JP4947257B2 - インクジェットヘッドの梱包構造 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドを、その内部にインクまたは保存液を貯留した状態で梱包する場合の梱包構造に関するものである。
インクジェットヘッドは、一般的には、工場からの出荷時には、画像記録装置等の本体に組み込まれた状態で出荷されるが、例えば、インクジェットヘッド自体の修理・交換等が必要となった場合には、インクジェットヘッドが装置から取り外された状態で輸送されることがある。インクジェットヘッドには、インク供給源から直接あるいはインク供給チューブを介してインクを取り入れるために、インク取入口が設けられているが、インクジェットヘッドの輸送時には、インク取入口と、インク供給源あるいはインク供給チューブとの接続が取り外される。従って、ノズルだけでなくインク取入口も、インクジェットヘッドの内部を外部に連通させる開口部となる。
装置から取り外されたインクジェットヘッドは、通常その内部に既に一旦インクが注入されているため、残留しているインクが、輸送(陸上輸送、水上輸送、航空貨物輸送等)時に環境の温度や気圧の変化による空気の膨張で、ノズルやインク取入口の開口部から外部に漏れ出て周辺の汚染を引き起こすことがあった。
そのため、ノズルやインク取入口をキャップ体等で覆うように封止することが考えられるが、外部への漏れは防止できても、キャップ体の内側に漏れ出たインクが溜まる。インクジェットヘッドがカラー用の場合には、ノズルを覆うキャップ体の内側にて複数のインクが混じり合うことになるので、気圧が戻った際に、混色したインクがインクジェットヘッドの内部に引き戻されて、ヘッドの内部が他の色で汚染されることになる。そのため、次に、インクジェットヘッドを装置に取り付けて、インクを吐出した際に、混色により正確なカラー記録を行うことができないという問題があった。
また、キャップ体の内側がインクで汚れている場合や、漏れ出すインクが多すぎてキャップ体からインクが溢れた場合には、ヘッド交換する際に作業者が手を汚したり、周辺の電装部品を汚したりする虞もあった。
ところで、インクジェットヘッドをユーザが使用開始する際のインクの導入をスムーズに行えるようにするために、工場から出荷するインクジェットヘッドに保存液(インクから染料等を除いた液)を充填しておくことが知られている。例えば、本出願人は特許文献1にて、この保存液が輸送時に漏出することを防ぐための構造を開示しており、この液漏れ防止の構造を、前述した輸送時のインクの漏れ防止に適用することが考えられる。特許文献1では、ノズル側に、ゴム製のキャップ体をノズルの開口と所定間隔を保って気密的に覆うように取り付けるとともに、インク取入口側には、大気と連通する長い大気連通路を内部に有する筒状の部材を取り付ける構造を採用している。そして、輸送時に気圧の変化があった場合には、インク取入口から大気連通路に保存液を漏出させてこの大気連通路の内部に保存液を保持するようにして、外部への液漏れを防いでいる。
特開平10−272784号(図1参照)
特許文献1の液漏れ防止構造を、装置から取り外したインクジェットヘッドの輸送に適用すると、保存液の場合と同様に、長い大気連通路の内部に優先的にインクが漏れ出るので、ノズル側からのインク漏れが抑制される。しかしながら、インクジェットヘッドのみの輸送は、インクジェットヘッドを装置と共に輸送する場合に比べて、梱包のサイズが極めて小さく軽量であるから、上下(天地)方向が必ずしも常に正しく保持されて輸送されるとは限らない。そのため、上下が逆になった場合等には、大気連通路の大気に連通している側の端部から、インクが外部に流れ出して汚染を引き起こす可能性がある。
本発明は、上記課題を解消するものであり、インクジェットヘッドを輸送する際に、インクが外部に漏れ出て汚染することを防止するとともに、インクの内部にも混色等の汚染が生じることを防ぐことのできるインクジェットヘッドの梱包構造の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるインクジェットヘッドの梱包構造は、被記録媒体にインクを吐出するノズルとインク供給源から供給されるインクのインク取入口とが連通するように形成されたインクジェットヘッドを、その内部にインクまたは保存液が貯留された状態で輸送する場合のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記ノズルが開口する面を被覆するキャップ体を備えた第1の梱包手段を、前記ノズルが開口する面に対して着脱可能に設け、前記インク取入口を被覆するインク吸収体を備えた第2の梱包手段を、前記インク取入口に対して着脱可能に設け、前記インク吸収体は、前記第2の梱包手段が前記インク取入口に装着されたときに、前記インク取入口に対向する凹状の窪み部を有していることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記第2の梱包手段が前記インク取入口に装着されたときに、前記窪み部の開口端面と前記インク取入口の開口端面とは密着していることを特徴とするものである。