JP5038021B2 - 型内被覆成形用金型 - Google Patents

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本発明は金型内で合成樹脂を成形した後、その成形型内で樹脂成形品と金型キャビティ面との間に被覆剤を注入して硬化させることにより、樹脂成形品の表面に被覆を施す型内被覆成形方法に用いる型内被覆成形用金型に関する。
従来から、合成樹脂成形品の耐久品質や外観品質を高めるため成形品表面に塗装が施されてきた。
従来から行われている塗装方法は、金型内で成形した成形品を該金型から取り出した後、スプレー法等により、塗装を行っていた。
しかしながら、近年においては環境問題、特にVOCと呼ばれる揮発性有機溶剤の排出を規制する動きが活発となってきたことから、成形と塗装を同一金型内で行う型内被覆成形方法が提案されてきた。
型内被覆成形方法は元々、特に外観品質に対する要求度の高い自動車産業において、成形素材として「SMC」と呼ばれる、不飽和ポリエステル樹脂をマトリックスとしたガラス繊維強化プラスチックを採用する際の、品質向上、塗装工程の短縮を目的として、発達してきた。この代表的な型内被覆成形方法として、特許第1858686号が知られている。
この方法によれば、型内被覆剤を金型内に注入する際、金型を成形した位置に保持したまま、型内の圧力を相当超える圧力で被覆剤を注入し、成形品が浮き上がることを防止することを特徴としている。
また、通常、このような型内被覆方法には圧縮成形用の金型が用いられているが、これは、上記金型がシェアエッジ構造部分を持った金型であり、また、「SMC」と呼ばれる成形材料が良好な流動性とともに、硬化収縮の非常に小さな特性を有し、成形に際して上記シェアエッジ構造部分を成形材料でシールすることができ、その後の被覆剤充填の際に、被覆剤のキャビティ外流出を防止できるからである。
このような型内被覆方法をジシクロペンタジエンの反応射出成形法や熱可塑性プラスチックスの射出成形法に応用しようとする試みが提案されている(特許第3617807号、特許第3798436号、特開2001−038783等)。
被覆剤を金型内に注入する際、塗料を注入しやすくするため、金型をわずかに開いたり、型締め圧力を低減する方法が取られている。しかし、この際雄型と雌型との距離が開くことにより生じる金型表面と成形品との空間部が真空状態または減圧状態となる。通常被覆面側金型にはエジェクターピンを設けないため、被覆面側金型表面と成形品の間が減圧状態となり、成形品が被覆面側金型に引っ張られ、金型内で成形品が浮き上がることにより、被覆面側金型と成形品の隙間の形成が不均一となり、均一な被覆を妨げている。
また、これら成形材料は上記「SMC」に比べ成形収縮率が大きく、シェアエッジ部に形成された成形材料で完全にシールすることが困難である。
これらの問題点を解決するものとして、特許文献1にはシェアエッジ構造を持ち、シェアエッジ部分にはO−リングなどの弾性シール材を装備する型内被覆成形用金型が提案されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載されている型内被覆成形用金型では、O−リング部分で被覆剤の漏れを防止することは出来るが、O−リング溝に入った被覆剤が硬化し、弾性シールの効果が薄れ、頻繁にO−リングを交換しなければならず、連続成形に支障を来たすと言った問題点を有していた。また、被覆剤を金型内に注入する際、塗料を注入しやすくするため、金型をわずかに開いたり、型締め圧力を低減する際にO−リングにより成形品が金型内で浮き上がり、均一な被覆を妨げていると言った問題点を有していた。
また特許文献2には、金型キャビティの全周にわたって補助キャビティを設け、該補助キャビティに樹脂を充填することにより塗料の漏れを防止する型内被覆成形用金型が提案されている。
しかし、該補助キャビティ内に充填した樹脂の収縮によって、塗料の漏れが発生する場合があるという問題点を有していた。
特許文献3には、金型キャビティの全周にわたって補助キャビティを設け、該補助キャビティの被覆面側に該補助キャビティの全周にわたって形成した溝部を設けた型内被覆成形用金型が提案されている。
