JP5153288B2 - 誘電体磁器組成物および電子部品 - Google Patents
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Description
特に、定格電圧の高い中耐圧用の積層セラミックコンデンサの材料として用いようとすると、この信頼性の問題から誘電体厚みを15μm以上に十分に厚くする必要があった。
なお、EIA規格のX8R特性の範囲を満たすことを目的とした温度特性の良い誘電体材料が特許文献4に開示されている。これは、温度特性を良好に保つことを目的として、希土類元素を添加しているのであって、そのため、添加する希土類元素の種類が異なっており、また希土類元素のイオン半径に着目しているものではない。
チタン酸バリウムからなる主成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が106pm超108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種。ただし、少なくともYを含む)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOおよびCr 2 O 3 の少なくとも1種からなる第6副成分と、を有しており、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、Yの比率以上であり、
前記主成分100モルに対する第6副成分の比率が、第6副成分:0.5モル以下であり、
Scの酸化物を含まない。
該拡散部分の周りには、粒界偏析部分が存在し、
前記拡散部分および粒界偏析部分は、少なくとも前記R1およびR2を含み、
前記拡散部分でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMAR1およびMAR2とし、前記粒界偏析部分でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMBR1およびMBR2としたときに、(MBR1/MBR2)>1、および(MAR1/MAR2)<(MBR1/MBR2)の関係を満足することが好ましい。
上記第1の観点に係る誘電体磁器組成物では、以下に示す態様の第4の観点に係る発明が好ましい。
本発明の第4の観点に係る誘電体磁器組成物は、
チタン酸バリウムからなる主成分と、
MgOからなる第1副成分と、
SiO2 系の焼結助剤からなる第2副成分と、
V2 O5 からなる第3副成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、Y)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、Dy、TbおよびGdから選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOからなる第6副成分とを、有する誘電体磁器組成物であって、
前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
第1副成分:0.1〜5モル、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.5モル以下、
第6副成分:0.25モル未満である。
第4の観点では、前記主成分100モルに対する、第4副成分および第5副成分の合計の比率が、10モル以下(ただし、第4副成分および第5副成分のモル数は、R1およびR2単独での比率)であることが好ましい。
第4の観点では、前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、第4副成分:0.1〜10モル(ただし、第4副成分のモル数は、R1単独での比率)、第5副成分:0.1〜10モル(ただし、第5副成分のモル数は、R2単独での比率)であることが好ましい。
第4の観点では、前記誘電体磁器組成物を構成する誘電体粒子のそれぞれの内部には、少なくとも前記R1およびR2を含む拡散部分が存在していることが好ましい。
第4の観点では、前記誘電体粒子は、実質的に前記R1およびR2を含まない強誘電体部分と、該強誘電体部分の周りに存在する拡散部分とを有し、
該拡散部分の周りには、粒界偏析部分が存在し、
前記拡散部分および粒界偏析部分は、少なくとも前記R1およびR2を含み、
前記拡散部分でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMAR1およびMAR2とし、前記粒界偏析部分でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMBR1およびMBR2としたときに、(MBR1/MBR2)>1、および(MAR1/MAR2)<(MBR1/MBR2)の関係を満足することが好ましい。
第4の観点では、前記拡散部分内での(MAR1/MAR2)の値が、前記粒界偏析部分側から前記強誘電体部分側に向かうに連れて漸次減少していることが好ましい。
第4の観点では、前記焼結助剤が、(Ba,Ca)x SiO2+x (ただし、x=0.8〜1.2)であることが好ましい。
特に好ましい電子部品は、
誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層を有する電子部品であって、
前記誘電体磁器組成物が、
チタン酸バリウムからなる主成分と、
MgOからなる第1副成分と、
SiO2 系の焼結助剤からなる第2副成分と、
