JP5108611B2 - ステアリングホイール - Google Patents

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Description

本発明は、木部材が取り付けられたステアリングホイールに関する。
芯金を木部材が被覆するステアリングホイールにおいては、木部材を暖めるために、木部材の内面、すなわち、芯金側に向いた面に発熱体を配設している場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−335706公報
しかしながら、例えば、木部材や芯金の膨張や収縮を想定して木部材と芯金との間に隙間が設定されていても、発熱体と芯金との間に弾性接着剤が介在されていると、発熱体の熱が弾性接着剤を介して芯金側へ多く伝達されて熱ロスが大きくなる。
本発明は、上記事実を考慮して、木部材を暖める際の熱ロスを低減することができるステアリングホイールを得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明のステアリングホイールは、車両のステアリングシャフトに固定される芯金と、前記芯金を被覆する木部材と、前記木部材の前記芯金側の部分に取り付けられ、前記木部材の延在方向の隙間を設けて配置されると共に、発熱可能にされた単一の又は複数の発熱体と、前記隙間に配置されて前記発熱体に対し隣設されると共に、前記芯金と前記木部材との間に介在され、前記木部材を前記芯金に対する組付位置に保持する保持部材と、を有する。
請求項1に記載する本発明のステアリングホイールによれば、発熱可能な発熱体が木部材の芯金側の部分に取り付けられており、保持部材が発熱体に対し隣設されているので、保持部材に対しての発熱体の接触が抑えられる。これによって、発熱体で発生した熱は、保持部材側へ伝わることが抑制されて、木部材側へ伝えられる。
また、本発明によれば、単一の又は複数の発熱体が木部材の延在方向の隙間を設けて配置されているので、木部材が延在方向において湾曲されていても、発熱体の木部材への取付け時には、木部材の湾曲形状に合わせた発熱体の配置が容易になる。
ここで、本発明によれば、単一の又は複数の発熱体によって設けられた隙間に保持部材が配置されているので、芯金と木部材との間の限られたスペースが有効に利用されながら、保持部材に対しての発熱体の接触が抑えられる。
請求項に記載する本発明のステアリングホイールは、車両のステアリングシャフトに固定される芯金と、前記芯金を被覆する木部材と、前記木部材の前記芯金側の部分に取り付けられ、前記芯金の軸周り方向の隙間を設けてかつ前記隙間が前記木部材の延在方向に延在するように配置され、発熱可能にされた単一の又は複数の発熱体と、前記隙間に配置されて前記発熱体に対し隣設されると共に、前記芯金と前記木部材との間に介在され、前記木部材を前記芯金に対する組付位置に保持する保持部材と、を有する。
請求項に記載する本発明のステアリングホイールによれば、発熱可能な発熱体が木部材の芯金側の部分に取り付けられており、保持部材が発熱体に対し隣設されているので、保持部材に対しての発熱体の接触が抑えられる。これによって、発熱体で発生した熱は、保持部材側へ伝わることが抑制されて、木部材側へ伝えられる。
また、本発明によれば、単一の又は複数の発熱体が芯金の軸周り方向の隙間を設けて配置されると共に、隙間が木部材の延在方向に延在するので、保持部材の配置時には、前記隙間に木部材の延在方向に沿って保持部材を連続的に配置することができ、保持部材の配置を容易にすることができる。
ここで、本発明によれば、単一の又は複数の発熱体によって設けられた隙間に保持部材が配置されているので、芯金と木部材との間の限られたスペースが有効に利用されながら、保持部材に対しての発熱体の接触が抑えられる。
請求項に記載する本発明のステアリングホイールは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記発熱体は、通電により発熱し、かつ、前記保持部材に対し隣設される複数の隣設部と、前記隣設部を接続する接続部と、を備える。
