JP4987388B2 - アニュラス部への機器アクセス装置 - Google Patents

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Description

本発明は改良型沸騰水型原子炉(ABWR)の保守点検時に炉心シュラウド外周面のアニュラス部内に保守点検用機器を導入するアニュラス部への機器アクセス装置に関する。
原子力発電所の停止期間中に原子炉内構造物の保守点検等の作業を実施する場合、原子炉内を満水にした状態で、ウェル上部に据え付けられた作業台車により保守点検用機材を吊降して目的部位に接近させるのが通常の手段である。
ところで、改良型沸騰水型原子炉の原子炉内構造物である炉心シュラウドに対しては、必要に応じて点検部位ごとに設計された無軌道走行装置を使用して保守点検用機器を移動させ、特に溶接部およびその近傍の保守点検を実施してきている。
しかし、この方法では保守点検用機器の絶対的位置決めが難しいうえ、無軌道走行装置の走行中に位置ずれが生じ易いため、他のセンサによる目標物見知を実施して、無軌道走行装置の走行をフィードバックさせる等の複雑な操作が必要であった。
また、改良型沸騰水型原子炉にはインターナルポンプ(RIP)の上方で、かつ炉心シュラウドの外周位置であるアニュラス部に、複数のインターナルポンプガイドレールが縦方向に固定設置されているため、このインターナルポンプガイドレールが障害となって無軌道走行装置による連続移動が困難となっていた。
なお、従来では沸騰水型原子炉のアニュラス空間内を点検する方法および装置として、原子炉内再循環ポンプを遊泳ロボットにより点検する方法(特許文献1)、あるいはインターナルポンプのモータケーシングの点検等を容易にするための支持構造(特許文献2)等が提案されている。
特開平7−209472号公報 特開2000−338288号公報
上述のように、従来の技術においては、改良型沸騰水型原子炉の炉心シュラウド外周面のアニュラス部に対するアクセスが単なる吊り下げによる接近か、無軌道走行装置による部分的なアクセスしかできないため、高精度で効率のよい作業は困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、遠隔操作により保守点検用機器をインターナルポンプガイドレールに簡便に係留させ、このインターナルポンプガイドレールを基準として精度良く炉心シュラウドの全面およびアニュラス部に接近位置決めすることができるアニュラス部への機器アクセス装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明では、改良型沸騰水型原子炉のアニュラス部内に保守点検用機器を導入するアニュラス部への機器アクセス装置であって、炉内に吊下げ可能な装置ベースと、この装置ベースの姿勢を制御する装置ベース姿勢制御機構と、インターナルポンプの上方で、かつ炉心シュラウドの外周位置に縦方向に固定設置されているインターナルポンプガイドレールに前記装置ベースを高さ調整可能に係留させる装置ベース昇降クランプ機構と、前記保守点検用機器および補助クランプ機器を支持する機器支持アームと、この機器支持アームを前記装置ベースに高さ調整可能に支持する機器支持アーム昇降機構と、を備え、前記機器支持アームは隣接するインターナルポンプガイドレールとの中間点よりも長く構成し、前記補助クランプ機構は、機器支持アームを周方向移動時に前記隣接するインターナルポンプガイドレール側に延びて保持させることを特徴とするアニュラス部への機器アクセス装置を提供する。
本発明によれば、既設のインターナルポンプガイドレールを基準とすることにより、精度良く各種の保守点検用機器を炉心シュラウド全面およびアニュラス部に位置決めすることが可能であり、この結果、改良型沸騰水型原子炉のアニュラス部に対する安全性評価、補修作業等が簡便に実施できるようになる。
以下、本発明に係るアニュラス部への機器アクセス装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は改良型沸騰水型原子炉における原子炉圧力容器101内のアニュラス部104に機器アクセス装置110を吊下げた状態を示す縦断面図である。図2はアニュラス部104を示す横断面図である。
図1および図2に示すように、改良型沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器101内には、炉壁102と炉心シュラウド103との間にアニュラス部104が形成されており、このアニュラス部104内には、10基のインターナルポンプ105が平面視で36゜の角度間隔で設置されている。炉心シュラウド103の外周面には各インターナルポンプ105の上方に位置して、それぞれ一対のインターナルポンプガイドレール106が取付けられている。