この金型では被覆剤の漏れは防止することができるが、被覆剤を金型内に注入する際、塗料を注入しやすくするため、金型をわずかに開いたり、型締め圧力を低減する際に成形品が金型内で浮き上がり、被覆剤注入のための空間部が生じず、被覆剤注入のため高圧を必要としたり、リブやボスといった形状の成形品では均一な被覆を妨げているばかりでなく、リブやボスの根元にクラックや変形が発生すると言った問題点を有していた。
図4及び5に上記問題点を模式的に説明する。図4(a)に示したように補助キャビティに設けられた溝部に充填され突起が形成された樹脂成形体が、図4(b)に示した型開き時に突起部分の樹脂成形体が抵抗となって、成形品全体が被覆側金型とともに引っ張られる。この際、リブ構造があった場合には、リブ部分が非被覆側金型に取り残され、図4(b)のように変形しリブの根元にクラックや変形を生じる。
運良くリブ部分が非被覆側金型から抜けたとした場合には、図5(a)に示したように成形樹脂の収縮により再型締めをした時に元の位置に収まらず、図5(b)に示したように均一な膜厚の被覆が困難である。
一方、シェアエッジ構造を持たない、いわゆるパーティング構造による型内被覆成形用金型の構造について特許文献4から特許文献7が提案されている。
特許文献4にはパーティング面に主キャビティ全周に亘り、主キャビティに連通した補助キャビティを設け、さらには上記補助キャビティには、被覆剤が注入される側の金型面に、被覆剤の流出を防止するための溝が設けられていることを特徴とした金型が提案されている。しかし、このような金型構造では、被覆剤を金型内に注入しようとする際、被覆剤を注入しやすくするため、金型をわずかに開いたり、型締め圧力を低減する際に、パーティング面が開くことによって、被覆剤が溝の突起部分を乗り越えて、金型外に被覆剤が漏れると言った問題を有していた。
特許文献5にはパーティング面に主キャビティ全周に亘り、主キャビティに連通した副キャビティと、該副キャビティの塗装面側外周部内側において副キャビティ内に突出した先端が大きい逆台形状の突起と、該逆台形状の突起に高温部とを備え、特に被覆剤注入後再型締め時の被覆剤の漏れを防止する技術が開示されている。しかし、このような金型構造では、被覆剤を金型内に注入する際、所定間隔開いて行うよう、請求項1に記載されている。また明細書[0013]には、被覆剤注入用の隙間を形成するために、少し型開きする。この状態では空間部は真空状態になっている、とある。このような状態では、コア側(非塗装面側)に真空状態に打ち勝つ力(抵抗)を施さないと、成形品はキャビティ側に曳きつけられ、所定の空間部は得られず、被覆剤の注入に多大の圧力を必要とするばかりか、隙間が不均一なため、均一な被覆が得られないという問題を有していた。
特許文献6にはパーティング面に主キャビティ全周に亘り、主キャビティに連通した副キャビティと、該副キャビティの反塗装面側外周内側に、該副キャビティ内に進退する可動中子と、該可動中子に対向する位置に高温部とを備え、特に被覆剤注入後再型締め時の被覆剤の漏れを防止する技術が開示されている。しかしこの金型構造では、前記特許文献5と同様の理由により、所定の空間部は得られず、被覆剤の注入に多大の圧力を必要とするばかりか、隙間が不均一なため、均一な被覆が得られないこと、また被覆剤漏れを防止する可動中子を副キャビティ全周に亘って備えることは、複雑な三次元形状の成形品の場合、かなりの加工精度を必要とすることになる。
特許文献7には所望する形状の樹脂成形品を成形するための主キャビティと、該主キャビティを形成する固定型と可動型の割面に連なり該割面を囲むように形成した副キャビティとを有して、該副キャビティを形成する固定型及び可動型のキャビティ面に、該副キャビティの形状に沿って該割面の全周を囲む複数個の溝部を形成した金型が提案されている。しかしこの金型構造では、被覆剤を注入するため金型をわずかに開く際、固定側溝部と可動側溝部の抵抗や形状によっては、前記特許文献5と同様の理由により所定の空間部は得られず、被覆剤の注入に多大の圧力を必要とするばかりか、隙間が不均一なため、均一な被覆が得られないという問題及び被覆面側に隙間が生じた場合には被覆剤の金型外への漏れを生じるといった問題を有していた。
