JP4942423B2 - 2輪車用車輪の軸受構造 - Google Patents

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Description

この発明は、2輪車用車輪の軸受構造、特にカラーの締め上げによる軸受のフリクション増大を解消したものに関する。
左右一対のフォーク間に車輪を配置し、左右のフォークに支持された車軸を車輪のハブに設けた車軸穴へ貫通させ、かつ車軸穴の左右端部に設けた軸受により車軸を支持するとともに、車軸の周囲へ嵌合したディスタンスカラーにより左右の軸受を位置決めした、2輪車用車輪の軸受構造が公知である(特許文献1参照)。
また、車軸を段付構造とし、大・小異なる径の軸受を車軸上へ直接配置したものもある(特許文献2参照)。
さらに、アンギュラベアリングを用い、軸受間の与圧調整をする構造もある。
特開2005−225289号公報 特公平4−72721号公報
ところで、ハブの車軸穴左右に設けた軸受をディスタンスカラーで位置決めする場合、車軸の端部を高い軸力で締めたとき、左右の軸受間でディスタンスカラーが撓み、この反力で軸受のインナーレースを締め上げることにより、車輪回転時のフリクション増加を招くことがある。このようなディスタンスカラーの撓みを防止するためには、ヤング率の高い材料でかつ断面積の大きいものを使用することが考えられるが、このようにすると重量増加を招くことになるので、重量を増加させない構造が望まれる。
また、アンギュラベアリングを用いる場合には与圧調整に手間がかかり、しかも締め付けの度に調整する必要があるので、手間がかからないことも望まれる。
本願は、このような要請の実現を目的とする。
上記課題を解決するため、2輪車用車輪の軸受構造に係る請求項1の発明は、車輪を挟む左右一対のフォーク間に長さ方向両端部を支持される車軸部材を、車輪のハブに設けた車軸穴へ貫通させ、
この車軸穴の長さ方向両端部に設けた軸受にてハブを車軸の回りへ回転自在に支持させるとともに、車軸部材の一端部を締結してフォークへ固定した2輪車用車輪の軸受構造において、
前記車軸部材を、外径が一様の車軸と、その周囲へ嵌合されるとともに、一端側へ向かって階段状に外径が変化する段付き状に形成される段付カラーで構成し、
前記軸受を外径は一致するが内径が相対的に大小異なるボールベアリングの組み合わせとし、
内径が大きい方の小型ボールベアリングを2つ備え、前記段付カラーの太径部を貫通させることにより、前記小型ボールベアリングのインナーレースを前記段付カラーの太径部上に嵌合し、
内径が小さい方の大型ボールベアリングを前記段付カラーの細径部側の一端部に当接させ、
該大型ボールベアリングのインナーレースを、前記段付カラーの細径部側の一端部と、大型ボールベアリングを挟んで反対側に介装されるカラーとの間で固定し
車軸方向で前記段付カラーの太径部側に配置される前記小径ボールベアリングの外側に被動スプロケットが取り付けられることを特徴とする。
請求項の発明は上記請求項1において、 前記段付カラーの長さ方向両端部のうち、前記大型ボールベアリングを位置決めする先端部と反対側の他端部は、前記小型ボールベアリングを貫通してカラーにて位置決めされ、さらにこのカラーは前記ハブにて位置決めされることを特徴とする。
請求項の発明は上記請求項1又は2において、前記車軸の軸方向両端側に設けられる軸受のうち、駆動力が伝達される側の小型ボールベアリングのインナーレースとこのインナーレースが接触する前記段付カラーの外周面との間に、前記インナーレースを前記段付カラーと一体に回転させる連結部材を設けたことを特徴とする。
請求項の発明は上記請求項において、前記連結部材が前記段付カラーの外周面に取付けられたオーリングであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、車軸部材を一端側へ向かって階段状に外径が変化する段付き状に形成し、かつ軸受を内径が相対的に大小異なるボールベアリングの組み合わせとし、車軸部材の太径部で内径が大きい方の軸受を貫通支持させ、車軸部材の細径部で内径が小さい方の軸受を貫通支持させた。また内径が小さい方の軸受のインナーレースを、車軸部材に設けられた段部と、軸受を挟んで反対側(フォーク側)に介装されるカラーとの間で固定した。このため、車軸部材の軸端を締結しても、車軸穴の長さに近いような長尺のカラーを軸受間に挟んで締めつけるものではなく、しかもフォーク側のカラーは比較的短いもので足りるから、大きな軸力が加わってもカラーが撓まず、インナーレースを締め上げることがなくなるので、フリクションの増大を回避できる。
