JP5101797B2 - 潤滑剤塗布手段を備えたプロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の静電複写プロセスにおける像担持体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を備えるプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
静電複写プロセスを利用した画像形成装置では、プリントされる画像の更なる高画質化が要望されている。この高画質化の流れの中で、潜像を可視化するトナー側の改良としては、高精細画像を形成するために高円形化、小粒径化が進められている。具体的には、粉砕法により製造された粉砕トナーでは、これらの特性に対して限界があるので、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるものが多くなってきている。
ところが、高円形化されたトナーはクリーニング性が悪いことで知られている。従来、粉砕トナーを用いた場合のクリーニング手段としては、トナー像担持体としての感光体表面にクリーニングブレードを摺擦させて、クリーニングブレードのエッジにて感光体表面よりトナーを掻き取るものが用いられている。高円形化されたトナーは、このクリーニングブレードのエッジに引っかからずに転がってクリーニングブレードをすり抜けやすくなっているため、クリーニング性が悪いと考えられる。このような高円形化されたトナーを良好にクリーニングするために、感光体表面に潤滑剤を塗布し、感光体の摩擦係数を下げ、感光体とトナーとの摩擦を低減して感光体よりトナーを掻き取りやすくする方法が知られている。
また、感光体の表面に摺擦させているクリーニングブレードによる加圧により、経時でトナーやトナー外添剤やNOxなどの放電生成物の感光体への付着(フィルミング)がおこってしまい、異常画像が発生することがある。これを防止するためにも、感光体の摩擦係数を十分に下げることが必要であり、感光体に潤滑剤を塗布することは有効である。
また、感光体を帯電する方式としてコロナ方式や接触または近接帯電方式があるが、近年では環境の為、比較的オゾンが発生しにくい接触または近接帯電方式を用いるものが増えてきている。接触または近接帯電方式では、帯電均一性を高めるために交流電圧が重畳された直流電圧を印加させることが行われているが、交流電圧を重畳すると感光体表面を荒らしてしまう。このため、感光体の摩擦係数が大きくなりやすく、上記問題が顕著になってしまう。そこで、交流電圧が重畳された帯電装置を用いたものでは、感光体の摩擦係数を下げるのに潤滑剤を塗布することはさらに重要になっている。
潤滑剤を感光体に塗布する装置としては、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を固形状にした固形潤滑剤と、この固形潤滑剤と感光体とに同時に当接して一方向に回転するブラシロールを備えた潤滑剤塗布装置が知られている。
潤滑剤塗布装置の一例として、特許文献1では、潤滑剤塗布装置としてブラシロールが、7.5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に20000〜60000本/(インチ)の密度で設けたものであり、かつ、前記固形潤滑剤が、鉛筆硬度でH、F、HB又はBの硬度からなるとともに前記ブラシロールに対して1.18N/m以下の圧力で当接されているものが提案されている。この潤滑剤塗布装置は、簡易な機構で固定潤滑剤の消費量(削れ量)をできる限り抑え、固形潤滑剤の塗布を長期にわたり維持させることを課題としている。
特開2003−57996号公報
上述のように、感光体表面に潤滑剤を塗布して感光体の摩擦係数を下げることで、良好なクリーニング性能の維持およびフィルミングの大幅軽減が可能になる。しかしながら、潤滑剤の塗布量が過多になると、異常画像発生や装置の短寿命化という問題が発生する。また、固形潤滑剤が硬すぎると、ブラシローラが固形潤滑剤を削る力が多く必要になる。このため、固形潤滑剤をブラシローラに押し付ける力を大きくするが、固形潤滑剤の割れやブラシの毛倒れが発生しやすくなり、適量の潤滑剤が塗布されなくなるとともに異常画像が発生することある。また、押し付ける手段として簡易な圧縮スプリングを用いる場合には、バネ定数も大きくなり、初期と経時で加圧力の差がでるため、経時で潤滑剤塗布量が変化してしまう。一方、固形潤滑剤が軟らかすぎると、機械稼動時以外でも製造時、二次加工時や搬送時、組立時に欠けや割れが発生しやすくなる。また、潤滑材塗布量が過多になりやすい。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長期に渡って安定して像担持体に適量の潤滑剤を塗布することのできる潤滑剤塗布手段を備えたプロセスカートリッジ、および、画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー像を担持する像担持体と、該像担持体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、該像担持体表面との間に微小間隙を維持して近接対向配置された帯電ローラとが少なくとも一体に支持されて画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、上記潤滑剤塗布手段は、潤滑剤を固形状にした固形潤滑剤と、回転しながら該固形潤滑剤を摺擦して掻き取り該像担持体に塗布するローラ状のブラシと、該固形潤滑剤を該ブラシに押し付ける押圧手段とを備え、該ブラシが5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に1平方インチ当り20000〜100000本の密度で設けたものであり、上記固形潤滑剤を上記ブラシに押し付ける力が2〜12N/mであり、該固形潤滑剤の硬さが測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時で、負荷は0mNから30秒増加させて測定試験力になるようにしたときのマルテンス硬さで40〜70N/mmであることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のプロセスカートリッジにおいて、上記ブラシの材質がポリエステルであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