JP5130256B2 - 室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置 - Google Patents

室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置 Download PDF

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Description

本願発明は、室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置に関する。なお、ここでは「サムターン錠」を住宅内部におけるハンドル錠の施錠装置の意味合いで用いる。
建物の内外の扉如何を問わず、建物の出入口又はトイレ、寝室などの室内の出入口に設けた室内扉を、扉が開いている時に施錠して、その後に扉を不注意に閉じた際に締め出し事態が発生する場合がある。そこで、締め出し事態を解消することを目的とした従来例としては、例えば特開2001−146865公報が存在する。しかしながら、この公報に記載の実施例は、主として建物の出入口に設けた外扉の扉錠に相応しいものである。何故ならば、該扉錠はラッチ錠の他に鎌錠も備え、錠箱内にはラッチ軸と交差する縦長状のスライダー板を設け、このスライダー板の上下部に、サムターンダルマ及び鎌片をそれぞれロック状態に係止する係合部をそれぞれ形成しているからである。
しかして、上記構成の扉錠に於いて、締め出し事態を防止するために、二段構えの施錠を必要としている。すなわち、始めに、内外いずれかのレバーハンドルをラッチ突出状態から上向きに回動操作して第1施錠をし、次いで、サムターン又は鍵を用いて第2施錠を行う。
上記の実施例の構造は複雑であるが、要は、施錠時に二段階の施錠操作をすることにより、不注意による各施錠片の施錠を予備的に防止し、これにより締め出し事態(インナーロック)の発生を極力防止することにある。
しかしながら、扉錠の施錠機構が複雑化すると、まず製造コストがかかるので問題である。次にインナーロックの防止を目的とするという点では、その目的に斬新性を見出すことができるが、施錠片を複数個設けるので、解錠の際には逆に鍵が必要となる。
すなわち、インナーロックの場合に鍵、ピン等を操作して解錠しなければならないので面倒である。
そこで、現在、トイレ、寝室などの室内の出入口に設けた室内扉に於いて、合理的機構により、締め出し事態(インナーロック)が発生しない扉錠の出現、特に室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置の要望されている。
実開平6−71811号公報
本願発明の第1の目的は、室内扉の閉戸時における締め出し事態を防止することである。具体的な下位概念の目的として、本願発明は、不注意、或いは子供の戯れにより、寝室、トイレ等から出た状態で室内扉を閉じた場合にラッチが後退すると、自動的にサムターン錠の施錠が解錠状態になることを目的とする。第2の目的は、第1の目的を達成しながら、寝室、トイレ等に入室した場合に、当該室内からサムターン錠を簡単に施錠することができることである。第3の目的は、作動杆及びサムターンダルマに対してリリース構成部材を合理的に配設し、錠箱内のスペースを有効的に活用することである。第4の目的は、部品点数を極力少なくし、組立ての容易化を図ることである。これにより安価に製造することもできる。
