JP5021347B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板を熱処理する熱処理装置に関し、特に、500℃〜1300℃程度の広い温度範囲で、効率よく、欠陥を生じさせることなく、基板を所定の温度に加熱することができる熱処理装置に関するものである。
近年、半導体製造プロセスにおける熱処理においては、枚葉式のランプ加熱を用いた急速熱処理(RTP:Rapid Thermal Processing)が行なわれている。この急速熱処理は、枚葉式のため、バッチ内での温度履歴の差が生じず、昇温速度および降温速度も電気炉より10倍以上早いため能率的であり、大口径のウエハにも有利である。また、処理室の容積が小さいため雰囲気制御が容易であり、入炉時の自然酸化膜形成が抑制できるなどの利点もある。急速熱処理は、急速熱アニーリング(RTA:Rapid Thermal Annealing)処理、急速熱クリーニング(RTC:Rapid Thermal Cleaning)、急速熱化学気相堆積(RTCVD:Rapid Thermal Chemical Vapor Deposition)処理、急速熱窒化(RTN:Rapid Thermal Nitridation)処理および急速熱酸化膜形成法(RTO:Rapid Thermal Oxidation)など、様々な工程に適用されている。
このような急速熱処理において、種々の加熱方法の中にあって、特に半導体基板に対してクリーンで電気エネルギーの熱変換効率が高く、昇温速度が高速かつ高温加熱が可能である誘導加熱方法が用いられている。この誘導加熱方法を用いたものとして、図6に示す熱処理装置が提案されている。ここで、図6は、従来の熱処理装置を示す模式図である。
図6に示すように、従来の熱処理装置100においては、熱処理容器102内の下部に、加熱部110が設けられている。この加熱部110は、コイル支持部材112と、このコイル支持部材112の表面112aに設けられた誘導コイル114とを有するものである。この誘導コイル114は、導体が同心円状または渦巻き状に巻回されたものである。また、誘導コイル114には交流電源116が接続されており、この交流電源116により、誘導コイル114に交流電圧が印加される。
また、加熱部110の上方には、加熱体120が設けられている。また、コイル支持部材112と加熱体120との間に断熱冷却部材118が充填されている。この断熱冷却部材118は、加熱体120が誘導加熱によって発熱した際、その熱が誘導コイル114およびその他の構成部材に伝わることを防止するものである。
さらに、加熱体120に対向して、熱処理容器102の上部に反射板122が設けられている。
加熱体120と、反射板122との間には、シリコンウエハなど基板130を1枚支持するためのエッジリング124が設けられている。従来の熱処理装置100においては、エッジリング124に、1枚の基板130が支持された状態で熱処理が施される。
従来の熱処理装置100においては、交流電源116から誘導コイル114に交流電圧を印加することにより、誘導コイル114に誘導磁界が発生する。この誘導磁界により加熱体120のコイル対向面120aに高密度の渦電流が発生する。
そして、この渦電流によるジュール熱で加熱体120のコイル対向面120aが発熱し、表面温度が上昇する。コイル対向面120aの発熱に伴い、加熱体120の表面120bおよび内部を熱が伝導し、表面120bの表面温度が上昇(加熱体120の全体の温度が上昇)する。
加熱体120の表面120bからは、表面温度(加熱輻射面の温度)に応じた熱エネルギーが赤外線などの電磁波として輻射される。加熱体120の表面120bから輻射された熱(熱エネルギー)によって、基板130が加熱される。さらに、基板130の加熱に利用されなかった赤外線などの電磁波は、反射板122により基板130に反射されて、基板130の加熱に利用される。
このようにして、従来の熱処理装置100においては、基板130を、所定の温度に加熱し、アニールなどの所定の熱処理を行う。
なお、従来の熱処理装置100においては、加熱部110および加熱体120を、赤外ランプに変えてもアニールなどの所定の熱処理を施すことができる。
また、図6に示す以外にも、エッジリングを用いて基板を支持する熱処理装置等が提案されている(特許文献1および特許文献2)。
特許文献1に開示された熱処理装置においては、石英ガラスからなる処理チャンバを備え、この処理チャンバ内には、シリコンウエハを支持する基板支持部材が設置されている。この基板支持部材は、石英ガラス製の支持リングと、この支持リングの上端部に結合されたシリコンカーバイド製のエッジリングとからなり、このエッジリングの内側縁部にシリコンウエハのエッジ部が支持される。
また、基板支持部材は、処理チャンバのベース部にベアリングを介して回転自在に取り付けられている。このベース部には、ベアリングを介して駆動リングが回転自在に取り付けられ、この駆動リングは駆動モータにより回転駆動されるものである。なお、ベアリングの外レースと駆動リングとは磁気結合されており、駆動リングが回転すると、ベアリングを介して基板支持部材が回転する構成になっている。
