JP2005225293A - 変速用ケーブル配設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 変速機ケースから車体前方ハンドル部の操作部への変速用ケーブルの配設構造を適切に選択することで、該変速ケーブルによる操作性の向上と、該ケーブルの短縮化を図る。
【解決手段】 変速用ケーブルCは、その一端がディレイラのアーム部62Bに取付けられており、変速用ケーブルCは、この取付部からディレイラ軸61のアウタケーブル取付孔61eを経て、変速機ケース20Lの前上方部位に開口した貫通孔20L1に導かれ、該貫通孔20L1から該ケース20L外へと導出され、車体の前方のフレームに沿って略直線に近い状態において延長され、その延長端が車体前方ハンドル部のケーブル操作機構部に取付けられる配設構造を備えるものとされている。
【選択図】 図15

Description

本発明は、変速用ケーブルの配設構造に関し、特に自転車用変速機における変速用ケーブルの配設構造に関する。
従来の自転車の変速機におけるディレイラに接続される変速用ケーブルの接続部は、ディレイラの配設位置が後輪車軸の近傍にあることから自転車の後部にあり、ディレイラに接続される変速用ケーブルは、前記接続部から車体の後方へ指向して導出された後、反転され湾曲部を形成して車体前方のハンドル部の変速操作部材に向って延長された配設構造とされている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平8−219139号公報(第3頁−第4頁、第4図−第5図)
図20に図示されるように、特許文献1に記載の自転車用変速機におけるディレイラ操作用ケーブルは、該ケーブル01のインナケーブルである操作ワイヤ02の一端接続部が、該図には図示されないディレイラに接続され、これによりハンドル部に装備された図示されない変速操作子における変速操作で、前記ケーブル01の前記インナケーブルである操作ワイヤ02が牽引もしくは弛緩されてディレイラが作動され、所望の変速段の選択が行なわれるようになされている。
そして、とりわけ、リアディレイラ操作用ケーブル01は、図示されないリアディレイラへの接続部から車体の後方に指向して導出03された後、反転して湾曲部04を形成して車体の下部水平フレーム05もしくは斜め上方フレーム06に沿い、さらに斜めフレーム07もしくは水平フレーム08に沿って延長され、車体前方のハンドルに設けられた図示されない変速操作子に向って延長され、該ケーブル01の他端である延長端がそのインナケーブルであるワイヤ02を介して変速操作子に接続される配設構造を採るようになされている。
ところで、上述のようなリアディレイラへの接続部から車体後方へ指向して導出03され後、反転して車体前方へ向けて延長されるディレイラ操作用ケーブル01は、その延長過程において湾曲部04の存在は避けることができず、この湾曲部04の存在は該部におけるケーブル01のインナケーブルである操作ワイヤ02とアウタケーブル間に摩擦力を発生せしめ、ディレイラ操作における操作荷重の増大を招き、その円滑な操作性が阻害され、また湾曲部04の存在により操作用ケーブル01がその分長くなることが避けられない。
そして、上述の操作用ケーブルは、その車体前方への延長において、その配設構造からして湾曲部の存在が解消されるものではなく、前記変速のための操作荷重の軽減化はその構造からして困難であり良好な操作性の確保には限界がある。また、操作用ケーブルの短縮化も図れないという不具合がある。
本発明は、このような不具合を解消することを目的とするものである。
本発明は、前記課題を解決するための変速用ケーブルの配設構造であり、とりわけその変速機ケースからの変速用ケーブルの導出構造に工夫を凝らすことで、変速用ケーブルにおける操作性の向上を図り、変速操作における操作荷重の軽減化をなし、また変速用ケーブルの短縮化を図るための該ケーブルの配設に視点をおいた改良構造に関し、ハンドルを回転自在に支持するヘッドパイプから後方斜め下方へ延びる車体の主フレームと、該主フレームに支持され、その内部空間内に変速機を備えた変速機ケースとを備えたものにおいて、前記変速機ケースはその車体前又は上方に面する部位に貫通孔が備えられ、前記貫通孔に前記変速機を変速するための変速用ケーブルを通したことを特徴とするものである。
また、前記車体の主フレームは、前記ヘッドパイプから略平行に後下方へ延びるメインフレームとダウンチューブとから構成され、前記変速機ケースは側面視で前記メインフレームと前記ダウンチューブの少なくとも一部と重なるように配置され、前記貫通孔は前記メインフレームと前記ダウンチューブと略等しい距離に設けられていることを特徴とする。
さらに、前記変速機には前記変速用ケーブルにて変速される変速切換機構(M2)が備えられ、前記変速切換機構は、前記変速機ケース内の前、又は上方に配置されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、ハンドルを回転自在に支持するヘッドパイプから後方斜め下方へ延びる車体の主フレームと、該主フレームに支持され、その内部空間内に変速機を備えた変速機ケースとを備えたものにおいて、前記変速機ケースはその車体前又は上方に面する部位に貫通孔が備えられ、前記貫通孔に前記変速機を変速するための変速用ケーブルを通したから、変速用ケーブルがヘッドパイプに指向しているため、変速用ケーブルの撓みが少なくなり、変速操作荷重を低減できる。またケーブルの撓みが少ないため、該ケーブルを短くでき、安価・軽量にできる。さらに、貫通孔の周辺に大きなスペースがあるため、貫通孔周辺のメンテナンスが容易である。
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の発明において、前記車体の主フレームは、前記ヘッドパイプから略平行に後下方へ延びるメインフレームとダウンチューブとから構成され、前記変速機ケースは側面視で前記メインフレームと前記ダウンチューブの少なくとも一部と重なるように配置され、前記貫通孔は前記メインフレームと前記ダウンチューブと略等しい距離に設けられるから、変速用ケーブルはハンドル設置の変速操作部材に向って無理な湾曲部を形成することなく略直線に近い状態において車体前方に沿って延長配設され、インナケーブルであるワイヤとアウタケーブルであるアウタチューブ間の摩擦の発生を極力抑え、変速操作時の変速荷重の軽減が図られ、その操作性が向上される。また、変速操作用ケーブルの短縮化を図ることができる。
請求項3に記載の発明においては、請求項1に記載の発明において、前記変速機には前記変速用ケーブルにて変速される変速切換機構(M2)が備えられ、前記変速切換機構は前記変速機ケース内の前、又は上方に配置されるから、変速切換機構を前、又は上方に配置することにより変速機ケース内部での変速ケーブル(ワイヤ)を短くできるので、より一層変速荷重を低減でき、さらに安価、軽量にできる。
図1ないし図19に基づいて、本発明に係る変速用ケーブルを有するディレイラが備えられた自転車用変速機の構造の実施例について説明する。
図1には本発明に係るディレイラが備えられた変速機Tが使用された自転車Bがその左側面図において図示されている。
そして、この自転車Bは、ダウンヒル用の自転車であり、林道などに高速コーナやジャンプセクションを設けた未舗装のコースを下ることによりタイムを競う競技に使用される。
自転車Bの車体フレームFは、図1,2に図示されるように、ヘッドパイプ1から後方斜め下方に延びる左右1対のメインフレーム2と、両メインフレーム2の前端部からその下方において後方斜め下方に延びるダウンチューブ3とを備え、1対のメインフレーム2の下方端部とダウンチューブ3の下方端部が互いにアンダーチューブ4を介して連結される構造とされている。
また、対をなす各メインフレーム2の中央部からは、その後方へ延びるサドルフレーム5が備えられている。
サドル7を支持する上記サドルフレーム5は、メインフレーム2の中央部にその前端腕部5aがボルトBにより固定されることで該メインフレーム2に支持されている。
上記ヘッドパイプ1は、左右1対のフロントフォーク6を操舵可能に支持し、フロントフォーク6の下端部で前輪Wfが軸支されている。
なお、この明細書において、「上下」、「前後」および「左右」は、自転車Bを基準としたもので、それぞれ自転車の「上下」、「前後」および「左右」と一致する。また、側面視とは、左右方向から見ることを意味する。
図1に図示の左右メインフレーム2の後部に設けられたピボット軸8には、図1,2に図示されるように、該左右1対のメインフレーム2の各内側面に隣接して、左右1対のスイングアーム9の前端部が揺動可能に軸支され、このスイングアーム9の後端部には、該左右1対のスイングアーム9の間に位置し、車軸10を介して後輪Wrが軸支されている。 左右1対のスイングアーム9は、圧縮スプリングとダンパとを有するサスペンション11を介して上記左右1対のメインフレーム2に連結されているので、ピボット軸8を中心に上下方向に揺動可能である。
