JP4948697B2 - インクジェットインク用着色微粒子分散物及びインクジェット用インク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水系の着色微粒子分散物、特にマゼンタ染料を含有する着色微粒子分散物、及び該着色微粒子分散物を含有してなるインクジェット用インクに関し、さらに詳しくは、マゼンタの色再現性が良好であり、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録用インク等に好適な着色微粒子分散物、及びサーマル、圧電、電界又は音響インクジェット方式に好適なインクジェット用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピューターの普及に伴い、インクジェットプリンターがオフィスだけでなく家庭で紙、フィルム、布等に印字するために広く利用されている。インクジェット用インクとしては油性、水性、固体状インクが知られているが、製造・取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インクが主流となっている。
【0003】
しかし、前記水性インクの多くは分子状態で溶解する水溶性染料を用いているため、透明性及び色濃度が高いという利点があるものの染料が水溶性であるため、耐水性が悪く、いわゆる普通紙に印字すると滲み(ブリード)を生じて著しく印字品質が低下したり、また耐光性が悪いという問題がある。
【0004】
そこで、上記問題を解決する目的で顔料や分散染料を用いた水性インクが、例えば特開昭56−157468号、特開平4−18468号、同8−183920号、同10−110126号、同10−195355号等の公報において提案されている。ところが、これらの水性インクの場合、耐水性はある程度向上するものの十分とは言い難く、該水性インク中の顔料や分散染料の分散物の保存安定性に欠け、インク吐出口での目詰まりを起こしやすいなどの問題がある。また、これらの水性インクの場合、一般に色相が十分でなく、特にマゼンタ成分の色相が十分でないため、色調の不十分さに基づく色再現性に問題がある。
【0005】
また特開昭58−45272号、特開平6−340835号、同7−268254号、同7−268257号、同7−268260号の各公報には、ポリウレタンやポリエステル分散物粒子に染料を内包させる方法が提案されている。
しかしながら、これらに記載の分散物では上記と同様に色調の不十分さに基づく色再現性の問題があるばかりでなく、所望の濃度に染料を内包した時の染料内包ポリマー分散物の分散安定性や、耐水性が必ずしも十分でないという問題がある。
【0006】
他方、特開平9−59552号、同9−111163号、同9−255887号、同10−36728号の各公報には、ピラゾロトリアゾールに芳香族ジアミンをカップリングさせた色素を使用することにより、色調を改良できることが開示されている。しかしながら、これらの場合、受像紙の種類によって色調が変化してしまう、また耐水性も十分でないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題に鑑みなされてものであって、着色微粒子の分散安定性に優れ、紙依存性が無く、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色調(特にマゼンタの色再現)に優れるとともに耐水性、耐光性にも優れ、サーマル、圧電、電界又は音響インクジェット方式に好適であり、ノズル等を用いて印字等を行った際、該ノズル先端で目詰まりを起すことが無く、紙依存性が無く、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色調(特にマゼンタの色再現)に優れ、耐水性、耐光性にも優れるインクジェット用インクを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のポリマーと、下記一般式(1)で表される油溶性染料とを含み、粒径が1〜500nmの着色微粒子を、該ポリマーと、該油溶性染料とを含有する有機溶媒相に水を投入すること、及び、水中に該有機溶媒相を投入すること、のいずれかにより、該有機溶媒相を乳化させることにより製造されたことを特徴とするインクジェットインク用着色微粒子分散物である。
【0009】
【化3】
【0010】
式(1)中、R1は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR11、−SR12、−CO213、−OCOR14、−NR1516、−CONR1718、−SO219、−SO2NR2021、−NR22CONR2324、−NR25CO226、−COR27、−NR28COR29又は−NR30SO231を表し、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。Aは−NR45又はヒドロキシ基を表わし、R4及びR5はそれぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表し、B1は=C(R6)−又は=N−を表わし、B2は−C(R7)=又は−N=を表わす。R2、R3、R6及びR7はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR51、−SR52、−CO253、−OCOR54、−NR5556、−CONR5758、−SO259、−SO2NR6061、−NR62CONR6364、−NR65CO266、−COR67、−NR68COR69又は−NR70SO271を表し、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59、R60、R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67、R68、R69、R70及びR71はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表し、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6及びR6とR7は互いに結合して環を形成していてもよい。X及びYはそれぞれC(R8)=又は−N=を表わし、R8は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表わし、X及びYの一方は必ず−N=であり、またXとYが同時に−N=となることはない。
【0011】
但し、一般式(1)は、下記(i)から(v)の少なくとも1つを満たすものとする。
(i)Aが−NR45を表し、R4及びR5がそれぞれ置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、前記置換基は複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。R141、R142、R143、R144、R145、R146、R147、R148、R149、R150、R151、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
(ii)R2及びR7の少なくとも一方は置換基を有するアルキル基である。
(iii)R8が置換基を2以上有するアリール基である。
(iv)分子内に2個以上の−NR170SO2171で表される置換基を有し、R170及びR171はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
(v)分子内に1個以上のカルボキシル基を有する。)
【0012】
<2> 着色微粒子の粒径が3〜300nmである<1>に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
<3> 着色微粒子の粒径が3〜200nmである<1>に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
> 前記油溶性染料が下記一般式(2−1)〜(2−5)のいずれかで表される<1>に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物である。
【0013】
【化4】
【0014】
式(2−1)〜(2−5)中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は前記一般式(1)中の各々とそれぞれ同義である。式(2−1)中、R201及びR202はそれぞれ置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、前記置換基は複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。R141、R142、R143、R144145、R146、R147、R148、R149、R150、R15 1、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。式(2−2)中、R203は置換基を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。式(2―3a)及び(2−3b)中、R204、R205、R206及びR207はそれぞれ、炭素原子数100以下の脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR211、−SR212、−CO2213、−OCOR214、―NR215216、−CONR217218、―SO2219、−SO2NR220221、−NR222CONR223224、−NR225CO2226、−COR227、−NR228COR229又は−NR230SO2231を表し、R211、R212、R213、R214、R215、R216、R217、R218、R219、R220、R221、R222、R223、R224、R225、R226、R227、R228、R229、R230及びR231はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。式(2−4)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のいずれかは−NR170SO2171で表される置換基を有し、分子内に合計2個以上の−NR170SO2171で表される置換基を有する。R170及びR171はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。式(2−5)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のうち少なくとも1つは1個以上の水溶性基を有する。
【0015】
<5> 前記ポリマーが、0.01〜3.0mmol/gのイオン性基を含む<1>から<4>までのいずれかに記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物である。
<6> 前記イオン性基がカルボキシル基及びスルホン酸基から選ばれる少なくとも1種である<5>に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物である。
<7 長510〜560nmの範囲内に最大吸収波長(λmax(nm))があり、該最大吸収波長(λmax(nm))における吸光度を1とした時、波長(λmax+75(nm))における吸光度が0.2以下であり、且つ波長(λmax−75(nm))における吸光度が0.4以下である<1>から<>までのいずれかに記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物である。
> <1>から<>までのいずれかに記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物を含有してなることを特徴とするインクジェット用インクである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の着色微粒子分散物及びインクジェット用インクについて説明する。
(着色微粒子分散物)
本発明のインクジェットインク用着色微粒子分散物(以下単に「着色微粒子分散物」という。)は油溶性染料と、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のポリマーとを含み、粒径が1〜500nmの着色微粒子を水系媒体に分散したものである。
【0017】
−油溶性染料−
前記油溶性染料としては、前記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
前記一般式(1)中、R1は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR11、−SR12、−CO213、−OCOR14、−NR1516、−CONR1718、−SO219、−SO2NR2021、−NR22CONR2324、−NR25CO226、−COR27、−NR28COR29又は−NR30SO231を表し、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0018】
