JP4842729B2 - 画像形成装置の制御方法、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置の制御方法と、その制御方法を備えた複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置に関する。
感光体等からなる像担持体を帯電手段で均一に帯電し、光書込装置等の潜像形成手段で像担持体の表面に潜像を形成した後、該像担持体上の潜像を現像手段のトナーで現像してトナー像化し、像担持体上に形成されたトナー像を転写手段で転写材上に直接または中間転写体を介して転写し、画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置が知られており、複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等として普及している。
このような画像形成装置においては、高画質化のため、現像に用いるトナーの小粒径化及び高円形度化が進められている。粉砕法により製造されたトナーでは、これらの特性に限界があるため、小粒径化が可能な懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーが採用されつつある。
一般に円形度の高いトナーはクリーニング性が悪いことで知られている。これは、トナーがクリーニングブレードのエッジに引っかからずに転がってしまうため、クリーニングブレードをすり抜けやすくなっていることに起因する。このようなクリーニング性が悪いトナーでは接触帯電式の帯電手段(例えば帯電ローラ)が汚れやすく、経時で帯電ムラによる異常画像が発生する。
この問題に対して、帯電ローラにクリーナを搭載することで帯電ローラの汚れを取り除くこと(例えば特許文献1参照)や、非接触帯電あるいは近接帯電とすることで帯電ローラに汚れを付きにくくするなどの工夫がされてきた(例えば特許文献2参照)。その一方、制御面で帯電ローラの汚れによる異常画像の防止を行う工夫は殆どなされていない。
特開2004−361916公報 特開2004−170527公報
帯電ローラにトナーや、トナー外添剤、紙粉、感光体潤滑剤なとの異物が付着することによって異常画像が発生するという課題がある。この課題に対しては、前述したように帯電ローラにクリーナを載せるなどして帯電ローラに付着した異物を取ることや、帯電ローラと感光体とを非接触にする非接触帯電方式、あるいはわずかに接触させる近接帯電方式にして、帯電ローラに異物が付着しにくくすることで改善することができる。しかし、最近では環境の面でもユニットの寿命をさらに長寿命化することが必要となってきており、前述した対策よりも、より大きな効果が必要となってきている。また、機械の高速化も求められており、帯電電位と現像バイアスの差である地肌ポテンシャルが一定の場合は、高速化すると帯電ローラの汚れによる異常画像がよりはっきりと出てくる。地肌ポテンシャルを高くすると帯電ローラの汚れによる異常画像や地汚れを低減させることができるが、感光体へのキャリア付着が多くなる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、像担持体の地肌ポテンシャルを所定の条件で変えることにより、像担持体へのキャリア付着を最小限にとどめながら、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止し、帯電手段の寿命を延ばすことができる制御方法を提供すること、及び、その制御方法を備えることにより異常画像や地汚れの発生を防止することができ、高画質化を達成することができる画像形成装置を提供することを目的とし、さらには、その画像形成装置に装備され、像担持体や帯電手段等を交換するときの利便性を向上させることができるプロセスカートリッジを提供すること、さらには、前記画像形成装置に用いられ、高画質化、クリーニング性の向上、帯電手段の長寿命化等を図ることができる特性のトナーを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第1の手段は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像形成手段により前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像してトナー像化する現像手段と、該現像手段により前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写手段とを備えた画像形成装置の制御方法であって、前記像担持体の線速が可変であり、前記像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値を、前記像担持体の線速によって変える画像形成装置の制御方法において、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が、前記像担持体の線速の速い方が高いことを特徴とする。
本発明の第の手段は、第1の手段の画像形成装置の制御方法において、前記転写手段が前記転写材に流す転写電流が変化する場合には、前記像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値、前記転写手段が前記転写材に流す転写電流によって変えることを特徴とする。
また、本発明の第の手段は、第の手段の画像形成装置の制御方法において、前記転写電流値の高い方が前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が高いことを特徴とする。
本発明の第の手段は、第1の手段の画像形成装置の制御方法において、前記像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値が、前記像担持体の回転数及び/又は転写材の通過枚数によって可変であることを特徴とする。
また、本発明の第の手段は、第の手段の画像形成装置の制御方法において、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値、前記像担持体の回転数が多い方及び/又は転写材の通過枚数の多い方が、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が大きくなることを特徴とする。
本発明の第の手段は、第または第の手段の画像形成装置の制御方法において、前記転写手段が前記転写材に流す転写電流が変化する場合には、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値は、前記転写手段が前記転写材に流す転写電流によって変えることを特徴とする。
さらに本発明の第の手段は、第1〜第のいずれか1つの手段の画像形成装置の制御方法において、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値を設定する際、変化させるのは前記像担持体を帯電する帯電手段の帯電バイアスであることを特徴とする。