クランク軸12と、変速機Tおよび後輪Wrへの駆動力伝達機構を含む伝動装置とが、自転車Bに装備されている。そして、図1,2に示されるように、車体フレームFの下部であって、両メインフレーム2の後部とダウンチューブ3の後部であり、かつメインフレーム2の下部とダウンチューブ3下端部とを接続したアンダーチューブ4との間に、クランク軸12および変速機Tが配置され、自転車Bの右側に、変速機Tから後輪Wrへ駆動力を伝達する機構、すなわち後輪駆動スプロケット16と、後輪従動スプロケット17と、両スプロケット16,17に掛け渡された無端の後輪駆動チェーン18とよりなる駆動力伝達機構が、車体幅方向中心線より右側に配置されている。
上記変速機Tのケース20は、図3ないし図5に図示されるように、左右半割りの左ケース20Lと右ケース20Rを合体して構成され、左右ケース20L,20Rは、それぞれ内部装置を包むCFRP(カーボン繊維強化プラスティック)製の左カバー21Lと右カバー21R、およびこの左右カバー21L,21Rの外側からこれを補強するアルミ合金製の左補強部材22Lと右補強部材22Rとからなり、左カバー21Lは左補強部材22Lの内側に、右カバー21Rは右補強部材22Rの内側にそれぞれ接着されている。
左右のカバー21L,21Rは、その合わせ部に明確には図示されないシール部材を介して突き合わされ、これを挟む左右補強部材22L,22Rの外周突出部のボルト孔23L,23R、24L,24R(図3においては24L,24Rのみ図示されている)に挿通される図示されないボルトによって互いに締付けられて、一体化されている。
左右ケース20L,20Rに設けられた2つのボルト孔23L,23Lと23R,23R(図6においては右ケース側の23Rのみが図示されている)は、左右補強部材22L,22Rを合体緊締するためのボルト孔である。
また左右ケース20L,20Rに設けられた2つのボルト孔24L,24Lと24R,24R(図6においては右側ケース側の24Rのみが図示されている)は、左右補強部材22L,22Rを互いに合体緊締するとともに、該ケース20L,20RをフレームFに取付けるためのボルト孔であり、車体の前方寄りのボルト孔24L,24Rはダウンチューブ3の下端に連結されたアンダーチューブ4へのボルトBによる共締に供され、また車体の後方寄りのボルト孔24L,24Rはメインフレーム2の後方下端へのボルトBによる共締に供されるものである。
そして、ケース20の左右補強部材22L,22Rの下部には、図3ないし図5に図示されるように、クランク軸受孔25L,25Rが穿設され、このクランク軸受孔25L,25Rに前記クランク軸12が左右方向に貫通し、その上方位置に前記ピボット軸8が貫通するピボット軸受孔26L,26Rが穿設されている(図4参照)。
上記のような左右補強部材22L,22Rが左右カバー21L,21Rとともに合わされて、ボルトで緊締されて変速機Tのケース20が構成され、かつ車体フレームFに懸架される。
図3ないし図5等に図示されるように、ペダル式クランク軸であるクランク軸12は、ケース20の左右のクランク軸受孔25L,25Rを貫通してケース20の外側に突出した左右端部にそれぞれ1対のクランクアーム13が基端部を嵌着されて設けられ、図1,2に図示されるように、クランクアーム13の先端にはペダル13aが回転可能に取付けられる。
図1,2および図4に図示されるように、ボルト状ピボット軸8は、メインフレーム2の後部2aに形成されたピボットボス2bの貫通孔2cと、ケース20の左右の補強部材22L,22Rにおけるピボット軸受孔26L,26Rに嵌合されたブッシュ14を貫通して延び、ボルト状ピボット軸8の先端に螺着されたナットNによりメインフレーム2の後部2aに固定され、各スイングアーム9が、ケース20の左右の外側方で、ケース20と各メインフレーム2の後部との間において、ピボット軸8にカラー8aおよび軸受8bを介して、揺動可能に支持されている(図4参照)。
図6は、変速機Tの右ケース20Rの一部を除去して内部を見た右側面図であり、該図には、クランク軸12と出力軸15とに関連する部分が示されている。
図3,5も参照して理解できるように、ケース20内に収納され右ケース20Rの出力軸受孔27から外部に突出した出力軸15は、その右端部に後輪駆動スプロケット16が嵌着される。
図1に示されるように、後輪駆動スプロケット16と後輪Wrに設けられた後輪従動スプロケット17との間には後輪駆動チェーン18が掛け渡されている。
ここで、後輪駆動スプロケット16、後輪従動スプロケット17、および後輪駆動チェーン18は、自転車の駆動輪である後輪Wrを駆動する前記駆動力伝達機構を構成する。
そして、出力軸15は後輪Wrとは、常時連動して前進方向Pと後退方向Qに連動回転する(図1参照)。
図5,6等において図示されるように、変速機Tは、ケース20内に収納される変速機構M1および変速切換機構M2とを備える。
変速機構M1は主として図3,5,6等に図示されるように、クランク軸12と出力軸15とに関連する部分によって構成され、変速切換機構M2は主として図10ないし12に示すディレイラ軸に関連する部分によって構成されている。
この変速切換機構M2は変速機構M1に作用して、変速機構M1を所望の変速位置へ向けて切換を行う。
変速機構M1は、図3,5,6等に図示の一方向クラッチ32、該図に図示のスライド機構S、駆動スプロケット部30、変速スプロケット部40、無端の変速チェーン48および出力軸15を備えている。
変速スプロケット部40は複数のスプロケット41〜47を左側から右側に向って大きさの順に隙間を空けて多段に重ねて出力軸15にスプライン結合したものである。
図3,5等に図示されるように、クランク軸12は、ケース20の左右補強部材22L,22Rのクランク軸孔25L,25Rに嵌着された左右1対の軸受38を介してケース20に回動自在に支持され、このクランク軸12の両端に一体にクランクアーム13が嵌着され、図1に図示されるように、クランクアーム13の先端にペダル13aが枢着されており、サドル7に跨って腰掛けた図示されない自転車Bに乗る人の足によって、クランク軸12は、前進方向Pへ回転駆動されるようになっている。
図3,5等において、クランク軸12には、駆動スプロケット部30が、両軸受38間に配置され、駆動スプロケット部30の駆動スプロケット31は、クランク軸12と同軸に配置された一方向クラッチ32とスライド機構Sとを介してクランク軸12に装着されており、クランク軸12により回転駆動される。
図7に図示されるように、一方向クラッチ32は、クランク軸12の一部の外周部自体によって構成されるクラッチインナ32aと、後述の内筒34(図3等参照)の一部から構成されるクラッチアウタ32bと、クラッチアウタ32b内周の係合部に係合する複数のラチェット爪32cと、クラッチインナ32aに装着されてラチェット爪32cの先端をクラッチアウタ32の内周面の凹部に係合するように付勢するリングバネ32dとからなっている。
一方向クラッチ32の作用によって、自転車Bに乗る人がペダル13aを踏み、自転車Bを進める前進方向Pへクランク軸12を回動させた時にのみ、クランク軸12の回動力は駆動スプロケット31に伝達され、また、自転車Bの前進中に、乗る人がペダル13aを踏むことを停止し、駆動スプロケット31が前進方向Pへ回転した場合、すなわち、駆動スプロケット31に対しクランク軸12が相対的に後退方向Qに回転した場合には、駆動スプロケット31からクランク軸12へ回転力が遮断されるようになっている。
図3ないし図5等において、一方向クラッチ32と駆動スプロケット31との間には、駆動スプロケット31をクランク軸12に対してクランク軸軸線方向に移動可能にすると共に一方向クラッチ32のクラッチアウタ32bと一体に回転するスライド機構Sが設けられている。
図3ないし図5等に図示されるスライド機構Sは、内筒34と、外筒35と、ボールスプライン機構36とからなる。
内筒34は、その右端が前記一方向クラッチ32のアウタ32bを構成すると共に、クランク軸12の外周に1対のニードル軸受33を介して回動可能に支持されている筒であり、外筒35は、内筒34の径方向外方に配置されている筒である。
ボールスプライン機構36は、内筒34の外周面と外筒35の内周面との間に設けられたボール36cを用いたスプライン係合機構であり、該機構の外筒35の環状フランジ部には駆動スプロケット31がリベット31aにより一体結合されており、外筒35と駆動スプロケット31は、クランク軸12の軸線方向に沿って一体となって移動可能、かつケース2に対して回転するようになされている。
