JP5152103B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳しくは気筒内に直接噴射された燃料と空気との混合気を点火プラグにより着火及び燃焼させる筒内噴射式内燃機関の制御装置に関する。
燃料と空気との混合気を点火プラグの火花により着火・燃焼させる火花点火式の内燃機関では、点火プラグによる本来の点火よりも前のタイミングで混合気が着火・燃焼することがある。こうした異常燃焼を防止又は抑制するための方法が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、いわゆるプレイグニッションと呼ばれる異常燃焼の発生を抑制する技術が開示されている。具体的には、プレイグニッションの発生又は発生直前の状況を例えばイオンセンサを用いて検出し、その状況に応じて、点火プラグに燃料が到達するよう燃料噴射を実施している。
特開2003−206796号公報
ところで、高圧縮比となるように設計された内燃機関では、燃焼室の過昇圧により、点火プラグによる本来の点火タイミングよりも前に燃焼室内の混合気が着火・燃焼される自着火燃焼が発生しやすくなることが考えられる。また、自着火燃焼が一旦発生すると、それ以降、燃料噴射の都度、自着火燃焼が繰り返し発生することが考えられる。かかる場合、その燃焼エネルギにより内燃機関に過度の負担がかかり、内燃機関の故障を招くおそれがある。そのため、自着火燃焼が発生した場合には、できるだけ早期にその自着火燃焼の発生を抑制する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、内燃機関において自着火燃焼が発生した場合にその自着火燃焼の発生を迅速に抑制することができる内燃機関の制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明は、燃料噴射弁により気筒内に直接噴射された燃料と空気との混合気を点火プラグにより着火させる筒内噴射式の内燃機関に適用される。第1の構成は、気筒圧縮に伴い発生する自着火燃焼の有無を判定する自着火判定手段と、前記自着火判定手段により自着火燃焼有りと判定された場合に該自着火燃焼の発生を抑制すべく前記燃料噴射弁の噴射時期を変更する噴射時期制御手段と、を備えることを特徴とする。
要するに、自着火燃焼が発生した場合、自着火燃焼が発生していない場合に比べ、燃焼エネルギが大きくなることが考えられる。また、本発明者らは、一旦自着火燃焼が発生すると、その後燃焼が繰り返し実施されることにより燃焼エネルギが次第に大きくなるという知見を得た。したがって、自着火燃焼が発生した場合、できるだけ早期に自着火燃焼を抑制する必要があると考えられる。
ここで、噴射時期を、内燃機関の運転効率が最大となる期間よりも遅角側又は進角側に変更した場合、内燃機関の燃焼エネルギ低減を図ることが可能となる(例えば、図3参照)。その点に鑑み、本発明では、自着火燃焼が発生した場合に噴射時期を変更するため、燃焼エネルギの低減を図ることができる。これにより、気筒内圧力の低下を図ることができ、ひいては自着火燃焼の発生を抑制することができる。また、噴射時期の変更であれば、制御量の変更に対する内燃機関の応答性が比較的良好であるため、自着火燃焼有りと判定されてからその自着火燃焼が実際に抑制されるまでの遅れ時間をできるだけ短くすることができる。したがって、本発明によれば、内燃機関において自着火燃焼が発生した場合にその自着火燃焼の発生を迅速に抑制することができる。
吸気行程で燃料噴射を行う場合、気筒内における混合気の均質化が促進され、その結果、運転効率が高まる。その反面、燃料の噴射時期を最大運転効率点に対して遅角側に変更することで、気筒内における混合気の均質化が抑制され、その結果、運転効率が低下する。その点に鑑み、第2の構成では、前記噴射時期制御手段が、前記内燃機関の吸気行程で燃料噴射を実施するものであり、前記自着火判定手段により自着火燃焼有りと判定された場合に、前記吸気行程での噴射時期の最大運転効率点に対して遅角側に噴射時期を変更する。この構成によれば、自着火燃焼の発生を好適に抑制することができる。
自着火燃焼の発生時には、非発生時に比べて気筒内圧力が高くなることに鑑み、気筒内圧力に基づいて自着火燃焼の有無を判定することが考えられる。一方、例えば高圧縮比となるよう設計された筒内噴射式の内燃機関において、燃焼を緩慢にして燃焼エネルギを小さくすることがある。この場合、自着火が発生することにより、圧縮上死点後において圧力上昇が生じることがある。例えば、点火プラグによる点火時期を圧縮行程上死点よりも遅角側にすることで内燃機関の燃焼を緩慢にした場合、火花点火に伴う燃焼エネルギが圧縮上死点よりも遅角側にて発生する。また、これとは別に、圧縮上死点付近では、気筒圧縮に伴い気筒内圧力が高くなる。
その点に鑑み、第3の構成では、前記自着火判定手段が、前記内燃機関の圧縮行程上死点後において気筒内圧力が略一定値となるか又は上昇に転じたときの気筒内圧力に基づいて前記自着火燃焼の有無を判定する。この構成によれば、自着火燃焼が発生するおそれのある期間に自着火燃焼の有無を判定することができ、自着火燃焼の判定精度を高めることができる。
第4の構成は、前記噴射時期制御手段が、前記自着火判定手段による自着火発生の判定結果に基づいて、前記内燃機関の運転状態に基づき算出される基本噴射時期を進角側及び遅角側のいずれかに補正するとともに、その補正量を学習する。基本噴射時期に対する補正量を学習することにより、基本噴射時期のみによる噴射時期制御では自着火燃焼が発生してしまう場合に、自着火燃焼が発生しない状態にいち早く移行させることができる。
