JP5082608B2 - モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、電動パワーステアリング装置(EPS)等に用いられるモータ制御装置の多くには、電力供給線の断線や駆動回路の接点故障等によってモータの何れかの相(U,V,Wの何れか)に通電不良が生じた場合に、該異常の発生を検出可能な異常検出手段が設けられている。そして、当該異常の発生を検出した場合には、速やかにモータ制御を停止してフェールセーフを図る構成が一般的となっている。
ところが、EPSにおいては、こうしたモータ制御の停止に伴い、そのステアリング特性が大きく変化する。即ち、運転者が的確なステアリング操作を行うためには、より大きな操舵力が要求されることになる。この点を踏まえ、従来、上記のように通電不良相の発生を検出した場合であっても、当該通電不良発生相以外の二相を通電相としてモータ制御を継続するモータ制御装置がある(例えば、特許文献1)。そして、これにより、操舵系に対するアシスト力の付与を継続して、フェールセーフに伴う運転者の負担の増大を回避することができる。
特開2003−26020号公報 特開2006−67731号公報
しかしながら、上記従来例のように、通電不良相の発生時、当該通電不良発生相以外の二相を通電相としてモータ制御を継続する場合に、図20に示すような該各通電相に対して正弦波通電を行う構成(同図に示される例は、U相異常、V,W相通電時)では、トルクリップルの発生に起因する操舵フィーリングの悪化が避けられない。
即ち、図21に示すように、従来の二相駆動時におけるモータ電流の推移をd/q座標系で表した場合、モータトルクの制御目標値であるq軸電流指令値が一定であるにも関わらず、実際のq軸電流値は、正弦波状に変化する。つまり、要求トルクに対応したモータ電流が発生しないために本来の出力性能を引き出せない状態で、そのモータ駆動が継続されているという問題がある。
また、多くの場合、駆動回路の故障による過電流の発生やセンサ異常等、制御系の異常検出は、d/q座標系の電流偏差(主にq軸電流偏差)と所定の閾値との比較に基づいて行われる(例えば、特許文献2参照)。ところが、上記のように、二相駆動時には、d/q座標系の各電流値が正弦波状に変化するため、異常判定の基礎となる電流偏差は、その異常の有無に関わらず発生することになる。このため、二相駆動時には、異常検出ができなくなるという問題もあり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、通電不良相発生に伴う二相駆動時におけるトルクリップルの発生を効果的に抑制しつつ、高精度の異常検出を可能とするモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに三相の駆動電力を供給する駆動回路とを有し、前記モータ制御信号出力手段は、電流指令値としてd/q座標系のd軸電流指令値及びq軸電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記d軸電流指令値及びq軸電流指令値に基づくd/q座標系の電流フィードバック制御の実行により前記モータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、前記d/q座標系の電流偏差に基づいて制御系の異常を検出するとともに前記モータの各相に生じた通電不良を検出可能な異常検出手段とを備え、前記通電不良の発生が検出された場合には、その通電不良発生相以外の二相を通電相として前記モータ制御信号の出力を実行するモータ制御装置において、前記電流指令値演算手段は、前記通電不良の発生時、前記通電不良発生相に応じた所定の回転角を漸近線として正接曲線状に変化するd軸電流指令値を演算するとともに、前記モータ制御信号出力手段には、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する制限手段が設けられるものであって、前記異常検出手段は、前記通電不良の発生時、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲内にある場合には、前記制御系の異常を検出するための判定を実行しないこと、を要旨とする。
上記構成によれば、二相駆動時においても、漸近線に対応する所定の回転角近傍、d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲(電流制限範囲)を除いて、要求トルクに対応したモータ電流を発生させることができる。その結果、通電不良相発生時においても、トルクリップルの発生を抑制しつつ、そのモータ制御を継続することができる。また、通電相となる二相の相電流値がその通電可能な上限又は下限を超えないように、d軸電流指令値を所定範囲内に制限することで、特に制御系に異常の無い場合であっても電流偏差が発生することになる。しかしながら、当該電流制限範囲内にある場合には電流偏差を基礎とした制御系の異常を検出するための判定処理を行わないことにより、効果的に誤検出の発生を防止することができる。その結果、二相駆動時においても精度よく制御系の異常を検出することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに三相の駆動電力を供給する駆動回路とを有し、前記モータ制御信号出力手段は、電流指令値としてd/q座標系のd軸電流指令値及びq軸電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記d軸電流指令値及びq軸電流指令値に基づくd/q座標系の電流フィードバック制御の実行により前記モータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、前記d/q座標系の電流偏差と所定の閾値との比較により制御系の異常を検出するとともに前記モータの各相に生じた通電不良を検出可能な異常検出手段とを備え、前記通電不良の発生が検出された場合には、その通電不良発生相以外の二相を通電相として前記モータ制御信号の出力を実行するモータ制御装置において、前記電流指令値演算手段は、前記通電不良の発生時、前記通電不良発生相に応じた所定の回転角を漸近線として正接曲線状に変化するd軸電流指令値を演算するとともに、前記モータ制御信号出力手段には、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する制限手段が設けられるものであって、前記異常検出手段は、前記通電不良の発生時、前記d軸電流指令値が所定範囲内に制限される回転角度範囲内にある場合には、該d軸電流指令値の制限により生ずる前記d/q座標系の電流偏差の変動に対応すべく、前記閾値を変化させること、を要旨とする。
請求項3に記載の発明は、前記電流指令値演算手段は、前記通電不良発生相に応じて、以下の各式、
Figure 0005082608
(但し、θ:回転角、Id*:d軸電流指令値、Iq*:q軸電流指令値)
に基づき前記d軸電流指令値を演算するともに、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲内にある場合には、以下の各式、
