JP5136401B2 - 遊星歯車機構の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、遊星歯車機構の潤滑構造に関するものである。特に、この発明は、動力源としてエンジンとモータとが用いられるハイブリッド車の変速装置に用いられる遊星歯車機構の潤滑構造に関するものである。
車両に搭載される従来の変速装置には、回転可能に設けられるサンギアと、サンギアと噛み合いながら自転をしつつ、サンギアの回転中心を中心としてサンギアの周囲を公転可能なプラネタリギアと、プラネタリギアがサンギアの周囲を公転できるようにプラネタリギアを支持するキャリアと、回転中心がサンギアの回転中心と同一の回転中心となり、且つ、プラネタリギアと噛み合いながらプラネタリギアの周囲を回転可能に設けられたリングギアとを有する遊星歯車機構が用いられているものがある。この遊星歯車機構は、サンギアやキャリア等の回転をクラッチやブレーキを用いて制御することにより、動力源であるエンジンからの動力を所望の変速比で駆動輪側に伝達することができる。
また、このような遊星歯車機構では、通常、車両の運転時に作動するオイルポンプによって潤滑油が供給され、この潤滑油により潤滑されながら作動する。しかし、車両の被牽引時には、オイルポンプは停止した状態になるため、オイルポンプによって潤滑油は供給されなくなる。この場合、変速装置内に溜められている潤滑油が、車両の被牽引時に車輪の回転に伴って回転をする変速装置内のギアによって跳ね上げられることにより、リングギアの外側部分には、潤滑油が供給され易くなるが、跳ね上げられた潤滑油はリングギアの外側部分には届き難いため、リングギアの内側部分には供給され難くなる。この場合、プラネタリギア側には潤滑油が供給され難くなり、潤滑油の供給が不十分になる場合がある。
このため従来の遊星歯車機構の潤滑構造では、オイルポンプが停止している場合でも、より確実に潤滑油の供給を行っているものがある。例えば、特許文献1に記載の車輌用変速機の潤滑装置では、サンギアに、内径側から供給される潤滑油を溜めるオイル溜まりと、サンギアの回転に基づく遠心力によりオイル溜まりのオイルをプラネタリギアの被潤滑部に導く油路とを形成している。これにより、オイルポンプが停止している場合でも、サンギアが回転をしていれば遠心力によって、オイル溜まりのオイルはサンギアに形成される油路を通ってプラネタリギアの被潤滑部に導かれる。従って、車両の被牽引時等オイルポンプが停止した場合でも、プラネタリギアの潤滑を行うことができる。
また、車両の変速装置では、車両の走行時に変速装置が有するギアにより、上記のように変速装置内に溜められている潤滑油が跳ね上げられるため、従来の遊星歯車機構の潤滑構造では、この跳ね上げられる潤滑油を積極的に用いて潤滑を行っているものがある。例えば、特許文献2に記載の遊星歯車装置の潤滑構造では、プラネタリギアの回転軸となる支持ピンに、支持ピンとプラネタリギアとの間に潤滑油を供給可能な油路を設け、この支持ピンが一体に設けられるプラネタリキャリアに、潤滑油を支持ピンの油路に導くことができる導入油路を設けている。
また、導入油路は、S字状に屈曲しており、プラネタリキャリアの回転時に遠心力によって内径側から外径側に向かう潤滑油が導入油路に流入した際に、外径側に流出しないように形成されている。さらに、この導入油路は、S字状に屈曲されているため、プラネタリキャリアの回転の停止時に変速装置内の他のギアによって跳ね上げられ、重力によって上方側から下方側に向かう潤滑油が導入油路に流入した際に、下方側に流出しないように形成されている。これにより、プラネタリキャリアの回転状態に関わらず、導入油路から支持ピンの油路に潤滑油を導くことができ、支持ピンとプラネタリギアとの潤滑を行うことができる。
特開2004−211801号公報 特開2004−270736号公報
ここで、遊星歯車機構の中には、プラネタリギアを回転可能に支持するキャリアと一体となって回転可能に設けられた回転軸内にオイルポンプから潤滑油が供給され、この回転軸が回転する際の遠心力により、オイルポンプから供給された潤滑油をプラネタリギアに供給可能に設けられているものがある。このような遊星歯車機構の場合、特許文献1に記載の車輌用変速機の潤滑装置のようにサンギアにオイル溜まりや油路を設けても、オイルポンプで供給される潤滑油はサンギアには流れないため、回転軸が停止した場合には、潤滑油に遠心力が作用しなくなり、潤滑油はプラネタリギアの方向に供給され難くなる。
また、このようにオイルポンプから回転軸内に潤滑油が供給される遊星歯車機構でも、回転軸の回転時には遠心力によってプラネタリギアの方向に潤滑油が供給され、回転が停止した場合でも変速装置内の他のギアによって跳ね上げられる潤滑油によって遊星歯車機構には潤滑油が供給される。しかし、これらの潤滑油は、オイルポンプで供給する場合と異なり、回転軸の回転速度や変速装置内での潤滑油の状態等により、遠心力で供給される量や跳ね上げられる量、さらに、遠心力や跳ね上げにより飛散する潤滑油の方向が、時々刻々と変化する。
このため、特許文献2に記載の遊星歯車装置の潤滑構造のように、プラネタリキャリアに導入油路を設けて、オイルが供給される回転軸の回転時の遠心力によって周囲に飛散する潤滑油や変速装置内のギアにより跳ね上げられる潤滑油を導入油路で受ける場合、導入油路で受ける量を安定させる更なる工夫が求められる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことのできる遊星歯車機構の潤滑構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、回転中心軸を中心として回転可能に設けられた回転部と、前記回転部に接続され、且つ、前記回転部と一体となって回転可能に設けられていると共に潤滑油を潤滑部に供給する潤滑油路が形成された潤滑部材と、前記潤滑油が入り込むことが可能な開口部を有し、前記開口部から入り込んだ前記潤滑油を溜めることが可能に設けられると共に溜めた前記潤滑油を前記潤滑油路に流すことができ、且つ、前記回転部に接続されると共に前記回転部と一体となって回転可能に設けられており、さらに、前記潤滑部材を通る回動軸を中心として回動可能に設けられると共に回動の中心よりも前記開口部が位置する側と前記開口部が位置する側の反対側とで重量差を有しているキャッチタンクと、を備えることを特徴とする。
この発明では、開口部から入る潤滑油を溜めることができるキャッチタンクを有しており、このキャッチタンクは、回動可能に設けられていると共に、開口部側と、その反対側とで、重量差を有している。このため、回転部の回転時には、当該回転部と一体となって回転可能なキャッチタンクは、遠心力によって重量が重い側が回転の径方向における外方に位置する状態に回動する。また、回転部の停止時には、キャッチタンクも回転が停止するので、重量が重い側が下方に位置する状態に回動する。これらのように、キャッチタンクは、開口部側とその反対側との重量差により、回転部の回転状態に応じて、異なる状態に回動する。
