JP5072658B2 - 揺動体装置、光偏向装置、及び駆動信号生成方法 - Google Patents

揺動体装置、光偏向装置、及び駆動信号生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ揺動構造体などの揺動体を有する揺動体装置の技術分野に関する。特に、本発明は、揺動体を駆動するための駆動信号の生成について特徴を有する揺動体装置、この揺動体装置を用いた光偏向装置、揺動体装置において駆動信号を生成する駆動信号生成方法に関する。こうした揺動体装置を用いた光偏向装置は、走査型ディスプレイなどのプロジェクタないし画像表示装置、レーザービームプリンタ(LBP)などのプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置に適用可能である。
従来提案されているミラーが共振駆動される共振型光偏向装置は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光走査光学系に比べて、次の様な特徴を有する。すなわち、光偏向装置を大幅に小型化することが可能であること、消費電力が少ないこと、面倒れが理論的に存在しないこと等の特徴がある。特に、半導体プロセスによって製造されるSi単結晶からなる光偏向装置は、理論上金属疲労が無く耐久性にも優れている(特許文献1参照)。
一方、共振型偏向器においては、原理的にミラーの偏向角(変位角)が正弦的に変化するため、角速度が一定でない。この特性を補正するために、特許文献2では、複数のねじりバネと複数の可動子からなる系が分離した複数の固有振動モードを有するマイクロ揺動体が開示されている。このマイクロ揺動体では、分離した複数の固有振動モードの中に、基準周波数の固有振動モードである基準振動モードと、基準周波数の略偶数倍の周波数の固有振動モードである偶数倍振動モードが存在する。特許文献2では、これらの振動モードでマイクロ揺動体を振動させることで、鋸波駆動などを実現している。また、デジタル方式の駆動回路例も開示されている。
特開昭57−8520号公報 特開2005−208578号公報
上記揺動体装置の駆動制御には更なる改善が必要であり、本発明では三角関数テーブルを用いて駆動信号を生成することができる揺動体装置、駆動信号生成方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は、複数の揺動体と複数のねじりバネとを含み構成される揺動体装置であって、次の特徴を有する。揺動体装置は、振動系と、振動系を支持する支持部と、駆動部と、信号出力器と、駆動制御部と、を有する。振動系は、第1の揺動体と、第2の揺動体と、第1の揺動体と第2の揺動体とを接続する第1のねじりバネと、第2の揺動体に接続され且つ第1のねじりバネのねじり軸と共通するねじり軸を有する第2のねじりバネとを少なくとも有し構成される。駆動部は、揺動体の少なくとも1つが複数の周期関数の和を含む式で表される振動となるように振動系を駆動する。信号出力器は、前記揺動体の少なくとも1つの揺動体の変位に応じて信号を出力する。駆動制御部は、信号出力器の出力信号に基づいて前記複数の周期関数の振幅と位相の少なくとも1つが所定の値となるように駆動信号を用いて駆動部を制御する。更に、前記駆動信号は、前記複数の周期関数に夫々対応する複数の周期関数の和を含む式で表され、駆動制御部は、45度の範囲の三角関数テーブルと微分回路を用いて前記駆動信号の少なくとも1つの周期関数を生成する駆動信号生成回路を含む。
また、上記課題に鑑み、本発明の光偏向装置は、光ビームを発生する光源と、前記揺動体の少なくとも1つに光偏向素子である反射ミラーが形成された上記揺動体装置とを有することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の光学機器の1つである画像形成装置は、次の特徴を有する。すなわち、上記光偏向装置と、感光体を有し、光偏向装置は、光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を感光体に入射させることを特徴とする。また、上記課題に鑑み、本発明の光学機器の1つである画像表示装置は、次の特徴を有する。すなわち、上記光偏向装置と、画像表示体を有し、光偏向装置は、光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を画像表示体上に入射させることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の駆動信号生成方法は、次の特徴を有する。複数の揺動体と複数のねじりバネとを含む振動系と、前記振動系を駆動する駆動部と、駆動信号を用いて前記駆動部を制御する駆動制御部を有する揺動体装置において前記駆動信号を生成する駆動信号生成方法である。そして、前記駆動信号を、複数の周期関数の和を含む式で表し、45度の範囲の三角関数テーブルと微分回路を用いて前記駆動信号の少なくとも1つの周期関数を生成する。
本発明によれば、三角関数テーブルを用いて、複数の周期関数の和を含む式で表される駆動信号を生成することができる。これにより、例えば、2つの共振周波数の成分を含む態様などで運動する振動系を所望の動作に制御することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。まず、本発明の揺動体装置と駆動信号生成方法を光偏向装置に応用した以下の実施形態と後述する実施例とに共通する構成を図9に沿って説明する。
