JP5045933B2 - 多孔質リン酸三カルシウム系焼結体及びその製造方法 - Google Patents

多孔質リン酸三カルシウム系焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多孔質リン酸三カルシウム系焼結体及びその製造方法に関し、詳しくは、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子由来の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体およびその製造方法に関する。
セラミックス材料のうちリン酸カルシウム系セラミックス材料は、骨や歯の主成分であり、優れた生体親和性を有しており、且つ安全性にも優れていることから、人工骨、人工歯根等の医科用あるいは、歯科用セメント等の生体材料として幅広く利用されている。
なかでも、骨折や骨腫瘍などの疾患やその治療により骨に欠損部や空孔部ができた場合に補填して修復・治癒させる人工骨に適したセラミックス材料について近年盛んに研究開発が行われている。すでに、セラミックス材料は広く臨床の場で用いられるが、現在のセラミックス材料は患部埋入後の新生骨形成が材料表層部に限定されることから、また強度が充分でなかったことから、傷病の治癒までの期間が長くなるなどの欠点を有している。
したがって、生体組織が速やかに内部まで入り込み、組織(新生骨)を迅速に形成し、且つ実用的な機械的強度を有すると共に、生体内で自然に消滅し、新生骨と置換可能なセラミックインプラント材料の開発が望まれている。
このようなセラミックインプラント材料として、例えば、多数の空孔が三次元的に密に分布し、隣接する空孔同士がそれらを区画する骨格壁部において相互に連通した連球状開空孔を有するリン酸カルシウム系焼結体が提案されている(特許文献1、2等)。
また、特許文献3には、直径が10〜500μmで、一方向に配向して貫通している空孔を有する焼結体が、インプラント材料として適したリン酸三カルシウム焼結体であることが開示されている。
特許第3400740号公報 特許第2597355号公報 特許第3858069号公報
しかし、特許文献1、2による方法では、連球開空孔からなる連通孔の孔径が小さく且つ配向性を持たないため、実際の臨床では骨組織(新生骨)の誘導が材料内部まで十分に認められていない。
また、本発明者らが、特許文献3に記載の方法を追試して、一方向に配向して貫通している空孔を有する焼結体を形成したところ、該文献記載の方法では、十分な長さの配向連通孔を有し、且つ十分な機械的強度を有する生体吸収性のインプラント材料が得られないことが判明し、結果的には、特許文献3の記載事項は、血液や骨髄液がその内部まで速やかに浸透する、自家骨に置換可能な材料についての具体的・実用的な指針にはなり得ないことが分かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、骨組織形成を速やかに誘導し、且つ実用的な機械的強度を有すると共に、生体内で自然に消滅して、新生骨と置換可能な、インプラント材料を実現できる、多孔質リン酸三カルシウム系焼結体及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明者らが鋭意研究を行った結果、以下の特徴をもつ本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子を焼成して得られる、実質的に一方向に配向した空孔を有する多孔質リン酸三カルシウム系焼結体、
(2)β型リン酸三カルシウムを主体とする、上記(1)記載の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体、
(3)空孔率が40〜90%であり、空孔の配向方向に対して垂直方向の第1の切断面、および、第1の切断面と平行であり第1の切断面から空孔の配向方向に5mm離れた第2の切断面の両方において、空孔1つあたりの断面積の平均値が0.05×10-3〜100×10-3mmである、上記(1)または(2)記載の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体、
(4)空孔の長軸方向の長さが7mm以上である、上記(3)記載の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体、
(5)インプラント材料用である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体、
(6)工程(A):β型リン酸三カルシウム仮焼粒子の粒径範囲を0.1〜25μmに調整する工程、
工程(B):β型リン酸三カルシウム仮焼粒子を水に分散させてスラリーを調製する工程、
