JP4932082B2 - フィブリノーゲンに基づく組織接着剤 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はフィブリノーゲンに基づく組織接着剤に関する。
【0002】
フィブリン接着剤と称することもできる、フィブリノーゲンに基づく組織接着剤は、その接着作用において、血液凝固の最終段階を模倣する。この例では、そのほとんどが接着手順中にフィブリノーゲン溶液に加えられるトロンビンの作用により、フィブリノーゲンがフィブリン単量体に切断されるが、これはすべての傷害で起こることである。フィブリン単量体は自然に凝集して、フィブリンと称される規則的な繊維型構造になる。次いでこのフィブリン単量体の凝集物は、因子XIIIaの作用下、共有結合性の架橋によりさらに安定化される。この時点で、アミド基転移反応(transamidizing reaction)において、フィブリン単量体の特定のグルタミンとリジン側鎖の間にペプチド結合が形成される。不活性な因子XIIIからトロンビンによって同様に切断された因子XIIIaは活性トランスアミダーゼであり、その作用のため、「フィブリン安定化因子」とも称される。
【0003】
組織接着剤を適用する場合、原理的には、「天然の」血液凝固と同じ過程が生じるが、組織接着剤では、関与する成分および因子が血液中より数倍濃縮されている。これにより、血液の凝固もずっと速く生じ、達成された組織接着またはクロットはずっと安全であり、またより安定でもある。
【0004】
70年代末の時点でフィブリン接着剤の成功に前もって必要な条件は、血液凝固因子の分画化および精製の進歩であった。その後、有効な組織接着に必要なほど純度および濃度の天然の凝固因子を製造することが可能になった。最初の市販の組織接着剤は70年代末に市場に登場し、それから多数の適用可能分野、主に、神経を接着する場合あるいは内臓、例えば肝臓および脾臓を接着する場合、慣用の外科手術の手法を使用すると、深刻な問題、例えば深刻な出血が繰り返し生じていた分野において適当であることが証明された。
【0005】
針と糸を用いて適用される縫合とは反対に、フィブリン接着剤のさらなる利点は、処置される組織または器官が縫合手順によってさらなる損傷を受けないことにあり、したがってフィブリノーゲンに基づく組織接着剤を用いる場合、慣用の外科的縫合を用いた場合よりずっと簡単であり、傷跡も目立たない。接着の高い耐荷重量および高い内部強度ならびに傷口または組織表面に対する接着剤の良好な接着能を含む最適な接着作用以外に、組織接着剤の最適化には、接着直後の過程がまた不可欠である(AT−B−359 652および359 653)。これらには、体内における接着の耐久性の制御ならびに吸収されやすさおよび接着剤の高い傷害治癒性などが含まれる。
【0006】
したがって、組織接着剤に関し、速く確実な接着剤の効果のみならず、形成された接着またはクロットのそれぞれが一定期間内に体内で再溶解し、形成されたクロットが完全に吸収された結果として傷口が完全に再生することが非常に重要である。
【0007】
この点に関して、組織接着剤の最適化によって、形成されたクロットの(内因性)溶解過程、すなわち繊維素溶解を制御することがまた必要である。
【0008】
繊維素溶解では、形成されたクロット中に存在するフィブリンを分解し、除去し、これによりクロットを溶解する。まず最初に、内因性または外因性のプラスミノーゲンアクチベーター、例えば血液凝固因子XIおよびXII、プレカリクレイン、ウロキナーゼまたはt−PAの影響下、不活性プラスミンから繊維素溶解的にプラスミンが形成され、該プラスミンは、フィブリンに加え、フィブリノーゲンおよび血液凝固因子VおよびVIIをも分解する。
【0009】
内因性の繊維素溶解過程はたいてい、クロットが形成された後すぐに開始されるので、形成された組織接着が十分接着しないか、または形成されたクロットが余りに早く不安定化する危険性があるため、プラスミン阻害剤またはプラスミノーゲンアクチベーター阻害剤を添加して、プラスミンの作用を直接または間接に阻害し、主としてその初期段階における早すぎる繊維素溶解から接着を保護することが組織接着の常法になっている。阻害剤の濃度により、形成されたクロットまたは接着それぞれの溶解時間を標的化して制御することが可能である。阻害剤を大量に用いるほど、クロットが繊維素溶解に対してますます安定になり、すなわち、このクロットがより長期間安定に維持され、接着剤がより長期間かけて完全に吸収される。
