JP4999529B2 - 熱源機および冷凍空調装置 - Google Patents
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Description
運転容量が可変である第二圧縮機と、第二熱源側熱交換器と、第二減圧装置と、第二負荷側熱交換器と、第二四方弁と、を有し、前記第二負荷側熱交換器においてこれを通過する熱負荷媒体に冷熱または温熱を供給する第二冷凍サイクルと、
前記第一圧縮機および前記第二圧縮機をそれぞれ制御する制御装置と、
を有し、
熱負荷媒体が前記第一負荷側熱交換器を通過した後に前記第二負荷側熱交換器に流入するように、熱負荷媒体の流路の上流側に前記第一負荷側熱交換器が、熱負荷媒体の流路の下流側に前記第二負荷側熱交換器が、それぞれ直列に接続され、
前記制御装置が、前記第一圧縮機の容量が前記第二圧縮機の容量より大きくなるように、または前記第一圧縮機の容量が前記第二圧縮機の容量と略同じになるように、前記第一圧縮機および前記第二圧縮機の運転起動、運転条件および運転停止を制御する熱源機であって、
前記第一圧縮機が互いに並列に配置された複数台の圧縮機から構成され、
前記第二圧縮機が1台の圧縮機、または互いに並列に配置された複数台の圧縮機から構成され、
前記制御装置が、前記第一圧縮機を構成する圧縮機の運転台数が、前記第二圧縮機を構成する圧縮機の運転台数より多くなるように、または前記第一圧縮機を構成する圧縮機の運転台数が、前記第二圧縮機を構成する圧縮機の運転台数と同じになるように、前記第一圧縮機および前記第二圧縮機の運転起動および運転停止を制御することを特徴とする。
このため、熱負荷媒体を冷却する運転の際、上流側の第一冷凍サイクルの蒸発温度を、下流側の第二冷凍サイクルの蒸発温度より高温にすることができるため、「2蒸発温度の運転」を行うことが可能になり、より高効率の運転を実現することができる。
また、熱負荷媒体を加熱する運転の際、上流側の第一冷凍サイクルの凝縮温度を、下流側の第二冷凍サイクルの凝縮温度より低温にすることができるため、「2凝縮温度の運転」を行うことが可能になり、より高効率の運転を実現することができる。
(熱源機)
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱源機における回路図である。図1において、熱源機(冷凍空調装置に同じ)1には、下流側冷凍サイクル([課題を解決するための手段]に記載した「第二冷凍サイクル」に相当する)2aと、下流側冷凍サイクル2aと同一の回路構成で同一仕様の上流側冷凍サイクル([課題を解決するための手段]に記載した「第一冷凍サイクル」に相当する)2bとが搭載されている。
そして、下流側冷凍サイクル2aから送り出された冷水または温水([課題を解決するための手段]に記載した「熱負荷媒体」に相当するものであって、以下、まとめて「冷温水」と称す)は、図示しない負荷側装置へ送り出され、負荷側装置を経由した冷温水は、上流側冷凍サイクル2bに戻り、さらに、下流側冷凍サイクル2aに流れ込む循環路が形成されるものである。
また、熱源機1は、後述する実施の形態2に係る冷凍空調装置との混乱を避けるために便宜上採用した称呼であって、冷凍空調装置そのものである。
さらに、熱負荷媒体として「冷温水」を用いているが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の熱容量を有する流体である限り、例えば、気体やスラリー等であってもよい。
下流側冷凍サイクル2aには、圧縮機31a、32a(以下、一方または両方を「圧縮機3a」と総称する場合がある)と、四方弁4aと、熱源側熱交換器である空気熱交換器5aと、減圧装置である主膨張弁6aと、負荷側熱交換器である水熱交換器7aと、が内蔵され、図示されるように配管によって環状に接続され、冷媒回路を構成している。
同様に、上流側冷凍サイクル2bには、圧縮機31b、32b(以下、一方または両方を「圧縮機3b」と総称する場合がある)と、四方弁4bと、熱源側熱交換器である空気熱交換器5bと、減圧装置である主膨張弁6bと、負荷側熱交換器である水熱交換器7bと、が内蔵され、図示されるように配管によって環状に接続され、冷媒回路を構成している。
圧縮機31と圧縮機32とは、共に同じストロークボリュームを持つ同種類の圧縮機であり、圧縮機の最小回転数は20rps、最大回転数は120rpsである。
空気熱交換器5はプレートフィン熱交換器であり、ファン10によって搬送される熱源機1の周囲の空気と熱交換を行う。
主膨張弁6は開度が可変に制御される電子膨張弁である。
水熱交換器7はプレート熱交換器であり、熱負荷媒体である冷温水と冷媒との間で熱交換を行う。
熱源機1の冷媒としては疑似共沸混合冷媒である「R410A」が用いられるが、本発明はこれに限定するものではない。
水熱交換器7で冷水をつくる冷却運転では、圧縮機3、四方弁4、空気熱交換器5、主膨張弁6、水熱交換器7、四方弁4、圧縮機3が環状に接続され、この順で冷媒が流れる。水熱交換器7で温水をつくる加熱運転では、圧縮機3、四方弁4、水熱交換器7、主膨張弁6、空気熱交換器5、四方弁4、圧縮機3が環状に接続され、この順で冷媒が流れる。
熱負荷媒体である「冷温水」は熱源機1の外部に設けられたポンプ11によって図示しない負荷側装置に搬送される。このとき、熱源機1内では点線の流路となり、冷温水は、まず上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bに流入し、次いで下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入する。
なお、水熱交換器7aおよび水熱交換器7b(以下、まとめて「水熱交換器7」と称する倍がある)において、冷却運転時は冷媒と冷水が並行して流れる「並行流」となり、加熱運転時は冷媒と温水が対向して流れる「対向流」となるように流路構成される。
下流側冷凍サイクル2aには圧力センサ81aが圧縮機3aの吸入側に、圧力センサ82aが圧縮機3aの吐出側に設置され、それぞれ設置された場所の冷媒圧力を計測する(以下、一方または両方を「圧力センサ8a」と称する場合がある)。
また、温度センサ91aが圧縮機3aの吸入側に、温度センサ92aが圧縮機3の吐出側に、温度センサ93aが空気熱交換器5aの冷却運転時の出口側に、温度センサ94aが水熱交換器7aの冷却運転時の入口側に、それぞれ設置され、それぞれ設置された場所の冷媒温度を計測する。さらに、温度センサ95aが水熱交換器7aの冷温水の流入部に、温度センサ96aが水熱交換器7aの冷温水の流出部に、それぞれ設置され、それぞれ設置された場所の冷温水の温度を計測する(以下、それぞれまたはまとめて「温度センサ9a」と称する場合がある)。
下流側冷凍サイクル2aにも、同様に圧力センサ8bおよび温度センサ9bが設置されて、それぞれを構成する部材は、前記各部材の符号の添え字「a」を「b」としたものに同じであるから、説明を省略する。
計測制御装置12は、圧力センサ8a、8b、温度センサ9a、9bなどの下流側冷凍サイクル2a、2bの計測・運転情報や、熱源機の使用者から指示される運転内容に基づいて、圧縮機3a、3bの運転・停止や回転数、空気熱交換器5a、5bのファン10a、10bの送風量、主膨張弁6a、6bの開度など各アクチュエータを制御する。