また、遊星歯車機構を潤滑する潤滑油は、回転部の回転状態に応じて潤滑の経路が異なるため、回転部の回転状態に応じた潤滑の経路と、回転部の回転状態に応じたキャッチタンクの回動状態とを合わせることにより、回転部が回転しているか否かに関わらず、キャッチタンクで潤滑油を溜めることができる。また、このキャッチタンクは、溜めた潤滑油を、潤滑部材に形成された潤滑油路に流すことができるので、これらにより、回転部が回転をしている場合でも、回転が停止をしている場合でも、キャッチタンクで潤滑油を溜め、この溜めた潤滑油を潤滑油路に流して潤滑油路から所望の潤滑部に対して潤滑油を供給することができる。この結果、回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる。
また、この発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、上記遊星歯車機構の潤滑構造において、前記キャッチタンクは、回動の中心よりも前記開口部が位置する側の反対側は前記開口部側よりも重くなっていることを特徴とする。
この発明では、キャッチタンクは、回動の中心よりも開口部が位置する側の反対側が開口部側よりも重くなっているので、回転部の回転時には、遠心力によって開口部が位置する側の反対側が、回転中心軸を中心とする径方向における外方に位置する向きに回動する。このため、回転部の回転時には、開口部は、回転中心軸を中心とする径方向における内方を向いた状態になる。これにより、回転部の回転時に径方向におけるキャッチタンクの内方から遠心力によって径方向における外方に向かう潤滑油を、開口部で受けることができる。また、回転部の回転時にはキャッチタンクも回転するため、開口部で受けることによりキャッチタンク内に入った潤滑油にも遠心力が作用する。このため、この潤滑油は、回転中心軸を中心とする径方向における外方に向かい、開口部が位置する側の反対側に移動する。これにより、潤滑油はキャッチタンク内に溜まる。
また、回転部の回転の停止時には、キャッチタンクには遠心力が作用しなくなるため、キャッチタンクは、開口部側よりも重くなっている開口部が位置する側の反対側が重力により下方に位置する向きに回動する。このため、回転部の回転の停止時には、開口部は上方を向いた状態になる。これにより、キャッチタンクの周囲に飛散し、重力で落下する潤滑油を開口部で受けることができる。キャッチタンクが停止した状態でキャッチタンク内に潤滑油が入った場合、潤滑油はキャッチタンク内における下方、即ち、開口部が位置している側の反対側に移動するため、潤滑油はキャッチタンク内に溜まる。従って、より確実に回転状態に関わらずキャッチタンクで潤滑油を受けることができ、キャッチタンクで潤滑油を溜めることができる。この結果、より確実に回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる。
また、この発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、上記遊星歯車機構の潤滑構造において、前記キャッチタンクは、回動の中心よりも前記開口部が位置する側の反対側に錘を有していることを特徴とする。
この発明では、キャッチタンクに、開口部が位置する側の反対側に錘を設けているので、回動の中心よりも開口部が位置する側と開口部が位置する側の反対側とで、より確実に重量差を設けることができる。これにより、回転部の回転時には、開口部を、回転中心軸を中心とする径方向における内方側に向けることができ、回転部の回転の停止時には、開口部を上方に向けることができる。従って、より確実に回転状態に関わらずキャッチタンクで潤滑油を受けることができ、キャッチタンクで潤滑油を溜めることができる。この結果、より確実に回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる。
本発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造を備える車両の概略図である。なお、以下の説明では、径方向とは、基準となる軸等を特に記載していない場合には、後述する駆動装置15の入力軸16が回転をする際に中心となる軸である回転中心軸65と直交する方向をいい、周方向とは、同様に回転中心軸65が中心となる円周方向をいう。同図に示す車両1は、内燃機関であるエンジン3と、電気で駆動するモータジェネレータ5とを備えている。この車両1は、走行時における動力源としてエンジン3とモータジェネレータ5とを併用、または選択して使用する、いわゆるハイブリッド車となっている。このうち、モータジェネレータ5は、動力分割統合機構20、減速機構50、及び差動装置55と共に、駆動装置15を構成しており、車両1は、エンジン3とモータジェネレータ5とを、車両1の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)10によって協調制御することにより走行する。
また、モータジェネレータ5は、供給された電力を機械的動力に変換する電動機としての機能と、入力された機械的動力を電力に変換する発電機としての機能とを兼ね備えており、第1モータジェネレータ6と第2モータジェネレータ8との2つのモータジェネレータ5が設けられている。このうち、第1モータジェネレータ6は、主に発電機として用いられ、第2モータジェネレータ8は、主に電動機として用いられる。
また、駆動装置15には、エンジン3及びモータジェネレータ5が出力した機械的動力を、車両1の駆動輪62に伝達する際における動力伝達機構として、エンジン3が出力した機械的動力を分割する動力分割統合機構20と、動力分割統合機構20から伝達された回転を減速しトルクを増大させる減速機構50と、減速機構50から伝達された機械的動力を左右の駆動輪62に分配して出力する差動装置55が設けられている。
このうち、動力分割統合機構20は、2つのシングルピニオン式の遊星歯車機構により構成されている。詳細には、動力分割統合機構20は、エンジン3が出力した機械的動力を、第1モータジェネレータ6を駆動する機械的動力と減速機構50を駆動する機械的動力に分割可能な動力分割遊星歯車21と、第2モータジェネレータ8が出力した機械的動力を、回転速度を減速しトルクを増大させて減速機構50に伝達可能な減速遊星歯車41との2つの遊星歯車機構により構成されている。
これらの動力分割遊星歯車21と減速遊星歯車41とのうち、動力分割遊星歯車21は、互いに同軸的に配置されたサンギア22及びリングギア23と、これらのギアの間に介在する複数のプラネタリギア24と、プラネタリギア24を自転可能に、且つ、回転中心軸65を中心として公転可能に支持するプラネタリキャリア25とを有している。同様に、減速遊星歯車41は、互いに同軸的に配置されたサンギア42及びリングギア43と、これらのギアの間に介在する複数のプラネタリギア44と、プラネタリギア44を自転可能に支持するプラネタリキャリア45とを有している。
このように設けられる動力分割遊星歯車21と減速遊星歯車41とは、同心配置されており、動力分割遊星歯車21のリングギア23と減速遊星歯車41のリングギア43は、一体に結合されている。また、この一体に結合されたリングギア23、43の外周側には、減速機構50が有するカウンタシャフト53を駆動するカウンタドライブギア48が設けられている。
また、エンジン3の出力が駆動装置15に入力される際における回転軸として設けられる駆動装置15の入力軸16は、動力分割遊星歯車21のプラネタリキャリア25と一体回転可能に接続されている。これにより、動力分割遊星歯車21は、エンジン3の出力を、プラネタリキャリア25が支持するプラネタリギア24から、サンギア22に伝達する機械的動力と、リングギア23に伝達する機械的動力に分割可能になっている。