これらの中でも、R1は水素原子、脂肪族基、芳香族基、−OR11、−SR12、−NR1516、 −SO219、−NR22CONR2324、−NR25CO226、−NR28COR29又は−NR30SO231であることが好ましく、水素原子、脂肪族基、芳香族基、−OR11又は−NR1516であることがより好ましく、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、フェノキシ基、置換フェノキシ基、ジアルキルアミノ基又は置換ジアルキルアミノ基であることが更に好ましく、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10の置換アルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基又は炭素原子数6〜10の置換アリール基であることが特に好ましく、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6の置換アルキル基であることが最も好ましい。
【0019】
前記脂肪族基はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基及び置換アラルキル基を意味する。
【0020】
前記アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよく、また環を形成していてもよい。前記アルキル基の炭素原子数は1〜20が好ましく、1〜18がより好ましい。
前記置換アルキル基のアルキル部分についても、前記アルキル基と同様である。
【0021】
前記アルケニル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよく、また環を形成していてもよい。前記アルケニル基の炭素原子数は2〜20が好ましく、2〜18がより好ましい。
前記置換アルケニル基のアルケニル部分は、前記アルケニル基と同様である。
【0022】
前記アルキニル基は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよく、また環を形成していてもよい。前記アルキニル基の炭素原子数は2〜20が好ましく、2〜18がより好ましい。
前記置換アルキニル基のアルキニル部分は、前記アルキニル基と同様である。
【0023】
前記アラルキル基及び置換アラルキル基のアルキル部分としては、上記アルキル基と同様である。前記アラルキル基及び置換アラルキル基のアリール部分としては、フェニル又はナフチルが好ましく、フェニルが特に好ましい。
【0024】
前記置換アルキル基、前記置換アルケニル基、前記置換アルキニル基及び前記置換アラルキル基のアルキル部分の置換基としては、例えばハロゲン原子、シアノ、ニトロ、複素環基、−OR111、−SR112、−CO2113、−NR114115、−CONR116117、−SO2118及び−SO2NR119120等が挙げられる。R111、R112、R113、R114、R115、R116、R117、R118、R119及びR120はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。前記置換アラルキル基のアリール部分の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、脂肪族基、複素環基、−OR121、−SR122、−CO2123、−NR124125、−CONR126127、−SO2128及び−SO2NR129130等が挙げられる。R121、R122、R123、R124、R125、R126、R127、R128、R129及びR130はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0025】
前記芳香族基はアリール基及び置換アリール基を意味する。前記アリール基は、フェニル又はナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。
置換アリール基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。
【0026】
前記複素環基は、5員又は6員の飽和もしくは不飽和の複素環を含むことが好ましく、これらの複素環には更に脂肪族環、芳香族環又は他の複素環が縮合していてもよい。
前記複素環のヘテロ原子の例としては、B、N、O、S、Se及びTeが挙げられる。該ヘテロ原子の中でもN、O及びSが好ましい。
前記複素環の中でも、炭素原子が遊離の原子価(一価)を有する(複素環基は炭素原子において結合する)ことが好ましい。
【0027】
前記飽和の複素環の例としては、ピロリジン環、モルホリン環、2−ボラ−1,3−ジオキソラン環及び1,3−チアゾリジン環が挙げられる。
前記不飽和複素環の例としては、イミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ピリジン環、ピリミジン環及びキノリン環が挙げられる。
【0028】
前記複素環基は置換基を有していてもよく、該置換基の例としては、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−OR131、−SR132、−CO2133、−NR134135、−CONR136137、−SO2138及び−SO2NR139140が挙げられる。R131、R132、R133、R134、R135、R136、R137、R138、R139及びR140はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0029】
前記一般式(1)において、Aは−NR45又はヒドロキシ基を表わす。Aは−NR45であることが好ましい。
【0030】
前記一般式(1)中、R4及びR5はそれぞれ、水素原子、脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表す。中でも、水素原子又は脂肪族基であることが好ましく、水素原子、アルキル基又は置換アルキル基であることがより好ましく、水素原子、炭素原子数が1〜18のアルキル基又は炭素原子数が1〜18の置換アルキル基であることが特に好ましい。
【0031】
中でも、R4及びR5がそれぞれ、置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表すのが好ましく、前記置換基が複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種であるのが更に好ましい。ここで、R141、R142、R143、R144、R145、R146、R147、R148、R149、R150、R151、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0032】
4及びR5の置換基のうち、さらに好ましい置換基としては、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましくは、シアノ、−OR141、−CO2143、−OCOR144及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。前記置換基が−OR141の場合、該置換基をR4及びR5で合計2個以上、好ましくは2〜4個、更に好ましくはR4及びR5がそれぞれ2個以上有する。最も好ましいR4及びR5の置換基は、シアノ及び−CO2143から選ばれる少なくとも1種である。
【0033】
前記一般式(1)中、B1は=C(R6)−又は=N−を表わし、B2は−C(R7)=又は−N=を表わす。これらの中でも、B1及びB2が同時には−N=とならない場合が好ましく、B1が=C(R6)−で、且つB2が−C(R7)=である場合がより好ましい。
【0034】
2、R3、R6及びR7はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR51、−SR52、−CO253、−OCOR54、−NR5556、−CONR5758、−SO259、−SO2NR6061、−NR62CONR6364、−NR65CO266、−COR67、−NR68COR69又は−NR70SO271を表す。R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59、R60、R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67、R68、R69、R70及びR71はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0035】
これらのうち、R2及びR7はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、−OR51、−NR62CONR6364、−NR65CO266、−NR68COR69又は−NR70SO271であることが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、アルキル基、置換アルキル基、−NR62CONR6364又は−NR68COR69であることがより好ましく、水素原子、塩素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数1〜10の置換アルキル基であることがさらに好ましく、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原子数1〜4の置換アルキル基であることが最も好ましい。
【0036】
これらの中でも、R2及びR7は置換アルキル基であるのが好ましく、トリフルオロメチル基であるのが特に好ましい。前記置換アルキル基の置換基は、ハロゲン原子であるのが好ましく、フッ素原子であるのが特に好ましい。
【0037】
また、R3及びR6はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子又は脂肪族基であることが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、アルキル基又は置換アルキル基であることがより好ましく、水素原子、塩素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10の置換アルキル基であることがさらに好ましく、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4の置換アルキル基であることが最も好ましい。
【0038】
2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6及びR6とR7のいずれかが互いに結合して環を形成してもよい。また、環を形成する組み合わせとしては、R3とR4、R4とR5及びR5とR6が好ましい。
2とR3又はR6とR7が互いに結合して形成する環としては、5員環又は6員環であることが好ましく、該環は芳香族環(例、ベンゼン環)又は不飽和複素環(例、ピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、ピリミジン環、ピロール環、フラン環)であることが好ましい。
3とR4又はR5とR6が互いに結合して形成する環は、5員環又は6員環であることが好ましく、該環にはテトラヒドロキノリン環及びジヒドロインドール環が含まれる。
4とR5が互いに結合して形成する環としては、5員環又は6員環であることが好ましく、該環にはピロリジン環、ピペリジン環及びモルホリン環が含まれる。
【0039】
X及びYは、それぞれC(R8)=又はN=を表わす。X及びYの一方は必ず−N=を表し、XとYが同時に−N=となることはない。XとYとの組合せとしては、Xが−N=、Yが−C(R8)=である組合せがより好ましい。
ここで、R8は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表わし、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基又は置換アリール基であることが好ましく、水素原子、炭素数1〜150の置換アルキル基又は炭素数6〜150の置換アリール基であることがさらに好ましく、炭素数1〜100の置換アルキル基又は炭素数6〜100の置換アリール基であることが更に好ましい。またR8が置換アリール基の場合、置換基を2つ以上有することが好ましく、3,4又は3,5ジ置換フェニル基であることがさらに好ましく、3,5ジ置換フェニル基であることが特に好ましい。
【0040】
また前記一般式(1)で表される油溶性染料は、−NR170SO2171で表される置換基を分子内に合計2個以上有することが好ましく、合計2〜5個有するのがより好ましく、合計2〜3個有するのが特に好ましい。ここでR170、R171はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。これらの中でもR170は、水素原子又は脂肪族基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
【0041】
また、前記一般式(1)で表される油溶性染料は、分子内に1個以上の水溶性基を有することも好ましい。該水溶性基としては、例えばカルボキシル基、4級アンモニウム基、スルホン酸基等のイオン性親水性基が挙げられ、中でも、カルボキシル基が特に好ましい。
【0042】
本発明において、以上述べてきた前記一般式(1)で表される油溶性染料は、下記(i)から(v)の少なくとも1つを満たすものである。