【0010】
したがって、繊維素溶解阻害剤を用いる場合、最適な妥協点は、早すぎる繊維素溶解の阻害とできるだけ早い傷害治癒の間に見出されなければならない。
【0011】
市販の組織接着剤では、ウシ塩基性膵臓トリプシン阻害剤(bovine basic pancreatic trypsin inhibitor)とも称される、アプロチニンをプラスミン阻害剤として用いる。アプロチニンは多価のプロテイナーゼ(カリクレイン)阻害剤であり、凝固因子XIIa、XIa、VIIIaおよび主としてプラスミンおよびプラスミンアクチベーターを阻害し、またトリプシン、キモトリプシンおよびカリクレインをも阻害する。
【0012】
従来、アプロチニンは主としてウシから製造されていた。しかし、ヒトの治療に用いる薬剤にウシ物質を使用することに関係する問題のせいで、組換え的に製造されたアプロチニンが用いられることがますます多くなっている。
【0013】
組織接着では通常、20〜3000カリクレイン不活性化ユニット(KIU)/組織接着剤mLの量のアプロチニンを用い、その最適な濃度は各組織の繊維素溶解活性に依存する。しかし、主として繊維素溶解活性が高い組織では、高濃度のアプロチニンの使用にもかかわらず、アプロチニンの繊維素溶解阻害作用が非常に限られた程度にしか制御できず、望ましくない早期の溶解過程が生じ得る。
【0014】
したがって、本発明の目的は、先行技術の不利益を克服し、主に高いプラスミン活性を示す傷害の組織接着において、成熟前の繊維素溶解に対する十分かつ信頼できる保護を保証し、しかも接着の質が負の影響を決して受けないような組織接着剤を提供することである。
【0015】
本発明では、混合されたエラスターゼ阻害剤を含むことを特徴とする、フィブリノーゲンに基づく組織接着剤によってこの目的を達成する。驚くべきことに、プラスミンを阻害するか、あるいはプラスミノーゲンのプラスミンへの活性化を阻害することによってだけでなく、エラスターゼの阻害剤、またはその繊維素溶解阻害作用が主に非プラスミン性繊維素溶解機構に基づいている阻害剤によっても繊維素溶解過程を妨げることができることが示された。簡易化のため、このような非プラスミノーゲン性繊維素溶解阻害剤は、本発明の目的のための用語「エラスターゼ阻害剤」に含まれる。プラスミン媒介性の繊維素溶解以外に、プラスミンに基づかず(例えば、リソソーム過程(a lysosomal process);Simon et al., BLOOD 82 (8) (1993), pp.2414-2422 を参照のこと)、アプロチニンによっては実質的に阻害することができないさらなる繊維素溶解過程が存在し得ることが推測され、さらに、この非プラスミン性繊維素溶解経路が特異的エラスターゼ阻害ペプチド、例えばN−メトキシ−スクシニル−L−アラニル−L−プロピル−L−バラニルクロロメチルケトン(AAPVCK)によっても阻害不能であることが示された(Simon et al. を参照のこと)。さらに驚くべきことに、(実質的な)プラスミン阻害活性またはプラスミノーゲンアクチベーター阻害活性を全く有さない阻害剤、すなわち本発明のエラスターゼ阻害剤は、インビトロおよびインビボ両方において形成されたクロットの非常によく制御可能な溶解過程を保証できることが本発明において見出された。これは特に、高い繊維素溶解活性を有する組織において適当であり、適度な濃度でさえ、早期の溶解を妨げることができることがわかった。
【0016】
また成熟前の溶解は、接着の(部分的)分離を生じさせ、再出血を生じさせ得るため、この成熟前の溶解は主として接着形成後、最初のうちに、高い繊維素溶解活性を有する組織において役割を担っている。
【0017】
さらに、本発明で用いる、組織接着剤中のエラスターゼ阻害剤は、プラスミンに対して作用する慣用の阻害剤と組み合わせてその繊維素溶解活性を示すだけでなく、エラスターゼ阻害剤単独でも繊維素溶解を完全に阻害できることが示された。本発明の具体的態様の1つは、組織接着剤がフィブリノーゲン、エラスターゼ阻害剤および場合により因子XIII以外の別の活性成分を全く含まないことに存する。
【0018】
本発明の接着剤中、フィブリノーゲン濃度は既知の組織接着剤のものに対応し、通常、フィブリノーゲンが少なくとも50mg以上/mL、特に70−80mg以上/mL、すなわち、血液中のフィブリノーゲン濃度(2−4mg/mL)の少なくとも約20倍にすべきである。フィブリノーゲンは、クリオ沈降物と比べてさらに精製された形態で存在するのが好ましい。
【0019】
