JP5151344B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
このような半透明膜であれば、透過領域を通過した露光光に対する半透明領域を通過した露光光の位相の遅れを、比較的小さくすることができるからである。
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上にネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、上記感光性樹脂層を、階調マスクを用いて露光し、現像して、上記ネガ型感光性樹脂からなる異種部材を同時に形成する異種部材形成工程とを有するカラーフィルタの製造方法であって、上記階調マスクが、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、上記透明基板が露出した透過領域および上記透明基板上に上記半透明膜が設けられた半透明領域を有し、上記透過領域および上記半透明領域が隣接するパターンを有し、この階調マスクを用いて露光する際の光強度分布のシミュレーションを行った場合に、上記透過領域および上記半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、上記透過領域から上記半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないものであることを特徴とするものである。
図1は、本発明の階調マスクの一例を示す模式図である。なお、図1(a)は図1(b)のA−A線断面図である。図1(a)に例示するように、階調マスク1は、透明基板2上にパターン状に半透明膜3および遮光膜4が形成されたものである。また、図1(b)に例示するように、階調マスク1は、透明基板2上に遮光膜4が設けられた遮光領域11と、透明基板2上に半透明膜3のみが設けられた半透明領域12と、透明基板2が露出した透過領域13とを有しており、半透明領域12と透過領域13とが隣接するパターンを有している。
上記階調マスクは、この階調マスクを用いて露光する際の光強度分布のシミュレーションを行った場合に、透過領域および半透明領域の境界から所定の距離の領域で、透過領域から半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないものとなる。
図2は、下記の数式(1)による基板31上の点Pでの光強度分布の計算を説明するための図であり、階調マスク1の開口部(透過領域13)の任意の点Qと、基板31上の任意の点Pとの位置関係を示した模式図である。図2において、点Sは点Qを通過した露光光32が直進した場合の基板31上の位置である。
ここで、数式(2)において、EP *はEPの共役複素数である。
なお、図3は、図1(b)のB−B線部分に相当する。シミュレーション条件は、露光ギャップ:150μm、Collimation:1.5°、露光波長:365nm、半透明領域の透過率:30%(365nm)、透過領域を通過した露光光に対する半透明領域を通過した露光光の位相の遅れ(位相差):0.03radまたは2.34rad、透過領域の直径:15μmφ、露光方式:プロキシミティ露光方式とした。
図4は、図3(b)のような光強度分布を示す階調マスクを用いて、オーバーコート層およびスペーサを形成する例である。まず、図4(a)に例示するように、基板21上に遮光部22および着色層23を形成し、着色層23上に透明電極層24を形成し、その透明電極層24上にネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層25を形成する。次いで、図4(b)に例示するように、上記階調マスク1を介してネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層25に光50を照射すると、光の位相のずれ等の影響で干渉が生じ、オーバーコート層51の膜厚がスペーサ52との境界付近で厚膜になり、露光不良パターンが生じてしまう。この場合、実際に得られるパターンとシミュレーション結果とは一致しているといえる。
図5は、図3(a)のような光強度分布を示す階調マスクを用いて、オーバーコート層およびスペーサを形成する例である。まず、図5(a)に例示するように、基板21上に遮光部22および着色層23を形成し、着色層23上に透明電極層24を形成し、その透明電極層24上にネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層25を形成する。次いで、図5(b)に例示するように、上記階調マスク1を介してネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層25に光50を照射すると、光の干渉による露光不良パターンは発生せず、所望のパターンにオーバーコート層51およびスペーサ52を形成することができる。この場合も、実際に得られるパターンとシミュレーション結果とは一致しているといえる。
シミュレーションにより得られる光強度分布は、露光ギャップ、露光波長、露光方式などに応じて異なるので、シミュレーション条件は、実際に階調マスクを用いる際の露光条件と同様とすればよい。
また、「変曲点をもたない」とは、上に凸の状態から上に凹の状態に変わる点、または、上に凹の状態から上に凸の状態に変わる点を有さないことをいう。
透過領域および半透明領域の境界から所定の距離の領域で、透過領域から半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないことは、シミュレーション結果により確認するものとする。この際、階調マスクを通過する前の露光光の相対強度、すなわち透過領域を通過した露光光の相対強度を1としたときに、±0.001以内の変化は誤差とする。
