JP5038454B2 - 電流測定装置、試験装置、電流測定方法、および試験方法 - Google Patents

電流測定装置、試験装置、電流測定方法、および試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、電流測定装置、試験装置、電流測定方法、および試験方法に関する。特に本発明は、電子デバイスが受け取る電流を測定する電流測定装置、試験装置、電流測定方法、および試験方法に関する。
従来、電子デバイスが受け取る電流を測定する電流測定装置として、動作中に電子デバイスが消費する電流を測定するために主に用いられる大電流測定用電源回路と、電子デバイスの静止中におけるリーク電流を測定するために主に用いられる小電力測定用電源回路とを備えるものが開示されている(特許文献1、2参照。)。
特許文献1 特開2001−41997号公報
特許文献2 特開2004−347421号公報
近年のデバイス製造プロセスの微細化により、電子デバイスの高密度化および高速化が進んでいる。これに伴い、より多くの素子がより高速にスイッチングするので、特にCMOS回路において電子デバイス動作時の電流消費が大きくなっている。したがって、特許文献1および2における被試験電子デバイスの端子とグランドとの間に設けられる電源安定化用の平滑化コンデンサの容量をより大きくすることが求められる。また、電子デバイスの高密度化に伴って電子デバイスに搭載されるゲート数が増加しており、静止状態においてもリーク電流が増加する傾向にある。
一方、デバイス製造プロセスの微細化により、ゲートおよび配線の絶縁部分の幅が小さくなってきている。このため、絶縁不良により生じるリーク電流がより微小となり、絶縁不良の検出がより困難になりつつある。
これに対し、特許文献1の静止電流測定用電源回路によれば、参照電圧の電圧源に大きなノイズが生じる場合には、電子デバイスに供給する電流が大きく変動し、微小なリーク電流を測定するのが難しくなってしまう。また、平滑化コンデンサの容量を大きくすると、参照電圧との差分に応じて電源回路が供給すべき電流が大きくなる。しかし、出力電圧と参照電圧との差分に応じて電源回路が供給する電流を大きくすると、出力電圧のノイズ電圧に応じて大きなノイズ電流が供給され測定されてしまう。
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる電流測定装置、試験装置、電流測定方法、および試験方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
本発明の第1の形態によると、電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定装置であって、電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部とを備える電流測定装置を提供する。
前記電流供給部は、前記基準供給電圧から前記端子電圧を引いた差を増幅して、前記基準供給電圧に加えた電圧を出力する第1差分増幅器と、前記第1差分増幅器の出力と前記入力端子との間に接続され、前記第1差分増幅器の出力電圧および前記端子電圧の差に応じた前記供給電流を前記入力端子に供給する抵抗とを有してもよい。
前記第1電流測定部は、前記抵抗における前記第1差分増幅器側の出力電圧から前記抵抗における前記入力端子側の前記端子電圧を減じた差分電圧を出力する差分演算器と、前記差分電圧に基づいて前記供給電流を測定する測定部とを有してもよい。
前記第1電流測定部は、予め設定された測定用基準電圧を出力する電圧源と、前記差分電圧および前記測定用基準電圧の差を増幅した差分増幅電圧を出力する第2差分増幅器とを更に有し、前記測定部は、前記差分増幅電圧に基づいて前記供給電流を測定してもよい。
前記第1電流測定部は、前記電圧源および前記第2差分増幅器の間に接続されたローパスフィルタを更に有してもよい。
前記差分電圧に応じた補正電圧を前記基準供給電圧に加えることにより前記基準供給電圧を補正する補正部を更に備え、前記電流供給部は、電流測定中に、前記補正部により補正された前記基準供給電圧および前記端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給してもよい。
前記補正部は、前記差分電圧に応じた前記補正電圧を前記基準供給電圧に加える加算器と、前記加算器の出力電圧を蓄積して前記第1差分増幅器に供給する第2コンデンサとを有してもよい。
前記補正部は、前記加算器の出力と前記第2コンデンサとの間に設けられ、電流測定開始から予め定められた期間の間前記加算器の出力に前記第2コンデンサを接続して前記加算器の出力電圧を蓄積させ、前記予め定められた期間の経過後に前記加算器の出力および前記第2コンデンサの間を切断する第2スイッチを更に有してもよい。
電流測定前に前記基準供給電圧を前記第1コンデンサおよび前記入力端子に供給する電源と、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサおよび前記入力端子から切断する第3スイッチと、電流測定中に前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧に予め定められたオフセット電圧を加えて前記電流供給部に供給することにより、電流測定中における前記端子電圧を電流測定前の前記端子電圧と比較し高くする電圧調整部とを更に備えてもよい。
前記第3スイッチは、前記電源と前記入力端子の間の配線、および、前記第1スイッチにおける前記第1コンデンサが接続されていない端部および前記電源の間の配線の接点と、前記電源の出力端子との間に設けられ、前記電源の出力端子と前記接点との間に、オフとなった場合に、前記電源の出力端子側から前記接点側への電流を遮断する第1トランジスタと、前記接点側から前記電源の出力端子側への電流を遮断する第2トランジスタとを直列に有してもよい。
前記第3スイッチの前記入力端子側の端子と、前記第1差分増幅器との間に設けられた第4スイッチと、前記抵抗の前記入力端子側の端部と、前記入力端子との間に設けられた第5スイッチと、前記電源が前記入力端子に対して供給する電流を測定する第2電流測定部と、前記電子デバイスが動作中に受け取る動作電流を測定する動作電流試験および前記電子デバイスが静止中に受け取る静止電流を測定する静止電流試験を制御する試験制御部とを更に備え、前記試験制御部は、前記動作電流試験において、前記第3スイッチをオンとし、前記第4スイッチおよび前記第5スイッチをオフとし、前記電源が前記入力端子に対して供給する電流を前記第2電流測定部により前記動作電流として測定させ、前記静止電流試験において、前記第3スイッチをオフとし、前記第4スイッチおよび前記第5スイッチをオンとし、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記端子電圧に基づいて前記電子デバイスに供給された電流を前記第1電流測定部により前記静止電流として測定させてもよい。
電流測定中に、前記第1電流測定部が測定した前記供給電流が、予め設定されたしきい値電流より大きくなった場合に、当該電流測定が無効であることを検出する測定無効検出部を更に備えてもよい。
電流測定前に前記基準供給電圧を前記第1コンデンサおよび前記入力端子に供給する電源と、電流測定中に前記電源と前記第1コンデンサおよび前記入力端子から切断する第3スイッチとを更に備え、前記測定無効検出部は、前記電流測定が無効であることを検出した場合に、前記第3スイッチをオンとして前記電源から前記電子デバイスに電流を供給させてもよい。
本発明の第2の形態によれば、電子デバイスを試験する試験装置であって、電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記電子デバイスの入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部とを備える試験装置を提供する。
