JP5076134B2 - リチウム電池素子 - Google Patents

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Description

本発明は、可動イオン種がリチウムイオンであるリチウムイオン伝導性無機固体電解質を用いたリチウム電池に関する。
近年、パーソナルコンピュータ・携帯電話等のポータブル機器の開発にともない、その電源として電池の需要は非常に大きなものとなっている。特に、リチウム電池は、リチウムの原子量が小さく、かつイオン化エネルギーが大きな物質であることから、高エネルギー密度を得ることができる電池として盛んに研究が行われ、現在ではポータブル機器の電源として広範囲に用いられている。
最近ではリチウム電池が使用される機器の高性能化にともない、電池の容量や充放電サイクル寿命のみならず、形状の多様性に対する要求が顕在化し、例えばさらに薄型のセル構造が要求されている。一方で含有活物質量の増加による内部エネルギーの増加と、さらに電解質に用いられている可燃性物質である有機溶媒の含有量の増加により、電池の発火などの危険性に対するも近年クローズアップされている。
以上のことから、リチウム電池は薄型であって、さらに望ましくは有機溶媒を含まない全固体型であることへの要求が高まっている。そのため形状加工性に富んだ、および/または、安全性の高いリチウム電池として、上記有機溶媒系電解質を固体に置き換えた固体電解質を用いた全固体電池の研究が活発に行われている。このうち固体電解質のタイプとしては、高分子の3次元網目構造中に閉じ込めて高分子ゲル電解質、有機溶媒を全く含まない高分子電解質、さらには無機固体電解質の研究が活発に進められている。
これら材料のうち、高分子ゲル電解質は有機溶媒を依然として含むが故に、安全性は完璧なものとはいえない。また有機溶媒を全く含まない高分子電解質においては、リチウムイオン伝導度が低く、および/またはリチウムイオン輸率が低いために実用的な伝導特性は未だ得られていない。伝導特性の面では無機固体電解質が最も適していると考えられる。
いずれの電解質を採用するにせよ、これら電解質は従来のリチウムイオン電池における電解液の役目と、電極と正負極間を隔てるセパレーターの役目を兼ね備えている。従って固体電池の基本構造は、一対の正極と負極の間に固体電解質が設けられた積層構造をなし、正負極が粉末成型体である場合には、その成型体中にも固体電解質が含まれているのが一般的である。
固体電池の薄型化研究が進みつつあるが、電極、電解質の積層はそれぞれが薄くなるに従い困難さを極めている。このため具体的に生ずる問題点として、例えば電池の動作中に電解質層に穴が開くようなことがあれば、たちまち正極負極の間で短絡する。短絡の際には大電流が流れるため、激しい発熱が起こり甚だ危険である。電解液を含む系であれば、こうした発熱は電解液の発火点を超える領域まで電池温度が上昇するばかりでなく、電極材料の分解反応を促し更なる発熱を誘発し、ときに電池の爆発に至る。
電解液を含まない高分子電解質でも、短絡時の高温は高分子を分解や溶融させる可能性があり、内圧上昇につながる。無機固体電解質であれば600℃程度まで安定な材料もあり、上記のような危険は無いものの、短絡すれば最早電池として機能せず、搭載機器の停止や故障につながる。従って、固体電解質は本来セパレーター機能を兼ね備えるべきであるところ、余計にセパレーター材料を導入するなどの対策が必要となる。
しかしセパレーターは有機溶媒を含む高分子ゲル電解質系ならまだしも適用可能であるが、抜本的な安全性を見据えた電解質系、すなわち有機溶媒を含まない高分子電解質または無機固体電解質においては、セパレーターが高抵抗層となりうる。セパレーターに頼ることなく係る短絡を未然に防ぐために、平滑な電極層の上に直接電解質を安定に製膜する方法をとることが望ましい。
無機固体電解質を用いた固体電池について最近活発に研究がなされている製法としては真空蒸着法による薄膜積層電池が挙げられる(安部、電気化学および工業物理化学、71 (2003) 728)。これらは宇宙用途など特殊な分野への応用も視野に入れたオンチップ型電池実現への期待もあって極めて有望視されている(米国特許第6558836号)。
しかし、無機固体電解質を用いた固体電池には、充放電を繰り返していくうちに負極と電解質との界面において抵抗が上昇し、その結果電池の容量が低下するというサイクル劣化の問題がある。また、薄膜型固体電池は高い可能性を秘めているが現状では高コストであるばかりでなく、例えば電気自動車、ハイブリッド自動車のような車両搭載用途として適用可能な大型電池を得るには現実的ではない。産業上広範囲に有用であるためには、例えば浸漬、ドクターブレード、あるいはスクリーン印刷のようなごく汎用的な塗工法により電極層や電解質層を製膜できれば安価であり、また大面積膜を得られるので望ましい。このような固体電池は一般にバルク型固体電池(安部、電気化学および工業物理化学、71 (2003) 728)と呼称される。バルク型固体電池は、既にコイン電池などでその特性が評価されつつあるが(K. Takada, T. Inada, A. Kajiyama, H. Sasaki, S. Kondo, M. Watanabe, M.Murayama, and R. Kanno, Solid State Ionics, 158 (2003) 269.)、大型化する場合には電極や電解質材料が概ね無機粉末であることから、その高い脆性ゆえに強度低下が懸念される。
米国特許第6558836号明細書 安部、電気化学および工業物理化学、第71巻、第728頁、2003年 K. Takada他、Solid State Ionics、第158巻、第269頁、2003年 R. Kanno他、Journal of Electrochemical Society、第148巻、第7号、第A742〜A746頁、2001年
本発明の目的は、サイクル劣化を抑えた無機固体電解質系リチウム電池素子を提供することにある。
本発明の別の目的は、均質で高いイオン拡散性を示す電極/電解質積層リチウム電池素子を汎用的塗工法で作製しても機械強度に優れた高安全性高信頼性のバルク型全固体リチウム電池が得られる電池素子構成を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、負極層と電解質層の間に、リチウムと反応してリチウムより電極電位の高い材料層を形成する中間層を設けることにより、当該電池のサイクル劣化を抑えられることを見出した。また、電極層にメッシュを設け、そのメッシュの開口部に電極合剤を充填させた構成をとることで、汎用的な塗工法で電池素子を作製でき、かつ、電池素子の強度が飛躍的に向上することを見出した。さらに、メッシュ内の電極充填物の周辺部に電解質材料を充填することで正負極間の短絡を予防する構成が得られ、容易に電池を薄型化できることを見出した。
すなわち本発明は以下のとおりである。
(1)リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子であって、該負極層と該電解質層の間に、リチウムと反応してリチウムより電極電位の高い材料層を形成する中間層を設けたことを特徴とするリチウム電池素子。
(2)該無機固体電解質が硫化物系無機固体電解質を含む、(1)記載のリチウム電池素子。
(3)該硫化物系無機固体電解質が結晶質リチウムゲルマニウムチオホスフェートを含む、(2)記載のリチウム電池素子。
(4)該中間層がアルミニウムを含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のリチウム電池素子。
(5)リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間に、結晶質リチウムゲルマニウムチオホスフェートの焼結体を含む無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子。