特許文献1の熱処理装置においては、基板支持部材の上方に、基板支持部材に支持されたシリコンウエハを加熱する複数のハロゲンランプからなる加熱ランプ部が配置されている。加熱ランプ部の下端には石英ガラス製のランプ窓が設けられており、各ハロゲンランプから発した光(熱)は、そのランプ窓を介してシリコンウエハに届き、シリコンウエハが加熱される。また、ベース部には、シリコンウエハの温度を検出する複数の温度センサが設けられている。さらに、基板支持部材の外側には、加熱ランプ部から照射される高温の熱からベアリングを保護するためのベアリングカバーが配置されている。
また、特許文献2の電子デバイスの製造装置においては、チャンバの壁部に、半導体基板を支持するためのエッジリングが設けられている。このエッジリングは、半導体基板を支持する棚を有する。チャンバの上部には、半導体基板を上方から加熱する加熱部材が、半導体基板と加熱部材との間に何も設けることなく配置されている。また、加熱部材は複数の領域に分割されていると共に各領域毎に加熱部材の加熱強度を調整できるようになっている。さらに、チャンバの底部には、半導体基板の温度を測定するパイロメーターが設けられている。
また、チャンバ内には、半導体基板をエッジリングに載置する際に半導体基板を保持する、支持ピンが設けられている。エッジリングに載置された半導体基板の位置は、基板位置補正機構としての支持ピン又はトランスファーアームによって補正される。
特許文献2の電子デバイスの製造装置においては、パイロメーターによって測定された基板温度に基づいて各領域毎に加熱部材の強度を調整することによって半導体基板に対して熱処理が行なわれる。
特開2002−134429号公報 特開2005−340488号公報
図6に示す従来の熱処理装置100は、エッジリング124に基板130が1枚支持された状態で、輻射熱により、熱処理が施されるものである。このため、基板130に、シリコンウエハを用いた場合、シリコンウエハは、500℃までは透過率が高く、600℃付近で急激に透過率が変化して低くなるため、輻射により、500℃の温度に精度良く加熱することが難しく、500℃付近温度で熱処理することが難しいという問題点がある。
また、基板130(シリコンウエハ)を1200℃〜1300℃の高温に加熱した場合、エッジリング124に基板130が支持されているため、エッジリング124と基板130との接触部分と、エッジリング124に接触していない非接触部分とでは温度が異なり、基板130の温度分布が不均一になり、スリップ欠陥が生じる虞もある。また、基板130とエッジリング124との熱膨張率の違いからスリップ欠陥が生じる虞もある。
また、特許文献1の熱処理装置においても、ハロゲンランプにより加熱するため、シリコンウエハを500℃付近の温度に加熱する場合には、シリコンウエハの赤外線の透過率特性から、容易にできない。
また、シリコンウエハを1200℃〜1300℃の高温に加熱した場合、処理チャンバ内において、シリコンウエハはエッジリングに保持されているため、エッジリングとシリコンウエハとの接触部分と、そうではない非接触部分との温度差により、シリコンウエハの温度分布が不均一になり、スリップ欠陥が生じる虞もある。また、エッジリングとシリコンウエハとの熱膨張率の違いからも、スリップ欠陥が生じる虞もある。
また、特許文献2の電子デバイスの製造装置においても、半導体基板にシリコンウエハを用いた場合、加熱部材により、半導体基板と加熱部材との間に何も設けることなく、半導体基板を上方から加熱するため、従来の熱処理装置100と同様に、シリコンウエハ(半導体基板)を500℃付近の温度に加熱する場合には、シリコンウエハの赤外線の透過率特性から、容易にできない。
また、シリコンウエハ(半導体基板)を1200℃〜1300℃の高温に加熱した場合でも、チャンバ内において、シリコンウエハはエッジリングに保持されているため、エッジリングとシリコンウエハとの接触部分と、そうではない非接触部分との温度差により、シリコンウエハの温度分布が不均一になり、スリップ欠陥が生じる虞もある。また、エッジリングとシリコンウエハとの熱膨張率の違いからも、スリップ欠陥が生じる虞もある。
以上のように、従来の熱処理装置100ならびに特許文献1の熱処理装置および特許文献2の電子デバイスの製造装置において、いずれも、基板またはシリコンウエハを加熱する場合、ある温度域において不都合な点があり、広い温度域に亘り効率よく加熱することができず、さらには高温状態で、基板またはシリコンウエハにスリップ欠陥が生じるという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、広い温度範囲で効率よく、かつ欠陥を生じさせることなく、基板を所定の温度に加熱することができる熱処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基板を熱処理する熱処理装置であって、前記基板が載置される載置面を有するとともに前記載置面に穴とこの穴の縁から螺旋状に延びる複数の溝が形成された支持体と、前記支持体の前記穴に供給管を介して気体を供給、前記穴および前記複数の溝からの気体の噴出により前記載置面に載置されていた前記基板を浮上させつつ回転させて支持するガス供給部と、前記支持体の表面とは反対側の方向に、前記支持体に対向して配置される加熱体と、前記加熱体に対して、さらに前記支持体の表面の反対側の方向に配置され、前記加熱体を加熱するための誘導コイルと、前記誘導コイルに交流電圧を印加する交流電源とを有し、前記加熱体と前記支持体とが一体的に形成され、前記交流電源から交流電圧が印加された前記誘導コイルにより前記加熱体が誘導加熱され、さらに前記支持体が加熱されて前記基板が所定の温度に加熱されることを特徴とする熱処理装置を提供するものである。