Figure 0005082608
(但し、Id**:d軸電流指令値、Iq*:q軸電流指令値、Ix_max:通電可能な電流の最大値)
に基づき前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限し、前記異常検出手段は、前記d/q座標系のq軸電流偏差と所定の閾値との比較により前記制御系の異常を検出するものであって、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲内にある場合には、以下の各式、
Figure 0005082608
Figure 0005082608
Figure 0005082608
(但し、β:補正項、Iq*:q軸電流指令値、Ix_max:通電可能な電流の最大値)
により前記閾値を変化させるための補正項を演算すること、を要旨とする。
上記各構成によれば、二相駆動時においても、漸近線に対応する所定の回転角近傍、相電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲(電流制限範囲)を除いて、要求トルクに対応したモータ電流を発生させることができる。その結果、通電不良相発生時においても、トルクリップルの発生を抑制しつつ、そのモータ制御を継続することができる。また、通電相となる二相の相電流値がその通電可能な上限又は下限を超えないように、d軸電流指令値を所定範囲内に制限することで、特に制御系に異常の無い場合であってもd/q座標系では電流偏差が発生することになる。しかしながら、当該電流制限に伴う電流偏差の変動に応じて、制御系の異常判定に用いる閾値を変化させることにより、電流制限範囲内における誤検出の発生を回避することができる。その結果、二相駆動時においても、精度よく制御系の異常を検出することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、通電不良相の発生時においても、良好な操舵フィーリングを維持したまま、アシスト力の付与を継続することができるとともに、その二相駆動時においても、高精度の異常検出ができるようになる。
本発明によれば、通電不良相発生に伴う二相駆動時におけるトルクリップルの発生を効果的に抑制しつつ、高精度の異常検出を可能とするモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のEPS1の概略構成図である。同図に示すように、ステアリングホイール(ステアリング)2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック5に連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック5の往復直線運動に変換される。そして、このラック5の往復直線運動により操舵輪6の舵角が変更されるようになっている。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、その駆動源であるモータ12がラック5と同軸に配置された所謂ラック型のEPSアクチュエータであり、モータ12が発生するアシストトルクは、ボールねじ機構(図示略)を介してラック5に伝達される。尚、本実施形態のモータ12は、ブラシレスモータであり、ECU11から三相(U,V,W)の駆動電力の供給を受けることにより回転する。そして、モータ制御装置としてのECU11は、このモータ12が発生するアシストトルクを制御することにより、操舵系に付与するアシスト力を制御する(パワーアシスト制御)。
本実施形態では、ECU11には、トルクセンサ14及び車速センサ15が接続されている。そして、ECU11は、これらトルクセンサ14及び車速センサ15によりそれぞれ検出される操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、EPSアクチュエータ10の作動、即ちパワーアシスト制御を実行する。
次に、本実施形態のEPSの電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPSの制御ブロック図である。同図に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段としてのマイコン17と、モータ制御信号に基づいてモータ12に三相の駆動電力を供給する駆動回路18とを備えている。
尚、本実施形態の駆動回路18は、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(アーム)として各相に対応する3つのアームを並列接続してなる周知のPWMインバータであり、マイコン17の出力するモータ制御信号は、駆動回路18を構成する各スイッチング素子のオンduty比を規定するものとなっている。そして、モータ制御信号が各スイッチング素子のゲート端子に印加され、同モータ制御信号に応答して各スイッチング素子がオン/オフすることにより、車載電源(図示略)の直流電圧が三相(U,V,W)の駆動電力に変換されてモータ12に供給されるようになっている。
本実施形態では、ECU11には、モータ12に通電される各相電流値Iu,Iv,Iwを検出するための電流センサ21u,21v,21w、及びモータ12の回転角θを検出するための回転角センサ22が接続されている。そして、マイコン17は、これら各センサの出力信号に基づき検出されたモータ12の各相電流値Iu,Iv,Iw及び回転角θ、並びに上記操舵トルクτ及び車速Vに基づいて駆動回路18にモータ制御信号を出力する。
詳述すると、マイコン17は、操舵系に付与するアシスト力、即ちモータトルクの制御目標値として電流指令値を演算する電流指令値演算手段としての電流指令値演算部23と、電流指令値演算部23により算出された電流指令値に基づいてモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段としてのモータ制御信号生成部24とを備えている。
電流指令値演算部23は、上記トルクセンサ14及び車速センサ15により検出された操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、d軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*を演算し、モータ制御信号生成部24に出力する。一方、モータ制御信号生成部24には、電流指令値演算部23により算出されたこれらd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*とともに、各電流センサ21u,21v,21wにより検出された各相電流値Iu,Iv,Iw、及び回転角センサ22により検出された回転角θが入力される。そして、モータ制御信号生成部24は、これら各相電流値Iu,Iv,Iw、及び回転角θ(電気角)に基づいて、d/q座標系における電流フィードバック制御を実行することによりモータ制御信号を生成する。
