JP5082190B2 - ポリイミド樹脂製無端ベルト、その製造方法およびその再使用方法、ならびに、電子写真式画像形成装置 - Google Patents

ポリイミド樹脂製無端ベルト、その製造方法およびその再使用方法、ならびに、電子写真式画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等電子写真方式を用いた電子写真式画像形成装置に用いるポリイミド樹脂製無端ベルト、その製造方法ならびにポリイミド樹脂製無端ベルトを搭載した電子写真式画像形成装置に関する。さらに詳しくは、中間転写部材、定着部材、搬送部材として使用できるポリイミド樹脂製無端ベルトに関する。また、ポリイミド樹脂製無端ベルトを製造するにあたり、新規にベルトを作製する方法だけではなく、1度または2度以上電子写真式画像形成装置に搭載されたことのあるベルトに再加工を施して再使用する再使用方法に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置は、無機又は有機材料からなる光導電性感光体である像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像して可視化したトナー像とする。そして、上記トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写することにより所要の再生画像を得る。
前記中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(例えば、特許文献1参照)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)(例えば、特許文献2、3参照)、ポリアルキレンフタレート(例えば、特許文献4参照)、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料(例えば、特許文献5参照)、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC,ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料(例えば、特許文献6参照)等を主な成分とした導電性無端ベルトを用いる提案がなされている。
また、直接記録紙等の転写材に静電的に転写する画像形成装置においては、各色毎の現像器を備えた複数の感光体を配置したタンデム式カラー画像形成装置などを中心として、転写材を無端ベルトに吸着させ搬送させる転写搬送ベルト方式が提案され、既に実用化されている。そして、転写搬送ベルトとしても、前記中間転写ベルト同様に、熱可塑性樹脂を主な成分とした導電性無端ベルトを用いる提案がなされている。
しかし、前記ポリカーボネート樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の熱可塑性樹脂の導電性材料は機械特性が劣るために、駆動時の応力に対するベルト変形が大きく、高品質の転写画質が安定して得られない。また、駆動時にベルト端部よりクラックが発生するためにベルトライフが短いなどの問題がある。
また、その他のベルト材料としては、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルト(例えば、特許文献7、8参照)が提案されている。しかし、上記、補強材入り弾性ベルトは、経時でベルト材料のクリープ変形等に起因する色ずれの問題が発生する場合がある。
このような強度不足や変形、耐久性を改善した中間転写ベルトや転写搬送ベルト等に用い得る半導電性ベルトとして、ポリイミド樹脂に導電性フィラーを分散してなる転写ベルト(例えば、特許文献9〜11参照)が提案されている。
ポリイミド樹脂製の無端ベルトは、その機械強度の強さや高弾性率、耐クリープ性などから、転写ベルトとしては、他の材料に比べて極めて優れた特性を有していると言える。しかしながら、ポリイミド樹脂は一般的に原材料が高く、また、成型方法が難しいことから、コストが高いという問題があった。また、近年、環境への負荷が少ない技術が求められる中で、ポリイミド樹脂は耐熱性、耐薬品性に優れているために、リサイクルが難しく、ほとんど再使用されることなく廃棄されているのが現状であった。また、これまでに提案されているポリイミド樹脂からなる半導電性ベルトは、可とう性と剛性のバランスが悪く、中間転写ベルトや転写搬送ベルトとしては、特性を満足しているとは言えなかった。
例えば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとの重合物であるポリアミド酸(Uワニス−S)をポリイミド樹脂の原料とし、これに導電性フィラーを分散したベルト(例えば、特許文献10参照)が開示されているが、このタイプの中間転写ベルトは、表面微小硬度が40以上で機械特性に優れており、駆動時の応力に対するベルト変形がなく、色ずれのない高品質の転写画質が安定して得られる。しかし、転写部において、ポリイミド樹脂材料は、機械的特性に優れるために、バイアスローラを用いて記録媒体に記録紙を押圧し、電界を印加してトナー像を静電的に転写する1次転写部でのバイアスローラによる押圧力による変形が少ないので、バイアスローラによる押圧力が集中する。このためトナーが凝集し、電荷密度が高くなることによってトナー層内部放電を起こし、トナー極性を変化させる等の原因によって、ライン画像が中抜けする(ホロキャラクター)の画質欠陥を発生させる問題を生じることがあった。
他の例としては、溶媒可溶性のポリイミド材料の使用(例えば、特許文献12参照)が提案されている。可溶性ポリイミドは、分子中に屈曲性をもった構造を導入することで、剛直なイミド構造を有するにもかかわらず溶媒への溶解性を付与している。そのため、可溶性ポリイミド材料は、基材に塗布して溶剤を乾燥させるだけで、ポリイミド膜を形成することができるため、上記問題点を解決できる。しかしながら、可溶性ポリイミドはその分子構造に起因して、一般には強度が小さく、伸び、破断などを起こしやく、ベルトとして使用するには不適なものであった。
特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開2001−34076号公報 特開2003−215827号公報
本発明は、前記従来技術における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ポリイミド樹脂製無端ベルトの高い強度を維持したまま、ベルト表面の硬度を下げることで、形成される画像の品質を向上させることができるポリイミド樹脂製無端ベルト、その製造方法およびその再使用方法、ならびに、このようなポリイミド樹脂製無端ベルトを具備する電子写真式画像形成装置を提供することを目的とする。
