JP5032031B2 - 接触プローブおよび形状測定装置 - Google Patents
接触プローブおよび形状測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5032031B2 JP5032031B2 JP2006027716A JP2006027716A JP5032031B2 JP 5032031 B2 JP5032031 B2 JP 5032031B2 JP 2006027716 A JP2006027716 A JP 2006027716A JP 2006027716 A JP2006027716 A JP 2006027716A JP 5032031 B2 JP5032031 B2 JP 5032031B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- contact
- probe
- measured
- unit
- contact portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Description
三次元測定機10は、接触プローブ11と、この接触プローブ11を被測定物表面に沿って三次元的に移動させる駆動機構12と、を備えている。接触プローブ11は、図22に示されるように、先端に接触部14を有するスタイラス13と、スタイラス13の基端を支持するセンサ本体部15と、を備えている。センサ本体部15は、スタイラス13をxp、yp、zp方向の一定の範囲内で変位可能に支持するとともにスタイラス13の変位量を検出する。
タッチ測定では、まず、駆動機構12によって接触プローブ11を移動させ、接触部14を被測定物表面の測定ポイントに当接させる。そして、接触部14を被測定物に押し込む方向に接触プローブ11を移動させていき、接触部14の変位として所定の押込量(基準押込量)が検出されたところで接触部14と被測定物表面との接触を検出する。接触部14と被測定物表面との接触を検出したところで、接触部14の座標をサンプリングして、被測定物表面の測定を実行する。接触部14の座標をサンプリングした後、タッチバック動作により接触プローブ11を被測定物から離間させ、あらためて接触部14を次の測定ポイントに当接させる。このようなタッチ測定を繰り返し実行して、被測定物表面を測定する。
このようにオーバートラベルが生じて所定量以上に接触部14を被測定物表面に押し込み過ぎると、スタイラス13に大きな負荷がかかることはもちろん、被測定物表面を損傷させるという問題が生じる。
そのため、接触式の測定において、高精度の測定を行うとともに被測定物表面への負荷を小さくすることが困難であった。
このような応力付与手段としては、多数の圧電素子の薄板を積層して構成されており、電圧の印加によって高さが変わる圧電アクチュエータであり、前記狭領域の下面に配設されており、前記狭領域を所定量だけ押し上げるものが採用できる。
あるいは、応力付与手段としては、前記狭領域の表裏面に伸縮量が異なる板材を貼設して構成され、電圧を印加することにより表裏からの応力によって前記狭領域を弾性変形させるバイモルフ型のアクチュエータとしてもよい。
例えば、タッチ測定では、接触部を所定量まで押し込んだところで接触を検知し、接触検知の後、すぐにタッチバックするが、接触プローブと被測定物を相対移動させる駆動機構には慣性が働くために、すぐにタッチバック動作を実行できずに、接触プローブを基準量以上に被測定物表面に押し込みすぎてしまう恐れがある。
特に、測定精度を向上させるために接触部を微小する場合には単位面積あたりの接触圧が大きくなるので被測定物表面を損傷する危険が高くなるが、本発明によれば、所定量以上に接触部を被測定物表面に押し込むことがないので、微小な接触部によって高精度に測定し、かつ、被測定物表面の損傷を防止することができる。
例えば、接触部を被測定物表面に沿って倣い移動させる際に、所定の周期で押込量を減少させるように測定子変位手段を駆動させて接触部を変位させる。倣い測定において押込量を一定にして倣い測定をすると、接触部と被測定物表面との摩擦によって測定子に歪みが溜まることになるが、測定子変位手段によって測定子を微小に変位させて押込量を小さくすることにより押込圧を減少させることができる。すると、測定子にたまる歪みエネルギーを周期的に開放することができる。
このような構成としては圧電素子を積層した圧電アクチュエータの他、磁歪アクチュエータ、静電アクチュエータ、超音波アクチュエータなどが例として挙げられる。
あるいは、このようなアクチュエータとしては、支持プレートの表裏面に伸縮量が制御可能な板材(あるいは薄膜)を貼設したバイモルフ型の構成であってもよい。
例えば、接触プローブを被測定物に対して相対移動させる駆動機構では慣性の影響を受けるので急停止することは難しいが、応力付与手段の応答が速いことにより接触部が規定量以上に押し込まれる前に被測定物表面から接触部を離間させることができる。