本発明の第3の形態によれば、電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定方法であって、電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を第1コンデンサに蓄積する基準供給電圧蓄積段階と、電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断するように第1スイッチを制御する段階と、電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給段階と、前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定段階とを備える電流測定方法を提供する。
本発明の第4の形態によれば、電子デバイスを試験する試験方法であって、電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を第1コンデンサに蓄積する基準供給電圧蓄積段階と、電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断するように第1スイッチを制御する第1スイッチ制御段階と、電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記電子デバイスの入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給段階と、前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定段階とを備える試験方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の実施形態に係る電流測定装置10の構成を示す。 本発明の実施形態に係る電源部506の構成を示す。 本発明の実施形態に係るスイッチ152およびスイッチ174の構成を示す。 本発明の実施形態に係る電流測定装置10の第1の動作例を示す。 本発明の実施形態に係る電流測定装置10の第2の動作例を示す。 本発明の実施形態に係る電流測定装置10の第3の動作例を示す。 本発明の実施形態に係る電流測定装置10のノイズ低減効果を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る電流測定装置10の構成を電子デバイス20と共に示す。電流測定装置10は、例えばLSI等の試験対象デバイス(DUT:Device Under Test)である電子デバイス20が、例えば電源端子等の入力端子から受け取る電流を測定する。電流測定装置10は、例えば電子デバイス20を試験する試験装置であり、電子デバイス20が動作中に消費する電流を測定する動作電流試験および静止中のリーク電流を測定する静止電流試験を行う。本実施形態に係る電流測定装置10は、静止電流試験において電子デバイス20に供給される電流のノイズを低減し、より精度良くリーク電流を測定することができる。
電流測定装置10は、試験制御部90と、電源部506と、パターン発生部502と、信号入力部504と、判定部508とを備える。試験制御部90は、電源部506、パターン発生部502、信号入力部504、および判定部508を制御する。電源部506は、電子デバイス20に電源電流を供給する電源装置である。電源部506は、電子デバイス20の動作電流試験および静止電流試験において電子デバイス20に供給した電源電流の大きさを測定し、測定結果を判定部508に通知する。パターン発生部502は、試験制御部90の指示に基づいて試験プログラムのシーケンスを実行し、電子デバイス20に供給する試験パターンを生成する。
信号入力部504は、試験パターンを受け取って成形して、電子デバイス20に供給する試験信号を生成する。すなわち例えば、信号入力部504は、試験パターンにより指定されたタイミングで指定された信号波形を生成する。そして、信号入力部504は、試験信号を電子デバイス20に供給する。判定部508は、試験信号に応じて電子デバイス20が出力する信号に基づいて、電子デバイス20の良否を判定する。また、判定部508は、電子デバイス20に供給する電源電流の大きさに基づいて、電子デバイス20の良否を判定する。以上において、電流測定装置10は、本発明に係る電流測定装置として機能してよい。
図2は、本実施形態に係る電源部506の構成を電子デバイス20および試験制御部90と共に示す。電源部506は、電流測定部30と、電流測定部40と、コンデンサ50とを備える。電流測定部30は、主に電子デバイス20の静止電流試験に用いられ、電流測定部40と比較して小さい電流を電子デバイス20に供給し、供給した供給電流の大きさを測定することにより電子デバイス20が受け取る電流を測定する。電流測定部40は、主に電子デバイス20の動作電流試験に用いられ、電子デバイス20の機能試験中において電流測定部30より大きい電流を電子デバイス20に供給し、供給した電流の大きさを測定することにより、電子デバイス20が受け取る電流を測定する。コンデンサ50は、電子デバイス20が消費する電流が一時的に増加した場合において、電流測定部30および電流測定部40が電流供給量を増加させるまでの遅れによって入力端子25の端子電圧が変動するのを防ぐための平滑化コンデンサである。
電流測定部30は、本発明に係る電流測定装置の一例であり、電子デバイス20に電流を供給し、電子デバイス20が入力端子から受け取る電流を測定する。本実施形態に係る電流測定部30は、入力端子25の端子電圧の基準となる電圧を電源等により生成するのに代えて、コンデンサ100に蓄積した電圧を基準として電子デバイス20の端子電圧を制御する。これにより、電流測定部30は、ノイズ電流が小さい安定した電流を電子デバイス20に供給することができる。
電流測定部30は、スイッチ制御部35と、ボルテージフォロア172と、コンデンサ100と、スイッチ102と、抵抗104と、電流供給部110と、電流測定部120と、補正部140と、電圧調整部160と、測定無効検出部180と、スイッチ170と、スイッチ174とを有する。スイッチ制御部35は、電流測定部30内の各スイッチ(102、141、144、148、163、166、170、および174等)のオン/オフを制御する。また、本実施形態に係るスイッチ制御部35は、電流測定部40内のスイッチ152のオン/オフを更に制御する。
ボルテージフォロア172は、正入力がスイッチ170を介して入力端子25に接続され、負入力がボルテージフォロア172の出力に接続され、入力電圧および出力電圧に応じて出力電圧を変化させることにより入力電圧を安定化させた出力電圧を出力する。ボルテージフォロア172の出力端は、スイッチ102と、電流供給部110内の抵抗113とに接続される。
コンデンサ100は、電流測定中に電子デバイス20に供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する。コンデンサ100は、補正部140への基準供給電圧の入力と、グランドとの間に接続される。スイッチ102は、コンデンサ100の基準供給電圧出力側の端部と電源150との間に接続される。スイッチ102は、電流測定部30による電流測定前にスイッチ制御部35によりオンとされて、電流測定部40内の電源150をコンデンサ100に接続して基準供給電圧を蓄積させる。またスイッチ102は、電流測定部30による電流測定中にスイッチ制御部35によりオフとされて電源150をコンデンサ100から切断する。これにより、コンデンサ100は、電流測定中には蓄積した電圧をほとんど放電することなく補正部140へ入力することができる。抵抗104は、スイッチ102のコンデンサ100側の端部とコンデンサ100の基準供給電圧出力側の端部との間に接続される。