このような課題は、以下の発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材上に、脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミド樹脂からなる表面層を有するポリイミド樹脂製無端ベルト。
<2> 前記溶媒可溶性ポリイミド樹脂からなる表面層がカーボンブラックを含有している<1>に記載のポリイミド樹脂製無端ベルト。
<3> 前記カーボンブラックが、酸性カーボンブラックである<2>に記載のポリイミド樹脂製無端ベルト。
<4> 前記表面層の表面抵抗率が、1×1010〜1×1014Ω/□である<1>〜<3>のいずれかに記載のポリイミド樹脂製無端ベルト。
<5> 前記熱硬化性ポリイミドからなる無端ベルト基材が1度もしくは2度以上電子写真式画像形成装置に搭載されたことがある<1>〜<4>のいずれかに記載のポリイミド樹脂製無端ベルト。
本発明にかかるポリイミド樹脂製無端ベルトは、基材が高強度な熱硬化性ポリイミド材料からなり、その表面層に硬度の低い溶剤可溶性ポリイミド樹脂層を備える構成であるため、ベルト部材として必要な機械特性、耐クリープ特性を保持しながらもベルトの表面硬度を下げることができる。その結果、従来問題となっていたライン画像の中抜け(ホロキャラクター)等の画質欠陥を発生させることが無く、ベルト表面の感光体等への追従性も上がるので色ずれなどを起こしにくく、形成される画像の品質を向上させることが可能となる。
<6> 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材を円筒型金型外周に設置した後、前記無端ベルト基材表面に、脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミド樹脂を溶媒に溶解した塗液を塗布し、加熱により溶媒を除去して表面層を形成する工程を有するポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法。
<7> 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材を円筒型金型外周に設置した後であって、前記表面層を形成する工程の前に、熱硬化性ポリイミド樹脂製無端ベルトの表面を洗浄する工程及び/または研磨する工程を有する<6>に記載のポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法。
<8> 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材上に表面層を有するポリイミド樹脂製無端ベルトを円筒型金型外周に設置した後、当該ポリイミド樹脂製無端ベルトの前記表面層を洗浄及び/または研磨し、次いで、前記無端ベルト基材表面に脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミド樹脂を溶媒に溶解した塗液を塗布し、加熱により溶媒を除去して表面層を形成するポリイミド樹脂製無端ベルトの再使用方法。
<9> 前記溶媒可溶性ポリイミド樹脂を溶解させる溶媒が、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミドのいずれかを50質量%以上含む<6>または<7>に記載のポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法および<8>に記載のポリイミド樹脂製無端ベルトの再使用方法。
本発明にかかる製造方法によると、熱硬化性ポリイミド樹脂からなる基材表面に表面層を形成する際に、基材が溶媒によって侵されることがなく、平滑性の高い、均一なベルトを製造することができる。さらに、本発明にかかるポリイミド樹脂製無端ベルトの再使用方法によると、コストダウンのみならず、省資源、省エネルギーの大きな効果をもたらすことができる。これは、ポリイミド樹脂が耐熱性、耐薬品性に優れているために、リサイクルが難しく、ほとんど再使用されることなく廃棄されている現状に対して大きな意義を持つといえる。
<10> <1>から<5>に記載のポリイミド樹脂製無端ベルトを搭載した電子写真式画像形成装置。
本発明によれば、ポリイミド樹脂製無端ベルトの高い強度を維持したまま、ベルト表面の硬度を下げることで、形成される画像の品質を向上させることができるポリイミド樹脂製無端ベルト、その製造方法およびその再使用方法、ならびに、このようなポリイミド樹脂製無端ベルトを具備する電子写真式画像形成装置を提供することができる。
[ポリイミド樹脂製無端ベルト]
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトは、ポリイミド成形体を主体とする無端ベルトの形状を有する。また、本発明にかかるポリイミド樹脂製無端ベルトは、熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材と、その表面に形成される溶媒可溶性ポリイミド樹脂からなる表面層からなる。
熱硬化性ポリイミドからなる無端ベルト基材(以下、単に「基材」ということがある)は円筒型金型に熱硬化性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸を溶媒に溶解させた塗液を塗布した後、加熱処理を行い、脱水閉環反応を行って、ポリイミドへ転化させてポリイミド成型体を得る。一度ポリイミド化した熱硬化性ポリイミドは各種溶媒に対して不溶化するため、その表面に溶媒可溶性ポリイミドを溶媒に溶解させた塗液を塗布しても、基材を侵すことはない。基材で使用される無端ベルトは、新たに製造したものを使用しても、1度または2度以上電子写真式画像形成装置に搭載したものを使用しても良い。
また、表面層に使用される溶媒可溶性ポリイミドは、原料モノマーの分子構造に屈曲構造、または、大きな置換基を導入することで、ポリマー分子の構造対称性を下げて、ポリイミド化しても溶媒に溶解しえる材料である。かかる溶媒可溶性ポリイミドは、すでにイミド化しているために、塗液を基材表面に塗布した後、加熱によって溶媒を除去するだけでポリイミド表面層を形成することができる。そのため、表面層に熱硬化性ポリイミドを使用する場合に比べて、低い温度で加工することができ、エネルギー効率の点で優れている。また、溶媒可溶性のポリイミド樹脂は分子の対称性が低いため、熱硬化性ポリイミドに比べて、表面硬度を下げることができる。電子写真式画像形成装置に搭載した場合、得られる画像の品質が向上する。