(i)Aが−NR45を表し、R4及びR5がそれぞれ置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、該置換基は複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及びNR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。ここでR141、R142、R143、R144、R145、R146、R147、R148、R149、R150、R151、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
(ii)R2及びR7の少なくともいずれか一方は、置換アルキル基を表す。
(iii)R8が置換基を2以上有するアリール基である(尚、前記置換基はアリール基上の置換基を意味する)。
(iv)分子内に2個以上の−NR170SO2171で表される置換基を有し、R170及びR171はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
(v)分子内に1個以上のカルボキシル基を有する。
【0043】
前記一般式(1)で表される化合物は、好ましくは前記一般式(2−1)〜(2−5)のいずれかで表される化合物である。
【0044】
前記一般式(2−1)〜(2−5)中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は前記一般式(1)の各々とそれぞれ同義である。これらの中でも、前記一般式(2−1)、(2−2)、(2−4)及び(2−5)については、Xが−N=であり、Yが−C(R8)=となる場合がより好ましく、また一般式(2−3b)よりも(2−3a)の方が好ましい。
【0045】
前記一般式(2−1)中、R201及びR202はそれぞれ置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、前記置換基は複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及びNR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。ここでR141、R142、R143、R144145、R146、R147、R148、R149、R150、R151、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0046】
201及びR202の置換基としては、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159又はNR160SO2161が好ましく、シアノ、−OR141、−CO2143、−OCOR144又はNR160SO2161がより好ましく、シアノ又は−CO2143が特に好ましい。前記置換基が−OR141の場合、該置換基をR201及びR202で合計2個以上、好ましくは2〜4個、更に好ましくはR201及びR202がそれぞれ2個以上有する。
【0047】
前記一般式(2−2)中、R203は炭素原子数1〜10の置換アルキル基を表す。前記置換アルキル基は、炭素原子数1〜4の置換アルキル基であるのが好ましく、トリフルオロメチル基であるのが特に好ましい。前記置換基としては、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
【0048】
前記一般式(2−3a)及び(2−3b)中、R204、R205、R206及びR207は、炭素原子数100以下の、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR241、−SR242、−CO2243、−OCOR244、―NR245246、−CONR247248、―SO2249、−SO2NR250251、−NR252CONR253254、−NR255CO2256、−COR257、−NR258COR259又はNR260SO2261を表す。前記脂肪族基は炭素原子数50以下であるのが好ましい。R241、R242、R243、R244、R245、R246、R247、R248、R249、R250、R251、R252、R253、R254、R255、R256、R257、R258、R259、R260及びR261はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。中でも、R204、R205、R206及びR207としては、炭素原子数30以下の、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−OR241、−CO2243、−OCOR244、−CONR247248、−SO2NR250251、−NR252CONR253254、−NR255CO2256、−COR257、−NR258COR259又はNR260SO2261が好ましい。さらにR204、R205、R206及びR207としては、炭素原子数30以下の、脂肪族基、−OR241、−CO2243、−OCOR244、−CONR247248、−NR258COR259又はNR260SO2261がより好ましい。
【0049】
前記一般式(2−4)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のいずれかは−NR170SO2171で表される置換基を有し、分子内に合計2個以上の−NR170SO2171で表される置換基を有する。−NR271SO2272は分子内に合計2〜5個含まれているのが好ましく、合計2〜3個含まれているのがより好ましい。R271及びR272はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。R271は水素原子又は脂肪族基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
【0050】
前記一般式(2−5)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のうち少なくとも1つは1個以上の水溶性基を有する。前記水溶性基としては、例えばカルボキシル基、4級アンモニウム基、スルホン酸基等のイオン性親水性基が挙げられ、中でも、カルボキシル基が特に好ましい。
【0051】
前記一般式(2−1)、(2−2)、(2−3a)、(2−3b)、(2−4)及び(2−5)のいずれかで表される化合物を本発明に用いると、分散経時安定性の点で好ましい。前記一般式(2−1)で表される化合物を本発明に用いると、600nmにおける吸収が小さく好ましいものであり、また紙に印字した際のにじみが少なくなる点で有利である。前記一般式(2−2)で表される化合物を本発明に用いると、耐熱性に優れた画像が得られる点で好ましい。前記一般式(2−3a)及び(2−3b)で表される化合物を本発明に用いると、シャープな分光吸収特性の優れた色相が得られる点で好ましい。前記一般式(2−4)で表される化合物を本発明に用いると分散安定性、熱安定性の点で好ましい。前記一般式(2−5)で表される化合物を本発明に用いると、粒子径の小さい好ましい分散物が得られる点で好ましい。
【0052】
以下に、前記一般式(1)で表される化合物(アゾメチン色素)の具体例(I−1〜I−53)を列挙する。
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】
【化7】
【0056】
【化8】
【0057】
【化9】
【0058】
【化10】
【0059】
【化11】
【0060】
【化12】
【0061】
【化13】
【0062】
【化14】
【0063】
【化15】
【0064】
【化16】
【0065】
【化17】
【0066】
【化18】
【0067】
上記化合物の中でも、前記一般式(2−1)に含まれるものとして、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)、(I−8)、(I−10)、(I−13)、(I−14)、(I−16)、(I−17)、(I−19)、(I−20)、(I−22)、(I−23)、(I−24)、(I−29)、(I−31)、(I−32)、(I−33)、(I−38)、(I−39)、(I−41)及び(I−42)が挙げられる。また前記一般式(2−2)に含まれるものとして(I−3)、(I−46)、(I−47)、(I−48)及び(I−49)が挙げられる。また前記一般式(2−3a)及び(2−3b)に含まれるものとして(I−12)、(I−15)、(I−21)、(I−30)、(I−37)、(I−43)、(I−44)、(I−47)、(I−49)及び(I−52)が挙げられる。また前記一般式(2−4)に含まれるものとして、(I−1)、(I−3)、(I−4)、(I‐5)、(I−11)、(I‐13)、(I−15)、(I−18)、(I−21)、(I−22)、(I‐24)、(I‐25)、(I‐26)、(I−27)、(I−28)、(I−30)、(I−32)、(I‐34)、(I‐35)、(I−36)、(I‐40)、(I−44)、(I−45)、(I−50)、(I−51)、(I−52)及び(I−53)が挙げられる。また前記一般式(2−5)に含まれるものとして、(I−9)、(I‐12)、(I‐50)及び(I‐51)が挙げられる。
【0068】
前記一般式(1)で表される化合物(アゾメチン色素)は、例えば特開平4−126772号、特公平7−94180号の各公報に記載された方法に従って合成することができる。また、前記一般式(1)において、Xが−N=を表し、Yが−C(R8)=を表す化合物は、例えば特公平7−14941号、特公平7−100705号、特開平3−184980号の各公報に記載された方法に従って合成することができる。また、前記一般式(1)において、Xが−C(R8)=を表し、Yが−N=を表す化合物は、例えば特開平5−127328号、特開平3−15842号の各公報、米国特許第3,725,067号明細書に記載された方法に従って合成することができる。
【0069】
―ポリマー―
本発明においては、前記着色微粒子は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のポリマー(以下、「本発明のポリマー」という場合がある)を含有する。2以上のポリマーを用いてもよい。前記ポリマーとしては、従来公知のものが挙げられ、水不溶性型、水分散(自己乳化)型、水溶性型のいずれのものであってもよい。中でも、着色微粒子の製造容易性の点で水不溶性型及び水分散型のポリマーが好ましく、分散安定性の点で水分散型ポリマーが特に好ましい。
【0070】
前記水分散型のポリマーとしては、イオン性基含有型ポリマー、非イオン性分散性基含有型のポリマー、あるいはこれらの混合型のポリマーのいずれであってもよい。
前記イオン性基含有型のポリマーとしては、三級アミノ基などのカチオン性基を有するポリマーや、カルボン酸、スルホン酸などのアニオン性基を含有するポリマーが挙げられる。
前記非イオン性分散性基含有型のポリマーとしては、ポリエチレンオキシ基などの非イオン性分散性基を含有するポリマーが挙げられる。
【0071】
これらの中でも、着色微粒子の分散安定性の点で、アニオン性基を含有するイオン性基含有型ポリマー、非イオン性分散性基含有型のポリマー及びこれらの混合型のポリマーが好ましい。
【0072】
以下に本発明に使用可能な各ポリマーについて説明する。
――ポリウレタン――
前記ポリウレタンは基本的にジオール化合物とジイソシアネート化合物を原料とした重付加反応により合成できる。
前記ジオール化合物の具体例としては、非解離性のジオールとしてエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,2−ジメチルー1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、3,3−ジメチルー1,2−ブタンジオール、2−エチルー2−メチルー1,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、2,2−ジエチルー1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチルー2,4−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチルー2−プロピルー1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチルー2,5−ヘキサンジオール、2−エチルー1,3−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチルー1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量=200,300,400,600,1000,1500,4000)、ポリプロピレングリコール(平均分子量=200,400,1000)、ポリエステルポリオール、4,4'―ジヒドロキシージフェニルー2,2−プロパン、4,4'―ジヒドロキシフェニルスルホン等が挙げられる。
【0073】
前記ポリウレタンとしては、着色微粒子の製造性や分散安定性が向上できる点で、イオン性基を有するポリウレタンが好ましい。前記イオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸モノエステル基、―OPO(OH)2、スルフィン酸基、又はこれらの塩(例えば、Na,K等のアルカリ金属塩、あるいはアンモニア、ジメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン等のアンモニウム塩)のようなアニオン性基、あるいは一級、二級、三級アミン、四級アンモニウム塩の如きカチオン性基が挙げられ、中でもアニオン性基が好ましく、特にカルボキシル基が好ましい。
