JP5001596B2 - 外壁パネル間防水構造および外壁パネル間防水施工方法 - Google Patents

外壁パネル間防水構造および外壁パネル間防水施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、住宅建物等に適用される外壁パネル間防水構造および外壁パネル間防水施工方法に関する。
住宅建物等の建築形態の一つとして、建物の外壁を面一状に並設した複数の外壁パネルにより構成する場合がある。このような外壁構造では、建物本体に対する寸法許容性を確保するべく、隣接する外壁パネル間に目地部隙間を設けるのが通常であり、このため目地部隙間からの雨水の浸入防止が重要な課題となる。
上記課題に対し、外壁パネル間の防水として、一次防水部材をガスケットとし、二次防水にコーキングまたは発泡体(ゴム、EPDMなど)を用いるものが一般に採用されているが、この場合、長期的な防水信頼性に劣っていたし、また、コーキングする場合には、手間を要し、防水施工性に劣るものであった。
これに対し、従来、隣接する外壁パネル間に形成される目地部隙間からの雨水浸入を防止する外壁パネル間防水構造としては、一次防水用部材としてガスケットを用い、二次防水用部材として防水シートを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、外壁パネル間防水構造としては、一次防水用部材としてガスケットを用い、二次防水用部材として薄板状の水切り材を用いたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2507123号公報 特許第2779108号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された外壁パネル間防水構造にあっては、防水シートの側縁部に設けられたファスナーで接合する構成であるため、ファスナーを噛み合わせる細かい作業が必要であると共に、更に別の部材で目地部隙間を覆い隠す等により防水信頼性を高める手段が必要である、という問題があった。
また、上記特許文献2に記載された外壁パネル間防水構造にあっては、対向する一対の水切り材が隙間を介して配置され、水切り材の折り返し部の端面とガスケットとの線接触にて二次防水機能を出すようにしているため、折り返し部の端面とガスケットとの間で圧接力を失うと隙間ができてしまうというように、二次防水性能に対する信頼性が十分ではない、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、外壁パネル間の防水信頼性向上と、外壁パネル間の防水施工性の向上と、の両立を図ることができる外壁パネル間防水構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、隣接する外壁パネル間に形成される目地部隙間に、一次防水用のガスケットが前記外壁パネルの表面側からの押し込みにより取り付けられ、このガスケットの裏面側に二次防水用部材を備えた外壁パネル間防水構造において、
前記二次防水用部材は、前記隣接する外壁パネルの端部に沿ってそれぞれ設けられた合成樹脂製の第1水切り板材と第2水切り板材であり、かつ、両水切り板材は、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインを形成したことを特徴とする。
よって、本発明の外壁パネル間防水構造にあっては、外壁パネル表面側のガスケットが一次防水機能を持ち、ガスケット裏面側の合成樹脂製の第1水切り板材と第2水切り板材が二次防水機能を持つことになる。そして、二次防止用の両水切り板材は、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインが形成されるため、両水切り板材の相対位置が変化しても、重ね合わせ量により相対位置変化を吸収し、板材同士の重合状態をそのまま維持するし、水切り板材が変形しても、重合部分での接触力により板材の変形に追従して板材同士の重合状態をそのまま維持する。つまり、シール性を低下させる水切り板材の相対位置変化や変形があっても、水の浸入を阻止する高いシール性を維持することができる。
また、外壁パネル間防水構造を施工するにあたって、例えば、二次防水にコーキングを採用する場合には手間のかかるコーキング作業を要するし、二次防水にファスナー付きの防水シートを採用する場合には手間のかかるファスナー接合作業を要する。これに対し、二次防水部材として一対の水切り板材を採用したため、例えば、外壁パネルの端部に固定された一対の水切り板材を目地部隙間に押し込むだけの作業により、接触力を持ちつつ互いに重ね合わせることができるというように、短時間で手間を要することなく、防水施工を行うことができる。
この結果、外壁パネル間の防水信頼性向上と、外壁パネル間の防水施工性の向上と、の両立を図ることができる。
