JP5158077B2 - 型内被覆成形用金型 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形品の表面に、金型内で塗料による被覆を行う型内被覆成形方法に用いる型内被覆成形用金型に関する。
従来、熱可塑性樹脂を基材とした樹脂成形品の装飾性を高める方法として、塗装方法による加飾が多く用いられている。従来の塗装方法では、金型内で射出成形した成形品を金型から一度取り出した後、スプレー法や浸漬法等により、成形品の表面に塗料の塗布を行うことが一般的である。成形品の表面に塗布された塗料は、その後乾燥することによって強固な塗膜(被膜)となって成形品の表面を被覆し、成形品の表面を加飾するとともに保護する。
しかしながら、近年、塗装方法による工程の省略化を目的とし、樹脂の成形と塗膜による被覆を同一の金型内で行う型内被覆成形方法(インモールドコーティング方法と称されることもある)が提案されている。型内被覆成形方法においては、樹脂を金型内で射出成形した後、金型をわずかに開いた状態とすることによって金型内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に隙間を生じさせる。そして、この隙間に塗料注入機を使用して塗料を注入した後、金型を再度型締めすることによって、成形品の表面に塗料を均一に拡張させた後、硬化させて被覆する。
型内被覆成形方法によれば、熱可塑性樹脂の成形と被覆を同一の金型内で行うため、工程の省略化によるコストダウンが可能であると同時に、浮遊している塵が硬化する以前の塗膜に付着して不良となる等といったことがほとんどなく、高い品質の製品を得ることができる。そのため、特に、外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品、例えば、バンパー、ドアミラーカバー、フェンダー等の多くの部品の製造には、型内被覆成形方法の利用が検討されている。
型内被覆成形方法の多くは、塗料の漏れを防止するために金型キャビティの全周にわたって「くいきり構造(シェアーエッジ構造)」の嵌合部(以下、「くいきり部」ともいう)を有する金型を用いている。しかし、実際に塗料を注入する際には、くいきり部だけで金型キャビティの外に塗料が漏れだすことを完全には防止することができないという問題があった。
このような問題を防止する金型として、金型キャビティの全周にわたって補助キャビティを設け、この補助キャビティに樹脂を充填することにより塗料の漏れを防止する型内被覆成形用金型が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この型内被覆成形用金型は、くいきり部が磨耗しても塗料の漏れが発生し難いという効果を示す金型である。
特開2001−138334号公報 特許第3843833号公報
しかしながら、特許文献1で提案された型内被覆成形用金型を用いると、補助キャビティ内に充填した樹脂の収縮によって塗料の漏れが発生する場合があった。このような問題を解消すべく、図6に示すような、補助キャビティ1を構成する金型の被覆面側に、補助キャビティ1の全周にわたって溝部3を形成した型内被覆成形用金型90が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この型内被覆成形用金型90を用いれば、補助キャビティ1内に充填した樹脂が収縮した場合であっても塗料の漏れが発生し難く、長期間にわたって安定した型内被覆成形を行うことが可能である。
但し、特許文献2で開示された型内被覆成形用金型を用いて得られた樹脂成形品は、補助キャビティに対応する不要な成形部分を有するものである。このため、樹脂成形品を金型から取り出した後、不要な成形部分を切削加工等によって除去する必要がある。従って、切削加工等のための大掛かりな装置や手間が必要であった。また、切削加工等によって得られた樹脂成形品に切削屑が付着する場合があり、特に、透明部品の裏側に切削屑が付着した場合には、部品としての組み込み後は取り除くことが困難であるといった問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、塗料漏れが長期間にわたって効果的に防止されるとともに、大掛かりな後加工を必要とせず、高品質な樹脂成形品を簡便に製造することが可能な型内被覆成形用金型を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、金型本体の、樹脂成形品の被覆面側に対応する周縁部に特定形状の溝部を形成することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す型内被覆成形用金型が提供される。
