JP5022452B2 - 眼科装置 - Google Patents

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Description

本発明は、眼底カメラ等の眼科装置に関する。
従来の眼底カメラでは、撮影光学系の対物レンズと被検眼との距離(以下、ワーキングディスタンスと呼ぶ)及び位置合わせを行うアライメント視標と、撮影用カメラに被検眼の焦点を合わせるためのスプリット視標を有している。そして、観察用カメラで受光されたアライメント視標の光学像とスプリット視標の光学像とが、モニタに表示される。
検者は、モニタに表示されたアライメント視標を見ながら、ジョイスティック操作により、2つに分離しているアライメント視標の中心を一致させるアライメント調整操作を行う。また、スプリット視標を見ながら調整ノブを回し、上下のスプリット視標を合致させる合焦操作を行う。
しかし、アライメント調整操作および合焦操作を行う場合、検者は、眼底像を見ながらアライメント視標およびスプリット視標の状態を確認する必要があり、検者にはかなりの負担がかかる。
このような合焦操作における検者の負担を軽減するために、オートフォーカスを行う眼底カメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、アライメント調整操作における検者の負担を軽減するために、オートアライメントを行う眼底カメラも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7-227380号公報 特許3379592号
しかしながら、従来の眼底カメラでは、モニタ上に表示された観察用カメラで撮影したスプリット視標の光学像を用いて検者が合焦操作を行う。このため、スプリット視標の光学像がぼやけて視認しにくい場合、または、上下のスプリット視標のうちの1つのスプリット視標しか視認できない場合、熟練の検者であっても合焦操作が難しい、という問題があった。特に、例えば、被検眼が小瞳孔であって、1つのスプリット視標が被検眼瞳孔で遮られる場合には、架台を左右に微動させて、上下のスプリット視標を交互に被検眼の眼底に投影させる操作を行って、上下のスプリット視標が合致するように合焦操作行う必要があり、合焦操作が難しい。
また、特許文献1に記載の眼底カメラでは、スプリット視標の光学像を用いてオートフォーカス動作を行うため、スプリット視標の光学像がぼやけている場合、あるいは、上下のスプリット視標のうちの1つのスプリット視標しか検出できない場合、オートフォーカス動作が完了しない、という問題がある。
さらに、特許文献2に記載の眼底カメラでは、アライメント視標の光学像を用いてオートアライメント動作を行うため、アライメント視標の光学像がぼやけている場合、あるいは、2つのアライメント視標が1つしか検出できない場合、オートアライメント動作によるワーキングディスタンスや位置合わせが完了しない、という問題がある。加えて、特許文献2に記載の眼底カメラは、ワーキングディスタンスが適切でなく、2つのアライメント視標が分離した場合に、2つのアライメント視標を各々点滅させる機構が必要であり、装置の複雑化やコストアップを招くという問題があった。
本発明は、アライメント調整操作および合焦操作を行う際に用いる光学像の視標の表示状態にかかわらず、手動操作の場合には、アライメント調整操作や合焦操作を容易に行うことができ、自動動作の場合には、アライメント調整動作や合焦動作を確実に達成できる眼科装置を提供することを目的とする。
本発明では、被検眼の撮影対象部分を撮影する撮影光学系と、前記被検眼の照明を行う照明光学系と、前記撮影光学系を前記被検眼の前記撮影対象部分に合焦させるための光学像視標であるスプリット視標を投影するスプリット視標投影光学系と、前記被検眼に対する前記撮影光学系の位置合わせを行うための光学像視標であるアライメント視標を投影するアライメント視標投影光学系と、前記被検眼の前記撮影対象部分と前記スプリット視標および前記アライメント視標の光学像とをモニタ上に表示する観察光学系と、前記観察光学系が出力する観察映像信号を取り込み、前記観察映像信号中の前記スプリット視標および前記アライメント視標の少なくとも一方の位置を検出し、検出した該位置に基づいて前記モニタに擬似視標を表示する擬似視標表示処理部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の眼科装置にあっては、光学像視標と共に、擬似視標が観察モニタ上に表示される。これにより、手動操作の場合には、擬似視標を用いて従来と同様の操作手順でアライメント調整操作や合焦操作を行うことができる。また、表示される擬似視標は光学像視標より識別し易く、視標の視認性が高くなる。したがって、光学像視標を用いる場合に比べて、2つの視標を合致させる操作が容易となる。さらに、自動動作の場合には、視標光学像より識別しやすい擬似視標がモニタ上に表示されるため、光学像視標による位置検出性能に比べ、擬似視標による位置検出性能が高くなる。したがって、無散瞳眼底カメラに対する被検眼の位置合わせや合焦を速やかかつ確実に実施できる。
本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラ(眼科装置の一例)の外観図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラの架台部に設定された操作パネルの平面図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラの装置本体3に設定されたモニタ31に表示される各表示項目のイメージ例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラの装置本体3に内蔵された光学系の配置図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラの装置ベース1と架台部2と装置本体3とに内蔵された制御系の電気ブロック図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのボードコンピュータ316で実行されるオートフォーカス動作のフローチャートである。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのボードコンピュータ316で実行されるオートシュート動作(オートフォーカス動作のフローの繰り返しを含む)のフローチャートである。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのボードコンピュータ316のオートフォーカス動作中に、ステップS30で実行されるスプリット輝線SLの擬似表示処理のフローチャートである。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがOFFの場合の手動操作による眼底撮影動作の説明図で、中央に被検眼が映し出されたモニタ画面の一例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがOFFの場合の手動操作による眼底撮影動作の説明図で、合焦操作とアライメント操作が行われる前のモニタ画面の一例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがOFFの場合の手動操作による眼底撮影動作の説明図で、合焦操作とアライメント操作が行われた後のモニタ画面の一例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがOFFの場合の手動操作による眼底撮影動作の説明図で、撮影時の眼底のレビュー像が表示されたモニタ画面の一例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるスプリット輝線を用いた合焦動作の説明図である(オートON/OFFスイッチがONであり、擬似表示が選択されない場合)。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるスプリット輝線を用いた重心位置検出動作の説明図である(オートON/OFFスイッチがONであり、擬似表示が選択されない場合)。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおける擬似スプリット輝線の表示例である(オートON/OFFスイッチがONであり、擬似表示が選択され、光学像のスプリット輝線が2つ検出された場合)。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおける擬似スプリット輝線の表示例である(オートON/OFFスイッチがONであり、擬似表示が選択され、光学像のスプリット輝線が1つ検出された場合)。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおける合焦時の擬似スプリット輝線の表示例である(オートON/OFFスイッチがONであり、擬似表示が選択された場合)。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおける擬似スプリット輝線を用いた重心位置検出動作の説明図である(オートON/OFFスイッチがONであり、擬似表示が選択された場合)。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるアライメント輝点の表示例であり、()スケール内にアライメント輝点が存在しない表示例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるアライメント輝点の表示例であり、()スケール内にアライメント輝点が1つ存在する表示例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるアライメント輝点の表示例であり、()スケール内に2つのアライメント輝点が離れた位置で存在する表示例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるアライメント輝点の表示例であり、()スケール内に2つのアライメント輝点が近い位置で存在する表示例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるアライメント輝点の表示例であり、()スケール内で2つのアライメント輝点が合致して存在する表示例である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるオートアライメント動作でのアライメント輝点の検出領域の説明図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおけるオートアライメント動作でのアライメント輝点の位置検出の説明図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおいて、被検眼の瞳孔径が4mm以上で、2つのアライメント輝点が合致し、かつスプリット輝線が2つ映し出された画面の表示例である。 図18Aにおける瞳孔径とスプリット輝線の光路の関係図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおいて、被検眼の瞳孔径が4mm未満で、2つのアライメント輝点が合致し、かつスプリット輝線が1つ映し出された画面の表示例である。 図19Aにおける瞳孔径とスプリット輝線の光路の関係図である。 本発明の実施例1の無散瞳眼底カメラにおいて、小瞳孔判定時における照明光学系への小瞳孔絞り(水晶体絞り)と電気的マスクの挿入動作の説明図である。
符号の説明
1 装置ベース
2 架台部
2a 操作パネル
2b ジョイスティック
2c 撮影スイッチ
209 小瞳孔スイッチ
213 オートON/OFFスイッチ
218 擬似視標表示設定部
3 装置本体
3a 合焦ハンドル
3b ディスプレイ
31 モニタ
37 観察用CCDカメラ
309 ()スケール
310、310、AL アライメント輝点(アライメント視標)
311、311、SL スプリット輝線(スプリット視標)
311V、311V、SLV 擬似スプリット輝線(擬似スプリット視標)
313 小瞳孔絞り表示
315 本体PCB
316 ボードコンピュータ(擬似視標表示処理部、自動撮影制御部)
317 撮影データ入力PCB
318 DC電源PCB
319 キャプチャボード
324 アライメントモータ駆動位置検知センサ
325 クイックミラーモータ駆動位置検知センサ
326 オートフォーカスモータ(+)駆動位置検知センサ
327 オートフォーカスモータ(-)駆動位置検知センサ
330 アライメントモータ(アライメントアクチュエータ)
332 オートフォーカスモータ(オートフォーカスアクチュエータ)
333 小瞳孔絞り駆動ソレノイド
334 前眼部切換え駆動ソレノイド
335 反射棒駆動ソレノイド
4 顎受け
5 外部固視標
6 撮影用CCDカメラ(カメラ)
7 マウス/10キーボード
8 プリンタ
9 パーソナルコンピュータ
9a PC用モニタ
10 照明光学系
17a キセノンランプ
17b ハロゲンランプ
20 撮影光学系
30 観察光学系