【0074】
前記イオン性基は、ポリウレタンの合成時に、イオン性基を含有するジオールを使用することによって、ポリマー主鎖からの置換基としてポリウレタンに導入することができる。使用可能なアニオン性基を有するジオールとしては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,5,6−トリメトキシー3,4−ジヒドロキシヘキサン酸、2,3−ジヒドロキシ−4,5−ジメトキシペンタン酸、3,5−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸及びこれらの塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0075】
前記ポリウレタンを構成するジイソシアネートとしては、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート,1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート,m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3'−ジメチルー4,4'―ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチルビフェニレンジイソシアネート、4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)等が好ましい。
【0076】
前記ポリウレタンの合成に使用可能なジオール化合物、ジイソシアネート化合物は、各々1種を単独で使用していもよいし、種々の目的(例えば、ポリマーのガラス転移温度(Tg)の調整や溶解性、染料との相溶性、分散物の安定性)に応じて、各々2種以上を任意の割合で使用することもできる。
【0077】
――ポリエステル――
本発明に使用可能なポリエステルは、基本的にジオール化合物とジカルボン酸化合物の脱水縮合によって合成できる。
前記ジカルボン酸化合物としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ジメチルマロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、α,α―ジメチルコハク酸、アセトンジカルボン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2−ブチルテレフタル酸、テトラクロロテレフタル酸、アセチレンジカルボン酸、ポリ(エチレンテレフタレート)ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ω―ポリ(エチレンオキシド)ジカルボン酸、p−キシリレンジカルボン酸等が挙げられる。
【0078】
前記ジカルボン酸化合物は、ジオール化合物と重縮合反応を行う際には、ジカルボン酸のアルキルエステル(例えば、ジメチルエステル)及びジカルボン酸の酸塩化物の形態で用いてもよいし、無水マレイン酸、無水コハク酸及び無水フタル酸のように酸無水物の形態で用いてもよい。
【0079】
また、本発明のポリエステルには、カルボン酸以外にスルホン酸基、硫酸モノエステル基、―OPO(OH)2、スルフィン酸基、又はこれらの塩(例えば、Na,K等のアルカリ金属塩、あるいはアンモニア、ジメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン等のアンモニウム塩)のようなアニオン性基、あるいは一級、二級、三級アミン、四級アンモニウム塩の如きカチオン性基のようなイオン性基を有するジカルボン酸化合物を用いることができる。前記イオン性基としてはアニオン性基が好ましく、特にスルホン酸基が好ましい。
【0080】
前記スルホン酸基を有するジカルボン酸、ジオール原料の好ましい例としては、スルホフタル酸類(3−スルホフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、2−スルホテレフタル酸)、スルホコハク酸、スルホナフタレンジカルボン酸類(4−スルホー1,8―ナフタレンジカルボン酸、7−スルホ−1,5―ナフタレンジカルボン酸等)、3,5−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸及びこれらの塩を挙げることができる。
【0081】
前記ジオール化合物としては、上記ポリウレタンにおいて例示したジオール類と同様の化合物を用いることができる。
【0082】
ポリエステルの代表的な合成法は、前記ジオール化合物と前記ジカルボン酸もしくはその誘導体の縮合反応であるが、ヒドロキシカルボン酸(例えば、12−ヒドロキシステアリン酸)を縮合することによっても製造することができ、この方法により製造されたポリエステルを使用することもできる。さらに、環状エーテルとラクトン類の開環重合法(講座重合反応論6 開環重合(I)三枝武夫著(化学同人、1971年)に詳しい)等の方法で得られるポリエステルも、本発明に用いることができる。
【0083】
前記ポリエステルの合成に使用されるジオール化合物、ジカルボン酸類、及びヒドロキシカルボン酸化合物は、各々1種を単独で用いてもよいし、種々の目的(例えば、ポリマーのガラス転移温度(Tg)の調整や溶解性、染料との相溶性、分散物の安定性)に応じて、各々2種以上を任意の割合で混合して用いることもできる。
【0084】
――ポリアミド――
本発明に使用可能なポリアミドは、ジアミン化合物とジカルボン酸化合物の重縮合、アミノカルボン酸化合物の重縮合、もしくはラクタム類の開環重合等によって得ることができる。
前記ジアミン化合物としては、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,2−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、キシリレンジアミン等を挙げることができ、アミノカルボン酸としてはグリシン、アラニン、フェニルアラニン、ω―アミノヘキサン酸、ω―アミノデカン酸、ω―アミノウンデカン酸、アントラニル酸が挙げられる。また、開環重合に用い得る単量体としてはε―カプロラクタム、アゼチジノン、ピロリドン等を挙げることができる。
【0085】
前記ジカルボン酸化合物としては、前記ポリエステルにおいて例示したジカルボン酸類と同様の化合物を用いることができる。
【0086】
前記ポリアミドの合成に使用されるジアミン化合物、ジカルボン酸類、及びアミノカルボン酸化合物は、各々1種を単独で用いてもよいし、種々の目的(例えば、ポリマーのガラス転移温度(Tg)の調整や溶解性、染料との相溶性、分散物の安定性)に応じて、各々2種以上を任意の割合で混合して用いることもできる。
【0087】
――ポリウレア――
本発明に使用可能なポリウレアは、基本的にジアミン化合物とジイソシアネート化合物の重付加、もしくはジアミン化合物と尿素の脱アンモニア反応によって得ることができる。前記ジアミン化合物としては、前記ポリアミドにおいて例示したジアミン類と同様の化合物を用いることができる。前記ジイソシアネート化合物としては、前記ポリウレタンにおいて例示したジイソシアネート類と同様の化合物を用いることができる。
【0088】
前記ポリウレアの合成に使用されるジアミン化合物、ジイソシアネート化合物等の原料は、各々1種を単独で用いてもよいし、種々の目的(例えば、ポリマーのガラス転移温度(Tg)の調整や溶解性、染料との相溶性、分散物の安定性)に応じて、各々2種以上を任意の割合で混合して用いることもできる。
【0089】
――ポリカーボネート――
本発明に使用可能なポリカーボネートは、基本的にジオール化合物とホスゲンもしくは炭酸エステル誘導体(例えば、ジフェニルカーボネート等の芳香族エステル)を反応させることにより得ることができる。前記ジオール化合物としては、前記ポリウレタンにおいて例示したジオール類と同様の化合物を用いることができる。
【0090】
前記ポリカーボネートの合成に使用されるジオール化合物等の原料は、各々1種を単独で用いてもよいし、種々の目的(例えば、ポリマーのガラス転移温度(Tg)の調整や溶解性、染料との相溶性、分散物の安定性)に応じて、各々2種以上を任意の割合で混合して用いることもできる。
【0091】
本発明においては、前記各ポリマーの中でも、イオン性基を有する各ポリマーが好ましく、前記イオン性基として、カルボキシル基及びスルホン酸基の少なくとも一方を有する各ポリマーがより好ましく、前記イオン性基として、カルボキシル基を有する各ポリマーが特に好ましい。
【0092】
前記イオン性基は、種々の方法で前記各ポリマーに導入することができる。例えば、前記ポリマーとしてポリウレタンを使用する場合、ポリウレタンの合成時に、イオン性基を含有するジオールを使用して、ポリマー主鎖からの置換基として導入することができる。また、前記ポリマーとしてポリエステルを使用する場合、ポリエステルの末端にジカルボン酸の未反応末端として残存させることによって導入することができる。さらに、前記各ポリマーを重合により製造後に、末端に残存する−OH基、アミノ基等の反応性基に対し、酸無水物(例えば無水マレイン酸)等の反応によってイオン性基を導入することもできる。
【0093】
本発明のポリマーにおける前記イオン性基の含有量は、0.1〜3mmol/gが好ましく、0.2〜2mmol/gがより好ましい。尚、前記イオン性基の含量が少な過ぎると、ポリマーの自己乳化性が小さくなり、多過ぎると、水溶性が高くなり、染料の分散に適さなくなる傾向がある。
【0094】
前記本発明のポリマーの中でも、ポリマーと油溶性染料との相溶性やポリマーの分散安定性を向上させ得るイオン性基を導入し易い等の点で、ポリウレタン及びポリエステルが好ましい。即ち、本発明のポリマーとしては、イオン性基を有するポリウレタン及びポリエステルが好ましく、イオン性基としてカルボキシル基及びスルホン酸基の少なくとも一方を有するポリウレタン及びポリエステルが特に好ましい。
【0095】
本発明のポリマーの合成に関しては、「高分子実験学(第5巻)重縮合と重付加(神原周編集、共立出版(株)発行(1980))」、「ポリエステル樹脂ハンドブック(滝山栄一郎著、日刊工業新聞社発行(1988))」、「ポリウレタン樹脂ハンドブック(岩田敬治編、日刊工業新聞社発行(1987))」、「高分子合成の実験法(大津隆行・木下雅悦 共著、化学同人発行(1972))」、特公昭33−1141号、同37−7641号、同39−5989号、同40−27349号、同42−5118号、同42−24194号、同45−10957号、同48−25435号、同49−36942号、同52−81344号、特開昭56−88454号、特開平6−340835号等の各公報に記載されている方法を用いることができる。
【0096】
本発明のポリマーの具体例(P−1〜38)について原料モノマーの名称を用いて以下に例示する(但し、P−23及びP−34以降はポリマーの形で例示する)が、本発明に用いられるポリマーは、以下の具体例に限定されるものではない。尚、以下の各ポリマーにおける酸性基はすべて非解離型で表記する。またポリエステル、ポリアミド等縮合反応により生成するポリマーについては、構成成分は原料の如何に関わらず、すべてジカルボン酸、ジオール、ジアミン、ヒドロキシカルボン酸、アミノカルボン酸等で表記する。また、括弧内の比は、各成分のモル百分率比を意味する。
【0097】
P−1) トルエンジイソシアネート/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール(50/15/35)
P−2) 4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート/1,3−プロパンジオール/ポリプロピレングリコール(Mw=1000)(50/45/5)
P−3) トルエンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/エチレングリコール/ポリエチレングリコール(Mw=600)/1,4−ブタンジオール(40/10/20/10/20)
P−4) 1,5−ナフチレンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/ジエチレングリコール/1,6−ヘキサンジオール(25/25/35/15)
【0098】
P−5) 4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/テトラエチレングリコール/エチレングリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(40/10/20/20/10)
P−6) 4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/ブタンジオール/ポリエチレングリコール(Mw=400)/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(40/10/20/10/20)
P−7) 1,5−ナフチレンジイソシアネート/ブタンジオール/4,4'−ジヒドロキシージフェニルー2,2'―プロパン/ポリプロピレングリコール(Mw=400)/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/20/5/10/15)