また、第1モータジェネレータ6は、この動力分割統合機構20に接続されており、第1モータジェネレータ6の駆動軸7は駆動装置15の入力軸16と同軸の中空状に形成され、且つ、動力分割遊星歯車21のサンギア22と一体回転可能に接続されている。これらにより、エンジン3から動力分割遊星歯車21に入力された機械的動力は、プラネタリキャリア25、プラネタリギア24及びサンギア22を介して第1モータジェネレータ6に伝達可能になっており、第1モータジェネレータ6は、エンジン3から伝達された機械的動力によって発電可能になっている。
一方、減速遊星歯車41のプラネタリキャリア45は、駆動装置15のハウジングに固定されており、減速遊星歯車41のサンギア42は、第2モータジェネレータ8の駆動軸9に結合されている。また、サンギア42は、プラネタリキャリア45が支持するプラネタリギア44を介してリングギア43に回転を伝達可能に設けられているため、減速遊星歯車41は、第2モータジェネレータ8が出力した機械的動力を、サンギア42及びプラネタリギア44を介して、リングギア43に伝達可能になっている。その際に、減速遊星歯車41は、第2モータジェネレータ8が出力した機械的動力の回転速度を減速し、トルクを増大させてリングギア43に伝達することができる。
このリングギア43は、動力分割遊星歯車21のリングギア23と一体に結合されているため、動力分割統合機構20は、第2モータジェネレータ8から減速遊星歯車41のリングギア43に伝達された機械的動力と、エンジン3から動力分割遊星歯車21のリングギア23に伝達された機械的動力とを統合して、カウンタドライブギア48から減速機構50に伝達可能になっている。
また、減速機構50は、動力分割統合機構20のカウンタドライブギア48に噛み合うカウンタドリブンギア51と、カウンタドリブンギア51と結合されているカウンタシャフト53と、カウンタシャフト53に結合され、差動装置55が有するリングギア56に噛み合うファイナルドライブギア54とを有している。このため、減速機構50は、動力分割統合機構20のリングギア23、43から伝達された機械的動力を、回転速度を減速しトルクを増大させて差動装置55のリングギア56に伝達可能になっている。
また、差動装置55は、リングギア56と、当該リングギア56に固定され、一体に回転する差動ケース57とを有している。また、差動ケース57内には、車両1の左右の駆動軸61とそれぞれ結合されている左右一対のサイドギア58と、これら2つのサイドギア58と直交して噛み合う2つの差動ピニオン59とが設けられている。また、左右の駆動軸61は、それぞれサイドギア58に結合されており、さらにこの駆動軸61は、車両1の左右の駆動輪62にそれぞれ結合されている。
図2は、図1に示す動力分割遊星歯車の詳細図である。動力分割遊星歯車21が有するプラネタリキャリア25が接続される入力軸16には、動力分割遊星歯車21等、駆動装置15の各部を潤滑する潤滑油が流れる油路である入力軸油路17が形成されている。この入力軸油路17は、入力軸16の軸方向に沿って形成されている。さらに、入力軸16には、入力軸油路17に連通する径方向油路18が複数形成されている。この径方向油路18は、入力軸16の径方向に形成されており、一端は入力軸油路17に連通しており、他端は入力軸16の外周面に開口している。即ち、径方向油路18は、入力軸油路17と、入力軸16の外部とを連通している。また、入力軸油路17には、オイルポンプ(図示省略)で圧送することによって直接、または間接的に、潤滑油を供給可能に設けられている。
また、動力分割遊星歯車21が有するプラネタリキャリア25は、プラネタリギア24を自転及び公転可能に支持しているが、詳しく説明すると、プラネタリキャリア25は、入力軸16に接続されており、入力軸16の回転時には、入力軸16が回転をする際に中心となる軸である回転中心軸65を中心として入力軸16と共に回転可能になっている。即ち、プラネタリキャリア25は、回転中心軸65を中心として回転可能に設けられた回転部として設けられている。また、このように設けられるプラネタリキャリア25は、プラネタリギア24が自転や公転をする際の軸方向におけるプラネタリギア24の両側に設けられており、プラネタリギア24の両側に位置するプラネタリキャリア25同士は、プラネタリキャリア25が有する接続部26により接続されている。この接続部26は、回転中心軸65を中心とする周方向における複数個所に設けられている。
このように設けられるプラネタリキャリア25は、プラネタリギア24を自転可能に支持するプラネタリシャフト30を支持している。このプラネタリシャフト30は丸棒状に形成されており、丸棒状軸の軸方向における両端が、プラネタリギア24の両側に設けられたプラネタリキャリア25にカシメられることにより接続されている。これにより、プラネタリシャフト30は、プラネタリキャリア25の回転時にプラネタリキャリア25と一体となって回転可能に設けられている。即ち、プラネタリシャフト30は、プラネタリキャリア25の回転時にプラネタリキャリア25と一体となって回転することにより、回転中心軸65を中心として公転可能になっている。
また、プラネタリギア24には、プラネタリシャフト30の径よりも大きい穴が形成されており、プラネタリシャフト30は、このプラネタリギア24の穴に通った状態でプラネタリギア24を支持している。その際に、プラネタリシャフト30とプラネタリギア24との間には、ニードルベアリング35が設けられている。このニードルベアリング35は、長さがプラネタリギア24の幅の半分よりも短いニードル36が、プラネタリシャフト30と同じ方向に向いた状態で、2列になって多数配設されている。このように2列になったニードル36の列の間には、リング状の形状で形成されるスペーサ37が設けられている。ニードルベアリング35は、このスペーサ37と2列のニードル36とを合わせた長さが、プラネタリギア24の幅と同程度の長さになっている。また、ニードルベアリング35の両端側、或いはプラネタリギア24の両面側には、ワッシャ38が配設されている。
プラネタリギア24とプラネタリシャフト30との間には、このようにニードルベアリング35が設けられているが、プラネタリギア24が自転をする際には、プラネタリギア24はプラネタリシャフト30に対して相対的に回転をする。このため、ニードルベアリング35が設けられたプラネタリギア24とプラネタリシャフト30との間の部分は、プラネタリギア24を自転させる際に潤滑油を供給して潤滑を行う潤滑部となっている。
また、プラネタリシャフト30には、プラネタリシャフト30とプラネタリギア24との間の潤滑部に潤滑油を供給可能な潤滑油路31が形成されており、具体的には、潤滑油路31はプラネタリシャフト30とプラネタリギア24との間に設けられるニードルベアリング35に対して潤滑油を供給可能に形成されている。このように、プラネタリシャフト30は、潤滑油を潤滑部に供給する潤滑油路31が形成された潤滑部材として設けられている。
