JP4943643B2 - 経皮吸収製剤 - Google Patents

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Description

本発明は経皮吸収製剤に関し、さらに詳しくは、薬物を結晶状態で保持した薬物ビヒクルを含有する経皮吸収製剤およびこの薬物ビヒクルを用いた貼付剤に関する。
従来、経皮吸収製剤として多種多様の有効成分や剤型が提案されており、その代表的なものとしては、抗炎症薬を局所投与する貼付剤や、気管支拡張剤を全身系に経皮投与するテープ剤などが挙げられる。
また、近年では、特に薬物の放出時間を延長した持続型製剤が多数開発され、先に挙げた貼付剤やテープ剤の分野においても多くの製剤が提案されている。
しかし、これらの製剤は、通例、その経皮吸収製剤の薬物含有層が水性・油性のいずれであっても粘着性を有しているために、当該経皮吸収製剤が皮膚に接する部分が局所的に湿潤状態になって皮膚刺激が発生したり、剥離時に角質を損傷したりすることが多かった。中でも特に長時間にわたって使用される持続型製剤においてはその問題は顕著であった。
これを解決するために、種々の皮膚刺激性の低い製剤が提案されている。例えば、(1)気孔容積の大きい支持体を用いた、皮膚刺激性の少ないテープ剤(特許文献1)や、(2)水分蒸散性を調整した、皮膚刺激性の少ない貼付剤(特許文献2)が提案されている。また、これ以外にも、(3)粘着剤の粘着力を下げることにより、剥離時の角質の損傷を抑えた貼付剤(非特許文献1)などが提案されている。
しかしながら、(1)や(2)の貼付剤では、剥離時の刺激性は解決せず、また、(3)の貼付剤は、使用時の湿潤による皮膚刺激を解決するものではないため、いずれも、その刺激性低下の効果は、未だ十分と言えるものではなかった。
特開平 6−142178 特開平 6−271461 基礎と臨床 Vol.26 P5277−89 1992
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、使用時および剥離時の皮膚刺激性が極めて低く、かつ薬物の十分な経皮吸収性および効果持続性を有する経皮吸収製剤を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行っていたところ、酢酸ビニルのホモポリマー中に、薬物を結晶状態で保持した薬物ビヒクルは、驚くべきことに、使用時および剥離時における皮膚刺激性低下と十分な経皮吸収性を両立しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、薬物ビヒクルとして、薬物を結晶状態で保持する酢酸ビニルのホモポリマーを含有することを特徴とする経皮吸収製剤である。
また本発明は、支持体、粘着剤層および粘着剤層より小さい面積の薬剤ビヒクル層が、この順に積層され、当該薬剤ビヒクル層が薬物を結晶状態で保持する酢酸ビニルのホモポリマーであることを特徴とする貼付剤である。
更に本発明は、薬物と酢酸ビニルのホモポリマーを含有する薬物ビヒクルを、薬物と酢酸ビニルのホモポリマーの両者を溶解する溶媒に溶解した後、これを乾燥して製することを特徴とする経皮吸収製剤の製造方法を提供するものである。
本発明の経皮吸収製剤は、薬物が薬物ビヒクルに含有される酢酸ビニルのホモポリマー中に結晶状態にて保持されるので、皮膚刺激性が極めて低く、かつ薬物の十分な経皮吸収性および効果持続性を有するものである。
従って、本発明の経皮吸収製剤は、種々の常温で固形の薬剤について、低い皮膚刺激性と十分な経皮吸収性を有するので、剤形を問わず有利に利用することができるものである。
また、上記経皮吸収製剤を用いる本発明の貼付剤は、使用時および剥離時の皮膚刺激性が極めて低く、かつ薬物の十分な経皮吸収性および効果持続性を有するものとして有利に利用することができるものである。
本発明の経皮吸収製剤あるいは貼付剤(以下、「経皮吸収製剤等」という)において、薬物ビヒクルとして使用される酢酸ビニルのホモポリマーは、経皮吸収製剤等として利用するのに適当な成形性および可塑性をもつものであれば、その種類に特に限定はないが、経皮吸収製剤等としての可塑性の面から、通常、その重合度は650〜5500程度のもの、より好ましくは重合度が700〜3000程度のもの、特に好ましくは重合度が800から1400程度のものが利用できる。また、薬物ビヒクル中の酢酸ビニルのホモポリマーの割合は、皮膚刺激性低下の効果面から、ある程度高いことが望ましく、薬物ビヒクルから薬物を除いた値として、通例70重量部以上、好ましくは80重量部以上、特に好ましくは90重量部以上である。
上記の薬物ビヒクルに、結晶状態で保持される薬物としては、経皮吸収性を有し、かつ体温付近ないしはそれ以下の温度(例えば、40℃以下)で固体(結晶状態)のものであれば、任意のものが使用できる。