即ち、モータ制御信号生成部24において、各相電流値Iu,Iv,Iwは、回転角θとともに3相/2相変換部25に入力され、同3相/2相変換部25によりd/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換される。また、電流指令値演算部23の出力するq軸電流指令値Iq*は、上記q軸電流値Iqとともに減算器26qに入力される一方、d軸電流指令値Id*は、制限手段としてのガード処理部30に入力される。そして、同ガード処理部30において後述するガード処理が施された後のd軸電流指令値Id**は、d軸電流値Idとともに減算器26dに入力される。尚、本実施形態では、通常制御時、電流指令値演算部23は、d軸電流指令値Id*として「0」を出力する(Id*=0)。
これら減算器26d,26qにおいて演算されたd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqは、それぞれ対応するF/B制御部27d,27qに入力される。そして、これら各F/B制御部27d,27qにおいて、電流指令値演算部23が出力するd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*に実電流であるd軸電流値Id及びq軸電流値Iqを追従させためのフィードバック制御が行われる。
具体的には、F/B制御部27d,27qは、入力されたd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqに所定のF/Bゲイン(PIゲイン)を乗ずることにより、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を演算する。そして、各F/B制御部27d,27qにより演算されたこれらd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、回転角θとともに2相/3相変換部28に入力され、同2相/3相変換部28において三相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換される。
2相/3相変換部28において演算された各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は、PWM変換部29に入力され、同PWM変換部29において、該各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に対応するduty指令値αu,αv,αwが生成される。そして、モータ制御信号生成部24は、これら各duty指令値αu,αv,αwに示されるオンduty比を有するモータ制御信号を生成し、マイコン17は、そのモータ制御信号を、駆動回路18を構成する各スイッチング素子(のゲート端子)に出力することにより、同駆動回路18の作動、即ちモータ12への駆動電力の供給を制御する。
[異常発生時の制御態様]
図2に示すように、本実施形態のECU11では、マイコン17には、EPS1に何らかの異常が生じた場合に、該異常の態様を特定するための異常判定部31が設けられている。そして、ECU11(マイコン17)は、この異常判定部31により特定(判定)された異常の態様に応じて、モータ12の制御モードを変更する。
詳述すると、異常判定部31には、EPSアクチュエータ10の機械系統の異常を検出するための異常信号S_trが入力されるようになっており、同異常判定部31は、この入力される異常信号S_trに基づいて、EPS1における機械系統の異常を検出する。また、異常判定部31には、q軸電流指令値Iq*及びq軸電流値Iq、モータ12の各相電流値Iu,Iv,Iw、回転角速度ω、並びに各相のduty指令値αu,αv,αw等が入力される。そして、異常判定部31は、これら各状態量に基づいて、制御系における異常の発生を検出する。
具体的には、本実施形態の異常判定部31は、トルクセンサ14の故障や駆動回路18の故障等、制御系全般に関する異常の発生を検出するために、q軸電流偏差ΔIqを監視する。即ち、q軸電流偏差ΔIqと所定の閾値とを比較し、q軸電流偏差ΔIqが(所定時間以上継続して)当該閾値以上となった場合には、制御系に異常が発生したものと判定する。
また、異常判定部31は、各相電流値Iu,Iv,Iw、回転角速度ω、及び各相のduty指令値αu,αv,αwに基づいて、動力線(モータコイルを含む)の断線や駆動回路18の接点不良等に起因する通電不良相の発生等を検出する。この通電不良相発生の検出は、X相(X=U,V,W)の相電流値Ixが所定値Ith以下(|Ix|≦Ith)、且つ回転角速度ωが断線判定の対象範囲内(|ω|≦ω0)である場合に、該相に対応するduty指令値αxが所定値Ith及び判定対象範囲を規定する閾値ω0に対応する所定範囲(αLo≦αx≦αHi)にない状態が継続するか否かにより行われる。
尚、この場合において、上記相電流値Ixの閾値となる所定値Ithは「0」近傍の値に設定され、回転角速度ωの閾値ω0は、モータの基底速度(最高回転数)に相当する値に設定される。そして、duty指令値αxに関する閾値(αLo,αHi)は、それぞれ通常制御においてduty指令値αxが取り得る下限値よりも小さな値、及び上限値よりも大きな値に設定されている。
即ち、図3のフローチャートに示すように、異常判定部31は、検出される相電流値Ix(の絶対値)が所定値Ith以下であるか否かを判定し(ステップ101)、所定値Ith以下である場合(|Ix|≦Ith、ステップ101:YES)には、続いて回転角速度ω(の絶対値)が所定の閾値ω0以下であるか否かを判定する(ステップ102)。そして、回転角速度ωが所定の閾値ω0以下である場合(|ω|≦ω0、ステップ102)には、duty指令値αxが上記の所定範囲(αLo≦αx≦αHi)内にあるか否かを判定し(ステップ103)、所定範囲内にない場合(ステップ103:NO)には、該X相に通電不良が生じているものと判定する(ステップ104)。
そして、相電流値Ixが所定値Ithよりも大きい場合(|Ix|>Ith、ステップ101:NO)、回転角速度ωが閾値ω0よりも大きい場合(|ω|>ω0、ステップ102:NO)、又はduty指令値αxが上記所定範囲内にある場合(αLo≦αx≦αHi、ステップ103:YES)には、X相に通電不良が生じていないと判定する(X相正常、ステップ105)。
つまり、X相(U,V,W相の何れか)に通電不良(断線)が生じた場合、当該相の相電流値Ixは「0」となる。ここで、X相の相電流値Ixが「0」又は「0に近い値」となる場合には、このような断線発生時以外にも以下の二つのケースがありうる。
− モータの回転角速度が基底速度(最高回転数)に達した場合
− 電流指令自体が略「0」である場合
この点を踏まえ、本実施形態では、先ず、判定対象であるX相の相電流値Ixを所定値Ithと比較することにより、当該相電流値Ixが「0」であるか否かを判定する。そして、断線時以外に相電流値Ixが「0」若しくは「0に近い値」をとる上記二つのケースに該当するか否かを判定し、当該二つのケースに該当しない場合には、X相に断線が発生したものと判定する。