本願発明の室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置は、錠箱5の内部空間の中央部にラッチ11の作動杆15Aを水平状態に配設し、前記作動杆を基準にして前記内部空間の上側か下側の一方に、その先端部が該作動杆と係合するラッチカム70Aを回転自在に設け、これに対して、前記ラッチカムが存在する反対側の前記内部空間に、サムターンダルマ50A用のリリース構成部材31A並びに前記ラッチカム用のロック片60Aをそれぞれ配設し、該サムターンダルマ50A用リリース構成部材は、前記作動杆に対して係脱機能を有する第1作動ギヤ32Aと、この第1作動ギヤ32Aと前記サムターンダルマとの間に配設されかつ仲介伝達機能を有する第2作動ギヤ40Aとから成り、前記ロック片60Aは、支軸61Aに軸支されていると共に該支軸を基準にして一方の方向に延在する第1係合部65Aと、該第1係合部に対して他の方向に延在する指状第2係合部66Aとを有し、さらに、前記第1係合部は前記ラッチカム70Aの先端部の被係合部と係脱可能であり、一方、前記指状第2係合部66Aは前記サムターンダルマの駆動腕51Aと係脱可能であり、室内扉の閉戸時、前記ラッチが戸枠の縁に当って後退すると、前記リリース構成部材が前記作動杆の後退動に基づいて協働回転することにより、前記サムターンダルマの駆動腕が回転位置変位して前記指状第2係合部66Aを押圧し、これにより前記ラッチカム用ロック片60Aが係合解除方向へ回転すること(係合解除状態となる)ことを特徴とする。なお、ここで「操作部材」には、レバーハンドルのみならずノブも当然に含まれる。
(1)寝室などの室内の出入口に設けた室内扉を、扉が開いている時に施錠して、その後に扉を不注意に閉じた際に締め出し事態が発生する場合があるが、本願発明では、このような室内扉の閉戸時における締め出し事態を防止することができる。
(2)例えば不注意、或いは子供の戯れにより、寝室、トイレ等から出た状態で室内扉を閉じた場合にラッチが後退すると、自動的にサムターン錠の施錠が解錠状態になるので、鍵、ピン、コインなどでサムターン錠を解錠状態にする必要がない。
(3)発明の主たる目的を達成しながら、寝室、トイレ等に入室した場合に、当該室内からサムターン錠を簡単に施錠することができる。
(4)作動杆及びサムターンダルマに対してリリース構成部材を錠箱の内部空間に合理的(一方向)に配設したので、錠箱内のスペースを有効的に活用することができる。
(5)部品点数を極力少なくし、組立ての容易化を図ることができる。したがって、安価に製造することができる。
図1乃至図14は分割前の実施例を示す各説明図。図13及び図14は分割前の実施例の作用を説明する概略説明図。図15乃至図19は請求項に含まれる分割後の実施例を示す各説明図。
室内扉の閉戸時における正面から見た解錠状態の説明図。なお、ここではケース蓋を開いた状態を正面とする。 ラッチの平面からの説明図。 作動杆の斜視からの説明図。 作動杆の正面からの説明図。 作動杆の平面からの説明図。 レバーの正面からの説明図。 レバーの右側面からの説明図。 スライダーの正面からの説明図。 スライダーの平面からの説明図。 サムターンダルマの右側面からの説明図。 ロック片の正面からの説明図。 ロック片の右側面からの説明図。 サムターン錠の施錠時の概略説明図。 サムターン錠の解錠時の概略説明図。 本願発明の実施形態の一例であり、室内扉の閉戸時における正面から見た解錠状態の説明図。 作動杆とリリース構成部材の第1作動ギヤを示す斜視図。 ロック片の一例を示す説明図。 サムターン錠の施錠時の概略説明図。 サムターン錠の解錠時の概略説明図。
図1乃至図14は、分割前の実施例を示す各説明図である。まず、環境部材について簡単に説明する。1は寝室、トイレ等の出入口の戸枠、2はストライクを有する受け金具、3は戸枠の縁(直接的にはストライクも含まれる)、4は蝶番を介して戸枠に取付けられかつ水平方向に回動して出入口を開閉する室内扉、5は室内扉の戸先に設けられかつサムターン錠の締め出し防止装置Xを備えた錠箱である。
次に錠箱5について簡単に説明する。錠箱5は、普通一般にケース身5aと、このケース身5aの一側開口を閉鎖するケース蓋5bとから成るが、ここでは細部の図示を省略する。