工程(C):スラリーを所定の容器に充填し、スラリー容器の一方の端部を冷却してスラリーを該端部側から一方向に凍結させる工程、
工程(D):凍結させたスラリーを乾燥させて成形体を得る工程、及び
工程(E):乾燥させた成形体を焼成する工程を含み、
前記工程(C)において上記一方の端部以外のスラリー容器の周囲をスラリーの凝固点より高い温度にまで冷却することを特徴とする、多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の製造方法、
(7)工程(E)の焼成温度が1000〜1500℃である、上記(6)記載の方法、及び
(8)工程(E)の焼成温度が1000〜1200℃である、上記(6)記載の方法、に関する。
なお、本明細書において、「インプラント材料」とは、医科用、歯科用を問わず、「生体に埋込む材料」の意味であり、具体的には、人工骨、人工歯根、骨補填材、骨置換材、生体内吸収性骨折プレート、薬物徐放材料、歯科修復材、根管充填材、人工関節等が挙げられる。
本発明によれば、材料内部までスムーズに血液や骨髄液などの組織液が浸透でき、且つその方向(組織液の浸透方向)の圧縮強度およびそれに垂直な方向に対する曲げ強度が高く、しかも高い生体吸収性を有し、人工骨等のインプラント材料に特に有用な多孔質リン酸三カルシウム焼結体が提供される。
以下、本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体について説明する。以下の記載において、本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を「本発明の材料」若しくは単に「材料」とも表記する。
本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体は、粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子を焼成して得られる、実質的に一方向に配向した空孔を有する多孔質体であることが主たる特徴である。ここで、「β型リン酸三カルシウム仮焼粒子」とは、カルシウム欠損アパタイトを仮焼した物質のことであり、広角X線回折分析を行うと、β型リン酸三カルシウム(β−TCP)と同定される。
本発明の材料の空孔率は好ましくは40〜90%であり、より好ましくは50〜90%であり、さらに好ましくは60〜90%である。空孔率が40%以上であれば、多くの血液や骨髄液等が材料内に含浸するために、十分な骨組織の形成が見込まれる。一方、空孔率90%以下であれば、多孔質リン酸三カルシウム系焼結体はインプラント材料としての強度を確保できる。
空孔率はJIS R 1634に準拠して測定される。具体的には、以下のとおりである。評価対象の焼結体から直径5mm×高さ7.5mmの円柱状の試験片を切り出す。その試験片の重量および体積を測定して、以下の式より、空孔率を算出する。
嵩密度=(試験片の重さ)/(試験片の体積)
空孔率=(1−嵩密度/3.07)×100
図1は、本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の模式図である。本発明の材料では、図1に示すように空孔12が一方向に配向している。空孔12は焼結体11の内部においてセラミックス物質が存在せずに空間になっている領域である。空孔が一方向に配列するとは、一軸方向に伸びた空孔が複数存在してそのような空孔の長軸方向が実質的に一方向に揃っていることをいう。より具体的には、焼結体中にある一軸方向に伸びた空孔のうちの例えば半数以上、好ましくは80%以上の空孔の長軸方向が例えば角度30°以内の範囲で揃っている。ここでいう「角度」とは、任意平面への空孔の長軸の正写影の交差角度のことである。
各々の空孔の配向方向に垂直な断面積は、好ましくは0.05×10-3〜100×10-3mmであり、より好ましくは10×10-3〜100×10-3mmである。上記範囲内であれば、毛細管現象により血液や骨髄液などの組織液が通過し易く、優れた組織液の通過性が得られる。ただし、本発明の課題を達するためには、材料内の全ての空孔が上記断面積をもつことは必ずしも要さない。また、血液や骨髄液などの組織液中に含まれる細胞等が材料内に侵入するためには、配向方向に垂直な断面における空孔の短径が少なくとも10μm、好ましくは20μm、より好ましくは30μm以上あることが好ましい。
空孔の長軸方向の長さは、好ましくは7mm以上であり、さらに好ましくは10mm以上である。該長さの上限は特に制限されない。十分な長さの空孔を有していれば、切断などしてインプラント材料を取得し易くなる。ただし、本発明の課題を達するためには、材料内の全ての空孔が上記長さをもつことは必ずしも要さない。