次に、熱源機1の運転動作を図1に基づいて説明する。なお、上流側冷凍サイクル2bの運転動作は下流側冷凍サイクル2aの運転動作とは、冷却運転および加熱運転の何れにおいても、それぞれ同様となるので、代表して下流側冷凍サイクル2aにおける動作を説明する。
まず、冷却運転における冷媒回路の動作について説明する。冷却運転においては、四方弁4aの流路は図1の実線方向に設定される。
圧縮機31a、32a(運転している一方または両方)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方弁4aを経由して空気熱交換器5aに流入し、凝縮器として機能する空気熱交換器5aにおいて放熱しながら凝縮・液化する。そして、空気熱交換器5aを出た高圧の液冷媒は主膨張弁6aに流入し、主膨張弁6aにおいて低圧に減圧され、二相状態の冷媒になる。
そして、二相状態の冷媒は蒸発器として機能する水熱交換器7aに流入し、蒸発ガス化しながら吸熱し、負荷側装置との間を循環する負荷側熱媒体である水(冷温水に同じ)を冷却し「冷水」を生成する。そして、水熱交換器7aを出た冷媒は、四方弁4aを経由して圧縮機31a、32a(運転している一方または両方)に吸入される。
次に、冷却運転における冷水の動作について説明する。冷水はポンプ11によって駆動される。低温の、例えば7℃の冷水はファンコイルなど負荷側装置(図示しない)に供給され、そこで負荷側装置の周囲に冷熱を供給しながら冷水そのものの温度は上昇し、例えば12℃まで上昇した後で、熱源機1に戻ってくる。
熱源機1に流入した冷水(戻ってきた水に同じ)は、上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bにおいて冷媒(冷熱を有する)によって冷却され、例えば9.5℃に温度低下して流出する。次いで、下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入する。ここにおいても冷水は冷媒によって冷却され、さらに温度低下し、例えば7℃になる。さらに温度低下した冷水は、水熱交換器7aを流出、すなわち、熱源機1を流出して、再び負荷側装置(図示しない)に供給される。
次に、加熱運転における冷媒回路の動作について説明する。加熱運転では四方弁4aの流路は図1の点線方向に設定される。加熱運転における冷媒の状態変化も冷却運転とほぼ同様となる。圧縮機3a(圧縮機31aまたは圧縮機32aの一方または両方)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方弁4aを経て凝縮器となる水熱交換器7aに流入する。そして、水熱交換器7aにおいて放熱しながら凝縮・液化する。この際、図示しない負荷側装置との間を循環する負荷側熱媒体である水(冷温水に同じ)を加熱して「温水」を生成する。
水熱交換器7aを出た高圧の液冷媒は主膨張弁6aに流入する。主膨張弁6aにて低圧に減圧され二相状態の冷媒となり、蒸発器となる空気熱交換器5aに流入し、空気熱交換器5aにて、蒸発ガス化され、四方弁4aを経て圧縮機3aに吸入される。
次に、加熱運転における温水の動作について説明する。温水はポンプ11によって駆動される。高温の、例えば45℃の温水はファンコイルなど負荷側装置(図示しない)に流入し、そこで負荷側装置の周囲に温熱を供給しながら温水そのものの温度は低下する。そして、例えば40℃まで低下した後で、熱源機1に戻ってくる。
熱源機1に戻ってきた(流入した)温水は、上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bにおいて冷媒によって加熱され温度が上昇し、例えば42.5℃となって流出し、次いで下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入する。ここにおいて温水は冷媒(温熱を有する)によってさらに加熱され、温度が上昇する。例えば45℃となって、水熱交換器7aを流出し、熱源機1から負荷側装置に向けて送り出される。その後、温水は再び負荷側装置に供給される循環路が形成される。
次に、熱源機(熱源機に同じ)1の制御動作を、始めに、冷却運転について説明する。
まず、熱源機の使用者などにより、負荷側装置に供給される冷水の目標温度が設定され、例えば7℃に設定される。また、負荷側装置の運転状況に応じて冷水を送水するポンプ11の運転停止、及び流量が設定(変更)される。
次に、計測制御装置12による、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bの基本運転制御について説明する。
圧縮機3aの回転数制御であるが、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bを統括して制御が行われ、温度センサ96aで検知される冷水(冷温水に同じ)の温度が予め設定された冷水目標温度になるように回転数制御を行う。なお、冷水温度に基づく回転数制御、および圧縮機運転台数制御については後で詳述する。
また空気熱交換器5aへのファン10aの送風量、主膨張弁6aの開度の制御についてであるが、この制御は下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bで個別に行い、制御方法は、各冷凍サイクル共通となるので、下流側冷凍サイクル2aについて説明する。
装置運転開始時に、空気熱交換器5aへの送風量、主膨張弁6aの開度を初期値に設定して運転を行う。空気熱交換器5aの送風量の初期設定値は温度センサ97で検知される外気温度、および、あらかじめ計測制御装置12に記憶された所定値とを比較して決定される。ここで、外気温度と比較する所定値は圧縮機3aの運転容量、空気熱交換器5aの性能など機器性能に基づいて定められ、下流側冷凍サイクルの高圧(圧縮機3aが吐出する冷媒の圧力)が低下し過ぎないようにするため、外気温度が高い場合は高風量、低い場合は低風量に設定される。
また、高圧が過度に低下した場合は、主膨張弁6の開度制御を行っても低圧(圧縮機3aが吸入する冷媒の圧力)が大きく低下し、冷媒蒸発温度が氷点以下に低下し、冷水が凍結する恐れが出てくるので、高圧の過度の低下を抑制するように風量を減少させる制御を行う。
次に、主膨張弁6aの開度であるが、蒸発器となる水熱交換器7aの出口であり、圧縮機3aの吸入状態における冷媒過熱度SHaを演算し、この冷媒過熱度SHaが、予め設定された目標値、例えば1℃となるように制御される。ここで、水熱交換器7aの出口であって、圧縮機3aの吸入状態における冷媒過熱度SHaは次式によって演算される値を用いる。
冷媒過熱度SHa=検知温度91a−冷媒飽和温度81a
このとき、検知温度91aは温度センサ91aの検知温度(圧縮機3の吸入温度)、冷媒飽和温度81aは圧力センサ81aの検知圧力から換算される冷媒飽和温度である。
主膨張弁61aの開度が小さくなると、水熱交換器7aを流れる冷媒流量は減少し、水熱交換器7a出口の冷媒過熱度SHaは大きくなる。反対に、主膨張弁6aの開度を大きくすると水熱交換器7aの冷媒過熱度SHaは小さくなる。
そこで、圧縮機3a吸入(水熱交換器7a出口)の冷媒過熱度SHaと目標値とを比較し、冷媒過熱度SHaが目標値より大きい場合には、主膨張弁6aの開度を大きく制御し、反対に、冷媒過熱度SHaが目標値より小さい場合には主膨張弁6aの開度を小さく制御する。