V2 O5 からなる第3副成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、Y)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、Dy、TbおよびGdから選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOからなる第6副成分とを、有し、
前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
第1副成分:0.1〜5モル、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.5モル以下、
第4副成分および第5副成分の合計の比率:10モル以下(ただし、第4副成分および第5副成分のモル数は、R1およびR2単独での比率)、
第6副成分:0.25モル未満であり、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、Yの比率以上であり、
Scの酸化物を含まない。
この好ましい電子部品では、前記焼結助剤が、(Ba,Ca)x SiO2+x (ただし、x=0.8〜1.2)であることが好ましい。この好ましい電子部品では、前記誘電体層と共に、NiまたはNi合金からなる導電材を主成分とする内部電極層とが交互に積層してあるコンデンサ素子本体を有することが好ましい。
定格電圧が100V以上の中耐圧用の積層セラミックコンデンサに特に適している。
図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図、
図2(A)は本実施例の試料9を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表されたMgの偏析状態を示す写真、図2(B)は同試料を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表された希土類元素の偏析状態を示す写真、
図3(A)は比較例の試料19を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表されたMgの偏析状態を示す写真、図3(B)は同試料を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表された希土類元素の偏析状態を示す写真、
図4(A)は比較例の試料24を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表されたMgの偏析状態を示す写真、図4(B)は同試料を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表された希土類元素の偏析状態を示す写真、
図5(A)は比較例の試料18を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表されたMgの偏析状態を示す写真、図5(B)は同試料を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析して表された希土類元素の偏析状態を示す写真、
図6は本実施例の試料21と同一の組成であるが、BaTiO3 の粒径を1μmとした試料21−1を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をTEMにより観察した写真、
図7(A)は図6の誘電体磁器組成物に含まれる誘電体粒子の微細構造を模式的に表した模式図、図7(B)は同図(A)の誘電体粒子の各領域における希土類元素R1およびR2の分布濃度(存在量)を分析し、これを模式的に表した図、
図8は本発明の実施例と比較例のそれぞれの試料を用いたコンデンサの容量温度特性を示すグラフである。
第1の観点に係る誘電体磁器組成物では、チタン酸バリウム(好ましくは、組成式Bam TiO2+m で表され、mが0.995≦m≦1.010であり、BaとTiとの比が0.995≦Ba/Ti≦1.010である)を含む主成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種)を含む第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種)を含む第5副成分とを、有する。
そこで、前記第1元素群を構成する希土類元素の中でも、有効イオン半径が大きいものを用いることがより好ましく、特に好ましくは、有効イオン半径が107pm超の前記第1元素群を構成する希土類元素を用いる。このような第1元素群には、Y、Hoが含まれる。より好ましくは、Yである。
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種。ただし、少なくともYを含む)を含む第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種)を含む第5副成分とを、有する。
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種)を含む第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種。ただし、少なくともTbを含む)を含む第5副成分とを、有する。
第4副成分の比率は、R1酸化物のモル数ではなく、R1単独のモル比である。すなわち、例えば第4副成分としてY酸化物を用いた場合、第4副成分の比率が1モルであることは、Y2 O3 の比率が1モルなのではなく、Yの比率が1モルであることを意味する。第5副成分の比率は、R2酸化物のモル数ではなく、R2単独のモル比である。すなわち、例えば第5副成分としてTbの酸化物を用いた場合、第5副成分の比率が1モルであることは、Tb4 O7 の比率が1モルなのではなく、Tbの比率が1モルであることを意味する。