初期のインターナルポンプ105の設置時には、これらのインターナルポンプ105がインターナルポンプガイドレール106に沿って吊り降ろされる。インターナルポンプガイドレール106の上端には漏斗状のリードイン116が設けられている。
原子炉運転後、原子炉を停止して定期検査を実施している時期には、原子炉圧力容器101内のアニュラス部104がすべて水没状態にあり、この部位に保守点検用機器1をアクセスするために、約20m上方に設置されている図示省略の作業台車上から吊り降ろし、遠隔操作で目的の作業を実施する。本実施形態の機器アクセス装置110は、炉心シュラウド103の回りに対する検査および補修等の作業において、保守点検用機器1を精度良く位置決めし、走査するためになされるものである。
なお、図1に示すように、炉心シュラウド103は、上部胴112aおよび下部胴112bを有し、上部胴112aの上端には上部リング114が設けられ、その上に炉心支持板117が搭載されている。また、上部胴112aと下部胴112bとの間には下部リング115が設けられ、この下部リング115には炉心支持板118が設けられている。なお、119は溶接線(H4溶接線)である。
図3は、本実施形態による機器アクセス装置110の構成を示す全体斜視図である。
この図3に示すように、機器アクセス装置110は縦長な薄箱状の装置ベース2を有している。装置ベース2の上端には吊下げ用のケーブル16が接続されており、このケーブル16を介して炉上からの吊下げ操作が行なえるようになっている。
装置ベース2の一側面下部には、この装置ベース2の姿勢を制御するための装置ベース姿勢制御機構3が設けられている。装置ベース姿勢制御機構3は、例えば左右1対の姿勢制御用スクリュー12,12を備えた構成のものであり、これらの姿勢制御用スクリュー12,12が装置ベース2内に設けられた図示省略の駆動機構およびその遠隔操作装置等によってそれぞれ独立して駆動され、左右の推進力の差によって水中で装置ベース2が各種方向に移動できるようになっている。
装置ベース2の上部には、作業ヘッド15および補助クランプ機構20等を支持する横長な機器支持アーム14が配置されている。この機器支持アーム14は、装置ベース2の一側面に設けられた昇降駆動用の機器支持アーム昇降機構13に、柱状昇降具6を介して昇降可能に支持されている。作業ヘッド15は保守点検用機器1を支持する構成とされており、保守点検用機器1として必要に応じたツール等を取付けることができる。例えば、外観検査を実施する場合には水中TVカメラを、また表面の傷検知を実施する場合には過流探傷用センサ等を、さらに材料内部までの検査および欠陥サイジングを行なう場合には超音波探触子等を、さらにまた補修工事を実施する場合にはグラインダまたはEDM電極等を取付ける。補助クランプ機構20は、周方向移動時に適用されるものであり、後に説明する。
装置ベース2の他側面には、この装置ベース2をインターナルポンプガイドレール106に高さ調整可能に係留させるための装置ベース昇降クランプ機構11が設けられている。インターナルポンプガイドレール106は上述したように、炉心シュラウド103の外周面に10組配置されており、各組のインターナルポンプガイドレール106は炉心シュラウド103の周方向にそれぞれ一定間隔で配置された対をなし、炉心シュラウド103の外周位置に縦方向に沿って固定されている。装置ベース昇降クランプ機構11は、これらの対をなすインターナルポンプガイドレール106に係留できるようになっている。
図4および図5は、装置ベース昇降クランプ機構11の詳細な構成および作用を示す説明図である。図4は装置ベース昇降クランプ機構11をインターナルポンプガイドレール106に係留した状態を一部断面で示す平面図であり、図5は側面図である。
図4に示すように、炉心シュラウド103の外周面に設けられた1組のインターナルポンプガイドレール106,106は断面略凹状をなし、それらの凹面側が互いに向き合う配置となっている。具体的には、インターナルポンプガイドレール106,106は、略直交する1対の端辺部分とそれらを接続する傾斜した中央辺部分とからなっている。
このように互いに向き合う一方のガイドレール106に対し、第1の装置ベース昇降クランプ機構11(11a)は、インターナルポンプガイドレール106の中央辺と一方の端辺とに係合する一体車輪である第1のクランプ車輪30を備えている。このクランプ車輪30は、軸29aを介してアーム28aに支持され、このアーム28aは、装置ベース2に設けられたクランプシリンダ33に支持されて、クランプ車輪30に着脱できる構成となっている。
