JP5103403B2 - 2−ピリミジニルピラゾロピリジンErbBキナーゼ阻害剤 - Google Patents

2−ピリミジニルピラゾロピリジンErbBキナーゼ阻害剤 Download PDF

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Description

本発明は、ピリミジン誘導体、ピリミジン誘導体を含む組成物及び薬剤、並びにかかる化合物、組成物及び薬剤の製造方法及び使用法に関する。かかるピリミジン誘導体は、不適当なErbBファミリーキナーゼ活性に関連する疾患の治療に有用である。
酵素の重要で広範なファミリーは、タンパク質キナーゼ酵素ファミリーである。現在、約500種類の異なる公知のタンパク質キナーゼが存在する。タンパク質キナーゼは、ATP−Mg2+錯体のγ−ホスフェートのアミノ酸側鎖への転移によって、種々のタンパク質におけるアミノ酸側鎖のリン酸化を触媒する働きをする。これらの酵素は、細胞内でのシグナル伝達処理の大分部を制御し、これにより、タンパク質のセリン、スレオニン及びチロシン残基のヒドロキシル基における可逆的リン酸化による細胞の機能、成長、分化及び破壊(アポトーシス)をつかさどる。研究によって、タンパク質キナーゼが、多くの細胞機能、例えばシグナル伝達、転写制御、細胞運動及び細胞***の主要調節因子であることを示した。また、数種類の癌遺伝子がタンパク質キナーゼをコード化していることも示され、キナーゼが腫瘍形成において役割を果たすことを示唆している。これらの過程は多くの場合、各々のキナーゼが1種以上のキナーゼによってそれ自体調節される複雑にからみ合った経路によって高度に調節される。結果として、異常な又は不適当なタンパク質キナーゼ活性によって、かかる異常なキナーゼ活性に関連する疾患の状態を生じさせる一因となり得る。これらの生理的関連性、変種及び遍在に起因して、タンパク質キナーゼは、生化学及び医学的な調査において、最も重要で且つ広く研究される酵素ファミリーの1つとなった。
タンパク質キナーゼの一類は、タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)である。異常なPTK活性は、種々の疾患、例えば乾癬、関節リウマチ、気管支炎、並びに癌に関係している。かかる疾患に対する有効な治療を開発するのは、医学分野において不変且つ進行中の事業である。c−ErbB−2、EGFR及びErbB−4を含むPTKのErbBファミリーは、治療標的として興味を引いたPTKの一群である。現在、過剰増殖性疾患、特にヒトの悪性腫瘍におけるErbBファミリーPTKの役割に関して特に興味がある。例えば、高いEGFR活性は、非小細胞肺癌、膀胱癌、及び頭頸部癌に関係している。更に、増大したc−ErbB−2活性は、乳癌、卵巣癌、胃癌及び膵臓癌に関係している。結果として、ErbBファミリーPTKの阻害により、異常なErbBファミリーPTK活性によって特徴付けられる疾患に対する治療を提供するはずである。ErbBファミリーPTKの生物学的役割及び種々の病状におけるそれらの関係が、例えば、特許文献1;特許文献2;非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6;及び非特許文献7において議論されている。
米国特許第5773476号 国際特許出願WO99/35146 M.C Hung等, Seminrs in Oncology, 26: 4, Suppl. 12 (August) 1999, 51-59 Ullrich等, Cell, 61: 203-212, April 20, 1990 Modjtahedi等, Int'l. J. of Oncology, 13: 335-342, 1998 J. R. Woodburn, Pharmacol. Ther., 82: 2-3, 241-250, 1999 Normanno, N., Bianco, C., Strizzi, L., Mancino, M., Maiello, M.R., DeLuca, A., Caponigro, F., Salomon, D.S. Current Drug Targets, 2005, 6, 243-257 Hynes, N. E., Lane, H. A. Nature Reviews Cancer, 2005, 5, 341-345 Ben-Baruch, N., Yarden, Y. Progress in Oncology, 2004, 46-72
本発明は、ErbBファミリーキナーゼ活性の阻害剤である新規なピリミジン化合物を見出した。かかる誘導体は、不適当なErbBファミリーキナーゼ活性に関連する疾患の治療に有用であると考えられている。
発明の概要
本発明の第1の実施形態において、式(I):
Figure 0005103403
[式中、
aは0、1、2又は3であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)NR、−RC(O)NR、−CO、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−C(NH)NR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択され、
fは0、1又は2であり、
Ayは、ハロ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、NH、N(H)C1−3アルキル、N(C1−3アルキル)、CN及びNOから選択される置換基で1、2又は3回置換されていてもよいアリールであり、
Hetは、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を有し、そしてハロ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、ヒドロキシル、オキソ、C(O)(C1−3アルキル)、SO(H)、SO(C1−3アルキル)、C1−3アルキル−SO(H)、C1−3アルキル−SO(C1−3アルキル)、NH、N(H)C1−3アルキル、N(C1−3アルキル)、CN及びNOから選択される置換基で1、2又は3回置換されていてもよい5〜6員環のヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、
環Aは、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールから選択され、
はC1−4アルキレン、C2−4アルケニレン又はC3−4シクロアルキレンであり、
は−C(O)−、−N(H)C(O)−、−C(S)−又は−N(H)C(S)−であり、
b及びcはそれぞれ同一又は異なっており、それぞれ独立して0、1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−S(O)、−NR、−CN及び−NOから選択され、
dは0、1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OAy、−ROAy、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)Ay、−C(O)NR、−RC(O)NR、−C(O)N(H)Ay、−C(O)N(H)Het、−CO、−COAy、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)Ay、−RN(H)Ay、−N(H)Het、−N(H)RHet、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−C(NH)NR、−N(H)C(O)R、−N(H)C(O)Ay、−N(H)SO、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択され、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン又はC3−4アルケニレンであり、
eは0又は1であり、
環Bは、アリール及びヘテロアリールから選択され、
gは0、1、2、3又は4であり、
Zはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、式ii:
(Alk)−(Y−(Alk)−(R
[式中、
m、n及びpは同一又は異なっており、それぞれ独立して0又は1であり、
Alkはそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン及びC3−4アルケニレンから選択され、
は−O−、−C(O)−、−S(O)−、−N(H)−又は−N(Alk)−であり、
qは1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、オキソ、−OR、−OAy、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)Ay、−OC(O)Ay、−C(O)NR、−CO、−COAy、−S(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−C(S)R、−C(S)NR、−C(S)N(H)Ay、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−C(NH)NR、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−N(R)−S(O)−RNR、−CN及び−NOから選択され、
及びRはそれぞれ同一又は異なっており、それぞれ独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、C3−6シクロアルキル及びC3−6シクロアルケニルから選択され、
はそれぞれ同一又は異なっており、H又はアルキルである]
で表される部分である]
で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物が提供される。
本発明の第2の実施形態において、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を含む医薬組成物が提供される。一の実施形態において、医薬組成物は、更に、1種以上の医薬上受容可能な担体、希釈剤及び賦形剤を含む。
本発明の第3の実施形態において、哺乳動物における少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を投与することを含む治療方法が提供される。
本発明の第4の実施形態において、哺乳動物における少なくとも2種のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を投与することを含む治療方法が提供される。
本発明の第5の実施形態において、哺乳動物における感受性新生物を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を投与することを含む治療方法が提供される。
本発明の第6の実施形態において、式(I)で表される化合物の製造方法が提供される。かかる方法は、以下のステップ:
a)式(VII):
Figure 0005103403
で表される化合物を、式(VIII)又は式(IX):
Figure 0005103403
[式中、LGは脱離基であり、WはO又はSである]
で表される化合物と反応させて、式(I)で表される化合物を調製するステップ;
b)必要により、式(I)で表される化合物を、その医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップ;及び
c)必要により、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップ;
を含む。
本発明の第7の実施形態において、治療に使用するための式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物が提供される。
本発明の第8の実施形態において、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態の治療に使用するための薬剤の調製における式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物の使用が提供される。
本発明の第9の実施形態において、少なくとも2種のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態の治療に使用するための薬剤の調製における式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物の使用が提供される。
本発明の他の実施形態において、感受性新生物の治療に使用するための薬剤の調製における式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物の使用が提供される。
発明の詳細な説明
本願の明細書で使用されるような、「ErbBファミリーキナーゼ」なる用語は、EGFR(ErbB−1としても知られている)、ErbB−2及びErbB−4を含むErbBキナーゼを示す。
本願の明細書で使用されるような、「本発明の化合物」又は「式(I)で表される化合物」は、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を意味する。同様に、例えば、式(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)及び(XIX)で表される化合物等の単離可能な中間体に関して、「式(数字)で表される化合物」なる語句は、かかる式を有する化合物並びにその医薬上受容可能な塩及び溶媒和物を意味する。
本願の明細書で使用されるような、「アルキル」(及び「アルキレン」)なる用語は、異なる数の原子が規定されない限り、1〜8個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖を示す。本願の明細書で使用されるような「アルキル」の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、イソブチル、イソプロピル、及びtert−ブチルを挙げられるが、これらに限定されない。本願の明細書で使用されるような「アルキレン」の例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、及びイソブチレンを挙げられるが、これらに限定されない。また、「アルキル」は、置換アルキルも含む。アルキル(及びアルキレン)基は、ハロゲン又はヒドロキシルで1回以上置換されていても良い。従って、「アルキル」なる用語は、例えば、トリフルオロメチル及びトリフルオロエチル、他のハロゲン化アルキル、並びにヒドロキシメチル及び他のヒドロキシル化アルキルを含む。
本願の明細書で使用されるような、「アルケニル」(及び「アルキレン」)なる用語は、異なる数の原子が規定されない限り、2〜8個の炭素原子を含み、そして少なくとも1個で最大3個の炭素−炭素二重結合を含む直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖を示す。本願の明細書で使用されるような「アルケニル」の例としては、エテニル及びプロペニルを挙げられるが、これらに限定されない。本願の明細書で使用されるような「アルケニレン」の例としては、エテニレン、プロペニレン及びブテニレンを挙げられるが、これらに限定されない。また、「アルケニル」(及び「アルケニレン」)は、置換アルケニルも含む。アルケニル基は、必要により、ハロゲン又はヒドロキシルで1回以上置換されていても良い。
本願の明細書で使用されるような、「アルキニル」なる用語は、異なる数の原子が規定されない限り、2〜8個の炭素原子を含み、そして少なくとも1個で最大3個の炭素−炭素三重結合を含む直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖を示す。本願の明細書で使用されるような「アルキニル」の例としては、エチニル及びプロピニルを挙げられるが、これらに限定されない。また、「アルキニル」は、置換アルキニルも含む。アルキニル基は、必要により、ハロゲン又はヒドロキシルで1回以上置換されていても良い。
本願の明細書で使用されるような、「シクロアルキル」なる用語は、異なる数の原子が規定されない限り、3〜8個の炭素原子を有する単環式の飽和炭素環を示す。「シクロアルキル」は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルを含む。また、「シクロアルキル」は、置換シクロアルキルも含む。シクロアルキルは、必要により、ハロ、C1−3アルキル(ハロアルキル、例えばペルフルオロアルキルを含む)、−OH及びオキソからなる群から選択される1個以上の置換基で任意の利用可能な炭素上が置換されていても良い。好ましいシクロアルキル基としては、C3−6シクロアルキル及び置換C3−6シクロアルキルを挙げられる。
本願の明細書で使用されるような、「シクロアルケニル」なる用語は、異なる数の原子が規定されない限り、3〜8個の炭素原子を有し、そして3個以下の炭素−炭素二重結合を有する単環式の非芳香族炭素環を示す。「シクロアルケニル」は、例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、及びシクロヘキセニルを含む。また、「シクロアルケニル」は、置換シクロアルケニルも含む。シクロアルケニルは、必要により、ハロ、C1−3アルキル(ハロアルキル、例えばペルフルオロアルキルを含む)、−OH及びオキソからなる群から選択される1個以上の置換基で任意の利用可能な炭素上が置換されていても良い。
「ハロ」又は「ハロゲン」なる用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを示す。
本願の明細書で使用されるような「オキソ」なる用語は、炭化水素環(すなわち、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリール環)の炭素原子に直接結合する基=O、並びにN又はSが複素環又はヘテロアリール環の原子である−N−オキシド、スルホン及びスルホキシドを示す。
本願の明細書で使用されるような「アルコキシ」なる用語は、アルキルが上述した通りの基−O−アルキルを示す。本願の明細書で使用されるような「アルコキシ」の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、及びt−ブトキシを含むが、これらに限定されない。また、「アルコキシ」は、置換アルコキシも含む。アルコキシ基は、ハロゲンで1回以上置換されていても良い。
「アリール」なる用語は、異なる数の原子が規定されない限り、6〜10個の炭素原子を有し、そして少なくとも1個の芳香族環を有する単環式の芳香族炭素環式基及び二環式の縮合炭素環式基を示す。特定のアリール基の例としては、フェニル、インデニル及びナフチルを含むが、これらに限定されない。本発明による一の特定のアリール基は、フェニルである。
「ヘテロシクリル」及び「複素環」なる用語は、異なる数のヘテロ原子が規定されない限り、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5〜10員の(特段規定しない限り)、単環式の飽和又は不飽和非芳香族基及び二環式の縮合飽和又は不飽和非芳香族基を示す。特定の複素環式基の例としては、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ピラン、チエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキサラン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェン等を含むが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」なる用語は、芳香族単環式基及び二環式の縮合基であって、少なくとも1個の環が、異なる数のヘテロ原子が規定されない限り、N、O及びSから選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5〜10員の(特段規定しない限り)芳香族化合物である基である。また、「ヘテロアリール」は、オキソ、例えばN−オキシド、硫黄酸化物及びジオキシドによって置換されているヘテロアリール基も含む。特定のヘテロアリール基の例としては、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、テトラヒドロピリミジン、トリアジン、キノリン、テトラヒドロキノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキシン、ベンゾジチアン、ベンゾピペリジン及びベンゾピペルジンを含むが、これらに限定されない。
複素環及びヘテロアリール基に関して「員」(及びその変形、例えば「員環の」)なる用語は、複素環式基及びヘテロアリール基との関連で、環を形成する合計原子、炭素及びヘテロ原子のN、O及び/又はSを示す。従って、6員環の複素環の例はピペリジンであり、そして6員環のヘテロアリール環の例はピリジンである。
本発明は、式(I):
Figure 0005103403
[式中、
aは0、1、2又は3であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)NR、−RC(O)NR、−CO、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−C(NH)NR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択され、
fは0、1又は2であり、
Ayは、ハロ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、NH、N(H)C1−3アルキル、N(C1−3アルキル)、CN及びNOから選択される置換基で1、2又は3回置換されていてもよいアリールであり、
Hetは、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を有し、そしてハロ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、ヒドロキシル、オキソ、C(O)(C1−3アルキル)、SO(H)、SO(C1−3アルキル)、C1−3アルキル−SO(H)、C1−3アルキル−SO(C1−3アルキル)、NH、N(H)C1−3アルキル、N(C1−3アルキル)、CN及びNOから選択される置換基で1、2又は3回置換されていてもよい5〜6員環のヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、
環Aは、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールから選択され、
はC1−4アルキレン、C2−4アルケニレン又はC3−4シクロアルキレンであり、
は−C(O)−、−N(H)C(O)−、−C(S)−又は−N(H)C(S)−であり、
b及びcはそれぞれ同一又は異なっており、それぞれ独立して0、1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−S(O)、−NR、−CN及び−NOから選択され、
dは0、1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OAy、−ROAy、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)Ay、−C(O)NR、−RC(O)NR、−C(O)N(H)Ay、−C(O)N(H)Het、−CO、−COAy、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)Ay、−RN(H)Ay、−N(H)Het、−N(H)RHet、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−C(NH)NR、−N(H)C(O)R、−N(H)C(O)Ay、−N(H)SO、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択され、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン又はC3−4アルケニレンであり、
eは0又は1であり、
環Bは、アリール及びヘテロアリールから選択され、
gは0、1、2、3又は4であり、
Zはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、式ii:
(Alk)−(Y−(Alk)−(R
[式中、
m、n及びpは同一又は異なっており、それぞれ独立して0又は1であり、
Alkはそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン及びC3−4アルケニレンから選択され、
は−O−、−C(O)−、−S(O)−、−N(H)−又は−N(Alk)−であり、
qは1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、オキソ、−OR、−OAy、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)Ay、−OC(O)Ay、−C(O)NR、−CO、−COAy、−S(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−C(S)R、−C(S)NR、−C(S)N(H)Ay、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−C(NH)NR、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−N(R)−S(O)−RNR、−CN及び−NOから選択され、
及びRはそれぞれ同一又は異なっており、それぞれ独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、C3−6シクロアルキル及びC3−6シクロアルケニルから選択され、
はそれぞれ同一又は異なっており、H又はアルキルである]
で表される部分である]
で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を提供する。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、aが1又は2であると定義される。一の特定の実施形態において、aは0である。一の特定の実施形態において、aは2である。
各々のRは、好適な炭素又はヘテロ原子を介して環Aに結合されていても良い(例えばN−メチル又はN−オキシドを提供する)。一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、以下のように定義される、すなわち、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)NR、−CO、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択されるか、又はこれらの一部である。一の特定の実施形態において、式(I)で表される化合物は、以下のように定義される、すなわち、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、−OR、−ROR、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)NR、−S(O)、−RS(O)、−NR、−RNR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)、−CN、及び−NOから選択されるか、又はこれらの一部である。一の特定の実施形態において、式(I)で表される化合物は、以下のように定義される、すなわち、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、−OR、−C(O)NR、−S(O)、−S(O)NR、−NR、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−CN、及び−NOから選択されるか、又はこれらの一部である。一の好ましい実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、F、Cl、アルキル及び−ORから選択されるか、又はこれらの一部である。
を定義する基の特定の例としては、F、Cl、Br、CH、CF、CHCH、CH(CH、OCH、OCF、OCHCH、NH、N(H)アルキル(例えば、N(H)CH)、N(H)C(O)アルキル(例えば、N(H)C(O)CH)、CN及びNOを含むが、これらに限定されない。一の特定の実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、F、Cl、CH、CF、OCH及びOCFから選択される。
式(I)における下式:
Figure 0005103403
は、本発明の場合、「環A」と称する。環Aは、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールから選択される。
環Aは、好適な炭素又はヘテロ原子を介してRに結合していても良い。一の実施形態において、環Aはアリールである。他の実施形態において、環Aはヘテロシクリル又はヘテロアリールである。一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、環Aがアリール又はヘテロアリールであると定義される。一の特定の実施形態において、環Aはフェニルである。他の特定の実施形態において、環Aは、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を有する5〜6員環のヘテロアリールである。
環Aを定義する基の特定の例としては、以下のものを含むが、これらに限定されない;すなわち、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、トリアゾール、フェニル、ピラン、テトラヒドロピラン、ピリジン、ピペリジン、イソオキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ナフチル、ジヒドロ−ナフチリン、インデン、ジヒドロ−インデン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリン、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、テトラヒドロキニリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾピペリジン、ベンゾピペラジン、ベンゾトリアゾール、ベンゾピラン、クロマン、イソクロマン、ベンゾジオキサン及びベンゾジオキソラン、又はこれらの一部である。一の実施形態において、環Aは、フェニル、フラン、ピロール、ピラゾール、チオフェン、イソオキサゾール、ピリジン、ベンゾフラン及びベンゾジオキサンから選択されるか、又はこれらの一部である。一の特定の実施形態において、環Aはフェニルである。
一の実施形態において、RはC1−4アルキレンである。一の実施形態において、RはC1−3アルキレンである。一の特定の実施形態において、Rは、メチレン、エチレン及びイソプロピレンから選択される。一の特定の実施形態において、Rはメチレンである。
一の実施形態において、Yは−C(O)−又はN(H)C(O)である。一の特定の実施形態において、Yは−C(O)−である。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、bが0又は1であると定義される。一の好ましい実施形態において、bは0である。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、cが0又は1であると定義される。一の好ましい実施形態において、cは0である。
b及び/又はcが1又は2である所定の実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−NR及び−CNから選択される。一の特定の実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR及び−CNから選択される。一の好ましい実施形態において、bが1又は2である場合、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ及びアルキルから選択される;更に好ましくはハロであり、特にF又はClである。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、dが0又は1であると定義される。一の特定の実施形態において、dは1である。一の好ましい実施形態において、dは0である。
dが1又は2である本発明の特定の実施形態において、Rは、それぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)Ay、−RN(H)Ay、−N(H)Het、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−N(H)C(O)R、−N(H)SO、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN及び−NOから選択される。一の特定の実施形態において、式(I)で表される化合物は、以下のように定義される;すなわち、Rは、それぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、シクロアルキル、Ay、Het、−OR、−C(O)R、−C(O)NR、−S(O)、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)Ay、−N(H)Het、−N(H)C(O)R、−N(H)SO、−CN及び−NOから選択される。dが1又は2である一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、以下のように定義される;すなわち、Rは、それぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、シクロアルキル、−OR、−COR、−C(O)NR、−S(O)、−S(O)NR、−NR及び−CNから選択される。
一の実施形態において、他の可変部の定義におけるRはC1−4アルキレンである。一の特定の実施形態において、RはC1−3アルキレンである。一の特定の実施形態において、Rはメチレンである。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、eが0であると定義される。eが1である一の実施形態において、基(RはC1−4アルキレンである。一の特定の実施形態において、基(RはC1−3アルキレンである。一の実施形態において、基(Rはメチレンである。他の実施形態において、基(Rは−CH(CH)−である。他の実施形態において、基(Rはプロピレン又はイソプロピレンである。
式(I)における下式:
Figure 0005103403
は、本発明の場合、「環B」と称する。環Bは、好適な炭素又はヘテロ原子を介してR又は−N(H)−(eが0である場合)に結合していても良い。一の好ましい実施形態において、環Bはアリールである。他の実施形態において、環Bはヘテロアリールである。一の特定の実施形態において、環Bはフェニルである。他の特定の実施形態において、環Bは、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子を有する5〜6員環のヘテロアリールである。
環Bを定義する特定の基としては、以下のものを含むが、これらに限定されない;すなわち、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、トリアゾール、フェニル、ピラン、テトラヒドロピラン、ピリジン、ピペリジン、イソオキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリアジン、ナフチル、ジヒドロ−ナフチリン、インデン、ジヒドロ−インデン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリン、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾピペリジン、ベンゾピペラジン、ベンゾトリアゾール、ベンゾピラン、クロマン、イソクロマン、ベンゾジオキサン及びベンゾジオキソラン、又はこれらの一部である。一の実施形態において、環Bは、フェニル、フラン、ピロール、ピラゾール、チオフェン、イソオキサゾール、ピリジン、ベンゾフラン、ベンゾジオキサン及びテトラヒドロイソキノリンから選択されるか、又はこれらの一部である。
環B上の考え得る置換基Zの数を示す、可変部gの定義は、環Bの大きさと整合性があり且つ環Bの大きさによって決まると理解されるべきである。置換基Zは、有効な炭素又はヘテロ原子を介して環Bに結合していても良い。
同様に、部分Zは、通常の知識を有する有機化学者が明らかに無効であると考える実施形態を回避するように環Bの定義を考慮して定義されると理解されるべきである。例えば、環Bがヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、gが0ではなく、そしてZが環Bのヘテロ原子に結合される実施形態において、Zは、環Bのヘテロ原子に結合するのに好適な炭素又はヘテロ原子を介して環Bに結合される部分であると定義される。従って、環BがN含有ヘテロアリールであり、Zが環BのNに結合される場合、Zは、環BのNに結合可能な部分であると定義される;これにより、かかる実施形態において、Zは、例えばハロではない場合がある。環BのNに結合可能なZ部分の例としては、H、アルキル(例えば、N−メチル)及びオキソ(例えば、N−オキシド)を含むが、これらに限定されない。環Bのヘテロ原子に結合するZの他の好適な定義は、当業者に明らかであろう。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、gが0、1、2又は3であると定義される。一の特定の実施形態において、gは0、1又は2である。一の好ましい実施形態において、gは1である。他の好ましい実施形態において、gは2である。
gが1、2、3又は4である実施形態において、Zはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、式ii:
(Alk)−(Y−(Alk)−(R
[式中、
m、n及びpは同一又は異なっており、それぞれ独立して0又は1であり(上記の式(ii)における可変部Alk、Y及びAlkは、それぞれ存在するか、又は不存在であることを意味する)、
Alkはそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン及びC3−4アルケニレンから選択され、
は−O−、−C(O)−、−S(O)−、−N(H)−又は−N(Alk)−であり、
qは1又は2であり、
はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、オキソ、−OR、−OAy、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)Ay、−OC(O)Ay、−C(O)NR、−CO、−COAy、−S(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−C(S)R、−C(S)NR、−C(S)N(H)Ay、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−C(NH)NR、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−N(R)−S(O)−RNR、−CN及び−NOから選択される]
で表される部分である。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、gが1、2、3又は4であり、mが0であると定義される。mが1である他の実施形態において、基(Alk)はC1−3アルキレンであるのが好ましい。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、gが1、2、3又は4であり、nが0であると定義される。nが1である一の実施形態において、Yは−O−、−C(O)−又は−N(H)−である。一の特定の実施形態において、gは1、2、3又は4であり、nは1であり、そしてYは−O−又は−C(O)−である。一の特定の実施形態において、Yは−C(O)−である。他の特定の実施形態において、Yは−O−である。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、gが1、2、3又は4であり、pが0であると定義される。pが1である他の実施形態において、基(Alk)はC1−3アルキレンであるのが好ましい。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、gが1、2、3又は4であり、qが1であると定義される。
gが1、2、3又は4であり、qが1である一の特定の実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ay、Het、オキソ、−OR、−OAy、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)Ay、−C(O)NR、−CO、−S(O)、−S(O)NR、−C(S)NR、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−C(NH)NR、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−CN及び−NOから選択される。一の特定の実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、Ay、Het、−OR、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)NR、−S(O)、−S(O)NR、−C(S)NR、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、及び−CNから選択される。一の好ましい実施形態において、Rはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、シクロアルキル、Ay、Het、−OR、−C(O)R、−C(O)NR、−S(O)、−S(O)NR、−NR、−N(R)−R−CN、及び−CNから選択される。
個々の可変部n、Y、p、q及びRのそれぞれは、通常の知識を有する有機化学者が明らかに無効であると考える実施形態を回避するように、部分Zを含む他の可変部の定義を考慮して定義されると理解されるべきである。例えば、Zが以下の部分(ii−a):
(Alk)−(Y)−(R
[式中、全ての可変部は上記で定義したとおりである]
であるようなnが1であり、pが0である実施形態において、可変部Rは、通常の知識を有する有機化学者が明らかに無効であると考える実施形態を回避するように、Yを考慮して定義されるべきである。例えば、YがOであり、そしてpが0である場合、Rは、ハロ、又は過酸化物等になるであろう基ではない。従って、nが1であり、そしてpが0である一の実施形態において、qは1であり、そしてRは、Yへの結合に好適な炭素又はヘテロ原子を介して結合される基である。
一の特定の実施形態において、Zが、以下のような部分として定義される場合:すなわち、
1)nが1であり、Yが−O−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、オキソ、ニトリル、ニトロ、又はO若しくはSを介して結合される基ではなく、
2)nが1であり、Yが−C(O)−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、オキソ、ニトリル、ニトロ、又は−CO−若しくは−C(S)−を介して結合される基ではなく、
3)nが1であり、Yが−N(H)−又は−N(Alk)−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、オキソ、ニトリル、又はニトロではなく、あるいは
4)nが1であり、Yが−S(O)−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、オキソ、ニトリル、ニトロ、又はSを介して結合される基ではない。
一の特定の実施形態において、Zが、以下のような部分として定義される場合:すなわち、
1)nが1であり、Yが−O−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、ヘテロ原子を介して結合されるHet、オキソ、−OR、−OAy、−OC(O)R、−OC(O)Ay、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−C(NH)NR、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−N(R)−S(O)−RNR、−CN又は−NOではなく、
2)nが1であり、Yが−C(O)−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、オキソ、−C(O)NR、−CO、−COAy、−S(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−C(S)R、−C(S)NR、−C(S)N(H)Ay、−CN又は−NOではなく、
3)nが1であり、Yが−N(H)−又は−N(Alk)−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、−OC(O)R、−OC(O)Ay、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−N(R)−S(O)−RNR、−CN又は−NOではなく、あるいは
4)nが1であり、Yが−S(O)−であり、そしてpが0である場合、qは1であり、そしてRは、ハロ、オキソ、−OR、−OAy、−OC(O)R、−OC(O)Ay、−S(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−C(S)R、−C(S)NR、−C(S)N(H)Ay、−CN又は−NOではない。
Zを定義する基の特定の例としては、以下のものを含むが、これらに限定されない:すなわち、
H(例えば、gは0である)、
ハロ(例えば、F又はCl)、
アルキル(例えば、CH、CF)、
Het(例えば、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を有する5〜6員環のヘテロシクリル又はヘテロアリール及びこれらの置換変異体)、
OR(例えば、OH、OCH)、
CN、
C(O)R(例えば、C(O)CH及びC(O)CF)、
C(O)Ay(例えば、C(O)フェニル及びその置換変異体)、
C(O)NR(例えば、C(O)NH)、
C(O)Het(例えば、C(O)モルホリン及びその置換変異体)、
C(O)−Alk−Ay(例えば、C(O)−CH−フェニル及びその置換変異体)、
SO(例えば、SOCH、SOCHCH、SOCHCHOH)、
SONR(例えば、SONH、SON(H)CH及びSON(H)シクロプロピル)、
Alk−NR(例えば、−(CH−N(CH)、
N(H)C(O)R(例えば、NHC(O)CH)、
N(H)−Alk−NR(例えば、NH−(CH−N(CH)、
N(H)C(O)−Alk−NR(例えば、N(H)C(O)−CH−NH)、
N(H)−Alk−Het(例えば、NH−(CH−ピペラジン−N−CH)、
Alk−SO(例えば、CH−SOCH、CH−SOCHCH、CHCH−SOCH及びCHCH−SOCHCH)、
Alk−SONR(例えば、CHCH−SONH)、
Alk−Het(例えば、アルキル−モルホリン、アルキル−ピペリジン、アルキル−ピロリジン、及びこれらの置換変異体)、
O−Akl−OR(例えば、O−CH−OCH、O−CHCH−OCH)、
O−Alk−NR(例えば、O−(CH−NH、O−(CH−N(H)CH、O−(CH−N(CH、O−(CH−N(CHCH、O−(CH−NH、O−(CH−N(H)CH、O−(CH−N(CH、O−(CH−N(CHCH、O−CHCH(CH)−NH、O−CHCH(CH)−N(H)CH、O−CHCH(CH)−N(CH、O−CHCH(CH)−N(CHCH、)、
O−Alk−Het(例えば、O−(CH−モルホリン、O−CH−ピロリジン、O−(CH−ピロリジン、O−CH−ピペリジン、O−(CH−ピペリジン及びこれらの置換変異体)。
本発明は、上記のように定義される特定の基の全ての組み合わせ及び一部を含むと理解されるべきである。
本発明の化合物の特定の例は、以下の実施例に引用される化合物並びにその医薬上受容可能な塩及び溶媒和物を含む。
本発明の特定の化合物としては、以下のものを挙げられる:
N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[2−メトキシ−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−{3−[3−(2−{[3−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−{3−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−{2−メチル−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[2−メチル−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−{2−フルオロ−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[2−フルオロ−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−{3−[6−メチル−3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、及び
N−{3−[3−(2−{[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、並びに
これらの医薬上受容可能な塩及び溶媒和物。
当業者であれば、本発明の化合物が、かかる化合物の医薬上受容可能な塩又は溶媒和物の形で利用されても良いことを認識するであろう。式(I)で表される化合物の医薬上受容可能な塩は、医薬上受容可能(すなわち、非毒性の)無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基並びに第4級アンモニウム塩から形成される一般的な塩を含む。代表的な塩としては、以下のものを含む:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩(edisylate)、エストール酸塩(estolate)、エシル酸塩(esylate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩(gluceptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸一カリウム塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミン塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、カリウム塩、サリチル酸塩、ナトリウム塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド塩、トリメチルアンモニウム塩、及び吉草酸塩。それ自体医薬上受容可能ではない別の塩、例えばシュウ酸塩は、本発明の化合物を得る場合の中間体として有用な塩の調製において有用である場合があり、そして、かかる塩は、本発明の他の実施形態を形成する。
本願の明細書で使用されるような「溶媒和物」なる用語は、溶質(式(I)で表される化合物)及び溶媒によって形成された可変的な化学量論の錯体である。本発明のためのかかる溶媒は、溶質の生物学的活性を妨げない場合がある。適切な溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール及び酢酸を挙げられるが、これらに限定されない。溶媒として、医薬上受容可能な溶媒を使用するのが好ましい。適切な医薬上受容可能な溶媒の例としては、水、エタノール及び酢酸を挙げられるが、これらに限定されない。溶媒として水を使用するのが最も好ましい。
式(I)で表される化合物等の化合物の医薬上受容可能な塩及び溶媒和物の製造方法は、当該分野において一般的である。例えば、Burger's Medicinal Chemistry And Drug Discovery, 第5版, 第1巻: Principles And Practice を参照されたい。
当業者には明らかであるように、式(I)で表される化合物の調製に関して以下に記載される方法において、所定の中間体は、かかる化合物の医薬上受容可能な塩又は溶媒和物の形であっても良い。式(I)で表される化合物の製造方法で用いられる中間体に適用されるこれらの用語は、式(I)で表される化合物に関して上述した意味と同義である。中間体の医薬上受容可能な塩及び溶媒和物の製造方法は、当該分野で知られており、式(I)で表される化合物等の化合物の医薬上受容可能な塩及び溶媒和物の製造方法に類似する。
式(I)で表される所定の化合物は、立体異性体で存在していても良い(すなわち、かかる化合物は、1個以上の非対称炭素原子を含むか、又はcis−trans異性を示す場合がある)。個々の立体異性体(エナンチオマー及びジアステレオマー)及びこれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。また、本発明は、1個以上のキラル中心を反転させた異性体との混合物として式(I)で表される化合物の個々の異性体も包含する。式(I)で表される所定の化合物は、位置異性体の混合物として調製されても良い。本発明は、位置異性体並びに個々の化合物の混合物を共に包含する。同様に、式(I)で表される化合物は、かかる式で示される以外の互変異性体で存在していても良く、これは本発明の範囲内に含まれる。
式(I)で表される化合物並びにその塩及び溶媒和物は、制癌及び抗腫瘍活性を有すると考えられている。この作用は、1種以上のErbBファミリータンパク質キナーゼの阻害並びにかかる阻害による、成長がErbBファミリータンパク質キナーゼ活性に依存する細胞株に対する作用から得られると一般に考えられている。1種以上のErbBファミリータンパク質キナーゼの阻害により、治療上の抗腫瘍及び制癌効果をもたらすと考えられることが文献において証明されている。例えば、Normanno, N., Bianco, C., Strizzi, L., Mancino, M., Maiello, M.R., DeLuca, A., Caponigro, F., Salomon, D.S. Current Drug Targets, 2005, 6, 243-257; Hynes, N. E., Lane, H. A. Nature Reviews Cancer, 2005, 5, 341-345; 及びBen-Baruch, N., Yarden, Y. Progress in Oncology, 2004, 46-72を参照されたい。