(6)リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子であって、該正極層および該負極層の少なくとも一方がメッシュの開口部に充填された粉末成型体を含んでなることを特徴とするリチウム電池素子。
(7)リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子であって、該負極層と該電解質層の間にメッシュを配置して該メッシュの開口部に該電解質を充填させたことを特徴とするリチウム電池素子。
(8)リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子であって、該負極層と該電解質層の間に、リチウムと反応してリチウムより電極電位の高い材料層を形成する中間層を設け、さらに該中間層と該電解質層の間にメッシュを配置して該メッシュの開口部に該電解質を充填させたことを特徴とするリチウム電池素子。
(9)該メッシュの少なくとも一方の周辺部に該無機固体電解質が充填されている、(6)記載のリチウム電池素子。
(10)該メッシュが電子導電性である、(6)〜(9)のいずれか1項に記載のリチウム電池素子。
(11)該メッシュがリチウムイオン伝導性である、(6)〜(9)のいずれか1項に記載のリチウム電池素子。
(12)該正極層、該無機固体電解質層および該負極層の少なくとも一層に高分子バインダーが含まれる、(1)〜(11)のいずれか1項に記載のリチウム電池素子。
(13)該高分子バインダーが硬化体を含んでなる、(12)記載のリチウム電池素子。
本発明により負極層と電解質層の間に中間層を設けたことにより、無機固体電解質系リチウム電池素子のサイクル劣化を抑えることができる。また、本発明により電極層にメッシュを設けたことにより、機械強度に優れたバルク型無機全固体電池を汎用的な塗工法で作製できる。その際、メッシュ内の電極充填物の周辺部に電解質材料を充填したことにより、正負極間の短絡を予防することができる。
本発明によるリチウムイオン伝導性無機固体電解質層の材料としては、特にリチウムイオン輸率が1である無機固体電解質、なかでもリチウムイオン伝導度が高く且つ分解電位の高い硫化物系無機固体電解質が望ましい。電解質は1種類または2種類以上組み合わせて用いることが可能である。リチウムイオン輸率については、後で高分子バインダーに関する記載において詳述する。硫化物系無機固体電解質は構成元素のひとつとしてイオウを含み、一般にLi2Sと、P25、GeS2、SiS2、B23などから選ばれる少なくとも1種類の硫化物とを組み合わせて合成される。また、該硫化物にLi3PO4などのオルト酸を微量ドープしたものや、LiIなどのハロゲン化リチウムを含めた材料も知られている。これは単独で用いてもよいし、同時に複数用いてもよい。
より具体的には、0.01Li3PO4・0.63Li2S・0.36SiS2(N. Aotani, K. Iwamoto, K. Takada, and S. Kondo, Solid State Ionics, 68, (1994) 35.)、0.45LiI・0.55(0.69Li2S・0.31P25)(R. Mercier, J. P. Malugani, B. Fahys, and G. Robert, Solid State Ionics, 5, (1981) 663.)、0.45LiI・0.55(0.69Li2S・0.31B23)(H. Wada, M. Menetrier, A. Levasseur, and P. Hagentmuller, Mat. Res. Bill, 18 (1983) 189.)、およびLi3.25Ge0.250.754のような組成を有するリチウムゲルマニウムチオホスフェート(R. Kanno and M. Murayama, J.Electrochemical Soc., 148 (2001) A742.)などが挙げられる。特に、上記リチウムゲルマニウムチオホスフェートは、γ-Li3PO4型の構造を有し、また一般組成式Li4-x1-yM'y4(式中、MおよびM'は、それぞれGeまたはSiおよびP、AlまたはGaであり、xは−1〜+1の範囲およびyは0〜1の範囲の値をとる)で表されるチオリシコン(thio-LISICON)の1種である。
無機固体電解質は非晶質のものと結晶質のものに大別される。非晶質の材料は加熱により結晶化しイオン伝導度が低下するが、結晶質の電解質はこのような劣化が起こらず熱安定性が高いことから、電池の製造プロセスや電池の使用温度についての許容範囲が広いと位置付けられ、一層望ましい。このような結晶質電解質としては、上記のリチウムゲルマニウムチオホスフェート(例、Li3.25Ge0.250.754)が、室温で2×10-3S/cmにも達する高いイオン伝導度を示し、かつ、600℃程度まで安定である。また、リチウムゲルマニウムチオホスフェートはイオン伝導の活性化エネルギーも低く、良好な低温特性も期待される。
無機固体電解質は1〜5μm程度に粉砕して用いる。硫化物系材料の場合は加水分解性が強いので、乾燥アルゴンなどの雰囲気で粉砕する。粉砕方法としては、振動ミルや遊星ボールミルなどが挙げられる。本発明において粒子径はSEM観察により目視で行ったが、エレクトロフォーム篩や網篩により分級する手法、またレーザー散乱など光学的な手法によって評価することも可能である。
粉砕した無機固体電解質を溶媒に投入して無機固体電解質のスラリーを調製し、浸漬法、ドクターブレード法、あるいはスクリーン印刷法のような汎用的な塗工法により電解質層を製膜することができる。溶媒としては、無機固体電解質を劣化させにくい溶媒を選択することが必要である。特に硫化物系無機固体電解質は一般に加水分解性が強いので、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、デカリン、トルエン、キシレンなどの炭化水素溶媒に代表される非極性非プロトン性溶媒を使用することが好ましい。また、公知の方法(例えば、有機化学実験の手引き1第5章(化学同人)など)によって溶媒の水分を10ppm以下、好ましくは1ppm以下に低減させ、かつ、スラリー作製および塗工操作を、アルゴン置換グローブボックスなどの水分量が管理された環境で行うことが望ましい。ここで、被塗工材は、本発明の態様により、中間層材またはメッシュ材となる場合がある。塗工後、溶媒を減圧下十分に除去し、電解質層を形成することができる。
電解質層の厚さは10〜200μm、好ましくは15〜50μmの範囲内にある。薄すぎると、作動中に短絡が生じる、製品の歩留りが低下する、等の問題が生じる。反対に厚すぎると、当該電池における電解質層の占める割合が増大し、電池のエネルギー密度が低下するという問題が生じる。
次に電極材料について述べる。正極は、通常は粉末混合体であり、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質、少なくとも1種類のリチウムイオン伝導性固体電解質を含んでなる合剤である。正極活物質の種類としては、充放電時の電位が電解質の酸化分解電位より低く、また後述する負極活物質の電位より高いものであれば全て適用可能であるが、例えば公知のものとしてはコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウムのような遷移金属酸化物、またはこれらの固溶体、例えばコバルト・ニッケル酸リチウムなどが挙げられる。また例えばLiFePO4オリビン化合物およびその類縁体のようなポリアニオン化合物も適用可能である。さらに遷移金属硫化物たとえばMo68シェブレル化合物および類縁体(例えばCu2Mo68)が挙げられる。またTiS2などの層状硫化物も適用可能である。
