JP5125223B2 - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上体保護部と脚保護部とを有するバッグ体が備えられた車両用エアバッグ装置に関し、車両の安全技術の分野に属する。
自動車等の車両には、乗員保護のためにエアバッグ装置が設けられる。例えば前席(助手席)用のエアバッグ装置は、車両のインストルメントパネルに収納され、車両の衝突を検出または予知したときにバッグ体がインストルメントパネルの蓋部を押し開いて前席着座乗員に向けて展開膨張するように構成されている。
このようなエアバッグ装置による前席着座乗員の保護性をより確実なものとするため、例えば、特許文献1には、バッグ体を上体保護部と脚保護部とにより構成し、乗員の上体から脚に亘る広い範囲を保護可能としたものが開示されている。
特開2007−45241号公報
ところで、例えば比較的小型の車両においては、乗員の脚、特に膝とインストルメントパネルとの間の前後距離を十分に確保できない場合があり、このような場合、脚保護部の展開時間が十分に確保できず、前記特許文献1に記載のもののように構成しても、乗員の脚を十分に保護できない虞がある。
そこで、本発明は、乗員の脚とインストルメントパネルとの間の前後距離を十分に確保できない場合でも、乗員の脚を良好に保護可能な車両用エアバッグ装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、インストルメントパネルに収納され、車両の衝突を検出または予知したときにガスが供給されることにより該インストルメントパネルに設けられた蓋部を押し開いて前席着座乗員に向けて展開膨張するバッグ体が備えられていると共に、該バッグ体が、前席着座乗員の上体を車両前方から覆うように展開膨張する上体保護部と、該前席着座乗員の脚を車両前方から覆うように展開膨張する脚保護部とで構成された車両用エアバッグ装置であって、前記脚保護部の展開膨張が前記上体保護部の展開膨張よりも早く終了するように、前記脚保護部の展開膨張を促進させる脚保護部展開促進手段が備えられていると共に、前記バッグ体は、インストルメントパネル内で上体保護部が上方に、脚保護部が下方に位置するように収容されており、前記脚保護部展開促進手段は、前記蓋部をその上部側で車幅方向に延設されたヒンジを中心として回動させることにより構成されており、かつ、該脚保護部展開促進手段は、前記バッグ体に設けられ、該バッグ体の少なくとも展開初期に上体保護部へのガスの供給を抑制させる上体保護部展開規制部を備えており、該上体保護部展開規制部は、前記バッグ体における上体保護部の内部のガス供給の入口側に設けられて、該上体保護部の内部へのガスの供給を規制する布部材で構成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、インストルメントパネルに収納され、車両の衝突を検出または予知したときにガスが供給されることにより該インストルメントパネルに設けられた蓋部を押し開いて前席着座乗員に向けて展開膨張するバッグ体が備えられていると共に、該バッグ体が、前席着座乗員の上体を車両前方から覆うように展開膨張する上体保護部と、該前席着座乗員の脚を車両前方から覆うように展開膨張する脚保護部とで構成された車両用エアバッグ装置であって、前記脚保護部の展開膨張が前記上体保護部の展開膨張よりも早く終了するように、前記脚保護部の展開膨張を促進させる脚保護部展開促進手段が備えられていると共に、前記バッグ体は、インストルメントパネル内で上体保護部が上方に、脚保護部が下方に位置するように収容されており、前記脚保護部展開促進手段は、前記蓋部をその上部側で車幅方向に延設されたヒンジを中心として回動させることにより構成されており、かつ、該脚保護部展開促進手段は、前記バッグ体に設けられ、該バッグ体の少なくとも展開初期に上体保護部へのガスの供給を抑制させる上体保護部展開規制部を備えており、該上体保護部展開規制部は、前記バッグ体の上体保護部に覆い被せられて、該上体保護部の内部へのガスの供給を規制する袋状の布部材で構成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両用エアバッグ装置において、前記上体保護部展開規制部を構成する布は、展開途中で破断するようになっていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、車両の衝突が検出または予知されると、バッグ体がインストルメントパネルの蓋部を押し開いて前席着座乗員に向けて展開する。その場合に、該バッグ体が、前席着座乗員の上体を車両前方から覆うように展開膨張する上体保護部と、前席着座乗員の脚を車両前方から覆うように展開膨張する脚保護部とで構成されているので、乗員の上体から脚に亘る広い範囲を保護することができる。
