JP4804514B2 - 非接地回路の絶縁性検出装置 - Google Patents

非接地回路の絶縁性検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、接地電位部から絶縁して配置された非接地回路と、該接地電位部との間の絶縁レベルを検出する非接地回路の絶縁性検出装置に関する。
高電圧を出力する直流電源を備えたバッテリ駆動車両、ハイブリッド車両、燃料電池車両等の車両においては、該直流電源及び該直流電源と接続される回路を車体の接地電位部から絶縁して非接地回路とするのが一般的である。
そして、このようにして、車両の接地電位部から絶縁して配置された非接地回路と、車両の接地電位部との間の絶縁性の劣化や地絡(非接地回路と車両の接地電位部間が短絡して、非接地回路と車両の接地電位部間の抵抗が0Ω近くまで低下した状態)を検出するための構成として、図11に示した構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図11に示した構成では、車両に搭載された高圧の直流電源100の正側の配線が、スイッチング素子111と抵抗112とコンデンサ113からなる直列回路110を介して車両の接地電位部BEと接続されている。そして、スイッチング素子111を導通状態としたときのコンデンサ113の正側の測定点120の電位の変化に基いて、直流電源100を含む非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性を検出している。
ここで、非接地回路と接地電位部BE間の抵抗130の抵抗値が高く、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性が保たれているときは、スイッチング素子111を導通状態としても、直流電源100からコンデンサ113への電流I50がほとんど流れないため、測定点120の電位の上昇は微小なものとなる。
それに対して、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性の劣化や、非接地回路と接地電位部BE間の地絡が生じて、非接地回路と接地電位部BE間の抵抗130が低くなったときには、直流電流100からコンデンサ113に供給される電流I50が大きくなって、コンデンサ113が急速に充電される。そのため、測定点120の電位が急激に上昇する。そこで、スイッチング素子111を遮断状態から導通状態に切換えたときの測定点120の電位の上昇度合いから、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性を検知することができる。
しかし、直流高圧電源100の出力端子と接地電位部BE間には、一般に、ノイズ対策のために、いわゆるYコンデンサ101,102が設けられている。そして、スイッチング素子111を遮断状態から導通状態に切換えたときに、Yコンデンサ101に充電されていた電荷による電流I51がコンデンサ113に供給されて、コンデンサ113の端子間電圧が上昇する。
このように、図11に示した構成による場合には、Yコンデンサ101からコンデンサ113に供給される電流によっても測定点120の電位が上昇するため、非接地回路と接地電位部BE間の絶縁性を精度良く検知することができないという不都合があった。
特開平8−226950号公報
本願発明者らは、上記不都合を解消するべく、先の出願(特願2007−329187)において、Yコンデンサ等の他の要素の影響を受けることない簡易な構成によって、非接地回路と車両の接地電位部間の絶縁レベルを精度良く検出することができる絶縁性検出装置を提案した。
そして、本願発明者らは、上記先の出願による非接地回路の絶縁性検出装置についてさらに検討を行った結果、スイッチング素子を介して、直流電源の正極と負極を切替えて電気負荷に導通させるインバータを備えた非接地回路においては、接地電位部との絶縁レベルを検出精度を向上させる必要があることを知見した。
そこで、本発明は、スイッチング素子を介して、直流電源の正極と負極を切替えて電気負荷に導通させるインバータを備えた非接地回路と、接地電位部間の絶縁レベルの検出精度を向上させることができる非接地回路の絶縁性検出装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、直流電源と、該直流電源の正極と接続された正側配線と、該直流電源の負極と接続された負側配線と、該正側配線及び該負側配線と電気負荷との間に接続されて、該正側配線が該電気負荷との接続箇所に導通した正極導通状態と、該負側配線が該電気負荷との接続箇所に導通した負極導通状態とを切替えるスイッチング素子を有するインバータとを備えて、接地電位部から絶縁して配置された非接地回路と、該接地電位部との間の絶縁レベルを検出する非接地回路の絶縁性検出装置に関する。
そして、一端が前記正側配線に接続されて、前記非接地回路と前記接地電位部間の絶縁性を維持するための絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第1の抵抗と、一端が前記負側配線に接続されて、前記絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第2の抵抗と、前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端間に接続された第3の抵抗と、前記第1の抵抗と前記第3の抵抗との接続部である第1抵抗接続部と、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部である第2抵抗接続部とのうちのいずれか一方を、前記接地電位部に接続する接地配線と、一端が前記接地電位部と接続されたコンデンサと、該コンデンサの他端と、前記第1抵抗接続部と前記第2抵抗接続部とのうちの前記接地配線と接続されていない方の接続部である非接地抵抗接続部との間に接続されて、該非接地抵抗接続部から該コンデンサへの充電電流と、該コンデンサから該非接地接続部への放電電流とを異なるレベルに設定する充放電設定回路と、前記インバータのスイッチング素子により、前記正極導通状態と前記負極導通状態とが切替えられているときに、前記コンデンサの端子間電圧に基づいて、前記非接地回路と前記接地電位部との間の絶縁レベルを検出する絶縁レベル検出手段とを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記インバータと電気負荷との接続部が前記接地電位部に短絡した状態になると、前記スイッチング素子により前記正極導通状態とされたときは、前記負側配線が前記充放電設定回路を介して前記コンデンサに導通した状態となるため、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部に向かって放電電流が流れる。一方、前記スイッチング回路により前記負極導通状態とされたときには、前記正側配線が前記充放電回路を介して前記コンデンサに導通した状態となるため、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサに向かって充電電流が流れる。