したがって、被測定物表面および測定子が損傷することを確実に防止することができる。
また、応力付与手段は、支持プレートの中心点を中心とする仮想円上に等間隔に配置されているので、測定子を異方性なく任意の方向に変位させることができる。
光シフト手段は、支持プレートに貼設され支持プレートとともに一体となって傾斜する反射ミラーにて構成することができる。
また、反射ミラーから光センサまでの距離が長ければ、光てこのレバー比が大きくなるので、測定子の微小変位を高感度に検出できる。
このように接触検知部によって接触部と被測定物表面との接触が検知されたときの駆動センサおよび検出センサの検出値がサンプリングされることにより被測定物表面の座標値が取得される。接触検知部にて接触部と被測定物表面との接触が検知されたところで次の測定ポイントに移るために駆動機構により接触プローブが被測定物表面からタッチバックされる。
ここで、接触検知部にて接触が検知されたところで、プローブ駆動制御部により測定子変位手段が駆動される。すると、測定子変位手段により接触部と被測定物表面との接触圧が減少する方向に向けて測定子が変位する。そして、駆動機構によるタッチバックの後、接触プローブが次の測定ポイントへ移動される。
ここで、接触部が被測定物表面に押し込まれて被測定物表面に押圧力を加えるところ、被測定物表面からの反力によって接触部は変位される。したがって、接触部の変位が(Δx、Δy、Δz)である場合、接触点における被測定物表面の法線方向のベクトルは(Δx、Δy、Δz)である。
この倣い測定にあたって、まず、プローブ加振制御部からの制御信号によって測定子変位手段が駆動され測定子が加振される。このとき、接触部の振動方向は被測定物表面の法線方向である。例えば、測定動作に先立って被測定物の輪郭データが予め設定入力されており、この輪郭データと倣い測定の測定経路とに基づいて各測定ポイントにおける被測定物表面の法線方向が予め算出され、この算出された法線方向に接触部が加振される。接触部が被測定物表面の法線方向に加振された状態で駆動機構により接触プローブが被測定物表面に沿って倣い移動される。すると、接触部が振動しているので、接触部が被測定物表面をタッピングしながら倣い移動する。接触部の振動を含めて接触部の変位は検出センサにて検出されているところ、接触部の振動の振幅が所定のレベルに抑えられたときに接触部と被測定物表面との接触を検知することが例として挙げられる。接触部の変位を検出センサで検出するとともに駆動機構の駆動量が駆動センサにて検出されることにより、測定データが得られる。この測定データに基づいて解析手段により被測定物の表面形状の解析が実行される。
従来は、接触部を被測定物表面に所定量押し込んだ状態で倣い測定を行っていたために、接触部と被測定物表面との間に働く摩擦力が測定子および被測定物表面を損傷するとう問題が生じていた。
この点、本発明によれば、接触部と被測定物表面との摩擦が小さくなるので、測定によって被測定物表面が損傷することがない。
接触部を三次元的に任意の方向で振動させる際に測定子の固有周波数を用いてしまうと、測定子が固有周波数で共鳴して、縦方向の振動も生じてしまうことになる。そのため、任意の方向に接触部を振動させて被測定物表面を正確にタッピングすることができなくなる。そこで、あらゆる方向の固有周波数を避けることにより、意図した方向にのみ接触部を振動させることができる。
(第1実施形態)
本発明の形状測定装置に係る第1実施形態について図1〜図15を参照して説明する。
第1実施形態として、接触プローブ300を用いた形状測定装置としての測定システム100を図1に示す。
図2は、測定システム100のブロック図である。
図3は、接触プローブ300の構成を示す斜視図である。
図4は、接触プローブ300を垂直方向に切断した横断面図である。
なお、以下の説明のために図4の紙面上下方向にz軸をとり、紙面左右方向にx軸をとり、紙面垂直方向にy軸をとる。
スタイラス311の基端がセンサ本体部400に取り付けられ、測定子310はセンサ本体部400から垂下する状態に支持されている。
なお、測定子310に変位がない基準状態においてスタイラス311の軸線に沿った方向を中心線方向Aと称する。
ハウジング部410の下端側には、開口を閉塞して内部への塵埃等の侵入を防止する可撓性のシート材412が配設されている。そして、このシート材412を挿通する状態で測定子310が配設されている。
ここで、図5は、支持プレート420の上面図である。
支持プレート420は、3本の切込み線422を有し、3本の切込み線422は支持プレート420の中心C1を点対称の中心として対称に設けられている。各切込み線422は、円弧部423と、直線部424と、を有し、略くの字状に曲がっている。そして、3本の切込み線422が支持プレート420の中心C1を取り巻いて配置され、一の切込み線422の円弧部423の内側に他の切込み線422の直線部424が位置する。切込み線422の部分において支持プレート420が上下変位可能となり、測定子310がこの支持プレート420の中心に取り付けられることにより測定子310が揺動可能に支持される。
