JP5098398B2 - 車体のフロントピラー構造及びフロントピラー製造方法 - Google Patents

車体のフロントピラー構造及びフロントピラー製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、車体のフロントピラー構造、特に、車室前部のダッシュボードの側端に対向配備されたフロントピラー構造及び同フロントピラーの製造方法に関する。
自動車、特に乗用車の前部には、エンジンルームと車室とを区画するダッシュボードが配備され、その車幅方向の左右側端には上下方向に延出形成されたフロントピラーが対向配備され、これらにより、車室前部の剛性が確保されている。
ところで、フロントピラーを有する乗用車等の車体では、その車体骨格部の組み立て時において、例えば、車体左右側枠部を成しフロントピラーを有する左右のサイドストラクチャ、フロア仮組み体、ダッシュパネル1仮組み体、ルーフ枠体等が予め形成され、その上で各仮組み体を相互に一体的に組付け結合して車体骨格部を製造している。
このように形成された車体におけるフロントピラーは、直状縦柱状のロアと、その上端より斜め上方に延出しフロントウインドウの側端と対向するアッパとを有する。更に、フロントピラーロアはその下端部がサイドシルの前端部と結合され、フロントピラーアッパの上端部がルーフサイドレールと結合される。しかも、フロントピラーとその後方に配備されるセンターピラーとの間には乗降口が形成され、この乗降口はフロントピラーロアにヒンジ結合されたフロントドアによって開閉される。
更に、フロントピラーロアのうち、その車室対向壁にはダッシュボードやその上部のカウルトップが一体結合され、前側壁部にはエンジンルームを覆うホイールエプロンの後端部が一体結合されている。なお、ホイールエプロンの車体外側にはフロントフェンダーが、フロントピラーロアの車外側にはフロントフェンダーの後端部がそれぞれボルト止めされている。
このようなフロントピラーは、車体前方からの衝撃荷重に対して十分な剛性を保つ必要上、比較的大きな閉断面縦柱状に形成される場合が多い。特に、フロントピラーロアは、その前側壁部に一体結合されているホイールエプロンより後向きの衝撃荷重を受ける。この場合、フロントピラーロアはその上端より斜め後上方に延びるフロントピラーアッパに衝撃荷重を伝達させ、ルーフサイドレール側でも後向き荷重を受けて、車室の剛性確保を図るようにしている。
このため、フロントピラーアッパとフロントピラーロアとの結合部は十分な剛性を保持する必要があり、フロントピラーが板金製の場合には、両部の結合部は互いの結合部が重ねられ、溶接されている。その一例が特開2002−337734号公報(引用文献1)に開示される。
ところで、車体軽量化を図るべく、少なくとも、フロントピラーロアをアルミダイカストで形成した車体構造が知られて折り,その一例を図7に示した。このようなアルミダイカスト製のフロントピラーロア100を用いた場合、そのピラー上端結合部110に一体的に、例えば、アルミ押し出し材のフロントピラーアッパ120を一体的に結合することとなる。この場合、アッパ、ロアの両結合部の剛性を確保すべく、ピラー上端結合部110にフロントピラーアッパ120の下端重合部130を重ね、溶接している。
2002−337734号公報(図1)
ところで、フロントピラーロア100のピラー上端結合部110に対してフロントピラーアッパの下端重合部130が溶接される場合、同部の結合剛性を確保する必要上、その溶接部w1の溶接長e0が比較的長く確保されることとなる。
この溶接作業では溶接部w1の溶接長e0が長いため、重合面が合せにくくなり、溶組み工数が多く、作業時間が長くなり、合せ面の精度管理に手間取ることと成る。
特にフロントピラーロア100がアルミダイカスト製の場合、溶接長e0が長いと溶接時に発生する熱歪が大きくなり、溶接長e0に限界が生じ、強度確保に問題が生じやすく、改善が望まれている。