図2および図3は、本発明の実施の形態1に係る熱源機における圧縮機の運転制御を説明するものであって、図2はフローチャート、図3は圧縮機の起動順序を示す関連図である。
図2および図3に基づいて、負荷変化などによって生じる冷水温度の変化に対応した圧縮機の運転制御について説明する。まず、熱源機使用者により装置の運転が図示しない外部コントローラなどにより指示される。この指示を受けてポンプ11が送水を開始する。
熱源機(冷凍空調装置)1では、ポンプ11の始動を確認した後、温度センサ96aで検知される、水熱交換器7aの出口における冷水の温度(以下、「冷水出口温度」と称す)に応じて、最初に起動する圧縮機を特定する。
すなわち、冷水出口温度が冷水目標温度7℃よりも所定温度(例えば1℃以上)だけ高い温度、例えば8℃以上の温度となった段階で、1台目の圧縮機として、冷水流路の上流側にある上流側冷凍サイクル2bの圧縮機31bを起動する。
なお、この時点では動作している冷凍サイクルは上流側冷凍サイクル2bのみであり、下流側冷凍サイクル2aは圧縮機3a(圧縮機31aおよび圧縮機32a)が停止しているため停止状態にある。
次に、圧縮機31bの単独運転で得られる冷却能力よりも冷却負荷が大きく、圧縮機の運転台数を増加させる場合の制御方法について説明する。
冷却能力よりも冷却負荷が大きい場合には、負荷側での冷水温度上昇が大きく、熱源機1に戻る冷水温度が上昇するため、熱源機1の出口の冷水温度が上昇する。それに合わせて圧縮機31bの回転数も増速するので、圧縮機31bの回転数が所定値、例えば90rps以上となった段階で次の圧縮機の起動を行う。ここで圧縮機の運転台数の増加を判断する容量である回転数(90rps)を「台数増加容量」と称す。
圧縮機31aを起動して、圧縮機31aおよび圧縮機31bの2台で動作する際、起動直後の容量変動(起動前後の容量差に同じ)を最小にするため、それまで90rpsで運転していた圧縮機31bの回転数を45rps(=90rps×1台/2台)に半減し、その後に、新たに追加する圧縮機31aの回転数を45rpsで駆動する。
ここで、先に圧縮機31aの起動を行うと、一時的な圧縮機の容量増加が発生し、高圧上昇、低圧低下など冷凍サイクルの動作の不具合が生じる可能性があるため、まず先に運転中の圧縮機31bの回転数を45rpsにまで低下させた後で、圧縮機31aを同じ45rpsで起動する。
これ以降の2台運転では、圧縮機31aの回転数と圧縮機31bの回転数とは同じ回転数とし、圧縮機31bだけの1台運転の場合と同様に、冷水出口温度と目標値との偏差に基づいて圧縮機の運転回転数を制御する。
次に、圧縮機31aおよび圧縮機31bの2台運転で得られる冷却能力よりも冷却負荷が大きく、圧縮機の運転台数を増加させる場合の制御方法について説明する。
この場合も前記同様に冷水温度の上昇に応じて圧縮機31aおよび圧縮機31bの回転数が増速するので、回転数が前述の台数増加容量である90rps以上となった段階で3台目の圧縮機を起動する。
圧縮機32aを追加して、それまでの2台運転から3台運転に切り替わる際の容量変動(起動前後の容量差に同じ)を最小にするため、それまで90rpsで運転していた圧縮機31aおよび圧縮機31bの回転数を60rps(=90rps×2台/3台)に低減すると共に、新たに追加する圧縮機32bの回転数を60rpsで駆動する。
ここで、先に圧縮機32bの起動を行うと、一時的な圧縮機容量増加が発生し、高圧上昇、低圧低下など冷凍サイクル動作の不具合が生じる可能性があるので、まず先に運転中の圧縮機31aおよび圧縮機31bの回転数を60rpsまで低下させた後で、圧縮機32bをこれと同じ60rpsで起動する。
これ以降の圧縮機3台の運転実施時は各圧縮機の回転数を同じ回転数とし、圧縮機31bだけの1台運転の場合と同様に、冷水出口温度と目標値との偏差に基づいて各圧縮機の運転回転数を制御する。
次に、圧縮機3台運転で得られる冷却能力よりも冷却負荷が大きく、圧縮機の運転台数を増加させる場合の制御方法について説明する。この場合も前記同様に、冷水温度の上昇に応じて圧縮機回転数が増速するので、各圧縮機の回転数が前述の台数増加容量である90rps以上となった段階で4台目の圧縮機を起動する。
ここで、先に圧縮機32aの起動を行うと、一時的な圧縮機の容量増加が発生し、高圧上昇、低圧低下など冷凍サイクル動作の不具合が生じる可能性があるので、まず先に運転中の圧縮機32b、31a、31bの回転数を67.5rpsまで低下させた後で、圧縮機32aを起動する。
これ以降の圧縮機4台運転の実施時は各圧縮機の回転数を同じ回転数とし、圧縮機31bだけ1台運転の場合と同様に、冷水出口温度と目標値との偏差に基づいて圧縮機の運転回転数を制御する。
以上は、圧縮機の運転台数を増加させる場合の制御方法を説明したが、負荷変動によって圧縮機の冷凍能力が冷却負荷より大きくなり運転台数を減少させる場合も生じる。以降、圧縮機の運転台数を減少させる場合の制御方法について説明する。
最初に、圧縮機31a、32a、31b、32bの4台全てが動作している段階から圧縮機の台数を減少する場合について説明する。
冷却能力が冷却負荷よりも大きい場合には、負荷側での冷水温度上昇幅が小さくなり、熱源機入口の冷水温度が低下するため熱源機出口の冷水温度も低下する。それに合わせて圧縮機回転数も減速し、圧縮機回転数が所定値、例えば50rps以下となった段階で圧縮機を停止する。ここで圧縮機運転台数の減少を判断する容量である回転数50rpsを「台数減少容量」と称す。
すなわち、圧縮機31a、31b、32bの3台で動作するため、これまでの圧縮機4台で運転していた時との容量(50rps×4台に対応する)と、圧縮機3台の運転における容量(67rps×3台に対応する)との差を小さくするためである。また、先に圧縮機31a、31b、32bの増速を行うと、一時的な圧縮機の容量増加が発生し、高圧上昇、低圧低下など冷凍サイクル動作の不具合が生じる可能性があるので、まず圧縮機32aの運転停止を行った後で、圧縮機31a、31b、32bの増速を行う。
圧縮機31a、31b、32bの3台を運転中に、圧縮機の冷凍能力が冷却負荷より大きく、下流側冷凍サイクル2aの出口の冷水温度も低下し、それに合わせて圧縮機の回転数も減速し、各圧縮機の回転数が台数減少容量である50rpsとなった場合は、さらに1台の圧縮機を停止する。
このとき、圧縮機31b、32bの2台が運転している上流側冷凍サイクル2bの一方の圧縮機32bを停止して、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bにおいてそれぞれ圧縮機を1台運転するようにする。
すなわち、まず、圧縮機32bを停止し、その後、50rpsで回転していた圧縮機31a、31b、32bの回転を75rps(≒50×3台/2台)に増速して運転を継続する。
このとき、圧縮機31a、31bの2台で動作するため、これまでの圧縮機3台で運転していた時との容量(50rps×3台に対応する)と、圧縮機2台の運転における容量(75rps×2台に対応する)との差を小さくするためである。また、先に圧縮機31a、31bの増速を行うと、一時的な圧縮機の容量増加が発生し、高圧上昇、低圧低下など冷凍サイクル動作の不具合が生じる可能性があるので、まず圧縮機32bの運転停止を行った後で、圧縮機3a、31bの増速を行う。