本発明の化合物は、1種以上のErbBファミリーキナーゼ(EGFR、ErbB−2、及び/又はErbB−4)の典型的な阻害剤である。本発明は、ErbBファミリーキナーゼの阻害に対して選択的である式(I)で表される化合物に限定されず;むしろ、本発明では、ErbBファミリーキナーゼ以外のキナーゼに対して同様に活性を有し得る式(I)で表される化合物も明確に意図している。「ErbB阻害剤」は、以下に記載されるErbB阻害酵素アッセイにおいて少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼに対して約6を超えるpIC50を示す化合物及び/又は以下に記載されるメチレンブルー細胞アッセイにおいて少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼ(例えば、BT474又はHN5)を過剰に発現する少なくとも1種の細胞株に対して少なくとも5μMのIC50の効力を示す化合物を意味する。更に特定の実施形態において、「ErbB阻害剤」は、以下に記載されるErbB阻害酵素アッセイにおいて少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼに対して約6.5を超えるpIC50を示す化合物及び/又は以下に記載されるメチレンブルーアッセイにおいて少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼ(例えば、BT474又はHN5)を過剰に発現する少なくとも1種の細胞株に対して少なくとも1μMのIC50の効力を示す化合物を示す。
更に本発明は、哺乳動物、例えば人間における薬物療法に使用するための式(I)で表される化合物を提供する。特に、本発明は、哺乳動物における少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態、更に詳細には、哺乳動物における1種以上のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態の治療に使用するための式(I)で表される化合物を提供する。一の実施形態において、本発明は、少なくとも2種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態、更に詳細には、哺乳動物における1種以上のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態の治療に使用するための式(I)で表される化合物を提供する。
本願の明細書で示される不適当なErbBファミリーキナーゼ活性は、特に当該哺乳動物で予想される通常のErbBファミリーキナーゼ活性から逸脱する任意のErbBキナーゼ活性である。不適当なErbBファミリーキナーゼ活性は、1種以上のEGFR(ErbB−1)、ErbB−2及びErbB−4が原因となる場合がある。不適当なErbBファミリーキナーゼ活性は、例えば、活性の異常増加、又はErbBファミリーキナーゼ活性のタイミング及び/若しくは制御の異常、の形態をとる場合がある。そして、かかる不適当な活性は、例えば、受容体の不適当な又は制御できない活性に至るタンパク質キナーゼ又はリガンドの過剰発現又は突然変異によりもたらされる場合がある。更に、望ましくないErbBファミリーキナーゼ活性は、異常源、例えば悪性腫瘍に存する場合があることも理解される。すなわち、ErbBファミリー活性のレベルは、不適当であると考えられるような異常であるべきではなく、むしろ、活性は、異常源に由来する。
更に本発明は、感受性新生物の治療に使用するための式(I)で表される化合物も提供する。
本願で使用されるような「感受性新生物」は、ErbB阻害剤での治療に対して感受性である新生物を示す。1種以上のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性に関連することから、ErbB阻害剤での治療に対して感受性である新生物は、当該分野で知られており、そして原発性及び転移性の腫瘍及び癌の両方を含む。例えば、Normanno, N.; Bianco, C.; Strizzi, L. Mancino, M.; Maiello, M.R.; DeLuca, A.; Caponigro, F.; Salomon, D.S. Current Drug Targets, 2005, 6, 243-257; Hynes, N. E.; Lane, H. A. Nature Reviews Cancer, 2005, 5, 341-345; and Ben-Baruch, N.; Yarden, Y. Progress in Oncology, 2004, 46-72を参照されたい。例えば、本発明の範囲内の感受性新生物は、乳癌、結腸癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、膀胱癌、卵巣癌、胃癌、膵臓癌、頭頸部癌、並びに食道癌、メラノーマ及び腎臓癌を含むが、これらに限定されない。
本発明は、治療を必要とする哺乳動物における幾つかの状態の治療方法であって、その全ての方法で、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。本発明の化合物で治療を必要とする哺乳動物は、人間であるのが一般的である。
本願で使用されるような、「治療」なる用語は、特定の状態を緩和すること、かかる状態の症状を除去又は軽減すること、かかる状態の進行を減速又は除去すること、そして以前に罹患した被験者における状態の再発を予防又は遅延することを示す。
本願で使用されるような、「治療有効量」なる用語は、式(I)で表される化合物が投与される被験者において、例えば研究者又は臨床医により求められる細胞培養物、組織、系、哺乳動物(人間を含む)の生物学的又は医学的反応を誘発するのに十分である式(I)で表される化合物の量を意味する。かかる用語は、本発明の範囲内で、正常な生理的機能を高めるのに有効な量も含む。例えば、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態を治療するのに用いられる、治療有効量の式(I)で表される化合物は、被験者における状態を治療するのに十分な量である。同様に、感受性新生物を治療するための式(I)で表される化合物の治療上有効な量は、被験者における感受性新生物を治療するのに十分な量である。本発明の一の実施形態において、式(I)で表される化合物の治療上有効な量は、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼを制御、調節、結合又は阻害するのに十分な量である。
本発明は、哺乳動物(例えば、人間)における少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態の治療方法であって、哺乳動物に対して、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態は、当該分野において知られており、新生物を含むが、これに限定されない。
本発明の他の実施形態では、1種以上のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態を患う哺乳動物の治療方法であって、哺乳動物に対して、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。一の実施形態において、1種以上のErbBファミリーキナーゼの不適当な活性によって媒介される状態は、感受性新生物である。
本発明は、治療を必要とする哺乳動物(例えば、人間)における感受性新生物(例えば、癌又は腫瘍)の治療方法であって、哺乳動物に対して、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。
一の特定の実施形態において、本発明は、治療を必要とする哺乳動物における乳癌の治療方法であって、哺乳動物に対して、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。他の実施形態において、本発明は、治療を必要とする哺乳動物における結腸癌の治療方法であって、哺乳動物に対して、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。他の実施形態において、本発明は、治療を必要とする哺乳動物における非小細胞肺癌の治療方法であって、哺乳動物に対して、治療有効量の式(I)で表される化合物を投与することを含む治療方法を提供する。
式(I)で表される化合物の正確な治療有効量は、治療される被験者の年齢及び体重、治療を必要とする正確な状態及びその重症度、製剤の性質、及び投与経路を含む多くの要因(これらに限定されない)に応じて異なり、そして、結局は、担当の医師又は獣医師の判断によるだろう。典型的には、式(I)で表される化合物は、1日当たり0.1〜200mg/患者(哺乳動物)のkg体重の範囲、更に一般的には1日当たり1〜100mg/体重kgの範囲で治療のために投与されるだろう。許容される1日投与量は、約0.1〜約2000mg/日であり、好ましくは約0.1〜約100mg/日であり得る。従って、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態を治療される70kgの成人の場合、1日当たりの実際量は、通常、70〜700mgであろう。そして、この量は、1日1回の用量で投与されるか、又は更に一般的には、1日の合計用量が同じになるように、1日当たり複数回(例えば、2、3、4、5又は6回のサブ用量(sub-dose)で投与されても良い。治療有効量の塩又は溶媒和物は、式(I)で表される化合物それ自体の治療有効量の割合として決定されても良い。上記の別の状態の治療に関して、同様の投与量が適切であろうと予想される。
式(I)で表される化合物は、上述した各々の状態の治療において単独で使用され得るか、或いは現在の所定の化学療法による相加的作用又は相乗作用を得るために使用され得るか、及び/又は現在の所定の化学療法及び放射線療法の有効性を回復させるために使用され得る。
一の実施形態のように、本発明は、治療有効量の、式(I)で表される化合物を投与することによって、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態を治療するための少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼを制御、調節、結合又は阻害する方法を提供する。「少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼを制御、調節、結合又は阻害する」は、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼ(例えば、c−ErbB−2、EGFR、及びErbB−4)の活性を制御、調節、結合又は阻害すること、並びに少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼの過剰発現を制御、調節、結合又は阻害することを示す。かかる状態は、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼの過剰発現に関連した所定の新生物(癌及び腫瘍を含む)を含む。
更に本発明は、治療を必要とする哺乳動物(例えば、人間)における少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態の治療に用いられる薬剤を調製するための式(I)で表される化合物の使用を提供する。本発明は、更に、哺乳動物における感受性新生物の治療に用いられる薬剤の調製における式(I)で表される化合物の使用を提供する。本発明は、更に、哺乳動物における乳癌の治療に用いられる薬剤の調製における式(I)で表される化合物の使用を提供する。本発明は、更に、哺乳動物における結腸癌の治療に用いられる薬剤の調製における式(I)で表される化合物の使用を提供する。本発明は、更に、哺乳動物における非小細胞肺癌の治療に用いられる薬剤の調製における式(I)で表される化合物の使用を提供する。
治療に使用する場合、治療有効量の式(I)で表される化合物を、未加工の化学物質として投与しても良いが、医薬組成物又は製剤の有効成分として存在するのが一般的である。従って、本発明は、更に、式(I)で表される化合物を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、更に、1種以上の医薬的に受容可能な担体、希釈剤、及び/又は賦形剤を含んでいても良い。担体、希釈剤及び/又は賦形剤は、製剤における他の成分と適合し、そのレシピエントに対して有害ではないという意味で許容される必要がある。本発明の他の実施形態によると、式(I)で表される化合物と1種以上の医薬的に受容可能な担体、希釈剤及び/又は賦形剤とを混合するステップを含む医薬製剤の製造方法についても提供される。
医薬製剤は、単位用量当たり所定量の有効成分を含む単位投与形態にて存在し得る。そのような単位は、治療されるべき状態、投与経路、並びに患者の年齢、体重及び状態に応じて、例えば、0.5mg〜1g、好ましくは、1〜700mg、更に好ましくは5〜100mgの式(I)で表される化合物を含むか、又は医薬製剤は、単位用量当たり所定量の有効成分を含む単位投与形態として存在し得る。好ましい単位投与量製剤は、上述したような有効成分の一日用量若しくはサブ用量又はその適切な分割量を含むものである。更に、かかる医薬製剤は、製剤の技術分野で周知の方法のいずれかにより調製することができる。
医薬製剤は、適切な経路による投与、例えば、経口経路(口内又は舌下を含む)、直腸内経路、鼻内経路、局所経路(口内、舌下又は経皮を含む)、膣内経路又は非経口経路(皮下、筋肉内、静脈内又は皮内を含む)による投与に適合させることができる。かかる製剤は、製薬の技術分野で知られている方法のいずれかにより、例えば、有効成分を担体又は賦形剤と一緒にすることにより調製することができる。
経口投与に適合させた医薬製剤は、カプセル剤若しくは錠剤のような個別単位;散剤若しくは顆粒剤;水性若しくは非水性液体中の溶液若しくは懸濁液;食用泡状剤若しくはホイップ剤;又は水中油型液体エマルション若しくは油中水型液体エマルションとして提供することができる。
例えば、錠剤又はカプセル剤の形態で経口投与する場合、活性薬物成分を、エタノール、グリセロール及び水などの経口用の無毒性で医薬的に受容可能な不活性担体と組合せることができる。散剤は、化合物を、適切で微細な大きさに粉砕し、同様に粉砕した食用炭水化物、例えば、デンプン又はマンニトールなどの医薬用担体と混合することにより調製する。香味剤、保存剤、分散剤及び着色剤を存在させることもできる。
カプセルは、上述したように粉末混合物を調製し、これにより形成されたゼラチンシースに充填することにより調製される。充填操作の前に、コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム又は固体のポリエチレングリコールなどの滑剤及び流動促進剤を粉末混合物に添加することができる。カプセル剤が摂取される場合、薬物の有効性を改善するために、寒天、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウムなどの可溶化剤又は崩壊剤を添加することもできる。
更に、所望により又は必要により、好適な結合剤、滑剤、崩壊剤及び着色剤も混合物中に配合することができる。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然の糖類、例えばグルコース又はβ−ラクトース、トウモロコシ甘味剤、天然及び合成ゴム、例えばアラビアゴム、トラガカントゴム又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール及びワックスなどを含む。かかる投与形態に用いられる滑剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム及び塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト及びキサンタンガムなどを挙げることができるが、これらに限定されない。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、顆粒状化又はスラッギングし、滑剤及び崩壊剤を加え、錠剤に圧縮成形することによって調製される。粉末混合物は、適切に粉砕された化合物を、上述の希釈剤又は基剤と混合し、必要により、結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン又はポリビニルピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラフィン、吸収促進剤、例えば第4級塩及び/又は吸収剤、例えばベントナイト、カオリン又はリン酸二カルシウムを混合することにより調製される。粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アカシア粘質物(acadia mucilage)又はセルロース物質若しくはポリマー物質の溶液などの結合剤で湿潤させ、そしてスクリーンを通して押し出すことによって顆粒状化できる。顆粒状化するための別法として、粉末混合物を錠剤機に通すことができるが、これにより不完全に形成されるスラグを顆粒に粉砕する。顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク又は鉱油を添加することによって滑沢化して、錠剤成形ダイスに付着するのを防ぐことができる。その後、滑沢化された混合物を圧縮成形して錠剤とする。本発明の化合物は、自由流動性の不活性担体と組合せ、顆粒状化又はスラッギング工程を経ることなく直接圧縮成型して錠剤とすることも可能である。セラックのシーリングコートからなる透明又は不透明の保護コーティング、糖又はポリマー物質のコーティング及びワックスのつや出しコーティングを施すことができる。異なる単位投与量を区別するために、これらのコーティングに染料を添加することができる。経口用液体、例えば溶液、シロップ及びエリキシルは、所定量が、予め定められた量の化合物を含むように投与単位形態として調製することができる。シロップは、適切に矯味した水溶液に化合物を溶解させることによって調製することが可能であり、一方、エリキシルは、無毒性のアルコール系賦形剤を使用することにより調製される。懸濁液は、化合物を無毒性賦形剤に分散させることによって調製され得る。エトキシル化イソステアリルアルコール及びポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤及び乳化剤、保存剤、着香添加剤、例えばペパーミント油又は天然甘味剤若しくはサッカリン若しくは別の人工甘味剤等も添加することができる。
適当である場合には、経口投与用の投薬単位製剤をマイクロカプセル化することができる。この製剤は、例えば、粒状物質にコーティングを施すか、又はポリマー又はワックスなどに粒状物質を包埋することによって、放出を延長又は持続させるように調製することもできる。
式(I)で表される化合物は、小型単層小胞、大型単層小胞及び多重層小胞などのリポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン又はホスファチジルコリンなどの種々のリン脂質から形成され得る。
式(I)で表される化合物は、化合物分子が結合する個々の担体としてのモノクローナル抗体を使用することにより送達することもできる。化合物は、ターゲッティング可能な薬物担体としての可溶性ポリマーと結合させてもよい。かかるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール又はパルミトイル残基で置換されるポリエチレンオキシドポリリシンを挙げることができる。更に、化合物は、薬物の制御放出を達成するのに有用であるある種の生分解性ポリマー、例えばポリ乳酸、ポレプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート及びヒドロゲルの架橋又は両親媒性ブロック共重合体に結合させてもよい。
経皮投与に適合させた医薬製剤は、長期間にわたりレシピエントの表皮と十分に接触した状態で保持されることを意図した個別パッチとして提供することができる。例えば、有効成分は、Pharmaceutical Research, 3(6), 318(1986)に一般に記載されているように、イオン導入法によりパッチから送達されても良い。
局所投与に適合させた医薬製剤は、軟膏剤、クリーム、懸濁液、ローション、散剤、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エーロゾル又は油として調剤されても良い。
眼又は他の外部組織、例えば口及び皮膚を治療する場合、製剤は、局所用軟膏剤又はクリームとして施されるのが好ましい。軟膏剤として調剤する場合、有効成分をパラフィン系軟膏基剤又は水混和性軟膏基剤と併用し得る。或いは、有効成分を、水中油型クリーム基剤又は油中水型基剤を有するクリームに調剤しても良い。
眼への局所投与に適合させた医薬製剤としては、有効成分が適当な担体、特に水性溶剤に溶解又は懸濁されている点眼剤を含む。
口への局所投与に適合させた医薬製剤としては、トローチ剤、芳香剤及び口内洗浄剤を含む。
直腸内投与に適合させた医薬製剤は、坐剤又は浣腸剤として提供することができる。
担体が固体である鼻内投与に適合させた医薬製剤としては、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒径を有する粗い粉末剤を含み、かかる粗い粉末剤は、鼻から吸い込む方法により、即ち、鼻の近くに保持された粉末の容器から鼻腔を介して急速に吸入されることにより投与される。経鼻スプレー剤又は点鼻剤として投与する場合に担体が液体である適切な製剤としては、有効成分の水溶液又は油性溶液を含む。
吸入による投与に適合させた医薬製剤としては、種々の、計量導入される用量加圧式エーロゾル、噴霧器又は吹き入れ器により生成させ得る微粒子ダスト剤又はミスト剤を含む。

膣内投与に適合させた医薬製剤は、膣坐剤、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤又はスプレー製剤として提供することができる。
非経口投与に適合させた医薬製剤としては、酸化防止剤、バッファー、静菌剤、及び製剤を目的のレシピエントの血液と等張性にする溶質を含んでいても良い水性及び非水性の無菌注射用溶液;並びに、懸濁化剤及び増粘剤を含んでいても良い水性及び非水性の無菌懸濁液剤を挙げることができる。製剤は、単位用量又は複数回分の用量の容器、例えば密封したアンプル及びバイアル瓶に入れて提供し、そして製剤は、使用直前に、無菌の液体担体、例えば注射用の水を加えることだけを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即製の注射用溶液及び懸濁液は、無菌の散剤、顆粒剤及び錠剤から調製されても良い。
特に上述した成分に加えて、製剤は、当該製剤のタイプを考慮して、当該分野で慣用の他の薬剤を含んでいても良く、例えば、経口投与に適する製剤は、香味剤を含んでいても良いことが理解されるべきである。
上述した治療方法及び使用において、式(I)で表される化合物は、単独で、式(I)で表される1種以上の他の化合物と組み合わせて、又は他の治療薬と組み合わせて使用されても良い。特に、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態を治療する方法及び感受性新生物を治療する方法において、他の化学療法剤、ホルモン薬及び/又は抗体薬との組み合わせが考えられ、さらには、外科的療法及び放射線療法との組合せも考えられる。本発明で使用されるような「化学療法剤」なる用語は、それが投与される被験者に対して治療効果を有する全ての化学物質を指す。「化学療法剤」は、抗新生物剤、鎮痛剤及び鎮吐剤を含むが、これらに限定されるものではない。鎮吐剤としては、5HT拮抗薬、例えばオンダンセトロン、グラニセトロン;メタクロプロマイド;デキサメタゾン及びニューロキニン−1拮抗薬を含むが、これらに限定されるものではない。本願の明細書で用いられるような、「抗新生物剤」は、細胞増殖抑制剤及び細胞毒剤の両方を含む。従って、本発明の併用療法は、少なくとも1種の式(I)で表される化合物の投与と、少なくとも1種の他の治療方法の使用と、を含む。一の実施形態において、本発明の併用療法は、少なくとも1種の式(I)で表される化合物及び少なくとも1種の他の化学療法剤を投与することを含む。一の特別な実施形態において、本発明は、少なくとも1種の式(I)で表される化合物及び少なくとも1種の抗新生物剤を投与することを含む。更なる実施形態として、本発明は、上述した治療方法及び使用であって、式(I)で表される化合物を少なくとも1種の化学療法剤と共に投与することを含む、治療方法及び使用を提供する。一の特定の実施形態において、化学療法剤は、抗新生物剤である。別の実施形態において、本発明は、少なくとも1種の他の化学療法剤をさらに含む上述の医薬組成物を提供し、更に詳細には、化学療法剤は抗新生物剤である。
式(I)で表される化合物及び少なくとも1種の追加の癌治療療法は、そのような他の抗癌療法との任意の治療上適切な組合せで、同時に組合せて用いることができ、又は逐次的に組み合わせて用いることができる。一の実施形態において、別の抗癌療法は、少なくとも1種の抗新生物剤を投与することを含む、少なくとも1種の追加の化学療法である。他の実施形態において、他の抗癌療法は、少なくとも1種の鎮吐剤を投与することを含む、少なくとも1種の追加の化学療法である。式(I)で表される化合物と、他の抗新生物剤の組合せによる投与は、(1)両方の化合物を含む単一の医薬組成物において、又は(2)化合物の一方をそれぞれ含む別個の医薬組成物において、同時に投与することによる、本発明の組合せであっても良い。かかる組合せは、一方の抗新生物剤を最初に投与し、他方を二番目に投与するか、又はその逆の順序で投与する、逐次的方法で別々に投与されても良い。かかる逐次的投与は、短時間間隔、又は長時間間隔で良い。
式(I)で表される化合物を化学療法剤と一緒に使用する場合、各々の化合物の用量は、かかる化合物を単独で使用する場合と異なっていても良い。好適な用量は、当業者によって容易に明らかとされるであろう。式(I)で表される化合物及び他の治療有効薬の適切な用量並びに投与の相対的なタイミングは、所望の組み合わせ治療効果を達成するように選択され、そして担当臨床医の専門知識及び裁量の範囲内にある。
多くの化学療法剤の中で、本発明の化合物と組み合わせて使用されても良い多くの化学療法剤は、抗新生物剤である。抗新生物剤は、細胞周期に特異的な形態で抗新生物効果を誘導することが可能であり、即ち、期特異的であり、細胞周期の特定の期において作用するか、又はDNAに結合して、細胞周期に非特異的な形態、即ち細胞周期に非特異的であり、他の機構により作用する。両方の種類の抗新生物剤を、本発明の化合物と組み合わせて使用しても良い。
典型的には、治療される感受性新生物に対して活性を有する化学療法剤は、特定の化学療法剤が式(I)で表される化合物を用いる療法と臨床的に適合する限り、式(I)で表される化合物と組み合わせて利用することができる。本発明において有用である一般的な抗新生物剤は、抗微小管剤、例えばジテルペノイド及びビンカアルカロイド;白金配位錯体;アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード、オキサザホスホリン、アルキルスルホネート、ニトロソ尿素及びトリアゼン;抗生物質、例えばアントラサイクリン、アクチノマイシン及びブレオマイシン;トポイソメラーゼII阻害剤、例えばエピポドフィロトキシン;代謝拮抗剤、例えばプリン及びピリミジン類似体及び葉酸拮抗化合物;トポイソメラーゼI阻害剤、例えばカンプトセシン;ホルモン及びホルモン類似体;シグナル伝達経路阻害剤;非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害剤;免疫療法剤、プロアポトーシス剤;並びに細胞周期シグナル伝達阻害剤を含むが、これらに限定されない。
抗微小管剤又は抗有糸***剤は、M期、すなわち細胞周期の有糸***期中に腫瘍細胞の微小管に対して活性な期特異作用物質である。抗微小管剤の例は、ジテルペノイド及びビンカアルカロイドを含むが、これらに限定されない。ジテルペノイドの例は、パクリタキセル及びその類似体ドセタキセルを含むが、これらに限定されない。ビンカアルカロイドの例は、ビンブラスチン、ビンクリスチン及びビンオレルビンを含むが、これらに限定されない。
白金配位錯体は、DNAと相互作用する期非特異的抗新生物剤である。白金錯体は、腫瘍細胞に入り、水和され、そしてDNAとの鎖内及び鎖間架橋を形成し、これにより腫瘍に有害な生物学的効果を引き起こす。白金配位錯体の例は、シスプラチン及びカルボプラチンを含むが、これらに限定されるものではない。
アルキル化剤は、期非特異的抗新生物剤であり、かつ強力な求電子物質である。典型的には、アルキル化剤は、DNA分子の求核性部分、例えばホスフェート、アミノ及びヒドロキシル基を介して、アルキル化によってDNAと共有結合を形成する。かかるアルキル化は、核酸の機能を破壊して、細胞死をもたらす。アルキル化剤の例は、ナイトロジェンマスタード、例えばシクロホスファミド、メルファラン及びクロラムブシル;アルキルスルホネート、例えばブスルファン;ニトロソ尿素、例えばカルムスチン;並びにトリアゼン、例えばダカルバジンを含むが、これらに限定されない。
抗生物質化学療法剤は、DNAに結合するか又は介在する期非特異的作用物質である。典型的には、このような作用により、安定なDNA複合体又はDNA鎖の切断を生じさせ、核酸の普通の機能を破壊して、細胞死をもたらす。抗生物質抗新生物剤は、アクチノマイシン、例えばダクチノマイシン、アントラサイクリン、例えばダウノルビシン及びドキソルビシン;並びにブレオマイシンを含むが、これらに限定されない。
トポイソメラーゼII阻害剤は、エピポドフィロトキシンを含むが、これに限定されるものではない。
エピポドフィロトキシンは、マンドレーク植物に由来する期特異的抗新生物剤である。エピポドフィロトキシンは、細胞周期のS及びG期において、トポイソメラーゼIIとDNAとの3元複合体を形成することにより細胞に影響を与えるのが一般的であり、これによりDNA鎖の切断を引き起こす。鎖の切断が累積し、次に細胞死が起こる。エピポドフィロトキシンの例は、エトポシド及びテニポシドを含むが、これらに限定されるものではない。
代謝拮抗性抗新生物剤は、細胞周期のS期(DNA合成)において、DNA合成の阻害によるか、又はプリン若しくはピリミジン塩基合成を阻害し、DNA合成を制限することによって作用する期特異的抗新生物剤である。その結果として、S期は進行せず、次に細胞死が起こる。代謝拮抗性抗新生物剤の例は、フルオロウラシル、メトトレキサート、シタラビン、メカプトプリン及びチオグアニンを含むが、これらに限定されるものではない。
カンプトセシン及びカンプトセシン誘導体を含むカンプトセシン類は、トポイソメラーゼI阻害剤として入手できるか又は開発中である。カンプトセシン類の細胞毒活性は、そのトポイソメラーゼI阻害活性と関係があると考えられている。カンプトセシン類の例は、イリノテカン、トポテカン、及び7−(4−メチルピペラジノ−メチレン)−10,11−エチレンジオキシ−20−カンプトセシンの種々の光学的形態を含むが、これらに限定されるものではない。
ホルモン及びホルモン類似体は、ホルモン(1種以上)と癌の増殖及び/又は増殖不足との間に相関関係がある癌の治療に有用な化合物である。新生物の治療において有用であると考えられているホルモン及びホルモン類似体の例は、小児の悪性リンパ腫及び急性白血病の治療において有用である副腎皮質ステロイド、例えばプレドニゾン及びプレドニゾロン;副腎皮質癌及びホルモン依存性のエストロゲン受容体含有乳癌の治療において有用であるアミノグルテチミド及び他のアロマターゼ阻害剤、例えばアナストロゾール、レトラゾール、ボラゾール及びエキセメスタン;ホルモン依存性乳癌及び子宮内膜癌の治療において有用であるプロゲストリン、例えば酢酸メゲストロール;前立腺癌及び良性前立腺肥大の治療において有用であるエストロゲン、アンドロゲン及び抗アンドロゲン剤、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、酢酸シプロテロン、並びに5α−レダクターゼ、例えばフィナステリド及びデュタステリド;ホルモン依存性乳癌の治療において有用である抗エストロゲン剤、例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン;並びに、前立腺癌の治療のために黄体形成ホルモン(LH)及び/又は卵胞刺激ホルモン(FSH)の放出を刺激するゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)及びその類似体、例えばLHRH作用剤及び拮抗剤、例えば酢酸ゴセレリン及びルプロリドを含むが、これらに限定されるものではない。
シグナル伝達経路阻害剤は、細胞内変化を惹起する化学的な過程を遮断又は阻害する阻害剤である。本願の明細書で用いられるように、この変化は、細胞の増殖又は分化又は生存である。本発明において有用であるシグナル伝達阻害剤は、受容体チロシンキナーゼ、非受容体チロシンキナーゼ、SH2/SH3ドメイン遮断剤、セリン/トレオニンキナーゼ、ホスフォチジルイノシトール−3−キナーゼ、ミオイノシトールシグナル伝達剤及びRas癌遺伝子を含む。
幾つかのタンパク質チロシンキナーゼは、細胞増殖の調節に関与する種々のタンパク質中の特定のチロシン残基のリン酸化を触媒する。このようなタンパク質チロシンキナーゼは、受容体又は非受容体キナーゼに大別できる。
細胞の増殖の調節に関与し、成長因子受容体と称される場合もある他の受容体チロシンキナーゼを、本発明の化合物と組み合わせても良い。上皮細胞増殖因子受容体(EGFr、ErbB2及びErbB4)に加え、式(I)で表される化合物と組み合わせても良い他の成長因子受容体阻害剤は、例えば、血小板由来増殖因子受容体(PDGFr)、血管内皮増殖因子受容体(VEGFr)、免疫グロブリン様及び内皮増殖因子相同性ドメインを有するチロシンキナーゼ(TIE-2)、インスリン増殖因子受容体−1(IGFR−1)、マクロファージコロニー刺激因子(cfms)、BTK、ckit、cmet、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体、Trk受容体(TrkA、TrkB及びTrkC)、エフリン(eph)受容体、及びRET癌原遺伝子、並びにAktキナーゼ阻害剤を含む。増殖因子受容体の幾つかの阻害剤は、開発中であり、そしてリガンド拮抗剤、抗体、チロシンキナーゼ阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド及びアプタマーを含む。増殖因子受容体及び増殖因子受容体機能を阻害する物質は、例えば、Kath, John C., Exp. Opin. Ther. Patents (2000) 10(6):803-818頁; Shawver等著 DDT Vol 2, No. 2 February 1997; 及びLofts, F. J. et al, “Growth Factor Receptors as Targets”, New Molecular Targets for Cancer Chemotherapy, Ed. Workman, Paul and Kerr, David, CRC Press 1994, London に記載されている。一の実施形態において、本発明は、式(I)で表される化合物を異なるErbB阻害剤と一緒に投与することを含む上述した種々の状態の治療方法を提供する。一の好ましい実施形態において、かかる方法は、式(I)で表される化合物をラパチニブと一緒に投与することを含む。
増殖因子受容体キナーゼではないチロシンキナーゼは、非受容体チロシンキナーゼと称される。本発明において有用である非受容体チロシンキナーゼは、抗新生物剤の標的又は潜在的標的であって、cSrc、Lck、Fyn、Yes、Jak、cAbl、FAK(焦点接着キナーゼ)、Brutonチロシンキナーゼ、及びBcr−Ablを含む。かかる非受容体チロシンキナーゼ及び非受容体チロシンキナーゼ機能を阻害する物質は、Sinh, S. and Corey, S.J., (1999) Journal of Hematotherapy and Stem Cell Research 8 (5): 465-80頁;及びBolen, J.B., Brugge, J.S., (1997) Annual Review of Immunology. 15: 371-404頁に記載されている。
SH2/SH3ドメイン遮断剤は、種々の酵素又はアダプタータンパク質において結合しているSH2及びSH3ドメインを破壊する物質であって、PI3−K p85サブユニット、Srcファミリーキナーゼ、アダプター分子(Shc、Crk、Nck、Grb2)及びRas−GAPを含む。抗癌剤の標的としてのSH2/SH3ドメインは、Smithgall, T.E. (1995), Journal of Pharmacological and Toxicological Methods. 34(3) 125-32頁で論じられている。
セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤は、有糸***の開始から終了までを含む細胞周期における調節過程で重要な役割を果たすポロ様キナーゼ(「PLK」、例えば、PLK1、PLK2及びPLK3)を含み;MAPキナーゼカスケード遮断剤は、Rafキナーゼ (Rafk)、マイトジェン又は細胞外制御キナーゼ(MEKs)、及び細胞外調節キナーゼ(ERKs);並びにタンパク質キナーゼCファミリーメンバー遮断剤(PKCs(アルファ、ベータ、ガンマ、イプシロン、ミュー、ラムダ、イータ、ゼータ)、IkBキナーゼファミリー(IKKa、IKKb)、PKBファミリーキナーゼ、Aktキナーゼファミリーメンバー及びTGFベータ受容体キナーゼのサブタイプの遮断剤を含む)の遮断剤を含み、本発明の化合物と一緒に使用されても良い。かかるセリン/トレオニンキナーゼ及びその阻害剤は、グラクソスミスクラインによる国際公開第04/014899号;Yamamoto, T., Taya, S., Kaibuchi, K., (1999), Journal of Biochemistry. 126 (5) 799-803頁; Brodt, P, Samani, A., and Navab, R. (2000), Biochemical Pharmacology, 60. 1101-1107頁; Massague, J., Weis-Garcia, F. (1996) Cancer Surveys. 27:41-64頁; Philip, P.A., and Harris, A.L. (1995), Cancer Treatment and Research. 78: 3-27頁, Lackey, K. 等著 Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, (10), 2000, 223-226頁;及びMartinez-Iacaci, L., 等著, Int. J. Cancer (2000), 88(1), 44-52頁に記載されている。一の実施形態において、本発明の方法は、式(I)で表される化合物を、PLK阻害剤、更に好ましくは国際公開第04/014899号に記載される化合物と一緒に投与することを含む。
PI3−キナーゼ、ATM、DNA−PK及びKuの遮断剤を含むホスフォチジルイノシトール−3キナーゼファミリーメンバーの阻害剤は、本発明との組み合わせにおいても有用である。かかるキナーゼは、Abraham, R.T. (1996), Current Opinion in Immunology. 8 (3) 412-8頁; Canman, C.E., Lim, D.S. (1998), Oncogene 17 (25) 3301-3308頁; Jackson, S.P. (1997), International Journal of Biochemistry and Cell Biology. 29 (7):935-8頁;及びZhong, H.等著, Cancer Res, (2000) 60(6), 1541-1545頁で論じられている。
ミオイノシトールシグナル伝達阻害剤、例えばホスホリパーゼC遮断剤及びミオイノシトール類似体も、本発明との組み合わせにおいて有用である。かかるシグナル阻害剤は、Powis, G., and Kozikowski A., (1994) New Molecular Targets for Cancer Chemotherapy ed., Paul Workman and David Kerr, CRC Press 1994, Londonに記載されている。
本発明との組み合わせにおいて有用である別の群のシグナル伝達経路阻害剤は、Ras癌遺伝子の阻害剤である。かかる阻害剤は、ファルネシルトランスフェラーゼ、ゲラニル−ゲラニルトランスフェラーゼ、及びCAAXプロテアーゼ、並びにアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム及び免疫療法剤の阻害剤を含む。かかる阻害剤は、野生型突然変異体Rasを含有する細胞におけるRas活性化を遮断することが示されており、これによって抗増殖剤として作用する。Ras癌遺伝子阻害剤は、Scharovsky, O.G., Rozados, V.R., Gervasoni, S.I. Matar, P. (2000); Journal of Biomedical Science. 7(4) 292-8頁; Ashby, M.N. (1998); Current Opinion in Lipidology. 9(2)99-102頁;及びBioChim. Biophys. Acta, (1989) 1423(3):19-30頁で論じられている。
上述したように、受容体キナーゼリガンド結合に対する抗体は、シグナル伝達阻害剤として機能し得る。この群のシグナル伝達経路阻害剤としては、受容体チロシンキナーゼの細胞外リガンド結合ドメインに対するヒト化抗体の使用法を含む。例えば、Imclone C225 EGFR特異的抗体(Green, M.C.等著, Monoclonal Antibody Therapy for Solid Tumors, Cancer Treat. Rev., (2000), 26(4), 269-286頁を参照されたい);Herceptin(登録商標)ErbB2 抗体(Tyrosine Kinase Signaling in Breast Cancer: ErbB Family Receptor Tyrosine Kinases, Breast Cancer Res., 2000, 2(3), 176-183頁を参照されたい)及び2CB VEGFR2 特異的抗体(Brekken, R.A.等著, Selective Inhibition of VEGFR2 Activity by a Monoclonal Anti-VEGF Antibody Blocks Tumor Growth in Mice, Cancer Res. (2000) 60, 5117-5124頁を参照されたい)。
受容体キナーゼ血管新生阻害剤は、本発明における使用についても見出す。血管新生に関連するVEGFR及びTIE2の阻害剤は、シグナル伝達阻害剤に関して上記で論じられている(両方の受容体は、受容体チロシンキナーゼである)。他の阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる。例えば、VEGFR(受容体チロシンキナーゼ)を認識しないが、リガンドに結合する抗VEGF抗体;血管形成を阻害するインテグリン(アルファ、ベータ)の小分子阻害剤;エンドスタチン及びアンギオスタチン(非RTK)も、PLK阻害剤との組み合わせにおいて有用であることを証明し得る。
免疫療法計画において用いられる物質も、式(I)で表される化合物との組み合わせにおいて有用な場合がある。
プロアポトーシス計画において用いられる物質(例えば、bcl−2アンチセンスオリゴヌクレオチド)も、本発明の組み合わせにおいて使用することができる。タンパク質のBcl−2ファミリーメンバーはアポトーシスを阻害する。従って、bcl−2の上方調節は、化学療法剤耐性と関連付けられてきた。研究により、表皮細胞増殖因子(EGF)がbcl−2ファミリーの抗アポトーシスメンバー(すなわち、mcl−1)を刺激することが証明されている。従って、腫瘍におけるbcl−2の発現を下方調節させることを意図する戦略は、臨床的利益を実証してきており、GentaのG3139 bcl−2アンチセンスオリゴヌクレオチドは現在、第II/III相試験の段階にある。bcl−2に関するアンチセンスオリゴヌクレオチド戦略を用いる上記のプロアポトーシス戦略は、Water JS等著., J. Clin. Oncol. 18:1812-1823 (2000);及びKitada S等著., Antisense Res. Dev. 4:71-79 (1994) で論じられている。
細胞周期シグナル伝達阻害剤は、細胞周期の制御に関与する分子を阻害する。サイクリン依存性キナーゼ(CDK)及びその相互作用サイクリンは、真核生物の細胞周期の進行を制御する。細胞周期の正常な進行に対して、異なるサイクリン/CDK複合体の協調的な活性化及び不活性化が必要である。細胞周期シグナル伝達の阻害剤の幾つかは、開発中である。例えば、CDK2、CDK4及びCDK6を含むサイクリン依存性キナーゼ並びにこれらの阻害剤の例は、例えば、Rosania,等著., Exp. Opin. Ther. Patents 10(2):215-230頁 (2000)に記載されている。
一の実施形態において、本発明の方法は、式(I)で表される化合物をシグナル伝達経路阻害剤、特にエルロチニブ(TARCEVA(登録商標))と組み合わせて哺乳動物に投与することを含む。
式(I)で表される化合物は、以下に記載の方法を用いて調製しても良い。以下に記載の全てのSchemeにおいて、保護基は、当業者に知られている一般的な原理に従って必要により使用されても良いことを理解すべきであり、例えば、T. W. Green and P. G. M. Wuts (1991) Protecting Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sonsを参照されたい。かかる基は、当業者に知られている方法を用いて化合物の合成の適切な段階で除去されても良い。方法の選択並びに反応条件及びその実施順序は、式(I)で表される化合物の調製と整合性をとる必要がある。
式(I)で表される化合物は、以下のScheme 1で概説される方法によって適切に調製することができる。
Figure 0005103403
上記の式中において、
Sonagasiraは園頭であり、
Baseは塩基であり、
はアニオン(好ましくはハライド)であり;
LGは適当な脱離基であり;
WはO又はSであり;そして
全ての他の可変部は、上記で定義した通りである。
一般に、式(I)で表される化合物の製造方法(全ての式及び全ての可変部は、上記で定義した通りである)は、以下のステップ:
a)式(VII)で表される化合物を、式(VIII)又は式(IX)で表される化合物と反応させて、式(I)で表される化合物を調製するステップと、
b)必要により、式(I)で表される化合物を、その医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
c)必要により、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
を含む。
更に詳細には、式(I)で表される化合物の製造方法は、以下のステップ:
a)式(II)で表される化合物をトリフルオロ酢酸誘導体と反応させて、式(III)で表される化合物を調製するステップと、
b)式(III)で表される化合物を式(XIII)で表される化合物と反応させて、式(IV)で表される化合物を調製するステップと、
c)式(IV)で表される化合物を式(XII)で表される1−アミノピリジニウム化合物と反応させて、式(V)で表される化合物を調製するステップと、
d)式(V)で表される化合物を式(XI)で表される化合物と反応させて、式(VI)で表される化合物を調製するステップと、
e)式(VI)で表される化合物を塩基と反応させて、式(VII)で表される化合物を調製するステップと、
f)式(VII)で表される化合物を式(VIII)又は式(IX)で表される化合物と反応させて、式(I)で表される化合物を調製するステップと、
g)必要により、式(I)で表される化合物を、その医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
h)必要により、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
を含む。
当業者には明らかなように、上記のステップの順序は、本発明の方法に対して重大ではなく、かかる方法は、好適な順序のステップにて行われても良い。
が−C(O)−である式(I)の化合物(すなわち、式(I−A)で表される化合物)は、式(VII)で表される化合物を式(VIII)で表される化合物と反応させることによって調製される。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
式(VIII)で表される化合物における好適な脱離基は、当業者に明らかであり、例えばハライド及びヒドロキシル基を含む。一般的に、反応は、好適な溶剤、例えばジクロロメタン(DCM)又はテトラヒドロフラン中において行われる。LGがヒドロキシルである場合、反応は、適当なカップリング剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又はエチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDC)の存在下で行うことができるということが当業者によって理解されるであろう。式(VIII)で表される化合物は、市販されているか、又は当該分野で一般的な技術を用いて合成されても良い。式(I−A)で表される化合物を、一般的な技術によって式(I)で表される異なる化合物、例えばYが−C(O)−以外である式(I)の化合物に変換しても良いことが当業者によって認識されるであろう。式(I−A)で表される化合物の代表的な変換を、以下に記載する。
が−N(H)C(O)−又は−N(H)C(S)−である式(I)の化合物(すなわち、式(I−B)で表される化合物)は、式(VII)で表される化合物を式(IX)で表される好適なイソシアネート又はイソチオシアネートと反応させることによって調製することができる。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
この反応は、かかるカップリング反応に関する分野で、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はDCM等の溶剤の使用を含む一般的な条件を用い、周囲温度条件下で、又は約40〜約100℃に加熱しつつ行われても良い。式(IX)で表される化合物は、市販されているか、又は当該分野で一般的な技術を用いて合成されても良い。
式(VII)で表される化合物は、式(VI)で表される化合物を塩基と反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、Baseは塩基であり、全ての可変部は上記で定義した通りである。
好適な塩基としては、水酸化リチウム及び水酸化ナトリウムを含む。かかる反応は、好適な溶剤中で行われても良い。かかる反応に好適な溶剤の例としては、テトラヒドロフラン及び水を含むが、これらに限定されない。反応は、周囲温度条件下か、又は約40〜約60℃に加熱しつつ行われても良い。
式(VI)で表される化合物は、式(V)で表される化合物を式(XI)で表されるアミンと反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
反応は、還流条件下の溶剤中か、又はマイクロ波装置中で、好適な容器において約100〜約180℃の温度条件下で行われても良い。かかる反応に好適な溶剤の例としては、イソプロパノール、1,4−ジオキサン、エタノール及びN,N−ジメチルホルムアミドを含むが、これらに限定されない。有機化学分野の当業者には明らかなように、式(VI)で表される所定の化合物を調製するこの反応を触媒するのが望ましい場合がある。例えば式(XI)及び(VI)で表される化合物(式中、eは0であり、環Bはアリールである)の場合、触媒量の酸、例えば塩酸又臭化水素酸の存在下で反応を行うのが望ましい場合がある。当業者には更に明らかなように、式(V)で表される化合物を式(XI)で表される化合物と反応させる前に、適当な保護基を導入することが望ましい場合もある。例えば、Zが、第一級又は第二級アミンを含む基である実施形態において、アミンが、例えばその対応のトリフルオロアセトアミドとして保護される場合に添加するのが好ましい。このような反応に好適な保護基の選択、導入及び除去は、当該分野で一般的である。式(XI)で表される化合物は、市販されているか、又は当該分野で一般的な技術を用いて合成されても良い。
式(V)で表される化合物は、式(IV)で表される化合物を式(XII)で表される1−アミノピリジニウム化合物と反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる反応は、好適な溶剤中において塩基の存在下で行われるのが一般的である。好適な塩基の例としては、炭酸カリウム及び水酸化カリウムを含むが、これらに限定されない。溶剤の適例としては、周囲温度条件下でのジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、メタノール及びN,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。式(XII)で表される化合物は、市販されているか、又は当該分野で一般的な技術を用いて合成されても良い。
式(IV)で表される化合物は、式(III)で表される化合物を式(XIII)で表される化合物と反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、Sonagasiraは園頭であり、全ての可変部は上記で定義した通りである。
かかる反応は、一般的な園頭反応の条件を用いて行われるのが一般的である。特に、反応は、Sonogashira, Kenkichの"Palladium-catalyzed alkynylation, HANDBOOK OF ORGANOPALLADIUM CHEMISTRY FOR ORGANIC SYNTHESIS 1, 493-529頁, 2002"の方法に従って、溶剤、例えばテトラヒドロフラン中において触媒、銅(I)種及び塩基の存在下で行われるのが一般的である。適切な触媒の例としては、パラジウム触媒、例えばジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を挙げられる。適切な塩基の例は、トリエチルアミンである。式(XIII)で表される化合物は、市販されているか、又は当該分野で一般的な技術を用いて合成されても良い。
