JP4978970B2 - 非接地回路の絶縁性検出装置 - Google Patents

非接地回路の絶縁性検出装置 Download PDF

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本発明は、車両の接地電位部から絶縁して配置された非接地回路と、車両の接地電位部間の絶縁レベルを検出する非接地回路の絶縁性検出装置に関する。
高電圧を出力する直流電源を備えたバッテリ駆動車両、ハイブリッド車両、燃料電池車両等の車両においては、該直流電源及び該直流電源と接続される回路を車体の接地電位部から絶縁して非接地回路とするのが一般的である。
そして、このようにして、車両の接地電位部から絶縁して配置された非接地回路と、車両の接地電位部との間の絶縁性の劣化や地絡(非接地回路と車両の接地電位部間が短絡して、非接地回路と車両の接地電位部間の抵抗が0Ω近くまで低下した状態)を検出するための構成として、図に示した構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
に示した構成では、車両に搭載された高圧の直流電源100の正側の配線が、スイッチング素子111と抵抗112とコンデンサ113からなる直列回路110を介して車両の接地電位部BEと接続されている。そして、スイッチング素子111を導通状態としたときのコンデンサ113の正側の測定点120の電位の変化に基いて、直流電源100を含む非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性を検出している。
ここで、非接地回路と接地電位部BE間の抵抗130が高く、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性が保たれているときは、スイッチング素子111を導通状態としても、直流電源100からコンデンサ113への電流I50がほとんど流れないため、測定点120の電位の上昇は微小なものとなる。
それに対して、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性の劣化や、非接地回路と接地電位部BE間の地絡が生じて、非接地回路と接地電位部BE間の抵抗130が低くなったときには、直流電流100からコンデンサ113に供給される電流I50が大きくなって、コンデンサ113が急速に充電される。そのため、測定点120の電位が急激に上昇する。そこで、スイッチング素子111を遮断状態から導通状態に切換えたときの測定点120の電位の上昇度合いから、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性を検知することができる。
しかし、直流高圧電源100の出力端子と接地電位部BE間には、一般に、ノイズ対策のために、いわゆるYコンデンサ101,102が設けられている。そして、スイッチング素子111を遮断状態から導通状態に切換えたときに、Yコンデンサ101に充電されていた電荷による電流I51がコンデンサ113に供給されて、コンデンサ113の端子間電圧が上昇する。
このように、図に示した構成による場合には、Yコンデンサ101からコンデンサ113に供給される電流によっても測定点120の電位が上昇するため、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性を精度良く検知することができないという不都合があった。
本発明は上記背景を鑑みてなされたものであり、車両に搭載された非接地回路と接地電位部間の絶縁性を精度良く検知することができる非接地回路の絶縁性検出装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、直流電源と該直流電源の正極と接続された正側配線及び該直流電源の負極と接続された負側配線とを有して、車両の接地電位部から絶縁して車両に配置された非接地回路と、該接地電位部との間の絶縁レベルを検出する非接地回路の絶縁性検出装置に関する。
そして、一端が前記正側配線に接続されて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁性を維持するための絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第1の抵抗と、一端が前記負側配線に接続されて、前記絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第2の抵抗と、前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端間に接続された第3の抵抗と、前記第1の抵抗と前記第3の抵抗との接続部と、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部のうちの何れか一方を、車両の接地電位部に接続する接地配線と、前記第3の抵抗の端子間電圧に応じて変化する電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルを検出する絶縁レベル検出手段とを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗は、前記絶縁基準値よりも高い抵抗を有しているため、前記第1の抵抗の前記直流電源の正極と接続されていない側の端子又は前記第2の抵抗の前記直流電源の負極と接続されていない側の端子を、前記接地配線により車両の接地電位部と接続しても、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルは前記絶縁基準値以上に維持される。