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記インク取入口は、吐出するインク色の数に応じた複数個が並設されており、前記インク吸収体はインク取入口毎に個別に配置されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明におけるインクジェットヘッドの梱包構造は、被記録媒体にインクを吐出するノズルとインク供給源から供給されるインクのインク取入口とが連通するように形成されたインクジェットヘッドを、その内部にインクまたは保存液が貯留された状態で輸送する場合のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記インク取入口と大気とを連通させるように、前記インク取入口にはジョイント部材が着脱可能に取り付けられ、前記ノズルが開口する面を被覆するキャップ体を備えた第1の梱包手段を、前記ノズルが開口する面に対して着脱可能に設け、前記ジョイント部材における前記インク取入口とは反対側の先端を被覆するインク吸収体を備えた第2の梱包手段を、前記ジョイント部材に対して着脱可能に設け、前記ジョイント部材は、前記インク取入口に装着されたときに、前記インク取入口の反対側に位置する筒状部を有しており、前記インク吸収体は、前記第2の梱包手段が前記ジョイント部材に装着されたときに、前記筒状部の少なくとも先端が挿入される凹状の窪み部を有していることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記インク吸収体の窪み部は、その内側面が、前記ジョイント部材の筒状部の外側面に近接あるいは接触して設けられるとともに、その底面が、前記筒状部の先端面から離隔して設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項4または5に記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記インク取入口は、吐出するインク色の数に応じた複数個が並設されており、前記ジョイント部材の筒状部及び前記インク吸収体の窪み部は、前記インク取入口毎に対応してそれぞれ複数設けられ、前記インク吸収体は、前記ジョイント部材の筒状部毎に個別に配置されていることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記インク吸収体は、第2の梱包手段の所定位置にあらかじめ保持されていることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項1から7のいずれかに記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記インクジェットヘッドは容器に収容され、この容器は前記インクジェットヘッドが載置される底面と開口を有する上面とを備える本体と、前記開口を覆うように前記本体に着脱可能に被せられる蓋体とを具備し、前記本体と蓋体のうち、いずれか一方が前記第1の梱包手段であり、他方が前記第2の梱包手段であって、前記キャップ体は、ゴム状弾性材料を素材とし、前記本体の底面及び前記蓋体の天井面のうちのいずれか一方に配置され、前記インク吸収体は、前記本体の底面及び前記蓋体の天井面のうちのいずれか他方に配置されていることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットヘッドの梱包構造において、前記第1の梱包手段と前記第2の梱包手段とは、前記インクジェットヘッドを部分的に覆う梱包手段であって、前記第1の梱包手段は、前記インクジェットヘッドにおける前記ノズルが配置された部位に対して着脱可能に取り付けられ、前記第2の梱包手段は、前記インクジェットヘッドにおける前記インク取入口が配置された部位に対して着脱可能に取り付けられることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、インクジェットヘッドのノズル側の開口がキャップ体で被覆されているから、インクジェットヘッドの輸送中に気圧変化によって内部の空気が膨張した際には、キャップ体よりも通気性に優れたインク吸収体で被覆されているインク取入口側から優先的にインクが外に漏れ出す。そして、インク取入口から出たインクは、インク取入口の開口端面を覆っているインク吸収体に直ちに吸収されるので、インクが周辺に広がって汚染を招くことはない。
また、一旦、インク吸収体に吸収されたインクは、吸収された状態が保持されて、容易には漏れ出ないので、輸送時にインクジェットヘッドの上下(天地)方向が逆転しても、インク吸収体からインクが流れ出る虞がない。
請求項1に記載の発明によれば、前記インク取入口に対向して窪み部が凹設されて、インク取入口の端面とインク吸収体との間に所定の空間が確保されているから、一旦インク吸収体にインクが吸収された後に、気圧変化でインクジェットヘッドの内部が負圧になっても、インク吸収体のインクよりも先に前記空間の大気が引き込まれる。従って、インクがヘッドの内部に戻ってヘッドの内部の汚染を招来することを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、前記インク吸収体がインク色毎に対応して個別に設けられているから、インク吸収体の内部で複数のインクが混色することを未然に防ぐことができ、万が一、一旦インク吸収体に吸収されたインクがインクジェットヘッドの内部に戻っても、インクジェットヘッドの内部が混色インクで汚染されることを防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、インクジェットヘッドのノズル側の開口がキャップ体で被覆されているから、インクジェットヘッドの輸送中に気圧変化によって内部の空気が膨張した際には、大気に連通しているインク取入口側から優先的にインクが外に漏れ出す。そして、インク取入口から出たインクは、ジョイント部材における前記インク取入口とは反対側の先端を被覆するインク吸収体に直ちに吸収されるので、インクが周辺に広がって汚染を招くことはない。
また、一旦、インク吸収体に吸収されたインクは、吸収された状態が保持されて、容易には漏れ出ないので、輸送時にインクジェットヘッドの上下(天地)方向が逆転しても、インク吸収体からインクが流れ出る虞がない。
請求項4に記載の発明によれば、筒状部の先端がインク吸収体の窪み部に挿入されている、換言すれば、筒状部の先端面がインク吸収体の窪み部の底面に対向しているだけでなく、筒状部の外周面もインク吸収体の窪み部の内周面に対向しているから、インク取入口から漏れ出たインクに対するインク吸収体の捕捉性が向上される。