圧縮機2台運転を継続中に、圧縮機の冷凍能力が冷却負荷より大きく、熱源機出口の冷水温度も低下し、それに合わせて圧縮機回転数も減速し、圧縮機回転数が「40rps」となった場合は、さらに1台の圧縮機を停止する。圧縮機の運転台数を2台から1台に減少させる場合は、圧縮機の運転台数を1台から2台に増加させる場合の容量とヒステリシスを確保するため、台数減少容量である50rpsより低い回転数である「40rps」となった時点で台数の減少を行う。
すなわち、冷水流路の下流にある下流側冷凍サイクル2aの圧縮機31aを停止する。圧縮機31aを停止した後は、圧縮機31bの1台が動作する。
このとき、前述の要領に準じて、それまでの圧縮機2台運転時から圧縮機1台運転に切り替わる際の容量差を小さくするため、まず圧縮機31aの停止を行った後で、運転中の圧縮機31bの回転数を80rps(=40rps×2台/1台)に増速する。ここで、先に圧縮機31bの増速を行うと、一時的な圧縮機容量増加が発生し、高圧上昇、低圧低下など冷凍サイクル動作の不具合が生じる可能性があるので、まず圧縮機31aの停止を行った後で、圧縮機31bの増速を行う。
全圧縮機3の運転停止後もポンプ11は駆動を継続し、冷却負荷の増加などにより冷水出口温度が目標温度7℃よりも1℃以上高い温度、例えば8℃以上の温度となった段階で再度1台目の圧縮機31bを起動させる運転を行う。
以上のような圧縮機の運転台数制御を行うことによって以下のような効果を得ることができる。
(i)まず、圧縮機3を2台運転する場合は、下流側冷凍サイクル2aの圧縮機31aと上流側冷凍サイクル2bの圧縮機31bとを運転する。このとき、熱源機1の冷水温度変化は入口が12℃、出口が7℃である場合には前述したように、上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bにおいて冷媒によって冷却されて温度低下し、9.5℃となって流出し、次いで、下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入して冷却され、温度低下して7℃となって流出する。
すなわち、下流側冷凍サイクル2a、2bでの蒸発温度がそれぞれ異なるため、熱源機1は「2つの蒸発温度」で運転されることになる。
このことは、上流側冷凍サイクル2bでは下流側冷凍サイクル2aに対し蒸発温度が上昇する分だけ高効率の運転を行うことを可能にする。仮に、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bの冷水流路が直列でなく並列に構成されていた場合、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bとも冷水出口温度が7℃となるため、それぞれ7℃に応じた蒸発温度となるが、熱源機1では直列接続されているから、冷水流路上流側にある冷凍サイクルの蒸発温度を上昇させることができる。
すなわち、この運転に比べ本実施の形態に示す熱源機1では「2蒸発温度の運転」を行うから、より高効率の運転を実現することができる。
そうすると、前述したようなどちらか一方の冷凍サイクル(例えば、上流側下流側冷凍サイクル2a)に備えられる圧縮機(例えば、圧縮機31a)のみ運転する場合では、熱源機1に搭載される水熱交換器7a、7bの半分しか用いることができないのに対し、実施の形態1に示す熱源機1で両方の水熱交換器7a、7bを用いた運転を行うことができ、下流側冷凍サイクル2a、2bの高圧が低下し、低圧が上昇する運転を行うことができ、より高効率の運転を実現することができる。
したがって、冷水流路の下流側の下流側冷凍サイクル2aの圧縮機31aを後で起動させるから、圧縮機31aを起動した時の影響が上流側冷凍サイクル2bの運転に及ぶことが無く、圧縮機の運転台数増加時の運転切換が安定的に実施でき、より信頼性の高い運転を行うことができる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る熱源機における圧縮機の回転数と圧縮機効率の相関を表した相関図である。なお、圧縮機31a、32a、31b、32bは何れも同様の特性を有するから、以下、それぞれを圧縮機3と総称して説明する。
図4において、圧縮機3は回転数60rpsで効率最大となり、60rpsから90rpsまでは効率が若干低下し、60rpsから30rpsにかけてと、90rpsから120rpsにかけては効率が大きく低下する。以下、図3を参照しながら、圧縮機の運転台数の増減要領を説明する。
圧縮機の運転台数が増加する場合は、それまでの圧縮機の運転台数が少ない場合の運転容量(回転数)に対して、回転数が低下する。
仮に、圧縮機効率が最大となる60rpsよりも低い回転数で圧縮機の運転台数を増加させた場合、台数増加後の運転回転数はさらに低下し、それに伴い、台数増加前より圧縮機効率の低下した運転となり、熱源機1の運転効率が低下する。
熱源機1のように圧縮機効率が最大となる60rpsよりも高い回転数である90rpsを「台数増加容量」とし、この台数増加容量により圧縮機の運転台数の増加を判定することにより、圧縮機の台数切換前後においても、最も効率の高い60rps近辺で運転が可能となる。そのため、いずれの運転台数においても圧縮機効率の高い運転を行うことができ、熱源機1の運転効率を高くすることができる。
一方、圧縮機の運転台数が減少する場合は、それまでの圧縮機運転台数が多い場合の運転容量(回転数)に対して、回転数が増加する。
仮に、圧縮機効率が最大となる60rpsよりも高い回転数で圧縮機の運転台数を減少させた場合、増加後の運転回転数はさらに上昇し、それに伴い、台数増加前より圧縮機効率の低下した運転となり、熱源機1の運転効率が低下する。
熱源機1のように圧縮機効率が最大となる60rpsよりも低い回転数である50rpsを台数減少容量とし、この容量により圧縮機運転台数減少を判定することにより、圧縮機の台数切換前後においても、最も効率の高い60rps近辺で運転が可能となる。そのため、いずれの運転台数においても圧縮機効率の高い運転を行うことができ、熱源機1の運転効率を高くすることができる。
次に、実施の形態1に示す熱源機1における加熱運転の制御動作について説明する。
まず、熱源機1の使用者などにより、図示しない負荷側装置に供給される温水の目標温度が設定され、例えば45℃に設定される。また、負荷側装置の運転状況に応じて温水を送水するポンプ11の運転停止、流量が変更される。
次に、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bの基本運転制御について説明する。まず、圧縮機3a(圧縮機31a、32a)および圧縮機3b(圧縮機31b、32b)の回転数制御であるが、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bを統括して制御が行われ、温度センサ96aおよび温度センサ96bによって検知される温水温度が予め設定された温水目標温度になるように回転数制御を行う。
なお、以下、代表して下流側冷凍サイクル2aにおける運転制御を説明する。また、温水温度に基づく回転数制御、および圧縮機運転台数制御については後で詳述する。