正極に含まれる固体電解質としては、上記電解質層に用いられる材料から1種類または2種類以上選んで適用することが可能であり、なかでも結晶質の硫化物系無機固体電解質が最も望ましい。正極合剤には導電助材が含まれていてもよい。導電助材の種類としては、炭素材料や金属材料が挙げられる。炭素材料としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラックや、黒鉛材料が挙げられる。金属材料としては、金属または導電性酸化物が挙げられる。いずれの材料も微粒子や数珠状のストラクチャーで、正極層中に分散またはネットワークを形成する状態で分散されていることが望ましい。その点において、カーボンブラックやストラクチャー状金属ナノ粒子が望ましい。
正極層の製膜は、上述した無機固体電解質層の製膜と同様に行うことができる。すなわち、正極材料の粉末混合体を、電解質層の製膜について上述した溶媒でスラリー調製し、そして同様の塗工法で製膜すればよい。ここで、被塗工材は、本発明の態様により、集電体シートまたはその上のメッシュとなる。正極層の厚さは1〜1000μm、好ましくは30〜500μmの範囲内にある。
負極は、例えばリチウム、リチウムの吸蔵が可能な金属、またはリチウムを含有する合金、またはこれらの材料をSiCなどの多孔体に充填したもの、炭素材料、LiCoN系セラミックス材料(以下LiCoNと記載)などが挙げられる。炭素材料としてはグラファイトやハードカーボンなどが挙げられる。リチウムはそのまま用いてもよい。またリチウムは表面に炭酸層や酸化物層が存在する場合が多いので、これを可能な限り、該表面層を研磨等機械的な方法で削り取ってから用いるのが望ましい。
リチウムの吸蔵が可能な金属としては、インジウム、アルミニウム、スズ、ゲルマニウム、ケイ素などが挙げられる。これらは電解質と接する主面の反対側の主面に予めリチウムが貼り合わされていてもよい。またリチウムを含有する合金としては、インジウム、アルミニウム、スズ、ゲルマニウム、ケイ素の合金が挙げられる。これらの材料は、表面がその材料の電位よりも高い電位を有する材料で表面修飾されていてもよい。また一般にこれらの材料の極表面層に不純物層が存在する場合もあり、表面を研磨などしてから用いるのが望ましい。一方でスズやケイ素の酸化物も適用可能である。
粉末状の活物質を用いた負極は固体電解質を含んでもよい。固体電解質は上記電解質層に用いられる材料のグループの中から1種または2種以上を選んで使用することが可能である。導電性能、熱安定性能を勘案すれば、結晶質の硫化物系無機固体電解質が望ましいが、最近では14族元素を含まない硫化物系無機固体電解質が望ましいとする発明もなされている。また粉末状の活物質を用いた負極は導電助剤を含んでもよい。導電助材は上記正極に含んでもよい導電助剤のグループの中から1種または2種以上選んで使用することが可能である。
負極層が粉末成型体である場合、負極層の製膜は、上述した無機固体電解質層の製膜と同様に行うことができる。すなわち、負極材料の粉末混合体を、電解質層の製膜について上述した溶媒でスラリー調製し、そして同様の塗工法で製膜すればよい。ここで、被塗工材は、本発明の態様により、集電体シートまたはその上のメッシュとなる。被塗工材は、本発明の態様により、集電体シートまたはその上のメッシュとなる。負極層が箔状である場合には、本発明の態様により、単に電解質層主面上に接するように配置するか、またはメッシュに充填することができる。負極層の厚さは1〜1000μm、好ましくは10〜100μmの範囲内にある。
本発明の一態様によると、負極層と電解質層の間に、リチウムと反応してリチウムより電極電位の高い材料層を形成する中間層が設けられる。このような材料層が形成されることにより、材料層と電解質層との界面が安定化し、リチウムが電解質層と接していることによるサイクル劣化(抵抗上昇)が抑えられる。このように界面が安定化するメカニズムとしては、中間層由来の材料層の電位が電解質の還元電位より高くなることが考えられるが、本発明はこのような理論に何ら拘束されるものではない。
形成される材料層の電極電位は、リチウムより0.1〜1.6ボルト、好ましくは0.15〜0.9ボルト高いことが好ましい。該電極電位が1.6ボルトより高いと、電池電圧が低下し、エネルギー密度が十分には得られなくなり、望ましくない。反対に、該電極電位が0.1ボルトより低いと、所期の安定化効果が十分には得られない。
本発明による中間層を形成するための材料としては、アルミニウム(Al)、Li4Ti512、Li1-xCoxN、CoO、NiO、FeO、SnS2、Si、Mg2Si、Mg2Sn、Ag、Bi、Sb、CoSn5、In、InSb、Snなど、リチウムと反応して所期の材料層を生成する金属材料、合金材料または無機材料が挙げられる。これらのうち中間層形成用材料としては、低コストで、箔化が容易であり、しかも発生電位位置が適当である、という点で、アルミニウムを使用することが好ましい。
中間層の厚さは、0.1〜500μm、好ましくは1〜200μmの範囲内とすることが好ましい。中間層の厚さが500μmより厚いと、リチウムイオンに対する抵抗層となり、電池のエネルギー密度を低下させるので、望ましくない。反対に、中間層の厚さが0.1μmより薄いと、所期の安定化効果が十分には得られない。
図1に、本発明による中間層を具備した電池素子の一例を示す。電池素子1は、順に、第1集電体2、正極層3、無機固体電解質層4、中間層5、負極層6および第2集電体7を含む。第1集電体2および第2集電体7には、それぞれ通電端子用タグ(図示なし)が取り付けられる。中間層5は、電池素子の作製中および/または作製後にリチウムと反応してリチウムより電極電位の高い材料層を形成する。電池素子の作製後には、充放電の開始前および開始後が含まれる。なお、第2集電体7は、メッシュとして図示されているが、集電目的を達成するものであればどのような形態であってもよく、第1集電体2についても同様である。また、電池素子の充放電試験は、ポリエチレンテレフタレート製シリンダー9およびスチール製電極10からなるテストセル8において行うことができる。
本発明の別態様によると、電極層にメッシュを設けることにより、機械強度に優れたバルク型無機全固体電池を汎用的な塗工法で作製でき、その際、メッシュ内の電極充填物の周辺部に電解質材料を充填することにより、正負極間の短絡を予防することができる。
メッシュ、すなわち網状構造体は、適当な剛性があれば用を果たすものであり、その形態に特段の制限はない。メッシュの厚さは、一般には15〜100μm、好ましくは20〜50μmの範囲内である。メッシュの材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアリレートなど樹脂材料の織物でもよいが、これらはリチウムイオンおよび電子伝導に対して絶縁性であることから、電池の内部抵抗を低減せしめるためには、導電性材料が望ましい。導電性メッシュとしては、例えばアルミニウム、ニッケル、銅、チタン、タンタル、ステンレスなどの金属を織ったもの、あるいは合成繊維糸の表面に上記金属を被覆したもの、あるいは合成繊維糸と上記金属の糸との複合メッシュ、または上記金属のエキスパンドメタルメッシュなどが挙げられる。上記合成繊維糸の材質としては、例えばポリエチレンテレフタレートや、ポリアリレートのようなプラスチックが挙げられる。これら導電性メッシュは、電極層内の導電助材や通電端子としての機能を兼ね備えることもできる。さらに上記メッシュが導電性エキスパンドメタルメッシュであれば、加圧により開口部が変形しやすいことから、電極材料を加圧充填した後に電極材料が脱落しにくくなるので、さらに好ましい。このようなメッシュの一例として、桂田グレイチング社より市販されている、開口部が一辺約0.5mmの略正方形をなし、隣り合う開口部間の距離が約0.15mmであるアルミニウム系エキスパンドメタルメッシュが挙げられる。