40 アライメント視標投影光学系
41 アライメント視標用LED
50 内部固視標投影光学系
51 部固視標用LED
60 スプリット視標投影光学系
61 プリット視標用LED
AP 小瞳孔絞り
E 被検眼
Ef 眼底(撮影対象部分)
以下、本発明の眼科装置を実現する最良の実施形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、本実施例の構成を説明する。図1は、実施例1の無散瞳眼底カメラ(眼科装置の一例)を示す外観図である。ここで、無散瞳眼底カメラとは、散瞳薬を使わず暗室である程度散瞳させた後、眼底の観察を行ったり、フラッシュを当てて眼底写真をとる眼底カメラをいう。この無散瞳眼底カメラの長所は、検査後の視力的不自由が無く、検査が簡単なことにあり、眼科のみならず内科や健康診断でも使われている。短所は、散瞳薬を使った場合に比べて散瞳が不十分であるため、網膜の中央部分しか撮影できないことにある。このため、糖尿病性網膜症等による小瞳孔の場合は、検査が難しい。
実施例1の無散瞳眼底カメラは、図1に示すように、装置ベース1と、架台部2と、装置本体3と、顎受け4と、外部固視標5と、撮影用CCDカメラ6(カメラ)と、マウスおよび10キーボード7と、プリンタ8と、コンピュータ9と、ディスプレイ9aとを備えている。
装置ベース1は、図外の装置テーブルに水平に設置され、電源プラグや複数の接続端子が設けられている。この装置ベース1は、電源部、顎受けPCB、中継PCB等を内蔵する。なお、PCBは、Printed Circuit Boardの略であり、IC等が実装されたプリント基板のことをいう。
架台部2は、装置ベース1に対し左右方向、前後方向、上下方向に移動可能に設けられている。この架台部2の検者側の位置には、操作パネル2a、ジョイスティック2b、撮影スイッチ2c等が設けられている。
装置本体3は、架台部2の上部に一体的に設けられたものある。装置本体3の側部位置には、合焦ハンドル3aが設けられている。また、この装置本体3の検者側位置には、モニタ31(図5参照)の構成要素であるディスプレイ3b(例えば、6.5型カラー液晶ディスプレイ(LCD))が設けられている。なお、LCDとは、Liquid Crystal Displayの略である。
顎受け4は、装置ベース1に対し上下方向の位置が調整可能に設けられたもので、被検者の顎と額とに接し、被検眼の位置を固定させる。この顎受け4には、被検者の視線を固定するための外部固視標5が設けられている。
撮影用CCDカメラ6は、装置本体3の上部に取り付けられたもので、実施例1の無散瞳眼底カメラが持つオートシュート機能により、眼底のフラッシュ撮影を行う。この撮影用CCDカメラ6としては、市販のAPSサイズのデジタルカメラが用いられる。また、撮影用CCDカメラ6は、装置ベース1に内蔵した電源部から電源供給を受ける。
マウス及び10キーボード7と、プリンタ8と、コンピュータ9とは、装置ベース1に設けられた各接続端子にケーブルを介してそれぞれ接続される。また、コンピュータ9には、画面上で眼底観察を行うことができるディスプレイ9aが接続されている。
図2は、実施例1の無散瞳眼底カメラの架台部2に設定された操作パネル2aの平面図である。以下、操作パネル2aに設定された各スイッチ類について説明する。
架台部2に設定された操作パネル2aは、図2に示すように、ジョイスティック2bと、撮影スイッチ2cと、メニュースイッチ201と、スプリットスイッチ202と、撮影光量補正スイッチ203と、観察光量補正スイッチ204と、顎受け位置調整スイッチ205と、ID入力スイッチ206と、画像削除スイッチ207と、画像再生スイッチ208と、小瞳孔スイッチ209と、固視切換えスイッチ210、211、212と、オートON/OFFスイッチ213と、変倍スイッチ214と、擬似視標表示設定部218と、を備えている。
ジョイスティック2bは、手動によるアライメント操作時、装置ベース1に対し架台部2および装置本体3を左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)、前後方向(Z方向)に移動させる操作手段である。架台部2および装置本体3を左右方向と前後方向に動かす場合は、ジョイスティック2bを把持し、移動させたい左右方向や前後方向にジョイスティック2bを傾ける。このとき、架台前後検知スイッチ215と架台左右検知スイッチ216がオンとなる(図5参照)。また、架台部2および装置本体3を上下方向に動かす場合は、ジョイスティック2bの上部に設定された操作リングを右方向に回転(架台部2および装置本体3が上方向に移動)、または、左方向に回転(架台部2および装置本体3が下方向に移動)させる。
撮影スイッチ2cは、ジョイスティック2bの上端部に設けられた眼底の撮影シャッタースイッチである。検者が撮影スイッチ2cを押し込むことで、眼底の撮影が行われる。なお、撮影スイッチ2cは、撮影機能以外に、レビュー解除やパワーセーブ解除も行う。
メニュースイッチ201は、モニタ31におけるメニュー表示のON/OFFを行う。
スプリットスイッチ202は、スプリット視標のON/OFF、またはスプリット視標から固視標への切換えを行う。この視標の変更は、実施例1の無散瞳眼底カメラの初期設定メニューの“SPLIT SWITCH”項目で行われる。
撮影光量補正スイッチ203は、撮影光量の補正を行う。図2の左から、撮影光量のマイナス補正スイッチ、撮影光量のリセットスイッチ、撮影光量のプラス補正スイッチである。
観察光量補正スイッチ204は、観察光量の補正を行う。図2の左から、観察光量のマイナス補正スイッチ、観察光量のプラス補正スイッチである。
顎受け位置調整スイッチ205は、顎受け4の上下位置の調整を行う。図2の左から、顎受け下方向移動スイッチ、顎受け上方向移動スイッチである。
ID入力スイッチ206は、モニタ31の表示画面にID入力画面を表示するスイッチである。
画像削除スイッチ207は、レビューした撮影画像を削除する場合にONとするスイッチである。
画像再生スイッチ208は、スイッチをONにすることにより、撮影用CCDカメラ6で撮影された画像を再生し、モニタ31に表示する。画像再生スイッチ208がONの場合、固視切換えスイッチ210をONする毎に一枚前に撮影した画像を再生し、固視切換えスイッチ212をONする毎に一枚後に撮影した画像を再生する。画像再生スイッチ208をOFFにすると、モニタ31は観察画面に戻る。
小瞳孔スイッチ209は、スイッチをON/OFFすることにより、照明光学系への小瞳孔絞りAPの挿入、または照明光学系からの小瞳孔絞りAPの撤収を行う。小瞳孔スイッチ209は、オートON/OFFスイッチ213(後述)がONの場合にも独立して機能する。小瞳孔スイッチ209がONの場合は、モニタ31の画面上に◎が表示される。撮影モードをデジタル変倍連動モードに設定した場合、小瞳孔スイッチ209をON(照明光学系へ小瞳孔絞りAPを挿入)すると、撮影画角が30°でデータが保存される。また、この状態でプリントした場合は、撮影画角が30°で画像がプリントされる。撮影モードをデジタル変倍非連動モードに設定した場合、小瞳孔スイッチ209をON(照明光学系へ小瞳孔絞りAPを挿入)した際もデジタル変倍は行われず、撮影画角は45°のままとなる。なお、この小瞳孔スイッチ209は、モニタ31にメニュー画面やID入力画面が表示されている際は、選択カーソルを上方向に移動させるスイッチを兼用する。
固視切換えスイッチ210は、現在の内部固視標の点滅(点灯)位置の一つ前の点滅(点灯)位置に内部固視標を切り換える。なお、この固視切換えスイッチ210は、モニタ31にメニュー画面やID入力画面が表示されている際は、選択カーソルを左方向に移動させるスイッチを兼用する。
固視切換えスイッチ211は、現在の内部固視標の点滅(点灯)位置から最初の点滅(点灯)位置に内部固視標を切り換える。なお、この固視切換えスイッチ211は、プリントスイッチとエンタースイッチを兼用する。プリントスイッチとして機能する場合は、固視切換えスイッチ211をONにすると、モニタ31に表示された画像がプリントされる。メニュー設定にて自動プリント機能が設定されている場合と、プリント実行表示が観察画面に表示されている場合に、固視切換えスイッチ211をONにすると、プリント中止となる。エンタースイッチとして機能する場合、固視切換えスイッチ211をONにすると、メニュー画面やID入力画面において選択項目や文字の決定が行われる。
固視切換えスイッチ212は、現在の内部固視標の点滅(点灯)位置の一つ次の点滅(点灯)位置に内部固視標を切り換える。なお、この固視切換えスイッチ212は、モニタ31にメニュー画面やID入力画面が表示されている際は、選択カーソルを右方向に移動させるスイッチを兼用する。
オートON/OFFスイッチ213は、オートシュート機能またはオートフォーカス機能またはオート小瞳孔機能のON/OFFを行う。ここで、各機能の選択は、メニュー画面により行う。なお、このオートON/OFFスイッチ213は、モニタ31にメニュー画面やID入力画面が表示されている際は、選択カーソルを下方向に移動させるスイッチを兼用する。
変倍スイッチ214は、2変倍の眼底撮影を行うために、撮影画角を30°または45°に設定するスイッチである。
擬似視標表示設定部218は、モニタ31上に表示する擬似スプリット輝線SL3の表示状態、すなわち、擬似スプリット輝線SLをモニタ31上に表示しない状態、スプリット輝線SLの光学像と同レベルの大きさの擬似スプリット輝線SLVをモニタ31上に重畳表示する状態、スプリット輝線SLの光学像の2倍の大きさの擬似スプリット輝線SLVをモニタ31上に重畳表示する状態、を切り換えるスイッチである。
図3は、実施例1の無散瞳眼底カメラの装置本体3に設定されたモニタ31へ表示される表示画面のイメージ図である。以下、表示画面内の各表示項目について説明する。
実施例1の無散瞳眼底カメラの場合、図3に示すように、装置本体3の情報と、撮影用CCDカメラ6の情報とが、モニタ31へ表示される。眼底観察時、撮影画像のレビュー時、撮影画像の再生時、メニュー画面の表示時においては、表示項目は、患者ID表示301、撮影眼表示302、キセノン充電表示303、撮影光量補正表示304、撮影光量レベル表示305、AUTO表示306、撮影画角表示307、固視位置表示308、()スケール309、アライメント輝点AL(310、310)(アライメント視標)、スプリット輝線SL(311、311)(スプリット視標)、観察光量レベル表示312、小瞳孔絞り表示313、を含む。なお、スプリット輝線SL(311、311)としては、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)も含む。
患者ID表示301は、眼底画像を撮影する患者のIDを表示する。撮影眼表示302は、眼底撮影を行う眼(R、L)を表示する。キセノン充電表示303は、キセノンランプ(後述)の発光用電源の充電状態を示し、充電中は点滅し、充電完了で点灯する。撮影光量補正表示304は、パネルスイッチ217(図5参照)での撮影光量の補正量(+4〜-4)を表示する。撮影光量レベル表示305は、撮影光量(0.8ws〜45ws)を表示する。
AUTO表示306は、オートシュート、オートフォーカス、オート小瞳孔切換えのいずれかの機能がONになっている場合に表示される。画角表示307は、撮影される画角を表示する。例えば、デジタル変倍を小瞳孔絞り連動モードに設定した場合、照明光学系への小瞳孔絞り挿入時に30°を表示する。固視位置表示308は、選択されている固視位置を点滅させることにより、固視位置を表示する。
()スケール309は、アライメント輝点ALを合致させる位置として表示される。アライメント輝点AL(310、310)は、ワーキングディスタンスを合わせるための視標として表示される。スプリット輝線SL(311、311)は、被検者の視度を合わせるための視標として表示される。観察光量レベル表示312は、観察光量レベルを5段階にて表示する。小瞳孔絞り表示313は、照明光学系に小瞳孔絞りが挿入されている場合に◎を表示する。
図4は、実施例1の無散瞳眼底カメラの装置本体3に内蔵された光学系の配置図である。以下、無散瞳眼底カメラの光学系の配置構成を説明する。
装置本体3の内部には、図4に示すように、被検眼Eの眼底Efを照明するための照明光学系10と、眼底Efを撮影する撮影光学系20と、眼底Efを観察する観察光学系30と、被検眼Eに対する装置本体3の相対位置合わせを行うためのアライメント視標投影系40と、眼底Efに固視標を投影して被検眼Eを固視させるための内部固視標投影系50と、眼底Efに光学系の焦点合わせを行うためのスプリット視標投影系60と、が設けられている。
照明光学系10は、被検眼Eの眼底Efの観察時には赤外光により眼底Efを照明し、被検眼Eの眼底Efの撮影時には可視光により眼底Efを照明する、照明光学系である。この照明光学系10は、対物レンズ11、穴空きミラー12、リレーレンズ13、反射ミラー14、リレーレンズ15、被検眼Eの瞳孔と共役関係に保たれたリング開口16aを有するリング開口板16、眼底Efの撮影用光源としてのキセノンランプ17a、赤外フィルタ18、コンデンサレンズ19、眼底Efの観察用光源としてのハロゲンランプ17bを有している。また、穴空きミラー12は、被検眼Eと対物レンズ11との距離W(ワーキングディスタンス)が適正な距離に配置された場合、被検眼Eの角膜Cと共役関係となる位置に配置されている。