本発明は、上述の課題に着目してなされたもので、フロントピラーロアのピラー上端結合部及びフロントピラーアッパの下端重合部の結合剛性、品質の安定化を確保した上で、溶組み工数や作業時間の低減を図ることができる車体のフロントピラー構造及び同フロントピラーの製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車室側方下部のサイドシル前部に対して縦向きで結合されたフロントピラーロアと、上記フロントピラーロアのピラー上端結合部に対し前下重合部が連結され後上重合部がルーフサイドレールに一体結合されたフロントピラーアッパと、を有し、上記フロントピラーアッパの前下重合部に螺子穴を形成し、上記ピラー上端結合部に貫通孔を有する結合ボス部を一体的に形成し上記結合ボス部の貫通孔に挿通されたボルトが上記前下重合部の螺子穴に螺着されることにより上記ピラー上端結合部に上記前下重合部が締結されると共に上記ピラー上端結合部に上記前下重合部が溶接された、ことを特徴とする車体のフロントピラー構造。
請求項記載の発明は、請求項記載の車体のフロントピラー構造において、上記ボス部が一体形成されたピラー上端結合部がアルミダイカストにより成形されたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の車体のフロントピラー構造を製造するフロントピラー製造方法において、上記ピラー上端結合部の貫通穴に上記前下重合部の螺子孔を対向させる位置合せ工程と、上記螺子孔にボルトが螺着されることで上記前下重合部が上記上端結合部に締結される締結工程と、同締結工程後に上記ピラー上端結合部に上記前下重合部が溶接される溶接工程とを有することを特徴とする。
請求項1記載の車体のフロントピラー構造によれば、フロントピラーロアのピラー上端結合部にフロントピラーアッパの下端重合部を重ね、その上で、ピラー上端結合部側のボス部内の貫通穴を挿通した締結ボルトが前下重合部の螺子穴に螺着されることで、ボス部がピラー上端結合部の剛性を保持し、ボルト締結による結合強度を確保でき、両者をボルト締結で確実に位置決めした上で両者を相互に溶接し一体結合するので、ボルト締結力を確保でき、溶接長の短縮を図れ、しかも、作業性がよく、結合剛性、品質の安定化を確保した上で、溶組み工数の低減を図れる。
請求項記載の車体のフロントピラー構造によれば、ボス部が一体形成されたピラー上端結合部がアルミダイカストなので、軽量化を図れる上に、コスト増を抑制できる。
請求項記載のフロントピラーの製造方法によれば、ピラー上端結合部の貫通穴に螺子部を対向させることで、フロントピラーアッパの前下重合部をフロントピラーロアのピラー上端結合部に位置合わせし、その上で、貫通穴を挿通するボルトが螺子部に螺着されることで前下重合部とピラー上端結合部を締結し、その締結工程の後で、ピラー上端結合部に前下重合部が溶接されるので、ボルト締結による結合強度と溶接によるによる結合強度を確保できる。特に、フロントピラーロアがアルミ材であった場合、溶接長を比較的短くでき、熱歪発生を抑制でき、品質の安定化を確保でき、作業性が向上し、位置決め精度も向上し、溶組み工数や作業時間の低減を図ることができる。
図1乃至3にはこの発明の車体のフロントピラー構造が適用された自動車の前部車体構造を示した。
この前部車体構造はダッシュパネル1およびその上部のカウルトップ2等の車幅方向Yに延びる前部壁体に対し、車体前後方向Xに延在するフロントサイドメンバ3が設けられる。このフロントサイドメンバ3にはホイールエプロン5(図2参照)が重ねて溶着され、その上部には車両前後方向Xに延在するフードリッジメンバ4が一体的に結合される。
図1に示すように、フロントサイドメンバ3の後端はダッシュパネル1に突き当り、その下側に廻り込んで後方に延在する不図示のクロスメンバに接続されている。
ダッシュパネル1はエンジンルームERと車室Rとを区切るよう車幅方向Yに延設され、その左右側端には車両上下方向に延在するフロントピラー6がそれぞれ配置されている(図1には右側のみ示す)。