さらに、基材のポリイミドと比較的分子構造に共通点が多いため、イミド環のカルボニル基同士の相互作用により、基材熱硬化性ポリイミドと表面層の可溶性ポリイミド層間の密着性が高く、使用時に剥離する問題がない。
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトは、その転写方式が中間転写ベルト方式の中間転写ベルトや、かつ/又はベルトを直接的若しくは間接的に加熱する機構を有する定着用ベルトとして使用することができる。例えば、装置内に単色(通常は黒色)のみを有するモノカラー電子写真装置や、感光体上に担持されたトナー像を中間転写ベルトに順次一次転写を繰り返すカラー電子写真装置や、各色毎の現像器を備えた複数の潜像担持体を中間転写ベルト上に直列に配列した、タンデム型カラー電子写真装置のいずれであってもよい。従って、本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトは、中間転写ベルト又は定着ベルトとして用いられるのみならず、中間転写及び定着用として用いることも可能である。
(熱硬化性ポリイミド)
本発明の基材として使用される熱硬化性ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを適当な溶媒中で反応を行い、重合して得られるポリアミック酸を前駆体とする。ポリアミック酸の成型には、ポリアミック酸を溶媒に溶解させた塗液を塗布することで行われる。ポリアミック酸溶液を金型に塗布した後、乾燥処理によって溶媒を除去し、その後、高温焼成処理を経てポリイミドとなる。得られた熱硬化性ポリイミドは、高い機械的強度を持ち、クリープ変形を生じ難いため、ベルト材として好適に使用し得る。
−芳香族テトラカルボン酸二無水物−
熱硬化性ポリイミド樹脂に使用されるテトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も使用できるが、得られるポリイミド樹脂製無端ベルトの強度の点から、分子構造内に芳香環をもつ芳香族テトラカルボン酸二無水物が好適に使用される。
具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2‘−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物等が挙げられる。これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
−芳香族ジアミン化合物−
熱硬化性ポリイミド樹脂に使用されるジアミン化合物としては、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も使用できるが、得られるポリイミド樹脂製無端ベルトの強度の点から、分子構造内に芳香環をもつ芳香族テトラカルボン酸二無水物が好適に使用される。
具体的には、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル4,4’−ビフェニルジアミン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、等が挙げられる。これらの芳香族ジアミン化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
−溶媒(有機極性溶媒)−
このポリアミック酸の生成反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましいが、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素も使用可能である。溶媒は、ポリアミック酸およびポリアミック酸−ポリイミド共重合体を溶解するものであれば特に限定されない。
−熱硬化性ポリイミド樹脂の合成−
熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材は、円筒型金型に熱硬化性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸を、前述した溶媒に溶解させたポリアミック酸組成物を塗布した後、加熱処理による脱水閉環反応を行い、イミド化処理をしてポリイミド成型体を得る。
このイミド化処理には、熱イミド化方法と化学イミド化方法がある。熱イミド化方法は、ポリアミック酸溶液を100℃から250℃に加熱することで行われる。一方、化学イミド化方法は、ポリアミック酸溶液に3級アミンなどの触媒と、無水酢酸等の脱水剤を添加して行われる。反応は室温でも進行するが、化学反応促進のため、60℃から150℃で反応を行っても良い。反応後、触媒と脱水剤を除去してもよいが、そのまま共存させたまま使用しても良い。触媒と脱水剤を除去することでポリイミド溶液の安定性が向上し、長期間保存し得ることがある。触媒と脱水剤の除去には、反応液を減圧・加熱を行い除去する方法や、反応液を貧溶媒中に加えてポリイミド樹脂を再沈殿させて除去する方法がある。後者は、再度溶媒に溶解させて塗布する。
(溶媒可溶性ポリイミド)
本発明の表面層に使用される溶媒可溶性ポリイミドは、原料モノマーの分子構造および重合後のポリマー骨格にエーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、ビスフェノールA構造、フルオレン構造等の屈曲構造、または大きな置換基を導入することで、ポリマー分子の構造対称性を下げて、ポリイミド化しても溶媒に溶解しえる材料である。かかる溶媒可溶性ポリイミドは、すでにイミド化しているために、塗液を基材表面に塗布した後、加熱によって溶媒を除去するだけでポリイミド表面層を形成することができる。なお本発明の表面層に使用される溶媒可溶性ポリイミドは、少なくとも脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミドである。
ここで、本発明で使用する溶媒可溶性ポリイミドとは、後述する有機極性溶媒100質量部に対して、10質量部以上100質量部以下溶解するポリイミド樹脂のことを意味する。
−溶媒可溶性ポリイミドに使用されるテトラカルボン酸二無水物−
溶媒可溶性ポリイミドに使用されるテトラカルボン酸二無水物には、脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物使用される。
具体的には、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、等が挙げられる。また、分子中に屈曲構造を有する芳香族テトラカルボン酸無水物も好適に使用される。