本発明の範囲内の好ましいエラスターゼ阻害剤は、エグリン(eglin)、エラスターゼ−α1−プロテイナーゼ阻害剤、α1−抗プロテアーゼ、エラフィン(elafin)、白血球プロテアーゼ阻害剤、特に白血球画分、好ましくは顆粒性白血球から誘導された画分、またはヒト分泌性白血プロテアーゼ阻害剤(human secretory leukoprotease inhibitor)、またはその混合物の群から選択される。白血球画分として、例えば細胞溶解物、特にヒト細胞から誘導されたものを用いることができる。当業者であれば、他のエラスターゼ阻害剤またはプラスミンに対して作用しない他の繊維素溶解阻害剤を、本発明の組織接着剤でのその有用性について、実施例に開示するアッセイ系によって、あるいは先行技術から既知のエラスターゼ阻害アッセイを適用することによって簡単にアッセイすることができる。また好ましいエラスターゼ阻害剤には、本発明のエラスターゼ阻害剤の種々の誘導体、例えば化学的に、あるいは(組換え)タンパク質設計によって修飾されたこれらの阻害剤の断片または形態が含まれるが、もちろんこれらの誘導体は常に、性質上、基本的(basic)阻害剤のエラスターゼ阻害剤特性を有している必要がある。
【0020】
本発明の組織接着剤はヒトタンパク質のみからなるのが好ましく、ここでは組換え生産されたヒトタンパク質もまた「ヒトタンパク質」と理解すべきである。したがって、組織接着剤中で用いるタンパク質は、血液、血漿、クリオ沈降物または組換え細胞培養物から調製するのが好ましい。
【0021】
特に好ましい組織接着剤はヒト血液または血漿タンパク質のみから構成されていることを特徴とする。
【0022】
フィブリノーゲンに対するエラスターゼ阻害剤量の比は重量比(mg)で、1:100〜1:150,000であるのが好ましく、さらに好ましくは1:500〜1:110,000であるのが好ましい。フィブリノーゲンのgに対する阻害剤の単位量(ユニット)で表すと、少なくとも10-6U/フィブリノーゲンgを組織接着剤に混合するのが好ましい。10-3から10U/フィブリノーゲンgの範囲が特に好ましい。本発明の組織接着剤中で混合する、血液または血漿中に天然に存在し得る阻害剤の量は、血液または血漿中のその生理的濃度より少なくとも20倍、特には少なくとも50倍であるのが好ましい。本発明の組織接着剤は例えば以下のものから構成することができる:75−115mg/mL凝固可能タンパク質、50−110mg/mL、好ましくは70−110mg/mLのフィブリノーゲン;場合により、因子XIII 1−50、好ましくは10−50 IU/mL。阻害剤として、例えば1−100μg/mL量のエグリンまたは0.01−1U/mLのα1−抗プロテアーゼを混合してもよい。通常、既知の組織接着剤中のアプロチニンの繊維素溶解阻害活性に相当する量のエラスターゼ阻害剤を混合すれば十分であるだろう。
【0023】
接着剤の目的に応じて、本発明の接着剤にプラスミノーゲンを含ませるか、あるいはプラスミノーゲンを含ませなくてもよい。プラスミノーゲンを含ませる場合、フィブリノーゲンmgあたり、少なくとも0.0001mg、好ましくは0.001mg以上、特には0.01mg以上の量含ませるべきである。組織接着剤中にプラスミノーゲンが存在する場合、そのプラスミンに対する活性に基づき、組織接着剤の繊維素溶解性をさらにより明確にすることもできる。
【0024】
一方、さらに好ましい態様では、組織接着剤はプラスミノーゲンを全く含まないか、あるいはそれを少量しか含まない。
【0025】
すでに述べたが、驚くべきことに、組織接着剤中、エラスターゼ阻害剤が単一の繊維素溶解阻害剤として存在すれば、本発明の接着剤の機能性に十分である。しかし、エラスターゼ阻害剤に加え、溶解、吸収および傷害治癒のより良好な制御に貢献するプラスミン阻害剤またはプラスミンアクチベーター阻害剤を用いるのもまた好ましい。好ましいプラスミン阻害剤またはプラスミノーゲンアクチベーター阻害剤は、主にアプロチニン、またはα2−マクログロブリン、α1−抗トリプシン、ε−アミノ−カプロン酸、トラネキサム酸(tranexaminic acid)、またはこれらの物質の混合物である。α1−抗トリプシンにエラスターゼに対するある種の作用を帰属する著者もいるが、この作用はこれらの物質が示す主要な活性であることから、これらの物質は当該技術分野においてプラスミンまたはプラスミンアクチベーターとみなされている。もちろんこれは本発明の目的に適用される。さらに、抗接着剤である添加剤、例えばヒアルロン酸を加えることもできる。