本発明においては、前記加熱体に対向し、かつ前記支持体を挟んで反射板が設けられていることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記加熱体に対向し、かつ前記支持体を挟んで、さらに他の加熱体が設けられるとともに、前記他の加熱体を加熱する他の加熱手段が設けられていることが好ましい
本発明の熱処理装置によれば、基板が載置される載置面を有するとともに、載置面に穴とこの穴の縁から螺旋状に延びる複数の溝が形成された支持体、支持体の穴に供給管を介して気体を供給し、穴と複数の溝からの気体の噴出により載置面に載置されていた基板を浮上させつつ回転させて支持するガス供給部と、支持体に対向して配置される加熱体と、加熱体を加熱するための誘導コイルと、誘導コイルに交流電圧を印加する交流電源とを設け、加熱体と支持体とを一体的に形成し、誘導コイルにより加熱体を誘導加熱し、さらに支持体を加熱させて、支持体の穴および複数の溝から噴出される気体、すなわち、支持体と基板との間の気体を加熱する。この加熱された気体の熱伝導により基板が所定の温度に加熱される。このように、基板は、非接触状態で、加熱された気体の熱伝導により加熱される。このため、500℃までは透過率が高く、600℃付近で急激に透過率が変化して低くなる特性を有するシリコンウエハを基板として用いても、例えば、温度500℃にする場合、効率よく加熱することができる。さらには、熱伝導により加熱するため、加熱対象の透過率特性の影響を受けることがないため、例えば、500℃の設定温度(目標温度)に対して高い精度で加熱することができる。
また、基板(シリコンウエハ)を、例えば、融点に近い1200℃〜1300℃に加熱した場合、非接触状態であるため、基板が変形しても、接触点がないため、均一に加熱することができる。このため、スリップ欠陥などの発生を抑制することができる。
さらには、本発明においては、基板は、非接触状態で加熱されるため、支持部材などの接触する部材との熱膨張率の差に起因するスリップ欠陥などの発生も抑制することができる。
さらにまた、基板を熱伝導により加熱するため、固体接触による加熱方法に比して、均一に加熱することができ、基板内の温度のバラツキが小さくなり、温度分布を均一化することができる。
このように、本発明の熱処理装置によれば、広い温度範囲で効率よく、かつ欠陥を生じさせることなく、基板を所定の温度に加熱することができる。
以下、本発明の熱処理装置について、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る熱処理装置を示す模式的断面図である。
図1に示すように、本実施例の熱処理装置10は、基板50を、例えば、1枚ずつ熱処理するものであり、基本的に、熱処理容器12と、加熱部14と、加熱体20と、計測部26と、制御部28と、基板支持ユニット30と、温度センサ32と、反射板34とを有する。
熱処理容器12は、密閉可能な容器であり、図示はしないが、側面に開閉扉が設けられている。この開閉扉から熱処理容器12内への基板50の搬送、および基板50の取り出しがなされる。
また、本実施例の熱処理装置10は、図示はしないが、例えば、ロボットアーム等の自動搬送手段を備えており、熱処理容器12への基板50の搬送、および基板50の取り出しは、このロボットアームによって自動的に行われる。
熱処理容器12内には、加熱部14と、加熱体20と、温度センサ32と、基板支持ユニット30のうち支持体40および供給管46と、反射板34とが設けられている。これらのうち、熱処理容器12内に、支持体40の表面40aとは反対側の方向(支持体40の裏面40b側の方向)に、支持体40に対向して加熱体20が配置されている。また、この加熱体20に対して、さらに支持体40の表面40aの反対側の方向に、加熱体20を加熱する加熱部14(本発明の加熱手段の一部を構成するもの)が配置されている。
加熱部14は、誘導加熱方法を用いるものであり、熱処理容器12の下部12aに設けられている。この加熱部14は、図2に示すように、円板状のコイル支持部材16と、このコイル支持部材16の表面16a上に、1本の導体で渦巻き状に形成された誘導コイル18とを有する。この誘導コイル18は、交流電源24に接続されている。この交流電源24は、誘導コイル18に交流電圧を印加するものである。加熱部14と、交流電源24とにより本発明の加熱手段が構成される。本実施例においては、誘導加熱方法を用いるため、基板50の昇温速度が速い。
また、交流電源24から誘導コイル18に交流電圧が印加されると、誘導コイル18に誘導磁界が発生する。この誘導磁界により加熱体20のコイル対向する下面20bに高密度の渦電流が発生する。
そして、この渦電流によるジュール熱で加熱体20の下面20bが発熱し、表面温度が上昇する。下面20bの発熱に伴い、加熱体20の表面および内部を熱が伝導し、表面20aの表面温度が上昇(加熱体20の全体の温度が上昇)し、加熱体20が加熱される。
また、誘導コイル18は、1本の導体で渦巻き状に形成されたものに限定されるものでなく、同心円状であってもよく、さらには、1本の導体による構成に限定されるものでもない。誘導コイル18としては、誘導加熱ができる構成であれば、構成については、特に限定されるものではない。