以下、本発明の外壁パネル間防水構造を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の外壁パネル間防水構造を示す要部拡大断面図、図2は実施例1の外壁パネル間防水構造を示す断面図、図3は実施例1の外壁パネル間防水構造をユニット住宅の縦目地部隙間への適用状態を示す概略斜視図である。
実施例1における外壁パネル間防水構造は、図3に示すように、妻面や桁面のユニット間の縦目地部隙間Aに採用されている。なお、外壁パネル間防水構造を採用する縦目地部隙間Aには、バルコニー手摺り壁間および屋根ユニット小壁間を含む。
実施例1における外壁パネル間防水構造は、図1に示すように、隣接する外壁パネル1,1間に形成される目地部隙間Sに、一次防水用のガスケット2が前記外壁パネル1,1の表面側からの押し込みにより取り付けられ、このガスケット2の裏面側に二次防水用部材を備えたものである。
前記二次防水用部材は、前記隣接する外壁パネル1,1の端部に沿ってそれぞれ設けられた合成樹脂製の第1水切り板材3と第2水切り板材4であり、かつ、両水切り板材3,4は、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインを形成している。そして、前記一次防水部材としてのガスケット2と、前記二次防水部材としての第1水切り板材3および第2水切り板材4とは、ユニット住宅の縦方向に形成された目地部隙間Sに沿って上端から下端まで装着されている。
前記外壁パネル1は、図2に示すように、縦枠11と、構造面材12と、胴縁13と、外面材14と、を有して構成されている。縦枠11および構造面材12に対する外面材14の固定は、構造面材12と外面材14との間に基材15を挟み込み、外面材14の表面側から釘16を打ち込むことでなされる。なお、外面材14の表面は、外観を美麗にするための塗膜17によって被覆されている。
前記ガスケット2は、図1に示すように、高弾性素材により形成され、表面側の化粧板部2aと、該化粧板部2aの中央部から裏面側に延出する中央基部2bと、該中央基部2bの両側からそれぞれ突出する第1リップシール部2c,2cおよび第2リップシール部2d,2dと、両リップシール部2c,2dおよび2c,2dを連結する連結部2e,2eと、を有する。
前記第1水切り板材3と第2水切り板材4は、折り目付きの樹脂防水板であり、前記外壁パネル1の端部への固定状態において、図1の仮想線に示すように、第1水切り板材3と第2水切り板材4の板材端部3a,4aは、前記構造面材12の角位置の段差面に図外の防水紙を接着し、この防止紙の上面に対し接着により固定し、板材端部3a,4a以外の部分は、外壁パネル1,1の表面側に突出している。
なお、通常は、水切り板材を外面材相当品に断面L字状の鋼板に接着し、鋼板に接着した水切り板材を構造面材の角位置に取り付け、防水・防火ラインを形成する。しかし、実施例1の場合は、防止紙を介して構造面材12の角位置の段差面に両水切り板材3,4を接着固定することで、防水ラインのみを形成するようにしている。つまり、防火ラインは別手段による設定としている。
前記第1水切り板材3と第2水切り板材4の板材端部3a,4a以外の突出部分には、図1の仮想線に示すように、第1折り目31,41と、第2折り目32,42と、第3折り目33,43と、第4折り目34,44と、第5折り目35,45と、が形成されている。
前記第1折り目31,41は、外壁パネル1,1の端部へ固定しただけの取り付け前の状態で、両水切り板材3,4を外壁パネル1,1の表面側に突出させ、この板材突出部分を前記目地部隙間Sに押し込むことで復元弾性力を生じさせるように、板材端部3A,4Aに対しほぼ直角の折り角θ1が付けられている。
前記第2折り目32,42と第3折り目33,43は、図1の仮想線および実線に示すように、外壁パネル1,1の端部へ固定しただけの取り付け前の状態から押し込みにより圧接重合による取り付け状態としたとき、前記目地部隙間Sの入り口部分に前記ガスケット2に対し抜き抵抗を与える断面三角形状の突部を形成するべく折り角θ3,θ4が付けられている。
前記第4折り目34,44は、図1の仮想線および実線に示すように、前記ガスケット2の両リップシール部2c,2dを包み込む形状を保持しながら互いに重なり合って断面V形状の防水ラインを形成する位置に折り角θ4が付けられている。
前記第5折り目35,45は、両水切り板材3,4の重合端部を前記目地部隙間Sの対向面に向かってそれぞれ押し付ける位置に折り角θ5が付けられている。
図4は実施例1の外壁パネル間防水施工方法を示す各工程図、図5は1F(1階)と2F(2階)との居間ユニット間に縦水切りを施工する状態を示す斜視図である。以下、図4および図5を用いて実施例1の外壁パネル間防水施工方法を説明する。なお、外壁パネル間防水施工方法を実行するにあたり、水切り板材3,4の押し込み工具として、例えば、板材の傷付きを防止するゴムヘラなどを用いる。