反射ミラー431、照明光学系432および光センサ433は、中心線Aに沿って配列されている。
図3および図4中において、例えば、−x側に配設された光源432Aから周波数faで振幅変調された変調光Saが発射され、+x側に配設された光源432Bから周波数fbで振幅変調された変調光Sbが発射される。(ただし、fa≠fb)
図6は、光センサ433を受光面側から見た図である。
光センサ433は、x軸とy軸とに沿った分割線によって4分割されており、第1から第4受光部434〜437を備える。ここで、(+y、−x)の位置に配置される受光部を第1受光部434とし、(+y、+x)の位置に配置される第2受光部435とし、(−y、+x)の位置に配置される受光部を第3受光部436とし、(−y、−x)の位置に配置される受光部を第4受光部437とする。
アクチュエータ441〜443は、多数の圧電素子の薄板を積層して構成されており、電圧の印加によって高さが変わる。支持プレート420には3本の切込み線422が設けられ、一の切込み線422の円弧部423と他の切込み線422の直線部424との間で支持プレート420が変形するところ、各アクチュエータ441〜443は、円弧部423と直線部424とにて挟まれた狭領域の下面側に配設されている。支持プレート420の上面側から透視した図5を参照してアクチュエータの配設位置を説明すると、三つのアクチュエータ441〜443は、透視図(図5)において、支持プレート420の中心点C1を中心とする円の円周上に60度間隔で配設されている。
なお、60度位置のアクチュエータを第1アクチュエータ441、−60度位置のアクチュエータを第2アクチュエータ442、−180度位置のアクチュエータを第3アクチュエータ443と称する。
アクチュエータ441〜443に電圧が印加された際にはアクチュエータ441〜443のトップ部が前記狭領域を押し上げて支持プレート420を変形させる。すると、支持プレート420にて支持された測定子310の角度が変化する。アクチュエータ441〜443は三つ設けられているので、それぞれのアクチュエータ441〜443に印加する電圧を制御することにより、支持プレート420の面の角度を任意の角度に変化させることができる。すなわち、3つのアクチュエータ441〜443によってスタイラス311の角度を任意の角度に変化させることができる。
駆動センサ230による検出結果はモーションコントローラ500を経由してホストコンピュータ600に出力される。
なお、特に図示しないが、操作部110は、ジョイスティック111の傾き角などジョイスティック111の操作を検出する検出部を備え、検出部からの信号はモーションコントローラ500に出力される。
駆動カウンタ520は、詳細に図示しないが、Ym軸センサからの出力を計数するYm軸カウンタと、Xm軸センサからの出力を計数するXm軸カウンタと、Zm軸センサからの出力を計数するZm軸カウンタと、を備える。
計測された駆動機構220の駆動量は、ホストコンピュータ600に出力される。
図7は、プローブ信号処理部530の構成を示す図である。
プローブ信号処理部530は、各受光部434〜437から出力される受光信号から変調光Sa、Sbの信号をそれぞれ分離して取り出すバンドパスフィルタ部531と、変調光であるSa、Sbから元の信号であるfa、fbを復元する復調回路部532と、復調回路部532で復調された信号に基づいて接触部312の変位を算出する演算処理部533と、を備えている。
同様に、4つのバンドパスフィルタ部531に応じて、復調回路部532は4つ設けられ、各復調回路部532は、変調光Saから元の信号faを復調する復調回路532Aと、変調光Sbから元の信号fbを復調する復調回路532Bと、を備えている。
復調回路としては、例えば、ピークホールド回路や平滑化回路などが例として挙げられる。
駆動機構220によって接触プローブ300が移動して接触部312が被測定物表面Sの測定ポイントに当接するところ、駆動機構220によって所定の押込量まで接触プローブ300の移動が継続される。接触部312が被測定物表面Sに当接した状態から接触プローブ300をさらに被測定物表面Sに押し込んでいくと、接触部312が接触プローブ300のセンサ本体部400に対して変位することになる。このときの接触部312の変位量はプローブ信号処理部530によって算出される。
ここで、接触部312が被測定物表面Sに押し込まれて被測定物表面Sに押圧力を加えるところ、被測定物表面Sからの反力によって接触部312は変位される。
したがって、接触部312の変位が(Δx、Δy、Δz)である場合、接触点における被測定物表面Sの法線方向はベクトル(Δx、Δy、Δz)であり、法線ベクトルNは次の式で表される。
三つのアクチュエータ441〜443は支持プレート420の下面に配設されており、それぞれのアクチュエータ441〜443が支持プレート420の狭領域を所定量だけ押し上げることにより支持プレート420の傾斜が所定角度に変化する。