しかもカラーを特別な材料で形成したり、あまり厚肉にする必要がないから重量増加を防ぐことができる。また、アンギュラベアリングにおける与圧調整のような手間がかからないので、組立作業も容易になる。
また、前記段付き状の車軸部材を、外径が一様の車軸と、その周囲へ嵌合される段付カラーで構成したので、段付き部分はカラー部分だけに形成すればよいので製造が容易になる。しかも、車軸は異なる機種間で共通化できる。また、段付カラーの先端部をインナーレースの位置決めに利用できるので、位置決め部の形成も容易になる。
請求項の発明によれば、前記段付カラーの太径部側で内径の大きな軸受を貫通する部分の端部は、インナーレースを位置決めせず、外方から介装されるカラーにて位置決めされ、しかもこのカラーはハブにて位置決めされるから、締め付け時の軸力は段付きカラー及び太径部上に支持されている軸受に及ばないから、軸受や段付きカラーを締め上げることがなくなる。
請求項の発明によれば、車軸部材又は段付カラーの軸方向両端側に設けられる軸受のうち、駆動力が伝達される側の軸受のインナーレースとこのインナーレースが接触する車軸部材又は段付カラーの外周面との間に連結部材を設け、インナーレースを車軸と一体に回転させるようにしたので、駆動力の伝達時に複雑な力を受けても、インナーレースが車軸部材又は段付カラーの外周面と連結され、一体に回転しようとするので、インナーレースが車軸部材又は段付カラーの外周面を摺動しなくなり、インナーレース及び車軸部材又は段付カラーの摩耗を防止できるようになる。
請求項の発明によれば、連結部材を車軸部材又は段付カラーの外周面に取付けられるオーリングとしたので、連結部材の構成が簡単になる。
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。なお、本願において、前後・左右・上下・内外の各方向は車体を基準とする。また、車体構成部品についての前記各方向は車体取付状態を基準とするものとする。
図1は、実施例に係る車輪の軸受構造が適用されたダウンヒルバイクの右側面を示す。ダウンヒルバイクは、丘陵斜面等を降下して走破時間を競うダウンヒル競技用自転車であり、2輪車の一例である。
このダウンヒルバイクは、車体フレーム1の前端に設けたヘッドパイプ2に対して、左右一対のフロントフォーク3を回動自在に支持し、そのフロントフォーク3の下端間に掛け渡した前輪車軸4を介して前輪5を回転自在に支持する。図示しないが前輪車軸4と前輪5のハブとの間には軸受が介装される。
車体フレーム1は、メイン部6,フロントダウン部7,リヤダウン部8,ロアー部9からなるループ状をなし、リヤダウン部8にはピボット軸10を介してリヤフォーク11の前端部が上下揺動自在に支持され、その上下揺動はリヤクッション12にて緩衝される。
ピボット軸10は上方へ凸に湾曲しながら斜め下がり後方へ延び、後端に後輪車軸13を介して後輪14が回転自在に支持されている。
車軸13を中心に回転する後輪14のハブ(後述)には被動スプロケット15が同軸で設けられ、チェーン16を介して駆動スプロケット17により回転駆動される。駆動スプロケット17は変速機18のケース側面に設けられ、変速機18内部の出力軸と連結している。
変速機18の内部には、入力軸、出力軸及び歯数の異なる多段の変速スプロケットが収容され、選択された段の変速スプロケットを介して入力軸の踏力を出力軸へ変速して伝達するように構成された公知のものである。
図中の符号14aはタイヤ、14bはリムであり、それぞれ後輪14を構成する。21はテンショナーであり、テンションローラを含む。22はサドルであり、サドルフレーム23を介してリヤダウン部8へ支持されている。24はバーハンドルである。
図2は、後輪における車軸13の軸受構造を示す、車軸13の軸方向に沿った断面図である。後輪14は、タイヤ14a,リム14b(図1)に加えて,ハブ25,スポーク26を備え、ハブ25の中心部には車軸穴27が左右へ貫通している。
車軸穴27の左右両端には、拡径された軸受収容部28,29が設けられる。両軸受収容部28,29の内径は同径である。
左側の軸受収容部28には大型ボールベアリング30が嵌合されている。大型ボールベアリング30は、アウターレース31,ボール32及びインナーレース33を備える。アウターレース31は軸受収容部28へ圧入され、車軸穴27の段部28aにて内側を位置決めされる。