撮影光学系20は、照明光学系10により照明された眼底Efを静止画像として撮影するための光学系である。この撮影光学系20は、対物レンズ11、穴空きミラー12、合焦レンズ21、結像レンズ22、反射ミラー23、フィールドレンズ24、反射ミラー25、リレーレンズ26、撮影用CCDカメラ6のCCD6aを含む。
観察光学系30は、照明光学系10により照明された眼底Efを観察するための光学系であり、撮影光学系20の光路の途中からクイックリターンミラー33により分岐されて構成される。この観察光学系30は、反射ミラー35、リレーレンズ36、観察用CCDカメラ37のCCD37aを含む。
アライメント視標投影系40は、アライメント視標であるアライメント輝点ALを被検眼Eに向けて投影するためのものである。このアライメント視標投影系40は、アライメント視標用光源としてのLED41、LED41の光を導くライトガイド42、ライトガイド42からの光を反射して2孔絞り43に導く反射鏡44、リレーレンズ45、撮影光学系20上に位置する分岐用ハーフミラー46、穴空きミラー12、対物レンズ11を含む。2孔絞り43は、アライメント光束を分離して2つのアライメント輝点AL(310、310)を作り、被検眼Eに投影する。すなわち、ライトガイド42の射出端42aから出射されたアライメント光束は、反射鏡44により反射されて2孔絞り43に導かれる。2孔絞り43の孔部43a、43aを通ったアライメント光束は、リレーレンズ45に導かれる。リレーレンズ45を通過したアライメント光束は、ハーフミラー46により穴空きミラー12に向けて反射される。リレーレンズ45は、ライトガイド42の射出端42aから射出されたアライメント光束を、穴空きミラー12の孔部12aの中央位置Xに一旦中間結像する。孔部12aの中央位置Xに結像されたアライメント視標を形成する一対のアライメント輝点310、310は、対物レンズ11を介して被検眼Eの角膜Cに導かれる。
内部固視標投影系50は、被検眼Eの中心部とその周辺部を撮影光学系20の光軸上に誘導するための内部固視標を投影する光学系であり、観察光学系30の光路の途中から、赤外光を透過し可視光を反射する特性を有するダイクロイックミラー53により分岐されて配置されている。内部固視標投影系50は、内部固視標用光源としてのLED51、マスク板52、ダイクロイックミラー53を含む。LED51は、例えば、中央に配置された3個のLEDと、3個のLEDを中心として円周上に等間隔に配置された8個のLEDと、を有して構成される。
スプリット視標投影系60は、スプリット輝線SLの投影光学系であり、スプリット視標用光源としてのLED61、照明光学系10の光路中に設けられ、LED61からの光を反射する反射棒62を含む。反射棒62は、被検眼Eの眼底Efと光学的に共役関係の位置に挿脱可能に挿入されている(その詳細構成は、例えば、特許3696949号参照)。このスプリット視標投影系60は、反射棒62の反射ミラーと眼底Efとが常に光学的に共役関係となるように、観察光学系30及び撮影光学系20の合焦レンズ21のZ方向への移動と連動し、照明光学系10の光軸方向に移動するようになっている。反射棒62の反射ミラーと眼底Efとが共役関係になっていない場合、図3に示すように、スプリット輝線SLが左右方向に二つに分離して見える(311、311)。この左右方向に二つに分離して見えるスプリット輝線SL(311、311)を一つに揃えることにより、眼底Efの焦点合わせを行うことができる。
図5は、実施例1の無散瞳眼底カメラの装置ベース1と架台部2と装置本体3とに内蔵された制御系を示す電気ブロック図である。以下、無散瞳眼底カメラの制御系の構成を説明する。
装置ベース1は、図5に示すように、顎受けPCB101、顎受けDCモータ102、外部固指標用光源としてのLED103、交流電源供給プラグ104、ヒューズ105、交流電源供給スイッチ106、スイッチング電源107、インターフェースPCB108を含んでいる。そして、インターフェースPCB108は、テンキー用PS2コネクタ109、プリンタ用USBコネクタ110、マウス用USBコネクタ111、TOPCON社IMAGEnet用USBコネクタ112を含む。
前記架台部2は、図5に示すように、撮影スイッチ2c、メニュースイッチ201、スプリットスイッチ202、撮影光量補正スイッチ203、観察光量補正スイッチ204、顎受け位置調整スイッチ205、ID入力スイッチ206、小瞳孔スイッチ209、固視切換えスイッチ210、211、212、オートON/OFFスイッチ213、変倍スイッチ214、架台前後検知スイッチ215、架台左右検知スイッチ216、パネルスイッチ217を備えている。
装置本体3は、図5に示すように、撮影用CCDカメラ6、キセノンランプ17a、ハロゲンランプ17b、モニタ31、観察用CCDカメラ37、本体PCB315、ボードコンピュータ316、データ通信PCB317、DC電源PCB318、キャプチャボード319を備えている。なお、DC電源PCB318は、ハロゲンランプ制御部318a、キセノンランプ制御部318bを含む。
装置本体3は、図5に示すように、本体PCB315への情報入力手段として、瞬き検知PCB320、グリーンフィルタ検知スイッチ321、視度補正レンズ検知スイッチ322、ランプハウスカバー検知スイッチ323、アライメントモータ駆動位置検知センサ324、クイックミラーモータ駆動位置検知センサ325、オートフォーカスモータ(+)駆動位置検知センサ326、オートフォーカスモータ(-)駆動位置検知センサ327を備えている。
また、装置本体3は、図5に示すように、本体PCB315からの制御指令出力手段として、冷却ファン328、アライメントモータ330(アライメントアクチュエータ)、クイックミラーモータ331、オートフォーカスモータ332(オートフォーカスアクチュエータ)、小瞳孔絞り駆動ソレノイド333、前眼部切換え駆動ソレノイド334、反射棒駆動ソレノイド335、手元照明用光源としてのLED336、アライメント視標用光源としてのLED41、内部固指標用光源としてのLED51、スプリット視標用光源としてのLED61を備えている。
本体PCB315とボードコンピュータ316とは、シリアル通信によりデータ交換を行う。また、本体PCB315と撮影データ入力PCB317とは、双方向通信によりデータ交換を行う。また、ボードコンピュータ316と撮影データ入力PCB317、ボードコンピュータ316とインターフェースPCB108、撮影データ入力PCB317とインターフェースPCB108は、それぞれ双方向通信によりデータ交換を行う。
本体PCB315は、下記の機能を担う。
(1)センサおよびスイッチによる各種検知
本体PCB315は、各センサおよびスイッチに基づいて、瞬き検知、グリーンフィルタ検知、視度補正レンズ検知、ランプハウスカバー検知、アライメントモータ駆動位置検知、クイックミラーモータ駆動位置検知、オートフォーカスモータ駆動位置検知を行う。
(2)モータの駆動
本体PCB315は、アライメントモータ、クイックミラーモー、オートフォーカスモータの駆動制御を行う。
(3)駆動ソレノイドの駆動
本体PCB315は、小瞳孔絞り駆動ソレノイド333、前眼部切換え駆動ソレノイド334、反射棒駆動ソレノイド335の駆動制御を行う。
(4)LEDの点灯
本体PCB315は、手元照明用光源としてのLED336、アライメント視標用光源としてのLED41、内部固視標用光源としてのLED51、スプリット視標用光源としてのLED61の点灯、点滅を制御する。
(5)スイッチ信号の読み込み
本体PCB315は、架台部2からの各種スイッチ信号の読み込みを行う。
ボードコンピュータ316(シングルボードコンピュータ)は、下記の機能を担う。
(1)ダイレクトプリント機能
ボードコンピュータ316は、撮影用CCDカメラ6で撮影した画像をプリンタ8へ直接転送するダイレクトプリントを行う。撮影用CCDカメラ6の本体にもピクトブリッジ機能は実装されているが、印刷する際に撮影用CCDカメラ6の本体を操作する必要があり、操作手順が複雑になる。そこで、一連の撮影操作の中にプリントアウト機能を含めることにより、操作を簡略化する。
(2)オートフォーカス機能
ボードコンピュータ316は、観察用CCDカメラ37のCCD37aから得られる映像信号上のスプリット輝線SL(311、31)1の状態を解析し、観察用CCDカメラ37のオートフォーカス動作を行う。映像信号の解析をボードコンピュータ316において実行することにより、オートフォーカス専用コンピュータを使用することなくオートフォーカス動作を行うことができる。
(3)オートシュート機能(自動フラッシュ撮影機能)
ボードコンピュータ316は、観察用CCDカメラ37のCCD37aから得られる映像信号上のアライメント輝点AL(310、310)とスプリット輝線SL(311、311)の状態を解析し、自動フラッシュ撮影を行う。上記オートフォーカス機能と同様に、映像信号の解析をボードコンピュータ316において実行することにより、オートシュート専用コンピュータを使用することなくオートシュート動作を行うことができる。
(4)オート小瞳孔切換え機能
ボードコンピュータ316は、観察用CCDカメラ37のCCD37aから得られる映像信号上のスプリット輝線SL(311、311)の状態を解析し、非検眼が小瞳孔の場合、自動的に小瞳孔絞りを挿入するオート小瞳孔切換え動作を行う。上記オートフォーカス機能と同様に、映像信号の解析をボードコンピュータ316において実行することにより、オート小瞳孔切換え専用コンピュータを使用することなくオートシュート動作を行うことができる。
(5)モニタ表示機能
ボードコンピュータ316は、観察用CCDカメラ37の観察像及び撮影像を、モニタ31に表示する。
(6)擬似視標表示機能
ボードコンピュータ316は、光学像のスプリット視標の位置に、擬似スプリット視標を重畳表示する。また、光学像のアライメント視標の位置に、擬似アライメント視標を重畳表示する。
DC電源PCB318は、下記の機能を担う。
(1) DC電源PCB318は、ハロゲンランプ制御部318aにより、ハロゲンランプ17bの発光を制御する。
(2) DC電源PCB318は、キセノンランプ制御部318bにより、キセノンランプ17aの発光を制御する。
図6は、実施例1の無散瞳眼底カメラのボードコンピュータ316で実行されるオートフォーカス制御動作のフローチャートである。図7は、実施例1の無散瞳眼底カメラのボードコンピュータ316で実行されるオートシュート制御動作のフローチャートである(オートフォーカス制御動作の繰り返しを含む)。以下、自動撮影制御部の動作である図6、図7のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS1では、オートON/OFFスイッチ213がONであるか否かが判定される。オートON/OFFスイッチ213がONと判定された場合は、フローはステップS2へ移行する。一方、オートON/OFFスイッチ213がOFFと判定された場合は、フローはステップS1での判定を繰り返す。
ステップS2では、ステップS1での判定(オートON/OFFスイッチがONである判定)に続き、観察対象が前眼部から眼底に切り換わったか否かが判定される。観察対象が前眼部から眼底に切り換わったと判定された場合は、フローはステップS30へ移行する。一方、観察対象が前眼部のまま、あるいは、眼底のままと判定された場合は、フローはステップS1へ戻る。
ステップS30では、ステップS2での判定(観察対象が前眼部から眼底に切り換わったとの判定)に続き、図8に示すフローチャートにより、スプリット輝線SLの擬似表示処理が実行される。
ステップS3では、ステップS30での表示状態の選択(擬似視標表示設定部218による、スプリット輝線SLの擬似表示なしの選択)に続き、キャプチャボード319を介して、観察用CCDカメラ37のCCD37aから得られる眼底観察像が1フレーム分だけ取り込まれ、フローはステップS4へ移行する。
ステップS4では、ステップS3での眼底観察像の取り込みに続き、光学像のスプリット輝線SLによりオートフォーカスを行うために、スプリット輝線SLの重心位置を検出し、フローはステップS5へ移行する。ここで、スプリット輝線SLの重心位置の検出は、ステップS3で取り込まれた眼底観察像中のスプリット輝線SLの輝度分布特性において、輝度が閾値以上である領域の中心を重心位置とする。
ステップS5では、ステップS4でのスプリット輝線SLの重心位置の検出に続き、スプリット輝線SLの数が1以下か否かが判定される。スプリット輝線SLの数が1以下でない(2つ)と判定された場合は、フローはステップS6へ移行する。一方、スプリット輝線SLの数が1以下と判定された場合は、フローはステップS12へ移行する。ここで、スプリット輝線SLの数は、ステップS4で輝度分布特性を用いて検出した重心位置の数を用いる。