揺動体装置は、図9(a)、(b)に示すように、第1の揺動体1、第2の揺動体2、第1のねじりバネ11、第2のねじりバネ12を少なくとも有する振動系10と、振動系を支持する支持部21とを有する。第1のねじりバネは第1の揺動体と第2の揺動体とを接続している。第2のねじりバネは、第1のねじりバネのねじり軸と共通するねじり軸を有するように第2の揺動体に接続されている。振動系は、2つの揺動体と2つのねじりバネとを少なくとも有すればよく、図9に示すように振動系10を3つ以上の揺動体1、2、3と3つ以上のねじりバネ11、12、13で構成してもよい。
また、振動系に駆動力を印加する駆動部20と、駆動部20を制御する駆動制御部50とを有する。駆動部20は、複数の揺動体の少なくとも1つが複数の周期関数の和を含む式で表される振動となるように振動系を駆動する。駆動制御部50は、振動系にこうした振動を起こさせるような駆動信号を駆動部20に供給する。
揺動体装置を光偏向装置として用いる場合は、少なくとも1つの揺動体に反射ミラーを形成する。反射ミラーとしては、揺動体の表面に光反射膜を形成する。揺動体の表面が十分平滑である場合は、光反射膜を形成しなくとも反射ミラーとして使用することができる。光偏向装置は、更に、光ビームを照射する光源31を有し、揺動体に設けた反射ミラーに光ビーム32を照射して、反射光33を走査する。
揺動体装置の動作原理を説明する。一般に、n個の揺動体とn個のねじりバネを含む振動系の自由振動の方程式は次の式1で与えられる。
Figure 0005072658
ただし、I:揺動体の慣性モ−メント、k:ねじりバネのバネ定数、θ:揺動体のねじれ角(変位角)である(k=1、・・・、n)。この系のM−1Kの固有値をλとすると(k=1、・・・、n)、固有振動モードの角振動数(角周波数)ωは、ω=√(λ)で与えられる。
揺動体装置は、n個の揺動体とn個のねじりバネとを含むn個の振動モードを有する振動系において、これらωの中に基本周波数とその整数倍の周波数がn-1個あるように構成することで、揺動体に対して様々な運動をさせることができる。尚、本明細書において整数倍とは略整数倍も含み、略整数倍とは基本周波数の0.98n〜1.02n倍程度(nは任意の整数)の数値範囲をいう。特に、揺動体装置を2個の揺動体と2個のねじりバネとで構成し、ωkの中に基本周波数とその略偶数倍の周波数があるように構成することで、所定の範囲での揺動体の角速度の変動を抑えた略等角速度駆動を実現することができる。
更に、n=3とした場合、揺動体1、2、3とねじりバネ11、12、13とを有する振動系を、3つの振動モードの周波数比が1:2:3の関係になるように構成する。この振動系が有する振動モード1乃至3で振動系を同時に加振することで、n=2の場合よりも角速度の変動が小さい駆動が可能となる。例えば、各振動モードにおける周波数比を1:2:3とし、各振動モードにおける振幅比を24:-6:1として、この振動系を駆動する態様がある。
このように、振動モードの数を増やしていくことで、所定の範囲における揺動体の角速度の変動をより小さくすることができる。
また、揺動体装置を2個の揺動体と2個のねじりバネとで構成し、ωkの中に基本周波数とその略3倍の周波数があるように構成することで、揺動体を略三角波駆動することができる。
図9(a)、(b)のように、n個の揺動体とn個のねじりバネとから構成される実施形態の振動系の振動に関して説明する。この振動系は、基本周波数で運動する振動運動と、その略整数倍のn-1個の周波数で運動する振動運動とを同時に発生可能な構成となっている。よって、実施形態の1つの態様では、複数の揺動体の少なくとも1つが、複数の周期関数の和を含む式で表される振動となるように構成されている。複数の周期関数の和を含む式には、定数項を含む式も含まれる。例えば、定数項を含む場合とは、駆動部に一定の直流バイアスを印加し、揺動体の変位角の原点(変位角が0の位置)をずらしている場合である。
また、実施形態の別の態様では、光偏向装置の偏向角θ(ここでは走査中心の位置を基準として測っている)は、次の様になる。第1の振動運動の振幅及び角周波数を夫々A1、ωとし、第2の振動運動の振幅及び角周波数をA2、nωとし(nは2以上の整数)、第1及び第2の振動運動の相対位相差をφとする。すると、揺動体の運動はA1sinωt+A2sin(nωt+φ)の項を少なくとも含む数式で表される振動となる。特にn=2の場合は、A1sinωt+A2sin(2ωt+φ)の項を少なくとも含む数式になり、所定の範囲での揺動体の角速度の変動を抑えた略等角速度駆動を実現することができる。また、n=3の場合は、A1sinωt+A2sin(3ωt+φ)の項を少なくとも含む数式になり、揺動体を略三角波駆動することができる。尚、この場合も、A1sinωt+A2sin(nωt+φ)の項を少なくとも含む数式には、定数項を含む式も含まれる。
また、実施形態では、次の様にもできる。すなわち、揺動体の運動はθ(t)=A1sinωt+ΣAnsin(nωt+φn-1)の式で表すことができる。ここで、第1の振動運動の振幅及び角周波数を夫々A1、ωとし、第nの振動運動の振幅及び角周波数を夫々An、nωとし、第1及び第nの振動運動の相対位相差をφn-1とする。また、nは2以上の整数である。nの値は、揺動体装置を構成する揺動体の数を増やせる限り大きくすることができる。
駆動部20は、電磁方式、静電方式、圧電方式などにより振動系に駆動力を印加することが可能な構成となっている。電磁駆動の場合は、例えば、少なくとも1つの揺動体に永久磁石を設け、この永久磁石に磁場を印加するコイルを揺動体の近傍に配置してもよいし、永久磁石とコイルをこれとは逆の配置としてもよい。静電駆動の場合は、少なくとも1つの揺動体に電極を形成し、この電極との間に静電力を働かせるような電極を揺動体の近傍に形成する。圧電駆動の場合は、圧電素子を振動系や支持部に設けて駆動力を印加する。