右側の軸受収容部29には、所定間隔をもって隔てられた2個の小型ボールベアリング35,35が並置されている。小型ボールベアリング35もアウターレース36,ボール37,インナーレース38を備える。大型ボールベアリング30及び小型ボールベアリング35の各外径は一致するが、それぞれの内径、すなわちインナーレース33及び38の各内径をD1,D2とすれば、小型ボールベアリング38の内径の方が大きく(D1<D2)、その結果、各小型ボールベアリング35は大型ボールベアリング30よりも小型になっている。
小型ボールベアリング35のインナーレース38内側には段付ディスタンスカラー40が通され、その大径側端部である太径段部41上に各小型ボールベアリング35のインナーレース38が直接接触している。太径段部41の外径はインナーレース38の内径D2とほぼ同寸である。段付ディスタンスカラー40は中空であり、貫通する軸穴42の内径は一様であって、D1に等しい。
段付ディスタンスカラー40は車軸13の外周に嵌合され、車軸穴27の長さよりも若干短い(左側の軸受収容部28の長さ相当分程度)程度の長さを有し、細径側の一端はインナーレース33の内側側面へ当接して位置決めされている。太径段部41側である太径側の他端部は一対の小型ボールベアリング35のうち外側のものよりもさらに外方へ延びて、右側の軸受収容部29の外側端部近傍内側に位置している。
左側の軸受収容部28内の大型ボールベアリング30外方には、フランジ付カラー43の軸部43aを嵌合し、その端部をインナーレース33の外側面へ当接し、フランジ部43bをリヤフォーク11の左側部分内側面へ当接している。車軸13を締め付けるとき、カラー43の軸部43aがインナーレース33の外側面を押すが、内側面へ当接する段付ディスタンスカラー40には後述するように大きな軸力が加わらないため、インナーレース33を締め上げる程の力は加わらないようになっている。またフランジ付カラー43の軸部43aは比較的短くかつ比較的肉厚があり、インナーレース33も比較的肉厚があるため、締結時におけるこれらの撓みは生じにくくなっている。
右側の軸受収容部29には、一対の小型ボールベアリングのうち外側の小型ボールベアリング35の外方にフランジ付カラー44が太径段部41上へ嵌合される。フランジ付カラー44のフランジ44bがアウターレース36及びインナーレース38の各外側面へ当接し、軸部44aはさらに別のカラー45の側面へ当接している。カラー45の内径は太径段部41の内径と同寸であり、太径段部41の軸端部は軸部44aと同様にカラー45の内側面へ当接する。カラー45の外側面はリヤフォーク11の右側部分内側面へ当接する。
車軸13は図示を省略してあるがボルト状をなし、一端側を頭部、他端側にネジを切ったものであり、左右のリヤフォーク11、11を貫通させ、かつ中間部は、フランジ付カラー43、大型ボールベアリング30、段付ディスタンスカラー40、フランジ付カラー44、カラー45の各内側を通し、他端側のネジをナットで締結することにより、左右のリヤフォーク11、11間に車軸13を介してハブ25が軸受支持される。
ハブ25の右側端部は動力伝達部をなし、右側の軸受収容部29の外周部に被動スプロケット15がワンウェイクラッチ46を介して結合され、被動スプロケット15の肉厚中心線Lは外側の小型ボールベアリング35における中心を通るように配置されている。
被動スプロケット15側から駆動力が伝達されると、ハブ25を一体に正転させ、ハブ25が逆転するときは、被動スプロケット15との結合を断ってハブ25を自由に逆転させる。47は被動スプロケット15の抜け止めであり、48はシールとしてのオーリングである。
図3は小型ボールベアリング35の軸受構造を拡大して示す断面図である。
カラー45は内側面の外周部が右側の軸受収容部29に形成された段部29bに当接して位置決めされ、この状態で同時にフランジ付カラー44の軸部44aの端部及び段付ディスタンスカラー40の右側端部40bを位置決めする。但し、カラー45は段部29bに位置決めされるため、車軸13を締め付けても大きな軸力をフランジ付カラー44から小型ボールベアリング35,35へ加えないようになっている。
一対の小型ボールベアリング35,35の各アウターレース36,36間にスペースカラー49が配置されて、双方の間隔が所定に保たれる。
また、両小型ボールベアリング35、35間に連結部材50が介在している。この連結部材50は、内側面51、外側面52及びスペースカラー49と同程度もしくは若干大きめの幅を有する内周面53を備え、全体としてリング状をなして内周面53が太径段部41の外表面へ密着するように巻装されている。
この連結部材50はゴム等の弾性に富みかつ接触部に大きな摩擦力を形成できる材料から形成される。但し、ゴムに限らず金属製のバネなど種々な弾性部材が可能である。なお、内側面51及び外側面52のうち径方向外方へ突出する長さは内側面51の方が長く、先端がアウターレース36近傍に達する。一方、外側面52はインナーレース38の側面に重なる程度である。