好適態様では、配向方向に垂直な空孔の断面積が配向方向の少なくとも5mmの長さにわたって0.05×10-3〜100×10-3mmであり、より好ましくは10×10-3〜100×10-3mmである。この場合、実用上、十分な長さにわたって良好な血液や骨髄液等の浸透が達せられる。
空孔の長軸方向の長さは、測定対象の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を樹脂中に包埋し、これを空孔の配向軸方向に平行に薄切りし、それを顕微鏡等で観察し、着目する空孔に由来する開口の長軸(長径)を順々に測定する。
また、空孔の断面積は、測定対象の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を樹脂中に包埋し、これを配向軸方向に垂直に薄片し、それを顕微鏡等で観察し、着目する空孔に由来する開口面積を順々に測定する。このとき、測定対象の材料を1mm毎に切り出してそれぞれの断面において開口面積を測定することにより、空孔の配向の長さ方向にわたる該空孔の断面積の推移を本発明の目的に適った精度で評価することができる。
上述のように、空孔の配列方向の1mm毎に材料を切り出して得られた薄片において空孔の開口面積を測定したとき、空孔の開口面積の変化量が最も小さい5mmの長さ(つまり連続する5個の薄片)における開口面積の最小値に対する最大値の比率は好ましくは10倍以内であり、より好ましくは5倍以内である。このように、空孔に由来する開口面積、つまり空孔の断面積が配向方向にわたって変動が少ない方が、毛細管現象による血液や骨髄液等の当該材料内部への浸透がスムーズとなり、インプラント材料として好ましい。さらには、上述の範囲内であれば、空孔を形成するセラミックス層(隣接する空孔の間の壁)がほぼ平行に配列するため、優れた強度の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体が提供される。
多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の空孔の配向方向に対して垂直方向の第1の切断面、および、第1の切断面と平行であり第1の切断面から空孔の配向方向に5mm離れた第2の切断面に着目する。好ましくは、第1の切断面および第2の切断面の両方において、開口面積が0.05×10-3〜100×10-3mmである開口部が存在する。第1の切断面および第2の切断面の両方において開口面積とその頻度が好適範囲内であれば、材料内部に好適な空孔が存在していることが見込まれる。より好ましくは、第1の切断面および第2の切断面の両方において、開口面積が10×10-3〜100×10-3mmである開口部が存在する。
好適には、上述の第1の切断面および第2の切断面の両方において、空孔の開口面積の平均値が0.05×10-3〜100×10-3mmであり、より好ましくは10×10-3〜100×10-3mmである。該平均値は、測定対象の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を樹脂中に包埋し、これを配向軸方向に垂直に薄片し、それを顕微鏡等で観察し、0.7mm四方の範囲にある空孔の開口面積を測定し、空孔の開口面積の平均値を求める。
また、特に好ましい態様では、上述の第1の切断面および第2の切断面の両方において、空孔の開口面積の平均値が0.05×10-3〜100×10-3mm(より好ましくは10×10-3〜100×10-3mm)であり、該態様であれば、より良好な組織液の通過性が得られるとともに、材料の機械的強度もさらに向上する。
本発明の材料の強度は、一方向に配向した空孔に対し平行方向の圧縮強度が好ましくは5MPa以上であり、より好ましくは10MPa以上、さらに好ましくは15MPa以上である。当該圧縮強度が5MPa未満では、インプラント材料としての機械的強度が不十分になる恐れがある。なお、圧縮強度の上限については特に限定されるものでなく、50MPa以上の圧縮強度も実現可能である。ただし、インプラントされる患部に隣接する健常な部位の骨自身の強度等との兼ね合いから、圧縮強度の上限は好ましくは200MPa程度以下である。なお、圧縮強度は以下の方法で測定される。
〔圧縮強度の測定方法〕
JIS R 1608 に準拠した。ただし、試験片は直径5mm×高さ7.5mmの円柱状試験片を使用した。