また、駆動制御部50は、振動系が上記の態様で振動運動するような駆動信号を発生可能な構成となっており、その駆動信号を駆動部20に印加する。
駆動信号は、例えば、三角関数テーブルを用いて正弦波を合成した信号をそのまま用いる駆動信号でもよいし、また、三角関数テーブルを用いて正弦波を合成した信号に基づいて生成したパルス状の駆動信号でもよい。正弦波を合成した駆動信号の場合は、各正弦波の振幅と位相を調整することで所望の駆動信号を得ることができる。また、パルス状の信号を用いて駆動する場合は、正弦波を合成した信号に基づいてパルスの数、間隔、幅などを時間的に変化させることで所望の駆動信号を生成することができる(後述する実施例4参照)。
また、揺動体装置は複数の揺動体の少なくとも1つの揺動体の変位に応じて信号を出力する信号出力器を有する。図9(a)において信号出力器は受光素子40であり、図9(b)において信号出力器はピエゾ抵抗体70である。このような信号出力器は変位角計測器として用いられる。本明細書では、信号出力器と変位角計測器は同等の意味で用いる。
ピエゾ抵抗体70を用いて揺動体の変位角を検出する場合は、例えば、ねじりバネにピエゾ抵抗体70を設け、このピエゾ抵抗体70から出力される信号に基づき揺動体が或る変位角をとるときの時刻を検出する。ピエゾ抵抗体70は、例えば、p型の単結晶シリコンにリンを拡散することで作製する。ピエゾ抵抗体70は、ねじりバネのねじれ角に応じて信号を出力する。従って、揺動体の変位角を測定する場合は、ピエゾ抵抗体70を複数のねじりバネに設け、複数のねじりバネのねじれ角の情報に基づいて揺動体の変位角を求めると精度良く測定することができる。
また、受光素子40を用いて揺動体の変位角を検出する場合は以下のようにして構成する。揺動体が第1の変位角を取るときの走査光の照射位置に第1の受光素子を配置し、揺動体が第2の変位角を取るときの走査光の照射位置に第2の受光素子を配置する。第1及び第2の受光素子は、異なる素子でもよいし、同じ素子でもよい。また、走査光は、直接受光素子に入射する様にしてもよいし、少なくとも1つの反射部材を経て反射光を受光素子に入射する様にしてもよい。要するに、少なくとも1つの受光素子が、第1及び第2の走査角における走査光を受光して検出できる様に配置されていればよい。信号出力器は、時間軸上で断続的に所定の変位角になったときに信号を出力するものでもよいし、時間軸上で連続的に変位に応じた信号を出力するものであってもよい。尚、本明細書では、ミラーの偏向角とミラーで偏向・走査される走査光の走査角は一定の関係にあって同等に扱えるので、偏向角(変位角)と走査角は同等な意味で用いる。
上述された実施形態による駆動信号生成方法を要約して述べれば、次の様になる。複数の揺動体と複数のねじりバネとを含む振動系と、振動系を駆動する駆動部と、駆動信号を用いて駆動部を制御する駆動制御部を含む揺動体装置において、駆動信号を複数の周期関数の和を含む式で表し、三角関数テーブルを用いて駆動信号を生成する。
上記実施形態によれば、三角関数テーブルを用いて複数の周期関数の和を含む式で表される駆動信号を生成することができる。これにより、複数の共振周波数の成分を含む態様などで運動する振動系を所望の動作にフィードバック制御することが可能となる。
以下、本発明の上記実施形態をより具体的にした実施例を説明する。
(実施例1)
上記実施形態をより具体的にした実施例1を説明する。本実施例は、振動系115を含む光偏向装置である。図1は本実施例のブロック図であり、光偏向装置の駆動部と駆動制御部の駆動回路を特に詳細に示す。図1において、ミラー部1151を含む部分は図9の振動系10の部分に対応する。つまり、ミラー部1151を有する揺動体が図9の揺動体1に対応し、また、永久磁石1152を有する揺動体が図9の揺動体2に対応する。LD(レーザダイオード)116は図9の光源31に対応し、ビームディテクタ(BD1、BD2)121、122の部分は図9の信号出力器の受光素子40またはピエゾ抵抗体70に対応する。また、駆動コイル114と永久磁石1152の部分は図9の駆動部20に対応する。その他の部分は、図9の駆動制御部50に対応する。
本実施例では、駆動コイル114と永久磁石1152を含む駆動部を用いて、ミラー部1151を有する揺動体が複数の周期関数の和を含む式で表される振動となるように、振動系115を駆動する。信号出力器であるビームディテクタ(BD1、BD2)121、122は、ミラー部1151の揺動体の変位に応じて信号を出力する。要素101乃至113、123、124を含む駆動制御部は、ビームディテクタ121、122の出力信号に基づいて、前記複数の周期関数の振幅と位相が所定の値となるように、駆動コイル114に駆動信号を供給する。前記駆動信号は、前記複数の周期関数に対応する複数の周期関数の和を含む式で表され、駆動制御部は、三角関数テーブルを用いてこの駆動信号を生成する駆動信号生成回路109、110を含む。
より具体的には、駆動制御部は、ミラー部1151の揺動体の変位が、A1、A2を振幅、φを相対位相差、ωを角周波数、tを時間とした場合、A1sinωt+A2sin(nωt+φ)の項を含む数式(nは2以上の整数)で表される振動となるようにする。ここでは、A1sinωt+A2sin(2ωt+φ)で表される振動となるように、駆動部に振動系を駆動させる。
