JP4970878B2 - 多層乳酸系軟質フィルム - Google Patents
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また、本発明において、「主成分」と表現した場合には、特に記載しない限り、当該主成分の機能を妨げない範囲で他の成分を含有することを許容する意を包含し、特に当該主成分の含有割合を特定するものではないが、主成分(2成分以上が主成分である場合には、これらの合計量)が50質量%以上、好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上(100%含む)を占める意を包含するものである。
また、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」を意図し、「Xより大きくYよりも小さいことが好ましい」旨の意図も包含する。
本乳酸系軟質フィルムの中間層は、乳酸系共重合体(B)を主成分として含有することが重要であり、好ましくは、該乳酸系共重合体(B)のほかに、ガラス転移温度(「Tg」とも言う。)が0℃以下の脂肪族ポリエステル(C)を主成分として含有する、すなわち乳酸系共重合体(B)と脂肪族ポリエステル(C)とのポリマーブレンドを主成分として含有するのが望ましい。
乳酸系共重合体(B)は、乳酸若しくは乳酸系重合体成分と、ジオール成分及びジカルボン酸成分(これらをまとめて「ジオール・ジカルボン酸」ともいう)との共重合体、言い換えれば、乳酸若しくは乳酸系重合体に由来する構造単位と、ジオール及びジカルボン酸に由来する構造単位とを有する共重合体であり、ガラス転移温度(Tg)が0℃より大きいことが好ましい。
上記混合体におけるL乳酸(L体)とD乳酸(D体)との構成比(モル比)は、L体:D体=100:0〜90:10、もしくは、L体:D体=0:100〜10:90であることが好ましく、中でも好ましくは、L体:D体=99.5:0.5〜94:6、もしくは、L体:D体=0.5:99.5〜6:94である。
ここでいうポリ(L−乳酸)又はポリ(D−乳酸)は、理想的にはL−乳酸又はD−乳酸100%からなるポリマーであるが、重合に際し不可避的に異なる乳酸が含まれる可能性があるため、L−乳酸又はD−乳酸を98%以上含むものである。
なお、L体とD体との共重合比が異なる乳酸系重合体をブレンドしてもよい。この場合、複数の乳酸系重合体のL体とD体との共重合比の平均値が上記範囲内に入るようにすればよい。例えばポリ(L−乳酸)又はポリ(D−乳酸)とポリ(DL−乳酸)とをブレンドすることにより、ブリードのし難さと耐熱性の発現とのバランスをとることができる。
また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を用いながら、適当な触媒を使用して任意の組成、結晶性を有する乳酸系重合体を得ることができる。ラクチドには、L−乳酸の二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の二量体であるD−ラクチド、或いはL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより任意の組成、任意の結晶性を有する乳酸系重合体を得ることができる。
本乳酸系軟質フィルムの中間層は、上述したように、上記乳酸系共重合体(B)のほかに、Tg0℃以下の脂肪族ポリエステル(C)を主成分として形成する、言い換えれば、乳酸系共重合体(B)と脂肪族ポリエステル(C)とのポリマーブレンドを主成分として形成するのが好ましい。
本乳酸系軟質フィルムの中間層は、熱可塑性樹脂を含有してもよい。
この熱可塑性樹脂は、表面層を構成する熱可塑性樹脂(A)と同じ樹脂であっても、異なる樹脂であってもよいが、好ましくは同じ樹脂であるのがよい。表面層を構成する樹脂と同じ樹脂であれば、中間層と表面層との密着性を高めることができ、フィルム全体での力学特性を高めることができるほか、例えば製膜したフィルムの両端をカットしてトリミングした際に発生するトリミングロスを、中間層の構成原料として添加するようにして調製できるから、材料の無駄を無くし、材料コストの軽減を図ることができる。
例えば、本乳酸系軟質フィルムの実用特性を保持するために、カルボジイミド化合物を好ましくは0.1〜3質量部、より好ましくは0.5〜1質量部配合することで重量平均分子量を増大させることができる。かかる範囲を下回る場合、重量平均分子量を増大させる効果が薄い場合が多く、またかかる範囲を上回る場合には、フィルム成形時にフィッシュアイやゲルを生じる場合があり好ましくない。
本乳酸系軟質フィルムの両表面層(すなわち表裏層)は、上記中間層の主成分とは異なる熱可塑性樹脂(A)を主成分として含有することが重要である。
これらの機能を考慮すると、熱可塑性樹脂(A)の中でも、特にエチレン系重合体が好ましい。
中でも、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体の中から選ばれる1種のエチレン系重合体又はこれら2種類以上の組合わせからなる混合樹脂が特に好ましい。