各構成が組み込まれるケース身5aには、複数個の軸孔、軸筒、水平案内部(例えば水平案内溝)などが設けられているが、発明の特定事項に直接的に関係のない事項の説明は割愛する。そこで、錠箱5の主な構成部分を説明すると、6はフロント、7は長板状の取付け板、8は取付け板に一体成形されたケース身5aのケース部である。
次にサムターン錠の締め出し防止装置Xを説明する。11はフロント6を基準にして出没するラッチである。このラッチ11は、図2(平面図)で示すように、係合頭部12と、この係合頭部12に一体的に設けられたラッチ軸13とから成り、前記係合頭部12は、戸枠1の縁部3に当る傾斜状摺接面12aと、この傾斜状摺接面12aと交差し、閉戸時に受け金具2のストライクに係止される係合面(衝止面)12bと、この係合面12bと直交する後壁面12cとを有している。
また前記ラッチ軸13は、その後端部に環状溝に連設する鍔状嵌合部13aを有している。ラッチ11は、閉戸時に戸枠1の縁部3に当って後退する機能を有するのであれば、その形態や機能を特に限定するものではない。したがって、後退しながら回動する反転ラッチでも良い。なお、ラッチ11はフロント6並びに取付け板7に形成した開口窓乃至取付け板7及びケース部8に対向壁状に形成されたラッチ枠部14内に設けられている。
15はラッチの後方に水平自在に配設された水平杆状の作動杆である。作動杆15の全体的な形態は、図3で示すように端面矩形状の短い角材形状である。本実施例ではラッチ枠部14に水平方向に所要の空間を有して連設する作動杆枠部16内にラッチバネ17に付勢された状態で組み込まれている。
図3は作動杆の斜視からの説明図、図4はその正面からの説明図、図5は平面からの説明図であるが、これらの各説明図を参照にすると、21は作動杆15の先端部に形成されたラッチ軸13用の段差状被嵌合溝で、この被嵌合溝21に前述したラッチ軸13の環状溝を有する鍔状嵌合部13aが嵌め込まれる。
一方、22は作動杆15の後端部の壁面に形成されたラッチバネ用のバネ端収納凹所(バネ端支持部)で、このバネ端収納凹所22と作動杆枠部16の後壁との間にラッチ11を間接的に付勢するラッチバネ17が横状態に組み込まれている。
また23は作動杆15の底部の後端部寄り一部に横方向に沿って形成され、かつ、切欠部内の前方側に垂直或いは傾斜状の被係合面24を有するレバー逃し用切欠部である。
さらに、25は一側壁(図3を基準にすると正面の壁面)の先端部寄り一部に上端部の縁辺から底部付近に至る所まで形成されたやや幅広の係合溝で、この幅広係合溝25にはケース部8の上部側に垂れ下がるように配設されたラッチレバーの自由端部が係合する。
31は作動杆を基準にして錠箱5或いはケース部8内の下方に配設されたリリース構成部材である。このリリース構成部材31は、作動杆15の被係合面24に先端部の係合爪部が係合するように固定軸34に軸支されたプレート状或いは腕杆状のレバー32と、このレバー32の下端部に先端部側が係合するように設けられ、かつ、水平方向に摺動するプレート状のスライダー40とから構成されている。
図6(正面図)及び図7(右側面図)はレバー32の一例を示す。これらの各図を参照にすると、35は上端部に形成された軸孔、36は上端部の一部に半径方向に突設された係合爪部、37は下端部に突設された小突起軸、38は小突起軸とは反対側に突設された摺接部である。前記係合爪部36は、サムターン施錠時に作動杆15の被係合面24に対向する。本実施例では、作動杆15の被係合面24はレバー逃し用切欠部23の一部を構成するために、ラッチ11の後退動により作動杆15がラッチバネ17のバネ力に抗して後退した時は、作動杆15の被係合面24に押されながら固定軸34を支点に回動する。
図8(正面図)及び図9(平面図)は、外観上ピストル形状のスライダー40の一例を示す。横長のスライダー40は、本実施例では錠箱5の下方に配設されたレバー32とサムターンダルマ50との間に介在し、室内扉4の閉戸時にレバー32に連動してサムターンダルマ50の駆動腕51をロック片60から引き離す役割を果す(図1,図14を参照)。したがって、スライダー40には、両方の部材32,50に関係する複数個の係合部或いは被係合部(係合溝、係合孔、係合突起など)が設けられている。