式(III)で表される化合物は、当業者に周知の条件下、トリフルオロ酢酸誘導体、例えば無水トリフルオロ酢酸を用いて式(II)で表される対応する3−エチニルアニリン化合物から調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
式(II)で表される化合物は、市販されているか、又は当該分野で一般的な技術を用いて合成されても良い。
上述したように、かかる方法におけるステップの順序は、本発明の実施に対して重大ではない。例えば、当業者には、以下の部分:
Figure 0005103403
を導入するための式(VIII)で表される化合物との反応は、式(XI)で表される化合物との反応の前に行うことができることが明らかである。かかる方法は、標準的な反応条件を用いて、式(XIV)で表される化合物を式(XI)で表される化合物と反応させることによって行われても良い。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
式(XIV)で表される化合物は、上述したように式(V)で表される化合物におけるトリフルオロアセチル基の除去及び式(VIII)で表される化合物との反応によって適切に調製され得る。式(V)で表される化合物におけるトリフルオロアセチル基の除去は、かかる基の除去に関する分野で一般的な技術を用いて達成され得る。
本発明の他の方法によると、式(I)で表される化合物は、以下のScheme 2に概説されているように調製されても良い。
Figure 0005103403
上記の式中において、
Sonagasiraは園頭であり、
oxidationは酸化であり、
reductionは還元であり、
Meは‐CHであり;
はアニオン(好ましくはハライド)であり;
LGは適当な脱離基であり;
WはO又はSであり;そして
全ての他の可変部は、上記で定義した通りである。
一般に、式(I)で表される化合物の製造方法(全ての式及び全ての可変部は、上記で定義した通りである)は、以下のステップ:
a)式(XV)で表される化合物を式(X)で表される化合物と反応させて、式(XVI)で表される化合物を調製するステップと、
b)式(XVI)で表される化合物を式(XII)で表される1−アミノピリジニウム化合物と反応させて、式(XVII)で表される化合物を調製するステップと、
c)式(XVII)で表される化合物を酸化して、式(XVIII)で表される化合物を調製するステップと、
d)式(XVIII)で表される化合物を式(XI)で表される化合物と反応させて、式(XIX)で表される化合物を調製するステップと、
e)式(XIX)で表される化合物を還元して、式(VII)で表される化合物を調製するステップと、
f)式(VII)で表される化合物を式(VIII)又は式(IX)で表される化合物と反応させて、式(I)で表される化合物を調製するステップと、
g)必要により、式(I)で表される化合物を、その医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
h)必要により、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
を含む。
当業者には明らかなように、上記のステップの順序は、本発明の方法に対して重大ではなく、かかる方法は、置換基の性質に応じて変更されても良い。かかる方法は、好適な順序のステップにて行われて良い。
式(VII)で表される化合物を式(VIII)又は(IX)で表される化合物と反応させて、式(I)で表される化合物を調製する方法は、上述した通りである。
Scheme 2によると、式(VII)で表される化合物は、式(XIX)で表される化合物を還元することによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、reductionは還元であり、全ての可変部は上記で定義した通りである。
好適には、ニトロ基を還元するための標準的な条件を用いて、式(XIX)で表される化合物におけるニトロ基を還元して、式(VII)で表される化合物を調製する。かかる還元に好適な反応条件の例としては、エタノール中における硫化ナトリウム無水和物との反応を含むが、これに限定されない。
式(XIX)で表される化合物は、式(XVIII)で表される化合物を式(XI)で表される化合物と反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる反応は、式(XVIII)で表される化合物及び式(XI)で表される化合物の溶液を、溶剤、例えばエタノール中において、触媒量の酸、例えば塩酸を用いて約120〜180℃の温度までマイクロ波加熱することによって行われるのが一般的である。
式(XVIII)で表される化合物は、標準的な試薬を用いて式(XVII)で表される化合物を酸化することによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、oxidationは酸化であり、全ての可変部は上記で定義した通りである。
かかる反応に有用である適切な酸化試薬の例としては、DCM等の溶剤中における50%のm−クロロペル安息香酸(mCPBA)を含むが、これに限定されない。
式(XVII)で表される化合物は、式(V)で表される化合物を調製する場合に上述した手順と類似の手順を用いて調製され得る。
cが0である式(I)の化合物(すなわち、式(I−D)で表される化合物)を製造する別の方法を、以下のScheme 3に示す。
Figure 0005103403
上記の式中において、
各々のHalは同一又は異なるハロゲンであり;そして
全ての他の可変部は、上記で定義した通りである。
一般に、式(I)で表される化合物の製造方法(全ての式及び全ての可変部は、上記で定義した通りである)は、以下のステップ:
a)式(XX)で表される化合物を式(XXI)で表される化合物と反応させて、式(XXII)で表される化合物を調製するステップと、
b)式(XXII)で表される化合物をヒドロキシルアミンと反応させて、式(XXIII)で表される化合物を調製するステップと、
c)式(XXIII)で表される化合物を、塩基の存在下でヒドロキシルアミンを脱離基に変換するのに好適な試薬と反応させて、式(XXIV)で表される化合物を調製するステップと、
d)式(XXIV)で表される化合物を加熱して、式(XXV)で表される化合物を調製するステップと、
e)式(XXV)で表される化合物をアセチル化して、式(XXVI)で表される化合物を調製するステップと、
f)式(XXVI)で表される化合物をジメチルホルムアミドジメチルアセチルと反応させて、式(XXVII)で表されるビニル性化合物を調製するステップと、
g)式(XXVII)で表される化合物を、加熱しつつ式(XXVIII)で表される化合物と反応させて、式(XXIX)で表される化合物を調製するステップと、
h)式(XXIX)で表される化合物を式(XXX)で表される化合物と反応させて、式(I−D)で表される化合物を調製するステップと、
i)必要により、式(I−D)で表される化合物を、その医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
j)必要により、式(I−D)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
を含む。
当業者には明らかなように、上記のステップの順序は、本発明の方法に対して重大ではなく、かかる方法は、好適な順序のステップにて行われて良い。例えば、式(XXVI)で表される化合物は、Scheme 3で概説される反応の順序を通じてピリミジン環を形成する前に式(XXX)で表される試薬によってアミド化されても良い。
更に詳細には、式(I)で表される化合物は、式(XXIX)で表される化合物を式(XXX)で表される化合物と反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる反応は、1,4−ジオキサン等の溶剤中、CsCO等の塩基の存在下で、Pddba等の好適なパラジウム触媒の存在下において、Xantphos等の添加剤を用いて式(XXX)で表される化合物と式(XXIX)で表される化合物との混合物を加熱することによって行われるのが一般的である。かかる条件を用い式(XXIX)で表される化合物を反応させて、式(XXX)で表される化合物にする好ましい方法は、少なくとも150℃の温度条件下でマイクロ波装置での照射によって行われる。
式(XXX)で表される化合物は、Yが、式(XXX)の化合物におけるアミンに結合するCOを含むようなアミド誘導体であることを当業者によって認識されるであろう。従って、反応により、Yがアミンに結合するカルボニル基であるようなアミドを含む式(I)の標的化合物を提供することが可能である。
式(XXVI)で表される化合物は、2工程手順によって式(XXIX)で表される化合物に変換されても良く、最初に、式(XXVI)で表される化合物を式(XXVII)で表されるビニル性アミドに変換し、その後、ビニル性アミドを式(XXVIII)で表されるグアニジンと反応させる。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
式(XXVI)で表される化合物を式(XXVII)で表されるビニル性アミドに変換するのは、式(XXVI)で表される化合物を、100℃付近の温度条件下で、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール等の試薬と加熱することによって達成され得る。かかる変換を行う場合の他の試薬は、ジメチルホルムアミドジ−tert−ブチルアセタールを含むが、これに限定されない。
式(XXVII)で表されるビニル性アミドと式(XXVIII)で表されるグアニジンとの反応は、トリエチルアミン及び炭酸カリウム等の塩基の存在下、ジオキサン等の溶剤中で加熱して行われるのが一般的である。反応物を加熱する好ましい方法は、少なくとも150℃の温度条件下でのマイクロ波装置において上記の混合物に照射することである。
式(XXVI)で表される化合物は、式(XXV)で表される化合物のアセチル化によって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる反応は、式(XXV)で表される化合物を、酸触媒の存在下で加熱下に好適なアセチル化剤と反応させることによって行うことができる。反応は、約100℃の温度に加熱されるのが好ましい。適切なアセチル化剤の例としては、無水酢酸を挙げられるが、これに限定されない。適切な酸触媒の例は、硫酸である。
式(XXV)で表される化合物は、式(XXIV)で表される化合物を加熱することによって得ることが可能である。
Figure 0005103403
反応は、少なくとも150℃の温度条件下、1,2−ジクロロエタン等の溶剤中において行われるのが一般的である。かかる変換を行うために式(XXIV)で表される化合物を加熱する有用な方法は、マイクロ波装置を使用することである。
式(XXIV)で表される化合物は、式(XXIII)で表される化合物を、塩基の存在下でヒドロキシルアミン部分を脱離基に変換するのに好適な試薬で処理することによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる変換に作用を及ぼすための好適な試薬は、DCM等の溶剤中におけるトリエチルアミン等の塩基を用いる無水トリフルオロ酢酸を含む。
式(XXIII)で表される化合物は、式(XXII)で表される化合物をヒドロキシルアミンと反応させることによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる反応は、塩基、例えば水酸化ナトリウム、特に10%の水酸化ナトリウム水溶液の存在下、MeOH等の溶剤中において行われても良い。
式(XXII)で表される化合物は、式(XX)で表される化合物を式(XXI)で表されるピリジン化合物と縮合することによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
式(XX)で表される化合物と式(XXI)で表される化合物との反応に好適な条件は、テトラヒドロフラン等の溶剤中において式(XX)で表される化合物を塩基、例えば水酸化ナトリウムで処理し、そしてその混合物を式(XXI)で表される化合物で処理することを含むが、これに限定されない。式(XX)で表される化合物において、Halは、Br又はIであるのが好ましい。式(XXI)で表される化合物において、HalはClであるのが好ましい。
本発明の他の実施形態において、cが1であり、RがFである式(I)の化合物(すなわち式(I−E)で表される化合物)は、以下のScheme 3aに示される方法により調製され得る。かかる方法によると、式(XXVI)で表される化合物を、2工程手順によって式(XXXII)で表されるフルオロ誘導体に変換することができる。式(XXXII)で表されるフルオロ誘導体は、Scheme 3において上述したものと類似の手順を用い、式(I−E)で表される化合物に変換することができる。
Figure 0005103403
上記の式中において、
各々のHalは同一又は異なるハロゲンであり;そして
全ての可変部は、上記で定義した通りである。
一般に、式(I)で表される化合物の製造方法(全ての式及び全ての可変部は、上記で定義した通りである)は、以下のステップ:
a)式(XXVI)で表される化合物を臭素化して、式(XXXI)で表される化合物を調製するステップと、
b)式(XXXI)で表される化合物をフッ素化して、式(XXXII)で表される化合物を調製するステップと、
c)式(XXXII)で表される化合物を、ジメチルホルムアミドジ−tert−ブチルアセタールと反応させて、式(XXXIII)で表される化合物を調製するステップと、
d)式(XXXIII)で表される化合物を加熱しつつ式(XXVIII)で表される化合物と反応させて、式(XXXIV)で表される化合物を調製するステップと、
e)式(XXXIV)で表される化合物を式(XXX)で表される化合物と反応させて、式(I−E)で表される化合物を調製するステップと、
f)必要により、式(I−E)で表される化合物を、その医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
g)必要により、式(I−E)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に変換するステップと、
を含む。
当業者には明らかなように、上記のステップの順序は、本発明の方法に対して重大ではなく、かかる方法は、好適な順序のステップにて行われて良い。
更に詳細には、式(I−E)で表される化合物は、上記のScheme 3における式(XXIX)で表される化合物と式(XXX)で表される化合物との反応に類似する手法で、式(XXXIV)で表される化合物を式(XXX)で表される化合物と反応させることによって調製され得る。
式(XXXIV)で表される化合物は、上記のScheme 3における式(XXVII)で表されるビニル性化合物と式(XXVIII)で表される化合物との反応に類似する手法で、式(XXXIII)で表される化合物を式(XXVIII)で表される化合物と加熱しつつ反応させることによって調製され得る。
式(XXXIII)で表される化合物は、上記のScheme 3における式(XXVII)で表される化合物を調製するための式(XXVI)で表される化合物の反応に類似する手法で、式(XXXII)で表される化合物をジメチルホルムアミドジ−tert−ブチルアセタールと反応させることによって調製され得る。
式(XXXII)で表される化合物は、式(XXXI)で表される化合物をフッ素化することによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
かかる反応は、式(XXXI)で表される臭素化物化合物を、ジメチルアセトアミド等の溶剤中において、フッ化カリウム等のフッ素化剤で処理することによって行われても良い。適切なフッ素化剤の例としては、フッ化カリウムを含むが、これに限定されない。
式(XXXI)で表される化合物は、式(XXVI)で表される化合物を、好適な溶剤中において適当な臭素化剤で臭素化することによって調製され得る。
Figure 0005103403
上記の式中において、全ての可変部は、上記で定義した通りである。
臭素化剤の例としては、臭素を含む。適切な溶剤の例は、氷酢酸である。
式(I)で表される特定の化合物を調製するために用いられる反応の順序に関する選択は、式(I)で表される望ましい特定の化合物並びに出発物質の有効性に応じて異なっても良いことが当業者によって認識されるであろう。
当業者には明らかなように、式(I)で表される化合物は、当該分野で周知の技術を用い、式(I)で表される別の化合物に変換されても良い。例えば、Yが−C(O)−である式(I)の化合物(すなわち、式(I−A)で表される化合物)を式(I)で表される別の化合物に変換する一の方法では、式(I−A)で表される化合物をローソン試薬で処理するステップを含む(式中、Lawesson’s Reagentはローソン試薬である)。
Figure 0005103403
かかる反応に好適な条件は、有機合成分野の当業者に明らかであろう。
環B−(Z)部分がテトラヒドロイソキノリン基であり、且つかかるテトラヒドロイソキノリンアミンが第二級アミンである式(I)の化合物は、アミンが、メチル基を有する第三級アミンである式(I)で表される別の化合物に変換されても良い。かかる変換は、還元的アミノ化手順を通じて達成され得る。還元的アミノ化の手順は、文献において周知であり、例えば、水性ホルムアルデヒド及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド並びに酸触媒の存在下、好適な溶剤中において第二級アミン含有化合物を撹拌するステップを含む。適切な溶剤の例は、DCM又はN,N−ジメチルホルムアミドを含む。適切な酸の例は、酢酸である。
かかる開示内容及び本願の明細書に含まれる実施例に基づいて、当業者であれば、式(I)で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物を、式(I)で表される異なる化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物に容易に変換することが可能である。
更に本発明は、放射性標識した式(I)で表される化合物及びビオチニル化した式(I)で表される化合物、並びにその固体支持体に結合したバージョンを提供する。放射性標識した式(I)で表される化合物及びビオチニル化した式(I)で表される化合物は、一般的な技術を用いて製造することができる。例えば、放射性標識した式(I)で表される化合物は、式(I)で表される化合物を、放射性標識した式(I)で表される化合物を製造するのに適切な触媒の存在下でトリチウムガスと反応させることによって調製され得る。
一の実施形態において、式(I)で表される化合物は、トリチウム化される。
放射性標識した式(I)で表される化合物及びビオチニル化した式(I)で表される化合物は、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼを阻害する化合物を同定するため、少なくとも1種のErbBファミリーキナーゼによって媒介される状態の治療に用いられる化合物を同定するため、感受性新生物の治療に用いられる化合物を同定するためのアッセイにおいて有用である。従って、本発明は、放射性標識した式(I)で表される化合物又はビオチニル化した式(I)で表される化合物を、標的タンパク質又は細胞ホモジネートに特異的に結合させるステップを含む、上記の化合物を同定するアッセイ方法を提供する。更に詳細には、好適なアッセイ方法は、競合結合アッセイを含むであろう。放射性標識した式(I)で表される化合物及びビオチニル化した式(I)で表される化合物、並びにその固体支持体に結合したバージョンは、当該分野で一般的な方法に従ってアッセイで使用され得る。
以下の実施例は、説明だけを意図したものであり、いかなる手法で本発明の範囲を限定する意図ではなく、且つ本発明は、特許請求の範囲によって規定される。
本願の明細書で使用されるように、これら方法、Scheme及び実施例で用いられる記号及び慣行は、その当時の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical Society 又はJournal of Biological Chemistryで用いられているものと整合性をとる。標準的な一文字略語又は三文字略語を使用して、アミノ酸残基を表示するのが一般的であるが、これは、特段述べない限り、L−立体配置であると考えられる。特段述べない限り、全ての出発物質は、商業的供給業者から入手し、更に精製することなく使用した。特に、実施例において、及び明細書全体を通して、以下の略語を使用し得る。
g(グラム); mg(ミリグラム);
L(リットル); mL(ミリリットル);
μL(マイクロリットル); psi(重量ポンド毎平方インチ);
M(モル濃度); mM(ミリモル濃度);
i.v.(静脈内); Hz(ヘルツ);
MHz(メガヘルツ); mol(モル);
mmol(ミリモル); rt(室温);
min(分); h(時間);
mp(融点); TLC(薄層クロマトグラフィ);
(保持時間); RP(逆層);
MeOH(メタノール); i−PrOH(イソプロパノール);
TEA(トリエチルアミン); TFA(トリフルオロ酢酸);
TFAA(無水トリフルオロ酢酸); THF(テトラヒドロフラン);
DMSO(ジメチルスルホキシド); AcOEt(EtOAc);
DME(1,2−ジメトキシエタン); DCM(CHCl;ジクロロメタン);
DCE(ジクロロエタン); DMF(N,N−ジメチルホルムアミド);
DMPU(N,N’−ジメチルプロピレン尿素); CDI(1,1−カルボニルジイミダゾール);
IBCF(イソブチルCHCl3ate); HOAc(酢酸);
HOSu(N−ヒドロキシスクシンイミド); HOBT(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール);
mCPBA(m−クロロ過安息香酸); KOH(水酸化カリウム);
NaCO(炭酸ナトリウム); NaHCO(炭酸水素ナトリウム);
LiOH・HO(水酸化リチウム一水和物); KCO(炭酸カリウム);
CHCl(クロロホルム); NaSO(硫酸ナトリウム);
BOC(tert−ブチルオキシカルボニル); Ac(アセチル);
DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド); CBZ(ベンジルオキシカルボニル);
FMOC(9−フルオレニルメトキシカルボニル); atm(気圧);
TMSE(2−(トリメチルシリル)エチル); TMS(トリメチルシリル);
TIPS(トリイソプロピルシリル); TBS(t−ブチルジメチルシリル);
DMAP(4−ジメチルアミノピリジン); BSA(ウシ血清アルブミン);
ATP(アデノシン三リン酸); HRP(セイヨウワサビのペルオキシダーゼ);
AcO(無水酢酸); DMA(ジメチルアセチル);
Pddba(トリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム(0));
NaCNBH(ナトリウムシアノボロヒドリド); TMSCl(クロロトリメチルシラン);
DMEM(ダルベッコ変法イーグル培地);
HPLC(高圧液体クロマトグラフィ);
BOP(ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド);
TBAF(テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド);
HBTU(O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート);
HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸);
DPPA(ジフェニルホスホリルアジド); fHNO(ヒュームドHNO);
EDC(エチルカルボジイミドヒドロクロリド);及び
EDTA(エチレンジアミン四酢酸)。
エーテルに関する全ての言及は、ジエチルエーテルであり;ブラインは、NaClの飽和水溶液である。特段述べない限り、全ての温度は、℃(摂氏温度)で示される。全ての反応は、特段述べない限り、不活性雰囲気下、室温で行われる。
1H NMRスペクトルは、Varian VXR-300計器、Varian Unity-300計器、Varian Unity-400計器又はGeneral Electric QE-300計器で記録した。化学シフトは、100万分の1(ppm, δ単位)で表してある。結合定数は、ヘルツ(Hz)単位である。***パターンは、明白な多重度を表し、そしてs(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、br(広幅)として示される。
低分解能質量スペクトル(MS)は、JOEL JMS-AZ505HA、JOEL SX-102、又はSCIEX-APIiii分光計で記録し;高分解能MSは、JOEL SX-102A分光計を用いて得られた。全ての質量スペクトルは、エレクトロスプレーイオン化(ESI)法、化学イオン化(CI)法、電子衝撃(EI)法、又は高速原子衝撃(FAB)法により得た。赤外(IR)スペクトルは、1-mm NaClセルを用いて、Nicolet 510 FT-IR分光計で得た。全ての反応は、薄層クロマトグラフィー(0.25 mm E. Merck シリカゲルplates(60F-254), UV光による視覚化, 5%エタノール性リンモリブデン酸又はp−アニスアルデヒド溶液)又は質量分光法(電子スプレー又はAP)によりモニターされた。フラッシュカラムクロマトグラフィは、シリカゲル(230〜400メッシュ, Merck)において行われるか、自動化シリカゲルクロマトグラフィ(Isco, Inc. Sq 16x又は100sg Combiflash)を用いて行われた。
報告されたHPLC保持時間(T)は、210〜500nmを読み取るWaters 996ダイオードアレイ検出器に連結されるWaters 2795器械において得られた。カラムとして、Synergi Max-RP(50×2mm)型#00B-4337-B0を使用した。溶剤勾配は、6分間に亘って15%のMeOH:水〜100%のMeOH(0.1%のギ酸)であった。流量は、0.8mL/分であった。注入量は、3マイクロリットル(3μL)であった。
実施例1:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−ジオキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−(3−エチニル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
Figure 0005103403
0℃に冷却された3−エチニルアニリン(10g、86mmol)のDCM溶液に対して、TEA(17mL、128mmol)及びTFAA(14.3mL、102mmol)を添加した。TLCが反応の完了を示したときに、溶液をDCM及び水で希釈した。層を分離した。有機層を水及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、そして濃縮して、標題の化合物をオフホワイト色の固体として得て、これをそのまま次の反応で使用した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 11.32 (s, 1H), 7.78 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.32 (m, 1H), 4.25 (s, 1H) ppm。
工程B:N−[3−(2−クロロ−ピリミジン−4−イルエチニル)−フェニル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
Figure 0005103403
脱気THF中における2,4−ジクロロピリミジン(14.5g、97.5mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.3g、2.6mmol)及びヨウ化銅(I)(25mg、0.13mmol)の混合物に対して、TEA(34mL、263mmol)を添加し、そして混合物を50℃に加熱した。混合物に対して、N−(3−エチニル−フェニル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(14g、65mmol)をTHFに溶解した溶液を45分かけて添加した。数時間後、反応物を室温まで冷却し、DCMで希釈した。有機混合物を水及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、そして濃縮した。粗物質をシリカで精製して、標題の化合物をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 11.43 (s, 1H), 8.83 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.80 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.76 (m, 1H), 7.54-7.52 (m, 2H)。
工程C:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[3−(2−クロロ−ピリミジン−4−イルエチニル)−フェニル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(9.14g、28.1mmol)、ヨウ化N−アミノピリジニウム(6.24g、28.1mmol)、KOH(1.57g、28.9mmol)及びKCO(7.76g)を、全ての開始材料がLC/MS分析によって消費されるまでDMSO(175mL)中で撹拌した。反応物を水に注いで、沈殿を得て、これをろ過し、十分に水洗し、そして乾燥した。粗生成物をEtOAc中で粉砕し、ろ過して、7.45gの標題化合を得た。R=0.2(2:1のヘキサン/EtOAc)。
工程D:2,2,2−トリフルオロ−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミドヒドロクロリド
Figure 0005103403
i−PrOH(4mL)中におけるN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.5g、1.2mmol)の混合物に対して、5−(3−アミノフェニル)オキサゾール(0.25g、1.56mmol)及び2滴の濃HClを添加した。反応物をマイクロ波において40分、120℃に加熱し、そして室温まで冷却した。これにより得られる固体をろ過し、i−PrOHで洗浄し、そして乾燥して、標題の化合物を黄褐色の固体(0.68g)として98%の収率で得た。ES-LC/MS m/z = 542 [M+H]+
工程E:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミドヒドロクロリド(0.68g、1.26mmol)及びLiOH(69mg、1.64mmol)をTHF(15mL)及び水(5mL)に溶解した溶液を50℃で6時間撹拌した。反応物をDCMで抽出した。有機層を集め、MgSOで乾燥し、そして蒸発させて、標題の化合物を黄褐色の固体として得た(0.55g、収率98%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 9.73 (s, 1H), 8.82 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 8.60 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.29 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.76 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.35-7.44 (m, 3H), 7.10-7.19(m, 2H), 6.83 (s, 1H), 6.69-6.73 (m, 2H), 6.58 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.30 (bs, 2H) ppm. ES-LC/MS m/z = 446 [M+H]+
工程F:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(100mg、0.22mmol)を1mLのTHFに溶解した撹拌溶液に対して、2−チオフェンアセチルクロリド(40mg、0.25mmol)を添加した。15分後、LC/MSは、反応が終了したことを示し、そして数当量のPS−トリスアミンを添加し、混合物を16時間撹拌し、その後、25mgのTEAを添加した。混合物をろ過し、そして樹脂をTHFで洗浄した。ろ液を濃縮し、HPLC(アジレント、15分かけて50〜90%のグラジエント)で粗生成物を精製して、標題の化合物を得た(45mg、収率36%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.34 (s, 1H), 9.71 (s, 1H), 8.81 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.18-8.37 (m, 3H), 7.87 (s, 1H), 7.67-7.72 (m, 2H), 7.54 (s, 1H), 7.24-7.42 (m, 6H), 7.09 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 6.93-6.95 (m, 2H), 6.49 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.84 (s, 2H) ppm. ES-LC/MS m/z = 570 [M+H]+
実施例2:N−[3−(3−{2−[(4−{[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ}−3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アミン
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.0g、2.4mmol)(実施例1の工程Cを参照)及びLiOH(125mg、3.0mmol)をTHF(25mL)及び水(8mL)に溶解した溶液を、50℃で2時間撹拌した。反応物をDCMで抽出した。有機層を集め、MgSOで乾燥し、そして蒸発させて、標題の化合物を黄色の固体として得た(0.79g、収率99%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 8.90 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.45 (s, 1H), 7.66 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.22 (dt, J = 1.3, 6.9 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 6.75-6.79 (m, 1H), 6.71 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 5.32 (bs, 2H) ppm. ES-LC/MS m/z = 322, 324 [M+H]+
工程B:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アミン(200mg、0.62mmol)及びTEA(64mg、0.63mmol)をTHF(25mL)に溶解した撹拌溶液に対して、2−チオフェンアセチルクロリド(118mg、0.73mmol)を滴下した。20分間の撹拌後、15min.LC/MS分析は、反応が終了したことを示し、そして数当量のPS−トリスアミンを添加し、混合物を16時間撹拌し、次に、25mgのTEAを添加した。その後、混合物をろ過し、樹脂をTHFで十分に洗浄した。ろ液を濃縮し、そして粗生成物を、水とDCMに分けた。層を分離し、そして水層をDCMで抽出した。有機層を集め、MgSOで乾燥し、ろ過し、真空下で減量して、標題の化合物を得た(270mg、収率98%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.41 (s, 1H), 8.92 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.78 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.67 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.49 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.40-7.43 (m, 1H), 7.31 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.24 (dt, J = 1.1, 6.8 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 6.99-7.01 (m, 2H), 3.91 (s, 2H) ppm. ES-LC/MS m/z = 446, 448 [M+H]+
工程C:N’−(2−フルオロ−4−ニトロフェニル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン[3−(ジメチルアミノ)プロピル](2−フルオロ−4−ニトロフェニル)アミン
Figure 0005103403
1,2−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(1g、6.28mmol)をTHF(62mL)に溶解した溶液に対して、TEA(1.58g、15.7mmol)を添加し、次に、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(0.77g、7.54mmol)を添加し、これにより得られた反応物を室温条件下で18時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液でクエンチ処理した。層を分離し、そして水層をEtOAcで抽出した。有機層を集め、MgSOで乾燥し、ろ過し、真空でシリカゲルにて減量した。ISCOクロマトグラフィ(ヘキサン:EtOAc)を用いて精製して、黄色の固体を所望の生成物として得た。ES-LC/MS m/z = 242 [M+H]+
工程D:N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−2−フルオロ−1,4−ベンゼンジアミン
Figure 0005103403
[(ジメチルアミノ)プロピル](2−フルオロ−4−ニトロフェニル)アミンヒドロクロリド(8.2g、34mmol)をEtOAc(100mL)に溶解し、そして1気圧のH下で室温条件下にて、入れたPd/C(10%、1.8g、1.7mmol)で処理した。反応物を24時間撹拌した。反応物をセライトで処理し、そしてこれにより得られたスラリーをセライトでろ過した。ろ液を真空で減量して、中間体のアニリンを暗赤色の油として得た。これをジエチルエーテル(15mL)に溶解し、氷水中で冷却し、そしてジエチルエーテル(34mL)中の1Mの塩化水素を撹拌しながら滴下した。撹拌を20分間続け、その後、これにより得られたホワイト−グレー色の固体をろ過し、エーテルで洗浄して、標題の化合物を得た(6.56g、収率78%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 6.53 (t, J = 9.3 Hz, 1H), 6.41 (dd, J = 2.1, 13.6 Hz, 1H), 6.32 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.00-3.08 (m, 4H), 2.68 (s, 6H), 1.85-1.92 (m, 2H) ppm. ES-LC/MS m/z = 212 [M+H]+
工程E:N−[3−(3−{2−[(4−{[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ}−3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
i−PrOH(4mL)中におけるN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)のスラリーに対して、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−2−フルオロ−1,4−ベンゼンジアミン(75mg、0.30mmol)及び2滴の濃HClを添加した。反応物をマイクロ波において20分間で120℃に加熱し、そして室温まで冷却した。N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−2−フルオロ−1,4−ベンゼンジアミン(75mg、0.30mmol)の第2のバッチを添加し、反応物を120℃に更に1時間マイクロ波加熱した。反応物を濃縮し、そして粗生成物を、HPLC(アジレント、15分間かけて50〜90%のグラジエント)によって精製して、標題の化合物を油として得て(50mg、収率36%)、これを暗緑色の固体に固化した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.33 (s, 1H), 9.27 (s, 1H), 8.79 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.42 (bd, J = 6.8 Hz, 1H), 8.15-8.17 (m, 2H), 7.85 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 7.35-7.43 (m, 3H), 7.23 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.08 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.93-6.95 (m, 2H), 6.60 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.84 (s, 2H), 3.05 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.18 (s, 6H), 1.69 (5重項, J = 7.0 Hz, 2H) ppm. ES-LC/MS m/z = 621 [M+H]+
実施例3:2−フェニル−N−(3−{3−[2−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:トリメチル[(3−ニトロフェニル)エチニル]シラン
Figure 0005103403
3−ニトロヨードベンゼン(50g、0.201mol)及びジイソプロピルアミン(56.3mL、0.402mol)を乾燥THF(1000mL)に溶解し、そして溶液に対して、アルゴンガスを20分間泡立てた。ヨウ化銅(I)(3.83g、0.02mol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(7.05g、0.01mol)を添加し、その後、トリメチルシリルアセチレン(31.2mL、0.221mol)を、温度を約25℃に維持しつつ約30分かけて滴下した。滴下終了後、混合物を室温条件下で一晩撹拌した。混合物をろ過し、THFで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン/EtOAc(20/1)でのシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物(43.22g)を淡褐色の固体として得た。
工程B:1−エチニル−3−ニトロベンゼン
Figure 0005103403
1−(3−ニトロフェニル)−2−トリメチルシリルアセチレン(43g、0.197mol)をジエチルエーテル(800mL)に溶解した溶液をアルゴン雰囲気下で0℃に冷却した。かかる溶液に対して、TBAF(THFにおいて1M、217mL、0.217mol)の溶液を、10℃未満の温度を維持しつつ30分かけて滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジエチルエーテルで2回抽出した。有機層を集め、ブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥した。溶剤を減圧下で除去した。残留物を、ヘキサン/EtOAc=20/1でのシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を橙色の油として得た(26g)。
工程C:4−ヨード−2−(メチルチオ)ピリミジン
Figure 0005103403
4−クロロ−2−メチルチオピリミジン(40g、249mmol)をヨウ化水素酸(水において57%、200mL)に添加した。懸濁液を光の不存在下で室温条件下にて72時間に亘って激しく撹拌した。鮮黄色の固体が形成し、これをろ過によって集めた。固体を飽和NaHCO水溶液(500mL)に添加し、2分間撹拌した。これをクロロホルム(600mL)で抽出し、水溶液を分離し、更に、クロロホルムで2回抽出した(350mL、その後に300mL)。有機層を集め、水洗し(100mL)、MgSOで乾燥し、そしてろ過した。有機溶剤を真空で除去して、無色の油を得た。n−ヘキサンを添加し、そして溶剤を除去して、標題の化合物を白色の固体として形成した(57.9g、230mmol、92%)。
工程D:2−(メチルチオ)−4−[(3−ニトロフェニル)エチニル]ピリミジン
Figure 0005103403
4−ヨード−2−(メチルチオ)ピリミジン(39.7g、0.157mol)及びジイソプロピルアミン(44.2mL、0.315mol)を乾燥THF(720mL)に溶解し、そして溶液に対して、アルゴンガスを20分間泡立てた。ヨウ化銅(I)(2.99g、14.3mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(5.51g、7.85mmol)を添加し、その後、乾燥THF(100mL)中における1−エチニル−3−ニトロベンゼン(25.4g、0.173mol)を、温度を約25℃に維持しつつ約30分かけて滴下した。滴下終了後、混合物を室温条件下で一晩撹拌した。混合物をろ過し、THFで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残留物を、EtOAc/MeOH(20/1)で洗浄して、淡黄色の固体を得た(42g)。
工程E:3−[2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−2−(3−ニトロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 0005103403
2−(メチルチオ)−4−[(3−ニトロフェニル)エチニル]ピリミジン(4.0g、14.7mmol)及びヨウ化N−アミノピリジニウム(6.53g、29.4mmol)をDCM(150mL)に溶解した0℃の溶液に対して、水(50mL)中における水酸化カリウム(2.06g、36.8mmol)を添加した。反応物を室温まで暖め、そして16時間撹拌した。混合物をDCM及び水で希釈した。有機層を分離し、そして水層をDCMで抽出した。有機層を集めて、MgSOで乾燥し、ろ過し、そして濃縮して、暗色の固体を得た。残留物をDCMに溶解し、そしてMeOHを、生成物が沈殿として形成するまで添加した。生成物をろ過によって集め、そして乾燥して、標題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(2.02g)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): δ 11.36 (s, 1H), 8.62 (d, 1H, J = 9.2), 8.54 (d, 1H, J = 5.6), 7.94 (s, 1H), 7.82 (d, 1H, J = 8.8), 7.54 (t, 1H, J = 8.0), 7.46 (d, 1H, J = 9.2), 7.16 (d, 1H, J = 5.2), 2.59 (s, 3H)。
工程F:3−[2−(メチルスルフィニル)−4−ピリミジニル]−2−(3−ニトロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 0005103403
3−[2−(メチルチオ)−4−ピリミジニル]−2−(3−ニトロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(0.82g、2.26mmol)をDCM(22mL)に溶解させた溶液に対して、50%のmCPBA(818mg、2.37mmol)をDCM(6mL)に溶解させた溶液を、滴下漏斗によって添加した。反応物を10分間撹拌し、そして飽和NaHCO水溶液を加え、層を分離した。水層をDCMで抽出し、そして有機層を集めて、MgSOで乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィ(50%のEtOAc/ヘキサン溶出液)によって精製して、生成物を黄色の固体として得た(567mg)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.93 (d, 1H, J = 6.8), 8.68 (d, 1H, J = 5.6), 8.57 (d, 1H, J = 8.8), 8.44 (s, 1H, 8.37-8.35 (m, 1H, 8.08 (d, 1H, J = 7.6), 7.78 (t, 1H, J = 8.0), 7.61-7.65 (m, 1H), 7.21-7.26 (m, 2H), 2.84 (s, 3H)。
工程G:4−[2−(3−ニトロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
3−[2−(メチルスルフィニル)−4−ピリミジニル]−2−(3−ニトロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(1.5g、3.9mmol)をアニリン(5mL)に溶解した。暗色の混合物を100℃で5時間加熱した。混合物を冷却し、そしてEtOAc(20mL)及び1NのHCl(10mL)を添加した。水層をEtOAc(20mL)で抽出し、そして有機抽出物を集め、1NのHCl(15mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、そしてろ過した。有機溶剤を真空で除去した。粗物質を、シリカゲルクロマトグラフィ(30〜50%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、標題の生成物を得た(830mg、収率52%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 6.58 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.98 (m, 1H), 7.05 (m, 1H), 7.19 (brs, 1H), 7.28-7.36 (m, 3H), 7.57-7.63 (m, 3H), 8.00 (m, 1H), 8.25-8.31 (m, 3H), 8.54 (m, 1H), 8.69 (m, 1H); ES-LC/MS : m/z (M+H) = 409。
工程H:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
4−[2−(3−ニトロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン(809mg、1.98mmol)を1,4−ジオキサン(16mL)に溶解させた溶液に対して、水(4mL)中における硫酸ナトリウム無水和物(1.05g、6mmol)を添加した。混合物を90℃で5時間加熱し、室温まで冷却し、そして真空で濃縮した。残留物をEtOAc及び水で希釈した。有機層を分離し、そして水層をEtOAcで抽出した。有機層を集めて、MgSOで乾燥し、ろ過し、そして濃縮して、暗色の固体を得た。粗物質を、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン/EtOAc 30〜50%)によって精製して、標題の生成物を得た(462mg、収率62%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.75 (brs, 2H), 6.63 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.78 (m, 1H), 6.91 (m, 1H), 6.96-7.00 (m, 2H), 7.06 (m, 1H), 7.16 (m, 1H), 7.22-7.36 (m, 4H), 7.65 (m, 1H), 8.17 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.42 (m, 1H), 8.52 (m, 1H); ES-LC/MS m/z = 379 [M+H]+
工程I:2−フェニル−N−(3−{3−[2−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)アセトアミド(標題の化合物)
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジンアミン(40mg、0.1mmol)をDCM(1.2mL)に溶解させた溶液に対して、塩化フェンアシル(0.017mL、0.11mmol)を添加した。TLCが反応の終了を示したときに、溶液をDCMで希釈し、そして飽和NaHCO溶液とブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、そして濃縮した。粗物質を、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン/EtOAc:30〜50%)によって精製して、標題の化合物を褐色がかった固体として得た(25mg、収率50%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 3.65 (s, 2H), 6.52 (d, 21H, J = 5.3 Hz), 6.92 (m, 1H), 7.12 (m, 2H), 7.21-7.26 (m, 4H), 7.30-7.33 (m, 4H), 7.41 (m, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.69 (m, 2H), 7.75 (m, 1H), 7.90 (m, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.26 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.47 (m, 1H), 8.83 (m, 1H), 9.56 (s, 1H), 10.34 (s, 1H); . ES-LC/MS m/z = 497 [M+H]+