メッシュ開口部に電極材料が充填されることで、電解質層を該電極層に積層する際に、上記電極合剤が剥離し電解質層に交じり合うことが抑制されるため、ドクターブレードやスクリーン印刷のような汎用的塗工法で電解質層を電極層の上に積層することも容易になる。同時に、メッシュの存在により、電極電解質積層体に機械強度が付与され、電極および/または電解質材料の脱落が抑制される。以上の結果、電池素子および上記電池素子を用いたリチウム電池の作製を容易にし、且つ作製の歩留まりを向上せしめる効果がもたらされる。
本発明は電極材料の充填により特に電極層の機械強度を向上せしめる目的が主であり、メッシュが適用される電極はメッシュ以外の構成要素が主として粉末成型体からなるものである場合、特に効果がある。しかしながら、負極材料に限ってみれば、必ずしもリチウム吸蔵放出を行う電極活物質が粉末材料である必要はない。例えば、負極層を充填するメッシュとしてアルミニウムを用いれば、電池素子の充放電過程において、メッシュがリチウム合金化し電子伝導のみならず、リチウムイオン伝導性すなわちリチウムイオン吸蔵放出機能をも備えることから、メッシュ自体が負極活物質の機能をも兼ね備える。これを応用すれば、例えば硫化物系無機固体電解質を用いた全固体電池において電極・電解質間の副反応を抑制せしめるために導入するアルミ箔に、機械強度を付与するアルミニウムメッシュを積層することで、アルミ箔がアルミメッシュ内に入り込み、副反応抑制機能と機械強度向上機能を兼ね備えた構造体を作製することが可能になる。
ただし上記のアルミニウムのようにリチウムを吸蔵し合金をなすことができる材料を用いる場合に限っては、本発明のリチウム電池素子を用いたリチウム電池で充放電する際に、正極活物質の電位を該合金化反応が起こる電位より高い状態に維持せしめなければならない。
メッシュへの電極材料の充填法としては、まずメッシュ上に電極材料の投入を行う。電極材料は、例えば電極活物質、電解質、導電助材、バインダーの混合粉末(以下、合剤と記載する)である。合剤に含まれる材料の候補および合剤の製法については後述する。合剤のメッシュへの投入は合剤粉末または合剤粉末を造粒したものを上記メッシュに直接投入するか、またはスラリーにしたものを上記メッシュに流し込む方法などが挙げられる。スラリーの投入方法としては、例えばスクリーン印刷、ドクターブレード、浸漬など汎用の塗工法を利用することができる。
合剤の投入はメッシュの片面から行われてもよく、または両面から行われてもよい。すなわち充填直前のメッシュは任意の基板上に設置されていてもよく、空中に設けられていてもよい。上記任意の基板としては、集電体または集電体の上に導電層が設けられた積層物が挙げられる。上記集電体の材料としては、正極側はアルミニウム、チタン、タンタル、ニッケル、ステンレスなどが挙げられる。合剤を充填するメッシュの材料と同じ材料でもよいし、異なっていても良い。正極合剤を充填するメッシュのうち導電性メッシュとしては、上記集電体と同様に例えばアルミニウム、チタン、タンタル、ニッケル、ステンレスなどから選ぶことができる。
負極の基板としては負極集電体に使用可能な銅、ニッケル、ステンレスなどが挙げられるほか、アルミ箔やアルミ板などリチウム合金を形成する材料でもよい。またリチウム箔やリチウム箔を銅、ニッケル、ステンレスなどのメッシュに充填したもの、あるいはリチウム箔をアルミ箔と積層したものなどが使用可能である。
またここまでに、集電体としての基板と被充填材としてのメッシュを区別して概ね記載してきたが、メッシュが導電性である場合、既述のようにメッシュが集電体・通電端子を兼ねてもよい。またメッシュが導電性材料である場合に限り基板は導電性でなくてもよく、たとえば紙やプラスチック板でも使用可能である。
基板層の上に設けられる導電層は、例えばスペーサーあるいは接着等を目的とする。その場合、メッシュは積層物の導電層上に設置される。上記導電層を含む本発明のリチウム電池素子で充放電させる際には、正極活物質の電位を該導電層に含まれる材料の酸化分解電圧より低い状態に維持せしめなければならない。
基板上に導電層を設ける際の目的の一つである接着について、その詳細を補足的に述べる。まず接着剤の効果であるが、メッシュの片面から合剤を充填する場合に、基板とメッシュの間は何らかの方法で固定されていると合剤充填の作業性が向上する場合が多い。しかしながらメッシュに導電性材料を用いる場合には基板とメッシュの間では電子伝導が絶縁されないことが望ましい。また基板が集電体となる場合には、基板とメッシュ内に充填された合剤の間の導通は必須である。基板とメッシュとの接合は溶接や半田でも可能であるが、接合面に凹凸が生じるため、厚みの安定した正極層を形成し、平滑な電解質薄膜を積層せしめることは困難である。従って、導電性接着剤によって両者を固定するのが好ましい。
上記導電性接着剤としては金属やカーボンなどの導電性材料が分散した熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が好ましく、市販されているものも適用可能である。基本的には自作してもよく導電材については任意の金属材料、炭素材料、導電性高分子、導電性無機固体酸化物などが挙げられる。また樹脂については50℃〜150℃程度の範囲で熱可塑性樹脂にあっては溶融するもの、熱硬化性樹脂にあっては硬化するものが、その操作性が良好であるために望ましい。
熱可塑性樹脂の例としてはテルペンなどのホットメルト用材料でもよいし、ポリエチレンやポリスチレンのような汎用樹脂、またはスチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)のような熱可塑性エラストマーでもよい。これらのうちテルペン、ポリスチレン、あるいはSBRなどは汎用の有機溶剤から適当なものを選んでこれに溶解させた上で、導電材と混合できるので便利である。またポリエチレンのように溶液にしにくい樹脂であっても融点以上で導電材と混練が可能である。熱硬化性樹脂にあってはシリコーンのような液状マクロモノマーが好ましく、導電材を無溶媒または汎用の炭化水素系溶媒中で容易に混合することが可能である。
上記に述べた方法により投入された合剤はさらに加圧によりメッシュ開口部内に十分に充填されることが望ましく、上記加圧の手法としては、例えば一軸プレス、ローラープレスなどが挙げられる。また投入面を平滑化するために、充填前にスキージをかけてもよい。以上の操作により、合剤のメッシュへの充填がなされる。
本発明の一態様によると、少なくとも一方のメッシュ内の電極充填物の周辺部に電解質材料を充填することにより、正負極間の短絡を予防することができる。このため、充填された電極層の主面面積は電解質層主面積よりも小さくなる。このような構成とすることで、正負極間の短絡を抑制でき、電池の歩留まりを飛躍的に向上せしめ、且つ安定な固体電池を作製することが可能となる。このときメッシュ主面は電解質層主面と同面積でも良いし、電極層と同様に小さくてもよい。またメッシュ主面の面積と電極層主面積は同じでも良いし、電極層のほうが小さくても良い。電極層のほうが小さい場合のメッシュへの充填は、例えばメッシュ中心部にのみ電極層を充填し、その周辺に未充填部を残し、該未充填部に電解質層材料を充填することができる。
構成の一例を図2に示す。図2は、電池素子11の横断面を示したものであり、順に、正極集電体12、正極側メッシュ13、正極層14、固体電解質層15、負極側メッシュ16、負極層17および負極集電体18を示す。正極集電体12は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)などからなるシートであることができ、図示したように通電端子を兼ねることができる。正極側メッシュ13は、Al、Ti、Taなどからなることができ、その開口部に電解質層粉末と正極層粉末が充填されている。正極層14および固体電解質層15は粉末成型体であることができ、後述するポリマーバインダーを含むこともできる。負極側メッシュ16は、Alからなることができ、その開口部に電解質層と負極層が充填されている。負極層17は、Al−Li系合金粉末層を含むことができる。負極集電体18は、銅(Cu)などからなるシートまたはメッシュであることができ、図示したように通電端子を兼ねることができる。