(板材固定工程)
1Fと2Fとの目地部隙間位置に、合成樹脂製の折り目付き第1水切り板材3と折り目付き第2水切り板材4を、外壁パネル1,1の表面側に突出させながら隣接する外壁パネル1,1の端部に沿ってそれぞれ固定する(図4(a))。
ここで、縦方向の両水切り板材3,4は、接着部分のリケイ紙をはずしながらローラで転圧して貼り付ける。
(前工程)
妻外壁ユニット間に、横方向の壁下シート5と縦方向の壁下シートジョイント6を取り付けおく。そして、左右の壁下シートジョイント6を、ユニット間より外壁面へ引き出し、片方の外壁面上で、両方の粘着面を貼り合わせ、貼り合わせたシートを端から巻き込み、巻き込んだシートを、両水切り板材3,4の裏面側へ挿入し、外壁面に圧着させて固定する。つまり、壁下シートジョイント6の上に縦方向の両水切り板材3,4が200mm以上ラップし、その上にガスケット2がラップするように設定する。
(1F部分の第1水切り板材押し込み工程)
1F部分における第1水切り板材3の外壁パネル1,1の表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間Sに押し込む(図4(b))。
(1F部分の第2水切り板材押し込み工程)
1F部分における第2水切り板材4の外壁パネル1,1の表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間Sに押し込む(図4(c))。この場合、B部に示すように、第4折り目34,44による白い線が重なっていることを確認する。
(中工程)
2F壁下シート(下屋水切り)ジョイントを取り付ける。
(2F部分の第1水切り板材押し込み工程)
2F部分における第1水切り板材3の外壁パネル1,1の表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間Sに押し込む(図4(b))。
(2F部分の第2水切り板材押し込み工程)
2F部分における第2水切り板材4の外壁パネル1,1の表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間Sに押し込む(図4(c))。この場合、B部に示すように、第4折り目34,44による白い線が重なっていることを確認する。
(ガスケット押し込み工程)
第1水切り板材3と第2水切り板材4により、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて形成された防水ラインに沿って、外壁パネル1,1の表面側からガスケット2を押し込む(図4(d))。このガスケット2の押し込みに際し、ガスケット2の化粧板部2Aに力を加え、外壁面に当たるまで押し込む(図4(e))。
なお、図5において符号7で示すものは実施例1の外壁パネル間防水構造の奥側の目地部隙間Sを埋める断熱材によるグラスウールで、気密材と防火材を兼用している。
次に、作用を説明する。
ユニット住宅等の場合、隣接する外壁パネル間に設けられた目地部隙間からの雨水の浸入防止という課題に対し、外壁パネル間の防水として、一次防水部材をガスケットとし、二次防水にコーキングまたは発泡体(ゴム、EPDMなど)を用いるものが一般に採用されているが、この場合、長期的な防水信頼性に劣っていたし、また、コーキングする場合には、手間を要し、防水施工性に劣るものであった。
さらに、一次防水部材をガスケットとし、二次防水部材を防水シート材とするもの(引用文献1参照)や薄板状の水切り材とするもの(引用文献2参照)が先行技術として提案されているが、二次防水部材を防水シート材とするものは、長期的な防水信頼性と防水施工性に劣るという問題を残すものであったし、また、二次防水部材を薄板状の水切り材とするものは防水施工性に劣るという問題を残すものであった。
これに対し、実施例1の外壁パネル間防水構造では、外壁パネル1,1間の防水信頼性向上と、外壁パネル1,1間の防水施工性の向上と、の両立を図ることができるようにした。
すなわち、二次防水部材として水切り板材を選択し、水切り板材の長所である防水施工性に優れる点をそのまま生かしつつ、水切り板材の欠点である二次防止性能を向上させることができれば、防水信頼性の向上と防水施工性の向上との両立を図ることができる点に着目し、二次防水用部材として、合成樹脂製の第1水切り板材3と第2水切り板材4を選択し、かつ、接触力を持ちつつ両水切り板材3,4同士を互いに重ね合わせて防水ラインを形成する構成を採用した。
したがって、二次防止用の両水切り板材3,4は、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインが形成されるため、バラツキや長期使用により、両水切り板材3,4の相対位置が変化しても、重ね合わせ量により相対位置変化を吸収し、板材同士の重合状態をそのまま維持するし、温度変化等により水切り板材3,4が変形しても、重合部分での接触力により板材の変形に追従して板材同士の重合状態をそのまま維持する。