そして、前記第3の抵抗の端子間電圧は、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルが低下していなければ、前記直流電源の出力電圧を前記第1の抵抗と前記第2の抵抗と前記第3の抵抗とにより分圧した電圧となるが、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルが低下すると、詳細は後述するが、前記第1の抵抗における電圧降下や前記第2の抵抗における電圧降下が変化して、前記第3の抵抗の端子間電圧も変化する。そのため、Yコンデンサ等の他の要素の影響を受けることない簡易な構成によって、前記絶縁レベル検出手段により、前記第3の抵抗の端子間電圧に応じて変化する電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルを精度良く検出することができる。
また、前記接地配線は、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部を、車両の接地電位部に接続し、前記絶縁レベル検出手段は、車両の接地電位部を基準とした前記電圧参照値が、所定の負側地絡判定値以上となったときに、前記負側配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じていると判断することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記負側配線と車両の接地電位部間で地絡が生じると、前記第2の抵抗の端子間電圧がほぼゼロとなり、それまで第2の抵抗で生じていた電圧降下分がなくなるので、前記第3の抵抗の端子間電圧が上昇して前記電圧参照値が増加する。そのため、前記絶縁レベル検出手段は、前記電圧参照値が前記負側地絡判定値以上となったときに、前記負側配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じていると判断することができる。
また、前記接地配線は、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部を、車両の接地電位部に接続し、
前記絶縁レベル検出手段は、車両の接地電位部を基準とした前記電圧参照値が、所定の正側地絡判定値以下となったときに、前記正側配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じていると判断することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記正側配線と車両の接地電位部間で地絡が生じると、前記第1の抵抗及び前記第3の抵抗からなる直列回路の端子間電圧がほぼゼロとなる。その結果、前記第3の抵抗の端子間電圧もほぼゼロになって前記電圧参照値が減少する。そのため、絶縁レベル検出手段は、前記電圧参照値が前記正側地絡判定値以下となったときに、前記正側配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じていると判断することができる。
また、第4の抵抗とスイッチング素子とを直列に接続して構成され、前記第1の抵抗又は前記第2の抵抗と並列に接続された抵抗切換回路を備え、前記絶縁レベル検出手段は、前記スイッチング素子を導通状態としたときの前記電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡の有無を判断すると共に、前記スイッチング素子を遮断状態としたときの前記電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡の有無を判断することを特徴とする。
かかる本発明において、詳細は後述するが、前記正側配線と車両の接地電位部間の地絡と、負側配線と車両の接地電位部間の地絡が同時に生じている場合に、前記正側配線の地絡と前記負側配線の地絡における絶縁レベルによっては、このように地絡が生じているときと地絡が生じていないときとで、前記電圧参照値の差異が生じない場合がある。そして、この場合には、前記正側配線及び前記負側配線と接地電位部間の短絡を検知することができない。そこで、前記絶縁レベル検出手段は、前記抵抗切換回路により前記スイッチング素子を導通状態と遮断状態に切換えて、前記正側配線又は前記負側配線と車両の接地電位部間の抵抗を変化させたときの前記電圧参照値に基いて、前記非接地回路と前記車両の接地電位部間の地絡の有無を判断する。これにより、前記正側配線と車両の接地電位部間及び前記負側配線と車両の接地電位部間の地絡が同時に生じている場合であっても、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡の有無を判断することができる。
また、前記非接地回路は、モータと、該モータと前記直流電源間に接続されて該モータに多相の駆動電圧を供給するインバータとを有し、前記第1の抵抗の抵抗値と前記第2の抵抗の抵抗値が異なる値に設定され、前記第3の抵抗と並列に接続された平滑用コンデンサを備えて、前記絶縁レベル検出手段は、前記電圧参照値に基いて、前記インバータと前記モータ間の配線と車両の接地電位部との間の地絡の有無を判断することを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記インバータと前記モータ間の配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じると、前記インバータによるスイッチングのタイミングに応じて、該接地電位部を経由して前記多相の駆動電圧が前記正側配線又は前記負側配線に重畳する状態となる。そして、このように重畳した駆動電圧は、前記平滑用コンデンサにより平滑化されるが、前記第1の抵抗の抵抗値と前記第2の抵抗の抵抗値が異なる値に設定されているため、該駆動電圧を平滑化した電圧はゼロにはならず、前記平滑用コンデンサの端子間電圧は、前記直流電源の出力電圧を前記第1の抵抗と前記第2の抵抗と前記第3の抵抗により分圧した電圧に、該平滑化された電圧が重畳したものとなる。