本発明における感光性樹脂層形成工程は、基板上にネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する工程である。
本発明における異種部材形成工程は、感光性樹脂層を、階調マスクを用いて露光し、現像して、ネガ型感光性樹脂からなる異種部材を同時に形成する工程である。
以下、階調マスク、および異種部材の形成方法について説明する。
本発明に用いられる階調マスクは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、上記透明基板が露出した透過領域および上記透明基板上に上記半透明膜が設けられた半透明領域を有し、上記透過領域および上記半透明領域が隣接するパターンを有する階調マスクであって、この階調マスクを用いて露光する際の光強度分布のシミュレーションを行った場合に、上記透過領域および上記半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、上記透過領域から上記半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないものである。
以下、階調マスクの各構成について説明する。
本発明における透過領域は、透明基板が露出した領域である。
また、本発明における半透明領域は、透明基板上に半透明膜が設けられた領域である。後述するように、階調マスクが遮光領域を有する場合には、半透明領域は、透明基板上に半透明膜のみが設けられた領域となる。
また、半透明領域の波長365nmでの透過率Tは、階調マスクの透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明領域の透過率を測定することにより算出することができる。透過率を測定する装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。
本発明に用いられる階調マスクにおける半透明膜は、透明基板上にパターン状に形成されるものであり、透過率調整機能を有するものである。
このような光の位相差を実現可能な半透明膜の材料としては、例えば、クロム、チタン、ニッケル、ニッケル合金、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、コバルト、コバルト合金等の金属が挙げられる。これらの中でも、パターニング性の観点から、クロム、チタン、ニッケル、ニッケル合金、タンタルが好ましい。すなわち、半透明膜が、クロム、チタン、ニッケル、ニッケル合金およびタンタルからなる群から選択される少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。
このような屈折率が比較的小さい材料としては、例えば、クロム、タンタル、チタン等の金属、およびこれらの金属を含む化合物などが挙げられる。
例えば、スパッタリング法によりクロムを用いて半透明膜を成膜する場合は、Arガス等のキャリアガスを反応装置内に導入し、Crターゲットを用いた反応性スパッタリング法にて半透明膜を成膜することができる。この際、Arガス等のキャリアガスの他に、窒素ガス等が反応装置内に導入されることがあるが、各ガスの流量の割合を制御することで半透明膜の組成が制御されることから、Arガスの流量を1とすると窒素ガスの流量比は0.2以下であることが好ましい。
本発明に用いられる階調マスクにおける透明基板は、一般にフォトマスクに用いられる基板を使用することができる。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等の光学研磨された低膨張ガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイアなどの可撓性のない透明なリジット材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂フィルムなどの可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。中でも、石英ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れている。
本発明に用いられる階調マスクは、透明基板上に遮光膜がパターン状に形成されており、透明基板上に遮光膜が設けられた遮光領域を有していてもよい。
遮光膜は、実質的に露光光を透過しないものであり、露光波長における平均透過率が0.1%以下であることが好ましい。このような遮光膜としては、一般にフォトマスクに用いられる遮光膜を用いることができ、例えば、クロム、モリブデンシリサイド、タンタル、アルミニウム、ケイ素、チタン等の金属の膜、あるいは、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロム、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素等の金属の酸化物や窒化物などの膜が挙げられる。また、ニッケル合金、コバルト合金、ニッケル−コバルト合金、およびこれらの酸化物、窒化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物などの膜も用いることができる。
本発明に用いられる階調マスクは、上記の半透明領域および透過領域が形成されているものであれば特に限定されるものではなく、上述したように遮光領域が形成されていてもよく、さらには必要に応じて例えばアライメント用の領域等が形成されていてもよい。
本発明においては、ネガ型感光性樹脂からなる異種部材を同時に形成することができる。
なお、「異種部材」とは、厚みおよび高さの少なくともいずれか一つが異なる部材をいう。異種部材の機能は同一であっても異なっていてもよい。ここで、厚みとは、部材自体の厚みであり、高さとは、基板からの高さをいう。