第5の構成は、前記噴射時期制御手段が、前記自着火判定手段により自着火無しと判定されている場合に噴射時期を所定量ずつ進角側に変更し、該変更により自着火有りと判定された時点での前記補正量に基づいて補正量学習値を更新する。この構成によれば、実際に自着火燃焼が発生した直前の値にて学習値を更新することができ、自着火燃焼が発生しない状態にいち早く移行させる上で好適である。
補正量学習値の更新は、基本的には噴射時期を遅角側に変更すべく実施される。しかしながら、内燃機関の運転効率を向上させる観点からすると、噴射時期はできるだけ進角側に定めるのが望ましい。その一方で、噴射時期を進角側にすると自着火燃焼が発生する可能性が高くなるため、進角側への変化はできるだけ慎重に実施するのが望ましい。その点に鑑み、第6の構成では、前記補正量が、現時点よりも前に更新された補正量学習値よりも噴射時期を進角側とする値である場合に、前回の補正量学習値の更新時から所定時間が経過していれば、そのときの前記補正量により前記補正量学習値を更新する。こうすることで、自着火燃焼の発生をできるだけ抑制しつつ、内燃機関の運転効率の向上を図ることができる。
エンジン制御システムの全体概略を示す構成図。 気筒内圧力の変化の様子を示すタイムチャート。 燃料噴射開始タイミングとトルクとの関係を示す図。 基本処理の処理手順を示すフローチャート。 CIゲート設定処理の処理手順を示すフローチャート。 CIゲートの生成プロセスを示すタイムチャート。 自着火燃焼判定処理の概略構成を示すブロック図。 CIゲート開区間でのピークホールド値の推移を示すタイムチャート。 自着火判定処理の処理手順を示すフローチャート。 自着火抑制処理の処理手順を示すフローチャート。 学習値算出処理の処理手順を示すフローチャート。 燃料噴射開始タイミング及び自着火燃焼の推移を示すタイムチャート。
以下、本発明を具体化した実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしている。当該制御システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施する。このエンジン制御システムの全体概略を示す構成図を図1に示す。
図1に示すエンジン10において、吸気管11(吸気通路)の最上流部にはエアクリーナ(図示略)が設けられ、エアクリーナの下流側には吸入空気量Gaを検出するためのエアフロメータ12が設けられている。エアフロメータ12の下流側には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ13によって開度調節されるスロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ13に内蔵されたスロットル開度センサにより検出される。スロットルバルブ14の下流側にはサージタンク15が設けられており、サージタンク15には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド16が接続されている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートには、それぞれ吸気バルブ17及び排気バルブ18が設けられている。この吸気バルブ17の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室24内に導入され、排気バルブ18の開動作により燃焼後の排ガスが排気管21(排気通路)に排出される。また、吸気バルブ17には、同バルブ17の開閉時期を可変とする可変バルブ装置19が設けられている。可変バルブ装置19は、油圧アクチュエータ29の作動が制御されることで吸気バルブ17の開閉制御を行う。
エンジン10の各気筒の上部には、燃焼室24内に燃料を直接供給する例えば電磁駆動式の燃料噴射弁25が取り付けられている。また、エンジン10のシリンダヘッドには気筒毎に点火プラグ22が取り付けられている。点火プラグ22には、点火コイル等よりなる点火装置23を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ22の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室24内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
その他、本システムには、エンジン冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、エンジン10の所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力することによりクランク軸20の回転位置(クランク角度)を検出するクランク角度センサ27、燃焼室24の圧力(気筒内圧力)を検出する筒内圧センサ28などが取り付けられている。これら各種センサからの信号は、電子制御ユニット40(以下、ECU40という)に入力される。
ECU40は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)42を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。具体的には、ECU40のマイコン42は、前述した各種センサなどから各々検出信号を入力し、それらの各種検出信号に基づいて燃料噴射量や点火時期等を演算して燃料噴射弁25や点火装置23の駆動を制御したり、あるいは吸気バルブ17の開閉制御を実施したりする。