請求項5に記載の発明によれば、インク吸収体の窪み部の底面は、ジョイント部材の筒状部の先端面から離隔して設けられ、前記底面と先端面との間に所定の空間が確保されているから、一旦インク吸収体にインクが吸収された後に、気圧変化でインクジェットヘッドの内部が負圧になっても、インク吸収体のインクよりも先に前記空間の大気が引き込まれる。従って、インクがヘッドの内部に戻ってヘッドの内部の汚染を招来することを防止できる。
請求項6に記載の発明によれば、前記インク吸収体がインク色毎に対応して個別に設けられているから、インク吸収体の内部で複数のインクが混色することを未然に防ぐことができ、万が一、一旦インク吸収体に吸収されたインクがインクジェットヘッドの内部に戻っても、インクジェットヘッドの内部が混色インクで汚染されることを防止できる。
請求項7に記載の発明によれば、インクジェットヘッドに第2の梱包手段を取り付けるだけで、インクジェットヘッドに対する正しい位置にインク吸収体が配置される。
請求項9に記載の発明によれば、インクジェットヘッド全体を容器に収容するのではなく、インクジェットヘッドを部分的に覆う梱包手段を用いているから、必要な箇所のみに、即ちノズルの開口とインク取入口とに対応した部位にのみ梱包手段を取り付ければよく、梱包構造を簡略化及び小型化できるという効果を奏する。
以下に、本発明の第1実施形態について、図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示すように、実施形態のインクジェットヘッド(以降、記録ヘッドユニットと記載する)4は、インクジェットプリンタの本体フレーム(図示せず)の内部に設けられた記録部1に搭載され、被記録媒体である用紙にインクを吐出させて記録するように構成されている。インクジェットプリンタは、例えば、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)のプリンタ機能として適用されるものである。
前記記録部1は、Y方向(用紙搬送方向と直交する方向、主走査方向)に延びる横長の板状のガイドレール2、3に摺動可能に跨って往復移動するキャリッジを構成する記録ヘッドユニット4と、記録ヘッドユニット4を往復移動させるためにX軸方向(用紙搬送方向、副走査方向)の下流側(図1の矢印A方向)に配置されたガイドレール3の上面にそれと平行状に配置されたタイミングベルト8と、そのタイミングベルト8を駆動するCR(キャリッジ)モータ6等を備えている。
記録ヘッドユニット4は、図2及び図3に示すように、略箱状の本体部20aとこの本体部20aから用紙搬送方向下流側(図1の矢印A方向)に突出する連結支持片20bとを備えるヘッドホルダ20と、そのヘッドホルダ20の底板20cの下面側に固定されたインクジェット式の記録ヘッド21と、前記底板20cの上側に固定されたダンパー装置10及び排気弁手段11とを備えている。
ダンパー装置10には、用紙搬送下流側(図1の矢印A方向)に略水平に延び且つ前記連結支持片20bに重ねられて支持される連結片13が設けられており、インク供給管(インクチューブ)14の先端部が接続できるようになっている。このインクジェットプリンタには、フルカラー記録のためのインク供給源として、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、ブラックインク(Bk)の個別のインクタンク(図示せず)が、本体フレーム内に静置されており、インク供給管14の基端部が各インクタンクに接続され、先端部がジョイント部材45を介して、ダンパー装置10の供給管接続口(請求項のインク取入口に相当)47に接続される。この実施形態では、インク色が4色であるため、インク供給管14は4本であるが、インク色の種類及びインク供給管の数等は、これに限定するものではない。
記録ヘッド21にはその下面側に開口を有するようにノズル22が設けられており、記録ヘッドユニット4には、供給管接続口47からノズル22に連通するインク流通路が形成されている。そして、この記録ヘッドユニット4のインク流通路の中途に前記ダンパー装置10が設けられており、空気によるダンピング効果を利用して、インク供給管14の慣性力等でインクに加わる圧力変動を吸収するように構成している。ダンパー装置10と排気弁手段11の上面、及びダンパー装置10の連結片13の上面は、それぞれ蓋カバー体12、13aで覆われるようになっている(図1参照)。
前記記録ヘッド21の下面に多数設けられたノズル22は、図4(記録ヘッド21を下面からみた図)において左側からブラックインク(Bk)用の2列のノズル列22a、22aと、シアンインク(C)用の1列のノズル列22bと、イエローインク(Y)用の1列のノズル列22cと、マゼンタインク(M)用の1列のノズル列22dとが配置(合計5列)されている。各ノズル列は、キャリッジの移動方向(Y方向、主走査方向)と直交する方向に長く形成され、被記録媒体である用紙の上面に対向している。
前記記録ヘッド21は、特開2002−67312号公報、特開2001−219560号公報などで公知のものと同様に、上面の一側に各インク色毎のインク供給口81を有し、そのインク供給口81から延びる各インク供給チャンネル(マニホールド)を介してそれぞれ多数の圧力室にインクが分配され、各圧力室に対応する圧電素子などのアクチュエータ23の駆動によりノズル22からインクを吐出させるものである。図3に示すように、アクチュエータ23の上面には、そのアクチュエータ23に電圧を印加するフレキシブルフラットケーブル24が固定されている。記録ヘッド21はヘッドホルダ20の底板20cの下面側に取り付けられるが、記録ヘッド21と底板20cとの間には、取り付け時の記録ヘッド21の撓みを防ぐために、補強フレーム83を介在させている。そして、ダンパー装置10のヘッド接続口41(後述する)は底板20cの開口に挿入され、インク供給口81とダンパー装置10のヘッド接続口41とは、補強フレーム83に設けた開口を介し、ゴムパッキン等のシール材82を挟んで連通している。また、記録ヘッド21のノズル面(下面)側には、ノズル面の段差解消用にコの字型のフロントフレーム84も取り付けられる。