すなわち、41は幅広の先端部の下部に形成された第1の垂直案内長孔で、この第1の垂直案内長孔41にはレバー32の小突起軸37が係合する。また42は後端部に形成された第2の垂直案内長孔で、この第2の垂直案内長孔42にはサムターンダルマ50の駆動腕51に突設した突起軸52が係合する。43はスライダー33の前後の適宜部位に突設され、かつ、ケース部8の内壁面に形成された複数本の水平案内溝にそれぞれ係合するスライダー案内軸である。
前記サムターンダルマ50は、図10で示すように、錠箱5の下部に形成された図示しない嵌合孔に嵌合する左右一対の筒状嵌合部53,53と、これらの筒状嵌合部の間に位置する大径筒状部54と、この大径筒状部54の外周壁の一部から半径方向に延びる前述の駆動腕51と、この駆動腕51の先端部に突設した前述の突起軸52と、この突起軸52の形成位置とは反対でかつ大径筒状部乃至駆動腕51の一側壁に連設形成した山形状のバネ受け部55とから成る。
56はサムターンダルマ50を所定位置に押さえ付けるサムターンダルマバネで、このサムターンダルマバネ56は、図1で示すように中央部が固定軸34に巻装されていると共に、その一端部が作動杆枠部16の下壁に圧接し、一方、その長い方の他端部は前記バネ受け部55に乗っかっている。サムターンダルマバネ56は、クリック機能を有する。
60はケース部8の後壁8aと作動杆枠部16の後壁16aとの間に設けられた支軸61に軸支されたラッチカム用ロック片である。このロック片60は、本実施例では、先端部が錠箱5の上部に設けられたラッチカム70に、一方、下端部がサムターンダルマ50の駆動腕51にそれぞれ係脱するようにケース部8の後壁8a側の中央部に配設されている。
図11(正面図)及び図12(右側面図)はラッチカム用ロック片の一例を示す。ロック片60は、任意形状の金属板を対向状態に折り曲げ、内部に復帰バネ62を内装するバネ収納空間63を形成している。64は錠箱5に横設軸架された支軸61用の軸孔、65はこの軸孔64を基準にした上方の第1係合部、一方、66は軸孔64を基準にした下方の第2係合部である。
しかして、前記第1係合部65はラッチカム70の角軸孔71を有する筒状嵌合部72の外周壁の一部に半径方向に突設された第1被係合部73に係脱する。ラッチカム70の前記被係合部73は、本実施例では魚の尻尾形状に形成され、サムターン施錠時にその中央部の窪み部分にロック片60の指状第1係合部65が係合する。
一方、前記第2係合部66は、ロック片60の一側壁下端部の一部を指状に延設することによって形成され、サムターン施錠時にサムターンダルマ50の駆動腕51の先端部に押し付けられる。67は所要の切欠空間68を有して前記第2係合部66に対向するロック片の当り部で、この当り部67は、サムターンの解錠時に作動杆枠部16の後壁16aに当る(ストッパー機能)。
前記ラッチカム70は図示しない内外のハンドルの操作によって回動可能であり、サムターンの解錠時に内外の操作ハンドルをそれぞれ操作すると回動する。本実施例では、ラッチカム70の第1被係合部73とは反対側に該被係合部73と同様の第2被係合部74が半径方向に突設されている。そして、この第2被係合部74には、ラッチカム作動腕76が水平移動可能に係合している。
さらに、分割前の実施例では、このラッチカム作動腕76が水平方向へ移動すると、前述したラッチレバー81が上方固定軸82を支点に揺動するように配設されている。なお、ラッチカム作動腕76やラッチレバー81は、本願発明の特定要件ではないので、詳細な説明は割愛する。
次に図13及び図14を参照に作用について説明する。まず、図1はトイレなどの室内扉4を閉じた時における扉錠(特にサムターン錠)の状態である。図1ではサムターンダルマ50の駆動腕51はロック片60の下方の第2係合部66から離れて左側に位置している(解錠状態)。