各フロントピラー6は縦柱状のロア7とその上端より延出するアッパ8とからなる。左右のフロントピラーアッパ8(図1には右側のみ示す)は、後傾状態で上方に延出し、その左右の上端部はフロントルーフレール9によって互いに連結されている。フロントピラーロア7の上部の車室対向壁には車幅方向Yに長いカウルトップ2の側端が一体接合される。ここで、左右の各フロントピラーアッパ8(左側は不図示)と、ルーフフロントレール9及びカウルトップ2によりフロントウインドウ11の枠部が形成されている。
車体のルーフ12の左右両側には車両後方向に延在するルーフサイドメンバ13が配備され、その前部がフロントピラーアッパ8の後上重合部である上端部801と一体結合されている。
車体のフロア10の左右両側には車体前後方向Xに延在するサイドシル14が配置され、サイドシル14の前端部141にフロントピラーロア7の下部が一体結合されている。
ルーフサイドメンバ13及びこのルーフサイドメンバ13と下方側で対向配備されるサイドシル14とは車幅方向Yでの中間位置において、上下に延びるセンターピラー15により相互に結合される。更に、ルーフサイドメンバ13とサイドシル14との各後端位置は上下に延びるリアピラー16により相互に連結されている。ここで、フロントピラー6とその後方に配備されるセンターピラー15との間には前乗降口17が、センターピラー15とリアピラー16との間には後乗降口18が形成され、前乗降口17はフロントピラーロア7にヒンジ結合されたフロントドア19(図2参照)に、後乗降口18はセンターピラー15にヒンジ結合された不図示のリアドアによって開閉される。
ここでフロントピラー6はアルミの押し出し材のフロントピラーアッパ8とアルミダイカスト製のフロントピラーロア7とから成る。
図4に示すように、フロントピラーロア7はロアピラーインナ21とその外側に溶着されるロアピラアウタ22とで閉断面の縦柱状を成すように一体形成される。なお、ロアピラーインナ21とロアピラアウタ22とが前以てアルミダイカストにより成形されている。
図2、3に示すように、ロアピラーインナ21はその下端にサイドシル14の前端141を嵌着するサイドシル結合部211と、その上方に延びる主部210と主部210の上部近傍より前方に延出し、車体前方向(図2、3で右側)に延在するフードリッジメンバ4の後端を結合する前延出部213と、主部210の上端より後斜め上方に延出するピラー上端結合部214とを備える。主部210の前周縁部には屈曲フランジ215が車外側(図2、3で紙面手前側)に向けて延出形成され、後周縁部には縦フランジ216が連続形成される。
図5に示すように、ロアピラーインナ21の前延出部213はその前側周縁部に屈曲フランジ217が車外側に向けて延出するよう形成され、同前延出部213の中央にも補強フランジ218が車体前後方向Xに連続形成され、これらにより前延出部213の剛性強化が図られている。図4に示すように、前延出部213の車外側(図4で紙面下側)は開口するが、この開口はフードリッジメンバ4の後端重合板部401により覆われ、閉断面構造を形成する。これにより、前方に延びるフードリッジメンバ4のフロントピラーロア21に対する結合剛性を強化している。
図1に示すように、フードリッジメンバ4はエンジンルームERの左右側方上部(右側のみ示した)に前後方向Xに長く配設され、エンジンルームERの上側部を覆う不図示のエンジンフードを支持する。
図4に示すように、フードリッジメンバ4はこれに上縁部が溶着されているホイールエプロン5と共にエンジンルームERの側壁を形成している。
ホイールエプロン5の後端縁はダッシュパネル1に当接し、当接部位より縦長の接合フランジ501(図4参照)を屈曲形成し、これがダッシュパネル1に対して溶接される。更に、フードリッジメンバ4の後端縁はフロントピラーロア7に当接している。即ち、当接部のフランジ402(図4参照)がロアピラアウタ22の前側対向壁に当接し、ボルト止めされている。