特に、本発明においては、脚保護部展開促進手段により、前記脚保護部の展開膨張が上体保護部の展開膨張よりも早く終了するように、前記脚保護部の展開膨張が促進される。したがって、乗員の脚、特に膝とインストルメントパネルとの間の前後距離を十分に確保できない場合でも、乗員の脚が十分に保護されることとなる。
その場合に、本発明によれば、蓋部は、その上部側で車幅方向に延設された上側ヒンジを中心として上方へ回動することにより下部側から開くこととなり、その結果、インストルメントパネル内で上体保護部の下方に位置する脚保護部の方が上体保護部よりも先にインストルメントパネルの外部に展開膨張することとなる。また、前記脚保護部展開促進手段を構成する上体保護部展開規制部により、該バッグ体の少なくとも展開初期に上体保護部へのガスの供給が抑制されることとなる。つまり、脚保護部の展開が上体保護部の展開膨張よりも早く終了するように、脚保護部の展開膨張が促進されることとなる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1の発明の効果と同様の効果が得られる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記上体保護部展開規制部を構成する布は、展開途中で破断するようになっているから、破断後、上体保護部の展開膨張が速やかに行われることとなる。
以下、本発明の実施の形態に係る車両用エアバッグ装置について説明する。
まず、本発明の実施の形態と共通する構成を備えた参考例について説明すると、図1,図2に示すように、この車両の車室前部には、車幅方向に延びるインストルメントパネル1が設けられている。このインストルメントパネル1内には、助手席2の前方で、助手席着座乗員Xの腹部の高さ位置において、エアバッグ装置3が収納されている。
エアバッグ装置3は、車幅方向に伸びる車体強度部材としてのインストルメントパネルメンバ4にブラケット5を介して固定されており、図3に示すように、ケーシング11と、該ケーシング11内に収容されたインフレータ12及びバッグ体13と、衝突予測検出部(図示せず)とを有している。
ケーシング11は、可塑性を有する樹脂で形成され、ほぼ水平な上壁部11aと、後側が低くなるように傾斜した下壁部11bと、上壁部11aと下壁部11bとの左右の端部間に設けられた左右の側壁部11c,11cと、これら上壁部11a、下壁部11b、側壁部11c,11cの前端及び後端に枠状に設けられた前フランジ部11d及び後フランジ部11eと、上壁部11aの後端側に上側ヒンジ部11fを介して連結された上側後壁部11gと、下壁部11bの後端側に下側ヒンジ部11hを介して連結された下側後壁部11iと、これらの部位とは別部材で鋼板により形成された前側壁部材11jとを有している。そして、前フランジ部11dが該前側壁部材11jにボルトナットにより固定され、前側壁部材11jが前記ブラケット5の取付プレート部5aにボルトナットにより固定され、後フランジ部11e、上側後壁部11g、及び下側後壁部11iがインストルメントパネル1の内面に接着剤により固着されている。
上側ヒンジ部11fは、上壁部11aの後端よりも若干量前方位置から後方下方に延びている。一方、下側ヒンジ部11hは、下壁部11bの後端よりも若干量前方位置から上方に延びて後方に屈曲するかぎ状形状とされ、伸長可能となっている。
インフレータ12は、前側壁部材11jに固定されており、衝突予測検出部から起爆信号を受けたときに、ケース12aの孔部12bからバッグ体13の展開膨張用ガスを発生する。衝突予測検出部は、衝突を予知または検出したときに起爆信号を発生する。