図1に示すように、加熱体20は、加熱部14による誘導加熱により加熱されるものであり、平面視略円形に見える円板状の部材からなるものである。
また、加熱体20は、電磁誘導性を有する材料で構成されている。この電磁誘導性を有する材料とは、例えば、グラファイト、またはSiCである。
この加熱体20は、誘導コイル18の上方に、下面20bを対向して所定の間隔を空けて設けられている。さらに、加熱体20は、表面20aおよび下面20bは、平坦であり、下面20bは、コイル支持部材16の表面16aと平行に配置されている。
また、コイル支持部材16と加熱体20との間に断熱冷却部材22が充填されている。この断熱冷却部材22は、加熱体20が誘導加熱によって発熱した際、その熱が誘導コイル18およびその他の構成部材に伝わることを防止するものである。断熱冷却部材22は、公知の各種断熱材の内部に流水用パイプ(図示せず)が敷設されており、この流水用パイプ内を液体が循環して冷却する水冷方式で常時冷却される。
なお、加熱体20を構成する電磁誘導性を有する材料は、グラファイト、またはSiCに限定されるものではない。加熱体20は、誘導磁界による渦電流の発生と、これに伴うジュール熱の発熱とが生じるものであり、加熱体20の材質としては、熱伝導性に優れ、温度、気圧、および雰囲気等の環境条件において影響を受けないものであれば、その材質については自在に変更し、組み合わせることができる。
ここで、種々の材料の中でも、炭素繊維/炭素複合材(C/Cコンポジット)は、耐割れ性が優れたものである。加熱体20の材質として、炭素繊維/炭素複合材(C/Cコンポジット)を用いることにより、昇温速度が急速な熱処理においても、加熱体20に割れが生じることがないといった優れた効果を有する。このため、炭素繊維/炭素複合材(C/Cコンポジット)は、加熱体20の材質として好適である。
基板支持ユニット30は、支持体40と、供給管46と、ガス供給部48とを有する。この支持体40が、加熱体20の表面20aの上方に、所定の間隔を空けて設けられている。また、ガス供給部48は、反応容器12の外部に設けられている。
基板支持ユニット30において、支持体40は、表面40aに基板50が、例えば、1枚載置されるものであり、平面視略円形に見える円板状の部材からなるものである。また、図3に示すように、支持体40の表面40aには、その中心に穴42が形成されている。この穴42の縁から螺旋状に複数支持体40の縁まで延びる溝44が、複数形成されている。
また、穴42に供給管46が支持体40の裏面40b側から接続されている。この供給管46にガス供給部48が接続されている。
ガス供給部48は、支持体40の穴42から噴出させる気体を供給するものであり、例えば、ガスボンベおよび流量を調整するバルブを備える。
基板支持ユニット30において、ガス供給部48から供給される気体としては、基板50の熱処理工程において、基板50と反応することなく、製造する製品の品質に悪影響を及ぼさないものが用いられる。この基板50と反応することなく、製造する製品の品質に悪影響を及ぼさないものとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスが用いられる。
また、基板支持ユニット30において、ガス供給部48から供給する気体は、熱処理工程における熱処理温度である必要がある。このため、ガス供給部48には、供給する気体を加熱する気体加熱部(図示せず)が設けられている。
さらに、基板支持ユニット30においては、熱処理容器12内に配置される支持体40および供給管46は、例えば、グラファイト、またはSiCにより構成される。なお、熱処理装置10において、なされる熱処理の上限温度が、600℃程度であれば、支持体40および供給管46を、金属または合金で形成してもよい。
また、支持体40は、後述するように、加熱体20の輻射熱により加熱されるものである。このため、支持体40も、加熱体20と同様の材質により構成されることが好ましい。また、本実施例の熱処理装置10は、後述するように、透過率の温度依存性を有する基板50の加熱に利用されるため、支持体40としては、透過率の温度依存性がない材質により構成されることが好ましい。
基板支持ユニット30においては、ガス供給部48から供給管46を介して穴42の気体が供給されると、この穴42から気体が噴出されるとともに、溝44からも気体が噴出される。これにより、支持体40の表面40aに載置した基板50が浮上する。また、溝44がらせん状に複数形成されているため、気体が溝44に沿って流れて、基板50は、支持体40上を浮上しつつ回転もする。また、穴42からの気体の流量などの供給量を調整することにより、基板50の中心を、穴42に一致させることができる。
このように、基板支持ユニット30により、基板50は、熱処理容器12内で非接触状態で保持される。
なお、支持体40に形成される穴42は、1つに限定されるものではなく、複数形成されていてもよい。この場合、穴の数、および穴の配置パターンについても、基板50を浮上させることができれば、特に限定されるものではない。このように、穴42を複数形成することにより、基板50の浮上安定性を向上させることができる。
また、溝44についても、溝44の数、および溝44の形成パターンについても、基板50を浮上させることができれば、特に限定されるものではない。