P−8) 1,5−ナフチレンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸/ポリブチレンオキシド(Mw=500)(35/15/25/25)
P−9) イソホロンジイソシアネート/ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/20/20/10)
P−10) トルエンジイソシアネート/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸/ポリエチレングリコール(Mw=1000)/シクロヘキサンジメタノール(50/10/10/30)
P−11) ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/テトラエチレングリコール/ブタンジオール/3,5−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸(40/10/10/33/7)
P−12) ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/ブタンジオール/エチレングリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸/3,5−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸(40/10/20/15/10/5)
【0099】
P−13) テレフタル酸/イソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/1,4―ブタンジオール/エチレングリコール(25/25/25/15/10)
P−14) テレフタル酸/イソフタル酸/4,4'―ジヒドロキシージフェニルー2,2−プロパン/テトラエチレングリコール/エチレングリコール(30/20/20/15/15)
P−15) テレフタル酸/イソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/ネオペンチルグリコール/ジエチレングリコール(20/30/25/15/10)
P―16) テレフタル酸/イソフタル酸/1,4―ベンゼンジメタノール/ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール(25/25/25/15/10)
【0100】
P−17) テレフタル酸/イソフタル酸/5−スルホイソフタル酸/エチレングリコール/ネオペンチルグリコール(24/24/2/25/25)
P−18) テレフタル酸/イソフタル酸/5−スルホイソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/1,4―ブタンジオール/エチレングリコール(22/22/6/25/15/10)
P−19) イソフタル酸/5−スルホイソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/エチレングリコール(40/10/40/10)
P−20) シクロヘキサンジカルボン酸/イソフタル酸/3,5−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸/シクロヘキサンジメタノール/エチレングリコール(30/20/5/25/20)
【0101】
P−21) 11―アミノウンデカン酸(100)
P−22) 12―アミノドデカン酸(100)
P−23) ポリ(12−アミノドデカン酸)と無水マレイン酸との反応物
P−24) 11−アミノウンデカン酸/7−アミノヘプタン酸(50/50)
P−25) ヘキサメチレンジアミン/アジピン酸(50/50)
P−26) テトラメチレンジアミン/アジピン酸(50/50)
P−27) ヘキサメチレンジアミン/セバシン酸(50/50)
P−28) N,N’−ジメチルエチレンジアミン/アジピン酸/シクロヘキサンジカルボン酸(50/20/30)
【0102】
P−29) トルエンジイソシアネート/4,4'―ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジアミン(30/20/50)
P−30) ノナメチレンジアミン/尿素(50/50)
P−31) ヘキサメチレンジアミン/ノナメチレンジアミン/尿素(25/25/50)
P−32) トルエンジイソシアネート/ヘキサメチレンジアミン/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/40/10)
P−33) 11―アミノウンデカン酸/ヘキサメチレンジアミン/尿素(33/33/33)
【0103】
【化19】
【0104】
本発明のポリマーの分子量(Mw)は、通常、1000〜200000であるのが好ましく、2000〜50000であるのがより好ましい。分子量が1000未満であると、安定な着色微粒子分散物を得るのが難しくなる傾向にあり、200000より大きい場合、有機溶媒への溶解性が悪くなったり、有機溶媒溶液の粘度が増加して分散し難くなる傾向がある。
【0105】
―着色微粒子分散物の製造―
本発明の着色微粒子分散物は、前記油溶性染料と本発明のポリマーとを、水系媒体(少なくとも水を含有する液)中に着色微粒子の形で分散させることによって製造することができる。具体的には、例えば、予め前記ポリマーのラテックスを調製し、該ラテックスに前記油溶性染料を含浸させる方法、あるいは共乳化分散法等が挙げられる。
これらの中でも、前記共乳化分散法が好ましく、該共乳化分散法としては、本発明のポリマーと前記油溶性染料とを含有する有機溶媒相に水を添加すること、及び水中に該有機溶媒相を添加すること、のいずれかにより、該有機溶媒を乳化させ微粒子化させる方法が好適に挙げられる。
【0106】
まず、予め前記ポリマーラテックスを作製し、これに前記油溶性染料を含浸する方法について説明する。尚、前記ラテックスとは、水に不溶なポリマーが微細な粒子として水系媒体中に分散したものを意味する。前記分散の状態としては、本発明のポリマーが前記水系媒体中に乳化されているもの、ミセル分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を有し、分子鎖自身が分子状分散したもの等のいずれであってもよい。
【0107】
この方法の第一の例は、ポリマーラテックスを調製する第一の工程と、有機溶媒に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製する第二の工程と、前記染料溶液と前記ポリマーラテックスを混合し、着色微粒子分散物を調製する第三工程とを含む。
この方法の第二の例は、ポリマーラテックスを調製する第一の工程と、有機溶媒に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、この染料溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微粒子分散液を調製する第二の工程と、前記ポリマーラテックスと前記染料微粒子分散液とを混合し、着色微粒子分散物を調製する第三工程とを含む。
この方法の第三の例としては、特開昭55−139471号公報に記載の方法が挙げられる。
【0108】
次に、前記共乳化分散法について説明する。
この方法の第一の例は、有機溶媒に前記油溶性染料と本発明のポリマーを溶解した溶液を調製する第一の工程と、第一の工程で調製した溶液と少なくとも水を含む液とを混合して着色微粒子分散物を調製する第二の工程とを含む。
この方法の第二の例は、有機溶媒に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製する第一の工程と、有機溶媒に本発明のポリマーを溶解したポリマー溶液を調製する第二の工程と、前記染料溶液と前記ポリマー溶液とを少なくとも水を含む液とを混合して着色微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。
この方法の第三の例は、有機溶媒に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、この染料溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微粒子分散液を調製する第一の工程と、有機溶媒に本発明のポリマーを溶解したポリマー溶液を調製し、このポリマー溶液と少なくとも水を含む液とを混合してポリマー微粒子分散液を作製する第二の工程と、前記染料微粒子分散液と前記ポリマー微粒子分散液とを混合して着色微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。
【0109】
この方法の第四の例は、有機溶媒に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、この染料と少なくとも水を含む液とを混合して染料微粒子分散液を調製する第一の工程と、有機溶媒に本発明のポリマーを溶解したポリマー溶液を調製する第二の工程と、前記染料微粒子分散液と前記ポリマー溶液とを混合して着色微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。
この方法の第五の例は、前記油溶性染料と本発明のポリマーに対し、少なくとも水を含む液とを混合して、直接、着色微粒子分散物を調製する工程である。
【0110】
前記着色微粒子分散物において、本発明のポリマーの使用量としては、前記油溶性染料100質量部に対して、10〜1000質量部が好ましく、50〜600質量部がより好ましい。前記ポリマーの使用割合が10質量部未満であると、微細で安定な微粒子の分散が困難になる傾向があり、1000質量部を超えると、着色微粒子分散液中の油溶性染料の割合が少なくなり、着色微粒子分散液を水系インクとして使用した場合に配合設計上の余裕がなくなる傾向がある。
【0111】
――有機溶媒――
前記着色微粒子分散物を製造する際に用いる有機溶媒としては、特に制限はなく、前記油溶性染料や本発明のポリマーの溶解性に基づいて適宜選択することができる。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
尚、有機溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また前記染料やポリマーの溶解性によっては、水との混合溶媒であってもよい。
【0112】
前記有機溶媒の使用量としては、本発明における効果を害しない範囲であれば特に制限はないが、本発明のポリマー100質量部に対し、10〜2000質量部が好ましく、100〜1000質量部がより好ましい。
前記有機溶媒の使用量が10質量部未満であると、有機溶媒相の高粘度化によって着色微粒子の微細で安定な分散が難しくなる傾向にあり、2000質量部を超えると、該有機溶媒を除去するための脱溶媒と濃縮の工程が必須かつ煩雑となり、かつ配合条件上の余裕がなくなる傾向がある。
【0113】
前記有機溶媒は、該有機溶媒の水に対する溶解度が10%以下である場合、あるいは該有機溶媒の蒸気圧が水より大きい場合には、着色微粒子分散液の安定性の点で除去されるのが好ましい。前記有機溶媒の除去は、常圧ないし減圧条件で10℃〜100℃で行うことができ、常圧条件で40〜100℃あるいは、減圧条件で10〜50℃で行うのが好ましい。
【0114】
―添加剤―
前記着色微粒子分散物は、本発明の効果を害しない範囲内において、目的に応じて適宜選択した添加剤を含んでいてもよい。
前記添加剤としては、例えば中和剤、分散剤、分散安定剤などが挙げられる。
【0115】
前記中和剤は、本発明のポリマーが未中和の前記イオン性基を有する場合に、該着色微粒子分散液のpH調節、自己乳化性調節、分散安定性付与などの点で好適に使用することができる。前記中和剤は、分散液を調製する前にポリマーとして取り出す時点で添加してもよいし、分散を行ういずれかの過程、もしくは分散終了後に加えてもよい。
前記中和剤としては、アニオン性解離基に対しては有機塩基、無機アルカリ等が、カチオン性解離基に対しては有機酸、無機酸等が挙げられる。
【0116】
アニオン性のイオン性基に対する中和剤のうち、前記有機塩基としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどが挙げられる。前記無機アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、アンモニアなどが挙げられる。
カチオン性のイオン性基に対する中和剤のうち、前記有機酸としては酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、アルキルスルホン酸などが挙げられる。前記無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。
前記中和剤は、着色微粒子分散物における分散安定性を向上させる観点からは、pH4.5〜10.0となるように添加するのが好ましく、pH6〜10.0となるよう添加するのがより好ましい。
【0117】
前記分散剤、分散安定剤は、ポリマーラテックス、ポリマー溶液、染料溶液、少なくとも水を含む溶液等のいずれかに添加してもよいが、前記ポリマー分散液及び/又は前記着色微粒子分散液を調製する前工程の、ポリマー溶液、染料溶液、又は水を含む溶液のいずれかに添加するのが好ましい。
【0118】