ステップS6では、ステップS5または後述するステップS15でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLの数が2つであるとの判定)に続き、2つのスプリット輝線SL(311、311)の重心位置の差が算出されてオートフォーカスモータ332の駆動位置が確定され、フローはステップS7へ移行する。ここで、左右のスプリット輝線SL(311、311)の上下の位置関係により、モータ駆動位置と共にモータ駆動方向も確定される。
ステップS7では、ステップS6でのモータ駆動位置の確定に続き、確定されたモータ駆動位置とモータ駆動方向で、オートフォーカスモータ332(合焦モータ)が駆動され、フローはステップS8へ移行する。
ステップS8では、ステップS7でのオートフォーカスモータ332の駆動に続き、キャプチャボード319を介して、観察用CCDカメラ37のCCD37aからの眼底観察像が1フレーム分だけ取り込まれる。そして、取り込まれた眼底観察像において2つのスプリット輝線SL(311、311)のズレが認識される場合、オートフォーカスモータ332を用いて2つのスプリット輝線SL(311、311)のズレが一致するように微調整が行われ、フローはステップS9へ移行する。
ステップS9では、ステップS8でのオートフォーカスの微調整に続き、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内であるか否かが判定される。2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内であると判定された場合は、フローはステップS10へ移行する。一方、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲外であると判定された場合は、フローはステップS3へ戻る。ここで、2つのスプリット輝線SL(311、311)の分離量が、例えば、±0.5D(スプリット分離量1/8)にある場合に、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内であると判定される。
ステップS10では、ステップS9でのスプリット輝線SLの位置の判定(2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内であるとの判定)に続き、現在のオートフォーカスモータ332のモータ駆動位置が記憶され、フローはステップS11へ移行する。
ステップS11では、ステップS10での現在のモータ駆動位置の記憶、あるいは、ステップS15でのスプリット輝線SLの数の判定(眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLの数が1つであるとの判定)に続き、オートフォーカス動作による合焦が完了したとし、フローは小瞳孔検知動作やオートシュート動作を開始するステップS16へ移行する。
ステップS12では、ステップS5でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLの数が1以下であるとの判定)に続き、スプリット輝線SLの数が1か0かの判定が行われる。スプリット輝線SLの数が1の場合には、フローはステップS13へ移行する。一方、スプリット輝線SLの数が0の場合には、フローは小瞳孔検知動作を開始するステップS16へ移行する。
ステップS13では、ステップS12でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLの数が1であるとの判定)に続き、スプリット輝線SLの重心位置と、予め設定されている合焦時の走査線の位置との差を算出し、フローはステップS14へ移行する。
ステップS14では、ステップS13での算出(スプリット輝線SLの重心位置と予め設定されている合焦時の走査線の位置の差の算出)に続き、算出した差に基づくモータ駆動位置とモータ駆動方向とにより、オートフォーカスモータ332(合焦モータ)を駆動し、フローはステップS15へ移行する。ここで、モータ駆動方向は、左右のスプリット輝線SLのうち、どちらのスプリット輝線SLが検知されたか否かにより確定される。
ステップS15では、ステップS14での合焦モータの駆動に続き、再度、眼底観察像が1フレーム分だけ取り込まれ、眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLの数が判定される。スプリット輝線SLの数が2つと判定された場合は、フローはステップS6へ移行する。一方、スプリット輝線SLの数が1つと判定された場合は、フローはステップS11へ移行する。
ステップS16では、ステップS11での合焦完了、または、ステップS12でのスプリット輝線SLの数の判定(眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLの数が1か0かの判定)、あるいは、後述するステップS27でのアライメント輝点ALの合致判定(2つのアライメント輝点ALが合致していないとの判定)に続き、観察用CCDカメラ37のCCD37aから得られる眼底観察像が取り込まれ、取り込まれた眼底観察像から2つのアライメント輝点ALの重心位置が検出され、フローはステップS17へ移行する。ここで、アライメント輝点ALの重心位置検出は、スプリット輝線SLと同様に、取り込まれた眼底観察像中のアライメント輝点ALの輝度分布特性において、輝度が閾値以上である領域の中心を重心位置として検出する。
ステップS17では、ステップS16での2つのアライメント輝点ALの重心位置の検出に続き、眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLが1つ以下であるか否かが判定される。スプリット輝線SLが1つ以下(1つまたは0)と判定された場合は、フローはステップS18へ移行する。一方、スプリット輝線311、311が2つと判定された場合は、フローはステップS25へ移行する。
ステップS18では、ステップS17でのスプリット輝線SLの数の判定(眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLが1つ以下であるとの判定)に続き、眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLが1つ、あるいは、0のいずれかであるかが判定される。スプリット輝線SLが1つであると判定された場合は、フローはステップS19へ移行する。一方、スプリット輝線SLが0であると判定された場合は、フローはステップS21へ移行する。
ステップS19では、ステップS18でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLが1つであるとの判定)に続き、2つのアライメント輝点AL(310、310)が規定の位置、すなわち、()スケール309の内側に存在するか否かが判定される。2つのアライメント輝点AL(310、310)が ()スケール309の内側に存在すると判定された場合は、フローはステップS20へ移行する。一方、2つのアライメント輝点AL(310、310)が ()スケール309の外側に存在すると判定された場合は、フローはステップS3へ戻る。
ステップS20では、ステップS19での判定(2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309内に存在するとの判定)に続き、照明光学系に小瞳孔絞り(水晶体絞り)APが挿入され、フローはステップS25へ移行する。すなわち、眼底観察像にて認識されるスプリット輝線SLが1つであることにより、被検眼が小瞳孔であると判定され、許容範囲のアライメント調整が行われていることを条件として、自動的に照明光学系に小瞳孔絞りAPが挿入される。例えば、高変倍時(画角30°)に、照明光学系に小瞳孔絞りAPが挿入され、φ3.3mmの瞳径まで撮影できるようにする。なお、高変倍時に小瞳孔絞りAPが挿入される際は、フレアー対策として後述する電気的マスクが設定される。
ステップS21では、ステップS18でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLが1つであるとの判定)に続き、ステップS20と同様に、照明光学系に小瞳孔絞りAPが挿入され、フローはステップS22へ移行する。
ステップS22では、ステップS21での小瞳孔絞りAPの挿入に続き、撮影眼が右眼であるか左眼であるかが判定される。撮影眼が左眼であると判定された場合には、フローはステップS23へ移行する。一方、撮影眼が右眼であると判定された場合には、フローはステップS24へ移行する。
ステップS23では、ステップS22での撮影眼が左眼であるとの判定に続き、左眼画像内にスプリット輝線SLが1つでも入るように、検者に対してアライメントを変更する誘導指示を表示し、フローはステップS3へ移行する。ここで、誘導指示の表示は、()スケール309を被検者の左眼画像上で0.5mm相当分ずらすことにより行う。
ステップS24では、ステップS22での撮影眼が右眼であるとの判定に続き、右眼画像内にスプリット輝線SLが1つでも入るように、検者に対してアライメントを変更する誘導指示を表示し、フローはステップS3へ移行する。ここで、誘導指示の表示は、()スケール309を被検者の右眼画像上で0.5mm相当分ずらすことにより行う。
ステップS25では、ステップS17でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLが2つであるとの判定)、または、ステップS20での照明光学系への小瞳孔絞りAPの挿入に続き、2つのアライメント輝点ALの重心位置の差が算出され、算出された重心位置の差に基づいてアライメントモータ330によるモータ駆動位置が確定され、フローはステップS26へ移行する。ここで、2つのアライメント輝点AL(310、310)の()スケール309に対する位置関係により、モータ駆動位置と共にモータ駆動方向(上下、左右、前後)も確定される。
ステップS26では、ステップS25でのモータ駆動位置の確定に続き、確定されたモータ駆動位置とモータ駆動方向でアライメントモータ330が駆動され、フローはステップS27へ移行する。
ステップS27では、ステップS26でのアライメントモータ330の駆動に続き、2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309内で合致しているか否かが判定される。2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309内で合致していると判定された場合には、フローはステップS28へ移行する。一方、2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309内で合致していないと判定された場合には、フローはステップS16へ戻る。ここで、2つのアライメント輝点AL(310、310)の合致判定は、例えば、2つのアライメント輝点AL(310、310)の重心位置の差が所定量(例えば0.3mm)以下である場合、あるいは、輝点分離量が所定量(例えば1/6)以内である場合に、2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致していると判定される。
ステップS28では、ステップS27でのアライメント輝点ALの合致判定に続き、スプリット輝線SLの状態の最終確認が終了したか否かが判定される。スプリット輝線SLの状態の最終確認が終了と判定された場合には、フローはステップS29へ移行する。一方、スプリット輝線SLの状態の最終確認が終了していないと判定された場合には、フローはステップS3へ戻る。ここで、スプリット輝線SLの状態の最終確認は、ステップS9と同様に、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内である場合は、スプリット輝線SLの状態の最終確認が終了と判定され、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲外である場合は、スプリット輝線SLの状態の最終確認が終了していないと判定される。
ステップS29では、ステップS28での2つのスプリット輝線SLの状態の最終確認が終了したとの判定に続き、オートシュート機能による眼底撮影動作を行い、すなわち、自動的にキセノンランプ17aを発光させながら撮影用CCDカメラ(カメラ)6のシャッターが切られ、フローはスタートへ戻る。
図8は、実施例1の無散瞳眼底カメラのボードコンピュータ316がオートフォーカス制御動作中に、ステップS30で実行されるスプリット輝線SLの擬似表示処理のフローチャートである(擬似表示処理手段)。
ステップS301では、擬似視標表示設定部218により、擬似表示を「表示しない」が選択されているか、擬似表示を「表示する」または「大きさ2倍」が選択されているかが判定される。「表示しない」が選択されている場合には、フローは図6のステップS3へ移行する。一方、「表示する」または「大きさ2倍」が選択されている場合には、フローはステップS302へ移行する。
ステップS302では、ステップS300での擬似視標表示設定部218の選択判定(擬似視標表示設定部218により、「表示する」または「大きさ2倍」が選択されているとの判定)に続き、キャプチャボード319を介して、観察用CCDカメラ37のCCD37aから得られる眼底観察像が1フレーム分だけ取り込まれ、フローはステップS303へ移行する。