即ち、相電流値Ixが「0」近傍の所定値Ith以下となるほどの回転角速度ω(基底速度)ではないにも関わらず、極端なduty指令値αxが出力されている場合には、当該X相に通電不良が生じているものと判定することができる。そして、本実施形態では、異常判定部31が、U,V,Wの各相について、上記判定を実行することにより、通電不良が発生した相を特定する構成となっている。
尚、説明の便宜のため図3のフローチャートでは省略したが、上記判定は、電源電圧がモータ12を駆動するために必要な規定電圧以上である場合を前提として行われる。そして、最終的な異常検出の判断は、所定ステップ104において通電不良が生じているものと判定される状態が所定時間以上継続したか否かにより行われる。
本実施形態では、ECU11(マイコン17)は、この異常判定部31における異常判定の結果に基づいて、モータ12の制御モードを切り替える。具体的には、異常判定部31は、上記のような通電不良検出を含む異常判定の結果を異常検出信号S_tmとして出力し、電流指令値演算部23及びモータ制御信号生成部24は、その入力される異常検出信号S_tmに応じた電流指令値の演算、及びモータ制御信号の生成を実行する。そして、これにより、マイコン17におけるモータ12の制御モードが切り替えられるようになっている。
さらに詳述すると、本実施形態のECU11は、通常時の制御モードである「通常制御モード」、及びモータ12の駆動を停止すべき異常が発生している場合の制御モードである「アシスト停止モード」、並びにモータ12の各相の何れかに通電不良が生じた場合の制御モードである「二相駆動モード」、以上の大別して3つの制御モードを有している。そして、異常判定部31の出力する異常検出信号S_tmが「通常制御モード」に対応するものである場合には、電流指令値演算部23及びモータ制御信号生成部24は、上記のような通常時のd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*の演算、及びモータ制御信号の生成を実行する。
一方、異常判定部31の出力する異常検出信号S_tmが「アシスト停止モード」である場合には、電流指令値演算部23及びモータ制御信号生成部24は、モータ12の駆動を停止すべく、d軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*の演算、及びモータ制御信号の生成を実行する。尚、「アシスト停止モード」が選択される場合としては、機械系統の異常やトルクセンサ14に異常が発生した場合のほか、電力供給系統における異常発生時については、過電流が生じた場合等が挙げられる。また、「アシスト停止モード」には、直ちにモータ12の駆動を停止する場合のほか、モータ12の出力を徐々に低減する、即ちアシスト力を徐々に低減した後に停止させる場合があり、この場合、モータ制御信号生成部24は、その出力するq軸電流指令値Iq*の値(絶対値)を徐々に低減する。そして、マイコン17は、モータ12の停止後、駆動回路18を構成する各スイッチング素子を開状態とし、図示しない電源リレーを開放する構成となっている。
また、「二相駆動モード」に対応する異常検出信号S_tmには、通電不良発生相を特定する情報が含まれている。そして、異常判定部31の出力する異常検出信号S_tmがこの「二相駆動モード」に対応するものである場合、モータ制御信号生成部24は、当該通電不良発生相以外の二相を通電相とするモータ制御信号の生成を実行する。
具体的には、本実施形態の電流指令値演算部23は、この「二相駆動モード」においては、その検出された通電不良発生相に応じて、以下の(1)〜(3)式に基づきd軸電流指令値Id*を演算する。
Figure 0005082608
これにより、図4〜図6に示されるような、所定の回転角θA,θBを漸近線としてq軸電流指令値Iq*の符号に応じて単調非減少(Iq*>0の場合)、又は単調非増加(Iq*<0の場合)で変化、より詳しくは正接曲線(タンジェント:tanθ)状に(正接曲線を描くように)変化するd軸電流指令値Id*が演算される。
尚、本稿では、説明の便宜上、以下、上記の各漸近線に対応する二つの回転角のうち、電気角0°〜360°の範囲において、その値の小さい方を回転角θA、大きい方を回転角θBとして説明する。つまり、図4に示すように、U相の異常によりV,W相の二相に通電する場合には、上記所定の回転角θA,θBは、それぞれ「90°」「270°」となる。また、図5に示すように、V相が通電不良発生相である場合の所定の回転角θA,θBは、それぞれ「30°」「210°」である。そして、図6に示すように、W相が通電不良発生相である場合の所定の回転角θA,θBは、それぞれ「150°」「330°」となる。
そして、本実施形態のモータ制御信号生成部24は、このようにして演算されたd軸電流指令値Id*(及びq軸電流指令値Iq*)に基づいて、d/q座標系における電流フィードバック制御を実行することにより、通電不良発生相以外の二相を通電相とした二相駆動制御を実行するためのモータ制御信号を生成する。
即ち、二相駆動時、図4〜図6に示されるような正接曲線状に変化するd軸電流指令値Id*(及びq軸電流指令値Iq*)に基づく電流フィードバック制御を実行することにより、U,V,Wの各相には、図7〜図9に示されるような、上記所定の回転角θA,θBを漸近線として、正割曲線、又は余割曲線状に変化する相電流が発生する。尚、正割曲線は、sinθの逆数(コセカント:cosecθ)、余割曲線は、cosθの逆数(セカント:secθ)のことである。その結果、d/q座標系においては、理論上、上記所定の回転角θA,θBを除きq軸電流指令値Iq*に追従するようなq軸電流値Iqが発生する。
つまり、理論上、モータ12の回転角θが上記所定の回転角θA,θB以外にある場合には、要求トルク、即ちモータトルクの目標値であるq軸電流指令値Iq*に対応した(略q軸電流指令値Iq*どおりの)q軸電流値Iqを発生させることができる。そして、本実施形態では、これにより、二相駆動時においても、当該二相駆動に伴うトルクリップルの発生を抑制して、良好な操舵フィーリングを維持したまま、そのアシスト力の付与を継続する構成となっている。
ここで、実際には、各相のモータコイル12u,12v,12wに通電可能な電流(の絶対値)には上限がある。そのため、本実施形態では、電流指令値演算部23の出力するd軸電流指令値Id*には、上記のように、ガード処理部30において、その値を所定範囲内に制限するガード処理が施される(図4〜図6参照)。
具体的には、ガード処理部30は、その出力するガード処理後のd軸電流指令値Id**(の絶対値)を、次の(4)式に示される範囲に制限する。
Figure 0005082608
尚、上記(4)式中、「Ix_max」は、X相(U,V,W相)に通電可能な電流値の最大値であり、この最大値は、駆動回路18を構成する各スイッチング素子の定格電流等により規定される。
つまり、上記(4)式は、各相に通電可能な電流値に制約のある場合において、二相駆動時、通電相となる二相の相電流値がその通電可能な上限(Ix_max)又は下限(-Ix_max)を超えないために、ガード処理後のd軸電流指令値Id**が満たすべき条件についての関係式である。従って、ガード処理後のd軸電流指令値Id**は、当該ガード処理の行われる範囲(電流制限範囲:θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)において、その通電可能な上限値又は下限値で一定となる。