なお、上記のエチレン−アクリル酸エステル共重合体のアクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどが挙げられ、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体のメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。
このエチレン−酢酸ビニル共重合体において、酢酸ビニル含量が5質量%以上であれば、透明性を十分に確保することができる。その一方、25質量%以下であれば、押出成形性を確保でき、酢酸臭が強くなることもなく、べたつき現象を生じることもない。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが0.3g/10分以上であれば、押出加工性は安定し、10g/10分以下であれば、成形時に安定した製膜が可能となると共に、厚み斑や力学強度の低下やバラツキ等が少なくなり好ましい。
エチレン系重合体の密度がこのような範囲内であれば、適度な結晶性を有するためフィルムが硬くならず、柔軟性や弾性回復性が良好となり、しかもエチレン系重合体の融点がラップの実使用温度範囲、具体的には電子レンジ等で加熱した場合の雰囲気温度よりも高くなるため、得られるフィルムで食品を包装し、電子レンジ等で加熱した場合でも食品容器等にフィルムが溶けて貼りつくといった問題を生じることが無いため好ましい。このような観点から、エチレン系重合体の密度は0.90〜0.94g/cm3であるのが特に好ましく、中でも0.91〜0.94g/cm3であるのがさらに好ましい。
また、エチレン系重合体のMFRが0.2g/10分以上であれば、押出加工性は安定し、20g/10分以下であれば、成形時に安定した製膜が可能となり、厚み斑や力学強度の低下やバラツキ等が少なくなるため好ましい。このような観点から、エチレン系重合体のMFRは0.5〜18g/10分であるのが特に好ましく、中でも1〜15g/10分であるのがさらに好ましい。
本乳酸系軟質フィルムの表面層及び/または中間層には、防曇性、帯電防止性、滑り性、粘着性などの性能を付与するために次のような各種添加剤を適宜配合することができる。
例えば、炭素数が1〜12、好ましくは1〜6の脂肪族アルコールと、炭素数が10〜22、好ましくは12〜18の脂肪酸との化合物である脂肪族アルコール系脂肪酸エステル、具体的には、モノグリセリンオレート、ポリグリセリンオレート、グリセリントリリシノレート、グリセリンアセチルリシノレート、ポリグリセリンステアレート、ポリグリセリンラウレート、メチルアセチルリシレート、エチルアセチルリシレート、ブチルアセチルリシレート、プロピレングリコールオレート、プロピレングリコールラウレート、ペンタエリスリトールオレート、ポリエチレングリコールオレート、ポリプロピレングリコールオレート、ソルビタンオレート、ソルビタンラウレート、ポリエチレングリコールソルビタンオレート、ポリエチレングリコールソルビタンラウレート等、ならびに、ポリアルキレンエーテルポリオール、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等、更に、パラフィン系オイルなどから選ばれた化合物の少なくとも1種を、各種を構成する樹脂成分100質量部に対して0.1〜12質量部配合させることができ、好適には1〜8質量部配合させるのが好ましい。
本乳酸系軟質フィルムは、少なくとも、乳酸系共重合体(B)を主成分とする中間層と、熱可塑性樹脂(A)を主成分として含有する両表面層とからなる3層を備えた積層フィルムであればよく、力学特性や層間接着性の改良など必要に応じて他の層(以下、「P層」と略することがある)を適宜導入してもかまわない。例えば、表面層と同様の組成からなる層(以下、「S層」と略することがある)が、両表面層以外に中間層として介在してもかまわないし、また、中間層と同様の組成からなる層(以下、「M層」と略することがある)が、両表面層の間に2層以上介在してもかまわない。具体的には、(S層)/(M層)/(S層)からなる3層構成、(S層)/(P層)/(M層)/(S層)からなる4層構成、(S層)/(P層)/(M層)/(P層)/(S層)、(S層)/(M層)/(P層)/(M層)/(S層)などからなる5層構成などを例示することができる。この場合、各層の樹脂組成や厚み比に関しては同一であっても異なってもよい。
なお、中間層が上記したように2層以上ある場合には、全ての中間層の合計厚みを用いて厚み比を計算すればよい。
本乳酸系軟質フィルムは、食品包装用フィルムに利用することを考慮すると、JIS K 7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%において測定した20℃における貯蔵弾性率(E’)が100MPa〜4GPaの範囲にあることが好ましく、中でも100MPa〜800MPaであるのがより好ましい。