実施例4:N−(3−{3−[2−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、上記の実施例3の工程Iに記載のアシル化条件を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジン及び2−チオフェンアセチルクロリドから合成された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): d 3.88 (s, 2H), 6.53 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.90-6.98 (m, 3H), 7.12 (m, 1H), 7.21-7.28 (m, 3H), 7.38-7.50 (m, 3H), 7.69-7.75 (m, 3H), 7.90 (m, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.47 (m, 1H), 8.84 (d, 1H, J = 7.1 Hz), 9.56 (s, 1H), 10.37 (s, 1H); ES-LC/MS m/z = 503 [M+H]+
実施例5:2−(3−クロロフェニル)−N−(3−{3−[2−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジン(30mg、0.08mmol)(実施例3の工程Hを参照)をTHF(3mL)に溶解させた溶液に対して、CDI(14mg、0.09mmol)を添加した。これにより得られた混合物を室温条件下で1時間撹拌した。混合物に対して、(3−クロロフェニル)酢酸(15mg、0.09mmol)を添加し、その後、室温条件下で15時間撹拌した。メタノール(2mL)を添加し、そして混合物を真空で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィ(ヘキサン/EtOAc)によって精製して、標題の化合物を得た(25mg、収率60%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): d 3.68 (s, 2H), 6.53 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.92 (m, 1H), 6.92 (m, 1H), 7.12 (m, 1H), 7.21-7.50 (m, 9H), 7.68-7.76 (m, 3H), 7.89 (m, 1H), 8.26 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.47 (m, 1H), 8.83 (d, 1H, J = 6.8 Hz), 9.56 (s, 1H), 10.35 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 531 [M+H]+
実施例6:2−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(3−{3−[2−(フェニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例5に記載のカップリング条件を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−フェニル−2−ピリミジン(実施例3の工程Hを参照)及び(2,5−ジフルオロフェニル)酢酸から合成された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): d 3.76 (s, 2H), 6.53 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.94 (m, 1H), 7.10-7.27 (m, 7H), 7.41-7.48 (m, 2H), 7.69-7.76 (m, 3H), 7.89 (m, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.48 (m, 1H), 8.83 (m, 1H), 9.56 (s, 1H), 10.39 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 533 [M+H]+
実施例7:N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−(3−{3−[2−({3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例1の工程Dに記載の置換条件を用い、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例1の工程Cを参照)及び3−(ジメチルアミノメチル)アニリンから合成されて、生成物を78%の収率で生成した。ES-LC/MS m/z = 532 [M+H]+
工程B:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例1の工程Eに記載の加水分解条件を用い、N−(3−{3−[2−({3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドから調製されて、生成物を定量的な収率で生成した。ES-LC/MS m/z = 436 [M+H]+
工程C:N−(3−{3−[2−({3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例1の工程Fに記載のアシル化条件を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン及び2−チオフェンアセチルクロリドから調製されて、生成物を88%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.11 (s, 6H), 3.26 (s, 2H), 3.86 (s, 2H), 6.46 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.85 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 6.96 (m, 2H), 7.10-7.19 (m, 2H), 7.26 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.36-7.48 (m, 3H), 7.62 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 7.69 (s, 1H), 7.73 (d, 1H, J = 9.1 Hz), 7.89 (s, 1H), 8.23 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.51 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 8.82 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 9.52 (s, 1H), 10.35 (s, 1H); ES-LC/MS m/z = 560 [M+H]+
実施例8:N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2−メチル−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
Figure 0005103403
7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(4.15g、23.3mmol)を、DCE(300mL)中においてパラホルムアルデヒド(3.7g、116mmol)、HOAc(6.7mL、116mmol)、ナトリウムシアノボロヒドリド(7.3g、116mmol)と組み合わせ、そして還流下にて15時間加熱した。反応物を冷却し、そして飽和NaHCO水溶液を用いて撹拌することによってクエンチ処理した。有機層をMgSOで乾燥した。溶剤を真空下に除去し、そして粗油を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(40〜100%のEtOAc/ヘキサン)によって精製した。精製により、3.0g(67%)の標題の化合物を油として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ8.14 (s, 1 H), 8.09 (dd, J = 8.5, 2.4 Hz, 1 H), 7.52 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 4.22 (s, 2 H), 3.29-3.23 (m, 2 H), 3.16-3.08 (m, 2 H), 2.67 (s, 3 H)。
工程B:2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン
Figure 0005103403
2−メチル−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(3.0g、15.6mmol)を、EtOAc(10mL)に溶解し、水素雰囲気下、55psiの条件下で10%のPd/C(0.3g)と一緒に激しく撹拌した。反応物を室温条件下で15時間撹拌した。反応物をセライトに通過させてろ過し、濃縮して、2.2g(87%)の所望の2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン生成物を白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.83 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 6.44 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.24 (s, 1 H), 4.97 (s, 2 H), 3.87 (m, 2 H), 3.11 (t, J = 6.4 Hz, 2 H), 2.85-2.68 (m, 2 H), 2.58 (s, 3 H)。
工程C:2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例1の工程Dに記載の置換条件を用い、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例1の工程Cを参照)及び2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミンから調製されて、生成物を72%の収率で生成した。ES-LC/MS m/z = 544 [M+H]+
工程D:N−{4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例1の工程Eに記載の加水分解条件を用い、2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミドから調製されて、生成物を定量的収率にて生成した。ES-LC/MS m/z = 448 [M+H]+
工程E:N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例1の工程Fに記載のアシル化条件を用い、N−{4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン及び2−チオフェンアセチルクロリドから調製されて、生成物を89%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.31 (s, 3H), 2.57 (t, 2H, J = 5.7 Hz), 2.74 (t, 2H, J = 5.6 Hz), 3.38 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 6.47 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.97 (m, 3H), 7.13 (t, 1H, J = 6.8 Hz), 7.27 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.38-7.50 (m, 5H), 7.75 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.90 (s, 1H), 8.23 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.46 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 8.83 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 9.43 (s, 1H), 10.36 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 572 [M+H]+
実施例9:N−[3−(3−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミド
Figure 0005103403
EtOH(60mL)中におけるN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例1の工程Cを参照)(2.27g、5.4mmol)の混合物に対して、3−フルオロアニリン(0.62mL、6.48mmol)及び5滴の濃HClを添加した。反応物を16時間で80℃に加熱し、室温まで冷却して、濃縮した。混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分けた。これにより分離された性層をDCMで2回抽出し、有機層を集め、MgSOで乾燥し、ろ過し、そして濃縮して、残留物を粉砕した後、標題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(2.15g、98%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.34 (s, 1H), 9.78 (s, 1H), 8.83 (d, 1H, J = 7.2), 8.43 (d, 1H, J = 9.2), 8.30 (d, 1H, J = 5.2), 7.97 (s, 1H), 7.79-7.72 (m, 2H), 7.52-7.40 (m, 4H), 7.22 (q, 1H, J = 7.6), 7.12 (t, 1H, J = 6.8), 6.69 (m, 1H), 6.56 (d, 1H, J = 5.2)。
工程B:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−(3−{3−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−ピリミジン−4−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}−フェニル)−アセトアミド(2.15g、4.4mmol)及びLiOH(277mg、6.6mmol)をTHF(44mL)及び水(10mL)に溶解した溶液を16時間撹拌した。反応物をDCMで抽出した。有機層を集めて、MgSOで乾燥し、そしてシリカゲルによって精製して、標題の化合物を白色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): δ 9.75 (s, 1H), 8.78 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 7.47-7.43 (m, 2H), 7.29-7.23 (m, 1H), 7.12-7.06 (m, 2H), 6.77 (s, 1H), 6.71 (dt, J = 8.4 and 2.4 Hz, 1H), 6.66-6.62 (m, 2H), 6.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 5.21 (s, 2H) ppm. HRMS 計算値 C23H17FN6 [M+H]+ 397.1577 実測値397.1558。
工程C:N−[3−(3−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
標題の化合物は、実施例1の工程Fに類似の手順によって4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−フルオロフェニル)−2−ピリミジンアミン及び2−チエニルアセチルクロリドから67%の収率で調製された。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 10.34 (s, 1H), 9.80 (s, 1H), 8.84 (d, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.30 (d, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.78 (m, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.53-7.37 (m, 4H), 7.30-7.22 (m, 2H), 7.12 (m, 1H), 6.96 (m, 2H), 6.71 (m, 1H), 6.55 (d, 1H), 3.86 (s, 2H); HRMS: 計算値 C29H22N6OFS (M+H)+ 521.1560 実測値 521.1548。
実施例10:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2−クロロエチル−3−ニトロフェニルエーテル
Figure 0005103403
85℃の条件下、2−ブタノン中における3−ニトロフェノール(5.0g、36mmol)及びKCO(7.45g、54mmol)の混合物に対して、1−ブロモ−2−クロロエタン(1.7mL、71.9mmol)を添加し、そして反応物を24時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、そして真空で減量した。粗生成物を、EtOAc(200mL)及び水(200mL)で希釈し、そして分離した。水層をEtOAc(200mL)で2回抽出し、有機層を集め、MgSOで乾燥し、そして真空でシリカゲルにて減量した。EtOAc/ヘキサンのグラジエントを用いて、カラムクロマトグラフィによって精製して、黄色の油を得て、これを固化させて4.22g(収率58%)の標題の化合物をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 7.8 (m, 1H), 7.7 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 7.6 (t, J = 8.2 Hz, 1H) 7.4 (dd, J = 8.2, 2.6 Hz, 1H), 4.4 (m, 2H), 4.0 (m, 2H)。
工程B:3−[(2−クロロエチル)オキシ]アニリン
Figure 0005103403
2−クロロエチル−3−ニトロフェニルエーテルをEtOAc(90mL)に溶解した。これに対して、Pt w/スルフィド(2.04g、0.524mmol)を添加し、その後、Hでパージ処理し、1気圧のH下、室温条件下で一晩撹拌した。反応物を、セライトプラグに通過させてろ過し、真空下で減量して、3.4g(収率95%)の標題の化合物を無色の油として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 6.9 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.1 (m, 2H), 6.1 (ddd, J = 8.1, 2.4, 0.8 Hz, 1H), 5.0 (s, 2H), 4.1 (m, 2H), 3.9 (m, 2H)。
工程C:N−(3−{3−[2−({3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.0g、2.75mmol)(実施例1の工程Cを参照)を20mLのi−PrOH中で撹拌し、そして3−[(2−クロロエチル)オキシ]アニリン(0.494g、2.89mmol)を3滴の濃HClと一緒に添加し、そして18時間で85℃に加熱した。混合物を熱時ろ過し、i−PrOHで洗浄して、標題の化合物を黄色の固体としてHCl塩として産出した(1.2g、収率74%)。ES-LC/MS m/z 553 (M+H)。
工程D:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
N−(3−{3−[2−({3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.5g、0.85mmol)を、ピロリジンに溶解し、そして18時間で50℃に加熱した。その後、終了時に、反応物を冷却し、そしてシリカゲルに直接吸着させた。0〜20%のグラジエントのEtOAc/MeOH w/NHOHを用いてカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を黄色の固体として得た(310mg、収率74%)。ES-LC/MS m/z 492 [M+H]+
工程E:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例1の工程Fに記載のアシル化条件を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン及び2−チオフェンアセチルクロリドから調製され、そして0〜20%のグラジエントのEtOAc/MeOH w/NHOHを用いてカラムクロマトグラフィによって精製して、生成物を44%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.6 (s, 4 H) 2.7 (s, 3 H) 3.8 (s, 2 H) 4.0 (t, J = 6.0 Hz, 2 H) 6.5 (m, 2 H) 6.9 (m, 2 H) 7.1 (m, 3 H) 7.2 (m, 2 H) 7.4 (m, 2 H) 7.4 (m, 1 H) 7.5 (t, J = 2.3 Hz, 1 H) 7.7 (m, 1 H) 7.9 (d, J = 1.8 Hz, 1 H) 8.2 (d, J = 5.3 Hz, 1 H) 8.5 (s, 1 H) 8.8 (d, J = 7.0 Hz, 1 H) 9.5 (s, 1 H) 10.3 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 616 [M+H]+
実施例11:N−[3−(3−{2−[(3−{[3−(4−モルホリニル)プロピル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−(3−{3−[2−({3−[(3−クロロプロピル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例10の工程Cに記載のように、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例1の工程Cを参照)及び3−[(2−クロロプロピル)オキシ]アニリンから合成されて、暗黄色の固体を81%の収率で得た。ES-LCMS m/z 567 [M+H]+
工程B:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[3−(4−モルホリニル)プロピル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Dに記載のように、モルホリンとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({3−[(3−クロロプロピル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドから合成されて、橙色の固体を71%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 522 [M+H]+
工程C:N−[3−(3−{2−[(3−{[3−(4−モルホリニル)プロピル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように、2−チエニルアセチルクロリドとのアシル化を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[3−(4−モルホリニル)プロピル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、淡褐色の固体を37%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.8 (d, J = 1.1 Hz, 2H) 2.3 (s, 6H) 3.5 (d, J = 4.6 Hz, 4H) 3.9 (s, 2H) 3.9 (m, 2H) 6.5 (m, 2H) 7.0 (m, 2H) 7.1 (m, 2H) 7.3 (dt, J = 7.6, 1.4 Hz, 2H) 7.4 (m, 3H) 7.5 (t, J = 2.1 Hz, 1H) 7.7 (d, J = 1.8 Hz, 1H) 7.9 (t, J = 1.8 Hz, 1H) 8.2 (d, J = 5.3 Hz, 1H) 8.5 (d, J = 8.6 Hz, 1H) 8.8 (m, 1H) 9.5 (s, 1H) 10.3 (s, 1H). ES-LC/MS m/z 646 [M+H]+
実施例12:N−[3−(3−{2−[(3−{[3−(ジメチルアミノ)プロピル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[3−(ジメチルアミノ)プロピル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Dに記載のように、ジメチルアミンとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({3−[(3−クロロプロピル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例11の工程Aを参照)から合成されて、橙色の固体を87%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 480 [M+H]+
工程B:N−[3−(3−{2−[(3−{[3−(ジメチルアミノ)プロピル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように、2−チエニルアセチルクロリドとのアシル化を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[3−(ジメチルアミノ)プロピル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、淡褐色の固体を48%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.8 (s, 2 H) 2.1 (s, 6 H) 2.3 (s, 2 H) 3.9 (s, 2 H) 3.9 (d, J = 6.2 Hz, 2 H) 6.5 (m, 2 H) 7.0 (m, 2 H) 7.1 (m, 2 H) 7.3 (s, 2 H) 7.4 (m, 2 H) 7.5 (m, 2 H) 7.7 (m, 1 H) 7.9 (d, J = 2.2 Hz, 1 H) 8.2 (d, J = 5.3 Hz, 1 H) 8.5 (s, 1 H) 8.8 (d, J = 7.0 Hz, 1 H) 9.5 (s, 1 H) 10.3 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 604 [M+H]+
実施例13:N−[3−(3−{2−[(3−{[3−(1−ピロリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[3−(1−ピロリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Dに記載のように、ピロリジンとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({3−[(3−クロロプロピル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例11の工程Aを参照)から合成されて、橙色の固体を87%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 506 [M+H]+
工程B:N−[3−(3−{2−[(3−{[3−(1−ピロリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように、2−チエニルアセチルクロリドとのアシル化を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[3−(1−ピロリジニル)プロピル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、淡褐色の固体を51%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.6 (s, 4 H) 1.8 (s, 2 H) 2.4 (s, 4 H) 3.9 (s, 2 H) 3.9 (d, J=6.2 Hz, 2 H) 6.5 (m, 2 H) 7.0 (m, 2 H) 7.1 (m, 2 H) 7.3 (ddd, J=6.3, 1.3, 1.2 Hz, 2 H) 7.4 (m, 3 H) 7.5 (t, J=2.3 Hz, 1 H) 7.7 (m, 1 H) 7.9 (d, J=1.8 Hz, 1 H) 8.2 (d, J=5.1 Hz, 1 H) 8.5 (s, 1 H) 8.8 (m, 1 H) 9.5 (s, 1 H) 10.3 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 630 [M+H]+
実施例14:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例10の工程Dに記載のように、ジエチルアミノとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例10の工程Cを参照)から合成されて、橙色の固体を76%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 494 [M+H]+
工程B:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように、2−チエニルアセチルクロリドとのアシル化を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、淡褐色の固体を49%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 1.2 (t, J = 7.2 Hz, 6 H) 3.2 (s, 4 H) 3.5 (s, 2 H) 3.9 (s, 2 H) 4.3 (s, 2 H) 6.5 (d, J = 5.3 Hz, 1 H) 6.6 (s, 1 H) 7.0 (m, 2 H) 7.1 (d, J = 1.5 Hz, 1 H) 7.3 (d, J = 5.1 Hz, 1 H) 7.4 (m, 2 H) 7.5 (m, 1 H) 7.6 (s, 1 H) 7.7 (s, 1 H) 7.9 (s, 1 H) 8.2 (d, J=5.3 Hz, 1 H) 8.5 (s, 1 H) 8.8 (d, J = 7.0 Hz, 1 H) 9.6 (s, 2 H) 10.4 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 618 [M+H]+
実施例15:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例10の工程Dに記載のように、ジメチルアミノとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例10の工程Cを参照)から合成されて、橙色の固体を85%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 466 [M+H]+
工程B:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように、2−チエニルアセチルクロリドとのアシル化を用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、淡褐色の固体を57%の収率で産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 2.8 (s, 5 H) 3.8 (d, J = 0.9 Hz, 3 H) 3.9 (s, 1 H) 4.2 (s, 1 H) 6.5 (d, J = 5.3 Hz, 1 H) 6.6 (s, 1 H) 6.9 (m, 6 H) 7.1 (s, 3 H) 7.2 (s, 1 H) 7.4 (m, 1 H) 7.6 (s, 1 H) 7.7 (s, 1 H) 7.9 (s, 1 H) 8.2 (d, J = 5.5 Hz, 1 H) 8.5 (s, 1 H) 8.8 (m, 1 H) 9.6 (s, 1 H) 10.4 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 590 [M+H]+
実施例16:N−(3−{3−[2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(4−ニトロフェニル)エチル]アセトアミド
Figure 0005103403
[2−(4−ニトロフェニル)エチル]アミンヒドロクロリド及びTEA(35mL、252.0mmol)をDCM(500mL)に懸濁させ、0℃に維持された懸濁液に対して、TFAA(17.0g、83.4mmol)を滴下した。反応物を室温まで1時間で温めた。溶剤を真空下で除去し、そして残留物を、EtOAcと水に分けた。有機層をブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥した。溶剤を真空下で除去して、21.9g(100%)のアシル化アミンを産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.50 (m, 1 H), 8.16 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.49 (d, J = 8.7 Hz, 2 H), 3.47 (q, J = 6.4 Hz, 2 H), 2.94 (t, J = 7.1 Hz, 2 H)。
工程B:7−ニトロ−2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(4−ニトロフェニル)エチル]アセトアミド(21.9g、83.4mmol)をHOAc(80mL)に溶解し、そして硫酸(120mL)及びパラホルムアルデヒド(4.0g、125mmol)を室温条件下で添加した。溶液を室温条件下で24時間撹拌した。反応物を約1Lの氷に撹拌しながら慎重に注いだ。これにより得られる、褐色のスラッジの懸濁液をEtOAcで抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、そしてMgSOで乾燥した。溶剤を除去し、そして褐色の固体をヘキサンを用いて粉砕した。褐色の固体を真空で乾燥し、そして15g(66%)の所望のテトラヒドロイソキノリン生成物を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (d, J = 27.0 Hz, 1 H), 8.05 (m, 1 H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 4.88 (d, J = 18.1 Hz, 2 H), 3.81 (m, 2 H), 3.06-2.97 (m, 2 H)。
工程C:2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン
Figure 0005103403
7−ニトロ−2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(15g、54.7mmol)を、水素ガス下(1気圧)、5%のPd/C(1.5g)と一緒にEtOAc(50mL)中において15時間に亘って激しく撹拌し、その後、セライトに通過させてろ過した。ろ液を真空下で濃縮して、11.2g(84%)の黄褐色の固体の2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミンを産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.84-6.79 (m, 1 H), 6.46-6.40 (m, 1 H), 6.35 (m, 1 H), 4.95 (s, 2 H), 4.56 (s, 2 H), 3.76-3.68 (m, 2 H), 2.74-2.66 (m, 2 H)。
工程D:2−(2−チエニル)−N−{3−[3−(2−{[1−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
化合物は、実施例2の工程Eに記載のように(10分間、160℃でマイクロ波加熱)、2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミンとの塩化物置換によって、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(実施例2の工程Bを参照)から合成された。0〜30%のグラジエントのEtOAc/MeOHを用いるカラムクロマトグラフィによって精製して、生成物を淡黄褐色の固体として31%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.38 (s, 1H), 9.68 (s, 1H), 8.84 (d, 1H), 8.47 (m, 1H), 8.24 (d, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.74 (s, 2H), 7.44 (m, 4H), 7.29 (d, 1H), 7.13 (m, 2H), 6.97 (s, 2H), 6.50 (d, 1H), 4.69 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.38 (m, 2H), 2.88 (m, 2H). ES-LC/MS m/z = 654 [M+H]+
工程E:N−(3−{3−[2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニルアミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
2−(2−チエニル)−N−{3−[3−(2−{[1−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−キノリニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド(0.075g、0.11mmol)及びLiOH(50mg、1.2mmol)をMeOH(10mL)に溶解させた溶液を30分間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、そしてDCMに入れた粗生成物をブラインで洗浄した。0〜30%のグラジエントのEtOAc/MeOHを用いるカラムクロマトグラフィによって精製して、生成物を黄色の固体として42%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): δ 10.36 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.83 (d, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.75 (d, 2H), 7.43 (m, 5H), 7.28 (d, 1H), 7.12 (t, 1H), 6.97 (m, 3H), 6.44 (d, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.77 (s, 2H), 2.93 (t, 2H), 2.62 (m, 2H). ES-LC/MS m/z = 558 [M+H]+
実施例17:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2,2,2−トリフルオロ−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.0g、0.002mol)(実施例1の工程Cを参照)を1,4−ジオキサン(25mL)及びi−PrOH(5mL)に溶解した溶液に対して、3−(1,3−オキサゾール−5−イル)アニリン(1.15g、0.007mol)、その後に触媒の12MのHClを添加した。90℃で一晩加熱した後、反応物を飽和NaHCO(25mL)でクエンチ処理し、溶剤を、回転式蒸発によって除去し、水層をDCM(25mL)で抽出し、有機層を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中5〜50%のEtOAc、その後、100%のEtOAc)、生成物をオフホワイト色の固体として得た(0.89g、69%)。ES-LC/MS m/z = 542 [M+H]+
工程B:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミンの調製
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド(0.89g、0.002mol)及び1MのLiOH(8.22mL、0.008mol)を10:1のTHF:水(20mL)に溶解させた溶液を60℃で5時間加熱した。反応物をブライン(25mL)で洗浄し、有機層を分離し、水層をEtOAc(25mL)で抽出し、有機層を集め、綿栓に通過させてろ過し、そして回転式蒸発によって溶剤を除去した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中5〜75%のEtOAc、その後、100%のEtOAc)、アニリンを淡黄色のフォームとして得た(0.70g、96%)。ES-LC/MS m/z = 446 [M+H]+
工程C:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)の調製
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び3−チエニル酢酸(48mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%のHO(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(30mg、47%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.65 (s, 2H), 6.51 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 7.07-7.12 (m, 2H), 7.23-7.48 (m, 7H), 7.55 (s, 1H), 7.68-7.76 (m, 2H), 7.89 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 8.38 (s, 1H), 8.50-8.51 (m, 1H), 8.81 (d, 1H, J = 6.84 Hz), 9.73 (s, 1H), 10.28 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 570 [M+H]+
実施例18:2−(1H−インドール−3−イル)−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)(実施例17の工程Bを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び1H−インドール−3−イル酢酸(59mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下で濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%のHO(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(34.5mg、51%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.72 (s, 2H), 6.50 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 6.95-6.98 (m, 1H), 7.04-7.11 (m, 2H), 7.22-7.41 (m, 5H), 7.55 (s, 1H), 7.59 (d, 1H, J = 7.81 Hz), 7.68-7.69 (m, 1H), 7.74-7.76 (m, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.25 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 8.38 (s, 1H), 8.49-8.51 (m, 1H), 8.81 (d, 1H, J = 6.84 Hz), 9.72 (s, 1H), 10.26 (s, 1H), 10.90 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 603 [M+H]+
実施例19:2−(3−メチル−5−イソオキサゾリル)−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)(実施例17の工程Bを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び(3−メチル−5−イソオキサゾリル)酢酸(48mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%のHO(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(39mg、61%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.19 (s, 3H), 3.88 (s, 2H), 6.25 (s, 1H), 6.50 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 7.09-7.12 (m, 1H), 7.29-7.45 (m, 5H), 7.55 (s, 1H), 7.69-7.73 (m, 2H), 7.87 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 8.38(s, 1H), 8.50-8.51 (m, 1H), 8.81 (d, 1H, J = 7.32 Hz), 9.73 (s, 1H), 10.44 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 569 [M+H]+
実施例20:2−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)(実施例17の工程Bを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び(2,6−ジフルオロフェニル)酢酸(58mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%のHO(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(44.5mg、66%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.77 (s, 2H), 6.51 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 7.07-7.11 (m, 3H), 7.26-7.43 (m, 6H), 7.56 (s, 1H), 7.69-7.74 (m, 2H), 7.87 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 8.38 (s, 1H), 8.51-8.53 (m, 1H), 8.81 (d, 1H, J = 6.84 Hz) , 9.73 (s, 1H), 10.44 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 600 [M+H]+
実施例21:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−ピリジニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)(実施例17の工程Bを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び3−ピリジニル酢酸(46mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%のHO(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(27.8mg、44%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.70 (s, 2H), 6.50 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 7.09-7.11 (m, 1H), 7.26 (d, 1H, J = 7.32 Hz), 7.30-7.43 (m, 5H), 7.55 (s, 1H), 7.69-7.74 (m, 3H), 7.88 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 8.38 (s, 1H), 8.43-8.44 (m, 1H) , 8.51 (s, 2H), 8.81 (d, 1H, J = 6.84 Hz), 9.73 (s, 1H), 10.39 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 565 [M+H]+
実施例22:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(4−ピリジニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)(実施例17の工程Bを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び4−ピリジニル酢酸(46mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%の水(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(36.3mg、57%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.70 (s, 2H), 6.51 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 7.09-7.11 (m, 1H), 7.27-7.43 (m, 7H), 7.55 (s, 1H), 7.68-7.73 (m, 2H), 7.89 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 8.38 (s, 1H), 8.48-8.51 (m, 3H), 8.81 (d, 1H, J = 6.84 Hz), 9.73 (s, 1H), 10.40 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 565 [M+H]+
実施例23:N−{3−[3−(2−{[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−ピリジニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[3−(1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]−2−ピリミジンアミン(50mg、0.112mmol)(実施例17の工程Bを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び2−ピリジニル酢酸(46mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、質量誘導prepLCによって精製して(C18、15%の水(0.1%のギ酸を含む)/CHOH〜100%のCHOHグラジエント)、標題の化合物を得た(20.7mg、33%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.84 (s, 2H), 6.51 (d, 1H, J = 5.37 Hz), 7.10 (t, 1H, J = 6.84 Hz), 7.24-7.43 (m, 7H), 7.56 (s, 1H), 7.69-7.76 (m, 3H), 7.91 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.27 (d, 1H, J = 4.88 Hz), 8.38 (s, 1H), 8.48-8.53 (m, 2H), 8.81 (d, 1H, J = 6.84 Hz), 9.73 (s, 1H), 10.40 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 565 [M+H]+
