JP4989952B2 - 工具交換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械の主軸に装着された工具を交換するための工具交換装置に関する。
工作機械によるワークの加工では、様々な工具が必要になる。このため、様々な工具が装着された工具ホルダを収納した工具マガジンと工作機械の主軸との間で、工具交換が行われる。このような工具交換は、一般に、工具交換装置によって自動的に行われる。工具交換装置は、一般に、両端部に工具把持部を有する工具交換アームと、工具交換アームを主軸の回転軸線と平行な旋回軸線周りに旋回させ且つ旋回軸線に沿って移動させるためのアーム旋回シフト機構とを備え、主軸に装着された工具(正確には、工具を装着された工具ホルダ(以下、同様))を工具交換アームの工具把持部の一方に把持した後に、旋回軸線に沿って主軸から離れる方向に工具交換アームを移動させることで主軸から工具を引き抜き、旋回軸線周りに工具交換アームを旋回させた後に旋回軸線に沿って主軸に接近する方向に工具交換アームを移動させることで工具交換アームの他端の工具把持部に把持された工具を主軸に装着する。このように工具交換を行う際、工具把持部に工具を確実に保持し工具が途中で脱落することを防止するために、工具把持部にはロック機構が設けられる。
特許文献1に開示されている工具交換装置では、工具交換アームの工具把持部は、旋回軸線を中心に旋回可能に工具交換アームに取り付けられ且つ一端が工具ホルダの係合部と係合可能になっている左右一対のグリッパ爪によって構成されている。また、グリッパ爪の他端には工具交換アームの旋回軸線方向に延びたロッドの外周面に係合する係合ローラが取り付けられており、ロッドに沿って工具交換アームを移動させて係合ローラがロッドの外周面に形成された凹溝に係合したときに、グリッパ爪がその旋回軸線周りに旋回することを許容しグリッパ爪を開閉して工具を把持できるようにする一方、係合ロッドが凹溝から外れるとグリッパ爪がその旋回軸線周りに旋回することを妨げグリッパ爪を閉じた位置にロックするようになっている。
また、特許文献2に開示されている工具交換装置では、工具把持部が工具交換アームに形成された凹部によって構成されており、ロック機構が、工具把持凹部に受容された工具に一端を係合させて工具を固定するロック位置と工具の固定を解除するアンロック位置との間で、工具交換アームの旋回軸線と垂直方向な方向に移動可能なストッパによって構成されている。ストッパは、付勢手段によってアンロック位置側に付勢されており、工具交換アームの旋回軸線方向に移動可能なストッパ操作用ロッドに設けられたカムとストッパの端部との係合によりロック側に移動させられて、工具交換アームの把持部に工具を固定するようになっている。
このように、工具交換装置では、工具交換アームの工具把持部に工具をロックした状態で工具を旋回又は移動させることで工具交換作業中に工具交換アームから工具が不意に脱落することを防止すると共に、主軸への工具の装着又は主軸からの工具の取り外しの直前にロックを解除してアンロック位置にすることで工具把持部に対する工具の脱着を可能とさせている。
特許第3042597号公報 特開2002−1628号公報
特許文献1に開示されている工具交換装置では、工具交換アームが主軸の回転軸線方向に直線移動することに伴って工具交換アームがロッドに対して相対移動することによって、グリッパ爪の係合ローラがロッドの外周面に形成された凹溝から外れてグリッパ爪がロックされる構造になっている。したがって、主軸が工具のクランプを解除した後、主軸から工具を引き抜くために工具交換アームが主軸の回転軸線方向への移動を開始してから、グリッパ爪の係合ローラがロック位置(ロッドの外周面の凹溝から外れた位置)へ移動するまでの間、工具は工具交換アームの工具把持部にロックされていない状態になる。このため、工具交換アームが主軸の回転軸線方向に直線移動して工具が主軸からある程度抜けるまでの間グリッパ爪はロックされない。この結果、工具が主軸から抜け始めてからグリッパ爪が閉じた位置にロックされるまでの間に、工具が自重でグリッパ爪を押し開いて工具把持部(詳細には、グリッパ爪の間)から抜け落ちる恐れがあるという問題があった。
