JP5117037B2 - 光心線判別装置及び判別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光伝送線路の心線対照、活線判定等を行うのに用いられる光心線判別装置及び光心線判別方法に関する。
光ファイバを用いた通信システムとして、図5に示すようなPDS(Passive Double Star)通信、又はPON(Passive Optical Network)通信が知られている。PDS(PON)通信システム900では、OLT(Optical Line Terminal)901からの下りの光信号λ91がスプリッタ902で分岐され、複数のユーザ側ONU(Optical Network Unit)903に送信される。各ONU903(ONU1〜ONU4)では、自分宛にきた光信号のみを選択して取得する。この下りの光信号λ91には、各ONU903から送出する上りの光信号λ92の送出タイミングを制御する信号も含まれている。
各ONU903から送出された各光信号λ92は、スプリッタ902で結合されOLT901が指定したタイミングの信号列TでOLT901に入力される。OLT901では、上りの光信号λ92の信号列TがONU903毎の光信号に分けられる。
上記構成のPDS(PON)通信システム900において、例えば1台のONU903(ONU1とする)の廃止申請があり、スプリッタ902からONU1までの回線を撤去しようとする場合には、通常、スプリッタ902の出口側のT地点において、スプリッタ901のどのポートにONU1がつながっているかの判別が行われる。
光ファイバケーブル内に収納されている複数の心線から未使用のものを判別する方法として、通常、心線の一方の端部から特別の光信号(例えば270Hzの周波数に変調された光信号)を送出し、これを他方の端部側で受光素子を用いて受光検出したものを検出回路で判別するものが知られている。また、受光素子を用いて光信号を検出する方法として、例えば特許文献1に開示されているものがある。特許文献1では、光ファイバを部分的に屈曲させ、この屈曲させた部分から外部に放出される漏洩光を受光素子で受光検出する方法が記載されている。
PDS(PON)通信システム900において、未使用の光ファイバ心線を検出するのに特許文献1に記載の光心線判別装置を用いた場合には、廃止予定のONU1の電源を切って光信号λ92が送出されないようにしても、OLT側からの下りの光信号λ91が送出されているため、この光信号λ91の漏洩光を検出して活線状態と判定してしまう。そのため、PDS(PON)通信システム900では、特許文献1に記載の光心線判別装置を用いて未使用のONU回線を特定することはできない。
また、ONU1側から光信号λ91、 λ92とは異なる特定の光信号(例えば270Hzの周波数に変調された光信号)を回線内に入力し、T地点でその漏洩光を検出することで回線を対照することは可能である。しかし、特定波長の変調光を送出するための高価な光源装置をONU1側に用意する必要があり、またその変調光がOLTに入力されて悪影響を及ぼす恐れもあって実用的でない。
そこで、光ファイバを曲げた部分の左右にPD等の光検出器を配置し、その光検出器によって得られた光の強度に基づいて、光ファイバの通光状態及び通光方向を判別する心線識別機が開発されている。この心線識別機を用いることにより、例えば、右の検知器により漏洩光が検出された場合には、光ファイバが通光状態であり、かつ右方向に通光されていることが確認できる。但し、実際には左の光検出器にも漏洩光が検出されるため、左右の光検出器で測定された光強度の大小を比べることにより方向を判定するようにしている。
近年の最終端末向けの光通信システムでは、図5を用いて説明したように、1本の光ファイバで上り方向と下り方向のそれぞれに対して異なる波長の光信号を用いて通信を行っており、このうち下り方向の光信号は、分岐カプラ等により多数に分岐されて下流の全ての光ファイバに送出されている。そのため、ファイバ心線が活線状態であるか否かを判定するためには、上り方向の信号が通光されているか否かを検知して判定する必要がある。
上り方向と下り方向とで異なる波長の光信号を1本の光ファイバに通光させる上記のような光通信に対し、検出対象の波長を選択的に検出させる心線識別機が特許文献2に開示されている。特許文献2では、光検出器の前面に光学フィルタを配置することで、検出対象以外の波長の光を損失させ、検出したい光のみを通過させて光検出器で測定する方法が提案されている。検出対象の上り方向の信号の波長のみを通過させる光学フィルタを用いることで、上り方向の信号が通光されているか否かを判定するものとしている。