本発明の第の手段は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像形成手段により前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像してトナー像化する現像手段と、該現像手段により前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、第1〜第のいずれか1つの手段の制御方法を備えたことを特徴とする。
本発明の第の手段は、第の手段の画像形成装置において、前記帯電手段は帯電ローラであることを特徴とする。
また、本発明の第10の手段は、第の手段の画像形成装置において、前記帯電ローラは前記像担持体に対し非接触で配置されることを特徴とする。
さらに本発明の第11の手段は、第または第10の手段の画像形成装置において、前記帯電ローラには直流(DC)電圧に交流(AC)電圧を重畳して印加することを特徴とする。
本発明の第1の参考手段は、第8〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に装備されるプロセスカートリッジにおいて、少なくとも前記像担持体と前記帯電手段が一体となって構成されていることを特徴とする。
本発明の第2の参考手段は、第8〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に用いられるトナーであって、平均円形度が0.93以上であることを特徴とする。
また、本発明の第3の参考手段は、第8〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に用いられるトナーであって、体積平均粒経(Dv)が3〜8μmであり、前記体積平均粒経(Dv)と個数平均粒経(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。
さらに本発明の第4の参考手段は、第8〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に用いられるトナーであって、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする。
本発明の第5の参考手段は、第8〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に用いられるトナーであって、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲であり、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であり、
長軸r1≧短軸r2≧厚さr3
の関係を満足することを特徴とする。
また、本発明の第6の参考手段は、第8〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に用いられるトナーであって、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型材を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置においては、像担持体の地肌ポテンシャル(地肌部帯電電位−現像バイアス)の目標値または設定値が固定されていると、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れについて、像担持体の線速による差が発生する。これは、実際の地肌ポテンシャル値が線速によって目標の地肌ポテンシャル値と異なってしまうためである。そこで第1の手段の制御方法では、像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値を、像担持体の線速によって変えることを特徴としており、あらかじめ地肌ポテンシャルの目標値または設定値を、像担持体の線速によって変えておくことにより、実際の地肌ポテンシャルを狙いのものにすることができ、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの線速差を低減し、それらの発生を防止することができる。
また、地肌ポテンシャルの目標値または設定値が固定されていると、像担持体の線速は速い方が帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れが悪くなる。そこで第の手段の制御方法では、地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が、像担持体の線速の速い方が高いことを特徴としており、線速が速い条件の地肌ポテンシャルの目標値を線速が遅い条件のものよりも上げることによって、線速が速い条件での帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止することができる。
本発明に係る画像形成装置においては、転写電流を大きくすると、転写手段通過後の像担持体電位は高くなる。そのため、像担持体を再帯電させにくくなり、実際の地肌ポテンシャルが低くなって帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れが発生しやすくなる。そこで第の手段の制御方法では、第1の手段の制御方法において、前記転写手段が前記転写材に流す転写電流が変化する場合には、像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値は、転写手段が転写材に流す転写電流によって変えることを特徴としており、転写電流値によって地肌ポテンシャルの目標値を可変にすることにより、各々の転写電流条件で帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れを防止することができる。
また、第の手段の制御方法では、第の手段の制御方法において、転写電流値の高い方が地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が高いことを特徴としており、転写電流値の高い条件の地肌ポテンシャルの目標値を大きくすることによって、各々の転写電流条件で、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れを防止することができる。
本発明に係る画像形成装置においては、帯電手段の汚れによって経時で異常画像が発生する。そこで第の手段の制御方法では、第1の手段の制御方法において、像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値が、像担持体の回転数及び/又は転写材の通過枚数によって可変であることを特徴としており、経時において、初期よりも地肌ポテンシャルの目標値または設定値を上げることによって帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止することができる。