請求項に記載する本発明のステアリングホイールによれば、発熱体は、通電により発熱し、保持部材に対し隣設する複数の隣設部を備えると共にこれらの隣設部を接続する接続部を備えているので、隣設部及び接続部への通電が少ない配線で可能になる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1及び請求項2に記載のステアリングホイールによれば、木部材を暖める際の熱ロスを低減することができるという優れた効果を有する。
請求項に記載のステアリングホイールによれば、発熱体への通電用の配線が少なくて済むという優れた効果を有する。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るステアリングホイール10について図1〜図6を用いて説明する。
図1には、ステアリングホイール10が正面図にて示されており、図2には、ステアリングホイール10の要部が断面図(図1の2−2線に沿った拡大断面図)にて示されている。図1に示されるように、ステアリングホイール10は、芯金12を備えている。芯金12は、マグネシウム等の金属を鋳造成形することにより形成されている。
芯金12は、ボス部14を備えている。ボス部14は、車両の操舵装置(ステアリング装置)を構成するステアリングシャフト15に固定されている。ボス部14の外周には、芯金12の一部を構成するリム芯金部20(広義には「外周芯金部」として把握される要素である。)が設けられている。リム芯金部20は、運転席に対向するように設置され、正面視で略環状に形成されている。また、図2に示されるように、リム芯金部20は、ステアリング軸方向(ステアリングシャフト15(図1参照)の軸方向)に沿って切った断面が二股状とされてステアリング軸の下方(矢印B方向)側に開口した略C字形状とされている。なお、このリム芯金部20には、芯金12を構成する鉄製のウエイト22が嵌め込まれており、ウエイト22は、正面視で略環状とされている(図示省略)。
図1に示されるように、ボス部14とリム芯金部20との間には、芯金12の一部として複数本のスポーク部16(広義には「連結部」として把握される要素である。)が設けられている。ボス部14とリム芯金部20とは、スポーク部16を介して一体に連結されており、リム芯金部20をその回転軸線回りに回転させることでボス部14が固定されたステアリングシャフト15をそのステアリング軸回りに回転させることができるようになっている。
ステアリングホイール10の正面視で左右両側及び下側には、外革部24が設けられている。外革部24は、各スポーク部16のリム芯金部20側の部位とリム芯金部20の左右両側及び下側の部位とを被覆した状態で、各スポーク部16及びリム芯金部20に取り付けられている。また、図1の6−6線に沿った拡大断面図である図6に示されるように、外革部24の端部(図6では左端の端部)は、リム芯金部20側に略直角に折り曲げられた折曲げ端部24Aとされており、折曲げ端部24Aの先端とリム芯金部20との間には所定の間隔が設けられている。なお、外革部24がスポーク部16(図1参照)を被覆する領域では、外革部24の端部は、スポーク部16側に略直角に折り曲げられている。
図6に示されるように、外革部24の内側(図6ではリム芯金部20側)には、芯材26が設けられている。芯材26は、合成樹脂材(本実施形態ではウレタン系の合成樹脂材)により形成されており、その内側に芯金12(図6ではリム芯金部20)を収容している。換言すれば、芯材26は、リム芯金部20やスポーク部16(図1参照)を外側から被覆している。
この芯材26のリム延在方向(矢印X方向)の端部側(図6では左側)には、樹脂ピース28が隣接している。樹脂ピース28は、芯材26と同様に、外革部24の内側(図6ではリム芯金部20側)に配置され、芯材26寄りの部位が芯材26に嵌め込まれた状態で接合されている。また、樹脂ピース28のリム延在方向(矢印X方向)の端部(図6では左端の端部)は、後述する木部材30(杢部)との間に隙間を形成しており、この隙間に外革部24の折曲げ端部24Aが入り込んでいる。
図1に示されるように、木部材30は、正面視で外革部24が被覆されていない部分に対応した範囲、すなわち、ステアリングホイール10の上部及び左右斜め下部に設けられている。これらの木部材30は、延在方向において略円弧をなすように湾曲された筒状に形成されており、装飾等のためにリム芯金部20(芯金12)を被覆している。