2のプロセスカートリッジにおいて、上記ブラシが絶縁性であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3のプロセスカートリッジにおいて、上記ブラシの上記像担持体に対する周速比が0.8〜1.2の範囲であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面との間に微小間隙を維持して近接対向配置された帯電ローラと、該像担持体に静電潜像を形成する露光装置と、該像担持体に形成された静電潜像をトナー像化する現像装置と、該トナー像を被転写体に転写する転写装置と、該像担持体上に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置と、該像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段とを備えた画像形成装置において、上記潤滑剤塗布手段は、潤滑剤を固形状にした固形潤滑剤と、回転しながら該固形潤滑剤を摺擦して掻き取り該像担持体に塗布するローラ状ブラシと、該固形潤滑剤を該ブラシに押し付ける押圧手段とを備え、該ブラシが5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に1平方インチ当り20000〜100000本の密度で設けたものであり、上記固形潤滑剤を上記ブラシに押し付ける力が2〜12N/mであり、該固形潤滑剤の硬さが測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時で、負荷は0mNから30秒増加させて測定試験力になるようにしたときのマルテンス硬さで40〜70N/mm であることを特徴とするものである。
また、請求6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは平均円形度が0.93以上であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5または6の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは体積平均粒経が3〜8μmで、体積平均粒経(Dv)と個数平均粒経(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項5、6または7の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは形状係数SF−1が100〜180の範囲、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項5、6、7または8の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項5、6、7、8または9の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型材を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在かで架橋および、又は伸長反応させるトナーであることを特徴とするものである。
これらの潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置においては、固形潤滑剤の硬さおよび固形潤滑剤を押し付ける力を規定して長期に渡って安定して適当な量の潤滑剤を像担持体に塗布する。なお、固形潤滑剤のマルテンス硬さは測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時のものである。後述する実験で示すように、固形潤滑剤の硬さがマルテンス硬さで70N/mmより大きい固形潤滑剤を用いると、削るために必要な固形潤滑剤を押し付ける力が大きくなり、固形潤滑剤の割れやブラシの毛倒れ、さらには経時でフィルミングの問題が発生する。また、押圧手段に簡易な圧縮スプリングを用いる場合にはバネ定数も大きくなり、初期と経時で加圧力の差がでるため、経時で潤滑剤塗布不足になる。押し付ける力を変化させても、これらすべてを解決できる条件はなかった。固形潤滑剤の硬さがマルテンス硬さで40〜70N/mmの固形潤滑剤を用いると、押し付ける力が2〜12N/mにおいては、固形潤滑剤の割れやブラシの毛倒れ、フィルミングの発生がなく、安定して潤滑剤塗布が行えた。それ以外の加圧力ではフィルミング、あるいは固形潤滑剤の割れ、欠け、ブラシの毛倒れによる異常画像が発生した。また、マルテンス硬さで40N/mmより小さい固形潤滑剤を用いると、機械稼動時以外でも製造時、二次加工時や搬送時、組立時に欠けや割れが発生しやすくなる。また、軟らかすぎて、像担持体に多く塗布しすぎてしまい、異常画像を発生させてり、像担持体に接触する他の装置に悪影響を与えてしまう。これらのことから、固形潤滑剤のマルテンス硬さで40〜70N/mmのものを用い、固形潤滑剤をブラシに押し付ける力を2〜12N/mとすることで、長期に渡って安定して適当な量の潤滑剤を像担持体に塗布することができる。
請求項1乃至10の発明によれば、長期に渡って安定して像担持体に適量の潤滑剤を塗布することができるという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置であるフルカラーレーザプリンタ(以下、プリンタという)に適用した場合の実施形態について説明する。図1は、このプリンタの内部構成を示す概略構成図である。このプリンタ本体1内には、4個の感光体ユニット2A、2B、2C、2Dを、装置本体1に対してそれぞれ着脱可能に装着している。この感光体ユニット2A、2B、2C、2Dはそれぞれ像担持体としてのドラム状の感光体5を備えている。そして、感光体ユニット2A、2B、2C、2Dに対応させて、それぞれ使用するトナーの色が異なる現像装置10A、10B、10C、10Dを配置している。ここで、感光体ユニット2A、2B、2C、2Dは、同一の構成をしたユニットであり、感光体ユニット2Aはマゼンタ色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Bはシアン色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Cはイエロー色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Dはブラック色に対応する画像を形成する。感光体ユニット2A、2B、2C、2Dは、それぞれ感光体5のまわりに帯電装置としての帯電ローラ14と、クリーニング装置としてのブラシローラとクリーニングブレードとを備えている。この感光体ユニット2A、2B、2C、2Dについては、詳しく後述する。