また、本実施例では、ミラー部1151の揺動体を含む振動系は、基本周波数である第1の周波数で運動する第1の振動運動と基本周波数の整数倍の周波数である第2の周波数で運動する第2の振動運動とを同時に発生可能な構成である。そして、駆動コイル114と永久磁石1152の駆動部は、第1の周波数を有する第1の周期的駆動力と第2の周波数を有する第2の周期的駆動力を印加可能である。ビームディテクタ121、122の信号出力器の出力信号は、ミラー部1151の揺動体が第1の変位角をとるときの異なる第1及び第2の時刻情報と第2の変位角をとるときの異なる第3及び第4の時刻情報を含んでいる。駆動制御部は、前記第1乃至第4の4つの時刻情報に基づいて駆動部を制御し、前記第1及び第2の振動運動の振幅及び相対位相差で規定されるミラー部1151の揺動体の振動を制御する。
図1を用いて更に詳細に説明する。ここで、基本波の角周波数(第1の周波数)ω1=2π・2000Hz、第2高調波の角周波数(第2の周波数)ω2=2π・4000Hzとする。また、システムコントローラ(System Controller)123等はシステムクロック(System Clock)124からの100MHzのクロックで動作しているとする。
システムコントローラ123からの指示で、LD116が発光し、その光ビームが振動系115のミラー部1151で反射され、描画領域の両端外にある第1のビームディテクタ(BD1)121及び第2のビームディテクタ(BD2)122に入射する。これら描画領域の両端外の位置は、ミラー部1151の揺動体が第1の変位角及び第2の変位角を夫々とるときに光ビームが入射する位置である。
振動系115の振れ角(変位角)により、時間と光ビームの位置の関係は図2で示すようになる。図2において、第2のビームディテクタ122に入射してから最初に第1のビームディテクタ121に入射したタイミングを基準(上記第1の時刻情報)にし、次に第1のビームディテクタ121に入射する時刻(上記第2の時刻情報)までの時間をt1とする。また、第2のビームディテクタ122に入射する時刻(上記第3の時刻情報)までの時間をt2、更にもう1度第2のビームディテクタ122に入射する時刻(上記第4の時刻情報)までの時間をt3とする。
システムコントローラ123は、第2のビームディテクタ122に入射がありその後始めて第1のビームディテクタ121に入射があった時点で、3つのカウンタ(CNT1、CNT2、CNT3)101、102、103を100MHzでカウント開始する。次に第1のビームディテクタ121に入射があると、システムコントローラ123はカウンタ(CNT1)101を停止させる。次に第2のビームディテクタ122に入射するとカウンタ(CNT2)102を停止し、更にもう1度第2のビームディテクタ122に入射するとカウンタ(CNT3)103を停止する。これらの処理で、t1、t2、t3を得ることができる。これらの値から、目標値(t10、t20、t30)104をそれぞれ加算器105、106、107により減算することで、目標値誤差Δt1、Δt2、Δt3を得ることができる。
これらの目標値誤差をマトリクス演算回路(Mtx)108で演算することで、基本波の振幅情報A1、第2高調波の振幅情報A2、基本波に対する高調波の位相φを算出する。マトリクス演算回路(Mtx)108での演算式は、予め求められていて記憶されている。これらの値A1、A2、φは、基本波生成回路(A1*sin(ωt))109、第2高調波生成回路(A2*sin(2ωt+φ))110に入力される。これら生成回路からの2つの周波数の周期関数は加算器111で合成され、PWM駆動回路112に送られる。PWM駆動回路112の出力は、H-ブリッジ回路(H-bridge)113へ送られ、これにより駆動コイル114に電流が流される。こうして駆動コイル114で発生した磁界で永久磁石1152を駆動する(すなわち、トルクを加える)ことで、振動系115のミラー部1151の振動制御が行われる。以上の駆動信号の生成がフィードバック制御されて、目標のA1、A2、φを持つ駆動信号に基づいて振動系115が駆動されるに至る。基本波生成回路109、第2高調波生成回路110の構成及び動作に関しては更に詳しく述べる。尚、次の様な構成にすることもできる。すなわち、PWM駆動回路112とH-ブリッジ回路は用いずに、DAC(デジタルアナログコンバータ)、アンプなどを含む適当な回路を用いる。そして、加算器111からの合成信号に基づく正弦波状のアナログ的な駆動信号で駆動コイル114を駆動する。
本実施例の基本波生成回路109と第2高調波生成回路110を説明する。
基本波生成回路109の構成例である図3(A)の回路は、2000Hzの基本波を発生しそれにA1の係数を乗算する。一方、第2高調波生成回路110の構成例である図4(A)の構成は、この基本波に対して任意の位相φの4000Hzの第2高調波を発生し、それにA2の係数を乗算する。
サンプリング定理によれば、4000Hzの2倍の周波数でサンプルして波形を生成すれば問題なく任意の位相の第2高調波が生成できるが、これは時間軸に関して過去から未来まで無限に同じ状態が続く場合のことである。実際には更にその2倍程度の周波数で波形を生成する必要がある。よって、ここではサンプリング周波数16000Hzで波形生成を行う。
図3(A)に示す基本波生成回路109は、100MHzのシステムクロック124に同期し16000Hzのクロック(100MHzでカウントした値では、6250クロックに相当する)で動作する。2000Hzの基本波を生成するには、8点(8=16000/2000)のデータがあればよく、その位相も固定でよい。よって、三角関数テーブルである正弦波テーブルの中は、図3(B)に示す通りでアドレスが8ビットとなり簡単である。値も0、±√2/2、±1の5種類のみである。基本波生成回路109では、最後に、正弦波テーブルを参照して生成した波にA1を乗じて出力する。