つまり、シール性を低下させる水切り板材3,4の相対位置変化や変形があっても、水の浸入を阻止する高いシール性を維持することができる。
また、外壁パネル間防水構造を施工するにあたって、例えば、二次防水にコーキングを採用する場合には手間のかかるコーキング作業を要するし、二次防水にファスナー付きの防水シートを採用する場合には手間のかかるファスナー接合作業を要する。
これに対し、二次防水部材として一対の水切り板材3,4を採用したため、上記施工方法にて説明したように、一対の水切り板材3,4を目地部隙間Sに押し込むだけの作業で接触力を持ちつつ互いに重ね合わせることができるというように、短時間で手間を要することなく、防水施工を行うことができる。
次に、実施例1では、折り目付きの水切り板材3,4を採用したが、各折り目が持つ機能について説明する。
第1折り目31,41は、板材端部3a,4aに対しほぼ直角の折り角θ1が付けられている。
この第1折り目31,41によって、図1の仮想線に示すように、外壁パネル1,1の端部へ固定しただけの取り付け前の状態で、両水切り板材3,4を外壁パネル1,1の表面側に突出させることができるとともに、この板材突出部分を前記目地部隙間Sに押し込むことで復元弾性力を生じさせることができる。
この復元弾性力の発生方向は、第1水切り部材3の場合は、図1の矢印Cに示すように、第5折り目35の部分および第5折り目35から先の部分を目地部隙間Sの対向面に押し付ける圧接力となり、圧接面間でのシール性を向上させる。また、第2水切り部材4の場合は、図1の矢印Dに示すように、第4折り目44から第5折り目45までの部分を第1水切り部材3の第3折り目33から第4折り目34までの面に押し付ける圧接力となり、圧接面間でのシール性を向上させる。
第2折り目32,42は、折り角θ1と反対側に鈍角による折り角θ3が付けられ、第3折り目33,43は、折り角θ1と同じ側に鈍角による折り角θ4が付けられている。
この第2折り目32,42と第3折り目33,43によって、図1の仮想線および実線に示すように、外壁パネル1,1の端部へ固定しただけの取り付け前の状態から押し込みにより圧接重合による取り付け状態としたとき、断面三角形状の突部を形成することができる。
この断面三角形状の突部が形成されることで、ガスケット2を押し込むときには、多少の抵抗とはなるが、この抵抗が作業者へ押し込み節度感を与えることになり、両リップシール部2c,2dを押し込み案内する。一方、ガスケット2の押し込み装着後は、図2に示すように、目地部隙間Sの入り口部分において、ガスケット2に対し抜き抵抗を与え、ガスケット2が飛び出さないようにストッパーの役目をする。
第4折り目34,44は、折り角θ1と同じ側に鈍角による折り角θ4が付けられている。この第4折り目34,44によって、図1の仮想線および実線に示すように、ガスケット2の両リップシール部2c,2dを包み込む形状を保持しながら互いに重なり合って断面V形状の防水ラインを形成する位置を規定する。
このように断面V形状の防水ラインを形成する位置が規定されることで、ガスケット2が押し込まれると、ガスケット2の両リップシール部2c,2dから与えられる復元変形力により第4折り目34,44を挟んだ両水切り板材3,4の形状が全体的に膨らんでV字状からU字状に変形する。つまり、図2に示すように、両リップシール部2c,2dによる内側から両水切り板材3,4へ加える圧接力により、両水切り板材3,4は、ガスケット2の両リップシール部2c,2dを包み込むような形状に変形し、これらの間で生じる接触力により、高いシール性を確保することができる。
第5折り目35,45は、折り角θ1と同じ側に鈍角による折り角θ5が付けられている。この第5折り目35によって、目地部隙間Sの対向面に対する圧接面が確保され、シール性の向上が図られる。また、第5折り目45によって第1水切り部材3の第3折り目33から第4折り目34までの面に対する圧接面が確保され、シール性の向上が図られる。
次に、効果を説明する。
実施例1の外壁パネル間防水構造および外壁パネル間防水施工方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 隣接する外壁パネル1,1間に形成される目地部隙間Sに、一次防水用のガスケット2が前記外壁パネル1,1の表面側からの押し込みにより取り付けられ、このガスケット2の裏面側に二次防水用部材を備えた外壁パネル間防水構造において、前記二次防水用部材は、前記隣接する外壁パネル1,1の端部に沿ってそれぞれ設けられた合成樹脂製の第1水切り板材3と第2水切り板材4であり、かつ、両水切り板材3,4は、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインを形成したため、外壁パネル1,1間の防水信頼性向上と、外壁パネル1,1間の防水施工性の向上と、の両立を図ることができる。