したがって、トイレに入った居住者が、サムターン錠を施錠したい時は、図示しないサムターンを施錠方向に回動すると、サムターンダルマ50は、図13の矢印で示すように時計方向に回動する。そうすると、その駆動腕51の先端部がロック片60の第2係合部66を押し付ける。これにより、ロック片60は復帰バネ62のバネ力に抗して反時計方向へと回動する。
その結果、ロック片60の人差し指状第1係合部65がラッチカム70の魚の尻尾状第1被係合部73に係合する。この時、当該室外から誰かが外側の操作レバーを回そうとしても、ラッチカム70がロック片60等にストッパーされているので、室内扉4を開けることができない。またこの時、リリース構成部材31は駆動腕51の動きに連動するので、スライダー40が右側(ロック片側)へと移動すると共に、反時計方向へと回動したレバー32の係合爪部36は作動杆15の被係合面24に対向する。
ところで、一般に居住者がトイレ等に入っている時に、このようにサムターン(サムターンダルマ)を施錠方向(時計方向)に回してロック片60をラッチカム70に係止させることには何ら問題はない。何故ならば、トイレ等から出る時は、必ずサムターンダマル50を解錠方向に戻し、ロック片60のロックを解かない限り、室内扉4を開けることができないからである。
しかしながら、日常の経験則として、例えば子供が当該室内の外にいて室内扉4を開いた場合に於いて、戯れ或いは不注意にサムターンを施錠方向へ回して室内扉4を閉める場合がある。また、大人であっても室内扉4を開いた場合に不注意によりサムターンを施錠方向へ回す場合もある。このように室外から室内扉を閉めた場合、いわゆる「締め出し事態」となり、室内扉4の外壁面側から、図示しないピン、コイン、鍵などを操作しない限り、容易にサムターン錠を解錠することができないことになる。
そこで、分割前の実施例に於いて、図14で示すように、室内扉4の閉戸時、ラッチ11が戸枠1の縁3に当って後退すると、リリース構成部材31が作動杆15の後退動に協働し、サムターンダルマ50の駆動腕51をロック片60の第2係合部66から引き離す。
すなわち、作動杆15がラッチ11に押され、かつ、ラッチバネ17のバネ力に抗して後退すると、レバー32は、その係合爪部36が作動杆15の被係合面24に押されるため、固定軸34を支点に時計方向へと回動する。レバー32が時計方向へと回動すると、スライダー40は矢印で示すようにフロント6側へ摺動する。この時スライダー40はサムターンダルマ50の駆動腕51を引っ張るので、駆動腕51はロック片60の第2係合部66から離れる。駆動腕51が第2係合部66から離れると、ロック片60は自由となり、復帰バネ62のバネ力により係合解除の方向へ自動的に回動する。したがって、室内扉4の閉戸時、ラッチ11が後退することにより、いわゆるインナーロックは常に解消される(常に図1の状態となる)。
分割前の実施例では、ロック片60は、固定枢軸61に枢支された回動するが、固定枢軸61は可動枢軸であっても良い。この場合、例えば錠箱5に可動枢軸用の案内長孔を形成する。しかして、固定枢軸61が錠箱5に案内される可動軸である場合には、サムターンダルマ50の駆動腕51がロック片60の第2係合部66から離れると、ロック片60は、復帰バネ62のバネ力により係合解除の方向へ移動する。
また作動杆15の後端部に形成したバネ端収納凹所22は、バネ端支持用の小突起であっても良い。その他、主たる部材の係合部と被係合部との関係は、単なる設計上の変更事項に過ぎない(均等事項である)。
さらに、本実施例では、作動杆に係合するサムターンダルマ用リリース構成部材を錠箱5の下方に組み込んでいるが、サムターンダルマを上方に配設し、一方、ラッチカムを下方に配設した実施例の場合には、サムターンダルマの配設位置に対応してリリース構成部材も上方に設けられる。