特開平09−178945号公報 特開2004−109401号公報
しかしながら、上記従来の技術では以下のような問題があった。同じ光ファイバ内に異なる波長の光が互いに逆方向に通光されている光通信システムにおいて、従来の心線識別機を用いてファイバ心線が活線状態か否かを検知しようとすると、屈曲させた部分の左右の検出器が各波長の漏洩光を全て合計して測定してしまう。そのため、波長毎の光強度を検知することができないのみならず、左右の検出器の測定値から各波長の光がどちらの方向に通光されているか、あるいは上り方向の信号が通光されているか否かすら判定できなかった。
例えば、図5において左から下り方向にλ91の光信号、右から上り方向にλ92の光信号がそれぞれ通光されている場合、T地点の光ファイバ屈曲部の左右に設置された検出器では漏洩光が検知されるため、ONU1に接続された光ファイバは通光状態にあると判定される。しかし、光ファイバ内を通光する光信号のそれぞれの強度がわからないため、左右の検知器で検出された光強度の大小を比べても、各々の検出器で検出した光信号がλ91の光であるかλ92の光であるかを判断することはできない。
さらに、光ファイバ屈曲部からの漏洩光の強度が、波長によって異なることによる課題もある。例えば下り方向の光信号の波長λ91を1550nmとし、上り方向の光信号の波長λ92を1310nmとした場合には、波長1310nmの光は、光ファイバの曲げによる漏洩光が1550nmのものよりも極めて少ないといった特徴がある。また、1550nmの光が逆方向の検知器にも受光されることから、各波長の光信号の強弱によっては、1310nmの光が通光しているか否か判定できない状態となってしまう。そのため、上記従来の方法では1310nmの光の通光を正確に判定することは不可能であった。
特許文献2に記載の光学フィルタを用いた方法では、光学フィルタで通過対象波長以外の光を損失させるために、所定の入射角で光学フィルタに入光させる必要があるが、光ファイバの屈曲部から漏洩する光の漏洩方向は広範囲に及んでいる。そのため、光学フィルタで特定波長の光のみを検出しようとしても、光学フィルタによる十分な波長選択が実現できないといった問題がある。
一例として、1550nmの光に対して入射角0度で30dB以上のロスを与えることができ、1310nmに対してはほとんどロスを与えない光学フィルタを用い、これに漏洩光を入射させても1550nmの光に対し10dB程度のロスしか与えられない。光ファイバ内を通光している光信号の強度は0dBmからー30dBm程度と広範囲であることから、10dB程度のロスを与えるだけでは、この光学フィルタを通過して検出された光が、例えば強度−14dBmで通光中の1550nmの光の漏洩光なのか、あるいは強度−24dBmで通光中の1310nmの光の漏洩光なのかを区別することは不可能である。
そこで、本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、2以上の異なる波長の光信号が異なる強度で通光する光伝送線路に対しても、所定波長の光信号の有無を高精度に検出できる光心線判別装置及び判別方法を提供することを目的とする。
本発明の光心線判別装置の第1の態様は、光ファイバ心線を伝送する異なる2以上の波長の光信号の強度及び伝送方向を検出する光心線判別装置であって、前記光ファイバ心線から前記光信号を漏洩させるために前記光ファイバ心線を部分的に屈曲させて固定する屈曲固定部と、前記屈曲固定部で屈曲された前記光ファイバ心線からの漏洩光を測定する検出器と、前記検出器による測定データを入力して前記光信号のそれぞれの強度と伝送方向を判別する判別処理部と、を備え、前記検出器は、前記光信号の波長数の2倍だけ測定条件を変えて前記漏洩光を測定しており、前記判別処理部は、前記検出器の測定位置及び前記波長に依存して事前に決定された前記光ファイバ心線からの漏洩の比率(以下では入力ロスという)に基づき、前記検出器で測定された前記漏洩光の強度から前記光信号の強度及び伝送方向を判別していることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記測定条件が、前記測定位置と前記検出器の受光条件とで決定されていることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