JP5036586B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents

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Description

本発明は感光性平版印刷版材料に関する。詳しくは、近赤外レーザー光による描画に適した感光性平版印刷版に関し、特にスクリーン線数が200線以上の高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷に適した感光性平版印刷版に関する。
近年、コンピューター上で作成したデジタルデータをもとにフィルム上に出力せずに直接印刷版上に出力するコンピュータートゥープレート(CTP)技術が開発され、出力機として種々のレーザーを搭載した各種プレートセッターとこれらに適合する感光性平版印刷版の開発が盛んに行われている。こうしたレーザー走査露光用光源として特に900nm以下の近赤外に発光する半導体レーザーが安定的に高出力で動作するため、好んで用いられている。
この様な900nm以下の近赤外領域に発光する半導体レーザーを利用する平版印刷版としては、例えばレーザー照射部において光熱変換色素の作用により高熱を発生させ、熱による画像形成方式を利用したネガ型平版印刷版として、特開平7−20629号公報(特許文献1)、特開平7−271029号公報(特許文献2)等が挙げられる。しかしながら、こうしたネガ型平版印刷版においては、露光後、感光層を加熱処理しレーザー照射部の化学変化を完結させる必要がある場合や、露光後の加熱処理を不要とするタイプであっても、高いエネルギーでの露光が必要で、露光時間が長くなり作業効率が悪くなるばかりか、レーザーの寿命の短命化が起こりコストの面からも問題であり、平版印刷版の高感度化が望まれている。対して、900nm以下の近赤外に発光する半導体レーザーに対して高感度な感光性平版印刷版としては、側鎖にビニル基が置換したフェニル基を有する重合体を使用する技術が特開2001−290271号公報(特許文献3)に、オニウム塩と光熱変換素子およびラジカル発生剤を使用する技術が特開平9−34110号公報(特許文献4)に、カチオン性吸収骨格とアニオン性吸収骨格を有するイオン性色素を使用する技術が特開2000−075474号公報(特許文献5)にそれぞれ開示される。しかしながらこの様な高感度の平版印刷版は、光量にリニアに依存し画像を形成するために、レーザー光で露光する場合、画像端部がレーザー光のエネルギー分布の形状に依存し、露光不足に伴う重合不十分な部分が形成されてしまう問題点を有していた。その為、画像端部のシャープネスが損なわれ、画質の低下を招くと共に、重合不十分な画像端部は、均一な現像処理が難しく、現像処理工程での画像の不均一化を招く結果となり、網点面積のばらつきを生じる原因となっていた。更に重合不十分な画像端部は、印刷での画像の変化を招き、耐刷性不良の原因にもなっていた。
上記レーザー光のエネルギー分布を小さくするために、レーザーのビーム径を絞り込む機械的対応がされているが、レーザーのビーム径は、レーザーの波長と結像用レンズの開口数で決まる回折限界までしか絞り込むことができず、この限界値はレーザーの波長に比例して小さくなる。従って近赤外領域に発光する半導体レーザーの様な長波長のレーザーによる画像形成は、短波長のレーザーでの画像形成と比較して、ビーム径を絞り込む事が困難な事から、機械的対応にも限界があるのが現状である。
また近年、上記CTP技術の開発と共にFMスクリーン印刷や高精細AMスクリーン印刷の要求が高まってきている。FM(Frequency Modulation)スクリーンとは、20μm程度の微小な網点を、スクリーン角度や線数に関係なく、ランダムに配置し、単位面積あたりの網点密度で濃度諧調を表現するものである。このFMスクリーン印刷物の特徴としては、印刷物の色の再現性が鮮やかに見える、干渉モアレが発生しない、なだらかな階調で中間調部でのトーンジャンプが発生しない、インキの使用量低減ができる、等が挙げられる。更に、AM(Amplitude Modulation)スクリーン印刷に於いても一般的に使用されている線数は1インチあたり175線以下であるが、近年これに対しても、印刷品質の向上が求められ、高精細の印刷が求められる様になってきている。一般的に200線以上のスクリーン線数を使用するものが高精細といわれている。高精細印刷物の特徴としては、画像の質感や細部の再現性向上等が挙げられる。
この様にCTP印刷は高品質な印刷が求められる様になり、それに伴い、感光性平版印刷版にもこれまで以上に高画質、高精細な画像再現性が求められる様になってきている。これに対して、露光するレーザーの発光波長の吸光度(Abs)を、0.4以下にする事で感度と画像再現性のバランスを取る技術が特開2006−66073号公報(特許文献6)に、ハレーション防止層として感光層とは別の層に露光するレーザー波長と同じ波長に吸収を持つ色素を添加し画質を向上する技術が特開2005−148212号公報(特許文献7)に開示されているが、共に耐刷性が不十分で、高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷に適した版材として十分ではなかった。