図3には、木部材30の装着部における半断面の分解斜視図が示されている(接着剤等は図示を省略する。)。図2及び図3に示されるように、木部材30は、一対の木材片であるウッドアッパー30A及びウッドロア30Bが接合されて構成されている。一対のウッドアッパー30A及びウッドロア30Bは、木材料(天然木の無垢材)により形成されている。図2に示されるように、一方の木材片であるウッドアッパー30Aは、ステアリング軸の上方(矢印A方向)側に配置されており、他方の木材片であるウッドロア30Bは、ステアリング軸の下方(矢印B方向)側に配置されている。
ウッドアッパー30Aには、延在方向に直角な断面視(図2の断面視)で略円弧凹状の溝部34Aが形成されており、ウッドロア30Bには、これに対向するように、延在方向に直角な断面視(図2の断面視)で略矩形状の溝部34Bが形成されている。ウッドアッパー30Aとウッドロア30Bとは、互いに面接触した対向面130A、130Bが接着面とされており、対向面130A、130B同士が接着剤により接着(結合)されている。これにより、溝部34A、34Bが組み合わされて、木部材30の内部を貫通する断面略矩形状の貫通孔32が形成されている。木部材30の内部となる貫通孔32内には、リム芯金部20(芯金12)が貫通状態で収容されている。換言すれば、木部材30は、リム芯金部20を被覆している。
木部材30の貫通孔32の内面32A(木部材30のリム芯金部20側の部分)とリム芯金部20との間には、図2の断面視でリム芯金部20の周囲を取り囲むように所定幅のクリアランス(間隔)36が設けられている。このため、外部の温度や湿度の変化によりリム芯金部20と木部材30とが膨張や収縮に起因して相対移動した際には、クリアランス36がこの相対移動を吸収するようになっている。
リム芯金部20(芯金12)と木部材30のウッドアッパー30Aとの間には、発熱体としての第一発熱体40(ヒータ)が設けられている。第一発熱体40は、薄板状(図3参照)とされて通電により発熱するようになっており、リム芯金部20(芯金12)から離れた位置で木部材30の内面32A(ウッドアッパー30Aの溝部34A)に図2の断面視で略C字状に配置されて貼り付けられ(取り付けられ)ている。なお、図3に示される第一発熱体40は、ウッドアッパー30Aの溝部34Aに貼り付けられる前の状態を示している。
図4には、第一発熱体40の貼付け状態が示されている。図4に示されるように、第一発熱体40は、木部材30(ウッドアッパー30A)の延在方向(矢印C方向)に沿って円弧状に湾曲した状態で配設されている。この第一発熱体40には、湾曲半径方向外側(矢印R1方向参照)の部位から湾曲半径方向内側(矢印R2方向参照)へ向けてスリット42が形成されている。隙間としてのスリット42は、略矩形状とされ、木部材30の延在方向(矢印C方向)に間隔をおいて複数形成されている。換言すれば、第一発熱体40は、木部材30の延在方向(矢印C方向)の隙間としてスリット42を設けて、配置されている。第一発熱体40において、各スリット42を木部材30の延在方向(矢印C方向)に挟む両側は、隣設部44とされている。これらの複数の隣設部44は、木部材30の延在方向(矢印C方向)に間隔をおいて配置されている。
また、第一発熱体40は、各スリット42に対して湾曲半径方向内側(矢印R2方向参照)に接続部46を備えている。接続部46は、隣設部44と同様に通電により発熱するようになっており、互いに隣り合う隣設部44を電気的に一体に接続している。これによって、第一発熱体40の湾曲半径方向内側(矢印R2方向参照)の部位は、略円弧状に連続して繋がっている。
第一発熱体40の延在方向(矢印C方向と同じ方向)の両端部には、一対の互いに極性が異なる電極端子60が設けられている。図6に示されるように、この電極端子60には、配線62の端部が接続されている。配線62は、樹脂ピース28及び芯材26の内側にて芯金12(図6ではリム芯金部20)に固定された絶縁性の配線カバー64内に挿通され、図1に示されるように、車両側へ延びてコントローラ66と電気的に接続されている。
コントローラ66は、車両の適宜位置に配置されている。このコントローラ66には、電源68が接続されており、電源68は、本実施形態では車両に搭載されたバッテリとされている。また、コントローラ66には、スイッチ70が接続されており、スイッチ70は、本実施形態ではステアリングホイール10に配設され、乗員操作時にコントローラ66に信号を出力するようになっている。これにより、コントローラ66は、電源68から電力が供給されると共に、スイッチ70から出力された信号に応じて、各木部材30の延在方向の両端部に取り付けられた対となる電極端子60へ電流を供給するようになっている。