実施例24:N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(3−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(3.0g、0.007mol)(実施例1の工程Cを参照)を1,4−ジオキサン(60mL)及びi−PrOH(60mL)に溶解させた溶液に対して、3−[(ジメチルアミノ)メチル]アニリン(1.61g、0.011mol)、その後に触媒の12MのHClを添加した。90℃で4日間加熱した後、反応物を飽和NaHCO(100mL)でクエンチ処理し、溶剤を、回転式蒸発によって除去し、水層をDCM(3×200mL)で抽出し、有機層を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(0〜100%の9:1:0.1のDCM:MeOH:NHOH)、生成物を黄褐色のフォームとして得た(1.25g、40%)。ES-LC/MS m/z = 436 [M+H]+
工程B:N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(3−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(50mg、0.115mmol)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び3−チエニル酢酸(48mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(0〜100%の9:1:0.1のDCM:MeOH:NHOH)、標題の化合物を得た(32mg、50%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.27 (s, 6H), 3.46 (s, 2H), 3.78 (s, 2H), 6.54 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 6.90 (dd, 1H, J = 1.47,6.96 Hz), 6.99-7.00 (m, 1H), 7.06 (dd, 1H, J = 1.28, 4.94 Hz), 7.22-7.38 (m, 8H), 7.53-7.56 (m, 2H), 7.61-7.63 (m, 1H), 7.77-7.80 (m, 1H), 8.16 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 8.32-8.35 (m, 1H), 8.46-8.48 (m, 1H). ES-LC/MS m/z = 560 [M+H]+
実施例25:2−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(50mg、0.115mmol)(実施例24の工程Aを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び(2,6−ジフルオロフェニル)酢酸(59mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM:0〜100%の90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))、標題の化合物を得た(37.7mg、56%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.11 (s, 6H), 3.31 (s, 2H), 3.76 (s, 2H), 6.45 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 6.84 (d, 1H, J = 7.33 Hz), 7.04-7.19 (m, 4H), 7.24 (d, 1H, J = 7.87 Hz), 7.31-7.46 (m, 3H), 7.61 (d, 1H, J = 7.14 Hz ), 7.68 (s, 1H), 7.70-7.73 (m, 1H), 7.85-7.86 (m, 1H), 8.22 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 8.49-8.51 (m, 1H), 8.79 (d, 1H, J = 6.96 Hz), 9.51 (s, 1H), 10.42 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 590 [M+H]+
実施例26:N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(3−ピリジニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(50mg、0.115mmol)(実施例24の工程Aを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び3−ピリミジニル酢酸(47mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))、標題の化合物を得た(43.8mg、69%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.12 (s, 6H), 3.34 (s, 2H), 3.68 (s, 2H), 6.45 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 6.85 (d, 1H, J = 7.51 Hz), 7.10 (dd, 1H, J = 1.28, 6.78 Hz), 7.14-7.18 (m, 1H), 7.23-7.25 (m, 1H), 7.30-7.34 (m, 1H), 7.37-7.46 (m, 2H), 7.61-7.62 (m, 1H), 7.68-7.74 (m, 3H), 7.86-7.87 (m, 1H), 8.22 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 8.42-8.43 (m, 1H), 8.48-8.50 (m, 2H), 8.80 (d, 1H, J = 6.96 Hz), 9.52 (s, 1H), 10.37 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 555 [M+H]+
実施例27:N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(2−ピリジニル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(50mg、0.115mmol)(実施例24の工程Aを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び2−ピリミジニル酢酸(47mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))、標題の化合物を得た(35.2mg、55%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.13 (s, 6H), 3.34 (s, 2H), 3.84 (s, 2H), 6.46 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 6.86 (d, 1H, J = 6.95 Hz), 7.10 (dd, 1H, J = 1.28, 6.77 Hz), 7.16-7.20 (m, 1H), 7.24-7.27 (m, 2H), 7.37-7.48 (m, 3H), 7.62-7.64 (m, 1H), 7.70-7.77 (m, 3H), 7.90-7.91 (m, 1H), 8.22 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 8.47-8.53 (m, 2H), 8.81 (d, 1H, J = 6.95 Hz), 9.53 (s, 1H), 10.39 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 555 [M+H]+
実施例28:N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(3−メチル−5−イソオキサゾリル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(50mg、0.115mmol)(実施例24の工程Aを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び(3−メチル−5−イソオキサゾリル)酢酸(49mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))、標題の化合物を得た(43.5mg、68%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.13 (s, 6H), 2.19 (s, 3H), 3.34 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 6.25 (s, 1H), 6.47 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 6.87 (d, 1H, J = 7.32 Hz), 7.10-7.20 (m, 2H), 7.28-7.30 (m, 1H), 7.41-7.48 (m, 2H), 7.62-7.64 (m, 1H), 7.69-7.74 (m, 2H), 7.86-7.87 (m, 1H), 8.24 (d, 1H, J = 5.31 Hz), 8.50-8.52 (m, 1H), 8.82 (d, 1H, J = 6.77 Hz) 9.53 (s, 1H), 10.43 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 559 [M+H]+
実施例29:N−(3−{3−[2−[3−(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2−(5−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル)アセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(50mg、0.115mmol)(実施例24の工程Aを参照)を5:1のTHF:DMA(2mL)に溶解した溶液に対して、HOBT(46mg、0.34mmol)、0.28gのポリスチレン結合カルボジイミド樹脂(280mg、0.34mmol)、及び(5−メチル−2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル)酢酸(80mg、0.34mmol)を添加した。室温条件下で48時間撹拌した後、過剰のDowex550A OHアニオン−交換樹脂を添加し、そしてこれにより得られた混合物を一晩撹拌した。その後、固体を真空ろ過によって除去し、THF(25mL)及びMeOH(25mL)で濯いだ。ろ液を減圧下に濃縮して、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))、標題の化合物を得た(50.1mg、67%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ2.11 (s, 6H), 2.43 (s, 3H), 3.31 (s, 2H), 3.81 (s, 2H), 6.45(d, 1H, J = 5.31 Hz), 6.84 (d, 1H, J = 6.96 Hz), 7.08-7.11 (m, 1H), 7.14-7.18 (m, 1H), 7.23-7.25 (m, 1H), 7.38-7.46 (m, 5H), 7.59-7.62 (m, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.75-7.81(m, 3H), 7.89 (s, 1H), 8.21 (d, 1H, J = 5.49 Hz), 8.48-8.51 (m, 1H), 8.79 (d, 1H, J = 6.96 Hz) 9.50 (s, 1H), 10.35 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 651 [M+H]+
実施例30:N−[3−(4−フルオロ−3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:1−アミノ−3−フルオロピリジニウムニトレート
Figure 0005103403
酸化バリウム(7.1g)及び硝酸バリウム(8.1g)を水(50mL)に溶解させた水溶液に対して、3−フルオロピリジン(8.0g)を添加した。溶液に対して、水(20mL)中におけるヒドロキシルアミンスルホン酸(8.2g)を5分間かけて滴下した。反応物を12時間で90℃に加熱した。ろ過により、沈殿物を取り除き、そしてろ液を濃縮して、褐色で、粘着性の、粗な固体(7.0g、収率77%)を得た。粗な1−アミノ−3−フルオロピリジニウムニトレートを、更に精製することなく次のステップに運んだ。
工程B:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド及びN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[3−(2−クロロ−ピリミジン−4−イルエチニル)−フェニル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(実施例1の工程Bを参照)(5.0g)をDMF(40mL)に溶解させた溶液に対して、1−アミノ−3−フルオロピリジニウムニトレート(5.4g)及びKCO(6.0g)を添加した。反応物を室温条件下で1.5時間撹拌し続けた。DMF溶液を5%のLiCl溶液(60mL)に注ぎ、そしてEtOAcで抽出した(2×30mL)。有機層を集めて、乾燥し(NaSO)、そして濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって分離して、2種類の生成物を得た。最初に溶出したのは、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.0g、収率30%)であった。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 7.08 (d, 1H, J = 5.49 Hz), 7.45 (d, 1H, J = 7.68 Hz), 7.55 (t, 1H, J = 7.96 Hz), 7.73 - 7.79 (m, 1H), 7.83 (d, 1H, J = 0.91 Hz), 7.95 (t, 1H, J = 1.74 Hz), 8.41 (dd, 1H , J = 9.97, 5.76 Hz), 8.49 (d, 1H, J = 5.49 Hz), 9.27 (dd, 1H, J = 4.30, 2.29 Hz). ES-LC/MS m/z = 436 [M+H]+
次に溶出したのは、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.67g、収率40%)であった。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.09 - 7.15 (m, 1H), 7.32 - 7.41 (m, 2H), 7.45 (t, 1H, J = 7.96 Hz), 7.55 (dd, 1H, J = 5.12, 2.56 Hz), 7.68 - 7.74 (m, 1 H), 7.92 (t, 1H, J = 1.83 Hz), 8.72 (d, 1H, J = 5.12 Hz), 8.78 (d, 1H, J = 6.77 Hz), 11.31 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 436 [M+H]+
工程C:3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]アニリン
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.40g)をTHF(27mL)及び水(3mL)に溶解させた溶液に対して、5%のLiOH溶液(2.3mL)を添加した。反応物を室温条件下で15時間撹拌し続け、そして飽和NaHCO溶液(20mL)にて後処理し、そしてEtOAc(2×20mL)で抽出した。有機層を乾燥し(NaSO)、そして濃縮して、粗な3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]アニリン(0.30g、収率95%)を黄色の固体として得た。ES-LC/MS m/z = 340 [M+H]+
工程D:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]アニリン(0.28g)をTHF(15mL)に溶解させた溶液に対して、2−チエニルアセチルクロリド(0.16g)を添加した。反応物を室温条件下で0.5時間撹拌し続け、そして飽和NaHCO溶液(8mL)にて後処理した。EtOAc(2×10mL)で抽出し、NaSOで乾燥し、そして濃縮した後、粗混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミドを黄色の固体として得た(0.36g、95%)。ES-LC/MS m/z = 464 [M+H]+
工程E:N−[3−(4−フルオロ−3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(0.080g)をi−PrOH(5mL)に溶解させた溶液に対して、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン(0.041g)及び2滴の濃塩酸を添加した。反応物を180℃のシールド管において10分間マイクロ波加熱した。i−PrOHを回転式蒸発によって除去し、そして残留物を、飽和NaHCO(5mL)で処理し、EtOAc(2×5mL)で抽出し、そして乾燥した(NaSO)。濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を白色の固体として得た(0.060g、収率60%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 2.25 (s, 3H), 2.63 (s, 2H), 3.17 (s, 2H), 3.84 (s, 2H), 6.80 (s, 1H), 6.89 (dd, 1H, J = 4.94, 3.11 Hz), 6.95 (d, 2H, J = 3.66 Hz), 6.99 - 7.05 (m, 1H), 7.08 (d, 1H, J = 7.68 Hz), 7.18 (s, 1H), 7.24 - 7.30 (m, 2H), 7.35 - 7.37 (m, 1H), 7.58 (d, 1H, J = 1.10 Hz), 8.05 (t, 1H, J = 1.83 Hz), 8.44 (d, 1H, J = 5.12 Hz), 8.72 (d, 1H, J = 6.95 Hz), 9.39 (s, 1H), 10.32 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 590 [M+H]+
実施例31:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例30の工程Eに記載の手順により、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(実施例30の工程Dを参照)(0.080g)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}アニリン(0.062g)から合成された。標題の化合物を白色の固体として単離した(0.056g、収率55%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 2.13 (s, 6H), 2.52 (t, 2H, J = 6.13 Hz), 3.83 (s, 2H), 3.87 (t, 2H, J = 6.13 Hz), 6.42 (d, 1H, J = 8.17 Hz), 6.85 (dd, 1H, J = 4.74, 2.26 Hz), 6.95 (m, 2H), 7.01 (m, 3H), 7.12 (m, 1H), 7.28 (m, 2H), 7.35 (m, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.56 (m, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.45 (d, 1H, J=4.94 Hz), 8.72 (d, 1H, J = 6.95 Hz), 9.55 (s, 1H), 10.29 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 608 [M+H]+
実施例32:N−[3−(4−フルオロ−3−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例30の工程Eに記載の手順により、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(実施例30の工程Dを参照)(0.080g)及び3−フルオロアニリン(0.041g)から合成された。標題の化合物を白色の固体として単離した(0.059g、収率65%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 3.83 (s, 2H), 6.60 (m, 1H), 6.94 (m, 2H), 7.01-7.12 (m, 3H), 7.21-7.31 (m, 3H), 7.49-7.58(m, 2H), 7.97 (s, 1H), 8.50 (d, 1H, J = 5.03 Hz), 8.73 (d, 1H, J = 6.70 Hz), 9.78 (s, 1H), 10.27 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 539 [M+H]+
実施例33:N−[3−(6−フルオロ−3−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]アニリン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例30の工程Cに記載の手順により、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例30の工程Bを参照)(0.32g)から合成された。粗な3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]アニリンを黄色の固体として単離した(0.24g、収率96%)。ES-LC/MS m/z = 340 [M+H]+
工程B:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例30の工程Dに記載の手順により、3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]アニリン(0.20g)から、黄色の固体して合成された(0.26g、収率96%)。ES-LC/MS m/z = 464 [M+H]+
工程C:N−[3−(6−フルオロ−3−{2−[(3−フルオロフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例30の工程Eの手順によって、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(0.070g)及び3−フルオロアニリン(0.033g)から合成された。標題の化合物を白色の固体として単離した(0.048g、収率66%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 3.84 (s, 2H), 6.54 (d, 1H, J = 5.52 Hz), 6.70 (m, 1H), 6.94 (m, 2 H), 7.24 (m, 2 H), 7.34-7.45 (m, 3H), 7.60 (m, 1H), 7.68-7.77 (m, 2H), 7.87 (s, 1H), 8.29 (d, 1H, J = 5.52 Hz), 8.51 (m, 1H), 9.16 (m, 1H), 9.81 (s, 1H), 10.32 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 539 [M+H]+
実施例34:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例30の工程Eの手順によって、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(実施例33の工程B)(0.070g)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}アニリン(0.057g)から合成された。標題の化合物を白色の固体として単離した(0.050g、収率55%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 2.15 (s, 6H), 2.56 (t, 2H, J = 6.08 Hz), 3.84 (s, 2H), 3.95 (t, 2H, J = 6.08 Hz), 6.46 (d, 1H, J = 5.69 Hz), 6.51 (m, 1H), 6.95 (m, 1H), 7.12 (t, 1H, J = 8.85 Hz), 7.23 (m, 2H), 7.35 (m, 1H), 7.40 (t, 1H, J = 7.90 Hz), 7.50 (s, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.71 (m, 1H), 7.86 (s, 1H), 8.24 (d, 1H, J = 5.69 Hz), 8.53 (m, 1H), 9.15 (m, 1H), 9.56 (s, 1H), 10.32 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 608 [M+H]+
実施例35:N−[3−(6−フルオロ−3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例30の工程Eの手順によって、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(実施例33の工程B)(0.070g)及び2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン(0.036g)から合成された。標題の化合物を白色の固体として単離した(0.048g、収率55%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 2.28 (s, 3H), 2.55 (m, 2H), 2.71 (m, 2H), 3.11 (m, 1H), 3.35 (s, 1H), 3.84 (s, 2H), 6.18 (s, 1H), 6.31 (m, 1H), 6.44 (d, 1H, J = 5.50 Hz), 6.94 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 7.34-7.45(m, 2H), 7.55 (m, 1H), 7.71 (d, 1H, J = 8.79 Hz), 7.87 (s, 1H), 8.21 (d, 1H, J = 5.41 Hz), 8.48 (s, 1H), 9.14 (m, 1H), 9.43 (s, 1H), 10.34 (s, 1H). ES-LC/MS m/z = 590 [M+H]+
実施例36:N−(5−{3−[2−({3−([ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}−2−フルオロフェニル)−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
4−フルオロ−3−ニトロブロモベンゼン(5.0g、23mmol)を無水EtOH(500mL)に溶解させた溶液に対して、SnCl二水和物(31g、136mmol)を添加し、これにより得られた混合物を室温条件下で一晩撹拌した。溶剤を減圧下に除去し、そして残留物をEtOAcに懸濁させ、1NのNaOHで洗浄し、そしてセライトのパッドに通過させてろ過した。有機層を回転式蒸発によって濃縮し、そしてDCM(500mL)に溶解した。この溶液に対して、TEA(26mL、184mmol)及びTFAA(6.5mL、46mmol)を添加した。一晩撹拌した後、反応物を1NのHClで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を白色の固体として産出した(5.6g、87%)。ES-LC/MS m/z = 287 [M+H]+
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−{2−フルオロ−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
下のオーブン乾燥フラスコに対して、N−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(5.6g、20mmol)、脱気された無水THF(200mL)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.7g、2.5mmol)、ヨウ化銅(I)(0.28g、1.5mmol)、及びトリメチルシリルアセチレン(7.0mL、50mmol)を添加した。次に、TEA(27mL、197mmol)を滴下し、これにより得られた混合物を60℃で一晩加熱した。粗反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物をオフホワイト色の固体として得た(5.3g、89%)。ES-LC/MS m/z = 302 [M-H]-
工程C:N−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{2−フルオロ−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド(5.3g、17mmol)をTHF(400mL)に溶解させた溶液を0℃に冷却し、そしてTBAFをTHF(17mL、17mmol)に溶解させた1.0M溶液を滴下した。これにより得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。反応物を水(150mL)でクエンチ処理し、減圧下で濃縮し、そしてDCMで抽出した。有機層を集め、減圧下で濃縮し、そして粗な固体を、更に精製することなく次の反応で使用した。ES-LC/MS m/z = 230 [M-H]-
工程D:N−{5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
下のオーブン乾燥フラスコに対して、2,4−ジクロロピリミジン(5.1g、34mmol)、脱気された無水THF(250mL)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(595mg、0.85mmol)、ヨウ化銅(I)(97mg、0.5mmol)、及びTEA(9.5mL、68mmol)を添加し、これにより得られた懸濁液を60℃に加熱した。N−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(3.9g、17mmol)をTHF(100mL)に溶解させた溶液を滴下し、そしてこれにより得られた混合物を60℃で一晩撹拌した。16時間後、粗反応混合物をセライトに通過させてろ過し、シリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物をオフホワイト色の固体として得た(4.6g、78%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3): d 8.65 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.41 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.24 (m, 1H). ES-LC/MS m/z = 344 [M+H]+
工程E:N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(4.6g、13mmol)をDMF(100mL)に溶解させた溶液に対して、ヨウ化アミノピリジニウム(5.9g、27mmol)及びKCO(5.5g、40mmol)を添加した。室温条件下で2時間撹拌した後、反応混合物をジエチルエーテル(250mL)及びEtOAc(250mL)で希釈し、そして水洗した。有機層をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を黄褐色の固体として得た(3.2g、55%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3): d 8.57 (m, 2H), 8.31 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.47 (m, 2H), 7.31 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 7.04 (t, J = 6.8 Hz), 6.99 (d, J = 5.3 Hz, 1H). ES-LC/MS m/z = 436 [M+H]+
工程F:N−(5−{3−[2−({3−([ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.20g、0.46mmol)及び3−[(ジメチルアミノ)メチル]アニリン(86mg、0.57mmol)をi−PrOH(6mL)及び12NのHCl(6滴)に懸濁させた懸濁液を180℃で20分間マイクロ波において加熱した。反応混合物をDCM(50mL)で希釈し、そして5%のNaCO水溶液で洗浄した。水層を20%のMeOH/DCMで抽出し、そして有機層を集め、MgSOで乾燥し、そして濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を得た(0.16g、収率65%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 10.8 (bs, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.84 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 7.3, 2.0 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.57-7.59 (m, 1H), 7.44-7.51 (m, 2H), 7.20 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.15 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 2.15 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 550 [M+H]+
工程G:4−[2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−([ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
N−(5−{3−[2−({3−([ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.16g、0.3mmol)及びLiOH(25mg、0.6mmol)をTHF(8mL)及び水(1mL)に溶解させた溶液を60℃で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、1NのNaOH及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を得た(0.12g、収率85%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 9.51 (s, 1H), 8.80 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.07-7.12 (m, 2H), 7.02 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.69-6.73 (m, 1H), 6.50 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 3.36 (s, 2H), 2.14 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 454 [M+H]+
工程H:N−(5−{3−[2−({3−([ジメチルアミノ)メチル]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}−2−フルオロフェニル)−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
4−[2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−{3−([ジメチルアミノ)メチル]フェニル}−2−ピリミジンアミン(58mg、0.13mmol)をTHF(3mL)に溶解させた撹拌溶液に対して、TEA(27μL、0.19mmol)及び2−チオフェンアセチルクロリド(17μL、0.13mmol)を添加した。20時間後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、シリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を得た(58mg、収率77%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.15 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.83 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.26-8.29 (m, 2H), 7.69 (s, 1H), 7.63 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.36-7.39 (m, 2H), 7.18 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 6.9 Hz), 6.96-6.98 (m, 2H), 6.87 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.32 (s, 2H), 2.15 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 578 [M+H]+
実施例37:N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例36の工程Fに記載の置換条件を用い、N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例36の工程Eを参照)及びN,N−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,5−ジアミン(実施例53の工程Bを参照)から調製されて、標題の化合物を83%の収率で生成した。ES-LC/MS m/z = 576 [M+H]+
工程B:{4−[2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例36の工程Gに記載の加水分解条件を用い、N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド及びLiOHから調製されて、所望の生成物を88%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 9.40 (s, 1H), 8.79 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.48 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.39-7.46 (m, 2H), 7.01-7.11 (m, 4H), 6.70-6.72 (m, 1H), 6.48 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 2.91-2.98 (m, 3H), 2.68-2.72 (m, 2H), 2.20 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 480 [M+H]+
工程C:N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例36の工程Hに記載のアシル化条件を用い、{4−[2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−2−ピリミジニル}[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミン及び2−チオフェンアセチルクロリドから調製されて、所望の生成物を76%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.14 (s, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.83 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.35-7.47 (m, 5H), 7.03-7.13 (m, 4H), 6.52 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 2.87-2.99 (m, 3H), 2.66-2.72 (m, 2H), 2.21 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 604 [M+H]+
実施例38:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例36の工程Fに記載の置換条件を用い、N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例36の工程Eを参照)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}アニリンから調製されて、標題の化合物を77%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 11.3 (bs, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.84 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 7.3, 2.2 Hz, 1H), 7.44-7.52 (m, 4H), 7.28 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.14 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.52-6.55 (m, 2H), 4.00 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.21 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 580 [M+H]+
工程B:4−[2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
標題の化合物は、実施例36の工程Gに記載の加水分解条件を用い、N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド及びLiOHから調製されて、所望の生成物を97%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 9.53 (s, 1H), 8.80 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.46 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.07-7.18 (m, 3H), 7.02 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H), 6.70-6.72 (m, 1H), 6.54 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 4.02 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.61 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.22 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 484 [M+H]+
工程C:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例36の工程Hに記載のアシル化条件を用い、4−[2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン及び2−チオフェンアセチルクロリドから調製されて、HPLC精製の後、所望の生成物をTFA塩として37%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.15 (s, 1H), 9.62 (s, 1H), 8.85 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 7.61 (s, 1H), 7.49 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.30-7.39 (m, 3H), 7.19 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.13 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 6.96-6.98 (m, 1H), 6.60 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.25-4.26 (m, 2H), 3.99 (s, 2H), 3.50 (m, 2H), 2.85 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 608 [M+H]+
実施例39:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(3−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(150mg、0.36mmol)(実施例1の工程Cを参照)をi−PrOH(4mL)に懸濁させた懸濁液に対して、3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}アニリン(80mg、0.45mmol)及び12NのHCl(3滴)を添加した。反応物を80℃で一晩撹拌した。粗反応混合物をDCMで希釈し、そして飽和NaHCO水溶液で抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、ろ過し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を84%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 11.4 (bs, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.85 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.83 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.45-7.57 (m, 4H), 7.28 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 7.10-7.15 (m, 2H), 6.51-6.56 (m, 2H), 4.00 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.7 (bs, 2H), 2.35 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 562 [M+H]+
工程B:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例36の工程Gに記載の加水分解条件を用い、N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド及びLiOHから調製されて、所望の生成物を定量的収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO): d 9.51 (s, 1H), 8.80 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.46 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.08-7.18 (m, 3H), 6.80 (s, 1H), 6.68 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 6.51-6.55 (m, 2H), 5.24 (s, 2H), 3.99 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.59 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.18 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 466 [M+H]+
工程C:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(3−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン(140mg、0.3mmol)をTHFに溶解させた溶液に対して、3−チエニル酢酸(51mg、0.36mmol)、TEA(125μL、0.9mmol)、及びO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(136mg、0.36mmol)を添加した。反応物を室温条件下で一晩撹拌し、その後、反応混合物をDCMで希釈し、5%のNaCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物を、カラムクロマトグラフィによって精製し、凍結乾燥して、標題の化合物を72%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.27 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.83 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.76 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.40-7.53 (m, 4H), 7.26-7.31 (m, 3H), 7.08-7.18 (m, 3H), 6.53 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.99 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.66 (s, 2H), 2.58 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.18 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 588 [M+H]+
実施例40:N−{3−[3−(2−{[3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)フェニル]−アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:[2−(ジメチルアミノ)エチル][(3−ニトロフェニル)メチル]アミン
Figure 0005103403
3−ニトロベンズアルデヒド(127mg、0.84mmol)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(184μL、1.7mmol)、及びHOAc(5滴)をDCM(10mL)に溶解させた溶液を室温条件下で6時間撹拌し、その後、1時間で40℃に加熱した。反応物を0℃に冷却し、そしてナトリウムシアノボロヒドリド(360mg、1.7mmol)を1回で添加した。反応物を室温条件下で一晩撹拌した。16時間後、反応混合物を4NのNaOHで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして濃縮した。粗生成物を、更に精製することなく次の反応で使用した。ES-LC/MS m/z = 224 [M+H]+
工程B:N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−ニトロフェニル)メチル]アセトアミド
Figure 0005103403
[2−(ジメチルアミノ)エチル][(3−ニトロフェニル)メチル]アミン(180mg、0.8mmol)をDCMに溶解させた溶液に対して、TEA(167μL、1.2mmol)及びTFAA(135μL、0.96mmol)を添加した。室温条件下で3時間後、反応混合物をDCMで希釈し、2NのNaOHで洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてシリカゲルに吸着させた。生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を76%の収率で2段階にて生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.18 (s, 1H), 8.12 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 4.70 (s, 2H), 3.13 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.00 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.78 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 320 [M+H]+