そのため、前記インバータと前記モータ間の配線と車両の接地電位部間の短絡が生じると、それに応じて前記第3の抵抗の端子間電圧が変化し、前記電圧参照値も変化する。そのため、前記絶縁レベル検出手段は、前記電圧参照値に基いて前記インバータと前記モータ間の配線と車両の接地電位部との間の地絡の有無を検出することができる。
また、前記電圧参照値は、前記第3の抵抗の端子間電圧を前記直流電源の出力電圧で除した値であることを特徴とする。
かかる本発明によれば、詳細は後述するが、前記電圧参照値を前記第3の抵抗の端子間電圧を前記直流電圧の出力電圧で除した値とすることにより、前記直流電圧の変動による影響を排除して、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルを検出することができる。
また、前記絶縁レベル検出手段は、前記第3の抵抗の端子間電圧を入力する入力回路を有して、該入力回路への入力電圧に基いて前記電圧参照値を取得し、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗値が、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡が生じたときに、前記第3の抵抗の端子間電圧が、前記入力回路の許容入力電圧範囲の上限以下となるように設定されていることを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡が生じたときに、前記入力回路に許容入力電圧範囲の上限を超える電圧が入力されて、前記入力回路が破損することを防止することができる。
本発明の実施形態について、図1〜図を参照して説明する。
図1は、本発明の非接地回路の絶縁性検出装置の構成図である。本実施の形態の非接地回路の絶縁性検出装置は、燃料電池スタック等の高電圧Vm(例えば数百V)を出力する直流電源12と、直流電源12とモータ40間に接続されて直流電源12から出力される電圧Vmを正側のトランジスタQ11,Q21,Q31及び負側のトランジスタQ12,Q22,Q32をスイッチングすることにより、モータ40に3相(U相,V相,W相)の駆動電圧を出力するインバータ11とを有して、接地電位部BEから絶縁して配置された非接地回路10と、車両の接地電位部BE間の絶縁性を検出するものであり、ECU(Electronic Control Unit)20の一部として構成されている。
そして、絶縁性検出装置は、差動増幅器26と、直流電源12の正極と接続された正側配線(図中POGと接続された配線)と差動増幅器26との間に接続された第1の抵抗21と、直流電源12の負極と接続された負側配線(図中NEGと接続された配線)と差動増幅器26との間に接続された第2の抵抗22と、差動増幅器26の入力端子間に接続された第3の抵抗23と、第2の抵抗22と第3の抵抗23の接続部を車両の接地電位部BEと接続する接地配線と、第3の抵抗23と並列に接続された平滑用コンデンサ25と、差動増幅器26の出力端子と接続されたマイクロコンピュータ30とにより構成されている。
なお、差動増幅器26の入力部は、本発明の第3の抵抗23の端子間電圧を入力する入力回路に相当する。
マイクロコンピュータ30は、所定の制御用プログラムを実行することにより、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁レベルを検出する絶縁レベル検出手段31として機能する。なお、マイクロコンピュータ30と差動増幅器26は、直流電源12とは別に設けられた出力電圧がVmよりも低いVdである直流電源(図示しない)からの出力電力によって作動する。
ここで、第1の抵抗21の抵抗値R1と、第2の抵抗22の抵抗値R2は、非接地回路10の接地電位部BEに対する絶縁抵抗の基準値(例えば、500Ω/V以上)以上の絶縁レベルを確保するために、MΩレベルに設定されている。ここで、非接地回路10と接地電位部BE間の地絡が生じていないときは、差動増幅器26への入力電圧(=第3の抵抗23の端子間電圧)Vinは、以下の式(1)により近似される。
Figure 0004978970
但し、Vin:差動増幅器26への入力電圧、R1:第1の抵抗21の抵抗値、R2:第2の抵抗22の抵抗値、R3:第3の抵抗23の抵抗値、Vm:直流電源12の出力電圧。
そして、差動増幅器26への入力電圧Vinは、後述する負側配線の地絡を生じたときに最大となり、このときのVinは、以下の式(2)により近似される。
Figure 0004978970
そのため、上記式(2)によるVinが、差動増幅器26の許容入力電圧範囲の上限であるVdを超えないように、第1の抵抗21の抵抗値R1と第3の抵抗23の抵抗値R3が設定されている。そして、絶縁レベル検出手段31は、差動増幅器26から出力されるVinの増幅出力Vrefを入力して、Vinのレベルを認識する。
次に、図2を参照して、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の地絡(以下、負側地絡という)の検出について説明する。図2(a)を参照して、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間が抵抗50により地絡(抵抗50の抵抗値Rt≪第2の抵抗22の抵抗値R2)した場合、差動増幅器26への入力電圧Vinは、以下の式(3)により近似される。
Figure 0004978970