そのため、前記インバータと電気負荷との接続部が前記接地電位部に短絡した状態となったときに、前記前記スイッチング素子により前記正極導通状態と前記負極導通状態とが交互に切替えられたときには、それに応じて、前記コンデンサが放電状態と充電状態とに交互に切り換わる。
そして、前記充放電設定回路により、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの充電電流と、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への放電電流が異なるレベルに設定されている。そのため、前記コンデンサの充電電流が放電電流よりも大きいときは、前記コンデンサの端子間電圧が前記正側配線が前記接地電位部に短絡したときの電圧まで次第に上昇する。また、前記コンデンサの充電電流が放電電流よりも小さいときには、前記コンデンサの端子間電圧が前記負側配線が前記接地電位部に短絡したときの電圧まで次第に低下する。
そして、これらの場合には、詳細は後述するが、前記インバータと電気負荷との接続部が前記接地電位部と短絡したことを、前記正側配線が前記接地電位部と短絡したとき、又は前記負側配線が前記接地電位部に短絡したときと同じ判定条件で検出することができる。そのため、前記第3の抵抗の端子間電圧に基づいて、前記インバータ及び電気負荷の接続部が前記接地電位部に短絡したときの判定条件によって、前記非接地回路と前記接地電位部との間の短絡を検出するときよりも、前記非接地回路と前記接地電位部との間の短絡を検出精度を高めることができる。
また、前記充放電設定回路は、前記コンデンサと前記非接地抵抗接続部との間に接続された第5の抵抗と、第4の抵抗とダイオードとを直列に接続して構成され、前記第5の抵抗と並列に接続された直列回路とを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記ダイオードの順方向に電圧が印加されたときは、前記充放電設定回路を介して通電するときの抵抗は、前記第4の抵抗と前記第5の抵抗との並列合成抵抗となる。一方、前記ダイオードの逆方向に電圧が印加されたときには、前記直列回路側には電流は流れないため、前記充放電設定回路を介して通電するときの抵抗は、前記第5の抵抗分のみとなる。そのため、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの充電電流と、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への放電電流の大きさとを、異なるレベルに設定することができる。
また、アノード側が前記第2抵抗接続部に接続されると共に、カソード側が前記第1抵抗接続部に接続されて、前記第3の抵抗の端子間電圧を前記絶縁レベル検出手段の許容入力電圧範囲内に維持するツェナーダイオードを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記絶縁レベル検出手段による検出精度を向上させるためには、前記非接地回路と前記接地電位部との間の絶縁レベルの判定閾値付近での前記コンデンサの端子間電圧の変動幅を大きくする必要がある。そこで、詳細は後述するが、前記ツェナーダイオードを備えることによって、絶縁レベルの判定閾値付近での変化に対する前記コンデンサの端子間電圧の変動幅を大きくしつつ、前記絶縁レベル検出手段への入力電圧を前記絶縁レベル検出手段の許容入力電圧範囲内に維持することができる。
また、前記充放電設定回路は、前記コンデンサの前記非接地抵抗接続部側の端子と前記非接地抵抗接続部との間に、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの向きを順方向として接続された第1のダイオードと、第6の抵抗と第2のダイオードとを直列に接続して構成され、該第2のダイオードの順方向を前記非接地抵抗接続部から前記接地電位部への向きとして、前記コンデンサと並列に接続された直列回路とを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記第1のダイオードの順方向に電圧が印加されたときは、前記非接地抵抗接続部から前記第1のダイオードを介して供給される電流により、前記コンデンサが充電され、このときの充電電流は前記第1の抵抗及び前記第3の抵抗の抵抗値により大きさが変化する。一方、前記第1のダイオードの逆方向に電圧が印加されたときには、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への電流の流通が前記第1のダイオードにより遮断されるため、前記コンデンサから前記第2のダイオード及び前記第6の抵抗を介して、前記非接地抵抗接続部の電位まで放電電流が流れる。そのため、前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗と前記第6の抵抗の抵抗値の設定により、前記コンデンサの充電電流と放電電流を異なるレベルに設定することができる。