現像装置10A、10B、10C、10Dは構成が全て同一のものであり、使用するトナーの色のみが異なるものである。そこで、以下各符号の添字A、B、C、Dを省略し、この現像装置10の説明をおこなう。現像装置10内には、トナーとキャリアからなる現像剤を用いる二成分現像装置である。現像装置10は、現像剤を収容する現像剤収容部と、感光体5表面に近接対向するように配置された現像剤担持体としての現像ローラと、現像剤を搬送・撹拌するスクリューと、トナー濃度センサとを備えている。現像ローラは外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成されている。また、トナー濃度センサの出力に応じて、トナー補給装置よりトナーが補給されるよう構成されている。現像ローラは現像剤を担持して感光体5と対向する位置まで搬送し、感光体5上の静電潜像にトナーを供給することによりこれを現像するよう構成されている。
プリンタ本体1の中央には、複数の支持ローラ間に掛け回しされ、矢印A方向に回動可能な転写ベルト3を備えた転写ユニットが配置されている。この転写ベルト3は、各感光体ユニット2A、2B、2C、2Dの各感光体5に接触対向して回動するように配置されている。また、転写ベルト3の内側には転写ブラシ57が各感光体5に対応してそれぞれ設けられている。また、転写ベルト3の転写紙Pの入口付近には、転写紙Pを所定の極性に帯電させる紙吸着ローラ58を設けている。転写ベルト3としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料をシームレスベルトに成型して用いる。これらの材料はそのまま用いたり、カーボンブラック等の導電材により抵抗調整したりすることが可能である。また、これらの樹脂を基層として、スプレーやディッピング等の方法により表層を形成し、積層構造にしても良い。
感光体ユニット2A、2B、2C、2Dの上方には書込みユニット6を配置している。書込みユニット6は、各色毎に用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と、6面のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナと、各光源の光路に配置されたfθレンズ、長尺WTL等のレンズやミラーから構成されている。レーザダイオードから射出されたレーザー光はポリゴンスキャナにより偏向走査され各感光体5上に照射される。
転写ベルト3の下方には両面ユニット7を配置している。両面ユニット7は、対をなす搬送ガイド板45a,45bと、対をなす複数の搬送ローラ46とからなっている。転写紙の両面に画像を形成する両面画像形成モード時には、片面に画像が形成されて反転ユニットの反転搬送路54に搬送されてスイッチバック搬送された転写紙Pを受入れて、それを給紙部に向けて搬送する。
装置本体の左方には、画像形成後の転写紙Pを反転させて排出したり、両面ユニット7へ搬送したりする反転ユニット8を装着している。反転ユニット8は、それぞれ対をなす複数の搬送ローラと、対をなす複数の搬送ガイド板とからなっている。そして、両面画像形成する際の転写紙Pを表裏反転させて両面ユニットへ搬出したり、画像形成後の転写紙Pをそのままの向きで機外に排出したり、表裏を反転させて機外に排出したりする働きをする。給紙カセットが設けられている給紙部には、転写紙Pを1枚ずつ分離して給紙する分離給紙部55,56が、それぞれ設けられている。
また、転写ベルト3と反転ユニット8との間には、画像が転写された転写紙の画像を定着する定着装置9が設けられている。その定着装置9の転写紙搬送方向下流側には、反転排紙路20を分岐させて形成し、そこに搬送した転写紙Pを排紙ローラ対25により排紙トレイ26上に排出可能にしている。
また、装置本体の下部には、上下2段にサイズの異なる転写紙Pを収納可能な給紙カセット11と12をそれぞれ配設している。さらに、装置本体の右側面には、手差しトレイ13を矢示B方向に開閉可能に設け、その手差しトレイを開放することにより、そこから手差し給紙ができるようにしている。
つぎに、上記プリンタの動作を説明する。まず、このプリンタのフルカラー画像形成時の動作について説明する。プリンタがフルカラーの画像データを受け取ると、感光体ユニット2A、2B、2C、2Dの各感光体5が図1中時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その各感光体5の表面が帯電ローラ14により一様に帯電される。ついで、感光体ユニット2A、2B、2C、2Dの各感光体5には、書込みユニットにより各色画像に対応するレーザー光がそれぞれ照射され、各色の画像データに対応した潜像がそれぞれ形成される。各潜像は、各感光体5が回転することにより各現像装置10の位置に達すると、そこで各トナーにより現像されて各色のトナー像が形成される。
一方、給紙カセット11、12或いは手差しトレイ13から給送されたから転写紙Pは搬送され、転写ベルト6の直前に設けられているレジストローラ対59の一時停止位置に送られる。レジストローラ対59は、各感光体5上に形成されているトナー像と一致するタイミングで転写紙Pを転写ベルト3に向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58によりプラスの極性に帯電され、転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。そして、転写紙Pは、転写ベルト3に吸着した状態で搬送されながら、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラック色の各トナー像が順次転写されていき、4色重ね合わせのフルカラーのトナー画像が形成される。