その結果、本実施形態では、図7〜図9に示すように、上記漸近線に対応する所定の回転角θA,θB近傍の電流制限範囲(θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)を除いて、要求トルク(q軸電流指令値Iq*)に対応したモータ電流(q軸電流値Iq)を発生させることが可能な構成となっている。
尚、図7〜図9に示すように、上記各電流制限範囲(θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)では、d軸電流指令値Id**にd軸電流値Idが追従していない。即ち、本来(通電不良非発生時)、d軸電流指令値Id*を一定として電流フィードバック制御を実行した場合、U,V,Wの各相には、図10に示されるような相電流が発生することにより、当該d軸電流指令値Id**に追従したd軸電流値Idが発生する。尚、図10は、U相通電不良時のd軸電流指令値Id**を用いた場合のグラフである。しかしながら、二相駆動時には、図7に示すように、当然、通電不良相(この場合U相)の電流値は「0」となる。そして、これにより各通電相の相電流値も変化することによって、上記のように、d軸電流指令値Id**とd軸電流値Idとの間に乖離が生ずるのである。
次に、マイコンによる上記異常判定及び制御モードの切り替え(並びにモータ制御信号の生成)の処理手順について説明する。
図11のフローチャートに示すように、マイコン17は、先ず何らかの異常が発生したか否かを判定し(ステップ201)、異常が発生したと判定した場合(ステップ201:YES)には、続いてその異常が制御系の異常であるか否かを判定する(ステップ202)。次に、ステップ202において、制御系の異常が発生したと判定した場合(ステップ202:YES)、現在の制御モードが二相駆動モードであるか否かを判定し(ステップ203)、二相駆動モードではない場合(ステップ203:NO)には、当該制御系の異常が、通電不良相の発生であるか否かを判定する(ステップ204)。そして、通電不良相が発生したと判定した場合(ステップ204:YES)には、当該通電不良相以外の残る二相を通電相とするモータ制御信号の出力を実行し、その際、d軸電流指令値Id*は、上述のように、検出された異常発生相に応じて、上記(1)〜(3)式に基づき演算される(二相駆動モード、ステップ205)。
尚、上記ステップ201において、特に異常はないと判定した場合(ステップ201:NO)には、マイコン17は、通常のモータ制御信号の出力を実行する(Id*=0、通常制御モード、ステップ206)。また、上記ステップ202において、制御系以外の異常が発生したと判定した場合(ステップ202:NO)、ステップ203において、既に二相駆動モードであると判定した場合(ステップ203:YES)、又は上記ステップ204において、通電不良相の発生以外の異常が発生したと判定した場合(ステップ204:NO)には、マイコン17は、アシスト停止モードへと移行する(ステップ207)。そして、モータ12の駆動を停止するためのモータ制御信号の出力、及び電源リレーの開放等を実行する。
[制御系の異常検出]
次に、本実施形態における制御系の異常検出の態様について説明する。
上述のように、本実施形態では、二相駆動モードにおけるモータ制御信号の出力は、通電不良発生相に応じた所定の回転角θA,θBを漸近線として正接曲線状に変化するd軸電流指令値Id*を演算し、当該d軸電流指令値Id*(及びq軸電流指令値Iq*)に基づく電流フィードバック制御を実行することにより行われる(図4〜図6参照)。これにより、理論上、上記所定の回転角θA,θBを除き、要求トルク(q軸電流指令値Iq*)に対応したモータ電流(q軸電流値Iq)を発生させることができ、その結果、トルクリップルの発生を抑制して、良好な操舵フィーリングを維持したままアシスト力の付与を継続することができる。更に、本実施形態の異常判定部31は、q軸電流偏差ΔIqと所定の閾値I1との比較に基づいて、制御系における異常の発生を検出する。従って、上記のように要求トルク(q軸電流指令値Iq*)に対応したモータ電流(q軸電流値Iq)が発生することで、理論上は、二相駆動時(二相駆動モード)においても継続して制御系の異常を検出することができるようになる。
しかしながら、実際には、各相のモータコイル12u,12v,12wに通電可能な電流(の絶対値)には限界があり、上記のように、二相駆動時、通電相となる二相の相電流値がその通電可能な上限(Ix_max)又は下限(-Ix_max)を超えないように、d軸電流指令値Id*には、その値を所定範囲内に制限するガード処理が施される(図4〜図6参照)。そのため、図12〜図14に示すように、上記所定の回転角θA,θB近傍の電流制限範囲内(θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)では、その異常の有無に関わらずq軸電流偏差ΔIqが発生することになり、これにより誤検出が発生するおそれがある。
この点を踏まえ、本実施形態では、異常判定部31は、通電不良相の発生時、即ち二相駆動時には、上記のような制御系の異常を検出するための判定、具体的には、そのq軸電流偏差ΔIqを基礎とする判定処理を実行しない。
即ち、上記(4)式より、上記(1)〜(3)式に示されるd軸電流指令値Id*が、通電可能な最大値Ix_max以上の絶対値を有する相電流を発生させるものとなる範囲、即ち当該d軸電流指令値Id*にガード処理を施すべき電流制限範囲を特定することができる。
具体的には、U相が通電不良発生相である場合(U相通電不良時)、以下に示す(5)式により、上記漸近線に対応する所定の回転角θA,θBのうちの一方、回転角θA近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ1を求めることができ、また、(6)式により、回転角θB近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ4を求めることができる。
Figure 0005082608
ここで、上記(5)(6)式の解、即ち回転角θ1,θ4は、tanθの逆関数(アークタンジェント)によって表される。従って、tan(θ±π)=tanθより、上記回転角θ1とともに回転角θA近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ2、及び上記回転角θ4とともに回転角θA近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ3は、次の(7)(8)式から求めることができる。
Figure 0005082608
また、V相が通電不良発生相である場合(V相通電不良時)には、上記(2)式に、(4)式に示されるd軸電流指令値Id**の上限値及び下限値を代入した(9)(10)及び(11)(12)式を解くことで、漸近線に対応する所定の回転角θA,θBのうちの一方、回転角θA近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ1,θ2を求めることができる。