ところで、エンジン10の燃焼制御においては、燃費等の観点からすると熱効率ができるだけ高いのが望ましく、そのためには圧縮比をできるだけ高くすることが望ましい。本実施形態では、こうした高圧縮エンジンにおいて、吸気バルブ17の閉弁時期を進角側又は遅角側に変更することで実圧縮比を変えるようにしており、例えば高負荷時には吸気バルブ17の閉弁時期を遅角させることで実圧縮比を高め、高出力が得られるようにしている。このとき、実圧縮比が比較的高い状態では、燃焼室24の高圧化により点火プラグ22による点火の前に(点火プラグ22による点火とは無関係に)燃焼室24内の混合気が着火・燃焼される現象(自着火燃焼)が発生しやすくなる。例えば、スロットルバルブ全開(WOT)の場合やエンジン低回転の場合には、自着火燃焼が生じやすくなると考えられる。
図2は、自着火発生時での気筒内圧力の様子を示すタイムチャートである。この図を用いて自着火燃焼について以下説明する。
図2では、燃焼エネルギを抑制すべく、点火プラグ22による点火タイミングを遅角側に変更した場合を想定している。本実施形態では、基本的には均質燃焼を実施しており、吸気行程噴射により燃焼室24内に噴射された燃料を空気と均一に混合することで、空燃比が均一な混合気に対して基本的には圧縮上死点前で点火を行っている。一方、燃焼エネルギを抑制させるエンジン運転状態では、吸気行程での噴射時期の最大運転効率に対して遅角側としており、図2では、圧縮上死点(圧縮TDC)よりも遅角側のCA1を点火タイミングとしている。より具体的には、点火時期を例えば圧縮上死点後10°CA(ATDC10°CA)よりも遅角側としている。これにより、図中の実線L1に示すように、火花点火に伴う気筒内圧力の増加が圧縮上死点後に現れるとともに、その増加量が比較的小さくなり、燃焼圧力の高圧化が抑制される。
ところが、燃焼エネルギが抑制された状態であっても自着火の発生を完全に抑制することができず、自着火燃焼を招くことが考えられる。また、本発明者らは、自着火燃焼が一旦発生すると、その後の燃焼において、燃焼を繰り返す度に自着火が発生し、更に燃焼が繰り返される毎に都度の燃焼圧力が増大していく(自着火燃焼が成長していく)という知見を得た。
自着火燃焼の成長について図2を用いて更に説明する。図2において、実線L1は自着火燃焼が生じていない場合の気筒内圧力の推移を示し、点線L2〜L7は自着火燃焼が発生した場合の気筒内圧力の推移を示す。なお、点線L2は初回の自着火燃焼の発生時を示し、点線L3〜L7は2回目以降の自着火燃焼の発生時を示す。
自着火燃焼が生じていない場合、図2の実線L1に示すように、圧縮上死点までの期間ではシリンダ上昇に伴い気筒内圧力が徐々に上昇し、圧縮上死点で下降に転じる。その後、点火タイミングCA1で点火プラグ22による点火が行われることで、タイミングCA1以降において、点火が行われない場合(図中の二点鎖線L0)に比べて気筒内圧力が高くなる。
この状況において自着火燃焼が生じた場合、つまり初回の自着火燃焼では、点線L2に示すように、圧縮上死点までは実線L1と同様に気筒圧縮に伴い圧力が上昇し、その後圧縮上死点で圧力下降に転じる。ところが、自着火燃焼の発生時(点線L2)には、圧縮上死点後における気筒内圧力が、自着火燃焼なしの場合(実線L1)に比べて高圧化するとともに、圧力変化の推移が、実線L1に比べて全体的に進角側にシフトしている。また、図2では、2回目以降の自着火発生時(点線L3〜L7)において、圧縮上死点後にピークが出現し、そのピークがL3からL7に進むにつれて高圧化するとともに、より進角側で出現している。つまり、自着火燃焼が一旦発生すると、燃焼が繰り返される毎に燃焼圧力が高圧になるとともに、圧力変化の推移が、全体的に進角側へシフトする。
このように、一旦自着火燃焼が発生すると、燃焼が繰り返される毎に燃焼エネルギが徐々に大きくなり、その結果、最悪の場合にはエンジン故障を招くことが考えられる。この要因は種々考えられるが、その一つとして例えば、自着火燃焼の発生に伴い筒内温度が高くなり、結果として自着火が発生しやすい環境が形成されるためであると推察される。したがって、一旦自着火燃焼が発生した場合には、その自着火燃焼が繰り返し発生するのを抑制すべく早期かつ迅速に対処する必要がある。
上記課題に対し、本発明者らは、燃料噴射時期の変更により燃焼を緩慢にできること、及び同時期の変更に対するエンジン応答性が良好であることに着目した。図3は、燃料噴射開始タイミングとトルクとの関係を示す図である。なお、燃料噴射制御について本実施形態では、エンジン回転速度Neや吸入空気量Ga等から燃料噴射量を算出し、該算出した噴射量に見合う時間だけ燃料噴射弁25を開弁させることで燃料噴射量を制御している。
図3において、吸気行程の所定位置CA2(例えば圧縮上死点前280°CAや290°CA)を噴射開始タイミングとした場合にエンジン10の運転効率が最適となり(トルク最大となり)、噴射開始タイミングが最適点CA2から遅角側に変更されるにつれて発生トルクが徐々に小さくなる。これは、噴射開始タイミングを遅角側に変更することで混合気の均質化が抑制され、その結果、トルクが低減されるためと考えられる。また、トルク低減により燃焼圧力が低下し、これにより自着火燃焼が抑制されると考えられる。
そこで本実施形態では、自着火燃焼の有無を判定し、自着火燃焼有りと判定された場合に、燃料噴射弁25の噴射時期を、吸気行程での噴射時期の最大運転効率点に対して遅角側に変更する。これにより、自着火燃焼の発生時にその自着火燃焼をできるだけ早期かつ迅速に抑制し、燃焼圧力が過大にならないようにする。また、自着火燃焼の判定について本実施形態では、圧縮上死点後において気筒内圧力が略一定値となるか又は上昇に転じたときの気筒内圧力に基づいて実施する。
まず、自着火燃焼の判定処理及び抑制処理を実施するための基本処理について説明する。図4は、基本処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は所定周期毎にECU40のマイコン42により実行される。