その転写紙Pは、定着装置9で熱と圧力が加えられることによりトナー像が溶融定着される。その後、指定されたモードに応じた排紙系を通って、装置本体上部の排紙トレイ26に反転排紙されたり、定着装置9から直進して反転ユニット8内を通ってストレート排紙されたりする。また、両面画像形成モードが選択されているときには、前述した反転ユニット8内の反転搬送路に送り込まれた後にスイッチバックされて両面ユニット7に搬送され、そこから再給紙されてトナー像形成部で、裏面に画像が形成された後に排出される。以後、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。一方、トナー像転写後の各感光体5の表面は、ブラシローラおよびクリーニングブレードとによりクリーニングされ、次の静電潜像の形成に備えられる。
次に、この画像形成装置の白黒画像形成時の動作を説明する。この画像形成装置が白黒の画像データを受け取ると、紙吸着ローラ58に対向して転写ベルト3を支持している従動ローラが下方に移動し、転写ベルト3がマゼンタ、シアン、イエロー用の感光体5から離間する。ブラック用の感光体5は、図1で時計回り方向に回転し、ブラック用の感光体5の表面が帯電ローラ14により一様に帯電される。そして、さらにブラック用の感光体ユニット2Dの感光体5にはブラックの画像に対応するレーザー光が照射され、潜像が形成される。潜像は、ブラック用の現像装置10の位置に達すると、ブラックのトナーにより現像されてトナー像となる。この際、ブラック以外の3色の画像形成部は停止しており、不要な消耗を防止する。
一方、給紙カセット11、12或いは手差しトレイ13から転写紙Pは給紙され、転写ベルト6の直前に設けられているレジストローラ対59の一時停止位置に送られる。レジストローラ対59は、ブラック用の感光体5上に形成されているトナー像と一致するタイミングで転写紙Pを転写ベルト3に向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58によりプラスの極性に帯電され、転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。そして、転写紙Pは、転写ベルトに吸着した状態で搬送されるので、転写ベルトがマゼンタ、シアン、イエロー用の感光体5から離間していてもブラック用の感光体5まで搬送され、ブラックのトナー像が転写される。転写紙Pを安定して静電吸着搬送するために転写ベルト3は少なくとも表層が高抵抗の材料で構成されている必要がある。転写紙Pは、フルカラー画像の場合と同様に定着装置で定着され、指定されたモードに応じた排紙系を通って処理される。以後、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
次に、感光体ユニット2A、2B、2C、2Dについて詳しく説明する。感光体ユニット2A、2B、2C、2Dは、それぞれ同じ構成、動作をおこなうものである。そこで、以下各符号の添字A、B、C、Dを省略し、感光体ユニット2の説明をおこなう。図2は、感光体ユニット2の概略構成図である。この感光体ユニット2には、それを装置本体に対して着脱する際の基準として、位置決め主基準部51を設けると共に、手前側位置決め従基準部52と奥側位置決め従基準部53とをブラケット50にそれぞれ一体に設け、その感光体ユニット2を装置本体1に装着する際に、それらの基準部により、感光体ユニット2を所定の装着位置に確実に位置決めできるようにしている。上述のように、感光体ユニット2は、感光体5のまわりに、帯電ローラ14と、ブラシローラ15とクリーニングブレード47とを備えている。この実施形態では、感光体5は径φ30mmであり、各感光体はそれぞれ矢示C方向に162mm/secで回転駆動される。
帯電ローラ14は、ギャップ管理部材17を介して感光体5の表面に圧接しており、感光体5との間に微小間隙G(ギャップ)を維持して近接対向するよう配置されている。帯電ローラ14は、直径としては6〜10mm程度のステンレス等の金属からなる芯金上に10〜10Ω・cmの体積抵抗の材料を設けたものである。芯金が6mmよりも細すぎると帯電部材の切削加工時や、感光体に加圧されたときのたわみの影響が無視できなくなり、必要なギャップ精度が得られにくい。また、芯金が10mmより太すぎると、帯電ローラ14が大型化したり、質量が重くなったりする。また、帯電ローラ14の体積抵抗が10Ω・cmより低いと、感光体5にピンホール等の欠陥があった場合に帯電バイアスのリークが発生しやすい。一方、体積抵抗が10Ω・cm高すぎると放電が十分に発生せず均一な帯電電位を得ることができない。この帯電ローラ14には図示しない電源が接続されており、所定の電圧が印加される。印加される電圧は、DC電圧に交流電圧を重畳させた電圧であることが好ましく、感光体5表面をより均一に帯電することができる。また、帯電ローラ14表面をクリーニングするためのクリーニングする部材として、帯電ローラ14の上方に帯電クリーニングローラ49が設けられている。この帯電クリーニングローラ49は直径5mmの芯金にメラミンフォームとよばれる絶縁性スポンジ材質のローラが接着されたものである。帯電クリーニングローラ49は自重のみで帯電ローラ17に回動自由に当接しており、帯電ローラ17の回転に伴い連れまわり方向に回転しながら、帯電ローラ17表面を清掃する。
ブラシローラ15とクリーニングブレード47とは、感光体5に接触するよう配設されている。また、ブラシローラ15についたトナーを弾き飛ばす為のフリッカー装置19、感光体1から除去された廃トナーを廃トナー収納部(図示せず)まで搬送するトナー搬送オーガ48を備えている。ブラシローラ15は、5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に1平方インチ当り20000〜100000本の密度で設けたものである。
また、感光体ユニット2内には、感光体5表面の摩擦係数を低下させるために感光体5表面に塗布する固形潤滑剤16と、固形潤滑剤16をブラシローラ15に押し付けるための加圧手段としての圧縮スプリング60が設けられている。ブラシローラ15は、回転しながら、この固形潤滑剤16を摺擦して削り粉体状としてブラシローラ15のブラシ繊維に付着させる。そして、感光体5との接触部まで搬送し、付着した粉体状の潤滑剤を感光体5の表面に塗布する。
固形潤滑剤16としては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロポロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられる。特に、感光体5の摩擦を低減する効果の大きいステアリン酸金属塩、さらにはステアリン酸亜鉛が一層好ましい。