プラネタリシャフト30に形成される潤滑油路31は、潤滑油が導入される導入油路32と、潤滑油をニードルベアリング35に供給する供給油路33とにより構成されている。このうち、導入油路32は、プラネタリシャフト30の軸方向に沿って形成されており、プラネタリシャフト30を軸方向に貫通して形成されている。即ち、導入油路32は、両端がプラネタリシャフト30の両端部に開口している。
また供給油路33は、プラネタリシャフト30の軸方向に直交する穴として形成されている。この供給油路33は、プラネタリシャフト30を貫通してプラネタリシャフト30の外周面に開口しており、また、プラネタリシャフト30に形成されている導入油路32も貫通している。即ち、供給油路33は、導入油路32と連通しており、導入油路32とプラネタリシャフト30の外部とを連通する役割を果たしている。このように形成される供給油路33は、プラネタリシャフト30の長さ方向における中央付近に形成されており、プラネタリシャフト30とプラネタリギア24との間に位置するニードルベアリング35のスペーサ37付近に開口している。なお、プラネタリシャフト30を貫通する供給油路33の形成方向は、入力軸16の径方向に沿った方向で形成され、この方向に貫通しているのが好ましい。
また、動力分割遊星歯車21のプラネタリキャリア25には、プラネタリギア24の両側に形成されるプラネタリキャリア25のうち、入力軸16に形成された径方向油路18に、より近い側のプラネタリキャリア25側には、潤滑油を溜めることが可能なキャッチタンク70が配設されている。
図3は、図2のA−A矢視図である。図4は、図2に示すキャッチタンクの斜視図である。このキャッチタンク70は、プラネタリキャリア25における、プラネタリシャフト30が設けられている位置付近に配設されており、プラネタリギア24の数と同数設けられている。即ち、実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造を備える遊星歯車機構である動力分割遊星歯車21は、プラネタリギア24が3つ設けられているため、キャッチタンク70も3つ設けられている。このように、プラネタリギア24の数と同数設けられたキャッチタンク70は、プラネタリシャフト30の軸方向に見た場合における形状が、略半円状の形状で形成されており、この略半円状に形成された部分は、略半円状の板状に形成された正面壁部71となっている。また、この正面壁部71には、正面壁部71の形状である曲線部分に沿って、プラネタリシャフト30の軸方向に所定の幅を有して形成された側壁部72が接続されている。
このように、正面壁部71に接続される側壁部72には、半円の全長の中央付近、即ち、正面壁部71の形状である略半円のうち、直線部分が位置する側の反対方向に最も突出している部分付近に、正面壁部71が位置する側の反対方向に向かって延在する支持部材75が接続されている。さらに、この支持部材75における、側壁部72に接続されている側の端部の反対側に位置する端部には、プラネタリシャフト30の軸方向に見た場合における形状が、略矩形状になる板状の形状で形成された軸受部76が接続されている。
この軸受部76は、キャッチタンク70をプラネタリシャフト30の軸方向に見た場合に、正面壁部71の直線部分が位置している側に突出した状態で、支持部材75に接続されている。また、軸受部76と正面壁部71とには、共にほぼ同じ大きさの穴が形成されている。このうち、正面壁部71に形成される穴は正面壁部側穴部77となっており、軸受部76に形成される穴は軸受部側穴部78となっている。これらの正面壁部側穴部77と軸受部側穴部78とは、キャッチタンク70をプラネタリシャフト30の軸方向に見た場合における位置がほぼ同じ位置となって形成されている。
また、キャッチタンク70には、側壁部72における支持部材75が接続されている部分の近傍に錘85が設けられている。この錘85は、底面が略半円となる柱状の形状で形成されており、柱状の軸方向がプラネタリシャフト30の軸方向と平行になる向きで、正面壁部71の形状である半円の径方向における外方に向かって突出する形状で側壁部72に接続されている。キャッチタンク70には、このように錘85が設けられているため、正面壁部側穴部77の中心を通り、正面壁部71の直線部分に平行な仮想線を境として錘85が設けられている側と錘85が設けられていない側とで重量を比較した場合、錘85が設けられている側の方が、錘85が設けられていない側よりも重量が重くなっている。
このように設けられるキャッチタンク70は、支持部材75及び軸受部76が、プラネタリシャフト30に形成される導入油路32に入り込んだ状態で、プラネタリキャリア25におけるプラネタリシャフト30が設けられている部分の近傍に配設されている。詳しくは、支持部材75及び軸受部76が導入油路32に入り込んだ状態で、正面壁部側穴部77や軸受部側穴部78の形状である穴の径よりも若干小さい径の丸棒の形状で形成されたキャッチタンクシャフト90が正面壁部側穴部77と軸受部側穴部78とを通ることにより、キャッチタンク70は、キャッチタンクシャフト90を中心として回動可能に配設されている。このように、キャッチタンクシャフト90は、プラネタリシャフト30に形成される導入油路32に入り込むことによりプラネタリシャフト30を通っており、キャッチタンク70が回動する際における回動軸として設けられている。また、このため、キャッチタンクシャフト90を中心として回動可能に設けられるキャッチタンク70は、プラネタリシャフト30を介してプラネタリキャリア25に接続されている。
また、このように、導入油路32に支持部材75や軸受部76が入り込むことによりキャッチタンク70が近傍に配設されたプラネタリシャフト30は、プラネタリキャリア25の回転時にプラネタリキャリア25と一体となって回転可能に設けられている。このため、キャッチタンク70も、プラネタリキャリア25の回転時にプラネタリキャリア25と一体となって回転可能に設けられている。即ち、キャッチタンク70は、プラネタリシャフト30と同様に、プラネタリキャリア25の回転時にプラネタリキャリア25と一体となって回転することにより、回転中心軸65を中心として公転可能になっている。
このように設けられるキャッチタンクシャフト90の両端部のうち、キャッチタンク70が位置する側の端部は、正面壁部71から、プラネタリシャフト30が位置する方向の反対方向に突出し、突出している部分の端部には、外形の大きさが正面壁部側穴部77の径よりも大きくなった形状で形成されたキャッチタンク側固定部91が設けられている。
また、キャッチタンクシャフト90の両端部のうち、キャッチタンク70が位置する側の反対側の端部はプラネタリシャフト30の導入油路32から、キャッチタンク70が位置する方向の反対方向に突出し、突出している部分の端部には、外形の大きさが導入油路32の径よりも大きくなった形状で形成されたプラネタリシャフト側固定部92が設けられている。これらにより、キャッチタンク70及びキャッチタンクシャフト90は、キャッチタンクシャフト90の軸方向には移動しないように設けられている。また、プラネタリシャフト30の両端部に開口している導入油路32の両端の開口部分のうち、キャッチタンク70が位置する側の反対側に位置する開口部分は、プラネタリシャフト側固定部92により閉口している。
