電させる。また、現像装置7a〜7dでは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナーを用いてドラム5a〜5dの表面に静電的に付着させる。これにより、ドラム5a〜5dの表面には、露光ユニット20による静電潜像に応じたトナー画像が現像される。そして、これらドラム5a〜5d上に形成されたトナー画像は、中間転写ベルト10上に順次転写され、1ページ分のトナー画像として合成される。
詳しくは、上記ベルト10は、誘電体樹脂製のシート材の両端部分を重ね合わせて接合したエンドレス形状のベルトや、継ぎ目を有しないシームレスのベルトが用いられており、駆動ローラ12と搬送ローラ11との間に掛け回され、図示しない駆動モータによって同図の時計回りに走行する。
このベルト10は、ドラム5a〜5dと中間転写ローラ9a〜9dとの間を走行しており、これにより、ドラム5a〜5d上に形成されたトナー画像はベルト10上に1次転写される。なお、クリーニング部8a〜8dでは、ドラム5a〜5d上に残留したトナーが除去される。
上述した転写部71は駆動ローラ12に隣接して設けられ、この転写部71のローラとベルト10との間を用紙Pが通過すると、ベルト10上に転写されたトナー画像は用紙Pに2次転写され、この用紙Pは定着部72に向けて搬送される。
ここで、本実施例の各現像装置7には、いわゆるハイブリッド現像による方式が採用されている。
すなわち、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させ、この帯電されたトナーのみを各ドラム5に向けて飛翔させており、非接触の現像方式によってトナー画像をドラム5に現像している。より具体的には、現像装置7は図2に示されたハウジング30を有しており、本実施例のハウジング30は、ドラム5に対峙する開口32と、この開口32から下方に向けて延設する周壁34と、この周壁34の下端部分に形成される底壁36とを有している。
この底壁36には上述のキャリア及びトナーが収納され、撹拌ミキサー40及びパドルミキサー44がそれぞれ配置されている。各ミキサー40,44の軸42,46はハウジング30に対して回転自在に支持されており、これらミキサー40,44が図示しない駆動モータによって回転すると、キャリア及びトナーが撹拌されてトナーを帯電させる。そして、これらキャリア及びトナーはミキサー44を介して磁気ブラシローラ(磁気ローラ)50に搬送される。
磁気ブラシローラ50は、ミキサー44の上方に配設されており、その軸52はハウジング30に対して回転自在に支持されている。本実施例の軸52の外周には管状のブラシ側スリーブ54がフランジを介して嵌合されている。これにより、軸52が図示しない駆動モータによって回転すると、このスリーブ54は図2の時計回りに回転する。
一方、ブラシ側スリーブ54内において、軸52の同一線上には保持軸が配設されている。この保持軸の外周側にはブラシ側磁石56が所定の主極磁力や主極角度を有して保持されており、ミキサー44からのキャリア及びトナーを吸引して磁気ブラシを形成させる。詳しくは、当該磁気ブラシは、スリーブ54の外周面において、ブラシ側磁石56を有する領域に形成される。
また、この磁気ブラシの厚さは穂切りブレード38で規制されており、所定の直流(DC)バイアスが印加されると、磁気ブラシはトナーを現像ローラ60に向けて搬送させる。一方、この磁気ブラシは現像後のトナー層を現像ローラ60から掻き取っている。
このように、当該磁気ブラシでは、強固に付着したトナー層を現像ローラ60から機械的な力で引き剥がす一方、現像に必要な新たなトナーを現像ローラ60に供給している。
そして、上述した磁気ブラシによれば、現像後のトナーは掻き取りブレードなどの特別な装置を設けなくて済み、この磁気ブラシは、現像ローラ60のトナー層に接触し、各ローラ50,60の回転速度差によるブラシ効果と、ミキサー40,44での攪拌による磁気ブラシの現像剤の入れ替えとによってトナーの回収と搬送とが容易にされている。
この現像ローラ60は、ブラシローラ50の上方にて開口32の近傍に配設されている。
ローラ60の軸62は、ブラシローラ50の回転軸線に対して略平行に並設されており、ハウジング30に回転自在に支持されている。また、本実施例の軸62の外周にも管状の現像側スリーブ64がフランジを介して嵌合されている。これにより、軸62が図示しない駆動モータによって回転すると、スリーブ64は図2の時計回りに回転する。