前記、ハレーション防止層への色素の添加とは異なり、単一層に増感色素以外に露光するレーザー波長と同等の波長に吸収を持つ色素を添加する技術として、減感色素の添加技術が特開2005−292409号公報(特許文献8)に、バンディング抑制剤の添加技術が特開2002−214776号公報(特許文献9)にそれぞれ開示されているが、これらの技術も高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷で、十分な耐刷性を確保する事ができず不十分であった。その他、当分野で従来から知られているフタロシアニン化合物の使用方法としては、主として増感色素としての添加と、視認性を得るための着色剤として添加の二種類である。例えば、増感色素としての使用方法としては、特開平9−134007号公報(特許文献10)や特開2002−72466号公報(特許文献11)に記載されている。また、視認性を得るための着色剤としては、例えば、特開2001−183822号公報(特許文献12)や特開2002−251019号公報(特許文献13)等に記載されている。
特開平7−20629号公報 特開平7−271029号公報 特開2001−290271号公報 特開平9−34110号公報 特開2000−075474号公報 特開2006−66073号公報 特開2005−148212号公報 特開2005−292409号公報 特開2002−214776号公報 特開平9−134007号公報 特開2002−72466号公報 特開2001−183822号公報 特開2002−251019号公報
従って、本発明の目的は、900nm以下の近赤外領域に発光するレーザーを使用する走査型露光装置で露光する感光性平版印刷版に於いて、高感度で、FMスクリーン印刷、高精細AMスクリーン印刷に好適な画質および優れた耐刷性を有する感光性平版印刷版を提供する事である。
本発明の上記目的は、以下の感光性平版印刷版により達成された。
1 支持体上に、重合性ポリマー、光重合開始剤、および該光重合開始剤を増感しうる750nm以上900nm未満に吸収極大を有する増感色素を含有する感光層を有する感光性平版印刷版に於いて、該感光層が、900nm以上に吸収極大を有するフタロシアニン化合物を含有する事を特徴とする感光性平版印刷版。
2 前記光重合開始剤が有機ホウ素塩である事を特徴とする前記1に記載の感光性平版印刷版。
3 前記重合性ポリマーがビニル基が置換したフェニル基を側鎖に有し且つカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として有するポリマーであることを特徴とする前記1または2に記載の感光性平版印刷版。
本発明によれば、900nm以下の近赤外領域に発光するレーザーを使用する走査型露光装置で露光する感光性平版印刷版に於いて、高感度で、FMスクリーン印刷、高精細AMスクリーン印刷に好適な画質および優れた耐刷性を有する感光性平版印刷版を提供する事ができる。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の特徴となる配合成分である900nm以上に吸収極大を有するフタロシアニン化合物について説明する。該フタロシアニン化合物とは、4つのイソインドールとそのそれぞれメソ位に位置する4つの窒素原子から構成される化合物で、下記一般式(1)で表される。そのフタロシアニン化合物の中で900nm以上に吸収極大を有するものが本発明に使用される。
Figure 0005036586
一般式(1)中、Y1からY16で示される置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ芳香族基、置換または無置換のアルキルカルボニル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアルコキシスルフォニル基、置換または無置換のアリールオキシスルフォニル基、置換または無置換のアルキルスルフォニル基、置換または無置換のアリールスルフォニル基、置換または無置換のN−アルキルアミノスルフォニル基、置換または無置換のN,N−ジアルキルアミノスルフォニル基、置換または無置換のN−アリールアミノスルフォニル基、置換または無置換のN,N−ジアリールアミノスルフォニル基、置換または無置換のN−アルキル−N−アリールアミノスルフォニル基、置換または無置換のアルキルスルフィニル基、置換または無置換のアリールスルフィニル基、隣り合う2個の基が一緒になり、N−アルキルイミド基、N−アリールイミド基、芳香環、ヘテロ芳香族環を形成しても良い。好ましい置換基としては、ベンゼン環を持つか複数の電子供与性基を有する置換基であり、例えば置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基である。
上記一般式中のMは金属、金属酸化物、金属ハロゲン化物または金属以外の原子を表し、金属以外の原子としては、例えば2個の水素原子が挙げられる。Mが2価の金属であるものとしては、例えば、Mg、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Pb、Rh、Pd、Pt、Mn、Sn等が挙げられ、3価または4価の金属誘導体としては、例えば、AlF、AlCl、AlBr、AlI、InCl、FeCl、MnOH、SiCl2、SnCl2、GeCl2、Si(OH)2、Sn(OH)2、Ge(OH)2、VO、TiO等が挙げられる。Mとしては、AlCl、Mg、Co、Ni、Cu、Zn、VO、TiOの化合物が好ましい。具体的には、例えば、富士フイルムイメージングカラーラント(株)製ProJET900NP、ProJET925NP、および山本化成(株)製YKR−3080、YKR−3081、YKR−3090等が挙げられる。