図7は、本発明に用いられる階調マスクの他の例を示す模式図であり、図8は、図7に示す階調マスクを用いて、オーバーコート層およびギャップ調整層を形成する例である。なお、図7(a)は図7(b)のD−D線断面図である。
図7(a)に例示するように、階調マスク1は、透明基板2上にパターン状に半透明膜3および遮光膜4が形成されたものである。また、図7(b)に例示するように、階調マスク1は、透明基板2上に遮光膜4が設けられた遮光領域11と、透明基板2上に半透明膜3のみが設けられた半透明領域12と、透明基板2が露出した透過領域13とを有しており、半透明領域12と透過領域13とが隣接するパターンを有している。
このような図7に示す階調マスク1を介してネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層に光50を照射すると、図8に例示するように、半透明領域12と透過領域13との境界付近で光の干渉による露光不良パターンは発生せず、所望のパターンにオーバーコート層55およびギャップ調整層56を形成することができる。なお、図8においては、基板21上に遮光部22および着色層23が形成されており、その着色層23上にオーバーコート層55およびギャップ調整層56が形成される。ギャップ調整層56が設けられている領域は反射部r、ギャップ調整層が設けられていない領域は透過部tである。
図7に示す階調マスク1を介してネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層に光50を照射すると、図9に例示するように、半透明領域12と透過領域13との境界付近で光の干渉による露光不良パターンは発生せず、所望のパターンに反射部用着色層57および透過部用着色層58を形成することができる。なお、図9においては、遮光部22が形成された基板21上に反射部用着色層57および透過部用着色層58が形成される。反射部用着色層57が設けられている領域は反射部r、透過部用着色層58が設けられている領域は透過部tである。
図7に示す階調マスク1を介してネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層に光50を照射すると、図10に例示するように、半透明領域12と透過領域13との境界付近で光の干渉による露光不良パターンは発生せず、所望のパターンに反射部用着色層59および透過部用着色層60を形成することができる。なお、図10においては、遮光部22およびギャップ調整層26が形成された基板21上に反射部用着色層59および透過部用着色層60が形成される。ギャップ調整層26および反射部用着色層59が設けられている領域は反射部r、透過部用着色層60が設けられている領域は透過部tである。
図11に例示するように、階調マスク1は、透明基板2上にパターン状に半透明膜3および遮光膜4が形成されたものであり、透明基板2上に遮光膜4が設けられた遮光領域11と、透明基板2上に半透明膜3のみが設けられた半透明領域12と、透明基板2が露出した透過領域13とを有しており、半透明領域12と透過領域13とが隣接するパターンを有している。
このような階調マスク1を介してネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層に光50を照射すると、図11に例示するように、半透明領域12と透過領域13との境界付近で光の干渉による露光不良パターンは発生せず、所望のパターンに赤色・緑色・青色パターン用オーバーコート層63および白色パターン用オーバーコート層64を形成することができる。なお、図11においては、基板21上に遮光部22および着色層(赤色パターン23R、緑色パターン23G、青色パターン23B)が形成されており、その着色層上に赤色・緑色・青色パターン用オーバーコート層63および白色パターン用オーバーコート層64が形成される。着色層(赤色パターン23R、緑色パターン23G、青色パターン23B)が設けられていない領域は、光がそのまま透過する白色パターンWである。
この現像は、一般的な現像方法に従って行うことができる。
本発明においては、感光性樹脂層形成工程前または異種部材形成工程後に、カラーフィルタにおける各種部材を形成する工程を必要に応じて行うことができる。
着色層は、例えば所望の着色剤を含有する感光性樹脂組成物を使用したフォトリソグラフィー法等により形成することができる。さらに、着色層の形成方法としては、印刷法、電着法、転写法、インクジェット法等の一般的な方法を使用することもできる。
着色層の厚みは、例えば0.5〜3.0μmの範囲で設定することができる。
また、遮光部は、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂組成物、アクリル樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物等を用いて樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングすることにより形成することもできる。さらに、遮光部は、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂組成物を用いて樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングすることにより形成することもできる。
透明電極層の成膜方法としては、例えばスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法を用いることができる。
この透明電極層の厚みは、例えば200〜5000Å程度とすることができる。
ギャップ調整層の形成方法としては、上記材料を用いて例えばフォトリソグラフィー法等により、形成することができる。