但し、Rt:非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の抵抗値。
上記式(3)から、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の抵抗50の抵抗値Rtが小さくなるに従って、差動増幅器26への入力電圧Vinが高くなることがわかる。そして、Rt≒0ΩのときはVinは上記式(2)で示した電圧となる。
図2(b)は、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の抵抗50の抵抗値Rtと、差動増幅器26への入力電圧Vinとの関係を、抵抗値Rtを横軸とし、入力電圧Vinを縦軸として示した近似グラフである。絶縁レベル検出手段31は、図2(b)に示したように、差動増幅器26への入力電圧Vinが、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁抵抗の基準値Rth_1に対応した電圧Vth_1(本発明の負側地絡判定電圧に相当する)以上になったときに、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の地絡が生じていると判断する。
次に、図3を参照して、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の地絡(以下、正側地絡という)の検出について説明する。図3(a)を参照して、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間が抵抗51により地絡(抵抗51の抵抗値Rt≪第1の抵抗21の抵抗値R1)した場合、差動増幅器26への入力電圧Vinは、以下の式(4)により表される。
Figure 0004978970
上記式(4)から、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の抵抗51の抵抗値Rtが小さくなるに従って、差動増幅器26への入力電圧Vinが低くなることがわかる。そして、抵抗値Rt≒0Ωのときに、Vinは0Vとなる。
図3(b)は、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の抵抗51の抵抗値Rtと、差動増幅器26への入力電圧Vinとの関係を、抵抗値Rtを横軸とし、入力電圧Vinを縦軸として示した近似グラフである。絶縁レベル検出手段31は、図3(b)に示したように、差動増幅器26への入力電圧Vinが、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁抵抗の基準値Rth_2に対応した電圧Vth_2(本発明の正側地絡判定電圧に相当する)以下になったときに、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の地絡が生じていると判断する。
次に、図及び図を参照して、非接地回路10のインバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEと間の地絡(以下、3相地絡という)の検出について説明する。図は、インバータ11とモータ40のW相間の配線が抵抗53を介して接地電位部BEに地絡した状態を示している。
において、W相については、インバータ11のトランジスタQ31がON(導通状態)であってトランジスタQ32がOFF(遮断状態)であるときに、非接地回路10の正側配線がトランジスタQ31を介して接地電位部BEに地絡する。また、インバータ11のトランジスタQ32がONであってトランジスタQ31がOFFであるときに、非接地回路10の負側配線がトランジスタQ32を介して接地電位部BEに地絡する。U相、V相についも同様である。
(a)は、R1=R2(≫R3)、抵抗53の抵抗値Rt≒0Ωであって、平滑用コンデンサ25の容量C1が0pFであるときと大(モータ40に対する駆動電圧を平滑化するために、該駆動電圧の周波数に応じて設定される)であるときの差動増幅器26への入力電圧Vinの変化を示したものである。
この場合、平滑用コンデンサ25の容量C1が0pFであるときは、トランジスタQ31がONでトランジスタQ32がOFFであるときに、非接地回路10の正側配線がトランジスタQ31を介して接地電位部BEに地絡し、差動増幅器26への入力電圧Vinが0Vとなる。また、トランジスタQ32がONでトランジスタQ31がOFFであるときに、非接地回路10の負側配線がトランジスタQ32を介して接地電位部BEに地絡し、差動増幅器26への入力電圧Vinが、地絡が生じていないときの電圧Vtypの2倍(Vtpy×2)となる。
そして、平滑用コンデンサ25の容量C1を増大させると、差動増幅器26への入力電圧Vinが電圧Vtyp付近に平滑化されて、インバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEとの間で地絡が生じていない場合と同じ状況となる。そのため、絶縁レベル検出手段31は、インバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEとの間で地絡が生じていることを検知することができない。
そこで、第1の抵抗21の抵抗値R1と第2の抵抗22の抵抗値R2を異なる値に設定することにより、インバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEとの間で地絡が生じていることを、該地絡が生じていないときと区別して検出することができる。