ステップS303では、ステップS302での眼底観察像の取り込みに続き、スプリット輝線SLの重心位置を検出し、フローはステップS304へ移行する。ここで、スプリット輝線SLの重心位置検出は、取り込まれた眼底観察像中のスプリット輝線SLの輝度分布特性において、輝度が閾値以上である領域の中心を重心位置として検出する。
ステップS304では、ステップS303でのスプリット輝線SLの重心位置検出に続き、スプリット輝線SLの数が1つ以下か否かが判定される。スプリット輝線SLの数が2つであると判定された場合は、フローはステップS305へ移行する。一方、スプリット輝線SLの数が1つ以下と判定された場合は、フローはステップS308へ移行する。ここで、スプリット輝線SLの数の判定は、ステップS303で輝度分布特性を用いて検出した重心位置の数を用いる。
ステップS305では、ステップS304でのスプリット輝線SLの数の判定(スプリット輝線SLが2つとの判定)に続き、擬似視標表示設定部218により「大きさ2倍」が選択されているか否かが判定される。擬似視標表示設定部218により「表示する」が選択されている場合には、フローはステップS306へ移行する。一方、擬似視標表示設定部218により「大きさ2倍」が選択されている場合には、フローはステップS307へ移行する。
ステップS306では、ステップS305での「表示する」が選択されているとの判定に続き、ステップS303にて検出されたスプリット輝線SL(311、311)の位置に、スプリット輝線SL(311、311)と同じ大きさの形状、あるいは、少し大きな相似形状の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)を重畳表示し、フローはステップS312へ移行する。ここで、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の色調は黄色とする。
ステップS307では、ステップS305での「大きさ2倍」が選択されているとの判定に続き、ステップS303にて検出されたスプリット輝線SL(311、311)の位置に、スプリット輝線SL(311、311)の2倍の大きさの相似形状の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)を重畳表示し、フローはステップS312へ移行する。例えば、スプリット輝線SL(311、311)を8画素幅とすると、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)は16画素幅とする。なお、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の色調は黄色とする。
ステップS308では、ステップS304でのスプリット輝線SLの数が1つ以下との判定に続き、スプリット輝線SLの数が1か0かが判定される。スプリット輝線SLの数が1であると判定された場合は、フローはステップS309へ移行する。一方、スプリット輝線SLの数が0と判定された場合は、フローは図7のステップS16へ移行する。
ステップS309では、ステップS308でのスプリット輝線SLの数が1つとの判定に続き、擬似視標表示設定部218により「大きさ2倍」が選択されているか否かが判定される。擬似視標表示設定部218により「表示する」が選択されている場合には、フローはステップS310へ移行する。一方、擬似視標表示設定部218により「大きさ2倍」が選択されている場合には、フローはステップS311へ移行する。
ステップS310では、ステップS309での「表示する」が選択されているとの判定に続き、ステップS303にて検出された1つのスプリット輝線SL(311)の位置と、推定した他方の1つのスプリット輝線SL(311’)の位置とに、スプリット輝線SL(311、311’)と同じ大きさの形状、あるいは、少し大きな相似形状による擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)を重畳表示し、フローはステップS312へ移行する。ここで、他方の1つのスプリット輝線SL(311’)の位置は、予め設定されたスプリット輝線SLの合焦位置における2つのスプリット輝線SL(311、311)の対称軸と、検出された1つのスプリット輝線SL(311)の位置とに基づいて推定する。なお、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の色調は黄色とする。
ステップS311では、ステップS309での「大きさ2倍」が選択されているとの判定に続き、ステップS303にて検出された1つのスプリット輝線SL(311)の位置と、推定した他方の1つのスプリット輝線SL(311’)の位置に、スプリット輝線SL(311、311’)の2倍の大きさの相似形状の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)を重畳表示し、フローはステップS312へ移行する。例えば、スプリット輝線SL(311、311’)を8画素幅とすると、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)は16画素幅とする。なお、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の色調は黄色とする。
ステップS312では、ステップS306またはステップS307またはステップS310またはステップS311での擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の重畳表示に続き、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の重心位置の差が算出され、算出された重心位置の差に基づいてオートフォーカスモータ332によるモータ駆動位置が確定され、フローはステップS313へ移行する。ここで、左右の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の上下の位置関係により、モータ駆動位置と共にモータ駆動方向も確定される。
ステップS313では、ステップS312でのモータ駆動位置の確定に続き、確定したモータ駆動位置とモータ駆動方向で、オートフォーカスモータ332(合焦モータ)が駆動され、フローはステップS314へ移行する。
ステップS314では、ステップS313でのオートフォーカスモータ332の駆動に続き、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内であるか否かが判定される。2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内であると判定された場合は、フローはステップS315へ移行する。一方、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲外であると判定された場合は、フローはステップS302へ戻る。ここで、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の分離量が、例えば、±0.5D(スプリット分離量1/8)にある場合に、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内であると判定される。
ステップS315では、ステップS314での2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内であるとの判定に続き、現在のオートフォーカスモータ332のモータ駆動位置が記憶され、フローはステップS316へ移行する。
ステップS316では、ステップS315での現在のモータ駆動位置の記憶に続き、オートフォーカス動作により合焦が完了したとし、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の色調を黄色から緑色に変更し、フローは小瞳孔検知動作やオートシュート機能動作を開始する図7のステップS16へ移行する。
次に、実施例1の無散瞳眼底カメラにおける動作を、手動操作による眼底撮影動作、擬似表示を選択しない場合のオートフォーカス動作、擬似表示を選択した場合のオートフォーカス動作、2つのスプリット輝線認識時におけるオートシュート動作、小瞳孔判定時におけるオートシュート動作、スプリット輝線誘導動作に分けて説明する。
[手動操作による眼底撮影動作]
図9A〜Dは、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチ213がOFFの場合の、手動操作による眼底撮影動作の説明図である。図9Aは、中央に被検眼を映し出したモニタ31画面を示す。図9Bは、合焦操作とアライメント操作を行う前のモニタ31画面を示す。図9Cは、合焦操作とアライメント操作を行った後のモニタ31画面を示す。図9Dは、撮影した眼底画像を表示したモニタ31画面を示す。以下、例えば、検者が熟練者であり、手動操作により眼底撮影を行う場合の操作手順を説明する。
(1)検者が電源スイッチを入れ、オートON/OFFスイッチ213をOFFの状態にすると、モニタ31にオープニング画面が表示された後、観察画面が表示される。
(2) 検者は、ジョイスティック2bにより装置本体3を一番手前に移動し、顎受け4に顎を載せた被検者に真っ直ぐ前を見るように指示する。
(3) 検者は、ジョイスティック2bにより、装置本体3を左右及び上下に動かし、図9Aに示すように、観察モニタ3bの中央に被検眼Eが映るように装置本体3の位置を調整する。
(4) 検者は、モニタ31上で、被検者の瞳孔に()スケール309を合わせ、図9Aに示すように、被検者の瞳孔の大きさが()スケール309より大きいか、つまり、眼底撮影が可能かどうかを確認する。
(5) 検者は、ジョイスティック2bにより、装置本体3を被験者側に真っ直ぐに移動させると、モニタ31上に、ワーキングディスタンスW合わせ用のアライメント輝点AL(310、310)が2つ現れる。検者は、この2つのアライメント輝点AL(310、310)を、図9Bに示すように、1つに合致させる。このとき、検者は、緑色の点滅(内部固視標)を見るように被検者に指示する。
(6) 検者は、合焦ハンドル3aの操作により、離れている2つのスプリット輝線SL(311、311)(図9B参照)を、図9Cに示すように、垂直方向に揃える。そして、ジョイスティック2bの操作により、図9Cに示すように、2つのアライメント輝点AL(310、310)を()スケール309内に入れる。
(7) 検者は、スプリット輝線SL(311、311)とアライメント輝点AL(310、310)の合致を確認した後、ジョイスティック2bの上端部に設けられた撮影スイッチ2cを押すと、キセノンランプ17aの発光と共に撮影用CCDカメラ(カメラ)6のシャッターが切れ、眼底撮影が行われる。眼底撮影後、図9Dに示すように、撮影した眼底画像がモニタ31上に表示される。
(8) 検者は、撮影した眼底画像を確認し、次の撮影を行う場合は、再度、撮影スイッチ2cを押す。この操作により、モニタ31に表示される画面は観察画面に戻るので、上記(2)〜(7)の操作を繰り返して、次の撮影を行う。なお、眼底撮影後、撮影した眼底画像を削除したい場合は、モニタ31に眼底画像が表示されている状態で、画像削除スイッチ207を押す。この操作により、モニタ31に表示された眼底画像が削除されて、モニタ31に表示される画面は観察画面に戻る。
この手動操作による眼底撮影時、検出されたアライメント輝点AL(310、310)やスプリット輝線SL(311、311)の位置に、擬似アライメント輝点ALV(310V、310V)や擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)をそれぞれ重畳し、モニタ31で表示することができる。この場合には、本来のアライメント輝点AL(310、310)およびスプリット輝線SL(311、311)の位置に重畳して擬似アライメント輝点ALV(310V、310V)および擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)を表示するため、本来のアライメント輝点AL(310、310)によるアライメント調整操作および本来のスプリット輝線SL(311、311)による合焦操作と同様に、擬似アライメント輝点ALV(310V、310V)によるアライメント調整操作および擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)による合焦操作を行うことができる。また、表示される視標(擬似アライメント輝点ALVおよび擬似スプリット輝線SLV)は、光学像である本来の視標(アライメント輝点ALおよびスプリット輝線SL)より高輝度であるため、視標の視認性が高くなり、光学像である本来の視標を見ながらアライメント調整操作および合焦操作を行う場合に比べて、アライメント調整操作および合焦操作が容易となる。
[擬似表示を選択しない場合のオートフォーカス作用]