また、第の手段の制御方法では、第の手段の制御方法において、地肌ポテンシャルの目標値または設定値、像担持体の回転数が多い方及び/又は転写材の通過枚数の多い方が、地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が大きくなることを特徴としており、経時において、初期よりも地肌ポテンシャルの目標値または設定値を上げることによって帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止することができる。
本発明に係る帯電手段を備えた画像形成装置は汚れによって経時で異常画像が発生する。そこで第4または第5の手段の制御方法において、像担持体の線速が可変であり、地肌ポテンシャルの目標値または設定値を像担持体の線速によって変えることができ、経時において、初期よりも地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値を上げることによって、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止することができる。
また、像担持体の線速によって帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの差が発生するが、それは実際の地肌ポテンシャルが線速によって地肌ポテンシャルの目標値または設定値と異なってしまうためである。そこで、上記のように、あらかじめ地肌ポテンシャルの目標値または設定値を線速によって変えておくことにより、実際の地肌ポテンシャルを狙いのものにすることができる。よって、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れについて、径時での線速による差を低減することができ、それらの発生を防止することができる。
本発明に係る帯電手段を備えた画像形成装置は汚れによって経時で異常画像が発生する。そこで第の手段の制御方法では、第または第の手段の制御方法において、前記転写手段が転写材に流す転写電流が変化する場合には、地肌ポテンシャルの目標値または設定値は、転写手段が転写材に流す転写電流によって変えることを特徴としており、経時において、初期よりも地肌ポテンシャルの目標値または設定値を上げることによって、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止することができる。
また、転写電流を大きくすると、転写手段通過後の像担持体電位は高くなるが、そのため、像担持体を再帯電させにくくなり、実際の地肌ポテンシャルが低くなって帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れが発生しやすくなる。そこで、上記のように、転写電流値によって地肌ポテンシャルの目標値または設定値を可変にすることにより、経時における各々の転写電流条件で、帯電手段の汚れによる異常画像や地汚れの発生を防止することができる。
の手段の制御方法では、第1〜第のいずれか1つの手段の制御方法において、地肌ポテンシャルの目標値または設定値を設定する際、変化させるのは像担持体を帯電する帯電手段の帯電バイアスであることを特徴としており、地肌ポテンシャルの目標値または設定値を変える際に帯電バイアスを変化させ、現像バイアスを固定することによって安定してトナーを像担持体に現像することができる。
の手段の画像形成装置では、第1〜第のいずれか1つの手段の制御方法を備えたことを特徴としており、上記と同様の効果を得ることができる。
また、第の手段の画像形成装置では、第の手段の画像形成装置において、帯電手段は帯電ローラであることにより、オゾンの発生を抑えることができ、窒素酸化ヴ津(NOx)などの放電生成物が像担持体に付着するのを軽減することができる。
また、第10の手段の画像形成装置では、第の手段の画像形成装置において、帯電ローラは像担持体に対し非接触で配置されることにより、帯電ローラに付着するトナー、トナー外添剤、紙粉などの異物を付着しにくくすることができる。
さらに第11の手段の画像形成装置では、第または第10の手段の画像形成装置において、帯電ローラには直流(DC)電圧に交流(AC)電圧を重畳して印加することにより、像担持体表面をより均一に帯電することができる。
第1の参考手段のプロセスカートリッジでは、少なくとも像担持体と帯電手段が一体となって構成されていることにより、像胆持体と帯電手段を一体で交換可能とすることで、ユーザーでも容易に交換が可能となり、像担持体や帯電手段を交換するときの利便性を向上させることができる。
第2の参考手段のトナーでは、平均円形度が0.93以上であることを特徴としており、平均円形度が0.93以上の範囲では、トナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と像担持体との接触面積が小さいために転写性に優れ、高品位の画質が得られる。しかし、平均円形度が大きいトナーはクリーニングしづらく、帯電手段を汚しやすい。しかし、第〜第11のいずれか1つの手段の画像形成装置に用いれば、帯電手段の寿命を延ばすことができる。
また、第3の参考手段のトナーでは、体積平均粒経(Dv)が3〜8μmであり、前記体積平均粒経(Dv)と個数平均粒経(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴としており、小粒径トナーを用いることで潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。また、粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。転写率が高くなることで清掃用ブレードへの入力が少なくなるため清掃用ブレードの寿命を延ばすことができる。また、逆帯電トナーの量も減らせるため、帯電装置の汚染を軽減でき、寿命を延ばすことができる。
ところで、トナーの形状係数SF−1とSF−2は小さいとクリーニングブレードと像担持体との間に入り込みやすくなりクリーニング性は低下し、ブレード、像担持体、帯電手段の寿命も短くなる。また、SF−1とSF−2が大きいと画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。そこで第4の参考手段のトナーでは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴としており、上記の条件をみたすことにより、高画質化およびクリーニング性の両立が可能となり、帯電手段の寿命も延ばすことができる。
第5の参考手段のトナーでは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲であり、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であり、
長軸r1≧短軸r2≧厚さr3
の関係を満足することを特徴としており、上記の条件を満たすことにより、高画質化およびクリーニング性の両立が可能となり、帯電手段の寿命を延ばすことが可能となる。