本発明のフタロシアニン化合物の吸収極大は、塗布液に使用する10質量%の重合性ポリマー10質量部に対して当該フタロシアニン化合物0.1質量部を溶解し、100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥膜厚が1μmになる様に塗布したサンプルの吸収を測定し、重合性ポリマーを単独で塗布した比較サンプルとの差によって求める事ができる。
本発明に使用されるフタロシアニン化合物の使用量については増感色素との組み合わせによって多少変化するが、概ね750nm以上900nm未満に吸収を有する増感色素に対して、1〜300質量%とする事が好ましい。
本発明に使用される重合性ポリマーとしては特に限定しないが、重合性二重結合を有する重合体が好ましく用いられる。側鎖に重合性二重結合を導入する方法としては特に制限されず、従来公知の種々の方法を用いることができる。例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ビニルアクリレート、ビニルメタクリレート、1−プロペニルアクリレート、1−プロペニルメタクリレート、β−フェニルビニルメタクリレート、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、α−クロロビニルアクリレート、α−クロロビニルメタクリレート、β−メトキシビニルアクリレート、β−メトキシビニルメタクリレート、ビニルチオアクリレート、ビニルチオメタクリレート等の重合性二重結合を有するモノマーを共重合成分とする重合性ポリマー等が挙げられる。更に好ましくは、ビニル基が置換したフェニル基を側鎖に有する重合性ポリマーとする事で、ビニル基が置換したフェニル基を側鎖に有することにより、発生するラジカルにより生成するスチリルラジカル同士の再結合により効果的に架橋を行うため、高感度な平版印刷版が得られる。しかし、高感度である反面、高精細AMスクリーンやFMスクリーン画像の製版を実施した際の画質がとりわけ問題となる。
側鎖にビニルフェニル基を有する重合体とは、該フェニル基が直接もしくは連結基を介して主鎖と結合したものであり、連結基としては特に限定されず、任意の基、原子またはそれらの複合した基が挙げられる。また、前記フェニル基はビニル基以外の置換可能な基もしくは原子で置換されていても良く、また、前記ビニル基はハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基等で置換されていても良い。上記した側鎖にビニルフェニル基を有する重合体とは、更に詳細には、下記一般式(2)で表される基を側鎖に有するものである。
Figure 0005036586
式中、Z11は連結基を表し、R11、R12およびR13は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基等であり、更にこれらの基は、アルキル基、アミノ基、アリール基、アルケニル基、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシ基等で置換されていても良い。R14は水素原子と置換可能な基または原子を表す。n11は0または1を表し、m11は0〜4の整数を表し、k11は1〜4の整数を表す。
上記一般式(2)について更に詳細に説明する。Z11の連結基としては、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−N(R15)−、−C(O)−O−、−C(R16)=N−、−C(O)−、スルホニル基、複素環基、および下記構造式で表される基等の単独もしくは2以上が複合した基が挙げられる。ここでR15およびR16は、水素原子、アルキル基、アリール基等を表す。更に、上記した連結基には、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等の置換基を有していても良い。
Figure 0005036586
上記複素環基としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、イソオキサゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、イソチアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズセレナゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の含窒素複素環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、更にこれらの複素環には置換基が結合していても良い。
上記一般式(2)で表される基の例を以下に示すが、これらの例に限定されるものではない。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
上記一般式(2)で表される基の中には好ましいものが存在する。即ち、R11およびR12が水素原子で、R13が水素原子もしくは炭素数4以下の低級アルキル基(メチル基、エチル基等)であるものが好ましい。更に、連結基Z11としては複素環を含むものが好ましく、k11は1または2であるものが好ましい。