図4において、まずステップS1ではプログラムの初期化を行い、ステップS2ではCIゲート設定処理を実行する。このCIゲート設定処理は、筒内圧センサ28からの検出信号に基づき算出される気筒内圧力(筒内圧検出値CP)により自着火燃焼の判定を行う期間としての自着火燃焼検出ゲート(以下、CIゲートと記載)の区間を設定する処理である。
続くステップS3では自着火判定処理を実施し、ステップS4では自着火抑制処理を実施する。ここで、自着火判定処理は、設定したCIゲートにおいて抽出された筒内圧検出値CPに基づいて自着火燃焼の有無を判定する処理である。また、自着火抑制処理は、自着火燃焼有りと判定された場合にその自着火燃焼を抑制する処理である。そして、自着火抑制処理が終了した後は、ステップS2〜S4の処理を繰り返し実施する。以下、各処理について詳述する。
まず、CIゲート設定処理について説明する。CIゲートは、自着火燃焼の発生時と正常時とで気筒内圧力の推移が顕著に異なる期間に設定され、具体的には圧縮上死点以後であって上死点近傍の所定期間(例えばATDC30°CA〜90°CA)に設定される。ここで、自着火燃焼の発生時と正常時とで気筒内圧力の推移が顕著に異なる期間は、エンジン10の運転状態(具体的にはエンジン回転速度Neや吸入空気量Ga)に応じて異なると考えられる。そこで本実施形態では、エンジン運転状態とCIゲートとの関係を予め記憶しておき、その関係を用いて今現在のエンジン運転状態に対応するCIゲートを定めている。
CIゲート設定処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
図5において、まずステップS201では、CIゲートの設定タイミングか否かを判定する。本実施形態では、クランク角度センサ27からの検出信号に基づき算出されるクランク角度が、ピストン上死点位置に相当するクランク角度であり、かつ所定のエンジン運転条件が成立している場合をゲート設定タイミングとする。ここで、所定のエンジン運転条件として本実施形態では、点火プラグ22による点火タイミングが圧縮上死点よりも遅角側であることを含む。また、吸気バルブ17の閉弁タイミングが所定のクランク角度よりも進角側であることを含んでいてもよい。
ゲート設定タイミングであると判定されたことを条件にステップS202へ進み、クランク角度センサ27からの検出信号に基づき算出したエンジン回転速度Neを読み込む。また、ステップS203では、エアフロメータ12からの検出信号に基づき算出した吸入空気量Gaを読み込み、ステップS204では、冷却水温センサ26からの検出信号に基づき算出したエンジン冷却水温THwを読み込む。
ステップS205では、読み込んだエンジン冷却水温THwが所定水温αよりも高いか否かを判定する。冷却水温THwが所定水温α以下の場合、エンジン10の暖機状態が不十分であるため燃焼も緩慢であり、自着火が発生する可能性は極めて低いと考えられる。したがって、本実施形態では、冷却水温THwが所定水温α以下の低温領域にあるときには自着火燃焼の判定を行わないこととする。つまり、ステップS205において冷却水温THwが所定水温α以下の場合には、ステップS206へ進み、CIゲートのON/OFFタイミングをイニシャルセットする。
一方、冷却水温THwが所定温度αよりも大きい場合にはステップS207及びS208へ進み、CIゲートのON/OFFタイミングを設定する。具体的には、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量GaとCIゲートのON/OFFタイミングとの関係を示すマップをマイコン42の所定領域に予め記憶しておき、そのマップを基に、読み込んだNe及びGaに対応するONタイミング(A)及びOFFタイミング(B)をそれぞれ読み出す。CIゲートのONタイミング及びOFFタイミングを算出するためのマップの一例を図5中にそれぞれマップM1及びM2として示す。
CIゲートの生成プロセスを図6に示すタイムチャートを用いて説明する。図6において、ピストン上死点(TDC)のタイミングt1で、例えばマイコン42に内蔵されたタイマAにCIゲートのONタイミングまでの時間をセットし、カウントダウンを開始する。そして、タイマAの計時カウントがゼロになったタイミングでCIゲートをONする。また、例えばマイコン42に内蔵されたタイマBにCIゲートのOFFタイミングまでの時間をセットし、カウントダウンを開始する。そして、タイマBの計時カウントがゼロになったタイミングでCIゲートをOFFする。
次に、自着火燃焼の判定処理について説明する。まず最初に、自着火燃焼判定処理の概略構成について図7のブロック図を用いて説明する。
図7において、ECU40には、A/Dコンバータ41、マイコン42、ゲート回路43、ピークホールド回路44が備えられている。マイコン42には、エンジン回転速度Ne、吸入空気量Ga、冷却水温THw等のエンジン10の運転情報(検出信号)が、各種センサからA/Dコンバータ41を介して、又は直接入力される。
また、マイコン42には、筒内圧検出値CPがピークホールド値CPPKHとして入力される。詳細には、筒内圧検出値CPは、まずゲート回路43に入力される。ゲート回路43はピークホールド回路44に接続されており、マイコン42より指示されたゲートON時のみ、筒内圧検出値CPをピークホールド回路44に出力する。ピークホールド回路44では、ゲート開区間中に入力される筒内圧検出値CPの最大値を抽出し、その最大値をピークホールド値CPPKHとしてマイコン42に出力する。つまり、ECU40では、CIゲート区間における筒内圧検出値CPの最大値を検出する。