【0026】
本発明の組織接着剤のさらに好ましい態様は、AT−B−369,990ですでに提示されているように、接着剤中に抗生物質を含ませることである。特に好ましい抗生物質は、アミノグリコシド、ベータラクタム(betalactams)、ポリペプチド、ホスホマイシン(phosphomycin)、テトラサイクリンまたはその混合物の群から選択される。さらに好ましい態様では、抗生物質はほとんど不溶性の誘導体形態で存在する。
【0027】
また、因子XIIIを本発明の組織接着剤に含ませ、クロットの内部強度および接着の強度および耐久性を向上させるのが好ましい。この目的には、1−50ユニット/mL、好ましくは約10U/mL量の因子XIIIを用いるのが好ましい。フィブリノーゲンを基準にして、最小濃度0.001U/フィブリノーゲンmg、特に少なくとも0.1U/フィブリノーゲンmgの因子XIIIを存在させるのが好ましい。しかし当業者であれば、接着のタイプまたは組織のタイプに応じて、最適な因子XIII濃度を容易に活用することができる。組織接着剤中に抗生物質を存在させる場合、基本的に、やや多めの因子XIIIを含ませるのが推奨される(AT−B−369,990を参照のこと)。
【0028】
本発明の組織接着剤は、キニノゲンタンパク質(kininogenic proteins、例えば、カリクレインなど)を含まず、妨害副作用の開始を予防可能にするのが好ましい。
【0029】
好ましい態様では、本発明の組織接着剤を、不織物(non-woven)としての固形表面と組み合わせて存在させ、これにより、主として大きな範囲の傷害に対し、最適な傷害閉塞および最適な被覆が達成される。このような不織物の例は、AT−B 374,367に列記されている。したがって、不織物の固形表面は、コラーゲン、ゼラチンまたはポリサッカライド表面であるのが好ましく、もちろん、場合により特定の使用目的のために含ませることもできる医薬的にさらに適当な表面を用いてもよい。
【0030】
本発明では、エラスターゼ阻害剤を含む組織接着剤を用いることによって、高い繊維素溶解活性を有する環境においてさえ、少なくとも10時間、好ましくは15時間、溶解に対する耐性(抵抗性)を達成することができることが示された。本発明に記載の溶解に対する耐性とは、それぞれのフィブリンクロットが一定時間内に分解されず、すなわち存在したままであることを意味する。溶解に対する耐性の測定は、例えば時間に応じた光度測定によって行う。したがって、本発明の好ましい組織接着剤は、高い繊維素溶解活性の環境において、少なくとも10時間、好ましくは15時間溶解に対して耐性であるものである。「高い繊維素溶解活性」という語句は、例えばプラスミン活性が生理的プラスミンの潜在活性より高いことを意味する。繊維素溶解能は、例えば、プラスミノーゲン濃度によって表される(例えばHenriksson et al., Thrombosis Research 16: 301-312; 1979)。当業者であれば、この溶解に対する耐性を、実施例に記載のように簡単なアッセイによってチェックすることができる。
【0031】
本発明の組織接着剤を適用する場合、溶液状態で存在させるのが好ましいが、保存目的のためには、この溶液の急速冷凍し、組織接着剤を急速凍結物形態で存在させるか、あるいはこの接着剤を凍結乾燥して、凍結乾燥形態で提供することが推奨できる。「凍結乾燥形態」という語句は、もちろん、凍結乾燥によって保存可能にされた、ただ1つの組織接着調製物が、その次なる再組成過程において、37℃で数分の間にほとんど完全に(すなわち少なくとも80%)再組成することができることを意味する。
【0032】
本発明の組織接着剤はウイルス不活化形態として存在させるのが好都合である。
【0033】
この不活化処理はテンシドおよび/または熱処理、例えば固形状態での熱処理、特にEP−0 159 311またはEP−0 519 901またはEP−0 674 531に記載の蒸気処理によって確実に行うのが好ましい。
【0034】
ウイルスのさらなる不活化処理はまた、化学的方法または化学/物理的方法による処理、例えばWO94/13329、DE 44 34 538またはEP 0 131 740(溶媒)に記載のカオトロピック物質または光不活性化による処理を含む。
【0035】
ナノフィルトレーションもまた、本発明の範囲内の、ウイルスを涸渇する好ましい方法である。
【0036】
好ましい態様では、本発明にしたがって混合されるエラスターゼ阻害剤もまた、組換え起源のものであってよい。