このように構成された記録ヘッドユニット4を修理・交換する場合には、記録ヘッドユニット4が、記録部1からインク供給管14との接続を外して取り出され、図5(a)に示すように、ノズル22の開口面に、ノズル22の開口と接触しないように間隔を開けてキャップ体92が気密的に被せられ、且つ供給管接続口47にはインク吸収体97が被覆された状態で、輸送専用の容器90に収納されて修理を行う拠点に輸送される。
容器90は、図6に示すように、上面が開放した箱状の本体90a(請求項の第1の梱包手段に相当)とこれに被せられる蓋体90b(請求項の第2の梱包手段に相当)とから構成されており、本体90aの底面には、前記キャップ体92が接着剤等によりあらかじめ固着されている。キャップ体92は、ゴム状弾性材料からなり、図5(a)〜図5(c)に示すように、平面視略長方形状の基部92aから、ノズル列(ここでは5列)の全部を一括してその周囲を囲む周壁部92bが一体的に立設され、周壁部92bの内側には、5列のノズル列を、ブラック用の2列とその他の色用の3列とに分けて仕切る仕切片部92cも一体的に設けられている。この仕切片部92cは省略してもよい。また、キャップ体92は、本体90aに固定せず、ノズル22の開口面に対して、着脱可能に取り付ける構成にしてもよい。
一方、容器90の蓋体90bの内側における、供給管接続口47に対応する部位には、図5(a)及び図6に示すように、インク吸収体97が配置されている。インク吸収体97は、少なくとも前記4つの供給管接続口47の開口を被覆するように形成されているが、その素材に、例えば、多孔性発泡樹脂、フエルト材、スポンジ材等のインク吸収性を有する素材を選択しているから、インク吸収体97自体の通気性によって、供給管接続口47は大気に連通していることになる。この実施形態では、前記インク吸収体97の外周を囲むように、蓋体90bから縦断面L字形状のリブ90cが垂下し、その内側にインク吸収体97が嵌め込まれて保持されている。この蓋体90bは、インク吸収体97の外周面を密閉状に囲んでいるわけではないので、大気との連通路は容易に形成される構成であるが、インク吸収体97の装着部に蓋体90Bを貫通する大気連通孔を設けてもよい。
インク吸収体97には、図7(a)に示すように、各供給管接続口47に対応する位置に、深さ寸法ΔLの窪み部98がそれぞれ設けられ、窪み部98の開口端面(インク吸収体97の下面)と、供給管接続口47の開口端面(連結片13の上面)とは密着している。
また、容器90の本体90aには、記録ヘッドユニット4の所定位置への載置を促すために、リブや凹凸などの案内部(図示せず)が設けられており、記録ヘッドユニット4を、案内部(図示せず)に従って本体90aの内側にセットするだけで、ノズル22の開口面の正しい位置にキャップ体92が被嵌される。そして、本体90aに蓋体90bを嵌め込むだけで、蓋体90bに保持されているインク吸収体97の4つの窪み部98が4つの供給管接続口47にそれぞれ正しく位置合わせされて、インク吸収体97が連結片13の上面に密着する。続けて、本体90aに蓋体90bを、図示しない締結具あるいは係止具で固定する(着脱可能)ことで、キャップ体92が適度に弾性変形しノズル22の開口面を気密的に封止する。これと同時に、キャップ体92の弾性力の反力で、蓋体90bに取り付けられているインク吸収体97は供給管接続口47側に付勢され、インク吸収体97の下面と連結片13の上面との密着性が向上される。詳細には、インク吸収体97は、供給管接続口47を密封するように連結片13の上面と密着するが、インク吸収体97自体が有する多数の微細孔または細かい空隙を介して、供給管接続口47は大気に連通することになる。
これにより、記録ヘッドユニット4が輸送される際に、気圧の変化で内部の空気が膨張して正圧になった場合には、キャップ体92で封止されているノズル22の開口よりも、インク吸収体97を介して大気に連通している供給管接続口47を通って優先的にインクが漏れ出す。漏れ出したインクは、供給管接続口47を被覆しているインク吸収体97に、直ちに吸収される。
そして、気圧の変化で内部が負圧になった場合には、外部から記録ヘッドユニット4の内部にインクあるいは空気を引き込もうとする力が作用する。しかしながら、供給管接続口47の開口端面が、窪み部98の底面98bと接触せずにΔLだけ離隔しているから、インク吸収体98に吸収されているインクよりも先に、窪み部98内の大気をヘッドの内部に引き込むことになる。さらに、インク吸収体97に吸収されたインク量にもよるが、負圧が生じたとき、一旦外部と窪み部98との間に空気の連通路が形成されると、もっぱらこの空気連通路を介して大気が内部に引き込まれることになるので、先に吸収されていたインクを再び記録ヘッドユニット4に引き込むことはない。従って、記録ヘッドユニット4から一旦漏れ出したインクが、インク吸収体98の中で混色していても、この混色したインクが再び記録ヘッドユニット4に戻って汚染を招く心配がない。
なお、インク吸収体97の内部でのインクの混色をさらに確実に防止するために、図7(b)に示すように、インク吸収体97を、供給管接続口47に個別に対応して配置するように変形してもよい。ここでは、蓋体90bから垂下するリブ90cでインク吸収体97を仕切っている。この場合には、インク吸収体97の内部にて、異なる色のインク同士が混じり合うことが未然に防止できるので、万が一、一旦漏れ出したインクが、記録ヘッドユニット4に戻っても、漏れたインクと同じ色のインクのみが戻るから、ヘッドの内部に混色による汚染が発生することはない。従って、前述したように窪み部98を設けて、供給管接続口47の近傍に大気が存在する空間を確保しなくてもよく、図7(b)に示すよう、供給管接続口47の開口を直接インク吸収体97で覆って、インクに対する捕捉性を高めてもよい。もちろん、漏れ出たインクを再び記録ヘッドユニット4内に引き戻さないという観点からは、図7(a)と図7(b)の構造を組み合わせて、インク吸収体97を供給管接続口47毎に個別に設けるとともに、供給管接続口47に対応してそれぞれ窪み部98を設けてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について、図8〜図11を用いて説明する。第2の実施形態は、供給管接続口47を直接インク吸収体97で被覆するのではなく、供給管接続口47に輸送用のジョイント部材(請求項のジョイント部材に相当)91を取り付けて、インク吸収体97で被覆している。