また、第6の参考手段のトナーでは、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型材を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることを特徴としており、重合法によって作られたトナーはトナー1粒づつの対電荷質量比が揃っているので、転写効率を高くすることができる。そのため、像担持体上の清掃用ブレードに入力するトナー量が少ないので、クリーニング性が向上し、帯電手段の汚れも軽減され、帯電手段の寿命を延ばすことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略全体構成図であり、本発明をタンデム型のフルカラープリンタに適用した例である。なお、図1はフルカラープリンタの例であるが、これはフルカラープロッタとしても用いることができ、また、装置本体1の上部に画像読取装置(スキャナ)を装備し、装置本体内に画像処理部を設けることにより、プリンタ兼用のフルカラー複写機とすることができる。さらに、通信機能を付加し、電話回線や光ケーブル、LAN等と接続することにより、フルカラーファクシミリ、フルカラー複合機として機能させることができる。
図1において、装置本体1内には、4個の像担持体ユニットである感光体ユニット2A,2B,2C及び2Dを、装置本体1に対してそれぞれ着脱可能に装着している。装置本体1の中央には、転写ベルト3を複数のローラ間に矢示A方向に回動可能に装着した転写ユニットを配置している。転写ベルト3の内側には4つの転写ブラシ57が4個の像担持体(感光体)5に対応してそれぞれ設けられている。その転写ベルト3の上側の面に、感光体ユニット2A,2B,2C,2Dにそれぞれ設けられている感光体5が接触するように配置している。そして、その感光体ユニット2A〜2Dに対応させて、それぞれ使用するトナーの色が異なる現像装置10A〜10Dを配置している。
現像装置10A〜10Dは、構成が全て同一のものであり、それらは使用するトナーの色のみが異なる二成分現像方式の現像装置である。そして、現像装置10Aはマゼンタ(M)色のトナーを使用し、現像装置10Bはシアン(C)色のトナーを使用し、現像装置10Cはイエロー(Y)色のトナーを使用し、現像装置10Dはブラック(Bk)色のトナーをそれぞれ使用する。そして、その各色の現像装置内には、トナーとキャリアからなる二成分現像剤が収容されている。
各現像装置10A〜10Dは、感光体5に対向した現像ローラ、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー、トナー濃度センサ等から構成される。現像ローラは外側の回転自在のスリーブと、そのスリーブの内側に固定された複数の磁石(または複数の磁極が着磁されたマグネットローラ)から構成されている。また、トナー濃度センサの出力に応じて、図示しないトナー補給装置よりトナーが補給される。
感光体ユニット2A〜2Dの上方には、潜像形成手段である光書込みユニット6を配置しており、転写ベルト3の下方には両面ユニット7を配置している。このプリンタは、装置本体の左方に、画像形成後の転写紙Pを反転させて排出したり、両面ユニットへ搬送したりする反転ユニット8を装着している。
光書込みユニット6は、各色毎に用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と第1光学系(カップリングレンズ、アパーチャ、シリンドリカルレンズ等で構成されるビーム整形用の光学系)、多面(例えば6面)のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナと、ポリゴンスキャナから各感光体に至る光路に配置された第2光学系(fθレンズ、長尺樽型トロイダルレンズ(WTL)等のレンズやミラーから構成される走査結像用の光学系)とで構成されている。各光源(レーザダイオード)から射出されたレーザー光は第1光学系でビーム整形された後、ポリゴンスキャナにより偏向走査され、第2光学系で微小なスポット光に集光されて各感光体上に照射される。
両面ユニット7は、対をなす搬送ガイド板45a,45bと、対をなす複数(この例では4組)の搬送ローラ46とからなり、転写紙Pの両面に画像を形成する両面画像形成モード時には、片面に画像が形成されて反転ユニット8の反転搬送路54に搬送されてスイッチバック搬送された転写紙Pを受入れて、それを給紙部に向けて搬送する。
反転ユニット8は、それぞれ対をなす複数の搬送ローラと、対をなす複数の搬送ガイド板とからなり、上述したように両面画像形成する際の転写紙Pを表裏反転させて両面ユニット7へ搬出したり、画像形成後の転写紙Pをそのままの向きで機外に排出したり、表裏を反転させて機外に排出したりする働きをする。給紙カセット11,12が設けられている給紙部には、転写紙Pを1枚ずつ分離して給紙する分離給紙部55,56が、それぞれ設けられている。
転写ベルト3と反転ユニット8との間には、画像が転写された転写紙Pの画像を定着する定着装置9が設けられている。その定着装置9の転写紙搬送方向下流側には、反転排紙路20を分岐させて形成し、そこに搬送した転写紙Pを排紙ローラ対25により排紙トレイ26上に排出可能にしている。
装置本体1の下部には、上下2段にサイズの異なる転写紙Pを収納可能な給紙カセット11と12を、それぞれ配設している。さらに、装置本体1の右側面には、手差しトレイ13を矢示B方向に開閉可能に設け、その手差しトレイ13を開放することにより、そこから手差し給紙ができるようにしている。
感光体ユニット2A〜2Dは、同一の構成をしたユニットであり、感光体ユニット2Aはマゼンタ(M)色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Bはシアン(C)色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Cはイエロー(Y)色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Dはブラック(Bk)色に対応する画像を形成する。
次に図1に示す構成の画像形成装置(カラープリンタ)の動作を説明する。
まず、この画像形成装置のフルカラー画像形成時の動作を説明する。この画像形成装置がフルカラーの画像データを受け取ると、各感光体5が図1で時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その各感光体5の表面が帯電ローラにより一様に帯電される。そして、感光体ユニット2Aの感光体には、光書込みユニット6によりマゼンタの画像に対応するレーザ光が、感光体ユニット2Bの感光体にはシアンの画像に対応するレーザ光が、感光体ユニット2Cの感光体にはイエローの画像に対応するレーザ光が、さらに感光体ユニット2Dの感光体にはブラックの画像に対応するレーザ光がそれぞれ照射され、各色の画像データに対応した潜像がそれぞれ形成される。各潜像は、感光体5が回転することにより現像装置10A,10B,10C及び10Dの位置に達すると、そこでマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各トナーにより現像されて、4色のトナー像となる。