上記第1〜3の観点に係る誘電体磁器組成物では、以下に示す態様の第4の観点に係る発明が好ましい。
本発明の第4の観点に係る誘電体磁器組成物は、
チタン酸バリウムを含む主成分と、
MgOを含む第1副成分と、
SiO2 系の焼結助剤を含む第2副成分と、
V2 O5 を含む第3副成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、Y)を含む第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、Dy、TbおよびGdから選ばれる少なくとも1種)を含む第5副成分と、
MnOを含む第6副成分とを、有する誘電体磁器組成物であって、
前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
第1副成分:0.1〜5モル、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.5モル以下、
第6副成分:0.25モル未満である。
第4の観点では、前記主成分100モルに対する、第4副成分および第5副成分の合計の比率が、10モル以下(ただし、第4副成分および第5副成分のモル数は、R1およびR2単独での比率)であることが好ましい。
第4の観点では、前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、第4副成分:0.1〜10モル(ただし、第4副成分のモル数は、R1単独での比率)、第5副成分:0.1〜10モル(ただし、第5副成分のモル数は、R2単独での比率)であることが好ましい。
第4の観点では、前記誘電体磁器組成物を構成する誘電体粒子22のそれぞれの内部には、少なくとも前記R1およびR2を含む拡散部分224が存在していることが好ましい。
第4の観点では、前記誘電体粒子22は、実質的に前記R1およびR2を含まない強誘電体部分222と、該強誘電体部分222の周りに存在する拡散部分224とを有し、
該拡散部分224の周りには、粒界偏析部分24が存在し、
前記拡散部分224および粒界偏析部分24は、少なくとも前記R1およびR2を含み、
前記拡散部分224でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMAR1およびMAR2とし、前記粒界偏析部分24でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMBR1およびMBR2としたときに、(MBR1/MBR2)>1、および(MAR1/MAR2)<(MBR1/MBR2)の関係を満足することが好ましい。
第4の観点では、前記拡散部分224内での(MAR1/MAR2)の値が、前記粒界偏析部分24側から前記強誘電体部分222側に向かうに連れて漸次減少していることが好ましい。
第4の観点では、前記焼結助剤が、(Ba,Ca)x SiO2+x (ただし、x=0.8〜1.2)であることが好ましい。
塗料化する前の状態で、誘電体磁器組成物粉末の粒径は、通常、平均粒径0.1〜3μm程度である。
外部電極用ペーストは、上記した内部電極層用ペーストと同様にして調製すればよい。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
それぞれ粒径0.1〜1μmの主成分原料および副成分原料を用意した。MgOおよびMnOの原料には炭酸塩を用い、他の原料には酸化物を用いた。また、第2副成分の原料には、主成分原料100モルに対して3モルの(Ba0.6 Ca0.4 )SiO3 を用いた。3モルの(Ba0.6 Ca0.4 )SiO3 は、1.8モルのBaCO3 、1.2モルのCaCO3 および3モルのSiO2 とをボールミルにより16時間湿式混合し、乾燥後、1150℃で空気中で焼成し、さらに、ボールミルにより100時間湿式粉砕することにより製造した。これらの原料を、焼成後の組成が表1に示すものとなるように配合して、ボールミルにより16時湿式混合し、乾燥して誘電体原料を得た。
すなわち、本実施例の試料(試料8,9,16,17)では、R1(第4副成分)とR2(第5副成分)とが含まれているが、比較例の試料(試料1〜5,10,11,18)では、R1(第4副成分)か、R2(第5副成分)のいずれかしか含まれていない。
コンデンサのサンプルに対し、基準温度25℃において、デジタルLCRメータ(YHP社製4274A)にて、周波数1kHz,入力信号レベル(測定電圧)1Vrmsの条件下で、静電容量を測定した。そして、得られた静電容量から、比誘電率(単位なし)を算出した。その後、絶縁抵抗計(アドバンテスト社製R8340A)を用いて、25℃においてDC100Vを、コンデンササンプルに60秒間印加した後の絶縁抵抗IRを測定した。
本実施例では、誘電損失tanδの値は、コンデンサの試料数n=10個を用いて測定した値の平均値とし、好ましくは1.1%未満を良好、より好ましくは1.0%未満を良好とした。結果を表1に示す。
コンデンサのサンプルに対し、デジタルLCRメータ(YHP社製4274A)にて、周波数1kHz、入力信号レベル(測定電圧)1Vrmsの条件下で、静電容量を測定し、基準温度を25℃としたとき、−55〜125℃の温度範囲内で、温度に対する静電容量変化率(ΔC/C)がEIA規格のX7R特性を満足するかどうかを調べ、満足する場合を○、満足しない場合を×とし、結果を表1に示す。