輸送用のジョイント部材91は、図9及び図11に示すように、略直方体形状の合成樹脂製で、連結片13の上面側に重ねられる。この輸送用のジョイント部材91には、前記4つの供給管接続口47に個別に連通する4つの内部通路93が厚み方向に貫通形成されており、内部通路93はそれぞれ、供給管接続口47とは反対側となる側が長く突出した筒状部94に形成されている。4つの筒状部94は一列に配置され、この並び方向に平行なジョイント部材91の2つの側面からは、下方に係合片部95がそれぞれ垂下し、この各係合片部95の下端部には、互いに対向するように内側に向かって爪部95aが突設されている。ジョイント部材91は、ゴム状弾性材料からなるシール体96を挟んで連結片13の上面に重ねられる。そして、2つの係合片部95の間隔を弾性により広げ爪部95aを連結片13(連結支持片20b)の下面に係止することによって、輸送用のジョイント部材91は連結片13(連結支持片20b)に固定される。また逆に、係合片部95を変形させて、爪部95aの係止を外すことで、容易にジョイント部材91と連結片13(連結支持片20b)とを分離することができる。
容器90の蓋体90bにおける、前記ジョイント部材91の筒状部94の先端が対向する部位には、図8に示すように、インク吸収体97が配置されている。インク吸収体97には、図8及び図11(a)に示すように、輸送用のジョイント部材91の4つの筒状部94に対応する位置に、それぞれ窪み部98が設けられ、筒状部94の少なくとも先端が、窪み部98に挿入されている。窪み部98は、図11(a)に示すように、その内側面98aが筒状部94の外周面94aに近接あるいは接触して設けられるとともに、その底面98bが筒状部94の先端面94bからΔLだけ離隔して設けられている。これにより、第1実施形態と同様に、供給管接続口47及びジョイント部材91の内部通路93を介して、優先的にインクが外部に漏出し、インクは直ちにインク吸収体97に捕捉される。特に、内部通路93が設けられている筒状部94の先端が、インク吸収体97の窪み部98に挿入され、筒状部94の外周面94aもインク吸収体に対向しているので、容器90全体が、その上下(天地)を正しく保って輸送されずに、例えば横向きや下向きになっても、内部通路93から漏れ出したインクをインク吸収体97が確実に捕捉することができる。
また、この第2実施形態でも、その変形例として、図11(b)に示すように、インク吸収体97が、4つの筒状部94に対応させて個別に配置されるように蓋体90bから垂下するリブ90cで仕切り、且つ、窪み部98の底面98bを筒状部94の先端面94bに密着するように構成してもよい。この場合にも、本体90aにインクジェットヘッドを載置して蓋体90bを取り付けることで、キャップ体92がノズルの開口面に弾性変形して密着するから、このキャップ体92の弾性力の反力で、蓋体90bに取り付けられているインク吸収体97が、ジョイント部材91の筒状部94の先端に付勢されて密着する。詳細には、インク吸収体97は、筒状部94の先端を密封するように密着するが、インク吸収体97自体が有する多数の微細孔または細かい空隙を介して、供給管接続口47は大気に連通することになる。これにより、輸送時に、供給管接続口47から優先的に漏れ出たインクの、インク吸収体97での混色を仕切りによって未然に防ぐとともに、ジョイント部材91から漏れ出るインクに対する捕捉性が向上される。
もちろん、図11(a)と図11(b)の構造を組み合わせて、インク吸収体97を筒状部94毎に個別に設けるとともに、筒状部94に対応してそれぞれ窪み部98を設けてもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について、図12を用いて説明する。第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態の応用であるため、同様の構成には同一符号を付して詳細な説明を省略する。第3の実施形態は、記録ヘッドユニット4全体を1つの容器内に収容して梱包するのではなく、記録ヘッドユニット4を部分的に覆う複数の梱包手段を用いる点を特徴としている。梱包手段としては、記録ヘッドユニット4におけるノズル22が配置された部位に着脱可能に取り付けられる第1の梱包部材(請求項の第1の梱包手段に相当)191と、記録ヘッドユニット4における供給管接続口47が配置された部位に対して着脱可能に取り付けられる第2の梱包部材(請求項の第2の梱包手段に相当)192とが備えられている。第1の梱包部材191は、略蓋状に形成され、その内側には、第1及び第2実施形態と同様のキャップ体92が、ノズル22の開口する面を被覆可能に配置されている。略蓋状の部分からは係合片部197が突設され、この係合片部197は、記録ヘッドユニット4の側面に設けられた係合受け部196に対して、弾性変形により着脱自在に係合できるようになっている。
第2の梱包部材192も略蓋状に形成され、その内側に、供給間接続口47を被覆可能なインク吸収体97が備えられているが、インク色の数に応じて設けられた(ここでは4つ)供給間接続口47毎に、第2の梱包部材192側に向かって長く延びる筒状部194が設けられているため、インク吸収体97には、第2の実施形態と同様に、筒状部194の少なくとも先端が挿入される窪み部98が設けられている。第2の梱包部材192の略蓋状の部分からは、インク吸収体97を保持するためのリブ90cと係合片部195とが突設されており、この係合片部195は第2の実施形態の係合片部95と同様の構造を有し、供給間接続口47が設けられた連結片13の下面に弾性によって着脱自在に係合するようになっている。