一方、給紙カセット11又は12から転写紙Pが分離給紙部55又は56により給紙され、それが転写ベルト3の直前に設けられているレジストローラ対59により、各感光体上に形成されているトナー像と一致するタイミングで搬送される。転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58によりプラスの極性に帯電され、それにより転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。そして、転写紙Pは、転写ベルト3に吸着した状態で搬送されながら、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラック色の各トナー像が順次転写されていき、4色重ね合わせのフルカラーのトナー画像が形成される。
そのフルカラーのトナー画像が形成(転写)された転写紙Pは、定着装置9で熱と圧力が加えられることによりトナー像が溶融定着され、その後は指定されたモードに応じた排紙系を通って、装置本体上部の排紙トレイ26に反転排紙されたり、定着装置9から直進して反転ユニット8内を通ってストレート排紙されたり、あるいは、両面画像形成モードが選択されているときには、前述した反転ユニット8内の反転搬送路54に送り込まれた後にスイッチバックされて両面ユニット7に搬送され、そこから再給紙されて感光体ユニット2A〜2Dが設けられている作像部で、上記と同様に裏面に画像が形成された後に排出される。以後、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
次に、この画像形成装置の白黒画像形成時の動作を説明する。この画像形成装置が白黒の画像データを受け取ると、紙吸着ローラ58に対向して転写ベルト3を支持している従動ローラが下方に移動し、転写ベルトがマゼンタ、シアン、イエローの感光体から離間する。ブラックの感光体が図1で時計回り方向に回転し、ブラック感光体の表面が帯電ローラにより一様に帯電される。そして、さらに感光体ユニット2Dの感光体にはブラックの画像に対応するレーザ光が照射され、潜像が形成される。潜像は、現像装置10Dの位置に達すると、ブラックのトナーにより現像されてトナー像となる。この際、ブラック以外の3色の画像形成部は停止しており、不要な消耗を防止する。
一方、給紙カセット11又は12から転写紙Pが分離給紙部55又は56により給紙され、それが転写ベルト3の直前に設けられているレジストローラ対59により、ブラック感光体上に形成されているトナー像と一致するタイミングで搬送される。転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58により帯電され、それにより転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。そして、転写紙Pは、転写ベルト3に吸着した状態で搬送されるので、転写ベルト3がマゼンタ、シアン、イエローの感光体から離間していてもブラックの感光体まで搬送され、ブラックのトナー像が転写される。転写紙Pを安定して静電吸着搬送するために転写ベルト3は少なくとも表層が高抵抗の材料で構成されている必要がある。その転写紙Pは、フルカラー画像の場合と同様に定着装置9で定着され、指定されたモードに応じた排紙系を通って処理される。以後、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
転写ベルト3の材質としてはポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料をシームレスベルトに成型し使用することができる。これらの材料はそのまま用いたり、カーボンブラック等の導電材により抵抗調整したりすることが可能である。また、これらの樹脂を基層として、スプレーやディッピング等の方法により表層を形成し、積層構造にしても良い。
次に、図2は図1に示す画像形成装置(フルカラープリンタ)に装備される感光体ユニット(プロセスカートリッジ)の構成例を示す断面図である。感光体ユニット2A〜2Dは、図2に示すように帯電ローラ17と、静電潜像が形成される感光体5と、その感光体5の表面をクリーニングするブラシローラ15とクリーニングブレード47と、ブラシローラ15についたトナーを弾き飛ばすためのフリッカー装置19、固形潤滑剤16から構成されている。帯電ローラ17にはローラ表面をクリーニングするための帯電クリーニングローラ49が当接している。クリーニングブレード47により掻き落とされE部に溜まったトナーをブラシローラ15が回転して抱え込み、フリッカー装置19によってトナーを弾き飛ばしてトナー搬送オーガ48側に移動させ、そのトナー搬送オーガ48を回転させることにより回収した廃トナーを、図1に示した廃トナー収納部18に搬送するように構成されている。この実施例では、感光体5の直径は30mmであり、各感光体はそれぞれ矢示C方向に線速162mm/secで回転する。
ブラシローラ15は、感光体5に対向して配置され、クリーニングブレード47によって掻き取られ、E部に溜まったトナーをトナー搬送オーガ48に排出する働き、及び固形潤滑剤16を削って感光体5に塗布する働きを持つ。
帯電ローラ17は、感光体5に対向してその感光体5を帯電する役目をなす。この帯電ローラ17は、ギャップ管理部材14を介して感光体5の表面に圧接しており、帯電ローラ17は感光体5の表面から微小間隙G(ギャップ)を開け、その感光体5に対して非接触状態で位置している。帯電ローラ17の芯金はステンレス等の金属が用いられる。芯金が細すぎると帯電ローラ17の切削加工時や、感光体5に加圧されたときのたわみの影響が無視できなくなり、必要なギャップ精度が得られにくい。また、芯金が太すぎる場合には帯電ローラ17が大型化したり、質量が重くなったりする問題があるため、芯金の直径としては6〜10mm程度が望ましい。
帯電ローラ17は10〜10Ωcmの体積抵抗を持つ材料が好ましい。抵抗が低すぎると感光体5にピンホール等の欠陥があった場合に帯電バイアスのリークが発生しやすく、抵抗が高すぎると放電が十分に発生せず均一な帯電電位を得ることができない。
帯電ローラ17は図示しない電源と接続されており、所定の電圧が印加される。その電圧は、直流(DC)電圧のみでもよいが、DC電圧に交流(AC)電圧を重畳させた電圧であることが好ましい。交流電圧を印加することにより、感光体5表面をより均一に帯電することができる。
帯電ローラ17はクリーニングブレード47をすり抜けたトナー、外添剤、紙粉などの異物によって経時で汚れてくる。そのため、帯電ローラ17をクリーニングする部材として、帯電ローラ17の上方に帯電クリーニングローラ49が配置されている。この帯電クリーニングローラ49は直径5mmの芯金にメラミンフォームとよばれる絶縁性スポンジ材質のローラが接着されたものである。帯電クリーニングローラ49は自重のみで帯電ローラ17に回動自在に当接しており、帯電ローラ17の回転に伴い連れまわり方向に回転しながら、帯電ローラ17表面を清掃する。