また、工具交換アームが主軸の回転軸線方向に移動してグリッパ爪の係合ローラがロッドの凹溝から外れ、グリッパ爪が閉じた位置にロックされるときに、グリッパ爪が閉じて一対のグリッパ爪の間から抜け落ちかけている工具を正規の把持位置に押し戻す。このため、工具がグリッパ爪の間から一旦抜け落ちかけて工具先端が下がった後、正規位置に戻って工具先端が上がるという不安定な挙動を示すことがあるという問題があった。
さらに、工具交換アームが旋回軸線周りに旋回して新しい工具を主軸に装着するときも、工具が完全に挿入される前にグリッパ爪がアンロック状態になるので、工具がグリッパ爪の間から抜け落ちかける。このため、グリッパ爪の係合ローラがロッドの凹溝に係合してグリッパ爪がアンロック状態になってから工具が主軸にクランプされるまでの間、工具がグリッパ爪の間から抜け落ちかけた状態で主軸に装着され、工具端が主軸内部の部品(例えば、コレット)に衝突して破損させることがあるという問題があった。
また、特許文献2に開示されている工具交換装置では、ストッパのロックを工具交換アームの移動と独立してストッパ操作用ロッドの移動によって行うことができる。しかしながら、ストッパ操作用ロッドの先端のカムとストッパとが係合する方向へのストッパ操作用ロッドの移動はストッパ操作用ロッドの基端とロッド駆動用のカム面との係合によって行われる一方、ストッパ操作用ロッドの初期位置への復帰はストッパの戻りバネの作用によって行われる。このため、汚れや塵埃などによってストッパやストッパ操作用ロッドの摺動抵抗が戻りバネのバネ力に勝った場合、ストッパやストッパ操作用ロッドの動作不良が起こり、ストッパ操作用ロッドが初期位置に戻らなくなって、ストッパがロック位置に保持されたままになることがある。すると、工具を工具交換アームから解放することができず、工具交換アームを破損させてしまう恐れがあるという問題があった。
本発明は前述の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、工具交換時に工具を主軸から引き抜く前に工具交換アームの工具把持部に工具を確実にロックし、また、工具が主軸に確実にクランプされた後に工具を工具把持部から解放できるようにすることにある。
前述の目的を達成するため、本発明によれば、工具把持凹部を有する工具交換アームを備え、該工具交換アームが主軸の回転軸線と平行な旋回軸線周りに旋回可能であり且つ旋回軸線に沿って移動可能である工具交換装置であって、前記旋回軸線と垂直な長手軸線を有しており、前記工具把持凹部に受容された工具に一端を係合させて前記工具把持凹部に該工具を把持するグリップ位置と前記工具の把持を解除するアングリップ位置との間で前記長手軸線に沿って移動可能なグリップシャフトと、前記旋回軸線と平行に延び且つカム溝が設けられており、前記グリップシャフトの他端と係合するロックピンと、カム体を有し、該カム体の回転動作に応じて前記工具交換アームを主軸の回転軸線と平行な旋回軸線周りに旋回させ且つ旋回軸線に沿って移動させるアーム旋回シフト機構と、ベアリングを介して前記ロックピンに接続されたロックピン駆動機構であって、前記カム体に設けられたカム溝に係合する従動子を有し、該従動子の動きに連動して前記旋回軸線と平行な軸線に沿って前記ロックピンを往復させるロックピン駆動機構とを備え、前記ロックピン駆動機構によって前記グリップシャフトに対して前記ロックピンを移動させることにより、前記グリップシャフトの他端が前記ロックピンの前記カム溝以外の周面と係合して前記グリップシャフトを前記グリップ位置にロックするロック位置と前記グリップシャフトの他端が前記ロックピンのカム溝と係合して前記グリップシャフトが前記グリップ位置から前記アングリップ位置へ移動することを許容するアンロック位置とを切り換えるようにした工具交換装置が提供される。