バッグ体13は、図2に展開完了した状態を一点鎖線で示すように、後方かつ上方に向かって展開膨張し、乗員Xの上体を車両前方から覆うように保護する上体保護部13aと、後方かつ下方に向かって展開膨張し、助手席乗員の脚、主に膝を車両前方から覆うように保護する脚保護部13bとを有している。図3に示すように、バッグ体13の上体保護部13aは蛇腹折り状態でケーシング11内に収容され、バッグ体13の脚保護部13bはロール巻き状態でケーシング11内に収容されている。バッグ体13は、インフレータ12にガス漏れしないように固定されている。なお、バッグ体13の上体保護部13aはロール巻きとしてもよい。
インストルメントパネル1はポリプロピレン等の樹脂により形成されており、図3、図4に示すように、その内面には、前記ケーシング11の後フランジ部11eの内縁に沿うように形成された四角い枠状の溝20が設けられている(図4では点線で示しているが連続溝である)。また、この溝20の左右の側辺部20a,20aの間には、ケーシング11の上側後壁部11gと下側後壁部11iとの境界に沿うように車幅方向に延びる溝21が形成されている(図4では点線で示しているが連続溝である)。これらの溝20,21はバッグ体13の展開圧力により破断可能となっている。そして、インストルメントパネル1におけるこれらの破断可能な溝20,21で仕切られた内側の部分が、蓋部30、詳しくはバッグ体13の展開時に前記上側ヒンジ部11fを中心として回動する上蓋部31と、下側ヒンジ部11hを中心として回動する下蓋部32とを構成している。
ここで、本参考例においては、前記脚保護部13bの展開を促進する展開促進手段(脚保護部展開促進手段)が複数備えられている。
まず、第1展開促進手段は、下蓋部32の面積が上蓋部31の面積よりも小さくされることにより構成されている。換言すれば、下蓋部32及び上蓋部31の車幅方向長は同じであるので、下蓋部32の方が上蓋部31よりも側辺部の長さ(蓋部の上下長さ)が短くなるように構成されていることとなる。この第1展開促進手段によれば、下蓋部32の方が上蓋部31よりも速く回動することとなる。
また、第2展開促進手段は、溝20,21のうち、下蓋部31の周縁を構成する部分(溝20の下辺部20b,側辺部20a,20aの下部側、及び溝21)の溝の深さが、他の部分の溝の深さよりも深くされることにより構成されている。換言すれば、下蓋部31の周縁は他の部分よりもインストルメントパネル1の厚みが薄くされている。この第2展開促進手段によれば、下蓋部31の方が上蓋部32よりも先に破断し、開きやすくなる。
また、第3展開促進手段として、図5にも示すように、バッグ体13の上体保護部13aの入口側(ガス供給の入口側)に、該保護部13aの断面の中央部付近を覆うように布部材14が設けられている。詳しくは、この布部材14は、その上辺部14a及び下辺部14bが上体保護部13aの蛇腹折り部に縫い付けられている。その場合に、この縫製に用いる糸材15は、所定の力が加わったときに破断する強度のものが用いられている。また、布部材14の上体保護部13aへの縫い付け位置は、図2のようにバッグ体13が完全に展開した状態において、AM90の乗員(AM90:米国連邦規制基準CRF49ch.5で規定されており、米国成人男性のうち最も小柄な人から90%目の人の平均的な体型の乗員に相当する乗員)の膝より上方となる位置に設定されている。この第3展開促進手段によれば、展開初期において、インフレータ12からのガスの発生時に上体保護部13aへのガスの供給が布部材14により規制されることとなる。
また、第4展開促進手段として、バッグ体13の上体保護部13aには、図3、図6に示すように、下側が開口する袋状の布部材16が上方から覆い被せられている。この袋状布部材16におけるケーシング11の前側壁部材11jに対接する面は、該前側壁部材11jに固定されている。また、この布部材16の後面部16aの車幅方向中央には上下に延びる破断可能部16bが形成されており、この破断可能部16bは、上体保護部13aの展開膨張の途中で破断するようになっている。この第4展開促進手段によれば、展開初期において、上体保護部13aの膨張が袋状布部材16に拘束されることにより、インフレータ12から発生したガスの上体保護部13aへの供給が規制されることとなる。