例えば、上記条件を満たす薬物であれば、催眠・鎮静剤、抗てんかん剤、解熱消炎鎮痛剤、ステロイド系抗炎症剤、興奮・覚せい剤、鎮暈剤、精神神経用剤、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、自立神経用剤、鎮けい剤、抗パーキンソン病、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、動脈硬化用剤、呼吸促進剤、鎮咳および/または去痰剤、消化性潰瘍治療剤、利胆剤、ホルモン剤、泌尿生殖器及び肛門用剤、寄生性皮膚疾患用剤、皮膚軟化剤、ビタミン剤、無機質製剤、止血剤、血液凝固阻止剤、肝臓疾患用剤、習慣性中毒用剤、痛風治療剤、糖尿病用剤、抗悪性腫瘍剤、放射線医薬品、漢方製剤、抗生物質、化学療法剤、駆虫・抗原虫剤、天然または合成麻薬等その種類を問わず使用することができる。
具体的に、催眠・鎮静剤としてはリルマザホン、フルラゼパム等のベンゾジアゼピン系催眠薬や、アモバルビタール、フェノバルビタール、メホバルビタール等のバルビツール酸系催眠薬が挙げられる。
抗てんかん剤としてはエトサクシミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、ゾニサミド、バルプロ酸、フェニトインが挙げられる。
解熱消炎鎮痛剤としてはアスピリン、アセトアミノフェン、アミノピリン、アルクロフェナク、アンフェナク、イブフェナク、イブプロフェン、インドメタシン、クロベタゾン、ケトプロフェン、ケブゾン、サリチル酸、ジクロフェナク、ジフルプレドナート、ジフロラゾン、スリンダック、デキサメタゾン、トリアムシノロン、ナプロキセン、ハルシノニド、ヒドロコルチゾン、ピロキシカム、フェナセチン、フェニルブタゾン、フェンブフェン、ブトルファノール、ブプレノルフィン、フルオシノロンアセトニド、フルフェナム酸、フルルビプロフェン、プレドニゾロン、プロピオン酸アルクロメタゾン、ベタメタゾン、ペリソキサール、ベンダザック、ペンタゾシン、メピリゾール(エピリゾール)、ロキソプロフェン、オキシフェンブタゾン、エトミドリン、フェノプロフェンカルシウム、セレコキシブ、バルデコキシブ、トラマドールが挙げられる。
興奮・覚せい剤としてはメタンフェタミン、メチルフェニデートが挙げられる。
鎮暈剤としてはジフェニドール、ジメンヒドリナート、チエチルペラジン、ベタヒスチン、メクリジン、メシル酸ベタヒスチンが挙げられる。
精神神経用剤としてはイミプラミン、クロルジアゼポキシド、クロルプロマジン、ジアゼパム、チオリダジン、フルジアゼパム、メプロバメートが挙げられる。
局所麻酔剤としてはp−アミノ安息香酸エチル(ベンゾカイン)、オキシブプロカイン、オキセタザイン(オキセタカイン)、クロロプロカイン、コカイン、ジブカイン、ジメチソキン(キニソカイン)、テトラカイン、ブピバカイン、プリロカイン(プロピトカイン)、プロカイン、メピバカイン、リドカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチルが挙げられる。
骨格筋弛緩剤としてはd−ツボクラリン、エペリゾン、オルフェナドリン、カラミフェン、ガラミン、クロルゾキサゾン、クロルフェノキサン、ジアゼパム、ジエタジン、スキサメトニウム(サクシニルコリン)、ダントロレン、デカメトニウム、トリヘキシフェニジル(ベンズヘキソール)、ビペリデン、ベンゾキノニウム、ベンゾトロピン、ボツリヌス毒素、メトカルバモール、メフェネシンが挙げられる。
自律神経用剤としてはカルプロニウム、ネオスチグミン、ベタネコールが挙げられる。
鎮けい剤としてはスコポラミン、アトロピン、パパベリンが挙げられる。
抗パーキンソン病としてはL−ドーパ、アマンタジン、シチコリン(CDPコリン)、トリヘキシフェニジル、ビペリデン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、ベンズトロピンが挙げられる。
抗ヒスタミン剤としてはアリメマジン(トリメプラジン)、イソチペンジル、イプロヘプチン、カルビノキサミン、クレマスチン、クレミゾール、クロルフェニラミン、サイクリジン、シクロヘプタジン、ジフェニルピラリン、ジフェンヒドラミン、シメチジン、ジメチンデン、ジメンヒドリナート、トリプロリジン、トリペレナミン、ピリラミン(メピラミン)、ブリママイド、プロメタジン、ホモクロルシクリジン、メタキシン、メチアミド、メトラジン、メブヒドロリン、ラニチジンが挙げられる。
強心剤としてはg−ストロファンチン、アドレナリン(エピネフリン)、アミノフィリン、アムリノン、イソプレナリン(イソプロテレノール)、オルプリノン、カフェイン、カンフル、コリンテオフィリン、ジギタリス末、ジギトキシン、ジゴキシン、ジプロフィリン、ジモルホラミン、テオフィリン、テオブロミン、デスラノシド、デノパミン、ドーパミン、ドブタミン、ニケタミド、ブクラデシン、プロキシフィリン、プロスシラリジン、ペンテトラゾール、ミルリノン、メチルジゴキシン、ラナトシドCが挙げられる。