図2に示した例では、正極層14と負極層17の双方において、電極充填層の周辺部が電解質層15で占められている。また、本例では、正極層ではメッシュ主面の面積と電解質層主面の面積は同一であるが、負極層ではメッシュが小さいデザインが示されている。この例における正極のような充填を行うためには、電極材料をメッシュに投入する際にマスクを用いてもよい。投入の際の形状は任意であり、充填層主面の形状は円状でも角状でもその他の形状でもよい。またその形状は充填時の加圧操作により変形をきたしてもよい。しかしながら短絡のない安定な電池素子を作製するためには、加圧充填後に任意の電解質層端面から最近接電極層端面までの距離が1mm以上あるのが望ましいが、それより小さくても素子の作製は可能である。
本発明によるメッシュを利用した構成の別態様を図3に示す。図3は、電池素子20の横断面を示したものであり、順に、正極集電体21、正極側メッシュ22、正極層23、固体電解質層24、負極側Alメッシュ25、負極Al層26、負極Cuメッシュ27、負極Liシート28および負極集電体29を示す。正極側メッシュ22、負極側Alメッシュ25および負極Cuメッシュ27の3種のメッシュを採用したことにより、それぞれ正極層23、固体電解質層24および負極Liシート28の機械強度が向上する。また、負極側Alメッシュ25および負極Al層26が、上述した中間層の機能をも兼ね備えることにより、サイクル劣化が抑えられる。なお、正極集電体21、正極側メッシュ22および正極層23は正極シートを構成する。このような正極シートの模式図を図4に示す。正極シートは、正極集電体としてのアルミニウム箔31、正極側メッシュとしてのアルミエキスパンドメタルメッシュ32および正極層としての粉末成型体33を含むことができる。
図5に、図1に示した電池素子の中間層と無機固体電解質層の間にさらにメッシュを設けた態様を示す。図5に示した電池素子40は、中間層41の上に設けられたメッシュ42の開口部に無機固体電解質層43が充填されていることにより、無機固体電解質層の塗工性および機械強度が向上する。また、メッシュ42の材料が、リチウムと反応してリチウムより電極電位の高い材料を形成するものである場合には、上述した中間層の機能をメッシュ42が兼ね備えることができる。
電解質層および/または電極層には、バインダー成分が含まれていてもよい。メッシュの導入により積層体の強度は十分なものであるといえるが、バインダー成分は更に積層体およびリチウム電池素子の強度、加工性、塗工性を向上させることが出来る。バインダー成分としては高分子が一般的である。
本発明でバインダーに用いられる高分子が有すべき特性として次の諸点が挙げられる。
第一に、高分子による良好なバインダー性能、すなわち電解質、電極、導電助材表面を均一に高分子で覆うために湿式プロセスが適当である。従って、溶媒に可溶な高分子であることが必要である。
第二に、本発明の系が実用的なリチウム電池に採用するためには、5V程度までの電気化学的安定性が求められる。
第三に、高分子がイオン透過性を有し、そのイオン伝導においてリチウムイオンの選択性が高いことが必要である。
以上の点について次に説明する。
高分子の溶媒への溶解性は、任意の溶媒に対して溶解試験を行うことができる。すなわち均一な溶液が得られる状態を目視で判断することが可能である。一方で溶解しない事例としては、溶媒中に高分子が分離した状態や、または膨潤した状態が観察されるので容易に判断できる。
電気化学的安定性は電位窓とも呼ばれる。電気化学的安定性は、例えばステンレスとリチウム箔の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質と高分子の複合成型体をはさんだセルを組み立てて、サイクリックボルタンメトリーにより評価することができる。
高分子のイオン透過性は高分子をキャスティング法などによりフィルム化して得られた試料について、イオン伝導度を調べることにより判断できる。イオン伝導度は交流インピーダンス法などにより電気伝導度を測定し、且つ直流分極法により電子伝導が現れないことを確認することで評価できる。
高分子は一般にそれ単独ではイオン伝導に対して絶縁性である。イオン導電性高分子という物質群が知られているが、イオン透過性はイオン伝導性より狭義である。特開平10−3818号公報に開示されている高分子は、イオン伝導性が無機固体電解質との接触界面に限られ、界面においてのみイオン伝導性がある。しかし無機固体電解質に接しない高分子膜の内部はイオンが流れないので、この高分子はイオン透過性ではない。
一方で、イオン透過性がない高分子に対して特定の助剤を添加することで、高分子はイオン伝導性になりうる。すなわち、ポリエーテル類のような特定の構造を有する高分子に対して上記高分子のマトリクス中において解離して均一に混じり合うリチウム塩を添加することにより、高いリチウムイオン伝導度の得られることが知られており、広く研究がなされている(例えばA. Nishimoto, M. Watanabe, Y. Ikeda, and S. Kohjiya, Electrochim. Acta, 43, (1998) 117. など)。
上記リチウム塩は支持電解質とも呼ばれ(橋本、新規二次電池材料の最新技術、小久見監修、シーエムシー(1997年)、152ページ)、例えば、アニオンがClO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -,CF3SO3 -、(CF3SO2)N-、または(C2F5SO2)N-とリチウムカチオンから構成され、単独ではイオン伝導を示さないが、高分子と相溶し複合高分子膜を形成した場合には、イオン解離により高分子膜内部にリチウムイオンが生成し、且つ高分子膜がイオン輸送の経路になるために、上記複合高分子膜はイオン透過性を示す。
ところで上記リチウム塩は無機リチウム化合物であるが、本発明に記載されるリチウムイオン伝導性無機固体電解質とは明確に区別される。すなわち、前者は既述のようにイオン解離がない単独状態ではイオン伝導性を示さないのに対し、後者では単独でイオン伝導性を示す。後者はリチウムイオンと、リチウムイオンが流れるマトリクスを同時に有するからであり、イオン伝導に対しては、いわば前者のリチウム塩と高分子との複合体における、リチウム塩と高分子膜双方の機能を併せ持っていると考えられる。
イオン透過性高分子は、高分子内部にリチウムイオンが存在することが必要であり、その一手法として、高分子にリチウム塩を解離させる方法を述べた。しかしながら、このような系においては、高分子のマトリクス中をリチウムイオンのほかに、上記のようなリチウム塩由来のカウンターアニオンも移動する場合があり、この場合には実質的なリチウムイオン輸率が低下してしまう。
一方、リチウムイオン伝導性無機固体電解質においてはリチウムイオンのみを選択的に伝導させることができる。このような伝導特性は一般にシングルイオン伝導性といわれ、リチウムイオン輸率が1であるという表現が用いられる。そのため本発明に用いる高分子は、単にイオン伝導度が高いというだけではなく、このリチウムイオン輸率が高いことが必要である。
一般にイオン伝導度は交流を印加してインピーダンスを測定し、その値から算出する。従って、仮に上記イオン伝導度が高い値を示しても、そのイオン伝導を担う種にリチウム以外のイオン、特にアニオンが混在すると、電池反応は直流反応であるため、分極を起こし内部抵抗増大の原因となりうる。すなわち、電池の充電時において、電解質層内では、正極に近い電解質粒子から高分子バインダーを介して負極に近い隣接する電解質粒子にリチウムイオンが移動する。このときに、バインダーのリチウムイオン輸率が低いと、正極方向に向かってアニオンが移動し、バインダーマトリクス内が分極する。その結果、バインダーマトリクス中にイオン絶縁層が形成されるために、抵抗が増大するものである。