上記の例で示されるような側鎖にビニルフェニル基を有する重合体に於ける側鎖にビニルフェニル基を有するモノマーの割合として、重合体全体の組成100質量%中に1質量%以上95質量%以下であることが好ましく、1質量%未満の割合ではその導入の効果が認められない場合がある。また、95質量%を超えて含まれる場合に於いては、平版印刷版に使用した際に重合体が現像液に溶出しない場合がある。
本発明の重合性ポリマーとしては、アルカリ性水溶液に可溶性を付与するために、カルボキシル基含有モノマーを共重合成分として含むことが好ましい。重合体中に於けるカルボキシル基含有モノマーの割合は5質量%以上99質量%以下であることが好ましく、5質量%未満の割合では共重合体がアルカリ水溶液に溶解しない場合がある。上記のカルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシスチレン等のような例が挙げられる。
本発明の感光層に用いられる重合性ポリマーとしては、カルボキシル基含有モノマー以外の他のモノマー成分が導入された多元共重合体を使用することも好ましく行うことができる。こうした場合に共重合体中に組み込むことができるモノマーとして、スチレン、4−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−アミノスチレン、クロロメチルスチレン、4−メトキシスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリールエステル或いはアルキルアリールエステル類、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸ポリプロピレングリコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有するメタクリル酸エステル類、メタクリル酸−2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−2−ジエチルアミノエチル等のアミノ基含有メタクリル酸エステル類、或いはアクリル酸エステルとしてこれら対応するメタクリル酸エステルと同様の例、或いは、リン酸基を有するモノマーとしてビニルホスホン酸等、或いは、アリルアミン、ジアリルアミン等のアミノ基含有モノマー類、或いは、ビニルスルホン酸およびその塩、アリルスルホン酸およびその塩、メタリルスルホン酸およびその塩、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩等のスルホン酸基を有するモノマー類、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等の含窒素複素環を有するモノマー類、或いは4級アンモニウム塩基を有するモノマーとして4−ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライドによる4級化物、N−ビニルイミダゾールのメチルクロライドによる4級化物、4−ビニルベンジルピリジニウムクロライド等、或いはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、またアクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシエチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド誘導体、更にはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フェニルマレイミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、またメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、その他、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート等各種モノマーを適宜共重合モノマーとして使用することができる。これらのモノマーの共重合体中に占める割合としては、先に述べた共重合体組成中に於けるカルボキシル基含有モノマーの好ましい割合が保たれている限りに於いて任意の割合で導入することができる。
本発明の重合性ポリマーの分子量については好ましい範囲が存在し、質量平均分子量で1万から100万の範囲であることが好ましく、更に1万から30万の範囲にあることが特に好ましい。
本発明の好ましい重合性ポリマーの例を下記に示す。式中、数字は共重合体トータル組成100質量%中に於ける各繰り返し単位の質量%を表す。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