[1] 雄型及び雌型を有し、前記雄型と前記雌型が型閉めされて、被覆面を有する樹脂成形品を射出成形可能な金型キャビティがその内部に形成される金型本体と、前記金型キャビティ内の、前記樹脂成形品の前記被覆面に対応する部分に塗料を注入可能な塗料注入機と、を備え、前記金型本体の、前記樹脂成形品の前記被覆面側に対応する周縁部に、幅(W)が0.3〜1mmの溝部が形成されており、前記金型本体の内周面と前記溝部の型開き側の内壁面とのなす角度(θ)が30〜70°である型内被覆成形用金型(以下、「第一の型内被覆成形用金型」ともいう)。
[2] 前記溝部の深さ(D)が0.3〜1mmである上記[1]に記載の型内被覆形成用金型。
[3] 前記金型本体の内周面と前記溝部の型閉め側の内壁面とのなす角度(θ)が30〜150°である上記[1]または[2]に記載の型内被覆成形用金型。
[4] 雄型及び雌型を有し、前記雄型と前記雌型が型閉めされて、被覆面を有する樹脂成形品を射出成形可能な金型キャビティがその内部に形成される金型本体と、前記金型キャビティ内の、前記樹脂成形品の前記被覆面に対応する部分に塗料を注入可能な塗料注入機と、を備え、前記金型本体の、前記樹脂成形品の前記被覆面側に対応する周縁部に、幅(W)が0.3〜1mmの溝部が形成されており、前記金型本体の内周面と前記溝部の型開き側の内壁面との境界部分の形状が、曲率半径(r)0.2〜1mmのR形状である型内被覆成形用金型(以下、「第二の型内被覆成形用金型」ともいう)。
[5] 前記溝部の深さ(D)が0.3〜1mmである上記[4]に記載の型内被覆形成用金型。
[6] 前記金型本体の内周面と前記溝部の型閉め側の内壁面とのなす角度(θ)が30〜90°である上記[4]または[5]に記載の型内被覆成形用金型。
[7] 前記金型本体が、溝部形成用型を更に有するものであり、前記雄型及び/又は前記雌型と、前記溝部形成用型と、が組み合わされることで前記溝部が形成される上記[1]〜[6]のいずれかに記載の型内被覆成形用金型。
[8] 前記雄型又は前記雌型に前記溝部が形成されている上記[1]〜[6]のいずれかに記載の型内被覆成形用金型。
本発明の第一及び第二の型内被覆成形用金型は、塗料漏れが長期間にわたって効果的に防止されるとともに、大掛かりな後加工を必要とせず、高品質な樹脂成形品を簡便に製造することができるといった効果を奏するものである。
本発明の第一の型内被覆成形用金型の一実施形態を示す断面図である。 本発明の第一の型内被覆成形用金型の溝部の形状を説明する模式図である。 図2における金型周縁部Aの拡大図である。 本発明の第二の型内被覆成形用金型の溝部の形状を説明する模式図である。 図4における金型周縁部Bの拡大図である。 従来の型内被覆成形用金型の補助キャビティを説明する模式図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部によって形成された突起部が塗料漏れを防止する際の挙動を説明する概念図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部によって形成された突起部が塗料漏れを防止する際の挙動を説明する概念図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部によって形成された突起部が塗料漏れを防止する際の挙動を説明する概念図である。 溝部形成用型を用いて溝部を形成する一例を示す模式図である。 溝部形成用型を用いて溝部を形成する他の例を示す模式図である。 