本発明の材料は、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子を焼結してなる多孔質リン酸三カルシウム系焼結体であり、粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子を使用することによって、インプラント材料に特に好適な前述の空孔特性(空孔率、一軸方向に伸びた空孔の一方向への配向性、一軸方向に伸びた空孔の長手方向における断面積の均一性等)を有しつつ、かかる好ましい圧縮強度を有する多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を実現できる。すなわち、原料に、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子を使用しても、その粒径範囲が0.1〜25μmの範囲に調整されたものでない場合、得られる焼結体は空孔の長手方向における断面積の均一性が低下したり、空孔の長さ(長軸の長さ)が十分に長くならない等の好ましくない物性のものとなり、また、原料に、粒径範囲を0.1〜25μmの範囲に調整した、仮焼されていないカルシウム欠損アパタイト粒子を使用した場合は、一軸方向に伸びた空孔が一方向に配向した焼結体自体を形成できない場合や、形成できても、得られる焼結体は空孔の長手方向における断面積の均一性が低下したり、一軸方向に伸びた空孔の配向方向に垂直な断面(長軸に垂直な断面)の面積が100×10−3mmを超えて、太径の空孔しか得ることができず、焼結体は圧縮強度の低いものしか得られない。
以下、本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の製造方法について説明する。図2は、本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の製造方法の一例を示す。図2に示すように、本発明の材料の製造方法は、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子の粒径範囲を0.1〜25μmに調整する工程と(工程A)、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子を水に分散させてスラリーを調製する工程と(工程B)、得られたスラリーを一方向(図面の矢印方向)から凍結させ霜柱状の氷を成長させる凍結工程と(工程C)、凍結したスラリーを真空凍結乾燥し氷を昇華させ、マクロ孔を有する成形体を作る乾燥工程と(工程D)、氷を昇華させた成形体を加熱処理により焼成し、成形体を構成する骨格中にミクロ孔を形成する焼成工程と(工程E)を有する。
以下、各工程毎に詳しく説明する。
まず、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子はカルシウム欠損アパタイト(原料粉)を風乾、減圧乾燥等の公知の乾燥方法より乾燥した後に仮焼することで得ることができる。ここで、カルシウム欠損アパタイトは、天然鉱物由来であってもよく、あるいは各種湿式法、乾式法などで合成されたものであってもよい。また、Ca成分の一部が、Sr、Ba、Mg、Fe、Al、Y、La、Na、K、Ag、Pd、Zn、Pb、Cd、H、および、この他の希土類から選ばれる一種以上で置換されてもよい。また、(PO)成分の一部が、VO、BO、SO、CO、SiOなどから選ばれる一種以上で置換されてもよい。原料粉の段階で仮焼を行うことにより、本焼成時(工程E)での結晶構造変化による空隙の形成を抑制することができる。仮焼温度は、広角X線回折分析において、原料粉の結晶構造がβ−TCPの結晶構造と同等となる温度以上であり、且つ最終焼成時の温度より低い温度がよい。具体的には1000℃以下が好ましく、750℃以上、1000℃以下がより好ましい。仮焼時間は、仮焼温度に依存するが、通常1〜12時間程度が好ましい。なお、本発明でいう「仮焼」とは、最終焼成温度より低い温度で焼成することにより、β−TCPと同等な結晶構造を形成しつつ、焼結活性を有する粒子を生成させる熱処理を意味する。
仮焼して得られたβ型リン酸三カルシウムは公知の粉砕造粒手段で粉砕し、ふるい等の公知の分級手段で分級して、粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子を得る(工程A)。
図2(A)は工程Bのスラリーの調製を模式的に表す。スラリー21は、上述の粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子を水に分散させて調製することができる。スラリー21には好ましくは後述する添加剤が溶解または分散している。
粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子は、スラリー21中でよく分散して、その結果、安定なスラリーが得られ、均質な多孔質リン酸三カルシウム系焼結体が得られる。