本発明の感光層に使用される750nm以上900nm未満に吸収極大を有する増感色素は、該波長領域の光において光重合開始剤を増感するものであり、種々のカチオン性色素、アニオン性色素、および電荷を有しない中性の色素としてメロシアニン、クマリン、キサンテン、チオキサンテン、アゾ色素等が使用できる。これらの内で特に好ましい例は、カチオン色素としてのシアニン、カルボシアニン、へミシアニン、メチン、ポリメチン、トリアリールメタン、インドリン、アジン、チアジン、キサンテン、オキサジン、アクリジン、ローダミン、およびアザメチン色素から選ばれる色素である。これらのカチオン性色素との組み合わせに於いては特に高感度でかつ保存性に優れるために好ましく使用される。特に好ましい増感色素の例を下記に示す。尚、当該増感色素の吸収極大は、前述の900nm以上に吸収極大を有するフタロシアニン化合物の吸収極大と同様の方法により求める事ができる。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
感光層中に於ける750nm以上900nm未満に吸収極大を有する増感色素の割合については好ましい範囲が存在し、感光層全体を100質量部とした場合において該増感色素は0.01質量部から50質量部の範囲で含まれていることが好ましい。
本発明の光重合開始剤としては、公知の化合物を用いることができる。例えば、有機ホウ素塩、トリハロアルキル置換された化合物(例えばトリハロアルキル置換された含窒素複素環化合物としてs−トリアジン化合物およびオキサジアゾール誘導体、トリハロアルキルスルホニル化合物)、チタノセン化合物、ケトオキシム化合物、チオ化合物、有機過酸化物、オニウム塩(特開2003−114532号公報に記載のヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩)等が挙げられる。これらの光重合開始剤の中でも、特に高感度の平版印刷版が得られる点で、有機ホウ素塩、トリハロアルキル置換化合物が好ましく用いられる。更に好ましくは、有機ホウ素塩とトリハロアルキル置換化合物を組み合わせて用いることである。しかし、高感度であるが故に、高精細AMスクリーンやFMスクリーン画像の製版を実施した際、画質の問題が顕著に現れる。
有機ホウ素塩を構成する有機ホウ素アニオンは、下記一般式(3)で表される。
Figure 0005036586
式中、R21、R22、R23およびR24は各々同じであっても異なっていても良く、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基を表す。これらの内で、R21、R22、R23およびR24の内の1つがアルキル基であり、他の置換基がアリール基である場合が特に好ましい。
有機ホウ素塩を構成するカチオンとしては、アルカリ金属イオンおよびオニウム化合物が挙げられるが、好ましくは、オニウム塩であり、例えばテトラアルキルアンモニウム塩等のアンモニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等のスルホニウム塩、トリアリールアルキルホスホニウム塩等のホスホニウム塩が挙げられる。特に好ましい有機ホウ素塩の例を下記に示す。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
感光層中に於ける有機ホウ素塩の割合については好ましい範囲が存在し、感光層全体を100質量部とした場合において該有機ホウ素塩は0.1質量部から50質量部の範囲で含まれていることが好ましい。
上記トリハロアルキル置換化合物とは、具体的にはトリクロロメチル基、トリブロモメチル基等のトリハロアルキル基を分子内に少なくとも1個以上有する化合物であり、好ましい例としては、該トリハロアルキル基が含窒素複素環基に結合した化合物としてs−トリアジン誘導体およびオキサジアゾール誘導体が挙げられ、或いは、該トリハロアルキル基がスルホニル基を介して芳香族環或いは含窒素複素環に結合したトリハロアルキルスルホニル化合物が挙げられる。
トリハロアルキル置換した含窒素複素環化合物やトリハロアルキルスルホニル化合物の特に好ましい例を以下に示す。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
トリハロアルキル置換化合物を用いる場合に於いて、その感光層中に於ける好ましい範囲が存在し、感光層全体を100質量部とした場合において0.1質量部から50質量部の範囲で含まれることが好ましい。更に、これらは前述した有機ホウ素塩とともに感光層中に含まれている場合において特に感度が向上するため好ましく、この場合有機ホウ素塩に対する割合としては、有機ホウ素塩1質量部に対してトリハロアルキル置換化合物は0.1質量部から50質量部の範囲で含まれていることが好ましい。
本発明の感光層中に、重合性モノマーもしくはオリゴマーを含有する事は、好ましい形態の1つである。重合性モノマーもしくはオリゴマーを組み合わせることによって更に高感度が実現でき、また印刷性能に優れた感光性平版印刷版を得ることができる。かかるモノマーもしくはオリゴマーの分子量は1万以下で、好ましくは5000以下である。該化合物としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルフェニル基等の重合性二重結合を2個以上有する化合物が挙げられる。
重合性二重結合としてアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有する化合物としては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ピロガロールトリアクリレート等が挙げられる。
重合性二重結合としてビニルフェニル基を有する化合物は、代表的には下記一般式(4)で表される。
Figure 0005036586