コンデンサのサンプルに対し、一定温度(25℃)において、徐々に直流電圧をかけていった際の誘電率の変化(単位は%)を算出した(測定条件は4V/μm)。本実施例では、DCバイアス特性は、10個のコンデンササンプルを用いて測定・算出した値の平均値とし、好ましくは±(プラスマイナス)30%以内を良好とした。結果を表1に示す。本実施例の代表的な試料9については、高い電圧をかけても誘電率が減少しにくく、安定したDCバイアス特性を有することが確認された。
コンデンサのサンプルに対し、200℃で10V/μm、17.4V/μm、21V/μmの直流電圧の印加状態に保持することにより、高温負荷寿命を測定した。この高温負荷寿命は、誘電体層を薄層化する際に特に重要となるものである。本実施例では印加開始から抵抗が一桁落ちるまでの時間を寿命と定義し、これを10個のコンデンササンプルに対して行い、その平均寿命時間を算出した。結果を表1に示す。
コンデンサのサンプルに対し、直流電圧を昇温速度100V/sec.で印加し、100mAの漏洩電流を検知するか、または素子の破壊時の電圧(破壊電圧、単位はV/μm)を測定した。本実施例では、破壊電圧は、10個のコンデンササンプルを用いて測定した値の平均値とし、好ましくは80V/μm以上を良好とした。結果を表1に示す。
下記表2に示す組成を有するサンプル(ただし、1層あたりの誘電体層の厚み(層間厚み)=9.5μm)を、実施例1と同様にして作製した。本実施例の試料(試料21〜23,23−1)では、R1(第4副成分)とR2(第5副成分)とが含まれているが、比較例の試料(試料24,19,20)では、R1(第4副成分)か、R2(第5副成分)のいずれかしか含まれていない。なお、試料24ではScがさらに含まれている。本実施例の試料では、R2(第5副成分)をTbに固定し、R1(第4副成分)の種類を変化させたものである。これらのサンプルについて、実施例1と同様な測定を行った。結果を表2に示す。
これに対し、R1(第4副成分)のみが含まれている比較例の試料(試料19)を用いたサンプルでは、X7R特性は満足するが、高温負荷寿命または誘電損失が悪化することが確認できた。Scが含まれている比較例の試料(試料24)を用いたサンプルでは、誘電損失や高温負荷寿命が悪化することが確認できた。R2(第5副成分)のみが含まれている比較例の試料(試料20)を用いたサンプルでは、誘電損失やDCバイアス、破壊電圧、容量温度特性などが悪化することが確認できた。
なお、表2中の試料22、23および23−1は、参考例である。
本実施例の試料9(Y:2モル、Tb:2モル)と、比較例の試料19(Y:4モル),試料24(Tb:2モル、Sc:2モル),試料18(Y:2モル、Sm:2モル)とを用いた各誘電体磁器組成物の微細構造をEPMA分析し、Mgの偏析状態を表すそれぞれの写真を、図2(A)、図3(A)、図4(A)および図5(A)に示し、希土類元素の偏析状態を表すそれぞれの写真を、図2(B)、図3(B)、図4(B)および図5(B)に示した。
図3(A)および同図(B)に示すように、希土類元素としてYのみを添加した比較例の試料19では、希土類元素とアルカリ土類元素(Mg)の偏析がともに多く見られた。図4(A)および同図(B)に示すように、希土類元素としてTbとScを添加した比較例の試料24では、希土類元素の偏析は少ないが、アルカリ土類元素の偏析が多く見られた。図5(A)および同図(B)に示すように、希土類元素としてYとSmを添加した比較例の試料18では、アルカリ土類元素の偏析は少ないが、希土類元素の偏析が多く見られた。
これに対し、図2(A)および同図(B)に示すように、希土類元素としてYとTbを添加した実施例の試料9においては、希土類元素とアルカリ土類元素の偏析がともに抑制されていることが確認できた。
本実施例の試料21と同一の組成であるが、BaTiO3 の粒径を1μmとした試料21−1を用いた誘電体磁器組成物の微細構造をTEM(Transmission Electron Microscope)により観察した写真を図6に示す。そして、この図6の誘電体磁器組成物に含まれる誘電体粒子の微細構造を模式的に表した模式図を図7(A)に示し、この図7(A)の誘電体粒子の各領域における希土類元素R1およびR2の分布濃度(存在量)を分析し、これの模式図を図7(B)に示す。
図6、図7(A)および図7(B)により、およそ、前記誘電体磁器組成物の微細構造は、誘電体粒子22と、該誘電体粒子22の周りに存在する粒界偏析部分24とで構成され、しかも誘電体粒子22は、強誘電体部分222と、該強誘電体部分222の周りに存在する拡散部分224とを有することが確認された。
また、拡散部分224および粒界偏析部分24には、R1およびR2の希土類元素がともに固溶されていることが確認された。
さらにまた、拡散部分224でのR1およびR2の存在量の比(MAR1/MAR2)の値が、粒界偏析部分24でのR1およびR2の存在量の比(MBR1/MBR2)の値よりも小さいことが確認された。すなわち(MAR1/MAR2)<(MBR1/MBR2)の関係を満足することが確認された。
本発明の実施例としてY+Tbを含有するサンプル(試料21)、Ho+Tbを含有するサンプル(試料22)およびEr+Tbを含有するサンプル(試料23)を選び、比較例としてDy+Tbを含有するサンプル(試料20)を選び、これらのサンプルの−55℃〜125℃における容量温度特性を図8に示した。図8には、X7R特性を満足する矩形範囲を併記した。同図からも明らかなように、本実施例の試料21〜23につき、良好な容量温度特性を示すことが理解できる。
なお、比較例の試料20では、基準温度25℃を境に上に凸の曲線を描いているが、このような曲線を描く場合には、上述した誘電体粒子22内の強誘電体部分222にDyとTbとが相当量、固溶しているものと考えられる。