電流供給部110は、電流測定部30による電流測定中に、コンデンサ100の基準供給電圧を補正部140を介して入力し、入力端子25の端子電圧をスイッチ170およびボルテージフォロア172を介して入力する。そして、電流供給部110は、電流測定部30による電流測定中に、コンデンサ100に蓄積された基準供給電圧および入力端子25の端子電圧に基づく電流を電子デバイス20に供給する。
電流供給部110は、差分増幅器112と、抵抗113と、抵抗114と、ボルテージフォロア116と、抵抗118と、コンデンサ119とを含む。差分増幅器112は、本発明に係る第1差分増幅器の一例であり、補正部140を介して入力された基準供給電圧から端子電圧を引いた差を増幅して、基準供給電圧に加えた電圧を出力する。より具体的には、差分増幅器112は、端子電圧が基準供給電圧より低い場合に、基準供給電圧から端子電圧を引いた差を増幅した結果得られる正の電圧を基準供給電圧に加えた電圧を出力する。また、端子電圧が基準供給電圧より高い場合に、基準供給電圧から端子電圧を引いた差を増幅した結果得られる負の電圧を基準供給電圧に加えた電圧を出力する。抵抗113および抵抗114は、差分増幅器112の増幅率を定める。より具体的には、抵抗113の抵抗値をRi、抵抗114の抵抗値をRfとすると、増幅率GはRf/Riとなる。なお、当該増幅率は、入力端子25の端子電圧の低下量を小さくするためには、1倍以上であることが望ましい。
ボルテージフォロア116は、正入力が差分増幅器112の出力に接続され、負入力がボルテージフォロア116の出力に接続された差分演算器である。ボルテージフォロア116は、入力電圧および出力電圧に応じて出力電圧を変化させることにより入力電圧を安定化させた出力電圧を出力する。抵抗118は、差分増幅器112の出力と入力端子25との間に接続され、差分増幅器112の出力電圧および入力端子25の端子電圧の差に応じた供給電流を入力端子25に供給する。コンデンサ119は、抵抗118の入力端子25側の端部とグランドとの間に接続され、抵抗118を介して入力端子25に供給される電流を安定化させる。
電流測定部120は、本発明に係る第1電流測定部の一例であり、電流供給部110が電子デバイス20に供給した供給電流を測定する。電流測定部120は、差分演算器122と、測定部124と、電圧源126と、ローパスフィルタ128と、差分増幅器130と、測定部132とを含む。差分演算器122は、ボルテージフォロア116と入力端子25との間に接続され、抵抗118における差分増幅器112側の出力電圧から抵抗118における入力端子25側の端子電圧を減じた差分電圧を出力する。測定部124は、差分電圧に基づいて供給電流を測定する。より具体的には、抵抗118の抵抗値をRm、差分電圧をVimとすると、測定部124は、ADコンバータ等により差分電圧Vimを測定し、抵抗値Rmで割ることにより供給電流Iddq(=Vim/Rm)を算出する。
電圧源126、差分増幅器130、測定部132、およびローパスフィルタ128は、電子デバイス20への供給電流Iddqを測定部124より高精度に測定するために設けられる。電圧源126は、例えば試験制御部90により設定されたデジタルの電圧設定値をアナログの電圧に変換するDAコンバータを含み、試験制御部90により予め設定された測定用基準電圧を出力する。差分増幅器130は、差分演算器122が出力する差分電圧および電圧源126が出力する測定用基準電圧の差を増幅した差分増幅電圧を出力する。測定部132は、差分増幅器130が出力する差分増幅電圧に基づいて供給電流を測定する。ローパスフィルタ128は、電圧源126および差分増幅器130の間に接続され、電圧源126が出力する測定用基準電圧を安定化させる。
例えば、静止時に電子デバイス20が受け取る電流Iddqの理論値が20mAである場合において、測定部124を用いて1μA単位で供給電流Iddqを測定する場合、測定部124は、差分演算器122の電圧を15ビット以上のデジタル値として測定する必要がある。なぜなら、20mA/1μA=20,000であり、214<20,000<215であるからである。
そこで、電流測定装置10は、高精度で供給電流を測定する場合において、予め測定用基準電圧Vrefを電圧源126から出力させる。電流測定装置10は、このVrefが差分演算器122が出力する電圧より小さくなるように、理論値よりやや小さい電流Iddqに対応して差分演算器122が出力する電圧と略同一の電圧を電圧源126を設定する。
差分増幅器130は、差分演算器122の出力電圧Vim1と測定用基準電圧Vrefとの差分の電圧Vim2(=Vim1−Vref)をN倍に増幅した電圧を出力する。測定部132は、差分増幅器130が出力する電圧を測定することにより、差分演算器122の出力電圧を直接測定する場合と比較して少ないビット数のADコンバータを用いて精確に供給電流Iddqを測定することができる。
例えば、静止時に電子デバイス20が受け取る電流Iddqの理論値が20mAであり、実際の電流値の相違が±1mAである場合において、Vref=19mAとすれば、差分増幅器130は、差分の電流ΔIddq=0〜2mAに対応する差分増幅電圧を出力する。したがって、測定部132を用いて1μA単位で供給電流Iddqを測定する場合、測定部132は、差分増幅器130の電圧を12ビットのデジタル値として測定すればよい。なぜなら、2mA/1μA=2,000であり、211<2,000<212であるからである。
また、電子デバイス20の個体による供給電流の差ΔIddqを、供給電流Iddqの理論値の10%とすると、電圧源126は、Iddqの10%に相当する電圧単位の分解能で測定用基準電圧Vrefを出力できればよい。そして、電圧源126の設定分解能に測定部132の測定分解能を乗じた値が、Iddqを測定単位(例えば1μA)で割った値以上となっていればよい。
また、複数の電子デバイス20を測定して供給電流の差ΔIddqを取得する場合には、電圧源126による測定用基準電圧Vrefの誤差は相殺されるので、正確なΔIddqが得られる。
そして、電圧源126が出力する測定用基準電圧Vrefは測定期間中変化しないので、電圧源126と差分増幅器130との間にローパスフィルタ128を設けることで、差分増幅器130および測定部132の間にローパスフィルタを設けてノイズを低減するのと比較してより短い測定期間で精確な電流値を得ることができる。
補正部140は、差分演算器122が出力する差分電圧に応じた補正電圧をコンデンサ100の基準供給電圧に加えることにより、基準供給電圧を補正する。これにより、電子デバイス20が受け取る電流Iddqが電子デバイス20の端子電圧Vddに依存する場合において、電子デバイス20の端子電圧を補正しより精確な電流Iddqを測定することができる。本実施形態において、差分電圧に応じて基準供給電圧を補正する電流測定装置10の動作モードを、電圧補正モードと示す。また、補正部140は、電圧調整部160が出力する電圧に応じて電流供給部110内の差分増幅器112に供給する基準供給電圧を調整する。
補正部140は、スイッチ141と、抵抗142と、コンデンサ143と、スイッチ144と、加算器145と、コンデンサ146と、抵抗147と、スイッチ148とを含む。スイッチ141は、差分演算器122の出力と、加算器145の入力との間に接続される。スイッチ141は、電流測定時に差分電圧に基づく補正電圧を基準供給電圧に加える補正を行う場合にスイッチ制御部35によりオンとされ、差分演算器122の差分電圧を加算器145に供給する。一方、当該補正を行わない場合、電流測定中にスイッチ制御部35によりオフとされる。抵抗142は、スイッチ141と加算器145との間に接続される。