また、アノード側を前記接地電位部側として前記コンデンサと並列に接続され、前記コンデンサの端子間電圧を前記絶縁レベル検出手段の許容入力範囲内に維持するツェナーダイオードを備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記絶縁レベル検出手段による検出精度を向上させるためには、前記非接地回路と前記接地電位部との間の絶縁レベルの判定閾値付近での前記コンデンサの端子間電圧の変動幅を大きくする必要がある。そこで、詳細は後述するが、前記ツェナーダイオードを備えることによって、絶縁レベルの判定閾値付近での変化に対する前記コンデンサの端子間電圧の変動幅を大きくしつつ、前記絶縁レベル検出手段への入力電圧を前記絶縁レベル検出手段の許容入力電圧範囲内に維持することができる。
また、前記充放電設定回路は、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの充電電流を、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への放電電流よりも大きく設定し、前記絶縁レベル検出手段は、前記コンデンサの端子間電圧が、第1の所定電圧以上になったときに、前記負側配線と前記接地電位部間、又は前記インバータと電気負荷との接続部と前記接地電位部間が短絡状態にあると判断することを特徴とする。
かかる本発明において、前記負側配線と前記接地電位部とが短絡した状態になると、前記非接地抵抗接続部から前記充放電設定回路を介して前記コンデンサに充電電流が流れ、前記コンデンサの端子間電圧が上昇する。また、前記インバータと電気負荷との接続部が前記接地電位部に短絡した状態になったときにも、前記コンデンサの充電電流が放電電流よりも大きく設定されているため、前記コンデンサの端子間電圧が、前記負側配線と前記接地電位部とが短絡した状態と同じレベルまで上昇する。そのため、前記絶縁レベル検出手段は、前記コンデンサの端子間電圧が前記第1の所定電圧以上となったときに、前記負側配線と前記接地電位部間又は前記インバータと電気負荷との接続部と前記接地電位部間が短絡状態にあると判断することができる。
また、前記充放電設定回路は、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への放電電流を、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの充電電流よりも大きく設定し、前記絶縁レベル検出手段は、前記コンデンサの端子間電圧が、第2の所定電圧以下になったときに、前記正側配線と前記接地電位部間、又は前記インバータと電気負荷との接続部と前記接地電位部間が短絡状態にあると判断することを特徴とする。
かかる本発明において、前記正側配線と前記接地電位部とが短絡した状態になると、前記コンデンサから前記充放電設定回路を介して前記非接地抵抗接続部の電位まで放電電流が流れ、前記コンデンサの端子間電圧が低下する。また、前記インバータと電気負荷との接続部が前記接地電位部に短絡した状態になったときにも、前記コンデンサの放電電流が充電電流よりも大きく設定されているため、前記コンデンサの端子間電圧が、前記正側配線と前記接地電位部とが短絡した状態と同じレベルまで低下する。そのため、前記絶縁レベル検出手段は、前記コンデンサの端子間電圧が前記第2の所定電圧以下となったときに、前記正側配線と前記接地電位部間又は前記インバータと電気負荷との接続部と前記接地電位部間が短絡状態にあると判断することができる。
本発明の実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
先ず、本発明の前提となる非接地回路の絶縁性検出装置の基本的な構成について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示した非接地回路の絶縁性検出装置20(以下、単に絶縁性検出装置20という)は、非接地回路10と車両の接地電位部BEとの間の絶縁レベルを検出するものである。非接地回路10は、燃料電池スタック等の高電圧VM(例えば数百V)を出力する直流電源12と、直流電源12とモータ40間に接続されて直流電源12から出力される電圧VMを正側のトランジスタQ11,Q21,Q31(本発明のスイッチング素子に相当する)及び負側のトランジスタQ12,Q22,Q32(本発明のスイッチング素子に相当する)をスイッチングすることにより、モータ40に3相(U相,V相,W相)の駆動電圧を出力するインバータ11とを有して、接地電位部BEから絶縁して配置されている。なお、絶縁性検出装置20は、車両のECU(Electronic Control Unit)の一部として構成されている。
そして、絶縁性検出装置20は、オペアンプ26と、直流電源12の正極と接続された正側配線(図中POGと接続された配線)とオペアンプ26との間に接続された第1の抵抗21と、直流電源12の負極と接続された負側配線(図中NEGと接続された配線)とオペアンプ26との間に接続された第2の抵抗22と、第1の抵抗21と第2の抵抗22との間に接続された第3の抵抗23、第2の抵抗22と第3の抵抗23の接続部(本発明の第2抵抗接続部に相当する)を接地電位部BEと接続する接地配線と、第3の抵抗23と並列に接続された平滑用コンデンサ25と、オペアンプ26の出力端子と接続されたマイクロコンピュータ30とにより構成されている。
マイクロコンピュータ30は、所定の制御用プログラムを実行することにより、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁レベルを検出する絶縁レベル検出手段31として機能する。なお、マイクロコンピュータ30とオペアンプ26は、直流電源12とは別に設けられた出力電圧がVMよりも低いVccである直流電源(図示しない)からの出力電力によって作動する。
ここで、第1の抵抗21の抵抗値R1と、第2の抵抗22の抵抗値R2は、非接地回路10の接地電位部BEに対する絶縁抵抗の基準値(例えば、500Ω/V以上)以上の絶縁レベルを確保するために、MΩレベルに設定されている。ここで、非接地回路10と接地電位部BE間の地絡(非接地回路と車両の接地電位部間が短絡して、非接地回路と車両の接地電位部間の抵抗が0Ω近くまで低下した状態)が生じていないときは、第3の抵抗23の端子間電圧Voutは、以下の式(1)により近似される。
但し、Vout:第3の抵抗23の端子間電圧、R1:第1の抵抗21の抵抗値、R2:第2の抵抗22の抵抗値、R3:第3の抵抗23の抵抗値、VM:直流電源12の出力電圧。
そして、オペアンプ26への入力電圧Voutは、後述する負側配線の地絡を生じたときに最大となり、このときのVoutは、以下の式(2)により近似される。