本実施形態では、CIゲート区間における最大値(ピークホールド値CPPKH)と自着火判定値TH1との比較結果に基づいて自着火の有無を判定している。図8は、CIゲート区間におけるピークホールド値CPPKHの推移を示すタイムチャートである。図8において、CIゲートは圧縮上死点よりも後に設定してある。点火プラグ22による点火が行われると、そのときの燃焼エネルギにより筒内圧検出値CPが上昇し、これによりピークホールド値CPPKHが上昇する。このとき、自着火が発生している場合には(図中の実線では)、自着火が発生していない場合(図中の一点鎖線)に比べて筒内圧検出値CPが高くなり、これに付随してピークホールド値CPPKHが高くなる。これに鑑み、本実施形態では、CIゲート区間でのピークホールド値CPPKHが自着火判定値TH1よりも高い場合に自着火の発生有りと判定し、自着火燃焼の有無を示すための自着火判定フラグXCIに値1をセットする。
なお、本実施形態では、圧縮上死点をCIゲート内に含んでいないため、気筒圧縮に伴う筒内圧検出値CP(つまり圧縮上死点での筒内圧検出値)がピークホールド値として抽出されない。したがって、点火時期制御等により燃焼エネルギ抑制した場合において、自着火が発生していないにも関わらず圧縮上死点での筒内圧検出値に基づき自着火有りと誤判定されるのが回避される。
次に、自着火判定処理について図9のフローチャートを用いて説明する。
図9において、まずステップS301では、自着火燃焼の判定タイミングか否かを判定する。本実施形態では、CIゲートのOFFタイミングを自着火判定タイミングとしている。自着火判定タイミングであると判定された場合にはステップS302へ進み、CIゲート区間でのピークホールド値CPPKHを読み込む。続くステップS303では、ピークホールド値CPPKHが自着火判定値TH1よりも高いか否かを判定する。ピークホールド値CPPKHが自着火判定値TH1以下の場合にはステップS304へ進み、自着火燃焼なしとして自着火判定フラグXCIを値0にリセットする。一方、ピークホールド値CPPKHが自着火判定値TH1よりも高い場合にはステップS305へ進み、自着火燃焼有りとして自着火判定フラグXCIに値1をセットする。
上記自着火判定処理において自着火有りと判定された場合には、以下に説明する自着火抑制処理によって自着火燃焼を抑制する。図10は、自着火抑制処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、エンジン10の高圧縮比と自着火燃焼抑制とを図るのに最適な燃料噴射時期を都度設定する処理である。なお、図10では、燃料噴射時期として燃料噴射の開始タイミングを設定する。
図10において、まずステップS401では、本処理の実行タイミングか否かを判定する。本実施形態では、クランク角度センサ27からの検出信号に基づき算出されるクランク角度がピストン上死点位置に相当するクランク角度になったタイミングを実行タイミングとする。
実行タイミングであればステップS402へ進み、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaを読み込み、その読み込んだNe,Gaに基づいて基本噴射タイミングTINJBSEを算出する。本実施形態では、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaと基本噴射タイミングTINJBSEとの関係を示すマップをマイコン42の所定領域に予め記憶しておき、そのマップを基に、読み込んだNe及びGaに対応する基本噴射タイミングTINJBSEを読み出す。基本噴射タイミングTINJBSEを算出するためのマップの一例を図10中にマップM3として示す。
ステップS403では、自着火判定フラグXCIが値1か否かを判定する。自着火判定フラグXCIが値1の場合、つまり自着火燃焼の発生時にはステップS404へ進み、燃料噴射開始タイミングを遅角側に変更すべくその変更量(遅角側変更量)DCINJAを算出する。遅角側変更量DCINJAについて本実施形態では、エンジン運転状態に応じて可変にしてある。具体的には、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaと遅角側変更量DCINJAとの関係を示すマップをマイコン42の所定領域に予め記憶しておき、そのマップを基に、読み込んだNe及びGaに対応する遅角側変更量DCINJAを読み出す。遅角側変更量DCINJAを算出するためのマップの一例を図10中にマップM4として示す。
続くステップS405では、噴射時期補正量TDCRINJを算出する。噴射時期補正量TDCRINJは、その前回値TDCRINJ(i−1)を用いることにより下記式(1)で表される。
TDCRINJ(i)=TDCRINJ(i-1)+DCINJA(i) …(1)
一方、自着火判定フラグXCIが値0の場合、つまり自着火燃焼が発生していないときにはステップS406へ進み、燃料噴射開始タイミングを進角側に変更すべくその変更量(進角側変更量)DCINJSを算出する。また、ステップS407では、噴射時期補正量TDCRINJを算出する。なお、進角側変更量DCINJS及び補正量TDCRINJの算出方法は、基本的には遅角側への変更の場合と同様である。
さて、ステップS408では、噴射時期補正量TDCRINJに過大値及び過小値が設定されるのを抑制すべく、噴射時期補正量TDCRINJの上下限ガードを設定する。本実施形態では、下限ガード値をゼロとし、上限ガード値を都度のエンジン運転状態に基づいて設定している。上限ガード値について具体的には、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaと上限ガード値GTDCRINJMAXとの関係を示すマップをマイコン42の所定領域に予め記憶しておき、そのマップを基に、読み込んだNe及びGaに対応する上限ガード値GTDCRINJMAXを読み出す。上限ガード値GTDCRINJMAXを算出するためのマップの一例を図10中にマップM5として示す。
