JP5103451B2 - リソグラフィ装置及び位置合わせ方法 - Google Patents

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Description

[0001] 本発明は、リソグラフィ装置及び位置合わせ(アライメント)方法に関する。
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用(付与)する機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが与えられる互いに近接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所定の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所定の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。
[0003] 例えばリソグラフィ装置の基板テーブル上に基板を搭載した場合、基板及び基板テーブルは通常、初期温度が異なる。基板及び基板テーブルの初期温度が異なるので、基板及び基板テーブルが熱平衡に達するまでには、ある時間期間が必要である。換言すると、基板及び基板テーブルが、例えば所定の限度内の熱的に安定化した点に達するまでには、ある時間期間がかかる。基板が例えば熱的に安定化するのに要する時間中、基板の温度が変化するにつれて基板の形状及び/又はサイズが歪む場合がある。
[0004] 基板が熱的に安定化した後に基板の一部の位置合わせ及び露光を行う場合、リソグラフィ装置は、ある時間期間、全体としてアイドルのままである。基板はこの時間期間中に熱的に安定化するが、リソグラフィ装置の別の部分、例えばリソグラフィ装置の位置合わせ機構の一部は、熱的に安定化しない場合がある。これは、基板の一部の位置合わせを最終的に行う場合、位置合わせ機構の一部が熱的に安定化する別の時間期間中に不正確な結果が生じる恐れがあるということを意味する。
[0005] 一方、基板が熱的に安定化する前に基板の一部の位置合わせ及び露光が行われる場合は、上述した基板の熱的歪みのために、熱的安定化期間中に基板に適用されるパターンがゆがむ場合がある。かかる歪みによって、基板に適用されるパターンの位置合わせ及びオーバーレイが難しくなる可能性がある。
[0006] 上述のかかる問題はあらゆる基板に当てはまるが、これらの問題が特によく見られるのは、熱容量が大きく、及び/又は熱伝導率が低く、及び/又は熱膨張係数が大きい、例えば薄膜(磁気)ヘッドの製造において用いられる、Al−Ti−Cから形成されるか又はAl−Ti−Cを含む基板のような基板の処理においてである。Al−Ti−C基板の熱容量は、もっと一般的に用いられるSi基板のものと同様であるが、Al−Ti−C基板の熱伝導率は、Si基板のものよりもはるかに低い。薄膜(磁気)ヘッドの製造において用いられるAl−Ti−C基板は通常、もっと一般的に用いられるSi基板よりも厚い。Al−Ti−C及びSiの熱伝導率の差は、これらの材料から形成される基板の厚さの差と共に、薄膜(磁気)ヘッドの製造に用いられるAl−Ti−C基板の方がSi基板よりも熱的に安定化させるのに長い時間がかかることを意味する。
[0007] 例えば、上述した問題又は他の問題の1つ以上を防止又は軽減するリソグラフィ装置及び位置合わせ方法を提供することが望ましい。
[0008] 本発明の一態様によれば、基板又はパターニングデバイスのための位置合わせ方法が提供される。この方法は、基板、又は、リソグラフィ装置の若しくはリソグラフィ装置内の部分がある限度内で熱的に安定化するまで、リソグラフィ装置の位置合わせ機構の部分を用いて基板の部分又はパターニングデバイスの部分の上で位置合わせ手順の部分を実行するステップを含む。
[0009] この方法は、基板、又は、リソグラフィ装置の若しくはリソグラフィ装置内の部分が限度内で熱的に安定化したことが判定された場合、基板にパターンを適用するために基板の部分を放射に露呈させるステップを更に含むことができる。
[0010] この方法は、位置合わせ手順の部分をある回数だけ繰り返すステップを更に含むことができ、この回数は、基板、又は、リソグラフィ装置の若しくはリソグラフィ装置内の部分が限度内で熱的に安定化するために位置合わせ手順の部分を実行しなければならない回数である。
[0011] この方法は、基板の部分又はパターニングデバイスの部分の位置合わせを少なくとも示す情報を確定するために、位置合わせ手順の部分の最終的な繰り返しの間に、リソグラフィ装置の部分に対して基板の部分又はパターニングデバイスの部分を位置合わせするステップを更に含むことができる。
[0012] 位置合わせ手順の部分は、基板の部分又はパターニングデバイスの部分の位置合わせを少なくとも示す情報を確定することを含むことができる。
[0013] 位置合わせ手順の部分は、リソグラフィ装置の部分に対して基板の部分又はパターニングデバイスの部分を位置合わせして基板の部分又はパターニングデバイスの部分の位置合わせを少なくとも示す情報を確定することを含むことができる。