次に、空気熱交換器5aへのファン10aの送風量、主膨張弁6aの開度の制御についてであるが、この制御は下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bで個別に行い、制御方法は、各冷凍サイクル共通となる。
熱源機1の運転開始時に、空気熱交換器5aへの送風量、主膨張弁6aの開度を初期値に設定して運転を行う。空気熱交換器5aの送風量の初期設定値は温度センサ97によって検知される外気温度と、あらかじめ計測制御装置12に記憶された所定値とを比較して決定され、外気温度が低い場合は高風量、高い場合は低風量に設定される。
しかしながら、本発明が対象とする熱源機1が用いられるビル用空調などの場合、外気の温度が高い時に暖房負荷が発生することはほとんどないため、上記の通り初期設定値にて運転を行う。
冷媒過熱度SHa=検知温度91a−冷媒飽和温度81a
このとき、検知温度91aは温度センサ91aの検知温度(圧縮機3aの吸入温度)、冷媒飽和温度81aは圧力センサ81aの検知圧力から換算される冷媒飽和温度である。
そこで、圧縮機31a、32aの吸入位置(空気熱交換器5aの出口に同じ)の冷媒過熱度SHaと目標値とを比較し、冷媒過熱度SHaが目標値より大きい場合には、主膨張弁6aの開度を大きく制御し、冷媒過熱度SHaが目標値より小さい場合には主膨張弁6aの開度を小さく制御する。
次に、負荷変化などによって生じる温水温度の変化に対応した圧縮機の運転制御について説明する。圧縮機の運転制御は冷却運転と同様に行い、以下のような手順となる。
まず、熱源機1の使用者により装置の運転が図示しない外部コントローラなどにより指示される。この指示を受けてポンプ11が送水を開始する。
なお、圧縮機の運転台数2台から1台への減少を判定する容量は、冷却運転と同様に、台数減少容量である50rpsより低い「40rps」である。
以上の圧縮機3の運転台数制御を行うことで以下の効果を得ることができる。
(i)まず、圧縮機3を2台運転する場合は、下流側冷凍サイクル2aの圧縮機31aと上流側冷凍サイクル2bの圧縮機31bとを運転する。
このとき、熱源機1の温水(冷温水に同じ)の温度変化は、入口が40℃、出口が45℃である場合には、前述したように、上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bにおいて冷媒(温熱を有する)により加熱され、42.5℃に温度上昇して流出し、次いで、下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入して加熱され、45℃にまで温度上昇して流出する。
すなわち、熱源機1では上流側冷凍サイクル2bが備える水熱交換器7bと下流側冷凍サイクル2aが備える水熱交換器7aとが直列に連結されているから、上流側冷凍サイクル2bでは、下流側冷凍サイクル2aよりも凝縮温度が低くなり、それぞれの冷凍サイクルでの凝縮温度が異なり「2つの凝縮温度」で運転されることになる。
よって、上流側冷凍サイクル2bでは下流側冷凍サイクル2aに対し凝縮温度が低下する分だけ高効率の運転を行うことができる。
仮に、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bの温水流路が直列でなく並列に構成されていた場合、下流側冷凍サイクル2aおよび上流側冷凍サイクル2bとも温水出口温度が45℃となるため、それぞれ45℃に応じた凝縮温度となるが、熱源機1では直列接続を行うことで温水流路上流側にある冷凍サイクルの凝縮温度を上昇させることができる。
したがって、下流側冷凍サイクル2a、3bのどちらか一方において圧縮機3a、3bのどちらか一方のみ運転する場合では、熱源機1に搭載される熱交換器の半分しか用いることができないのに対し、熱源機1では両方の熱交換器を用いた運転を行うことができ、下流側冷凍サイクル2a、2bの高圧が低下し、低圧が上昇する運転を行うことができ、より高効率の運転を実現できる。
仮に、温水流路上流側の上流側冷凍サイクル2bの圧縮機31bを先に停止させ、温水流路下流側の下流側冷凍サイクル2aの圧縮機31aを継続して運転させると、圧縮機31bの停止により一時的に上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bにおける熱交換量が大きく変動し、それにより下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入する温水温度が大きく変動する。温水流入温度の変動により下流側冷凍サイクル2aの動作が不安定になり、状況によって冷凍サイクルの圧力変動が大きくなり、圧縮機3の運転停止が必要となるような状況が発生する可能性がある。
仮に、下流側冷凍サイクル2aの圧縮機31aを先に起動し、上流側冷凍サイクル2bの圧縮機31bを後で起動した場合、圧縮機31bを起動した時の上流側冷凍サイクル2bの運転は不安定となりやすいので、その際の上流側冷凍サイクル2bの水熱交換器7bでの熱交換量が大きく変動し、それにより、下流側冷凍サイクル2aの水熱交換器7aに流入する温水温度が大きく変動する。温水流入温度の変動により下流側冷凍サイクル2aの動作が不安定になり、状況によって冷凍サイクルの圧力変動が大きくなり、圧縮機3の運転停止が必要となるような状況が発生する可能性がある。
前述したように下流側冷凍サイクル2aと上流側冷凍サイクル2bとでは、上流側冷凍サイクル2bの凝縮温度が低く、運転効率が高くなる。すなわち、圧縮機3台運転する場合には、圧縮機2台運転され運転容量の大きくなる方の冷凍サイクルの効率を向上させた方が、熱源機1全体の運転効率も高くなるため、下流側冷凍サイクル2aの圧縮機を2台運転させるよりは、実施の形態1に示す熱源機1のように、温水流路上流にある圧縮機31b、32bの運転容量が高くなるように上流側冷凍サイクル2bの圧縮機を2台運転させることで、より高効率の運転を実施することができる。
以上は、下流側冷凍サイクルおよび上流側冷凍サイクルがそれぞれ2台の圧縮機を具備するものを示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、「2凝縮温度」の運転、「2蒸発温度」の運転が可能である限り、各冷凍サイクルが具備する圧縮機の台数は何れであってもよい。すなわち、実施の形態1では冷凍運転において圧縮機を起動する順番は、前述のように(図3参照)、
ステップ1:下流側では圧縮機停止(0台運転)、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ2:下流側では圧縮機1台運転、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ3:下流側では圧縮機1台運転、上流側では圧縮機2台運転、
ステップ4:下流側では圧縮機2台運転、上流側では圧縮機2台運転、
となるのに対し、例えば、以下であってもよい。
例えば、下流側冷凍サイクルに1台の圧縮機、上流側冷凍サイクルに2台の圧縮機を具備する熱源機であってもよい。このとき、冷凍運転において圧縮機を起動する順番は、