また、第2の装置ベース昇降クランプ機構11(11b)は、インターナルポンプガイドレール106の一方の端辺に係合するクランプ車輪31と、インターナルポンプガイドレール106の中央辺に係合するクランプ車輪32との1対のクランプ車輪を備えている。これらのクランプ車輪31,32は、それぞれ軸29b,29cを介してアーム28bに支持され、このアーム28bは、装置ベース2に設けられたクランプシリンダ34に支持されて、クランプ車輪30に着脱できる構成となっている。
そして、図5に側面構成を示すように、第1の装置ベース昇降クランプ機構11(11a)は装置ベース2に高さを異ならせて上下配置で2基設置され、第2の装置ベース昇降クランプ機構11(11b)は装置ベース2に1基設置されている。第2の装置ベース昇降クランプ機構11(11b)は第1の上下配置の装置ベース昇降クランプ機構11(11a)の中間高さ位置に配置されている。
また、第1の装置ベース昇降クランプ機構11(11a)のうち高い位置に配置されているものには、上昇限を設定するリミットスイッチ35が設けられている。このリミットスイッチ35は、装置ベース2を上昇させたときに、インターナルポンプガイドレール106の上部にあるリードイン部116に接触することにより、炉心シュラウド103に対する上下方向の絶対位置を検知できるものである。
図6は、インターナルポンプガイドレール106a,106b,106c間の距離と機器支持アーム14の長さとの関係を示す説明図である。炉心シュラウド103の全域に対して作業ヘッド15をアクセスするためには、図6に示すように、機器支持アーム14は隣接するインターナルポンプガイドレール106a,106b,106cの中間点O1,O2以上の長さAを有する構成となっている。この構成によれば、隣接するインターナルポンプガイドレール106a,106b,106cに装置が移動したときに、アクセス範囲のオーバーラップを確保することができる。
次に、図7(a)〜(d)により、機器支持アーム14の作業ヘッド15に各種ツールを簡便に交換する構成について説明する。すなわち、上述した機器支持アーム14は固定式であるが、機器支持アーム昇降機構13との嵌合部で左右にスライドできる構造としたり、また、テレスコピック機構で伸縮できるようにすることで全体をより小型にすることも可能である。さらには、改良型沸騰水型原子炉のアニュラス部104が広いという特徴を生かして、この機器支持アーム14を多軸制御のロボットアームとすることも可能であり、これによりアニュラス部104各部位に対して検査作業から補修加工までの複雑な作業を実施することが可能となる。
図7(a),(b)には、このような各作業を実施するツール(例えば水中カメラ)26を取替えヘッドベース25に固定しておき、この部分のみを本体から切り離すことが可能となる手段を示している。すなわち、ツール26はワイヤ16により吊下げられ、取替えヘッドベース25に固定されている。取替えヘッドベース25には、例えば下端側が幅狭となる三角形で下端に鉤部が形成された係合用の固定子24が設けられている。
図7(c),(d)には、固定子24を保持するための本体ベース21の構成を示している。すなわち、本体ベース21には固定シリンダ23が設けられ、この固定シリンダ23には固定ブロック22が左右に開閉可能に設けられている。この固定ブロック22に、図7(a),(b)に示したツール(例えば水中カメラ)26保持用の固定子24が上方から挿入され、固定ブロック22が閉動作することにより、固定子24の下端が着脱可能に挟持されるようになっている。
このように、取替えヘッドベース25の固定子24が本体ベース21の固定ブロック22に入り込み、その後固定シリンダ23が作動して、固定ブロック22を閉めることでツール装着が完了する。
なお上述したように、ツールには種々のものを適用することができる。例えば外観検査を実施する場合には水中TVカメラ26を、また表面の傷検知を実施する場合には過流探傷用センサ等を、さらに材料内部までの検査および欠陥サイジングを行なう場合には超音波探触子等を、さらにまた補修工事を実施する場合にはグラインダ、EDM電極等のように、必要に応じたツール等を取付けることができる。なお、単一作業を実施する場合には、必要なツールをあらかじめ作業ヘッド15にセットしておけばよいが、同一装置で複数作業を実施する場合には、ツール交換の都度に装置を引き上げてセッティングを変更することは面倒である。そこで、本実施形態では、各作業を実施するツール26を取替えヘッドベース25に固定しておき、この部分のみを本体から切り離すことが可能となる手段を採用している。
次に、インターナルポンプガイドレール106に設置された状態から隣接するインターナルポンプガイドレール106に移動するには、いったんインターナルポンプガイドレール106から切り離し、改めて隣接するインターナルポンプガイドレール106に位置決め、クランプする必要がある。