図2に示されるように、リム芯金部20(芯金12)と木部材30のウッドロア30Bとの間には、発熱体としての第二発熱体50(ヒータ)が設けられている。第二発熱体50は、薄板状(図3参照)とされて通電により発熱するようになっており、リム芯金部20(芯金12)から離れた位置で木部材30の内面32A(ウッドロア30Bの溝部34B)に貼り付けられ(取り付けられ)ている。なお、図3に示される第二発熱体50は、ウッドロア30Bの溝部34Bに貼り付けられる前の状態を示している。
図5には、第二発熱体50の貼付け状態が示されている。図5に示されるように、第二発熱体50は、木部材30(ウッドロア30B)の延在方向(矢印C方向)に沿って円弧状に湾曲した状態で配設されている。この第二発熱体50には、湾曲半径方向外側(矢印R1方向参照)の部位及び湾曲半径方向内側(矢印R2方向参照)の部位からそれぞれ湾曲半径方向に切り込まれて同一直線上に位置する短いスリット52が形成されている。対をなす隙間としてのスリット52は、それぞれ略矩形状とされ、木部材30の延在方向(矢印C方向)に間隔をおいて複数形成されている。換言すれば、第二発熱体50は、木部材30の延在方向(矢印C方向)の隙間としてスリット52を設けて、配置されている。第二発熱体50において、各対をなすスリット52を木部材30の延在方向(矢印C方向)に挟む両側は、隣設部54とされている。これらの複数の隣設部54は、木部材30の延在方向(矢印C方向)に間隔をおいて配置されている。
また、第二発熱体50は、対をなすスリット52によって湾曲半径方向に挟まれた接続部56を備えている。接続部56は、隣設部54と同様に通電により発熱するようになっており、互いに隣り合う隣設部54を木部材30の延在方向(矢印C方向)に電気的に一体に接続している。これによって、第二発熱体50の湾曲半径方向中央部は、略円弧状に連続して繋がっている。
第二発熱体50の延在方向(矢印C方向と同じ方向)の両端部には、一対の互いに極性が異なる電極端子61が設けられている。電極端子61は、図示しない配線を介して図1に示されるコントローラ66と電気的に接続されている。
なお、第一、第二発熱体40、50(図2参照)の近傍には、図示しないサーミスタが配置されている。前記サーミスタは、温度変化に応じて抵抗値が変化する温度検出手段であり、抵抗を介して図1に示されるコントローラ66に接続され、コントローラ66による温度制御用とされている。
図2に示されるように、リム芯金部20(芯金12)と木部材30との間には、保持部材としての弾性接着剤72(例えば、シリコン系等のエラストマ樹脂、広義には「接着力を備えた緩衝材」として把握される要素である。)が介在されている。弾性接着剤72は、本実施形態では、リム芯金部20とウッドアッパー30Aの溝部34Aにおける溝底部(中央部)側との弾性接着用、及びリム芯金部20とウッドロア30Bの溝部34Bにおけるコーナ近傍側(計二箇所)との弾性接着用に用いられている。
図4に示されるように、リム芯金部20(図2参照)とウッドアッパー30Aとの間に介在される弾性接着剤72は、木部材30の延在方向(矢印C方向)に隣り合う隣設部44の間(スリット42内)に位置して第一発熱体40に対し隣設されている。また、図5に示されるように、リム芯金部20(図2参照)とウッドロア30Bとの間に介在される弾性接着剤72は、木部材30の延在方向(矢印C方向)に隣り合う隣設部54の間(スリット52内)に位置して第二発熱体50に対し隣設されている。
弾性接着剤72は、木材及び金属への接着効果を有し、図2に示される木部材30の内面32Aとリム芯金部20(芯金12)とを接着し、木部材30をリム芯金部20(芯金12)に対する組付位置に保持している。また、弾性接着剤72は、所定の弾性を有している。このため、外部の温度や湿度の変化によりリム芯金部20と木部材30とが膨張や収縮に起因して相対移動した際には、リム芯金部20と木部材30との相対移動に対応して弾性接着剤72が膨張又は収縮されるようになっている。
