JP5071066B2 - 包装装置 - Google Patents
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Description
そして、このストレッチ包装機において被包装物の底面側に折り込まれたフィルムの周縁部をヒートシールする際に、被包装物の重量や被包装物(トレイ)の大きさ、更にフィルムのストレッチ量の違いによりヒートシールの状態にばらつきを生じ、安定したヒートシールが行えないといった問題があった。
その為、包装が終わった商品で底シール部分のヒートシールが不完全なものについては、作業者がシール部分に熱を加えてシールをし直したりしており、作業効率が良くないといった問題点を有している。
前記取得手段としては、例えば、被包装物を包装機のエレベータまで搬送する工程中にセンサなどで計測して取得する方法と、予め記憶設定してあるプリセットデータから商品番号などにより呼び出して取得する方法等が挙げられる。
被包装物を計測して重量、サイズ等を取得する方法の場合は、被包装物の重量及び/又はサイズを計測する計測手段と、前記計測手段が計測した被包装物の重量、サイズデータを記憶する記憶手段とからなる。
前記計測手段は、例えば、被包装物の重量を計量する計量器、被包装物の幅、高さ、奥行き寸法を計測する計測センサで、前記計量器は被包装物をエレベータまで搬送する搬送手段の始端側に配置した被包装物の載置部に設置されている。又、被包装物(トレイ)のサイズを計測する計測センサは被包装物をエレベータまでの搬送中に計測し得るようにする。
被包装物の部分別とは、例えば被包装物の底面側に折り込まれるフィルム周縁部の積層枚数の多い部分、少ない部分を意味し、その部分毎に加熱時間を設定する。
又、前記加熱時間の設定は、被包装物の重量データのみ、或いはサイズデータのみ、更に重量とサイズの両データ等に応じて被包装物毎に設定してもよい。
その場合は、加熱手段の温度を一定に保つので短時間での温度上昇、温度下降の制御が困難な加熱手段の温度制御を行う必要がなくなり、作業を楽に行うことができる。
又、被包装物における重点加熱部分(フィルム積層枚数の多い部分)が分かり、それに基づいて効率よく且つ適確にヒートシールすることができるので、フィルムが溶けるのを防止しながら確実にヒートシールが行える。
更に、請求項3記載の構成により、短時間での温度上昇、温度下降の制御が困難な加熱手段の温度制御を行う必要がなくなり、作業を楽に行うことができる。
図1は計量包装値付装置の全体を示す概略図で、Aはストレッチフィルム包装機、Bはラベル発行部(計量ラベルプリンタ)、Cは前記ラベル発行部Bから発行されたラベルを受け取って包装済みの被包装物に貼付するラベル貼付装置であり、ラベル発行部Bはストレッチフィルム包装機Aにおける被包装物のヒートシール部(排出路)10の側方上部に配置され、ラベル貼付装置Cは前記排出路の上方に配置されている。
更に、前記プッシャコンベア1による商品搬送路の途上には、該コンベア1の側方に位置させて商品の高さを検出する高さ検出センサ17b、及び前記商品載置部13と高さ検出センサ17bとの間に被包装物Gの奥行き寸法(搬送方向に沿った長さ寸法)を計測する長さ検出センサ17cが設けられている。
上記エレベータ2の上方には包装部3が設けられ、その包装部3の側方(プッシャコンベアと直角に交差した方向)にフィルムロール4をセットし、該フィルムロール4から繰り出されるフィルム4’をフィルムフィード機構5により引き出し、所定長さにカットした後に包装部3まで移送する。
上記フィルムフィード機構5は、フィルムの幅方向の側端部を挟持する上下一対の無端状の弾性ベルト5a,5bと、下側の弾性ベルト5bを上側の弾性ベルト5a側へ圧接するクランプ板5cとで構成され、それらが包装部3を挟んで前後に配置されている。
次に、排出プッシャ8により被包装物Gを前記ヒートシール部(排出路)10へ向けて水平に押動しながら前記フィルム4’の前側端部を前折り込みローラ9で被包装物Gの底面側に折り込み、その底面側に折り込まれたフィルム端部の重なり部はヒートシール部(排出路)10でヒートシールされ、フィルムで包装された被包装物G’が得られる。
ラベル発行部(計量ラベルプリンタ)制御部Dは、主としてラベル発行部関係の制御を行うもので、CPU18によって制御される。尚、ラベル貼付装置Cに関する制御については省略する。
包装機構制御部Eは、主としてストレッチ包装機Aの機構部の制御を行うもので、CPUによって制御される。
RAM20は、CPU18がROM19の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ、フラグ等のエリアと、商品毎に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアとを備えている。