具体的には、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ビス3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
−溶媒可溶性ポリイミドに使用されるジアミン化合物−
溶媒可溶性ポリイミドに使用されるジアミンには、脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物と組みあわせる限り、特に限定はない。先の熱硬化性ポリイミドで使用されるジアミン化合物が使用される。これらのジアミン化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
−溶媒可溶性ポリイミドの合成−
溶媒可溶型ポリイミドの合成は、先に例示したテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを等当量溶媒中で反応させることで得られるポリアミック酸を、前記熱硬化性ポリイミドの合成と同様にして、さらにイミド化処理することで得られる。
−溶媒可溶性ポリイミド溶液の溶媒−
溶媒可溶性ポリイミド樹脂を溶解させる溶媒には、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのいずれかを50質量%以上含む溶媒が好適に使用される。
その他溶媒としては、溶媒可溶性ポリイミド溶液の塗布時のレベリング性や溶液安定性を改善することを目的に、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒や、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール溶媒や、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒を混合しても良い。
(導電剤)
ポリアミック酸組成物に導電性を付与する場合、導電剤を含有せしめる。導電剤としては、導電性もしくは半導電性の微粉末が使用でき、所望の電気抵抗を安定して得ることができれば、特に制限はないが、ケッチエンブラック、アセチレンブラック、表面が酸化処理されたカーボンブラック等のカーボンブラック、アルミニウムやニッケル等の金属、酸化イットリウム、酸化錫等の酸化金属化合物、チタン酸カリウム、LiCl等のイオン導電性物質やポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなどの導電性高分子材料等が例示できる。これらの導電剤は単独での使用はもちろん、併用して使用してもよい。
これら導電剤はその使用目的により適宜選択される。例えば、樹脂中への分散性がよいので、良好な分散安定性が得られ、ポリイミド樹脂製無端ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中がおきづらくなる電気抵抗の経時での安定性より、pH5以下の酸化処理カーボンブラックを添加することが好ましい。また、ポリイミドベルトへの電気的耐久性付与の観点からは、高分子導電剤(例えば、ポリアニリン等)を添加することが好ましい。
−導電剤の添加量−
前述した導電剤の添加量に関しては、ポリアミック酸又はポリアミック酸−ポリアミドイミド共重合体100質量部に対して、カーボンブラックであれば10〜40質量部、金属であれば1〜10質量部、金属酸化物であれば5〜20質量部、イオン導電性物質であれば5〜40質量部、導電性高分子材料であれば5〜30質量部含有させることが好ましい。この含有量が上記範囲未満であると電気抵抗の均一性が低下し、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性が大きくなる。一方、上記範囲を超えると所望の抵抗値が得られ難くなり、またベルトの強度が下がり、かつ靭性が劣るのでベルトとして使用できなくなる。
これら導電剤を分散させ、その凝集体を壊砕する方法としては、ミキサーや攪拌子による攪拌、平行ロール、超音波分散などの物理的手法、さらには分散剤の導入などの化学的手法が例示されるが、これらに限定されるものではない。
(ベルト特性)
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトは、導電性フィラーを含有し、表面抵抗率の常用対数値が9.0〜13.0(logΩ/□)の範囲内であることが好ましく、10.0〜12.0(logΩ/□)の範囲内であることがより好ましい。前記表面抵抗率の常用対数値が9.0〜13.0(logΩ/□)の範囲内であると、後述する画像形成装置において、中間転写ベルト或いは転写搬送ベルト等として用いる場合、トナーの飛び散りがなく高画質が得られるとともに、除電装置がなくてもチャージアップによる汚れを防止することができ、好ましい。
前記表面抵抗率の常用対数値が9.0(logΩ/□)未満である場合には、像担持体から中間転写体に転写された未定着トナー像の電荷を保持する静電的な力が働きにくくなるため、トナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまい(ブラー)、ノイズの大きい画像が形成されることがある。一方、前記表面抵抗率の常用対数値が12.0(logΩ/□)より高い場合には、電荷の保持力が大きいために、1次転写での転写電界で中間転写体表面が帯電するために除電機構が必要となることがある。
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトの表面粗さRzは、0.5〜1.0μmであることが好ましく、0.7〜0.8μmであることがより好ましい。表面粗さが0.5μm未満であると、接触する部材と密着してしまう懸念があり、1.0μmを超えると、画像材料であるトナー等が付着し、ハーフトーンむらなどの画質劣化を生ずる懸念がある。
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトの表面硬度は、後述する表面微小硬度で5以上30以下であることが好ましく5以上25以下であることがより好ましい。表面微小硬度が前記範囲内である場合には、バイアスローラの押圧力によって中間転写体の転写面の変形が起こり、これにより中間転写体上のトナーに集中していた押圧力は分散される。このためトナーは凝集せず、ライン画像が中抜けするホロキャラクター等の画質欠陥は発生しない。
一方、表面硬度が5以下であるとクリーニング部材、紙粉(用紙に含まれる炭酸カルシュウム)、対向する感光体や記録紙等などによって、表面層が傷つきやすくなり耐久性に問題が発生する場合があり、画像形成装置に搭載しての使用に耐えないことがある。また、表面硬度が30以上であると、ベルト表面の変形によってバイアスローラによる押圧力がトナーに集中し、ライン画像が中抜けするホロキャラクター等の画質欠陥を生じることがある。