工程C:N−[(3−アミノフェニル)メチル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−ニトロフェニル)メチル]アセトアミド(204mg、0.64mmol)をi−PrOHに溶解させた溶液に対して、10%のPd/C(20mg、0.02mmol)を添加した。Hが充填された風船を設置し、そして反応物を水素雰囲気下、室温条件下にて撹拌した。17時間後、反応混合物をセライトに通過させてろ過し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を62%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 7.10 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.69-6.70 (m, 2H), 6.58 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 3.76 (s, 2H), 2.75 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.49 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.24 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 290 [M+H]+
工程D:N−{3−[3−(2−{[3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
N−[(3−アミノフェニル)メチル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(61mg、0.21mmol)及びN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(75mg、0.17mmol)(実施例2の工程Bを参照)をi−PrOH(3mL)に懸濁させた懸濁液を、3滴の12NのHClで酸性化して、そして180℃の条件下でマイクロ波において25分間加熱した。その後、反応混合物をDCMで希釈し、2NのNaOHで洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を66%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.47 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.53-7.61 (m, 3H), 7.32-7.45 (m, 4H), 7.01 (s, 2H), 6.90 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.94 (s, 2H), 3.79 (s, 2H), 2.70 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.42 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.18 (s, 6H). ES-LC/MS m/z = 603 [M+H]+
実施例41:N−{3−[3−(2−{[3−({[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:[2−(メチルスルホニル)エチル][(3−ニトロフェニル)メチル]アミン
Figure 0005103403
3−ニトロベンジルアミンヒドロクロリド(1.0g、5.3mmol)をDCMに溶解させた溶液を、2NのNaOHでの処理によって遊離塩基に変換した。有機層を分離し、そして濃縮し、そして残留物をMeOHに再溶解した。かかる溶液に対して、メチルビニルスルホン(232μL、2.6mmol)を添加し、そして反応物を室温条件下で撹拌した。5時間後、粗反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を定量的収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.21 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 3.93 (s, 2H), 3.16-3.24 (m, 4H), 3.01 (s, 3H). ES-LC/MS m/z = 259 [M+H]+
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−N−[(3−ニトロフェニル)メチル]アセトアミド
Figure 0005103403
[2−(メチルスルホニル)エチル][(3−ニトロフェニル)メチル]アミン(0.70g、2.7mmol)をDCM(25mL)に溶解させた溶液に対して、ジイソプロピルエチルアミン(0.71mL、4.0mmol)及びTFAA(0.42mL、3.0mmol)を添加した。室温条件下で1時間後、反応混合物をDCMで希釈し、そして飽和NaHCO水溶液で抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、シリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を透明な油として生成した(0.88g、収率92%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.24 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.58-7.63 (m, 2H), 4.91 (s, 2H), 3.78 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.36 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.99 (s, 3H). ES-LC/MS m/z = 355 [M+H]+
工程C:N−[(3−アミノフェニル)メチル]−2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]アセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−N−[(3−ニトロフェニル)メチル]アセトアミド(0.88g、2.5mmol)をi−PrOHに懸濁させた懸濁液に対して、10%のPd/C(80mg、0.08mmol)を添加した。水素が充填された風船を設置し、そして反応物を室温条件下にて激しく撹拌した。64時間後、反応混合物をセライトに通過させてろ過し、そしてシリカゲルに吸着させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を93%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 7.17 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 6.60-6.67 (m, 2H), 6.53 (s, 1H), 4.62 (s, 2H), 3.73 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.18 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.92 (s, 3H). ES-LC/MS m/z = 324 [M+H]+
工程D:2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−N−[(3−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}フェニル)メチル]アセトアミド
Figure 0005103403
N−[(3−アミノフェニル)メチル]−2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]アセトアミド(68mg、0.21mmol)及びN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(75mg、0.17mmol)(実施例2の工程Bを参照)をi−PrOH(3mL)に懸濁させた懸濁液を、2滴の12NのHClで酸性化して、そして180℃の条件下でマイクロ波において15分間加熱した。その後、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を63%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.51 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.67-7.80 (m, 2H), 7.56 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.26-7.39 (m, 4H), 7.17 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.94 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.62-6.64 (m, 2H), 6.53 (s, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.96 (s, 2H), 3.72-3.75 (m, 2H), 3.16-3.24 (m, 2H), 2.90 (s, 3H). ES-LC/MS m/z = 734 [M+H]+
工程E:N−{3−[3−(2−{[3−({[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}メチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(メチルスルホニル)エチル]−N−[(3−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}フェニル)メチル]アセトアミド(79mg、0.11mmol)をTHF(3mL)に溶解させた溶液に対して、水(0.5mL)中におけるLiOH水和物(10mg、0.21mmol)を添加した。溶液を2時間で50℃に加熱し、その後、EtOAcで希釈し、1NのNaCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして濃縮して、標題の化合物を62%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.36 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 8.84 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.74-7.76 (m, 2H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.38-7.50 (m, 2H), 7.28 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.13 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.92-6.98 (m, 3H), 6.44-6.51 (m, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.66 (s, 2H), 3.23 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.01 (s, 3H), 2.91 (t, J = 6.1 Hz). ES-LC/MS m/z = 638 [M+H]+
実施例42:N−{3−[3−(2−{[3−(アミノメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−ニトロフェニル)メチル]アセトアミド
Figure 0005103403
3−ニトロベンジルアミンヒドロクロリド(10.2g、54mmol)をDCMに懸濁させた懸濁液に対して、TEA(37.6mL、270mmol)を添加した。5分後、溶液は透明となり、そしてTFAA(11.4mL、81mmol)を30分かけて滴下し、そして反応物を室温条件下で撹拌した。16時間後、粗反応混合物を1NのHClで洗浄し、NaSOで乾燥し、シリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を92%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.15-8.19 (m, 2H), 7.65 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.7 (bs, 1H), 4.64 (s, 2H)。
工程B:N−[(3−アミノフェニル)メチル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−ニトロフェニル)メチル]アセトアミド(0.5g、2.0mmol)をi−PrOHに溶解させた溶液に対して、10%のPd/C(40mg、0.04mmol)を添加した。水素が充填された風船を設置し、そして反応物を室温条件下にて激しく撹拌した。15時間後、反応混合物をセライトに通過させてろ過し、そしてシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を85%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 7.14-7.27 (m, 1H), 6.59-6.68 (m, 3H), 4.43 (s, 2H), 3.74 (s, 2H). ES-LC/MS m/z = 219 [M+H]+
工程C:2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}フェニル)メチル]アセトアミド
Figure 0005103403
N−[(3−アミノフェニル)メチル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(46mg、0.21mmol)及びN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(75mg、0.17mmol)(実施例2の工程Bを参照)をi−PrOH(3mL)に懸濁させた懸濁液を、2滴の12NのHClで酸性化して、そして180℃の条件下でマイクロ波において15分間加熱した。その後、反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を67%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.51 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.31 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.72-7.75 (m, 2H), 7.63 (s, 1H), 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.26-7.38 (m, 7H), 7.04 (s, 1H), 6.94 (m, 1H), 6.63 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.48 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 3.96 (s, 2H). ES-LC/MS m/z = 628 [M+H]+
工程D:N−{3−[3−(2−{[3−(アミノメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}フェニル)メチル]アセトアミド(71mg、0.11mmol)をTHF(3mL)に溶解させた溶液に対して、水(0.5mL)中におけるLiOH水和物(10mg、0.21mmol)を添加した。溶液を2時間で50℃に加熱し、その後、DCMで希釈し、1NのNaCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして濃縮して、標題の化合物を94%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.37 (s, 1H), 9.51 (s, 1H), 8.83 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.74-7.76 (m, 2H), 7.55 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.38-7.50 (m, 3H), 7.28 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.12 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.94-6.98 (m, 3H), 6.46 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.67 (s, 2H). ES-LC/MS m/z = 532 [M+H]+
実施例43:N−{3−[3−(2−{[3−(アミノメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アミン(125mg、0.4mmol)(実施例2の工程Aを参照)をTHF(5mL)に溶解させた溶液に対して、3−チエニル酢酸(67mg、0.47mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(90mg、0.47mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(63mg、0.47mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(200μL、1.2mmol)を添加した。室温条件下で20時間後、反応混合物をDCMで希釈し、水洗し、NaSOで乾燥し、ろ過し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を69%の収率で生成した。ES-LC/MS m/z = 446 [M+H]+
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−{[4−(2−{3−[(3−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}フェニル)メチル]アセトアミド
Figure 0005103403
N−[(3−アミノフェニル)メチル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(73mg、0.34mmol)及びN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−チエニル)アセトアミド(120mg、0.27mmol)をi−PrOH(4mL)に懸濁させた懸濁液を、3滴の12NのHClで酸性化して、そして80℃の条件下で一晩撹拌した。16時間後、反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、そしてシリカゲルに吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を53%の収率で生成した。 1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.28 (s, 1H), 9.98 (t, 1H), 9.63 (s, 1H), 8.83 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 8.52 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.75 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.67 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.47-7.49 (m, 2H), 7.42 (t, J = 7.9 Hz, 1H),7.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.08-7.13 (m, 2H), 6.85 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.66 (s, 2H). ES-LC/MS m/z = 628 [M+H]+
工程C:N−{3−[3−(2−{[3−(アミノメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(3−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
2,2,2−トリフルオロ−N−[(3−{[4−(2−{3−[(3−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}フェニル)メチル]アセトアミド(87mg、0.14mmol)をTHF(2mL)に溶解させた溶液に対して、水(0.5mL)中におけるLiOH水和物(12mg、0.28mmol)を添加した。溶液を1.5時間で50℃に加熱し、その後、DCMで希釈し、1NのNaCOで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして濃縮して、標題の化合物を83%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.29 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.83 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.74-7.77 (m, 2H), 7.40-7.56 (m, 4H), 7.08-7.32 (m, 5H), 6.95 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.67 (s, 2H), 3.66 (s, 2H). ES-LC/MS m/z = 532 [M+H]+
実施例44:N−[3−(3−{2−[(4−クロロ−3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:1−クロロ−2−[(2−クロロエチル)オキシ]−4−ニトロベンゼン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Aに記載の手順に従って2−クロロ−5−ニトロフェノールから合成されて、生成物を油として53%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 235 (M+H)。
工程B:4−クロロ−3−[(2−クロロエチル)オキシ]アニリン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Bに記載の手順に従って1−クロロ−2−[(2−クロロエチル)オキシ]−4−ニトロベンゼンから合成されて、生成物を暗色油として61%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 3.9 (m, 2 H) 4.2 (t, J=5.2 Hz, 2 H) 5.2 (s, 2 H) 6.1 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1 H) 6.3 (d, J=2.2 Hz, 1 H) 7.0 (d, J=8.6 Hz, 1 H). ES-LC/MS m/z 206 (M+H)。
工程C:N−(3−{3−[2−({4−クロロ−3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Cに記載のように、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例1の工程Cを参照)及び1−クロロ−2−[(2−クロロエチル)オキシ]−4−ニトロベンゼンから合成されて、暗黄色の固体を34%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 587 [M+H]+
工程D:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−クロロ−3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Dに概説された手順を用い、N−(3−{3−[2−({4−クロロ−3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド及びピロリジンから合成されて、固体を50%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 526 [M+H]+
工程E:N−[3−(3−{2−[(4−クロロ−3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例1の工程Fに記載のアシル化条件を用い、そして0〜20%のグラジエントのEtOAc/MeOH w/NHOHを用いるカラムクロマトグラフィによる精製で、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−クロロ−3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン及び2−チオフェンアセチルクロリドから調製されて、生成物を71%の収率で生成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 1.7 (s, 4 H) 3.8 (s, 3 H) 4.0 (s, 3 H) 6.5 (s, 1 H) 6.9 (d, J=4.4 Hz, 2 H) 7.1 (t, J=6.9 Hz, 2 H) 7.2 (t, J=9.0 Hz, 2 H) 7.4 (m, 3 H) 7.5 (m, 2 H) 7.7 (s, 2 H) 7.9 (s, 1 H) 8.2 (d, J=0.9 Hz, 1 H) 8.4 (s, 1 H) 8.8 (d, J=1.3 Hz, 1 H) 9.7 (s, 1 H) 10.3 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 650 [M+H]+
実施例45:N−[3−(3−{2−[(4−クロロ−3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−クロロ−3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Dに記載のようなジメチルアミンとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({4−クロロ−3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例44の工程Cを参照)から合成されて、固体を78%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 500 [M+H]+
工程B:N−[3−(3−{2−[(4−クロロ−3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように2−チエニルアセチルクロリドを用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−クロロ−3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、黄色の固体を70%の収率で得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-D6) d ppm 2.2 (s, 6 H) 2.6 (t, J=5.8 Hz, 2 H) 3.9 (s, 2 H) 4.0 (t, J=6.0 Hz, 2 H) 6.6 (d, J=5.2 Hz, 1 H) 7.0 (d, J=4.2 Hz, 2 H) 7.2 (m, 1 H) 7.3 (m, 1 H) 7.4 (m, 2 H) 7.5 (s, 1 H) 7.6 (s, 1 H) 7.8 (m, 2 H) 7.9 (s, 1 H) 8.3 (d, J=5.2 Hz, 1 H) 8.5 (d, J=9.7 Hz, 1 H) 8.9 (d, J=6.7 Hz, 2 H) 9.7 (s, 1 H) 10.4 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 624 [M+H]+
実施例46:N−{3−[3−(2−{[4−クロロ−3−({2−[メチル(1−メチル−3−ピロリジニル)アミノ]エチル}オキシ)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[4−クロロ−3−({2−[メチル(1−メチル−3−ピロリジニル)アミノ]エチル}オキシ)フェニル]−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例10の工程Dに記載のようなN,1−ジメチル−3−ピロリジンアミンとの塩化物置換によってN−(3−{3−[2−({4−クロロ−3−[(2−クロロエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−4−ピリミジニル]ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例44の工程Cを参照)から合成されて、固体を62%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 569 [M+H]+
工程B:N−{3−[3−(2−{[4−クロロ−3−({2−[メチル(1−メチル−3−ピロリジニル)アミノ]エチル}オキシ)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように2−チエニルアセチルクロリドを用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−[4−クロロ−3−({2−[メチル(1−メチル−3−ピロリジニル)アミノ]エチル}オキシ)フェニル]−2−ピリミジンアミンから合成されて、褐色の固体を55%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 2.7 (s, 2 H) 2.8 (m, 5 H) 3.0 (d, J=14.5 Hz, 4 H) 3.1 (s, 2 H) 3.8 (s, 1 H) 3.9 (s, 1 H) 3.9 (s, 2 H) 4.0 (s, 1 H) 6.5 (d, J=5.3 Hz, 1 H) 6.9 (s, 2 H) 6.9 (s, 3 H) 7.1 (m, 2 H) 7.2 (m, 3 H) 7.4 (m, 2 H) 7.5 (d, J=8.6 Hz, 1 H) 7.7 (d, J=20.0 Hz, 1 H) 7.9 (s, 1 H) 8.3 (d, J=5.1 Hz, 1 H) 8.8 (d, J=6.4 Hz, 1 H) 9.7 (s, 1 H) 10.4 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 693 [M+H]+
実施例47:N−[3−(3−{2−[(4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:1−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]ピペラジン
Figure 0005103403
1−[2−(メチルオキシ)フェニル]ピペラジン(11.0g、50.7mmol)に対して、濃HSO(60mL)を滴下し、そして0℃で4時間撹拌した。その後、KNO(7.2g、71.2mmol)を添加し、そして混合物を、室温まで温めたながら一晩撹拌した。その後、反応物を氷でクエンチ処理し、その後、2NのNaOH(100mL)を添加し、EtOAcで3回抽出した。有機層を集めて、MgSOで乾燥し、シリカゲルに直接充填した。EtOAc中において0〜20%のMeOH/NHOHでシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、橙色の固体を産出した(5.7g、収率42%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 2.8 (m, 4 H) 2.9 (m, 4 H) 3.1 (m, 1 H) 3.9 (s, 3 H) 7.1 (d, J=9.1 Hz, 1 H) 7.6 (d, J=2.7 Hz, 1 H) 7.9 (dd, J=9.0, 2.7 Hz, 1 H)。
工程B:1−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]−4−[2−(メチルスルホニル)エチル]ピペラジン
Figure 0005103403
化合物は、1−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]ピペラジン(0.5g、2.11mmol)及びメチルビニルスルホン(0.336g、3.16mmol)をi−PrOH(25mL)に溶解させた溶液を還流するまで一晩加熱することによって合成された。反応物を室温に冷却し、シリカゲルで直接乾燥した。EtOAc中において0〜20%のMeOH/NHOHでシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、0.5g(収率69%)の所望の生成物を固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 2.6 (m, 4 H) 2.7 (t, J=6.8 Hz, 2 H) 3.0 (m, 8 H) 3.9 (s, 3 H) 7.1 (d, J=9.0 Hz, 1 H) 7.6 (d, J=2.7 Hz, 1 H) 7.9 (dd, J=9.1, 2.8 Hz, 1 H)。
工程C:4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}アニリン
Figure 0005103403
0.5gの1−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]−4−[2−(メチルスルホニル)エチル]ピペラジン(0.5g、1.46mmol)をEtOH(15mL)に溶解させた溶液に対して、10%のPd/C(0.05g)を添加し、そして反応物をH下で18時間撹拌した。その後、反応物をセライトに通過させてろ過し、そして溶剤を真空で除去して、所望の生成物を黄色の油として得た。0.36g(収率55%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 2.5 (m, 3 H) 2.7 (t, J=6.4 Hz, 3 H) 2.9 (d, J=1.8 Hz, 2 H) 2.9 (d, J=11.4 Hz, 2 H) 3.0 (s, 4 H) 3.3 (d, J=6.4 Hz, 3 H) 3.6 (s, 3 H) 6.1 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1 H) 6.2 (d, J=2.4 Hz, 1 H) 6.6 (d, J=8.8 Hz, 1 H)。
工程D:2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{2−[(4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミド
Figure 0005103403
化合物は、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(実施例1の工程Cを参照)及び4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}アニリンから合成されて、黄色の固体を42%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 695 [M+H]+
工程E:4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
化合物は、実施例1の工程Eに記載のように、2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{2−[(4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミドから合成されて、黄褐色の固体を98%の収率で得た。ES-LC/MS m/z 599 [M+H]+
工程F:N−[3−(3−{2−[(4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−ピペラジニル}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例10の工程Eに記載のように2−チエニルアセチルクロリドを用い、4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−(メチルオキシ)−3−{4−[2−(メチルスルホニル)エチル]−1−
ピペラジニル}フェニル)−2−ピリミジンアミンから合成されて、淡褐色の固体を47%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) d ppm 2.5 (m, 4 H) 2.7 (m, 3 H) 2.9 (m, 4 H) 3.0 (s, 3 H) 3.7 (s, 3 H) 3.9 (s, 2 H) 6.4 (d, J=5.1 Hz, 1 H) 6.8 (d, J=9.1 Hz, 1 H) 7.0 (d, J=4.6 Hz, 2 H) 7.1 (t, J=6.6 Hz, 1 H) 7.3 (m, 3 H) 7.4 (d, J=10.4 Hz, 1 H) 7.4 (m, 2 H) 7.7 (d, J=8.1 Hz, 1 H) 7.9 (s, 1 H) 8.2 (d, J=5.5 Hz, 1 H) 8.8 (d, J=7.0 Hz, 1 H) 9.3 (s, 1 H) 10.3 (s, 1 H). ES-LC/MS m/z 723 [M+H]+
実施例48:N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
4−ブロモ−2−ニトロアニソール(2.0g、0.009mol)を無水EtOH(100mL)に溶解させた溶液に対して、SnCl・2HO(11.68g、0.051mol)を添加し、これにより得られた混合物を室温条件下で一晩撹拌した。溶剤を減圧下で除去し、そして残留物をEtOAc(100mL)に懸濁させ、1NのNaOH(100mL)で洗浄し、そしてセライトのパッドに通過させてろ過した。有機層を除去し、回転式蒸発によって濃縮し、高真空下で乾燥した。その後、これにより得られた残留物を、DCM(150mL)に溶解させ、次に、TEA(5.19g、0.051mol)及びTFAA(4.52g、0.022mol)を添加した。一晩撹拌した後、反応物を1MのHCl(50mL)で洗浄し、有機層を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において1〜10%のグラジエントのEtOAc)、標題の化合物を白色の固体として産出した(1.53g、60%)。ES-LC/MS m/z = 297 [M-H]+
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−{2−(メチルオキシ)−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
下のオーブン乾燥フラスコに対して、N−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.53g、0.005mol)、脱気された無水THF(100mL)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.45mg、0.6mmol)、ヨウ化銅(I)(73mg、0.38mmol)、及びトリメチルシリルアセチレン(1.26g、0.013mol)を添加した。次に、TEA(5.19g、0.05mol)を滴下し、これにより得られた混合物を60℃で一晩加熱した。粗反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において1〜10%のEtOAc)、所望の生成物をオフホワイト色の固体として得た(0.68g、42%)。ES-LC/MS m/z = 314 [M-H]+
工程C:N−[5−エチニル−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{2−(メチルオキシ)−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド(680mg、2.16mmol)をTHF(50mL)に溶解させた溶液に対して、THF(2.59mL、2.59mmol)中の1MのTBAFを滴下し、これにより得られた混合物を室温条件下で30分間撹拌した。反応物を水(50mL)でクエンチ処理し、減圧下で濃縮し、そして水層をDCM(2×50mL)で抽出した。有機層を集め、溶剤を減圧下で除去し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において5〜25%のEtOAc)、標題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(500mg、96%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 3.00 (s, 1H), 3.93 (s, 3H), 6.86 (d, 1H, J = 8.42 Hz), 7.31 (dd, 1H, J = 8.42 Hz, 2.01 Hz), 8.46 (d, 1H, J = 2.01 Hz)。
工程D:N−[5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
下のオーブン乾燥フラスコに対して、2,4−ジクロロピリミジン(860mg、5.76mmol)、脱気された無水THF(100mL)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(81mg、0.12mmol)、ヨウ化銅(I)(13mg、0.07mmol)、及びTEA(1.26g、0.013mmol)を添加した。反応物を60℃で30分間加熱した後、N−[5−エチニル−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(560mg、2.30mmol)を、THF(10mL)に溶解させた溶液として滴下し、そしてこれにより得られた混合物を一晩加熱した。粗反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において0〜10%のEtOAc)、所望の生成物をオフホワイト色の固体として得た(0.68g、42%)。ES-LC/MS m/z = 356 [M+H]+
工程E:N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(534mg、1.5mmol)、ヨウ化アミノピリジニウム(670mg、3.01mmol)及びKCO(620mg、4.51mmol)をDMF(10mL)に溶解させた溶液を室温条件下で3時間撹拌した。溶剤を回転式蒸発によって除去し、そして残留物をDCM(50mL)に再溶解させ、水洗した(50mL)。有機層をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において5〜50%のEtOAc)、ピラゾロピリジンを黄褐色の固体として得た(370mg、55%)。ES-LC/MS m/z = 448 [M+H]+
工程F:N−{5−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(250mg、0.56mmol)及び1MのLiOH(1.30mL、1.39mmol)を10:1のTHF:HO(5mL)に溶解させた溶液を50℃で一晩加熱した。回転式蒸発によってTHFを除去した後、反応混合物をEtOAcに再溶解させ、そして水(25mL)及びブライン(25mL)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥した。ろ過後、溶剤を回転式蒸発によって除去した。残留溶剤を高真空除去した後、粗混合物をTHF(5mL)に溶解させ、これに対して、チオフェン−2−アセチルクロリド(0.10mL、0.84mmol)を添加した。一晩撹拌した後、水(0.5mL)を添加し、そしてTHFを回転式蒸発によって除去した。反応混合物をDCM(25mL)に再溶解させ、飽和NaHCO(10mL)、水(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、そしてろ液を減圧下で濃縮して、所望のアミドをオフホワイト色の固体として得た(210mg、79%)。ES-LC/MS m/z = 476 [M+H]+
工程H:N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
N−{5−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(90mg、0.19mmol)を無水i−PrOH(3mL)に溶解させた溶液に対して、N,N−ジメチルインダン−2,5−ジアミン(37mg、0.21mmol)、その後に触媒の12MのHClを添加した。180℃でのマイクロ波において10分間加熱した後、反応物を飽和NaHCO(25mL)でクエンチ処理し、溶剤を、回転式蒸発によって除去した。水層をDCM(25mL)で抽出し、有機層を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM中のおける1〜10%のMeOH)、生成物を黄色の固体として得た(27mg、24%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 2.18 (s, 6H), 2.65-2.71 (m, 2H), 2.88-2.97 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.98 (s, 2H), 6.51 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 6.94-6.96 (m, 2H), 7.02-7.14 (m, 3H), 7.26-7.28 (m, 1H), 7.35-7.43 (m, 3H), 7.63 (s, 1H), 8.20 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.31 (s, 1H), 8.43 (d, 1H, J=8.9 Hz), 8.79 (d, 1H, J=7.0 Hz) 9.38 (s, 1H), 9.45 (s, 1H) ppm. ES-LC/MS m/z = 616 [M+H]+
実施例49:N−[2−メトキシ−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(110mg、0.23mmol)(実施例48の工程Fを参照)を無水i−PrOH(3mL)に溶解させた溶液に対して、2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イルアミン(39mg、0.24mmol)、その後に触媒の12MのHClを添加した。180℃でのマイクロ波において10分間加熱した後、反応物を飽和NaHCO(25mL)でクエンチ処理し、溶剤を、回転式蒸発によって除去し、そして水層をDCM(25mL)で抽出した。有機層を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(DCM中のおける1〜10%のMeOH)、生成物を黄色の固体として得た(74mg、53%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 2.28 (s, 3H), 2.53-2.55 (m, 2H), 2.70-2.72 (m, 2H), 3.36 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.97 (s, 2H), 6.49 (d, 1H, J = 5.1 Hz), 6.94-6.95 (m, 2H), 7.05-7.13 (m, 2H), 7.25-7.27 (d, 1H, J=8.1 Hz), 7.35-7.43 (m, 3H), 7.48 (s, 1H), 8.19 (d, 1H, J = 5.3 Hz), 8.31 (s, 1H), 8.43 (d, 1H, J=8.6 Hz), 8.78 (d, 1H, J=6.8 Hz) 9.38 (s, 1H), 9.45 (s, 1H) ppm. ES-LC/MS m/z = 602 [M+H]+
実施例50:N−[4−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−フェニルアセトアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(4−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン(50mg、0.11mmol)(実施例15の工程Aを参照)をDCM(5mL)に溶解させた撹拌溶液に対して、フェニルアセチルクロリド(20mg、0.12mmol)を添加した。1.5時間後、LC/MSは反応が終了していたことを示していた。溶液を飽和NaHCO水溶液(20mL)で洗浄し、有機層を分離し、LC(0〜20%のMeOH/DCM)で精製して、標題の化合物を白色の固体として得た(30mg、48%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) d 10.31 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.80-8.82 (m, 1H), 8.49 (d, J = 8.78 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 5.31 Hz, 1H), 7.87-7.88 (m, 1H), 7.73-7.76 (m, 1H), 7.38-7.52 (m, 3H), 7.20-7.31 (m, 7H), 7.09-7.14 (m, 2H), 6.49-6.52 (m, 1H), 6.45 (d, J = 5.31 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 5.85 Hz, 2H), 3.63 (s, 2H), 2.57 (t, J = 5.85 Hz, 2H), 2.16 (s, 1H) ppm. ES-LC/MS m/z = 584 [M+H]+
実施例51:2,6−ジフルオロ−N−[3−(3−{5−フルオロ−2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]ベンズアミド
Figure 0005103403
工程A:N−{3−[(2−クロロ−5−フルオロ−4−ピリミジニル)エチニル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
下のオーブン乾燥フラスコに対して、2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン(1.56g、9.4mmol)、脱気された無水THF(100mL)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(62mg、0.09mmol)、ヨウ化銅(I)(10mg、0.05mmol)、及びTEA(0.164g、0.23mmol)を添加した。反応物を60℃で30分間加熱した後、N−(3−エチニルフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.0g、4.69mmol)を、THF(25mL)に溶解させた溶液として滴下し、そしてこれにより得られた混合物を一晩加熱した。粗反応混合物をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において2〜10%のEtOAc)、所望の生成物をオフホワイト色の固体として得た(1.25g、78%)。ES-LC/MS m/z = 344 [M+H]+
工程B:N,N−{3−[3−(2−クロロ−5−フルオロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[(2−クロロ−5−フルオロ−4−ピリミジニル)エチニル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.25g、3.64mmol)、ヨウ化アミノピリジニウム(1.63g、7.34mmol)及びKCO(1.52g、11mmol)をDMF(50mL)に溶解させた溶液を室温条件下で2時間撹拌し、その後、溶剤を除去した。残留物を水(50mL)に懸濁させ、EtOAc(100mL)で2回抽出した。有機層をシリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(ヘキサン中において10〜50%のEtOAc)、ピラゾロピリジンをオフホワイト色の固体として得た(1.34g、85%)。ES-LC/MS m/z = 436 [M+H]+
工程C:2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{5−フルオロ−2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミド
Figure 0005103403