ステップ1:下流側では圧縮機停止(0台運転)、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ2:下流側では圧縮機1台運転、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ3:下流側では圧縮機1台運転、上流側では圧縮機2台運転、
となる。
さらに、下流側冷凍サイクルに3台の圧縮機、上流側冷凍サイクルに3台の圧縮機を具備する熱源機であってもよい。このとき、冷凍運転において圧縮機を起動する順番は、
ステップ1:下流側では圧縮機停止(0台運転)、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ2:下流側では圧縮機1台運転、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ3:下流側では圧縮機1台運転、上流側では圧縮機2台運転、
ステップ4:下流側では圧縮機2台運転、上流側では圧縮機2台運転、
ステップ5:下流側では圧縮機2台運転、上流側では圧縮機3台運転、
ステップ6:下流側では圧縮機3台運転、上流側では圧縮機3台運転、
となる。
さらに、下流側冷凍サイクルに2台の圧縮機、上流側冷凍サイクルに2台の圧縮機を具備すると共に、両者の中間に、2台の圧縮機を備えた中間冷凍サイクル配置された熱源機であってもよい。このとき、冷凍運転において圧縮機を起動する順番は、
ステップ1:下流側では圧縮機停止(0台運転)、中間では圧縮機停止(0台運転)、上流側では圧縮機1台運転、
ステップ2:下流側では0台運転、中間では1台運転、上流側では1台運転、
ステップ3:下流側では1台運転、中間では1台運転、上流側では1台運転、
ステップ4:下流側では1台運転、中間では1台運転、上流側では2台運転、
ステップ5:下流側では1台運転、中間では2台運転、上流側では2台運転、
ステップ6:下流側では2台運転、中間では2台運転、上流側では2台運転、
となる。
(冷凍空調装置)
図5および図6は実施の形態2に係る冷凍空調装置を説明するものであって、図5は回路図で、図6はフローチャート、図7は冷凍空調装置の有する圧縮機の起動順序を示す関連図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、実施の形態1の説明に準じて、共通する内容については、名称を修飾する形容詞「下流側、上流側」の記載を省略すると共に、符号の添え字「a、b」の記載を省略する場合がある。
すなわち、熱源機1xには、圧縮機31a、32aを具備する下流側冷凍サイクル2aと圧縮機31b、32bを具備する上流側冷凍サイクル2bとが備えられ、ポンプ11xとが付設され、熱源機1yには、圧縮機31c、32cを具備する下流側冷凍サイクル2cと圧縮機31d、32dを具備する上流側冷凍サイクル2dとが備えられ、ポンプ11yが付設され、熱源機1zには、圧縮機31e、32eを具備する下流側冷凍サイクル2eと圧縮機31f、32fを具備する上流側冷凍サイクル2fとが備えられ、ポンプ11zが付設されている。
なお、以下の説明において、熱源機1x、1y、1zに共通する内容については、符号の添え字「x、y、z」の記載を省略する場合、および、圧縮機31a、32a、圧縮機31b、32b、圧縮機31c、32c、圧縮機31d、32d、圧縮機31e、32e、圧縮機31f、32fをまとめて「圧縮機3」と称する場合がある。
また、熱源機1x、1y、1zには計測制御装置12x、12y、12zが設けられているが、これらに追加して、熱源機1x、1y、1z全体の制御(冷凍空調装置100の制御に同じ)を実施するシステム制御装置13が設けられている。
熱源機1x、1y、1zの計測制御装置12x、12y、12zは、運転情報の通信を行い、システム制御装置13から計測制御装置12に対しては、システム制御装置13において設定された冷水もしくは温水の出口温度目標値、及びシステム制御装置13において決定された「熱源機1x、1y、1zの運転または停止」、および「熱源機1x、1y、1zで運転が許容される圧縮機3の運転台数」が送信される。
一方、計測制御装置12からシステム制御装置13に対しては、熱源機1x、1y、1zのそれぞれで運転される「各圧縮機の回転数の情報」、および熱源機1x、1y、1zのそれぞれの「出口水温の情報」が送信される。
熱源機1x、1y、1zの冷凍サイクルの動作、および運転制御は実施の形態1と同様となる。ただし、圧縮機3の運転台数制御についてはシステム制御装置13において判断を行い、その指示に基づいて台数制御が実施される。以下、実施の形態2に示す冷凍空調装置100における圧縮機の運転台数の切換方法について図6および図7に基づいて説明する。
始めに冷却運転について説明する。まず、冷凍空調装置100の使用者などにより、負荷側装置に供給される冷水の目標温度がシステム制御装置13に対し設定される。続いて使用者などにより冷凍空調装置100の運転がシステム制御装置13に対して指示される。
システム制御装置13では運転指示を受けて、冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数を「1台」に設定する。そして、予め最初に運転される設定がなされている熱源機1xに対し、冷水目標温度を送信するとともに熱源機1xの運転、及び圧縮機3の運転台数「1台」を指示する。また、熱源機1yおよび熱源機1zには停止を指示する。
熱源機1xの運転により実現される冷却能力より冷却負荷が大きい場合、圧縮機31bの回転数は次第に増加する。冷凍空調装置100では、熱源機1x、1y、1z個別について圧縮機3の運転台数切換の判定は行わず、システム制御装置13において冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数制御を実施する。なお、実施の形態1に示す熱源機1では圧縮機3の回転数が台数増加容量である90rps以上となった段階で圧縮機運転台数を増加させる制御を行っている。
システム制御装置13では、圧縮機31bの回転数情報をもとに運転する圧縮機3の台数の変更を判定し、圧縮機31bの回転数が台数増加容量である90rps以上となった段階で、冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数を1台増加し2台に設定する。
圧縮機3の運転台数を増加する場合、運転している冷凍サイクル2の個数が1つである熱源機1を優先する。最初に圧縮機3を起動してから2台目の起動となる場合は、最初に圧縮機3を起動し、冷凍サイクル2が1つだけ動作している熱源機が対象となり、この場合熱源機1xが圧縮機3の運転台数を増加する対象熱源機となる。
システム制御装置13から、計測制御装置12xに対し圧縮機運転台数2台が送信される。熱源機1xではその指示を受けて圧縮機3を2台運転とするが、実施の形態1と同様に、下流側冷凍サイクル2aに備えられる圧縮機31aの運転を開始する。
熱源機1xの運転により実現される冷却能力より冷却負荷が大きい場合、熱源機1xの圧縮機31a、31bの回転数は次第に増加する。システム制御装置13では、圧縮機3a、31bの回転数情報をもとに運転圧縮機台数の変更を判定し、圧縮機31a、31bの回転数が台数増加容量である90rps以上となった段階で冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数を1台増加し3台に設定する。