不整脈用剤としてはアジマリン、アセブトロール、アテノロール、アプリンジン、アミオダロン、アルプレノロール、アロチノロール、インデノロール、エスモロール、オクスプレノロール、カルテオロール、キニジン、コハク酸シベンゾリン、ジゴキシン、ジソピラミド、シベンゾリン、ジルチアゼム、ソタロール、デスラノシド、ナドロール、ニフェカラント、ビソプロロール、ピルジカイニド、ピルメノール、ピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブプラノロール、フレカイニド、プロカインアミド、プロパフェノン、プロプラノロール、ベプリジル、ベラパミル、メチルジゴキシン、メトプロロール、ラナトシドCが挙げられる。
利尿剤としてはイソソルビド、クロロサイアザイド、ハイドロクロロサイアザイド、ベンズサイアザイド、トリクロルメチアジド等のサイアザイド誘導体、ヒドロフルメチアジド、フロセミド、レセルピンが挙げられる。
血圧降下剤としてはアセブトロール、アゼルニジピン、アテノロール、アモスラロール、アラセプリル、アラニジピン、アルサーオキシロン、アロチノロール、イミダプリル、インダパミド、インデノロール、ウラピジル、トドララジン、エナラプリル、エホニジピン、カドララジン、カプトプリル、カルテオロール、カルベジロール、カンデサルタンシレキセチル、キナプリル、グアナベンズ、グアンファシン、クロニジン、シラザプリル、ジルチアゼム、シルニジピン、シロシンゴピン、セリプロロール、チリソロール、テモカプリル、テラゾシン、デラプリル、テルミサルタン、トランドラプリル、ナドロール、ニカルジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニフェジピン、ニプラジロール、ニルバジピン、バルサルタン、バルニジピン、ヒドララジン、ピンドロール、フェロジピン、ブドララジン、ブナゾシン、ブニトロロール、フマル酸ビソプロロール、プラゾシン、プロプラノロール、ベシル酸アムロジピン、ベタキソロール、ベタニジン、ベナゼプリル、ベニジピン、ベバントロール、ペリンドプリルエルブミン、ペンブトロール、マニジピン、マレイン酸エラナプリル、マロン酸ボピンドロール、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、メシル酸ドキサゾシン、メチルドパ、メトプロロール、メブタメート、ラベタロール、リシノプリル、レシナミン、レセルピリン酸ジメチルアミノエチル、レセルピン、ロサルタンが挙げられる。
血管収縮剤としてはフェニレフリンが挙げられる。
血管拡張剤としてはイソソルビド、クエン酸ニカメタート、ジピリダモール、ジルチアゼム、トラゾリン、トラピジル、ニコランジル、ニフェジピン、プレニラミン、ベラパミル、ペンタエリスリトール、モルシドミンが挙げられる。
動脈硬化用剤としてはγ-オリザノール、アトルバスタチン、エチルナンドロール、エラスターゼ、クリノフィブラート、クロフィブラートアルミニウム、コレスチミド、コレスチラミン、ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン、シンバスタチン、シンフィブラート、セリバスタチン、デキストラン硫酸ナトリウムイオウ18、ニコモール、ニセリトロール、フェノフィブラート、プラバスタチン、フルバスタチン、プロブコール、ベザフィブラートが挙げられる。
呼吸促進剤としてはジメフリン、ドキサプラム、ナロキソン、フルマゼニル、レバロルファン、ロベリン、肺サーファクタントが挙げられる。
鎮咳および/または去痰剤としてはアミグダリン、アンブロキソール、エチルシステイン、エフェドリン、エプラジノン、オキセラジン、カルボシステイン、グアイフェネシン、クレンブテロール、クロフェダノール、クロペラスチン、ジプロフィリン、ジメモルファン、セネガ、セミアルカリプロテイナーゼ、セラペプターゼ、ツロブテロール、デキストロメトルファン、テルブタリン、トリメトキノール、ノスカピン、ヒベンズ酸チペピジン、ピルブテロール、フェノテロール、フォルモテロール、フドステイン、プロカテロール、プロキシフィリン、プロナーゼ、ブロムヘキシン、ブロメライン、ペントキシベリン、ベンプロペリン、ホミノベン、マブテロール、メチルエフェドリン、メチルシステイン、メトキシフェナミン、リゾチーム、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデインが挙げられる。
気管支拡張剤としてはアミノフィリン、イソプロテレノール、オルシプレナリン、クレンブテロール、クロルプレナリン、コリンテオフィリン、サルブタモール、ジプロフィリン、ツロブテロール、テオフィリン、テルブタリン、トリメトキノール、ピンドロール、フェノテロール、プロカテロール、プロキシフィリン、プロナーゼ、ヘキソプレナリン、ホルモテロール、マブテロール、メプチンが挙げられる。
消化性潰瘍治療剤としてはシメチジン、スピゾフロン、セトラキサート、ファモチジン、プログルミド、リンゴ酸クレボブリド、グリコピロニウムが挙げられる。