また、軸方向には移動しないように設けられているキャッチタンク70は、側壁部72の幅方向における両端部のうち、正面壁部71に接続されている側の端部の反対側の端部がプラネタリキャリア25、またはプラネタリシャフト30に接触した状態で配設されている。このため、キャッチタンク70は、正面壁部71の形状である略半円の直線部分と側壁部72の長さ方向における両端部により構成される部分が開口しており、この部分は、キャッチタンク70内に潤滑油が入り込むことが可能な開口部80となっている。即ち、キャッチタンク70は、プラネタリキャリア25に配設された際に側壁部72がプラネタリキャリア25、またはプラネタリシャフト30に接触しているため、正面壁部71と側壁部72とプラネタリキャリア25及びプラネタリシャフト30とにより所定の容積を有する空間を画成する状態で配設されている。このため、キャッチタンク70は、開口部80から入り込んだ潤滑油を溜めることが可能に設けられており、開口部80は、キャッチタンク70の外部に対するこの空間の開口部分となっている。
また、開口部80は、キャッチタンク70が回動する際における中心となるキャッチタンクシャフト90、または正面壁部側穴部77の中心からみた場合に、キャッチタンク70が回動する際における径方向において錘85が位置する側の反対側に形成されている。即ち、キャッチタンク70は、回動の中心よりも開口部80が位置する側の反対側に錘85を有している。このため、キャッチタンク70は、回動の中心よりも開口部80が位置する側と開口部80が位置する側の反対側とで重量差を有して形成されており、回動の中心よりも開口部80が位置する側の反対側、即ち錘85が設けられている側は、開口部80側よりも重くなっている。プラネタリギア24の数と同数設けられたキャッチタンク70は、複数設けられるプラネタリシャフト30に対して、全てこの形態で接続されている。
また、プラネタリシャフト30は、プラネタリキャリア25と共にキャッチタンク70内の空間を構成しているため、プラネタリシャフト30に形成される潤滑油路31は、キャッチタンク70内の空間に対して開口している。詳しくは、潤滑油路31のうち、両端がプラネタリシャフト30の両端部に開口している導入油路32が、キャッチタンク70の内部の空間に対して開口している。このため、キャッチタンク70は、キャッチタンク70内で溜めた潤滑油を潤滑油路31が有する導入油路32に流すことが可能になっている。
この実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。車両1の走行時には、動力源であるエンジン3やモータジェネレータ5を駆動させて動力を発生させることにより走行する。このうち、エンジン3で発生した動力は入力軸16に入力されて入力軸16が回転する。この入力軸16は、動力分割遊星歯車21のプラネタリキャリア25に接続されているため、入力軸16が回転した場合、入力軸16と共にプラネタリキャリア25も回転する。このようにプラネタリキャリア25が回転した場合、その回転はプラネタリキャリア25が支持するプラネタリギア24を介してリングギア23に伝達され、リングギア23の外周側に設けられるカウンタドライブギア48から減速機構50に伝達される。減速機構50に伝達された回転は、減速機構50で回転速度を減速してトルクを増大させた後、差動装置55に伝達される。差動装置55に伝達された回転は、左右の駆動軸61に分配して駆動軸61に伝達され、駆動軸61から駆動輪62に伝達される。これにより、車両1は走行する。
また、エンジン3で発生した動力は、動力分割遊星歯車21のプラネタリギア24が自転、または回転中心軸65を中心として公転した際に、プラネタリギア24からサンギア22に伝達され、サンギア22から第1モータジェネレータ6の駆動軸7に伝達されることにより、第1モータジェネレータ6に伝達可能になっている。このようにエンジン3で発生した動力が伝達された第1モータジェネレータ6は、この動力によって、第2モータジェネレータ8を駆動させる電気を発電する、或いは、車両1に搭載されるバッテリ(図示省略)に充電する電気を発電する。
さらに、車両1の減速時には、車両1の慣性に伴う駆動輪62の動力が差動装置55から減速機構50に伝達され、減速機構50から動力分割遊星歯車21のリングギア23に伝達される。リングギア23に伝達された動力は、動力分割遊星歯車21のプラネタリギア24を介してサンギア22に伝達され、サンギア22から第1モータジェネレータ6に伝達可能になっている。これにより、第1モータジェネレータ6で発電することができ、車両1の減速時の慣性力によって発電しながら行う制動である回生制動を行うことができる。
また、第2モータジェネレータ8で発生した動力は、第2モータジェネレータ8の駆動軸9から減速遊星歯車41のサンギア42に伝達されて、サンギア42が回転する。このサンギア42の回転は、減速遊星歯車41のプラネタリギア44を介してリングギア43に伝達され、リングギア43の外周側に設けられるカウンタドライブギア48から減速機構50に伝達される。これにより、エンジン3の動力が動力分割遊星歯車21を介して減速機構50に伝達された場合と同様に、動力が減速機構50から差動装置55を経て駆動軸61に伝達され、さらに駆動輪62に伝達されることにより、車両1は走行する。
これらのように、エンジン3で発生した動力、及び第2モータジェネレータ8で発生した動力は、共に駆動輪62に伝達可能になっており、また、エンジン3で発生した動力や車両1の走行時の慣性力が第1モータジェネレータ6に伝達されることにより、第1モータジェネレータ6で発電をすることができる。
これらのように車両1の走行時はエンジン3や第2モータジェネレータ8で動力を発生させたり、第1モータジェネレータ6で発電させたりすることにより車両1は走行可能になっているが、車両1の走行時には、これらのエンジン3、モータジェネレータ5は、ECU10により協調制御を行う。このため、車両1の走行時には常にエンジン3を運転させているのではなく、必要に応じて運転させたり停止させたりする。これにより、駆動装置15の入力軸16は、車両1の走行中に回転したり停止したりする。
図5は、プラネタリキャリアが回転している場合における状態を示す説明図である。図6は、図5のB−B矢視図である。ここで、遊星歯車機構で構成される動力分割遊星歯車21の潤滑について説明する。動力分割遊星歯車21の潤滑、詳しくは、動力分割遊星歯車21が有するプラネタリギア24の回転部分の潤滑は、入力軸16が回転している場合と停止している場合とで異なっている。まず、エンジン3が運転することにより入力軸16が回転している場合について説明すると、エンジン3の運転中は入力軸16の入力軸油路17に潤滑油を供給するオイルポンプも作動するため、入力軸油路17内に潤滑油が供給される。入力軸油路17内に供給された潤滑油は、入力軸油路17に連通する径方向油路18にも流れる。この径方向油路18は、入力軸16の径方向に形成されているため、径方向油路18に流れた潤滑油は、入力軸16の回転による遠心力により、入力軸16の外部に放出され、そのまま径方向における外方に向かう(図5及び図6の矢印F)。
径方向油路18から放出された潤滑油は、このように入力軸16の径方向における外方に向かうが、この方向には、動力分割遊星歯車21のプラネタリキャリア25に接続されたキャッチタンク70が位置している。このキャッチタンク70は、キャッチタンクシャフト90によってプラネタリシャフト30に接続されているが、入力軸16が回転した場合には、入力軸16に接続されているプラネタリキャリア25も回転し、この回転に伴いプラネタリシャフト30も回転中心軸65を中心として公転する。