(b)は、第2の抵抗22の抵抗値R2を第1の抵抗21の抵抗値R1の3倍の値にしたとき(R2=3×R1)に、抵抗53の抵抗値Rt≒0Ωとなったときの差動増幅器26への入力出力電圧Vinの変化を、図(a)と同様に、平滑用コンデンサ25の容量C1が0pFであるときと大(モータ40に対する駆動電圧を平滑化するために、該駆動電圧の周波数に応じて設定される)であるときについて示したものである。
(b)において、平滑用コンデンサ25の容量が0pFであるときは、トランジスタQ31がONでトランジスタQ32がOFFであるときに、非接地回路10の正側配線がトランジスタQ31を介して接地電位部BEに地絡し、差動増幅器26への入力電圧Vinが0Vとなる。また、トランジスタQ32がONでトランジスタQ31がOFFであるときに、非接地回路10の負側配線がトランジスタQ32を介して接地電位部BEに地絡し、差動増幅器26への入力電圧Vinが、地絡が生じていない通常時の電圧(Vtyp=R3/(R3+4R1)≒R3/4R1)の4倍(4×Vtyp)となる。
そして、平滑用コンデンサ25の容量C1を増大させると、差動増幅器26への入力電圧Vinが定常時の電圧Vtypの2倍(2×Vtyp)となる。そのため、絶縁レベル検出手段31は、差動増幅器26への入力電圧Vinが、定常時の電圧Vtypの2倍程度まで上昇したときに、3相地絡が生じたと判断することができる。
次に、図(a)に示したように、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間が抵抗54を介して地絡すると共に、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間が抵抗55を介して地絡した状態(以下、両極地絡という)となったときに、ECU20の故障が生じないことについて説明する。
(b)を参照して、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間が地絡すると、ECU20への入力1、入力2が同電位となるため、負側配線と接地電位部BE間の地絡の有無に拘わらず、差動増幅器26への入力電圧Vinは0Vとなる。
そして、負側配線と接地電位部BE間の地絡が生じると、直流電源12の正極(POG側)から抵抗54及び抵抗55を介して負極(NEG側)に電流I10が流れる。このように、両極地絡が生じても、電流I10はECU20の外の経路を流れるため、ECU20に過電流が流れることはないため、ECU20の故障は生じない。
次に、図を参照して、両極地絡が生じたときに、地絡の検知が不能となることを回避するための構成について説明する。非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の抵抗54の抵抗値がRt1であり、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の地絡抵抗55の抵抗値がRt2であるときは、差動増幅器26への入力電圧Vinは以下の式(7)により表される。
Figure 0004978970
但し、(R1+R3)//Rt1:(R1+R3)とRt1の並列接続時の抵抗値、R2//Rt2:R2とRt2の並列接続時の抵抗値。
上記式(7)で、例えばRt1=R1+R3、Rt2=R2とすると、以下の式(8)となり、定常時と同じ電圧となるため、絶縁レベル検出手段31は、両極地絡が生じたことを検出することができない。
Figure 0004978970
このように、Rt1=A×(R1+R3)、Rt2=A×R2(Aは変数)であるとき、すなわち、以下の式(9)の関係が成り立つときに、地絡を検知することができない。
Figure 0004978970
そこで、図に示したように、第1の抵抗21と並列に、第4の抵抗とスイッチング素子27とを直列に接続した切替回路を接続することで、両極地絡を検知することが可能となる。スイッチング素子27をON(導通状態)としたときの差動増幅器26への入力電圧Vinは、以下の式(10)により表される。
Figure 0004978970
但し、R1//R4:R1とR4の並列接続時の抵抗値、(R1//R4+R3)//Rt1:(R1//R4+R3)とRt1の並列接続時の抵抗値、R2//Rt2の並列接続時の抵抗値。
上記式(9)では、両極地絡の検知が不可能なRt1とRt2との比率が、以下の式(11)に示したようになり、上記式(9)とは相違する比率となる。
Figure 0004978970
そのため、絶縁レベル検出手段31は、スイッチング素子27をONしたときの差動増幅器26への入力電圧Vinと、スイッチング素子27をOFFしたときの差動増幅器26への入力電圧Vinとについて、それぞれ地絡を判断することにより、両極地絡が生じたときに、地絡の検知が不能となることを回避することができる。
また、差動増幅器16への入力電圧Vinは、直流電源12の出力電圧Vmのレベルに応じて変化する。そのため、直流電源12の出力電圧Vmの変動の影響により、差動増幅器16への入力電圧Vinに基く地絡の検知精度が低下することが考えられる。
そこで、例えば上記式(1)で示したように、作動増幅器26への入力電圧V in は、抵抗値と直流電源12の出力電圧V m とにより表されることから、差動増幅器26への入力電圧Vinを直流電源12の出力電圧Vmで除して、抵抗値のみで算出される電圧参照値Atを採用し、この電圧参照値Atに基いて地絡を判定することで、出力電圧Vmの変動の影響により地絡の検知精度が悪化して地絡の誤検知等が生じることを防止することができる。