次に、本実施例の作用を説明する。図2に示すように、ハブ25における左側の軸受収容部28内に大型ボールベアリング30を嵌合し、右側の軸受収容部29内に一対の小型ボールベアリング35を嵌合する。このとき、各小型ボールベアリング35、35の間にスペースカラー49と連結部材50を介在させる。
さらに、段付ディスタンスカラー40を小型ボールベアリング35側からインナーレース38の内側へ通して差し込み、先端40aを大型ボールベアリング30のインナーレース33内側面へ当接させる。続いて、一対の小型ボールベアリングのうち、外側の小型ボールベアリング35に対して外側からフランジ付カラー44を嵌合し、さらにフランジ付カラー44の外側にカラー45を配置して、これら各カラー及びベアリングの内側へ一方のリヤフォーク11を貫通させた車軸13を通して、他端を他方のリヤフォーク11へ貫通させ、車軸13の一端に設けたネジ部をナットで締結することにより、車軸13を固定し、この車軸13上に後輪のハブ25を回転自在に軸受支持する。
このとき、段付ディスタンスカラー40における細径部側の一端部40aは大型ボールベアリング30のインナーレース33の内側面に当接するも、締め付け時における右側からの軸力はカラー45が段部29bに位置決めされているため必要以上に大きな力が加えられず、撓みを生じるようなことはない。
左側からの軸力はフランジ付カラー43の軸部43aからインナーレース33へ伝達されているが、大型ボールベアリング30の位置決めはアウターレース31と段部29aで行われ、インナーレース33には段付ディスタンスカラー40の一端部40aからほとんど力を加えられていないから、左側からの軸力でフランジ付カラー43の軸部43aが撓んだり、インナーレース33を締め上げることもない。このため車軸13の締結による大型ボールベアリング30のフリクションの増加を防ぐことができる。
しかも段付ディスタンスカラー40やフランジ付カラー43、44並びにカラー45等を特別な材料で形成したり、あまり厚肉にする必要がないから重量増加を防ぐことができる。また、アンギュラベアリングにおける与圧調整のような手間がかからないので、組立作業も容易になる。
そのうえ、段付き状の車軸部材を、外径が一様の車軸13と、その周囲へ嵌合される段付ディスタンスカラー40で構成したので、段付き部分はカラー部分だけに形成すればよいので製造が容易になる。しかも、車軸13は異なる機種間で共通化できる。また、段付ディスタンスカラー40の先端部40aをインナーレースの位置決めに利用できるので、位置決め部の形成も容易になる。
また図3に示すように、右側の軸受収容部29では、小型ボールベアリング35、35が太径段部41上に位置し、カラー45は段部29bで位置決めされるため、車軸13締め付け時の軸力はカラー45からハブ25側へ伝達され、段付ディスタンスカラー40の他端部40bやフランジ付カラー44へ加えられないから、小型ボールベアリング35、35を締め上げることはなく、やはりフリクションの増加を防止する。
また、連結部材50を挟んで小型ボールベアリング35、35を右側の軸受収容部29内へ位置決め固定すると、両小型ボールベアリング35、35間の間隔はスペースカラー49及びフランジ付カラー44で正確に位置決めされるので、連結部材50の内側面51は内側の小型ボールベアリング35におけるインナーレース38の外側面へ密着し、外側面52は外側の小型ボールベアリング35におけるインナーレース38の内側面へ密着する。
このとき、連結部材50の内周面53も太径段部41の外周面へ同時に密着しているため、ハブ25へスラスト力、捻り力及び曲げ力等が複雑に組み合わされた状態の力が小型ボールベアリング35、35へ加わることにより、インナーレース38が太径段部41上を摺動しようとしても、連結部材50がこれを阻止し、インナーレース38と太径段部41を一体に連結する。このため、インナーレース38が太径段部41上を摺動することによる摩耗を防止することができる。
図4は、連結部材50の別実施例に関する図3に相当する図である。この図は連結部材50のみが変更され、他は変更がないため、他の部分については同じ符号を用い、重複説明を省略する。
この例では、連結部材50がオーリング60で構成されている。このオーリングは、太径段部41のうち各インナーレース38、38が当接する部分に環状溝61を設け、この環状溝61内へ一部が外表面へ突出するようにオーリング60を嵌合しておく。