[0014] この方法は、基板の部分又はパターニングデバイスの部分の位置合わせを少なくとも示す情報が限度内となるまで位置合わせ手順の部分を繰り返すステップを更に含むことができ、限度内にある情報は、少なくとも、基板、又は、リソグラフィ装置の若しくはリソグラフィ装置内の部分が限度内で熱的に安定化していることの指示である。
[0015] この方法は、ある繰り返しにおいて取得された情報と別の繰り返しにおいて取得された情報との間の差が限度内となるまで位置合わせ手順の部分を繰り返すステップを更に含むことができ、限度内にある情報の差は、少なくとも、基板、又は、リソグラフィ装置の若しくはリソグラフィ装置内の部分が限度内で熱的に安定化していることの指示である。
[0016] この情報は、基板の部分又はパターニングデバイスの部分の平行移動、対称及び非対称の回転、対称及び非対称の膨張、又は傾斜に関するものとすることができ、又は、この情報は、基板の部分上に又はパターニングデバイスの部分によって投影された画像の画像焦点に関するものである。
[0017] 情報の限度、又は情報の差の限度は、情報の(値の)情報及び/又は下限、及び/又は情報の(値の)範囲とすることができる。情報の差の絶対値は、かかる限度内とすることができる。
[0018] 基板の部分又はパターニングデバイスの部分の上で位置合わせ手順の部分を実行することは、基板の部分又はパターニングデバイスの部分を移動させるステップと、基板の部分又はパターニングデバイスの部分の上の位置合わせマークを照明するステップと、基板の部分又はパターニングデバイスの部分を位置合わせするステップと、基板の部分又はパターニングデバイスの部分のダミーの位置合わせを実行するステップと、から選択された1つ以上のステップを含むことができる。
[0019] 基板は、Al−Ti−C、GaAs、又はInPを含むことができる。
[0020] この方法は、薄膜磁気ヘッドを製造する方法の部分とすることができる。
[0021] リソグラフィ装置の又はリソグラフィ装置内の部分は、パターニングデバイスとすることができる。
[0023] 本発明の一態様によれば、リソグラフィ装置が提供される。この装置は、放射ビームの断面にパターンを与えるように構成されたパターニングデバイスを保持するように構成された支持構造と、基板を保持するように構成された基板テーブルと、基板のターゲット部分上にパターニングされた放射ビームを投影するように構成された投影システムと、リソグラフィ装置の部分に対して基板の部分又はパターニングデバイスの部分を位置合わせするように構成された位置合わせ機構と、位置合わせ機構の部分を制御するように構成されると共に、基板、又は、リソグラフィ装置の若しくはリソグラフィ装置内の部分がある限度内で熱的に安定化するまで基板の部分又はパターニングデバイスの部分の上で位置合わせ手順の部分を実行するために位置合わせ機構の部分を制御するように構成された、位置合わせ機構コントローラと、を含む。
[0023] これより、本発明の実施形態について、添付した概略図面を参照しながら一例としてのみ説明する。図面において、対応する参照符号は対応する部分を示す。
[0024] 図1は、本発明の一実施形態を実施するために使用可能なリソグラフィ装置を概略的に示す。 [0025] 図2は、基板を概略的に示すと共に、その基板の位置合わせも概略的に示す。 [0026] 図3は、位置合わせ手順の部分を概略的に示す。 [0027] 図4は、位置合わせ手順の別の部分を概略的に示す。 [0028] 図5は、本発明の一実施形態に従った位置合わせ方法を一般的な言葉で概略的に示すフローチャートである。 [0029] 図6は、本発明の更に別の実施形態に従った位置合わせ方法を概略的に示すフローチャートである。 [0030] 図7は、本発明の更に別の実施形態に従った位置合わせ方法を概略的に示すフローチャートである。
[0031] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0032] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)及び極端紫外線光(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[0033] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特別な機能層に相当する。
[0034] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。このようにして、反射したビームをパターニングする。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0035] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なされる。