以上、本発明にかかるポリイミド樹脂製無端ベルトについて説明したが,本発明はこれらの実施の態様のみについて限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で,当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
[ポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法]
以下に本発明にかかるポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法を述べる。
(熱硬化性ポリイミド樹脂からなる基材の製造)
本発明にかかる熱硬化性ポリイミド樹脂からなる基材は、以下に述べる塗布・乾燥・焼成処理を行って製造される。
−塗布処理−
まず、熱硬化性ポリイミドの前駆体となるポリアミック酸組成物を金型の内面もしくは外面に塗布する。ポリアミック酸組成物を塗布する方法としては、特に制限は無く、浸漬塗布法、フローコート法などを用いることができる。金型としては、円筒形金型が好ましく、金型の代わりに、樹脂製、ガラス製、セラミック製など、従来既知の様々な素材の成形型が、本発明に係る成形型として良好に動作し得る。また、成形型の表面にガラスコートやセラミックコートなどを設けること、また、シリコーン系やフッ素系の剥離剤を使用することも適宜選択されうる。更に、円筒金型に対するクリアランス調整がなされた膜厚制御用金型を、円筒金型に通し平行移動させることで、余分な溶液を排除し円筒金型上の溶液の厚みを均一にする。円筒金型上への溶液塗布の段階で、溶液の均一な厚み制御がなされていれば、特に膜厚制御用金型を用いなくてもよい。
−乾燥処理−
次に、ポリアミック酸組成物を塗布したこの円筒金型を加熱環境に置き、含有溶媒の30質量%以上好ましくは50質量%以上を揮発させるための乾燥を行う。この際、溶媒は膜中に残留していても構わず、塗膜表面が乾燥し、傾けても流動しない状態であれば問題ない。乾燥温度は、50℃〜200℃の温度範囲にて行われる。
−焼成処理−
更に、この金型を3級アミンの沸点以上の温度150℃〜450℃で加熱し、イミド転化反応を十分に進行させる。イミド化の温度は、原料のテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類、または添加される3級アミンによって、それぞれ異なるが、イミド化が完結する温度に設定しなければならない。イミド化が不充分であると、機械的特性及び電気的特性に劣るものとなる。その後、金型から樹脂を取り外し、目的のポリイミド無端ベルトを得ることができる。
(溶媒可溶性ポリイミド樹脂からなる表面層の形成)
本発明では、熱硬化性ポリイミド樹脂からなる基材の表面に、溶媒可溶性ポリイミド樹脂からなる表面層を形成する。基材に熱硬化性ポリイミド樹脂を使用し、イミド化反応が十分に進行しているならば、成形品は不溶不融化するため、溶媒可溶性ポリイミド塗液を塗布しても、基材が溶媒によって侵されることはない。溶媒可溶性ポリイミド樹脂溶液には、前述したものが使用される。なお、ポリイミド樹脂製無端ベルトを中間転写ベルト等の用途で使用する場合、導電性を付与する必要があり、その際には、カーボンブラックなどの導電剤を溶媒可溶性ポリイミド樹脂溶液中に分散させたものを使用する。
基材となるポリイミド樹脂製無端ベルトは、塗布処理を行うに際して円筒型金型にセットする。円筒金型の直径は、使用済みのポリイミド樹脂製無端ベルト内径より0.1mm〜10mm小さい。円筒金型の材料としては、次工程である乾燥・焼成処理にそのまま移行できることを考慮し、アルミニウムや銅、ステンレス等の金属を用いることが好適である。また、必要に応じて、焼きなましなどの前処理を施してもよい。また、円筒金型の表面処理にも特に制限はない。基材となるポリイミド樹脂製無端ベルトを円筒型金型にセットした後、塗布処理時にずれが生じないよう端部を軽く粘着テープで固定する。このとき使用する粘着テープは、乾燥・焼成処理でも使用できることを考慮すると、ポリイミド製が好ましい。
次に、基材の表面に、溶媒可溶性ポリイミド塗液を塗布する。塗布方法としては、特に制限は無く、浸漬塗布法、フローコート法、スプレーコート法などを用いることができる。塗布溶液の濃度、粘度は、都度調整するものとするが、経験上、10〜40質量%程度、0.01〜50Pa・s程度が好ましい範囲といえる。
基材表面に溶媒可溶性ポリイミド溶液が塗布されたら、円筒型金型を水平向きにして周方向に回転しながら、加熱炉にて、乾燥処理が行われる。このときの回転速度はベルト径によって異なるが、1〜50rpm程度が好ましい。
乾燥温度は、塗布される溶媒可溶性ポリイミド溶液の化学種、溶媒種、濃度、導電剤分散の有無などによって異なる。また、乾燥後、必要に応じて焼成処理を施しても良い。一般に、乾燥温度は溶媒可溶性ポリイミド溶液中の溶媒を完全に揮発させるため、100℃から250℃の温度範囲で行う。100℃未満では、溶媒の除去が十分に行えず、250℃を超えると、表面層の溶媒可溶性ポリイミドが解重合を起こしてしまい、分子量が低下する等の変性を引き起こすことがある。
乾燥処理を終えたポリイミド樹脂製無端ベルトは円筒型金型より脱型して成型品となる。得られたポリイミド樹脂製無端ベルトは、中間転写ベルト、搬送ベルト、定着ベルトとして電子写真式画像形成装置に搭載することができる。
(基材の再使用)
本発明で使用される熱硬化性ポリイミド樹脂からなる基材には、上述のように新規に作製したポリイミド無端ベルト(本発明のポリイミド樹脂製無端ベルト)だけではなく、電子写真式画像形成装置に1度または2度以上搭載されて使用されたポリイミド無端ベルトでも良い。かかる場合、使用済み品の再使用(再利用)となり、省資源、省エネルギー、コストの点で有意である。
本発明で再使用すべき無端ベルトは、画像形成装置内で中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトとして使用されたものである。画像形成装置としては、例えば、4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の現像器を備えた各色毎の感光体が転写ベルトに配置したタンデム式カラー画像形成装置や、各色の現像と転写を1本の感光体上で繰り返す4サイクル式カラー画像形成装置などがあり、前記本発明で再使用を目的とするポリイミド樹脂製無端ベルトは、中間転写ベルト(a)または転写搬送ベルト(b)として配置されている。