また前記特許文献1から特許文献7では、被覆剤硬化完了後、金型を開放し、その被覆成形品を金型から取り出す際、被覆面側キャビティと被覆成形品との間は一瞬真空状態となるため、金型周辺のバリやごみを前記被覆面側キャビティと被覆成形品との間に吸い込まれ、これらごみが成形品表面に付着し商品価値を低下させたり、被覆面側キャビティに付着し、次ショットの表面欠陥となる問題を有していた。
特開平6−328505号公報 特開2001−138334号公報 特開2003−191286号公報 特開平9−48044号公報 特開2002−172656号公報 特開2002−172657号公報 特開2006−256088号公報
本発明の課題は、被覆剤を金型内に注入する際、塗料を注入しやすくするため、金型をわずかに開いたり、型締め圧力を低減する際に成形品が金型内で浮き上がることを防止することにより、均一な空間部を被覆面側金型表面と成形品との間に形成して均一な型内被覆を達成するとともに、型内被覆成形の際において被覆剤の金型外への漏れを防止しごみ等の付着のない被覆成形品を得ることのできる型内被覆成形用金型を提供することである。
本願発明者は、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、上記課題が、以下の構成によって達成できることを見出し、本発明に達したものである。即ち、本発明による型内被覆形成用金型は、
1.合成樹脂成形品に、その成形型内で表面被覆を施すために、成形型内に被覆剤を注入する手段を装備してなる合成樹脂成形用の型内被覆成形用金型であって、少なくとも2つに分離可能な雄型と雌型により構成される金型主キャビティとシェアエッジ構造の嵌合部とを有する型内被覆成形用金型において、当該金型の開閉方向に延在するキャビティを全周にわたって設けるとともに、雄型、雌型両型の延在する該キャビティに溝部を設け、被覆面側の溝部はキャビティ全周にわたって連続した溝部であり、非被覆面側における溝部の大きさが、被覆面側の溝部よりも大きいことを特徴とする。
2.上記1において、上記開閉方向に延在するキャビティは上記金型主キャビティの一部であるか、または上記金型主キャビティに連通して補助的に設けたものであることを特徴とする。
3.上記1または2において、上記金型主キャビティの被覆面側にエアベントを設けたことを特徴とする。
本発明の型内被覆成形用金型によれば、例えば、ジシクロペンタジエンの反応射出成形やABS樹脂等の熱可塑性プラスチックの射出成形により型キャビティ内に充填された樹脂が硬化または固化収縮し、金型との間に隙間が生じた場合においても、型開閉方向に延在した非被覆面側キャビティ部分に設けられた溝部に充填された樹脂が突起となって、被覆剤を金型内に注入する際、塗料を注入しやすくするため、金型をわずかに開いたり、型締め圧力を低減する際に成形品が金型内で浮き上がることを防止し、均一な型内被覆を達成する。また、被覆剤を金型内に充填する際、型開閉方向に延在した被覆面側キャビティ部分に設けられた溝部に充填された樹脂が突起となって被覆剤の金型外への漏れを効果的に防止する。
また、被覆成形品を金型から取り出す際、成形機の型締め力を解放し離型する直前にエアベントを作動させ、金型内にエアーを送り込み、金型内の圧力を大気圧以上とすることによって、金型内にごみの進入を防ぎ、被覆成形品へのごみの付着や、被覆面側金型キャビティへのごみの付着を効果的に防止する。
以下、図面に基づいて本発明による型内被覆成形用金型の実施形態について詳細に説明する。図1、図2及び図3は本発明による実施形態の好ましい1例に係わり、図1は型内被覆成形用金型の構造を説明するための断面図であり、図2は型内被覆成形用金型に形成した溝部によって形成された突起部が、被覆剤を注入するため金型を微量開いたり、型締め圧力を開放した際の金型変位に対し、成形品が浮き上がることなく非被覆面側金型に固定され、所定の空間部を形成し、さらに被覆剤の金型外への漏れを防止する挙動を説明するための概念図であり、図3は、型締め時の金型のかじりを防止するため、食い切り構造部の抜き方向にテーパをつけた例である。また、非被覆面側に形成した突起が成形品脱型時に邪魔をするのを防ぐため、スライド構造を設けた例である。