図10は、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチ213がONで、擬似表示が選択されない場合の、自動眼底撮影時におけるオートフォーカス動作の説明図である。図11は、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチ213がONで、擬似表示が選択されない場合の、自動眼底撮影時におけるスプリット輝線の重心位置検出動作の説明図である。以下、例えば、検者が非熟練者であり、自動眼底撮影モードにより眼底撮影を行う場合のオートフォーカス動作手順を説明する。
自動眼底撮影モードでのオートフォーカス動作とは、合焦ハンドル3aによる手動操作に代わり、オートフォーカスモータ332の駆動により、図10に示すように、離れている2つのスプリット輝線SL(311、311)を垂直方向に揃える動作をいう。
検者により電源スイッチが入れられ、オートON/OFFスイッチ213がONとなり、撮影対象が前眼部撮影から眼底撮影に切り換えられ、擬似視標表示設定部218で「表示しない」が選択されると、オートフォーカス動作のフローは、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS30→ステップS3→ステップS4へと進む。ステップS3では、キャプチャボード319を介して、観察用CCDカメラ37のCCD37aからの眼底観察像が1フレーム分だけボードコンピュータ316に取り込まれる。次のステップS4では、オートフォーカス動作のために、スプリット輝線SLの重心位置が検出される。
ここで、スプリット輝線SLの重心位置の検出について説明する。図11の左側に示すように、取り込まれた眼底観察像中のスプリット輝線SL(311、311)と同じ程度の高さでスプリット輝線SL(311、311)より広い幅の領域A1、A2が設定される。そして、図11の右側に示すように、領域A1、A2のそれぞれの輝度分布特性において、輝度が閾値以上である領域の中心が重心位置として検出される。
そして、検出された重心位置の数が2つである、つまり、スプリット輝線SLの数が2つ(311、311)であると判定された場合は、図6のフローチャートにおいて、ステップS4からステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9へと進む。ステップS6では、2つのスプリット輝線SL(311、311)の重心位置の差が算出され(図11)、オートフォーカスモータ332によるモータ駆動位置が確定される。ステップS7では、確定されたモータ駆動位置とモータ駆動方向で、オートフォーカスモータ332が駆動される。ステップS8では、再度、眼底観察像が1フレーム分だけ取り込まれ、2つのスプリット輝線SL(311、311)のズレが認識される場合、オートフォーカスモータ332により、2つのスプリット輝線SL(311、311)のズレを一致させる方向に微調整が行われる。ステップS9では、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内であるか否かが判定される。
そして、ステップS9にて、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内と判定された場合は、ステップS10→ステップS11へ進み、ステップS11では、合焦が完了したとし、次の小瞳孔検知動作やオートシュート機能動作が開始される。また、ステップS9にて、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲外と判定された場合は、フローはステップS3へ戻り、2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内と判定されるまで上記オートフォーカス動作が繰り返される。
一方、検出された重心位置が1つである、つまり、スプリット輝線SLの数が1つ(311)であると判定された場合は、図6のフローチャートにおいて、ステップS4からステップS5→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15へと進む。ステップS12では、スプリット輝線SLの数が1つか0かが判定される。ステップS13では、1つのスプリット輝線SL(311)の重心位置と、予め設定されている合焦時の走査線の位置との差が算出される。ステップS14では、算出された差に基づくモータ駆動位置とモータ駆動方向により、オートフォーカスモータ332が駆動される。ステップS15では、再度、眼底観察像が1フレーム分だけ取り込まれ、眼底観察像で認識されるスプリット輝線SLが2つ有るか否かが判定される。
そして、ステップS15において、スプリット輝線SLが2つ(311、311)存在すると判定された場合は、ステップS6へ進み、2つのスプリット輝線SL(311、311)に基づくオートフォーカス動作が改めて実行される。ステップS15でスプリット輝線SLの数を再度判定する理由は、スプリット輝線SLが1つでは、合焦誤差が大きいためである。ステップS15にてスプリット輝線SLが2つ存在することが確認された場合は、2つのスプリット輝線SL(311、311)により合焦動作を行うことで(ステップS6〜ステップS8)、合焦誤差を小さく抑えている。
なお、ステップS15において、スプリット輝線SLが1つしか存在しないと判定された場合は、フローはステップS11へ進んで合焦が完了したとし、次の小瞳孔検知動作やオートシュート機能動作が開始される。
[擬似表示を選択した場合のオートフォーカス作用]
図12A、Bは、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがONで、擬似表示が選択された場合の擬似スプリット輝線の表示例である。図12Aは、2つのスプリット輝線SL(311、311)が検出された場合の擬似スプリット輝線の表示例を示す。図12Bは、1つのスプリット輝線SL(311)が検出された場合の擬似スプリット輝線の表示例を示す。図13は、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがONで、擬似表示が選択された場合の、自動眼底撮影時におけるオートフォーカス動作の説明図である。図14は、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがONで、擬似表示が選択された場合の、自動眼底撮影時における擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の重心位置検出動作の説明図である。以下、例えば、検者が非熟練者で、擬似スプリット輝線SLVの表示が選択され、自動眼底撮影モードにより眼底撮影を行う場合のオートフォーカス動作手順を説明する。
自動眼底撮影モードでの擬似スプリット輝線SLVを用いたオートフォーカス動作とは、合焦ハンドル3aによる手動操作に代え、オートフォーカスモータ332の駆動により、図13に示すように、離れている2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)を垂直方向に揃える動作をいう。
検者により電源スイッチが入れられ、オートON/OFFスイッチ213がONとなり、撮影対象が前眼部撮影から眼底撮影に切り換えられ、擬似視標表示設定部218にて「表示する」または「大きさ2倍」が選択されると、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS30へと進み、図8に示すフローチャートに示すスプリット輝線SLの擬似表示処理が実行される。
擬似視標表示設定部218により「表示する」が選択され、スプリット輝線SLが2つ(311、311)の場合、フローは、図8のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS305→ステップS306へと進む。そして、ステップS306では、ステップS303にて検出されたスプリット輝線SL(311、311)の位置に、例えば、図12Aに示すように、スプリット輝線SL(311、311)より少し大きい相似形状を有し、黄色の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)が重畳表示される。
擬似視標表示設定部218により「大きさ2倍」が選択され、スプリット輝線SLが2つ(311、311)の場合、フローは、図8のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS305→ステップS307へと進む。そして、ステップS307では、ステップS303にて検出されたスプリット輝線SL(311、311)の位置に、光学像によるスプリット輝線SL(311、311)の2倍の大きさの相似形状で、黄色の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)が重畳表示される。
擬似視標表示設定部218により「表示する」が選択され、スプリット輝線SLが1つ(311)の場合、フローは、図8のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS308→ステップS309→ステップS310へと進む。そして、ステップS310では、ステップS303にて検出された1つのスプリット輝線SL(311)の位置と、合焦位置に基づき推定された他のスプリット輝線SL(311’)の位置に、例えば、図12Bに示すように、スプリット輝線SL(311、311’)より少し大きい相似形状で、黄色の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)が重畳表示される。
擬似視標表示設定部218により「大きさ2倍」が選択され、スプリット輝線SLが1つ(311)の場合、フローは、図8のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS308→ステップS308→ステップS309→ステップS311へと進む。そして、ステップS311では、ステップS303にて検出された1つのスプリット輝線SL(311)の位置と、合焦位置に基づき推定された他のスプリット輝線SL(311’)の位置に、スプリット輝線SL(311、311’)の2倍の大きさの相似形状で、黄色の擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)が重畳表示される。
擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)が表示されると、フローは、図8のフローチャートにおいて、ステップS306またはステップS307またはステップS310またはステップS311から、ステップS312→ステップS313→ステップS314へと進む。ステップS312では、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の重心位置の差が算出され(図14)、オートフォーカスモータ332によるモータ駆動位置が確定される。ステップS313では、確定されたモータ駆動位置とモータ駆動方向で、オートフォーカスモータ332が駆動される。ステップS314では、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内であるか否かが判定される。
ステップS314において2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内と判定された場合は、フローは、ステップS315→ステップS316へ進み、ステップS316で合焦が完了したとし、図13に示すように、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の色が黄色から緑色となり、次の小瞳孔検知動作やオートシュート機能動作が開始される。また、ステップS314において2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が焦範囲外と判定された場合は、フローはステップS302へ戻り、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の位置が合焦範囲内と判定されるまで上記オートフォーカス動作が繰り返される。
上述したように、ステップS312では、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の重心位置の差が算出される。このとき、図14の左側に示すように、重畳表示された擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)と同じ程度の高さで擬似スプリット輝線311V、311Vより広い幅の領域A1’、A2’が設定される。そして、図14の右側に示すように、領域A1’、A2’の各輝度分布特性において、輝度が閾値以上である領域の中心が重心位置として検出される。