しかしながら、前記の帯電クリーニングローラ49のクリーニング能力にも限界がある。以下に、本実施例における、経時の帯電ローラ汚れによる異常画像を防ぐための具体的な制御方法について説明する。
通常の画像領域部に対応するところでは帯電ローラ17によって感光体5の電位が制御値によって決められた値VDになるように帯電される。そして、光書込みユニット6により、画像信号に応じて変調制御された書込み光が感光体5に照射され、最も光量の強い部分で感光体電位はVLまで減衰する。また、現像装置においては、現像ローラ(現像スリーブ)にVBの現像バイアスが印加される。これにより、感光体5上に形成された静電潜像は、現像装置内でマイナスに帯電されたトナーにより現像バイアスと感光体潜像電位とのポテンシャル(電位差)によってネガ/ポジ(N/P)現像され、顕像化される。
ここで、感光体5の帯電電位VDと現像バイアスVBの差(絶対値で120V)は地肌ポテンシャルとして定義され、この地肌ポテンシャルが静電的に感光体上へトナーを付着しにくくしている。しかしながら、本機の様に複数の感光体線速を持ち、地肌ポテンシャルの目標とする値(目標値)(または目標として予め設定する値(設定値))が一定の場合は、感光体5の線速によって感光体5の帯電電位が異なってしまい、線速の速い方が、帯電電位が低下し、地肌ポテンシャルが低くなってしまう。これは、感光体5の線速の速い方が感光体5の帯電応答性が悪く、帯電電位が低下するためである。地肌ポテンシャルが低くなると、帯電ローラ17の汚れによる帯電ムラによって縦黒スジが発生する、または感光体上に地汚れトナーが付着してしまう。そこで、感光体5の線速ごとに地肌ポテンシャルの目標値(または設定値)を変えることによって、線速の速い条件における地汚れや帯電ローラ17が汚れることによる異常画像を防止することができる。
下記の表1に地肌ポテンシャルの目標値(または設定値)を示す。このとき、変化させるのは、帯電電位の方である。この表1の条件と線速によらず地肌ポテンシャルの目標値(または設定値)を絶対値で120Vで一定にした条件において、9万枚通紙したときの帯電ローラ17の汚れによる異常画像(地汚れ)のレベルを下記の表2、表3にそれぞれ示す(なお、表2,3において、「K枚」は「千枚」を意味し、90K枚=9万枚である(後述の表4,5も同様))。地肌ポテンシャルの目標値(または設定値)が線速によらず一定(120V)である場合では、表2に示すように9万枚通紙する前に線速の速い条件と中程度の条件とで異常画像が発生した(表2中の△:一部異常画像、×:異常画像)。一方、表1の条件では、表3に示すように9万枚通紙後も帯電ローラ17の汚れによる異常画像は発生しなかった(○:異常画像無し)。
Figure 0004842729
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ここで、感光体5の線速によって地肌ポテンシャルを変えたが、転写電流によって地肌ポテンシャルを変えても良い。転写電流が大きくなるほど転写後の感光体5の表面電位は高くなり、帯電ローラ17で感光体5を再帯電しにくくなる。よって、実際の地肌ポテンシャルが低くなり、帯電ローラ17の汚れによる異常画像や地汚れが発生しやすくなる。よって、転写電流の高い方が地肌ポテンシャルの目標値(または設定値)を高くしたほうがよい。
一方、地肌ポテンシャルを高くすると感光体5へのキャリア付着が多くなる。よって、必要以上に地肌ポテンシャルを上げることは好ましくない。よって、帯電ローラ17が汚れてくる経時において段階的に地肌ポテンシャルを上げることでキャリア付着を最小限にとどめながら帯電ローラ17の汚れによる異常画像を防ぐことができる。下記の表4に経時で段階的に地肌ポテンシャルの目標値(または設定値)を上げる条件を、下記の表5にその時の条件で9万枚通紙したときの帯電ローラ17の汚れによる異常画像のレベルを示すことで、本発明の効果を示す。
Figure 0004842729
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感光体5は導電性支持体上に下引き層と、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層とが、積層形成されている有機感光体(OPC)である。
導電性支持体は、体積抵抗10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属管、あるいはニッケル等の金属をエンドレスベルト状に加工したもの等が用いられる。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂、共重合ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラミン、エポキシ等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ等の金属酸化物の微粉末を加えてもよい。この下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
電荷発生層は、電荷発生材料を主成分とする層であり、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、フタロシアニン系顔料等がある。これらの電荷発生材料をポリカーボネート等のバインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン等の溶媒を用いて分散し、分散液を塗布することにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート等により行う。電荷発生層の膜厚は、通常は0.01〜5μmである。
電荷輸送層は、電荷輸送材料及びバインダー樹脂をテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタン等の適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が挙げられる。正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。電荷輸送材料と共に電荷輸送層に使用されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル、エポキシ、メラミン、フェノール等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。電荷輸送層の厚さは、5〜30μmの範囲で所望の感光体特性に応じて適宜選択すればよい。