前記分散剤、分散安定剤としては、カチオン、アニオン、ノニオン系の各種界面活性剤、水溶性あるいは水分散性の低分子化合物、オリゴマー等が挙げられる。前記分散剤、分散安定剤の添加量としては、前記油溶性染料と本発明のポリマーとの合計量に対し、0〜100質量%であり、0〜20質量%が好ましい。
【0119】
前記着色微粒子分散物において、前記着色微粒子は1〜45質量%含有されるのが好ましく、2〜30質量%含有されるのがより好ましい。前記含有量は、希釈、蒸発、限外濾過等により、適宜調整することができる。
【0120】
前記着色微粒子の粒径は、1〜500nmであり、3〜300nmが好ましく、3〜200nmが特に好ましい。粒径分布に関しては特に制限はなく、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。前記粒径、前記粒径分布は、遠心分離、濾過等の手段により、調整することもできる。
【0121】
本発明の着色微粒子分散物は、その最大吸収波長(λmax(nm))が、波長510〜560nmであるのが好ましく、520〜550nmであるのがより好ましく、530〜550nmであるのが特に好ましい。前記最大吸収波長(λmax(nm))が、前記の好ましい数値範囲内にあると色再現性に優れ、前記のより好ましい数値範囲内、前記の特に好ましい数値範囲内にあると色再現性に顕著に優れる点で有利である。
【0122】
本発明の着色微粒子分散物は、前記最大吸収波長(λmax(nm))における吸光度を1としたとき、波長(λmax+75(nm))における吸光度が0.1以下であることが好ましく、0.05以下であるのがより好ましい。また、波長(λmax−75(nm))における吸光度が0.4以下であることが好ましく、0.30以下がより好ましく、0.20以下が特に好ましい。前記波長(λmax+75(nm))における吸光度及び波長(λmax―75(nm))における吸光度が、前記の好ましい数値範囲内にあると色再現性に優れ、前記のより好ましい数値範囲内、前記の特に好ましい数値範囲内にあると色再現性に顕著に優れる点で有利である。
【0123】
―着色微粒子分散物の用途―
本発明の着色微粒子分散物は、各種分野において使用することができるが、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録インク等に好適であり、以下の本発明のインクジェット記録用インクに特に好適に使用することができる。
【0124】
前記着色微粒子分散物を、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録インク等のインクとして使用する場合、該インクの被記録材としては普通紙、樹脂コート紙、インクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。
【0125】
(インクジェット記録用インク)
本発明のインクジェット記録用インクは、前記本発明の着色微粒子分散物を含有してなり、さらに必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
―その他の成分―
前記その他の成分は、本発明の効果を害しない範囲内において含有される。
前記その他の成分としては、例えば乾燥防止剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、分散剤、分散安定剤、防黴剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、キレート剤、等の公知の添加剤が挙げられる。
【0126】
前記乾燥防止剤は、インクジェット記録方式に用いるノズルのインク噴射口において該インクジェットインクが乾操することによる目詰まりを防止する目的で好適に使用される。前記乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶媒が好ましく、具体例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。
これらの中でも、グリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。またこれらの乾燥防止剤は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
【0127】
前記乾燥防止剤の前記インクジェット記録用インク中の含有量としては、10〜50質量%が好ましい。
【0128】
前記浸透促進剤は、インクジェット記録用インクを紙によりよく浸透させる目的で使用される。前記浸透促進剤としては、例えばエタノール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
前記浸透促進剤は、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)等を生じない範囲内で含有され、インクジェット記録用インク中に5〜30質量%程度含有されれば通常十分な効果を発揮する。
【0129】
前記紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。
前記紫外線吸収剤としては、例えば特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
【0130】
前記酸化防止剤は画像の保存性を向上させる目的で使用される。
前記酸化防止剤としては、例えば各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。
前記有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などが挙げられる。
前記金属錯体の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体などが挙げられ、具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
【0131】
前記防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
【0132】
前記表面張力調整剤としてはノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。
【0133】
本発明のインクジェット記録用インクの表面張力としては、25〜70mN/mが好ましく、25〜60mN/mがより好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクの粘度としては、30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましい。
【0134】
前記消泡剤としては、フッソ系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も必要に応じて使用することができる。
【0135】
本発明のインクジェット記録用インクは、公知の被記録材に好適に印字等行うことができる。前記記録剤としては特に制限はないが、インクジェット専用紙が好ましい。前記インクジェット専用紙としては、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているものが挙げられる。
【0136】
また本発明においては、前記被記録剤として、前記インクジェット専用紙のほか、以下の記録紙及び記録フィルムが好適に使用される。
前記記録紙及び記録フィルムは、支持体とインク受容層を積層してなり、必要に応じてバックコート層などのその他の層をも積層してなる。
尚、インク受容層をはじめとする各層は、それぞれ一層であってもよいし、二層以上であってもよい。
【0137】
前記支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなるものが挙げられる。前記パルプには、必要に応じて従来の公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等が添加混合されていてもよい。前記支持体は、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置を用いて製造することができる。
前記支持体としては、さらに合成紙、プラスチックフィルムシート等であってもよい。
【0138】
前記支持体の厚みとしては、10〜250μm程度であり、坪量は10〜250g/m2が好ましい。
【0139】
前記支持体には、前記インク受容層を、更に必要に応じてバックコート層を直接設けてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、前記インク受容層及び前記バックコート層を設けてもよい。
また、支持体にはマシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。
【0140】
前記支持体の中でも、両面をポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー)でラミネートした紙及びプラスチックフイルムがより好ましく、前記ポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)又は色味付け染料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)が添加されているのがより好ましい。
【0141】
前記インク受容層は、顔料、水性バインダー、媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他の添加剤を含有する。
【0142】
前記顔料としては、白色顔料が好ましい。
白色顔料としては、例えば炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
これらの中でも多孔性無機顔料が好ましく、細孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が特に好ましい。
前記合成非晶質シリカは、乾式製造法によって得られる無水珪酸、湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使用可能であるが、含水珪酸が特に好ましい。
【0143】
前記水性バインダーとしては、例えばポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、前記顔料に対する付着性、インク受容層の耐剥離性の点で、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが好ましい。
【0144】
前記媒染剤は不動化されていることが好ましく、そのためにはポリマー媒染剤が好ましい。
前記ポリマー媒染剤としては、例えば特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。このうち特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤が好適なものとして挙げられる。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される点で好ましい。
【0145】
前記耐水化剤は、画像を耐水化する目的で使用される。
前記耐水化剤としては、カチオン樹脂が好ましい。
前記カチオン樹脂としては、例えばポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド等が挙げられる。これらのカチオン樹脂の中でも、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが特に好ましい。
前記カチオン樹脂の含有量としては、前記インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。
【0146】
前記耐光性向上剤としては、例えば硫酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中でも、特に硫酸亜鉛が特に好ましい。
【0147】
前記界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。
前記界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。
なお、界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。
前記有機フルオロ化合物としては、疎水性であることが好ましい。
前記有機フルオロ化合物としては、例えばフッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
【0148】
前記その他の添加剤としては、例えば顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。
【0149】
前記バックコート層は、白色顔料、水性結着剤、その他の成分を含有する。
【0150】
前記白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
【0151】
前記水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
【0152】
前記その他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
【0153】
尚、前記記録紙及び記録フィルムにおける各層には、ポリマーラテックスが添加されてもよい。