そのため、上記式(2)によるVoutが、オペアンプ26の許容入力電圧範囲の上限であるVccを超えないように、第1の抵抗21の抵抗値R1と第3の抵抗23の抵抗値R3が設定されている。そして、絶縁レベル検出手段31は、オペアンプ26から出力されるVoutの増幅出力Vrefを入力して、Voutのレベルを認識する。
次に、図2を参照して、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の地絡(以下、負側地絡という)の検出について説明する。図2(a)を参照して、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間が抵抗40により地絡(抵抗40の抵抗値Rt1≪第2の抵抗22の抵抗値R2)した場合、オペアンプ26への入力電圧Voutは、以下の式(3)により近似される。
但し、Rt1:非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の抵抗値。
上記式(3)から、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の抵抗40の抵抗値Rt1が小さくなるに従って、オペアンプ26への入力電圧Voutが高くなることがわかる。そして、Rt1≒0ΩのときはVoutは上記式(2)で示した電圧となる。
図2(b)は、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の抵抗40の抵抗値Rt1と、オペアンプ26への入力電圧Voutとの関係を、抵抗値Rt1を横軸とし、入力電圧Voutを縦軸として示した近似グラフである。絶縁レベル検出手段31は、図2(b)に示したように、オペアンプ26への入力電圧Voutが、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁抵抗の基準値Rth_1に対応した電圧Vth_1(本発明の第1の所定電圧に相当する)以上になったときに、非接地回路10の負側配線と接地電位部BE間の地絡が生じていると判断する。なお、図2(b)のVtypは、非接地回路10と接地電位部BE間の地絡が生じていない場合における非接地回路10と接地電位部BE間の抵抗値の典型値である。
次に、図3を参照して、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の地絡(以下、正側地絡という)の検出について説明する。図3(a)を参照して、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間が抵抗41により地絡(抵抗41の抵抗値Rt2≪第1の抵抗21の抵抗値R1)した場合、第3の抵抗23の端子間電圧入力電圧Voutは、以下の式(4)により表される。
但し、Rt2:非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の抵抗値。
上記式(4)から、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の抵抗41の抵抗値Rt2が小さくなるに従って、オペアンプ26への入力電圧Voutが低くなることがわかる。そして、抵抗値Rt2≒0Ωのときに、Voutは0Vとなる。
図3(b)は、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の抵抗41の抵抗値Rt2と、第3の抵抗23の端子間電圧Voutとの関係を、Rt2を横軸とし、Voutを縦軸として示した近似グラフである。絶縁レベル検出手段31は、図3(b)に示したように、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁抵抗の基準値Rth_2に対応した電圧Vth_2(本発明の第2の所定電圧に相当する)以下になったときに、非接地回路10の正側配線と接地電位部BE間の地絡が生じていると判断する。
次に、図4及び図5を参照して、非接地回路10のインバータ11とモータ40間の接続部と接地電位部BEと間の地絡(以下、3相地絡という)の検出について説明する。図4は、インバータ11とモータ40のU相間の配線が抵抗42を介して接地電位部BEに地絡した状態を示している。
図4において、U相については、インバータ11のトランジスタQ11がON(導通状態)であってトランジスタQ12がOFF(遮断状態)である正極導通状態のときに、非接地回路10の正側配線がトランジスタQ11を介して接地電位部BEに地絡する。また、インバータ11のトランジスタQ12がONであってトランジスタQ11がOFFである負極導通状態のときに、非接地回路10の負側配線がトランジスタQ12を介して接地電位部BEに地絡する。同様にして、V相についてはトランジスタQ21,Q22により、また、W相についてはトランジスタQ31,Q32により、正極導通状態と負極導通状態とが切替えられて、負側配線又は正側配線が接地電位部BEに地絡する。
ここで、図5は、横軸を共通の時間軸(t)として、インバータ11とモータ40のU相間の配線が抵抗42を介して接地電位部BEに地絡した状態で、トランジスタQ11,Q12をスイッチングして正極導通状態と負極導通状態とを切替えたときの、第3の抵抗42の端子間電圧Voutの変化を示したものである。
図5の(a)はトランジスタQ11の状態(ON/OFF)を示し、図5の(b)はトランジスタQ12の状態(ON/OFF)を示している。図5では、t10〜t11,t12〜t13,t14〜t15,t16〜t17,t18〜t19,t20〜t21,t22〜t23の各期間が正極導通状態(トランジスタQ11がON,トランジスタQ12がOFF)となっている。また、t11〜t12,t13〜t14,t15〜t16,t17〜t18,t19〜t20,t21〜t22の各期間が負極導通状態(トランジスタQ12がON,トランジスタQ22がOFF)となっている。