このように第3の実施形態では、記録ヘッドユニット4の必要な箇所のみを梱包部材で覆うようにしているから、梱包構造を簡略できる。キャップ体92及びインク吸収体97の作用、効果については、第1及び第2実施形態と同様である。
なお、先に説明した実施形態と同様に、筒状部194の先端と窪み部98の底部とが接触しても接触していなくても良い。また、リブ90cで仕切ることで、筒状部194毎に個別にインク吸収体97を設けても良い。このうち、漏れ出たインクを再び吸い込まないという観点からは、筒状部194の先端と窪み部98の底部との間に空隙があることが好ましく、仮にインクの吸い込みが再度生じたとしても混色を防ぐという観点からは、筒状部194毎に対応するリブ90c(インク吸収体97の仕切部材)を設けて隣接する筒状部194と隔絶した構成にすると良い。
また、第1〜第3の実施形態では、第1の梱包手段と第2の梱包手段とをそれぞれ別部材に設けているが、1つの容器(部材)の別の部位に配置するように構成してもよい。
次に前述したダンパー装置10の構成の一例について説明する。以下に示すダンパー装置10は内部にあらかじめ所定量の空気を貯留し、空気のダンピング効果を利用して、インクの圧力変動を吸収するように構成したものであるが、この構成に限定するものではない。
ダンパー装置10における本体ケース25は、下ケース27の上面を、上ケース26で覆うように固定され、上ケース26の一端が外方へ延長されて、インク供給管14との接続のための前記連結片13となっている。そして、ダンパー装置10は、インク色毎に独立した複数のインク溜め室30を、主仕切り壁35、及びこれと交差する副仕切り壁36,37によって区画して備えている。実施形態では、主仕切り壁35の下にブラックインク(Bk)用のインク溜め室30(30a)の一部であるダンパー作用室31aが配置され、主仕切り壁35の上にブラックインク用のインク溜め室30の他の一部であるバッファ室39、シアンインク用のインク溜め室30b、イエローインク用のインク溜め室30c、及びマゼンタインク用のインク溜め室30dが配置され、全体として上下に2層状に構成されている。
下ケース27の下面には、開口部が設けられ、開口部及び下ケース27の上面からそれぞれ平行に間隔を置いた位置に前記主仕切り壁35が形成されている。そして、その下面の開口部の外周を画定する外周壁33の下端面が、ダンパー用の可撓性膜(合成樹脂製で空気及び液体非透過性のフィルム)32で封止され、その可撓性膜32と主仕切り壁35との間に、ブラックインク用のインク溜め室30aの一部であるダンパー作用室31aが扁平に形成され、可撓性膜32で封止されている面がダンパー作用面となっている。また、ダンパー作用室31aの室内に突設されたリブ54で、インクをインク流入口53aからインク流出口42へ案内している。
そして、ダンパー装置10は、図16に示すように、可撓性膜32とヘッドホルダ20の底板20cとの間に、可撓性膜32の変形のための間隙が確保されて固着されている。記録ヘッド21のインク供給口81に接続される各ヘッド接続口41a〜41dは、4つのインク供給口81に対向するように、下ケース27の下面にて下向きに開口している(図14及び図16参照)。
主仕切り壁35の上面には、図13に示すように、2個の副仕切り壁36と下ケース27の側壁とによりシアン、イエロー及びマゼンタの各インク用の3個のインク溜め室30b〜30dが形成され、各インク色毎のヘッド接続口41b〜41dに連通している(図16参照)。
一方、図13に示すように、副仕切り壁37と下ケース27の側壁との間に、ブラックインク用のインク溜め室30aの一部であるバッファ室39が平面視略三角形状に形成され、インク溜め室30aは、主仕切り壁35を境に上下に配置されたダンパー作用室31aとバッファ室39とにより構成されている。そして、バッファ室39では、ヘッド接続口41aとインク流出口42とを連通させ、また、このインク流出口42により、主仕切り壁35の上下に設けられたバッファ室39とダンパー作用室31aとを連通させている。このバッファ室39はその内部に一旦インクを溜めるとともに、インクから分離浮上した気泡を、上ケース26からなる天井面61a側に徐々に蓄積するように設けられ、天井面61aには、上ケース26を貫通する排気口56aが設けられている(図17参照)。
上ケース26には、下ケース27側へ3個のリブ38が一体的に突出し、3つの独立した領域が上下を開放させて囲み形成されており、これらの領域は、それぞれ下ケース27に形成された3つのインク溜め室30b〜30dの内側に収容される(図17参照)。このリブ38で囲まれた領域は、シアンインク、イエローインク、及びマゼンタインク用の各インク溜め室30b〜30dにおいて、インクジェットプリンタの使用開始前からあらかじめ一定量の気泡を貯留しておくダンパー作用室31b〜31dとなる。この各ダンパー作用室31b〜31dに貯留されている気泡は、リブ38の垂下によって周囲から分離されているため、後述する排気口56b〜56dから排気されることなく、そのまま一定量(リブ38の垂下長さで規定される量)が確実に貯留され続ける。また、これら3つの領域の上方開放面を共通に封止するため、1枚のダンパー用の可撓性膜(合成樹脂製で空気及び液体非透過性のフィルム)43が、これらの外周を画定する外周壁の上端面に、接着もしくは超音波溶着等により接合されている。
また、インク溜め室30b〜30dにおいては、前記ダンパー作用室31b〜31dの下流側(ヘッド接続口41b〜41dに近い側)の領域がそれぞれ、インクから分離浮上した気泡を徐々に蓄積するように設けられた気泡トラップ室60b〜60dとなっておりう、上ケース26からなるそれぞれの天井面61b〜61dには、排気口56b〜56dが貫通形成されている(図14参照)。