駆動スプロケット31の外周部には、リベット31bによってチェーンガイド37が一体的に取付けられている。
そして、図3ないし図5等に図示されるように、スライド機構Sと駆動スプロケット31とを一体に回転させると共に、駆動スプロケット31および外筒35を内筒34に対してクランク軸軸線方向に移動可能にするためのボールスプライン機構36は、内筒34の外周面と外筒35の内周面とで、互いに径方向で対面するとともにクランク軸方向に指向した複数対の半円形断面の収容溝36a、36bと、各対の収容溝に跨って転動可能に収容され、かつ周方向で内筒34と外筒35に係合する複数のボール36cからなるボール列とによって構成されている。
また、駆動スプロケット31および外筒35の移動範囲を規定し、かつボール36cの脱落防止のために、内筒34および外筒35の両端部にはストッパ34a,34b,35a、35bが設けてある。
図3,5に図示されるように、出力軸15は、ケース20の左右の補強部材22L,22Rにそれぞれ保持される左右1対の軸受38を介して回動可能に支持されている。
出力軸15の左右軸受38の間において、複数の変速スプロケットからなる変速用の多段式変速スプロケット部40が、出力軸15と常時一体に回転するように、出力軸15に装着されている。この実施例では、前記多段式変速スプロケット部40は、外径が異なる7種類の変速用の変速スプロケット41〜47から構成されるスプロケット部である。
7個の変速スプロケット41〜47は、最小外径を有する7速(最高速)用の変速スプロケット47から最大外径を有する1速(最低速)用の変速スプロケット41まで、右側から左側に向けて順次低速になるよう出力軸軸線方向に並んで配列され、出力軸15の外周面でスプライン結合されて、出力軸15に連結されている。
駆動スプロケット部30と変速スプロケット部40とには、変速チェーン48が掛け渡され、該変速チェーン48によりクランク軸12と出力軸15との間で回転が伝達される。 後述の変速切換機構M2は、一群の変速スプロケット41〜47の間で変速チェーン48を掛換えることによって変速を行う機構である。すなわち、変速切換機構M2は、変速スプロケット41〜47の中から変速切換機構M2によって選択された一つの変速スプロケットと、前記駆動スプロケット31との間に、変速チェーン48を掛け渡すよう作用する。
それゆえ、出力軸15は、前記変速スプロケット41〜47と駆動スプロケット31との歯数比により決定される変速比で、クランク軸12により回転駆動される。
そして、出力軸15の動力は、ケース20の右側外部に設けられた後輪駆動スプロケット16、後輪駆動チェーン18および後輪従動スプロケット17(図1参照)を介して後輪Wrに伝達される。
ところで、従来の自転車Bの惰性走行時には、変速チェーン48が回転されないことから該チェーン48の掛換えが困難であり、通常変速機構M1における変速操作は行うことができない。本実施例はこの点に関して改良された構造を備えている。以下にその構造について説明を加えておく。
図8には後輪Wrの取付部の構造が図示されており、後輪ハブWr1は該図には図示されないスイングアームに固定支持される後車軸に軸受Wr0を介して回転可能に支持され、該ハブWr1はその左右両側に径方向に延出する環状鍔部Wr2を備えており、この環状鍔部Wr2には、後輪Wrを支持する放射状に伸びる多数のスポークWr3が取付けられ、このスポークWr3の放射先端が後輪Wrの車輪リム部Wr4に固定されることで後輪Wrが前記ハブWr1に取付けられている。
ハブWr1の図示における右方の環状鍔部Wr2のさらに右方端寄りの位置には、従動スプロケット17が設けられ、このスプロケット17は一方向クラッチ19を介してハブWr1に対して取付けられており、この一方向クラッチ19は、図8(b)に図示されるような構造を備えている。
すなわち、ハブWr1の一部の外周部により構成されるクラッチインナ19Aと、従動スプロケット17の内周に形成された多数の係合部19cを備えるクラッチアウタ19Bと、クラッチインナ19A側にその回動支点19aを有して、ばね19bによりクラッチアウタ19B内周の係合部19cに係合するように付勢された複数のラチェット爪19dからなる構造を備えている。
そして、一方向クラッチ19はこの構造により、クラッチアウタ側19B側からの回転、すなわち従動スプロケット17側からの回転PがハブWr1に対して伝達され、従動スプロケット17側からハブWr1側、すなわち後輪Wr側へ駆動力が伝達されるが、クラッチインナ19A側の回転、すなわちハブWr1側からの回転はスプロケット17側に対して伝達されない。
つまり、クランク軸の回転を停止した惰性走行時のようにスプロケット17が駆動チェーン18により駆動されない、または坂道を下る時のように後輪Wrがスプロケット17よりも早く回転する時等にはハブWr1側、すなわち後輪Wr側は自由に回転するようになされている。
しかしながら、本実施例においては、前記一方向クラッチ19の上述の作動を制限する構造がハブWr1と従動スプロケット17間に備えられており、すなわち、ハブWr1の右方側の前記環状鍔部Wr2近接の右方端寄りの外周部Wr2と従動スプロケット17左方端側内周部17a間に摩擦材として作用するOリングRが介在されており、両者はこのOリングRを介して互いに摩擦嵌合されており、両者間における回転伝達トルクが所定内のものであるときには両者が互いに一体回転するように摩擦保持され、前記一方向クラッチ19は実質的にその機能が喪失された状態とされている。
したがって、自転車Bの惰性走行時においても、ハブWr1側、すなわち後輪Wr側の回転が従動スプロケット17にそのまま伝達され、後輪駆動チェーン18は従動スプロケット17の回転に伴い回転され、この後輪駆動チェーン18の回転は変速機構M1に伝達され、さらに変速チェーン48が回転されるようになされている。そして、この構造により自転車Bの惰性走行時においても変速チェーン48の掛換えが容易になされ、変速のための操作が円滑になされるようにされている。
一方、自転車Bの走行時における変速機構M1等のへの過負荷防止のために、変速機構M1側から所定値を超える負荷が後輪駆動チェーン18に懸かる時には、前記OリングRによる前記ハブWr1とスプロケット17間の嵌合摩擦力に抗して該両者が互いに相対回転して、一方向クラッチ19の作動により後輪Wrのみが回転し、後輪Wrの回転は従動スプロケット17側には伝達されず、勿論、後輪駆動チェーン18、変速チェーン48は回転されない構造とされている。
次に、本実施例における特徴的な構造である変速切換機構M2の主としてディレイラ60に関連する構造について説明する。
図6および図9において、自転車Bのハンドル部の変速操作機構50(図1参照)により作動される変速切換機構M2は、ディレイラ60と、テンショナプーリ71を有するテンショナ70とを備えている。
そして、図6に図示されるように、変速チェーン48は、駆動スプロケット31と前記変速スプロケット41〜47と、さらに人力走行時、変速チェーン48が弛む側に配置されるガイドプーリ65とテンショナプーリ71とに巻き掛けられている。
図1に図示される変速操作機構50は、自転車Bに乗る人により操作される変速レバーなどで構成される変速操作部材51と、変速操作部材51の動作をディレイラ60に伝達するために変速操作部材51とディレイラ60とを連結する変速用ケーブルCとを備え、該ケーブルCはインナケーブルである操作ワイヤ52と、該ワイヤを覆うアウタケーブル53(図1、図10参照)とからなり、実質的にはインナケーブルである操作ワイヤ52が変速操作部材51とディレイラ60とを連結している。
図11に図示されるように、対をなす左右それぞれのケース20L,20Rにはその上方位置において内方へ向って突出するボス部20L1,20R1が設けられ、これらのボス部20L1,20R1は、該図から理解できるように両者ケース20L,20Rの幅が異なることからその突出長さを異にしており、幅の広い右方ケース20R側のボス部20R1は突出長さが長く貫通孔20R2を有しており、幅の狭い左方ケース20L側のボス部20L1はその突出長さが短く盲孔20L2を有しており、該盲孔20L2には雌ネジが切られている。
左右ケース20L,20Rが組立て合体される時には、両ボス部20L1,20R1は互いに同一線上において対向し、両ボス部20L1,20R1の突出端部は当接状態とされて、右方ケース20R側のボス部20R1の貫通孔20R2に挿通された締付ボルトBoが左方ケース20L側ボス部20L1の盲孔20L2の雌ネジに捻じ込まれることで、左右両ケース20L,20Rが互いに強固に締付け一体化されている。