[0036] リソグラフィ装置は2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ又は複数の他のテーブルを露光に使用している間に1つ又は複数のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0037] リソグラフィ装置は、投影システムの最終要素と基板との間の空間を充填するように、基板を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆るタイプでもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために当技術分野で周知である。
[0038] 図1は、本発明の一実施形態を実施するために使用可能なリソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、
− 放射ビームPB(例えばUV放射、DUV放射、EUV放射、又はEUV外放射)を調節する照明システム(イルミネータ)ILと、
− パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持し、アイテムPLに対してパターニングデバイスを正確に位置決めする第一ポジショナデバイスPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
− 基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持し、アイテムPLに対して基板を正確に位置決めするための第二ポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、
− パターニングデバイスMAによって放射ビームPBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ又は複数のダイを含む)にイメージを形成するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズ)PLとを含む。
[0039] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する)。
[0040] 支持構造MTはパターニングデバイスを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。この支持構造MTは、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電気等のクランプ技術を使用することができる。支持構造MTは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造MTは、パターニングデバイスが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。
[0041] イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0042] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するアジャスタAMを備えていてもよい。通常、イルミネータの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータを用いて放射ビームを調整し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0043] また、照明システムは、放射ビームの方向付け、整形、又は制御を行うために、屈折性、反射性、及び反射屈折性の光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントを網羅することができ、かかるコンポーネントは、以下では、集合的に又は単独で「レンズ」と称することがある。
[0044] 放射ビームPBは、支持構造MT上に保持されたパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射する。パターニングデバイスMAを超えて、ビームPBはレンズPLを貫通し、このレンズがビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦する。第二ポジショニングデバイスPW及びポジションセンサIF(例えば干渉デバイス)を利用して、基板テーブルWTを正確に移動させ、例えばビームPBの経路内で異なるターゲット部分Cを位置決めすることができる。同様に、第一のポジショニングデバイスPM及び別のポジションセンサ(これは図1に明示的に図示していない)を用いて、例えばマスクライブラリから機械的に検索した後又はスキャン中に、ビームPBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。一般に、物体テーブルMT及びWTの移動は、ポジショニングデバイスPM及びPWの一部を形成する長行程モジュール(粗い位置決め)及び短行程モジュール(微細な位置決め)を用いて実現される。しかしながら、(スキャナに対して)ステッパの場合は、支持構造MTを短行程アクチュエータのみに接続するか、又は固定することができる。パターニングデバイスMA及び基板Wは、パターニングデバイス位置合わせマークM1、M2及び基板位置合わせマークP1、P2を用いて位置合わせすることができる。
[0045] 図示の装置は以下の好適なモードにおいて使用可能である。