これにより、プラネタリシャフト30に接続されているキャッチタンク70も回転中心軸65を中心として公転するが、キャッチタンク70はキャッチタンクシャフト90を中心として回動可能に設けられている。また、キャッチタンク70には錘85が設けられており、正面壁部側穴部77を境として開口部80側よりも錘85側の方が、重量が重くなっている。このため、キャッチタンク70が回転中心軸65を中心として公転し、キャッチタンク70に遠心力が作用した場合には、回転中心軸65を中心とする径方向における外方に錘85側が位置するようにキャッチタンク70はキャッチタンクシャフト90を中心として回動する。キャッチタンク70がこのように回動した場合には、キャッチタンク70の開口部80は、回転中心軸65を中心とする径方向における内方を向くように回動する。
入力軸16の回転時には、キャッチタンク70は、開口部80が回転中心軸65を中心とする径方向における内方を向くように回動するため、入力軸16の径方向油路18から放出された潤滑油が径方向における外方に向かい、キャッチタンク70が位置している部分に到達した場合には、到達した潤滑油は、開口部80からキャッチタンク70の内部に入る。
このキャッチタンク70は、回転中心軸65を中心として公転しているため遠心力が作用しているが、潤滑油がキャッチタンク70内に入った場合、遠心力は、この潤滑油にも作用する。このため、キャッチタンク70の内部に入った潤滑油は開口部80から離れて、回転中心軸65を中心とする径方向における外方側、即ち、キャッチタンク70内における錘85側に流れ、キャッチタンク70内に溜まる。
また、プラネタリシャフト30に形成される導入油路32は、キャッチタンク70の内部に対して開口している。このため、潤滑油がキャッチタンク70内に溜まった場合、この溜まった潤滑油は、キャッチタンク70内から導入油路32に流れる。キャッチタンク70内から導入油路32に流れた潤滑油は導入油路32を伝わって、導入油路32に連通している供給油路33に流れる。この供給油路33は、プラネタリシャフト30及び導入油路32を貫通しているため、導入油路32を貫通して導入油路32からプラネタリシャフト30の外周面に向かって形成される2方向の供給油路33のうち、一方の供給油路33は、導入油路32よりも、回転中心軸65を中心とする径方向における外方に位置している。入力軸16が回転をしている場合には、プラネタリキャリア25も回転しており、プラネタリキャリア25に接続しているプラネタリシャフト30は、回転中心軸65を中心として公転している。このため、プラネタリシャフト30にも遠心力が作用しており、プラネタリシャフト30の潤滑油路31を流れる潤滑油にも遠心力が作用しているため、供給油路33に流れた潤滑油は、導入油路32から2方向に形成される供給油路33のうち、回転中心軸65を中心とする径方向における外方に位置している供給油路33に主に流れる。
この供給油路33は、プラネタリシャフト30の外周面に開口しているため、供給油路33に流れた潤滑油は、プラネタリシャフト30から流出する。供給油路33からは、このように潤滑油が流出するが、プラネタリシャフト30の周囲にはニードルベアリング35が設けられている。このため、潤滑油は、ニードルベアリング35の各部に流れて各部を潤滑する。具体的には、潤滑油は、ニードル36とプラネタリシャフト30との間やニードル36とプラネタリギア24との間、さらに、ニードル36の端部とスペーサ37との間やニードル36の端部とワッシャ38との間に供給され、これらの部分を潤滑する。このように、エンジン3が運転をすることにより、入力軸16が回転をしている場合には、遠心力によってキャッチタンク70内に溜められた潤滑油により、プラネタリギア24とプラネタリシャフト30との間の潤滑部分を潤滑する。
これに対し、エンジン3が停止し、入力軸16の回転が停止した場合には、入力軸16に接続されている動力分割遊星歯車21のプラネタリキャリア25も回転が停止する。さらに、エンジン3の停止に伴い、入力軸16に形成される入力軸油路17に潤滑油を供給するオイルポンプも停止する。これにより、入力軸油路17に潤滑油は供給されなくなり、また、入力軸油路17内や径方向油路18内にある潤滑油は、入力軸16の回転が停止することにより遠心力が作用しなくなるので、入力軸16の外部に流出しなくなる。
エンジン3が停止して入力軸16やプラネタリキャリア25の回転が停止した場合には、このように入力軸16から潤滑油が流出しなくなるため、動力分割遊星歯車21のプラネタリキャリア25に接続されるキャッチタンク70には、入力軸16から潤滑油が流入しなくなるが、エンジン3が停止しても第2モータジェネレータ8の動力により車両1が走行をしている場合には、駆動装置15の減速遊星歯車41や減速機構50や差動装置55が作動する。このため、入力軸16の回転が停止することに伴いプラネタリキャリア25の回転が停止する場合でも、第2モータジェネレータ8が動力を発生したり、車両1が慣性走行をしたりする場合には、動力分割遊星歯車21のリングギア23は回転をするため、動力分割遊星歯車21のプラネタリギア24は、リングギア23の回転が伝達されることにより自転したり公転したりする。
ここで、駆動装置15が有する各機器は、駆動装置15のハウジング内に設けられているが、これらの各機器が作動をする際における潤滑は、上記のオイルポンプで潤滑油を各部に供給することに加え、駆動装置15が有する機器が、ハウジング内に溜められている潤滑油を作動時に跳ね上げることによっても行われる。つまり、駆動装置15が有する機器が作動することにより跳ね上げられた潤滑油が、駆動装置15のハウジング内を飛び散り、この飛び散った潤滑油が各機器に供給されることにより、潤滑が行われる。
具体的には、駆動装置15のハウジング内に溜められている潤滑油には、駆動装置15が有する機器のうち差動装置55の一部が浸っている。この差動装置55は駆動輪62が接続される駆動軸61が接続されているため、車両1が走行をしていれば、エンジン3やモータジェネレータ5の運転状態に関わらず作動する。このため、車両1の走行時には、駆動装置15内の潤滑油は動力源の運転状態に関わらず差動装置55により跳ね上げられる。これにより、駆動装置15が有する各機器には潤滑油が供給され、各機器は、動力源の運転状態に関わらず、供給された潤滑油により潤滑される。
このように、車両1が走行状態の場合には、動力源の運転状態に関わらず潤滑油は差動装置55で跳ね上げられることにより駆動装置15の各機器に供給されるため、動力分割遊星歯車21に対しても供給されるが、その際に潤滑油は、動力分割遊星歯車21の外側から動力分割遊星歯車21に対して供給される。動力分割遊星歯車21に対して外側から潤滑油が供給された場合、即ち、回転中心軸65を中心とする径方向における外方から動力分割遊星歯車21に対して潤滑油が供給された場合、この潤滑油は、キャッチタンク70に対しても、動力分割遊星歯車21の外側からキャッチタンク70の方向に向かう。このように、動力分割遊星歯車21の外側からキャッチタンク70の方向に向かい、キャッチタンク70が配設されている部分に到達した潤滑油の一部は、重力により上方から下方に向かう向きで、キャッチタンク70が位置している部分に到達する(図2及び図3の矢印S)。