【0037】
さらに本発明は、その一成分としてエラスターゼ阻害剤を含む本発明の組織接着剤を含む組織接着系に関する。
【0038】
通常、本発明の組織接着系は、液体形態かあるいは再組成可能な凍結乾燥物で存在するトロンビン成分をさらなる成分として含み、接着に用いる場合、適用分野に応じてトロンビン成分は様々な濃度を有し得る。
【0039】
また、本発明の範囲内には、フィブリノーゲン成分、およびエラスターゼ阻害剤を含む別の成分を含むことを特徴とする組織接着系も含まれる。しかし通常は、フィブリノーゲン成分中に繊維素溶解阻害剤成分を含むのが適当である(AT−B−359,652および359,653を参照のこと)。しかし、適当な適用デバイスによって、フィブリノーゲン成分とは別に阻害剤成分を供給することもできる。エラスターゼ阻害剤を含む成分が、同時にまたトロンビンを含んでいることが好ましく、この成分も凍結乾燥物または(場合により急速冷凍されている)溶液として提供することが可能である。
【0040】
本発明の組織接着系はさらに、系の成分用の適当な適用デバイスを含む。特に、EP 0 037 393、EP 0 210 160またはEP 0 292 472に記載の二重シリンジ系、あるいはEP 0 315 322またはEP 0 669 100に記載の適用デバイスは適当であることがわかっている。これらの特定の適用デバイスを用いると、阻害剤をトロンビン成分中で適用する態様で、確かな接着結果が得られる。
【0041】
本接着剤はフィブリン接着剤を適用可能なすべての分野に適当である。しかし、特に適当なのは、高い繊維素溶解活性を有する分野において接着を提供する場合であることがわかっている。したがって、本発明の主題はまた、高い繊維素溶解活性を有する分野、特に泌尿器科学分野における、調製物または適用デバイスを製造するための、本発明の組織接着剤または本発明の組織接着系それぞれの使用である。本発明の主題はさらに、高い繊維素溶解活性を有する分野、特に泌尿器科学分野の手術における、本発明の組織接着剤の使用方法または本発明の組織接着系の使用方法である。
【0042】
以下に実施例および図面を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定されない。
【0043】
実施例
1.本発明の組織接着剤の繊維素溶解阻害作用をアッセイするためのインビトロ試験(現時点で発明者らが本発明の最良の実施方法であると考えているもの)
この実施例では、エグリンまたはα1−抗プロテアーゼによって、組織接着クロットの溶解を防ぐことを示す。この例では、組織接着剤STIM3(IMMUNO AG, Vienna, AT)(フィブリノーゲン70mg/mLを含む)を水に溶解させ、次いで0.9M NaCl溶液で1:6希釈した。
【0044】
40mM CaCl2に溶解させ、次いで40mM CaCl2/0.9M NaCl(1:5)溶液で希釈して0.1U/mLにしたトロンビン溶液とこの組織接着剤溶液を1:1混合し、100μL/ウェルとなるようにマイクロプレート上に移した。
【0045】
組織接着剤各5μL(エグリン1−100μg/mL、α1−抗プロテアーゼ0.01−1U/mL)に種々の濃度の阻害剤を加えた。
【0046】
接着を硬化するために、ミクロタイタープレートを37℃で約1.5時間インキュベートした。次いで対応する溶解試薬(a:白血球500,000/mLの白血球ホモジネート(3× 凍結/解凍)由来の細胞を含まない上清;b:正のコントロールとしてのt−PA 2mg/mL;負のコントロールとしてのNaCl 0.9%)をクロット上に移した(100μL/ウェル)。次いでミクロタイターウェルを、プレート光度計、Photometer SLT 340 ATTCにおいて、動力学的に、波長405nm、37℃で一晩60×900s測定した。この結果を図1および図2に示す。消光の減少はクロットの溶解の増加に対応している。
【0047】
エグリン >1μg/mLおよびα1−抗プロテアーゼ>0.01U/mLの両方とも、それらを用いて、15時間以内のアッセイ中に生じるフィブリンクロットの溶解を妨げることができることが示されたが、一方でこれは、フィブリンクロットの分解に関して白血球プロテアーゼが担う中心的役割に対するヒントであり、また他方では、本発明のエラスターゼ阻害剤の、この溶解の阻害に関する優れた効果を示すものである。
【0048】
2.本発明で用いるエラスターゼ阻害剤のインビボ活性