そこで、図15〜図19を参照してリリース構成部材を上方に組み込んだ本願発明の実施例(分割後の実施形態の一例)を説明する。なお、この分割後の実施例に於いて、前記分割前の実施例と同一の部分には、同一又は同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず分割前の実施例と分割後の実施例との違いを簡単に列挙すると、次のとおりである。作動杆15Aの形態が異なる点、ラッチバネ17Aの配設位置が異なる点、リリース構成部材31Aが作動杆15Aを基準にして錠箱5の一方(例えば上方)の空間スペースに組み込まれている点、リリース構成部材31Aが複数個の作動ギヤに置換されている点、ロック片に復帰バネに代えてサムターンタルマバネ56Aを装着した点(ロック片用の復帰バネが不要である点、もちろん、分割前の実施例と同様にロック片用の復帰バネを設けても良い)、ロック片60Aも錠箱5の一方の空間スペースに組み込まれている点、ラッチカム70Aが作動杆15Aを基準にして錠箱5の他方(例えば下方)の空間スペースに組み込まれている点である。その他の設計変更は、本願発明の本質的部分ではない。
次に主に異なる部材について説明する。図15は扉を閉じた状態に於いて、サムターンを施錠方向に廻していない解錠状態を示す。この図15と図1を比較すると明らかなように、分割後の実施例の作動杆15Aは、分割前の実施例のそれよりも長く、ラッチ枠14Aから作動杆枠部16Aを超えてケース枠部8の後壁8a付近にまで至る長杆状である。
そこで、図16は作動杆15Aとリリース構成部材31Aの作動ギヤ32Aの一つを示す。この作動杆15Aは、前述したようにラッチ11の後方に水平動自在に配設された水平杆状の作動杆である点は第1実施例と同様であるが、作動杆15Aの全体的な形態は、図15で示すように端面矩形状の長い角材形状である。この第2実施例では作動杆枠部16Aに押しバネ機能を有するラッチバネ17Aに付勢された状態で貫通状態に組み込まれている。
図16を基準に説明すると、23Aはレバーではなく、第1作動ギヤ32Aの突出係合部36Aが係合する作動ギヤ逃がし用切欠部である。この切欠部23Aは作動杆15Aの中央部の手前側上部に形成されている。したがって、24Aは前記第1作動ギヤ32Aの突出係合部36Aが係合する切欠部23Aの被係合面である。
22Aは作動杆15Aの後端部の壁面に突出形成されたラッチバネ用のバネ端支持部で、このバネ端支持部22Aと錠箱5の後壁8aとの間にラッチ11を間接的に付勢するラッチバネ17Aが横状態に組み込まれている。
25Aは作動杆15Aの向こう側の側壁に形成された被係合部或いは係合部(幅広の切欠部)で、この幅広切欠部25Aには、錠箱5の下方の空間スペースに組み込まれたラッチカム70Aの山形状係合部或いは被係合部73Aを有する先端部が突き抜けるように入り込んでいる。26は作動杆15Aの後端部寄りの下部に突設されたストッパーで、このストッパー26は作動杆枠部16Aの垂直部分に当接可能である。
ここで、図16を参照にしてリリース構成部材31Aの第1作動ギヤ32Aについて説明する。第1作動ギヤ32Aは、作動杆15Aの被係合面24Aにその突出係合部36Aが係合するように固定支軸34Aを介して回動可能に設けられている。第1作動ギヤ32Aのギヤ部33は、周方向に半分程度程形成されている。したがって、このギヤ部33と突出係合部36Aとを合わせると、第1作動ギヤ32Aは周方向に半分強突起部分があることになる。突出係合部36Aは作動杆15Aの切欠部23Aに余裕を持って入り込む関係上、周方向の残りの半分弱にはギヤ部33が形成されていない。
図15を参照にすると、50Aは錠箱5の後壁寄り上部の内部空間に配設されたギヤ部を有するサムターンダルマである。このサムターンダルマ50Aと前記第1作動ギヤ32Aとの間にリリース構成部材31Aを構成する第2作動ギヤ40Aが回動自在に設けられている。なお、サムターンダルマ50Aは、図示しないサムターン(摘み)の軸に連結されている。