実施例1の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 実施例2の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 実施例3の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 比較例1の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 比較例2の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 比較例3の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 比較例4の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 比較例5の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 比較例6の型内被覆成形用金型の溝部の形状を示す模式図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部の形状の他の例を示す模式図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部の形状の他の例を示す模式図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部の形状の他の例を示す模式図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部の形状の他の例を示す模式図である。 本発明の型内被覆成形用金型の溝部の形状の他の例を示す模式図である。
符号の説明
1:補助キャビティ、3,13:溝部、4:突起部、5:金型キャビティ、8:ゲート、10:可動型、11:雌型、15,A,B:金型周縁部、20:固定型、21:雄型、22:型閉め側内壁面、25:金型内周面、27:型開き側内壁面、30:金型本体、31:溝部形成用金型、33:熱可塑性樹脂、35:塗料、50:塗料注入機、51:塗料注入口、90,100:型内被覆成形用金型、W:溝部の幅、D:溝部の深さ
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
図1は、本発明の第一の型内被覆成形用金型の一実施形態を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態の型内被覆成形用金型100は、可動型10及び固定型20を有する金型本体30と、塗料注入機50とを備えている。なお、この型内被覆成形用金型100では、可動型10が雌型11であり、固定型20が雄型21である。固定型20と可動型10は「くいきり構造」の嵌合部で嵌め合わされており、固定型20と可動型10が型閉めされることで、樹脂成形品を射出成形可能な金型キャビティ5が形成される。なお、図1中の符号8は、金型キャビティ5内に樹脂を射出する際に樹脂が流動するゲートを示す。
塗料注入機50(インジェクタ)は可動型10に配設されており、可動型10の金型キャビティ5に配設された塗料注入口51より金型キャビティ5内に塗料を注入することができるよう構成されている。また、塗料注入機50の塗料注入口51には、図示しないバルブが配設されており、このバルブは基材の射出成形時には閉じられている。このため、バルブは、金型本体30の金型キャビティ5内に射出された樹脂が塗料注入口51より塗料注入機50内に進入することを防止している。
また、塗料注入機50は、図示しない駆動装置によって駆動可能であり、その内部に供給された塗料を、金型キャビティ5内における樹脂成形品の被覆面に対応する部分に、所望の量だけ正確に注入することができるよう構成されている。なお、図1における塗料注入機50は、可動型10より塗料を注入するよう構成されているがこれに限るものではなく、金型キャビティ5内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ5の内壁面との間に生じた隙間部分に塗料を注入できるように構成されていればよい。従って、塗料注入機50は固定型20に配設されてもよい。また、一つの型内被覆成形用金型につき、複数台の塗料注入機が配設されていてもよい。
本実施形態の型内被覆成形用金型100の可動型10(雌型11)の、樹脂成形品の被覆面側に対応する周縁部(金型周縁部15)には、金型キャビティ5の全周にわたって溝部3が形成されている。このような溝部3を金型キャビティ5の全周にわたって形成することにより、金型キャビティ5内に射出及び充填された樹脂は、溝部3にも同時に充填されることになる。