このように、ブラシローラ15は回転しながら感光体5上の転写残トナーを回収するとともに、感光体1表面に固形潤滑剤16が塗布する潤滑剤塗布手段としての機能を併せ持っている。固形潤滑剤16の塗布により感光体5表面の摩擦係数は低下させられて、最終的にクリーニングブレード47によって残存するトナーが掻き取られ除去される。このため、感光体5表面にダメージを与えることなく、効率的にクリーニングを行うことができる。また、ブラシローラ15は回転しながらクリーニングブレード47によって感光体5から掻き取られ、図中E部に溜まったトナーを抱え込み、フリッカー装置19によってトナーを弾き飛ばしてトナー搬送オーガ48側に移動させる。トナー搬送オーガ48は回転することで、回収した廃トナーを図1に示した廃トナー収納部18に搬送する。
ここで、固形潤滑剤16は、マルテンス硬さで40〜70N/mmのものを用いる。この硬さ測定の際の試験力は、測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時で、負荷は0mNから30秒増加させ試験力になるようにした。なお、測定環境は23℃50%ある。また、固形潤滑剤16を押し付ける力は2〜12N/mとした。マルテンス硬さで70N/mmより大きい固形潤滑剤16を用いると、削るために必要な固形潤滑剤16への加圧力が大きくなり、固形潤滑剤16の割れやブラシの毛倒れの問題が発生する。また、加圧する為の圧縮スプリング60のバネ定数も大きくなり、初期と経時で加圧力の差がでるため、経時で潤滑剤塗布不足になる。また、固形潤滑剤16をブラシローラ15に押し付けるための加圧手段として重りを用いた場合は、スペースが大きくなるというデメリットもある。また、マルテンス硬さで40N/mmより小さい固形潤滑剤16を用いると、機械稼動時以外でも製造時、二次加工時や搬送時、組立時に欠けや割れが発生しやすくなる。また、軟らかすぎて、感光体5に多く塗布しすぎてしまい、帯電ローラ14を汚して帯電ローラ14および帯電クリーニングローラ49の寿命を早めてしまう。これらのことから、固形潤滑剤16は、マルテンス硬さで40〜70N/mmのものを用いるものとする。
また、ブラシローラ15のブラシ材質はポリエステル繊維を用いた。ポリエステル繊維は毛倒れしにくく、経時でも安定して固形潤滑剤16を削り、安定して感光体5に塗布することができる。また、ブラシの材質は絶縁性材料のものを用いる。これにより、コストを下げるとともに、クリーニング性をよくすることができる。
ブラシローラ15は感光体5と接触する部分で同方向に回転させる。この方向に回転させることでブラシローラ15に付着している潤滑剤を、感光体5に衝撃を与えることなく供給することができる。さらに、ブラシローラ15と感光体5との周速比(感光体周速/ブラシローラの周速)は、0.8〜1.2の範囲にあることが好ましい。周速比が0.8未満では潤滑剤の供給量が少なくなり、クリーニング不良やフィルミングが発生する。また、1.2を越えると衝撃で感光体5を傷つけることがあり、感光体5の寿命を短くすることがある。また、小さな衝撃でブラシローラ15から感光体に十分な量の潤滑剤を供給するためには、1.0〜1.1の範囲にあることがさらに好ましい。特に、本実施形態のプリンタのように、交流電圧が重畳された帯電ローラ14を用いたものでは、感光体5の摩擦係数を下げるのに多くの潤滑剤を塗布する必要がある。ここで、上記特許文献1に提案された潤滑剤塗布装置は、潤滑剤の塗布量が少なく、感光体5の摩擦抵抗を十分に下げることはできずに、良好なクリーニング性能やフィルミングを低減する効果が得られなかった。本実施形態のプリンタにおいて、ブラシローラ15と感光体5との周速比(感光体周速/ブラシローラの周速)を0.8〜1.2にすることで、感光体5の摩擦抵抗を十分に下げるのに適量な潤滑剤を塗布して、良好なクリーニング性能やフィルミングの低減をおこなうことができる。
図3に、ランニングにより得られた結果をに示す。縦軸は不具合のランク、横軸が固形潤滑剤16への加圧力である。固形潤滑剤16のマルテンス硬度が40N/mmより小さいものは固形潤滑剤16の割れ、欠けが発生し、異常画像が発生しない加圧力がなかった。マルテンス硬度が70N/mmより大きいものもフィルミング発生またはブラシローラ15の毛倒れが発生し異常画像が発生しない加圧力はなかった。マルテンス硬度が40〜70N/mmのものは加圧力2〜12N/mで60万枚後においてフィルミングが発生しなかった。それ以外の加圧力ではフィルミング、あるいは固形潤滑剤16の割れ、欠け、ブラシローラ15の毛倒れによる異常画像などが発生した。また、固形潤滑剤16や帯電ローラ17の帯電クリーニングローラ49の寿命を考えると加圧力は2〜8N/mの方がさらに望ましい。
次に、感光体5について詳しく説明する。感光体5は、導電性支持体上に下引き層と、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層とを積層形成されたものからなる。
導電性支持体は、体積抵抗10Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属管、あるいはニッケル等の金属をエンドレスベルト状に加工したもの等が用いられる。
下引き層は、一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂、共重合ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラミン、エポキシ等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ等の金属酸化物の微粉末を加えてもよい。この下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
電荷発生層は、電荷発生材料を主成分とする層であり、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、フタロシアニン系顔料等がある。これらの電荷発生材料をポリカーボネート等のバインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン等の溶媒を用いて分散し、分散液を塗布することにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート等により行う。電荷発生層の膜厚は、通常は0.01〜5μmである。