したがって、この分割後の実施例のリリース構成部材31Aは、作動杆15Aに対して係脱機能を有する第1作動ギヤ32Aと、この第1作動ギヤ32Aとサムターンダルマ50Aとの間に配設され、かつ、仲介伝達機能を有する第2作動ギヤ40Aとから成る。それ故に、これらの作動ギヤ32A,40Aは、分割前の実施例の腕杆状のレバー32、プレート状のスライダー40を歯車機構に置換している。
図15と図17を参照にしてアングル状ロック片60Aを説明する。ロック片60Aは、リリース構成部材31Aやサムターンダルマ50Aと同様に錠箱5の一方側(例えば上部)の内部空間に配設されている。すなわち、ロック片60Aは作動杆15Aの後方に位置するラッチバネ17Aとサムターンダルマ50Aとの間の内部空間に支軸61Aを介して回動(揺動)自在に設けられている。ロック片60Aの形態は、図17で示すように端面U字型状に形成され、かつ、ラッチカム70Aの係合部或いは被係合部73Aと係脱する第1係合部65Aと、この第1係合部65Aに交差方向に連設し、かつ、サムターンダルマ50Aの駆動腕51Aと係合する1対の指状第2係合部66Aとを有する。そして、ロック片60Aには、支軸61Aを介してクリック機能を有するサムターンタルマバネ56Aが装着されている。
なお、分割後の実施例に於いて、リリース構成部材31Aは、サムターンダルマ50A及びラッチカムと係脱するロック片60Aと共に、作動杆15Aを基準にして錠箱の上方の内部空間に組み込まれているが、もちろん、ラッチカム70Aが上方に配設された場合には、下方(一方側)の内部空間に組み込んでも良い。
上記構成に於いて、図18が分割前の実施例の図13(施錠状態)に相当する。つまり、図18は不注意によりインナーロックの状態になった場合を示す。図19は上記の場合に於いて、室内扉4を閉じた場合の瞬間を示す。この場合、分割前の実施例と同様に作動杆15Aがラッチ11に押され、かつ、ラッチバネ17Aのバネ力に抗して後退すると、第1作動ギヤ32Aは、その突出係合36Aが作動杆15Aの被係合面24Aに押されるため、固定軸34Aを支点に反時計方向へと回動する。第1作動ギヤ32Aが反時計方向へと回動すると、第2作動ギヤ40Aは矢印で示すように時計方向に回転する。
したがって、サムターンダルマ50Aの駆動腕51Aは、ロック片60Aの一つの係合部65Aから離れて、他方の係合部66Aへと移動する。このように駆動腕51Aがサムターンダルマ50Aの回動により、その駆動腕51Aの位置を変えると、ロック片60Aも係合解除の方向へと多少回転することからラッチカム70Aは自由となり、作動杆15Aはラッチバネ17Aのバネ力に抗して後退する。それ故に、室内扉4の閉戸時、ラッチ11が後退することにより、いわゆるインナーロックは常に解消される(常に図15の状態となる)。
それ故に、分割後の実施例の室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置は、錠箱5の内部空間の中央部にラッチ11の作動杆15Aを水平状態に配設し、前記作動杆を基準にして前記内部空間の上側か下側の一方に、その先端部が該作動杆と係合するラッチカム70Aを回転自在に設け、これに対して、前記ラッチカムが存在する反対側の前記内部空間に、サムターンダルマ50A用のリリース構成部材31A並びに前記ラッチカム用のロック片60Aをそれぞれ配設し、該サムターンダルマ50A用リリース構成部材は、前記作動杆に対して係脱機能を有する第1作動ギヤ32Aと、この第1作動ギヤ32Aと前記サムターンダルマとの間に配設されかつ仲介伝達機能を有する第2作動ギヤ40Aとから成り、前記ロック片60Aは、支軸61Aに軸支されていると共に該支軸を基準にして一方の方向に延在する第1係合部65Aと、該第1係合部に対して他の方向に延在する指状第2係合部66Aとを有し、さらに、前記第1係合部は前記ラッチカム70Aの先端部の被係合部と係脱可能であり、一方、前記指状第2係合部66Aは前記サムターンダルマの駆動腕51Aと係脱可能であり、室内扉の閉戸時、前記ラッチが戸枠の縁に当って後退すると、前記リリース構成部材が前記作動杆の後退動に基づいて協働回転することにより、前記サムターンダルマの駆動腕が回転位置変位して前記指状第2係合部66Aを押圧し、これにより前記ラッチカム用ロック片60Aが係合解除方向へ回転すること(係合解除状態となる)ことを特徴とする。