コンデンサ143は、加算器145の入力とグランドとの間に接続され、コンデンサ100と同様にして差分演算器122の差分電圧を安定化して加算器145に供給する。より具体的には、上記の補正を行う場合において、スイッチ制御部35は、静止電流試験中にスイッチ141をオン、スイッチ144をオフとし、差分演算器122の差分電圧をコンデンサ143に蓄積させる。そして、スイッチ制御部35は、電流測定部120が電子デバイス20への供給電流を測定する前にスイッチ141をオフとする。これによりコンデンサ100は、蓄積した差分電圧を加算器145に供給することができる。
スイッチ144は、スイッチ141の加算器145側の端部とグランドとの間に接続される。抵抗142は、上記の補正を行う場合にスイッチ制御部35によりオフとされる。一方、当該補正を行わない場合にスイッチ制御部35によりオンとされ、加算器145の入力を0Vとして基準供給電圧の補正を行わない。
加算器145は、上記の補正を行う場合において、差分演算器122により出力され、コンデンサ143に蓄積された差分電圧を予め定められた増幅率で増幅して基準供給電圧に加え、補正された基準供給電圧として差分増幅器112へ供給する。これにより、電流供給部110は、電流測定中に、補正部140により補正された基準供給電圧と、入力端子25の端子電圧とに基づく電流を電子デバイス20に供給することができる。
また、加算器145は、電圧調整部160が出力する電圧を更に基準供給電圧に加えることにより、基準供給電圧を調整する。
コンデンサ146は、加算器145および差分増幅器112の間の配線とグランドとの間に接続され、加算器145の出力電圧を蓄積して、電流測定中に蓄積した電圧を差分増幅器112に供給する。スイッチ148は、加算器145および差分増幅器112の間の配線上における加算器145の出力とコンデンサ146との間に設けられる。スイッチ148は、スイッチ制御部35により制御され、静止電流試験による電流測定開始から予め定められた期間の間加算器145の出力にコンデンサ146を接続して加算器145の出力電圧を蓄積させる。そして、当該予め定められた期間の経過後に加算器145の出力およびコンデンサ146の間を切断し、コンデンサ146に蓄積された電圧を差分増幅器112に供給させる。抵抗147は、スイッチ148とコンデンサ146との間に接続される。
なお、上記の補正等を行わない電流測定装置10においては、補正部140を有しない構成とし、コンデンサ100を差分増幅器112に直接接続しても良い。
電圧調整部160は、加算器145の入力に接続される。そして、電圧調整部160は、電流測定中にコンデンサ100に蓄積された基準供給電圧に試験制御部90により予め設定されたオフセット電圧を加えて、補正部140を介して電流供給部110に供給する。本実施形態に係る電圧調整部160は、電流測定前はオフセット電圧を0Vとし、電流測定中はオフセット電圧を正の値とすることにより、電流測定中における端子電圧を、電流測定前の端子電圧と比較し高くする。これにより電圧調整部160は、静止電流試験前における電子デバイス20内部の論理の設定期間(セットアップ期間)中の端子電圧を、静止電流試験中と比較しより低い値とすることができ、セットアップ期間に電子デバイス20が発熱して高いリーク電流が測定されるのを防ぐことができる。本実施形態において、電流測定中における端子電圧を電流測定前と比較し高くする電流測定装置10の動作モードを、電圧可変モードと呼ぶ。
電圧調整部160は、電圧源162と、スイッチ163と、抵抗164と、コンデンサ165と、スイッチ166とを含む。電圧源162は、例えばDAコンバータであり、試験制御部90からの設定に応じたオフセット電圧を出力する。スイッチ163は、電圧源162および加算器145の間の配線上に設けられ、スイッチ制御部35により制御される。電圧源162は、スイッチ163および加算器145の間の配線と、グランドとの間に設けられ、スイッチ制御部35により制御される。
コンデンサ165は、スイッチ163および加算器145の間の配線とグランドとの間に接続され、スイッチ163がオンの間オフセット電圧を蓄積し、スイッチ163がオフとなった状態においても当該オフセット電圧を加算器145へ供給し続ける。抵抗164は、スイッチ163および加算器145の間の配線におけるスイッチ163とコンデンサ165の間に設けられる。
以上に示した電圧調整部160は、静止電流試験前にはスイッチ163がオフ、スイッチ166がオンとされる。これにより、加算器145は、電圧0Vが供給される。これにより、静止電流試験前には、加算器145は、基準供給電圧にオフセット電圧を加えずに電流供給部110へ出力することができる。一方、静止電流試験中は、スイッチ163がオン、スイッチ166がオフとされる。これにより加算器145は、基準供給電圧にオフセット電圧を加えて電流供給部110へ出力することができる。また、静止電流試験の開始から予め定められた期間の経過後は、スイッチ163はオフとされてもよい。これにより、コンデンサ165は、蓄積したオフセット電圧を安定して加算器145に供給することができる。
測定無効検出部180は、差分演算器122が出力する差分電圧を入力し、電流測定中に、電流測定部120が測定した供給電流が、予め設定されたしきい値電流より大きくなった場合に、当該電流測定が無効であることを検出する。測定無効検出部180は、電圧源182と、差分演算器184と、無効記録部186とを含む。電圧源182は、当該しきい値電流に対応する電圧を出力する。差分演算器184は、電圧源182の電圧から、供給電流に応じて差分演算器122が出力する差分電圧を減じる。無効記録部186は、電流測定中に、差分演算器184の出力電圧が負となった場合に、当該電流測定は無効であることを記録し、試験制御部90へ通知する。
スイッチ170は、電流測定部40内のスイッチ152と入力端子25との間の配線と、差分増幅器112との間に設けられる。より具体的には、スイッチ170は、電流測定部40内に存在するスイッチ152の入力端子25側の端子と、差分増幅器112との間に設けられたボルテージフォロア172との間に設けられる。スイッチ174は、抵抗118の入力端子25側の端部と、入力端子25との間に設けられる。
電流測定部40は、電源150と、スイッチ152と、コンデンサ60と、抵抗70と、電流測定部155とを有する。電源150は、動作電流試験中に電子デバイス20に電流を供給する。また、電源150は、静止電流試験における電流測定前に、基準供給電圧をコンデンサ100および入力端子25に供給する。スイッチ152は、静止電流測定中に電源150をコンデンサ100および入力端子25から切断する。コンデンサ60は、電源150およびスイッチ152の間の配線と、グランドとの間に接続され、電子デバイス20の動作により電流Iddが大きく変動した場合において入力端子25の端子電圧が低下するのを防ぐ。抵抗70は、コンデンサ60とスイッチ152との間の配線上に設けられ、スイッチ152がオンとなっている間に電源150の出力電圧と入力端子25の端子電圧との差に応じた電流を電子デバイス20へ流す。
電流測定部155は、本発明に係る第2電流測定部の一例であり、抵抗70の両端の電圧を入力し、電源150が入力端子25に対して供給する電流を測定する。すなわち例えば、電流測定部155は、抵抗118の両端の電圧に基づいて電流を測定する電流測定部120と同様にして、抵抗70の両端の電位差に基づいて電子デバイス20の動作電流試験中に電子デバイス20に供給された電流を測定する。
以上に示した電流測定装置10において、試験制御部90は、次に示すように電子デバイス20の動作電流試験および静止電流試験を制御する。電子デバイス20が動作中に受け取る動作電流を測定する動作電流試験において、試験制御部90は、スイッチ制御部35を制御してスイッチ152をオンとし、スイッチ170およびスイッチ174をオフとして、電源150が入力端子25に対して供給する電流を電流測定部155により動作電流として測定させる。