前記互いにその先端が当接されたボス部20L1,20R1の外周部には、中空スリーブ状のディレイラ軸61が嵌合されており、このスリーブ状のディレイラ軸61には、その左方軸端突出部61aに孔部61bが備えられており、該孔部61bと左方ケース20Lのボス部20L1基部に形成された孔部20L3間に止めピン61Aが挿入され、これにより、ディレイラ軸61は、ケース20Lに対して正しい位置に位置付けられて両ボス部20L1,20R1の外周部に対して嵌合支持されている。
そして、図9〜12に図示されるように、スリーブ状のディレイラ軸61の外周部にディレイラ60が取付けられ、そのために、該軸61の外周部には2つの平行な軸線Yを備えた並列構造の***部61cが設けられており、この***部61cには該ディレイラ60を実質的に該軸61へ取付けるためのディレイラアーム部62取付用支持軸62aが挿入される孔61d(図12参照)がそれぞれ開孔され、この対をなす***部61cに開孔された孔61dは互いに平行であり、しかもこの孔61dは、前記スリーブ状のディレイラ軸61の軸線Xに対して所定の角度でもって交差する方向に延長する軸線Yを有している。
ディレイラ60は、図9,10,11,14等に図示されるように1対のH字類似の板形状をしたディレイラアーム62A,62Bを有したアーム部62を備えており、このアーム部62は各アーム62A,62Bの先端がそれぞれディレイラ本体63の対をなす支持軸63aに回動支持され、これにより2つのアーム62A,62Bが平行リンクを形成するように組込まれており、ディレイラ60はこのアーム部62を介してスリーブ状のディレイラ軸61に取付けられている。
この対をなすディレイラアーム部62のディレイラ軸61への取付けは、各ディレイラアーム62A,62Bのその2又状をなす基部62A1,62B1(図10(a)参照)がそれぞれ、前記対をなすディレイラ軸61の***部61cをその両側から挟むようにして位置付けられ、前記***部61cの開孔61d(図10,12等参照)に支持軸62aが挿通されることでなされ、この取付けにより、前記平行リンクを形成するディレイラアーム部62は、ディレイラ軸61に対して所定角度で交差する2つの支持軸62aを支点として回動可能に支持される。
そして、平行リンクを形成するディレイラアーム部62の一方のディレイラアーム62A基部62A1の支持軸62aと、他方のディレイラアーム62B先端のディレイラ本体63の支持軸63a間に圧縮ばね62bが張設されている(図10(c)参照)。
この圧縮ばね62bは、変速用ケーブルCのインナケーブルである操作ワイヤ52が弛緩状態である時には、対をなすディレイラアーム62A、62Bを互いに引き寄せる作用をなしており、変速操作がなされない前記操作ワイヤ52の弛緩状態においては図10(c)に示される状態に2つのディレイラアーム62A、62Bが保持されており、その意味ではこの状態はディレイラアーム62A,62Bの初期状態として位置付けられるものであり、ディレイラアーム部62がこの状態におかれるときは、図3,5等に図示される変速機構M1の変速チェーン48が最速のスプロケット47に掛け渡された状態に保持されている。
変速用ケーブルCは、図14,15等に図示されるように、その一端取付部が、ディレイラアーム部62の一方のアーム62B側端部に設けられた外方突出部62B2に接続されており、このために、アーム62B側端部の前記外方突出部62B2には、取付孔62B3が設けられている。
変速用ケーブルCの前記アーム62B側端部外方突出部62B2への取付けは、図14,15に図示されるように、変速用ケーブルCのアウタケーブル53がディレイラ軸61のアウタケーブル取付孔61eに挿入固定され、インナケーブルである操作ワイヤ52が前記アーム62Bの前記突出部62B2に設けられた前記取付孔62B3に該ワイヤ52の一端が挿入固定されることでなされている。
そして、変速用ケーブルCの操作ワイヤ52を取付けるための前記取付孔62B3は、貫通孔とされ、大径部62B4と小径部62B5とを備えており、該孔62B3の側部にはスリット状の切り溝62B6が設けられている。
一方、操作ワイヤ52の一端には、ワイヤ52を取付孔62B3に固定するためのワイヤ52の径より大径の膨大部52aが設けられていて、ワイヤ52はスリット状の切り溝62B6に沿って前記孔62B3の側面から該ワイヤ部が該孔62B3に挿入され、孔62B3の小径部62B5から導出されたワイヤ導出部52bが強く牽引されることで、その膨大部52aが該孔62B3の大径部62B4に圧入嵌合され、かつ孔62B3の大径部62B4と小径部62B5の段部62B7に当接されて係止され、これにより操作ワイヤ52はその一端が対をなすディレイラアーム部62の一方のアーム62Bの側端部に取付けられている。
そして、アーム62B側端部のワイヤ取付部である外方突出部62B2の取付孔62B3から導出されたワイヤ52の導出部52bは、図15に図示されるようにディレイラ軸61のアウタケーブル取付孔61eにおいてアウタケーブル53内を挿通することで変速用ケーブルCとされ、変速機ケース20の幅狭のケースである左ケース20Lの車体前上方に面する部位に設けられた貫通孔20L1からハンドル部の変速操作機構部50に向って延長され、変速用ケーブルCの他端である延長端が変速操作機構部50に取付けられ、該変速操作機構部50におけるケーブルCの取付部から延長した操作ワイヤ52の他端が該機構部50における変速操作部材51に図示されない手段を介して固定される。
変速用ケーブルCのこの変速操作機構部50への延長のための誘導は、ケース20Lの内壁部に沿うようになされた後、丁度車体フレームFのメインフレーム2とダウンチューブ3間の両者に略等しい距離においてなされ、このために前記貫通孔20L1は、ケース20Lの側壁部に近い位置で、かつメインフレーム2とダウンチューブ3に対して略等距離とされる前記位置に設けられている。
また、この貫通孔20L1には、シール部材20L2が嵌合され、変速用ケーブルCのアウタケーブル53が該シール部材20L2を介して該貫通孔20L1に密に保持され、ディレイラ軸61のアウタケーブル取付孔61eによるアウタケーブル53の取付けと相俟って該ケーブルCはケース20Lに対して強固に取付け保持されている。
そして、変速用ケーブルCは、実質的に前記ディレイラアーム62Bのワイヤ取付孔62B3から車体の前方フレームに沿って略直線に近い状態において延長され(図1,2参照)、変速用ケーブルCの短縮化と、そのインナケーブルである操作ワイヤ52の円滑な動きが保障され、該変速用ケーブルCによる変速操作荷重の低減が図られるようになされている。
また、変速用ケーブルCの導出口となる貫通孔20L1が、変速機ケースの一方のケース20Lに設けられるから、該貫通孔20L1の開口作業の容易化が図られるようになされている。
また、貫通孔20L1から延びる変速用ケーブルCの延長線上に、車体フレームFに対する変速機ケース20の取付部が位置するようにすることもでき、この場合には、変速機ケース20のフレームFへの取付けと変速用ケーブルCの取付けが兼用されることになる。
ディレイラアーム62Bに上述のように取付けられた変速用ケーブルCは、その変速操作における該ケーブルCのインナケーブルである操作ワイヤ52の牽引により、平行リンクを形成する対をなすディレイラアーム62A,62Bからなるアーム部62は、圧縮ばね62bの圧縮力に抗して立ち上がるように変形しながら、前記2つの支持軸62aをその旋回支点として旋回され、また、変速操作における変速用ケーブルCの操作ワイヤ52の弛緩により平行リンクを形成するディレイラアーム部62が圧縮ばね62bの圧縮力により倒伏するように変形しながら前記2つの支持軸62aをその旋回支点として旋回され、ディレイラアーム部62は初期の状態に戻るように移行される構造とされている。
図9,10に図示されるように、平行リンクを形成するディレイラアーム部62の先端には、ディレイラ本体63の基端63bが一対の支持軸63aを介して回動可能に取付けられ、ディレイラ本体63はその片方に偏在した略扁平円筒部をなす形状を有しており、その内部には中心ボス部63cを囲むように2つの同心状に配置された互いに同方向巻きである径の大きな捩りコイルばね63dと、径の小さな捩りコイルばね63eとが収納されたばねホルダ部63fを備えている。
そして、このばねホルダ部63fに対向するようにアーム部材64が、該ディレイラ本体63の基端63b隣接位置において、すなわち、ディレイラ本体63がディレイラアーム部62先端に取付けられる取付け隣接位置において、その基端64bが支持ピン64aにより回動可能に支持されて延長され(図10参照)、このアーム部材64とディレイラ本体63のばねホルダ部63fとの対向空間において既述のガイドプーリ65が回転可能に支持軸65aを介して軸支されている。