Figure 0005082608
Figure 0005082608
そして、tan(θ±π)=tanθより、漸近線に対応する他方の回転角θB近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ3,θ4は次の(13)(14)式から求めることができる。
Figure 0005082608
同様に、W相が通電不良発生相である場合(W相通電不良時)には、上記(3)式に、(4)式に示されるd軸電流指令値Id**の上限値及び下限値を代入した(15)(16)及び(17)(18)式を解くことで、漸近線に対応する所定の回転角θA,θBのうちの一方、回転角θB近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ3,θ4を求めることができる。
Figure 0005082608
Figure 0005082608
そして、tan(θ±π)=tanθより、漸近線に対応する他方の回転角θA近傍の電流制限範囲を規定する回転角θ1,θ2は次の(19)(20)式から求めることができる。
Figure 0005082608
このように、本実施形態の異常判定部31は、二つの漸近線に対応する所定の回転角θA,θB近傍の各電流制限範囲を規定する各回転角θ1,θ2,θ3,θ4を演算し、検出されるモータ12の回転角θが何れかの電流制限範囲内にある場合(θ1<θ<θ2、又はθ3<θ<θ4)には、q軸電流偏差ΔIqを基礎とした制御系の異常を検出するための判定を実行しない。そして、これにより、誤検出の発生を防止して、二相駆動時においても精度よく制御系の異常を検出することが可能な構成となっている。
さらに詳述すると、図15のフローチャートに示すように、異常判定部31は、制御系の異常検出に用いる状態量として、q軸電流指令値Iq*及びq軸電流値Iq、並びに回転角θを取得すると(ステップ301)、先ず、q軸電流偏差ΔIqを演算する(ΔIq=Iq*−Iq、ステップ302)。次に、異常判定部31は、計測フラグが「ON」であるか否か判定し(ステップ303)、計測フラグが「ON」ではない場合(計測フラグ=「OFF」、ステップ303:NO)には、経過時間計測用のカウンタを初期化する(t=0、ステップ304)。尚、上記ステップ303において、既に計測フラグが「ON」であると判定した場合(ステップ303:YES)には、異常判定部31は、上記ステップ304におけるカウンタの初期化処理を実行しない。
次に、異常判定部31は、現在の制御モードが二相駆動モード(二相駆動中)であるか否かを判定し(ステップ305)、二相駆動中ではない場合(ステップ305:NO)、即ち通常制御中(通常制御モード滞在中)であると判定した場合には、q軸電流偏差ΔIq(の絶対値)が所定の閾値I1以上であるか否かを判定する(ステップ306)。そして、q軸電流偏差ΔIq(の絶対値)が所定の閾値I1以上である場合(|ΔIq|≧I1、ステップ306:YES)には、計測フラグを「ON」として(ステップ307)、上記カウンタをインクリメントする(t=t+1、ステップ308)。尚、上記ステップ306において、q軸電流偏差ΔIq(の絶対値)が所定の閾値I1に満たない場合(|ΔIq|<I1、ステップ306:NO)には、異常判定部31は、計測フラグを「OFF」とする(ステップ309)。
次に、異常判定部31は、カウンタ値tが所定の閾値t1以上となったか否かを判定する(ステップ310)。そして、カウンタ値tが所定の閾値t1以上となったと判定した場合(ステップ310:YES)には、制御系に異常が発生したものと判定する(ステップ311)。
即ち、本実施形態の異常判定部31は、q軸電流偏差ΔIqの値が制御系における異常の発生を示す場合(上記ステップ306:YES)に計測フラグを「ON」とし、その継続時間のカウントを開始する。そして、その異常を示す状態が所定時間以上継続した場合(ステップ310:YES)には、制御系に異常が発生したものと判定する。
一方、上記ステップ305において、既に二相駆動中であると判定した場合(ステップ305:YES)には、異常判定部31は、上記(5)〜(20)式により、二つの漸近線に対応する所定の回転角θA,θB近傍の各電流制限範囲を規定する各回転角θ1,θ2,θ3,θ4を演算する(電流制限範囲演算、ステップ312)。そして、検出された回転角θが、これら各回転角θ1,θ2又はθ3,θ4により規定される何れかの電流制限範囲内にあるか否かを判定し(ステップ313)、何れの電流制限範囲にも該当しない場合(0<θ≦θ1,θ2≦θ≦θ3、又はθ4≦θ≦2π、ステップ313:NO)にのみ、上記ステップ306の判定処理を実行する。即ち、異常判定部31は、上記ステップ312において、回転角θが何れかの電流制限範囲内にあると判定した場合(θ1<θ<θ2、又はθ3<θ<θ4、ステップ313:NO)には、制御系の異常検出に関する判定処理を実行しない(ステップ314)。そして、上記ステップ306〜ステップ309の処理を実行することなく、上記ステップ310以下の処理を実行する。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
○マイコン17は、q軸電流偏差ΔIqと所定の閾値I1との比較に基づいて制御系の異常を検出する。また、マイコン17は、何れかの相に通電不良が発生した場合にその発生を検出可能な異常判定部31を備え、通電不良相の発生時には、正接曲線状に変化するd軸電流指令値に基づく電流フィードバック制御を実行することにより、モータ制御信号を生成するとともに、当該正接曲線状に変化するd軸電流指令値を所定範囲内に制限する。そして、マイコン17は、通電不良の発生時、当該d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲(電流制限範囲)内にある場合には、上記q軸電流偏差ΔIqを基礎として制御系の異常を検出するための判定処理を行わない。
上記構成によれば、漸近線に対応する所定の回転角θA,θB近傍の電流制限範囲(θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)を除いて、要求トルク(q軸電流指令値Iq*)に対応したモータ電流(q軸電流値Iq)を発生させることができる。その結果、通電不良相発生時においても、トルクリップルの発生を抑制して、良好な操舵フィーリングを維持したまま、アシスト力の付与を継続することができるようになる。更に、制御系異常の有無に関わらずq軸電流偏差ΔIqが発生する電流制限範囲においては、当該q軸電流偏差ΔIqを基礎とした制御系の異常を検出するための判定処理を行わないことにより、効果的に誤検出の発生を防止することができる。その結果、二相駆動時においても精度よく制御系の異常を検出することができるようになる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態と上記第1の実施形態との主たる相違点は、制御系の異常検出の態様のみである。このため、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付すこととして、その説明を省略する。