利胆剤としてはウルソデオキシコール酸、オサルミド、トレピブトンが挙げられる。
ホルモン剤としてはアリルエストレノール、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、ウシ唾液腺ホルモン、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、エチノジオール、カリジノゲナーゼ、クロミフェン、クロルマジノン、コルチゾン、シクロフェニル、ジドロゲステロン、シプロテロン、スタノゾロール、ダナゾール、チアマゾール、デキサメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリロスタン、ノルエチステロン、ノルゲストレル、パラメタゾン、ヒドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルドロコルチゾン、プレグナンジオール、プレグネノロン、プレドニゾロン、プロピルチオウラシル、ベタメタゾン、ミトタン、メスタノロン、メストラノール、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、メテノロン、メドロキシプロゲステロン、メピチオスタン、リオチロニン、リネストレノール、レボチロキシン、乾燥甲状腺、結合型エストロゲンが挙げられる。
寄生性皮膚疾患用剤としてはサリチル酸、シクロピロクスオラミン、クロコナゾールが挙げられる。
皮膚軟化剤としては尿素が挙げられる。
ビタミン剤またはその関連物質としてはα−カルシドール、α−リポ酸、γ−オリザノール、アスコルビン酸、エルゴカルシフェロール、オロット酸、カルシトリオール、カルニチン、コレカルシフェロール、シアノコバラミン、チアミン、ニコチン酸アミド、ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチド、リン酸リボフラビンナトリウムが挙げられる。
止血剤としてはε-アミノカプロン酸、カルバゾクロムスルホン酸、トラネキサム酸、トロンビン、メシル酸アドレノクロムグアニルヒドラゾンが挙げられる。
血液凝固阻止剤としてはアスピリン、サルポグレラート、ジピリダモール、シロスタゾール、チクロピジン、ベラプロスト、リマプロストアルファデクス、ワルファリンが挙げられる。
肝臓疾患用剤としてはチオプロニンが挙げられる。
習慣性中毒用剤としてはシアナミドが挙げられる。
痛風治療剤としてはコルヒチン、スルフィンピラゾン、プロベネシドが挙げられる。
糖尿病用剤としてはアカルボース、アセトヘキサミド、インスリン、エパルレスタット、グリクラジド、グリクロピラミド、グリブゾール、グリベンクラミド、グリメピリド、クロルプロパミド、トラザミド、トルブタミド、ナテグリニド、ピオグリタゾン、ブホルミン、ボグリボース、メキシレチン、メトホルミンが挙げられる。
抗悪性腫瘍剤としてはアセグラトン、アナストロゾール、ウベニメクス、エキセメスタン、エストラムスチン、エチニルエストラジオール、エトポシド、カルボコン、カルモフール、かわらたけ多糖体、クロルマジノン、ゲフィチニブ、シクロホスファミド、シタラビンオクホスファート、ソブゾキサン、タモキシフェン、テガフール、ドキシフルリジン、トレミフェン、ビカルタミド、ヒドロキシカルバミド、ファドロゾール、ブスルファン、フルオロウラシル、フルタミド、プロカルバジン、ホスフェストロール、ミトタン、メシル酸イマチニブ、メチルテストステロン、メトトレキサート、メドロキシプロゲステロン、メピチオスタン、メルカプトプリン、メルファランが挙げられる。
抗生物質としてはアンピシリン、アンピシリンフタリジル(タランピシリン)、エリスロマイシン、カナマイシン、カルベニシリン、クロキサシリン、クロラムフェニコール、サイクロセリン、ジョサマイシン、セファロリジン、セフォテタン、テトラサイクリン、バカンピシリン、プロピシリン、ベンジルペニシリンが挙げられる。
化学療法剤としてはエチオナミド、スルファジアジン、スルファメトキサゾール、ピラジナミド、マフェニドが挙げられる。
天然または合成麻薬としてはアヘン、エチルモルヒネ、オキシコドン、オキシメテバノール、コカイン、スコポラミン、フェンタニル、ペチジン、モルヒネ、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデインが挙げられる。