電荷輸送層は、電荷輸送材料及びバインダー樹脂をテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタン等の適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が挙げられる。正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。電荷輸送材料と共に電荷輸送層に使用されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル、エポキシ、メラミン、フェノール等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。電荷輸送層の厚さは、5〜30μmの範囲で所望の感光体特性に応じて適宜選択すればよい。
また、感光体表面に感光層の保護及び耐久性の向上を目的に保護層を形成することができる。保護層の構成としてはバインダー樹脂にフィラーを分散させることで機械的耐久性を向上させることができる。保護層に添加されるフィラーの量は、バインダー樹脂100重量部に対して、10〜70重量部、好ましくは、20〜50重量部である。フィラーの量が、10重量部未満では摩耗が大きく耐久性に劣り、70重量部を越えると感度低下や残留電位上昇が無視できなくなるので望ましくない。保護層に添加するフィラーとしては酸化チタン、シリカ、アルミナ等の金属酸化物の微粉末を用いることができる。フィラーの粒径が大きすぎる場合には露光光が保護層で散乱されるため、解像力が低下し画像品質が劣る。また、フィラーの粒径が小さすぎると耐摩耗性に劣る。したがって保護層に添加するフィラーの粒径としては0.1〜0.8μmが適当である。保護層はフィラーとバインダー樹脂を適当な溶媒を用いて分散し、分散液をスプレーコートにより塗布することにより形成できる。保護層に用いるバインダー樹脂、溶媒としては電荷輸送層と同様の材料を使用することができ、バインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル、エポキシ、メラミン、フェノール等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂があり、溶媒としてはテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタン等を用いることができる。耐久性を向上させるとともに、感光層の静電特性を損なわないために保護層の膜厚としては3〜10μmが望ましい。さらに保護層には、電荷輸送材料や、酸化防止剤等を添加することもできる。
なお、本実施形態のプリンタでは、上述のように感光体5と、帯電装置と、クリーニング装置と、潤滑剤塗布手段とを一体で支持し、画像形成装置本体に着脱自在に形成したプロセスカートリッジとしている。プロセスカートリッジはこの他に現像装置10を含んで構成するものであっても良い。このプロセスカートリッジによって、円形度が高く、また、小粒径のトナーを用いた現像が行われる画像形成プロセスであっても、感光体5上のクリーニングを良好にし、画質の劣化を生じさせることのないプロセスカートリッジとすることができる。また、長期に渡って安定して潤滑剤を感光体5に塗布することによりクリーニング機能を維持することができるため、プロセスカートリッジの寿命向上にもつながる。
次に、本実施形態のプリンタに好適に用いられるトナーについて説明する。トナーは、平均円形度が0.93〜1.00であることが好ましい。円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)で定義され、トナーが真球に近いほど1.00に近い値となる。この円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。平均円形度が0.93〜1.00の範囲では、トナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と感光体との接触面積が小さいために転写性に優れる。一方、従来の装置においては、円形度の高いトナーはブレード方式のクリーニングでは、感光体5とクリーニングブレード47の隙間に入り込みすり抜けやすい。しかしながら、本実施形態のプリンタでは、ブラシローラ15が良好に感光体5表面へ潤滑剤を塗布することで、感光体5表面の摩擦係数を低減させてクリーニングブレード47によって残存トナーを掻き取り、良好なクリーニングを行うことができる。
また、トナーの体積平均粒径が3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にある小粒径で粒径分布も狭いトナーを使用する場合であっても良好なクリーニング性が得られる。トナーは粒径分布を狭くすることで、帯電分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像ができ、また、転写率を高くすることができる。このような小粒径トナーは従来のブレード方式のクリーニングでは、感光体5との付着力にうち勝ってクリーニングすることが困難である。また、小粒径であるとトナーの外添剤微粒子等の含有率が相対的に高くなる傾向にあるため、これらがトナーから脱離して感光体5上にフィルミングが発生しやすい。しかしながら、本実施形態のプリンタでは、ブラシローラ15が良好に感光体5表面へ潤滑剤を塗布することで感光体5表面の摩擦係数を低減させてクリーニングブレード47のクリーニング性能を向上させることができる。
また、トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはブレード方式のクリーニングではクリーニング不良を起こしやすいが、本発明の潤滑剤塗布装置により、ブラシローラ15が良好に感光体5表面へ潤滑剤を塗布することで感光体5表面の摩擦係数を低減させて良好なクリーニングを行うことができる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
さらに、このプリンタに用いるトナーの形状は略球形状であってもよい。トナーの形状は、以下の形状規定によって表すことができる。略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、例えば以下の方法により測定することができる。即ち、トナーを平滑な測定面上に均一に分散付着させ、該トナーの粒子100個について、カラーレーザー顕微鏡「VK−8500」(キーエンス社製)により500倍に拡大して、該100個のトナー粒子の長軸r1(μm)、短軸r2(μm)、厚さr3(μm)を測定し、それらの算術平均値から求めることができる。