この場合、圧縮機3が動作していない熱源機1yを対象とし、熱源機1yの計測制御装置12yに対し、システム制御装置13から運転指示、圧縮機3の運転台数1台の指示、及び冷水出口温度の目標値を送信する。熱源機1yではその指示を受けて、上流側冷凍サイクル2dの圧縮機31dの運転を開始する。
各熱源機1の運転(圧縮機31b、31a、31dの運転に同じ)により実現される冷却能力より冷却負荷が大きい場合、各圧縮機3の回転数は次第に増加する。以降も同様に、圧縮機3の回転数に基づき熱源機1の圧縮機台数制御を行う。
以降、冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数が増加される順は、
熱源機1yの下流側冷凍サイクル2cの圧縮機31c、
熱源機1zの上流側冷凍サイクル2fの圧縮機31f、
熱源機1zの下流側冷凍サイクル2eの圧縮機31eいう順で起動する。
そして、圧縮機31eまで起動されると、熱源機1x、1y、1zを構成する全ての冷凍サイクル2において、それぞれ1台の圧縮機が運転された状態となり、それぞれ「2蒸発温度」の運転が実施されることになる。
次に、圧縮機3の運転台数を減少させる場合の台数制御方法を説明する。各熱源機1の運転により実現される冷却能力より冷却負荷が小さい場合、各圧縮機3の回転数は次第に減少する。
システム制御装置13では、熱源機1x、1y、1zのそれぞれの圧縮機3の回転数情報をもとに運転する圧縮機台数の変更を判定し、いずれかの圧縮機3の回転数が台数減少容量である50rps以下となった段階で冷凍空調装置100全体の運転している圧縮機3の運転台数を1台減少する。
このように順次圧縮機3の運転台数を減少させていき、各熱源機1の運転圧縮機台数が2台となるまで圧縮機3の運転台数を低下させる。この段階までは全ての熱源機1において圧縮機3が2台以上運転され、かつ2つの冷凍サイクルの圧縮機が運転されており、「2蒸発温度の運転」が実施される。
この場合、熱源機1において1つの冷凍サイクル2しか動作していない熱源機1があれば、その熱源機1の圧縮機の運転台数を減少させる。このとき、熱源機1の圧縮機3の運転台数は0となるので、熱源機1の計測制御装置12に対して停止が指示される。
圧縮機3が停止された熱源機1は、1つの冷凍サイクル2しか動作していない状況となるため、次に、冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数が減少された場合は、運転が停止される熱源機1となる。
以上は冷却運転の圧縮機3の運転台数制御であるが、加熱運転においても同様の圧縮機3の運転台数制御を実施する。加熱運転の場合、温水の目標温度が設定され、出口温水温度との偏差により圧縮機3の回転数が制御される。圧縮機3の回転数が増加し、台数増加容量である90rps以上となった段階で冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数を1台増加する。
圧縮機3の運転台数を増加する場合、まず各熱源機1の圧縮機運転台数が2台以下である場合は、運転している冷凍サイクル2の個数が1つである熱源機1を優先して圧縮機の運転台数増加を行い、該当する熱源機1が存在しない場合は、予め定められた熱源機1の順番で圧縮機3の運転台数を増加する。
この場合、熱源機1の圧縮機3の運転台数は0台から1台となり、圧縮機3が初めて起動され、熱源機1が運転状態となる。
反対に、圧縮機3の運転台数を減少する場合、圧縮機3の回転数が減少し、台数減少容量である50rps以下となった段階で冷凍空調装置100全体の圧縮機3の運転台数を1台減少する。
各熱源機1の圧縮機運転台数が2台以上である場合は、最初に圧縮機3回転数が台数減少容量である50rps以下となった熱源機を圧縮機3の運転台数を減少させる熱源機とする。
熱源機1において1つの冷凍サイクル2しか動作していない熱源機1が存在しない場合は、その時点で最も圧縮機3の動作回転数が低い熱源機1の圧縮機3の運転台数を1台減少させる。
冷凍空調装置100は、以上の圧縮機3の運転台数制御を行うことで以下の効果を得ることができる。
(i)まず、圧縮機3の運転台数を増加するときに、各熱源機1の圧縮機運転台数が2台以下である場合は、運転している冷凍サイクル2の個数が1つである熱源機1を優先して圧縮機の運転台数増加を行う。この場合、圧縮機3の運転台数を増加させる方法としては、実施の形態1に示す熱源機1で示される方法の他に、運転していない他の熱源機1の圧縮機を1台起動させる方法が考えられる。両者を比較すると、動作する冷凍サイクル2の数は同じとなるので、運転に寄与する空気熱交換器5、水熱交換器7の容量については両者差異が無い。
また、システム制御装置13では圧縮機3の運転台数を定めるだけとなり、各熱源機1の容量制御をシステム制御装置13で担う場合に比べ、簡素な制御を持つ装置とでき、より安価に装置を構成できる。
仮に、圧縮機効率が最大となる60rpsよりも低い回転数で圧縮機の運転台数を増加させた場合、増加後の運転回転数はさらに低下し、それに伴い、台数増加前より圧縮機効率の低下した運転となり、熱源機1の運転効率が低下する。
冷凍空調装置100では、圧縮機効率が最大となる60rpsよりも高い回転数である90rpsを台数増加容量とし、この容量により圧縮機運転台数増加を判定することにより、圧縮機台数切換前後においても、最も効率の高い60rps近辺で運転が可能となる。そのためいずれの圧縮機運転台数においても圧縮機効率の高い運転を行うことができ、熱源機1の運転効率を高くすることができる(実施の形態1に同じ)。
仮に、圧縮機効率が最大となる60rpsよりも高い回転数で圧縮機の運転台数を減少させた場合、増加後の運転回転数はさらに上昇し、それに伴い、台数増加前より圧縮機効率の低下した運転となり、熱源機1の運転効率が低下する。
冷凍空調装置100では、圧縮機効率が最大となる60rpsよりも低い回転数である50rpsを台数減少容量とし、この容量により圧縮機運転台数減少を判定することにより、圧縮機台数切換前後においても、最も効率の高い60rps近辺で運転が可能となる。そのためいずれの圧縮機運転台数においても圧縮機効率の高い運転を行うことができ、冷凍空調装置100の運転効率を高くすることができる(実施の形態1に準じる)。
Claims (9)
- 運転容量が可変である第一圧縮機と、第一熱源側熱交換器と、第一減圧装置と、第一負荷側熱交換器と、第一四方弁と、を有し、前記第一負荷側熱交換器においてこれを通過する熱負荷媒体に冷熱または温熱を供給する第一冷凍サイクルと、
運転容量が可変である第二圧縮機と、第二熱源側熱交換器と、第二減圧装置と、第二負荷側熱交換器と、第二四方弁と、を有し、前記第二負荷側熱交換器においてこれを通過する熱負荷媒体に冷熱または温熱を供給する第二冷凍サイクルと、
前記第一圧縮機および前記第二圧縮機をそれぞれ制御する制御装置と、
を有し、
熱負荷媒体が前記第一負荷側熱交換器を通過した後に前記第二負荷側熱交換器に流入するように、熱負荷媒体の流路の上流側に前記第一負荷側熱交換器が、熱負荷媒体の流路の下流側に前記第二負荷側熱交換器が、それぞれ直列に接続され、