なお、ステアリングホイール10の製造時においては、リム芯金部20とウッドアッパー30Aとの間に介在される弾性接着剤72は、第一発熱体40がウッドアッパー30Aに貼り付けられた後にウッドアッパー30Aに塗布されており、リム芯金部20とウッドロア30Bとの間に介在される弾性接着剤72は、第二発熱体50がウッドロア30Bに貼り付けられた後にウッドロア30Bに塗布されている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示されるスイッチ70が乗員によって操作されると、スイッチ70からコントローラ66に信号が出力される。コントローラ66は、これに応じて電極端子60、61(電極端子61は図5参照)へ電流を供給する。図4及び図5に示されるように、電極端子60、61は、第一、第二発熱体40、50に接続されており、第一、第二発熱体40、50は、通電により発熱するようになっているので、電極端子60、61へ供給される電流に応じて第一、第二発熱体40、50の温度が上昇する。
ここで、図2に示されるように、通電により発熱する第一、第二発熱体40、50は、木部材30の内面32Aに貼り付けられており、図4及び図5に示されるように、弾性接着剤72が第一、第二発熱体40、50のスリット42、52内に配設(配置)されて(すなわち、第一、第二発熱体40、50に対し隣設されて)いるので、リム芯金部20(図2参照)と木部材30との間の限られたスペースが有効に利用されながら、弾性接着剤72に対しての第一、第二発熱体40、50の接触(接触面積)が抑えられる。これによって、通電時に第一、第二発熱体40、50で発生した熱は、弾性接着剤72側へ伝わることが抑制されて(逃げずに)木部材30側へ伝えられる。
補足すると、一般に、リム芯金部(20)と木部材(30)との間に介在される弾性接着剤(72)は、木部材(30)に比べて熱伝導率が良いので、弾性接着剤(72)と発熱体が広い面積で接触してしまうような対比構造では、発熱体で発生した熱が弾性接着剤(72)を介してリム芯金部(20)側に吸収されてしまう。これに対して、本実施形態に係るステアリングホイール10では、弾性接着剤72と第一、第二発熱体40、50との接触(接触面積)が抑えられるので、弾性接着剤72を介したリム芯金部20側への熱吸収が抑えられる。
また、図4及び図5に示されるように、第一、第二発熱体40、50は、弾性接着剤72に対し隣設される複数の隣設部44、54を備えると共にこれらの隣設部44、54を接続する接続部46、56を備えているので、隣設部44、54及び接続部46、56への通電が少ない配線(第一発熱体40用としては配線62(図1参照))で可能になり、その結果として、前記配線(62等)を収納するための配線スペースが少なくて済む。
また、第一、第二発熱体40、50のスリット42、52が木部材30の延在方向(矢印C方向)の隙間として形成されている(つまり、隣設部44、54が木部材30の延在方向(矢印C方向)に間隔をおいて配置される)ので、木部材30が延在方向において湾曲されていても、第一、第二発熱体40、50の木部材30(ウッドアッパー30A及びウッドロア30B)側への貼付け時には、木部材30の湾曲形状に合わせた第一、第二発熱体40、50の配置が容易になるという利点もある。
以上説明したように、本実施形態に係るステアリングホイール10によれば、木部材30を暖める際の熱ロスを低減することができる。また、ステアリングホイール10の製造時の作業性もよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るステアリングホイール80について、図7及び図8を用いて説明する。図7には、本実施形態に係るステアリングホイール80の要部が断面図(第1の実施形態における図2に対応する図)にて示され、図8には、本実施形態に係るステアリングホイール80の要部が概略構成図(第1の実施形態における図4に対応する図)にて示されている。これらの図に示されるように、ステアリングホイール80は、第一発熱体40(図4参照)に代えて配設される発熱体としての第一発熱体82(ヒータ)の形状、及び弾性接着剤72の配設範囲(図8参照)が、第1の実施形態に係るステアリングホイール10とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図7に示されるように、リム芯金部20と木部材30のウッドアッパー30A(溝部34A)との間には、第一発熱体82が設けられている。第一発熱体82は、薄板状とされて通電により発熱するようになっており、リム芯金部20から離れた位置で、第1の実施形態の第一発熱体40(図2参照)と同様に木部材30に貼り付けられ(取り付けられ)ている。