図3に示すように、ロアピラーインナ21の主部210は縦長板状を成し、そのほぼ中央部で上下に離れた2位置に上下ヒンジ(不図示)のインナ締結部211,212が形成される。上下のインナ締結部211,212はそれぞれ螺子穴n1(図4参照)つきの一対の前後ボス24,25が一体的に突出し形成されている。これら前後ボス24,25の突き出し端は、図4に示すように、ロアピラアウタ22の主部221の内壁面に当接する。
図4に示すように、フロントピラーロア7に重合された上で溶着されるロアピラアウタ22はアルミダイカスト製である。図2に2点鎖線で示すように、このロアピラアウタ22は、ロアピラーインナ21の主部210に閉空間を介して対向する断面コ字型の主部221と(図4参照)、その上方であってロアピラーインナ21のピラー上端結合部214(図2、3参照)に閉空間を介して対向する略断面コ字型のピラー上端結合部224(図2の2点鎖線参照)と、ロアピラーインナ21の縦フランジ216に重なり相互に溶着される縦フランジ225(図2、4参照)と、ロアピラーインナ21の前端側の屈曲フランジ215に重なり相互に溶着される屈曲フランジ226(図3、4参照)とを有する。
なお、図2に2点鎖線で示すように、ロアピラアウタ22の主部221には、インナ締結部211,212と対向する部位に上下のアウタ締結部222,223が形成され、各アウタ締結部222,223には前後ボス24,25の螺子穴n1と対向する部位に貫通穴h(図2参照)がそれぞれ形成される。このため、図4に示すように、貫通穴hを通り前後ボス24,25の螺子穴n1に螺着されるボルトBにより不図示の上下ヒンジをアルミダイカスト製のフロントピラーロア7及びこれと一体のロアピラアウタ22に締結でき、フロントドア19をフロントピラー7に枢支できる。
に示すように、アルミの押し出し材のフロントピラーアッパ8は閉断面構造のピラー部材である。ここで、フロントピラーアッパ8の外周面は、外側面部(主部802の正面部)と、不図示の内側面部と、不図示のフロントウインドウガラスの側端縁が接合材で接着される内側フランジ部(不図示)と、不図示のフロントドアのサッシュ部が対向する外側フランジ部(主部802の下縁部)とを備える。
図1に示すように、フロントピラーアッパ8の後上重合部である上端部801はルーフサイドレール13の前端に差し込み嵌合される。
フロントピラーアッパ8の主部802(図1乃至図3参照)の下端には前下重合部803(図2,図3参照)が形成されている。
図3に示すように、前下重合部803は、フロントピラーロア7のアウタ及びインナを成すピラー上端結合部214、224により挟持状態で結合される。更に、それらの外側は不図示のフロントフェンダーの後部上縁部が重合されるよう、主部802と前下重合部803との境部分は、段差部dとして形成される。
図5に示すように、ピラーロアインナ21のピラー上端結合部214は前下重合部803を嵌合する平底部g1及びフランジ嵌合用の傾斜溝g2を有し、後方が上昇するような形状の凹部g3が中央に形成される。更に、図3に示すように、ピラー上端結合部214の前上縁には補強フランジ219が形成される。この補強フランジ219には複数の補強片fが一体形成されている。
このようなピラーロアインナ21のピラー上端結合部214は、フロントピラーアッパ8の前下重合部803の締結及び溶着処理が成され、その上で、ロアピラーインナ21とロアピラアウタ22とが重ねられ、溶着され、剛性の強化が図られる。
図5に示すように、平底部g1には互いに所定量離れて結合ボス31が一体成形によって突き出し形成され、それぞれには貫通穴311が形成される。このピラー上端結合部214側の一対の結合ボス31はフロントピラーアッパ8の前下重合部803が互いに重なることで所定位置に位置決めされ、位置合せ工程を行うことができる。
即ち、フロントピラーアッパ8の前下重合部803の螺子穴shとピラー上端結合部214の結合ボス31の貫通穴311が対向配備されることで、ピラー上端結合部214は前下重合部803と位置合せされる。