このような分極の電池反応への影響は電池の充放電速度が速いほど顕著に発現することが懸念される。リチウムイオン輸率の低い高分子を用いると、上記の理由によりバインダーマトリックス内で分極を起こすばかりでなく、アニオン種の存在が副反応を誘発する懸念があり、いずれも電池の充放電性能を低下させることが危惧される。実際リチウムイオン輸率が0.7より低いと、硫化物系無機固体電解質を用いたリチウム電池素子の充放電試験において放電性能が低下することが特開2003-331912公報に示されている。
高分子のリチウムイオン輸率を向上させる手段としては、アニオン種の移動を抑制することが最も有効な手段である。高分子マトリクス中で均等に分布していれば、正極側から流れ込むリチウムイオンが、上記アニオン近傍を伝導経路として、直流電池反応は滞ることがなく進行する。
アニオンの移動を抑制する具体的な方法としては、添加剤でアニオンを化学的に捕捉する方法や、高分子鎖上にアニオン部位を導入する方法が挙げられる。前者に関しては例えば、M. A. Metha, T. Fujinami, S. Inoue, K. Matsushita, T. Miwa, and T. Inoue, Electrochim. Acta, 45 (2000) 1175. などが知られている。後者については、リチウム化合物を原料として高分子を得る方法(例えばT. Fujinami, K. Sugie, K. Mori, and M. A. Metha, Chem. Lett., (1998) 619.、W. Xu, M. D. Williams, and C. A. Angell, Chem. Mater., 14 (2002) 401.、M. Watanabe, Y. Suzuki, and A. Nishimoto, Electrochim. Acta, 45 (2000) 1187.など。)、高分子を還元リチオ化する方法(例えば、菅井、松見、大野,第50回高分子討論会予稿集,50(12) (2001) 2991.など。)が知られている。後者については、リチウムをカウンターカチオンとして分子にアニオン部位を有するもののみならず、分子構造上イオン分極するもの(例えばメソイオン構造など)を用いてもよい。
高分子をリチウムイオン伝導性無機固体電解質に添加して固体電解質複合体を得た場合に、上記無機固体電解質粒子表面を高分子が被覆しても、高分子の高いリチウム移送選択性を示すことから、リチウムイオン伝導性無機固体電解質に添加して得られる固体電解質複合体を用いた電池においては良好な充放電特性が得られる。
本発明で用いる高分子は、上記例示のものに限られない。高いリチウムイオン輸送選択性を示す高分子は近年精力的に研究がなされている分野であり、イオン伝導性高分子のリチウムイオン輸率をいかにして向上せしめるか、且つさらにイオン伝導度を向上せしめるかという課題に研究の重点がおかれている。さらにその分子設計に関してもさまざまな提案が報告されている(例えばJ. F. Snyder, M. A. Ratner, and D. F. Shriver, J. Electrochem. Soc., 148 (2001) A858. など)。
本発明に用いる高分子としては、湿式プロセスに用いられる溶媒、すなわち高リチウムイオン輸率高分子を溶解または均質に分散させる溶媒が、上記固体電解質を劣化することなく、且つ当該高分子が上記の第二の条件として記載した電気化学的安定性に合致するものであれば、すべて上記無機固体電解質のバインダー向け添加物として採用することが可能である。
本発明の高分子は、高リチウムイオン輸率であれば、単独で用いてもよく、またこれらを組み合わせて用いてもよく、さらに、ポリエチレンオキシドやポリ(プロピレンオキシド−エチレンオキシド)のようなポリエーテル系高分子などを添加して用いてもよい。これらを添加することにより、上記高リチウムイオン輸率の高分子の強度が増し、特に上記高分子が油状である場合には、複合固体電解質の成型体中から当該高分子がブリードするのを回避する役目も果たす。
また高分子のブリードを回避する方法として、該高分子が化学架橋反応の架橋点を有するか、化学架橋反応により高分子を形成する前駆体を用いる方法が有用である。架橋点となるのは一般に官能基であるが、架橋反応において副生物が生成し、且つ該副生物が電池系内に留まると、材料の劣化や、電池反応の妨げになる場合もあるので、架橋反応において副生物が生成しない系を選択するのが望ましい。
具体的な反応としては付加反応が望ましく、例えばビニル基を有する分子と、SiH基を有する分子を共存させ、ヒドロシリル化反応により架橋体を形成せしめることが可能である。こうした材料として市販のものではシリコーンが挙げられるが、ビニル基を有する化合物と、SiH基を有する化合物の間であれば本反応は進行する。本反応では加熱が必要な場合もあるが、その温度は通常150℃以下であり、電解質を劣化することもなく、またリチウムが融解することもない。また該反応には極微量の白金系錯体など遷移金属錯体が触媒として用いられるが、触媒残渣が電池反応を阻害することはない。さらに本反応はイオウ化合物の共存下で被毒されると一般に言われているが、硫化物系無機固体電解質存在下では被毒は起こらない。
官能基の存在形態は1種類の架橋体前駆体に官能基が全て含まれていて、その材料だけで架橋しても良いし、2種類以上の異種材料に架橋体前駆体に官能基が含まれていて、上記異種材料間で架橋してもよい。架橋体前駆体は高分子でもよいし、低分子でもよいが、バインダーとしての適当な柔軟性と、十分な強度を兼ね備えるには、少なくとも一種類の前駆体が既に高分子であることが望ましい。また前駆体の架橋点が少ないほど、また架橋点間分子量が大きいほど、架橋体は柔軟なものとなる。
高分子を溶解させる溶媒であるが、高分子自身や固体電解質を劣化させにくい溶媒の選択が必要である。特に硫化物系無機固体電解質は一般に加水分解性が強く、また高イオン輸率リチウムイオン透過性ポリマーにも加水分解性を示すものがある。こうした系ではヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、デカリン、トルエン、キシレンなどの炭化水素溶媒に代表される非極性非プロトン性溶媒が最も好ましい。これらは最も不安定な無機固体電解質である硫化物系リチウムイオン伝導体に対しても使用することが可能である。但しその場合においても公知の方法(例えば、有機化学実験の手引き1第5章(化学同人)など)によって溶媒の水分を10ppm以下好ましくは1ppm以下に低減させ、且つスラリー作製および塗工操作は、アルゴン置換グローブボックスなどの水分量が管理された環境で行うのが望ましい。
非極性溶媒に対しては、一般に高リチウムイオン輸率の高分子は溶解性を示さないので、これら溶媒を使用する際には、上記高分子をエマルション状に均質に分散させた状態で、上記無機固体電解質と混合すれば良い。尚、プロトン性溶媒については、硫化物系無機固体電解質を用いる場合、分解するので好ましくない。また、非プロトン性溶媒でも極性溶媒の場合には、高リチウムイオン輸率の高分子をよく溶解させることができる点で複合体製造プロセス上の利点が大であるが、極性が大であるもの、たとえばジメチルスルホキシドなどは、硫化物系無機固体電解質と反応し、上記無機固体電解質が分解することがあるので好ましくない。アセトンのような比較的極性の低い溶媒であれば、硫化物系無機固体電解質の分解は少なく、使用が可能である。
しかしながら更に厳密に電解質の劣化を防ぎ、且つ混合が十分行われるには以下の方法によるのが望ましい。まず正極層への高分子混合は、2通りの方法が挙げられる。第1の方法は予め電解質以外の材料、すなわち活物質、導電助材、高分子バインダーを、高分子バインダーの溶解が可能な任意の溶媒中で混合する。この溶媒は一般に電解質を劣化させる場合が多いので、溶媒を減圧下十分に除去する。得られた複合粉末と電解質を乾式であるいは電解質を劣化させない溶媒中で混合する。