その後、ステップS409で、後述する別ルーチン(学習値算出処理)で設定される補正量学習値TINJLAを読み込む。補正量学習値TINJLAは、基本噴射タイミングTINJBSEを最適値に補正するための値であり、噴射時期の進角側への変更時において自着火燃焼が実際に発生した時点での噴射時期補正量TDCRINJに基づき都度更新される値である。
補正量学習値TINJLAについて本実施形態では、エンジン回転速度Neと吸入空気量Gaとに応じてマイコン42の所定領域に記憶してある。したがって、ここでは、今現在のエンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaに対応する補正量学習値TINJLAを読み出す。そして、ステップS410で、下記式(2)により最終噴射タイミングTINJを算出する。
TINJ=TINJBSE-TDCRINJ-TINJLA …(2)
ここで、学習値算出処理について説明する。自着火燃焼を抑制するための噴射時期補正量TDCRINJはエンジン運転状態ごとに相違し、その運転状態ごとに噴射時期補正量TDCRINJを算出する構成では、自着火燃焼が解消されるまでの時間が長くなることが考えられる。そこで本実施形態では、補正量学習値TINJLAを算出し、これを基本噴射タイミングTINJBSEに加算している。
図11は、学習値算出処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、クランク角度センサ27からの検出信号に基づき算出されるクランク角度がピストン上死点位置に相当するクランク角度になるごとに(TDC毎に)ECU40のマイコン42により実行される。
図11において、まずステップS40401では、エンジン10の運転状態が定常状態か否かを判定する。定常状態か否かの判定について本実施形態では、エンジン回転速度Neの変動量及び吸入空気量Gaの変動量に基づいて行う。具体的には、所定時間(例えば1500msec)におけるエンジン回転速度Neの変動量及び吸入空気量Gaの変動量を算出し、それらの変動値がともに閾値以下の場合に定常状態と判定する。
エンジン運転状態が定常状態の場合にはステップS40402へ進み、自着火判定フラグXCIに値0がセットされているか否かを判定する。自着火判定フラグXCIに値0がセットされている場合にはステップS40403へ進み、今現在設定されている最終噴射タイミングTINJを進角時噴射時期TADVINJとして記憶する。
そして、上記の自着火抑制処理において、燃料噴射開始タイミングが徐々に進角側に変更されるうちに自着火燃焼が発生すると、ステップS40402で否定判定がなされ、ステップS40404へ進む。ステップS40404では、今現在の進角時噴射時期TADVINJが、基本噴射タイミングTINJBSEと補正量学習値TINJLAとの和で表されるスタート値TINJSTRの現在値よりも遅角側か否かを判定する。進角時噴射時期TADVINJがスタート値TINJSTRよりも遅角側の場合にはステップS40405へ進み、下記の式(3)により補正量学習値TINJLAを算出する。つまり、スタート値TINJSTRが、初回の自着火燃焼時での燃料噴射開始タイミングよりも例えば2倍の変更量DCINJSだけ遅角側になるよう補正量学習値TINJLAを定める。
TINJLA(i)=TINJBSE(i)-TADVINJ(i)+2DCINJS(i) …(3)
本処理では、基本的には遅角側のみ補正量学習値TINJLAの更新を許容している。しかしながら、機差や各装置の経時変化等により、噴射タイミングが最適値よりも遅角側に設定されることが考えられる。そこで本実施形態では、前回の更新時から十分な時間が経過している場合には、補正量学習値TINJLAの進角側への更新を許容している。
つまり、ステップS40404で否定判定がなされた場合にはステップS40406へ進み、学習更新タイマRETIMEを読み込む。学習更新タイマRETIMEは、本処理による補正量学習値TINJLAの更新処理が実行されてからの経過時間を示す値であり、例えばマイコン42に内蔵されたカウントアップタイマにより計測される。
続くステップS40407では、学習更新タイマRETIMEが所定値α(例えば数か月に相当する値)以上であるか否かを判定し、所定値α以上であれば、ステップS40405へ進み、補正量学習値TINJLAを算出する。つまり、本処理による補正量学習値TINJLAの更新処理を、前回の実行時から一定時間が経過するごとに行う。
その後のステップS40408では、今現在のエンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaに対応する補正量学習値TINJLAを、ステップS40405で算出した値により更新する。図11中のマップM6は、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaと補正量学習値TINJLAとの関係を示すマップの一例である。また、ステップS40409では、学習更新タイマRETIMEを値0にリセットし、進角時噴射時期TADVINJを初期値にリセットする。
本実施形態における噴射開始タイミングの推移及び自着火燃焼の発生の推移を図12のタイムチャートを用いて説明する。なお、筒内圧検出値CPについて、大小2つのピークPEA,PEBが繰り返し現れているが、このうち進角側のピークPEAは気筒圧縮によるものであり、遅角側のピークPEBは混合気の燃焼によるものである。