図11に示す光学像のスプリット輝線SL(311、31)に設けた領域A1、A2の輝度分布特性に対して、図14に示す擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)に設けた領域A1’、A2’ の輝度分布特性は、高輝度部分と低輝度部分の境がはっきりしているパルス波形状の特性を示す。したがって、2つの擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)の重心位置の差の算出は、2つの光学像のスプリット輝線SL(311、31)の重心位置の差の算出よりも容易かつ確実に行われる。言い換えれば、擬似スプリット輝線SLV(311V、311V)による位置検出精度は、光学像のスプリット輝線SL(311、311)の位置検出精度に比べて高くなる。
[2つのスプリット輝線認識時におけるオートシュート動作]
図15A〜Eは、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがONでの自動眼底撮影時におけるアライメント輝点ALの状態の分類図である。図15Aは、()スケール309内にアライメント輝点ALが存在しない状態を示す。図15Bは、()スケール309内にアライメント輝点ALが1つ(310)存在する状態を示す。図15Cは、()スケール309内に2つのアライメント輝点AL(310、310)が離れた位置で存在する状態を示す。図15Dは、()スケール内309に2つのアライメント輝点AL(310、310)が近い位置で存在する状態を示す。図15Eは、()スケール309内で2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致して存在する状態を示す。図16は、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがONでの自動眼底撮影時における、オートアライメント動作でのアライメント輝点の検出領域の設定の説明図である。図17は、実施例1の無散瞳眼底カメラのオートON/OFFスイッチがONでの自動眼底撮影時における、オートアライメント動作でのアライメント輝点ALの重心位置検出の説明図である。以下、上記オートフォーカス動作に引き続き実行される、2つのスプリット輝線認識時におけるオートシュート動作を説明する。
自動眼底撮影モードでのオートシュート動作とは、モータ駆動制御によるオートフォーカス動作とオートアライメント動作に引き続き、合焦条件とアライメント整合条件が成立した際に、自動的にフラッシュを発光させて眼底撮影が行われる動作をいう。
オートフォーカス動作において、図6のステップS11で合焦完了となり、あるいは、図8のステップS316で合焦完了となり、かつ、2つのスプリット輝線SL(311、311)が認識されている場合は、フローは、図7のフローチャートにおいて、ステップS16→ステップS17→ステップS25→ステップS26→ステップS27へと進む。ステップS16では、2つのアライメント輝点AL(310、310)の重心位置が検出される。ステップS17では、検出されたスプリット輝線SLが1つ以下か否かが判定される。ステップS25では、ステップS17でのスプリット輝線SLが2つ(311、311)との判定にしたがって、2つのアライメント輝点AL(310、310)の重心位置の差が算出され、アライメントモータ330によるモータ駆動位置が確定される。ステップS26では、確定されたモータ駆動位置とモータ駆動方向で、アライメントモータ330が駆動される。ステップS27では、2つのアライメント輝点AL(310、310)が、()スケール309内で合致しているか否かが判定される。
ここで、ステップS16でのアライメント輝点ALの重心位置検出について説明する。アライメント輝点ALの位置は、図15A〜Eに示すように、()スケール309内にアライメント輝点ALが存在しない状態(図15A)、()スケール309内にアライメント輝点AL(310) が1つ存在する状態(図15B)、()スケール309内に2つのアライメント輝点AL(310、310) が離れて存在する状態(図15C)、()スケール309内に2つのアライメント輝点AL(310、310) が近い位置で存在する状態(図15D)、()スケール309内に2つのアライメント輝点AL(310、310) が合致して存在する状態(図15E)、に分類される。
アライメント輝点ALの検出領域は、図16に示すように、()スケール309内に位置するアライメント輝点ALを検出するための領域A(横幅aと縦幅cで囲まれる領域)と、 ()スケール309外に位置するアライメント輝点ALを検出するための領域B(横幅bと縦幅cで囲まれる領域)に分かれる。なお、領域Bは、領域A内でアライメント輝点ALが検出された場合以外は使用されない。
アライメント輝点ALの検出方法は、以下のとおりである。ます、図17に示すように、3本の水平線により領域Aが垂直方向に4分割される。次に、分割領域毎に、垂直方向に画素値が積算され、輝度分布を示す4本の波形が得られる。次に、各波形において、波形値があらかじめ設定された閾値以上になる部分の幅が算出される。そして、算出された幅のうち、最大の幅をアライメント輝点AL(310)の幅とする。また、最大の幅があらかじめ設定した範囲以内にあれば、最大の幅を有する波形が得られた分割領域をアライメント輝点AL(310)の位置とする。そして、最大の幅を有する波形が得られた分割領域に対応する領域B(図17下図参照)において、同様にアライメント輝点ALの検出が行われる。領域Bで他のアライメント輝点ALが検出されなければ、アライメント輝点ALは()スケール309内に1つとなり、2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致している状態であるとみなされる。
ステップS25においては、2つのアライメント輝点AL(310、310)の()スケール309に対する位置関係に基づき、モータ駆動位置と共にモータ駆動方向(上下、左右、前後)も確定される。そして、ステップS26では、ステップS25で確定されたモータ駆動位置とモータ駆動方向で、アライメントモータ330が駆動される。そして、ステップS27において、2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309内で合致していないと判定された場合は、フローは、図7のフローチャートにおいて、ステップS16→ステップS17→ステップS25→ステップS26→ステップS27のフローを繰り返す。
ステップS27において、2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309内で合致していると判定された場合には、フローはステップS28へ進み、スプリット輝線SLの状態の最終確認を終了したか否かが判定される。ステップS28でスプリット輝線SLの状態の最終確認が終了していない(2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲外)と判定された場合には、フローはステップS3へ戻り、再度、オートフォーカス動作が実行される。
一方、ステップS28にてスプリット輝線SLの状態の最終確認が終了(2つのスプリット輝線SL(311、311)の位置が合焦範囲内)と判定された場合には、フローはステップS29へ進む。ステップS29では、自動的にキセノンランプ17aの発光と共に撮影用CCDカメラ(カメラ)6のシャッターが切られるオートシュート機能により眼底撮影が行われ、フローはスタートへ戻る。
オートシュート動作は、2つのアライメント輝点AL(310、310)の合致が検出された後、オートフォーカス動作が終了し、被検眼Eに瞬きがない状態であれば、撮影スイッチ2cが押されなくても自動的に行われ、眼底が撮影される動作である。
なお、オートシュート動作は、1)フォーカス状態が、オートフォーカスにて精度が±0.5D以内であり、2)アライメント状態が、被検眼上XY方向が0.5mm以内で、被検眼上Z方向が0.3mm以内、を満たすことを実行条件とする。
[小瞳孔判定時におけるオートシュート動作]
図18A、Bは、実施例1の無散瞳眼底カメラのモニタ31にスプリット輝線SLが2つ(311、311)映し出されている状態の説明図である。図18Aは、被検眼Eの瞳孔径が4mm以上で2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致している場合のモニタ31の観察像を示す。図18Bは、図18Aにおける瞳孔径とスプリット輝線の光路の関係図である。図19A、Bは、実施例1の無散瞳眼底カメラのモニタ31にスプリット輝線が1つ(311)映し出されている状態の説明図である。図19Aは、被検眼Eの瞳孔径が4mm以内で2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致している場合のモニタ31の観察像を示す。図19Bは、図19Aにおける瞳孔径とスプリット輝線の光路の関係図である。図20は、実施例1の無散瞳眼底カメラの小瞳孔判定時における小瞳孔絞り(水晶体絞り)APと電気的マスクの挿入動作の説明図である。
自動眼底撮影モードでの小瞳孔撮影動作とは、被検眼Eが小瞳孔の場合であっても、自動的にフラッシュを発光させて眼底撮影を行うオートシュート動作を達成するため、小瞳孔判定時に自動的に小瞳孔絞りAPを照明光学系へ挿入する動作をいう。
例えば、被検眼Eが小瞳孔であって、モニタ31に1つだけしかスプリット輝線311が映し出されない場合には、フローは、図7のフローチャートにおいて、ステップS17からステップS18→ステップS19→ステップS20へと進む。ステップS18では、眼底観察像において認識されるスプリット輝線SLが1つ、あるいは、0のいずれかであるかが判定される。ステップS19では、ステップS18でのスプリット輝線SLが1つであるとの判定に続き、2つのアライメント輝点ALが規定の位置、つまり、()スケール309の内側に存在するか否かが判定される。ステップS20では、ステップS19での2つのアライメント輝点ALが()スケール309内に存在するとの判定に続き、照明光学系に小瞳孔絞り(水晶体絞り)APが挿入される。
2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致しており(被検眼Eと撮影光学系とが適切な位置関係にあり)、被検眼Eの瞳孔径が小瞳孔でない場合(例えば4mm以上)、図18Bに示すように、2つのスプリット輝線SL(311、311)は被検眼Eの瞳孔を経過し、図18Aに示すように、2つのスプリット輝線SL(311、311)がモニタ31に映し出される。
これに対し、2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致しており、被検眼Eの瞳孔径が小瞳孔の場合(例えば4mm以内)、図19Bに示すように、1つのスプリット輝線SL(311)のみが被検眼Eの瞳孔を経過し、図19Aに示すように、1つのスプリット輝線SL(311)がモニタ31に映し出される。同様に、被検眼Eの瞳孔径にかかわらず、2つのアライメント輝点AL(310、310)が合致していない(被検眼Eと撮影光学系とが適切な位置関係にない)場合には、図19Bに示すように、1つのスプリット輝線SL(311)のみが被検眼Eの瞳孔を経過し、図19Aに示すように、1つのスプリット輝線SL(311)がモニタ31に映し出される。
したがって、モニタ31にスプリット輝線SLが1つだけしか映し出されず、2つのアライメント輝点ALが合致している場合には、被検眼Eが小瞳孔であると判定することができる。
このように、被検眼Eが小瞳孔であると判定された場合には、被検眼Eが小瞳孔でない(瞳孔径が4mm以上)ことを基準として決めた光量を眼底撮影時に用いると、眼底Efへの入射光が強すぎてフレアー等が発生し、鮮明な眼底像の撮影ができない。このため、被検眼Eが小瞳孔であると判定された場合には、眼底Efへ到達する入射光の光量を抑える小瞳孔絞り(水晶体絞り)APが照明光学系に自動的に挿入されることで、鮮明な眼底像の撮影を可能とする。
例えば、画角30°の場合(高倍時)に小瞳孔絞りAPを挿入することで、φ3.3mmの瞳孔径までの撮影を可能とする。そして、画角30°の場合には、小瞳孔絞りAPを挿入すると共に、フレアー対策として、図20の太実線リングで示す範囲に、電気的マスクを挿入する。なお、図20には、画角30°の場合の電気的マスクと共に、画角30°の場合の撮影範囲を長方形で、画角45°時の電気的マスクを細線リングで併せて示している。
ステップS20において照明光学系に小瞳孔絞りAPを挿入した後は、フローはステップS25→ステップS26→ステップS27へと進み、被検眼Eが小瞳孔であっても、撮影スイッチ2cを押すことなく、自動的にキセノンランプ17aの発光と共に撮影用CCDカメラ(カメラ)6のシャッターが切られるオートシュート動作により眼底撮影が行われる。
[スプリット輝線誘導作用]
例えば、被検眼Eが小瞳孔であって、モニタ31にスプリット輝線SLが映し出されない場合には、少なくとも1つのスプリット輝線SLを用いて行われるオートフォーカス動作を実行することができず、オートシュート機能が動作しない。