図8(a)〜(d)は、この移動を簡便に実施するための一実施形態を示す説明図である。
まず、図8(a)に示すように、装置が1対のインターナルポンプガイドレール106aに据え付けられた状態から、機器支持アーム14を、移動したい隣接するインターナルポンプガイドレール106b側に伸ばし、図8(b)に示すように、補助クランプ機構20を作動させて隣接するインターナルポンプガイドレール106bに保持させる
続いて、図8(c)に示すように、本体が落下しないようにケーブル16を保持しながら、装置ベース昇降クランプ機構11を解除し、機器支持アーム14の移動動作を実施することにより、隣接するインターナルポンプガイドレール106b側に移動する。
この状態で、図8(d)に示すように、改めて装置ベース昇降クランプ機構11を作動させ、インターナルポンプガイドレール106bに係留し、補助クランプ機構20を解除することにより、隣接するインターナルポンプガイドレール106への移動が完了する。
なお、以上の実施形態においては、アクセス対象を炉心シュラウド103としたが、機器支持アーム14回りの構成を変更することにより、原子炉圧力容器101の表面やバッフルプレート上面、インターナルポンプ105、ディフューザおよびインペラをアクセス対象とすることも可能である。
図9は、その一例として、インターナルポンプ105のディフューザおよびインペラにヘッド部としての機器支持アーム14を下向きにしてアクセスしている状態を示している。
以上の構成に基づき、本実施形態によるアニュラス部アクセス方法について説明する。まず、ケーブル16をサポートしながらインターナルポンプガイドレール106の近傍に装置本体を吊り下ろす。その後、姿勢制御用ファン12を作動させ、装置本体をインターナルポンプガイドレール106に押し付ける。姿勢制御用ファン12は左右に設置されているため、それぞれのファン作動量をコントロールすることにより装置本体をインターナルポンプガイドレール106に正対させることができ、その後同一推進力で装置を推進させることによりインターナルポンプガイドレール106に接近、押し付けが可能となる。
この状態で、装置ベース昇降クランプ機構11に取付けられたクランプシリンダ33,34を作動させることで、クランプ車輪30,31,32がインターナルポンプガイドレール106に押し付けられる。これにより、装置ベース昇降クランプ機構11がインターナルポンプガイドレール106を挟み込み、装置全体がインターナルポンプガイドレール106に係留される。
なお、異常時にはクランプシリンダ33,34の圧力を解除することによりクランプ力がなくなり、装置を回収することが可能となる。
また、図4に示したように、インターナルポンプガイドレール106は変形L型をしているので、インターナルポンプガイドレール106の上面と傾斜面を拘束することにより、装置を前後、左右にズレないように係留することが可能となる。
クランプ車輪30は車輪形状を鼓型として一車輪でインターナルポンプガイドレール106の上面と傾斜面の拘束を可能としたものであり、クランプ車輪31,32は単純形状の車輪2セットでインターナルポンプガイドレール106の上面と傾斜面の拘束を可能としたものである。
クランプシリンダ33,34を作動させると、クランプ車輪30,31がインターナルポンプガイドレール106側に引き寄せられ、まずインターナルポンプガイドレール106の傾斜面に車輪30が当たり、さらに引き寄せられることで傾斜面に沿って車輪が移動し、装置はインターナルポンプガイドレール106の上面に車輪が当たるまで炉心シュラウド103側に引き寄せられる。
装置ベース昇降クランプ機構11のクランプ車輪30は単に装置を固定し、インターナルポンプガイドレール106に対してガイドするためのものであるが、装置ベース昇降クランプ機構11の内の少なくとも一つのクランプ車輪に回転駆動力を与えることで装置の昇降が可能となり、さらに他のクランプ車輪31,32の回転量を検知することで、装置の昇降移動量を検知、制御可能となる。
装置は構造物であるインターナルポンプガイドレール106に係留することにより炉心シュラウド103の円周方向に対する絶対位置が決定する。しかし、上下方向に対してはこの時点では絶対位置は不明確状態である。インターナルポンプガイドレール106の上端には漏斗状のリードイン116が設けられているため、装置を上昇させていくと最後にはこのリードイン116に装置ベース昇降クランプ機構11のユニットが接触することとなる。
この接触する部分にリミットスイッチ35を設置することにより、装置がインターナルポンプガイドレール106の上限まで移動したことを検知することができる。