次に、本参考例の作用について説明する。
すなわち、車両の衝突が予測または検出されると、衝突予測検出部からインフレータ12に起爆信号が出力されて該インフレータ12からガスが発生し、このガスによりバッグ体13の上体保護部13a及び脚保護部13bが図2に一点鎖線で示す状態まで展開膨張することとなる。
そして、上体保護部13aは、展開状態においてこの図2に示すようにウインドガラス6の内面に当接している。つまり、上体保護部13aの上部及び前部側がウインドガラス6により支持されているので、前方に倒れこんできた乗員の上体が確実に保持されることとなる。
その場合に、本参考例においては、バッグ体13の上体保護部13a内部の入口側に布部材14(上体保護部展開規制部)が設けられているので、インフレータ12から発生したガスの上体保護部13a内部への供給が該布部材14により規制されることとなる。その結果、発生したガスの多くは、図7に矢印αで示すように、脚保護部13a内に優先的に供給される。その場合に、バッグ体13内へのガスの総供給量が従来と同じとすると、脚保護部13b内に供給されるガスの量は、上体保護部13aへのガスの供給が規制される分、脚保護部13b内へのガスの供給は逆に増加することとなる。つまり、脚保護部13aの展開が早くなり、これによっても、脚保護部13aの展開膨張が促進されることとなる。したがって、乗員の脚、特に膝とインストルメントパネル1との間の前後距離を十分に確保できない場合でも、従来よりも良好に乗員の脚を保護できるようになる。しかも、上体保護部展開規制部(上体保護部展開規制手段)を、布部材14により容易に構成することができる。なお、展開途中で布部材14の縫製の糸材15が破断するので、その後、上体保護部13a内にも十分な量のガスが供給され、該上体保護部13aが速やかに展開膨張することとなる。
また、本参考例においては、バッグ体13の上体保護部13aには、袋状の布部材16が上方から覆い被せられ、上体保護部13aが膨張しにくくなっているから、インフレータ12から発生したガスの上体保護部13aへの供給が該布部材16により規制されることとなる。したがって、これによっても、布部材14と同様の効果が得られることとなる。なお、布部材16を設けた場合でも、所定の状態まで展開したときに該布部材16の破断可能部16bが破断するので、その後、上体保護部13a内にも十分な量のガスが供給され、該上体保護部13aが速やかに展開膨張することとなる。
また、本参考例においては、上蓋部31及び下蓋部32は、溝20a〜20c,21が破断することにより開くこととなるが、溝20,21のうち、下蓋部31の周縁を構成する部分(溝20の下辺部20b,側辺部20a,20aの下部側、及び溝21)については、他の部分よりも溝の深さが深くされているから、先に破断することとなる。したがって、下蓋部31の方が先に開くこととなり、その結果、脚保護部13bの方が上体保護部13aよりも先にインストルメントパネル1の外部に展開膨張することとなる。つまり、これによっても、脚保護部13bの展開が上体保護部13aの展開膨張よりも早く終了するように、脚保護部13bの展開膨張が促進されることとなる。なお、本参考例においては、上蓋部31及び下蓋部32のヒンジ11f,11h側の辺に溝20b,20cが設けられているが、設けなくてもよい。すなわち、下蓋部32の周縁を構成する側辺部20a,20aの下部側、及び溝21の溝の深さが他の部分溝の深さよりも深くされていることにより、下蓋部32が先に開きやすくなり、前述の各効果が達成されることとなる。