下記表3に示す組成を有するサンプルを、実施例2と同様にして作製した。これらのサンプルは、第4副成分のR1の種類および添加量、ならびに第5副成分のR2の種類および添加量、が実施例2の試料21と共通するが、V2 O5 の添加量を変化させた点で異なるものである。これらのサンプルについて、実施例2と同様な測定を行った。結果を表3に示す。
下記表4に示す組成を有するサンプルを、実施例1と同様にして作製した。これらのサンプルは、第4副成分のR1の種類および第5副成分のR2の種類が実施例1の試料9と共通するが、R1およびR2の添加量を変化させた点で異なるものである。これらのサンプルについて、実施例1と同様な測定を行った。結果を表4に示す。なお、表2における試料21も併せて記載した。
なお、表4中の試料30は、参考例である。
下記表5に示す組成を有するサンプルを、実施例1と同様にして作製した。これらのサンプルは、第4副成分のR1を複数用いた場合(試料33〜34)を示している。これらのサンプルについて、実施例1と同様な測定を行った。結果を表5に示す。
下記表6に示す組成を有するサンプルを、実施例1と同様にして作製した。これらのサンプルは、第6副成分のMn量を変化させた場合(試料35〜37)を示している。これらのサンプルについて、実施例1と同様な測定を行った。結果を表6に示す。
10… コンデンサ素子本体
2… 誘電体層
22… 誘電体粒子
222… 強誘電体部分
224… 拡散部分
24… 粒界偏析部分
25… 粒界
3… 内部電極層
4… 外部電極
Claims (20)
- チタン酸バリウムからなる主成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が106pm超108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種。ただし、少なくともYを含む)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOおよびCr 2 O 3 の少なくとも1種からなる第6副成分と、を有しており、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、Yの比率以上であり、
前記主成分100モルに対する第6副成分の比率が、第6副成分:0.5モル以下であり、
Scの酸化物を含まない誘電体磁器組成物。 - 前記第1元素群に含まれるYの有効イオン半径をryとし、前記第2元素群を構成する希土類元素の有効イオン半径をr2とした場合に、ryとr2との比(r2/ry)が、1.007<(r2/ry)<1.05の関係を満足するように、前記第2元素群が構成されている請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
- 前記第1元素群に含まれるYの有効イオン半径をryとし、前記第2元素群を構成する希土類元素の有効イオン半径をr2とした場合に、ryとr2との比(r2/ry)が、1.007<(r2/ry)<1.03の関係を満足するように、前記第2元素群が構成されている請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
- 前記主成分100モルに対する、第4副成分および第5副成分の合計の比率が、10モル以下(ただし、第4副成分および第5副成分のモル数は、R1およびR2単独での比率)である請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- 前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、第4副成分:0.1〜10モル(ただし、第4副成分のモル数は、R1単独での比率)、第5副成分:0.1〜10モル(ただし、第5副成分のモル数は、R2単独での比率)である請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- MgO、CaO、SrOおよびBaOから選ばれる少なくとも1種からなる第1副成分をさらに有し、前記主成分100モルに対する第1副成分の比率が、第1副成分:0.1〜5モルである請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- SiO2 系の焼結助剤からなる第2副成分をさらに有し、前記主成分100モルに対する第2副成分の比率が、第2副成分:2〜10モルである請求項1〜6のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- 前記焼結助剤が、(Ba,Ca)x SiO2+x (ただし、x=0.8〜1.2)である請求項7に記載の誘電体磁器組成物。
- V2 O5 、MoO3 およびWO3 から選ばれる少なくとも1種からなる第3副成分をさらに有し、前記主成分100モルに対する第3副成分の比率が、第3副成分:0.5モル以下である請求項1〜8のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- 前記誘電体磁器組成物を構成する誘電体粒子のそれぞれの内部には、少なくとも前記R1およびR2を含む拡散部分が存在している請求項1〜9のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- 前記誘電体粒子は、実質的に前記R1およびR2を含まない強誘電体部分と、該強誘電体部分の周りに存在する拡散部分とを有し、
該拡散部分の周りには、粒界偏析部分が存在し、
前記拡散部分および粒界偏析部分は、少なくとも前記R1およびR2を含み、