一方、電子デバイス20が静止中に受け取る静止電流を測定する静止電流試験において、試験制御部90は、静止電流試験のセットアップ期間中にスイッチ制御部35を制御してスイッチ152、スイッチ170、スイッチ174、スイッチ102、およびスイッチ148をオンとして、電源150から供給する基準供給電圧をコンデンサ100およびコンデンサ146に蓄積させると共に、電子デバイス20に供給する。そして、電流測定を開始すると、試験制御部90は、スイッチ制御部35を制御してスイッチ152をオフとし、スイッチ170およびスイッチ174をオンとし、スイッチ102をオフとして、コンデンサ100に蓄積された基準供給電圧および端子電圧に基づいて電子デバイス20に供給された電流を電流測定部120により静止電流として測定させる。なお、試験制御部90は、電流測定の開始から予め定められた期間の経過後に、スイッチ148をオフとし、コンデンサ146に蓄積された補正後の基準供給電圧および端子電圧に基づいて電子デバイス20に供給された電流を静止電流として測定させてもよい。
以上に示した電流測定装置10によれば、コンデンサ100及び/又はコンデンサ146に蓄積された基準供給電圧および端子電圧の差に基づく電流を電子デバイス20に供給することができ、ノイズ電流を低減させることができる。また、電流測定部120により電子デバイス20への供給電流を精度良く測定することができる。また、電子デバイス20に供給した電流に応じて基準供給電圧を補正することができ、電圧に応じてリーク電流が変化する電子デバイス20に対し安定した電圧を供給することができる。また、静止電流試験のセットアップ期間中の端子電圧を電流測定中と比較して低くすることにより、電子デバイス20の温度上昇を防ぐことができる。
図3は、本実施形態に係るスイッチ152の構成を示す。スイッチ152は、電源150と入力端子25の間の配線、および、スイッチ102におけるコンデンサ100が接続されていない端部および電源150の間の配線の接点と、電源150の出力端子との間に設けられる。スイッチ152は、両端の間にトランジスタ200と、トランジスタ210とを直列に有する。トランジスタ200は、電源150の出力端子と上記の接点との間に設けられ、オフとなった場合に、電源150の出力端子側から接点側への電流を遮断する。一方、オフとなった場合においても逆方向の電流はある程度流れ得る。トランジスタ210は、電源150の出力端子と上記の接点との間に設けられ、オフとなった場合に、接点側から電源150の出力端子側への電流を遮断する。一方、オフとなった場合においても逆方向の電流はある程度流れ得る。
以上に示したスイッチ152によれば、静止電流試験中に電流測定部40との間で電流が流れるのを双方向について防ぐことができ、電子デバイス20への供給電流を精度良く測定することができる。なお、スイッチ174は、スイッチ152と同様の構成を採ってもよい。この場合、動作電流試験中に電流測定部30との間で電流が流れるのを双方向について防ぐことができる。
図4は、本実施形態に係る電流測定装置10の第1の動作例を示す。第1の動作例は、電子デバイス20に供給された供給電流に応じた基準供給電圧の補正を行わず、高速に試験を行う高速モードの動作を示す。
静止電流試験は、電子デバイス20の供給電流を測定する準備を行う測定準備期間(セットアップ期間)T1、電子デバイス20の静止時における供給電流Iddqを測定する電流測定期間T2、および復元期間T3に分けられる。
測定準備期間T1において、試験制御部90は、スイッチ170(S1a)、スイッチ174(S1b)、スイッチ152(S2a)、スイッチ102(S2b)、およびスイッチ148(S5)をオンとする。これにより、電流測定部40から出力される電圧が電子デバイス20に供給されると共に、コンデンサ100に蓄積される。本動作例においては基準供給電圧の補正を行わないため、静止電流試験の期間中スイッチ141(S4)はオフとされ、スイッチ144はオンとされる。また、本動作例においては電圧可変モードの動作を行わないので、静止電流試験の期間中スイッチ163(S3)はオフとされスイッチ166はオンとされる。この結果、電圧調整部160から出力されるオフセット電圧Voffは0Vとなる。
測定準備期間T1において、電流測定装置10は、静止電流試験の対象となる静止状態とするように電子デバイス20に対して試験信号列を供給する。この動作に伴って電子デバイス20が消費する電流Iddが変化する。これに対し電流測定部40は、電子デバイス20が消費した電流に応じた電流Isを入力端子25に供給し、端子電圧Vddを安定化させる。
電子デバイス20のセットアップが完了すると、電流測定期間T2が開始される。電流測定期間T2の開始時に、スイッチ152(S2a)、スイッチ102(S2b)、およびスイッチ148(S5)は切断される。電流供給部110は、コンデンサ100およびコンデンサ146に蓄積された基準供給電圧と入力端子25の端子電圧との差に基づく電流を入力端子25に供給することができる。
電流測定部120内の測定部124及び/又は測定部132は、電流測定期間T2内の所定のタイミング、すなわち例えばスイッチ152(S2a)、スイッチ102(S2b)、およびスイッチ148(S5)を切断してから予め定められた期間の経過後において、内部のADコンバータから出力される電圧を測定する。そして、測定した電圧に基づいて、電子デバイス20に供給された静止電流の電流値を取得する。
そして、復元期間T3において、スイッチ152(S2a)、スイッチ102(S2b)、およびスイッチ148(S5)は再びオンとされ、電流測定部40から電子デバイス20に対する電流の供給が再開される。
以上において、電流測定部30からの電流供給を開始すると、コンデンサ100に蓄積した基準供給電圧と比較し入力端子25の端子電圧が電圧ΔV1だけ低下し得る。ここで、電子デバイス20の種類によっては、電源電圧が低下すると自動的にリセット動作を行って内部を初期化する機能を有する場合がある。このような電子デバイス20の試験においては、電流測定期間T2中に大きな電流が流れると、端子電圧Vddがリセットの基準となるしきい値電圧より低下し、初期化される。この場合、例えば電子デバイス20が受け取る電流Iddqが低下し、不良品を誤ってパスと判断してしまったり、試験の対象となる電子デバイス20の内部状態とは異なる状態で測定を行ってしまう等の問題が生じる。
そこで、測定無効検出部180は、電流測定期間T2中に、電流測定部120が測定した供給電流が、予め設定されたしきい値電流より大きくなった場合に、当該電流測定が無効であることを検出する。そして、測定無効検出部180は、電流測定が無効であることを検出した場合に、スイッチ152(S2a)をオンとして電源150から電子デバイス20に電流を供給させる。ここで、測定無効検出部180は、差分演算器122が出力する測定電圧Vimと電圧源182が出力するしきい値電圧とを比較することにより、供給電流がしきい値電流より大きくなったことを検出する。電流測定の無効を検出した場合の動作を図4中の破線により示す。
これにより、入力端子25がリセットの基準となるしきい値電圧より低下する前に電流測定部40から電子デバイス20に電流を供給させることができ、電子デバイス20がリセットされるのを防ぐことができる。
図5は、本実施形態に係る電流測定装置10の第2の動作例として、電圧補正モードの動作を示す。
まず、電圧補正モードの原理を示す。
電子デバイス20が受け取る電流が端子電圧に依存する場合、端子電圧Vddが変わると測定部124または測定部132により測定される静止電流も変化してしまう。
より具体的には、コンデンサ100に蓄積される理想の端子電圧をVs、実際の端子電圧をVddとし、電子デバイス20の静止電流のうち、端子電圧Vddに依存しない電流をIdd1、端子電圧Vddに依存する電流をIdd2とし、電子デバイス20における端子電圧Vddに依存する回路の等価抵抗をRLとすると、以下の式が成立する。