第2の方法は高分子として液状または高粘稠油状物質を採用し、乾式で他の粉末と混合する方法である。この場合の乾式プロセスとしては、乳鉢での混合や、ミリング処理やローラーを通じる処理などが挙げられる。上記液状または高粘稠油状物質が化学架橋高分子の前駆体を含み、混合後に上記化学架橋反応を用いて該前駆体を架橋せしめれば、バインダー成分のブリードを防ぐことが出来る点でさらに望ましい。
第1の方法、第2の方法ともに混合粉末を得るプロセスであり、いずれも場合においても得られた混合粉末を、湿式プロセスで塗工する場合には、電解質を劣化させない溶媒を用いるのがよい。また第2の方法は電解質層の粉末作製にも有効である。
反応性の高い材料を扱うにあたり、本発明のリチウム電池用積層部材、リチウム電池素子は、水分量、酸素量が管理された乾燥雰囲気中で作製されるのが望ましく、また実際的な製造プロセスを勘案した場合に、特開平6−279050号公報、特開平6−279049号公報、特開平8−167425号公報など望ましい雰囲気を得るための公知技術を参照してもよい。
アルミニウム箔上に貼り付けたアルミニウムエキスパンドメタルメッシュの中央部に正極を充填し無機固体電解質のスラリーシートと接合すると、安定して積層シートが得られる。この積層体をプレスした後リチウム箔とを貼り合せ、積層電池素子を作製し初期電圧を測定すると、正極活物質と負極活物質の電位差に相当する値が安定して得られる。一方、導電性メッシュを用いずに同様の積層電池素子の作製を試みたところ、正極の脱落や短絡が生じた。また、導電性メッシュを用いた場合でも、正極をメッシュの主面全体に充填するとテストセルが短絡を起こした。
負極にリチウム箔、アルミ箔、アルミニウムメッシュの積層体を用い、図3のように、メッシュ入り正極層と電解質層からなる積層シートと組み合わせて加圧加熱処理することにより積層電池素子を作製し、水蒸気バリアフィルムでシールしバイスで圧迫して充放電させた場合に良好なサイクルを示した。素子層間の十分な接合が得られていることが示唆される。一方で負極にメッシュを用いない場合には、同等の成型圧で加圧した場合にはテストセルが短絡を起こす場合もあった。
本発明の特徴は、電極材料をメッシュ開口部に充填することで機械的強度を維持し、また、充填された電極層の周辺部に電解質層を設けることにより短絡を抑制する電池素子の構成であり、また得られた電極および電解質の積層電池素子を加熱処理することに、内含される固体電解質の焼結せしめ、および/または高分子バインダーを硬化せしめることにより、層間を頑強に接合し以って素子の機械強度および電流取り出し能力を飛躍的に向上せしめる電池素子の製法である。
積層電池素子を、例えば100〜150℃で加熱することで、バインダーを硬化せしめ、また結晶質無機固体電解質を焼結せしめることにより、積層体の各層間を強固に接合できる。その場合においては、上記圧迫を行うことなくテストセルの充放電が可能となる。
図6に、焼結の手順の一例を示す。
1.図6(A)に示したように、固体電解質チオリシコン(Li3.250.7525Ge04)50を内径10mmΦのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)管に入れる。
2.10トン−プレス機(ラム断面積14.52cm2)の圧力ゲージ表示値で6MPaでプレスする。このときペレットには約110MPaの圧力がかかる。
3.図6(B)に示したように、シュブレル化合物(Mo68)を含む正極合剤粉末51を入れ、固体電解質の表面上で均一になるように金型でならす。
4.10トン−プレス機の圧力ゲージ表示値で10MPaでプレスする。
5.図6(C)に示したように、Tiプレート(厚み100μm、9mmΦ)52およびTiメッシュ(厚み100μm、9mmΦ)53を正極側に加える。
6.10トン−プレス機の圧力ゲージ表示値で27MPaでプレスし、圧力を保持しつつ100℃まで加熱する。加熱保持時間は10分である。
7.加熱保持時間経過後、プレスしたまま降温する。
8.負極側にAlプレート(厚み100μm、9mmΦ)を加える。
9.10トン−プレス機の圧力ゲージ表示値で27MPaでプレスする。
10.Cuメッシュ(厚み100μm、9mmΦ)とLi金属(厚み300μm、9mmΦ)を重ねる。
11.10トン−プレス機の圧力ゲージ表示値で2MPaでプレスする。
以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。
例1(発明例)
正極合剤としてCu2Mo68(日本無機化学製)を70mg、文献(R. Kanno and M. Murayama, J. Electrochemical Soc., 148 (2001) A742.)に従い合成した結晶質の硫化物系無機固体電解質Li3.25Ge0.250.754を30mg、アセチレンブラック(電気化学工業製)を5mg秤量し、アルゴン置換グローブボックス中で秤量したのち、アルゴン雰囲気に調整した容器に入れ、遊星ボールミルで2時間混合した。図1に示すように、内径10mmΦのポリエチレンテレフタレート(PET)管内に上記固体電解質を70mg充填した。充填は一軸加圧成型により行った。成型治具は、シリンダーに上記PET管を、そしてピストン(凸型)に炭素工具鋼S45C材を用いた。上記加圧成型はラム断面積14.52cm2のプレス機を用い、圧力ゲージ表示値6MPaで行った。引き続いて上記正極合剤の粉末を上記電解質成型体の片主面上に10mg投入し、表面を平滑化した。上記正極層の主面上にアルミニウムメッシュ(桂田マイクロメッシュ0.1Al0.15-M10)を、次いでアルミニウム板(厚み100μm)を投入し、上記プレス機で圧力ゲージ表示値10MPaで加圧成型した。成型体の他方の主面上にアルミニウム箔(厚み12μmを4枚)を投入し、上記プレス機を用いて圧力ゲージ表示値4MPaで加圧成型した。引き続き上記Al箔層上にLi箔(厚み300μm、8mmΦ)を、次いでCuメッシュ(桂田マイクロメッシュ0.1Cu0.15-M10F)を投入し、上記プレス機を用いて圧力ゲージ表示値4MPaで加圧した。得られた成型体をPET管から離型することなくテストに供した。すなわち、テストセルは、PET管内に成型された発電要素と上記ピストンをそのまま用いた電極端子からなるものとした。アルゴン雰囲気中で該テストセルの充放電サイクル試験(サイクル数10回)を実施した。充放電の電流密度は1.3mA/cm2とした。その結果を図7(A)に示す。
例2(比較例)
アルミニウム箔を設けないことを除き、例1と同様の電池素子を作製した。作製した電池素子について、例1と同様に充放電試験(サイクル数20)を実施した。その結果を図7(B)に示す。
図7の結果から明らかなように、Li負極層と無機固体電解質層との間にアルミニウム箔中間層を有する電池素子(A)は、このようなアルミニウム箔中間層を有しない電池素子(B)と比べ、サイクル劣化が顕著に抑えられた。
例3(発明例)