これらの薬物中で、好ましく用いることのできる薬物としては解熱消炎鎮痛剤としてインドメタシン、ケトプロフェン、ジクロフェナク、ピロキシカム、フルルビプロフェン、フェルビナクが、局所麻酔剤としてリドカインが、血圧降下剤として、クロニジン、ニフェジピンが、血管拡張剤としてイソソルビドが、麻薬としてフェンタニル、モルヒネが、禁煙補助剤としてニコチンが、気管支拡張剤としてイソプロテレノール、ツロブテロール、サルブタモールが、鎮咳および/または去痰剤として、リン酸コデイン、エフェドリンが、ホルモン剤としてテストステロン、フルオキシメステロン、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオール、プロゲステロン、ノルエチステロン、レボノルゲストレルが、抗アレルギー剤としてクロモグリク酸、アゼラスチン、ケトチフェンが、抗ヒスタミン剤としてクロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンが挙げられ、特に好ましく用いることのできる薬物としてはツロブテロールを挙げることができる。
また、本発明においては上記した薬物のエステル、誘導体および塩類も必要に応じて利用することができる。
このツロブテロールは、次の式(I)で表される化合物であり、交感神経刺激作用を有するので、気管支喘息や肺気腫などの気道のつまりによる呼吸困難治療のために、気管支拡張剤として用いられてきた。このツロブテロールは、経口剤としては、その酸付加塩である塩酸ツロブテロールが用いられるが、経皮吸収製剤としては、塩基型のツロブテロールが主として用いられる。
Figure 0004943643
本発明において薬物は、結晶状態にて薬物ビヒクル中に保持されるが、任意に使用できる経皮吸収促進剤や、その他の賦形剤が、薬物と相溶性を有する場合には、有効成分の一部が溶解状態で存在してもよい。
薬物ビヒクル中に配合しうる経皮吸収促進剤としては、N−メチル−2−ピロリドンまたは炭素数6から10のジカルボン酸の二塩基酸エステル、またはこれらの混合物を挙げることができる。このような経皮吸収促進剤のうち、炭素数6から10のジカルボン酸の二塩基酸エステルとしては、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル等を例示することができる。
上記した薬物ビヒクルは、任意の形に成形して経皮吸収製剤等に使用可能であり、通例、粒状、メッシュ状、もしくは薄膜の形態とすることが皮膚吸収性や、製剤の取扱いの面から望ましい。その中でも特に皮膚吸収性や経済性の面から薄膜の形態であることが望ましい。
また、本発明の経皮吸収製剤に用いられる上記薬物ビヒクルは、粘着性であっても、実質的に非粘着性であってもよいが、実質的に非粘着性であることがより好ましく、この場合、貼付時および剥離時の皮膚刺激性をより一層低下させることができる。なお、ここで「実質的に非粘着性」とは、ASTM−D−2979の、” STANDARD TEST METHOD FOR PRESSURE-SENSITIVE TACK OF ADHESIVES USING AN INVERTED PROBE MACHINE ”における剥離力が1.0g以下(条件:直径5mmのステンレス製プローブを上部より速度10mm/sec、100g/cmの荷重で1秒間、経皮吸収製剤に圧着させた後、10mm/secの速度でプローブを上部に移動させ、剥離時の力の最大値を測定)であることをいう。
具体的に、酢酸ビニルのホモポリマー中に薬物を結晶状態にて保持させ、薬物ビヒクルを製造するための手段としては、例えば両者を混合して加熱溶解するか、または両者を適当な溶媒に溶解した後、乾燥、好ましくは風乾させる方法が挙げられる。これらの方法のうち、両者を溶媒に溶解して製する方法は加熱によって失活、揮散または分解するおそれのある薬物にも適用できるため好ましい。また、薬物ビヒクルを薄膜状に製する場合には、上記手順にて溶解した液体もしくは溶液を、平滑な板やプラスチックフィルムなどに塗布して製造することができる。
薬物および酢酸ビニルのホモポリマーを溶媒に溶解して製する方法による場合、これに使用する溶媒としては、これらの原料を溶解できる溶媒であれば特に種類は問わないが、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、トリクレン、テトラヒドロフラン、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエンから選択される1種または2種以上の混合物を例示することが出来る。中でも、作業者への安全性の面やコスト面からメタノール、アセトン、酢酸エチルが好ましく、特にメタノールが好ましい。
また、薬物ビヒクル中に経皮吸収促進剤を配合するには、酢酸ビニルのホモポリマー、薬物および経皮吸収促進剤を混合した後、加熱溶解する方法や、上記溶媒に溶解させた薬物ビヒクルの溶解液に、さらにこの溶媒と同一、または異なる任意の溶媒に溶解した経皮吸収促進剤を加え、風乾する方法等によって製することができる。溶媒に溶解して製する方法による場合、この溶媒としては、経皮吸収促進剤を溶解できるものであれば特に種類は問わないが、具体的にはメタノール、n−ペンタン、n−ヘキサン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、石油エーテルから選択される1種または2種以上の混合物を例示することができる。中でも、作業者への安全性の面やコスト面からメタノール、イソプロパノール、酢酸エチルが好ましく、特にメタノールが好ましい。