(式1) (Va − Vb) = Vs・(1+G) − Vdd・(1+G)
ただし、Vaは抵抗118における差分増幅器112側の端部の電圧であり、Vbは抵抗118における入力端子25側の端部の電圧である。また、Gは差分増幅器112の増幅率であり、抵抗114の抵抗値Rfおよび抵抗113の抵抗値RiからG=Rf/Riにより求められる。
ここで、式1の左辺は、以下の式2の様に変形することができる。
(式2) (Va − Vb) = Rm・(Idd1 + Idd2) = Rm・(Idd1 + Vdd / RL)
式1の左辺を式2により変形し、Vddについて解くと、以下の式が得られる。
(式3) Vdd = Vs・(1+G)・X1 − Idd1・Rm・X1
X1 = RL / (Rm + RL・(1+G))
ここで、電子デバイス20が受け取る電流Iddが完全に電圧依存である場合、例えばVs=1V、Idd1=0A、Idd2=10mA、Rm=200Ω、G=50とすると、RLは100Ω(=1V/10mA)となる。これらを式3に代入すると、Vdd=0.962Vとなり、38mVの電圧降下が発生することが分かる。したがって、端子電圧が理想値1Vの場合測定電流は10mA(=Vs/RL)となるのに対し、実際には測定電流9.62mA(=Vdd/RL)が計測されてしまう。
そこで、電圧補正モードにおいては、差分演算器122が出力する差分電圧に応じた補正電圧を基準供給電圧に加える補正を行う。より具体的には、加算器145は、差分演算器122の差分電圧を1/N2倍して基準供給電圧Vsに加える補正を行う。このN2の設定方法を以下に示す。
式1に当該補正を加えると、以下の式が得られる。
(式4) (Va − Vb) = (Vs + (Vs-Vb) / N2)・(1+G) − Vdd・(1+G)
式4をVddについて解くと、以下の式が得られる。
(式5) Vdd = Vs − (Va − Vb)・(1 − (1+G) / N2)) / (1+G)
式5においてN2=G+1とすれば、(Va−Vb)すなわちIdd1およびIdd2の値に関わらずVdd=Vsとなる。したがって、加算器145は、差分演算器122から出力される差分電圧を差分増幅器112の増幅率に1を加えた増幅率により増幅し、基準供給電圧に加える補正を行うことにより、端子電圧を補正することができる。この場合、補正部140は、より大きな差分電圧が検出された場合に基準供給電圧をより高くする補正を行い、より小さな差分電圧が検出された場合に基準供給電圧をより小さくする補正を行うこととなる。
次に、上記の補正を行う電圧補正モードの動作について、図4の動作例との相違点を中心に示す。まず、測定準備期間T1において、電流測定装置10は、図4の高速モードと同様にセットアップを行う。
電子デバイス20のセットアップが完了すると、電流測定期間T2が開始される。電流測定期間T2の開始時に、スイッチ152(S2a)およびスイッチ102(S2b)は切断される。これにより、コンデンサ100は、蓄積された基準供給電圧を加算器145に供給することができる。また、スイッチ141(S4)はオン、スイッチ144はオフとされて、コンデンサ143に差分電圧が蓄積される。また、スイッチ148(S5)はオンのまま維持される。
次に、所定の期間の経過後にコンデンサ143に差分電圧が蓄積されるので、スイッチ141(S4)はオフとされる。これにより、コンデンサ143は、蓄積した差分電圧を加算器145に供給することができる。
次に、スイッチ141(S4)がオフとされた後、加算器145は、コンデンサ100に蓄積された基準供給電圧に、コンデンサ143に蓄積された差分電圧に基づく補正電圧を加えた電圧を、補正後の基準供給電圧として出力する。そして、所定の期間の経過後にコンデンサ146に補正後の基準供給電圧が蓄積されるので、スイッチ148(S5)はオフとされる。これにより、コンデンサ146は、蓄積した補正後の基準供給電圧を差分増幅器112に供給することができる。
電流供給部110は、コンデンサ146に蓄積された補正後の基準供給電圧と入力端子25の端子電圧との差に基づく電流を入力端子25に供給する。これにより、電流供給部110は、入力端子25の端子電圧を、コンデンサ100に蓄積された理想の電圧Vsと略一致させることができる。
以下、図4の動作例と同様にして、電流値を測定し、復元期間T3の動作を行う。また、本動作例においても、測定無効検出部180による測定の無効検出を行う。
以上に示した電圧補正モードによれば、差分電圧に応じた補正電圧を基準供給電圧に加えることにより、入力端子25の端子電圧を理想値に近づけた状態で静止電流を測定することができる。これにより、端子電圧に依存して消費電流が変化する電子デバイス20の静止電流を適切に測定することができる。
なお、電圧補正モードにおいては、コンデンサ143およびコンデンサ146への電圧の蓄積を行うので、高速モードと比較し電流測定期間T2が長くなりうる。このような電流測定装置10においては、電子デバイス20の特性により高速モードおよび電圧補正モードを使い分けることが好ましい。
また、コンデンサ100、コンデンサ146、コンデンサ143、およびコンデンサ165の容量は、それぞれに対応するスイッチ102、スイッチ148、スイッチ141、およびスイッチ163の最大オフ時間、これらのスイッチがオフとなった状態におけるコンデンサからのリーク電流、および、許容される電圧変動に基づいて定められてよい。一例としてコンデンサ100の容量は、スイッチ102の最大オフ時間が1ms、スイッチ102がオフとなった状態におけるコンデンサ100からのリーク電流が1nA、許容される電圧変動が10μVの場合、1nA×1ms/10μV=0.1μFとする。
図6は、本実施形態に係る電流測定装置10の第3の動作例として、電圧可変モードの動作を示す。本図の動作は、以下に示す点を除き図4の動作と略同様であるから、相違点を除き説明を省略する。
まず、測定準備期間T1において、試験制御部90は、電流測定中に電子デバイス20に供給する理想の電圧と比較し予め定めたオフセット電圧Voffだけ低い基準供給電圧Vsを電流測定部40から出力させる。この基準供給電圧Vsは、測定準備期間T1中において電流測定装置10が電子デバイス20の設定を行える範囲で定められる。これにより、コンデンサ100は、当該基準供給電圧Vsを蓄積する。
電子デバイス20のセットアップが完了すると、電流測定期間T2が開始される。電流測定期間T2の開始時に、スイッチ152(S2a)およびスイッチ102(S2b)は切断される。これにより、コンデンサ100は、蓄積された基準供給電圧Vsを加算器145に供給することができる。
次に、所定の期間の経過後に、試験制御部90は、電圧調整部160から上記のオフセット電圧Voffを出力させる。この結果加算器145は、コンデンサ100に蓄積された基準供給電圧Vsにオフセット電圧Voffを加えた調整後の基準供給電圧Vs+Voffを出力する。これに伴い、入力端子25の端子電圧は電圧Vs+Voffに近づくように上昇する。ここで、試験制御部90は、電圧調整部160が出力するオフセット電圧を0Vから最終値Voffに直接変化させるのに代えて、0Vから最終値Voffまで段階的に上昇させても良い。なお、抵抗164およびコンデンサ165は、オフセット電圧を緩やかに上昇させるべく抵抗値および容量が設定されてもよい。
次に、所定の期間の経過後に、試験制御部90は、スイッチ148(S5)をオフとする。これにより、コンデンサ146は、蓄積した基準供給電圧Vs+Voffを差分増幅器112に供給することができる。
以下、図4の動作例と同様にして、電流値を測定し、復元期間T3の動作を行う。この復元においては、電圧調整部160は、オフセット電圧を0Vに戻すことにより、電子デバイス20の端子電圧を低下させる。