上記工具交換装置では、グリップシャフトのロックとアンロックの切り換えがロックピン駆動機構によるロックピンの駆動に連動して行われるので、グリップシャフトのロックを任意のタイミングで行うことができる。また、ロックピンのアンロック位置からロック位置への移動及びロック位置からアンロック位置への移動が何れもロックピン駆動機構により強制的に行われるので、グリップシャフトのロック状態とアンロック状態との切り換えを確実に行うことができる。
例えば、前記ロックピン駆動機構が、カム溝と、該カム溝に係合し該カム溝に沿って従動する従動子とを備え、前記ロックピンが前記従動子に連動して前記旋回軸線と平行な軸線に沿って駆動されるようになっていればよい。
好ましくは、前記工具交換装置は、前記工具交換アームを主軸の回転軸線と平行な旋回軸線周りに旋回させ且つ旋回軸線に沿って移動させるためのカム体をさらに備えており、前記ロックピン駆動機構のカム溝は前記カム体に設けられる。旋回軸線周りの工具交換アームの旋回動作及び旋回軸線に沿った工具交換アームの移動動作(シフト動作)を行わせるためのカム体にカム溝が設けられていれば、一連の工具交換動作において、工具アームの旋回動作及びシフト動作とグリップシャフトのロック/アンロックの切り換え動作を行うタイミングを容易に設定することができる。
本発明の工具交換装置によれば、グリップシャフトのロックを任意のタイミングで行うことができ、また、グリップシャフトのグリップ位置へのロック状態とアンロック状態との切り換えを確実に行うことができるので、工具交換アームの工具把持凹部に工具がロックされた状態で確実且つ安定に主軸から工具を脱着できる。したがって、アンロック状態で工具交換が行われることを回避することができる。
また、工具交換アームの旋回及び移動を行わせるためのカム体にカム溝が設けられていれば、工具交換アームの旋回動作及びシフト動作とグリップシャフトのグリップ位置へのロック/アンロックの切り換えとを適切なタイミングで確実に行い、連動させることができるので、グリップシャフトがグリップ位置にロックされたことを確認することなく、工具交換動作を行うことができるようになる。この結果、工具交換を高速で行うことが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。
まず、図5を参照して本発明の工具交換装置を利用した工作機械システムの全体構成を説明する。本発明の工具交換装置11は、横形マシニングセンタ等の工作機械13と工具マガジン15との間に配設されており、工具マガジン15に収納される工具Tと工作機械13の主軸23に装着された工具Tとの交換を行う。工作機械13は、工場等の床面に設置されるベッド17、ベッド17上に左右方向(X軸方向)に移動可能に設けられたコラム19と、コラム19上を上下方向(Y軸方向)に移動可能な主軸頭21と、主軸頭21に回転可能に支持された主軸23とを備え、主軸23に装着された工具Tでベッド17上を前後方向(Z軸方向)に移動可能なテーブル25上に固定されたワーク(図示せず)をテーブル25と主軸22とをX,Y及びZ軸方向に相対移動させながら加工する。工具交換を行うときには、主軸23を工具交換位置まで移動させ、工具交換装置11によって工具マガジン15から取り出した工具Tと主軸23に装着された工具Tとの交換を行う。なお、以下の説明において、工具Tとは、工具Tを工具ホルダ(図示せず)に装着したものを意味するが、工具Tを直接的に主軸21に装着してもよい。
次に、図1〜図3を参照して、本発明の工具交換装置11の詳細な構造を説明する。本発明の工具交換装置11は、工作機械13のベッド17上に設置されたハウジング27と、該ハウジング27に取り付けられた軸受部材28を介して回転可能に支持されたアーム軸29の先端に取り付けられた工具交換アーム31と、工具交換アーム31に工具Tをロックして保持するためのロック機構33と、Z軸と平行に延びる主軸23の回転軸線と平行に延びる旋回軸線P周りに工具交換アーム31を旋回させ且つ旋回軸線Pに沿って工具交換アーム31を移動させるアーム旋回シフト機構35とを備える。