また、このようなトナーとしては、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。
特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
以上、本実施形態で述べたように、5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に1平方インチ当り20000〜100000本の密度で設けたブラシローラ15により固形潤滑剤16を摺擦して掻き取って感光体5に塗布する装置において、固形潤滑剤をブラシに押し付ける力が2〜12N/mであり、固形潤滑剤の硬さを測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時のマルテンス硬さで40〜70N/mmとする。この条件下では、固形潤滑剤が硬すぎて、ブラシに押し付ける力が強くなり、固形潤滑剤の割れやブラシの毛倒れ、さらには経時でフィルミングの問題や潤滑剤塗布不足等の問題を起こすことがない。また、固形潤滑剤が軟らかすぎて、機械稼動時以外に固形潤滑剤の欠けや割れが発生や、感光体はの塗布過多による異常画像の発生等の問題を起こすことがない。よって、長期に渡って安定して適当な量の潤滑剤を感光体5に塗布することができる。
また、ブラシローラ15の材質としてポリエステルを用いる。ポリエステルは毛倒れしにくく、経時でも安定して固形潤滑剤16を削り感光体5に塗布することができる。
また、ブラシの材質は絶縁性材料のものを用いる。これにより、コストを下げるとともに、クリーニング性をよくすることができる。
また、ブラシローラ15と感光体5との周速比(感光体周速/ブラシローラの周速)は、0.8〜1.2の範囲とする。周速比が0.8未満では潤滑剤の供給量が少なくなり、フィルミングやクリーニング不良が発生する。また、1.2を越えると衝撃で感光体5を傷つけることがあり、感光体5の寿命を短くすることがある。特に、本実施形態のプリンタのように、交流電圧が重畳された帯電ローラ14を用いたものでは、感光体5表面が荒らされるため、摩擦係数を下げるのに潤滑剤塗布量を多くする必要がある。このプリンタにおいて、ブラシローラ15と感光体5との周速比(感光体周速/ブラシローラの周速)を0.8〜1.2にすることで、感光体5の摩擦抵抗を十分に下げるのに適量な潤滑剤を塗布して、良好なクリーニング性能やフィルミングの低減をおこなうことができる。
また、感光体5と固形潤滑剤16と、潤滑剤塗布手段とクリーニング手段としてのブラシローラ15とが少なくとも一体に支持されてプリンタ本体1に着脱可能なプロセスカートリッジである感光体ユニット2とする。このような感光体ユニット2を用いることで、長期に渡って安定して適当な量の潤滑剤を感光体1に塗布することができ、感光体ユニット2を長寿命化することができる。
また、感光体1と、帯電ローラ14と、書込みユニット6と、現像装置10と、転写装置と、クリーニング装置とを備えたプリンタにおいて、上記潤滑剤塗布手段を用いる。このようなプリンタ1を用いることで、長期に渡って安定して適当な量の潤滑剤を感光体1に塗布することができる。よって、クリーニング不良、フィルミングを抑え、長期に渡って高画質な画像を得ることができる。
また、本実施形態のプリンタではトナーの平均円形度が0.93以上のものを用いる。平均円形度が0.93以上のトナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と感光体との接触面積が小さいために転写性に優れる。しかし、従来の装置においてはクリーニング性に劣るが、本実施形態のプリンタでは、良好に感光体5表面へ潤滑剤を塗布することで、良好なクリーニング性を得ることができる。
また、本実施形態のプリンタでは、トナーの体積平均粒経が3〜8μmで、体積平均粒経(Dv)と個数平均粒経(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲ものを用いる。1.00〜1.40の範囲にある小粒径で粒径分布も狭いトナーを使用する場合であっても良好なクリーニング性が得られる。トナーは粒径分布を狭くすることで、帯電分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像ができ、また、転写率を高くすることができる。このような小粒径トナーは従来の装置では、感光体5との付着力にうち勝ってクリーニングすることが困難である。また、小粒径であるとトナーの外添剤微粒子等の含有率が相対的に高くなる傾向にあるため、これらがトナーから脱離して感光体5上にフィルミングが発生しやすい。しかしながら、本実施形態のプリンタでは、ブラシローラ15が良好に感光体5表面へ潤滑剤を塗布することで感光体5表面の摩擦係数を低減させてクリーニングブレード47のクリーニング性能を向上させることができる。
また、本実施形態のプリンタでは、トナーは形状係数SF−1が100〜180の範囲、形状係数SF−2が100〜180の範囲のものを用いる。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体5との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体5との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーは従来の装置ではクリーニング不良を起こしやすいが、本実施形態のプリンタでは、ブラシローラ15が良好に感光体5表面へ潤滑剤を塗布することで感光体5表面の摩擦係数を低減させて良好なクリーニングを行うことができる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
また、本実施形態のプリンタでは、トナーは長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足するものを用いる。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