図12において、筒内圧検出値CPがタイミングt1で自着火判定値TH1よりも大きくなり、自着火有りと判定されると、自着火判定フラグXCIに値1がセットされる。また、遅角側変更量DCINJAがTDC毎に算出され、その都度算出される遅角側変更量DCINJAにより噴射開始タイミングが遅角側に徐々に変更される。これにより、筒内圧検出値CPが減少していき、やがて自着火燃焼が検出されなくなる。
そして、筒内圧検出値CPがタイミングt2で自着火判定値TH1以下になると、自着火判定において自着火なしと判定され、自着火判定フラグXCIが値0にリセットされる。また、進角側変更量DCINJSがTDC毎に算出され、その都度算出される進角側変更量DCINJSにより噴射開始タイミングが進角側に徐々に変更される。
進角動作中では、最終噴射タイミングTINJが進角側に変更されるのに伴い進角時噴射時期TADVINJが進角側に変更される。そして、筒内圧検出値CPがタイミングt3で自着火判定値TH1よりも大きくなり、自着火判定により自着火有りと判定された場合には、自着火判定フラグXCIに値1がセットされるとともに、遅角側変更量DCINJAにより噴射開始タイミングが遅角側に徐々に変更される。このとき、進角時噴射時期TADVINJがスタート値TINJSTRよりも遅角側であることから、補正量学習値TINJLAが上記式(3)で表される値で更新される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
自着火燃焼有りと判定された場合に、燃料噴射時期を、吸気行程での噴射時期の最大運転効率点に対して遅角側に変更する構成としたため、燃焼圧力の抑制を図ることができ、ひいては自着火燃焼の発生を抑制することができる。また、燃料噴射時期の変更であれば、制御量の変更に対するエンジン応答性が比較的良好であるため、自着火燃焼有りと判定されてからその自着火燃焼が実際に抑制されるまでの遅れ時間をできるだけ短くすることができる。したがって、自着火燃焼が発生した場合にその自着火燃焼の発生を迅速に抑制することができる。
特に、自着火燃焼は、一旦発生すると、制御値を実圧縮比を高める側に変更しなくても(具体的には、吸気バルブ17の閉弁タイミングや点火タイミングを進角側に変更しなくても)、その後燃焼が繰り返し行われることにより燃焼エネルギが増大していくため、できるだけ初期の段階で消失させる必要性が高い。したがって、自着火燃焼の抑制を燃料噴射時期の変更により行うことで、エンジン10に対する過度の負担を軽減させるといった効果が好適に得られる。
気筒圧縮に伴う筒内検出値CPのピークを基に自着火燃焼有りと誤判定されることが考えられるところ、本実施形態では、圧縮上死点よりも遅角側の圧縮上死点近傍範囲を自着火燃焼の判定期間(CIゲート)とする構成としたため、自着火燃焼の判定精度を高めることができる。
自着火燃焼有りと判定された場合に燃料の噴射タイミングを自着火燃焼が抑制されるまで遅角側変更量DCINJAずつ遅角側に変更し、自着火燃焼が抑制された場合に、今度は噴射タイミングを自着火燃焼が発生するまで進角側変更量DCINJSずつ進角側に変更する構成としたため、自着火燃焼が繰り返し発生するのを防止しつつ実圧縮比を高めることができる。
エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Gaに基づき算出される噴射開始タイミング(基本噴射タイミングTINJBSE)について、補正量学習値TINJLAにより補正する構成としたため、基本噴射タイミングのみによる噴射時期制御では自着火燃焼が発生してしまう場合に、自着火燃焼が発生しない状態にいち早く移行させることができる。これにより、自着火燃焼が発生し続ける期間が長くなるのを回避することができ、ひいては自着火燃焼の抑制を速やかに行うことができる。
補正量学習値TINJLAについて、噴射タイミングを進角側に徐々に変更していくことにより自着火燃焼が発生した場合の噴射タイミングを進角時噴射時期TADVINJとして記憶しておき、その進角時噴射時期TADVINJが、スタート値TINJSTRよりも遅角側の場合に補正量学習値TINJLAを上記式(3)で算出される値で更新する構成としたため、実際に自着火燃焼が発生した直前の値にて補正量学習値TINJLAを更新することができ、自着火燃焼が発生しない状態にいち早く移行させる上で好適である。
補正量学習値TINJLAの更新により噴射タイミングが進角側へ変更される場合には、その学習値に基づく補正量学習値TINJLAの更新を、前回の更新から一定期間が経過したことを条件に実施する構成としたため、噴射時期の進角側への変更を慎重に行うことができる。したがって、自着火燃焼の発生の抑制と、エンジン10の運転効率の向上とをバランスよく行うことができる。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・都度の噴射時期(例えば、前回の最終噴射タイミングTINJや今回の基本噴射タイミングTINJBSE)に応じて遅角側変更量DCINJAを可変にする構成とする。噴射時期の遅角側変更量DCINJAに対する運転効率の低下量が都度の噴射時期に応じて相違するため(図3参照)、上記構成によれば、トルクを一定量ずつ減少させながら自着火抑制を行うことができる。
・燃料の噴射時期を、吸気行程での噴射時期の最大運転効率点CA2に対して遅角側に変更することにより自着火燃焼の発生を抑制する構成としたが、これを変更し、同最大運転効率点CA2に対して進角側に変更することにより自着火燃焼の発生を抑制する構成とする。図3に示すように、吸気行程での噴射時期を最大運転効率点CA2よりも進角側になるにつれてエンジン10のトルクが減少し、燃焼圧力が抑制されるからである。