[0046] 1.ステップモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームPBに与えたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち1回の静止露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の静止露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
[0047] 2.スキャンモードにおいては、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームPBに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する(つまり1回の動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPLの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、1回の動的露光におけるターゲット部分Cの(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分Cの(スキャン方向における)高さが決まる。
[0048] 3.別のモードでは、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームPBに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0049] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0050] 図2は、基板W(例えば図1を参照して図示し説明した基板)の平面図を概略的に示す。また、位置合わせ及び露光の対象である基板Wの領域2も図示する。領域2は、基板Wのかかる領域の多くのうち1つのみとすることができる。例えば、基板W上の領域2にパターンを適用する前に、領域2をリソグラフィ装置の一部に対して位置合わせする必要がある。かかる位置合わせは当技術分野において既知であり、基板Wの全領域の位置合わせ特性が露光を行う前に決定されるグローバル位置合わせ、又は、露光対象の各ダイ又は各領域の位置合わせ情報がその領域の露光の直前に取得されるダイごとの位置合わせの形態を取ることができる。
[0051] 図における矢印は、基板W上の領域2を位置合わせするために行うことができる基板Wの通例の回転又は平行移動を示す。例えば、基板Wは、x又はy方向に移動させるか、z軸を中心に回転させるか、及び/又はx又はy方向を中心に傾斜させることができる。これに加えて、又はこれに代えて、領域2にパターンを適用するために用いられるリソグラフィ装置(例えば図1を参照して図示し説明したリソグラフィ装置)の1つ以上の部品の構成を変更して、基板Wの領域2に適用されるパターンが正確に位置合わせされることを確実とすることができる。例えば、基板に適用するパターンの倍率を変更することによって、リソグラフィ装置の1つ以上の要素の構成を変更して、基板Wの均一な膨張を考慮に入れることができる。
[0052] リソグラフィ装置の一部に対する基板Wの領域2の位置合わせに関する情報を確定するために、位置合わせ機構の一部が与える放射ビームを、基板W、及び/又は上述した領域2、及び/又は規準位置合わせマークを備えた基板テーブルWT上の特定領域に設けられた1つ以上の位置合わせマークに投影させることができる。かかる位置合わせマーク上に入射する、及び/又はかかるマークと相互作用する放射の反射、分散、回折、屈折、干渉等を用いて、当技術分野において既知のように、少なくとも基板Wの領域2の位置合わせ特性を示す情報を取得することができる。
[0053] リソグラフィ装置の一部に対して基板Wの領域2を位置合わせするために、基板の移動を実行すること、及び/又は1つ以上の位置合わせマークの照明を実行することが認められよう。例えば基板を保持する基板テーブルを移動させることによって基板を移動させるたびに、基板テーブルのアクチュエータからの熱が基板に伝達され得ることは認められよう。同様に、基板上の位置合わせマークを放射ビームによって照明すると、放射ビームに存在するエネルギーが基板に熱エネルギーを与え得る。
[0054] 図3及び図4は、どのように熱(又は換言すると熱エネルギー)が基板Wに伝達され得るかの2つの具体的な例を概略的に示す。図3は、基板テーブルWT(例えば、図1を参照して図示し説明した基板テーブルWT)によって適所に保持された基板Wを概略的に示す。基板テーブルWTには1つ以上のアクチュエータ4が設けられ、これを用いて基板テーブルWTを移動させ、従って基板テーブルWT上に保持された基板Wを移動させることができる。アクチュエータ4の制御を用いて基板の一部を位置合わせすることができるので、アクチュエータ4は位置合わせ機構の一部を形成する。アクチュエータ4は、図1を参照して図示し説明したポジショナPWの一部とするか、このポジショナPWに追加して設けるか、又はこのポジショナPWの代わりに設けることができる。アクチュエータ4の1つ以上は、リニアモータ、ステッパモータ、又は他のいずれかの適切なアクチュエータとすれば良い。アクチュエータ4を作動させて基板テーブルWTを動かすと、アクチュエータ3は熱を発生する。アクチュエータ4が発生した熱は、基板テーブルWTを通って基板Wに伝達され得る。