本願発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
X…サムターン錠の締め出し防止装置、1…戸枠、2…受け金具、3…縁、4…室内扉、5…錠箱、6…フロント、8…ケース身のケース部、8a…ケース部の後壁、11…ラッチ、12…係合頭部、13…ラッチ軸、14,14A…ラッチ枠部、15,15A…作動杆、16,16A…作動杆枠部、16a…作動杆枠部の後壁、17,17A…ラッチバネ、21…作動杆の被嵌合溝、23,23A…逃し用切欠部、24,24A…切欠部の被係合面、25,25A…係合溝(又は幅広切欠部)、26…ストッパー、31,31A…リリース構成部材、32,32A…レバー(又は第1作動ギヤ)、33…ギヤ部、34,34A…固定軸、35,64…軸孔、36…係合爪部、37…小突起軸、38…摺接部、40,40A…スライダー(第2作動ギヤ)、41…第1の垂直案内長孔、42…第2の垂直案内長孔、43…スライダー案内軸、50,50A…サムターンダルマ、51,51A…駆動腕、52…突起軸、53…筒状嵌合部、54…大径筒状部、55…バネ受け部、56,56A…サムターンダルマバネ、60,60A…ロック片、61,61A…支軸、62…復帰バネ、63…バネ収納空間、65,65A…第1係合部、66,66A…第2係合部、67…当り部、68…切欠空間、70,70A…ラッチカム、73,73A…被係合部(或いは係合部)、76…ラッチカム作動腕、81…ラッチレバー。

Claims (2)

  1. 錠箱5の内部空間の中央部にラッチ11の作動杆15Aを水平状態に配設し、前記作動杆を基準にして前記内部空間の上側か下側の一方に、その先端部が該作動杆と係合するラッチカム70Aを回転自在に設け、これに対して、前記ラッチカムが存在する反対側の前記内部空間に、サムターンダルマ50A用のリリース構成部材31A並びに前記ラッチカム用のロック片60Aをそれぞれ配設し、該サムターンダルマ50A用リリース構成部材は、前記作動杆に対して係脱機能を有する第1作動ギヤ32Aと、この第1作動ギヤ32Aと前記サムターンダルマとの間に配設されかつ仲介伝達機能を有する第2作動ギヤ40Aとから成り、
    前記ロック片60Aは、支軸61Aに軸支されていると共に該支軸を基準にして一方の方向に延在する第1係合部65Aと、該第1係合部に対して他の方向に延在する指状第2係合部66Aとを有し、さらに、前記第1係合部は前記ラッチカム70Aの先端部の被係合部と係脱可能であり、一方、前記指状第2係合部66Aは前記サムターンダルマの駆動腕51Aと係脱可能であり、
    室内扉の閉戸時、前記ラッチが戸枠の縁に当って後退すると、前記リリース構成部材が前記作動杆の後退動に基づいて協働回転することにより、前記サムターンダルマの駆動腕が回転位置変位して前記指状第2係合部66Aを押圧し、これにより前記ラッチカム用ロック片60Aが係合解除方向へ回転することを特徴とする室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置。
  2. 請求項1に於いて、ラッチカム70A用のロック片60Aは、錠箱5の後壁8a付近に軸支されていることを特徴とする室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置。
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