また、本実施形態のプリンタでは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型材を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在かで架橋および、又は伸長反応させるトナーを用いる。このような重合法によって作られたトナーはトナー1粒づつの対電荷質量比が揃っているので、転写効率を高くすることができ、高画質な画像が得られる。また、クリーニングブレード47に入力する転写残トナー量を少なくすることができるので、クリーニング性も向上する。
本実施形態に係るプリンタの内部構成を示す概略構成図。 同プリンタの感光体ユニットの概略構成を示す概略構成図。 加圧力と画像ランクとの関係を示す特性図。
符号の説明
1 プリンタ本体
2A、2B、2C、2D 感光体ユニット
3 転写ベルト
5 感光体
6 書込みユニット
7 両面ユニット
8 反転ユニット
9 定着装置
10A、10B、10C、10D 現像装置
11、12 給紙カセット
13 手差しトレイ
14 帯電ローラ
15 ブラシローラ
16 固形潤滑剤
17 ギャップ管理部材
18 廃トナー廃トナー収納部
19 フリッカー装置
20 反転排紙路
25 ローラ対
26 排紙トレイ
45a、45b 搬送ガイド板
46 搬送ローラ
47 クリーニングブレード
48 トナー搬送オーガ
49 帯電クリーニングローラ
50 ブラケット
51 位置決め主基準部
52 手前側位置決め従基準部
53 奥側位置決め従基準部
55、56 分離給紙部
58 紙吸着ローラ
59 レジストローラ対
60 圧縮スプリング
P 転写紙

Claims (10)

  1. トナー像を担持する像担持体と、該像担持体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、該像担持体表面との間に微小間隙を維持して近接対向配置され直流に交流を重畳した電圧が印加される帯電ローラとが少なくとも一体に支持されて画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    上記潤滑剤塗布手段は、潤滑剤を固形状にした固形潤滑剤と、回転しながら該固形潤滑剤を摺擦して掻き取り該像担持体に塗布するローラ状ブラシと、該固形潤滑剤を該ブラシに押し付ける押圧手段とを備え、該ブラシが5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に1平方インチ当り20000〜100000本の密度で設けたものであり、
    上記固形潤滑剤を上記ブラシに押し付ける力が2〜12N/mであり、該固形潤滑剤の硬さが測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時で、負荷は0mNから30秒増加させて測定試験力になるようにしたときのマルテンス硬さで40〜70N/mmであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 請求項1のプロセスカートリッジにおいて、上記ブラシの材質がポリエステルであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  3. 請求項1または2のプロセスカートリッジにおいて、上記ブラシが絶縁性であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1、2または3のプロセスカートリッジにおいて、上記ブラシの上記像担持体に対する周速比が0.8〜1.2の範囲であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面との間に微小間隙を維持して近接対向配置され直流に交流を重畳した電圧が印加される帯電ローラと、該像担持体に静電潜像を形成する露光装置と、該像担持体に形成された静電潜像をトナー像化する現像装置と、該トナー像を被転写体に転写する転写装置と、該像担持体上に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置と、該像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段とを備えた画像形成装置において、
    上記潤滑剤塗布手段は、潤滑剤を固形状にした固形潤滑剤と、回転しながら該固形潤滑剤を摺擦して掻き取り該像担持体に塗布するローラ状ブラシと、該固形潤滑剤を該ブラシに押し付ける押圧手段とを備え、該ブラシが5〜15デニールのブラシ繊維を回転支持軸の周面に1平方インチ当り20000〜100000本の密度で設けたものであり、
    上記固形潤滑剤を上記ブラシに押し付ける力が2〜12N/mであり、該固形潤滑剤の硬さが測定試験力50mN、負荷所要時間30秒時で、負荷は0mNから30秒増加させて測定試験力になるようにしたときのマルテンス硬さで40〜70N/mm であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは平均円形度が0.93以上であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5または6の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは体積平均粒経が3〜8μmで、体積平均粒経(Dv)と個数平均粒経(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5、6または7の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは形状係数SF−1が100〜180の範囲、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項5、6、7または8の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項5、6、7、8または9の画像形成装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型材を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在かで架橋および、又は伸長反応させるトナーであることを特徴とする画像形成装置。
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