[0055] 図4は、図3に示したものと同じ基板テーブルWT及び基板Wを示す。図4において、基板Wは位置合わせマーク6を有するものとして示す。例えばリソグラフィ装置の一部に対する位置合わせマーク6の位置のような、位置合わせマーク6に関連した情報を確定するために、放射ビーム8は位置合わせマーク6に向かっているものとして示す。放射ビーム8は、位置合わせ機構(図示せず)の放射源を用いて発生し、位置合わせ機構の別の部分を用いて検出することができる。放射ビーム8が基板Wに入射すると、これは基板Wに熱を与える。
[0056] リソグラフィ装置の動作中、基板の1つ以上の部分(又は換言すると領域)を、リソグラフィ装置の一部に対して位置合わせする必要がある。かかる位置合わせは何度も行われる場合があり、これには、基板テーブル及び基板を何度も移動させること、及び/又は放射ビームを用いて基板の位置合わせマークを何度も照明することが必要である。このため、使用において、基板は位置合わせプロセスのために熱せられ、時間が経つと、基板が熱的に安定し典型的な動作温度にある定常状態温度に達する。
[0057] 上述したように、基板が熱的に安定化した後に、基板の一部の位置合わせ及び露光を行うことができる。しかしながら、位置合わせが開始する際に、位置合わせ機構の一部(例えば位置合わせセンサ、基板を移動させるために用いられるアクチュエータ等)が熱的に安定していない場合がある。このため、位置合わせプロセスが開始すると、例えば位置合わせ機構の1つ以上の部分における熱的歪みのために、最初のうち位置合わせ測定が不正確である場合がある。更に、上述したように、位置合わせプロセス自体が基板に熱を与える。従って、基板は最初のうちはこの基板を保持する基板テーブルに対して熱的平衡であり得るが、位置合わせプロセスが開始すると、位置合わせプロセスが開始する際に、基板は別の熱的安定状態に達しなければならない(例えば典型的な動作温度)。
[0058] 本発明の一実施形態によれば、位置合わせ機構の1つ以上の部分が使用の際に基板に熱を与えるという事実を利用する。一般に、基板がその周囲に対して(例えば基板を保持する基板テーブルに対して)熱的に安定化した後に、基板の一部の位置合わせ及び露光が行われる。これに対して、本発明の一実施形態によれば、位置合わせプロセスの一部を用いて、基板を熱的に安定した状態及び/又は典型的な動作温度とする。こうすることによって、位置合わせプロセスの一部は熱的に安定した状態及び/又は典型的な動作温度に近付く。
[0059] 図5は、本発明の一般的な実施形態を概略的に示すフローチャートである。基板をリソグラフィ装置に搭載し、基板ホルダ等(例えば上述した基板テーブル)の上に装着した後、本発明の一実施形態に従った方法を行うことができる。図5を参照すると、ステップ10において、この方法は、リソグラフィ装置の位置合わせ機構を用いて基板の一部の上で位置合わせ手順の一部を行うことを含む。これは、リソグラフィ装置の一部に対して基板を位置合わせすることと、基板が位置合わせされているかのように移動させることと、位置合わせプロセスの一部として基板上の1つ以上の位置合わせマークを照明することと、又は基板を移動させて基板が位置合わせされているかのように1つ以上の位置合わせマークを照明するが実際には位置合わせは行われていない「ダミー」の位置合わせプロセスを行うことと、を含むことができる。
[0060] この方法は、ステップ20において、基板がある限度内で熱的に安定化されたか否かを判定することを含む。基板が熱的に安定化されたか否かの判定は、例えば、基板の1つ以上のある特性の連続的な測定における差を判定することで達成可能である。例えば、特性は、直接又は間接に測定される基板の温度、又は、基板の位置合わせに関する特性、例えば平行移動、対称及び非対称の回転、対称及び非対称の膨張、画像の焦点及び/又は傾斜とすることができる。限度は、測定されている特性に対応する、ある範囲の値、又は上限又は下限とすることができ、例えば温度変化の程度、又は平行移動、回転、膨張、焦点及び/又は傾斜の程度である。基板が熱的に安定化すると、特性の変化すなわちドリフトは低減する。限度は、例えば、以降の測定間における特性値の差がある値未満であることとすることができる。例えば、限度は、測定間の変化が10%以内、5%以内、1%以内、又は0.1%以内である場合とすることができる。限度は、測定が、推定されたか又は算出された最終値の80%以下、又は90%以下、又は95%以下、又は99%以下、又は99.9%以下である場合とすることができる。
[0061] 特性の測定によって、基板が所望の限度内で熱的に安定化していないことが明らかになると、ステップ10を繰り返す。具体的には、位置合わせ機構を再び用いて、基板の一部上で位置合わせ手順の一部を行う。ステップ10を再び繰り返した後、ステップ20を再び行う。ステップ10及びステップ20は、基板が所望の限度内で熱的に安定化したことが判定されるまで繰り返し行うことができる。