図1に示されているように、工具交換アーム31の長手軸線方向の両端部の各々には、半円形状の凹部からなる工具把持凹部37と、工具交換アーム31の旋回軸線Pと垂直な長手軸線を有し且つこの長手軸線方向に工具交換アーム31から工具把持凹部37に向かって進退可能なグリップシャフト39とが設けられている。グリップシャフト39は、グリップ位置とアングリップ位置との間で移動可能になっており、図2に示されているように、通常は付勢バネ41によってグリップ位置に付勢されている。グリップ位置では、工具把持凹部37に受容された工具Tのうちの工具把持凹部37から突出した部分の周面にグリップシャフト39の先端部を係合させて工具把持凹部37に工具Tを把持し、工具Tが工具把持凹部37から脱落することを防止する。一方、アングリップ位置では、グリップシャフト39の先端部と工具Tの周面との係合を解除し、工具把持凹部37から工具Tを取り出すことを許容する。
ロック機構33は、軸受部材28と工具交換アーム31との間に配置されたロックピン保持板43と、ロックピン保持板43に固定されており、工具交換アームの中央部においてアーム軸29の両側に形成された貫通穴31aを通って延びる2本のロックピン45と、ロックピン保持板43を旋回軸線Pの方向に駆動するロックピン駆動機構とにより構成される。ロックピン45の外周面には、グリップシャフト39の基端(工具Tと係合する端部と反対側の端部)に回転可能に支持されたカムローラ47が係合するようになっている。また、ロックピン45の外周面には、カム溝45aが形成されている。グリップシャフト39は、このカム溝45aにグリップシャフト39のカムローラ47が係合したときにのみアングリップ位置に移動することが許容され、工具交換アーム31の工具把持凹部37に受容される工具Tの周面に対するグリップシャフト39の端部の係合を解除して工具把持凹部37から工具Tを取り外せるようにする。一方、グリップシャフト39のカムローラ47がロックピン45のカム溝45a以外の外周面に係合しているときには、グリップシャフト39はグリップ位置にロックされ、工具把持凹部37に受容される工具Tの周面にグリップシャフトの端部を係合させて工具把持凹部37内に工具Tを把持し、工具Tが脱落することを防止する。すなわち、ロックピン45のカム溝45aが、グリップシャフト39をグリップ位置からアングリップ位置への移動を許容するアンロック位置として機能し、ロックピン45のカム溝45a以外の外周面が、グリップシャフト39をグリップ位置にロックするロック位置として機能する。
ロックピン駆動機構は、カム体49と、カムレバー51と、駆動力伝達フレーム53とにより構成される。カム体49は、工具交換アーム31の旋回軸線Pと垂直に延びる回転軸線周りに回転可能にハウジング27内にベアリング等(図示せず)を介して支持されており、モータ等(図示せず)によって回転軸線周りに回転駆動されるようになっている。また、カム体49の回転軸線方向の一端面には、環状のカム溝55が形成されている。カムレバー51は、略三角形状を有しており、ハウジング27内においてカム溝55が形成されたカム体49の端面と対向して配置されるように、カム体49の回転軸線と平行に延びる回転軸57周りに回転可能にハウジング27に支持されている。また、カムレバー51には、カム体49のカム溝55と係合するカム従動子59が回転可能に取り付けられている。カム体49のカム溝55と係合するカム従動子59がカム体49の回転に伴いカム溝55に沿って移動することにより、カムレバー51は、カム体49が一回転する間の所定のタイミングで回転軸57周りに円弧を描きながら一往復するように回動する。駆動力伝達フレーム53は、ベースプレート53aと、ベースプレート53a上でアーム軸29を挟んで両側から延びる複数の接続ピン53bとにより構成されており、ベースプレート53aには、アーム軸29が旋回軸線P方向の移動可能且つ旋回軸線P周りの旋回可能に貫通している。カムレバー51と駆動力伝達フレーム53とは、カムレバー51から延びるピン61とベースプレート53に形成された長穴63との係合により連結されており、カムレバー51が回転軸57周りに円弧を描きながら一往復すると、それと同期して駆動力伝達フレーム53が工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿って一往復するようになっている。