(2) 前記第1水切り板材3と第2水切り板材4は、外壁パネル1,1の端部へ固定しただけの取り付け前の状態で、両水切り板材3,4を外壁パネル1,1の表面側に突出させ、この板材突出部分を前記目地部隙間Sに押し込むことで復元弾性力を生じさせる第1折り目31,41を有するため、新たな弾性部材を付加することのない簡単な構成にて、二次防水機能を高めるべく、第1水切り板材3と第2水切り板材4に対し形状復元による弾性力を与えることができる。
(3) 前記第1水切り板材3と第2水切り板材4は、圧接重合による取り付け状態で、前記目地部隙間Sの入り口部分に前記ガスケット2に対し抜き抵抗を与える断面三角形状の突部を形成する第2折り目32,42と第3折り目33,43を有するため、ガスケット2の押し込み時に適切な押し込み節度感を与えながら、ガスケット2の飛び出しを確実に防止することができる。
(4) 前記ガスケット2は、表面側の化粧板部2aと、該化粧板部2aの中央部から裏面側に延出する中央基部2bと、該中央基部2bの両側からそれぞれ突出する第1リップシール部2c,2cおよび第2リップシール部2d,2dと、を有し、前記第1水切り板材3と第2水切り板材4は、前記ガスケット2の両リップシール部2c,2dを包み込む形状を保持しながら互いに重なり合って断面V形状の防水ラインを形成する第4折り目34,44を有するため、ガスケット2の両リップシール部2c,2dと第1水切り板材3および第2水切り板材4との間での接触力を確保し、一次防水と二次防水との協調防水作用により高い防水シール機能を達成することができる。
(5) 前記第1水切り板材3と第2水切り板材4は、両水切り板材3,4の重合端部を前記目地部隙間Sの対向面に向かってそれぞれ押し付ける第5折り目35,45を有するため、両水切り板材3,4の端部位置で水漏れを防ぐ圧接面の確保により、シール性の向上を図ることができる。
(6) 前記一次防水部材としてのガスケット2と、前記二次防水部材としての第1水切り板材3および第2水切り板材4とは、住宅の縦方向に形成された目地部隙間Sに沿って上端から下端まで装着されているため、両水切り板材3,4が横並列で重ねられ、縦方向の防水ラインが形成されることで、水切り板材を上下に重ねる場合に比べ、耐候性の高い外壁パネル間防水構造を提供することができる。
(7) 合成樹脂製の折り目付き第1水切り板材3と折り目付き第2水切り板材4を、外壁パネル1,1の表面側に突出させながら隣接する外壁パネル1,1の端部に沿ってそれぞれ固定する板材固定工程と、前記第1水切り板材3の外壁パネル1,1の表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間Sに押し込む第1水切り板材押し込み工程と、前記第2水切り板材4の外壁パネル1,1の表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間Sに押し込む第2水切り板材押し込み工程と、第1水切り板材3と第2水切り板材4により、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて形成された防水ラインに沿って、前記外壁パネル1,1の表面側からガスケット2を押し込むガスケット押し込み工程と、を備えたため、外壁パネル1,1に対し予め第1水切り板材3と第2水切り板材4を固定しておくと、第1水切り板材3の押し込み作業と第2水切り板材4の押しこみ作業とガスケット2の押し込み作業という3工程の押し込み作業のみで、手間を要することなく短時間にて外壁パネル1,1間の防水施工を達成することができる。
以上、本発明の外壁パネル間防水構造および外壁パネル間防水施工方法を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、第1水切り板材3と第2水切り板材4とに第1折り目31,41を付け、押し込みにより重ね合わせたときに両水切り板材3,4に接触力を与える例を示したが、例えば、接触力の付与部材を追加することにより両水切り板材に接触力を与えても良い。要するに、合成樹脂製の第1水切り板材と第2水切り板材は、接触力を持ちつつ板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインを形成するものであれば、実施例1の構成に限定されることはない。
実施例1では、第1水切り板材3と第2水切り板材4とに第1折り目31,41〜第5折り目35,45を付ける例を示したが、各折り目に代えて押し込み前の水切り板材の形状を曲線にて滑らかに結ぶ形状としても良い。