本動作例においても、測定無効検出部180による測定の無効検出を行う。ここで、電圧可変モードにおいては、電圧調整部160からのオフセット電圧を出力した後、端子電圧が上昇し終えるまでの間、電圧上昇に伴ってコンデンサ50およびコンデンサ119の充電が必要となる。このため、電流測定部30からの供給電流が一時的に増加し、差分演算器122の差分電圧が電圧源182のしきい値電圧より大きくなり得る。したがって、測定無効検出部180は、電圧調整部160がオフセット電圧を上昇させてから端子電圧の上昇が終わるまでの間、無効検出を行わない。これを実現するために、測定無効検出部180は、スイッチ148(S5)をオフとするまでの間、無効検出を禁止しても良い。
以上に示した動作例によれば、測定準備期間T1の間の端子電圧を、測定期間T2の間の端子電圧と比較し低く保つことができる。これにより、セットアップ期間中の電子デバイス20の動作に伴って電子デバイス20の温度が上昇し、高い静止電流が測定されてしまうのを防ぐことができる。
なお、上記の電圧可変モードは、高速モード及び/又は電圧補正モードと共に用いられても良い。この場合、スイッチ141(S4)は、端子電圧が上昇を終えて安定した後、スイッチ148(S5)をオフとする前にオフとされ、電流測定時の端子電圧に応じた補正電圧をコンデンサ143から供給させる。
図7は、本実施形態に係る電流測定装置10のノイズ低減効果をシミュレーションした結果を示す。図7は、コンデンサ50を1μFとした場合における、特許文献1の構成によるノイズゲイン(OLD(従来))と、本実施形態における高速モードの電流測定部30のノイズゲイン(NEW(本実施形態))を示す。
従来の構成においては、差分演算器の出力と電子デバイス20との間に並列に設けられた抵抗およびコンデンサを、200Ω、0.01μFとし、当該抵抗およびコンデンサから電子デバイス20までの間に更に設けられた抵抗を5Ωとした。従来の構成においては、電圧源のノイズが差分演算器の出力のノイズと共に差分演算器から出力される。
一方、本実施形態の構成においては、コンデンサ100を0.1μF、抵抗113を1KΩ、抵抗114を40KΩ、抵抗118を200Ω、コンデンサ119を0.1μF、スイッチ174のオン時の抵抗値を0.1Ωとした。本実施形態の構成においては、コンデンサ100の電圧はノイズを有さず、ボルテージフォロア172および差分増幅器112にノイズが発生する。そして、ボルテージフォロア172のノイズはG(=Rf/Ri=40)倍、差分増幅器112のノイズは1+G(=41)倍されて出力される。また、抵抗113の抵抗値Ri、および抵抗114の抵抗値Rfについては、Rf/Riが大きいことから、Riのノイズが支配的となる。また、抵抗118の抵抗値Rmのノイズは増幅されない。
以上の条件の下、従来の構成および本実施形態の構成により生じるノイズゲインをシミュレーションした結果を図7に示す。なお、本シミュレーションにおいては、電流測定中における電子デバイス20の抵抗値を100Ωとした。また、差分演算器122の出力を、10KHz以下の帯域を通過させるローパスフィルタを介して測定部124または差分増幅器130に供給させることとした。
図7に示した通り、本実施形態に係る電流測定装置10によれば、従来と比較して、通常発生する10KHz程度以下のノイズに対して供給電流および測定電流に生じるノイズを大幅に低減することができる。
なお、抵抗113の抵抗値は、差分増幅器112の電圧ノイズを抵抗の熱雑音に換算した値より小さくすることが望ましい。すなわち例えば、差分増幅器112の電圧ノイズが5nV/√Hzの場合、当該電圧ノイズを抵抗の熱雑音に換算すると、以下の抵抗値Rxが求められる。
(式6) Rx = En・En / (4・k・t) = 5nV×5nV / (4×1.38×10-23×300) = 1.510KΩ
ただし、kはボルツマン定数、tは使用環境における絶対温度を示す。
この場合、抵抗113の抵抗値Riは、上記のRxより小さい値であることが望ましい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 電流測定装置
20 電子デバイス
25 入力端子
30 電流測定部
35 スイッチ制御部
40 電流測定部
50 コンデンサ
60 コンデンサ
70 抵抗
90 試験制御部
100 コンデンサ
102 スイッチ
104 抵抗
110 電流供給部
112 差分増幅器
113 抵抗
114 抵抗
116 ボルテージフォロア
118 抵抗
119 コンデンサ
120 電流測定部
122 差分演算器
124 測定部
126 電圧源
128 ローパスフィルタ
130 差分増幅器
132 測定部
140 補正部
141 スイッチ
142 抵抗
143 コンデンサ
144 スイッチ
145 加算器
146 コンデンサ
147 抵抗
148 スイッチ
150 電源
152 スイッチ
155 電流測定部
160 電圧調整部
162 電圧源
163 スイッチ
164 抵抗
165 コンデンサ
166 スイッチ
170 スイッチ
172 ボルテージフォロア
174 スイッチ
180 測定無効検出部
182 電圧源
184 差分演算器
186 無効記録部
200 トランジスタ
210 トランジスタ
502 パターン発生部
504 信号入力部
506 電源部
508 判定部

Claims (11)

  1. 電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定装置であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部とを備え、
    前記電流供給部は、
    前記基準供給電圧から前記端子電圧を引いた差を増幅して、前記基準供給電圧に加えた電圧を出力する第1差分増幅器と、
    前記第1差分増幅器の出力と前記入力端子との間に接続され、前記第1差分増幅器の出力電圧および前記端子電圧の差に応じた前記供給電流を前記入力端子に供給する抵抗と
    を有し、
    前記第1電流測定部は、
    前記抵抗における前記第1差分増幅器側の出力電圧から前記抵抗における前記入力端子側の前記端子電圧を減じた差分電圧を出力する差分演算器を有し、
    電流測定中に、前記差分電圧に応じた補正電圧を前記基準供給電圧に加えることにより前記基準供給電圧を補正する補正部を更に備え、
    前記電流供給部は、電流測定中に、前記補正部により補正された前記基準供給電圧および前記端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給し、
    前記第1電流測定部は、
    補正後の差分電圧に基づいて前記供給電流を測定する測定部を有する、
    電流測定装置。
  2. 前記補正部は、
    前記差分電圧に応じた前記補正電圧を前記基準供給電圧に加える加算器と、
    前記加算器の出力電圧を蓄積して前記第1差分増幅器に供給する第2コンデンサと
    を有する請求項1に記載の電流測定装置。
  3. 前記補正部は、前記加算器の出力と前記第2コンデンサとの間に設けられ、電流測定開始から予め定められた期間の間前記加算器の出力に前記第2コンデンサを接続して前記加算器の出力電圧を蓄積させ、前記予め定められた期間の経過後に前記加算器の出力および前記第2コンデンサの間を切断する第2スイッチを更に有する請求項2に記載の電流測定装置。
  4. 電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定装置であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部と、
    電流測定前に前記基準供給電圧を前記第1コンデンサおよび前記入力端子に供給する電源と、
    電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサおよび前記入力端子から切断する第3スイッチと、