上ケース26の連結片13に穿設された各供給管接続口47には、各インク色毎の流路を有するジョイント部材45を介して、インク供給管14がそれぞれ接続される。上ケース26には、その下面に下向きに開放して設けられた第1凹通路48a〜48dと、第1凹通路48a〜48dの他方端にて上下面に貫通形成された第1連通孔49a〜49dと、第1連通孔49a〜49dを一方端に有し且つ上面に上向きに開放して形成された第2凹通路50a〜50dと、第2凹通路50a〜50dの他方端にて上ケース26の上下面に貫通形成された第2連通孔51a〜51dとが設けられている。
ブラックインク用では、主仕切り壁35の下面側に開口する第3連通孔52が下ケース27に貫通形成されて第2連通孔51aと連通し、3連通孔53の開口がダンパー作用室31aへのインク流入口53aとなる。シアン、マゼンタ、イエローの各インク用では、第2連通孔51b〜51dがリブ38に一体的に設けられ、第2連通孔51b〜51dの下側の開口が、それぞれインク溜め室30b〜30dへのインク流入口53b〜53dになっている(図14参照)。
また、上ケース26には、バッファ室39及び気泡トラップ室60b〜60dに連通する排気口56a〜56dの上端が、上ケース26の上面に凹み形成された排気通路57a〜57dにそれぞれ接続されて、排気弁手段11に繋がっている。
なお、連結片13の下面に形成された第1凹通路48a〜48dは、その外周を画定する外周壁の下端に接合された1枚のフィルム材44により共通に覆われ、それぞれ流路として形成される。また、第2凹通路50a〜50d及び排気通路57a〜57dは、ダンパー用の可撓性膜43を延長した部分で共通に覆われ、それぞれ流路として形成される。
排気弁手段11は、図13(b)及び図14(a)に示すように、下ケース27の一側に一体的に設けられた収納部70に、インク色毎の4つの通路孔71が上下方向に長く且つ上下に開口して形成されている。上ケース26の側縁は、収納部70の上端を覆う位置まで延長され、排気通路57a〜57dの他端の各開口部58が各通路孔71の上端とそれぞれ個別に連通されている。各通路孔71の内部には、図示しない弁体が収納されており、この弁体が通路孔71の下端開口部を開放及び閉塞するように駆動される。キャリッジが、インクジェットプリンタにおける図示しないメンテナンスユニットの位置に移動したときには、弁体が駆動されて前記通路孔71の下端開口部が開放され、下端開口部が吸引ポンプにより吸引される。これにより、各インク溜め室30a〜30dの気泡を排気口56a〜56d及び排気通路57を通じて排気することが可能となる。
上記構成によると、ブラックインクの場合には、インク流入口53aからダンパー作用室31aに流入したインクは、これと対峙する可撓性膜32(ダンパー作用面)に直接当たり、インクの動圧を広い面積で確実に吸収(ダンピング)する。そして、ブラックインクは気泡とともに、ダンパー作用室31aの天井部から垂下したリブ54により、その流れがインク流出口42に誘導されて、インク流出口42から速やかに排出される。
インク流出口42から流出したブラックインクは気泡とともに、主仕切り壁35の上側に形成されたバッファ室39に流入する。バッファ室39では、記録ヘッド21に供給するインクを一旦溜めるとともに、インクから分離浮上した気泡をその天井面61a側に徐々に蓄積する。そして、バッファ室39の底部に設けられたヘッド接続口41aから、記録ヘッド21のブラックインク用のインク供給口81へブラックインクが供給される。
一方、シアンインク、イエローインク、マゼンタインクは、インク流入口53b〜53dからインク溜め室30b〜30dに流入する。インク溜め室30b〜30dでは、その内部における上流側に、あらかじめ一定量の気泡を貯留し且つその天井部が可撓性膜43で覆われているダンパー作用室31b〜31dが配置されているため、流入したインクの動圧を可撓性膜43と気泡とが協働して吸収(ダンピング)する。そして、このインク溜め室30b〜30dに溜まったインクから分離浮上した気泡が、気泡トラップ室60b〜60dに徐々に蓄積される。
そして、排気弁手段11が吸引ポンプに接続されると、前記バッファ室39及び気泡トラップ室60b〜60dに蓄積された気泡は、それぞれの排気口56a〜56dから、排気通路57a〜57d及び排気弁手段11を通って外部に排気される。
なお、記録ヘッドユニット4では、上述したダンパー装置10のようにあらかじめ所定量の空気を貯留していなくても、記録ヘッドユニット4と、インク供給源あるいはインク供給管14との接続を外すと、記録ヘッドユニット4の内部のインク流通路には空気が入り込むので、この空気が気圧の変化に伴って膨張しインクを漏出する現象が発生する。従って、本発明の記録ヘッドユニット4としては、上述のようなあらかじめダンパー装置10を備えない形態であってもよい。
また、上記実施形態では、記録ヘッドユニット4を修理・交換するためにインクが貯留された状態で輸送する形態として説明したが、本発明は、保存液が充填されて出荷される記録ヘッドユニットの液漏れ防止に適用してもよい。
本発明の実施形態のインクジェットヘッド(記録ヘッドユニット)が搭載された記録部の斜視図である。 記録ヘッドユニットの斜視図である。 記録ヘッドユニットの分解斜視図である。 記録ヘッドユニットの下面図である。 (a)は第1実施形態の梱包構造を示す縦断面図、(b)はキャップ体の平面図、(c)は(b)のVc−Vc線矢視断面図である。 第1実施形態の梱包構造の分解縦断面図である。 (a)は第1実施形態のインク吸収体を示す縦断面図、(b)は第1実施形態の変形例のインク吸収体を示す縦断面図である。 第2実施形態の梱包構造の分解縦断面図である。 (a)は記録ヘッドユニットへの輸送用のジョイント部材の取り付けを示す分解斜視図、(b)は記録ヘッドユニットに輸送用のジョイント部材が取り付けられた状態の斜視図である。 (a)は輸送用ジョイント部材の側面図、(b)は(a)のVIIIa−VIIIa線矢視段図、(c)は(a)のVIIIb−VIIIb線矢視断面図である。 (a)は第2実施形態のインク吸収体を示す縦断面図、(b)は第2実施形態の変形例のインク吸収体を示す縦断面図である。 第3の実施形態の梱包構造の分解縦断面図である。 (a)は上ケースの上方斜視図、(b)は下ケースの上方斜視図である。 (a)は下ケースの下方斜視図、(b)は上ケースの下方斜視図である。 ダンパー装置の可撓性膜43を除いた状態記録ヘッドユニットの平面図である。 図15のXVI−XVI線矢視断面図である。 図15のXVII−XVII線矢視断面図である。