一方、溶媒に溶解して製する方法による場合、酢酸ビニルのホモポリマー、薬物および経皮吸収促進剤を同時に混合して、薬物ビヒクルを製造してもよく、その場合には、上記の二群の溶媒のうち共通したものを使用するか、各々の成分を溶解できる溶媒を適当な比率で混合したものを用いてもよい。
薬物ビヒクルの製造においては、必要に応じて、吸収性、持続性の程度をコントロールすることもできる。具体的な手法としては、薬物ビヒクルの厚み、薬物ビヒクル中の薬剤濃度、または経皮吸収促進剤の濃度を調整する方法が挙げられる。
かくして得られる上記薬物ビヒクルは、単にクリーム状、軟膏状ないしは硬膏状の状態で、包帯や接着テープなどで皮膚に接触するように固定するだけでも経皮吸収製剤として使用でき、その効果を十分に発揮する。しかし、貼付剤の剤型として使用する場合には、薬物ビヒクルを薄膜に成形し、それを粘着剤層上に保持させれば良く、さらに、これらを合わせて適当な支持体上に保持してもよい。
図1に、本発明の一態様である貼付剤の構成を模式的に示す。図中、1は支持体、2は粘着剤層、3は薬物不透過層、4は薬物ビヒクル層、5は保護層を示す。この図1に示す態様の貼付剤では、支持体1、粘着剤層2、薬物不透過層3、薬物ビヒクル層4、保護層5、がこの順序で積層されており、薬物不透過層3および薬物ビヒクル層4は、それぞれ粘着剤層2より小さい面積で、粘着剤層2は、上記2層よりもせり出した部分によって皮膚等に接着される。
貼付剤を製造する場合に使用される支持体としては、粘着剤層や薬物ビヒクル層を保持できるシート状物であれば、特に制約はなく、一般の粘着テープの基材層として用いられているものならば任意の素材を使用することができる。中でも特に不織布、ニット、プラスチックフィルム等が好ましく、そのプラスチックフィルムの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という。)、ナイロン等が好ましい。
また、貼付剤に使用される粘着剤層は、その粘着力で経皮吸収製剤層を皮膚に固定させるための層であり、皮膚に対する適当な粘着性を有するものであれば、使用される粘着剤の種類は問わないが、好ましいものとして、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン系粘着剤などの粘着剤が、また、ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリビニルエーテル、ポリエチレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体が、更に、シリコン系粘着剤としては、ポリジメチルシロキサンなどのポリオルガノシロキサンを主成分とするものが例示できる。
この粘着剤層には、上記粘着剤の他、公知の粘着付与剤や軟化剤を配合することができる。例えば粘着付与剤としては、ロジン系のものとして、ロジン、または水添、不均化、重合、若しくはエステル化されたロジン誘導体;α−ピネン、β−ピネンなどのテルペン樹脂;テルペン−フェノール樹脂;脂肪族系、芳香族系、脂環族系、若しくは共重合系の石油樹脂;アルキル−フェニル樹脂;キシレン樹脂などが使用される。また、軟化剤としては、ポリブテン、流動パラフィン、液状イソプレンゴム、ポリイソブチレン、またはイソプロピルミリスチレートなどの高級脂肪酸エステル類;シリコンオイル;アーモンド油、オリーブ油、つばき油、パーシック油、またはラッカセイ油等の植物油が使用され、特に流動パラフィンが好ましい。
また、必要に応じて支持体および粘着剤層が一体となっている市販の粘着テープや粘着シートなどの製品を用いることも可能である。
本発明の貼付剤の製造に当たっては、更に必要に応じて、薬物が支持体上の粘着剤層へ移行することを防止するために、薬物ビヒクル層と粘着剤層の間に薬物不透過層を配置しても良い。
薬物不透過層の素材としては、薬物を透過および吸着しづらく、一定の柔軟性を持つ素材であれば任意のものが使用可能であり、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、PET、アルミ箔、シリコン樹脂膜を例示することができる。
この薬物不透過層の面積は、粘着剤層によって薬物ビヒクル層を皮膚に保持するため、粘着剤層よりも小さい必要がある。さらに、薬物ビヒクル層と粘着剤層の接触を防ぐという目的から、薬物不透過層の面積は薬物ビヒクル層と同等か、もしくはそれより大きい必要がある。また製造性の面からは、薬物不透過層の面積は薬物ビヒクル層と同等であることが特に好ましい。