    電流測定中に前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧に予め定められたオフセット電圧を加えて前記電流供給部に供給することにより、電流測定中における前記端子電圧を電流測定前の前記端子電圧と比較し高くする電圧調整部と、
    を備える電流測定装置。
  5. 前記第3スイッチは、
    前記電源と前記入力端子の間の配線、および、前記第1スイッチにおける前記第1コンデンサが接続されていない端部および前記電源の間の配線の接点と、前記電源の出力端子との間に設けられ、
    前記電源の出力端子と前記接点との間に、オフとなった場合に、前記電源の出力端子側から前記接点側への電流を遮断する第1トランジスタと、前記接点側から前記電源の出力端子側への電流を遮断する第2トランジスタとを直列に有する、
    請求項4に記載の電流測定装置。
  6. 電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定装置であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部と、
    電流測定前に前記基準供給電圧を前記第1コンデンサおよび前記入力端子に供給する電源と、
    電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサおよび前記入力端子から切断する第3スイッチと、
    前記第3スイッチの前記入力端子側の端子と、前記電流供給部の第1差分増幅器との間に設けられた第4スイッチと、
    前記電流供給部の抵抗の前記入力端子側の端部と、前記入力端子との間に設けられた第5スイッチと、
    前記電源が前記入力端子に対して供給する電流を測定する第2電流測定部と、
    前記電子デバイスが動作中に受け取る動作電流を測定する動作電流試験および前記電子デバイスが静止中に受け取る静止電流を測定する静止電流試験を制御する試験制御部とを備え、
    前記試験制御部は、
    前記動作電流試験において、前記第3スイッチをオンとし、前記第4スイッチおよび前記第5スイッチをオフとし、前記電源が前記入力端子に対して供給する電流を前記第2電流測定部により前記動作電流として測定させ、
    前記静止電流試験において、前記第3スイッチをオフとし、前記第4スイッチおよび前記第5スイッチをオンとし、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記端子電圧に基づいて前記電子デバイスに供給された電流を前記第1電流測定部により前記静止電流として測定させる、
    電流測定装置。
  7. 電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定装置であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部と、
    電流測定中に、前記第1電流測定部が測定した前記供給電流が、予め設定されたしきい値電流より大きくなった場合に、当該電流測定が無効であることを検出する測定無効検出部と、
    を備える電流測定装置。
  8. 電流測定前に前記基準供給電圧を前記第1コンデンサおよび前記入力端子に供給する電源と、
    電流測定中に前記電源と前記第1コンデンサおよび前記入力端子から切断する第3スイッチとを更に備え、
    前記測定無効検出部は、前記電流測定が無効であることを検出した場合に、前記第3スイッチをオンとして前記電源から前記電子デバイスに電流を供給させる
    請求項7に記載の電流測定装置。
  9. 電子デバイスを試験する試験装置であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を蓄積する第1コンデンサと、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断する第1スイッチと、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記電子デバイスの入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する電流供給部と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を測定する第1電流測定部とを備え、
    前記電流供給部は、
    前記基準供給電圧から前記端子電圧を引いた差を増幅して、前記基準供給電圧に加えた電圧を出力する第1差分増幅器と、
    前記第1差分増幅器の出力と前記入力端子との間に接続され、前記第1差分増幅器の出力電圧および前記端子電圧の差に応じた前記供給電流を前記入力端子に供給する抵抗と
    を有し、
    前記第1電流測定部は、
    前記抵抗における前記第1差分増幅器側の出力電圧から前記抵抗における前記入力端子側の前記端子電圧を減じた差分電圧を出力する差分演算器を有し、
    電流測定中に、前記差分電圧に応じた補正電圧を前記基準供給電圧に加えることにより前記基準供給電圧を補正する補正部を更に備え、
    前記電流供給部は、電流測定中に、前記補正部により補正された前記基準供給電圧および前記端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給し、
    前記第1電流測定部は、
    補正後の差分電圧に基づいて前記供給電流を測定する測定部を有する、
    試験装置。
  10. 電子デバイスが入力端子から受け取る電流を測定する電流測定方法であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を第1コンデンサに蓄積する基準供給電圧蓄積段階と、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断するように第1スイッチを制御する段階と、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する第1電流供給段階と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を電流経路に設けた抵抗の両端に発生する差分電圧に応じた補正電圧を前記基準供給電圧に加える基準電圧補正段階と、
    電流測定中に、補正された基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する第2電流供給段階と、
    前記電子デバイスに供給した補正後の供給電流を測定する電流測定段階と、
    を備える電流測定方法。
  11. 電子デバイスを試験する試験方法であって、
    電流測定中に前記電子デバイスに供給する電圧の基準となる基準供給電圧を第1コンデンサに蓄積する基準供給電圧蓄積段階と、
    電流測定前に電源を前記第1コンデンサに接続して前記基準供給電圧を蓄積させ、電流測定中に前記電源を前記第1コンデンサから切断するように第1スイッチを制御する段階と、
    電流測定中に、前記第1コンデンサに蓄積された前記基準供給電圧および前記電子デバイスの入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する第1電流供給段階と、
    前記電子デバイスに供給した供給電流を電流経路に設けた抵抗の両端に発生する差分電圧に応じた補正電圧を前記基準供給電圧に加える基準電圧補正段階と、
    電流測定中に、補正された基準供給電圧および前記入力端子の端子電圧に基づく電流を前記電子デバイスに供給する第2電流供給段階と、
    前記電子デバイスに供給した補正後の供給電流を測定する電流測定段階と、
    を備える試験方法。
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