スラリー21の粘度を増加させてスラリーの分散性を向上させて、結果として、焼結前の成形体の形状を保持し、さらに焼結時の結晶粒子成長を制御する目的で、添加剤をスラリー調製時に用いてもよい。添加剤は、前記目的を達成しうる化合物や組成物であれば、特に限定されない。好ましくは添加剤は焼結時に燃焼する有機物である。この場合、焼結後に得られる多孔質リン酸三カルシウム焼結体には添加物に由来する成分が実質的に残存しないことから、安全性に優れる。このような添加剤としては、例えば、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基および水酸基を一種または2種以上有するものが好ましく、具体的には、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、リボース、デオキシ−リボースなど)、二糖(マルトース、セロビオース、スクロースなど)、オリゴ糖またはその誘導体、多糖類(セルロース、デンプン、アミロペクチン、キチン、キトサン、デキストランなど)またはその誘導体(デキストランエステルなど)、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリ乳酸などが挙げられるが、得られるスラリーの粘度および分散性の観点から、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリ乳酸、ポリアクリルアミドおよびその塩が好ましい。また、これらの添加剤は、1種または2種以上を併用してもよい。なお、本発明の目的を阻害しない範囲内で、必要に応じてスラリー21に、上記した成分以外の成分を添加してもよい。
スラリー21の調製は公知の方法によることができる。典型的には、水を攪拌しながらβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子と添加剤を加えることによってスラリー21が調製され、スラリー21の脱泡処理を行うことが好ましい。この場合、気泡がスラリー中に残らずに、結果として焼結体中に気泡に起因した不所望な孔(欠陥)が形成され難くなる。脱泡処理の方法としては、既知の方法を用いればよく、例えば、真空中で攪拌しながら脱泡する方法、遊星混錬による脱泡する方法等が挙げられる。
図2(B)および図2(C)は、容器中のスラリーを凍結する工程(工程C)を模式的に表す。工程Cにおいては、工程Bで得られたスラリー21を容器31に充填し、該容器31の一方の端部側から一方向にスラリー21を凍結させて、多孔質セラミックス成形体を得る。一方向にスラリー21を凍結させる具体的手段としては、容器31の一方の端部付近をスラリー21が凍結し得る温度以下の温度にまで集中的に冷却することが挙げられる。そのための具体的な装置は後述する。このような凍結の結果、該成型体中に霜柱状の氷が成長し、一方向へ配向する。このとき、スラリー21を充填した容器31の上記一方の端部以外の周囲をスラリー21の凝固点より高い温度にまで冷却する。図2(C)における白色の矢印はスラリー容器31の周囲を上述のように冷却することを模式的に表す。
図4は、凍結のために用い得る凍結装置の一例の模式図である。
前述の原料スラリーを収容したスラリー容器31は、試料台41の上にあり、試料台41は冷却板75の上にあり、冷却板75は液体窒素などといった冷却媒体73と接触する熱伝達ロッド74と接続している。冷却媒体73は冷却媒体容器72に入っている。一方、スラリー容器31の上方には冷却装置76があり、この冷却装置76には冷却媒体77が収容されている。
この凍結装置71では、容器31が試料台41に接している側から上方向へと一方向にスラリーが凍結される。本発明の好適態様では、スラリー容器の一方の端部を冷却してスラリーを一方向に凍結させるときの該端部以外のスラリー容器の周囲を冷却する。前記冷却の結果、スラリー容器31から貫通孔が配向している方向に1mm離れた場所の温度をスラリーの凝固点よりも高くかつ15℃以下、より好ましくはスラリーの凝固点よりも高くかつ10℃以下、さらに好ましくは−15〜5℃にする。なお、スラリーの凝固点は、示差走査熱量測定(DSC)を用いて容易に測定することができる。
このように、スラリーを一方向に凍結させつつスラリー容器の周囲をスラリーの凝固点より高い温度にまで冷却することで、スラリーに含まれる水が長く一方向に配向した柱状の氷(霜柱状の氷)となり、結果として一方向に長く伸びて長手方向にわたる断面積の変化が少ない空孔をもつ多孔質焼結体を得ることができる。その際のスラリーの凍結速度としては、1.0ml/分以下であることが好ましく、0.1ml/分以下であることがより好ましい。