配向膜の厚みは、500〜1000Å程度とすることができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、所定の階調マスクを用いていることから、液晶表示装置用のカラーフィルタの製造、特に大型の液晶表示装置用のカラーフィルタの製造に適している。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、モノクロの液晶表示装置用の基板の製造に適用することもできる。
本発明のカラーフィルタは、上述したカラーフィルタの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタは、ネガ型感光性樹脂からなる異種部材を有するものであり、この異種部材を構成するネガ型感光性樹脂が同一であるものである。
なお、異種部材については、上記「A.カラーフィルタの製造方法」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
また、カラーフィルタのその他の構成としては、一般的なカラーフィルタと同様とすることができる。
[実施例1]
図1に示すような、透明基板2上に半透明膜3が設けられた半透明領域12と、透明基板2が露出した透過領域13とを有し、半透明領域12と透過領域13とが隣接するパターンを有する階調マスク1について、光強度分布をシミュレーションにより求めた。なお、図1(a)は図1(b)のA−A線断面図である。
(階調マスクの作製)
光学研磨された390mm×610mmの合成石英基板上にクロム膜(遮光膜)が厚み100nmで成膜されている常用のマスクブランク上に、市販のフォトレジスト(東京応化工業社製 ip−3500)を厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレートで15分ベークした後、フォトマスク用レーザ描画装置(マイクロニック社製 LRS11000−TFT3)で、所望の遮光膜中間パターンを描画した。
次に、専用のデベロッパー(東京応化工業社製 NMD3)で現像し、遮光膜用レジストパターンを得た。
次に、レジストパターンをエッチング用マスクとし、クロム膜をエッチングし、さらに残ったレジストパターンを剥膜することで、所望の遮光膜中間パターンを得た。クロム膜のエッチングには、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)を用いた。クロム膜のエッチング時間は、60秒であった。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:N2=5:1
・パワー:1.3kW
・ガス圧:3.5mTorr
次に、半透明膜上に市販のフォトレジスト(東京応化製 ip−3500)を再度、厚み600nmで塗布し、120℃に加熱されたホットプレート上で15分ベークした。
続いて半透明膜パターンとなる像を再度、レーザ描画装置(マイクロニック社製 LRS11000−TFT3)で描画し、専用デベロッパー(東京応化社製 NMD3)で現像し、レジストパターンを得た。
次に、レジストパターンをマスクとして、市販の硝酸セリウム系ウェットエッチャント(ザ・インクテック社製 MR−ES)で半透明膜および遮光膜をエッチングし、半透明膜パターンおよび遮光膜パターンを得た。エッチングは半透明膜および遮光膜に対して行った。
最後に残ったレジストを剥膜し、パターン寸法検査、パターン欠陥検査などの検査工程を経て、必要に応じてパターン修正を行い、階調マスクを得た。
基板として、大きさが100mm×100mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み1000Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、クロム薄膜をエッチングして、線幅20μm、ピッチ100μmのブラックマトリックスを形成した。
次に、下記組成の赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色パターン用のネガ型
感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B) 4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
・緑顔料(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C) 4.2重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
その後、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、緑色パターン、青色パターンを形成した。これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層を形成した。
<露光条件>
・露光量:75mJ/cm2(I線換算)
・露光ギャップ:150μm
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いて現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施し、スペーサおよびオーバーコート層を同時形成した。
(階調マスクの作製)
下記のように半透明膜を成膜した以外は、実施例2と同様にして階調マスクを作製した。
遮光膜中間パターンが形成された基板について、パターン寸法検査、パターン欠陥検査、必要に応じてパターン修正を行い、よく洗浄した後、酸化窒化炭化クロム膜(半透明膜)を下記の条件でスパッタリング法にて成膜した。このとき、酸化窒化炭化クロム膜の膜厚は63nmとした。
<成膜条件>