なお、このスリーブ64内においても、軸62の同一線上には保持軸が配設されており、現像側磁石66が所定の主極磁力や主極角度を有して保持されている。これにより、各ローラ50,60に対峙した部分の磁気ブラシの密度が高められる。そして、これらブラシローラ50と現像ローラ60との電位差によって、ブラシローラ50から移送されたトナーのみの薄層が形成される。
また、上述した各軸52,62は図示しない軸受に支持され、この軸受は、軸52を回転中心として回動可能に構成されている。そして、現像バイアス、すなわち、所定のDCバイアスを重畳した交流(AC)バイアスが印加されると、現像ローラ60のトナーがドラム5に向けて飛翔する。これにより、各ドラム5の表面にはトナー画像が現像されることになる。
ところで、本実施例の現像ローラ60では、そのスリーブ64の表面に樹脂のコーティング層が形成されている。
具体的には、本実施例のスリーブ64はアルミニウム製の素管であり、その表面にはアルマイトのコーティング層(15μm、1μm=1×10−6m)が形成され、さらに、その上側に樹脂のコーティング層が形成されている。本実施例の樹脂はシリコン変性ウレタン樹脂であり、アルマイトのコーティング層の上側に約10μmの厚さで塗布されている。また、この樹脂にはカーボン等の導電材を含有し、体積抵抗値を減少させている。
そして、この現像装置7を搭載したプリンタ1では、カセット3から用紙Pが1枚ずつ分離して送出され、この用紙Pはレジストローラ24に到達する。このローラ24は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、画像形成部4で形成されるトナー画像とのタイミングを計りながら、用紙Pを転写部71へと送出する。
また、図示しないコントローラからの画像データに基づき、プリンタ1では露光ユニット20によるレーザ光の照射が制御される。これにより、画像形成部4において各ドラム5a〜5d上に原稿画像の静電潜像が作られ、続いてこの潜像から各ドラム5a〜5d上にトナー画像が形成され、中間転写ベルト10に転写合成される。続いて、このベルト10に転写合成されたトナー画像は転写部71にて用紙Pに転写される。
その後、用紙Pは未定着トナー画像を担持した状態で定着部72に向けて送られる。次いで、定着部72から排出された用紙Pは排出分岐部74を通ってトレイ76に排出される。
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着部72から排出された用紙Pは排出分岐部74にてユニット78側に引き戻され、この用紙Pはレジストローラ24を経て、再び転写部71に向けて送られる。そして、この場合には、用紙Pの未だ印刷がされていない方の面にトナー画像が転写される。
以上のように、本実施例によれば、キャリア及びトナーからなる2成分現像剤が用いられており、ブラシローラ50では、この現像剤による磁気ブラシが形成され、このブラシは現像ローラ60のスリーブ64の表面にトナーの薄層を形成させる。そして、このトナーがドラム5に供給されることにより、トナー画像が現像される。一方、このブラシは、現像後にはスリーブ64のトナー層を掻き取って回収する。
ここで、上述の如く現像装置7の小型化や高速化を図るにあたり、仮に、ドラム5へのトナーの供給(トナーの現像性)をトナー層の掻き取り(トナーの引き剥がし性)よりも優先すると、スリーブ64にトナーが残留し易くなり、画像乱れが生じてしまう。
なぜならば、スリーブ64にトナーが残留し易くなって、磁気ブラシとの摩擦によって残留トナーの帯電量が大きくなると、スリーブ64のトナー層の厚みが減るので、画像濃度の不良が生じてしまうし、次回の現像時に現像ゴーストが生じ得るからである。一方、仮に、トナーの引き剥がし性をトナーの現像性よりも優先すると、スリーブ64からドラム5へのトナーの供給期間が短くなり、やはり画像濃度の不良が生じてしまう。
しかしながら、本実施例では、スリーブ64には樹脂のコーティング層が形成されており、このスリーブ64に形成されたトナー層のうち、その粒径が約3.0μm以下のトナーの含有率Bと、このスリーブ64からドラム5に供給されたトナーのうち、その粒径が約3.0μm以下のトナーの含有率Aとしたとき、これらの比率A/Bが0.6以上であって1未満になる。