試料台41は、真鍮、ステンレス鋼、などの熱伝導性に優れた金属で構成されることが好ましい。霜柱状の氷の成長を制御するため、この試料台41として、構成する前記金属板状体より熱伝導率の低い熱絶縁材料を一部充填し海島構造様の試料台を用いてもよい。このような海島構造様の試料台の作製方法は特に限定されないが、試料台を平板表面に凹部である溝を形成させ、その溝にエポキシ樹脂のような熱伝導率の低い熱絶縁材料を充填し硬化することによって作製する方法等が挙げられる。また、試料台を平板表面に凹部である溝を形成する方法としては、切削加工を施して金属のような熱伝導性材料板材を、プレスしたりエッチングしたりして作製して凹部である溝を形成させる方法等が考えられる。
冷却媒体73は、容器31の端部をスラリーの凝固点以下に冷却することができる媒体であれば、特に限定されない。具体的には、アルコールおよび液体窒素等が挙げられる。また、冷却面の冷却速度を制御するため、また冷却温度を一定に保つため、冷却媒体は適宜追加してもよい。
容器31の側壁側からスラリーが凍結しないよう、容器31は塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、スチレン樹脂のような熱絶縁性材料で形成されていることが望ましい。容器31の側壁33の厚さは、0.5mm以上であることが好ましい。この場合、収容されたスラリーが側壁に接する部分から凍結しにくくなり、一方向に配列した霜柱状の氷の構造がきれいに揃う。
試料台41、冷却板75および熱伝達ロッド74の3つ全てあるいはこれらの任意の2つは、金属のような熱伝導性に優れた材料で一体成形されていることが好ましく、熱伝導性が優れた異種材料を接合して成形されていてもよい。図4は模式図であるから、熱伝達ロッド74の径は図面に記載された態様に限定されるわけではない。熱伝達ロッド74は、は複数の柱状部材からなるものであってもよい。熱伝達ロッド74を複数の柱状部材で構成すると、冷却板75や試料台41をより均一に冷却することができる。
工程Dでは凍結したスラリーを乾燥させて成形体を得る。典型的には、スラリーの入った容器ごと減圧下にて凍結乾燥を行う。この操作により霜柱状の氷を昇華させ、氷が存在していた部分が昇華痕として空孔になる。結果として、成形体中に一方向に配向した空孔が形成される。図3は凍結したスラリー(図3A)と乾燥後の成形体(図3B)の模式断面図である。凍結したスラリーは、セラミックス原料の粒子51と、実質的に一方向に配列した氷61とが存在している。乾燥後は、氷61が存在していた領域に空孔62が形成される。
工程Eでは、得られた成形体を焼成して焼結体を得る。典型的には、工程Dで得られた成形体を注意深く容器31から抜き取り、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子に適した温度および時間で焼成する。焼成に際しては、得られる焼結体の機械的強度が、生体内への埋入に適した強度となるように、すなわち、手術現場などで、加工が可能であり、かつ、生体挿入後に破損等が生じない程度となるように、条件を決めることが望ましい。こういった条件は、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子の仮焼条件、多孔質体の空孔率、平均空孔径、及び空孔の配向性等を考慮して適宜決定することができる。焼成に用いられるエネルギー源としては、特に限定されないが、熱およびマイクロ波等が一般的に用いられる。一般的には、焼成温度は1000〜1500℃が好ましく、1050〜1400℃が好ましい。焼成温度が1000℃未満では、焼結による緻密化が十分進行せずに、強度が低くなる傾向となり、1500℃を超えると、融解や相転移によりリン酸三カルシウムの結晶構造を維持できなくなる傾向となる。また、焼成時間は通常1〜8時間程度が一般的である。ここで、最終物の焼結体をより生体吸収性に優れる材料にする観点からは、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子が有するβ−TCPの結晶構造を、焼結体の結晶構造に多分に反映させるのが好ましく、かかる観点からは焼成温度は1000〜1200℃が好ましく、より好ましくは1000〜1100℃である。焼成温度が1000〜1200℃であれば、得られる焼結体は全体がβ−TCP相からなるか、若しくは、β−TCP相とごく少量のα−TCP相が混在する共晶体となり、1000〜1100℃で焼成することで全体がβ−TCP相からなる焼結体が得られる。なお、焼成温度が1250〜1500℃の場合、β型リン酸三カルシウム仮焼粒子が有するβ−TCPの結晶構造が相転移によりα−TCPとなり、略全体がα−TCPからなる焼結体となる。
以上の工程を経ることで、霜柱状の氷の昇華痕を空孔とする多孔質焼結体が作製される。この空孔は前述の昇華痕に準じ、焼結体を好ましくは一方向に貫通した連続孔となる。
本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体は、所望の形状に成形し、滅菌するのが好ましい。