ポリイミド樹脂製無端ベルトは、高強度、耐磨耗性、耐クリープ性を有していることから、画像形成装置メンテナンス中に誤って破損したり、装置の誤作動によって他の部品と接触して破損したりすることが無い場合、通常、画像形成装置の寿命よりも、機械的な寿命は長い。ただし、長期間、感光体やクリーニングブレードと摺動するために、ベルト表面はどうしても傷つけられ、表面粗さが大きくなる。表面粗さの大きな転写ベルトは、トナーのプアクリーニングを生じさせたり、画質を悪化させたりする懸念がある。また、長期間の使用状態によっては、ベルト表面にトナーやトナー外添剤がフィルミングを起こすことがある。さらに、繰り返し転写電圧を印加されることにより、ベルト断面に垂直な方向に導電路が形成されて表面抵抗が低下することもある。
−ベルト洗浄処理−
使用済みのベルトは、まず洗浄することが必要である。洗浄には、水やアルコールなどの揮発性の溶媒を用いることができる。ポリイミド樹脂は耐薬品性が高いため、各種溶剤を用いることが可能であるが、作業安全性を考慮すると、水による洗浄が好ましい。
ベルト洗浄にあたっては、ベルトに折れ(キンク)を発生させないことが大切である。2本以上のロールで張架し、ベルトにある程度のテンションを懸けた状態で洗浄することによって、折れを防ぐことができる。
ベルトに蛇行防止用のリブが貼ってある場合には、洗浄の前処理または後処理でリブを剥がすことが必要である。リブの接着剤がベルト上に残ってしまう場合には、薬品を用いて接着剤を溶解する、または、接着剤が残存している部分を研磨するとよい。
ベルトの洗浄は、ベルト外表面またはベルト内表面のみ行うだけでもよいが、両表面について行うことが望ましい。
−ベルト表面研磨処理−
使用済みのベルトは、洗浄後、表面を研磨してもよい。研磨することにより表面粗さが一様になり、表面層を形成させた後のベルト表面性が向上する場合がある。また、極小さな折れや傷が研磨によって、画質に影響を与えない程度に小さくなる場合がある。
研磨の具体的な方法例を以下に説明する。
ベルト表面全面を、#800程度の研磨紙で、1箇所当たり数十回研磨する。ベルトは順次回転させていき、ベルト全面が均一に研磨されるようにする。ベルト全面の研磨が終わったら、#1000程度の研磨紙に交換し、同様に研磨をおこなう。このようにして、順番に研磨紙の目を細かくしていき、最終的には、1μm程度のラッピングペーパーで仕上げ研磨をおこなう。研磨終了後は、空拭き、または、溶剤によって、研磨粉を除去する。
以上、本発明にかかるポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法について説明したが,本発明はこれらの実施の態様のみについて限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で,当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
[画像形成装置]
本発明の画像形成装置は、既述の本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトを中間転写体および/または定着体として具備する。
図1に、既述の本発明の樹脂製無端ベルトを中間転写体として用いた本発明の画像形成装置の一例であるカラー電子写真複写機100の概略構成図を示す。
101BK、101Y、101M、101Cは感光体ドラム(像担持体)であり、矢線A方向への回転に伴いその表面には周知の電子写真プロセス(図示せず)によって画情報に応じた静電潜像が形成される。
また、この感光体ドラム101BK、101Y、101M、101Cの周囲にはそれぞれブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色に対応した現像器105〜108が配設されており、感光体ドラム101BK、101Y、101M、101Cに形成された静電潜像をそれぞれの現像器105〜108で現像してトナー像Tを形成するようになっている。従って、例えば、感光体ドラム101Yに書き込まれた静電潜像はイエローの画情報に対応したものであり、この静電潜像はイエロー(Y)のトナーを内包する現像器106で現像され、感光体ドラム101Y上にはイエローのトナー像が形成される。
102は感光体ドラム101BK、101Y、101M、101Cの表面に当接されるように配置されたベルト状の中間転写体であり、複数のロール117〜120に張架されて矢線B方向へ回動する。
中間転写体102は、既述の本発明の樹脂製無端ベルトが使用されているため、従来の無端ベルトの膜厚不均一性等に起因する不良を低減できる。
上記感光体ドラム101BK、101Y、101M、101Cに形成された未定着トナー像は、感光体ドラム101BK、101Y、101M、101Cと上記中間転写体102とが接するそれぞれの1次転写位置で、順次感光体ドラム101BK、101Y、101M、101Cから中間転写体102の表面に各色が重ね合わされて転写される。この1次転写位置において、中間転写体102の裏面側には転写バッフル121〜124により転写プレニップへの帯電を防止したコロナ放電器109〜112が配設されており、このコロナ放電器109〜112にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム101BK、101Y、101M、101C上の未定着トナー像は中間転写体102に静電吸引される。この1次転写手段は、静電力を利用したものであれば、コロナ放電器に限らず電圧が印加された導電性ロールや導電性ブラシなどでも良い。このような静電力を利用する理由は、熱や圧力によるトナーの粘着力を1次転写に利用すると、感光体を損傷させやすいからである。
このようにして中間転写体102に1次転写された未定着トナー像は、中間転写体102の回動に伴って記録媒体103の搬送経路に面した2次転写位置へと搬送される。2次転写位置ではセラミックヒーターやハロゲンランプなどの加熱源を内蔵した加熱転写ロール120が中間転写体102の裏面側に接している。また、2次転写位置において上記加熱転写ロール120に対向してプレッシャーロール125が配設されている。プレッシャーロール125は、その表面にフッ素樹脂をコーティングしたものが好ましく、また、加熱転写ロール120と同様に加熱源を内蔵しても良い。フィードローラ126によって所定のタイミングでトレイ113から搬出された記録媒体103はこのプレッシャーロール125と中間転写体102との間に挿通される。この時、上記加熱転写ロール120とプレッシャーロール125の間に電圧を印加しても良い。中間転写体102に担持された未定着トナー像は上記2次転写位置において記録媒体103に熱溶融転写される。加熱、圧力手段によりトナー像を溶融して転写しているので、中間転写体102として電荷減衰がないものを使用しても、中間転写体102と記録媒体103間で放電を発生しトナー飛散が生じて画質欠陥を起こすという問題が生じない。