記測定条件は、前記測定位置を異なる2点とし、各々の前記測定位置で前記検出器の受光条件を前記波長数だけ変えていることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記測定条件が、前記測定位置を前記波長数の2倍だけ変えていることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記測定条件が、前記測定位置の数と前記受光条件の数との積が前記波長数の2倍となるよう、前記測定位置及び前記受光条件を変えていることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記受光条件の変更が、前記検出器の受光素子の種類を変えて行っていることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記受光条件の変更が、前記検出器に備えられた波長選択機能を変えて行っていることを特徴とする。
本発明の光心線判別装置の他の態様は、前記波長選択機能が、前記検出器の前面に備えられた光学フィルタであって、前記波長選択機能の変更は、前記光学フィルタの波長特性を変えて行っていることを特徴とする。
本発明の光心線判別方法の第1の態様は、光ファイバ心線を伝送する異なる2以上の波長の光信号の強度及び伝送方向を検出する光心線判別方法であって、前記光ファイバ心線を部分的に屈曲させ、前記屈曲された光ファイバ心線からの漏洩光の強度を、前記光信号の波長数の2倍だけ測定条件を変えて測定し、前記漏洩光の測定位置及び前記波長に依存して事前に決定された前記光ファイバ心線からの漏洩の比率(以下では入力ロスという)に基づき、測定された前記漏洩光の強度から前記光信号の強度及び伝送方向を判別することを特徴とする。
本発明によれば、光伝送線路中を通光する光信号の波長の数に応じて、異なる条件で受光測定値が得られる構成とすることで、光伝送線路中を通光する所定波長の光信号の有無を判別できる光心線判別装置及び判別方法を提供することが可能となる。特に、光伝送線路中を上下方向にそれぞれ異なる波長で通光する2以上の光信号に対し、波長毎の光信号の強度及び通光方向を高精度に検出することが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態における光心線判別装置及び判別方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
本発明は、例えば図5に示すようなPON通信システムにおいて、光ファイバケーブル内の各心線がONUに接続されているか否かを判別するのに好適な光心線判別装置及び判別方法を提供する。本発明の第1の実施の形態に係る光心線判別装置を、図1及び図2を用いて詳細に説明する。図2は、本実施形態の光心線判別装置100の概略構成を示す平面図である。光心線判別装置100は、検出対象の光ファイバ心線10から光信号を漏洩させるために、これを所定の形状に屈曲させて固定する屈曲固定部110と、光ファイバ心線10からの漏洩光を測定するための2台の検出器121、122、及び検出器121、122で測定された測定データを入力して心線判別の処理を行う判別処理部130を備えている。
屈曲固定部110は、光ファイバ心線10を載置する案内溝111と、光ファイバ心線10を所定の形状に屈曲して保持するための屈曲保持部112と、光ファイバ心線10を屈曲保持部112に押圧して固定する可動押圧部113とから構成されている。図2(a)において、測定対象の光ファイバ心線10を案内溝111に載置し、可動押圧部113を屈曲保持部112側に移動させて光ファイバ心線10を挟んで固定する。可動押圧部113を屈曲保持部112側に移動させて光ファイバ心線10を固定した状態を図2(b)に示す。これにより、光ファイバ心線10は、屈曲保持部112に沿った所定の形状に屈曲される。
ファイバ心線10が、屈曲固定部110で所定の形状に屈曲されたことにより、心線10内を通光する光信号が外部に漏れ易くなる。この漏洩光を測定するために、屈曲された心線10の近傍に検出器121及び122を配置している。そして、検出器121、122で測定された漏洩光の強度を判別処理部130に伝送し、判別処理部130においてファイバ心線10を下り方向と上り方向に通光するそれぞれの光信号の強度を異なる波長毎に算出している。