ガイドプーリ65の前記対向空間における回転可能な支持軸65aによる軸支は、ディレイラ本体63とアーム部材64のそれぞれの対向面に形成された貫通孔63g,64cに挿通された支持軸65aによりなされ、ガイドプーリ65は該支持軸65aに嵌合されたスリーブ65bを介した軸受65cによる支持とされている。
そして、特徴的には図9、10等を参照して理解できるように、前記支持軸65aがその軸線Zを、前記ディレイラ軸61の軸線Xと平行になるようにして設けられていることであり(図10参照)、この構造は、ガイドプーリ65に掛け渡される変速チェーン48の適切な状態の維持を保障するものである。
前記支持軸65aによるガイドプーリ65の回転可能な軸支は、上述のようにスリーブ65bを介した軸受65cによる支持とされるが、図10に図示されるようにこのスリーブ65bには、その外周部両端に環状段部65b1,65b2が形成されており、この対をなす段部にはそれぞれ、一対の板状アーム72A,72Bからなるテンショナアーム部72のそれぞれの基部72A1,72B1が揺動可能に支持されている。
一対のテンショナアーム72A,72Bからなるテンショナアーム部72は、各アーム72A,72Bがそれぞれ前記基部72A1,72B1から互いにその板面を対向させて所定の長さで延長され、その対をなすアーム先端近傍のそれぞれの対向面に貫通孔72A2,72B2を有するボス部72A3,72B3が形成された構造を備えている。
テンショナアーム72A,72bの先端近傍の位置には、これらボス部72A3,72B3の貫通孔72A2,72B2に挿通された支持軸72aにより軸受72bを介して該ボス部間にテンショナプーリ71が回転可能な状態で保持されている。
そして、テンショナアーム部72の先端は該支持軸72aにより両テンショナアーム72A,72Bが互いに一体的に固定された構造とされている。
図9に図示されるように、テンショナアーム部72の一対のテンショナアームの内のディレイラ本体63のばねホルダ部63fに近接するアーム72Aに、そのホルダ部対向面から該ホルダ部63fに向けて突出する突出片72a1が設けられており、該突出片72a1の突出端はホルダ部63fの内部にまで達している。
そして、この突出端にばねホルダ部63f内に収納された2つの捩りコイルばね63d,63eの内の、外側のばね63dの一端63d1が係止され、該ばね63dの他端63d2は該ホルダ部63fの内周面から外周面へと抜ける切溝に係止されており、このばね63dはテンショナアーム部72に図6の図示における時計方向への回動力を付与している。
また内側のばね63eは、前記外側のばね63dと同方向巻きの捩りコイルばねであり、明確には図示されないが、その一端がテンショナアーム72aの基部近傍のアーム側部に係止され、他端がホルダ部63fの中間環状リブ63f1に形成された切り溝に係止され、このばねは前記外側のばね63dと同方向にテンショナアーム部72に時計方向への回動力を付与しており、これら2つのばね63d,63eが協働して、これらばねの弾性力がテンショナアーム部72に反時計方向への揺動に対する反力を付与するようになされている。
そして、テンショナアーム部72は、その先端に回転可能に軸支されたテンショナプーリ71により、該プーリ71に巻き掛けられた変速チェーン48、すなわち、クランク軸12に一方向クラッチ42とスライド機構Sとを介して軸支された駆動スプロケット31に図6において時計回りに巻き掛けられ、さらにテンショナプーリ71に時計回りに巻き掛けられ、ピボット軸8とガイドプーリ65との間を通リガイドプーリ65に反時計回りに巻き掛けられ、次いで、変速スプロケット部40のスプロケットに巻きかけられる巻き掛け構造を有する変速チェーン48に、前記捩りコイルばね63d,63eの弾性力による適切な張力を付与することができる。
ディレイラ60は上述した取付構造を備えるものであり、ディレイラ軸61にその***部61cの支持軸62aを介して支持された平行リンクとして形成されたディレイラアーム部62を備えたディレイラ60は、変速操作機構51による変速操作に応じた変速用ケーブルCのインナケーブルであるワイヤ52の牽引と弛緩による作用力を受けて、平行リンクとして形成されたディレイラアーム部62が圧縮ばね62bの圧縮力により、また該圧縮力に抗して旋回され、多段変速スプロケット41〜47における変速チェーン48の掛換えのための揺動を行う。
この平行リンクとして形成されたディレイラアーム部62の旋回は、ディレイラ軸61に所定の角度で交差する軸線Yをもつ2つの平行な支持軸62aをその旋回支点としてなされ、該アーム部62の旋回の際に、該アーム部62先端のディレイラ本体63は、支持軸63aを支点として該アーム部62と相対回転し、アーム部62の旋回移動にも拘わらず図6に図示される仮想線の位置を維持して、その支持軸63aを回動支点とした自身の回動角度を変えることがなく、これにより、変速操作時を初めとするディレイラアーム部62の旋回、揺動に伴うガイドプーリ65の回転変動、該ガイドプーリ65に掛かる変速チェーン48の不規則な回転変動が防止される。
そして、ディレイラアーム部62の上述の支持軸62aを旋回支点とした旋回により、ディレイラ本体63に支持軸65aを介して取付けられたガイドプーリ65は、図3ないし図6等に図示されるように、たとえば、多段変速スプロケット部40の最小外径の変速スプロケット47から最大外径の変速スプロケット41に向かって、もしくは、最大外径の変速スプロケット41から最小外径の変速スプロケット47に向かって移行され(実線位置と仮想線位置参照)、該ガイドプーリ65の移行により後述される変速機構M1の多段変速における所望の変速スプロケットへの変速チェーン48の掛換えがなされる。
平行リンクとして形成されたディレイラアーム部62の旋回に伴うガイドプーリ65の移動範囲は、前記ディレイラアーム部62が圧縮ばね62bの作用でその初期状態とされる位置である図6における出力軸15に最も接近した実線表示の第1位置から、該軸15から最も離れた仮想線表示の第2位置までの範囲であり、本実施例においては、この実線表示の第1位置から仮想線表示の第2位置への移動の間に、最高速である第7速から最低速である第1速への変速切換が行なわれる。つまり、変速多段スプロケット部40における最小外径のスプロケット47から最大外径のスプロケット41への変速チェーン48の掛換えが行なわれる。
この変速チェーン48の各段における変速スプロケットへの掛換えのためのガイドプーリ65の移動に伴い、テンショナ70は変速チェーン48の張力変化による押圧力を受け、これに従いテンショナアーム部72がガイドプーリ65の支時軸65aを回動支点として旋回し、図6における実線表示の初期位置である第1位置から仮想線表示される第2の位置へと移動される。
そして、テンショナアーム部72は、その移動位置において、すなわち、前記実線表示の第1の位置において、また仮想線表示の第2の位置において、さらにこれらの移動中間位置において、ばねホルダ部63fに収納された捩りコイルばね63d,63eの作用により、常に適度の大きさの張力を変速チェーン48に付与することができ、変速チェーン48の弛みが防止されるようになされている。
本実施例の変速用ケーブルCを有するディレイラ60の基本構造部は上述のようなものである。
ところで、図6における80は、変速チェーン48の整列機構である。そこで、この変速チェーン48の整列機構80について簡単に説明を加えておくことにする。
図6において、変速スプロケット部40のチェーン48巻き出し側と、上記駆動スプロケット31のチェーン48巻き入れ側との間に掛け渡されている変速チェーン48の経路に、変速チェーン48を整列させるチェーン案内部材81が設けられている。
図16は、上記変速スプロケット部40と駆動スプロケット31とチェーン案内部材81との相互位置関係を示すために、ケース20内の変速チェーン48の整列に関係ある部材のみを示した右側面図であり、図17(a)は上記チェーン案内部材81の側面図、図17(b)はチェーン案内部材81の上面図である。上記チェーン案内部材81は、合成樹脂製であり、チェーン経路の上側に設置される上側案内部82、チェーン経路の下側に設置される下側案内部83、および上記両案内部を連結する上下連結部84からなっている。
上側案内部82は変速チェーン48の上方移動制限部材であり、下側案内部83は変速チェーン48の下方移動制限部材であり、上下連結部84により、上記両部材が一体化されて1個の部品となっている。上下連結部84には、2個のボルト孔85が設けてあり、図17(b)に図示されるように、チェーン案内部材81はこのボルト孔85に挿通されるボルト88を介して、ケース20Lの左補強部材22Lに固定されている。
チェーン案内部材81は、図6および図16に図示されるように、変速スプロケット部40と駆動スプロケット31との中間に配置され、側面視で、上記上側案内部82は、多段の変速スプロケット部40と重なる位置に設けられている。