更に、図5に示すように、結合ボス31の貫通穴311及び前下重合部803の螺子穴shに締結ボルトB1が挿通される。その上で、螺着処理が成されることで、ピラー上端結合部214の凹部g3にフロントピラーアッパ8の前下重合部803が位置決めされたまま締結され(図2,3参照)、締結工程が容易に成される。
更に、締結工程が成された後において、前下重合部803の周縁部でピラー上端結合部224の凹部g3と対向する部位の内、複数箇所、ここでは、図3に示すように、e1〜e6の6箇所が間欠的に溶接処理され、溶接工程が容易に成される。
即ち、この場合、ピラー上端結合部214の凹部g3に前下重合部803が先に締結ボルトB1で締結され、所定の締結力を保持した状態にある。その上で、ピラー上端結合部214の凹部g3と対向するフロントピラーアッパ8の前下重合部803が溶接される。
特に、ここでは前下重合部803の全周縁部ではなく、比較的少量の主要部のみが溶接されることで、アルミ材の溶接時に発生する熱歪が大きくても、間欠的に各溶接長Lw(図3参照)を短く保持することで、熱歪を低減させ、溶接作業を容易化できる。しかも、ピラー上端結合部214の凹部g3に対して前下重合部803をボルト締結で確実に位置決めした上で両者を相互に溶接するので、ボルト締結力と、溶着力を共に確保できる。このため、溶着力を比較的小さくでき、即ち、溶接長Lwの短縮を図れ、しかも、作業性がよく、結合剛性、品質の安定化を確保した上で、溶組み工数の低減を図れる。
なお、このような溶接工程の後、ピラーロアインナ21にはロアピラアウタ22が重ねられ、相互に複数箇所が順次溶着され、フロントピラーロア7が一体化され、剛性の強化が図られる。更に、フロントピラーロア7の外側には不図示のフロントフェンダーが重ねられ、ボルト止めされることとなる。
図1に示した車体のフロントピラー構造を採ることで、フロントピラーアッパの前下重合部803をフロントピラーロア7のピラー上端結合部214に容易に位置合わせできる。その上で、ピラー上端結合部214側のボス部31内の貫通穴311を挿通した締結ボルトB1(図5参照)が前下重合部803の螺子穴shに螺着されることで、ボルト締結による結合強度を確保できるので、溶接長Lwを比較的短くでき、熱歪の過度の発生を容易に抑制でき、溶組み工数や作業時間の低減を図ることができる。
特に、前下重合部803をフロントピラーロア7のピラー上端結合部214、224に位置合わせする位置合せ工程と、凹部g3に前下重合部803が位置決めされたまま締結される締結工程と、前下重合部803の周縁部がピラー上端結合部224の凹部g3にe1〜e6の6箇所が間欠的に溶接処理された溶接工程が容易に成されるので、ボルト締結による結合強度と溶接によるによる結合強度を共に確保できる。特に、フロントピラーロア7がアルミ材であったとしても、溶接長を比較的短くできるので、熱歪発生を抑制して品質の安定化を確保でき、作業性が向上し、位置決め精度も向上し、溶組み工数や作業時間の低減を図ることができる。
このような、図1に示した車体のフロントピラー構造を採る車両が、衝突時に後方への衝撃荷重P0を受けたとする。この場合、図3に示すように、衝撃荷重P0がフロントピラーロア7の上側に結合されるフロントピラーアッパ8に分岐荷重P1が、下側に結合されるサイドシル14に分岐荷重P2が伝達される。この場合、フロントピラーロア7の上側のピラー上端結合部214、224より分岐荷重P1は6箇所の溶接箇所e1〜e6と2箇所の締結ボルトB1を経て、フロントピラーアッパ8後方に分散される。このように、これら結合部位はボルト締結による締結強度と溶接による結合強度を共に確保できるので、十分な結合強度を確保でき、過度な衝撃を受けた場合も、車室空間の確保を十分に図ることができる。
図1に示した車体のフロントピラー構造では、前下重合部803の周縁部がピラー上端結合部224の凹部g3にe1〜e6の6箇所で間欠的に溶接処理されていたが、図6(a)に示すように、前下重合部803の一部の周縁部にU字状に連続する溶接部e10を形成し、それ以外の部位に締結ボルトB2の締結部を2つ配備しても良い。更に、図6(b)に示すように、締結ボルトB2の締結部を3箇所とし、前下重合部803の一部の周縁部のU字状溶接部e11をより小さくした構成とする。これにより、特に、フロントピラーロア7がアルミ材であった場合の熱歪発生を特に抑制して溶接作業性をより改善してもよい。これらの場合も、結合部はボルト締結による締結強度と溶接による結合強度を共に確保できるので、十分な結合強度を確保できる。