また、ロックピン保持板43と駆動力伝達フレーム53の接続ピン53bとはその間に配置されたスラストベアリング65を介して接続されている。カムレバー51は工具交換アーム31の旋回軸線Pと垂直に延びる回転軸57周りに回転可能にハウジング27に支持されているので、カムレバー51と連結される駆動力伝達フレーム53は工具交換アーム31の旋回軸線P周りに旋回することはできない。一方、工具交換アーム31は旋回軸線P周りに旋回し、工具交換アーム31の貫通穴31a内を通るロックピン45及びそれを保持するロックピン保持板43も工具交換アーム31の回転に合わせて回転する必要がある。そこで、スラストベアリング65は、ロックピン保持板43と駆動力伝達フレーム53の相対的な回転を許容すると共に、工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿ったロックピン駆動機構の駆動力をロックピン保持板43及びそれに保持されるロックピン45に伝達することを可能にさせている。
図2に示されているカム体49のカム溝55は、カム体49の回転軸線周りに異なる半径を有する二つの円弧状溝部分を二つの遷移溝部分によって接続した形状に形成されている。同じ半径の円弧状溝部分に沿ってカム従動子59が移動するときには、カムレバー51は回転軸57周りに回転せず、駆動力伝達フレーム53は静止した状態になる一方、遷移溝部分に沿ってカム従動子59が移動するときには、カムレバー51が回転軸57周りに回転し、駆動力伝達フレーム53が工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿って移動する。したがって、この遷移溝部分の位置を変更することで、カム体49のカム溝55とカム従動子59との係合によりロックピン保持板43及びロックピン45を工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿って往復動させるタイミングを調整することが可能になる。
次に、図3を参照して、アーム旋回シフト機構35を説明する。なお、図3は、図2とは反対側から見たときの工具交換装置11の断面図であり、理解を簡単にするために図2に示されているロック機構33及び工具交換アーム31が省略されている。
アーム旋回シフト機構35は、Z軸と平行に延びる主軸23の回転軸線と平行に延びる旋回軸線Pに沿って工具交換アーム31を移動させるアームシフト機構と、旋回軸線P周りに工具交換アーム31を旋回させるアーム旋回機構とを含む。
アームシフト機構は、カム体49においてロックピン駆動機構のためのカム溝55が形成された端面と回転軸線方向反対側の端面に形成された環状のカム溝67と、カムレバー69と、アーム軸29と一体的に結合された駆動力伝達体71とにより構成される。カムレバー69は、ハウジング27内においてカム溝67が形成されたカム体49の端面と対向して配置されるように、カム体49の回転軸線と平行に延びる回転軸73周りに回転可能にハウジング27に支持されている。また、カムレバー69には、カム体49のカム溝67と係合するカム従動子75が回転可能に取り付けられている。カム体49のカム溝67と係合するカム従動子75がカム体49の回転に伴いカム溝67に沿って移動することにより、カムレバー69は、カム体49が一回転する間に回転軸73周りに円弧を描きながら一往復するように回動する。カムレバー69と駆動力伝達体71とは、カムレバー69から延びるピン77と駆動力伝達体71に形成された長穴79との係合により連結されており、カムレバー69が回転軸73周りに円弧を描きながら一往復すると、それと同期して駆動力伝達体71が工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿って一往復するようになっている。