フィルムを食品包装用フィルムとして用いる場合、室温付近における弾性率の値が指標となる。そのため、20℃における貯蔵弾性率(E’)が100MPa以上であれば、過度の柔軟性により室温でフィルム同士もしくはフィルムと他の物質が密着することはなく、また、4GPa以下であれば、フィルムが硬すぎることがなく適度に伸びるため、食品包装用フィルム用途において有利である。
損失正接(tanδ)のピーク値は、力が加わった場合の変形の遅れを示す物性であり、応力緩和挙動を示すパラメーターの一つである。損失正接の値が小さいとフィルムの緩和挙動が速くなり、逆に値が大きいと応力緩和が遅くなる。20℃における損失正接(tanδ)の値が0.1以上であればフィルムの変形に対する復元挙動が瞬間的に起こることはなく、0.8以下であれば復元挙動が遅すぎることはないため、食品包装用フィルムとして好適である。
次に、本乳酸系軟質フィルムの製造方法について説明する。
この際、乳酸系共重合体(B)および脂肪族ポリエステル(C)の混合割合によって混合物の粘度が変化すること等を考慮して、溶融押出温度を適宜選択することが好ましい。実際には160〜230℃の温度範囲を選択するのが好ましい。
押出し法としては、多層のTダイ法、多層のサーキュラー法等を採用することができるが、好ましくは後者がより好ましい。
延伸温度としては、フィルムの延伸開始点(インフレの場合はバブルとして膨張開始する位置)における表面温度で通常120℃以下とするのが好ましく、特に100℃以下とするのがさらに好ましい。
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター法、インフレーションなどを挙げることができる。中でも、同時二軸延伸で製膜する方法が延伸などの点で好ましい。インフレーション法を採用すると、二軸同時延伸することができ、さらに高い生産性で相対的に安価に製造することができ、かつ、形状を袋状(シームレス状)にすることができるので特に好ましい。例えばスーパーマーケット用持ち帰りバッグ、冷凍食品や精肉等の低温の食品パックに結露する水が周囲を濡らすことを防ぐための袋、コンポストバッグ等の袋やバッグの生産に特に好適である。
共押出法と組み合わせることにより、性質の異なる複数の本発明に係る樹脂組成物及び/又は他種ポリマーを用いて多層フィルムを、高い生産性で製造することができる。
熱処理条件は、温度が40℃〜120℃であることが好ましく、特に好ましくは50℃〜110℃である。熱処理温度を40℃以上とすれば熱処理効果を得られやすく、120℃以下であれば弾性率が低くなりすぎることはない。
本乳酸系軟質フィルムは、ショッピングバッグ、ゴミ袋、コンポストバッグ、食品・菓子包装用フィルム、食品包装用フィルム、化粧品・香粧品包装用フィルム、医薬品包装用フィルム、生薬包装用フィルム、肩こりや捻挫等に適用される外科用貼付薬包装用フィルム、衛生材料(紙おむつ、生理用品)包装用フィルム、農業用・園芸用フィルム、農薬品包装用フィルム、温室用フィルム、肥料用袋、ビデオやオーディオ等の磁気テープカセット製品包装用フィルム、フロッピーディスク包装用フィルム、製版用フィルム、粘着テープ、テープ、防水シート、土嚢用袋等として好適に使用することができる。特に食品包装用フィルムとして好適に使用することができる。
(1)動的粘弾性特性
JIS K 7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、岩本製作所(株)製スペクトロレオメーター「VES−F3」を用い、フィルムのMD(フィルムの押出機からの流れ方向)について、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、温度20℃で測定し、温度20℃での貯蔵弾性率(E´)と、温度20℃及び−20℃における損失正接(tanδ)を求めた。
Tダイ成形法によりフィルムを成形した際、キャスティングの安定性およびロールへの貼り付き度合いを観察し、以下の基準で評価した。
◎:極めて安定している。
○:安定している。
×:やや不安定である。
直径10cm、深さ5cmの茶碗状の陶磁器性の容器に水(50cc)を入れ、得られたフィルムで容器全体を包装し、0℃で15時間保管後に容器に対するフィルムの密着度合いを評価した。
◎:フィルムがハリのある状態で容器と密着していた。
○:フィルムと容器がずれ、若干のたるみが生じていた。
×:ほとんど密着していなかった。
直径10cm、深さ5cmの茶碗状の陶磁器性の容器に水(50cc)を入れ、茶碗の開口部を密閉するようにフィルムで包装し、0℃で30分保管後の曇り具合を評価した。
◎:透明で中がはっきりと見える状態であった。
○:表面に細かい液滴が見える状態であった。
×:真っ白に曇っている状態であった。
乳酸系共重合体(B)として、乳酸とプロピレングリコール・コハク酸の共重合体(乳酸:48モル%、プロピレングリコール:26モル%、コハク酸:26モル%、重量平均分子量:6万、Tg:10℃、以下「B−1」と称する。)を用いた。
また、脂肪族ポリエステル(C)として、ポリブチレンサクシネート乳酸(コハク酸−乳酸―1,4−ブタンジオール共重合体、重量平均分子量:16万、Tg:−32℃、以下「C−1」と称する。)を用いた。