プリセットデータエリアには、被包装物(商品番号)Gに対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名」、「単価」、「バーコード」等が記憶された商品ファイル(図3参照)、トレイファイル(図4参照)等が記憶されている。その各ファイルの詳細については後述する。
計量部22は、商品載置部13に載置された被包装物Gの計量信号をCPU18へ供給するものである。
交信用のインターフェース回路(INF)23は、包装機構制御部Eと各種データ、指令の交信を行なうための回路である。
印字部24はラベル発行部(計量ラベルプリンタ)Bで、サーマルプリンタを備え、CPU18の指令に基づいてラベルに品名、値段、単価、バーコード等の印字を行い、印字したラベルを前記ラベル発行口16に発行するものである。
交信用インターフェース回路(INF)27は、前記したラベル発行部制御部Dと各種データ、指令の交信を行なうための回路である。
ROM28は、CPU26が実行する制御プログラムが記憶されている。
RAM29は、CPU26がROM28の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に、商品の形状データ(縦、横、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブル等が記憶されている。
操作部30は、装置の起動、停止等のためのスイッチである。
叉、機構駆動部31には、被包装物(トレイ)Gの横幅を検出する幅検出センサ17aと、被包装物Gの高さを検出する高さ検出センサ17bと、被包装物Gの搬送方向に沿った奥行き寸法を計測する長さ検出センサ17cと、後折り込み部材6及び左右折り込み部材7,7’を駆動する折り込み板駆動モータ35と、左右及び後側のフィルム端部の折り込みが終わった被包装物をヒートシール部10方向に押圧移送する排出プッシャ8を駆動する排出プッシャ駆動モータ36が接続されており、前記検出センサ17a〜17cの検出データをCPU26へ供給するようになっている。
そして、被包装物の底面より下方に垂れたフィルムの周縁端部は、図5(a)のフィルムの折り込み説明図に示すように、(1)先ず左右折り込み部材7,7’で左右のフィルム端部が被包装物の底面側に折り込まれ、(2)次に後折り込み部材6で後側のフィルム端部が先に折り込まれた左右のフィルム端部の上に折り込まれる。(3)最後に前側のフィルム端部が前折り込みローラによって先に折り込まれた後側のフィルム端部の上に折り込まれる。それにより、最後に折り込まれる前側のフィルム端部の折り込み部分Xは、それ以前に折り込まれた左右側端部及び後側端部の上に重なり、最も積層数が多くなる。このようにフィルムの折込みにより形成されるフィルムの積層状態に多少の差が生じるが、このフィルムの積層部分をヒートシール部(排出路)10で効率よくヒートシールする。尚、前側のフィルム端部の折り込み部分Xは、試験等によりトレイサイズ毎に予め決定され、後述するエリア[b、b’、b”]の距離と同じである。
以下、トレイNoのAを例にとると、搬出プッシャによるトレイの移動区間では、包装が完了した被包装物(トレイ)G’が排出プッシャに押動されてヒートシールを完了されて排出されるまでに[a]、[b]、[c]の3つのエリアに分けられる。そして、3つのエリアの移動速度はトレイ別排出プッシャ速度ファイル(図6参照)に設定されている。
又、エリア平均(mm)bhは、各トレイにおけるエリア(mm)b、b’、b”の平均値であり定数となる。更に、トレイNoとしてA、B、Cの3種類が登録されているが、これに限らずより多くのトレイNoを登録できるものである。
ヒートシールの制御方法としては、(1)被包装物Gの計量(重量)値によりヒートシールの条件を制御する方法、(2)被包装物の計量(重量)値とサイズデータによりヒートシールの条件を制御する方法、(3)被包装物(トレイ)のサイズデータによりヒートシールの条件を制御する方法がある。
被包装物Gの計量(重量)値によりヒートシールの条件を制御する方法は、被包装物の重量に基づき重量別排出プッシャ速度ファイル(図9)を参照して行う。
重量別排出プッシャ速度ファイルは、被包装物Gの重量が一定値(M)未満と一定値(M)以上とで排出プッシャの速度を変えて制御するようになっている。即ち、一定値(M)未満の場合は速度をV1とし、一定値(M)以上の場合は速度をV2(但しV2>V1)とする。
被包装物の重量が一定値(M)未満である場合は、被包装物が底面側に折り込まれたフィルム端部を押し付けようとする十分な重さが得られないため、フィルムが重なっている部分においてはフィルムの密着度が低くなり、表層から深層までヒートシール部10の熱が伝わるのに余計に時間が掛かる。つまり、ヒートシールに時間が掛かるので被包装物がヒートシール部を通過する速度が遅くなるように制御する。
(S101)作業者は処理する被包装物の商品番号(PLU No)を表示操作部(コンソール部)12より入力し、プリセットされている商品ファイルを呼び出す。
(S102)作業者が被包装物を載置部13に載せることで載置部と一体の計量部で該被包装物の計量が行われ、計量が安定(終了)すると包装動作(被包装物の搬入)が開始される。計量値は包装機構制御部Eへ送信される。
(S103)ラベル発行部制御部Dでは前記商品ファイルに設定されている単価と、計量値から被包装物Gの値段が計算される。
(S104)被包装物の載置時及びエレベータヘッドへの搬送中、被包装物Gの幅、長さ、及び高さが検出センサ17a〜17cで検出され、検出データはラベル発行部制御部Dへ送信される。
(S105)S101で呼び出した商品ファイルに被包装物のサイズデータがプリセットされているか判断する。
(S106)被包装物のサイズデータがプリセットされている場合には、S104で計測された被包装物のサイズを無効とし、プリセットされたサイズデータを有効とする。
(S107)被包装物のサイズデータがプリセットされていない場合には、S104で計測された被包装物のサイズデータを有効とする。
(S108)被包装物Gの重量、幅、長さ、高さのデータに基づいてトレイファイル(図4)が参照され、包装に必要なフィルムカット長さ等の各種包装条件が決定され、これらのデータに基づいて被包装物Gの包装が行われる。
(S109)被包装物Gの計量(重量)値が一定値(M)未満かを判断する。YESの場合はS110へ進み、NOの場合はS111へ進む。
(S110)重量別排出プッシャ速度ファイル(図9)が参照され、排出プッシャ8の移動速度をV1(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御して被包装物G’がヒートシール部10を通過するよう押動する。
(S111)重量別排出プッシャ速度ファイル(図9)が参照され、排出プッシャ8の移動速度をV2(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御して被包装物G’がヒートシール部10を通過するよう押動する。
(S112)包装完了後の被包装物G’が所定位置に排出されるとラベルが貼付される。
(S201)計測或いは表示操作部(コンソール部)から入力されたトレイサイズデータを基にトレイファイル(図4)が参照されトレイNoが決定される。
(S202)計量部により計量された被包装物Gの計量(重量)値が一定値(M)未満かを判断する。YESの場合はS204へ進み、NOの場合はS203へ進む。
(S203)重量別排出プッシャ速度ファイル(図9)が参照され、排出プッシャ8の移動速度をV2(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御して被包装物G’がヒートシール部10を通過するよう押動する。
(S204)トレイ別排出プッシャ速度ファイル(図6)が参照され、トレイNoにより移動速度(mm/s)、区間(mm)が決定される。以下、本実施例ではトレイNo.Aを例にとり説明する。排出プッシャ8の移動速度がV2(mm/s)になるよう排出プッシャ駆動モータ36を制御し、区間[a]をV2(mm/s)の速度で被包装物G’を押動する。前記エリア[a]は図5(b)を参照して説明すると、排出プッシャ8が移動を開始する位置からヒートシール部10までの距離Sは設計時に決まっており、その距離Sから計測或いは入力した被包装物(トレイ)Gの長さ寸法Nを差し引いて残った距離が区間[a]の距離である。排出プッシャ8の移動距離は排出プッシャ駆動モータ36の回転信号を基に算出される
(S205)排出プッシャ8が区間[a]の距離分を移動したところで、トレイ別排出プッシャ速度ファイル(図6)が参照され、区間[b]を排出プッシャ8の移動速度をV1(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御して被包装物G’を押動する。
この区間[b]は被包装物を包装するフィルムの周縁端部が被包装物の底面側に折り込まれて重なっている折り込み部Xであり、フィルム全体に熱が伝わりにくいのでこの区間[b]では被包装物G’の押動速度を遅くし、加熱時間を長くすることによりヒートシールをより確実にするものである。区間[b]については図5参照。
(S206)トレイ別排出プッシャ速度ファイル(図6)が参照され、排出プッシャ8が区間[b](折り込み部X)の距離分を移動したところで排出プッシャ駆動モータ36を制御し、残りのストローク分区間[c]の距離をV2(mm/s)の速度で被包装物G’を押動する。区間[c]については図5(b)参照。
(S207)ヒートシール部10を通過した包装済みの被包装物G’は排出手段11へと押動されヒートシールを完了する。
(S301)作業者は処理する被包装物の商品番号(PLU No)を表示操作部(コンソール部)12より入力し、プリセットされている商品ファイル(商品データ)を呼出す。
(S302)計量部により計量された被包装物Gの計量(重量)値が一定値(M)未満かを判断する。YESの場合はS304へ進み、NOの場合はS303へ進む。
(S303)重量別排出プッシャ速度ファイル(図9)が参照され、排出プッシャ8の移動速度をV2(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御して被包装物G’がヒートシール部10を通過するよう押動する。
(S304)排出プッシャ8の移動速度がV2(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御し被包装物G’を押動する。
(S305)トレイ検出センサ25が被包装物G’を検知することにより排出プッシャ8の移動速度がV1(mm/s)となるように排出プッシャ駆動モータ36を制御し、トレイ別排出プッシャ速度ファイル(図6)におけるエリア[b]平均(mm)が参照され、被包装物G’をbhの距離だけ移動する。尚、排出プッシャ8の移動距離は排出プッシャ駆動モータ36の回転信号を基に算出される。
(S306)被包装物G’を移動速度V1(mm/s)にてbhの距離だけ移動したところで、排出プッシャ8の移動速度がV2(mm/s)になるように排出プッシャ駆動モータ36を制御し、被包装物G’をV2(mm/s)の速度で押動する。
(S307)ヒートシール部10を通過した包装済みの被包装物G’は排出手段11へと押動されヒートシールを完了する。
(1)被包装物の底面側に折り込んだフィルム端部のヒートシールの制御は、被包装物を移動させながら加熱するヒートシールに限らず、ヒートシール部の加熱温度を一定として該ヒートシール部上に被包装物を停止させる時間で制御する、或いはヒートシール部の加熱温度で制御するようにしてもよい。
(2)被包装物(トレイ)のサイズ検出は、センサを用いて行っているが、被包装物がエレベータに供給されるまでの搬送中に該被包装物をカメラで撮影し、その画像を処理してサイズ検出してもよい。
(3)排出プッシャの速度をV1、V2の2種類としたが、高速、中速、低速、超低速といったように速度の種類を多数設定し、ヒートシールしにくいフィルムに対応するようにしてもよい。
(4)加熱制御するエリアは搬送方向に沿った方向に限らず、搬送方向と直交する方向(幅方向)にも広げて二次元的に設定するようにしてもよい。即ち、ヒートシール部を構成する熱板の加熱温度に部分的に温度差をつける。
(5)ヒートシールを開始する際に、被包装物の先端が区間[a]の終点位置(区間[b]の開始位置、或いはヒートシール部)に達したことを検出するセンサを設けてもよい。
10…ヒートシール部(加熱手段) 15…計量部(取得手段)
17a…幅検出センサ(取得手段) 17b…高さ検出センサ(取得手段)
17c…長さ検出センサ(取得手段) 29…RAM(取得手段)
E…包装機構制御部
Claims (3)
- 被包装物の上面をフィルムで覆い、そのフィルムの周縁部を該被包装物の底面側に折り込んで排出プッシャにより被包装物を加熱手段上を押動してヒートシールする包装装置であって、
被包装物の重量及び/又はサイズを取得する取得手段と、
被包装物の底面側に折り込まれたフィルムに対してヒートシールする加熱手段と、
被包装物の重量及び/又はサイズに応じて前記加熱手段によりフィルムの加熱時間を制御する加熱時間制御手段とを備え、
前記加熱時間制御手段は、該被包装物の部分別に加熱時間を設定できる設定手段を備え、
前記設定手段は、該被包装物の部分別に対応する排出プッシャの移動区間毎に排出プッシャの動きを制御するデータを被包装物の重量及び/又はサイズに応じて設定できるものであり、
前記設定されたデータに基づいて排出プッシャの動きを制御し該被包装物の下面に折り込まれたフィルムの加熱時間を制御すること
を特徴とする包装装置。 - 前記加熱時間制御手段による加熱時間の制御は、被包装物が加熱手段上を通過する速度を制御することにより行うことを特徴とする請求項1記載の包装装置。
- 前記加熱手段は、予め設定した一定の温度に保たれていることを特徴とする請求項2項記載の包装装置。
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