図4(A)に示す本実施例の第2高調波生成回路110も、100MHzのシステムクロック124に同期し16000Hzのクロックで動作する。こちらも位相が固定でよければ簡単であるが、基本波に対して任意の位相差φを持つ必要があるので比較的大きな正弦波テーブルが必要となる。例えば、4000Hzを100MHzのシステムクロック精度で位相制御するとすれば、基本波に対する位相φは25000(100000000/4000)通りとなる。よって、図4(A)の正弦波生成器405の正弦波テーブルは、図4(B)に示すように360度を25000刻みにして、0から24999のアドレスとデータを備えるものとなる(実際にはグラフではなく、図4(C)に示すようなテーブルである)。
第2高調波生成回路110の動作を説明する。まず、図4(A)の第2高調波生成回路にて、16000Hzで動作している基本波生成回路109の初期位相の前のタイミング(図3(B)のアドレス=7の状態)で、セレクタ401は前記φ(0乃至24999の内の1つ)の値を選択している。そして、次の16000Hzクロックに同期して、レジスタ402にφの値を初期位相としてロードする。
16000Hzクロックの残る7回の立ち上がりでは、セレクタ401は、前回のレジスタ402の値に6250を加算器403で加算する。6250は、第2高調波4000Hzの4倍の周波数(16000Hz)の1周期を100MHzでカウントした値に相当する値である。ここで結果が25000以上になった場合には、モジュロ(Modulo25000)404で25000を引いた値とし、セレクタ401経由でレジスタ402へ書き込む。この操作を合計7回繰り返せば、第2高調波の2周期分のデータが正弦波生成器405の正弦波テーブルから出力される。ここにおいて、第2高調波の生成では1周期あたり4点のデータについて正弦波テーブルを参照するので、2周期分のデータとなる。この様子が、図4(B)のφと1/7回から7/7回の表示で示されている。第2高調波生成回路110は、この値に、乗算器406でA2の値を掛けて出力する。
一般的には少しでもテーブルサイズを減らすため、0乃至90度の部分のみを正弦波生成器405の正弦波テーブルに持ち、他の部分は左右上下に折り返して作成する場合が多い。その方法は、図4(B)を参照し、次のようになる。
入力アドレス範囲が0から6249の場合、変換後アドレスはそのままの値であり、この値で正弦波テーブルを引き出力する。
入力アドレス範囲が6250から12499の場合、変換後アドレスは(12500−アドレス)で得られる値であり、この値で正弦波テーブルを引き出力する。
入力アドレス範囲が12500から18749の場合、変換後アドレスは(アドレス−12500)で得られる値であり、この値で正弦波テーブルを引き符号反転して出力する。
入力アドレス範囲が18750から24999の場合、変換後アドレスは(25000−アドレス)で得られる値であり、この値で正弦波テーブルを引き符号反転して出力する。
このテーブルサイズを減らす方法を基本波生成回路に適用することも、勿論、可能である。また、3以上の周期関数の和を含む式で表される駆動信号を生成する場合も、上記構成に準じて考えればよい。すなわち、この場合は、上記基本波生成回路のほかに、上記第2高調波生成回路に準じて三角関数テーブルを用いる2つ以上の高調波生成回路を用いて、駆動制御部の駆動信号生成回路を構成すればよい。各高調波生成回路は、マトリクス演算回路(Mtx)108から供給される振幅と位相、及び生成する各高調波の所定の周波数を考慮して、図4(A)の如く設計される。
また、上記数値は例示であって、場合に応じて、システムクロックや三角関数テーブルのアドレス等を増減することができる。
本実施例により、比較的簡易な三角関数テーブルを用いて、複数の周期関数の和を含む式で表される駆動信号を生成することができる。また、光ビームを発生する光源と、揺動体の少なくとも1つに反射ミラーが形成された揺動体装置とを有する光偏向装置を提供することができる。
(実施例2)
本発明の実施例2を説明する。実施例2は、実施例1とは第2高調波生成回路110の構成が異なる。実施例2の駆動制御部の駆動信号生成回路は、45度の範囲の三角関数テーブルと、微分回路を用いて駆動信号を生成する。実施例2では、以下の説明から分かるように、第2高調波生成回路の正弦波テーブルのサイズを更に半減できる。第2高調波生成回路の基本構成は図4(A)と同じであるが、正弦波生成器405の部分が異なる。図5(A)にその構成を示す。ここでは、正弦波テーブルが0から45度の値を持っている場合に関して説明する。
入力アドレスは、実施例1の第2高調波生成回路で示した方法で、すべて0から6249(0乃至90度)の範囲に変換されており、その出力は必要に応じて符号反転されるものとする。基本波に対する高調波の位相φは図5(A)の左下部に示す構成で導入される。この構成は本質的には実施例1と同じである。
入力アドレスの変換は、次のようにする。
入力アドレス範囲が0から3124の場合、変換後アドレスはそのままの値であり、この値で正弦波テーブルを引き出力する。
入力アドレス範囲が3125から6249の場合、変換後アドレスは(6249−入力アドレス)で得られる値であり、この値に対応する正弦波の値を微分して出力する。ここで、(6249−入力アドレス)で得られる値は、アドレスを3124から0に折り返した値である。
図5を用いて動作の説明を行う。
0乃至6249(0乃至90度)である入力アドレスは、コンパレータ(Comparator)502で入力アドレスが0乃至3124(0から45度未満)であるか否か判断される。シーケンサ(Sequencer)501は、コンパレータ502の出力から(1)入力アドレスが0乃至3124の場合、または(2)入力アドレスが3125乃至6249の場合を判断する。