ブロック体の形状に成形する方法としては、特に制限されること無く、既知の方法を用いればよい。具体的には、機械加工による成形法、乾式成形法および湿式成形法等が挙げられる。一般に多孔質リン酸三カルシウム系焼結体は硬くて脆い素材であるため、セラミックス層の厚さが不均一である従前の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体は、機械加工性が極めて低かった。本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体は、上記のように、空孔が一方向に配向しており、且つその空孔径もほぼ均一なため、貫通空孔と貫通空孔との間のセラミックス層の厚さもほぼ均一である。したがって、従前の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体に比べ、優れた機械加工性を示す。
また、顆粒状に成形する方法についても、特に制限されること無く、既知の方法を用いればよい。具体的には、モルダグラインダー、ボールミル、ジョークラッシャー、ハンマークラッシャー等の機械的粉砕、乳鉢等での粉砕などが挙げられる。また、粉砕された多孔質リン酸三カルシウム系焼結体をふるい等で、粒径を揃えてもよい。
該材料を滅菌する方法についても、特に制限されること無く、既知の方法を用いればよい。具体的には、高圧蒸気滅菌法(オートクレーブ)、γ線滅菌、EOG滅菌および電子線滅菌等が挙げられる。その中でも、高圧蒸気滅菌法は最も一般的な滅菌法として、汎用されている。
このようにして得られた多孔質リン酸三カルシウム系焼結体は、上述したように優れた生体親和性および生体内に埋め込むのに充分な強度、生体吸収性を有しており、人工骨、人工歯根等の医科用あるいは歯科用等のインプラント材料として有用である。
さらには、より高いレベルでの骨組織の誘導を目的として、形質転換成長因子(TGF−β1)、骨誘導因子(BMP−2)および骨形成因子(OP−1)等の骨組織に対して成長を促す作用のある物質を、本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体に含浸、吸着、固定化してもよい。
〔空孔率の測定方法〕
空孔率は以下のようにして測定した。評価対象の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体から直径5mm×高さ7.5mmの円柱状の試験片を切り出す。その試験片の重量、及び体積を測定して、以下の式より、空孔率を算出した。なお、式中の理論密度は焼結体を構成するリン酸三カルシウム系化合物の理論密度である。
嵩密度=(試験片の重さ)/(試験片の体積)
空孔率=(1−嵩密度/理論密度)×100
〔開口面積の測定方法〕
測定対象のリン酸三カルシウム系焼結体を樹脂中に包埋し、これを配向軸方向に対して垂直に薄切し、これを走査型電子顕微鏡で観察し、空孔に由来する開口面積を順々に測定した。なお、空孔はランダムに20個選択し、該20個分の空孔に由来する開口(20個の開口)のそれぞれの面積を測定し、その平均を採って開口面積とした。
〔空孔の長さの測定方法〕
測定対象のリン酸三カルシウム系焼結体を樹脂中に包埋し、これを配向軸方向に並行に薄切し、これを走査型電子顕微鏡で観察し、空孔に由来する開口の長径を順々に測定した。なお、空孔はランダムに10個選択し、該10個分の空孔に由来する開口(10個の開口)のそれぞれの長径を測定し、その平均を採って空孔の長さとした。
〔圧縮強度の測定方法〕
JIS R 1608 に準拠した。ただし、試験片は直径5mm×高さ7.5mmの円柱状試験片を使用した。
〔粒度調整(分級)方法〕
β型リン酸三カルシウム仮焼粒子を乳鉢と乳棒により粉砕した後、目開き25または125μmの金属製のふるいにかけて分級した。
〔平均粒径の測定方法〕
仮焼粉を水に分散させて、レーザー回折法により粒度分布を測定した。測定条件は、超音波照射時間は10秒、測定回数は32回である。平均粒径は以下の式(数1)により算出した。平均粒径=10μで算出した。
〔実施例1〕
水酸化カルシウムとリン酸から合成したカルシウム欠損アパタイトを800℃で1時間仮焼した後、目開き25μmのふるいで分級した粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子(平均粒径=2.199μm)を得た。前記粒子を添加剤であるゼラチンと共に蒸留水中に表1の組成で分散・溶解させたスラリー21を、直径16mm、高さ20mmの塩化ビニル樹脂製の容器31に充填した。その容器31を直径120mmの円盤状冷却板75上に10個配置し、図4に示す冷凍装置71により0.015ml/分の速度で冷却し、霜柱状の氷をスラリー中に生成させた。その際にスラリー近傍の温度(スラリー容器31から貫通孔が配向している方向に1mmはなれた場所の温度)は表1に示した温度になるように冷凍装置の側面を冷媒で冷却した。このようにして得られた凍結体を真空中で昇華乾燥させた後、その乾燥体を1100℃にて6時間焼成することで、配向した空孔を持つ高強度の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を得た。その物性値については、上述の方法で測定した。