前記拡散部分でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMAR1およびMAR2とし、前記粒界偏析部分でのR1およびR2のそれぞれの存在量をMBR1およびMBR2としたときに、(MBR1/MBR2)>1、および(MAR1/MAR2)<(MBR1/MBR2)の関係を満足する請求項10に記載の誘電体磁器組成物。 - 前記拡散部分内での(MAR1/MAR2)の値が、前記粒界偏析部分側から前記強誘電体部分側に向かうに連れて漸次減少している請求項11に記載の誘電体磁器組成物。
- 誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層を有する電子部品であって、
前記誘電体磁器組成物が、
チタン酸バリウムからなる主成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が106pm超108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種。ただし、少なくともYを含む)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOおよびCr 2 O 3 の少なくとも1種からなる第6副成分と、を有しており、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、Yの比率以上であり、
前記主成分100モルに対する第6副成分の比率が、第6副成分:0.5モル以下であり、
Scの酸化物を含まない電子部品。
- 誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層と、内部電極層とが交互に積層してあるコンデンサ素子本体を有する積層セラミックコンデンサであって、
前記誘電体磁器組成物が、
チタン酸バリウムからなる主成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、9配位時の有効イオン半径が106pm超108pm未満の希土類元素で構成される第1元素群から選ばれる少なくとも1種。ただし、少なくともYを含む)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、9配位時の有効イオン半径が108pm〜113pmの希土類元素で構成される第2元素群から選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOおよびCr 2 O 3 の少なくとも1種からなる第6副成分と、を有しており、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、Yの比率以上であり、
前記主成分100モルに対する第6副成分の比率が、第6副成分:0.5モル以下であり、
Scの酸化物を含まない積層セラミックコンデンサ。 - 前記内部電極層に含まれる導電材がNiまたはNi合金である請求項14に記載の積層セラミックコンデンサ。
- チタン酸バリウムからなる主成分と、
MgOからなる第1副成分と、
SiO2 系の焼結助剤からなる第2副成分と、
V2 O5 からなる第3副成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、Y)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、Dy、TbおよびGdから選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOからなる第6副成分とを、有する誘電体磁器組成物であって、
前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
第1副成分:0.1〜5モル、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.5モル以下、
第6副成分:0.25モル未満である請求項4、5、10、11および12のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。 - 前記焼結助剤が、(Ba,Ca)x SiO2+x (ただし、x=0.8〜1.2)である請求項16に記載の誘電体磁器組成物。
- 誘電体磁器組成物で構成してある誘電体層と、NiまたはNi合金からなる導電材を主成分とする内部電極層とが交互に積層してあるコンデンサ素子本体を有する積層セラミックコンデンサであって、
前記誘電体磁器組成物が、
チタン酸バリウムからなる主成分と、
MgOからなる第1副成分と、
SiO2 系の焼結助剤からなる第2副成分と、
V2 O5 からなる第3副成分と、
R1の酸化物(ただし、R1は、Y)からなる第4副成分と、
R2の酸化物(ただし、R2は、Dy、TbおよびGdから選ばれる少なくとも1種)からなる第5副成分と、
MnOからなる第6副成分とを、有し、
前記主成分100モルに対する各副成分の比率が、
第1副成分:0.1〜5モル、
第2副成分:2〜10モル、
第3副成分:0.5モル以下、
第4副成分および第5副成分の合計の比率:10モル以下(ただし、第4副成分および第5副成分のモル数は、R1およびR2単独での比率)、
第6副成分:0.25モル未満であり、
前記主成分100モルに対する第5副成分の比率が、Yの比率以上であり、
Scの酸化物を含まない積層セラミックコンデンサ。 - 前記焼結助剤が、(Ba,Ca)x SiO2+x (ただし、x=0.8〜1.2)である請求項18に記載の積層セラミックコンデンサ。
- 定格電圧が100V以上である請求項18または19に記載の積層セラミックコンデンサ。
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