実施例1では、住宅の縦目地部隙間へ適用した外壁パネル間防水構造の例を示したが、横目地や斜め目地等にも本発明の外壁パネル間防水構造を適用することができる。
図1は実施例1の外壁パネル間防水構造を示す要部拡大断面図である。 実施例1の外壁パネル間防水構造を示す断面図である。 実施例1の外壁パネル間防水構造をユニット住宅の縦目地部隙間への適用状態を示す概略斜視図である。 実施例1の外壁パネル間防水施工方法を示す各工程図である。 1F(1階)と2F(2階)との居間ユニット間に縦水切りを施工する状態を示す斜視図である。
符号の説明
A 縦目地部隙間
S 目地部隙間
1 外壁パネル
2 ガスケット
2a 化粧板部
2b 中央基部
2c 第1リップシール部
2d 第2リップシール部
2e 連結部
3 第1水切り板材
3a 板材端部
31 第1折り目
32 第2折り目
33 第3折り目
34 第4折り目
35 第5折り目
4 第2水切り板材
4a 板材端部
41 第1折り目
42 第2折り目
43 第3折り目
44 第4折り目
45 第5折り目

Claims (7)

  1. 隣接する外壁パネル間に形成される目地部隙間に、一次防水用のガスケットが前記外壁パネルの表面側からの押し込みにより取り付けられ、このガスケットの裏面側に二次防水用部材を備えた外壁パネル間防水構造において、
    前記二次防水用部材は、前記隣接する外壁パネルの端部に沿ってそれぞれ設けられた合成樹脂製の第1水切り板材と第2水切り板材であり、かつ、両水切り板材は、これら板材同士を互いに重ね合わせて防水ラインを形成するとともに、これら板材同士の奥行き方向の重ね部は、前記外壁パネルの端面と前記ガスケットの側面との間にそれぞれ挟まれていることを特徴とする外壁パネル間防水構造。
  2. 請求項1に記載された外壁パネル間防水構造において、
    前記第1水切り板材と第2水切り板材は、外壁パネルの端部へ固定しただけの取り付け前の状態で、両水切り板材を外壁パネルの表面側に突出させ、この板材突出部分を前記目地部隙間に押し込むことで復元弾性力を生じさせる第1折り目を有することを特徴とする外壁パネル間防水構造。
  3. 請求項2に記載された外壁パネル間防水構造において、
    前記第1水切り板材と第2水切り板材は、圧接重合による取り付け状態で、前記目地部隙間の入り口部分に前記ガスケットに対し抜き抵抗を与える突部を形成する第2折り目と第3折り目を有することを特徴とする外壁パネル間防水構造。
  4. 請求項2または請求項3に記載された外壁パネル間防水構造において、
    前記ガスケットは、表面側の化粧板部と、該化粧板部の中央部から裏面側に延出する中央基部と、該中央基部の両側からそれぞれ突出する第1リップシール部および第2リップシール部と、を有し、
    前記第1水切り板材と第2水切り板材は、前記ガスケットの両リップシール部を包み込む形状を保持しながら互いに重なり合って断面V形状の防水ラインを形成する第4折り目を有することを特徴とする外壁パネル間防水構造。
  5. 請求項2乃至4の何れか1項に記載された外壁パネル間防水構造において、
    前記第1水切り板材と第2水切り板材は、断面V形状の防水ラインを形成する両水切り板材の重合端部を前記目地部隙間の対向面に向かってそれぞれ押し付ける第5折り目を有することを特徴とする外壁パネル間防水構造。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載された外壁パネル間防水構造において、
    前記一次防水部材としてのガスケットと、前記二次防水部材としての第1水切り板材および第2水切り板材とは、住宅の縦方向に形成された目地部隙間に沿って上端から下端まで装着されていることを特徴とする外壁パネル間防水構造。
  7. 合成樹脂製の折り目付き第1水切り板材と折り目付き第2水切り板材を、外壁パネルの表面側に突出させながら隣接する外壁パネルの端部に沿ってそれぞれ固定する板材固定工程と、
    前記第1水切り板材の外壁パネルの表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間に押し込む第1水切り板材押し込み工程と、
    前記第2水切り板材の外壁パネルの表面側に突出する板材突出部分を、前記目地部隙間に押し込む第2水切り板材押し込み工程と、
    第1水切り板材と第2水切り板材により、これら板材同士を互いに重ね合わせて形成された断面V形状の防水ラインに沿って、前記外壁パネルの表面側からガスケットを押し込み、これら板材同士の奥行き方向の重ね部を、前記外壁パネルの端面と前記ガスケットの側面との間にそれぞれ挟み込むガスケット押し込み工程と、
    を備えたことを特徴とする外壁パネル間防水施工方法。
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