また、図5の(c)は、R1=R2(≫R3)、抵抗43の抵抗値Rt3≒0Ωであって、平滑用コンデンサ25の容量C1が0pFであるときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示したものである。さらに、図5(d)は、R1=R2(≫R3)、抵抗4の抵抗値Rt3≒0Ωであって、平滑用コンデンサ25の容量C1が大(モータ40に対する駆動電圧を平滑化するために、該駆動電圧の周波数に応じて設定される)であるときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示したものである。
この場合、平滑用コンデンサ25の容量C1が0pFであるときは、正極導通状態であるときに非接地回路10の正側配線がトランジスタQ11を介して接地電位部BEに地絡し、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが0Vとなる。また、負極導通状態であるときに、非接地回路10の負側配線がトランジスタQ12を介して接地電位部BEに地絡し、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが、地絡が生じていないときの電圧Vtypの2倍(Vtpy×2)となる。
そして、平滑用コンデンサ25の容量C1を増大させると、第3の抵抗23の端子間電圧VoutがVtyp付近に平滑化されて、インバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEとの間で地絡が生じていない場合と同じ状況となる。そのため、絶縁レベル検出手段31は、インバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEとの間で地絡が生じていることを検知することができない。
そこで、第1の抵抗21の抵抗値R1と第2の抵抗22の抵抗値R2を異なる値に設定することにより、インバータ11とモータ40間の配線と接地電位部BEとの間で地絡が生じていることを、該地絡が生じていないときと区別して検出することができる。
図5(e)は、第2の抵抗22の抵抗値R2が第1の抵抗21の抵抗値R1の3倍(R2=3×R1)、抵抗43の抵抗値Rt3≒0Ωであって、平滑用コンデンサ25の容量C1が0pFであるときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示したものである。また、図5(f)は、第2の抵抗22の抵抗値R2が第1の抵抗21の抵抗値R1の3倍(R2=3×R1)、抵抗43の抵抗値Rt3≒0Ωであって、平滑用コンデンサ25の容量C1が大であるときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示したものである。
図5(e)のコンデンサ25の容量が0pFであるときは、正極導通状態であるときに、非接地回路10の正側配線がトランジスタQ11を介して接地電位部BEに地絡し、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが0Vとなる。一方、負極導通状態であるときに、非接地回路10の負側配線がトランジスタQ12を介して接地電位部BEに地絡し、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが、地絡が生じていない定常時の電圧(Vtyp=R3/(R3+4R1)≒R3/4R1)の4倍(4×Vtyp)となる。
そして、平滑用コンデンサ25の容量C1を増大させると、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが定常時の電圧Vtypの2倍(2×Vtyp)となる。そのため、絶縁レベル検出手段31は、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが、定常時の電圧Vtypの2倍程度まで上昇したときに、3相地絡が生じたと判断することができる。
次に、図6(a)は、図1に示した非接地回路10と接地電位部BE間の抵抗値(絶縁レベル)Rtと、第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示したものであり、縦軸がVout(V)に設定され、横軸が絶縁レベルRt(kΩ)に設定されている。
図6(a)において、a1は負側配線と接地電位部BE間の抵抗値が低下(負側地絡)したときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示している。また、b1は正側配線と接地電位部BE間の抵抗値が低下したとき(正側地絡)の第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示している。また、c1はインバータ11とモータ40との接続部と接地電位部BE間の抵抗値が低下したとき(3相地絡)の第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示している。
そして、絶縁レベル検出手段31は、非接地回路10と接地電位部BE間の抵抗値Rtが500kΩ以上であるときは非接地回路10と接地電位部BE間の地絡が生じていない(正常状態)にあると判定し、該抵抗値Rtが150kΩ以下となったときに地絡が生じていると判定する。
そして、図6(a)においては、a1(負側地絡)とc1(3相地絡)では共にRtが低下するに従ってVoutが高くなっている。そのため、a1とc1については、c1の3相地絡を基準として、非接地回路10の短絡を判定する必要がある。しかし、このように3相短絡用の判定閾値Thp1(≒2V)を基準として短絡を判定したときには、負側配線と接地電位部BE間の抵抗値が1000kΩ以下になったときに、短絡が生じていると判定される。そのため、実際には非接地回路10の短絡が生じていないにも拘わらず、非接地回路10の短絡が生じていると判定されることになり、非接地回路10の短絡を精度良く検出することができないという不都合がある。
そこで、図7を参照して、本実施の形態の非接地回路の絶縁性検出装置50(以下、単に絶縁性検出装置50という。本発明の非接地回路の絶縁性検出装置に相当する)は、上記不都合を解消して非接地回路10の地絡を精度良く検出するための構成を備えている。以下、絶縁性検出装置50について説明する。なお、上述した図1の非接地回路10及び絶縁性検出装置20と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