そして、未定着トナー像が転写された記録媒体103は剥離爪114によって中間転写体102から剥がされ、搬送ベルト115によって定着器(図示せず)に送り込まれて未定着トナー像の定着処理がなされる。このとき、前記2次転写装置(加熱転写ロール120およびプレッシャーロール125)により定着を兼ねてもよいが、十分なカラー定着性を得るためには、上記のように定着工程を独立させることが好ましい。
尚、上記プレッシャーロール125、剥離爪114及びクリーニング装置116は中間転写体102と接離自在に配設されており、2次転写される迄、これら部材は中間転写体102から離間している。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、各実施例は、本発明を制限するものではない。
[実施例]
(合成例1)〔ポリアミック酸(1−0)〕
攪拌翼がついた5000mlフラスコ容器に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を1600g入れ、60℃に加熱した。ジアミン化合物として4、4’−ジアミノジフェニルエーテル161.99gを加え、完全に溶解するまで攪拌した。加熱・攪拌を続けながら、テトラカルボン酸二無水物として、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物238.01gを徐々に加えて溶解させた。テトラカルボン酸二無水物を溶解させた後ポリアミック酸重合反応が進行し、溶液の粘度が上昇した。溶液の粘度が10Pa・sとなったところでNMP2000gを加えて10質量%まで希釈した後室温まで冷却し、ポリアミック酸(1−0)溶液を得た。
(合成例2)〔ポリアミック酸(2−0)〕
攪拌翼がついた5000mlフラスコ容器に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を1600g入れ、60℃に加熱した。ジアミン化合物として4、4’−ジアミノジフェニルエーテル160.03gを加え、完全に溶解するまで攪拌した。加熱・攪拌を続けながら、テトラカルボン酸二無水物として、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸二無水物239.97gを徐々に加えて溶解させた。テトラカルボン酸二無水物を溶解させた後ポリアミック酸重合反応が進行し、溶液の粘度が上昇した。溶液の粘度が10Pa・sとなったところでNMP2000gを加えて10質量%まで希釈した後室温まで冷却し、ポリアミック酸(2−0)溶液を得た。
(合成例3)〔溶媒可溶性ポリイミド(2−1)〕
合成例2で得たポリアミック酸(2−0)溶液500gをフラスコ容器に秤量し、ピリジン31.60と無水酢酸40.35gを添加した。120℃にて3時間脱水閉環反応を行った。触媒ならびに脱水剤を除去して溶液濃度を10質量%に調整して溶媒可溶性ポリイミド(2−1)溶液を得た。
溶媒可溶性ポリイミド(2−1)の一部をメチルアルコールに注いで生成ポリマーを沈澱させた。メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させた後、D6−DMSOに溶解させてNMR(日立製作所製FT−NMR「R−1900」)にてポリアミック酸に起因する10ppm近傍のカルボン酸のプロトンを定量してイミド化分率を算出したところ、ほぼ100%であった。
(調製例1)カーボンブラック分散ポリアミック酸組成物(a)の調製
合成例1で得たポリアミック酸(1−0)溶液400g中に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH4.0、揮発分:14.0%)16.0gを添加して、ボールミルにて6時間で処理した後、濾過して、カーボンブラック分散ポリアミック酸組成物(a)を得た。
(調製例2)カーボンブラック分散ポリイミド組成物(b)の調製
合成例3で得たポリイミド(2−1)溶液400g中に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH4.0、揮発分:14.0%)16.0gを添加して、ボールミルにて6時間で処理した後、濾過して、カーボンブラック分散のポリイミド組成物(b)を得た。
(製造例1)
カーボンブラック分散ポリアミック酸組成物(a)を、内径90mm、長さ450mmの円筒状SUS製金型表面に均一に塗布した。なお、この円筒状金型には、表面にフッ素系の離型剤を予め塗布することで、ベルト成形後の剥離性を向上させた。次に、金型を回転させながら、温度150℃の条件で、60分間乾燥処理を行った。乾燥処理後、金型をオーブンに入れ、350℃、60分焼成を行い、イミド化反応を進行させた。その後、金型を室温で放冷し、金型から樹脂を取り外し、目的のポリイミド樹脂製無端ベルト(a−0)を得た。
(製造例2)
ポリイミド樹脂製無端ベルト(a−0)を基材として、円筒型金型にセットした。基材表面に、浸漬塗布方法によりカーボンブラック分散ポリイミド組成物(b)を塗布した。金型を回転させながら、温度150℃の条件で、60分間乾燥処理を行った。乾燥処理後、金型から樹脂を取り外し、目的のポリイミド樹脂製無端ベルト(a−b)を得た。
(製造例3)
製造例1で得られたポリイミド樹脂製無端ベルトを中間転写ベルトとして、タンデム式の電子写真式画像形成装置に搭載し、A3用紙を約60万枚出力した。ベルト表面には用紙、トナー由来の汚れが付着しており、小さな傷が多数発生していた。試験後のポリイミド樹脂製無端ベルトをポリイミド樹脂製無端ベルト(a’−0)とした。
試験後のポリイミド樹脂製無端ベルト(a’−0)を、3本のロールで帳架し、固定した上で、柔らかい布でベルト表面および内面を軽くこすりながら、純水によってシャワー洗浄した。これによって、ベルト表面や内面に付着していたトナーや紙粉を除去することができた。
洗浄後、ポリイミド樹脂製無端ベルト表面(a’−0)の水分を柔らかい布で拭き取った後、ドライヤーで乾燥させた。乾燥後のポリイミド樹脂製無端ベルト(a’−0)を、三共理化学(株)製の耐水研磨紙の#800を用いて、表面の全面を均一に研磨した。次に耐水研磨紙を#1000に代えて、同様にベルト表面を研磨した。さらに、#1500、#2000でも、同様に研磨をおこなった。次に、スリーエム(株)製フィルム研磨材(ラッピングペーパー)RE−9(9μm)、RE−3(3μm)を用いて、同様に、ベルト表面を仕上げ研磨したのち、エタノールを用いて、表面を軽く洗浄した。