また、本参考例においては、上蓋部31はその上部側で車幅方向に延設された上側ヒンジ11fを中心として回動し、下蓋部32はその下部側で車幅方向に延設された下側ヒンジ11hを中心として回動する。その場合に、下蓋部32の面積が上蓋部31の面積よりも小さくされているから、下蓋部31の方が速く回動して先に開くこととなり、その結果、脚保護部1bの方が上体保護部1aよりも先にインストルメントパネル1の外部に展開膨張することとなる。つまり、本実施の形態によれば、これによっても、脚保護部13bの展開が上体保護部13aの展開膨張よりも早く終了するように、脚保護部13bの展開膨張が促進されることとなる。また、本参考例においては下蓋部32の下端近傍が乗員の膝近傍に位置するように配置したことにより、助手席2のシートを前方にスライド移動させると、バッグ体13の展開時に下蓋部32に膝が当接して該下蓋部32が展開不良となる虞があるが、上蓋部31の上下長さが下蓋部32の上下長さよりも長くされているから、バッグ体13は、上蓋部31が展開することにより形成される大きな開口から良好に展開することが可能である。つまり、仮に下蓋部32の展開不良が発生したとしても、乗員を良好に保護することができる。また、上蓋部31及び下蓋部32はヒンジ11f,11hを介してケーシング11に連結されているので、上蓋部31及び下蓋部32が飛散するのが防止されることとなる。
また、本参考例においては、下側ヒンジ11hは、カギ状に折り曲げられた形状とされて上側ヒンジ11fよりも長く、かつ伸長可能となっているので、図7に示すように、下蓋部32の方がインストルメントパネル1表面に沿う状態まで開きやすくなる。したがって、これによっても、バッグ体13の脚保護部13bが下方に展開しやすくなり、脚保護効果が向上することとなる。
また、本参考例においては、バッグ体13の脚保護部13bはロール巻き状態でケーシング11内に収容されているから、下蓋部32が開いたときに形成される狭い展開開口をすり抜けやすく、しかも、その後下方に安定して広がることとなる。
なお、本参考例においては、前述のように、脚保護部展開促進手段として第1〜第4の展開促進手段を設けたが、これらの中から1つ、あるいは2つ、または3つを選択して設けてもよい。
また、本参考例において、衝突検出または予知時に、助手席2のシートクッションを上方にチルトアップさせるようにしてもよい。こうすることにより、衝突検出または予知時に乗員の特に膝部が上方に移動しながら後方にも若干移動する、すなわち膝部がインストルメントパネル1から離間する方向に移動することとなる。したがって、前席着座乗員Xの特に膝部が一層良好に保護されることとなる。
また、本参考例において、衝突検出または予知時に、シートベルトをプリテンション作動させてもよい。こうすることにより、衝突検出または予知時に乗員がより強くシートベルトで拘束されることとなり、乗員の膝部の前方への移動、すなわちインストルメントパネル1側への移動が抑制されることとなる。したがって、これによっても、前席着座乗員の膝部の保護効果が向上することとなる。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
すなわち、図8、図9に示すように、本実施の形態に係るエアバッグ装置3’においては、インストルメントパネル1’に形成された蓋部30’は、破断可能な枠状の溝20’により区画されることにより形成されているが、上下には分割されていない。そして、蓋部30’は、その上部側に設けられた上側ヒンジ部11f’を中心として回動可能に構成されている。なお、それ以外の構成は、前記参考例と同様であり、説明は省略する。このような構成によれば、バッグ体13の展開時には、蓋部30’は、上側ヒンジ11f’を中心として上方へ回動することとなる。したがって、インストルメントパネル1’内で上体保護部13aの下方に位置する脚保護部13aが先に展開膨張することとなる。
なお、下辺部を構成する溝20b′及び側辺部を構成する溝20a′,20a′について、上辺部を構成する溝20c′よりも溝の深さを深くしてもよい。このような構成によれば、バッグ体13の展開膨張時には、下辺部を構成する溝20c′が破断しやすくなる。つまり、蓋部30′が下側から開きやすくなるのであり、これによっても、脚保護部13bの展開膨張が促進されることとなる。
また、本実施の形態においても、バッグ本体の内部または外部に、前記第3展開促進手段または第4展開促進手段を構成する布部材が設けられ、こうすることにより前記参考例と同様に脚保護部の展開膨張が一層促進されることとなる。
本発明は、上体保護部と脚保護部とを有するバッグ体が備えられた車両用エアバッグ装置に広く適用することができる。