図8に示されるように、第一発熱体82は、木部材30(ウッドアッパー30A)の延在方向(矢印C方向)に沿って円弧状に湾曲した状態で配設されている。この第一発熱体82には、その延在方向(矢印C方向と同じ方向)の一方端部(図8では右側端部)から木部材30の延在方向(矢印C方向)に延在するスリット84が形成されている。第一発熱体82において、隙間としてのスリット84を湾曲半径方向に挟む両側(すなわち、スリット84に対して湾曲半径方向外側(矢印R1方向参照)及び湾曲半径方向内側(矢印R2方向参照))は、隣設部86とされている。これらの複数の隣設部86は、木部材30の湾曲半径方向に間隔をおいて配置されている。換言すれば、図7に示されるように、第一発熱体82は、リム芯金部20の軸周り方向の隙間としてスリット84を設けて、配置されている。
また、図8に示されるように、第一発熱体82は、スリット84に対してその延在方向(矢印C方向と同じ方向)の他方端部(図8では左側端部)側に接続部88を備えている。接続部88は、隣設部86と同様に通電により発熱するようになっており、隣設部86を電気的に一体に接続している。
第一発熱体82の延在方向(矢印C方向)の一方端部(図8では右側端部)には、隣り合う隣設部86にそれぞれ電極端子90が設けられている。この一対の電極端子90は、互いに極性が異なっており、図示しない配線を介してコントローラ66(図1参照)と電気的に接続されている。
また、リム芯金部20(図7参照)と木部材30のウッドアッパー30Aとの間に介在される弾性接着剤72は、木部材30の湾曲半径方向に隣り合う隣設部86の間、すなわち、スリット84内に配設(配置)され、円弧帯状とされて第一発熱体82に対し隣設されている。図7に示されるように、この弾性接着剤72は、第1の実施形態と同様に、木部材30をリム芯金部20に対する組付位置に保持している。
以上説明した本実施形態のような構成によっても、木部材30を暖める際の熱ロスを低減することができる。また、本実施形態に係るステアリングホイール80によれば、製造時には、第一発熱体82のスリット84内に弾性接着剤72を連続的に塗布することができ、弾性接着剤72の塗布作業を容易にすることが可能になる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態に係るステアリングホイール10、80は、図1に示される木部材30がリム芯金部20を被覆する構成に適用されているが、ステアリングホイールは、木部材がリム芯金部及びスポーク部の一部を被覆するような構成(例えば、図1の外革部24の配設位置に木部材を配設するような構成)であってもよい。
また、上記実施形態では、第一、第二発熱体40、82、50には、スリット42、84、52が形成され、隣設部44、86、54が接続部46、88、56によって電気的に一体に接続されているが、例えば、別体とされた複数の発熱体が間隔をおいて配置されるような構成としてもよい。すなわち、例えば、第1の実施形態の第一、第二発熱体40、50から接続部46、56を除いた構成(複数の発熱体が木部材の延在方向の隙間を設けて配置される構成)や、第2の実施形態の第一発熱体82から接続部88を除いた構成(複数の発熱体が芯金の軸周り方向の隙間を設けて配置されると共に前記隙間が木部材の延在方向に延在する構成)としてよく、このような構成で隣り合う前記発熱体同士の間に形成された隙間に接着剤(保持部材)を配設(配置、発熱体に対し隣設)させてもよい。また、単一の又は複数の発熱体が、木部材の延在方向の隙間を設けかつ芯金の軸周り方向の隙間を設けて配置されると共に、前記芯金の軸周り方向の隙間が木部材の延在方向に延在する構成にしてもよく、これらの隙間に接着剤(保持部材)を配設(配置、発熱体に対し隣設)させてもよい。
また、上記実施形態では、第一発熱体40、82がウッドアッパー30Aに貼り付けられ、第二発熱体50がウッドロア30Bに貼り付けられているが、ステアリングホイールは、例えば、第一発熱体40、82と同様の形状の発熱体がウッドロア(30B)に貼り付けられる構成や第二発熱体50と同様の形状の発熱体がウッドアッパー(30A)に貼り付けられる構成等にしてもよい。