前記ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。
ポリマーラテックスとしては、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載されたものが挙げられる。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、該層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバック層に添加すると、カールを防止することができる。
【0154】
(インクジェット記録方法)
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、前記インクの液滴を受像材料へ吐出させ、受像材料上に画像を記録することを特徴とする。本発明のインクジェット記録方法には、いかなるインクジェット記録方式も適用することができ、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット)方式等を利用することができる。
【0155】
尚、前記インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
【0156】
【実施例】
以下、実施例を示し本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。以下において、「部」及び「%」は、特に断りがない限り、「質量部」及び「質量%」を表す。
【0157】
<合成例1(油溶性染料I−3の合成)>
下記反応式に基づき、化合物(I−3)を合成した。
【0158】
【化20】
【0159】
三ツ口フラスコに、第一の化合物(前記反応式における矢印の左側化合物)を99.8g、トリエチルアミンを83.7ml、酢酸エチルを1000ml及びN,N−ジメチルアセトアミドを300ml入れ、室温にて攪拌しながら、ここへ第二の化合物(前記反応式における矢印の上側化合物)を12.2g添加し、続けてN−ブロモスクシンイミド3.6gを添加した。5分間そのまま攪拌を続けた後、再びここへ前記第二の化合物を12.2g添加し、続けてN−ブロモスクシンイミド 3.6gを添加した。この後、更に前記第二の化合物を12.2g添加し、続けてN−ブロモスクシンイミド3.6gを添加する操作を4回行い、添加終了後室温で1時間攪拌した。その後、ここへ水700mlを加えて抽出し、得られた酢酸エチル層を、600mlの水と100mlの飽和食塩水とからなる混合溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにて精製した後、酢酸エチルとn−ヘキサンとにて晶析を行って目的の例示化合物(I−3)108.7gを得た(収率88%)。
なお、出発物質である前記第一の化合物は、特公平7−14941号公報に記載された方法を参照して合成した。また、前記第二の化合物は、特開平11−12251号公報に記載された方法を参照して合成した。
【0160】
<合成例2(油溶性染料I−18の合成)>
下記反応式に基づき、化合物(I−18)を合成した。
【0161】
【化21】
【0162】
三ツ口フラスコに第一の化合物(前記反応式における矢印の左側化合物)を99.8g、第二の化合物(前記反応式における矢印の上側化合物)を52.4g、炭酸カリウムを82.8g、酢酸エチルを700ml、イソプロピルアルコールを350ml及び水を580ml入れ、室温にて攪拌しながら、ここへペルオキソ二硫酸アンモニウム 27.4gを水250mlに溶解した水溶液を20分かけて滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌した後、ここへ水400mlを加えて抽出し、得られた酢酸エチル層を、500mlの水と100mlの飽和食塩水からなる混合溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、得られた残留物にアセトニトリルを加えて晶析を行って、目的の例示化合物(I−18)113.9gを得た(収率96%)。
【0163】
<合成例3(油溶性染料I−25の合成)>
下記反応式に基づき、化合物(I−25)を合成した。
【0164】
【化22】
【0165】
三ツ口フラスコに第一の化合物(前記反応式における矢印の左側化合物)を66.8g、第二の化合物(前記反応式における矢印の上側化合物)を31.4g及びエタノールを500mlを入れ、室温にて攪拌しながら、ここへ無水酢酸15.9mlを10分間かけて滴下した。その後、室温で4時間攪拌し、ここへ酢酸エチル1000ml、水700mlを加えて抽出し、得られた酢酸エチル層を、600mlの水と100mlの飽和食塩水からなる混合溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにて精製して、目的の例示化合物(I−25)85.9gを得た(収率92%)。
【0166】
<合成例4(油溶性染料I−44の合成)>
下記反応式に基づき、化合物(I−44)を合成した。
【0167】
【化23】
【0168】
三ツ口フラスコに化合物12を103.1g、酢酸エチルを1600ml及びN,N−ジメチルアセトアミドを300ml入れ、室温にて攪拌しながら、ここへ化合物13を17.8g添加し、そのまま1時間攪拌した。ここへトリエチルアミン 83.7mlを10分間かけて滴下し、続けて化合物15を21.5g添加し、続けて化合物13を5.3g添加した。5分間そのまま攪拌を続けた後、再びここへ化合物15を21.5g添加し、続けて化合物13を5.3g添加した。この後さらに、化合物15を21.5g添加し、続けて化合物13を5.3g添加する操作を3回行い、添加終了後室温で1時間攪拌した。その後、水1200mlを加え、得られた酢酸エチル層を、800mlの水と100mlの飽和食塩水からなる混合溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにて精製した後、酢酸エチルとn−ヘキサンにて晶析を行って、目的の例示化合物(I−44)105.6gを得た(収率85%)。
尚、出発物質である化合物12は、特開平11−265044号公報に記載の方法に従って合成した。
【0169】
<合成例5(油溶性染料I−50の合成)>
下記反応式に基づき、化合物(I−50)を合成した。
【0170】
【化24】
【0171】
三ツ口フラスコに化合物16を104.6g、酢酸エチルを1000ml、N,N−ジメチルアセトアミドを300ml、イソプロピルアルコールを700ml、炭酸カリウムを82.9g及び水800mlを入れ、室温にて攪拌しながら、ここへ化合物17を77.3g添加し、さらにペルオキソ二硫酸カリウム 29.7gを200mlの水に溶解したものを1時間かけて滴下した。そのまま1時間攪拌した後、酢酸エチル 1000mlと水1200mlを加えて抽出し、得られた酢酸エチル層を、900mlの水と100mlの飽和食塩水からなる混合溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物18を120.7g得た(収率92%)。三ツ口フラスコに、得られた化合物18を65.7g及びエタノールを650ml入れ、室温で攪拌しながら、水酸化ナトリウム10gと水40mlからなる水溶液を10分かけて滴下した。そのまま2時間攪拌を続けた後、内容物を氷1kgと塩酸21.5mlの混合物に注ぎ、酢酸エチル1000mlを添加して、抽出した。得られた酢酸エチル層を、600mlの水と100mlの飽和食塩水からなる混合溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにて精製した後、アセトニトリルで晶析を行って、目的の例示化合物(I−50)60.5gを得た(収率94%)。
【0172】
下記表1に、前記油溶性染料の例示化合物のいくつかについて、その酢酸エチル溶液の可視吸収の吸収極大(λmax)とモル吸光係数(ε)とを示した。
【0173】
【表1】
【0174】
<合成例6(本発明のポリマーP−5の合成)>
攪拌装置、還流冷却管を装着した500ミリリットル三つ口フラスコに、4,4’―ジフェニルメタンジイソシアネートを39.1g、ヘキサメチレンジイソシアネートを6.6g、テトラエチレングリコールを15.2g、エチレングリコールを4.9g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を5.3g及びN,N−ジメチルアセトアミドを150ml入れ、攪拌下室温で溶解した。ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ 0.2gを加え、混合液を90℃に昇温し、6時間加熱攪拌を続けた後、N,N−ジメチルアセトアミド 50mlで希釈し、更に室温まで冷却した後、ナトリウムメトキシド 2.2gをメタノール 100mlに溶かしたものを添加した。得られたポリマーを酢酸エチル/ヘキサン(80/20体積比)5リットル中に注ぐことにより沈殿させ、濾過乾燥して標記ポリマーP―5を69.5g得た。
得られたポリマーは、そのイオン性基の含有量が0.58mmol/gであり、その重量平均分子量は9,800であった。
【0175】
<合成例7(本発明のポリマーP−17の合成)>
攪拌装置、蒸留管を装着した300ミリリットル三つ口フラスコに、テレフタル酸ジメチルを46.5g、イソフタル酸ジメチルを46.5g、ソジウム 5−スルホイソフタル酸ジメチルを6.0g、エチレングリコールを30g、ネオペンチルグリコールを26.0g及び縮合触媒として酢酸カルシウムを0.05gと酸化アンチモン(III)0.05gを入れ、窒素気流下生成するメタノール、エチレングリコールを留去しつつ、150℃で30分間、さらに190℃で1時間加熱攪拌した。次に、温度を150℃程度に下げ、攪拌下、ポンプにより、反応系の減圧度を徐々に高め、10から40Paの範囲でさらにエチレングリコールを留去しつつ、昇温し、250℃でさらに2.5時間反応させた。反応物をそのまま取り出して冷却し、標記ポリマーP−17を120g得た。得られたポリマーは、そのイオン性基の含有量が0.37mmol/gであり、その重量平均分子量は5,600であった。
【0176】
<製造例1(着色微粒子分散物(A―1)の調製>
メチルエチルケトン 20部、イソプロピルアルコール 4部、前記ポリマー(P−5:ナトリウム塩)4.8g及び前記油溶性染料(I−11)1.2gの混合液を、75℃まで昇温させた後、攪拌しながら、水60部を添加した。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形分20%の着色微粒子分散物を調製した。該着色微粒子分散物中の着色微粒子の粒径は、体積平均径で43nmであった。以下、これを着色微粒子分散物(A−1)と略記する。
【0177】
<製造例2(着色微粒子分散物(A―2)の調製>
メチルエチルケトン 10部、イソプロピルアルコール 5部、前記ポリマー(P−5:ナトリウム塩)3g及び前記油溶性染料(I−25)1.2gの混合液を60℃まで昇温させた後、界面活性剤の25%水溶液(花王(株)製;エマール20C)1部、60℃の水50部を添加し、ホモジナイザーを用いて1分間5000回転の速度で、3分間高速攪拌した。得られた液を減圧下40℃で濃縮し、固形分20%の着色微粒子分散物を調製した。該着色微粒子分散物中の着色微粒子の粒径は、体積平均径で48nmであった。以下、これを着色微粒子分散物(A−2)と略記する。
【0178】
<製造例3(着色微粒子分散物(A―4)の調製>
テトラヒドロフラン 6部、イソプロピルアルコール 14部、前記ポリマー(P−17)4.8g及び前記油溶性染料(I−25)1.2gの混合液を65℃まで昇温させた後、攪拌しながら、水60部を30分かけて滴下した。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形分20%の着色微粒子分散物を調製した。該着色微粒子分散物中の着色微粒子の粒径は、体積平均径で28nmであった。以下、これを着色微粒子分散物(A−4)と略記する。
【0179】
<製造例4〜9>
上記と同様の手段を用いて、用いたポリマー、油溶性染料の種類を下記表2の如く変更した検討を行い、着色微粒子分散物(A−3)、(A−5)〜(A−9)を、調製した。
【0180】
<製造例10(比較用の着色微粒子分散物(B−1)の調製>
前記製造例3において、前記油溶性染料(I−25)を下記化合物(H−1)に代えた以外は、前記製造例3と同様にして、固形分20%の着色微粒子分散物を調製した。該着色微粒子分散物の粒径は体積平均径で45nmであった。
以下、これを着色微粒子分散物(B−1)と略記する。
【0181】
【化25】
【0182】
(実施例1)
前記製造例1で調製した着色微粒子分散物(A―1)62部に、ジエチレングリコール 10部、グリセリン 8部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8部、界面活性剤の25%水溶液(花王(株)製;エマール20C)4部及びイオン交換水8部を混合し、0.2μmのフイルターによって濾過し、水性のインクジェット用インクを調製した。
【0183】
(実施例2〜9)