式中、Z31は連結基を表し、R31、R32およびR33は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基等であり、更にこれらの基は、アルキル基、アミノ基、アリール基、アルケニル基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基等で置換されていても良い。R34は置換可能な基または原子を表す。m31は0〜4の整数を表し、k31は2以上の整数を表す。
上記一般式(4)について更に詳細に説明する。Z31の連結基としては、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−N(R35)−、−C(O)−O−、−C(R36)=N−、−C(O)−、スルホニル基、複素環基等の単独もしくは2以上が複合した基が挙げられる。ここでR35およびR36は、水素原子、アルキル基、アリール基等を表す。更に、上記した連結基には、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等の置換基を有していても良い。
上記複素環基としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、イソオキサゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、イソチアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズセレナゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の含窒素複素環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、これらには置換基が結合していても良い。
上記一般式(4)で表される化合物の中でも好ましい化合物が存在する。即ち、R31およびR32は水素原子でR33は水素原子もしくは炭素数4以下の低級アルキル基(メチル基、エチル基等)で、k31は2〜10の化合物が好ましい。以下に具体例を示すが、これらの例に限定されるものではない。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
上記したようなモノマーもしくはオリゴマーの含有量は、重合性ポリマーに対して1〜100質量%の範囲が好ましく、更に5〜50質量%の範囲が好ましい。
本発明の感光層には、重合性モノマーもしくはオリゴマーとして、上記したモノマーもしくはオリゴマーに加えて更に、ウレタン結合と重合性二重結合を有する化合物(以降、ウレタン化合物と称す)を含有することが好ましい。ウレタン化合物を含有することによって、非画像部の現像性が更に向上し、地汚れが改良される。
本発明に用いられるウレタン化合物は、分子内に下記一般式(5)で示されるウレタン結合を少なくとも1個有する。また、重合性二重結合としては、アクリロイル基やメタクリロイル基等が挙げられ、これらの重合性二重結合を2個以上有するのが好ましい。更に、ウレタン結合が2〜6個でかつ重合性二重結合が4〜10個有するウレタン化合物が好ましい。
Figure 0005036586
上記したウレタン化合物の具体例を以下に示す。
Figure 0005036586
Figure 0005036586
Figure 0005036586
本発明において、上記ウレタン化合物の含有量は、重合性ポリマーに対して5〜60質量%の範囲で含有するのが好ましく、特に10〜50質量%の範囲が好ましい。
本発明に使用される支持体については、例えばフィルムやポリエチレン被覆紙を使用しても良いが、より好ましい支持体は、研磨され、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム板である。ここでの、研磨され、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム板とは、一般に平版印刷版に使用されるアルミニウム支持体が使用される。一般に平版印刷版に使用されるアルミニウム支持体とは、印刷時における湿し水に対する濡れ(保水性)を良くするため、また感光層との密着を良くするため、その表面を粗面化することが行われる。この粗面化処理(いわゆるグレイニング)には、ボールグレイニング、ワイヤグレイニング、ブラシグレイニング等の機械的粗面化処理、塩化物、フッ化物等で化学的にアルミニウムを溶解することにより行う化学的粗面化処理、および電気化学的にアルミニウムを溶解することにより行う電解粗面化処理、およびこれらの方法を併用した粗面化方法が知られている。例えば特開昭48−28123号公報、特開昭53−123204号公報、特開昭54−146234号公報、特開昭55−25381公報、特開昭55−132294号公報、特開昭56−55291号公報、特開昭56−150593号公報、特開昭56−28893号公報、特開昭58−167196号公報、米国特許第2,344,510号明細書、米国特許第3,861,917号明細書、米国特許第4,301,229号明細書等がある。アルミ板の表面形状についても、米国特許第2,344,510号明細書は機械的粗面化と電解粗面化を行い重畳的に複合した砂目構造、米国特許第4,301,229号明細書はピット径の累積度数分布と中心線平均粗さ、米国特許第3,861,917号明細書は粗面の深さ、カナダ特許第955449号明細書は粗面の山の高さと直径、西ドイツ特許第1,813,443号明細書は粗面の高低差についてそれぞれ記載されている。この様な粗面化処理を行った後、硫酸、リン酸、硝酸或いはそれらの混合液等の電解液中で陽極酸化処理が施される。