[0062] 基板が所望の限度内で熱的に安定化したことが判定されると、ステップ30において、位置合わせ手順を停止し、基板の露光を開始する。基板が熱的に安定化したことが判定されると、追加及び/又は代替的なステップ(図5には示さない)を行うことができる。追加及び/又は代替的なステップは、パターンを露光する基板の一部上で完全な位置合わせ手順を実行することを含むことができる。むろん、完全な位置合わせ手順(すなわち位置合わせ手順の一部ではない)がすでにステップ10で行われ、基板が熱的に安定化するまで繰り返されている場合、この追加及び/又は代替的なステップは必要でない場合がある。
[0063] 図5を参照して図示し説明した本発明の一実施形態に従った一般的な方法は有利である。例えば、図5を参照して図示し説明した方法を用いると、基板の一部の露光は、基板が熱的に安定化するまで開始しない。これは、基板が熱的に安定化する期間中の基板の熱的な歪みに関連した問題を回避することができる。更に、基板が熱的に安定化する期間中に位置合わせ機構の一部を用いることによって、位置合わせ機構自体の1つ以上の部分は熱的に安定化することができ、又は少なくとも熱的に安定化した状態へと向かうことができる。これは、基板の一部のこれ以降の位置合わせがいっそう正確に実行可能であることを意味する。なぜなら、基板及び位置合わせ機構の1つ以上の部分が双方とも熱的に安定化した状態になり(又はこの状態に近付き)、このため熱的な歪み及びそれに関連した欠点を軽減するか又は最小限に抑えるからである。
[0064] 位置合わせ機構の1つ以上のコントローラを用いて、図5に関連して説明した方法及び以下で更に説明する方法を実行することができる。例えば、1つ以上の位置合わせ機構コントローラを用いて、例えば基板テーブルを移動させるために用いられるアクチュエータ、又は基板上の位置合わせマークの構成に関連した情報を確定するために用いる放射エミッタ及び/又は検出器のような、位置合わせ機構の一部を制御することができる。上述したように、基板が所望の限度内で熱的に安定化するまで基板の一部上で位置合わせ手順の一部を行うために、コントローラの1つ以上を、位置合わせ機構の一部を制御するように構成することができる。1つ以上のコントローラは、位置合わせ機構の一部、又は別個の装置とすることができる。図1に、位置合わせ機構の一部のコントローラCRを示す。コントローラCRの位置及びサイズは一例としてのみ与えるものであり、コントローラCR(及び、実際はかかるコントローラの1つ以上)は、いかなるサイズであってもよく、いかなる適切な位置に配置することも可能である。コントローラCRは、例えば、コンピュータ又は埋め込みプロセッサ等、又は位置合わせ機構の一部を制御することができるいずれかのものとすることができる。
[0065] 図5は、本発明の一実施形態の全体及び概略図である。他のもっと具体的な例では、基板が所望の限度内で熱的に安定化したと判定されるまで、基板の一部を繰り返し位置合わせすることができる。別のもっと具体的な例では、位置合わせ手順をある回数だけ行うことができ、このある回数は、所望の範囲内で基板を熱的に安定化した状態にするための、前もって既知のものである。かかる具体的な例について、以下で図6及び図7を参照して図示し説明する。
[0066] 図6は、本発明の更に別の、いっそう具体的な実施形態に従った位置合わせ方法を概略的に示すフローチャートである。ステップ110において、この方法は、基板の一部の位置合わせを行って少なくとも基板の一部の位置合わせを示す情報を確定することを含む。例えば、上述したように、かかる情報は、平行移動、対称及び非対称の回転、対称及び非対称の膨張、画像の焦点及び/又は基板の一部の傾斜等の特性に関連することができる。ステップ110の後、基板の一部の位置合わせを行って基板の少なくとも一部の位置合わせを少なくとも示す情報を確定することが、再び、ステップ110と同様に、ステップ120において行われる。ステップ120の後に、ステップ130において、位置合わせ手順(例えばステップ120)の繰り返しで取得された位置合わせ情報と、位置合わせ手順(例えばステップ110)の以前の繰り返しで取得された位置合わせ情報との差が、基板が熱的に安定化したことを示す限度内にあるか否かを判定する。ステップ130は、連続的な測定間における測定特性の値の変化がある点に向かって減少しているか、又はある点まですでに減少して、例えば基板が熱的に安定化した状態に達したか又は達しつつあることを示すか否かの判定を含むことができる。例えば、連続的な測定間における位置合わせ測定のドリフトの差が充分に小さく、基板が熱的に安定化した状態に達したことを示す場合がある。
[0067] ステップ130において、取得した情報間の差が、基板が熱的に安定化したこと示さないことが判定された場合、この方法のステップ120を再び実行する。位置合わせ繰り返しで取得された情報と以前の位置合わせ繰り返しで取得された情報との間の差が、基板が熱的に安定化したことを示す限度内にあると判定されるまで、ステップ120、130は繰り返し行われる。