支持プレート420の傾斜角度が変化するとスタイラス311の角度が変化するので、接触部312が所定の方向に変位することになる。すなわち、分配量算出部542は、法線ベクトルNの方向に接触部312が変位したときの支持プレート420の傾斜角度を算出したのち、算出された傾斜角度まで支持プレート420を傾斜させるのに必要な各アクチュエータ441〜443の駆動量をそれぞれ算出する。算出された各アクチュエータ441〜443の駆動量はアクチュエータ駆動部543に出力される。
このとき、アクチュエータ駆動部543は、分配量算出部542にて算出された各駆動量に応じてそれぞれのアクチュエータ441〜443に所定電圧を印加する。
生成されたベクトル指令は、駆動制御部510に出力される。
また、移動ベクトル指令部630は、データサンプリングからの接触検知信号を受けて、次の測定ポイントに接触プローブ300を移動させる。
このとき、移動ベクトル指令部630は、接触部312を被測定物表面Sから離間させるタッチバック動作のベクトル指令を生成して接触部312を被測定物表面Sからタッチバックさせた後、続いて、接触プローブ300を次の測定ポイントに移動させるベクトル指令を生成する。
接触部312を所定の基準押込量だけ押し込んだ状態でデータをサンプリングしているところ、押込量および接触部312の半径分を被測定物表面Sの法線方向に補正することにより被測定物表面Sの位置が算出される。
まず、接触プローブ300の測定子310が変位する際の動作について図8〜図13を参照して説明する。
接触部312に−Z方向から+Z方向に向けて応力が作用すると、測定子310が+Z方向に押し上げられる。すると、支持プレート420の切込みにおいて支持プレート420が上下変位し、測定子310の+Z方向への変位を許容する。あるいは、3つのアクチュエータ441〜443が総て等量だけ支持部の狭領域を押し上げると、支持プレート420の中央部が+Z方向に変位して、支持プレート420の中央部とともに測定子310が+Z方向に変位する。
そして、測定子310とともに支持プレート420の中心が+Z方向に変位することにより、反射ミラー431が+Z方向に変位する。
図10は、接触部312が+X方向に変位(揺動)した状態を示す図である。
接触部312に−X方向から+X方向に向けて応力が作用すると、測定子310が+X方向に揺動する。このとき、支持プレート420の切込みにおいて支持プレート420が+X方向では上方へ変位し、−X方向では下方に変位して支持プレート420が弾性変形することにより測定子310のX方向への変位が許容される。あるいは、第1アクチュエータ441および第2アクチュエータ442が駆動して支持プレート420を押し上げると、支持プレート420の中央部のうち+X側が上方に変位して支持プレート420の中央が傾斜し、測定子310が+X方向に変位する。そして、支持プレート420の弾性変形に伴って反射ミラー431が傾斜して反射面が−X方向側へ傾斜する。
図12は、接触部312が+Y方向に変位した状態を示す図である。
接触部312に−Y方向から+Y方向に向けて応力が作用すると、測定子310が+Y方向に揺動する。このとき、支持プレート420の切込みにおいて支持プレート420が+Y方向では上方へ変位し、−Y方向では下方に変位して支持プレート420が弾性変形することにより測定子310の+Y方向への変位が許容される。あるいは、主として第1アクチュエータ441が駆動して支持プレート420を押し上げることにより、支持プレート420の+Y側が上方へ変位して支持プレート420の中央が傾斜し、測定子310が+Y方向へ変位する。そして、支持プレート420の弾性変形に伴って反射ミラー431が傾斜して反射面が−Y方向側へ傾斜する。
接触部312が3次元的に変位する際の支持プレート420の弾性変形にともなって反射ミラー431が上下動および傾斜する。すると、光源432A、Bから発射される光Sa、Sbが反射ミラー431にて反射され、光センサ433上における光Sa、Sbの入射点がそれぞれ変位する。このとき、光Saの変位(ΔXa、ΔYa)、光Sbの変位(ΔXb、ΔYb)について次の式が成り立つ。
反射ミラー431のZ方向への変位をdzとする。そして、反射ミラー431(あるいは接触部312)のx軸回りの回転角をθx、反射ミラー431(あるいは接触部312)のy軸回りの回転角をθyとする。
そして、反射ミラー431を所定量だけ上下動および傾斜させるのに必要な各アクチュエータ441〜443の駆動量は幾何学的に算出できるので、接触部312を(x、y、z)だけ変位させるのに必要な各アクチュエータ441〜443の駆動量を算出することができる。
まず、被測定物をタッチ測定するにあたり、ST100において、測定条件を入力する。例えばキーボード等の入力手段120によって測定条件を入力し、入力された条件はメモリ610に記憶される。測定条件としては、被測定物の形状データや、接触を検知するための基準押込量、および、測定ポイントなどが例として挙げられる。