判別処理部130において、検出器121及び122から入力した漏洩光の強度をもとに心線10を通光する光信号の強度を算出するために、本実施形態では、心線10から光信号が漏洩する比率(以下では入力ロスという)を予め実験等で求めておき、これを用いて算出するようにしている。入力ロスは、心線10を通光する光信号の波長によって異なるが、さらに心線10を屈曲させる形状や漏洩する方向によっても異なる。そこで、検出器121、122で受光される方向に漏洩する光に係る入力ロスを予め実験等で決定して用いている。
判別処理部130で光信号の強度を算出する方法を、図1を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の光心線判別方法を説明するために、光心線判別装置100の一部のみを詳細に表示したものである。ここでは、説明のために光ファイバ心線10と検出器121、122との間隔を拡大して表示している。同図において、光ファイバ心線10を左から右に通光する方向を下り方向とし、その逆方向を上り方向とする。また、ここでは光ファイバ心線10を波長λ1とλ2の2種類の光信号(以下では、それぞれ光信号λ1、光信号λ2と記す)が通光するものとしている。波長λ1、λ2の光信号として、例えば1.49μmと1.31μmの光信号を用いることができる。
図1では、下り方向に通光する光信号λ1と光信号λ2の強度をそれぞれx、yとし、上り方向に通光するそれぞれの強度をX、Yとしている。また、検出器121の方向に漏れる比率である入力ロスとして、下り方向の光信号λ1、λ2のそれぞれをa、bとし、上り方向の光信号λ1、λ2のそれぞれをc、dとしている。さらに、検出器122の方向に対する入力ロスとして、下り方向の光信号λ1、λ2のそれぞれをe、fとし、上り方向の光信号λ1、λ2のそれぞれをg、hとすることができる。
これに対し、光心線10の屈曲形状、及び検出器121、122の配置と受光部の向きを、図1に示す対称軸Sに対してそれぞれ左右対称となるようにした場合には、検出器122に係る入力ロスを、それぞれe=c、f=d、g=a、h=bと置き換えることができる。図1では、上記のように、対称軸Sに対して左右対称になるように屈曲固定部110を形成し、検出器121と122とを配置していることから、検出器122に係る入力ロスを検出器121のもので置き換えている。このような対称性を実現することで、事前に決定する入力ロスの数を減らすことができる。
入力ロスを上記のように設定したとき、検出器121、122による漏洩光の測定値をそれぞれA、Bとすると、光信号の強度との間には次式の関係が成り立つ。
[数1]
ax+by+cX+dY=A (式1)
cx+dy+aX+bY=B (式2)
上式では、未知数がx、y、X、Yの4つあるのに対し方程式が2つしかないため、未知数x、y、X、Yを算出することはできない。
そこで、本実施形態の光心線判別方法では、検出器121、122の受光条件を変更したときの測定値も求めるようにしている。受光条件を変更すると、それぞれの検出器に係る入力ロスも変わってしまうため、受光条件を変更したときの入力ロスも事前に決定して用いるようにする。上記の入力ロスa、b、c、dが、受光条件を変更したことによりそれぞれa’、b’、c’、d’に変更されるとしたとき、受光条件を変更したときの検出器121、122のそれぞれの測定値をA’、B’とすると、光信号の強度との間にはさらに次式の関係が成り立つ。
[数2]
a’x+b’y+c’X+d’Y=A’ (式3)
c’x+d’y+a’X+b’Y=B’ (式4)
上記の(式1)〜(式4)を用いることにより、光ファイバ心線10を通光する光信号の強度x、y、X、Yを算出することができる。上記説明の通り、本実施形態の光心線判別方法によれば、検出器121、122の受光条件を変更したときの測定値も用いることで、光ファイバ心線10を通光する光信号の強度を算出することが可能となっている。
本実施形態では、検出器を2台用い、それぞれの検出器に対し2つの受光条件で漏洩光を測定させることで、4つの未知数x、y、X、Yに対し、4つの方程式(式1)〜(式4)が成り立つようにしており、これにより未知数x、y、X、Yの値を算出することができる。未知数の数は、光ファイバ心線10の下り方向と上り方向の2方向に波長の数をかけた数となる。この未知数の数と同数の方程式が成り立つようにするには、検出器による測定位置の数と各測定器の受光条件を変更することで可能となる。本実施形態では、波長を2種類として未知数の数が4つとなっており、これに対し検出器の測定位置を2箇所とし各検出器の受光条件を2種類とすることで4つの方程式が成り立つようにしている。