[0068] ステップ130において、位置合わせ繰り返しで取得された情報と以前の位置合わせ繰り返しで取得された情報との間の差が、基板が熱的に安定化したことを示す限度内にあると判定された場合、この方法のステップ140を行う。ステップ140は、位置合わせ手順を停止し、基板の一部の露光を開始することを含む。
[0069] 図6を参照して図示し説明した方法は、図5を参照して説明したような利点があるが、基板の熱的状態に関する情報がアクティブに繰り返し確定されるという追加の利点を有する。これによって、位置合わせ手順が厳密に必要な回数だけ行われることを確実とするのに役立ち、これによって不必要な位置合わせ繰り返しに伴う無駄な時間を短縮又は削除することができる。位置合わせ情報が取得されているので(基板を動かすこと又は放射ビームにより基板の位置合わせマークを照明すること等、単に位置合わせ手順の一部を実行することとは対照的に)、追加の位置合わせステップを行って位置合わせ情報を取得する必要はない。
[0070] 別の例では、位置合わせ手順の不定回の繰り返しは不要であると想定することができる。これは、基板が熱的に安定化する点に達するために位置合わせ手順の一部を何度繰り返す必要があるかが前もって判定可能であるからである。図7はかかる例を示す。
[0071] 図7は、本発明の更に別の実施形態に従った位置合わせ方法を概略的に示すフローチャートである。ステップ210において、この方法は、基板の一部の位置合わせを行って基板の一部の位置合わせを少なくとも示す情報を確定することを含む。ステップ210の後、ステップ220において、この方法は、位置合わせがN回繰り返されたか否かを判定することを含む。N回は、基板が所望の限度内で熱的に安定化するために充分な回数である。位置合わせがN回繰り返されていない場合、位置合わせがN回繰り返されるまで、この方法のステップ210を繰り返し行う。
[0072] 位置合わせがN回繰り返された場合、ステップ230を行う。これは、位置合わせ手順を停止し基板の露光を開始することを含む。
[0073] 基板を熱的に安定化させるために位置合わせを行う回数(N)は、多くの方法のいずれかで決定することができる。例えば、回数(N)は、基板のモデリング及び位置合わせ手順による基板の加熱を用いて決定することができる。これに代えて、又はこれに加えて、回数(N)は、図6を参照して図示し説明した方法を実行し、位置合わせ手順のどの繰り返しにおいて基板が熱的に安定化したと考えられるかを判定することによって、決定することができる。
[0074] 図6及び図7に図示し説明した方法は、基板の一部を繰り返し位置合わせすることを示した。しかしながら、基板に熱を与えるために、位置合わせ手順の1つのみの部分又は全てではないがそれ以上の部分を実行し、これを用いて基板を熱的に安定化することも可能である(及び、例えば位置合わせ機構の1つ以上の部分)。例えば、上述したように、基板上の位置合わせマークを照明することなく、位置合わせプロセスにおいて用いた基板テーブルを移動させることができる。別の例では、基板を移動させることなく、基板上の1つ以上の位置合わせマークを照明することができる。更に別の例では、基板を実際に位置合わせすることなく、1つ以上の位置合わせマークを照明し基板を移動させることができる(すなわちダミーの位置合わせを行うことができる)。位置合わせ手順のこれらの部分の1つ以上は、位置合わせ機構を用いて実行可能である。位置合わせ機構は、(例えば基板を保持する基板テーブルを動かすことによって)基板を移動させるための1つ以上のアクチュエータ、及び/又は放射ビームによって基板上の位置合わせマークを照明するための1つ以上の放射エミッタ、及び/又は位置合わせマークと相互作用した後に放射ビームの一部を検出するための1つ以上の検出器を含むことができる。
[0075] 上述した実施形態は、概して、基板の熱的安定化に関連付けて説明した。しかしながら、これに代えて、又はこれに加えて、リソグラフィ装置の1つ以上の部分又はリソグラフィ装置内の1つ以上の部分の熱的安定化を判定することができる。リソグラフィ装置の又はリソグラフィ装置内のこの部分が熱的に安定化するまで、位置合わせ手順の一部を実行することができる。リソグラフィ装置の又はリソグラフィ装置内の部分は、例えばリソグラフィ装置のパターニングデバイスの一部とすれば良い。パターニングデバイスの一部の熱的安定化(又はその他)は、基板の熱的安定化の判定に関して上述したものとほぼ同じようにして判定することができる。例えば、パターニングデバイスの一部の平行移動、対称及び非対称の回転、対称及び非対称の膨張、及び/又は傾斜に関連した情報を得ることができ、又は、パターニングデバイスの一部によって投影される画像の焦点に関連したものとすることができる。かかる情報は、パターニングデバイス上に配置された1つ以上の位置合わせマークの照明によって得ることができる。パターニングデバイスが熱的に安定化すると、パターニングデバイスによって放射ビーム内に与えられるいかなるパターンも安定し、パターンを正確に基板に適用することができる。