さらには、基板支持ユニット30は、基板50を1枚載置するものに限定されるものではなく、複数枚載置される構成でもよい。この場合、例えば、支持体40を、矩形状の板部材で構成し、支持体40に、穴42および溝44の組み合わせたものを複数組形成し、各穴42に対して、基板50を1枚ずつ割り当ててもよい。これにより、各基板50が、支持体40上に非接触状態で保持される。
また、支持体40の表面40aと平行な方向における基板50の動きを拘束するために、ストッパーとなるものとして、支持体40の外縁に沿って、例えば、リブを設ける構成としてもよい。このリブも、基板50が1枚または複数載置される、いずれの構成においても形成されるものである。
温度センサ32は、支持体40の表面40aの温度を測定するものであり、例えば、図3に示すように、支持体40の表面40aの縁部に設けられている。この温度センサ32は、計測部26に接続されており、温度センサ32で得られた温度情報を含む温度情報信号が計測部26で解析されて、計測部26により、支持体40の表面の温度の情報が得られる。なお、温度センサ32の配置位置および数は、基板50の搬送および取り出しに支障がなければ、特に限定されるものではない。
また、図1に示すように、熱処理容器12内の上部12bには、支持体40に対向して反射板34が設けられている。
この反射板34は、基板50を効率良く、加熱するためのものであり、熱処理容器12内で発生した赤外線などを基板50に反射させて、基板50を加熱するものである。
また、熱処理容器12内を真空状態にするための排気部52が、熱処理容器12に接続されている。この排気部52は、例えば、真空ポンプなどを備えている。
また、熱処理容器12内に、基板50と反応することなく、製造する製品の品質に悪影響を及ぼさない気体を導入する導入するためのガス導入部54が設けられている。この基板50と反応することなく、製造する製品の品質に悪影響を及ぼさない気体としては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスが用いられる。
本実施例において、制御部28は、交流電源24、計測部26及びガス供給部48に接続されている。この制御部28の制御命令に基づいて、交流電源24、計測部26及びガス供給部48が制御される。計測部26により得られた支持体40の表面の温度情報に基づいて、交流電源24からの交流電圧が制御される。また、制御部28の制御命令に基づいて、ガス供給部48からの気体供給量が制御され、基板50の浮上が制御される。
さらに、排気部52およびガス導入部54も制御部28に接続されており、制御部28の制御命令に基づいて、熱処理容器12内の排気、および熱処理容器12内への気体の導入などが制御されるものである。
本実施例においては、基板50を浮上支持する支持体40を設けることにより、誘導加熱によって加熱された加熱体20からの輻射熱により、支持体40が加熱される。そして、この支持体40の加熱により、支持体40と基板50との間の気体も加熱される。この加熱された気体による熱伝達により、基板50が加熱される。このように、基板50は、加熱された気体からの熱伝導により加熱される。このため、例えば、500℃までは透過率が高く、600℃付近で急激に透過率が変化して低くなる特性を有するシリコンウエハを基板50として用いても、基板50を500℃の温度に効率よく加熱することができる。さらには、熱伝導により基板50を加熱するため、基板50の透過率特性(透過率の温度依存性)の影響を受けることがなくなり、設定温度(目標温度)に対する加熱体20の発熱量の制御が容易になる。これにより、例えば、500℃を設定温度(目標温度)とした場合であっても、基板50を高い精度で設定温度(目標温度)に加熱することができる。
また、基板50を熱伝導により加熱するため、固体接触による加熱方法に比して、均一に加熱することができ、基板50内の温度のバラツキが小さくなり、温度分布を均一化することができる。
また、本実施例においては、例えば、基板50として、シリコンウエハを、例えば、融点に近い1200℃〜1300℃に加熱した場合でも、非接触状態で加熱されるため、基板50が変形しても、接触点がなく、均一に加熱することができる。このため、基板50について、温度分布の不均一に基づく、スリップ欠陥などの発生を抑制することができる。
さらには、本実施例においては、基板50は、非接触状態で加熱されるため、支持部材などの接触する部材との熱膨張率の差に起因するスリップ欠陥などの発生も抑制することができる。
このように、本実施例の熱処理装置10においては、広い温度範囲で効率よく、かつ欠陥を生じさせることなく、基板50を所定の温度に加熱することができる。
なお、本実施例の熱処理装置10においては、熱処理容器12内の上部12bに反射板34を設ける構成としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、反射板34に変えて、さらに、加熱部14(他の加熱手段)および加熱体20(他の加熱体)を設けてもよい。すなわち、支持体40を挟んで、上部12bおよび下部12aの両側に、それぞれ加熱部14および加熱体20が設けられる構成である。このような構成により、より高温に基板50を加熱することができる。
以下、本実施例の熱処理装置10による熱処理方法について説明する。
先ず、熱処理容器12の開閉扉(図示せず)を開き、ロボットアーム(図示せず)により、基板50を熱処理容器12内部に搬送し、基板50の中心と、支持体40の表面40aの中心とを一致させて、基板50を支持体40の表面40aに載置する。そして、開閉扉を閉める。