移動ベクトル指令に基づいた駆動機構220の駆動により、接触プローブ300が測定ポイントに移動して、接触部312が測定ポイントに当接される(図15(B)参照)。そして、接触部312が測定ポイントに押し込まれていく(図15(C)参照)。
算出された接触部312の変位は、接触検知部550に出力される。
接触検知信号は、プローブ駆動制御部540および移動ベクトル指令部630に出力される。
データサンプリング部620にてサンプリングされたデータは、形状解析部640に送られる。
まず、ST150において、法線ベクトル算出部541により、接触点における被測定物表面Sの法線ベクトルが算出される。
法線ベクトルは式(1)によって算出される。
算出された法線ベクトルNは、分配量算出部542に出力される。
すなわち、接触部312を法線ベクトルNの方向へ移動させるために必要な各アクチュエータ441〜443の駆動量が算出される。算出された各アクチュエータ441〜443の駆動量は、アクチュエータ駆動部543に出力される。
支持プレート420の傾斜とともにスタイラス311の角度が変化し、接触部312が法線ベクトルNの方向に変位する。
また、ST200において、総ての測定ポイントが測定されていない場合(ST200:NO)、次の測定ポイントへの移動が開始される(ST220)。
そして、総ての測定ポイントについて測定が終了するまでST110〜ST200が繰り返し実行される。
(1)スタイラス変位手段440を備えているので、被測定物表面Sに当接した際の押圧力によって測定子310が変位することの他に、アクチュエータ441〜443の駆動によっても測定子310を変位させることができる。したがって、接触プローブ300と被測定物とを相対移動させる駆動機構220の動作に関係なく、スタイラス変位手段440により測定子310を被測定物表面Sから離間させる向きに変位させることができる。よって、被測定物表面Sに接触部312を過剰に押し込むことがないので、測定の対象となる被測定物の表面を損傷することがない。
次に、本発明の第2実施形態について図16、図17を参照して説明する。
第2実施形態の基本的構成は第1実施形態と同じであるが、第2実施形態においては倣い測定を行う点に違いがある。
図16は、第2実施形態の構成を示すブロック図である。
図16において、モーションコントローラ500は、プローブ加振制御部560を備え、ホストコンピュータ600は倣いベクトル指令部670を備えている。
このとき、接触部312は被測定物表面Sを倣い測定するところ、接触部312の振動方向は倣い測定の際に接触部312が被測定物表面Sに接触する接触点における被測定物表面Sの法線方向である。
ここで、接触検知部550は、所定の基準押込量だけ接触部312が押し込まれたときに接触部312と被測定物表面Sとの接触を検知するところ、プローブ加振制御部560による接触部312の振動の振幅は、基準押込量よりも大きい。
接触部312の振動周波数については、接触プローブ300を構成するあらゆる固有周波数を避けた振動周波数とする。
また、被測定物表面Sの法線方向は、メモリ610に設定入力された被測定物の輪郭データに基づいて形状解析部640によって算出され、プローブ加振制御部560に出力される。
図17は、接触プローブ300によって被測定物表面Sを倣い測定する様子を示す図である。
図17に示されるように、接触プローブ300が被測定物表面Sに沿って移動されていく。
なお、接触プローブ300を被測定物表面Sに沿って倣い移動させる倣いベクトルは倣いベクトル指令部670から駆動制御部510に出力され、倣いベクトル指令に基づいて駆動機構220が駆動制御される。
接触プローブ300が被測定物表面Sを倣い移動する際に、プローブ加振制御部560からの制御信号によって各アクチュエータ441〜443が駆動され測定子310が加振される。測定子310が加振されるところ、接触部312の振動方向は被測定物表面Sの法線方向である。すなわち、例えば、図17中の(B)においては、被測定物表面Sの法線方向がスタイラス311の軸方向であるので、測定子310はスタイラス311の軸方向に加振される。これに対して、例えば、図17中の(C)においては、被測定物表面Sが傾斜しており、被測定物表面Sの法線方向がスタイラス311に交差する方向であるが、被測定物表面Sの法線方向に接触部312が加振される。
(5)倣い測定にあたって接触部312が被測定物表面Sをタッピングするので、接触部312と被測定物表面Sとの接触時間が短くなり、接触部312と被測定物表面Sとの摩擦を極めて小さくすることができる。そして、接触部312と被測定物表面Sとの摩擦が小さくなるので、測定によって被測定物表面Sが損傷することがない。