本発明に係わる型内被覆成形用金型の好ましい1例について、その構造を図1を用いて以下詳細に説明する。
本発明による金型は、可動型5、固定型6とで形成された金型主キャビティ(以下、「主キャビティ」という)1と補助キャビティ2を有し、可動型5と固定型6とはシェアエッジ構造(食い切り構造)の嵌合部を形成しており、固定型には成形樹脂射出機8と被覆剤注入機9とを備えている。
図1に示した金型は、当該金型の開閉方向に延在する補助キャビティ2を当該主キャビティ1の全周にわたって形成するように構成されている。そして、該補助キャビティ2を介して食い切り構造の嵌合部と主キャビティ1とが連通する構造となっている。
また、図1に示した実施形態においては、補助キャビティ2の外周側(被覆面側)及び内周側(非被覆面側)に、補助キャビティ2の全周にわたって連続した、断面が矩形の溝部3及び4を設けた。
図1に示した型内被覆成形用金型に形成した溝部3及び4は、その断面が矩形の溝部としたが、溝部3及び4の形状はこれに限るものではなく、例えば図2に示した三角形や台形であっても良い。さらに、溝部3と溝部4とで異なった形状であっても構わない。
また、非被覆面側に形成された溝部4は、補助キャビティ全周にわたって溝部を形成する必要は無い。一方、被覆面側に形成された溝部3は補助キャビティ全周にわたって、連続した溝部を形成することが必須である。
溝部3の深さ(型開閉方向に対し垂直方向の長さ)は、溝部3の形成されている補助キャビティの厚みに関係し、さらに詳しくは当該補助キャビティに成形された樹脂の厚さ方向に対する成形収縮率に関係する。すなわち、当該補助キャビティ部の樹脂が収縮しても十分に被覆剤の漏れを防止するだけの突起部を形成できる深さである必要がある。
溝部3の深さは、(t×s×1/100+0.05)mm以上、(t×s×1/100+1.0)mm以下が好ましい。ここで、t:当該補助キャビティの厚さ、s:厚さ方向の成形収縮率〔%〕である。
溝部3の幅は、0.3〜1mmまでの範囲が好ましいが、これに限るものではない。
当該補助キャビティの開閉方向における幅は、0.5mm以上あれば良い。
また、当該補助キャビティの厚さは、0.2〜3mmまでの範囲が好ましいが、これに限るものではない。
溝部4の大きさは溝部3の大きさと関係し、被覆剤注入時に型開する際に成形体の浮き上がりを防止する目的であり、溝部4の大きさは溝部3よりも大きいことが好ましい。被覆面側と非被覆面側の溝部の大きさが、総容積比1/1.1〜1/100の範囲であることが好ましいがこれに限定されるものではない。
また、溝部3及び4は必ずしも補助キャビティに形成する必要はなく、開閉方向に延在する主キャビティに設けても良い。
また、シェアエッジ構造の嵌合部におけるトラベル長は、被覆剤を金型内に注入する際の型開き量に依存するが、(型開き量+1)mm以上あれば良い。
また、主キャビティの被覆面側にエアベントを設けても良い。
被覆剤注入機としては、市販の注入機が利用できる。例えば、MORRELL社製、EMC2社製、クラウス・マファイ・ジャパン社製、メット・ジャパン社製等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
なお、本実施の形態における注入機9は、図1において可動側から被覆剤を注入するように構成したが、可動側に限定するものではなく、被覆面側金型表面と成形品との間に生じた隙間部分に被覆剤を注入できるように構成すればよい。また、注入機は1台に限定されるものではなく、成形品形状や大きさによっては複数台であっても良い。
また、図1には金型温度調整のための温調パイプが、加熱媒体用10と冷却媒体用11の2系統が図示されているが、これは、被覆剤硬化時に例えば100℃以上の高温とし被覆剤の硬化時間を短縮し、成形品を金型から取り出す際には例えば60℃以下に冷却し、被覆成形品の変形や外観を良好に保つために使用するが、加熱媒体用パイプだけでも良い。
加熱媒体用パイプ(加熱用温調パイプ)は、主キャビティ端末部分が低温となり易く、この部分の被覆剤が硬化不良を起こし易いため、端末部分に加熱用温調パイプを多く配置することがより好ましい。あるいは補助的に電熱ヒーターを使用しても良い。
また、図示はしていないが、可動型と固定型との開閉時に食い切り部分でのカジリを防止するため、当該金型にはヒールブロックを設けることが好ましい。
以下、図1及び図2に基づき、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
成形品表面積約0.5mの自動車スポイラー部品を成形する金型を用い、金型温度を可動型(被覆面側)90℃、固定型(非被覆面側)50℃に設定した。
まず第一の工程として、図示しないRIM成形機の型締め装置によって金型を型締めする。そして成形樹脂である「メトン」(RIMTEC社製)を射出し、金型内で反応硬化せしめる。主キャビティ1内に樹脂が充填された状態を図2(a)に示す。次いで、図2(b)に示すように、成形樹脂であるメトンが金型を開いても変形しない程度に硬化した段階(成形樹脂射出70秒後)で可動型5を1mm程度型開きをする。この際、樹脂成形体は、非被覆面側溝部4に形成された樹脂成形体突部が抵抗となって、固定型(非被覆面側)にその位置で保持される。したがって、可動型(被覆面側)表面と成形体との間に被覆剤注入のための空間部が形成される。
この際において、溝部3に形成された突起部は、可動型(被覆面側)表面に押しつぶされ、成形樹脂の収縮に伴う隙間を埋めることになる。
次いで、前記空間部に被覆剤注入機を介して、被覆剤を100cc注入した。
被覆剤注入後直ちに再型締めを行い、空間部に注入された被覆剤を空間部全体に押し広げると同時に被覆剤に圧力をかけた状態で180秒保持し、被覆剤を硬化させた。
本発明の型内被覆成形用金型を用いて型内被覆を行えば、図2(c)に示すように、均一で、被覆剤の漏れの無い型内成形品が連続的に成形できる。
本実施例で使用した被覆剤の組成を表1に示した。
Figure 0005038021
本発明の型内被覆成形用金型の一実施例を示す模式的な断面図である。 上記実施例の動作を説明する部分断面図である。 上記実施例において食い切り構造部にテーパをつけ、スライド構造を設けた例の部分断面図である。 従来の型内被覆成形用金型の問題点を説明する部分断面図である。 従来の型内被覆成形用金型の問題点を説明する部分断面図である。
符号の説明
1 主キャビティ
2 補助キャビティ
3 被覆面側溝部
4 非被覆面側溝部
5 可動型(被覆面側)
6 固定型(非被覆面側)
7 エジェクターピン
8 成形樹脂射出機
9 被覆剤注入機
10 加熱媒体用パイプ
11 冷却媒体用パイプ
12 エアベント

Claims (3)

  1. 合成樹脂成形品に、その成形型内で表面被覆を施すために、成形型内に被覆剤を注入する手段を装備してなる合成樹脂成形用の型内被覆成形用金型であって、少なくとも2つに分離可能な雄型と雌型により構成される金型主キャビティとシェアエッジ構造の嵌合部とを有する型内被覆成形用金型において、当該金型の開閉方向に延在するキャビティを全周にわたって設けるとともに、雄型、雌型両型の延在する該キャビティに溝部を設け、被覆面側の溝部はキャビティ全周にわたって連続した溝部であり、非被覆面側における溝部の大きさが、被覆面側の溝部よりも大きいことを特徴とする型内被覆成形用金型。
  2. 上記開閉方向に延在するキャビティは上記金型主キャビティの一部であるか、または上記金型主キャビティに連通して補助的に設けたものであることを特徴とする請求項1に記載の型内被覆成形用金型。
  3. 上記金型主キャビティの被覆面側にエアベントを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の型内被覆成形用金型。
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