本実施形態においてもまた、マイコン17は、上記第1の実施形態同様、漸近線に対応する所定の回転角θA,θBの近傍において、通電相となる二相の相電流値がその通電可能な上限(Ix_max)又は下限(-Ix_max)を超えないように、d軸電流指令値Id*を所定範囲内に制限するガード処理を実行する(図4〜図6参照)。このため、上記所定の回転角θA,θB近傍の電流制限範囲内(θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)では、異常の有無に関わらずq軸電流偏差ΔIqが発生することになり(図12〜図14参照)、これにより、当該q軸電流偏差ΔIqを基礎とした制御系の異常を検出するための判定処理において誤検出が発生するおそれがある。
この点を踏まえ、本実施形態の異常判定部31は、通電不良の発生時、検出されるモータ12の回転角θが何れかの電流制限範囲内にある場合には、そのd軸電流指令値Id*の制限により生ずるq軸電流偏差ΔIqの変動に対応すべく、当該q軸電流偏差ΔIqを基礎とする判定処理の閾値を変化させる(図16〜図18参照)。
詳述すると、本実施形態の異常判定部31は、通電不良の発生時、検出される回転角θが電流制限範囲内にある場合には、そのd軸電流指令値Id*の制限により生ずるq軸電流偏差ΔIqの変動に相当する補正項βを演算する。
具体的には、本実施形態の異常判定部31は、検出された通電不良発生相、及びq軸電流指令値Iq*の符号に応じて、以下の(21)〜(32)式を解くことにより、q軸電流偏差ΔIqを基礎とする判定処理の閾値を変化させるための補正項βを演算する。
Figure 0005082608
Figure 0005082608
尚、電流制限範囲を規定する各回転角θ1,θ2,θ3,θ4については、図4〜図6、及び上記(5)〜(20)式を参照されたい。
即ち、電流制限範囲における各相の実電流値(図7〜図8)を演算し、これをd/q変換することにより、d軸電流指令値Id*の制限により生ずるq軸電流偏差ΔIqの変動分に対応する補正項を求めることができる。
そして、その補正項βを通常時の閾値I1(又は−I1)に加えた値に基づいて、その制御系の異常を検出するための判定処理を実行することにより、より高精度な異常検出を可能とする構成になっている。
次に、本実施形態における制御系の異常検出の処理手順について説明する。
尚、以下に参照する図19のフローチャートにおいて、ステップ401〜ステップ413の処理は、第1の実施形態の態様を示す前述の図15のフローチャートにおけるステップ301〜ステップ313の処理と同一である。このため、説明の便宜上、当該ステップ401〜ステップ413の処理については、その説明を省略することとする。
図19のフローチャートに示すように、本実施形態の異常判定部31は、二相駆動時(ステップ405:YES)、回転角θが、ステップ412において演算された何れかの電流制限範囲内にあると判定した場合(θ1<θ<θ2、又はθ3<θ<θ4、ステップ413:NO)には、先ず、上記(21)〜(32)式により、当該二相駆動における非通電相及び回転角θに応じた補正項βを演算する(ステップ414)。
次に、異常判定部31は、q軸電流偏差ΔIqが、閾値I1の符号を正とした値(+I1)に補正項βを加えた値以上であるかを判定し(ステップ415)、q軸電流偏差ΔIqが当該補正された値よりも小さい場合(ステップ415:NO)には、閾値I1の符号を負とした値(−I1)に補正項βを加えた値以下であるかを判定する(ステップ416)。そして、 ステップ415においてq軸電流偏差ΔIqが当該補正された値以上である(ΔIq≧I1+β、ステップ415:YES)、又はステップ416においてq軸電流偏差ΔIqが当該補正された値以下である(ΔIq≦−I1+β、ステップ416:YES)と判定した場合には、上記ステップ407,408の処理を実行する。即ち、計測フラグを「ON」として(ステップ407)、上記カウンタをインクリメントする(t=t+1、ステップ408)。
一方、上記ステップ416において、q軸電流偏差ΔIqが当該補正された値よりも大きいと判定した場合(ΔIq>−I1+β、ステップ416:NO)、即ちq軸電流偏差ΔIqが適正な範囲にあると判定した場合には、異常判定部31は、計測フラグを「OFF」とする(ステップ417)。
そして、異常判定部31は、ステップ410の処理を実行し、当該異常を示す状態が所定時間以上継続した場合(ステップ410:YES)には、制御系に異常が発生したものと判定する(ステップ411)。
以上、本実施形態によれば、漸近線に対応する所定の回転角θA,θB近傍の電流制限範囲(θ1<θ<θ2,θ3<θ<θ4)における誤検出の発生を回避することができる。その結果、より精度よく制御系の異常を検出することができるようになる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明を電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化したが、EPS以外の用途に用いられるモータ制御装置に具体化してもよい。
・上記各実施形態では、モータ制御装置としてのECU11は、大別して、「通常制御モード」、「アシスト停止モード」、及び「二相駆動モード」の3つの制御モードを有することとした。しかし、異常発生時におけるモータ制御の形態は、これらのモードに限るものではない。つまり、通電不良相発生時に該通電不良発生相以外の二相を通電相としてモータ制御を実行する構成であれば、どのようなものに適用してもよい。また、異常検出(判定)の方法についても、本実施形態の構成に限るものではない。
・二相駆動時に演算される所定の回転角θA,θBを漸近線として正接曲線状に(正接曲線を描くように)変化するようなd軸電流指令値Id*は、必ずしも上記(1)〜(3)式に基づき演算されるものと完全に同一でなくともよい。但し、上記(1)〜(3)式に基づきd軸電流指令値Id*を演算した場合が、最もq軸電流指令値Iq*に近いq軸電流値Iqを発生させることができる。そして、該各式に基づき演算されるd軸電流指令値Id*に近い値が演算される方法ほど、より顕著な効果が得られることはいうまでもない。
・上記各実施形態では、通常時は、制御系の異常判定は、q軸電流偏差ΔIqを基礎として行うこととした。しかし、これに限らず、上記各実施形態に示される発明は、通常時における制御系の異常判定を、d軸電流偏差ΔId、又はd/q座標系における合成ベクトル偏差に基づき行うものに適用してもよい。