N,N−{3−[3−(2−クロロ−5−フルオロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(20mg、0.05mmol)、Pd(dba)(8.4mg、0.009mmol)、キサントホス(8.0mg、0.013mmol)、炭酸セシウム(67mg、0.21mmol)、及び2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−イソキノリンアミン(22.3mg、0.14mmol)を無水1,4−ジオキサンに溶解させ、窒素で予め脱気された溶液を、100℃で48時間加熱した。この段階で、粗反応物をシリカゲルに吸着させ、そしてLC(DCM〜10%のMeOH/DCM)で精製して、生成物を黄褐色の固体として得た(13mg、50%)。ES-LC/MS m/z = 562 [M+H]+
工程D:N−{4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−2−ピリミジニル}−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−[3−(3−{5−フルオロ−2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]アセトアミド(13mg、0.023mmol)を5:1のTHF:HO(6mL)に溶解させた溶液に対して、1MのLiOH(0.14mL、0.14mmol)を添加し、そして反応混合物を室温条件下で一晩撹拌した。反応物をブライン(10mL)で洗浄し、有機層を分離し、そしてシリカゲルに吸着させ、カラムクロマトグラフィによって精製して(0〜10%のMeOH/DCM+1%のNHOH)、標題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(8.6mg、80%)。ES-LC/MS m/z = 466 [M+H]+
工程E:2,6−ジフルオロ−N−[3−(3−{5−フルオロ−2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]ベンズアミド(標題の化合物)
N−{4−[2−(3−アミノフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−5−フルオロ−2−ピリミジニル}−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン(50mg、0.11mmol)をTHF(5mL)に溶解させた溶液に対して、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(20mg、0.11mmol)を添加し、そして反応混合物を室温条件下で20分間撹拌した。反応物をMeOHで希釈し、シリカゲルに吸着させ、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して(0〜10%のMeOH/DCM+1%のNHOH)、標題の化合物を淡黄色の固体として得た(15.4mg、24%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 10.86 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 8.86 (d, J = 7.69 Hz, 1H), 8.45-8.46 (m, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.61 Hz, 1H), 7.71-7.73 (m, 1H), 7.54-7.58 (m, 1H), 7.30-7.47 (m, 4H), 7.20-7.24 (m, 3H), 7.08-7.12 (m, 1H), 6.86 (d, J = 8.42 Hz, 1H), 3.26 (s, 2H), 2.66-2.69 (m, 2H), 2.49-2.51 (m, 2H), 2.26 (s, 3H). ES-LC/MS m/z = 606 [M+H]+
実施例52:N−{3−[3−(2−{[3−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:{1−[(3−アミノフェニル)スルホニル]エチル}ホルムアミド
Figure 0005103403
乾燥アセトニトリル(500mL)及び乾燥トルエン(500mL)の撹拌混合物を−30℃に冷却し、次に、ホルムアルデヒド(50.7g、1.1mol)、アセトアルデヒド(37g、0.85mol)及びTMS−Cl(106.4g、0.98mol)を窒素雰囲気下、−30℃で添加した。反応混合物を室温条件下で1時間撹拌し、55℃に温め、その後、p−トルエンスルホン酸を添加し、反応混合物をかかる温度条件下で一晩撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次に、tert−ブチルエーテル(300mL)を添加し、そして1時間撹拌した。これにより形成した白色の沈殿をろ過し、そして乾燥した。粗生成物(110g)を、更に精製することなく次の工程で使用した。
工程B:3−{[1−(イソシアノエチル)エチル]スルホニル}アニリン
Figure 0005103403
{1−[(3−アミノフェニル)スルホニル]エチル}ホルムアミド(11g、0.484mol)を乾燥THF(1L)に溶解させた冷却溶液(0℃)に対して、オキシ塩化リン(148.4g、0.968mol)をゆっくり添加し、そして反応物を30分間撹拌した。これに対して、TEA(293.8g、2.9mol)を30分かけて滴下し、そして反応物を0℃で更に2時間撹拌した。TLCによって出発材料が観察されなくなった後、反応混合物を水でクエンチ処理し、EtOAc(3×350mL)で抽出した。有機層を集めて、ブライン、水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。粗生成物(60g)を、更に精製することなく次の工程で使用した。
工程C:4−メチル−5−(3−ニトロフェニル)−1,3−オキサゾール
Figure 0005103403
3−{[1−(イソシアノエチル)エチル]スルホニル}アニリン(60g、0.287mol)を乾燥MeOH(800mL)に溶解させた冷却溶液(0℃)に対して、乾燥粉末KCOを添加し、そして室温条件下で1時間撹拌した。反応混合物を0℃に再冷却し、3−ニトロベンズアルデヒド(43g、0.287mol)を添加した。反応混合物を室温に温め、次に、撹拌しながら55℃で一晩加熱した。過剰の溶剤を減圧下で除去し、残留物を水(100mL)に溶解させ、そしてEtOAc(3×350mL)で抽出した。有機層を集めて、ブライン、水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。粗生成物を、石油エーテル中の15%のEtOAcを用いたシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムクロマトグラフィによって精製して、生成物を黄色の固体として産出した。収率50g(86%)。
工程D:3−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)アニリン
Figure 0005103403
パール・シェーカーボトル(Parr-shaker bottle)において、4−メチル−5−(3−ニトロフェニル)−1,3−オキサゾール(50g)をMeOH(600mL)に溶解させた溶液に対して、Pd/C(5g)を注意して移し、3.5kgの圧力条件下で20時間水素化した。反応混合物をセライトベットでろ過し、そしてろ液を濃縮した。残留物を、石油エーテル中の40%のEtOAcを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、黄色の固体を得た。収率18g(42%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 8.23 (s, 1 H), 7.08 (t, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.82 (s, 1 H), 6.71 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 6.52 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 5.24 (s, 2 H), 2.29 (s, 3 H)。
工程E:N−{3−[3−(2−{[3−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−ピリジニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、実施例2の工程Eに記載の手順に従って、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(実施例2の工程Bを参照)及び3−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)アニリンから合成された。かかる反応により、室温への冷却時に懸濁液を形成した。懸濁液をろ過し、そして標題の化合物を81%の収率で形成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 10.37 (s, 1 H), 9.85 (s, 1 H), 8.83 (d, J = 6.9 Hz, 1 H), 8.47 (d, J = 9.0 Hz, 1 H), 8.28 (s, 1 H), 8.26 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 8.13 (m, 1 H), 7.90 (m, 1 H), 7.72 (m, 2 H), 7.44-7.35 (m, 4 H), 7.27 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.21 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.11 (m, 1 H), 6.96 (s, 1 H), 6.95 (t, J = 3.3 Hz, 1 H), 6.52 (d, J = 5.4 Hz, 1 H), 3.87 (s, 2 H), 2.32 (s, 3 H). ES-LC/MS m/z = 585 [M+H]+
実施例53:N−{3−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N,N−ジメチル−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−アミン
Figure 0005103403
(5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アミンヒドロクロリド(5.52g、26mmol)、パラホルムアルデヒド(4.1g、128mmol)、ナトリウムシアノボロヒドリド(8.1g、128mmol)、及びHOAc(7.4mL、128mmol)をDCE(200mL)中で混合し、そして懸濁液を還流させ15時間加熱した。反応物を冷却し、飽和NaHCO水溶液でクエンチ処理した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、そして油まで濃縮した。粗物質を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(0〜100%(90%のDCM/9%のMeOH/1%のNHOH)/DCM)によって精製して、2.7g(52%)の黄色の油を産出し、これを卓上(bench top)に保存し、結晶化させた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) d 8.07 (m, 2 H), 7.36 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 4.13 (m, 1 H), 3.34 (m, 4 H), 2.74 (s, 6 H)。
工程B:(5−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)ジメチルアミン
Figure 0005103403
ジメチル(5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アミン(1.5g、7.3mmol)をMeOHに溶解し、そして55PSI気圧の水素下で、5%のPd/C(250mg)と一緒に15時間激しく撹拌した。反応物をセライトに通過させてろ過し、溶剤を真空下で除去した。反応により、1.2g(94%)の白色粉末(5−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)ジメチルアミンを形成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 6.84 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 6.41 (s, 1 H), 6.38-6.36 (m, 1 H), 4.88 (s, 2 H), 3.86 (quint, J = 8.8 Hz, 1 H), 3.16-2.88 (m, 4 H), 2.60 (s, 6 H)。
工程C:N−{3−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(147mg、0.33mmol)(実施例2の工程Bを参照)及び(5−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)ジメチルアミン(70mg、0.40mmol)をi−PrOH(2mL)中で混合し、そしてジエチルエーテル(33μL、0.03mmol)中の1Mの塩酸を添加することによって合成された。反応物をマイクロ波で180℃に20分間で加熱したが、これは、反応混合物のLC/MS分析が出発材料の消費を示すまで繰り返し行われた。反応生成物を残留物まで濃縮し、クロロホルムと飽和NaHCO水溶液に分け、そして有機層をブラインで洗浄した。粗有機溶液をNaSOで乾燥し、そして濃縮した。粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))によって精製した。精製により、43mg(22%)の褐色の粉末を産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 10.34 (s, 1 H), 9.41 (s, 1 H), 8.81 (d, J = 6.9 Hz, 1 H), 8.46 (m, 1 H), 8.21 (dd, J = 5.2, 4.1 Hz, 1 H), 7.90-7.87 (m, 1 H), 7.73 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.64 (d, J = 15.4 Hz, 1 H), 7.48-7.35 (m, 4 H), 7.25 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.11 (t, J = 7.0 Hz, 1 H), 7.06-7.02 (m, 1 H), 6.97-6.94 (m, 1 H), 6.45 (dd, J = 8.6, 5.4 Hz, 1 H), 3.86 (s, 2 H), 3.30 (s, 6 H), 3.02-2.86 (m, 2 H), 2.70-2.63 (m, 1 H), 2.17 (s, 2 H). ES-LC/MS m/z = 586 [M+H]+
実施例54:N−[3−(3−{2−[(2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:2,2,2−トリフルオロ−N−(5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アセトアミド
(5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アミンヒドロクロリド(500mg、2.3mmol)、TEA(327μL、2.3mmol)及びDCM(20mL)の溶液に対して、TFAA(361μL、2.6mmol)を0℃で撹拌しながら滴下した。氷浴を温め、そして反応物を室温条件下で15時間撹拌した。反応物を分液漏斗において飽和NaHCO水溶液で、次にブラインで洗浄し、その後、NaSOで乾燥した。溶剤を真空下で除去し、残留物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))によって精製した。精製により、476mg(84%)の生成物を白色粉末として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 9.75 (d, J = 6.8 Hz, 1 H), 8.10 (s, 1 H), 8.06 (dd, J = 8.3, 2.2 Hz, 1 H), 7.49 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 4.67-4.58 (m, 1 H), 3.35 (dd, J = 16.8, 8.1 Hz, 2 H), 3.01 (dd, J = 16.5, 5.7 Hz, 2 H)。
工程B:N−(5−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−(5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アセトアミド(245mg、0.89mmol)をEtOAcに溶解し、そして水素雰囲気下(1気圧)で、5%のPd/C(70mg)と一緒に15時間激しく撹拌した。反応物をセライトに通過させてろ過し、溶剤を真空下で除去した。ろ過により、214mg(98%)の所望のアミンを褐色粉末として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 9.60 (d, J = 7.1 Hz, 1 H), 6.81 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.39 (s, 1 H), 6.34 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 4.83 (s, 2 H), 4.43 (m, 1 H), 3.01 (m, 2 H), 2.71 (m, 2 H); ES-LC/MS (M+H)+ = 245.11。
工程C:2,2,2−トリフルオロ−N−(5−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(109mg、0.25mmol)(実施例2の工程Bを参照)及びN−(5−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(72mg、0.30mmol)をi−PrOH(2mL)及びジエチルエーテル(25μL、0.025mmol)中の1Mの塩酸中で混合し、そしてマイクロ波反応器において180℃で20分間に亘って加熱した。反応生成物を濃縮し、そしてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中における30〜100%のEtOAc)によって直接精製した。精製により、61mg(38%)の褐色の油を産出した。ES-LC/MS m/z = 654 [M+H]+
工程D:N−[3−(3−{2−[(2−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
2,2,2−トリフルオロ−N−(5−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル)アセトアミド(61mg、0.09mmol)を室温条件下でMeOH(5mL)中のLiOH(20mg、0.47mmol)と一緒に撹拌した。24時間後、更にLiOH(20mg、0.47mmol)を添加し、そしてLC/MS分析によって完全な変換が示されるまで反応物を撹拌した。MeOHを真空下で除去し、そして残留物をEtOAcと水に分けた。有機層をブラインで洗浄し、そしてMgSOで乾燥した。溶剤を除去し、粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM:0〜100% 90:9:1のDCM:MeOH:NHOH(aq))によって精製し、そして40mg(77%)の標題の化合物を産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 10.32 (s, 1 H), 9.37 (s, 1 H), 8.79 (d, J = 7.0 Hz, 1 H), 8.45 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.19 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 7.62 (s, 1 H), 7.46-7.32 (m, 4 H), 7.24 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.09 (t, J = 6.9 Hz, 1 H), 7.01 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.95 (m, 1 H), 6.42 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 3.85 (s, 2 H), 3.65 (m, 1 H), 2.94 (dd, J = 15.5, 6.8 Hz, 2 H), 2.47 (m, 2 H), 1.83 (s, 2 H). ES-LC/MS m/z = 558 [M+H]+
実施例55:N−[3−(3−{2−[(7−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレノール
Figure 0005103403
7−ニトロ−3,4−ジヒドロ−1(2H)−ナフタレノン(5.0g、26.1mmol)を、室温条件下でTHF(200mL)中、THF(14.4mL、28.8mmol)における2Mのボラン−ジメチルスルフィドと15時間撹拌した。溶剤及び反応副生成物を真空下で除去し、そして5.0g(99%)の所望のアルコールを褐色の粉末として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 8.25 (d, J = 2.6 Hz, 1 H), 7.98 (dd, J = 8.5, 2.6 Hz, 1 H), 7.34 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 5.55 (d, J = 5.7 Hz, 1 H), 4.63 (m, 1 H), 2.87-2.73 (m, 2 H), 2.00-1.83 (m, 2 H), 1.75-1.60 (m, 2 H)。
工程B:6−ニトロ−1a,2,3,7b−テトラヒドロナフト[1,2−b]オキシレン
Figure 0005103403
7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレノール(4.0g、20.9mmol)を100℃の条件下でトルエン(100mL)中のAmberlyst-15(5.0g)を用いて15時間処理した。反応物を冷却し、そしてAmberlystをろ過によって除去した。ろ液を真空下で濃縮して、所望のアルケンを褐色の油として得た(3.33g、92%)。6−ニトロ−1,2−ジヒドロナフタレン(3.3g、18.9mmol)をクロロホルム(60mL)中において3−クロロペルオキシ安息香酸(5.1g、22.6mmol)と混合し、そして15時間還流加熱した。反応物を冷却し、EtOAcで希釈し、5%のKCO水溶液で3回洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、残留物まで濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中において0〜50%のEtOAc)によって精製した。精製により、1.3g(36%)のエポキシドを白色の固体として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 8.44 (d, J = 2.6 Hz, 1 H), 8.12 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1 H), 7.41 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 4.16 (d, J = 4.4 Hz, 1 H), 3.78 (m, 1 H), 2.75-2.55 (m, 2 H), 2.39-2.33 (m, 1 H), 1.75-1.67 (m, 1 H)。
工程C:7−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2(1H)−ナフタレノン
Figure 0005103403
6−ニトロ−1a,2,3,7b−テトラヒドロナフト[1,2−b]オキシレン(1.3g、6.8mmol)を、ベンゼン中において無水ヨウ化亜鉛粉末(1.0g、3.1mmol)と混合し、そして薄暗い容器中において窒素下で室温条件下にて15時間撹拌した。反応混合物をろ過し、そしてろ液を真空下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(10〜50%のEtOAc/ヘキサン)によって精製して、750mg(58%)の所望のケトンを黄色の粉末として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 8.09 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.06 (dd, J = 8.2, 2.4 Hz, 1 H), 7.55 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 3.75 (s, 2 H), 3.15 (t, J = 6.7 Hz, 2 H), 2.50-2.43 (m, 4 H)。
工程D:7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレンアミン
Figure 0005103403
7−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2(1H)−ナフタレノン(200mg、1.1mmol)を、酢酸アンモニウム(807mg、10.5mmol)、ナトリウムシアノボロヒドリド(86mg、1.4mmol)及びMeOH(5mL)と混合し、そして50℃に15時間に亘って加熱した。反応物を冷却し、真空下で濃縮し、そして残留物をEtOAcと水に分けた。有機層を5%のKCO水溶液、ブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥した。粗生成物を真空下で濃縮し、そしてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(0〜100%(90%のDCM/9%のMeOH/1%のNHOH)/DCM)によって精製した。精製により、130mg(65%)の所望のアミンを褐色の油として形成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 7.90-7.89 (m, 2 H), 7.31 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 3.06-2.88 (m, 3 H), 2.84-2.72 (m, 1 H), 2.54-2.44 (m, 2 H), 1.81 (d, J = 35.2 Hz, 2 H), 1.51-1.42 (m, 1 H)。
工程E:N−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレンアミンを、実施例54の工程Aに記載のようにTFAAで90%の収率にてアシル化し、次に、実施例54の工程Bに記載のように、対応のアミンに99%の収率で還元した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 9.39 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 6.70 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.33 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1 H), 6.23 (s, 1 H), 4.78 (s, 2 H), 3.97-3.87 (m, 1 H), 2.79-2.58 (m, 4 H), 1.91-1.84 (m, 1 H), 1.69-1.59 (m, 1 H). ES-LC/MS m/z = 259 [M+H]+
工程F:2,2,2−トリフルオロ−N−(7−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル)アセトアミド
Figure 0005103403
標題の化合物は、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(99mg、0.22mmol)(実施例2の工程Bを参照)及びN−(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(69mg、0.26mmol)から、実施例54の工程Cに概説される手順に従って合成された。精製により、60mg(41%)のカップリングされた付加体を油して形成した。ES-LC/MS m/z =668 [M+H]+
工程G:N−[3−(3−{2−[(7−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
標題の化合物は、2,2,2−トリフルオロ−N−(7−{[4−(2−{3−[(2−チエニルアセチル)アミノ]フェニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−2−ピリミジニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレニル)アセトアミド(60mg、0.09mmol)を、実施例54の工程Dに記載のようにMeOH中のLiOHで処理することによって調製された。精製により、50mg(51%)の所望のアミンを形成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d 10.32 (s, 1 H), 9.34 (s, 1 H), 8.80 (d, J = 6.8 Hz, 1 H), 8.46 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 5.4 Hz, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.72 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 7.48-7.34 (m, 4 H), 7.24 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.09 (t, J = 6.7 Hz, 1 H), 6.95-6.89 (m, 3 H), 6.41 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.85 (s, 2 H), 2.96 (m, 1 H), 2.79-2.60 (m, 3 H), 2.41-2.31 (m, 1 H), 1.90-1.74 (m, 3 H), 1.46-1.33 (m, 1 H). ES-LC/MS m/z = 572 [M+H]+
実施例56:N−{2−メチル−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−(5−ブロモ−2−メチルフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
5−ブロモ−2−メチルアニリン(10g、54mmol)をDCM(500mL)に溶解させた溶液に対して、TEA(11mL、81mmol)及びTFAA(9mL、65mmol)を添加した。1時間後、反応物を水で希釈した。有機層を2回水洗し、MgSOで乾燥し、そして濃縮して、所望の生成物(15g、99%)を淡黄色の固体として得た。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.02 (s, 1H), 7.49 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.43 (dd, J = 8.0 and 2.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.13 (s, 3H) ppm。
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−{2−メチル−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
N−(5−ブロモ−2−メチルフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(15g、54mmol)をTHF(300mL)に溶解させた溶液に対して、Pd(PPhCl(3.79g、5.4mmol)、CuI(513mg、2.7mmol)及びTEA(23mL、162mmol)を添加した。溶液を60℃に加熱した。トリメチルシリルアセチレン(11.5mL、81mmol)をTHF(200mL)に溶解させた溶液を、滴下漏斗によって約60分かけて滴下した。16時間後、反応物をシリカゲルで濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(10.92g、67%)を得た。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.97 (s, 1H), 7.35-7.30 (m, 3H), 2.18 (S, 3H), 0.21 (s, 9H) ppm。
工程C:N−(5−エチニル−2−メチルフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{2−メチル−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド(10.9g、36mmol)をTHF(350mL)に溶解させ、0℃に冷却された溶液に対して、テトラブチルアンモニウムフルオリドをTHFに溶解させた1M溶液(40mmol、40mL)を添加した。反応物を水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。有機抽出物を集め、水洗し、MgSOで乾燥し、そしてシリカゲルで濃縮した。粗物質を、カラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を得た(6.4g、78%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.00 (s, 1H), 7.36-7.30 (m, 3H), 4.19 (s, 1H), 2.17 (s, 3H) ppm。
工程D:N−{5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−メチルフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,4−ジクロロピリミジン(3.8g、25.5mmol)をTHF(175mL)に溶解させた溶液に対して、Pd(PPhCl(1.8g、2.6mmol)、CuI(247mg、1.3mmol)及びTEA(10.7mL、76.5mmol)を添加し、そして混合物を60℃に加熱した。N−(5−エチニル−2−メチルフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(6.4g、28mmol)をTHF(75mL)に溶解させた溶液を、滴下漏斗によって60分間かけて添加した。16時間後、暗色の反応物をシリカゲルで濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィによって精製した。生成物を含む留分を濃縮し、そして不純物を、DCMを用いて粉砕した。残りの液体を、カラムクロマトグラフィによって再び精製して、所望の生成物を得た(2.7g、31%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ11.09 (s, 1H), 8.83 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 8.0 and 1.6 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 2.24 (s, 3H) ppm。
工程E:N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−メチルフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.7g、8mmol)をDMF(50mL)に溶解させた溶液に対して、ヨウ化N−アミノピリジニウム(3.6g、16mmol)及びKCO(3.3g、24mmol)を添加した。3時間後、反応物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機溶液を集め、MgSOで乾燥し、そしてシリカゲルで濃縮した。粗物質を、カラムクロマトグラフィによって精製した。生成物を含む留分を濃縮し、そして固体を、DCM及びヘキサンを用いて粉砕して、1.92gの所望の生成物を得た(56%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.07 (s, 1H), 8.89 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.65-7.61 (m, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.52-7.49 (m, 1H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.22-7.19 (m, 1H), 7.08 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 2.27 (s, 3H) ppm。
工程F:5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルアニリン
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.92g、4.45mmol)及び1Mの水酸化リチウム水溶液をTHF(36mL)及び水(4mL)に溶解させた溶液を、50℃で撹拌した。出発材料が消費されたときに、反応物を水で希釈した。これにより得られた固体をろ過し、そして乾燥して、標題の化合物を得た(2.1g、100%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.83 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.42-8.38 (m, 2H), 7.59 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.15 (m,1H), 7.05-7.02 (m, 2H), 6.80 (d, J= 1.2 Hz, 1H), 6.63-6.61 (m, 1H), 5.03 (s, 2H), 2.10 (s, 3H) ppm。
工程G:N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルアニリン(856mg、2.55mmol)をTHF(25mL)に溶解させた溶液に対して、チオフェン−2−アセチルクロリド(0.33mL、2.68mmol)を添加した。TCLが反応が終了したことを示したときに、PS−トリスアミンを添加した。16時間後、TEAを添加し、そして混合物をろ過した。ろ液をDCMで希釈し、そして水洗した。有機層をMgSOで乾燥し、そしてシリカゲルで濃縮した。粗物質を、カラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を得た(1.13g、97%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.63 (s, 1H), 8.87 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.43-8.39 (m, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.62 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.38-7.30 (m, 3H), 7.20 (m, 1H), 7.18 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.09-6.95 (m, 2H), 3.91 (s, 2H), 2.28 (s, 3H) ppm。
工程H:N−{2−メチル−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
i−PrOH(4mL)中におけるN−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)、3−(1−ピロリジニルメチル)アニリン(78mg、0.44mmol)及び触媒の濃HClを、マイクロ波中で180℃にて10分間加熱した。反応物を濃縮し、そして残留物をDCMに溶解した。有機溶液を飽和NaHCO水溶液及び水で洗浄し、MgSOで乾燥し、そしてシリカゲルで濃縮した。粗物質を、カラムクロマトグラフィによって精製した。純粋な生成物を含む留分を濃縮し、MeOHに入れ、そしてMP−カーボネートで中和した。混合物をろ過し、そしてろ液を濃縮し、DCM及びヘキサンを用いて粉砕して、標題の化合物を得た(28mg、21%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.62 (s, 1H), 9.50 (s, 1H), 8.80 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.45-7.41 (m, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.32-7.28 (m, 2H), 7.16 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.11-7.07 (m, 1H), 6.98-6.95 (m, 2H), 6.87 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.91 (s, 2H), 3.50 (s, 2H), 2.39 (m, 4H), 2.26 (s, 3H), 1.65-1.64 (m, 4H) ppm. ES-LC/MS m/z = 600 [M+H]+
実施例57:N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルアニリンヒドロクロリド(102mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(45mg、33%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.61 (s, 1H), 8.74 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.66 (s, 1H), 8.25 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.35 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.32-7.25 (m, 3H), 7.16 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.05-7.01 (m, 1H), 6.96-6.93 (m, 2H), 6.68 (dd, J = 8.4 and 2.4 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.96 (m, 2H), 3.89 (s, 2H), 2.56 (m, 2H), 2.15 (s, 3H), 2.14 (s, 6H) ppm. ES-LC/MS m/z = 618 [M+H]+
実施例58:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}アニリンジヒドロクロリド(112mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、25mgの標題の化合物を得た(33%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.63 (s, 1H), 9.53 (s, 1H), 8.81 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.47-7.43 (m, 1H), 7.36 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.30-7.25 (m, 3H), 7.14-7.08 (m, 2H), 6.97-6.95 (m, 2H), 6.52-6.50 (m, 2H), 3.97 (m, 2H), 3.90 (s, 2H), 2.58 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.26 (s, 3H), 2.17 (s, 6H) ppm. ES-LC/MS m/z = 604 [M+H]+
実施例59:N−[2−メチル−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メチルフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン(72mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、31mgの標題の化合物を得た(24%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.63 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.80 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.50-7.49 (m, 1H), 7.45-7.36 (m, 3H), 7.32-7.27 (m, 2H), 7.11-7.07 (m, 1H), 6.97-6.96 (m, 3H), 6.48 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.90 (s, 2H), 3.37 (s, 2H), 2.75-2.72 (m, 2H), 2.57-2.54 (m, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.26 (s, 3H) ppm. ES-LC/MS m/z = 586 [M+H]+
実施例60:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
4−ブロモ−1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(10g、45mmol)をEtOH(400mL)に溶解させた溶液に対して、塩化スズ(II)(34g、180mmol)を添加し、そして反応物を60℃に加熱した。16時間後、反応物を冷却し、NaOH水溶液で中和した。酢酸エチルを添加し、そして固体から液体を数回でデカントした。有機層を集め、MgSOで乾燥し、そして有機残留物に濃縮した。残留物をDCM(400mL)に溶解した。トリエチルアミン(12.5mL、90mmol)及びTFAA(7.5mL、54mmol)を添加した。30分後、反応物をシリカゲルで直接濃縮した。粗物質を、カラムクロマトグラフィによって精製し、そして生成物をヘキサンを用いて粉砕して、所望の生成物を得た(8.04g、62%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.39 (s, 1H), 7.76-7.73 (m, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.38-7.33 (m, 1H) ppm。
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−{2−フルオロ−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
N−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(8.04g、28mmol)及び(トリメチルシリル)アセチレン(6mL、42mmol)を、実施例56の工程Bの手順に従って結合させて、所望の生成物を得た(6.66g、78%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.32 (s, 1H), 7.62-7.60 (m, 1H), 7.47-7.44 (m, 1H), 7.39-7.33 (m, 1H), 0.21 (s, 9H) ppm。
工程C:N−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{2−フルオロ−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド(6.66g、22mmol)を、実施例56の工程Cの手順に従って脱シリル化して、所望の生成物を得た(5.32g、100%)。生成物を、更に精製することなくそれ自体として使用した。ES-LC/MS m/z = 230 [M-H]-
工程D:N−{5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−(5−エチニル−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(5.32g、22mmol)及び1,4−ジクロロピリミジン(3.13g、0.21mmol)を、実施例56の工程Dの手順に従って結合させて、所望の生成物を得た(2.06g、29%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.47 (s, 1H), 8.84 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.88 (dd, J = 7.2 and 2.0 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.75-7.71 (m, 1H), 7.54-7.50 (m, 1H) ppm。
工程E:N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.06g、6mmol)を、実施例56の工程Eの手順に従って環化して、所望の生成物を得た(1.78g、68%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 11.41 (s, 1H), 8.89 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.79 (dd, J = 7.2 and 2.0 Hz, 1H), 7.66-7.61 (m, 2H), 7.53-7.48 (m, 1H), 7.23-7.20 (m, 1H), 7.10 (d, J = 5.6 Hz, 1H) ppm。
工程F:5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロアニリン
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.78g)を、実施例56の工程Fの手順に従って脱保護して、所望の生成物を得た(1.34g、97%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.84 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.17 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 7.12-7.07 (m, 1H), 7.02 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 8.8 and 2.0 Hz, 1H), 6.69-6.65 (m, 1H), 5.34 (s, 2H) ppm。
工程G:N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロアニリン(690mg、2.0mmol)及びチオフェン−2−アセチルクロリド(0.26mL、2.1mmol)を実施例56の工程Gの手順に従って結合させて、所望の生成物を得た(858mg、92%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.21 (s, 1H), 8.93 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.49 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 8.29-8.27 (m, 1H), 7.70-7.65 (m, 1H), 7.49-7.41 (m, 3H), 7.27-7.22 (m, 1H), 7.13 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.02-6.98 (m, 2H), 4.02 (s, 2H) ppm。
工程H:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルアニリンヒドロクロリド(102mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(31mg、23%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.14 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.75 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.20-8.15 (m, 2H), 8.10 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.39-7.25 (m, 4H), 7.13-6.94 (m, 5H), 6.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.36 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.97 (s, 2H), 2.65 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.21 (s, 6H), 2.04 (s, 3H) ppm. ES-LC/MS m/z = 622 [M+H]+