符号の説明
1 記録部
4 記録ヘッドユニット
10 ダンパー装置
11 排気弁手段
13 連結片
14 インク供給管
20 ヘッドホルダ
21 記録ヘッド
22 ノズル
23 アクチュエータ
24 フレキシブルフラットケーブル
47a〜47d 供給管接続口
90 容器
91 輸送用のジョイント部材
92 キャップ体
93 内部通路
94、194 筒状部
96 シール体
97 インク吸収体
98 窪み部
191 第1の梱包部材
192 第2の梱包部材

Claims (9)

  1. 被記録媒体にインクを吐出するノズルとインク供給源から供給されるインクのインク取入口とが連通するように形成されたインクジェットヘッドを、その内部にインクまたは保存液が貯留された状態で輸送する場合のインクジェットヘッドの梱包構造において、
    前記ノズルが開口する面を被覆するキャップ体を備えた第1の梱包手段を、前記ノズルが開口する面に対して着脱可能に設け、前記インク取入口を被覆するインク吸収体を備えた第2の梱包手段を、前記インク取入口に対して着脱可能に設け
    前記インク吸収体は、前記第2の梱包手段が前記インク取入口に装着されたときに、前記インク取入口に対向する凹状の窪み部を有していることを特徴とするインクジェットヘッドの梱包構造。
  2. 前記第2の梱包手段が前記インク取入口に装着されたときに、前記窪み部の開口端面と前記インク取入口の開口端面とは密着していることを特徴とする請求項1 に記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
  3. 前記インク取入口は、吐出するインク色の数に応じた複数個が並設されており、前記インク吸収体はインク取入口毎に個別に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
  4. 被記録媒体にインクを吐出するノズルとインク供給源から供給されるインクのインク取入口とが連通するように形成されたインクジェットヘッドを、その内部にインクまたは保存液が貯留された状態で輸送する場合のインクジェットヘッドの梱包構造において、
    前記インク取入口と大気とを連通させるように、前記インク取入口にはジョイント部材が着脱可能に取り付けられ、
    前記ノズルが開口する面を被覆するキャップ体を備えた第1の梱包手段を、前記ノズルが開口する面に対して着脱可能に設け、前記ジョイント部材における前記インク取入口とは反対側の先端を被覆するインク吸収体を備えた第2の梱包手段を、前記ジョイント部材に対して着脱可能に設け、
    前記ジョイント部材は、前記インク取入口に装着されたときに、前記インク取入口の反対側に位置する筒状部を有しており、
    前記インク吸収体は、前記第2の梱包手段が前記ジョイント部材に装着されたときに、前記筒状部の少なくとも先端が挿入される凹状の窪み部を有していることを特徴とするインクジェットヘッドの梱包構造。
  5. 前記インク吸収体の窪み部は、その内側面が、前記ジョイント部材の筒状部の外側面に近接あるいは接触して設けられるとともに、その底面が、前記筒状部の先端面から離隔して設けられていることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
  6. 前記インク取入口は、吐出するインク色の数に応じた複数個が並設されており、前記ジョイント部材の筒状部及び前記インク吸収体の窪み部は、前記インク取入口毎に対応してそれぞれ複数設けられ、前記インク吸収体は、前記ジョイント部材の筒状部毎に個別に配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
  7. 前記インク吸収体は、第2の梱包手段の所定位置にあらかじめ保持されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
  8. 前記インクジェットヘッドは容器に収容され、この容器は前記インクジェットヘッドが載置される底面と開口を有する上面とを備える本体と、前記開口を覆うように前記本体に着脱可能に被せられる蓋体とを具備し、
    前記本体と蓋体のうち、いずれか一方が前記第1の梱包手段であり、他方が前記第2の梱包手段であって、
    前記キャップ体は、ゴム状弾性材料を素材とし、前記本体の底面及び前記蓋体の天井面のうちのいずれか一方に配置され、
    前記インク吸収体は、前記本体の底面及び前記蓋体の天井面のうちのいずれか他方に配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
  9. 前記第1の梱包手段と前記第2の梱包手段とはいずれも、前記インクジェットヘッドを部分的に覆う梱包手段であって、
    前記第1の梱包手段は、前記インクジェットヘッドにおける前記ノズルが配置された部位に対して着脱可能に取り付けられ、前記第2の梱包手段は、前記インクジェットヘッドにおける前記インク取入口が配置された部位に対して着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットヘッドの梱包構造。
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