・筒内圧検出値CPのピークPEが出現するタイミングの推移に応じてCIゲート区間を変更する構成とする。具体的には、圧縮TDCよりも遅角側で出現する筒内圧検出値CPのピークPE(図2中のPE2〜PE7に相当)の発生タイミングを検出し、その発生タイミングを含む期間を、そのときのエンジン運転状態(例えば、エンジン回転速度Ne及び吸入空気量Ga)に対応するCIゲート区間として記憶(学習)する。そして、この学習値に基づいて以後のCIゲート区間を定める。
・自着火燃焼有りと判定された場合の筒内圧検出値CPの前回値CP(i−1)と今回値CP(i)との関係に応じて遅角側変更量DCINJAを可変にする構成とする。具体的には、例えば、前回値CP(i−1)に対する今回値CP(i)の圧力増加量ΔCP(CP(i)−CP(i−1))を算出し、圧力増加量ΔCPが大きいほど、自着火燃焼をできるだけ迅速に抑制すべく、遅角側変更量DCINJAを大きくする。
・筒内圧検出値CPと自着火判定値TH1との比較により自着火燃焼の判定を実施する構成としたが、自着火燃焼の判定方法は特に限定しない。例えば、気筒内圧力に基づく検出方法の他の一例としては、燃焼室24での燃焼に伴い点火プラグ22の両電極にイオン電流が流れることに着目し、イオン電流検出回路を設け、同回路により検出されるイオン電流の大小により自着火燃焼の判定を実施する構成とする。このとき、燃焼による火炎が大きいほどイオン電流が多く流れることから、気筒内圧力が高いほどイオン電流が多く流れる。
あるいは、筒内圧検出値CPの前回値CP(i−1)と今回値CP(i)とを比較し、前回値CP(i−1)に対する今回値CP(i)の圧力増加量ΔCPが所定値以上の場合に自着火有りと判定する構成とする。上述したように、一旦自着火燃焼が発生すると、その後自着火燃焼が継続されるが、その際、燃焼が繰り返される毎に筒内圧検出値CPが増加するからである。
また、筒内圧検出値CPのピークPEの出現タイミングに基づいて自着火燃焼の有無を判定する構成とする。具体的には、圧縮TDCよりも遅角側でのピークPE(図2中のPE2〜PE7に相当)が、火花点火による点火タイミングを基に定めた所定値よりも早いタイミングで検出された場合に自着火燃焼有りと判定する。あるいは、筒内圧検出値CPのピークPEの出現タイミングが、前回の出現タイミングよりも早い場合に自着火燃焼有りと判定する。
・図2では、点火タイミングを圧縮上死点よりも遅角側とした場合について説明したが、火花点火よりも前に燃焼室の過昇圧に伴う着火(自着火)が発生するエンジン運転状態であれば、点火時期等は特に限定しない。この場合であっても、燃料噴射時期の変更によりエンジントルクが抑制され、自着火の抑制を好適に実施できる。
・燃料噴射開始タイミングを算出し、その算出したタイミングで燃料噴射することにより自着火燃焼を抑制する構成としたが、これを変更し、燃料噴射終了タイミングを算出し、その算出したタイミングで燃料噴射することにより自着火燃焼を抑制する構成としてもよい。
10…エンジン、12…エアフロメータ、25…燃料噴射弁、17…吸気バルブ、19…可変バルブ装置、27…クランク角度センサ、28…筒内圧センサ、40…ECU、42…マイコン(自着火判定手段、噴射時期制御手段)、43…ゲート回路、44…ピークホールド回路。

Claims (5)

  1. 燃料噴射弁により気筒内に直接噴射された燃料と空気との混合気を点火プラグにより着火させる筒内噴射式の内燃機関に適用され、
    気筒圧縮に伴い発生する自着火燃焼の有無を判定する自着火判定手段と、
    前記内燃機関の吸気行程で燃料噴射を実施するとともに、前記自着火判定手段により自着火燃焼有りと判定された場合に該自着火燃焼の発生を抑制すべく、前記吸気行程での噴射時期の最大運転効率点に対して遅角側に前記燃料噴射弁の噴射時期を変更する噴射時期制御手段と、を備え
    前記自着火判定手段は、前記内燃機関の圧縮行程上死点後において下降する気筒内圧力が略一定値となるか又は上昇に転じたときの気筒内圧力に基づいて前記自着火燃焼の有無を判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記自着火判定手段は、前記圧縮行程上死点後において下降する気筒内圧力が略一定値となるか又は上昇に転じたときの気筒内圧力と、判定値と、を比較することにより前記自着火燃焼の有無を判定し、
    前記判定値は、前記自着火燃焼が発生していない場合の気筒圧縮による圧力ピーク値よりも低い値に設定されている請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記噴射時期制御手段は、前記自着火判定手段による自着火発生の判定結果に基づいて、前記内燃機関の運転状態に基づき算出される基本噴射時期を進角側及び遅角側のいずれかに補正するとともに、その補正量を学習する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記噴射時期制御手段は、前記自着火判定手段により自着火無しと判定されている場合に噴射時期を所定量ずつ進角側に変更し、該変更により自着火有りと判定された時点での前記補正量に基づいて補正量学習値を更新する請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記補正量が、現時点よりも前に更新された補正量学習値よりも噴射時期を進角側とする値である場合に、前回の補正量学習値の更新時から所定時間が経過していれば、そのときの前記補正量により前記補正量学習値を更新する請求項又はに記載の内燃機関の制御装置。
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