この位置を基準点として認識することにより、炉心シュラウド103の上下方向に対する絶対位置を決定することが可能となる。
ただし、この炉心シュラウド103の上下方向に対する絶対位置の検知は、必ずしもインターナルポンプガイドレール106上端のリードイン116でなくてもよい。例えば既設構造物の変異点であればよい。具体的には、装置の炉心シュラウド103の表面に取付けた近接センサによる下部リング115を検知することでも実施可能である。
ところで、図1にしたインターナルポンプガイドレール106は炉心シュラウド103の上下方向全域には設置されていないので、装置がインターナルポンプガイドレール106上端まで移動してもアクセスできない範囲が存在することとなる。そこで、本発明では、装置には機器支持アーム昇降機構13が具備され、柱状昇降具6が上方に伸びることによりインターナルポンプガイドレール106より上方の炉心シュラウド103面まで機器支持アーム14を昇降させることが可能な構造となっている。
炉心シュラウド103の全域に対して作業ヘッド15をアクセスするためには、例えば図6に示すように、機器支持アーム14が隣接するインターナルポンプガイドレール106a,106bの中間点O1,O2以上の長さAを有し、この部位まで作業ヘッド15がアクセスできれば、隣接するインターナルポンプガイドレール106a,106bに装置が移動したときに、アクセス範囲のオーバーラップを確保することができる。
本実施形態では、機器支持アーム昇降機構13との嵌合部で左右にスライドできる構造としたり、また、テレスコピック機構で伸縮できるようにすることで全体をより小型にすることも可能となる。
さらには改良型沸騰水型原子炉のアニュラス部104が広いという特徴を生かして、この機器支持アーム14を多軸制御のロボットアームとすることも可能であり、これによりアニュラス部104各部位に対して検査作業から補修加工までの複雑な作業を実施することが可能となる。
以上のように、本実施形態においては、改良型沸騰水型原子炉の炉心シュラウド103に設置されているインターナルポンプガイドレール106に取付けて、これをガイドとして検査ヘッドを走査させることで位置精度を向上し、より正確な検査を可能とするものである。
また、クランプ部がインターナルポンプガイドレール106の形状的特徴に倣って位置決め可能となる形状を有するすべり機構もしくは回転構造物である固定子構造を有するものである。
また、クランプ部がインターナルポンプガイドレール106の一本を両サイドから挟み込むか、一対のインターナルポンプガイドレール106または隣接するインターナルポンプガイドレール106を全体的に拘束することで、装置の係留を可能とするものである。
また、クランプ部がインターナルポンプガイドレール106の一方に2セット以上、もう一方に1セット以上の固定子が位置決めされ、さらにこの固定子セットの少なくとも一方が左右方向へ移動する機構を有し、この機構を作動させることによりインターナルポンプガイドレール106を挟み込んで装置をインターナルポンプガイドレール106に安定して係留するものである。
また、クランプ部の上部にリミットスイッチ35が設置され、このリミットスイッチ35が装置を上昇させたときにインターナルポンプガイドレール106の上部にあるリードイン部116に接触することにより、炉心シュラウド103に対する上下方向の絶対位置を検知できるものである。
また、炉心シュラウド103の表面と対する位置に近接スイッチもしくはリミットスイッチが設置され、これが下部リング部における形状変化を検知することにより、炉心シュラウド103に対する上下方向の絶対位置を検知できるものである。
また、機器支持アーム14は、アニュラス部アクセス装置がインターナルポンプガイドレール106に設置された状態から、次のインターナルポンプガイドレール106に設置された状態までの周方向移動距離分だけヘッド部を移動できる構造を有することにより、アクセス装置をインターナルポンプガイドレール106間で移動させながらヘッド部を走査することで、炉心シュラウド103の全面に渡ってアクセス可能となるものである。
また、ヘッド部と機器支持アーム14との取り合い部が着脱可能構造となっていることで、簡便にヘッドに組み込むツールを交換して、多目的作業が可能となるものである。
また、機器支持アーム14およびヘッド部の構成を変えることにより、炉心シュラウド103のみならずこれに正対する原子炉圧力容器101の壁面および取付け構造物、バッフルプレート上面、インターナルポンプディフューザおよびインペラまでアクセス可能となるものである。