(1)入力アドレスが0乃至3124の場合
セレクタ504、509はともにY入力が選択されている。セレクタ(Selector)504の出力は、入力アドレスがそのまま出力されるので、カウンタ(Counter)505に入力アドレスをロードし、セレクタ(Selector)509の入力Yを正弦波テーブル506の出力に接続する。その後は、セレクタ509の出力が、乗算器510で係数A2と掛け合わされて出力される。
(2)入力アドレスが3125乃至6249の場合
セレクタ504、509はともにN入力が選択されている。入力アドレスはまず、アドレス変換機503で次の様に変換される。
出力=6249−入力アドレス
これは、図5(B)で示すαの領域をβの領域に変換することを意味する。次に、シーケンサ501はセレクタ504の出力をカウンタ505にロードする。
次に、シーケンサ501は正弦波テーブル506の出力をレジスタ507にラッチすると同時に、カウンタ505をカウントアップする。ここにおいて、正弦波の値を微分して出力する微分回路512は、レジスタ507、加算器508、係数器511で構成されている。
加算器508は、レジスタ507にラッチされた値と、カウントアップされた値、つまり1つ上の刻み角度(本例では2π/25000)との差分値を出力する。すなわち、1周期(0乃至360度)を25000分割しているので、
sin(2πx/25000)−sin(2π(x+1)/25000)
となる。これをΔx=2π/25000で正規化するために、係数器511で25000/(2π)を乗算する。これにより、こうした微分回路でサインからコサインが得られ、図5(B)で示すβの値からγの値が得られる。その後は、(1)と同様、セレクタ509の出力が、乗算器510で係数A2と掛け合わされて出力される。
尚、正弦波テーブル506への入力アドレスは0から45度未満に変換されているが、正弦波テーブルは0から45度丁度まで持つようにする。そうしないと、カウントアップした時点で正弦波テーブルからはみ出してしまうからである。また、上記説明では、正弦波の0乃至45度のテーブルを用いた場合を説明したが、サインの微分がコサインになる関係は0から360度で成り立つので、他の任意の45度の領域を用いても構わない。但し、45度乃至90度の正弦波テーブルから差分正規化で0乃至45度を得ると差分値がより小さくなるので、数学的には同一でも有限精度の回路で実装する場合には誤差が増えることになる。
この第2高調波生成回路に用いた方法を基本波生成回路に適用することも、勿論、可能である。その場合は、当然、位相φは導入しない。その他の点は、実施例1と同様であり、実施例1で述べた効果と同様な効果が達成される。特に本実施例を用いることで、三角波テーブルのサイズを更に小さくすることができる。
(実施例3)
本発明の実施例3を説明する。実施例3は、実施例1と比べて、第2高調波生成回路110の構成が異なる。実施例3の駆動制御部の駆動信号生成回路は、必要角度分解能の整数分の1(ここでは1/2)の刻み精度の三角関数テーブルと、補間回路を用いて駆動信号を生成する。従って、実施例3では、更に正弦波テーブルのサイズを削減できるようになっている。この方法では、正弦波テーブルの要素の数を、例えば、半減しておく。正弦波テーブルが図4(C)の如きものであれば、偶数アドレスの値のみとし、奇数アドレスが入力された場合には上下の偶数アドレスの平均を使用して近似値が得られるようにする。尚、図6の本実施例の第2高調波生成回路の構成でも、不図示であるが、基本波に対する高調波の位相φが図5(A)の左下部に示すような構成で導入されている。
図6を用いて本実施例の動作の説明をする。
(1)入力アドレスが偶数(lsb(least significant bit:最下位ビット)=0)の場合
シーケンサ(Sequencer)601は、入力アドレスのlsbが0で偶数なのでカウンタ(Counter)602に入力アドレスのlsb以外をロードし、セレクタ(Selector)606の入力0を正弦波テーブル603の出力に接続する。その後は、セレクタ606の出力が、乗算器607で係数A2と掛け合わされて出力される。
(2)入力アドレスが奇数(lsb=1)の場合
シーケンサ601は、入力アドレスのlsbが1で奇数なのでカウンタ602に入力アドレスのlsb以外をロードする。これは、所望の奇数アドレスの値の1つ下の偶数アドレスとなる。次に、正弦波テーブル603の値をレジスタ604にラッチし、同時にカウンタ602をカウントアップすることでカウンタ602の出力は前記所望の奇数アドレスの値の1つ上の偶数アドレスとなる。
よって、平均化回路605の出力には、所望の奇数アドレスの上下の偶数アドレスの正弦波テーブルの平均値が得られ、セレクタ606の入力1を正弦波テーブル603の出力に接続する。その後は、セレクタ606の出力が、乗算器607で係数A2と掛け合わされて出力される。実施例3の上記構成例は実施例1、2の構成例と組み合わせて使用することもできる。特に、実施例2と組み合わせることで、三角波テーブルのサイズを大幅に低減することができる。また、ここでも、この第2高調波生成回路に用いた方法を基本波生成回路に適用することも、可能である。本実施例も、その他の点は、実施例1と同様であり、実施例1で述べた効果と同様な効果が達成される。
(実施例4)
本発明の実施例4を説明する。実施例4では、駆動制御部の駆動信号生成回路は、更にPWM(Pulse Width Modulation)駆動回路を用いて駆動信号を生成する。本実施例の振動系115のPWM駆動回路に関して説明する。