絶縁性検出装置50は、第1の抵抗21と第3の抵抗23との接続部P1(本発明の第1抵抗接続部、及び非接地抵抗接続部に相当する)に入力部が接続されたオペアンプ52と、オペアンプ52の出力部と接続された充放電設定回路60と、充放電設定回路60と接地電位部BEとの間に接続されたコンデンサ53と、コンデンサ53の端子間電圧Vcを検出する電圧検出回路54と、電圧検出回路54と接続されて電圧検出信号が入力されるマイクロコンピュータ70とを備えている。
オペアンプ52はボルテージフォロワアンプを構成し、第3の抵抗23の端子間電圧Vr3(P1と接地電位部BEとの間の電圧)を充放電設定回路60に出力する。充放電設定回路60は、第4の抵抗61及びダイオード62からなる直列回路と、第5の抵抗63とを並列に接続して構成されている。
ここで、非接地回路10が3相地絡状態となると、トランジスタQ11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32をスイッチングしてインバータ11からモータ40に駆動電圧を出力するときに、上述したように正極導通状態(トランジスタQ11がONでトランジスタQ12がOFF等)と、負極導通状態(トランジスタQ12がONでトランジスタQ11がOFF等)とが交互に切り換わる。
そして、負極導通状態においては、P1と接地電位部BE間の電圧がVns(≒VM×R3/(R1+R3))となり、第4の抵抗61と第5の抵抗63を経由して、P1からコンデンサ53に向かって充電電流が流れる。一方、正極導通状態においては、P1と接地電位部BE間の電圧がVps(≒0)となり、第5の抵抗63を経由して、コンデンサ53からP1に向かって放電電流が流れる。
そして、充放電設定回路60においては、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流が、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流よりも大きくなるように、第5の抵抗63の抵抗値R5が第4の抵抗61の抵抗値R4よりも高く設定されている。
ここで、図8(a)は、充放電設定回路60により、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流が、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流よりも大きくなるように設定したときの、第3の抵抗23の端子間電圧Vr3と、コンデンサ53の端子間電圧Vcの変化を、共通の時間軸(t)により示したものである。
図8(a)においては、t50〜t51,t52〜t53,t54〜t55,t56〜t57,t58〜t59の各期間で負極導通状態となって、VoutがVnsとなっている。また、t51〜t52,t53〜t54,t55〜t56,t57〜t58の各期間で正極導通状態となって、VoutがVpsとなっている。
そして、負極導通状態では、P1からコンデンサ53に充電電流が流れるため、Vcが上昇する。一方、正極導通状態では、コンデンサ53からP1に放電電流が流れるため、Vcが低下する。そして、上述したように、充放電設定回路60により、コンデンサ53の充電電流が放電電流よりも大きくなるように設定されているため、VcがVnsに向かって次第に上昇する。
そのため、絶縁レベル検出手段71は、図6(a)を参照して、負側短絡の判定閾値Thp2により3相地絡を検出することができる。そして、これにより、非接地回路10の地絡検出の精度を向上させることができる。
また、図7に示した構成では、充放電設定回路60により、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流が、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流よりも大きくなるように構成したが、逆に、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流が、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流よりも大きくなるように構成してもよい。
この場合には、図7のダイオード62の向きを逆(アノードを第4の抵抗61に接続し、カソードをオペアンプ52に接続する)にし、第5の抵抗63の抵抗値R5を第4の抵抗61の抵抗値R4よりも大きくして、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流が、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流よりも大きくなるように設定する。
図8(b)は、このように、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流が、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流よりも大きくなるように設定したときの、第3の抵抗23の端子間電圧Voutと、コンデンサ53の端子間電圧Vcを、図8(a)と同様に、共通の時間軸(t)により示したものである。
図8(b)においては、t60〜t61,t62〜t63,t64〜t65,t66〜t67,t68〜t69の各期間で負極導通状態となって、Vr3がVnsとなっている。また、t61〜t62,t63〜t64,t65〜t66,t67〜t68の各期間で正極導通状態となって、Vr3がVpsとなっている。
そして、負極導通状態では、P1からコンデンサ53に充電電流が流れるため、Vcが上昇する。一方、正極導通状態では、コンデンサ53からP1に放電電流が流れるため、Vcが低下する。そして、上述したように、充放電設定回路により、コンデンサ53の放電電流が充電電流よりも大きくなるように設定されているため、VcがV ps に向かって次第に下降する。
そのため、絶縁レベル検出手段71は、図6(a)を参照して、正側短絡の判定閾値Thn1により3相地絡を検出することができる。そして、これにより、非接地回路10の地絡検出の精度を向上させることができる。
また、図7を参照して、第3の抵抗23と並列にツェナーダイオード51を接続することにより、オペアンプ52に許容範囲(BE〜Vcc)を超えた電圧が入力されることを防止しつつ、非接地回路10の地絡の検出精度を向上させることができる。