さらに本発明では、必要に応じて使用前の貼付剤を保護するために、使用時に取り除かれる保護層を薬剤ビヒクル層および粘着剤層の薬剤ビヒクル層で覆われない部分の表面に配置してもよい。この本保護層は、使用時まで製剤全体を保護するもので、使用時には取り除かれるものである。この保護層としては、保護の目的にかなうものであれば、任意の材料が使用できるが、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、PET、シリコンコート処理を行った紙などのフィルムを例示することができる。
以下、実施例および試験例を挙げ、本発明を更に詳しく説明する。本実施例においては、薬物としてツロブテロールを用いて説明するが、本発明がこれらの実施例に何ら限定されないことは言うまでもない。
実 施 例 1
ツロブテロール10重量部、酢酸ビニルのホモポリマー(電気化学工業社製、商品名:サクノールSN−12T)90重量部を、メタノール170重量部に溶解して混合液を得た。この混合液を、厚さ約25μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さが約40μmになるように展延した後、風乾し、ツロブテロール含有ビヒクル薄膜を得た。
その後、ツロブテロール含有ビヒクル薄膜を2cm×2cm(1枚中ツロブテロール量2mg)に打ち抜き、大きさ2.8cm×2.8cmのアクリル系粘着剤および塩化ビニル製フィルムからなる粘着剤層および支持体が一体となったシート上に固定し、さらにその上からPET製の保護層で覆い、本発明の貼付剤とした。
実 施 例 2
ツロブテロール10重量部、N−メチル−2−ピロリドン(インターナショナル・スペシャリティ・プロダクツ社製、商品名:PHARMASOLVE)8重量部および酢酸ビニルのホモポリマー(電気化学工業社製、商品名:サクノールSN−12T)82重量部を、メタノール145重量部に溶解して混合液を得た。この混合液を、厚さ約25μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さが約40μmになるように展延した後、風乾し、ツロブテロール含有ビヒクル薄膜を得た。
その後、ツロブテロール含有ビヒクル薄膜を2cm×2cm(1枚中ツロブテロール量2mg)に打ち抜き、大きさ2.8cm×2.8cmのアクリル系粘着剤および塩化ビニル製フィルムからなる粘着剤層および支持体が一体となったシート上に固定し、さらにその上からPET製の保護層で覆い、本発明の貼付剤とした。
実 施 例 3
ツロブテロール10重量部、アジピン酸ジイソプロピル(日光ケミカルズ社製、商品名:NIKKOL DID)12重量部および酢酸ビニルのホモポリマー(電気化学工業社製、商品名:サクノールSN−12T)78重量部を、メタノール145重量部に溶解して混合液を得た。この混合液を、厚さ約25μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さが約40μmになるように展延した後、風乾し、ツロブテロール含有ビヒクル薄膜を得た。
その後、ツロブテロール含有ビヒクル薄膜を2cm×2cm(1枚中ツロブテロール量2mg)に打ち抜き、大きさ2.8cm×2.8cmのアクリル系粘着剤および塩化ビニル製フィルムからなる粘着剤層および支持体が一体となったシート上に固定し、さらにその上からPET製の保護層で覆い、本発明の貼付剤とした。
試 験 例 1
経皮吸収試験:
実施例1ないし3で得た貼付剤について経皮吸収試験を行った。なお、対照品としては、市販のツロブテロール経皮吸収製剤(北陸製薬社製、商品名:ホクナリンテープ2mg)を用いた。
( 試験方法 )
7週齢の雄性ヘアレスラットを1週間予備飼育し、非絶食下体重260g前後で実験に使用した。ラットの毛を完全に剃った後、70%エタノールで腹と背中を拭き、体を乾かした。次いで、各貼付剤(検体)を腹に3枚貼付し、上から粘着包帯を巻きテープを押えた。貼付後8時間は絶食、絶水とし、所定の時間に頚静脈から採血後、血漿を分離した。血漿中ツロブテロール濃度は、血漿をホウ酸バッファーでpH9.5にした後、酢酸エチル/アセトン(3/1)で抽出、濃縮後、HPLCで測定した。(n=2〜3)
( 試験結果 )
試験結果は、表1および図2の通りである。
Figure 0004943643
試 験 例 2
皮膚刺激性試験:
実施例1ないし3で得た貼付剤および対照品(ホクナリンテープ2mg)について皮膚刺激性試験を行った。
( 試験方法 )
日本白色種ウサギの雄を、非絶食下、体重2.3kg前後で実験に使用した。試験日前日に、ウサギの背中の毛をバリカンで剃った。試験日当日、更にウサギの背中の毛をバリカンで完全に剃った後、実施例1ないし3および対照品の貼付剤をウサギの背中に各3枚貼付し(図3)、上から粘着包帯を巻きテープを押えた。貼付後24時間にテープをはがし、皮膚反応の評価をドレイズ(Draize)の基準(表2)に従って行った。(n=4)
Figure 0004943643
( 試験結果 )
試験結果は、表3の通りである。
Figure 0004943643
以上の試験例1および2の結果より、本発明の経皮吸収製剤は低い皮膚刺激性と高い経皮吸収性を両立するものであることが示された。