本発明の現像液としては、pH8以上であれば、任意のアルカリ水溶液を使用することができる。アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、第2リン酸カリウム、第2リン酸アンモニウム、第3リン酸ナトリウム、第3リン酸カリウムおよび第3リン酸アンモニウム等の無機アルカリ剤や、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−t−ブチルエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、N−アミノエチルプロパノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリ剤、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムおよびケイ酸リチウムのようなアルカリ金属ケイ酸塩やケイ酸アンモニウム等が挙げられる。これらは、1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明に用いられる現像液にはその他の種々界面活性剤と併用することができ、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられる。これらの併用する界面活性剤は、現像液中に0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%の範囲で添加される。
本発明に用いられる現像液は使用時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は各成分が分離や析出を起こさない程度が適当であり、含有物にもよるが、通常、濃縮液:水=1:0〜1:10程度に濃縮する事ができる。また、容器としてはアルカリ性であることから、炭酸ガスを透過しない、しかも安全上輸送中に破損することのない材料を用いることが好ましく、通常ハードボトル、キュービテナー等の樹脂製容器が好ましく用いられる。
本発明の処理方法においては、露光後通常自動現像機で処理を行う。自動現像機は、一般に現像部と後処理部とからなり、印刷版を搬送する装置と、各処理液槽およびスプレー槽からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながら、ポンプで組み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像および後処理するものである。また、最近は現像液が満たされた現像槽中に液中ガイドロール等によって印刷版を浸漬搬送させて現像処理する方法が開発されており、この様な現像方法も本発明に好適に適用できる。この様な自動現像液においては、現像処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処理することができる。
この様な組成の現像液で現像処理された印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムやデンプン誘導体等を主成分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。本発明の印刷版の後処理はこれらの処理を種々組み合わせて用いることができ、例えば、現像→水洗→界面活性剤を含有するリンス液処理や現像→水洗→フィニッシャー液による処理がリンス液やフィニッシャー液の疲労が少なく好ましい。更にリンス液やフィニッシャー液を用いた向流多段処理も好ましい態様である。これらの後処理は、一般に現像部と後処理部とからなる自動現像機を用いて行われる。後処理液は、スプレーノズルから吹き付ける方法、処理液が満たされた処理槽中を搬送する方法が用いられる。また、現像後一定量の少量の水洗水を版面に供給して水洗し、その廃液を現像液原液の希釈水として再利用する方法も知られている。この様な自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間に応じてそれぞれの補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の後処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。この様な処理によって得られた平版印刷版は、オフセット印刷機に掛けられ、印刷に用いられる。
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、効果はもとより本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
重合性ポリマーの合成例として特開2000−290271号公報に記載した方法に従い、クロロメチルスチレンとビスムチオールを等モル反応させて得たモノマーとアクリル酸をトリエチルアミンで中和してエタノール中で重合を行い、重合終了後クロロメチルスチレンを反応させることにより合成した(P−1)を使用し下記感光性組成物を作製した後、ワイヤドクターコーターで厚みが0.30mmである砂目立て処理および陽極酸化処理を施したアルミ板上に乾燥膜厚が3μmになるよう塗設し、90℃の温風で乾燥させ、感光層が塗布されたサンプルを作製した。