図6(b)は、ツェナーダイオード51を接続したことによる効果を示した説明図であり、図6(a)と同様に、縦軸が第3の抵抗23の端子間電圧Voutに設定され、横軸が非接地回路10と接地電位部BE間の抵抗Rtに設定されている。図6(b)において、a2は負側配線と接地電位部BE間の絶縁レベルが低下(負側地絡)したときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示している。また、b2は正側配線と接地電位部BE間の絶縁レベルが低下したとき(正側地絡)の第3の抵抗23の端子間電圧Voutの変化を示している。
図6(b)のa2では、ツェナーダイオード51により、正側配線と接地電位部BE間の抵抗Rtが低下して正側地絡の判定閾値(150kΩ)以下になったときの第3の抵抗23の端子間電圧Voutが、ツェナーダイオード51がない場合のdからVcc(≒5V)に抑えられている。そのため、Rtが地絡判定閾値付近にある150kΩ〜500kΩの範囲でのa2の傾きを大きくして、非絶縁回路10の地絡検出の精度を高めることができる。
次に、図9を参照して、絶縁性検出装置50による正側地絡と負側地絡の検出について説明する。負側配線と接地電位部BE間の抵抗Rt2が低くなると、上述した式(4)により、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが上昇する。そして、充放電設定回路60を介してコンデンサ53に充電電流が流れ、コンデンサ53の端子間電圧VcがVoutの上昇分だけ上昇する。そのため、絶縁レベル検出手段71は、Vcが正側地絡の判定閾値以上となったときに、非接地回路10と接地電位部BE間の地絡が生じていると判定することができる。
また、正側配線と接地電位部BE間の抵抗Rt1が低くなると、上述した式(4)に示したように、第3の抵抗23の端子間電圧Voutが低下する。そして、コンデンサ53に充電されていた電荷が、充放電設定回路60を介して放電され、コンデンサ53の端子間電圧VcがVoutの低下分だけ低下する。そのため、絶縁レベル検出手段71は、Vcが負側地絡の判定閾値以下となったときに、非接地回路10と接地電位部BE間の地絡が生じていると判定することができる。
なお、本発明の充放電設定回路の構成は、図7に示した充放電回路60に限るものではなく、3相地絡が生じたときの負極導通状態におけるコンデンサ53への充電電流の大きさと、正側導通状態におけるコンデンサ53からの放電電流の大きさと異なるレベルに設定するものであればよく、例えば、図10示した充放電設定回路80を用いてもよい。
図10に示した絶縁性検出装置90は、図7に示した絶縁性検出装置50の充放電設定回路60を充放電設定回路90に置き換えたものである。充放電設定回路90は、第2のダイオード93及び第6の抵抗92からなる直列回路を、コンデンサ53と並列に接続し、第1の抵抗21及び第3の抵抗23の接続箇所P1とコンデンサ53との間に第1のダイオード91を接続して構成されている。
この場合、第1のダイオード91は、P1からコンデンサ53への向きを順方向として接続されており、第2のダイオード93は、コンデンサ53と第1のダイオード91との接続部から接地電位部BEへの向きを順方向として接続されている。また、コンデンサ53と並列にツェナーダイオード85が接続されている。ツェナーダイオード85は、アノードが接地電位部BEに接続されると共に、カソードが第1のダイオード91とコンデンサ53の接続部に接続されており、電圧検出回路54に許容範囲(BE〜Vcc)を越えた電圧が入力されることを防止している。また、ツェナーダイオード85を設けることにより、上述した図9の絶縁性検出装置50と同様に、非接地回路10の地絡の検出精度を向上させることができる。
充放電設定回路90においては、3相地絡が生じたときの負極導通状態では、P1からダイオード91を介してコンデンサ53に充電電流が流れ、この充電電流の大きさは第1の抵抗21及び第3の抵抗23の抵抗値により変化する。また、3相地絡が生じたときの正極導通状態では、コンデンサ53から第2のダイオード93及び第6の抵抗92を介して放電電流が流れる。そのため、第1の抵抗21及び第3の抵抗23と第6の抵抗92の抵抗値の設定により、負極導通状態におけるP1からコンデンサ53への充電電流と、正極導通状態におけるコンデンサ53からP1への放電電流を、異なるレベルに設定することができる。
なお、図7に示した絶縁性検出装置50においては、ツェナーダイオード51を備えたが、第1の抵抗21と第2の抵抗22と第3の抵抗23とを、第3の抵抗23の端子間電圧VoutがVccを超えないように設定する場合には、ツェナーダイオード51を備える必要はない。
また、図10に示した絶縁性検出装置80においては、ツェナーダイオード85を備えたが、第1の抵抗21と第2の抵抗22と第3の抵抗23とを、第3の抵抗23の端子間電圧がVccと第1のダイオード91の順方向電圧との合計電圧を超えないように設定する場合には、ツェナーダイオード85を備える必要はない。
また、本実施の形態では、図7に示したように、第2の抵抗22と第3の抵抗23との接続部を接地電位部BEに接続したが、第1の抵抗21と第3の抵抗23との接続部を車両の接地電位部BEに接続し、第3の抵抗23の端子間電圧に基いて、非接地回路10と接地電位部BE間の絶縁レベルを検出するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、車両の接地電位部から絶縁して車両に搭載された非接地回路10と、接地電位部との絶縁レベルを検出する絶縁性検出装置を示したが、非接地回路は車両に搭載されるものには限られず、接地電位部から絶縁して配置される非接地回路であれば、本発明の適用が可能である。
また、本実施の形態では、本発明のインバータと接続される電気負荷として電気モータ40を示したが、スイッチング素子によるスイッチングによりインバータから供給される電力により作動する電気負荷であればよい。