なお、本実施の形態では、負側地絡、正側地絡、中点地絡、3相地絡、及び両極地絡の判断を行なったが、少なくともいずれか1つの地絡を検知することによって、本発明の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、図1に示したように、第2の抵抗22と第3の抵抗23との接続部を車両の接地電位部BEに接続したが、第1の抵抗21と第3の抵抗23との接続部を車両の接地電位部BEに接続し、第3の抵抗23の端子間電圧に基いて、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁レベルを検出するようにしてもよい。
本発明の非接地回路の絶縁性検出装置の構成図。 負側地絡検出の説明図。 正側地絡検出の説明図。 3相地絡検出の説明図。 3相地絡検出の説明図。 両極地絡が生じた状態の説明図。 両極地絡に対応するための構成図。 従来の絶縁性検出装置の構成図。
符号の説明
10…非接地回路、11…インバータ、12…直流電源、20…ECU、21…第1の抵抗、22…第2の抵抗、23…第3の抵抗、24…第4の抵抗、25…平滑用コンデンサ、26…差動増幅器、27…スイッチング素子、30…マイクロコンピュータ、31…絶縁レベル検出手段

Claims (7)

  1. 直流電源と該直流電源の正極と接続された正側配線及び該直流電源の負極と接続された負側配線とを有して、車両の接地電位部から絶縁して車両に配置された非接地回路と、該接地電位部との間の絶縁レベルを検出する非接地回路の絶縁性検出装置であって、
    一端が前記正側配線に接続されて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁性を維持するための絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第1の抵抗と、
    一端が前記負側配線に接続されて、前記絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端間に接続された第3の抵抗と、
    前記第1の抵抗と前記第3の抵抗との接続部と、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部のうちの何れか一方を、車両の接地電位部に接続する接地配線と、
    前記第3の抵抗の端子間電圧に応じて変化する電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルを検出する絶縁レベル検出手段とを備えたことを特徴とする非接地回路の絶縁性検出装置。
  2. 前記接地配線は、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部を、車両の接地電位部に接続し、
    前記絶縁レベル検出手段は、車両の接地電位部を基準とした前記電圧参照値が、所定の負側地絡判定値以上となったときに、前記負側配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じていると判断することを特徴とする請求項1記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  3. 前記接地配線は、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部を、車両の接地電位部に接続し、
    前記絶縁レベル検出手段は、車両の接地電位部を基準とした前記電圧参照値が、所定の正側地絡判定値以下となったときに、前記正側配線と車両の接地電位部との間で地絡が生じていると判断することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  4. 第4の抵抗とスイッチング素子とを直列に接続して構成され、前記第1の抵抗又は前記第2の抵抗と並列に接続された抵抗切換回路を備え、
    前記絶縁レベル検出手段は、前記スイッチング素子を導通状態としたときの前記電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡の有無を判断すると共に、前記スイッチング素子を遮断状態としたときの前記電圧参照値に基いて、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡の有無を判断することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項の非接地回路の絶縁性検出装置。
  5. 前記非接地回路は、モータと、該モータと前記直流電源間に接続されて該モータに多相の駆動電圧を供給するインバータとを有し、
    前記第1の抵抗の抵抗値と前記第2の抵抗の抵抗値が異なる値に設定され、
    前記第3の抵抗と並列に接続された平滑用コンデンサを備えて、
    前記絶縁レベル検出手段は、前記電圧参照値に基いて、前記インバータと前記モータ間の配線と車両の接地電位部との間の地絡の有無を判断することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  6. 前記電圧参照値は、前記第3の抵抗の端子間電圧を前記直流電源の出力電圧で除した値であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  7. 前記絶縁レベル検出手段は、前記第3の抵抗の端子間電圧を入力する入力回路を有して、該入力回路への入力電圧に基いて前記電圧参照値を取得し、
    前記第1の抵抗と前記第2の抵抗と前記第3の抵抗の抵抗値が、前記非接地回路と車両の接地電位部間の地絡が生じたときに、前記第3の抵抗の端子間電圧が、前記入力回路の許容入力電圧範囲の上限以下となるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
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