したがって、被検眼Eが小瞳孔であって、モニタ31にスプリット輝線SLが映し出されない場合には、図7のフローチャートにおいて、フローは、ステップS17からステップS18→ステップS21へと進む。ステップS21では、ステップS18でのスプリット輝線SLがゼロであるとの判定に続き、ステップS20と同様に、照明光学系に小瞳孔絞りAPを挿入する。つまり、モニタ31にスプリット輝線が映し出されない場合には、被検眼Eの瞳孔径が小瞳孔(例えば、4mm以内)であると推定することができるため、小瞳孔判定時と同様に、照明光学系に小瞳孔絞りAPが挿入される。
次のステップS22では、撮影眼が右眼であるか左眼であるかが判定される。撮影眼が左眼であると判定された場合には、フローはステップS23へ進み、スプリット輝線SLが1つでも左眼に位置するように、検者に対してアライメントを変更する誘導指示がモニタ31に表示され、フローはステップS3へ進む。ここで、誘導指示の表示は、()スケール309を被検者の左眼上で0.5mm相当分移動することにより行う。
また、撮影眼が右眼であると判定された場合には、フローはステップS24へ進み、スプリット輝線SLが1つでも右眼に位置するように、検者に対してアライメントを変更する誘導指示がモニタ31に表示され、フローはステップS3へ進む。ここで、誘導指示の表示は、()スケール309を被検者の右眼上で0.5mm相当分移動することにより行う。
したがって、被検眼Eが小瞳孔であって、モニタ31にスプリット輝線が映し出されない場合であっても、スプリット輝線誘導動作により、少なくとも1つのスプリット輝線SLがモニタ31に映し出されるように、検者に対しアライメントを変更する誘導指示が行われる。このため、自動眼底撮影モードにより眼底撮影を行う場合、()スケール309の移動を検者が確認した場合は、検者は無散瞳眼底カメラに対する被検眼のアライメントが適切な位置となるように被検眼のアライメントを修正することで、少なくとも1つのスプリット輝線SLがモニタ31に映し出されるようになる。従って、1つまたは2つのスプリット輝線SLを用いて行われるオートフォーカス動作およびオートシュート動作の実行が保証される。
次に、効果を説明する。本発明の一実施形態の実施例1の無散瞳眼底カメラにあっては、下記の効果を得ることができる。
(1) 被検眼Eの撮影対象部分(眼底Ef)を撮影する撮影光学系20と、被検眼Eの照明を行う照明光学系10と、撮影光学系20を被検眼Eの撮影対象部分Efに合焦させるための光学像視標であるスプリット視標SLを投影するスプリット視標投影光学系60と、被検眼Eに対する撮影光学系20の位置合わせを行うための光学像視標であるアライメント視標ALを投影するアライメント視標投影光学系40と、被検眼Eの撮影対象部分(眼底Ef)とスプリット視標SLおよびアライメント視標ALの光学像とをモニタ31上に表示する観察光学系30と、観察光学系30が出力する観察映像信号を取り込み、観察映像信号中のスプリット視標SLおよびアライメント視標ALの少なくとも一方の位置を検出し、検出した該位置に基づいてモニタ31に擬似視標を表示する擬似視標表示処理部(ボードコンピュータ316)と、を備えた。
このため、光学像の視標の表示状態にかかわらず、手動操作の場合には、アライメント調整操作や合焦操作を簡単に行うことができ、自動動作の場合には、無散瞳眼底カメラに対する被検眼Eの位置合わせや合焦を確実に実施できる。
(2)擬似視標表示処理部(ボードコンピュータ316)は、観察映像信号中のスプリット視標SLおよびアライメント視標ALの少なくとも一方の位置を検出し、検出した該位置に擬似視標を重畳してモニタ31に表示する。
このため、手動操作の場合には、擬似視標を用いて従来と同様の操作手順でアライメント調整操作や合焦操作を行うことができる。また、表示される擬似視標は光学像視標より識別し易く、視標の視認性が高くなる。このため、光学像視標を用いる場合に比べて、2つの視標を合致させる操作が容易となる。さらに、自動動作の場合には、視標光学像より識別しやすい擬似視標がモニタ31上に表示されるため、光学像視標による位置検出性能に比べ、擬似視標による位置検出性能が高くなる。
(3)擬似視標をモニタ31に表示するか否かを設定する擬似視標表示設定部218を設け、擬似視標表示処理部(ボードコンピュータ316)は、擬似視標表示設定部218の設定に基づいて、擬似視標の表示を行う。
このため、検者の熟練度や被検眼Eの瞳孔径等に応じて、モニタ上に擬似視標を表示するか否かを自由に選択することができる。
(4)擬似視標表示設定部218は、擬似視標をモニタ31に表示する設定、光学像視標と同レベルの大きさの擬似視標をモニタ31に表示する設定、光学像視標の2倍の大きさの擬似視標をモニタ31に表示する設定、を選択可能である。
このため、擬似視標をモニタ31上に表示する場合、検者の熟練度や検者の好み等に応じ、表示される擬似視標の大きさを選択することができる。
(5)擬似視標は、光学像視標であるスプリット視標SLに重畳する擬似スプリット視標SLVであり、擬似視標表示処理部(ボードコンピュータ316)は、観察映像信号中に検出されたスプリット視標SLが1つ(311)の場合、予め設定されている合焦位置に基づいて他の1つのスプリット視標SL(311’)の位置を算出し、観察映像信号中に検出されたスプリット視標SL(311)の位置と、算出した他の1つのスプリット視標SL(311’)の位置とに、疑似スプリット視標SLVを重畳してモニタ31に表示する。
このため、被検眼Eが小瞳孔である場合、モニタ31上に表示された2つの擬似スプリット指標SLVを見ながら容易に合焦操作を行うことができる。また、2つの擬似スプリット指標SLVにより、オートフォーカス動作による合焦を迅速かつ確実に達成することができる。
(6)擬似視標表示処理部(ボードコンピュータ316)は、擬似スプリット視標SLVをモニタ31に表示した場合、撮影光学系20の合焦完了時に、擬似スプリット視標SLVの色を変更する。
このため、モニタ上に表示される擬似スプリット視標SLVの色変化により、合焦完了を確認することができる。
(7)撮影光学系20は、被検眼Eの撮影対象部分Efを撮影するフラッシュ撮影機能を備えたカメラ(撮影用CCDカメラ6)を備え、アライメント視標ALによるE被検眼に対する撮影光学系20の位置合わせ動作と、スプリット視標SLによる撮影光学系20の被検眼Eの撮影対象部分Efへの合焦動作とが完了し、かつ該位置合わせ動作と該合焦動作の精度が所定の範囲内にある場合に、カメラ(撮影用CCDカメラ6)により撮影対象部分Efのフラッシュ撮影動作を行う自動撮影制御部(ボードコンピュータ316)を備える。
このため、光学像のスプリット視標SLVの表示状態にかかわらず、短時間で合焦が完了され、迅速な自動フラッシュ撮影動作が行われる。
(8)自動撮影制御部(ボードコンピュータ316)は、観察映像信号中に検出されるスプリット視標SLが1つであり、2つのアライメント視標ALが観察映像信号中の所定の範囲内にある場合に、被検眼Eが小瞳孔であると判定し、フラッシュ撮影動作を行う前に、照明光学系10に小瞳孔絞りAPを挿入する。
このため、被検眼Eが小瞳孔であっても、自動撮影が行われる。
以上、本発明の眼科装置を実施例1に基づき説明したが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、擬似表示切換え手段として擬似視標表示設定部218を用いる例を示した。しかし、例えば、メニュー操作により擬似表示選択画面をモニタに表示し、この選択画面で擬似表示を選択するようにしても良い。
また、実施例1では、スプリット視標として方形状の2つのスプリット輝線SL(311、311)を用い、2つのスプリット輝線SL(311、311)が垂直方向に揃った状態を合焦完了状態とする例を示した。しかし、スプリット視標としては、方形以外の様々な形状としても良い。さらに、複数のスプリット視標を水平方向に揃えた状態を合焦状態としても良い。
また、実施例1では、アライメント視標として円形状の2つのアライメント輝点AL(310、310)を用い、2つのアライメント輝点AL(310、310)が()スケール309の中心位置で合致した状態をアライメント調整完了状態とする例を示した。しかし、アライメント視標としては、円形以外の様々な形状としても良い。さらに、()スケール309以外の形状を持つスケール表示の所定位置に複数のアライメント視標を一致させた状態をアライメント調整完了状態としても良い。
また、実施例1では、オートフォーカス動作制御を先行し、続いてオートアライメント動作制御を行う例を示した。しかし、オートアライメント動作制御を先行し、続いてオートフォーカス動作制御を行っても良い。さらに、オートアライメント動作制御とオートフォーカス動作制御を同時に行っても良い。
さらに、実施例1では、スプリット視標であるスプリット輝線SLのみを擬似表示する例を示した。しかし、アライメント視標であるアライメント輝点ALのみを擬似表示しても良いし、スプリット輝線SLとアライメント輝点ALの両方を擬似表示しても良い。要するに、スプリット視標とアライメント視標のうち、少なくとも一方の視標を擬似表示する例であれば、本発明に含まれる。
実施例1では、眼科装置の一例である無散瞳眼底カメラへの本発明の適用例を示したが、合焦操作とアライメント調整操作とを要する他の眼科装置に対しても本発明を適用することができる。要するに、スプリット視標投影光学系とアライメント視標投影光学系と観察光学系とを備えた眼科装置であれば、本発明を適用することができる。

Claims (8)

  1. 被検眼の撮影対象部分を撮影する撮影光学系と、
    前記被検眼の照明を行う照明光学系と、
    前記撮影光学系を前記被検眼の前記撮影対象部分に合焦させるための光学像視標であるスプリット視標を投影するスプリット視標投影光学系と、
    前記被検眼に対する前記撮影光学系の位置合わせを行うための光学像視標であるアライメント視標を投影するアライメント視標投影光学系と、
    前記被検眼の前記撮影対象部分と前記スプリット視標および前記アライメント視標の光学像とをモニタ上に表示する観察光学系と、
    前記観察光学系が出力する観察映像信号を取り込み、前記観察映像信号中の前記スプリット視標および前記アライメント視標の少なくとも一方の位置を検出し、検出した該位置に基づいて前記モニタに擬似視標を表示する擬似視標表示処理部と、
    を備えた眼科装置。
  2. 前記擬似視標表示処理部は、前記観察映像信号中の前記スプリット視標および前記アライメント視標の少なくとも一方の位置を検出し、検出した該位置に前記擬似視標を重畳して前記モニタに表示すること、
    を特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記擬似視標を前記モニタに表示するか否かを設定する擬似視標表示設定部を設け、
    前記擬似視標表示処理部は、前記擬似視標表示設定部の設定に基づいて、前記擬似視標の表示を行うこと、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の眼科装置。
  4. 前記擬似視標表示設定部は、前記擬似視標を前記モニタに表示する設定、前記光学像視標と同レベルの大きさの前記擬似視標を前記モニタに表示する設定、前記光学像視標の2倍の大きさの前記擬似視標を前記モニタに表示する設定、を選択可能であること、
    を特徴とする請求項3に記載の眼科装置。
  5. 前記擬似視標は、前記光学像視標である前記スプリット視標に重畳する擬似スプリット視標であり、
    前記擬似視標表示処理部は、前記観察映像信号中に検出された前記スプリット視標が1つの場合、予め設定されている合焦位置に基づいて他の1つのスプリット視標の位置を算出し、前記観察映像信号中に検出された前記スプリット視標の位置と、算出した他の1つの前記スプリット視標の位置とに、前記疑似スプリット視標を重畳して前記モニタに表示すること、
    を特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の眼科装置。
  6. 前記擬似視標表示処理部は、前記擬似スプリット視標を前記モニタに表示した場合、前記撮影光学系の合焦完了時に、該擬似スプリット視標の色を変更すること、
    を特徴とする請求項5に記載の眼科装置。
  7. 前記撮影光学系は、前記被検眼の前記撮影対象部分を撮影するフラッシュ撮影機能を備えたカメラを備え、
    前記アライメント視標による前記被検眼に対する前記撮影光学系の位置合わせ動作と、前記スプリット視標による前記撮影光学系の前記被検眼の前記撮影対象部分への合焦動作とが完了し、かつ該位置合わせ動作と該合焦動作の精度が所定の範囲内にある場合に、前記カメラにより前記撮影対象部分のフラッシュ撮影動作を行う自動撮影制御部を備えること、
    を特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の眼科装置。
  8. 前記自動撮影制御部は、前記観察映像信号中に検出される前記スプリット視標が1つであり、2つの前記アライメント視標が前記観察映像信号中の所定の範囲内にある場合に、前記被検眼が小瞳孔であると判定し、前記フラッシュ撮影動作を行う前に、前記照明光学系に小瞳孔絞りを挿入すること、
    を特徴とする請求項7に記載の眼科装置。
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