ここで、入力軸16の回転が停止している場合のキャッチタンク70について説明すると、入力軸16の回転が停止している場合には、入力軸16に接続されているプラネタリキャリア25も回転が停止する。このため、プラネタリキャリア25に伴って回転中心軸65を中心として公転するプラネタリシャフト30の公転が停止し、プラネタリシャフト30に接続されているキャッチタンク70の公転も停止するため、キャッチタンク70には遠心力が作用しなくなる。
このキャッチタンク70は、キャッチタンクシャフト90を中心として回動可能に設けられており、また、キャッチタンク70には錘85が設けられているため、キャッチタンク70に遠心力が作用しなくなった場合には、キャッチタンク70は、錘85側が下方側に位置するようにキャッチタンクシャフト90を中心として回動する。これによりキャッチタンク70は、錘85側が下方側に位置し、開口部80側が上方を向く向きになって停止する。このため、動力分割遊星歯車21の外側からキャッチタンク70の方向に向かい、上方から下方に向かう向きでキャッチタンク70が位置している部分に到達した潤滑油は、開口部80からキャッチタンク70の内部に入る。
入力軸16の回転が停止した状態のキャッチタンク70には遠心力が作用していないため、潤滑油がキャッチタンク70内に入った場合には、潤滑油は重力により下方に流れる。即ち、キャッチタンク70内に入った潤滑油は、キャッチタンク70内における錘85側に流れ、キャッチタンク70内に溜まる。
また、プラネタリシャフト30に形成される導入油路32は、キャッチタンク70の内部に対して開口しているため、このように重力によって潤滑油がキャッチタンク70内に溜まった場合には、プラネタリキャリア25の回転時に潤滑油が遠心力によってキャッチタンク70内に溜まった場合と同様に、溜まった潤滑油はキャッチタンク70内から導入油路32に流れる。
また、導入油路32に流れた潤滑油が、導入油路32に対して供給油路33が接続されている部分に流れた場合、潤滑油は導入油路32から供給油路33に流れるが、潤滑油が供給油路33に流れた場合、潤滑油は主に重力によって下方に流れる。このため潤滑油は、導入油路32からプラネタリシャフト30の外周面に向かって形成される2方向の供給油路33のうち、主に導入油路32よりも下方に位置する供給油路33に流れる。供給油路33に流れた潤滑油は、プラネタリシャフト30から流出し、入力軸16が回転をしている場合と同様に、ニードルベアリング35を潤滑する。このように、エンジン3の運転が停止することにより、入力軸16やプラネタリキャリア25の回転が停止している場合には、差動装置55で跳ね上げられた潤滑油がキャッチタンク70内に入り、キャッチタンク70内に溜められた潤滑油により、プラネタリギア24とプラネタリシャフト30との間の潤滑部分を潤滑する。
以上の遊星歯車機構の潤滑構造は、開口部80から入る潤滑油を溜めることができるキャッチタンク70を有しており、このキャッチタンク70は、回動可能に設けられていると共に、開口部80側と、その反対側とで、重量差を有して形成されている。このため、プラネタリキャリア25の回転時には、当該プラネタリキャリア25と一体となって回転可能なキャッチタンク70は、遠心力によって重量が重い側が、回転の径方向における外方に位置する状態に回動する。また、プラネタリキャリア25の回転の停止時には、キャッチタンク70も回転が停止するので、重量が重い側が下方に位置する状態に回動する。これらのように、キャッチタンク70は、開口部80側とその反対側との重量差により、プラネタリキャリア25の回転状態に応じて、異なる状態に回動する。
また、遊星歯車機構により構成される動力分割遊星歯車21を潤滑する潤滑油は、プラネタリキャリア25の回転状態に応じて潤滑の経路、或いは潤滑の手法が異なるため、プラネタリキャリア25の回転状態に応じた潤滑の経路と、プラネタリキャリア25の回転状態に応じたキャッチタンク70の回動状態とを合わせることにより、プラネタリキャリア25が回転しているか否かに関わらず、キャッチタンク70で潤滑油を溜めることができる。また、このキャッチタンク70は、溜めた潤滑油を、プラネタリシャフト30に形成された潤滑油路31に流すことができるので、これらにより、プラネタリキャリア25が回転をしている場合でも、回転が停止をしている場合でも、キャッチタンク70で潤滑油を溜め、この溜めた潤滑油を潤滑油路31に流して潤滑油路31から所望の潤滑部に対して潤滑油を供給することができる。この結果、回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる。
また、このようにプラネタリキャリア25に、回動可能に設けられていると共に、開口部80側と、その反対側とで、重量差を有して形成されているキャッチタンク70を接続することによって、回転状態に関わらず所望の潤滑部に対して潤滑油を供給することにより、入力軸16やプラネタリキャリア25の回転状態に応じて作動するオイルポンプ等の別の装置を新たに設けることなく、潤滑を行うことができる。この結果、回転状態に関わらず安定して潤滑を行う際におけるコストの上昇を抑制することができ、また、新たな装置の制御を行う必要が無いので、制御が複雑化することを抑制することができる。
また、キャッチタンク70は、当該キャッチタンク70の回動の中心よりも開口部80が位置する側の反対側が、開口部80側よりも重くなっているので、プラネタリキャリア25の回転時には、遠心力によって開口部80が位置する側の反対側が、回転中心軸65を中心とする径方向における外方に位置する向きに回動する。このため、プラネタリキャリア25の回転時には、開口部80は、回転中心軸65を中心とする径方向における内方を向いた状態になる。これにより、プラネタリキャリア25の回転時に、回転の径方向におけるキャッチタンク70の内方から遠心力によって径方向における外方に向かう潤滑油を、開口部80で受けることができる。また、プラネタリキャリア25の回転時にはキャッチタンク70も回転するため、開口部80で受けることによりキャッチタンク70内に入った潤滑油にも遠心力が作用する。このため、この潤滑油は、回転中心軸65を中心とする径方向における外方に向かい、開口部80が位置する側の反対側に移動する。これにより、潤滑油はキャッチタンク70内に溜まる。
また、プラネタリキャリア25の回転の停止時には、キャッチタンク70には遠心力が作用しなくなるため、キャッチタンク70は、開口部80側よりも重くなっている、開口部80が位置する側の反対側が重力により下方に位置する向きに回動する。このため、プラネタリキャリア25の回転の停止時には、開口部80は上方を向いた状態になる。これにより、駆動装置15の他の機器の作動によってキャッチタンク70の周囲に飛散し、重力で落下する潤滑油を開口部80で受けることができる。キャッチタンク70が停止した状態でキャッチタンク70内に潤滑油が入った場合、潤滑油は重力によってキャッチタンク70内における下方、即ち、開口部80が位置している側の反対側に移動するため、潤滑油はキャッチタンク70内に溜まる。従って、より確実に回転状態に関わらずキャッチタンク70で潤滑油を受けることができ、キャッチタンク70で潤滑油を溜めることができる。この結果、より確実に回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる。
また、キャッチタンク70に、開口部80が位置する側の反対側に錘85を設けているので、回動の中心よりも開口部80が位置する側と開口部80が位置する側の反対側とで、より確実に重量差を設けることができる。これにより、プラネタリキャリア25の回転時には、開口部80を、回転中心軸65を中心とする径方向における内方側に向けることができ、プラネタリキャリア25の回転の停止時には、開口部80を上方に向けることができる。従って、より確実に回転状態に関わらずキャッチタンク70で潤滑油を受けることができ、キャッチタンク70で潤滑油を溜めることができる。この結果、より確実に回転状態に関わらず安定して潤滑を行うことができる。
なお、キャッチタンク70は、プラネタリシャフト30の軸方向に見た場合における形状が、略半円状の形状で形成されているが、キャッチタンク70は、これ以外の形状で形成されていてもよい。キャッチタンク70は、開口部80から入り込んだ潤滑油を溜めることが可能に設けられると共に溜めた潤滑油をプラネタリシャフト30の潤滑油路31に流すことができ、且つ、回動可能に設けられ、さらに、開口部80側と、その反対側とで、重量差を有して形成されていれば、その形状は問わない。
また、キャッチタンク70は、開口部80が位置する側の反対側に錘85を設けることにより、開口部80側と、その反対側とで重量差を有するように設けているが、錘85を設けること以外により重量差が有するようにしてもよい。例えば、キャッチタンク70を構成する部材の板厚を、開口部80側よりも、開口部80が位置する側の反対側の方が厚くなるようにすることにより、重量差を有するようにしてもよい。キャッチタンク70は、開口部80側と、その反対側とで、重量差を有していればよく、重量差を有するための手法は問わない。
また、キャッチタンク70は、側壁部72がプラネタリキャリア25、またはプラネタリシャフト30に接触することにより、正面壁部71と側壁部72とプラネタリキャリア25及びプラネタリシャフト30とによって潤滑油を溜めることができる空間を画成しているが、キャッチタンク70は、プラネタリキャリア25やプラネタリシャフト30を用いずに、単体で潤滑油を溜めることができるように形成してもよい。キャッチタンク70は、開口部80から入った潤滑油を溜めることができ、溜めた潤滑油をプラネタリシャフト30の潤滑油路31に流すことができるように設けられていれば、潤滑油を溜める部分の形態は問わない。
また、実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造では、動力分割遊星歯車21が有するプラネタリギア24は3つ設けられており、キャッチタンク70は、プラネタリギア24に合わせて3つ設けられているが、プラネタリギア24及びキャッチタンク70の数は、3つ以外でもよい。キャッチタンク70は、プラネタリギア24の数に関わらず、プラネタリギア24を自転可能に支持するプラネタリシャフト30に形成される潤滑油路31に潤滑油を供給可能に設けることにより、プラネタリギア24がいくつ設けられている場合でも、プラネタリギア24とプラネタリシャフト30との間の潤滑部に潤滑油を安定して供給することができる。
また、実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造では、駆動装置15のハウジング内に溜められている潤滑油に差動装置55の一部が浸っており、駆動装置15が有する各機器の潤滑は、差動装置55の作動時に差動装置55が潤滑油を跳ね上げて潤滑油が各部に供給されることにより行っているが、各機器の潤滑は、これ以外により行ってもよい。例えば、差動装置55以外の機器で潤滑油を跳ね上げることにより潤滑を行ってもよく、また、機器が作動することによる跳ね上げ以外の手法によって潤滑油を各機器に供給し、潤滑を行ってもよい。
また、実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造では、ハイブリッド車の駆動装置15が有する動力分割遊星歯車21の潤滑構造について説明しているが、本発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、動力分割遊星歯車21以外の遊星歯車機構に適用してもよい。本発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、遊星歯車機構の作動時に、プラネタリキャリア25が回転したり停止したりする遊星歯車機構の潤滑構造であれば、その遊星歯車機構の用途は問わない。
以上のように、本発明に係る遊星歯車機構の潤滑構造は、より確実にプラネタリギアの回転部分を潤滑する場合に有用であり、特に、車両の走行中に入力軸の回転が停止する状態が存在する遊星歯車機構に適している。
実施例に係る遊星歯車機構の潤滑構造を備える車両の概略図である。 図1に示す動力分割遊星歯車の詳細図である。 図2のA−A矢視図である。 図2に示すキャッチタンクの斜視図である。 プラネタリキャリアが回転している場合における状態を示す説明図である。 図5のB−B矢視図である。
符号の説明
1 車両
3 エンジン
5 モータジェネレータ
6 第1モータジェネレータ
8 第2モータジェネレータ
15 駆動装置
16 入力軸
20 動力分割統合機構
21 動力分割遊星歯車
24 プラネタリギア
25 プラネタリキャリア
30 プラネタリシャフト
31 潤滑油路
35 ニードルベアリング
41 減速遊星歯車
50 減速機構
55 差動装置
61 駆動軸
62 駆動輪
65 回転中心軸
70 キャッチタンク
71 正面壁部
72 側壁部
75 支持部材
76 軸受部
77 正面壁部側穴部
78 軸受部側穴部
80 開口部
85 錘
90 キャッチタンクシャフト
91 キャッチタンク側固定部
92 プラネタリシャフト側固定部

Claims (3)

  1. 回転中心軸を中心として回転可能に設けられた回転部と、
    前記回転部に接続され、且つ、前記回転部と一体となって回転可能に設けられていると共に潤滑油を潤滑部に供給する潤滑油路が形成された潤滑部材と、
    前記潤滑油が入り込むことが可能な開口部を有し、前記開口部から入り込んだ前記潤滑油を溜めることが可能に設けられると共に溜めた前記潤滑油を前記潤滑油路に流すことができ、且つ、前記回転部に接続されると共に前記回転部と一体となって回転可能に設けられており、さらに、前記潤滑部材を通る回動軸を中心として回動可能に設けられると共に回動の中心よりも前記開口部が位置する側と前記開口部が位置する側の反対側とで重量差を有しているキャッチタンクと、
    を備えることを特徴とする遊星歯車機構の潤滑構造。
  2. 前記キャッチタンクは、回動の中心よりも前記開口部が位置する側の反対側は前記開口部側よりも重くなっていることを特徴とする請求項1に記載の遊星歯車機構の潤滑構造。
  3. 前記キャッチタンクは、回動の中心よりも前記開口部が位置する側の反対側に錘を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の遊星歯車機構の潤滑構造。
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