実施例61:N−{2−フルオロ−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び3−(1−ピロリジニルメチル)アニリン(78mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(35mg、26%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.11 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.80 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.26-8.22 (m, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.37-7.32 (m, 3H), 7.16-7.07 (m, 2H), 6.95-6.93 (m, 2H), 6.85 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 3.96 (s, 2H), 3.48 (br s, 2H), 2.38 (m, 4H), 1.64 (m, 4H) ppm. ES-LC/MS m/z = 604 [M+H]+
実施例62:N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルアニリンヒドロクロリド(102mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(38mg、28%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.13 (s, 1H), 8.76 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.26-8.19 (m, 2H), 8.12 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.39-7.28 (m, 4H), 7.16-7.11 (m, 2H), 7.07-7.04 (m, 1H), 7=6.96-6.94 (m, 2H), 6.68 (dd, J = 8.4 and 2.8 Hz, 1H), 6.37 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.97 (m, 4H), 2.56 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 2.15 (s, 6H) ppm. ES-LC/MS m/z = 622 [M+H]+
実施例63:N−[2−フルオロ−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−フルオロフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリンアミン(72mg、0.44mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(42mg、32%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.12 (s, 1H), 9.39 (s, 1H), 8.80 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.45-7.41 (m, 2H), 7.37-7.32 (m, 4H), 7.09 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 6.95-6.92 (m, 3H), 6.48 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 3.95 (s, 2H), 3.34 (s, 2H), 2.72-2.70 (m, 2H), 2.54-2.51 (m, 2H), 2.27 (s, 3H) ppm. ES-LC/MS m/z = 590 [M+H]+
実施例64:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
4−ブロモ−2−ニトロアニソール(10g、43mmol)を、実施例60の工程Aの手順に従って還元及び保護して、所望の生成物を得た(5.79g、45%)。ES-LC/MS m/z = 296 [M-H]-
工程B:2,2,2−トリフルオロ−N−{2−(メチルオキシ)−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−ブロモ−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(5.79g、19.4mmol)及び(トリメチルシリル)アセチレン(4.1mL、29.1mmol)を、実施例56の工程Bの手順に従って結合させて、所望の生成物を得た(2.32g、38%)。ES-LC/MS m/z = 314 [M-H]-
工程C:N−[5−エチニル−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
2,2,2−トリフルオロ−N−{2−(メチルオキシ)−5−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミドを、実施例56の工程Cの手順に従って脱保護して、所望の生成物を得た(1.80g、99%)。ES-LC/MS m/z = 242 [M-H]-
工程D:N−[5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−エチニル−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.01g、8.3mmol)及び2,4−ジクロロピリミジン(3.1g、20.8mmol)のバッチを、実施例56の工程Dの手順に従って結合させて、標題の生成物を得た(1.7g、58%)。ES-LC/MS m/z = 356 [M+H]+
工程E:N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−[(2−クロロ−4−ピリミジニル)エチニル]−2−(メチルオキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.7g、4.8mmol)を、実施例56の工程Eの手順に従って、ヨウ化N−アミノピリジニウム(2.1g、9.6mmol)と環化して、所望の生成物を得た(1.15g、53%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.82 (s, 1H), 8.88 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.64-7.60 (m, 1H), 7.57 (dd, J = 8.6 and 1.8 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.21-7.18 (m, 1H), 7.11 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H) ppm。
工程F:5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)アニリン
Figure 0005103403
N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.15g、2.6mmol)を、実施例56の工程Fの手順に従って脱保護して、所望の生成物を得た(898mg、98%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.84 (s, J = 7.2 Hz, 1H), 8.44-8.39 (m, 2H), 7.62-7.58 (m, 1H), 7.16 (dt, J = 6.8 and 1.2 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.72 (dd, J = 8.2 and 2.2 Hz, 1H), 4.92 (s, 2H), 3.82 (s, 3H) ppm。
工程G:N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)アニリン(400mg、1.14mmol)及びチオフェン−2−アセチルクロリド(148mL、1.50mmol)を実施例56の工程Gの手順に従って結合させて、所望の生成物を得た(454mg、84%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 9.51 (s, 1H), 8.87 (D, J = 7.2 Hz, 1H), 8.42-8.38 (m, 2H), 8.27 (s, 1H), 7.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.37-7.36 (m, 1H), 7.30 (dd, J = 8.4 and 2.0 Hz, 1H), 7.19-7.16 (m, 2H), 7.09 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.96-6.94 (m, 2H), 3.98 (s, 2H), 3.91 (s, 3H) ppm。
工程H:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(119mg、0.25mmol)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルアニリンヒドロクロリド(115mg、0.50mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(32mg、20%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.70 (s, 1H), 8.44 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.29-7.24 (m, 2H), 7.20-7.13 (m, 2H), 7.04-7.03 (m, 2H), 6.88-6.82 (m, 3H), 6.69 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.16-4.13 (m, 2H), 3.94 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 2.83 (m, 2H), 2.40 (s, 6H), 2.22 (s, 3H) ppm. ES-LC/MS m/z = 634 [M+H]+
実施例65:N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(119mg、0.25mmol)及び3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−アニリンジヒドロクロリド(127mg、0.50mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(46mg、30%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.80 (s, 1H), 8.48 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.28-7.24 (m, 4H), 7.22-7.18 (m, 1H), 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04-7.03 (m, 2H), 6.89-6.86 (m, 2H), 6.61-6.59 (m, 2H), 4.09 (m, 2H), 3.95 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 2.76 (m, 2H), 2.35 (s, 6H) ppm. ES-LC/MS m/z = 620 [M+H]+
実施例66:N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−[5−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−(メチルオキシ)フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(119mg、0.25mmol)及び5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルアニリンヒドロクロリド(116mg、0.50mmol)を、実施例56の工程Hの手順に従って結合させて、標題の化合物を得た(45mg、28%)。1H NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 8.70 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.80 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.30-7.20 (m, 3H), 7.11 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04-7.03 (m, 2H), 6.89-6.84 (m, 3H), 6.63 (dd, J = 8.4 and 2.4 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.06 (m, 2H), 3.94 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 2.74 (m, 2H), 2.33 (s, 6H), 2.28 (s, 3H) ppm. ES-LC/MS m/z = 634 [M+H]+
実施例67:N−{3−[3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−1−フェニルシクロプロパンカルボキシアミド
Figure 0005103403
工程A:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[3−(2−クロロ−ピリミジン−4−イルエチニル)−フェニル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(実施例1の工程Bを参照)(2.0g、6.1mmol)、1−アミノ−3−(メチルオキシ)ピリジニウム2,4,6−トリメチルベンゼンスルホネート(2.3g、12.3mmol)及びKCO(2.4g、18.4mmol)を室温条件下でDMF(60mL)中において16時間撹拌した。その後、反応混合物を水(300mL)に注ぎ、ろ過して、粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を黄色の固体として得た(0.264g、9.5%)。ES-LC/MS m/z = 448 [M+H]+。更に、低Rの化合物であるN−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−4−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミドも単離した(1.10g、40%)。ES-LC/MS m/z = 448 [M+H]+
工程B:4−[2−(3−アミノフェニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(0.26g、0.58mmol)及び{2−[(3−アミノフェニル)オキシ]エチル}ジメチルアミンジヒドロクロリド(0.18g、0.70mmol)をi−PrOH(4mL)中で混合し、そして160℃にて15分間マイクロ波加熱した。反応混合物を濃縮して乾燥させ、N−{3−[3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを褐色の固体として得た。固体をTHF(5mL)及び水(0.5mL)に溶解し、そして1NのNaOH(3mL)で処理し、室温条件下で16時間撹拌し、その後、反応は、LC/MSによると不完全であった。1NのNaOH(1mL)を添加し、混合物を40℃で2時間加熱し、その後、室温まで冷却し、DCM及び水で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、そして濃縮して、標題の化合物を粗な黄色の固体として得て(320mg、>100%)、これ自体を工程Cで使用した。ES-LC/MS m/z = 496 [M+H]+
工程C:N−{3−[3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−1−フェニルシクロプロパンカルボキシアミド(標題の化合物)
4−[2−(3−アミノフェニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン(100mg、0.21mmol)、1−フェニルシクロプロパンカルボン酸(41mg、0.25mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.10mL、1.0mmol)を、DMF(1mL)中で混合し、次に、HATUの[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート](78mg、0.21mmol)を添加した。混合物を室温条件下で2時間撹拌し、その後、更にHATU(80mg、0.21mmol)、1−フェニルシクロプロパンカルボン酸(40mg、0.25mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.10mL、1.0mmol)を添加した。混合物を16時間撹拌し、その後、混合物を水に注ぎ、DCMで抽出し、そして有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を黄色の固体として得た(55mg、41%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.53 (s, 1 H), 9.24 (s, 1 H), 8.53 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.43 (d, J = 10.4 Hz, 1 H), 8.20 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 7.85 (br s, 1 H), 7.66 (d, J = 8.3 Hz, 1 H), 7.52 (br s, 1 H), 7.39-7.31 (m, 5 H), 7.28-7.20 (m, 4 H), 7.13 (t, J = 8.1 Hz, 1 H), 6.51 (dd, J = 7.9, 2.3 Hz, 1 H), 6.43 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 3.97 (t, J = 6.5 Hz, 2 H), 3.86 (s, 3 H), 2.65-2.60 (m, 2 H), 2.20 (s, 6 H), 1.42 (m, 2 H), 1.09 (m, 2H). ES-LC/MS m/z = 640 [M+H]+
実施例68:(2E)−N−{3−[3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−3−フェニル−プロペンアミド
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン(97mg、0.20mmol)及び(2E)−3−フェニル−2−プロペノイルクロリド(40mg、0.24mmol)を、THF(2mL)中で混合し、1時間撹拌した。混合物をDCM及びTEA(2滴)で希釈し、シリカゲルに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を黄色の固体として得た(56mg、45%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.34 (s, 1 H), 9.55 (s, 1 H), 8.57 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.45 (d, J = 9.3 Hz, 1 H), 8.23 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 7.97 (br s, 1 H), 7.82 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.62-7.59 (m, 3 H), 7.55-7.53 (m, 1 H), 7.47-7.39 (m, 4 H), 7.30-7.26 (m, 3 H), 7.14 (m, 1 H), 6.81 (d, J = 15.6 Hz, 1 H), 6.52 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1 H), 6.48 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 3.99 (t, J = 6.0 Hz, 3 H), 3.87 (s, 3 H), 2.68-2.64 (m, 2 H), 2.23 (s, 6 H). ES-LC/MS m/z = 626 [M+H]+
実施例69:N−{3−[3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−N−[(1R)−1−フェニルエチル]尿素
Figure 0005103403
4−[2−(3−アミノフェニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン(61mg、0.12mmol)及び[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(34mg、0.23mmol)を、THF(2mL)中で混合し、2時間撹拌し、その後、反応がLC/MSによって完了するまで、更に[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(10mg、0.068mmol)を数回に分けて添加した。混合物をシリカゲルに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィによって精製して、標題の化合物を黄色の固体として得た(34mg、44%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.50 (s, 1 H), 8.53 (d, J = 5.9 Hz, 2 H), 8.45 (d, J = 9.9 Hz, 1 H), 8.20 (d, J = 5.5 Hz, 1 H), 7.64 (s, 1 H), 7.51 (s, 1 H), 7.44 (d, J = 7.4 Hz, 1 H), 7.32-7.19 (m, 7 H), 7.15-7.04 (m, 3 H), 6.61 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 6.51 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 6.44 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 4.78 (t, J = 7.4 Hz, 1 H), 3.96 (t, J = 5.5 Hz, 2 H), 3.85 (s, 3 H), 2.56 (t, J = 5.7 Hz, 2 H), 2.16 (s, 6 H), 1.36 (d, J = 7.1 Hz, 3 H). ES-LC/MS m/z = 643 [M+H]+
実施例70:N−{3−[3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−N−[(4−フルオロフェニル)メチル]尿素
Figure 0005103403
標題の化合物は、4−[2−(3−アミノフェニル)−6−(メチルオキシ)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル]−N−(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)−2−ピリミジンアミン(57mg、0.12mmol)及び1−フルオロ−4−(イソシアナトメチル)ベンゼン(46mg、0.30mmol)から、実施例69に類似の手法で調製された。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.50 (s, 1 H), 8.70 (s, 1 H), 8.53 (s, 1 H), 8.44 (d, J = 10.0 Hz, 1 H), 8.20 (d, J = 5.1 Hz, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 7.50-7.47 (m, 2 H), 7.33-7.23 (m, 5 H), 7.14-7.04 (m, 4 H), 6.61 (t, J = 6.1 Hz, 1 H), 6.51-6.49 (m, 1 H), 6.44 (d, J = 6.2 Hz, 1 H), 4.23 (d, J = 6.5 Hz, 2 H), 3.95 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 3.85 (s, 3 H), 2.55 (t, J = 5.9 Hz, 2 H), 2.14 (s, 6 H). ES-LC/MS m/z = 647 [M+H]+
実施例71:N−{3−[6−メチル−3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
工程A:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
Figure 0005103403
N−[3−(2−クロロ−ピリミジン−4−イルエチニル)−フェニル]−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド(5.00g、18.45mmol)及び1−アミノ−3−メチルピリジニウムニトレート(6.19g、36.90mmol)を、実施例67の工程Aに類似の手順で混合し、1.80gの粗物質を得て、これを、HPLC分離によって精製して、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドを得た(1.70g、21%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.37 (s, 1 H), 8.73 (s, 1 H), 8.43 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 8.28 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 7.92 (s, 1 H), 7.83 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 7.56-7.49 (m, 2 H), 7.45-7.40 (m, 1 H), 7.03 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 2.37 (s, 3 H)。
工程B:{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アミン
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.70g、3.94mmol)及びLiOH(0.50g、11.8mmol)をTHF(30mL)及び水(5mL)中で混合し、40℃で3時間撹拌した。混合物を冷却し、濃縮して、THFを除去し、そしてDCMで抽出した。有機層を濃縮して、{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アミンを得て、これをそのまま工程Cに運んだ。ES-LC/MS m/z = 336 [M+H]+
工程C:N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}アミン(0.57g、1.68mmol)及び2−チエニルアセチルクロリド(0.25mL、2.00mmol)をTHF(30mL)中で撹拌し、16時間撹拌した。反応がLC/MSによって完了するまで、更に2−チエニルアセチルクロリドを添加した。混合物を濃縮して乾燥させ、NaHCO水溶液(飽和)とDCMで分けた。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィによって精製して、N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミドを黄色の固体として得た(0.69g、89%)。ES-LC/MS m/z = 460 [M+H]+
工程D:N−{3−[6−メチル−3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(標題の化合物)
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)、[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミン(46mg、0.26mmol)、及びジオキサン(0.10mL)中における4NのHClを、実施例67の工程Bに類似の手順でi−PrOH(3mL)中において混合し、標題の化合物を黄色の固体として得た(70mg、53%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.40 (s, 1 H), 9.55 (s, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 8.47 (d, J = 9.8 Hz, 1 H), 8.26 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.78 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.72-7.67 (m, 2 H), 7.48-7.36 (m, 3 H), 7.31-7.19 (m, 2 H), 7.00-7.01 (m, 2 H), 6.92 (d, J = 7.5 Hz, 1 H), 6.50 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 3.91 (s, 2 H), 3.57 (s, 2 H), 2.52-2.45 (m, 4 H), 2.41 (s, 3 H), 1.74-1.69 (m, 4 H). ES-LC/MS m/z = 600 [M+H]+
実施例72:N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(100mg、0.22mmol)及び{2−[(3−アミノフェニル)オキシ]エチル}ジメチルアミンジヒドロクロリド(66mg、0.26mmol)をi−PrOH(3mL)中において、実施例67の工程Bに類似の手順で混合し、標題の化合物を黄色の固体として得た(84mg、63%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.39 (s, 1 H), 9.57 (s, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 8.47 (d, J = 9.4 Hz, 1 H), 8.27 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 7.90 (s, 1 H), 7.78 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.57 (t, J = 2.1 Hz, 1 H), 7.48-7.37 (m, 3 H), 7.32-7.27 (m, 2 H), 7.20-7.15 (m, 1 H), 7.02-6.99 (m, 3 H), 6.50 (d, J = 5.6 Hz, 1 H), 4.02 (t, J = 5.7 Hz, 2 H), 3.91 (s, 2 H), 2.63 (t, J = 5.1 Hz, 2 H), 2.41 (s, 3 H), 2.22 (s, 6 H). ES-LC/MS m/z = 604 [M+H]+
実施例73:N−{3−[3−(2−{[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド
Figure 0005103403
N−{3−[3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド(60mg、0.13mmol)、[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)フェニル]アミン(35mg、0.16mmol)、及びジオキサン(0.04mL)中における4NのHClを、i−PrOH(3mL)中で混合し、そして180℃で10分間マイクロ波加熱して、標題の化合物を黄色の固体として得た(42mg、50%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.31 (s, 1 H), 9.27 (s, 1 H), 8.63 (s, 1 H), 8.15 (d, J = 5.1 Hz, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 7.71 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.50 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.40-7.35 (m, 2 H), 7.30 (d, J = 9.8 Hz, 1 H), 7.21 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 6.95-6.93 (m, 2 H), 6.84 (d, J = 8.7 Hz, 2 H), 6.41 (d, J = 5.0 Hz, 2 H), 3.84 (s, 2 H), 3.56-3.52 (m, 4 H), 3.03 (t, J = 4.6 Hz, 2 H), 2.96 (t, J = 4.7 Hz, 2 H), 2.34 (s, 3 H), 2.01 (s, 3 H). ES-LC/MS m/z = 643 [M+H]+
生物学的実施例
本発明の化合物を、基質リン酸化アッセイ及び細胞増殖アッセイにおいて、ErbBファミリータンパク質チロシンキナーゼ阻害活性について試験した。
A.酵素アッセイ:
本発明の化合物を、バキュロウイルス発現系から精製した酵素を用いる基質リン酸化アッセイにおいて、EGFR、ErbB−2及びErbB−4プロテインチロシンキナーゼ阻害活性に関して試験した。試薬は、本質的に、Brignola, P.S., et al,(2002) J. Biol. Chem. v. 277(2), 1576-1585に記述されているように調製した。
この方法は、ATP由来のγ−リン酸がビオチニル化合成ペプチド(Brignola, P.S., et al, (2002) J. Biol. Chem. 277(2):1576-1585では「ペプチドC」と称される)のチロシン残基へ転移するの触媒する、単離された酵素の能力について測定するものである。チロシンのリン酸化の程度は、抗ホスホチロシン抗体を用いて測定し、均一時間分解蛍光(HTRF)で定量化した。
反応を黒い384−ウェルポリスチレン平底プレート内にて最終容積20μLで行った。以下の溶液、すなわち基質ミックス及び酵素ミックスを、それぞれ10μL添加してアッセイを行った。ここで、基質ミックスは100mMの 3−[N−モルホリノ]プロパンスルホン酸(MOPS)(pH7.5)、2mMのMnCl、20μMのATP、0.01%のTween-20、0.1mg/mLのBSA、0.8uMのペプチド基質、及び1mMのジチオトレイトールを含む。酵素ミックスは100mMのMOPS (pH7.5)、0.01%のTween-20、0.1mg/mLのBSA、及び以下のいずれか、すなわち0.8nMのEGFR、10nMのErbB−2又は1nMのErbB−4を含む。
これらの試験において、各化合物の潜在性を測定するために2種類の異なる方法を用いた。方法Aでは、基質ミックスをまず化合物プレートに添加し、次いで酵素ミックスを添加することにより反応を開始させた。方法Bでは、酵素ミックスを化合物プレートに添加し、このプレートを20℃にて1時間保温した。次いで基質ミックスを添加することにより反応を開始させた。
上記いずれかの方法による反応を開始した後、反応を20℃にて90分間にわたり進行させた。次いで、各ウェルに20μLの100mMのEDTAを添加して反応を終結させた。アッセイプレートに40μL/ウェルのHTRF検出ミックスを添加した。検出試薬の最終濃度は、以下のとおりであった:100mMのHEPES (pH7.5)、0.1mg/mLのBSA、15nMのストレプトアビジン標識アロフィコシアニン(PerkinElmer)及び1nMのユーロピウム標識抗ホスホチロシン抗体(PerkinElmer)。アッセイプレートは、密封せずにおいて、Wallac Multilabel Counter 1420(PerkinElmer)でカウントした。
分析下の化合物をMeSOに溶解させて1.0mMとし、MeSOでの1:3の連続希釈を12回の希釈で行った。各濃度の1μLを、アッセイプレートの対応するウェルに移した。これにより、最終化合物濃度は、0.00027〜4.76μMの範囲となった。
用量反応についてのデータを、データ換算式(data reduction formula):
100(1-(U1-C2)/(C1-C2))
[式中、Uは、未知の値であり、C1は、4.76% のDMSOに対して得られた対照平均値であり、C2は、0.035MのEDTAに対して得られた対照平均値である]
を用いて計算した阻害(%)として、化合物の濃度に対してプロットした。データは、
y=((Vmaxx)/(K+x))+Y2
[式中、Vmaxは、上方の漸近線であり、Y2は、Y切片であり、Kは、IC50である]
で表される曲線にフィットした。それぞれの化合物についての結果は、pIC50として記録した。pIC50は、以下のように計算した。
pIC50=-Log10(K)
例示した実施例1〜73の多くについて、上記のアッセイを行い、結果を以下の表1に示す。表中の符号は以下の通りである。
「+」は、ErbB2又はEGFRのいずれに対しても6を上回るpIC50測定結果が得られなかったことを示し、
「++」は、ErbB2又はEGFRのいずれかについて少なくとも1個の6を上回るpIC50測定結果が得られたが、7を上回るpIC50測定結果は得られなかったことを示し、そして
「+++」は、ErbB2又はEGFRのいずれかについて少なくとも1個の7を上回るpIC50測定結果が得られたことを示す。
Figure 0005103403
B.細胞アッセイ
方法A:メチレンブルー成長阻害アッセイ
ヒト胸部(BT474)並びに頭部及び頚部(HN5)を、10%のウシ胎児血清(FBS)を含む低グルコースDMEM(Life Technologies)中で培養した。ヒト結腸腫瘍細胞(Colo205) を10%のFBSを含むDMEM(Invitrogen, 10564)中で培養した。SV40形質転換ヒト乳腺上皮細胞株HB4aに、ヒトH-ras cDNA(HB4a r4.2)又はヒトc-ErbB2 cDNA(HB4a c5.2)を導入した。10%のFBS、インスリン(5g/mL)、ハイドロコルチゾン(5g/mL)を含むRPMI中、選択剤のハイグロマイシンB(50g/mL)を追加して、HB4aクローンを培養した。全ての細胞株を37℃で、空気95%、CO5%の加湿したインキュベーター中で成長させた。トリプシン/EDTAを用いて細胞を採取し、血球計算器を用いてカウントし、96ウェル組織培養プレート(Falcon 3075)にて、以下の密度で、100μLの適当な培地にて培養した。すなわち、BT474 10,000細胞/ウェル、HN5 3,000細胞/ウェル。翌日、化合物を、DMSO中の10mM原液から、100mg/mLのゲンタマイシンを含むDMEM中で、最終必要濃度の2倍に希釈した。これらの100μL/ウェルの希釈液をセルプレート上の100μLの培地に添加した。0.6%のDMSOを含む培地を対照ウェルに添加した。全ての細胞株にDMEM中で希釈した化合物を添加した。全てのウェルにおけるDMSOの最終濃度は、0.3%であった。細胞をインキュベータ(37℃、10%のCO)に3日間戻した。次いで、培地を吸引により除去した。90μL/ウェルのメチレンブルー(Sigma M9140, 1:1のエタノール:水中で0.5%)により細胞を着色して細胞バイオマスを評価し、室温にて少なくとも30分間に亘って培養した。染色剤を除去し、プレートを脱イオン水への浸漬により濯ぎ、空気乾燥した。細胞から染色剤を取り除くため、100μLの安定化溶液を添加し(1%のN−ラウロイルサルコシン、ナトリウム塩、Sigma L5125, PBS中)、プレートを約30分間に亘り穏やかに振とうした。620nMにおける光学濃度をマイクロプレートリーダーで測定した。賦形剤処理した対照ウェルに対する細胞成長の阻害率を算出した。
対照細胞成長を50%阻害する化合物の濃度(IC50)を、非線形回帰(Levenberg-Marquardt)と、以下の等式
y = Vmax(1-(x/(K+x))) + Y2
[式中、「K」はIC50と等しかった]
を用いて補間(Interpolation)した。
方法B:Celltiter Glo(登録商標)成長阻害アッセイ
ヒト胸部腫瘍細胞(BT474)を10%ウシ胎児血清(FBS)を含むRPMI(Invitrogen, 22400)中で培養した。ヒト頭部及び頚部腫瘍細胞(HN5)を、10%FBSを含む低グルコースDMEM(Invitrogen, 12320)にて培養した。ヒト結腸腫瘍細胞(Colo205)を10%FBSを含むDMEM(Invitrogen, 10564)中で培養した。全ての細胞株を、37℃の条件下、CO5%、空気95%の加湿したインキュベーター中で保持した。トリプシン/EDTAを用いて細胞を採取し、血球計算器を用いてカウントし、半分の領域の、黒色壁を有する96−ウェルの組織培養プレート(Corning 3882)にて以下の密度で、上述の30μLの適当な媒体中で培養した:すなわち、BT474 3,000細胞/ウェル、HN5 500細胞/ウェル及びColo205細胞、3,000細胞/ウェル。翌日、化合物を、DMSO中の10mM原液から、100mg/mLのゲンタマイシンを含むDMEM中で希釈した。これらの30μL/ウェルの希釈液を、細胞プレート上の30μL/ウェルの培地に添加した。0.6%のDMSOを含む培地を対照ウェルに添加した。全てのウェルにおけるDMSOの最終濃度は、0.3%であった。細胞を、37℃、5%のCOの条件下、3日間に亘り培養した。Celltiter Glo(Promega G7571)を用いて細胞バイオマスを評価した。一時的に、プレートをインキュベーターから取り出し、室温にて30分間平衡化した。60μLのCelltiter Glo試薬を、処理した細胞の各セルに添加し、プレートを、オービタルプレートシェーカーで2分間振とうした。プレートを振とうせずに更に30分間培養し、ウェルごとに0.5秒の積分時間でルミノメーターによる読み取りを行った。賦形剤処理した対照ウェルに対する細胞成長の阻害率を算出した。対照細胞成長を50%阻害する化合物の濃度(IC50)を、非線形回帰(Levenberg-Marquardt)と、以下の等式
y = Vmax(1-(x/(K+x))) + Y2
[式中、「K」は、IC50と等しかった]
を用いて補間した。
所定の実施例における化合物は、上記のアッセイを行い、結果を以下の表2に示す。表中の符号は以下の通りである。
「+」は、化合物がBT474及びHN5の腫瘍細胞株の両方において、>1μMの活性を示すことを表し、
「++」は、化合物がBT474及びHN5の腫瘍細胞株の少なくとも一方において、100nM〜1μMの範囲の活性を示すことを表し、
「+++」は、化合物がBT474及びHN5の腫瘍細胞株の少なくとも一方において、100nM未満の活性を示すことを表す。
Figure 0005103403
所定の実施例における化合物は、Colo205細胞株を用いる上記のアッセイを行い、結果を以下の表3に示す。表中の符号は以下の通りである。
「+」は、化合物がColo205腫瘍細胞株において、>1μMの活性を示すことを表し、
「++」は、化合物がColo205腫瘍細胞株において、100nM〜1μMの範囲の活性を示すことを表し、
「+++」は、化合物がColo205腫瘍細胞株において、100nM未満の活性を示すことを表す。
Figure 0005103403

Claims (3)

  1. 式(I):
    Figure 0005103403
    [式中、
    aは0、1、2又は3であり、
    はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)NR、−RC(O)NR、−CO、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−C(NH)NR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択され、
    fは0、1又は2であり、
    Ayは、ハロ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、NH、N(H)C1−3アルキル、N(C1−3アルキル)、CN及びNOから選択される置換基で1、2又は3回置換されていてもよいアリールであり、
    Hetは、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を有し、そしてハロ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、ヒドロキシル、オキソ、C(O)(C1−3アルキル)、SO(H)、SO(C1−3アルキル)、C1−3アルキル−SO(H)、C1−3アルキル−SO(C1−3アルキル)、NH、N(H)C1−3アルキル、N(C1−3アルキル)、CN及びNOから選択される置換基で1、2又は3回置換されていてもよい5〜6員環のヘテロシクリル又はヘテロアリールであり、
    環Aは、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールから選択され、
    はC1−4アルキレン、C2−4アルケニレン又はC3−4シクロアルキレンであり、
    は−C(O)−、−N(H)C(O)−、−C(S)−又は−N(H)C(S)−であり、
    b及びcはそれぞれ同一又は異なっており、それぞれ独立して0、1又は2であり、
    はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、−OR、−S(O)、−NR、−CN及び−NOから選択され、
    dは0、1又は2であり、
    はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、−OR、−ROR、−OAy、−ROAy、−OC(O)R、−C(O)R、−RC(O)R、−C(O)Ay、−C(O)NR、−RC(O)NR、−C(O)N(H)Ay、−C(O)N(H)Het、−CO、−COAy、−C(S)R、−C(S)NR、−S(O)、−RS(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−NR、−RNR、−N(R)Ay、−RN(H)Ay、−N(H)Het、−N(H)RHet、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−C(NH)NR、−N(H)C(O)R、−N(H)C(O)Ay、−N(H)SO、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−CN、及び−NOから選択され、
    はそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン又はC3−4アルケニレンであり、
    eは0又は1であり、
    環Bは、アリール及びヘテロアリールから選択され、
    gは0、1、2、3又は4であり、
    Zはそれぞれ同一又は異なっており、独立して、式ii:
    (Alk)−(Y−(Alk)−(R
    [式中、
    m、n及びpは同一又は異なっており、それぞれ独立して0又は1であり、
    Alkはそれぞれ同一又は異なっており、独立してC1−4アルキレン及びC3−4アルケニレンから選択され、
    は−O−、−C(O)−、−S(O)−、又は−N(H)−であり、
    qは1又は2であり、
    はそれぞれ同一又は異なっており、独立して、H、ハロ、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、Ay、Het、オキソ、−OR、−OAy、−C(O)R、−OC(O)R、−C(O)Ay、−OC(O)Ay、−C(O)NR、−CO、−COAy、−S(O)、−S(O)Ay、−S(O)NR、−C(S)R、−C(S)NR、−C(S)N(H)Ay、−NR、−N(R)Ay、−N(R)Het、−N(R)−R、−N(R)−R−OR、−N(R)−R−S(O)、−N(R)−R−CN、−NHC(O)R、−N(H)S(O)、−C(NH)NR、−N(R)−C(O)−NR、−N(R)−S(O)−NR、−N(R)−C(O)−RNR、−N(R)−S(O)−RNR、−CN及び−NOから選択され、
    及びRはそれぞれ同一又は異なっており、それぞれ独立してH、アルキル、アルケニル、アルキニル、C3−6シクロアルキル及びC3−6シクロアルケニルから選択され、
    はそれぞれ同一又は異なっており、H又はアルキルである]
    で表される部分である]
    で表される化合物又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物。
  2. N−[3−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(1−ピロリジニル)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−{5−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−2−メトキシフェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[2−メトキシ−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−{3−[3−(2−{[3−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)フェニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−{3−[3−(2−{[2−(ジメチルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]アミノ}ピリミジン−4−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−{2−メチル−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−メチルフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[2−メチル−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−{2−フルオロ−5−[3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−フルオロフェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[2−フルオロ−5−(3−{2−[(2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−7−イソキノリニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[5−(3−{2−[(5−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}−2−メチルフェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−2−(メチルオキシ)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−{3−[6−メチル−3−(2−{[3−(1−ピロリジニルメチル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    N−[3−(3−{2−[(3−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]オキシ}フェニル)アミノ]−4−ピリミジニル}−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)フェニル]−2−(2−チエニル)アセトアミド、及び
    N−{3−[3−(2−{[4−(4−アセチル−1−ピペラジニル)フェニル]アミノ}−4−ピリミジニル)−6−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]フェニル}−2−(2−チエニル)アセトアミド、
    から選択される化合物、又はその医薬上受容可能な塩若しくは溶媒和物。
  3. 哺乳動物における感受性新生物の治療に使用するための請求項1又は2のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
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