上記実施例で説明した基本波生成回路109、第2高調波生成回路110の出力は、図1の加算器111で加算され、図7(A)に示す本実施例のPWM駆動回路112に入力される。本実施例では50000Hzを8分割した時間単位ごとに正弦波を生成しているので、その時間をスロットと呼ぶ。従って、100MHzのシステムクロックは1スロットあたり、6250クロックとなり、この期間に0個のパルスを出力する場合から、6250個のパルスを出力する場合を想定すると、これは13.5bit程度となる。しかし、加算器111からの出力値によって位相変動が起きないようにするには、各スロットの中心から左右対称に太っていくように制御するので、常に偶数個のパルスを駆動するため、前記の半分の分解能となる。一方、図8に詳しく示す後段のH-ブリッジ回路(H-bridge)113は、駆動コイル114に対して正逆両方向に電流駆動可能なので、2倍の分解能が得られる。よって、差し引き13.5bit程度となる。
以下、図7を用いてPWM駆動回路の動作の説明をする。
シーケンサ701はシーケンサステイト(Sequencer state)がスロット最後の6249になると加算器111のデータ(符号付数)をレジスタ704にラッチする。他方、図7(B)で示すように、アップダウンカウンタ(U/D Counter)702の出力は、スロット期間内で、3124から0になり、また0から3124になる動作を繰り返す。
レジスタ704の絶対値回路708を介した出力(符号付数のsign bit以外の数の絶対値)とアップダウンカウンタ702の出力は、コンパレータ(Comparator)703へ入力される。コンパレータ703において、REG>U/D-Counterの条件の場合、図7(B)に示すようにコンパレータ703の出力が1となる。それ以外の場合は、図7(B)に示すようにコンパレータ703の出力が0となる。この際、各スロットにおいて、レジスタ704の絶対値回路708を介した出力(REG)がアップダウンカウンタ702の出力(U/D Counter)に対して上下する。よって、コンパレータ703の1の出力の幅は各スロットの中心から左右対称に変化して出力されることになる。この出力は、図7(A)に示す構成の出力ゲート705に入力される。出力ゲート705では、各スロットの1の出力は、レジスタ704に保持されているsign bit(符号ビット)に従って、図8に示すH-ブリッジ回路113のプラス側に接続されるPWMP信号、或いはマイナス側に接続されるPWMM信号となる。こうして、各スロットにおいて、上記出力が1の間、駆動コイル114が駆動される。プラス側(PWMP)に接続される場合は、図8で示すスイッチ1、2が閉じられてプラス(+)の電流が駆動コイル114に流れる。マイナス側(PWMM)に接続される場合は、スイッチ3、4が閉じられて図8でマイナス(−)の電流が駆動コイル114に流れる。以上の如く、加算器111からの周期関数の和の形の信号に従ってパルス信号が生成され、このパルス駆動信号により駆動部の駆動コイル114が駆動される。
その他の点は、実施例1と同様であり、実施例1で述べた効果と同様な効果が達成される。
(実施例5)
図10は、本発明の光偏向装置を用いた光学機器の実施例を示す概略斜視図である。ここでは、光学機器として画像形成装置を示している。図10において、3003は本発明の光偏向装置であり、本実施例では入射光を1次元に走査する。3001はレーザ光源である。3002はレンズ或いはレンズ群であり、3004は書き込みレンズ或いはレンズ群、3005はドラム状の感光体である。
レーザ光源3001から射出されたレーザ光は、光の偏向走査のタイミングと関係した所定の強度変調を受けている。この強度変調光は、レンズ或いはレンズ群3002を通って、光走査系(光偏向装置)3003により1次元的に走査される。この走査されたレーザ光は、書き込みレンズ或いはレンズ群3004により、感光体3005上に画像を形成する。
走査方向と直角な方向に回転軸の回りに回転される感光体3005は、図示しない帯電器により一様に帯電されており、この上に光を走査することによりその走査部分に静電潜像が形成される。次に、図示しない現像器により静電潜像の画像部分にトナー像が形成され、これを、例えば、図示しない用紙に転写・定着することで用紙上に画像が形成される。
本発明の光偏向装置を用いれば、三角関数テーブルを用いて、複数の周期関数の和を含む式で表される駆動信号により揺動体を振動させることができる。従って、例えば、2つの共振周波数の成分を含む態様などで運動する振動系を所望の動作に制御できる光偏向装置を備える画像形成装置を実現できる。こうして、所望の動作状態に良好に調整された光偏向装置を用いることができて、例えば、振幅増幅率の高い状態で駆動可能であるため、小型・低消費電力とできる。また、感光体3005上で光の偏向走査の角速度を仕様範囲内で略等角速度とする様なこともできる。更に、本発明の光偏向装置を用いることにより、光走査特性が良好になり、鮮明な画像を生成可能な画像形成装置とできる。
光ビームを発生する光源と、揺動体に光ビームを偏向するための光偏向素子が形成された上記揺動体装置を有する本発明の光偏向装置は、画像表示装置にも適用できる。ここでは、画像表示体を備え、光偏向装置は、光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を画像表示体に入射させる。