この状態で小型ボールベアリング35のインナーレース38内周へ太径段部41を嵌合すると、インナーレース38によりオーリング60の突出部が弾性変形して環状溝61内へ後退するが、インナーレース38内周面へ密着して、インナーレース38と太径段部41を結合し、インナーレース38の摺動を阻止する。
このようにすれば、オーリング60によりインナーレース38の内周面と太径段部41の外周面を直接結合し、インナーレース38の側面に対する密着が不要になるため、連結部材50の構造が簡単になる。そのうえ、市販の規格品を利用することも可能になるから、全体のコストを安価にできる。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、車軸13と段付ディスタンスカラー40を一体化した車軸部材としてもよい。この車軸部材は、段付ディスタンスカラー40の相当部分が段付ディスタンスカラー40の外形に沿って変化し、先端40aから左側は車軸13の外形となるように外径が階段状に変化する一体のものである。このようにすれば部品点数を削減できる。
また、ダウンヒルバイクに限らず、各種の踏力式2輪車や自動2輪車に適用できる。さらに、前輪の車軸支持構造にも適用できる。

実施例に係る本願発明の適用されたダウンヒルバイクの側面図 後輪車軸の軸受部分を示す断面図 軸軸受部分のさらに一部を拡大して示す断面図 連結部材の別実施例に関する図3に相当する図
符号の説明
1:車体フレーム、2:ヘッドパイプ、5:前輪、11:リヤフォーク、13:後輪、15:被動スプロケット、25:ハブ、30:大型ボールベアリング、33:インナーレース、35:小型ボールベアリング、38:インナーレース、40:段付ディスタンスカラー、41:太径段部、43:フランジ付カラー、44:フランジ付カラー、45:カラー、49:スペースカラー、50:連結部材

Claims (4)

  1. 車輪を挟む左右一対のフォーク間に長さ方向両端部を支持される車軸部材(13,40)を、車輪のハブ(25)に設けた車軸穴へ貫通させ、
    この車軸穴の長さ方向両端部に設けた軸受にてハブを車軸の回りへ回転自在に支持させるとともに、車軸部材の一端部を締結してフォークへ固定した2輪車用車輪の軸受構造において、
    前記車軸部材を、外径が一様の車軸(13)と、その周囲へ嵌合されるとともに、一端側へ向かって階段状に外径が変化する段付き状に形成される段付カラー(40)で構成し、
    前記軸受を外径は一致するが内径が相対的に大小異なるボールベアリングの組み合わせとし、
    内径が大きい方の小型ボールベアリング(35)を2つ備え、前記段付カラー(40)の太径部(41)を貫通させることにより、前記小型ボールベアリング(35)のインナーレース(38)を前記段付カラー(40)の太径部(41)上に嵌合し、
    内径が小さい方の大型ボールベアリング(30)を前記段付カラー(40)の細径部側の一端部(40a)に当接させ、
    該大型ボールベアリング(30)のインナーレース(33)を、前記段付カラー(40)の細径部側の一端部(40a)と、大型ボールベアリング(30)を挟んで反対側に介装されるカラー(43)との間で固定し
    車軸方向で前記段付カラー(40)の太径部(41)側に配置される前記小径ボールベアリング(35)の外側に被動スプロケット(15)が取り付けられる
    ことを特徴とする2輪車用車輪の軸受構造。
  2. 前記段付カラー(40)の長さ方向両端部のうち、前記大型ボールベアリング(30)を位置決めする先端部(40a)と反対側の他端部(40b)は、前記小型ボールベアリング(35)を貫通してカラー(45)にて位置決めされ、さらにこのカラー(45)は前記ハブ(25)にて位置決めされることを特徴とする請求項に記載した2輪車用車輪の軸受構造。
  3. 前記車軸の軸方向両端側に設けられる軸受のうち、駆動力が伝達される側の小型ボールベアリング(35)のインナーレース(38)とこのインナーレースが接触する前記段付カラー(40)の外周面との間に、前記インナーレース(38)前記段付カラー(40)と一体に回転させる連結部材(50)を設けたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載した2輪車用車輪の軸受構造。
  4. 前記連結部材(50)が前記段付カラー(40)の外周面に取付けられたオーリング(60)であることを特徴とする請求項に記載した2輪車用車輪の軸受構造。
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