・ガス流量比 Ar:CO2:N2=1:0.5:0.5
・パワー:1.5kW
・ガス圧:3mTorr
実施例2と同様にして、カラーフィルタを作製した。
実施例2、比較例1の階調マスクについて、光強度分布をシミュレーションにより求めた。シミュレーション条件は、露光ギャップ:150μm、Collimation:1.5°、露光波長:365nm、半透明領域の透過率T:10%(365nm)、透過領域を通過した露光光に対する半透明領域を通過した露光光の位相の遅れ(位相差)δ:0.03radまたは2.34rad、透過領域の直径:15μm、露光方式:プロキシミティ露光方式とした。シミュレーション結果を図3に示す。
実施例2の階調マスク(図3(a))では、透過領域および半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、透過領域から半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないことがわかった。一方、比較例1の階調マスク(図3(b))では、透過領域および半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、透過領域から半透明領域に向けて光強度が単調に減少せず、光強度分布に変曲点をもっていた。
(階調マスクの作製)
半透明膜の膜厚を16nmとし、オーバーコート層を形成するための半透明領域と、ギャップ調整層を形成するための透過領域とを有するように、遮光膜および半透明膜をパターン描画した以外は、実施例2と同様にして階調マスクを作製した。
スペーサおよびオーバーコート層を形成するかわりに、上記階調マスクを使用してオーバーコート層およびギャップ調整層を形成する以外は、実施例2と同様にしてカラーフィルタを作製した。
(階調マスクの作製)
半透明膜の膜厚を52nmとし、オーバーコート層を形成するための半透明領域と、ギャップ調整層を形成するための透過領域とを有するように、遮光膜および半透明膜をパターン描画した以外は、比較例1と同様にして階調マスクを作製した。
スペーサおよびオーバーコート層を形成するかわりに、上記階調マスクを使用してオーバーコート層およびギャップ調整層を形成する以外は、実施例2と同様にしてカラーフィルタを作製した。
実施例3、比較例2の階調マスクについて、光強度分布をシミュレーションにより求めた。シミュレーション条件は、露光ギャップ:150μm、Collimation:1.5°、露光波長:365nm、半透明領域の透過率T:15%(365nm)、透過領域を通過した露光光に対する半透明領域を通過した露光光の位相の遅れ(位相差)δ:0.03radまたは1.93rad、透過領域の幅:100μm、半透明領域の幅:100μm、露光方式:プロキシミティ露光方式とした。シミュレーション結果を図12に示す。
実施例3の階調マスク(図12(a))では、透過領域および半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、透過領域から半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないことがわかった。一方、比較例2の階調マスク(図12(b))では、透過領域および半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、透過領域から半透明領域に向けて光強度が単調に減少せず、光強度分布に変曲点をもっていた。
2 … 透明基板
3 … 半透明膜
4 … 遮光膜
11 … 遮光領域
12 … 半透明領域
13 … 透過領域
21 … 基板
25 … 感光性樹脂層
Claims (4)
- 基板上にネガ型感光性樹脂からなる感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、
前記感光性樹脂層を、階調マスクを用いて露光し、現像して、前記ネガ型感光性樹脂からなる異種部材を同時に形成する異種部材形成工程とを有するカラーフィルタの製造方法であって、
前記階調マスクが、透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された半透明膜とを有し、前記透明基板が露出した透過領域および前記透明基板上に前記半透明膜が設けられた半透明領域を有し、前記透過領域および前記半透明領域が隣接するパターンを有し、
前記階調マスクが、前記半透明領域の露光光の波長365nmでの透過率をT(%)、前記透過領域を通過した露光光に対する前記半透明領域を通過した露光光の位相の遅れをδ(rad)とした場合に、−δ/ln(T/100)が0.4以下であり、
当該階調マスクを用いて露光する際の光強度分布のシミュレーションを行った場合に、前記透過領域および前記半透明領域の境界から5μm以内の距離の領域で、前記透過領域から前記半透明領域に向けて光強度が単調に減少し、光強度分布に変曲点をもたないものであることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記階調マスクにおける前記半透明膜が、クロム、チタン、ニッケル、ニッケル合金およびタンタルからなる群から選択される少なくとも1種の金属を含むこと特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記階調マスクにおいて、前記透明基板上に遮光膜がパターン状に形成され、前記透明基板上に前記遮光膜が設けられた遮光領域を有し、前記半透明領域が前記透明基板上に前記半透明膜のみが設けられた領域であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするカラーフィルタ。
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