前記制御装置が、前記第一圧縮機の容量が前記第二圧縮機の容量より大きくなるように、または前記第一圧縮機の容量が前記第二圧縮機の容量と略同じになるように、前記第一圧縮機および前記第二圧縮機の運転起動、運転条件および運転停止を制御する熱源機であって、
前記第一圧縮機が互いに並列に配置された複数台の圧縮機から構成され、
前記第二圧縮機が1台の圧縮機、または互いに並列に配置された複数台の圧縮機から構成され、
前記制御装置が、前記第一圧縮機を構成する圧縮機の運転台数が、前記第二圧縮機を構成する圧縮機の運転台数より多くなるように、または前記第一圧縮機を構成する圧縮機の運転台数が、前記第二圧縮機を構成する圧縮機の運転台数と同じになるように、前記第一圧縮機および前記第二圧縮機の運転起動および運転停止を制御することを特徴とする熱源機。 - 運転停止している前記第一圧縮機を構成する圧縮機または前記第二圧縮機を構成する圧縮機の何れかを追加して起動する際、
前記追加して起動する圧縮機の回転数、および前記追加をする前から運転していた前記第一圧縮機を構成する圧縮機および前記第二圧縮機を構成する圧縮機の前記追加をした後の回転数を、前記追加をする前から運転していた前記第一圧縮機を構成する圧縮機および前記第二圧縮機を構成する圧縮機の前記追加をする前の回転数より低減することにより、
前記追加をした後に運転される全ての前記圧縮機の容量を合計した値が、前記追加をする前に運転されていた全ての前記圧縮機の容量を合計した値と、略同じにすることを特徴とする請求項1記載の熱源機。 - 運転停止している前記第一圧縮機を構成する圧縮機または前記第二圧縮機を構成する圧縮機の何れかを停止する際、
前記停止をする前から運転していた前記第一圧縮機を構成する圧縮機および前記第二圧縮機を構成する圧縮機の前記停止をした後の回転数を、前記追加をする前から運転していた前記停止される圧縮機を含む前記第一圧縮機を構成する圧縮機および前記第二圧縮機を構成する圧縮機の前記停止をする前の回転数より増加することにより、
前記停止をした後に運転される全ての前記圧縮機の容量を合計した値が、前記停止をする前に運転されていた全ての前記圧縮機の容量を合計した値と、略同じにすることを特徴とする請求項1記載の熱源機。 - 前記第一冷凍サイクルの第一負荷側熱交換器を通過した直後の熱負荷媒体の温度を計測する第一熱媒体温度センサーと、
前記第二冷凍サイクルの第二負荷側熱交換器を通過した直後の熱負荷媒体の温度を計測する第二熱媒体温度センサーと、
を有し、
前記制御装置が、前記第一負荷側熱交換器を通過した直後の熱負荷媒体の温度および前記第二負荷側熱交換器を通過した直後の熱負荷媒体の温度が、それぞれ予め設定されている目標温度になるように、前記第一熱媒体温度センサーが計測した熱負荷媒体の温度および前記第二熱媒体温度センサーが計測した熱負荷媒体の温度に基づいて、前記第一圧縮機および前記第二圧縮機の容量を制御することを特徴とする請求項1記載の熱源機。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の複数の熱源機と、
該複数の熱源機が有する前記圧縮機の運転台数を決定するシステム制御装置と、
を有する冷凍空調システムであって、
該冷凍空調システムに流入する熱負荷媒体の流路が分岐して前記複数の熱源機のそれぞれの前記第一負荷側熱交換器に連結され、前記複数の熱源機のそれぞれの前記第二負荷側熱交換器から流出する流路が統合され、
前記システム制御装置が前記圧縮機の運転台数を増加させるとき、前記システム制御装置は、前記複数の熱源機のうち既に運転している熱源機に対して、前記第一冷凍サイクルの圧縮機を起動させた後、前記第二冷凍サイクルの圧縮機を起動させ、それぞれ1台運転している状態で、システム全体の容量不足が生じた際、前記複数の熱源機のうち未だ運転していない熱源機に対して起動する指令を発し、
さらに、前記複数の熱源機のうち全ての熱源機において、前記第一冷凍サイクルの圧縮機および前記第二冷凍サイクルの圧縮機をそれぞれ1台運転している状態で容量不足が生じた際、前記複数の熱源機のうち何れかの熱源機に対して、前記第一冷凍サイクルの圧縮機を追加して起動させた後、前記第二冷凍サイクルの圧縮機を追加して起動させる指令を発することを特徴とする冷凍空調装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の複数の熱源機と、
該複数の熱源機が有する前記圧縮機の運転台数を決定するシステム制御装置と、
を有する冷凍空調システムであって、
冷凍空調システムに流入する熱負荷媒体の流路が分岐して前記複数の熱源機のそれぞれの前記第一負荷側熱交換器に連結され、前記複数の熱源機のそれぞれの前記第二負荷側熱交換器から流出する流路が統合され、
前記システム制御装置が前記圧縮機の運転台数を減少させるとき、前記システム制御装置は、前記複数の熱源機のうち少なくとも1台の熱源機において前記第一冷凍サイクルおよび前記第二冷凍サイクルの圧縮機をそれぞれ2台運転している状態で、システム全体の容量過剰が生じた際、当該第一冷凍サイクルおよび前記第二冷凍サイクルの圧縮機をそれぞれ2台運転している熱源機の前記第二冷凍サイクルの圧縮機を1台停止する指令を発し、
前記複数の熱源機のうち少なくとも1台の熱源機において前記第一冷凍サイクルの圧縮機を2台および前記第二冷凍サイクルの圧縮機を1台運転している状態で、システム全体の容量過剰が生じた際、当該第一冷凍サイクルの圧縮機を2台および前記第二冷凍サイクルの圧縮機を1台運転している熱源機の前記第一冷凍サイクルの圧縮機を1台停止する指令を発し、
さらに、前記複数の熱源機のうち少なくとも1台の熱源機において前記第一冷凍サイクルおよび前記第二冷凍サイクルの圧縮機をそれぞれ1台運転している状態で、システム全体の容量過剰が生じた際、当該第一冷凍サイクルおよび前記第二冷凍サイクルの圧縮機をそれぞれ1台運転している熱源機の前記第二冷凍サイクルの圧縮機を1台停止する指令を発することを特徴とする冷凍空調装置。 - 請求項4記載の複数の熱源機と、
該複数の熱源機が有する前記圧縮機の運転台数を決定するシステム制御装置と、
を有する冷凍空調システムであって、
冷凍空調システムに流入する熱負荷媒体の流路が分岐して前記複数の熱源機のそれぞれの前記第一負荷側熱交換器に連結され、前記複数の熱源機のそれぞれの前記第二負荷側熱交換器から流出する流路が統合され、
前記システム制御装置は、前記熱源機において運転している圧縮機の容量を合計した値に基づき、システム全体で運転する前記圧縮機の台数を決定することを特徴とする冷凍空調装置。 - 前記システム制御装置において、各圧縮機の運転効率が最大となる容量よりも高い所定の容量である台数増加容量を設定し、各熱源機の圧縮機の中で、少なくとも1台の圧縮機の運転容量が前記台数増加容量よりも大きくなった場合に、システム全体の圧縮機運転台数を増加させることを特徴とする請求項7記載の冷凍空調装置。
- 前記システム制御装置において、各圧縮機の運転効率が最大となる容量よりも低い所定の容量である台数減少容量を設定し、各熱源機の圧縮機の中で、少なくとも1台の圧縮機の運転容量が前記台数減少容量よりも小さくなった場合に、システム全体の圧縮機運転台数を減少させることを特徴とする請求項7記載の冷凍空調装置。
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