非接地回路の絶縁性検出装置の基本的な構成図。 図1に示した絶縁性検出装置による負側地絡検出の説明図。 図1に示した絶縁性検出装置による正側地絡検出の説明図。 図1に示した絶縁性検出装置による3相地絡検出の説明図。 3相地絡が生じたときのコンデンサの端子間電圧のタイミングチャート。 地絡検出の判定閾値の説明図。 本発明の非接地回路の絶縁性検出装置の構成図。 3相地絡が生じたときのコンデンサの端子間電圧のタイミングチャート。 図6に示した絶縁性検出装置における正側地絡検出及び負側地絡検出の説明図。 充放電設定回路の他の構成例の説明図。 従来の絶縁性検出装置の構成図。
符号の説明
10…非接地回路、11…インバータ、12…直流電源、20…絶縁性検出装置、21…第1の抵抗、22…第2の抵抗、23…第3の抵抗、25…平滑用コンデンサ、26…オペアンプ、30…マイクロコンピュータ、31…絶縁レベル検出手段、40…モータ(電気負荷)、50…(本発明の)絶縁性検出装置、51…ツェナーダイオード、52…オペアンプ、60…充放電設定回路、53…コンデンサ、54…電圧検出回路、70…マイクロコンピュータ、71…絶縁性検出手段、Q11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32…トランジスタ(スイッチング素子)、80…(本発明の)絶縁性検出装置、90…充放電設定回路

Claims (7)

  1. 直流電源と、該直流電源の正極と接続された正側配線と、該直流電源の負極と接続された負側配線と、該正側配線及び該負側配線と電気負荷との間に接続されて、該正側配線が該電気負荷との接続箇所に導通した正極導通状態と、該負側配線が該電気負荷との接続箇所に導通した負極導通状態とを切替えるスイッチング素子を有するインバータとを備えて、接地電位部から絶縁して配置された非接地回路と、該接地電位部との間の絶縁レベルを検出する非接地回路の絶縁性検出装置であって、
    一端が前記正側配線に接続されて、前記非接地回路と前記接地電位部間の絶縁性を維持するための絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第1の抵抗と、
    一端が前記負側配線に接続されて、前記絶縁基準値よりも高い抵抗を有する第2の抵抗と、
    前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端間に接続された第3の抵抗と、
    前記第1の抵抗と前記第3の抵抗との接続部である第1抵抗接続部と、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続部である第2抵抗接続部とのうちのいずれか一方を、前記接地電位部に接続する接地配線と、
    一端が前記接地電位部と接続されたコンデンサと、
    該コンデンサの他端と、前記第1抵抗接続部と前記第2抵抗接続部とのうちの前記接地配線と接続されていない方の接続部である非接地抵抗接続部との間に接続されて、該非接地抵抗接続部から該コンデンサへの充電電流と、該コンデンサから該非接地接続部への放電電流とを異なるレベルに設定する充放電設定回路と、
    前記インバータのスイッチング素子により、前記正極導通状態と前記負極導通状態とが切替えられているときに、前記コンデンサの端子間電圧に基づいて、前記非接地回路と前記接地電位部との間の絶縁レベルを検出する絶縁レベル検出手段とを備えたことを特徴とする非接地回路の絶縁性検出装置。
  2. 前記充放電設定回路は、前記コンデンサと前記非接地抵抗接続部との間に接続された第5の抵抗と、
    第4の抵抗とダイオードとを直列に接続して構成され、前記第5の抵抗と並列に接続された直列回路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  3. アノード側が前記第2抵抗接続部に接続されると共に、カソード側が前記第1抵抗接続部に接続されて、前記第3の抵抗の端子間電圧を前記絶縁レベル検出手段の許容入力電圧範囲内に維持するツェナーダイオードを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  4. 前記充放電設定回路は、
    前記コンデンサの前記非接地抵抗接続部側の端子と前記非接地抵抗接続部との間に、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの向きを順方向として接続された第1のダイオードと、
    第6の抵抗と第2のダイオードとを直列に接続して構成され、該第2のダイオードの順方向を前記非接地抵抗接続部から前記接地電位部への向きとして、前記コンデンサと並列に接続された直列回路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  5. アノード側を前記接地電位部側として前記コンデンサと並列に接続され、前記コンデンサの端子間電圧を前記絶縁レベル検出手段の許容入力範囲内に維持するツェナーダイオードを備えたことを特徴とする請求項4記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  6. 前記充放電設定回路は、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの充電電流を、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への放電電流よりも大きく設定し、
    前記絶縁レベル検出手段は、前記コンデンサの端子間電圧が、第1の所定電圧以上になったときに、前記負側配線と前記接地電位部間、又は前記インバータと電気負荷との接続部と前記接地電位部間が短絡状態にあると判断することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
  7. 前記充放電設定回路は、前記コンデンサから前記非接地抵抗接続部への放電電流を、前記非接地抵抗接続部から前記コンデンサへの充電電流よりも大きく設定し、
    前記絶縁レベル検出手段は、前記コンデンサの端子間電圧が、第2の所定電圧以下になったときに、前記正側配線と前記接地電位部間、又は前記インバータと電気負荷との接続部と前記接地電位部間が短絡状態にあると判断することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項記載の非接地回路の絶縁性検出装置。
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