例えば、上記第1実施形態においてスタイラス変位手段440は、支持プレート420とハウジング部410の下端縁との間に配設された三つのアクチュエータ441〜443である場合を例にして説明したが、例えば、図18および図19に示されるように、支持プレート420の表裏面に伸縮量が異なる板材(あるいは薄膜)を貼設したバイモルフ型の構成であってもよい。このようなバイモルフ型のアクチュエータ441〜443は、支持プレート420の表裏に膜状の素子444を蒸着することによって形成することができる。そして、図19に示されるように、表裏の膜素子444にぞれぞれ電圧を印加することにより表裏からの応力によって支持プレート420を弾性変形させることができる。
例えば、図20に示すように、図20(A)の状態で接触部312と被測定物表面Sとの接触を検知した後、図20(B)にて接触部312を被測定物表面Sから退避動作させるとき、接触部312が被測定物表面Sから離間するほど大きく接触部312を退避させずに、図20(C)に示されるように接触部312と被測定物表面Sとの接触が保たれる範囲内で接触部312を退避動作させてもよい。この場合でも、接触部312と被測定物表面Sとの接触圧は減少するので、測定子310および被測定物表面Sの損傷を防止することができる。
このように基準押込量よりも小さい振幅で接触部312を振動させると、接触部312は被測定物表面Sから離間することなく接触を保つことになるが、接触圧は周期的に減少するので、測定子310および被測定物表面Sへの負荷を軽減することができる。
ここで、測定子310が固有振動数で振動しているときに、アクチュエータ441〜443を駆動させて測定子310の振動を相殺させるようにすれば、測定子310の振動が抑制されて光センサ上の受光位置が安定する。その結果、測定子変位の検出精度が向上する。測定子310の振動を相殺するにあたっては、支持プレート420および測定子310の固有振動数であって測定子310の振動からわずかに位相をずらしたタイミングでアクチュエータ441〜443を駆動させることが例として挙げられる。
430…変位検出手段、431…反射ミラー、432A…光源、432B…光源、432…照明光学系、433…光センサ、434…第1受光部、435…第2受光部、436…第3受光部、437…第4受光部、440…スタイラス変位手段、441…第1アクチュエータ、442…第2アクチュエータ、443…第3アクチュエータ、444…素子、500…モーションコントローラ、510…駆動制御部、520…駆動カウンタ、530…プローブ信号処理部、531A…バンドパスフィルタ、531B…バンドパスフィルタ、531…バンドパスフィルタ部、532A…復調回路、532B…復調回路、532…復調回路部、533 演算処理部、540…プローブ駆動制御部、541…法線ベクトル算出部、542…分配量算出部、543…アクチュエータ駆動部、550…接触検知部、560…プローブ加振制御部、600…ホストコンピュータ、610…メモリ、620…データサンプリング部、630…移動ベクトル指令部、640…形状解析部、650…中央処理部、660…バス、670…倣いベクトル指令部。
Claims (7)
- 被測定物表面に当接する接触部を先端に有する測定子と、
前記測定子の変位を検出する検出センサと、
前記測定子の軸方向とは略直交して配置された弾性体のプレートであって前記測定子の基端側を支持する支持プレートと、
前記測定子を変位させる測定子変位手段と、を備え、
前記支持プレートには、直線上にない位置の3箇所以上に切込み線が設けられ、この切込み線と前記測定子の基端側が固定された部分との間に、前記測定子の基端側が固定された部分と他の部分とを連結する狭領域が形成され、
前記測定子変位手段は、前記狭領域に配置され、前記狭領域に応力を付与して、前記測定子の基端側が固定された部分の位置及び/又は角度を、前記他の部分に対して変化させ、前記測定子を任意の方向へ変位させる応力付与手段を備える
ことを特徴とする接触プローブ。 - 請求項1に記載の接触プローブにおいて、
前記応力付与手段は、多数の圧電素子の薄板を積層して構成されており、電圧の印加によって高さが変わる圧電アクチュエータであり、
前記圧電アクチュエータは、前記狭領域の下面に配設されており、前記狭領域を所定量だけ押し上げることを特徴とする接触プローブ。 - 請求項1に記載の接触プローブにおいて、
前記応力付与手段は、前記狭領域の表裏面に伸縮量が異なる板材を貼設して構成され、電圧を印加することにより表裏からの応力によって前記狭領域を弾性変形させるバイモルフ型のアクチュエータであることを特徴とする接触プローブ。 - 請求項1から請求項3の何れかに記載の接触プローブにおいて、
前記支持プレートは、前記測定子の軸線が通る点を中心点とする円形であり、
前記応力付与手段は、前記支持プレートの中心点を中心とする仮想円上において等間隔に配備されている
ことを特徴とする接触プローブ。 - 請求項1から請求項4の何れかに記載の接触プローブと、
前記接触プローブを被測定物に対して相対的に移動させて前記接触プローブを前記被測定物表面に対して当接または離間させる駆動機構と、
前記駆動機構の駆動量を検出する駆動センサと、
前記駆動機構および前記測定子変位手段を駆動制御する動作制御部と、