次に、型内被覆成形用金型100を用いた型内被覆成形方法の詳細を、図1及び図7A〜図7Cを参照しつつ説明する。まず、図示しない射出成形機の型締装置によって金型本体30を型締めする。そして、基材である熱可塑性樹脂33を金型キャビティ5内に射出し、基材をある程度(金型本体を開いても樹脂成形品が変形しない程度)にまで冷却させる(図7A)。図7Aでは、金型キャビティ5及び溝部3に熱可塑性樹脂33が進入して固化した状態を示している。
基材の冷却後、図7Bに示すように金型本体30をわずかに開いた微小型開状態(例えば、型開き方向(図面左方向)に可動型10を1mm程度移動させた状態)として、金型キャビティ5内で成形した樹脂成形品と可動型10の内壁面との間に、塗料を注入するための空間を生じさせる。金型本体30をわずかに開くと、溝部3に充填された熱可塑性樹脂によって形成された突起部4は溝部3の外側に出て金型本体30内をわずかに移動する。金型キャビティ5内に充填された熱可塑性樹脂は固化して収縮するため、固化した熱可塑性樹脂と金型キャビティ5の内壁面との間にわずかな隙間が形成されるが、溝部3を出た突起部4は押し潰されつつ金型本体30内を移動するため、形成された隙間を埋めることとなる。
次に、図7Cに示すように、塗料を注入するための空間に、塗料注入機50を使用して塗料35を注入する。なお、塗料35としては熱硬化性のものを用いることが、設定した金型温度によって容易に硬化させることができるために好ましい。その後、可動型10を固定型20の方向(型閉め方向)に移動させ、金型本体30を再度閉じて型締めすることにより、隙間の中の塗料35を押し広げながら流動させ、金型キャビティ5内の隅々まで行きわたらせると同時に圧力をかけたままの状態とする。本実施形態の型内被覆成形用金型100を用いて被覆成形を行えば、図7Cに示すように、溝部3に充填されていた樹脂によって形成された突起部4が金型本体30内を移動するため、塗料35が漏れ出す隙間を突起部4が封止する。このため、塗料漏れの問題を防止することが可能である。
上述の工程により、塗料を金型キャビティ5内の隅々まで行きわたらせると同時に圧力をかけたままの状態で硬化させる。塗料35が硬化した後に金型本体30を開けば、樹脂成形品を取り出すことができる。本発明の型内被覆成形用金型では、溝部の形状を所定の形状としたことにより、形成される突起部を切断等することなく溝部の外に引き出し易く、より効果的に塗料漏れを防止することができる。また、特許文献2等で開示された型内被覆成形用金型における補助キャビティを必要としないため、樹脂成形品を金型本体から取り出した後、不要な成形部分を切削加工等によって除去する必要がない。
次に、本発明の第一の型内被覆成形用金型における溝部の形状の詳細を、図2及び図3を参照しつつ説明する。本実施形態の第一の型内被覆成形用金型の溝部3の幅(W)は0.3〜1mmであり、好ましくは0.3〜0.7mm、更に好ましくは0.3〜0.5mmである。溝部3の幅(W)が0.3mm未満であると、溝部3内への熱可塑性樹脂の充填が不十分となり、塗料漏れの防止が不十分となる場合がある。一方、溝部3の幅(W)が1mm超であると、得られる樹脂成形品に残る突起部が大きくなり、目立つために実用性の面で好ましくない。
溝部3の深さ(D)は好ましくは0.3〜1mmであり、より好ましくは0.3〜0.7mm、更に好ましくは0.4〜0.6mmである。溝部3の深さ(D)が0.3mm未満であると、塗料漏れの防止が不十分となる場合がある。一方、溝部3の深さ(D)が1mm超であると、形成される突起部が大きくなり過ぎてしまい、型開き時に溝部3から引き出すことが困難となり、突起部が切断される等して塗料漏れの防止が不十分となる場合がある。なお、溝部3の深さ(D)が0.3mm未満であっても、溝部3の幅(W)が0.3mm以上であれば、所期の効果を奏する。
金型内周面25と溝部3の型開き側内壁面27とのなす角度(θ)は、30〜70°であり、好ましくは35〜60°、更に好ましくは40〜50°である。θが30°未満であると、金型本体を大きく開かなければ溝部3から突起部が完全に引き出されず、塗料漏れの防止が不十分となる。一方、θが70°超であると、突起部が溝部3から引き出される際に切断される場合があり、塗料漏れの防止が不十分となる。従って、θが前記範囲内であると、突起部が切断され難く、効果的に塗料漏れを防止することが可能となる。