次に、制御部28の制御命令に基づいて、熱処理容器12内を排気部52により減圧させて、真空状態にする。
次に、制御部28の制御命令に基づいて、ガス導入部54から、例えば、不活性ガスを熱処理容器12内に導入させて熱処理容器12内を不活性ガスで充填する。
次に、制御部28の制御命令に基づいて、ガス供給部48から気体を支持体40に供給させ、穴42かから気体を噴出させて基板50を浮上させるとともに、溝44からも気体が噴出し、基板50が回転する。このとき、制御部28の制御命令に基づいて、計測部26による支持体40の表面40aの温度の情報の取得も開始させる。
次に、制御部28の制御命令に基づいて、設定温度(目標温度)に応じた交流電圧を交流電源24から誘導コイル18に印加させる。これにより、誘導コイル18に誘導磁界が発生する。この誘導磁界により加熱体20の下面20bに高密度の渦電流が発生する。
そして、この渦電流によるジュール熱で加熱体20の下面20bが発熱し、下面20b温度が上昇する。下面20bの発熱に伴い、加熱体20の表面20aおよび内部を熱が伝導し、表面20aの表面温度が上昇(加熱体22の全体の温度が上昇)する。
そして、表面20aからは、表面温度(加熱輻射面の温度)に応じた熱エネルギーが赤外線などの電磁波として輻射される。
本実施例では、このように、加熱体20の表面20aから輻射された輻射熱(熱エネルギー)によって、支持体40および供給管46が加熱される。さらには、支持体40の表面40aと基板50と間の気体も加熱される。この加熱された気体により基板50が加熱される。このように、本実施例においては、基板50が加熱気体による熱伝導により加熱される。
なお、本実施例の熱処理方法においては、昇温時には、計測部26(温度センサ32)により、支持体40の表面40aの温度が測定されている。この温度に基づいて、計測結果が目標温度(設定温度)となるように、交流電源24による交流電圧の出力が制御部28により制御される。このようにして、加熱体20の発熱を制御し、基板50の熱処理温度を制御する。
次に、基板50について、熱処理条件に応じた所定の温度で、所定の時間保持する。そして、熱処理が終了した後、制御部28の制御命令に基づいて交流電源24の交流電圧の出力を停止し、基板50を降温させる。
その後、基板50の温度が、例えば、常温まで下がった後、制御部28の制御命令に基づいてガス供給部46からの気体の供給も停止させる。
次に、開閉扉(図示せず)を開き、制御部28の制御命令に基づいて、ロボットアーム(図示せず)が基板50を熱処理容器12から取り出す。このようにして、本実施例においては、基板50について、例えば、1枚ずつ熱処理を行うことができる。
本実施例の熱処理方法においては、基板50を浮上支持した状態として、誘導加熱によって加熱された加熱体20からの輻射熱により支持体40を加熱し、さらに支持体40と基板50との間の気体も加熱する。この加熱された気体の熱伝導により基板50を加熱する。このように、基板50を熱伝導により加熱することにより、例えば、500℃までは透過率が高く、600℃付近で急激に透過率が変化して低くなる特性を有するシリコンウエハを基板50として用いても、500℃に効率よく加熱することができる。
さらには、熱伝導により基板50を加熱するため、基板50の透過率特性(透過率の温度依存性)の影響を受けることがなくなり、設定温度(目標温度)に対する加熱体20の発熱量の制御が容易になる。これにより、例えば、500℃を設定温度(目標温度)とした場合であっても、基板50を高い精度で設定温度(目標温度)に加熱することができる。
また、本実施例の熱処理方法においては、例えば、基板50として、シリコンウエハを、例えば、融点に近い1200℃〜1300℃に加熱した場合でも、非接触状態で加熱されるため、基板50が変形しても、接触点がなく、均一に加熱することができる。このため、基板50について、温度分布の不均一に基づく、スリップ欠陥などの発生を抑制することができる。
さらには、本実施例の熱処理方法においては、基板50は、非接触状態で加熱されるため、支持部材などの接触する部材との熱膨張率の差に起因するスリップ欠陥などの発生も抑制することができる。
また、本実施例の熱処理方法においては、熱伝導により基板50を加熱するため、固体接触による加熱方法に比して、基板50を均一に加熱することができ、基板50内の温度のバラツキが小さくなり、温度分布を均一化することができる。
さらに、本実施例の熱処理方法においては、加熱した後、基板50の温度を下げる場合に、他の気体供給部(図示せず)から冷却用の気体を供給しても、基板50と支持体40との間の気体により、基板50を均一に冷却することができる。このように、熱処理工程において、加熱および冷却に際して、基板50の温度が均一な状態で、処理することができる。
以上のように、本実施例の熱処理方法においては、広い温度域に亘り、基板50にスリップ欠陥を生じさせることなく、かつ基板50を効率よく加熱することができる。
なお、本実施例の熱処理装置10においては、基板50の種類は、特に限定されるものではない。しかしながら、温度によって、透過率が変化する特性を有し、輻射熱による加熱が困難であるものを好適に用いることができる。また、本実施例の熱処理装置10においては、基板50を、融点に近い温度で熱処理する場合にも好適である。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