アーム旋回機構は、カム体49の外周面に形成された旋回用カム溝(図示せず)と、アーム軸29に一体的に結合された駆動力伝達体71の周面上に取り付けられた複数の旋回用カム従動子(図示せず)とにより構成される。カム従動子はカム体49の旋回用カム溝と係合しており、カム体49の回転が旋回用カム溝と旋回用カム従動子との係合により駆動力伝達体71を回転させるようになっている。好ましくは、カム体49が一回転する間に、駆動力伝達体71及びそれと一体的に結合されるアーム軸29が図4に示されているように回転するように旋回用カム溝が形成されていることが好ましい。このようなカム溝とカム従動子との係合によりカム体49の回転を駆動力伝達体71の回転として伝達する機構は、周知のものであるので、ここではこれ以上詳しく説明しない。
次に、図4を参照して、本発明の工具交換装置11による工具交換の手順を説明する。
工具交換装置11の工具交換アーム31は初期位置において上下方向に延びるようになっており、以下では、このときの工具交換アーム31の旋回角度を0°として説明する。また、初期位置において、グリップシャフト39のカムローラ47はロックピン45のカム溝45a内に位置しており、アンロック状態になっているものとする。
まず、工具マガジン15の工具取出し位置に次に使用する工具Tが配置され且つ主軸23が工具交換位置に移動すると、モータ等によりカム体49を回転させてアーム旋回機構を作動させ、工具交換アーム31を初期位置から90°回転させる。これにより、工具取出し位置の工具T及び主軸23に装着された工具Tを工具交換アーム31の工具把持凹部37に受容させる。このとき、グリップシャフト39はアンロック状態になっているので、工具交換アーム31の旋回により工具Tが工具把持凹部37に押し入れられるとき、工具Tとの接触によりグリップシャフト39を工具交換アーム31内に押し込む力が付勢バネ41のバネ力に打ち勝って、グリップシャフト39がアングリップ位置に移動することが許容される。
次に、工具把持凹部37内に工具Tが完全に受容された状態になってからさらにカム体49を回転させてロックピン駆動機構を作動させ、工具交換アーム31の旋回軸線Pと平行な軸線に沿ってハウジング27に近づく方向にロックピン45を移動させる。このとき、アームシフト機構は作動せず、アーム軸29及び工具交換アーム31はハウジング27に対して工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿った方向には移動しないで、初期値において静止状態を維持する。したがって、工具交換アーム31のグリップシャフト39に対してロックピン45が移動してグリップシャフト39のカムローラ47がロックピン45のカム溝45aから外れてロック位置に移動する。この結果、グリップシャフト39はグリップ位置にロックされ、工具Tが工具交換アーム31に確実に把持される。工具Tが工具交換アーム31に把持されると、主軸23は工具Tのクランプを解除する。なお、この間、アーム旋回機構は作動せず、アーム軸29及び工具交換アーム31は旋回軸線P周りに回転しないで静止した状態を維持する。
次に、グリップシャフト39がグリップ位置にロックされてからさらにカム体49を回転させると、アームリフト機構が作動を開始し、工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿ってハウジング27から離れる方向にアーム軸29及び工具交換アーム31を移動させる。一方、この間、ロックピン駆動機構は作動せず、ロックピン45は同じ位置を保ち、また、アーム旋回機構も作動せず、アーム軸29及び工具交換アーム31も旋回軸線P周りに旋回しない。したがって、工具交換アーム31及びグリップシャフト39がロックピン45に対して工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿ってロックピン保持板43から離れる方向に移動し、グリップシャフト39はグリップ位置にロックされた状態を維持し続けながら、工具マガジン15と干渉しない位置まで工具Tを移動させ、同時に主軸23から工具Tを引き抜く。したがって、工具Tが工具マガジン15の工具取出し位置から移動し、また、主軸23から引き抜かれても、工具交換アーム31の工具把持凹部37から工具Tが抜け落ちる恐れはない。