本発明によれば、薬物を粘着剤層中に配合することなく、低い皮膚刺激性と高い経皮吸収性を両立する経皮吸収製剤を得ることができる。従って、粘着剤構成成分や、その他の成分との相性等を考慮することなく、新しいタイプの経皮吸収製剤を提供することが可能となる。
本発明貼付剤の一態様の構成を模式的に示した図面である。 試験例1での血漿中ツロブテロール濃度の経時変化を示す図面である。 試験例2で用いたウサギの背中における貼付剤の貼付部位を示す図面である。
符号の説明
1 … … 支持体
2 … … 粘着剤層
3 … … 薬物不透過層
4 … … 薬物ビヒクル層
5 … … 保護層
6 … … ウサギ頭側
7 … … ウサギ尾側
A、B、C、D … … 貼付部位

以 上

Claims (15)

  1. ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーを含有し、実質的に非粘着性で、酢酸ビニルのホモポリマーの含有量は70重量部以上であり、かつツロブテロールを結晶状態で保持する薬剤ビヒクルを含むことを特徴とする経皮吸収製剤。
  2. 薬剤ビヒクルが、ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーを含有する混合物を、ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーの両者を溶解する溶媒に溶解した後、これを乾燥させることにより製造されたものである請求項1記載の経皮吸収製剤。
  3. さらに薬剤ビヒクル中に、経皮吸収促進剤を含有する請求項1または請求項2記載の経皮吸収製剤。
  4. 経皮吸収促進剤が、N−メチル−2−ピロリドンである請求項3記載の経皮吸収製剤。
  5. 経皮吸収促進剤が、炭素数6から10のジカルボン酸の二塩基酸エステルから選択される化合物の1種または2種以上である請求項3記載の経皮吸収製剤。
  6. 炭素数6から10のジカルボン酸の二塩基酸エステルが、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピルまたはセバシン酸ジイソプロピルである請求項5記載の経皮吸収製剤。
  7. 支持体、粘着剤層および粘着剤層より小さい面積の薬剤ビヒクル層が、この順に積層された貼付剤であって、薬剤ビヒクル層が、ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーを含有し、実質的に非粘着性で、酢酸ビニルのホモポリマーの含有量は70重量部以上であり、かつツロブテロールを結晶状態で保持する薬剤ビヒクルから形成されたものであることを特徴とする貼付剤。
  8. 薬剤ビヒクル層と粘着剤層の間に、さらに薬物不透過層を有する請求項7記載の貼付剤。
  9. さらに、薬剤ビヒクル層および粘着剤層の薬剤ビヒクル層で覆われない部分の表面に、使用時に取り除かれる保護層を設けた請求項7または請求項8記載の貼付剤。
  10. さらに薬剤ビヒクル中に、経皮吸収促進剤を含有する請求項7ないし請求項9の何れかの項記載の貼付剤。
  11. 経皮吸収促進剤が、N−メチル−2−ピロリドンである請求項10記載の貼付剤。
  12. 経皮吸収促進剤が、炭素数6から10のジカルボン酸の二塩基酸エステルから選択される化合物の1種または2種以上である、請求項10記載の貼付剤。
  13. 炭素数6から10のジカルボン酸の二塩基酸エステルが、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピルまたはセバシン酸ジイソプロピルである請求項12記載の貼付剤。
  14. ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーを含有する混合物を、ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーの両者を溶解する溶媒に溶解した後、これを乾燥させることを特徴とする、ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーを含有し、実質的に非粘着性で、酢酸ビニルのホモポリマーの含有量は70重量部以上であり、かつツロブテロールを結晶状態で保持する薬剤ビヒクルの製造方法。
  15. ツロブテロールと酢酸ビニルのホモポリマーの両者を溶解する溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、トリクレン、テトラヒドロフラン、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエンから選ばれる1種または2種以上の混合物である請求項14記載の薬剤ビヒクルの製造方法。
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