上記説明の通り、本実施形態の光心線判別方法によれば、検出器の測定位置と検出器の受光条件の組み合わせを測定条件としたとき、波長の数に応じて測定条件を変更することで光信号の強度を算出可能にすることができる。判別処理部130では、算出された各光信号の強度をもとに、各波長の光信号が下り方向と上り方向のいずれの方向に通光しているか、あるいは全く通光していないか等を判別している。
以下では、検出器に対する測定条件についてさらに詳細に説明する。上記説明の通り、測定条件は検出器の測定位置と受光条件との組み合わせで決定される。この組み合わせにより、測定条件を光信号の波長数の2倍だけ変えるようにすることで、各測定条件で測定された検出器の測定値をもとに、光信号の下り方向と上り方向の強度を算出することが可能となる。測定条件の変更は、検出器の測定位置の数だけを増やしてもよいし、検出器の受光条件だけを増やしてもよく、測定位置の数と受光条件の数との積が波長数の2倍となるよう、測定条件を変えればよい。
検出器の測定条件を変更して測定する方法を、図3に示す一例を用いて説明する。図3(a)は、上記実施形態と同様に検出器の数を2つとした場合である。この場合には、各検出器の受光条件を変えることで別の測定値を得ることができる。受光条件を変更する方法として、図3(a)では検出器121、122の受光面に光学フィルタ123を配置するようにしている。光学フィルタ123は、受光する光の波長によって透過ゲインが異なっており、このような波長選択機能を検出器121、122に設けることで受光条件を変更することができる。
また、図3(b)では、検出器の種類を変更することで受光条件を変更した例を示している。すなわち、検出器121、122の受光素子であるフォトダイオード(PD)の種類を変更することで受光条件を変更している。PDとして、例えばGeフォトダイオードとInGaAsフォトダイオードの2種類を交換して用いることができる。GeフォトダイオードとInGaAsフォトダイオードとでは、光強度の電流変換値の波長特性が異なることから、波長特性の異なる受光条件の測定値を得ることができる。
さらに、図3(c)では、検出器の受光条件を変えないで、検出器の測定位置を増やすことで測定条件を変更した例を示している。このように測定位置を増やす場合には、検出器の受光感度のよい位置を選択するのが好ましい。測定位置を増やす方法として、検出器の数を増やして各測定位置に配置してもよく、あるいは検出器を各測定位置に移動させて測定するようにしてもよい。
本発明の光心線判別方法の別の実施形態を、図4を用いて以下に説明する。通常の通信システムでは、光ファイバ心線を下り方向と上り方向に通光する各光信号の波長が予め決定されていることが多く、この場合には未知数となる光信号の強度の数が少なくなる。図4の例では、下り方向に波長λ1の光信号が、上り方向には波長λ2の光信号が、それぞれ通光することが予め決定されているものとしている。この場合には、下り方向の光信号λ1の強度xと上り方向の光信号λ2の強度Yの2つが未知数となる。従って、(式1)、(式2)より次式が成り立つ。

[数3]
ax+dY=A (式5)
cx+bY=B (式6)
これより、下り方向の光信号λ1の強度xと上り方向の光信号λ2の強度Yは、それぞれ次式で算出することが可能となる。
[数4]
Figure 0005117037
下り方向の光信号の波長λ1を1.49μmとし、上り方向の光信号の波長λ2を1.31μmとした時の入力ロスの例を以下に示す。
[数5]
a=−17dB=10−17
b=−27dB=10−27
c=−24dB=10−24
d=−34dB=10−34
このように、下り方向の光信号と上り方向の光信号のそれぞれの波長が予め決定されており、波長数と同数の検出器が配置されている場合には、検出器の測定条件を変更することなく各光信号の強度を算出することが可能となる。