次に、カム体49をさらに回転させてアーム旋回機構を作動させ、アーム軸29を180°旋回させる。すると、工具マガジン15から取り出した新しい工具Tが主軸23側へ移動させられ、主軸23から引き抜いた工具Tが工具マガジン15側へ移動させられる。この間もロックピンリフト機構は作動せず、グリップシャフト39はグリップ位置にロックされたままとなる。なお、図4に示されている実施形態では、作業時間を短縮するために、アーム軸29及び工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿った移動が終了する前に、工具交換アーム31の旋回動作を開始しているが、アーム軸29及び工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿った移動が終了してから工具交換アーム31の旋回動作を開始してもよいことはもちろんである。
次に、カム体49をさらに回転させてアームシフト機構を作動させ、アーム軸29及び工具交換アーム31を初期位置に復帰するまで旋回軸線Pに沿ってハウジング27に近づける方向に移動させる。これにより、工具交換アーム31に把持された工具Tが工具交換位置に待機する主軸23に装着され、同時に、主軸23から引き抜いた工具Tが工具マガジン15の工具取出し位置に配置させられる。一方、この間、ロックピン駆動機構は作動せず、ロックピン45はロック位置を保つ。したがって、工具交換アーム31及びグリップシャフト39がロックピン45に沿ってロックピン保持板43に近づく方向に移動するが、カム溝45aまでは移動できないので、主軸23に工具交換アーム31に把持された工具Tを装着させる又は使用済みの工具Tを工具取出し位置に配置するまで、グリップシャフト39はグリップ位置にロックされた状態を維持し続ける。主軸23に工具Tが装着され、工具マガジン15の工具取出し位置に工具Tが配置されると、それぞれにおいて、工具Tがクランプされる。なお、図4に示されている実施形態では、作業時間を短縮するために、アーム軸29及び工具交換アーム31の旋回軸線P周りの旋回動作が完全に終了する前に旋回軸線Pに沿ったアーム軸29及び工具交換アーム31の移動を開始しているが、アーム軸29及び工具交換アーム31の旋回軸線P周りの旋回動作が完全に終了してから、旋回軸線Pに沿ったアーム軸29及び工具交換アーム31の移動を開始してもよいことはもちろんである。
次に、カム体49をさらに回転させてロックピン駆動機構を作動させ、工具交換アーム31の旋回軸線Pと平行な軸線に沿ってハウジング27から離れる方向に初期位置になるまでロックピン45を移動させる。このとき、アームシフト機構は作動せず、アーム軸29及び工具交換アーム31は工具交換アーム31の旋回軸線Pに沿った方向には移動しないで、初期位置において静止状態を維持する。したがって、グリップシャフト39に対してロックピン45が移動し、グリップシャフト39のカムローラ47がロックピン45のカム溝45aに係合するアンロック位置まで移動する。この結果、グリップシャフト39はグリップ位置からアングリップ位置に移動することが許容されるようになる。
次に、カム体49をさらに回転させてアーム旋回機構を作動させ、旋回軸線P周りにアーム軸29及び工具交換アーム31を前の旋回動作とは逆向きに90°旋回させる。工具交換アーム31の一方の工具把持凹部37に把持されていた工具Tは工具マガジン15の工具取出し位置にクランプされ、他方の工具把持凹部37に把持されていた工具Tは主軸23にクランプされていることから、グリップシャフト39をアンロック状態でこのように旋回させると、各工具Tは、グリップシャフト39を付勢バネ41の付勢力に打ち勝ってグリップ位置からアングリップ位置に移動させ、各工具把持凹部37から解放される。このようにして、工具交換が完了する。なお、図4に示されている実施形態では、作業時間の短縮のために、このアーム軸29及び工具交換アーム31の旋回動作は、工具把持凹部37に把持される工具Tとグリップシャフト39とが干渉しない範囲でグリップシャフト39のロック状態が完全に解除される直前から開始されているが、グリップシャフト39のロック状態が完全に解除されてから開始されてもよいことはもちろんである。工具交換が必要になった場合には、以上のサイクルが繰り返される。