研磨後のポリイミド樹脂製製無端ベルト(a’−0)を、円筒型金型にセットした。表面にカーボンブラック分散ポリイミド組成物(b)を製造例2に従い塗布・乾燥処理を行い、ポリイミド樹脂製無端ベルト(a’−b)を得た。
(製造例4)
ポリイミド樹脂製無端ベルト(a−0)を基材として、その表面にカーボンブラック分散ポリアミック酸組成物(a)を製造例2に従い塗布・乾燥処理を行い、ポリイミド樹脂製無端ベルト(a−a)を得た。
(実施例1および2)
得られたポリイミド樹脂製無端ベルト(a−b)(実施例1に相当)、(a’−b)(実施例2に相当)を用いて、下記試験を行った。
−表面粗さ−
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトを10cm×10cmにカットして、表面粗さ(Rz)を、表面粗さ形状測定器(東京精密製サーフコム(株)1400Aシリーズ)を用い、JIS B0601に従って測定した。ここでは、測定長さ2.5mm、カットオフ波長0.8mm、測定速度0.60mm/sの条件で測定した。
−表面抵抗率−
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトにおいて、転写面の表面抵抗率を、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPの「HRプローブ」)を用い、JIS K6991に従って測定した。
−表面微小硬度−
本発明のポリイミド樹脂製無端ベルトの表面硬度は、表面微小硬度計にて測定した。この表面微小硬度とは、金属材料の硬さ測定等に広く用いられているビッカース硬さのように、くぼみの対角線長さを求めるという方法はとらず、圧子が試料にどれだけ侵入したかを測定する方法によって求めることができる。試験荷重P(mN)、圧子の試料への侵入量(押し込み深さ)D(μm)とした時、表面微小硬度DHは下記式(1)で定義される。
式(1): DH=αP/D2
ここで、αは圧子形状による定数で、α=3.8584(使用圧子:三角錐圧子の場合)である。
この表面微小硬度は、圧子を押し込んで行く過程の過重と押し込み深さから得られる硬さで、試料の塑性変形だけでなく、弾性変形をも含んだ状態での材料の強度特性を表すものである。なおかつ、その計測面積は微小であり、トナー粒径に近い範囲でより正確な硬度の測定が可能になる。
尚、中間転写体の転写面における表面微小硬度は、下記の方法によって求めた。転写面を構成する材料(表面層)のシートを5mm角程度に切り、その小片を瞬間接着剤で硝子版に固定する。この試料の表面の表面微小硬度を超微小硬度計DUH−201S(株式会社島津製作所製)を用いて測定する。測定条件は、以下の通りである。
測定環境:23℃、55%RH
使用圧子:三角錐圧子
試験モード:3(軟質材料試験)
試験荷重:0.70gf
負荷速度:0.0145gf/sec
保持時間:5sec
−電子写真式画像形成装置搭載試験−
得られたポリイミド樹脂製無端ベルトをタンデム型電子写真式画像形成装置DocuCenterColor400CPに中間転写ベルトとして組み込み実機搭載試験を行った。搭載初期と、A4用紙10万枚出力後とのそれぞれの画質評価を以下の基準でを行った。結果を下記表1に示す。
「◎」;画質は極めて良好であった。
「〇」;画質は良好であった。
「△」;画質にやや欠陥が見られた
「×」;画質に明確な欠陥が見られた
「H」;ホロキャラクターの発生
「W」;白抜けの発生
「C」;濃度ムラ
「T」;転写不良の発生
Figure 0005082190
[比較例]
(比較例1〜3)
得られたポリイミド樹脂製無端ベルト(a−0)(比較例1に相当)、(a’−0)(比較例2に相当)、(a−a)(比較例3に相当)を用いて、実施例と同様の試験を行った。結果を下記表2に示す。
Figure 0005082190
表1および表2の結果から、比較例においてはいずれも画質が不良で欠陥が見られたのに対し、実施例においてはいずれも画質が良好であった。
本発明の画像形成装置の構成例を示す概略図である。
符号の説明
100 カラー電子写真複写機
101BK〜Y・・・ 感光体ドラム
102 ・・・中間転写体
103 ・・・記録媒体
105〜108・・・現像器
109 〜112・・・コロナ放電器
113 ・・・トレイ
114・・・ 剥離爪
115 ・・・搬送ベルト
116 ・・・クリーニング装置
117 ・・・ロール
120 ・・・加熱転写ロール
121〜124・・・転写バッフル
125 プレッシャーロール
126 フィードローラ

Claims (4)

  1. 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材上に、脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミド樹脂からなる表面層を有することを特徴とするポリイミド樹脂製無端ベルト。
  2. 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材を円筒型金型外周に設置した後、前記無端ベルト基材表面に、脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミド樹脂を溶媒に溶解した塗液を塗布し、加熱により溶媒を除去して表面層を形成する工程を有することを特徴とするポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法。
  3. 熱硬化性ポリイミド樹脂からなる無端ベルト基材上に表面層を有するポリイミド樹脂製無端ベルトを円筒型金型外周に設置した後、当該ポリイミド樹脂製無端ベルトの前記表面層を洗浄及び/または研磨し、次いで、前記無端ベルト基材表面に脂肪族環状構造をもつテトラカルボン酸二無水物を用いて合成された溶媒可溶性ポリイミド樹脂を溶媒に溶解した塗液を塗布し、加熱により溶媒を除去して表面層を形成することを特徴とするポリイミド樹脂製無端ベルトの再使用方法。
  4. 請求項1に記載のポリイミド樹脂製無端ベルトを搭載したことを特徴とする電子写真式画像形成装置。
JP2005024954A 2005-02-01 2005-02-01 ポリイミド樹脂製無端ベルト、その製造方法およびその再使用方法、ならびに、電子写真式画像形成装置 Expired - Fee Related JP5082190B2 (ja)

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