上記のように、本発明の光心線判別装置及び判別方法では、光伝送線路中を通光する光信号の波長の数に応じて、測定条件を変えた測定値を得ることが可能な構成としており、これにより光伝送線路中を通光する各波長の光信号の有無を判別することが可能となっている。特に、光伝送線路中を上下方向にそれぞれ異なる波長で通光する2以上の波長の光信号に対し、波長毎の光信号の強度及び通光方向を高精度に求めることが可能となっている。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る光心線判別装置及び判別方法の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における光心線判別装置及び判別方法の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の実施形態に係る光心線判別装置を部分的に拡大して表示した平面図である。 本発明の実施形態に係る光心線判別装置の全体構成を示す平面図である。 検出器の測定条件を変更して測定する方法を説明するための図である。 本発明の別の実施形態に係る光心線判別方法を説明する図である。 PON通信システムの1例を示すブロック図である。
符号の説明
10 光ファイバ心線
100 光心線判別装置
110 屈曲固定部
111 案内溝
112 屈曲保持部
113 可動押圧部
121、122 検出器
123 光学フィルタ
130 判別処理部

900 通信システム
901 OLT
902 スプリッタ
903 ONU

Claims (9)

  1. 光ファイバ心線を伝送する異なる2以上の波長の光信号の強度及び伝送方向を検出する光心線判別装置であって、
    前記光ファイバ心線から前記光信号を漏洩させるために前記光ファイバ心線を部分的に屈曲させて固定する屈曲固定部と、
    前記屈曲固定部で屈曲された前記光ファイバ心線からの漏洩光を測定する検出器と、
    前記検出器による測定データを入力して前記光信号のそれぞれの強度と伝送方向を判別する判別処理部と、を備え、
    前記検出器は、前記光信号の波長数の2倍だけ測定条件を変えて前記漏洩光を測定しており、
    前記判別処理部は、前記検出器の測定位置及び前記波長に依存して事前に決定された前記光ファイバ心線からの漏洩の比率(以下では入力ロスという)に基づき、前記検出器で測定された前記漏洩光の強度から前記光信号の強度及び伝送方向を判別している
    ことを特徴とする光心線判別装置。
  2. 前記測定条件は、前記測定位置と前記検出器の受光条件とで決定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光心線判別装置。
  3. 前記測定条件は、前記測定位置を異なる2点とし、各々の前記測定位置で前記検出器の受光条件を前記波長数だけ変えている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光心線判別装置。
  4. 前記測定条件は、前記測定位置を前記波長数の2倍だけ変えている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光心線判別装置。
  5. 前記測定条件は、前記測定位置の数と前記受光条件の数との積が前記波長数の2倍となるよう、前記測定位置及び前記受光条件を変えている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光心線判別装置。
  6. 前記受光条件の変更は、前記検出器の受光素子の種類を変えて行っている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光心線判別装置。
  7. 前記受光条件の変更は、前記検出器に備えられた波長選択機能を変えて行っている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光心線判別装置。
  8. 前記波長選択機能は、前記検出器の前面に備えられた光学フィルタであって、前記波長選択機能の変更は、前記光学フィルタの波長特性を変えて行っている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光心線判別装置。
  9. 光ファイバ心線を伝送する異なる2以上の波長の光信号の強度及び伝送方向を検出する光心線判別方法であって、
    前記光ファイバ心線を部分的に屈曲させ、
    前記屈曲された光ファイバ心線からの漏洩光の強度を、前記光信号の波長数の2倍だけ測定条件を変えて測定し、
    前記漏洩光の測定位置及び前記波長に依存して事前に決定された前記光ファイバ心線からの漏洩の比率(以下では入力ロスという)に基づき、測定された前記漏洩光の強度から前記光信号の強度及び伝送方向を判別する
    ことを特徴とする光心線判別方法。
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