・特に、上記第2の実施形態の発明については、通常時、d軸電流偏差ΔIdを基礎とするものにおいては、当該d軸電流偏差ΔIdに関する閾値を、合成ベクトル偏差を基礎とするものにおいては、当該合成ベクトル偏差に関する閾値を変化させることとしてもよい。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの電気的構成を示すブロック図。 通電不良相検出の処理手順を示すフローチャート。 二相駆動時(U相通電不良時)におけるd/q軸電流の推移を示す説明図。 二相駆動時(V相通電不良時)におけるd/q軸電流の推移を示す説明図。 二相駆動時(W相通電不良時)におけるd/q軸電流の推移を示す説明図。 二相駆動時(U相通電不良時)における各相電流の推移を示す説明図。 二相駆動時(V相通電不良時)における各相電流の推移を示す説明図。 二相駆動時(W相通電不良時)における各相電流の推移を示す説明図。 通電不良非発生時にU相通電不良時のd軸電流指令値を用いて電流フィードバック制御を実行した場合の各相電流の推移を示す説明図。 異常判定及び制御モードの切り替えの処理手順を示すフローチャート。 二相駆動時(U相通電不良時)のq軸電流(偏差)の推移を示す説明図。 二相駆動時(V相通電不良時)のq軸電流(偏差)の推移を示す説明図。 二相駆動時(W相通電不良時)のq軸電流(偏差)の推移を示す説明図。 第1の実施形態における制御系の異常判定についての処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における二相駆動時(U相通電不良時)のq軸電流偏差の推移を示す説明図。 第2の実施形態における二相駆動時(V相通電不良時)のq軸電流偏差の推移を示す説明図。 第2の実施形態における二相駆動時(W相通電不良時)のq軸電流偏差の推移を示す説明図。 第2の実施形態における制御系の異常判定についての処理手順を示すフローチャート。 従来の通電不良発生相以外の二相を通電相とする二相駆動の態様を示す説明図。 従来の二相駆動時におけるd軸電流及びq軸電流の推移を示す説明図。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、12u,12v,12w…モータコイル、17…マイコン、18…駆動回路、23…電流指令値演算部、24…モータ制御信号生成部、30…ガード処理部、31…異常判定部、Ix,Iu,Iv,Iw…相電流値、Ix_max…最大値、Id…d軸電流値、Iq…q軸電流値、Id*…d軸電流指令値、Iq*…q軸電流指令値、ΔId…d軸電流偏差、ΔIq…q軸電流偏差、I1…閾値、β…補正項、θ,θA,θB,θ1,θ2,θ3,θ4…回転角。

Claims (4)

  1. モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに三相の駆動電力を供給する駆動回路とを有し、前記モータ制御信号出力手段は、電流指令値としてd/q座標系のd軸電流指令値及びq軸電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記d軸電流指令値及びq軸電流指令値に基づくd/q座標系の電流フィードバック制御の実行により前記モータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、前記d/q座標系の電流偏差に基づいて制御系の異常を検出するとともに前記モータの各相に生じた通電不良を検出可能な異常検出手段とを備え、前記通電不良の発生が検出された場合には、その通電不良発生相以外の二相を通電相として前記モータ制御信号の出力を実行するモータ制御装置において、
    前記電流指令値演算手段は、前記通電不良の発生時、前記通電不良発生相に応じた所定の回転角を漸近線として正接曲線状に変化するd軸電流指令値を演算するとともに、前記モータ制御信号出力手段には、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する制限手段が設けられるものであって、
    前記異常検出手段は、前記通電不良の発生時、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲内にある場合には、前記制御系の異常を検出するための判定を実行しないこと、を特徴とするモータ制御装置。
  2. モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに三相の駆動電力を供給する駆動回路とを有し、前記モータ制御信号出力手段は、電流指令値としてd/q座標系のd軸電流指令値及びq軸電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記d軸電流指令値及びq軸電流指令値に基づくd/q座標系の電流フィードバック制御の実行により前記モータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、前記d/q座標系の電流偏差と所定の閾値との比較により制御系の異常を検出するとともに前記モータの各相に生じた通電不良を検出可能な異常検出手段とを備え、前記通電不良の発生が検出された場合には、その通電不良発生相以外の二相を通電相として前記モータ制御信号の出力を実行するモータ制御装置において、
    前記電流指令値演算手段は、前記通電不良の発生時、前記通電不良発生相に応じた所定の回転角を漸近線として正接曲線状に変化するd軸電流指令値を演算するとともに、前記モータ制御信号出力手段には、前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する制限手段が設けられるものであって、
    前記異常検出手段は、前記通電不良の発生時、前記d軸電流指令値が所定範囲内に制限される回転角度範囲内にある場合には、該d軸電流指令値の制限により生ずる前記d/q座標系の電流偏差の変動に対応すべく、前記閾値を変化させること、
    を特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記電流指令値演算手段は、前記通電不良発生相に応じて、以下の各式、
    Figure 0005082608
    (但し、θ:回転角、Id*:d軸電流指令値、Iq*:q軸電流指令値)
    に基づき前記d軸電流指令値を演算するともに、
    前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲内にある場合には、以下の各式、
    Figure 0005082608
    (但し、Id**:d軸電流指令値、Iq*:q軸電流指令値、Ix_max:通電可能な電流の最大値)
    に基づき前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限し、
    前記異常検出手段は、前記d/q座標系のq軸電流偏差と所定の閾値との比較により前記制御系の異常を検出するものであって、
    前記d軸電流指令値を所定範囲内に制限する回転角度範囲内にある場合には、以下の各式、
    Figure 0005082608
    Figure 0005082608
    Figure 0005082608
    (但し、β:補正項、Iq*:q軸電流指令値、Ix_max:通電可能な電流の最大値)
    により前記閾値を変化させるための補正項を演算すること、
    を特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置。
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