前記検出センサおよび前記駆動センサによる検出値に基づいて前記被測定物表面の形状を解析する解析手段と、を具備し、
前記動作制御部は、
前記被測定物表面に当接した前記接触部が前記被測定物表面から受ける測定圧によって生じる前記接触部の変位が予め設定された基準押込量に達したときに前記被測定物表面と前記接触部との接触を検知する接触検知部と、
前記接触検知部にて前記接触部と前記被測定物表面との接触が検知された際に前記測定子変位手段を駆動させて前記接触部と前記被測定物表面との接触圧が減少する方向に前記測定子を変位させるプローブ駆動制御部と、を備える
ことを特徴とする形状測定装置。 - 請求項5に記載の形状測定装置において、
前記プローブ駆動制御部は、
前記検出センサにて検出された接触部の変位に基づいて接触点における被測定物表面の法線方向を算出する法線ベクトル算出部と、
前記法線ベクトル算出部にて算出された法線ベクトルの向きに前記接触部を変位させるために必要な各応力付与手段の駆動量を算出する分配量算出部と、
前記分配量算出部にて算出された各応力付与手段の駆動量に応じて各応力付与手段を駆動させる応力付与駆動部と、を備える
ことを特徴とする形状測定装置。 - 請求項1から請求項4の何れかに記載の接触プローブと、
前記接触プローブを被測定物表面に沿って相対移動させる駆動機構と、
前記駆動機構の駆動量を検出する駆動センサと、
前記駆動機構および前記測定子変位手段を駆動制御する動作制御部と、
前記検出センサおよび前記駆動センサによる検出値に基づいて前記被測定物表面の形状を解析する解析手段と、を具備し、
前記動作制御部は、
前記測定子変位手段を駆動させて前記接触部を前記被測定物表面の法線方向に振動させるプローブ加振制御部を備える
ことを特徴とする形状測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006027716A JP5032031B2 (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 接触プローブおよび形状測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006027716A JP5032031B2 (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 接触プローブおよび形状測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007205998A JP2007205998A (ja) | 2007-08-16 |
JP5032031B2 true JP5032031B2 (ja) | 2012-09-26 |
Family
ID=38485577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006027716A Active JP5032031B2 (ja) | 2006-02-03 | 2006-02-03 | 接触プローブおよび形状測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5032031B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5297735B2 (ja) * | 2008-09-18 | 2013-09-25 | 国立大学法人東北大学 | 接触式変位センサ |
JP5209440B2 (ja) * | 2008-10-30 | 2013-06-12 | 独立行政法人理化学研究所 | 形状測定プローブ |
US9599983B2 (en) * | 2015-01-21 | 2017-03-21 | The Boeing Company | Systems, methods, and apparatus for automated predictive shimming for large structures |
JP7263088B2 (ja) | 2019-04-08 | 2023-04-24 | キヤノン株式会社 | インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07104154B2 (ja) * | 1987-04-22 | 1995-11-13 | 日立建機株式会社 | 任意形状物体の倣い制御装置 |
JP3323081B2 (ja) * | 1995-09-25 | 2002-09-09 | 株式会社ミツトヨ | タッチ信号プローブ |
JP3075981B2 (ja) * | 1996-04-05 | 2000-08-14 | 松下電器産業株式会社 | 形状測定装置 |
JP2003097938A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-03 | Ricoh Co Ltd | 制御装置、制御方法、形状測定装置及びロボット |