つまり、本実施例によれば、小粒径のトナーの少なくとも6割以上がドラム5に供給され、スリーブ64にトナーが残留し難くなるのである。
この点につき詳述する。図3は、スリーブ64に形成されたコーティング層の種類と画像乱れとの関係を調べた実験結果である。
当該実験条件は、画像形成条件として、ドラム5の周速は250mm/sec、ドラム5の表面電位は350Vであり、また、使用トナーは正帯電性のトナーであって、その帯電量は20μC/g、トナーの粒径(体積平均粒径)は6.5μmであり、その粒径が約3.0μm以下になるトナーを累積した割合(含有率)が3個数%である。
なお、使用されるキャリアの粒径(重量平均粒径)は35μmである。さらに、このドラム5の径はφ30mm、現像ローラ60の径はφ16mm、ブラシローラ50の径はφ20mm、現像ローラ60とブラシローラ50との距離は0.35mmである。
ここで、上述したシリコン変性ウレタン樹脂のコーティング層が形成されたスリーブ64を用い、印字率を5%に設定してA4サイズで1000枚の連続出力を実施した(図3にて実施例と示す)。
一方、この図3に示された比較例は、アルマイトのコーティング層のみが形成された他のスリーブを用いており、同じく1000枚の連続出力を実施したものである。
そして、まず、当該他のスリーブを用いた比較例につき、ドラム5からベルト10に転写された画像パッチの画像濃度(ID)をベルト10に対向配置したIDセンサで検知すると、印刷枚数が増加するに連れて画像濃度が減少している。
また、この比較例では、約50枚目を超えると、実験開始当初の画像濃度に比して大きく減少し、画像濃度の不良や現像ゴーストが生じており、品質の総合判定も不合格になっている。
さらに、マルチサイザーIII(ベックマン・コールター社製)アパチャー径100μm、測定範囲2〜60μmにてトナー粒度分布の広がりを測定すると、図5に示される如く、アルマイトのコーティング層を有した他のスリーブにおけるトナー粒度分布(同図にて実線で示す)と、当該他のスリーブに対峙した他のドラムにおけるトナー粒度分布(同図にて点線で示す)とが大きく異なることが分かる。
そして、特に、その粒径が約3.0μm以下のトナーに着目すれば、当該他のスリーブに形成されたトナー層のうち、その粒径が約3.0μm以下になるトナーを累積した割合(含有率b)が4.5個数%であり、当該他のドラムに供給されたトナーのうち、その粒径が約3.0μm以下になるトナーを累積した割合(含有率a)が1.5個数%であるので、これらの比率a/bが0.33になり、小粒径のトナーの約3割程度しか当該他のドラムに供給されず、当該他のスリーブにトナーが残留し易くなっている。
これに対し、上記実施例1では、100枚目に達した時点の画像濃度は実験開始当初の画像濃度に比して殆ど変化せず(図3)、画像濃度の不良や現像ゴーストが生ずることなく、品質の総合判定も合格になる。なお、これ以降もほぼ同様の結果であった。
しかも、図4に示されるように、シリコン変性ウレタン樹脂のコーティング層を有したスリーブ64におけるトナー粒度分布(同図にて実線で示す)と、ドラム5におけるトナー粒度分布(同図にて点線で示す)とはほぼ一致していることが分かる。
そして、このスリーブ64に形成されたトナー層のうち、その粒径が約3.0μm以下になるトナーを累積した割合(含有率B)は3.5個数%であり、このスリーブ64からドラム5に供給されたトナーのうち、その粒径が約3.0μm以下になるトナーを累積した割合(含有率A)が2.8個数%であることから、これらの比率A/Bが0.8になり、このスリーブ64にトナーが残留し難くなっている。
なお、上記スリーブ64を用いた場合には、上述した比率A/Bのうち最も高い値は当然に1未満になるが、その最も低い値でも、含有率Bが4.0個数%、含有率Aが2.4個数%による0.6であった。
よって、本実施例によれば、現像ローラ60には同じトナーが残り難くなり、トナーの現像性が確保されることが分かる。すなわち、比較例に比して画像乱れが回避可能になるし、また、従来に比して残留トナーを強制的に排除する作業も不要になる。そして、現像装置7の小型化や高速化も達成可能になるのである。
また、トナーの現像性が確保されているので、スリーブ64の周速Sとドラム5の周速Dとの比(周速比:S/D)を小さく変更でき、1ドットの再現性なども向上可能になる。