本発明の実施例である光偏向装置のブロック図である。 本発明の実施例におけるビームディテクタとタイミングを示す図である。 (A)は実施例1の基本波生成回路の構成例を示す図であり、(B)はその正弦波テーブルを示す図である。 (A)は実施例1の第2高調波生成回路の構成例を示す図であり、(B)はその正弦波テーブルを説明するための図であり、(C)は第2高調波生成回路110に使用する正弦波テーブルを示す図である。 (A)は実施例2の第2高調波生成回路の構成例を示す図であり、(B)はその正弦波テーブルを説明するための図である。 実施例3の第2高調波生成回路の構成例を示す図である。 (A)は実施例4のPWM駆動回路の構成例を示す図であり、(B)はPWM駆動波形を示す図である。 実施例4のH-ブリッジ回路を示す図である。 本発明の実施形態を説明する図である。 本発明の光偏向装置を用いた光学機器の実施例を示す斜視図である。
符号の説明
1、2、3、1151 揺動体(ミラー部)
11、12、13 ねじりバネ
10 振動系
21 支持部
20、114、1152 駆動部(駆動コイル、永久磁石)
31、116 光源(LD)
40、121、122 信号出力器(ビームディテクタ)
50、101〜113、123、124 駆動制御部
109、110、112 駆動信号生成回路(基本波生成回路、第2高調波生成回路、PWM駆動回路)
115 振動系
405、506、603 三角関数テーブル(正弦波生成器、正弦波テーブル)
3001 光源(レーザ光源)
3003 光偏向装置(光走査系)
3005 感光体

Claims (9)

  1. 複数の揺動体と複数のねじりバネとを含み構成される揺動体装置であって、
    第1の揺動体と、第2の揺動体と、該第1の揺動体と該第2の揺動体とを接続する第1のねじりバネと、前記第2の揺動体に接続され且つ前記第1のねじりバネのねじり軸と共通するねじり軸を有する第2のねじりバネと、を少なくとも有し構成される振動系と、
    前記振動系を支持する支持部と、
    前記揺動体の少なくとも1つが複数の周期関数の和を含む式で表される振動となるように前記振動系を駆動する駆動部と、
    前記揺動体の少なくとも1つの揺動体の変位に応じて信号を出力する信号出力器と、
    前記信号出力器の出力信号に基づいて前記複数の周期関数の振幅と位相の少なくとも1つが所定の値となるように駆動信号を用いて前記駆動部を制御する駆動制御部と、
    を有し、
    前記駆動信号は、前記複数の周期関数に夫々対応する複数の周期関数の和を含む式で表され、
    前記駆動制御部は、45度の範囲の三角関数テーブルと微分回路を用いて前記駆動信号の少なくとも1つの周期関数を生成する駆動信号生成回路を含む、
    ことを特徴とする揺動体装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記揺動体の少なくとも1つの変位が、A1、A2を振幅、φを相対位相差、ωを角周波数、tを時間とした場合、A1sinωt+A2sin(nωt+φ)の項を少なくとも含む数式(nは2以上の整数)で表される振動となるように、前記駆動部に前記振動系を駆動させることを特徴とする請求項1記載の揺動体装置。
  3. 前記振動系は、基本周波数である第1の周波数で運動する第1の振動運動と該基本周波数の整数倍の周波数である第2の周波数で運動する第2の振動運動とを同時に発生可能な構成であり、
    前記駆動部は、前記第1の周波数を有する第1の周期的駆動力と前記第2の周波数を有する第2の周期的駆動力を印加可能であり、
    前記信号出力器の出力信号は、前記揺動体の少なくとも1つが第1の変位角をとるときの異なる第1及び第2の時刻情報と第2の変位角をとるときの異なる第3及び第4の時刻情報を含んでおり、
    前記駆動制御部は、前記第1乃至第4の4つの時刻情報に基づいて前記駆動部を制御して、前記第1及び第2の振動運動の振幅及び相対位相差で規定される前記揺動体の少なくとも1つの振動を制御することを特徴とする請求項1または2記載の揺動体装置。
  4. 前記駆動制御部の駆動信号生成回路は、必要角度分解能の整数分の1の刻み精度の三角関数テーブルと、補間回路を用いて前記駆動信号を生成することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の揺動体装置。
  5. 前記駆動制御部の駆動信号生成回路は、PWM(Pulse Width Modulation)駆動回路を用いて前記駆動信号を生成することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の揺動体装置。
  6. 光ビームを発生する光源と、前記揺動体の少なくとも1つに反射ミラーが形成された請求項1乃至5の何れかに記載の揺動体装置と、を有することを特徴とする光偏向装置。
  7. 請求項6に記載の光偏向装置と、感光体を有し、
    前記光偏向装置は、前記光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を前記感光体に入射させる、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6に記載の光偏向装置と、画像表示体を有し、
    前記光偏向装置は、前記光源からの光を偏向し、該光の少なくとも一部を前記画像表示体に入射させる、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  9. 複数の揺動体と複数のねじりバネとを含む振動系と、前記振動系を駆動する駆動部と、駆動信号を用いて前記駆動部を制御する駆動制御部を有する揺動体装置において前記駆動信号を生成する駆動信号生成方法であって、
    前記駆動信号を、複数の周期関数の和を含む式で表し、
    45度の範囲の三角関数テーブルと微分回路を用いて前記駆動信号の少なくとも1つの周期関数を生成する、
    ことを特徴とする駆動信号生成方法。
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