図4(a)は、本発明の第2の実施例の熱処理装置を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の第2の実施例の熱処理装置の要部を示す模式的側断面図である。図5は、本発明の第2の実施例の熱処理装置の基板支持ユニットの構成の要部を示す模式的斜視図である。
なお、本実施例においては、図1〜図3に示す第1の実施例の熱処理装置と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図4(a)に示すように、本実施例の熱処理装置60は、第1の実施例の熱処理装置10(図1参照)に比して、基板支持ユニット30a(基板支持手段)の構成が第1の実施例の加熱体20(図1参照)と第1の実施例の支持体40(図1参照)とが一体形成されている点(図5参照)、加熱体64が楕円形状の側断面を有する筒状に形成されている点(図4(b)参照)、および誘導コイル70が加熱体64の周囲を取り囲んで配置されたものである点(図4(b)参照)が異なり、それ以外の構成は、第1の実施例の熱処理装置10と同様の構成であり、その詳細な説明は省略する。
本実施例の熱処理装置60は、図4(a)に示すように、反応容器62内に設けられた加熱体64の内部64aに基板50が搬入されて、熱処理がされるものである。この加熱体64は、図4(b)に示すように、側断面形状が楕円形状の筒状部材からなるものである。
本実施例の反応容器62には、図示はしないが、加熱体64の他端部64bに、開閉扉が設けられている。
また、本実施例の熱処理装置60の加熱体64は、図4(a)に示すように、一端に蓋65が設けられて閉塞されている。この蓋65には、排気部52およびガス導入部54が接続されている。また、加熱体64の他端部64bには、図示はしないが、開閉扉が設けられている。この他端部64bから基板50が搬入されるか、または取り出される。さらには、本実施例の熱処理装置60においても、図示はしないが、例えば、ロボットアーム等の自動搬送手段を備えており、熱処理容器62への基板50の搬送、および基板50の取り出しは、このロボットアームによって自動的に行われる。
本実施例の熱処理装置60においては、加熱体64の周囲を取り囲むようにして、加熱体64の周面との距離を一定にして誘導コイル70が配置されている。誘導コイル70と加熱体64の下壁66との距離および誘導コイル70と上壁68との距離は等しい。また、誘導コイル70には、交流電源24が接続されている。誘導コイル70と交流電源24とで加熱手段が構成される。
また、加熱体64と誘導コイルとの隙間には、断熱冷却部材72が充填されている。この断熱冷却部材72も、加熱体64が誘導加熱によって発熱した際、その熱が誘導コイル70およびその他の構成部材に伝わることを防止するものであり、第1の実施例の断熱冷却部材22と同様の構成を有するものであるため、その詳細な説明は省略する。
本実施例の基板支持ユニット30aは、第1の実施例の加熱体20(図1参照)と第1の実施例の支持体40(図1参照)とが一体形成されているものであり、加熱体64の下壁66の一部が、第1の実施例の支持体40(図1参照)の機能を果たすものである。
本実施例の基板支持ユニット30aにおいては、加熱体64の下壁66の表面66aに基板50が浮上した状態で支持される。
本実施例の基板支持ユニット30aにおいては、図5に示すように、加熱体64の下壁66の表面66aに、第1の実施例の支持体40(図1参照)の如く、穴42が形成されており、この穴42の縁から螺旋状に延びる溝44aが、基板50の外縁よりも大きい範囲に亘り複数形成されている。また、この穴42に供給管46が下面66b側から接続されている。
本実施例においても、ガス供給部48から供給管46を介して穴42の気体が供給されると、この穴42から気体が噴出されるとともに、溝44aからも気体が噴出される。これにより、加熱体64の下壁66の表面66aに載置した基板50が浮上する。また、溝44がらせん状に複数形成されているため、気体が溝44aに沿って流れて、基板50は、下壁66上を浮上しつつ回転もする。また、穴42からの気体の流量などの供給量を調整することにより、基板50の中心を、穴42に一致させることができる。
このように、基板支持ユニット30aにより、基板50は、加熱体64内部64aで非接触状態に保持される。本実施例においても、基板50は、加熱体64の下壁66の表面66aに浮上した状態で熱処理される。このため、誘導コイル70に交流電源24から交流電圧を印加されて生じた誘導磁界により渦電流が発生し、この渦電流によるジュール熱で加熱体64が加熱された場合、基板50と加熱体64の下壁66の表面66aとの間には気体がある。この気体が加熱されて、この加熱された気体の熱伝導により基板50が加熱される。このように、本実施例においても、基板50は、第1の実施例と同様に、輻射ではなく、熱伝導により加熱される。これにより、本実施例においても、第1の実施例と同様に、広い温度域に亘り、基板50にスリップ欠陥を生じさせることなく、かつ基板50を効率よく加熱することができるという効果を得ることができる。
なお、本実施例の熱処理装置60においても、基板50の種類は、特に限定されるものではない。しかしながら、温度によって、透過率が変化する特性を有し、輻射熱による加熱が困難であるものを好適に用いることができる。また、本実施例の熱処理装置10においては、基板50を、融点に近い温度で熱処理する場合にも好適である。