さらに、スリーブ64にトナーが残留し難くなれば、上記トナーの引き剥がし性は良好になり、上記現像性及び引き剥がし性の双方を満たすことができる。
さらに、スリーブ64をシリコン変性ウレタン樹脂で被覆すれば、トナーに対する離形性が良好になり、スリーブ64とトナーとの付着力が小さくなる。特に、このスリーブ64の表面粗さRaが0.8μm以下であることが好ましい。表面粗さRaが0.8μm以下であれば、スリーブ64とトナーとの電気的な付着力がより小さくなるからである。
また、正帯電性のトナーを用いれば、これらシリコン変性ウレタン樹脂と正帯電性トナーとは同極ゆえに反発し、仮に、残留トナーが存在していても、その帯電量が小さくなり、画像乱れをより一層回避できる。しかも、低い電圧でドラム5へのトナーの供給が可能になって、現像ローラ60の耐久性も向上する。
なお、当該トナーの体積平均粒径は5μm〜7μmで、且つ、その粒径が約3.0μm以下になるトナーの含有率が10個数%以下であることが好ましい。
なぜならば、体積平均粒径が5μm未満の場合には、その粒径が約3.0μm以下になるトナーの含有率が10個数%以下にできないし、この体積平均粒径が7μmを超えると、1ドットの再現性が低下するからである。
さらに、その粒径が約3.0μm以下になるトナーは、電気的な付着力以外の付着力(例えばファンデルワールス力など)の影響が大きくなり、約3.0μm以下になるトナーの含有率が10個数%を超えると、上記現像性及び引き剥がし性のいずれも良好ではないからである。
また、このトナーの粒度分布について、SD値(標準偏差)は1.3以下であることが好ましい。SD値が1.3以下であれば、粒度分布がシャープとなり、現像装置7におけるトナーの帯電量の分布も均一になり、カブリ等を生じない高品質の画像が得られるからである。
さらに、コーティング層をシリコン変性ウレタン樹脂で形成すると、キャリアとの摩擦によりコーティング層がトナーと同極性に帯電し、電荷が蓄積されることにより、トナー薄層が形成されにくくなる懸念もある。しかし、上述のように、本実施例のシリコン変性ウレタン樹脂には導電材が含有されているので、体積抵抗値が減少し、コーティング層に電荷が蓄積することが抑制される。
さらにまた、上記現像性を低下させることなく、安定した画像品質を長期に亘って維持できるので、プリンタ1の信頼性向上に寄与する。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施例の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
また、上記実施例では画像形成装置としてプリンタに具現化した例を示しているが、本発明の画像形成装置は複合機、複写機やファクシミリ等にも当然に適用可能である。
本実施例の画像形成装置の概略構成図である。 図1の現像装置の断面図である。 図1の現像装置と比較例による各実験結果を示した図である。 図1の現像装置による実験結果を示した図である。 比較例による実験結果を示した図である。
符号の説明
1 プリンタ(画像形成装置)
5 感光体ドラム(像担持体)
7 現像装置
30 ハウジング
32 開口
50 磁気ブラシローラ(磁気ローラ)
60 現像ローラ
64 スリーブ

Claims (2)

  1. キャリアを用いてトナーを帯電させ、該トナーを像担持体に供給してトナー画像を現像させる現像装置であって、
    前記像担持体に対峙した開口を有するハウジングと、
    該ハウジング内に配設されており、前記キャリア及び前記トナーによる磁気ブラシを形成する磁気ローラと、
    樹脂のコーティング層を表面に有しており、前記開口にて前記磁気ブラシから移送されたトナーの薄層を形成する現像ローラとを具備し、
    該現像ローラに形成されたトナー層のうち、その粒径が3.0×10−6m以下のトナーの含有率Bと、該現像ローラから前記像担持体に供給されたトナーのうち、その粒径が3.0×10−6m以下のトナーの含有率Aとしたとき、
    0.6≦A/B<1を満たし、
    前記樹脂は、シリコン変性ウレタン樹脂であって、前記トナーは、正帯電性のトナーであり、
    前記シリコン変性ウレタン樹脂には、導電材が含有されていることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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