また、改良型沸騰水型原子炉におけるアニュラス部104には構造的障害物がほぼない上にクリアランスも広いため、機器支持アーム14を多軸制御ロボットアームとすることで複雑作業が可能となり、その結果検査から補修作業まで一貫して実施できるものである。
また、機器支持アーム14先端に補助クランプ機構が具備され、この補助クランプ機構で隣のインターナルポンプガイドレール106を捕捉し、本体クランプを解除して機器支持アーム14を駆動することにより、隣のインターナルポンプガイドレール106に移動することが可能となるものである。
また、クランプ部が気圧または液圧シリンダ駆動であるか、電磁クラッチを有することにより、非常時にシリンダ圧力を開放するかクラッチ解除することにより、インターナルポンプガイドレール106に損傷を与えることなくクランプ状態から装置本体を取外すことが可能となるものである。
以上のように、本実施形態によれば、インターナルポンプガイドレール106を基準とし精度良く各種の保守点検用機器1を炉心シュラウド103全面およびアニュラス部104に位置決めすることが可能となり、この結果改良型沸騰水型原子炉のアニュラス部104に対する安全性評価、補修作業が簡便に実施できるようになる。
本発明の一実施形態によるアニュラス部への装置吊下状態を示す縦断面図。 図1の横断面図。 前記実施形態によるアニュラス部アクセス装置を示す全体斜視図。 前記実施形態によるアニュラス部アクセス装置の一部を断面として示す拡大平面図。 図4の側面図。 前記実施形態による設置状態でヘッド部がアクセスできる範囲を示す説明図。 (a)〜(d)は前記実施形態による簡便にツールを交換する作用を示す説明図。 (a)〜(d)は前記実施形態による機器支持アーム端に設置した補助クランプ機構を使用した装置移動方法を示す説明図。 本発明の他の実施形態によるアニュラス部への装置吊下状態を示す縦断面図。
符号の説明
1‥保守点検機器、2‥装置ベース、3‥装置ベース姿勢制御機構、6‥柱状昇降具、11‥装置ベース昇降クランプ機構、12‥姿勢制御用スクリュー、13‥機器支持アーム昇降機構、14‥機器支持アーム、15‥作業ヘッド、16‥ワイヤ、20‥補助クランプ機構、21‥本体ベース、22‥固定ブロック、23‥固定シリンダ、24‥固定子、25‥取替えヘッドベース、26‥ツール、28a‥アーム、29a‥軸、30,31,32‥クランプ車輪、33‥クランプシリンダ、35‥リミットスイッチ、101‥原子炉圧力容器、102‥炉壁、103‥炉心シュラウド、104‥アニュラス部、105‥インターナルポンプ、106‥インターナルポンプガイドレール、110‥機器アクセス装置、112a‥上部胴、112b‥下部胴、114‥上部リング、115‥下部リング、116‥リードイン部、117‥炉心支持板、119‥溶接線。

Claims (5)

  1. 改良型沸騰水型原子炉のアニュラス部内に保守点検用機器を導入するアニュラス部への機器アクセス装置であって、
    炉内に吊下げ可能な装置ベースと、
    この装置ベースの姿勢を制御する装置ベース姿勢制御機構と、
    インターナルポンプの上方で、かつ炉心シュラウドの外周位置に縦方向に固定設置されているインターナルポンプガイドレールに前記装置ベースを高さ調整可能に係留させる装置ベース昇降クランプ機構と、
    前記保守点検用機器および補助クランプ機器を支持する機器支持アームと、
    この機器支持アームを前記装置ベースに高さ調整可能に支持する機器支持アーム昇降機構と、を備え、
    前記機器支持アームは隣接するインターナルポンプガイドレールとの中間点よりも長く構成し、
    前記補助クランプ機構は、機器支持アームを周方向移動時に前記隣接するインターナルポンプガイドレール側に延びて保持させることを特徴とするアニュラス部への機器アクセス装置。
  2. 前記装置ベース昇降クランプ機構は、互いに傾斜面を対向させている1対の隣接する前記インターナルポンプガイドレールの中央辺と一方の端辺とに対してそれぞれ係合するクランプ車輪を備えている請求項1記載のアニュラス部への機器アクセス装置。
  3. 前記保守点検用機器は、炉外からの遠隔操作により炉内にて前記機器支持アームに着脱可能に支持されている請求項2記載のアニュラス部への機器アクセス装置。
  4. 前記アニュラス部内の既設構造物の位置を、前記既設構造物への接触または近接により検出する位置検出器を備えている請求項2記載のアニュラス部への機器アクセス装置。
  5. 前記機器支持アームは、前記炉心シュラウドの外周に間隔をあけて配置されている複数の前記インターナルポンプガイドレールに対し、前記炉心シュラウドの周方向に移動可能とされている請求項2記載のアニュラス部への機器アクセス装置。
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