[比較例1]
目開き125μmのふるいで分級した粒径範囲が0.1〜125μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子(平均粒径:24.028μm)を用いた以外は実施例1と同様にリン酸三カルシウム系焼結体を作製し、その物性値を測定した。
[比較例2および3]
仮焼を行っていないカルシウム欠損アパタイト粒子を用いた以外は実施例1と同様に多孔質リン酸三カルシウム系焼結体を作製し、その物性値を測定した。
各実施例および比較例の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の製造条件および評価結果を表1〜3に示す。表2において、第1の切断面と第2の切断面はいずれも空孔の配向方向に垂直であり、両切断面間の距離は5mmである。
図5、6は実施例1の材料の断面のSEM観察像である。図5は空孔の配向方向に垂直な断面の観察像、図6は空孔の配向方向と平行な断面の観察像である。図6では10mm以上の長さにわたる空孔の存在が見受けられる。
図7は比較例1の材料の断面のSEM観察像である。
底部付近に大きな(約30μm以上)粒子が沈降しているため、空孔が粒子により占有されており、均一な空孔が形成されていない。
図8は比較例2の材料の断面のSEM観察像である。
連通孔が形成されていない
図9、10は比較例3の材料の断面のSEM観察像である。図9は空孔の配向方向に垂直な断面の観察像、図10は空孔の配向方向と平行な断面の観察像である。
断面積の大きな一方向に配向した空孔が形成されている。
本発明の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の模式図である。 本発明の多孔質セラミック材料の製造方法の一例を示す。 凍結した凍結したスラリー(図3A)と乾燥後の成型体(図3B)の模式断面図である。 凍結のために用い得る凍結装置の一例の模式図である。 実施例1の材料の断面のSEM観察像である。 実施例1の材料の断面のSEM観察像である。 比較例1の材料の断面のSEM観察像である。 比較例2の材料の断面のSEM観察像である。 比較例3の材料の断面のSEM観察像である。 比較例3の材料の断面のSEM観察像である。
符号の説明
11 多孔質リン酸三カルシウム系焼結体
12 空孔
21 スラリー
31 容器
41 試料台
51 セラミックス原料の粒子
61 氷
62 空孔

Claims (3)

  1. 粒径範囲が0.1〜25μmのβ型リン酸三カルシウム仮焼粒子を焼成して得られる、実質的に一方向に配向した空孔を有する多孔質リン酸三カルシウム系焼結体であって、
    空孔率が40〜90%であり、空孔の配向方向に対して垂直方向の第1の切断面、および、第1の切断面と平行であり第1の切断面から空孔の配向方向に5mm離れた第2の切断面の両方において、空孔1つあたりの断面積の平均値が0.05×10 -3 〜100×10 -3 mm であり、
    空孔の長軸方向の長さが7mm以上であり、
    当該多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の、一方向に配向した空孔に対する平行方向の圧縮強度が10MPa以上である、多孔質リン酸三カルシウム系焼結体
  2. インプラント材料用である、請求項1記載の多孔質リン酸三カルシウム系焼結体。
  3. 工程(A):β型リン酸三カルシウム仮焼粒子の粒径範囲を0.1〜25μmに調整する工程、
    工程(B):β型リン酸三カルシウム仮焼粒子を水に分散させてスラリーを調製する工程、
    工程(C):スラリーを所定の容器に充填し、スラリー容器の一方の端部を冷却してスラリーを該端部側から一方向に凍結させる工程、
    工程(D):凍結させたスラリーを乾燥させて成形体を得る工程、及び
    工程(E):乾燥させた成形体を1000〜1200℃で焼成する工程を含み、
    前記工程(C)において上記一方の端部以外のスラリー容器の周囲をスラリーの凝固点より高い温度にまで冷却することを特徴とする、多孔質リン酸三カルシウム系焼結体の製造方法。
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