また、金型内周面25と溝部3の型閉め側内壁面22とのなす角度(θ)は、30〜150°であることが好ましい。θが前記数値範囲内であると、更に効果的に塗料漏れを防止することが可能となる。なお、図2及び図3においては、溝部3の断面形状を直角三角形としているが、本発明の第一の型内被覆成形用金型における溝部の断面形状は、前述のW、D、及びθ1が所定の数値範囲内であれば図2及び図3等に示す形状に限定されるものではない。従って、溝部の断面形状は台形等の形状であってもよく、溝部の最深部は必ずしも鋭角である必要はない。図19〜23は採用し得る溝部の形状の例である。
次に、本発明の第二の型内被覆成形用金型における溝部の形状の詳細を、図4及び図5を参照しつつ説明する。本実施形態の第二の型内被覆成形用金型の溝部13の幅(W)は0.3〜1mmであり、好ましくは0.3〜0.7mm、更に好ましくは0.3〜0.5mmである。溝部3の幅(W)が0.3mm未満であると、溝部13内への熱可塑性樹脂の充填が不十分となり、塗料漏れの防止が不十分となる場合がある。一方、溝部13の幅(W)が1mm超であると、得られる樹脂成形品に残る突起部が大きくなり、目立つために実用性の面で好ましくない。
溝部3の深さ(D)は好ましくは0.3〜1mmであり、より好ましくは0.3〜0.7mm、更に好ましくは0.4〜0.6mmである。溝部13の深さ(D)が0.3mm未満であると、塗料漏れの防止が不十分となる場合がある。一方、溝部13の深さ(D)が1mm超であると、形成される突起部が大きくなり過ぎてしまい、型開き時に溝部13から引き出すことが困難となり、突起部が切断される等して塗料漏れの防止が不十分となる場合がある。なお、溝部3の深さ(D)が0.3mm未満であっても、溝部3の幅(W)が0.3mm以上であれば、所期の効果を奏する。
金型内周面25と溝部13の型閉め側内壁面22とのなす角度(θ)は、30〜90°であることが好ましい。θが前記数値範囲内であると、更に効果的に塗料漏れを防止することが可能となる。
また、金型内周面25と溝部13の型開き側内壁面27との境界部分の形状が、曲率半径(r)が0.2〜1mm、好ましくは0.3〜0.7mm、更に好ましくは0.4〜0.5mmのR形状である。金型内周面25と溝部13の型開き側内壁面27との境界部分の形状をR形状とすることにより、前述の第一の型内被覆成形用金型と同様に、突起部が切断され難く、効果的に塗料漏れを防止することが可能となる。なお、図4及び図5においては、溝部13の最深部を鋭角に形成しているが、本発明の第二の型内被覆成形用金型における溝部の断面形状は、前述のW、D、及びrが所定の数値範囲内であれば図4及び図5等に示す形状に限定されるものではない。従って、溝部の最深部は必ずしも鋭角である必要はなく、適当な幅を有するように構成されていてもよい。
本発明の型内被覆成形用金型における溝部は、雄型と雌型のいずれかに形成されていればよい。但し、図8及び図9に示すように、金型本体が、雄型21と雌型11以外にも、更に溝部形成用型31を有するものであり、この溝部形成用型31と、雄型21及び/又は雌型11とが組み合わされることで溝部3,13が形成されるように金型本体を構成することも好ましい。溝部形成用型31を用いて溝部3,13を形成することによって、雄型や雌型に直接加工を施して溝部を形成する手間を簡略化できるとともに、溝部の形状の自由度が高まり、金型本体や樹脂成形品の設計上の制約が少なくなるといった利点がある。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図10に示すような、W=0.5mm、D=0.5mm、θ=45°、及びθ=90°の溝部を有する、直径200mm、厚み3mmの円盤状の金型を使用して、型内被覆成形を行った。なお、基材となる熱可塑性樹脂としてはABS樹脂(商品名「UT20B」、宇部サイコン株式会社製)を使用し、塗料としては、表1に示す成分組成のものを使用した。また、塗料注入時の型開き量は0.2mmとした。塗料注入後の型内圧を変化させて、塗料漏れが認められない最高圧力(MPa)を測定した。最高圧力(MPa)の測定結果を表2に示す。