正極合剤としてCu2Mo68(日本無機化学製)を70mg、文献(R. Kanno and M. Murayama, J. Electrochemical Soc., 148 (2001) A742.)に従い合成した結晶質の硫化物系無機固体電解質Li3.25Ge0.250.754を30mg、アセチレンブラック(電気化学工業製)を5mg秤量し、アルゴン置換グローブボックス中で秤量したのち、アルゴン雰囲気に調整した容器に入れ、遊星ボールミルで2時間混合した。図1に示すように、内径10mmΦのポリエチレンテレフタレート(PET)管内に上記固体電解質を70mg充填した。充填は一軸加圧成型で行った。成型治具は、シリンダーに上記PET管を、そしてピストン(凸型)に炭素工具鋼S45C材を用いた。上記加圧成型はラム断面積14.52cm2のプレス機を用い、圧力ゲージ表示値6MPaで行った。引き続いて上記正極合剤の粉末を上記電解質成型体の片主面上に10mg投入し、表面を平滑化した。上記正極層の主面上にアルミニウムメッシュ(桂田マイクロメッシュ0.1Al0.15-M10)を、次いでアルミニウム板(厚み100μm)を投入し、上記プレス機で圧力ゲージ表示値10MPaで加圧成型した。成型体の他方の主面上に上記アルミニウムメッシュを、次いでアルミニウム板(厚み50μmを1枚)を投入し、上記プレス機を用いて圧力ゲージ表示値4MPaで加圧成型した。引き続き上記Al板層上にLi箔(厚み300μm、8mmΦ)を、次いでCuメッシュ(桂田マイクロメッシュ0.1Cu0.15-M10F)を投入し、上記プレス機を用いて圧力ゲージ表示値4MPaで加圧した。得られた成型体をPET管から離型することなくテストに供した。すなわち、テストセルは、PET管内に成型された発電要素と上記ピストンをそのまま用いた電極端子からなるものとした。アルゴン雰囲気中で該テストセルの充放電サイクル試験(サイクル数10回)を実施した。充放電の電流密度は1.3mA/cm2とした。その結果を図8(A)に示す。
例4(比較例)
電解質上にアルミニウムメッシュを設けないことを除き、例3と同様の電池素子を作製した。作製した電池素子について、例3と同様に充放電試験(サイクル数6)を実施した。その結果を図8(B)に示す。
図8の結果から明らかなように、アルミニウム板と無機固体電解質層との間にアルミニウムメッシュを有する電池素子(A)は、このようなアルミニウムメッシュを有しない電池素子(B)と比べ、サイクル劣化が顕著に抑えられた。メッシュの追加により固体電解質層と中間層の密着性が向上し、両者の界面がさらに安定化したと考えられる。
例5(発明例)
例3と同様の電池素子を作製したが、正極層の主面上にアルミニウムメッシュとアルミニウム板を投入してプレス機で加圧成型するに際し、当該成型体に100℃で10分間加熱焼結処理を施した。作製した電池素子について、10mmΦテストセルを用い、室温で電流密度0.67mA/cm2または1.3mA/cm2の条件で充放電試験(サイクル数10)を実施した。その結果を図9(A)および(B)に示す。
例6(比較例)
100℃の加熱焼結処理を実施しないことを除き、例5と同様の電池素子を作製した。作製した電池素子について、例5と同様に充放電試験(サイクル数20)を実施した。その結果を図9(C)および(D)に示す。
図9の結果から明らかなように、加熱焼結処理を施した電池素子(A)および(B)は、加熱焼結処理を施さない電池素子(C)および(D)と比べ、容量が高くなった。また、加熱焼結処理によりサイクル劣化が抑えられた。
例7(発明例)
正極合剤としてCu2Mo68(日本無機化学製)を70mg、文献(R. Kanno and M. Murayama, J. Electrochemical Soc., 148 (2001) A742.)に従い合成した結晶質の硫化物系無機固体電解質Li3.25Ge0.250.754を30mg、アセチレンブラック(電気化学工業製)を5mg秤量し、アルゴン置換グローブボックス中で秤量したのち、アルゴン雰囲気に調整した容器に入れ、遊星ボールミルで2時間混合した。図4に示すように厚さ12μmの通電端子用タグ付きのアルミ箔31に30mm角のアルミエキスパンドメタルメッシュ32(桂田グレイチング・桂田マイクロメッシュ0.1Al0.15-M10)を導電性接着剤(GE東芝シリコーン・XE16-508)で貼り付け、図10(A)に示したように、メッシュの開口部に、その周辺部には充填されないよう正極合剤の乾燥ヘプタンスラリーを20mm角で塗工し、20tプレス機(ラム断面積28.74cm2)を用い圧力ゲージ表示値10MPaで加圧し正極シートを得た。上記無機固体電解質と付加硬化型液状シリコーン(東レダウコーニングシリコーン・CY52−005)が体積比95:5で含まれる乾燥ヘプタンスラリーを調製し、ドクターブレード法によって、30mm角電解質シートをアルミニウム箔(厚さ12μm)上に作製した。上記正極シートと電解質シートを貼り合せ、上記プレス機を用い圧力ゲージ表示値40MPaで加圧した。さらに電解質主面上に厚さ300μmのリチウム箔を載せ積層電池素子を得た。上記方法で素子を5個作製し電圧を測定したところ、2.1〜2.3Vの初期電圧が得られた。
例8(比較例)
図10(B)に示したように正極合剤をアルミエキスパンドメタルの主面全体に充填したことを除き、例7と同様に積層素子を5個作製した。電圧を測定したところ、すべて初期電圧が約0Vとなり、短絡していた。
例9(発明例)
リチウム箔を銅エキスパンドメタルメッシュ(桂田グレイチング0.1Cu0.15-M10F)に厚さ300μmのリチウム箔を充填した以外は、例1と同様に積層電池素子を作製し、水蒸気バリアフィルムにシールしたテストセルを得た。このセルをバイスで圧迫し電流0.1mAで充放電したところ、図11に示すような充放電カーブが得られた。
本発明による中間層を具備する電池素子を示す横断面図である。 本発明によるメッシュを具備する電池素子を示す横断面図である。 本発明の別態様によるメッシュを具備する電池素子を示す横断面図である。 本発明による正極シートを示す略模式図である。 本発明による中間層およびメッシュを具備する電池素子を示す横断面図である。 本発明による焼結手順を示す横断面図である。 本発明による中間層の効果を示す充放電サイクル図である。 本発明によるメッシュの効果を示す充放電サイクル図である。 本発明による加熱焼結の効果を示す充放電サイクル図である。 メッシュ内への電極材料の充填様式を示す横断面図である。 本発明の別態様による中間層の効果を示す充放電サイクル図である。
符号の説明
1 電池素子
2 第1集電体
3 正極層
4 無機固体電解質層
5 中間層
6 負極層
7 第2集電体
8 テストセル
9 ポリエチレンテレフタレート製シリンダー
10 スチール製電極
11 電池素子
12 正極集電体
13 正極側メッシュ
14 正極層
15 固体電解質層
16 負極側メッシュ
17 負極層
18 負極集電体
20 電池素子
21 正極集電体
22 正極側メッシュ
23 正極層
24 固体電解質層
25 負極側Alメッシュ
26 負極Al層
27 負極Cuメッシュ
28 負極Liシート
29 負極集電体
31 アルミニウム箔
32 アルミエキスパンドメタルメッシュ
33 粉末成型体
40 電池素子
41 中間層
42 メッシュ
43 無機固体電解質層
50 固体電解質チオリシコン
51 シュブレル化合物(Mo68)を含む正極合剤粉末層
52 Tiプレート
53 Tiメッシュ

Claims (4)

  1. リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子であって、該負極層と該電解質層の間に電子導電性又はリチウムイオン伝導性のメッシュを配置して該メッシュの開口部に該電解質を充填させ、かつ、該無機固体電解質が硫化物系無機固体電解質であることを特徴とするリチウム電池素子。
  2. リチウムの吸蔵放出が可能な一対の正極層と負極層の間にリチウムイオン伝導性無機固体電解質層を設けてなるリチウム電池素子であって、該負極層と該電解質層の間に、リチウムと反応してリチウムより電極電位が0.1〜1.6ボルト高い材料層を形成する中間層を設け、さらに該中間層と該電解質層の間に電子導電性又はリチウムイオン伝導性のメッシュを配置して該メッシュの開口部に該電解質を充填させ、かつ、該無機固体電解質が硫化物系無機固体電解質であることを特徴とするリチウム電池素子。
  3. 該正極層、該無機固体電解質層および該負極層の少なくとも一層に高分子バインダーが含まれる、請求項1又は2記載のリチウム電池素子。
  4. 該高分子バインダーが硬化体を含んでなる、請求項3記載のリチウム電池素子。
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