上下の案内部82、83の変速チェーン流通側表面は、変速チェーン48の移動方向から見た時、平行であり、変速チェーン48が上下側案内部材82,83の間を通過することができる十分な幅を持つよう成形されている。
図17(b)に図示されるように、上側案内部82の、変速スプロケット部40側の先端は、斜めの櫛歯状部86が形成されている。この各櫛歯は、各変速スプロケット41〜47の歯先の隙間に挿入され、変速チェーン48の掛換え時において、変速チェーン48が噛み合っている変速スプロケット41〜47のいずれかより変速チェーン48が確実に外されて、変速チェーン48が駆動スプロケット31の方向へ回送されるようになっている。
図17(a)に図示されるように、チェーン案内部材81の駆動スプロケット31側には通過する変速チェーン48の上下位置を狭く規制するスロート部(喉部)87が設けてある。これは変速チェーン48の通路の上下幅を狭くした部分である。
次に、本実施例において装備される後輪駆動チェーン18の張力調整機構について説明を加えておくことにする。
図18に図示されるように、後輪駆動チェーン18の伸びを調節するためのチェーン張力調整機構90が備えられ、このチェーン18の張力調整機構90は、後輪駆動チェーン18の駆動走行路に隣接したメインフレーム2の後部2aから後方へ突出するように形成された突出片2Aに設けられており、該突出片2Aには長孔2Bが形成されている。
そして、ネジが切られた頭部91aと該頭部91aから延びる一対の板状挟持片91b,91cを備えたローラ保持体91が設けられ、このローラ保持体91の一対の板状挟持片91b,91cの一方91bには、実質的にローラ92を支持する軸となる締付ボルト93が貫通する開口91b1が設けられ、また他方91cには、該ボルト93のための雌ネジが切られたボス部91c1が設けられている。
ローラ保持体91は、その一対の板状挟持片91b,91cを用いて前記突出片2Aの長孔2Bを含めた該長孔周辺部両側から挟持され、該一方の挟持片91bの開口91b1から締付ボルト93が挿入され、該ボルト93が長孔2Bを通過して他方挟持片91cのボス部91c1のネジ孔に螺入締付けられることで該突出片2Aに保持されている。
板状挟持片91cの前記ボス部91c1のネジ孔から突出した締付ボルト93の延出部には、ローラ92が軸受94を介して回転可能に支持されており、さらに上述したローラ保持体91の頭部91aには、該頭部91aを挟み込むように覆うコの字状に曲折された溝状構造部を備えかつ突出片2Aにその幅方向両端が当接固定される脚部95aを備える押さえ部材95が設けられ、この押さえ部材95の頂部にはアジャストボルト96が貫通するバカ孔95bが開口されている。
したがって、後輪駆動チェーン18の張力調整に際しては、ローラ92を実質的に支持する軸となる締付ボルト93を弛めて、押さえ部材95のバカ孔95bから挿入されローラ保持体91の頭部91aのネジ孔に螺入されたアジャストボルト96を左右方向に回動させることにより、ローラ保持体91が突出片2Aの長孔2Bに沿って上下に移動され、ローラ92のチェーン18に対する当接具合が調整され、チェーン18の適切な張力調整がなされたならば、再び締付ボルト93を締めてローラ保持体91を突出片2Aに対して固定すればよい。
なお、ローラ92は、図19に図示されるような構造を備えている。
すなわち、アルミ合金等の金属もしくは硬質の合成樹脂製のローラ本体92Aのその外周部にチェーン当接部である環状部92A1と、該環状部92A1の図示における左方端部に設けられたチェーン外れ防止の環状のフランジ部92A2と、該環状部92A1の図示における右方端部に設けられた環状の小さな突出部92A3とを備え、このフランジ部92A2と小さな突出部92A3間の環状部92A1に硬質ゴム等からなる環状のチェーン当接部材92aが嵌合固着されている。また、ローラ本体92Aの内周部には、凹部92A4が設けられ、該凹部92A4内に軸受94が嵌合固定される構造を備えている。
ここで、上述のように構成された本実施例の作用について説明する。
自転車Bに乗る人によるペダル13aの踏み込みにより、クランク軸12が正転方向Pに回転され、この回転が、クランク軸12から駆動スプロケット31に伝達され、変速チェーン48を介して変速機構M1に伝達される。変速機構M1においては自転車Bに乗る人による変速操作で所望の変速スプロケットが選択され、該スプロケットを介して変速された回転が出力軸15、後輪駆動スプロケット16、さらに後輪駆動チェーン18、後輪従動スプロケット17を経て、後輪Wrへと伝達され、該後輪Wrが回転されて自転車Bが該自転車Bに乗る人の所望の速度で走行する。
そして、上述の変速機構M1における変速が、以下のような操作によりなされる。
すなわち、図6における実線表示位置である初期位置、すなわち第1位置にあるディレイラアーム部62を有するディレイラ60により、一群の変速スプロケット41〜47の内から作動スプロケットとして変速スプロケット47が選択されている状態において、すなわち変速位置として7速位置が選択されている状態において、自転車Bに乗る人がペダル13aを漕いで前進方向Pにクランク軸12を回動すると、該クランク軸12の回動によって、一方向クラッチ42およびスライド機構Sを介して駆動スプロケット41が前進方向Pに回転駆動される。
前進方向Pへ回転駆動される駆動スプロケット41により変速チェーン48を介して変速スプロケット47、出力軸15および後輪駆動スプロケット16は、両スプロケット31,47により決定される高速側の最大変速比で回転駆動する。
自転車Bに乗る人により回転駆動されるクランク軸12の動力は、駆動スプロケット31、変速チェーン48および変速スプロケット47を介して出力軸15に伝達され、出力軸15の動力が、前記駆動力伝達機構を介して後輪Wrに伝達されて、自転車Bが第7速位置で走行する。
前記第7速位置にある状態から、ディレイラ60により変速位置を切換えるために、作動スプロケットとして、より低速側の変速スプロケット、たとえば変速スプロケット41を選択するように変速操作部材51が操作されると、変速用ケーブルCのインナケーブルである操作ワイヤ52が牽引され、この牽引力によりディレイラ軸61の軸線X方向に対して所定角度で交叉する対をなす***部61cに設けられた2つの支持軸62aをその旋回支点として、かつ圧縮ばね62bのばね力に抗して平行リンクからなるディレイラアーム部62が立ち上がるように旋回される。
平行リンクからなるディレイラアーム部62は、その旋回により、実線表示位置である初期位置から仮想線表示位置である位置へと移行し、このディレイラアーム部62の移行に伴い該アーム先端のガイドプーリ65は、実線表示の初期位置、すなわち上述の第7速位置から仮想線表示位置に、つまり、上述の第1速位置へと移行される。そして、このガイドプーリ65の移行の過程において、ガイドプーリ65と共に、変速チェーン48が変速スプロケット47から順次途中の変速スプロケット46〜42を経由して、変速スプロケット41に掛換えられ、このスプロケット41は変速チェーン48を介して駆動スプロケット31と駆動連結される。
つまり、ディレイラアーム部62の先端のガイドプーリ65が、図6における実線表示の位置から仮想線表示の変速位置へと移行され、このガイドプーリ65の仮想線表示位置において変速チェーン48は最低速側のスプロケット41に掛換えられ、第1速位置とされ、自転車Bは、最低速度、すなわち第1速の速度で走行する。
そして、上述したガイドプーリ65の変速チェーン48掛換えのための移動に伴う該チェーン48の移行は、そのチェーン48の張力を駆動スプロケット31に作用せしめる。一方駆動スプロケット31は図3ないし図5に図示されるようにスライド機構Sによりクランク軸12の軸線方向に移動可能とされているから、該駆動スプロケット31は、前記変速チェーン48の張力により、具体的にはクランク軸12の軸線方向分力により、クランク軸12の軸線方向に移動して、図3ないし図5における仮想線表示位置へと移行される。
また、ガイドプーリ65の上述した移動に伴う変速チェーン48の掛換え移行による該チェーン48の張力は、テンショナプーリ71に作用して、テンショナアーム部72をガイドプーリ65の支持軸65aを回動支点としてテンショナばねである捩りばね65d,65eのばね力に抗して回動せしめ、該アーム部72先端に軸支されるテンショナプーリ71は図6に図示されるように、その初期位置である実線表示位置から仮想線表示位置へと移行される。 そして、テンショナプーリ71はその移行位置において、テンショナばね65d,65eにより変速チェーン48に適度な大きさの張力を付与する位置を占める(図6の仮想線参照)。