また、感光体表面に感光層の保護及び耐久性の向上を目的に保護層を形成することができる。保護層の構成としてはバインダー樹脂にフィラーを分散させることで機械的耐久性を向上させることができる。保護層に添加されるフィラーの量は、バインダー樹脂100重量部に対して、10〜70重量部、好ましくは、20〜50重量部である。フィラーの量が、10重量部未満では摩耗が大きく耐久性に劣り、70重量部を越えると感度低下や残留電位上昇が無視できなくなるので望ましくない。保護層に添加するフィラーとしては酸化チタン、シリカ、アルミナ等の金属酸化物の微粉末を用いることができる。フィラーの粒径が大きすぎる場合には露光光が保護層で散乱されるため、解像力が低下し画像品質が劣る。また、フィラーの粒径が小さすぎると耐摩耗性に劣る。したがって保護層に添加するフィラーの粒径としては0.1〜0.8μmが適当である。保護層はフィラーとバインダー樹脂を適当な溶媒を用いて分散し、分散液をスプレーコートにより塗布することにより形成できる。保護層に用いるバインダー樹脂、溶媒としては電荷輸送層と同様の材料を使用することができ、バインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル、エポキシ、メラミン、フェノール等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂があり、溶媒としてはテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタン等を用いることができる。耐久性を向上させるとともに、感光層の静電特性を損なわないために保護層の膜厚としては3〜10μmが望ましい。さらに保護層には、電荷輸送材料や、酸化防止剤等を添加することもできる。
以上説明してきた本発明の画像形成装置の制御方法を用いて動作する帯電装置(帯電ローラ17及び帯電クリーニングローラ49)と感光体5は、一つのユニット内に一体で支持し、画像形成装置本体1に着脱自在に形成したプロセスカートリッジとすることができる。例えば前述の図2に示す構成の感光体ユニット2A〜2Dがプロセスカートリッジの一例であり、感光体5と、帯電ローラ17及び帯電クリーニングローラ49と、クリーニング手段(ブラシローラ15、クリーニングブレード47、フリッカー装置19、固形潤滑剤16等)とが一つのユニット内に一体で支持されている。また、プロセスカートリッジとしては、この他に現像手段を含んで構成するものであっても良い。
このプロセスカートリッジによって、円形度が高く、また、小粒径のトナーを用いた現像が行われる画像形成プロセスであっても、帯電ローラ17の汚染による異常画像を防止することで、画質の劣化が少ないプロセスカートリッジとすることができ、プロセスカートリッジの寿命の向上や、ユーザーメンテナンス性の向上につながる。
次に本発明の画像形成装置において好適に用いられるトナーについて説明する。本発明の参考例に係るトナーは、平均円形度が0.93〜1.00であることが好ましい。本発明では、下記の式(1)より得られた値を円形度と定義する。
円形度a=L/L ・・・式(1)
(但し、Lは、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を示し、Lは、粒子の投影像の周囲長を示す。)
この円形度aはトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合は1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度aは小さな値となる。
平均円形度が0.93〜1.00の範囲では、トナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と感光体5との接触面積が小さいために転写性に優れる。
一方、円形度の高いトナーはブレード方式のクリーニングでは感光体5とクリーニングブレード47の隙間に入り込み、すり抜けやすい。しかしながら、本発明の制御方法により地汚れを防ぐことによって、帯電ローラ17の汚れによる異常画像を抑えることができる。
また、トナーの体積平均粒径(Dv)が3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にある小粒径で粒径分布も狭いトナーを使用することによっても良好なクリーニング性が得られる。トナーは粒径分布を狭くすることで、帯電分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像ができ、また、転写率を高くすることができる。このような小粒径トナーはトナーの外添剤微粒子等の含有率が相対的に高くなる傾向にあるため、これらがトナーから脱離してクリーニングブレード47をすり抜けやすい。しかしながら、本発明の制御方法により地汚れを防ぐことによって、帯電ローラ17の汚れによる異常画像を抑えることができる。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記の式(2)で表される。これは、トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−1の値が100の場合、トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記の式(3)で表される。これは、トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π) ・・・式(3)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり、従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーは、クリーニングブレード47をすり抜けやすい。しかしながら、本発明の制御方法により地汚れを防ぐことによって、帯電ローラ17の汚れによる異常画像を抑えることができる。
なお、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本発明の参考例に係るトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、例えば以下の方法により測定することができる。即ち、トナーを平滑な測定面上に均一に分散付着させ、該トナーの粒子100個について、カラーレーザー顕微鏡「VK−8500」(キーエンス社製)により500倍に拡大して、該100個のトナー粒子の長軸r1(μm)、短軸r2(μm)、厚さr3(μm)を測定し、それらの算術平均値から求めることができる。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下で、150〜280℃に加熱し、必要により減圧しながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには転写紙Pへの定着時、転写紙Pとトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量は1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下で、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらに、この(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性および図1の画像形成装置(フルカラープリンタ)に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブ
リリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラ17とトナー界面との間で働き、これにより定着ローラ17にオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーやプリントの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
(2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。また、2000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
さらに、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を上げることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノ
メタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
(3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
(4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
(5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略全体構成図である。 図1に示す画像形成装置(フルカラープリンタ)に装備される感光体ユニット(プロセスカートリッジ)の構成例を示す概略断面図である。
符号の説明
1:画像形成装置本体
2A〜2D:感光体ユニット(プロセスカートリッジ)
3:転写ベルト
5:感光体(像担持体)
6:光書込みユニット(潜像形成手段)
7:両面ユニット
8:反転ユニット
9:定着装置
10A〜10D:現像装置(現像手段)
11,12:給紙カセット
13:手差しトレイ
15:ブラシローラ
17:帯電ローラ(帯電手段)
20:反転排紙路
25:排紙ローラ対
26:排紙トレイ
47:クリーニングブレード
48:トナー搬送オーガ
49:帯電クリーニングローラ
55,56:分離給紙部
57:転写ブラシ(転写手段)
58:紙吸着ローラ
59:レジストローラ対
P:転写紙(転写材)

Claims (11)

  1. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像形成手段により前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像してトナー像化する現像手段と、該現像手段により前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写手段とを備えた画像形成装置の制御方法であって、
    前記像担持体の線速が可変であり、前記像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値を、前記像担持体の線速によって変える画像形成装置の制御方法において、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が、前記像担持体の線速の速い方が高いことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置の制御方法において、
    前記転写手段が前記転写材に流す転写電流が変化する場合には、前記像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値を、前記転写手段が前記転写手段に流す転写電流によって変えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置の制御方法において、
    前記転写電流値の高い方が、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が高いことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  4. 請求項1に記載の画像形成装置の制御方法において、
    前記像担持体の地肌ポテンシャルの目標値または設定値が、前記像担持体の回転数及び/又は転写材の通過枚数によって可変であることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置の制御方法において、
    前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値は、前記像担持体の回転数が多い方及び/又は転写材の通過枚数の多い方が、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値の絶対値が大きくなることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  6. 請求項4または5に記載の画像形成装置の制御方法において、
    前記転写手段が前記転写材に流す転写電流が変化する場合には、前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値は、前記転写手段が前記転写材に流す転写電流によって変えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法において、
    前記地肌ポテンシャルの目標値または設定値を設定する際、変化させるのは前記像担持体を帯電する帯電手段の帯電バイアスであることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  8. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像形成手段により前記像担持体上に形成された潜像をトナーで現像してトナー像化する現像手段と、該現像手段により前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の制御方法を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8記載の画像形成装置において、
    前記帯電手段は帯電ローラであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、
    前記帯電ローラは前記像担持体に対し非接触で配置されることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項9または10に記載の画像形成装置において、
    前記帯電ローラには直流(DC)電圧に交流(AC)電圧を重畳して印加することを特徴とする画像形成装置。
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