[0076] 上述した実施形態は、概して、基板の位置合わせに関連付けて説明した。これに加えて、又はこれに代えて、本発明の実施形態は、パターニングデバイスの一部の位置合わせに適用可能である。例えば、基板、パターニングデバイス、又はリソグラフィ装置の又はリソグラフィ装置内の部分が熱的に安定化したことを保証するのに役立てるために、パターニングデバイスの部分上で位置合わせ手順の一部を実行することができる。パターニングデバイスの部分上で位置合わせ手順の一部を実行することは、例えば、パターニングデバイスの部分を移動させること、パターニングデバイスの部分上の位置合わせマークを照明すること、パターニングデバイスの部分を位置合わせすること、パターニングデバイスの部分のダミーの位置合わせを実行すること、の1つ以上を含むことができる。
[0077] 上述の実施形態は、薄膜(磁気)ヘッドの製造において用いられるAl−Ti−C基板の使用に関連付けて説明した。これに加えて、又はこの代わりに、本発明の実施形態は、1つ以上の他の材料から形成された基板、及び、薄膜(磁気)ヘッド以外のデバイスの製造において用いられる基板に適用可能である。例えば、本発明の実施形態は、熱容量が大きく、及び/又は熱伝導率が低く、及び/又は熱膨張係数が大きいいずれかの基盤の処理に適用可能である。例えば、本発明の実施形態は、Al−Ti−C(7.5ppm/Kの熱膨張係数を有する)、GaAs(6.9ppm/Kの熱膨張係数を有する)、又はInP(4.6ppm/Kの熱膨張係数を有する)を含むか又はこれらから形成された基板に適切であり得る。これは、Si(2.3ppm/Kの熱膨張係数を有する)又は石英(0.4ppm/Kの熱膨張係数を有する)等の相対的に低い熱膨張係数を有する材料を含むか又はこれらから形成された基板とは対照的である。本発明の実施形態は、スループットが、例えばオーバーレイ要件を満たすことほど重要ではないデバイスの製造に、特に適用可能である。これは、位置合わせ手順の一部を実行して基板、パターニングデバイス、又はリソグラフィ装置の一部を熱的に安定化させるために要する時間が、パターンを基板に適用し基板にオーバーレイすることができる高い精度によって補償されるからである。
[0078] 本発明において、(例えば位置合わせ手順の、又は基板の等)物体又は方法の一部に対する言及は、記載した物体又は方法の少なくとも一部を指す。換言すると、記載した物体又は方法の一部は、記載した物体又は方法の少なくとも部分を含み、記載した物体又は方法の全てを含む場合がある。更に、「又は」という言葉は、特に前後関係において必要でない限り、包括の意味(及び/又は)において用いられる。
[0079] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。

Claims (8)

  1. 基板又はパターニングデバイスのための位置合わせ方法であって、
    前記板の部分又は前記パターニングデバイスの部分がある限度内で熱的に安定化するまで、前記基板の部分又は前記パターニングデバイスの部分の上の位置合わせマークを照明するステップを含む、
    位置合わせ方法。
  2. 前記基板の部分又は前記パターニングデバイスの部分が前記限度内で熱的に安定化したか否かを判定するステップを含む、
    請求項1記載の位置合わせ方法。
  3. 前記基板又は前記パターニングデバイスが熱的に安定したか否かの判定は、前記基板又は前記パターニングデバイスの特性の連続的な測定における差を判定することにより行う、
    請求項2記載の位置合わせ方法。
  4. 前記基板又は前記パターニングデバイスの特性が、前記基板の部分又は前記パターニングデバイスの部分の温度、平行移動、対称及び非対称の回転、対称及び非対称の膨張、又は、投影された画像の焦点若しくは傾斜である、
    請求項3に記載の位置合わせ方法。
  5. 前記基板は、Al−Ti−C、GaAs、又はInPを含む、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の位置合わせ方法。
  6. 前記基板の部分が前記限度内で熱的に安定化したことが判定された場合熱的に安定化した前記基板の部分を放射に露呈させるステップを含む、
    請求項2乃至5の何れか1項に記載の位置合わせ方法。
  7. 前記位置合わせマークを照明するステップをある回数だけ繰り返す、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の位置合わせ方法。
  8. リソグラフィ装置であって、
    放射ビームの断面にパターンを与えるように構成されたパターニングデバイスを保持するように構成された支持構造と、
    基板を保持するように構成された基板テーブルと、
    前記基板のターゲット部分上に前記パターニングされた放射ビームを投影するように構成された投影システムと、
    前記リソグラフィ装置の部分に対して前記基板の部分又は前記パターニングデバイスの部分を位置合わせするように構成された位置合わせ機構と、
    前記板の部分又は前記パターニングデバイスの部分がある限度内で熱的に安定化するまで、前記基板の部分又は前記パターニングデバイスの部分の上の位置合わせマークを照明するように、前記位置合わせ機構を制御するように構成された、位置合わせ機構コントローラと、
    を含むリソグラフィ装置。
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