参考例に係る車両用エアバッグ装置が備えられた車両のインストルメントパネルの正面図である。 図1のA−A断面図である。 図2の矢印Bで示す部分の拡大図である。 図1の矢印Cで示す部分の拡大図である。 図3のD−D断面図である。 バッグ体をラッピングした状態を図3の矢印E方向から見た図である(その他のものは省略している)。 バッグ体の膨張初期状態の説明のための図3相当の図である。 本発明の実施の形態に係る車両用エアバッグ装置についての図3相当の図である。 同図4相当の図である。
符号の説明
1,1′ インストルメントパネル
2 助手席
3,3′ エアバッグ装置
11,11′ ケーシング
11f,11f′ 上側ヒンジ
11h 下側ヒンジ
12 インフレータ
13 バッグ体
13a 上体保護部
13b 脚保護部
14 布部材(バッグ体の内側に設けられた布)
15 糸材
16 布部材(バッグ体の外側に設けられた布)
20,20′,21 溝
20a′,20b′,21 下蓋部の周縁を構成する部分
30,30′ 蓋部
31 上蓋部
32 下蓋部

Claims (3)

  1. インストルメントパネルに収納され、車両の衝突を検出または予知したときにガスが供給されることにより該インストルメントパネルに設けられた蓋部を押し開いて前席着座乗員に向けて展開膨張するバッグ体が備えられていると共に、該バッグ体が、前席着座乗員の上体を車両前方から覆うように展開膨張する上体保護部と、該前席着座乗員の脚を車両前方から覆うように展開膨張する脚保護部とで構成された車両用エアバッグ装置であって、
    前記脚保護部の展開膨張が前記上体保護部の展開膨張よりも早く終了するように、前記脚保護部の展開膨張を促進させる脚保護部展開促進手段が備えられていると共に、
    前記バッグ体は、インストルメントパネル内で上体保護部が上方に、脚保護部が下方に位置するように収容されており、
    前記脚保護部展開促進手段は、前記蓋部をその上部側で車幅方向に延設されたヒンジを中心として回動させることにより構成されており、かつ、
    該脚保護部展開促進手段は、前記バッグ体に設けられ、該バッグ体の少なくとも展開初期に上体保護部へのガスの供給を抑制させる上体保護部展開規制部を備えており、
    該上体保護部展開規制部は、前記バッグ体における上体保護部の内部のガス供給の入口側に設けられて、該上体保護部の内部へのガスの供給を規制する布部材で構成されていることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. インストルメントパネルに収納され、車両の衝突を検出または予知したときにガスが供給されることにより該インストルメントパネルに設けられた蓋部を押し開いて前席着座乗員に向けて展開膨張するバッグ体が備えられていると共に、該バッグ体が、前席着座乗員の上体を車両前方から覆うように展開膨張する上体保護部と、該前席着座乗員の脚を車両前方から覆うように展開膨張する脚保護部とで構成された車両用エアバッグ装置であって、
    前記脚保護部の展開膨張が前記上体保護部の展開膨張よりも早く終了するように、前記脚保護部の展開膨張を促進させる脚保護部展開促進手段が備えられていると共に、
    前記バッグ体は、インストルメントパネル内で上体保護部が上方に、脚保護部が下方に位置するように収容されており、
    前記脚保護部展開促進手段は、前記蓋部をその上部側で車幅方向に延設されたヒンジを中心として回動させることにより構成されており、かつ、
    該脚保護部展開促進手段は、前記バッグ体に設けられ、該バッグ体の少なくとも展開初期に上体保護部へのガスの供給を抑制させる上体保護部展開規制部を備えており、
    該上体保護部展開規制部は、前記バッグ体の上体保護部に覆い被せられて、該上体保護部の内部へのガスの供給を規制する袋状の布部材で構成されていることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両用エアバッグ装置において、
    前記上体保護部展開規制部を構成する布は、展開途中で破断するようになっていることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
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