一方、変速操作部材51が操作されて変速用ケーブルCのインナケーブルである操作ワイヤ52が弛められ、作動スプロケットとして、変速スプロケット41よりも、より高速側の変速スプロケット42〜47のいずれかが選択されると、平行リンクからなるディレイラアーム部62が、該平行リンクを初期状態に戻すように付勢する圧縮ばね62bのばね力により上述の初期位置へと向う方向へと戻されるように移行する。そしてこのディレイラアーム部62の移行に伴うガイドプーリ65の移動により、該ガイドプーリ65が高速側の変速スプロケット42〜47の内の所望の一つを選択し、該選択に伴い変速チェーン48が前記選択された高速側の所望の変速スプロケットに掛換えられる。
そして、この低速側から高速側への変速切換操作においても、ディレイラアーム部62の移行に伴うガイドプーリ65の移動による変速チェーン48の張力作用で、該変速チェーン48を介してクランク軸12に支持された駆動スプロケット31が、上述のスライド機構Sを介してクランク軸12の軸線方向に移動して、クランク軸12の軸線方向の新たな変速位置、すなわち前記変速チェーン48が掛けられた所望の変速スプロケットに対応する位置まで移動され(図3ないし図5参照)、この新たな変速位置における所望の変速比で自転車Bが走行する。
要するに、変速位置の切換えに際し、変速操作部材51が操作されると、変速用ケーブルCを介して、ディレイラアーム部62、ガイドプーリ65、テンショナプーリ71が所望の変速位置に向けて移動され、ディレイラ60により、一群の変速スプロケット41〜47の内から一つの変速スプロケットが選択され、この選択された変速スプロケットに変速チェーン48が掛けられる。
そして、この変速チェーン48の掛換え時のチェーン張力によりクランク軸12の軸上の駆動スプロケット31が該クランク軸12に沿って前記選択された変速スプロケットに対応する位置まで移動され、これにより捩れることなく適切な位置に整列された変速チェーン48による変速スプロケットとクランク軸12上の駆動スプロケット31との駆動連結が達成されることになる。
本実施例は、上述のように構成され、上述の作用をなすから、以下のような特有の効果を奏する。
変速用ケーブルCのインナケーブルである操作ワイヤ52は、ディレイラアーム部62の一方のアーム62Bの側端部の外方突出部62Bに形成された取付部に取付けられ、該取付けは、前記突出部62B2に開口された取付孔62B2の側部切り溝62B6からワイヤ52が挿入されて、その取付孔62B3から導出されたワイヤ部分52bが強く牽引されることで、ワイヤ端部の膨大部52aが該孔の大径部62B4に圧入されかつ段部62B7に当接されて、前記ディレイラアーム62Bの外方突出部62Bに取付けられものであるから、その取付けはきわめて容易であり、取付けのための作業性がきわめて良好である。
また、ディレイラアーム62Bの前記取付孔62B3から導出されたワイヤ導出部52bは、車体の略前上方に向かって真直ぐに延びて、ディレイラ軸61のアウタケーブル53の取付孔61eにおいて該アウタケーブル53内に挿通することで、変速用ケーブルCが変速機ケース20L上部の貫通孔20L1からハンドル部の変速操作機構部50に向かって略直線に近い状態において延長されるから、変速用ケーブルCの長さが大幅に短縮化され、また、該ケーブルCが無理に曲げられる曲線部を形成しないから、そのインナケーブルである操作ワイヤ52とアウタケーブル53との摩擦が避けられ、操作ワイヤの円滑な動きが保障され、操作ワイヤ52の操作荷重が大幅に軽減される。
ディレイラアーム部62は、平行リンク構成の一対のアーム62A,62Bからなり、該アームがディレイラ軸61の軸線Xに対して、その軸線Yが所定角度で交差するようになされた支持軸63aを介して旋回されるように支持されて該軸61に取付けられ、変速操作時における変速用ケーブルCの操作ワイヤ52の牽引、弛緩による該アーム部62の旋回に伴うガイドプーリ65の移動で、所望の変速スプロケットが選択され、変速チェーン48の掛換えがなされる構造であるから、ディレイラ60は、正確にかつ確実に導かれて、変速のための該ディレイラ60の円滑な移動が保障される。
また、ディレイラ60の取付は、上述のように平行リンク構成の一対のアーム62A,62Bからなる単純な構造からなるディレイラアーム部62によりなされ、しかもそのディレイラ60の移動のための作動も単純なものであるから、その作動に際しての摩擦力等による機械的な作動ロスが殆ど発生することがないので、変速用ケーブルCの操作ワイヤ52による操作力の大幅な軽減を図ることができ、比較的小さな操作力で円滑な変速操作が可能となる。
ディレイラアーム部62の先端部に取付けられるガイドプーリ65は、その支軸65aがディレイラ軸61と平行になされているから変速操作時における変速チェーン48の掛換え移動のためのチェーン48の誘導を円滑にしかも正確かつ確実に行うことができる。
自転車Bのフレーム構造として、メインフレーム2とダウンチューブ3のそれぞれの下方端部が互いにアンダーチューブ4により連結された構造が採用されているから、フレームFはその剛性が強化され、またフレームFに支持される変速装置のケース20はメインフレーム2、ダウンチューブ3およびアンダーチューブ4に囲まれた構造部において、メインフレーム2後方の下方端部とアンダーチューブ4とにより取付支持されるからその取付けは強固かつ安定した状態においてなされる。
左右の変速機ケース20L,20Rのそれぞれの内方に突出するボス部20L1,20R1が互いに同一軸線上に備えられ、左右のボス部20L1,20R1に変速機のディレイラ軸61が支持されるものであるから、ディレイラ軸61を両持支持できるので、ディレイラ軸61の取付け剛性が向上され、該軸61の取付けはきわめて安定したものとなり、また、ディレイラ軸61を不必要に太くする必要がないことから、該軸61の軽量化を図ることができ、ディレイラ軸61の取付構造部そのものの小型軽量化を図ることができる。
また、ディレイラ軸61の取付構造部の剛性が強化されることから、変速操作における偏荷重の作用時にもディレイラ軸61の安定した状態が維持されるので、結果として変速
操作における操作性の向上が図られる。さらに、左右の変速機ケース20L,20Rの連結部とディレイラ軸61の支持部とが兼用されるので、ケース構造の簡素化が図られる。
ディレイラ軸61は、その軸端突出部61aに孔61bを備えており、この孔部61bに挿入される止ピン61Aにより、その変速機ケース20Lに対する取付位置が決められるから、その取付け精度が向上され、取付けに際しての位置決めがきわめて容易である。 また、締付ボルトBoは、変速機ケース20の幅よりも内方側に配置されるから、該ケース20の幅方向において突出することがない。
本発明に係る変速機Tが搭載されている自転車Bは、林道などに高速コーナやジャンプセクションを設けた未舗装のコースを下ることによりタイムを競う競技に使用されるダウンヒル用自転車であるので、自転車Bの急カーブ走行時に、駆動スプロケット部30と変速スプロケット部40とに巻き掛けられた変速チェーン48は、自転車Bの曲がる方向と逆方向の遠心力を受けて振れることになり、駆動スプロケット部30の駆動スプロケット31の歯から脱落する恐れがあり、また、走行の際の走行面の凹凸により自転車Bが激しく上下動して、変速チェーン48が駆動スプロケット31から脱落する恐れがある。
しかし、このような変速チェーン48の脱落は、図3ないし図5に図示される駆動スプロケット31の外周部両側に設けられたチェーンガイド37により防ぐことができる。
自転車Bの走行中において、自転車Bに乗る人によりクランク軸12が逆転、あるいは停止された時には、自転車Bは惰性で走行し、また、特に傾斜地を降下中であれば自転車Bは走行を続けて後輪Wrは回転を続けることになるが、本発明の実施例においては後輪WrのハブWr1と従働スプロケット17間にOリング等の摩擦部材が介在され、該摩擦部材を介して後輪ハブWr1と従動スプロケット17が互いに摩擦結合されている。
したがって、自転車Bの惰性走行時において、後輪Wrの回転が、該後輪Wrから後輪従動スプロケット17、後輪駆動チェーン18、後輪駆動スプロケット16、さらには出力軸15、変速スプロケット部40、変速チェーン48へと伝達され、惰性走行時においても変速チェーン48が積極的に回転されるから、該走行時における変速操作を容易に行うことができる。
また、本実施例においては、チェーン整列機構80を備えているから、チェーン案内部材81の変速スプロケット部40の側で弛んでいる変速チェーン48がスロート部87で一直線状に整列されて、スムーズに駆動スプロケット31に誘導される。
チェーン案内部材81が設けられているので、惰性走行時における駆動スプロケット31の受動的な回転時に、変速チェーン48がチェーンテンショナ70のテンショナばねによる張力付与にも拘わらず、走行面の小刻みな波打ち、あるいは、乗る人による強いペダル踏み込みの停止時においては、チェーン48の円滑な移動が確保されない事態の発生が考えられるが、このような事態の発生は未然に確実に阻止される。