JP3961258B2 (ja) * | 2001-10-10 | 2007-08-22 | 株式会社ミツトヨ | タッチセンサ、および微細形状測定装置用プローブ |
JP2005037197A (ja) * | 2003-07-18 | 2005-02-10 | Ricoh Co Ltd | 接触式表面形状測定装置及び測定方法 |
-
2006
- 2006-02-03 JP JP2006027716A patent/JP5032031B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007205998A (ja) | 2007-08-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101923089B1 (ko) | 로봇의 교시방법 및 로봇 | |
KR101488059B1 (ko) | 탐침 검출 시스템 | |
JP4909548B2 (ja) | 表面形状測定装置 | |
CN113155080B (zh) | 扫描型探针显微镜 | |
JP5183989B2 (ja) | 形状測定装置 | |
JP2000199710A (ja) | タッチ信号プロ―ブの接触部位検出構造 | |
JP5032031B2 (ja) | 接触プローブおよび形状測定装置 | |
KR20170113160A (ko) | 주사형 프로브 현미경 및 그 프로브 접촉 검출 방법 | |
US20170102829A1 (en) | Input device | |
JP2017073128A (ja) | 空間入力装置 | |
JP2008096295A (ja) | 三次元センサおよび接触プローブ | |
US11163033B2 (en) | Ultrasonic measurement device and measurement method | |
JP5054318B2 (ja) | 変位センサ、形状測定装置 | |
US20200003800A1 (en) | Scanning probe microscope | |
JP3536013B2 (ja) | 表面形状測定方法 | |
US20130206556A1 (en) | Contactless switch structure | |
JP7190203B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡及びそのプローブ接触検出方法 | |
JP6452391B2 (ja) | レーザ測定装置、及び除振システム | |
JP2007232629A (ja) | レンズ形状測定装置 | |
JP6963338B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JP3127831U (ja) | プローブ | |
JP6921010B2 (ja) | 物理量センサ | |
JP7351778B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡及び設定方法 | |
JP4399053B2 (ja) | タッチ信号プローブの動作制御構造 | |
JP2008164558A (ja) | 表面形状測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070703 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070809 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090107 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110408 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110524 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110725 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110830 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111028 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120626 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120628 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5032031 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |