JP5069763B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

この発明は、シートに着座した乗員をウェビングによって拘束するシートベルト装置に関するものである。
車両に装備されるシートベルト装置は、乗員拘束用のウェビングがリトラクタ内のリールに巻回され、装着時にリトラクタから引き出されるようになっている。
近年では、加速度センサやヨーレートセンサ、ブレーキスイッチ等の車両状態検出手段によって車両の状態を検出し、車両の状態に応じてウェビングを電動モータによって引き込むシートベルト装置が案出されている。
また、この種の電動モータを用いたシートベルト装置においては、車両状態検出手段自体や、車両状態検出手段とコントローラの間の配線や通信網等に故障があると、緊急時のウェビングの巻取りに支障を来たすおそれがあるため、故障を検出するための故障検出手段を設け、故障検出手段が故障を検出したときに電動モータによってウェビングの巻取りを行うようにしたものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−62673号公報
しかし、この従来のシートベルト装置においては、車両状態検出手段等の入力系の異常が検出されると、常に、電動モータによる強い引き込みが実施されるため、実際には緊急状態でない場合等に乗員に違和感を与える可能性が考えられる。
そこでこの発明は、車両状態検出手段の信号異常があったときにも、違和感を与えることなく乗員を確実に拘束することのできるシートベルト装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、ウェビングが巻回されるリール(例えば、後述の実施形態におけるリール12)と、前記リールに駆動力を伝達する電動モータ(例えば、後述の実施形態における電動モータ10)と、前記電動モータのウェビング巻き取り方向の設定値以上の回転トルクを受けて前記電動モータとリールを接続状態に維持するクラッチ(例えば、後述の実施形態におけるクラッチ20)と、車両の状態を検出する車両状態検出手段(例えば、後述の実施形態における前後加速度センサ30、横加速度センサ31、ヨーレートセンサ32)と、前記車両状態検出手段で検出される車両の状態に応じて前記電動モータを制御する制御装置(例えば、後述の実施形態におけるコントローラ21)と、を備えたシートベルト装置であって、前記車両状態検出手段からの信号異常を検出する異常検出手段(例えば、後述の実施形態における異常検出手段50)と、前記異常検出手段で信号異常が検出されたときに、故障によるものか否か検証する故障検証手段(例えば、後述の実施形態における故障検証手段51)と、が設けられ、前記制御装置は、車両の状態に応じて前記電動モータを制御する標準制御手段(例えば、後述の実施形態における標準制御手段52)と、前記ウェビングを巻き取らずに前記クラッチを接続状態に維持するように前記電動モータを制御する保持制御手段(例えば、後述の実施形態における保持制御手段53)を備え、前記電動モータが標準制御手段によって制御されているときに、前記異常検出手段によって信号異常が検出された場合に、前記故障検証手段による検証が終了するまでの間、前記保持制御手段による電動モータの制御に切り換え、前記故障検証手段で故障が検証された後には、所定時間の経過を待って前記クラッチを遮断することを特徴とする。
この場合、電動モータが標準制御手段で制御されているときに、車両状態検出手段からの信号の異常が異常検出手段によって検出されると、その信号異常が故障によるものであるか否かが故障検証手段によって検証される。この故障検証手段による検証の間は、電動モータの制御は標準制御手段による制御から保持制御手段による制御に切り換えられる。この間、ウェビングは電動モータによって積極的に引き込まれなくなるものの、リールと電動モータがクラッチを介して接続されることから、ウェビングの引き出しに対して抵抗を付与することになる。また、故障検証手段で故障が検証された後には、緊急状態であってもその状態が終了しているはずの所定時間の経過を待ってクラッチが遮断される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記リールのウェビング巻取り量を検出する巻取り量検出手段(例えば、後述の実施形態における回転センサ11)と、タングプレート(例えば、後述の実施形態におけるタングプレート8)がバックル(例えば、後述の実施形態におけるバックル9)に係合されていることを検出するバックルスイッチ(例えば、後述の実施形態におけるバックルスイッチ33)と、が設けられ、前記制御装置は、さらに、前記巻取り量検出手段の信号異常を検出する第2の異常検出手段(例えば、後述の実施形態における第2の異常検出手段54)と、前記電動モータの電流指令値を第1の固定指令値に漸近させる第1の漸近制御手段(例えば、後述の実施形態における第1の漸近制御手段55)と、前記電動モータの電流指令値を前記第1の固定指令値よりも小さい第2の固定指令値に漸近させる第2の漸近制御手段(例えば、後述の実施形態における第2の漸近制御手段56)と、を備え、前記電動モータが標準制御手段によって制御されているときに、前記第2の異常検出手段によって信号異常が検出された場合に、前記バックルスイッチが係合状態を検出したときには、前記第1の漸近制御手段による電動モータの制御に切り換え、前記バックルスイッチが非係合状態を検出したときには、前記第2の漸近制御手段による電動モータの制御に切り換えることを特徴とする。
この場合、電動モータが標準制御手段で制御されているときに、巻取り量検出手段の信号異常が第2の異常検出手段によって検出されると、バックルスイッチを通してタングプレートとバックルの係合状態が判定される。バックルスイッチが係合状態を検出した場合には、電動モータの制御が第1の漸近制御手段による制御に切り換えられ、電動モータが比較的大きい第1の固定指令値に漸近するように制御される。また、バックルスイッチが非係合状態を検出した場合には、電動モータの制御が第2の漸近制御手段による制御に切り換えられ、電動モータが第1の固定指令値よりも小さい第2の固定指令値に漸近するように制御される。
請求項1に記載の発明によれば、電動モータが標準制御手段で制御されているときに、車両状態検出手段からの信号の異常が異常検出手段によって検出された場合に、故障が検証されるまでの間と検証後の所定時間の間、電動モータが保持制御手段によって制御されるため、実際に緊急状態であるときには、電動モータ側の引き出し抵抗によって乗員を確実に拘束することができ、緊急状態でない場合には、ウェビングで過度に乗員を拘束することがないことから、乗員に違和感を与えることがない。
請求項2に記載の発明によれば、電動モータが標準制御手段で制御されているときに、巻取り量検出手段の信号異常が第2の異常検出手段によって検出された場合に、バックルが係合状態にあって乗員を拘束する必要があるときには、第1の固定指令値に漸近するように電動モータが制御され、バックルが係合していない巻取り時には、それよりも小さい第2の固定指令値に漸近するように電動モータが制御されるため、状況に応じた適度な力でのウェビングを巻取ることができる。
この発明の一実施形態のシートベルト装置の概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置のリトラクタとコントローラの概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置のリトラクタの概略構成図である。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。 この発明の一実施形態のシートベルト装置の制御の流れを示すフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示すものであり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態ではリトラクタ4に巻き取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に係合することにより、乗員3の胸部や腹部をシート2に対して拘束する。また、このシートベルト装置1は、車両の挙動が不安定になったとき等に電動モータ10によって自動的にウェビング5の巻取りを実行する。
リトラクタ4は、図2に示すようにケーシング(図示せず)に回転可能に支持されたリール12にウェビング5が巻回されるとともに、ケーシングの一端側にリール12の軸が突出している。このリール12は、動力伝達機構13を介して電動モータ10の回転軸10aに連動可能に接続されている。動力伝達機構13は、電動モータ10の回転を減速してリール12に伝達する。また、リトラクタ4には、リール12をウェビング巻取り方向に付勢する図示しない巻取りばねが設けられ、リール12と電動モータ10が後述するクラッチ20によって切り離された状態において、巻取りばねによる張力がウェビング5に作用するようになっている。
また、リトラクタ4には、リール12の回転位置を検出する回転センサ11(巻取り量検出手段)が設けられている。この回転センサ11は、例えば、円周方向に沿って異磁極が交互に着磁され、リール12と一体に回転する磁性円板と、この磁性円板の外周縁部に近接配置された一対のホール素子と、ホール素子の検出信号を処理するセンサ回路とから成り、センサ回路で処理されたパルス信号がコントローラ21(制御装置)に出力されるようになっている。
この場合、リール12の回転に応じてセンサ回路からコントローラ21に入力されたパルス信号は、リール12の回転量(回転位置)や、回転速度、回転方向等を検出するのに用いられる。つまり、コントローラ21においては、パルス信号をカウントすることによってリール12の回転量(ウェビング5の巻取り量・引き出し量)を検出し、パルス信号の変化速度(周波数)を演算することによってリール12の回転速度(ウェビング5の巻取り・引き出し速度)を求め、さらに、両パルス信号の波形の立ち上がりの比較によってリール12の回転方向を検出する。
図3は、動力伝達機構13の具体的な構成を示すものである。
動力伝達機構13は、サンギヤ14が駆動入力用の外歯15に一体に結合されるとともに、複数のプラネタリギヤ16を支持するキャリア17がリール12の軸に結合されている。そして、プラネタリギヤ16に噛合したリングギヤ18の外周側には複数のラチェット歯(図示省略)が形成され、このラチェット歯がクラッチ20の一部を構成するようになっている。このクラッチ20は、コントローラ21による電動モータ10の駆動力の制御によって電動モータ10とリール12の間の動力伝達系を適宜断切する。
動力伝達機構13のモータ側動力伝達系22は、サンギヤ14と一体の外歯15に常時噛合される小径の第1コネクトギヤ23と、この第1コネクトギヤ23と同軸にかつ一体に回転し得るように設けられた大径の第2コネクトギヤ24と、この第2コネクトギヤ24とモータギヤ25(電動モータ10の回転軸10aと一体。)の間にあって動力伝達可能に常時噛合される第1,第2アイドラギヤ26,27と、から構成されている。電動モータ10の正転方向の駆動力は、各ギヤ25,27,26を通して第2,第1コネクトギヤ24,23へと伝達され、さらに外歯15を介してサンギヤ14に伝達された後にプラネタリギヤ16とキャリア17を介してリール12に伝達される。この電動モータ10の正転方向の駆動力は、ウェビング5を引き込む方向にリール12を回転させる。ただし、サンギヤ14からプラネタリギヤ16に伝達された駆動力は、リングギヤ18が固定されているときに前記のようにすべてキャリア17側に伝達されるが、リングギヤ14の回転が自由な状態においては、プラネタリギヤ16の自転によってリングギヤ18を空転させる。クラッチ20は、リングギヤ14の回転のロックとロック解除を制御することによって、リール12(キャリア17)に対するモータ駆動力の伝達をオン・オフ操作する。
クラッチ20は、リングギヤ18の外周に設けられた上記のラチェット歯と、図示しないケーシングに回動可能に支持され、先端部がラチェット歯と噛合可能な図示しないパウルと、を備え、パウルは、電動モータ10の正転方向の回転を契機としてラチェット歯と噛合し、電動モータ10の逆転方向の回転を契機としてラチェット歯との噛合を解除するようになっている。したがって、クラッチ20は、電動モータ10が一度正転方向に駆動されると、リングギヤ18をロックして電動モータ10とリール12を接続状態に維持し、その後に電動モータ10が逆転方向に駆動されると、リングギヤ18のロックを解除して電動モータ10とリール12を遮断状態にする。
ところで、コントローラ21の入力側には、図2に示すように、回転センサ11の他に、車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサ30や、車両の左右方向の加速度を検出する横加速度センサ31、車両のヨー方向の角加速度を検出するヨーレートセンサ32、バックル9に対するタングプレート8の脱着を検出するバックルスイッチ33、電動モータ10に通電されている電流を検出する電流センサ40等が接続されている。また、コントローラ21は、VSA(Vehicle Stability Assist)システム34等の他のシステムのコントローラとの間で車内通信網を通して信号の送受信が行われるようになっている。
なお、この実施形態においては、前後加速度センサ30、横加速度センサ31、ヨーレートセンサ32等の各種のセンサと、車内通信網を通して情報を送信するVSAシステム34等の他のシステムが車両の状態を検出する車両状態検出手段として機能している。
また、コントローラ21は、前後加速度センサ30、横加速度センサ31、ヨーレートセンサ32や他のシステム等から入力される信号の異常(例えば、有りえない信号パターナの入力や、同種のセンサからの異なる信号入力)を検出する異常検出手段50と、異常検出手段50が異常信号を検出したときに、その異常信号が機器や信号線、通信網等の故障によるものか否かを検証する故障検証手段51と、入力信号が正常であるときに車両の状態に応じて電動モータ10の通電電流を制御する標準制御手段52と、ウェビング5を巻き取らずにクラッチ20を接続状態に維持し得る低電流で電動モータ10に通電する保持制御手段53と、を備えている。
故障検証手段51は、例えば、車両状態を検出するセンサ類から所定周期で送られる信号パケットを調べ、信号パケットの内容が所定時間以上変化しないときに、信号異常(固着)があるものと確定する。
コントローラ21の入力系の信号異常がない通常時には、コントローラ21は、標準制御手段52によって電動モータ10を通電制御する。具体的には、例えば、車両が緊急時に急減速したり、横方向に大きく振られた場合等には、コントローラ21は、ウェビング5を目標位置まで急激に巻き取るように標準制御手段52によって電動モータ10を通電制御する。
電動モータ10が標準制御手段52によって制御されているときに、異常検出手段50によってコントローラ21の入力系の信号異常(車両状態検出用の信号の異常)が検出された場合には、コントローラ21は、故障検証手段51による故障の検証を開始すると同時に、電動モータ10の制御を標準制御手段52による制御から保持制御手段53による制御に切り換える。また、コントローラ21は、故障検証手段51で故障が検証された後には、保持制御手段53による電動モータ10の制御を所定時間(緊急時であっても、緊急状態が終了するはずの所定時間)継続し、その後にクラッチ20を遮断するように電動モータ10を制御する。
また、コントローラ21は、回転センサ11の信号異常を検出する第2の異常検出手段54と、電動モータ10に対する電流指令値を第1の固定指令値D1に徐々に近づけるように制御する第1の漸近制御手段55と、電動モータ10に対する電流指令値を第1の固定指令値D1よりも小さい第2の固定指令値D2に徐々に近づけるように制御する第2の漸近制御手段56と、を備えている。
第2の異常検出手段54は、例えば、前述した回転センサ11の一対のホール素子から出力されるパルスのパターンを調べ、通常ではありえないパルスのパターンであるときに、信号異常(回転センサ11の異常)があったものとする。
また、コントローラ21は、第2の異常検出手段54によって回転センサ11の信号異常を検出するとともに、バックルスイッチ33によってタングプレート8とバックル9の係合状態を検出する。そして、回転センサ11の信号異常が検出されたときには、バックルスイッチ33の信号に応じて第1の漸近制御手段55と第2の漸近制御手段56のいずれかによって電動モータ10を通電制御する。具体的には、バックルスイッチ33がONの場合(タングプレート8が係合している場合)には、第1の漸近制御手段55による電動モータ10の通電制御を実行し、バックルスイッチ33がOFFの場合(タングプレート8が係合されていない場合)には、第2の漸近制御手段56による電動モータ10の通電制御を実行する。
以下、このシートベルト装置1のコントローラ21による制御の一例を図4〜図6のフローチャートに沿って説明する。この例は、例えば、前後加速度センサ等から軽衝突(緊急状態)に相当する信号が入力されたときの制御例である。
図4のステップS101においては、各種のセンサからの入力信号を基にして緊急状態であるか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS102に進み、Noの場合にはリターンする。ステップS102においては、標準制御手段52によって電動モータ10の制御を開始し、つづく、ステップS103においては、異常検出手段50と第2の異常検出手段54によって入力側の信号異常があるか否かを判定する。このとき、Yesの場合には、ステップS104に進み、Noの場合には、ステップS105へと進む。
ステップS104では、車両状態を検出するセンサ類の信号異常であるか否か、つまり、回転センサ11以外のセンサ類の信号異常であるか否かを判定する。また、ステップS105に進んだ場合には、信号異常がないことから標準制御手段52による電動モータ10の制御を継続し、つづくステップS106で緊急状態が解消したか否かを判定し、Yesの場合には、ステップS107に進んで解除作動を行い、Noの場合には、リターンする。
ステップS104において、Yesの場合には、ステップS108に進み、Noの場合には、後述する回転センサ系の故障処理S300へとの進む。
ステップS108においては、電動モータ10の制御を標準制御手段52による制御から保持制御手段53による制御に切り換え、さらに、つづくステップS109において、故障検証手段51による故障の検証を実行する。ステップS110においては、故障検証手段51による検証を終了したか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS111に進み、Noの場合には、保持制御手段53による制御と故障の検証を継続する。
そして、検証を終了してステップS111に進んだ場合には、保持制御手段53による電動モータ10の制御をさらに所定時間継続し、その後にステップS107に進んで解除処理を行う。
図5は、ステップS109での故障検証の処理の一例を示すものである。
同図のステップS201においては、車両状態を検出するセンサ類から所定周期(例えば、周期10ms)で送られる信号パケットの内容を調べ、その内容の前回値と今回値が等しいか否かを判定する。ここで、Yesの場合、つまり内容に変化がない場合には、ステップS202に進み、Noの場合、つまり内容に変化があった場合には、ステップS203へと進む。
ステップS203では、故障カウンタをクリアしてリターンする。このとき、故障カウンタのカウンタ値は例えば「0」のままに維持され、増加しない。
ステップS202では、故障カウンタの値をインクリメントし、つづくステップS204においては、故障カウンタのカウンタ値が規定値以上、例えば「100」以上であるか否かを判定する。このとき、Yesの場合には、ステップS205に進んで故障を確定し、Noの場合には、リターンする。つまり、信号パケットの内容が所定時間以上変化しない場合には、ステップS205において故障を確定する。
なお、上記の処理は、予め決められた時間を上限時間として実行する。上限時間を越えても故障が確定されないときには、故障がないものと確定する。
図6は、回転センサ系の故障処理S300の一例を示すものである。
同図のステップS301においては、バックルスイッチ33がONであるか否かを判定し、ここでYesの場合、つまり、タングプレート8がバックル9に係合されている場合には、ステップS302に進み、Noの場合、つまりタングプレート8の係合が外れている場合には、ステップS303へと進む。
ステップS302では、電動モータ10の電流指令値が第1の固定指令値D1(例えば、デューティー比20)よりも大きいか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS305に進み、Noの場合には、ステップS304へと進む。
ステップS304では、電動モータ10の電流指令値がさらに第1の固定指令値D1と等しいか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS306に進み、Noの場合には、ステップS307へと進む。
ステップS302とステップS304では、電流指令値が第1の固定指令値D1に対して大きい場合(ステップS305)、等しい場合(ステップS306)、小さい場合(ステップS307)の各場合に振り分ける。
ステップS306では、電動モータ10の電流指令値が第1の固定指令値D1であるため、現状の通電を継続し、ステップS305では、第1の固定指令値D1に近づくように電流指令値をデクメントし、ステップS307では、第1の固定指令値D1に近づくように電流指令値をインクリメントする。つまり、ステップS305〜S307においては、電流指令値が第1の固定指令値D1に次第に近づくように電動モータ10の通電を制御する。
ステップS303では、電動モータ10の電流指令値が第2の固定指令値D2(例えば、デューティー比10)よりも大きいか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS309に進み、Noの場合には、ステップS308へと進む。
ステップS308では、電動モータ10の電流指令値がさらに第2の固定指令値D2と等しいか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS310に進み、Noの場合には、ステップS311へと進む。
ステップS303とステップS308では、電流指令値が第2の固定指令値D2に対して大きい場合(ステップS309)、等しい場合(ステップS310)、小さい場合(ステップS311)の各場合に振り分け、ステップS310では、現状の通電を継続し、ステップS309では、第2の固定指令値D2に近づくように電流指令値をデクリメントし、ステップS311では、第2の固定指令値D2に近づくように電流指令値をインクリメントする。ここでは、電流指令値が第2の固定指令値D2に次第に近づくように電動モータ10の通電を制御する。
上記のステップS305〜S307、ステップS309〜S311のいずれかのステップを終えると、ステップS312に進み、ステップS312で緊急状態が解消されたか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS313に進んで解除作動を行い、Noの場合には、リターンする。
以上のように、このシートベルト装置1においては、電動モータ10が標準制御手段52によって制御されているときに、車両状態を検出するセンサ類からの信号の異常が異常検出手段50によって検出された場合に、故障検証手段51によって故障が検証(確定)されるまでの間と、検証後の所定時間の間は、電動モータ10の制御を保持制御手段53による制御に切り換えるため、車両が実際に緊急状態であっても、クラッチ20によってリール12側と接続された電動モータ10側の引き出し抵抗によって乗員をシート2に確実に拘束することができる。
また、このシートベルト装置1においては、異常検出手段50によって検出されたのが一時的な信号異常で車両状態を検出するセンサ類側に故障がない場合であっても、電動モータ10がウェビング5を保持するだけで積極的に引き込むことがないため、ウェビング5の過度な引き込みによって乗員3に違和感を与えることもない。
さらに、このシートベルト装置1では、電動モータ10が標準制御手段52によって制御されているときに、回転センサ11の信号異常が第2の異常検出手段54によって検出された場合に、タングプレート8とバックル9の係合の有無に応じて、電動モータ10の電流指令値を適切な固定指令値に次第に近づけることができる。
すなわち、このシートベルト装置1においては、タングプレート8とバックル9が係合しているときには、乗員3をウェビング5によって拘束する必要があるために、第1の漸近制御手段55によって比較的大きい第1の固定指令値D1に電流指令値を近づけ、タングプレート8とバックル9の係合が解除されているときには、単純にウェビング5を巻き取るだけであるために、第2の漸近制御手段56によって比較的小さい第2の固定指令値D2に電流指令値を近づけることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1…シートベルト装置
8…タングプレート
9…バックル
10…電動モータ
11…回転センサ(巻取り量検出手段)
12…リール
20…クラッチ
21…コントローラ(制御装置)
30…前後加速度センサ(車両状態検出手段)
31…横加速度センサ(車両状態検出手段)
32…ヨーレートセンサ(車両状態検出手段)
33…バックルスイッチ
50…異常検出手段
51…故障検証手段
52…標準制御手段
53…保持制御手段
54…第2の異常検出手段
55…第1の漸近制御手段
56…第2の漸近制御手段

Claims (2)

  1. ウェビングが巻回されるリールと、
    前記リールに駆動力を伝達する電動モータと、
    前記電動モータのウェビング巻き取り方向の設定値以上の回転トルクを受けて前記電動モータとリールを接続状態に維持するクラッチと、
    車両の状態を検出する車両状態検出手段と、
    前記車両状態検出手段で検出される車両の状態に応じて前記電動モータを制御する制御装置と、
    を備えたシートベルト装置であって、
    前記車両状態検出手段からの信号異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段で信号異常が検出されたときに、故障によるものか否か検証する故障検証手段と、が設けられ、
    前記制御装置は、
    車両の状態に応じて前記電動モータを制御する標準制御手段と、
    前記ウェビングを巻き取らずに前記クラッチを接続状態に維持するように前記電動モータを制御する保持制御手段を備え、
    前記電動モータが標準制御手段によって制御されているときに、前記異常検出手段によって信号異常が検出された場合に、前記故障検証手段による検証が終了するまでの間、前記保持制御手段による電動モータの制御に切り換え、
    前記故障検証手段で故障が検証された後には、所定時間の経過を待って前記クラッチを遮断することを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記リールのウェビング巻取り量を検出する巻取り量検出手段と、
    タングプレートがバックルに係合されていることを検出するバックルスイッチと、
    が設けられ、
    前記制御装置は、さらに、
    前記巻取り量検出手段の信号異常を検出する第2の異常検出手段と、
    前記電動モータの電流指令値を第1の固定指令値に漸近させる第1の漸近制御手段と、
    前記電動モータの電流指令値を前記第1の固定指令値よりも小さい第2の固定指令値に漸近させる第2の漸近制御手段と、
    を備え、
    前記電動モータが標準制御手段によって制御されているときに、前記第2の異常検出手段によって信号異常が検出された場合に、
    前記バックルスイッチが係合状態を検出したときには、前記第1の漸近制御手段による電動モータの制御に切り換え、
    前記バックルスイッチが非係合状態を検出したときには、前記第2の漸近制御手段による電動モータの制御に切り換えることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
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