変速チェーン48が、変速スプロケット部40の下側の巻き出し側から駆動スプロケット31の巻き込み側に押し込まれて撓み、あるいは、弛んだりして、駆動スプロケット31の巻き込み側へ噛み込み、円滑に入って行かない場合があるが、チェーン案内部材81の変速スプロケッと部40の側が弛んでいる変速チェーン48がスロート部87で一直線状に整列されるので、該チェーン48は円滑に駆動スプロケットに導入掛け渡しされる。
チェーン案内部材81は、変速スプロケット部40と駆動スプロケット31との中間に配置され、上下の案内部82,83のチェーン流通側表面は、変速チェーン48の移動方向から見たとき、平行であり、十分な幅をもつように成形してあるので、これによって、変速チェーン48の掛け換え時に該変速チェーン48が出力軸軸線方向に移動しても、変速チェーン48をスムーズに案内することができる。
上記案内部82の変速スプロケット部40側の先端は、斜櫛歯状部86が形成されているので、この各櫛歯は、変速スプロケット41〜47の重なりの隙間に挿入され、変速チェーン48の掛け換え時においても、変速チェーン48の上方移動を確実に制限し、スムーズに変速チェーン48を駆動スプロケット31の方向へ回送することができる。
チェーン案内部材81の駆動スプロケット31側には通過する変速チェーン48の上下位置を狭く規制するスロート部87(喉部)が形成されているので、スロート部87から送り出される変速チェーン48は、駆動スプロケット31の歯先位置に接線状態に到着することができる。
また、本実施例においては、後輪駆動チェーン18の張力を調整する張力調整機構90が設けられているので、該チェーン18の伸びによる弛みは適宜調整可能であり、円滑なチェーン駆動が保障される。そして、このチェーン張力調整機構90は、メインフレーム2後方の下方部の後輪駆動チェーン18の走行路に隣接した位置に設けられているから、周辺空間が十分確保され、その調整のための作業が行ない易く、作業性が良い。
また、チェーン張力調整機構90は、その構造が単純であり、チェーン18の張力調整のための作業は、単に締付ボルト93を弛めて、アジャストボルト96を回すことにより簡単に行なうことができるので、単純な構造にも拘わらず、迅速、かつ的確な調整作業をきわめて効率的に行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る自転車の概略の左側面図である。 フレームの主要部とケースの懸架状態を示す図である。 図6におけるA−A断面図である。 図6におけるB−B断面図である。 図6におけるC−C断面図である。 変速機Tの右カバーの一部を除去して内部を見た右側面図である。 クランク軸の取付部の主要構造部を断面にて示した図である。 後輪取付部の構造部を示す図であり、(a)は後輪取付部の主要構造部を断面にて示しており、(b)は(a)におけるD−D断面図である。 ディレイラの全体構造の概要を示す外観斜視図である。 ディレイラの全体構造を示した図であり、(a)はディレイラの全体構造を一部断面にて示した図、(b)は(a)におけるE−E断面図であり、(c)は(b)におけるF−F断面図である。 ディレイラ軸の取付部構造と、ディレイラの取付け状態が示される図である。 ディレイラ軸の構造を示す図であり、(a)は一部が断面にて示された側面図、(b)は一部が断面で示された端面図、(c)は(a)におけるイ視図である。 ディレイラ本体の構造を示す図であり、(a)は(b)におけるG―G断面図、(b)は正面図である。 ディレイラアームの構造と、該アームへの変速用ケーブルの取付構造を示す図であり、(a)は一部が断面にて示されるアームの平面図、(b)は(a)におけるH−H断面図、(c)は(e)におけるロ視図、(d)はアームの端面図、(e)は(d)におけるI−I断面図である。 変速用ケーブルの取付構造部を示す図である。 変速機ケース内における変速チェーン整列に関連する構造部分を示す図である。 チェーン案内部材を示す図であり、(a)はチェーン案内部材の側面図、(b)はチェーン案内部材の上面図である。 チェーン張力調整機構を示す図であり、(a)は、メインフレーム後部への配設状態が示される図であり、(b)は(a)におけるJ−J断面図である。 チェーン張力調整機構のローラが断面にて示された図である。 従来のディレイラ操作用ケーブルの配設状態が示される図であり、(a)(b)はそれぞれ別の態様を示す図である。
符号の説明
B・・・自転車、Bo・・・締付ボルト、C・・・変速用ケーブル、F・・・フレーム、T・・・変速機、Wf・・・前輪、Wr・・・後輪、Wr0・・・軸受、Wr1・・・後輪ハブ、Wr2・・・環状鍔部、Wr3・・・スポーク、Wr4・・・リム部、M1・・・変速機構、M2・・・変速切換機構、S・・・スライド機構、R・・・Oリング、
1・・・ヘッドパイプ、2・・・メインフレーム、2a・・・後部、2A・・・突出片、2B・・・長孔、3・・・ダウンチューブ、4・・・アンダーチューブ、5…サドルフレーム、6・・・フロントフォーク、7・・・サドル、8・・・ピボット軸、8a・・・カラー、8b・・・軸受、9・・・スイングアーム、10・・・車軸、11・・・サスペンション、12・・・クランク軸、13…クランクアーム、13a・・・ペダル、14・・・ブッシュ、15・・・出力軸、16・・・後輪駆動スプロケット、17・・・後輪従動スプロケット、18・・・後輪駆動チェーン、19・・・一方向クラッチ、19A・・・クラッチインナ、19B・・・クラッチアウタ、
20・・・ケース、20L,20R・・・ケース、21L,21R・・・カバー、22L,22R・・・補強部材、23L,23R、24L,24R・・・ボルト孔、25L,25R・・・クランク軸受孔、26L,26R・・・ピボット軸受孔、
30・・・駆動スプロケット部、31・・・駆動スプロケット、32・・・一方向クラッチ、33・・・軸受、34・・・内筒、35・・・外筒、36・・・ボールスプライン機構、37・・・チェーンガイド、38…軸受、
40・・・変速スプロケット部、41〜47・・・変速スプロケット、48・・・変速チェーン、
50・・・変速操作機構、51・・・変速操作部材、52・・・操作ワイヤ、53・・・アウタケーブル、
60・・・ディレイラ、61・・・ディレイラ軸、62・・・ディレイラアーム部、62a・・・支持軸、62b・・・圧縮ばね、62A,62B・・・ディレイラアーム、62B2・・・外方突出部、62B3・・・取付孔、63・・・ディレイラ本体、63a・・・支持軸、63d,63e・・・捩りコイルばね、63f・・・ばねホルダ部、64・・・アーム部材、64a・・・支持ピン、65・・・ガイドプーリ、65a・・・支持軸、65b・・・スリーブ、65c・・・軸受、
70・・・テンショナ、71・・・テンショナプーリ、72・・・テンショナアーム部、72A,72B・・・テンショナアーム、72a・・・支持軸、72b・・・軸受、
80・・・整列機構、81・・・チェーン案内部材、82・・・上側案内部、83・・・下側案内部、84・・・上下連結部、85・・・ボルト孔、86・・・櫛歯状部、87・・・スロート部、88・・・ボルト、
90・・・チェーン張力調整機構、91・・・ローラ保持体、92・・・ローラ、92A・・・ローラ本体、93・・・締付ボルト、94・・・軸受、95・・・押さえ部材、96・・・アジャストボルト、

Claims (3)

  1. ハンドルを回転自在に支持するヘッドパイプから後方斜め下方へ延びる車体の主フレームと、該主フレームに支持され、その内部空間内に変速機を備えた変速機ケースとを備えたものにおいて、前記変速機ケースはその車体前又は上方に面する部位に貫通孔が備えられ、前記貫通孔に前記変速機を変速するための変速用ケーブルを通したことを特徴とする変速用ケーブル配設構造。
  2. 前記車体の主フレームは、前記ヘッドパイプから略平行に後下方へ延びるメインフレームとダウンチューブとから構成され、前記変速機ケースは側面視で前記メインフレームと前記ダウンチューブの少なくとも一部と重なるように配置され、前記貫通孔は前記メインフレームと前記ダウンチューブと略等しい距離に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の変速用ケーブル配設構造。
  3. 前記変速機には前記変速用ケーブルにて変速される変速切換機構(M2)が備えられ、前記変速切換機構は前記変速機ケース内の前、又は上方に配置されることを特徴とする請求項1に記載の変速用ケーブル配設構造。
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