(実施例2、3)
図11及び図12に示す形状の溝部を有する金型を使用したこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により型内被覆成形を行い、塗料漏れが認められない最高圧力(MPa)を測定した。なお、図11における溝部の曲率半径(r)は0.5mmである。最高圧力(MPa)の測定結果を表2に示す。
(比較例1〜6)
図12〜図18に示す形状の溝部を有する金型を使用したこと以外は、前述の実施例1と同様の操作により型内被覆成形を行い、塗料漏れが認められない最高圧力(MPa)を測定した。最高圧力(MPa)の測定結果を表2に示す。
Figure 0005158077
Figure 0005158077
(考察)
表2に示すように、実施例1〜3の型内被覆成形用金型を用いた場合には、比較例1〜3及び6の型内被覆成形用金型を用いた場合に比して、塗料漏れが認められない最高圧力(MPa)が高いことが明らかである。なお、比較例4及び5の型内被覆成形用金型を用いた場合には、その他の比較例の型内被覆成形用金型を用いた場合に比して、最高圧力値が高いことが判明した。但し、比較例4及び5の型内被覆成形用金型は補助キャビティ1を有するものであるため(図16及び図17参照)、得られた樹脂成形品は、補助キャビティ1に由来する不要な成形部分を有するものであった。このため、実施例1〜3の型内被覆成形用金型を用いて得た樹脂成形品と異なり、型から取り出した後に切削加工等して不要な成形部分を除去する必要があった。
本発明の型内被覆成形用金型は、特に、外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品(例えば、バンパー、ドアミラーカバー、フェンダー等)を製造するための金型として好適である。

Claims (7)

  1. 固定型である雄型及び可動型である雌型を有し、前記雄型と前記雌型が型閉めされて、被覆面を有する樹脂成形品を射出成形可能な金型キャビティがその内部に形成される、補助キャビティを持たない金型本体と、
    前記金型キャビティ内の、前記樹脂成形品の前記被覆面に対応する部分に塗料を注入可能な塗料注入機と、を備え、
    前記金型本体の、前記雄型と前記雌型が型閉めされる部分に隣接する金型キャビティの被覆面側の端部近傍である周縁部に、幅(W)が0.3〜1mmであり深さ(D)が0.3〜1mmである溝部が形成されており、
    前記金型本体の内周面と前記溝部の型開き側の内壁面とのなす角度(θ)が30〜70°である型内被覆成形用金型。
  2. 前記金型本体の内周面と前記溝部の型閉め側の内壁面とのなす角度(θ)が30〜150°である請求項1に記載の型内被覆成形用金型。
  3. 固定型である雄型及び可動型である雌型を有し、前記雄型と前記雌型が型閉めされて、被覆面を有する樹脂成形品を射出成形可能な金型キャビティがその内部に形成される、補助キャビティを持たない金型本体と、
    前記金型キャビティ内の、前記樹脂成形品の前記被覆面に対応する部分に塗料を注入可能な塗料注入機と、を備え、
    前記金型本体の、前記雄型と前記雌型が型閉めされる部分に隣接する金型キャビティの被覆面側の端部近傍である周縁部に、幅(W)が0.3〜1mmの溝部が形成されており、
    前記金型本体の内周面と前記溝部の型開き側の内壁面との境界部分の形状が、曲率半径(r)0.2〜1mmのR形状である型内被覆成形用金型。
  4. 前記溝部の深さ(D)が0.3〜1mmである請求項3に記載の型内被覆形成用金型。
  5. 前記金型本体の内周面と前記溝部の型閉め側の内壁面とのなす角度(θ)が30〜90°である請求項3または4に記載の型内被覆成形用金型。
  6. 前記金型本体が、溝部形成用型を更に有するものであり、
    前記雄型及び/又は前記雌型と、前記溝部形成用型と、が組み合わされることで前記溝部が形成される請求項1〜5のいずれか一項に記載の型内被覆成形用金型。
  7. 前記雄型又は前記雌型に前記溝部が形成されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の型内被覆成形用金型。
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