上述のところにおいて、ピラーロアインナ21のピラー上端結合部214のボス部31には貫通穴311が形成され、貫通穴311を挿通する締結ボルトB1がフロントピラーアッパ8の前下重合部803の螺子穴shに螺合されていたが、これに代えて、図示しないが、ピラー上端結合部214のボス部31に螺子穴(不図示)を形成し、フロントピラーアッパ8の前下重合部803に貫通穴(不図示)を形成し、締結ボルトB1をその貫通穴を通してボス部31の螺子穴に螺合させて締結工程を行う。その上で、ピラーロアインナ21にロアピラアウタ22を一体的に溶着してロントピラーロア7を一体化し、同時にフロントピラーアッパ8とフロントピラーロア7とを一体化しても良い。この場合も、図1の自動車の前部車体構造とほぼ同様の作用効果が得られる。
本発明の一実施形態としてのフロントピラー構造及び同フロントピラーの製造方法が適用された自動車の右側の車体枠構造を示す切欠部分斜視図である。 図1の自動車の右側の車体枠構造に用いられるロアピラーインナ及びフロントピラーアッパの結合部の要部切欠側面図である。 図1の自動車の右側の車体枠構造に用いられるロアピラーインナ及びフロントピラーアッパの結合部の拡大要部切欠側面図である。 図3の要部拡大平断面図である。 は図1の自動車の右側の車体枠構造に用いられるロアピラーインナの上部切欠斜視図である。 は図1の自動車の右側の車体枠構造に用いられるロアピラーインナ及びフロントピラーアッパの結合部の他の実施形態を説明する図で、(a)は第1変形例、(b)は第2変形例である。 は自動車の車体枠構造に用いられるロアピラーインナ及びフロントピラーアッパの結合部の従来例である。
符号の説明
1 自動車
2 フロントフェンダー
7 フロントピラーロア
8 フロントピラーアッパ
803 前下重合部
14 サイドシル
21 ロアピラーインナ
22 ロアピラアウタ
214,224 ピラー上端結合部
24,25 ボス部
26 ピラーアッパインナ
261 ピラーアッパインナの貫通穴
27 ピラーアッパアウタ
31 結合ボス
311 貫通穴
sh 螺子穴
B1 締結ボルト
X 前後方向
Y 車幅方向

Claims (3)

  1. 車室側方下部のサイドシル前部に対して縦向きで結合されたフロントピラーロアと、
    上記フロントピラーロアのピラー上端結合部に対し前下重合部が連結され後上重合部がルーフサイドレールに一体結合されたフロントピラーアッパと、を有し、
    上記フロントピラーアッパの前下重合部に螺子穴を形成し、上記ピラー上端結合部に貫通孔を有する結合ボス部を一体的に形成し
    上記結合ボス部の貫通孔に挿通されたボルトが上記前下重合部の螺子穴に螺着されることにより上記ピラー上端結合部に上記前下重合部が締結されると共に上記ピラー上端結合部に上記前下重合部が溶接された、ことを特徴とする車体のフロントピラー構造。
  2. 請求項記載の車体のフロントピラー構造において、
    上記ボス部が一体形成されたピラー上端結合部がアルミダイカストにより成形されたことを特徴とする車体のフロントピラー構造。
  3. 請求項1又は2記載の車体のフロントピラー構造を製造するフロントピラー製造方法において、
    上記ピラー上端結合部の貫通穴に上記前下重合部の螺子孔を対向させる位置合せ工程と、上記螺子孔にボルトが螺着されることで上記前下重合部が上記上端結合部に締結される締結工程と、同締結工程後に上記ピラー上端結合部に上記前下重合部が溶接される溶接工程とを有することを特徴とするフロントピラー製造方法。
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