本発明の範囲内の、白血球プロテアーゼ、特にエラスターゼ阻害剤の重要さを測定するため、高繊維素溶解性および通常の繊維素溶解活性の両系における本発明の組織接着剤の効果を試験して、組織接着剤による止血を説明し、阻害剤を含まない接着剤およびプラスミン阻害剤としてアプロチニンのみを含む接着剤それぞれと比較した。
【0049】
2.a)高い繊維素溶解
麻酔したウサキ(2−3kg)をヘパリン(4,000U/kg)で凝血防止した。30分間後、右の肝葉の一部をクランプし、クランプから遠位の部分を切除した。大きな血管からの出血を電気凝固法によって止血し、残りの散在する出血を、200秒以内の組織接着剤(最大4mL)の適用によって密閉した。10分後、t−PAの注入(700U/kg/時間)を開始し、前もって重量を測っておいたパッドの重量増加を測定することによって再出血の程度を2時間測定した。
【0050】
このようにして、3つの異なる組織接着剤を試験した:
a)負のコントロールとして、アプロチニン(3,000U/mL)を含む組織接着剤(STIM3)
b)正のコントロールとして、アプロチニンを含まない組織接着剤(STIM3)
c)アプロチニンを含まず、エグリン(10μg/mL)を含む組織接着剤(STIM3);本発明の接着剤。
これらの接着剤を盲試験し、Duploject(登録商標)シリンジ(IMMUNO, Vienna, AT)によって適用した。
得られた結果を図3に示す。
【0051】
2.b)正常な繊維素溶解活性
高繊維素溶解性モデルに加え、t−PA注入を行わず、観察時間を4時間に延長して同じアッセイを行った。得られた結果を図4に示す。
【0052】
高繊維素溶解性モデルおよび正常な繊維素溶解性モデル両方において、主として長い溶解時間の場合に、慣用の接着剤と比較して再出血の減少が達成され、アプロチニンと比べて改善された性質を有することが示された。
【0053】
これらの結果は、フィブリン接着の早期の溶解を妨げ、高い繊維素溶解活性を有する分野においても再出血を妨げることができる、本発明の組織接着剤の優良な効果を証明する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 消光の減少がクロットの溶解の増加に対応することを示す図である。
a)アプロチニンを含まないフィブリン接着剤
b)アプロチニン(1,000U/mL)を含むフィブリン接着剤
c)α−1 PI(0.01U/mL)を含むフィブリン接着剤
d)α−1 PI(0.001U/mL)を含むフィブリン接着剤
e)α−1 PI(0.0001U/mL)を含むフィブリン接着剤。
【図2】 消光の減少がクロットの溶解の増加に対応することを示す図である。
a)アプロチニン(1,000U/mL)を含むフィブリン接着剤
b)エグリン(1μg/mL)を含むフィブリン接着剤
c)アプロチニンを含まないフィブリン接着剤
【図3】 t−PAの注入によって誘導された、高い繊維素溶解性環境における、前もって重量を測っておいたパッドの重量の増加で表される再出血の程度を示す図である。
【図4】 正常な繊維素溶解活性を有する環境、すなわちt−PAを注入しない環境における、前もって重量を測っておいたパッドの重量の増加で表される再出血の程度を示す図である。

Claims (30)

  1. エグリンまたはα 1 −抗プロテアーゼから選択されるエラスターゼ阻害剤と混合されていることを特徴とする、フィブリノーゲンを含む組織接着剤。
  2. ヒトタンパク質のみから構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の組織接着剤。
  3. ヒト血液タンパク質またはヒト血漿タンパク質のみから構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の組織接着剤。
  4. エラスターゼ阻害剤が、フィブリノーゲンmgを基準として1:100から1:150,000の重量比で含まれることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組織接着剤。
  5. エラスターゼ阻害剤が、フィブリノーゲンmgを基準として1:500から1:110,000の重量比で含まれることを特徴とする、請求項に記載の組織接着剤。
  6. フィブリノーゲン1g当たり少なくとも10-6Uのエラスターゼ阻害剤が含まれることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組織接着剤。