また、上記実施形態では、第一、第二発熱体40、82、50が通電により発熱する構成となっているが、発熱体は、例えば、脱水に伴って蓄熱(吸熱)し、水和に伴って放熱(発熱)するような化学物質により成るような発熱体としてもよい。なお、このような発熱体を設ける場合には、必要時に該発熱体を蓄熱(吸熱)や放熱(発熱)させるために、前記脱水や前記水和をさせるための手段を別途設けることになる。
さらに、上記実施形態では、弾性接着剤72が、隣り合う隣設部44、54、86の間に位置してリム芯金部20と木部材30との間に介在されかつ木部材30をリム芯金部20に対する組付位置に保持しているが、保持部材は、例えば、粘着テープや硬化状態で弾性を有しない接着剤等のような他の保持部材としてもよく、粘着テープ等のような他の保持部材が、隣設部に対し隣設されて芯金と木部材との間に介在されかつ木部材を芯金に対する組付位置に保持するような構成としてもよい。
なお、上記実施形態では、第一、第二発熱体40、82、50のリム芯金部20側に向いた面に弾性接着剤72が配設されておらず、このような構成が好ましいが、例えば、(発熱体に対し隣設された位置に加えて)発熱体の芯金側に向いた面にも弾性接着剤の一部が若干配設されているような構成であってもよい。
本発明の第1の実施形態に係るステアリングホイールを示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係るステアリングホイールの要部を示す断面図(図1の2−2線に沿った拡大断面図)である。 本発明の第1の実施形態に係るステアリングホイールにおける木部材の装着部を示す半断面の分解斜視図である(接着剤等は図示を省略する。)。 第一発熱体が貼り付けられかつ弾性接着剤が塗布された状態のウッドアッパーを示す概略構成図である。 第二発熱体が貼り付けられかつ弾性接着剤が塗布された状態のウッドロアを示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るステアリングホイールの要部を示す断面図(図1の6−6線に沿った拡大断面図)である。 本発明の第2の実施形態に係るステアリングホイールの要部を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るステアリングホイールにて第一発熱体が貼り付けられかつ弾性接着剤が塗布された状態のウッドアッパーを示す概略構成図である。
符号の説明
10 ステアリングホイール
12 芯金
15 ステアリングシャフト
20 リム芯金部(芯金)
30 木部材
32A 内面(リム芯金部側の部分)
40 第一発熱体(発熱体)
42 スリット(隙間)
44 隣設部
46 接続部
50 第二発熱体(発熱体)
52 スリット(隙間)
54 隣設部
56 接続部
72 弾性接着剤(接着剤(保持部材))
80 ステアリングホイール
82 第一発熱体(発熱体)
84 スリット(隙間)
86 隣設部
88 接続部

Claims (3)

  1. 車両のステアリングシャフトに固定される芯金と、
    前記芯金を被覆する木部材と、
    前記木部材の前記芯金側の部分に取り付けられ、前記木部材の延在方向の隙間を設けて配置されると共に、発熱可能にされた単一の又は複数の発熱体と、
    前記隙間に配置されて前記発熱体に対し隣設されると共に、前記芯金と前記木部材との間に介在され、前記木部材を前記芯金に対する組付位置に保持する保持部材と、
    を有するステアリングホイール。
  2. 車両のステアリングシャフトに固定される芯金と、
    前記芯金を被覆する木部材と、
    前記木部材の前記芯金側の部分に取り付けられ、前記芯金の軸周り方向の隙間を設けてかつ前記隙間が前記木部材の延在方向に延在するように配置され、発熱可能にされた単一の又は複数の発熱体と、
    前記隙間に配置されて前記発熱体に対し隣設されると共に、前記芯金と前記木部材との間に介在され、前記木部材を前記芯金に対する組付位置に保持する保持部材と、
    を有するステアリングホイール。
  3. 前記発熱体は、通電により発熱し、かつ、前記保持部材に対し隣設される複数の隣設部と、前記隣設部を接続する接続部と、を備える請求項1又は請求項2に記載のステアリングホイール。
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