カム体49の各カム溝は、カム体49が一回転したときに、上記の動作が上記のタイミングで行われるように設計される。このように、アームシフト機構、アーム旋回機構及びロック機構の駆動及び動作タイミングが一つのカム体49によって制御されていれば、タイミングの調整が容易となる。
このように、本発明の工具交換装置11では、ロックピン45の移動、すなわちグリップシャフト39のロック位置/アンロック位置の切り換えがロックピン駆動機構により強制的に行われるので、グリップシャフト39のロック位置/アンロック位置の切り換えが確実に行われる。また、グリップシャフト39がグリップ位置にロックされてから工具交換アーム31が旋回軸線Pに沿って主軸23から工具Tを引き抜き、また、工具Tが主軸23に完全に装着されてからグリップシャフト39がグリップ位置へのロックを解除されるので、旋回軸線Pに沿った工具交換アーム31の移動(シフト動作)の際に、工具交換アーム31の工具把持凹部37から工具Tが脱落しかかる恐れがなくなり、工具Tの落下事故や脱落しかかった工具Tによる主軸23の破損を防止することができる。
以上、図示される実施形態に基づいて本発明の工具交換装置11を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、一つのカム体49の回転によってアームシフト機構、アーム旋回機構及びロック機構を駆動し且つ動作タイミングを制御しているが、アームシフト機構、アーム旋回機構及びロック機構のそれぞれが強制的に駆動されていれば、別個のカム体の回転によって制御されていてもよく、カム体以外の手段によって駆動及び制御されていてもよい。
本発明の工具交換装置の工具交換アームの詳細図である。 本発明の工具交換装置のロック機構を示す断面図である。 本発明の工具交換装置のアーム旋回機構及びアームシフト機構を示す断面図である。 工具交換動作における工具交換アームの回転動作及びシフト動作、並びにロックピンのシフト動作のタイミング線図である。 本発明の工具交換装置の全体構成図である。
符号の説明
11 工具交換装置
31 工具交換アーム
33 ロック機構
35 アーム旋回シフト機構
37 工具把持凹部
39 グリップシャフト
45 ロックピン
45a カム溝
49 カム体

Claims (1)

  1. 工具把持凹部を有する工具交換アームを備え、該工具交換アームが主軸の回転軸線と平行な旋回軸線周りに旋回可能であり且つ旋回軸線に沿って移動可能である工具交換装置であって、
    前記旋回軸線と垂直な長手軸線を有しており、前記工具把持凹部に受容された工具に一端を係合させて前記工具把持凹部に該工具を把持するグリップ位置と前記工具の把持を解除するアングリップ位置との間で前記長手軸線に沿って移動可能なグリップシャフトと、
    前記旋回軸線と平行に延び且つカム溝が設けられており、前記グリップシャフトの他端と係合するロックピンと、
    カム体を有し、該カム体の回転動作に応じて前記工具交換アームを主軸の回転軸線と平行な旋回軸線周りに旋回させ且つ旋回軸線に沿って移動させるアーム旋回シフト機構と、
    ベアリングを介して前記ロックピンに接続されたロックピン駆動機構であって、前記カム体に設けられたカム溝に係合する従動子を有し、該従動子の動きに連動して前記旋回軸線と平行な軸線に沿って前記ロックピンを往復させるロックピン駆動機構と、
    を備え、前記ロックピン駆動機構によって前記グリップシャフトに対して前記ロックピンを移動させることにより、前記グリップシャフトの他端が前記ロックピンの前記カム溝以外の周面と係合して前記グリップシャフトを前記グリップ位置にロックするロック位置と前記グリップシャフトの他端が前記ロックピンのカム溝と係合して前記グリップシャフトが前記グリップ位置から前記アングリップ位置へ移動することを許容するアンロック位置とを切り換えることを特徴とした工具交換装置。
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