  7. フィブリノーゲン1g当たり10-3から10Uまでの範囲のエラスターゼ阻害剤が含まれることを特徴とする、請求項に記載の組織接着剤。
  8. フィブリノーゲン1mg当たり少なくとも0.0001mgの量のプラスミノーゲンを含むことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組織接着剤。
  9. フィブリノーゲン1mg当たり少なくとも0.001mgの量のプラスミノーゲンを含むことを特徴とする、請求項に記載の組織接着剤。
  10. フィブリノーゲン1mg当たり0.01mg以上の量のプラスミノーゲンを含むことを特徴とする、請求項に記載の組織接着剤。
  11. プラスミノーゲンを全く含まないことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組織接着剤。
  12. プラスミン阻害剤またはプラスミンアクチベーター阻害剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  13. プラスミン阻害剤またはプラスミンアクチベーター阻害剤が、アプロチニン、α2−マクログロブリン、α1−抗トリプシン、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、およびその混合物の群から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の組織接着剤。
  14. 抗生物質をさらに含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  15. 抗生物質が、アミノグリコシド、ベータラクタム、ポリペプチド、ホスホマイシン、テトラサイクリン、およびその混合物の群から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の組織接着剤。
  16. 因子XIIIをさらに含むことを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  17. フィブリノーゲン1mg当たり少なくとも0.001U量の因子XIIIを含むことを特徴とする、請求項16に記載の組織接着剤。
  18. フィブリノーゲン1mg当たり少なくとも0.1U量の因子XIIIを含むことを特徴とする、請求項17に記載の組織接着剤。
  19. キニノゲンタンパク質を含まないことを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  20. 不織物としての固形表面とともに存在することを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  21. 固形表面がコラーゲン、ゼラチンまたはポリサッカライド表面であることを特徴とする、請求項20に記載の組織接着剤。
  22. 手術および泌尿器科学の環境において、少なくとも10時間の間、溶解に対して抵抗性であることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  23. 手術および泌尿器科学の環境において、少なくとも15時間の間、溶解に対して抵抗性であることを特徴とする、請求項22に記載の組織接着剤。
  24. 凍結乾燥されていることを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  25. 溶液中に存在することを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  26. 溶液が急速冷凍されていることを特徴とする、請求項25に記載の組織接着剤。
  27. ウイルス不活化形態で存在することを特徴とする、請求項1から26のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  28. エラスターゼ阻害剤が組換え起源であることを特徴とする、請求項1から27のいずれか一項に記載の組織接着剤。
  29. 請求項1から28のいずれか一項に記載の組織接着剤を、その一成分として含むことを特徴とする組織接着製品。
  30. トロンビンをさらに含むことを特徴とする、請求項29に記載の組織接着製品。
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