乳酸系共重合体(「B−1」)と脂肪族ポリエステル(C−1)とを、質量比B−1:C−1=40:60の割合でドライブレンドし、三菱重工製40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて設定温度180℃で溶融混練してストランド形状に押出して中間層形成用のペレットを作成した。
エチレン系重合体(A−1)100質量部と、防曇剤としてジグリセリンモノオレート(理研ビタミン社製、商品名「DGO−1」)2.0質量部とを、押出設定温度180〜200℃に設定した同方向ニ軸押出機に投入して溶融混練し、ストランド形状に押出して表面層形成用のペレットを作成した
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
実施例1において、B−1とC−1との混合割合を、質量比B−1:C−1=30:70に変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
実施例1において、脂肪族ポリエステル(C)として、C−1の代わりにポリブチレンサクシネート乳酸(コハク酸-アジピン酸―乳酸―1,4-ブタンジオール共重合体、重量平均分子量:16万、Tg:−45℃、以下「C−2」と称する。)を用い、B−1とC−2との混合割合を、質量比B−1:C−2=20:80に変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
実施例1において、両表面層用の押出機に、実施例1の中間層と同様の組成となるようにプレコンパウンドしたペレットを投入し、実質的に単層フィルムとした以外は実施例1と同様にして総厚み12μmのフィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
実施例3において、両表面層用の押出機に、実施例3の中間層と同様の組成となるようにプレコンパウンドしたペレットを投入し、実質的に単層フィルムとした以外は実施例3と同様にして総厚み12μmのフィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
C−1からなるペレットを押出機に投入し、Tダイ温度200℃、ダイギャップ2mm、環状ダイ温度200℃、ブローアップ比10にてインフレーション法によって製膜し、総厚み12μmの単層フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
B−1からなるペレットを押出機に投入し、Tダイ温度200℃、ダイギャップ2mm、環状ダイ温度200℃、ブローアップ比10にてインフレーション法によって製膜し、総厚み12μmの単層フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
また、表面層がない場合は、インフレーション成形時の安定性が保たれず、特に比較例4においては、表面層を伴わないと成形できないレベルであった。さらに、表面層を伴わない場合には、フィルムの密着性及び防曇性についても効果が得られないことが確認できた。
Claims (4)
- 少なくとも3層を備えた多層乳酸系軟質フィルムであって、
中間層は、ガラス転移温度が0℃よりも高い乳酸系共重合体(B)と、ガラス転移温度が0℃以下の脂肪族ポリエステル(C)とのポリマーブレンドを主成分として含有し、
両表面層は、中間層の主成分とは異なる熱可塑性樹脂(A)を主成分として含有し、且つ、当該熱可塑性樹脂(A)が、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体の中から選ばれる少なくとも1種のエチレン系重合体、又は、これら2種類以上の組合わせからなる混合樹脂であり、
JIS K 7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%において測定した20℃における損失正接(tanδ)の値が0.1〜0.8の範囲にあることを特徴とする多層乳酸系軟質フィルム。 - 乳酸系共重合体(B)が、乳酸若しくは乳酸系重合体と、ジオール成分と、ジカルボン酸成分との共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の多層乳酸系軟質フィルム。
- JIS K 7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%において測定した−20℃における損失正接(tanδ)の値が0.1〜0.8の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層乳酸系軟質フィルム。
- JIS K 7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%において測定した20℃における貯蔵弾性率(E’)が100MPa〜4GPaの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多層乳酸系軟質フィルム。
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