前期実施例1において、着色微粒子分散物(A−1)に代わって、着色微粒子分散物(A−2)〜(A−9)を油溶性染料量が一定量となるように添加し、ジエチレングリコール 10部、グリセリン 8部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8部及び界面活性剤の25%水溶液(花王(株)製;エマール20C)4部(予め、染料分散時に界面活性剤を用いた場合には、界面活性剤の総量が同量となるように添加量を調整した)を加え、イオン交換水を総量が100部となるように添加した。さらに0.2μmのフイルターによって濾過し、水性のインクジェット用インクをそれぞれ調製した。
【0184】
(比較例1)
前記実施例1において、前記着色微粒子分散物(A−1)を、前記製造例10で調製した着色微粒子分散物(B−1)に代えた以外は、前記実施例1と同様にインクジェットインクを調製した。
【0185】
(比較例2)
下記比較色素(H−2)4部に、ジエチレングリコール 10部、グリセリン8部、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル 10部、ジエタノールアミン 1部及びイオン交換水67部を混合し、0.2μmのフイルターによって濾過し、インクジェット用インクを調製した。
【0186】
【化26】
【0187】
(画像記録及び評価)
以上の各実施例及び比較例のインクジェット用インクについて、下記評価を行った。その結果を表2に示した。
尚、表2において、「水分散物の吸収」とは、インクジェット用インクの分光吸収特性の評価を意味する。また、「色調」、「紙依存性」、「耐水性」及び「耐光性」は、各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(EPSON(株)社製;PM−700C)でフォト光沢紙(富士写真フイルム(株)製;インクジェットペーパー、フォトグレード)に画像を記録した後で評価したものである。また、「経時安定性」はインクジェット用インクを経時させた後での粗大粒子の発生の程度を評価したものである。
【0188】
<分光吸収特性>
各インクジェット用インクを、吸光度が0.8〜1.2になるようにイオン交換水で希釈し、可視吸収スペクトルを測定し、該最大吸収波長(λmax(nm))における吸光度を1とした時、短波側(λmax−75(nm))における吸光度と、長波側(λmax+75(nm))における吸光度とを測定した。
【0189】
<色調>
前記記録した画像を目視にて、A(良好)、B(不良)の2段階で評価した。
【0190】
<紙依存性>
前記フォト光沢紙に形成した画像と、別途PPC用普通紙に形成した画像との色調を比較し、両画像間の差が小さい場合をA(良好)、両画像間の差が大きい場合をB(不良)として、二段階で評価した。
【0191】
<耐水性>
前記画像を形成したフォト光沢紙を、1時間室温乾燥した後、30秒間水に浸漬し、室温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みが無いものをA、滲みがわずかに生じたものをB、滲みが多いものをCとして、三段階で評価した。
【0192】
<耐光性>
前記画像を形成したフォト光沢紙に、ウェザーメーター(アトラスC.I65)を用いて、キセノン光(85000ルクス)を3日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。なお、前記反射濃度は、1,1.5及び2.0の3点で測定した。いずれの濃度でも色素残存率が70%以上の場合を「A」、1又は2点が70%未満を「B」、全ての濃度で70%未満の場合を「C」として、三段階で評価した。
<経時安定性>
各インクジェット用インクを25℃にて1ヶ月経過させた後、0.2μmのフイルターによって濾過し、その時のフイルターの着色度を調べ、目視にてA(殆ど着色無し)、B(若干着色がある)、C(着色が激しい)の3段階で評価した。
【0193】
【表2】
【0194】
表2から明らかなように、本発明のインクジェット用インクの実施例は、発色性・色調に優れ、紙依存性が無く、耐水性、耐光性に優れていた。
【0195】
【発明の効果】
本発明によると、前記従来における諸問題を解決することができ、着色微粒子の分散安定性に優れ、紙依存性が無く、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色調(特にマゼンタの色再現)に優れ、かつ耐水性、耐光性にも優れ、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録インク等に好適な着色微粒子分散物、及びサーマル、圧電、電界又は音響インクジェット方式に好適であり、ノズル等を用いて印刷を行った際、該ノズル先端で目詰まりを起こすことがなく、紙依存性が無く、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色調(特にマゼンタの色再現性)に優れ、かつ耐水性、耐光性にも優れるインクジェット用インクを提供することができる。

Claims (8)

  1. ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のポリマーと、下記一般式(1)で表される油溶性染料とを含み、粒径が1〜500nmの着色微粒子を、該ポリマーと、該油溶性染料とを含有する有機溶媒相に水を投入すること、及び、水中に該有機溶媒相を投入すること、のいずれかにより、該有機溶媒相を乳化させることにより製造されたことを特徴とするインクジェットインク用着色微粒子分散物。
    (式(1)中、R1は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR11、−SR12、−CO213、−OCOR14、−NR1516、−CONR1718、−SO219、−SO2NR2021、−NR22CONR2324、−NR25CO226、−COR27、−NR28COR29又は−NR30SO231を表し、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30及びR31はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。Aは−NR45又はヒドロキシ基を表わし、R4及びR5はそれぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表し、B1は=C(R6)−又は=N−を表わし、B2は−C(R7)=又は−N=を表わす。R2、R3、R6及びR7はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR51、−SR52、−CO253、−OCOR54、−NR5556、−CONR5758、−SO259、−SO2NR6061、−NR62CONR6364、−NR65CO266、−COR67、−NR68COR69又は−NR70SO271を表し、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59、R60、R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67、R68、R69、R70及びR71はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表し、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6及びR6とR7は互いに結合して環を形成していてもよい。X及びYはそれぞれC(R8)=又は−N=を表わし、R8は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表わし、X及びYの一方は必ず−N=であり、またXとYが同時に−N=となることはない。但し、一般式(1)は、下記(i)から(v)の少なくとも1つを満たすものとする。
    (i)Aが−NR45を表し、R4及びR5がそれぞれ置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、前記置換基は複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。R141、R142、R143、R144、R145、R146、R147、R148、R149、R150、R151、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
    (ii)R2及びR7の少なくとも一方は置換基を有するアルキル基である。
    (iii)R8が置換基を2以上有するアリール基である。
    (iv)分子内に2個以上の−NR170SO2171で表される置換基を有し、R
    170及びR171はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。
    (v)分子内に1個以上のカルボキシル基を有する。)
  2. 着色微粒子の粒径が3〜300nmである請求項1に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
  3. 着色微粒子の粒径が3〜200nmである請求項1に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
  4. 前記油溶性染料が下記一般式(2−1)〜(2−5)のいずれかで表される請求項1に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
    (式(2−1)〜(2−5)中、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は前記一般式(1)中の各々とそれぞれ同義である。式(2−1)中、R201及びR202はそれぞれ置換基を有する炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、前記置換基は複素環基、シアノ、−OR141、−SR142、−CO2143、−OCOR144、―NR145146、−CONR147148、―SO2149、−SO2NR150151、−NR152CONR153154、−NR155CO2156、−COR157、−NR158COR159及び−NR160SO2161から選ばれる少なくとも1種である。R141、R142、R143、R144145、R146、R147、R148、R149、R150、R151、R152、R153、R154、R155、R156、R157、R158、R159、R160及びR161はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。式(2−2)中、R203は置換基を有する炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。式(2―3a)及び(2−3b)中、R204、R205、R206及びR207はそれぞれ、炭素原子数100以下の、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ、−OR211、−SR212、−CO2213、−OCOR214、―NR215216、−CONR217218、―SO2219、−SO2NR220221、−NR222CONR223224、−NR225CO2226、−COR227、−NR228COR229又は−NR230SO2231を表し、R211、R212、R213、R214、R215、R216、R217、R218、R219、R220、R221、R222、R223、R224、R225、R226、R227、R228、R229、R230及びR231はそれぞれ、水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。式(2−4)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のいずれかは−NR170SO2171で表される置換基を有し、分子内に合計2個以上の−NR170SO2171で表される置換基を有する。R170及びR171はそれぞれ水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表す。式(2−5)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のうち少なくとも1つは1個以上の水溶性基を有する。)
  5. 前記ポリマーが、0.01〜3.0mmol/gのイオン性基を含む請求項1から4までのいずれか1項に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
  6. 前記イオン性基がカルボキシル基及びスルホン酸基から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
  7. 波長510〜560nmの範囲内に最大吸収波長(λmax(nm))があり、該最大吸収波長(λmax(nm))における吸光度を1とした時、波長(λmax+75(nm))における吸光度が0.2以下であり、且つ波長(λmax−75(nm))における吸光度が0.4以下である請求項1からまでのいずれか1項に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物。
  8. 請求項1からまでのいずれか1項に記載のインクジェットインク用着色微粒子分散物を含有してなることを特徴とするインクジェット用インク。
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