さらには、本実施例においては、誘導コイル70と加熱体64との間隔を一定としているため、加熱体64を均一に加熱することができ、基板50の温度分布をより一層均一化できる。
また、本実施例の熱処理方法においても、第1の実施例の熱処理方法と比して、基板50を支持体40の上に載置するのではなく、加熱体64の下壁66の表面66aに載置する点、真空にする空間が加熱体64の内部である点、および基板50と反応しない気体を供給する空間が加熱体64の内部である点が異なり、それ以外の工程は、第1の実施例の熱処理方法と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施例の熱処理方法においても、基板50が、加熱体64の下壁66の表面66aに浮上した状態で熱処理される。このため、上述のように、基板50は、熱伝導により加熱される。これにより、本実施例においても、第1の実施例の熱処理方法と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例の熱処理装置60の基板支持ユニット30aにおいても、第1の実施例と同様に、穴42は、1つに限定されるものではなく、複数形成されていてもよい。この場合、穴の数、および穴の配置パターンについても、基板50を浮上させることができれば、特に限定されるものではない。このように、穴42を複数形成することにより、基板50の浮上安定性を向上させることができる。
また、基板支持ユニット30aの溝44aについても、第1の実施例と同様に、溝44aの数、および溝44aの形成パターンについても、基板50を浮上させることができれば、特に限定されるものではない。
さらには、基板支持ユニット30aは、基板50を1枚載置するものに限定されるものではなく、複数枚載置される構成でもよい。この場合、例えば、加熱体64の下壁66に、穴42および溝44の組み合わせたものを複数組形成し、各穴42に対して、基板50を1枚ずつ割り当ててもよい。これにより、各基板50が、支持体40上に非接触状態で保持される。
また、加熱体64の下壁66の表面66aと平行な方向における基板50の動きを拘束するために、ストッパーとなるものとして、加熱体64の下壁66に形成された複数の溝44aを取り囲むように、例えば、リブを設ける構成としてもよい。このリブも、基板50が1枚または複数載置される、いずれの構成においても形成されるものである。
本発明は、基本的に以上のようなものである。以上、本発明の熱処理装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の第1の実施例に係る熱処理装置を示す模式的断面図である。 本発明の第1の実施例に係る熱処理装置の加熱部を示す模式的斜視図である。 本発明の第1の実施例の熱処理装置の基板支持ユニットの構成を示す模式的斜視図である。 (a)は、本発明の第2の実施例の熱処理装置を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の第2の実施例の熱処理装置の要部を示す模式的側断面図である。 本発明の第2の実施例の熱処理装置の基板支持ユニットの構成の要部を示す模式的斜視図である。 従来の熱処理装置を示す模式図である。
符号の説明
10、60、100 熱処理装置
12、102 熱処理容器
14、110 加熱部
16、112 コイル支持部材
18、114 誘導コイル
20、120 加熱体
22、72、108 断熱冷却部材
24、116 交流電源
26 計測部
28 制御部
30、30a 基板支持ユニット(基板支持手段)
32 温度センサ
34、122 反射板
40 支持体
42 穴
44、44a 溝
46 供給管
48 ガス供給部
124 エッジリング

Claims (3)

  1. 基板を熱処理する熱処理装置であって、
    前記基板が載置される載置面を有するとともに前記載置面に穴とこの穴の縁から螺旋状に延びる複数の溝が形成された支持体と、
    前記支持体の前記穴に供給管を介して気体を供給、前記穴および前記複数の溝からの気体の噴出により前記載置面に載置されていた前記基板を浮上させつつ回転させて支持するガス供給部と、
    前記支持体の表面とは反対側の方向に、前記支持体に対向して配置される加熱体と、
    前記加熱体に対して、さらに前記支持体の表面の反対側の方向に配置され、前記加熱体を加熱するための誘導コイルと、
    前記誘導コイルに交流電圧を印加する交流電源とを有し、
    前記加熱体と前記支持体とが一体的に形成され、
    前記交流電源から交流電圧が印加された前記誘導コイルにより前記加熱体が誘導加熱され、さらに前記支持体が加熱されて前記基板が所定の温度に加熱されることを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記加熱体に対向し、かつ前記支持体を挟んで反射板が設けられている請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記加熱体に対向し、かつ前記支持体を挟んで、さらに他の加熱体が設けられるとともに、前記他の加熱体を加熱する他の加熱手段が設けられている請求項1または2に記載の熱処理装置。
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