サンプル内容は表1に記載する。
<感光性組成物>
重合性ポリマー(P−1)10質量%ジオキサン溶液 300質量部
光重合開始剤 (BC−5) 4質量部
(T−4) 2質量部
重合性モノマー(C−5) 15質量部
ウレタン化合物(C−11) 7質量部
増感色素 (S−33) 0.2質量部
溶媒 1,4−ジオキサン 70質量部
シクロヘキサノン 20質量部
添加化合物 表1記載 0.1質量部
Figure 0005036586
上記感光性組成物に使用した表1記載の添加化合物の吸収極大の測定は、感光性組成物に使用した10質量%の重合性ポリマー(P−1)10質量部に対してフタロシアニン化合物0.1質量部を溶解し、100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥膜厚が1μmになる様に塗布したサンプルの吸収を測定し、10質量%重合性ポリマー(P−1)を単独で塗布した比較サンプルとの差によって求め下記表2に記載した。尚、感光性組成物に使用した増感色素(S−33)の吸収極大についても同様にして測定した結果、830nmであった。
Figure 0005036586
上記の様にして作製したサンプルを830nm半導体レーザー搭載プレートセッター(大日本スクリーン製造(株)製、PlateRite8800Z)を使用して、解像度4000dpi/250線、AMスクリーン、レーザー照射エネルギー70mJ/cm2となる条件で50%網点パターンの露光を行った。露光後に下記現像液を使用して28℃の液温で15秒間現像処理し水洗後乾燥した。
<現像液>
N−エチルエタノールアミン 30質量部
リン酸(85質量%溶液) 10質量部
水酸化カリウム(48質量%溶液) 13質量部
アルキルナフタレンスルホン酸Na(35質量%溶液) 30質量部
ジエチレントリアミン5酢酸 1質量部
水で1000質量部に調整した。
現像処理後のサンプルについて、網点ドットのエッジ部のシャープさおよび均一性を観察し下記評価基準で画質の評価を行い、その結果を画質評価として、表3に示した。
○:画像のエッジ部がシャープで、濃淡のない均一な画像を形成している。
△:画像のエッジ部に若干の乱れが見られるが、濃淡のない均一な画像を形成している。
×:画像のエッジ部に凹凸が見られ、画像にも濃淡が見られ不均一な画像を形成している。
耐刷性の評価は、上記現像後のサンプルに下記処方のガム液を塗布し作製したものを用いた。
<ガム液>
リン酸1カリ 5質量部
アラビアガム 25質量部
デヒドロ酢酸 0.5質量部
EDTA2Na 1質量部
水で1000質量部に調整した。
印刷機は、スプリントS−226((株)小森コーポレーション製オフセット印刷機の商標)を使用し、版胴と版の間に0.1mmのゲージフィルムを挟み印刷時の圧力を高くした状態で使用し、ブランケットとしてK400((株)金陽社製)、インキとしてBEST ONE墨N((株)T&K TOKA製)、湿し水はアストロマークIII((株)日研化学研究所製)の0.5質量%水溶液を使用し、画像部が欠落し印刷ができなくなった枚数より、下記評価基準で評価した。その結果を耐刷性として表3に示した。
○:20万枚以上
△:15万枚以上〜20万枚未満
×:15万枚未満
Figure 0005036586
前記実施例1の製版条件を、830nm半導体レーザー搭載プレートセッター(CREO社製Trendsetter 800II Quantum)を使用して、解像度2400dpi、FMスクリーンStaccato20、レーザー照射エネルギー70mJ/cm2の条件とする以外は、実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同じ結果が得られた。
上記結果より、本発明の感光性平版印刷版は、900nm以下の近赤外領域に発光するレーザーを使用した走査露光装置で露光した際に、70mJ/cm2のエネルギーで十分な画像を形成することができる程高感度で、且つ優れた画質を有し、更に高精細AMスクリーン印刷およびFMスクリーン印刷に於いて、優れた耐刷性を有する感光性平版印刷版である事がわかる。

Claims (3)

  1. 支持体上に、重合性ポリマー、光重合開始剤、および該光重合開始剤を増感しうる750nm以上900nm未満に吸収極大を有する増感色素を含有する感光層を有する感光性平版印刷版に於いて、該感光層が900nm以上に吸収極大を有するフタロシアニン化合物を含有する事を特徴とする感光性平版印刷版。
  2. 前記光重合開始剤が有機ホウ素塩である事を特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版。
  3. 前記重合性ポリマーがビニル基が置換したフェニル基を側鎖に有し且つカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として有するポリマーであることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性平版印刷版。
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