JP4924117B2 - 光触媒デシカント空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、吸湿材に湿分を一次的に担持させることにより吸湿および放湿を行うデシカント空調システム、および吸放湿方法に関する。
従来は、室内空気の湿分をコントロール(特に除湿)するためには、過冷却方式か、あるいはデシカント空調を用いていた。また全熱交換器も潜熱を取り扱うために、空気中の湿分に影響を与える。
過冷却方式は、空気を冷却して結露させ、空気中から水分を分離させる方式である。排出する空気が冷たくなってしまうと快適さが損なわれるため、気体を再加熱する場合が多い。
デシカント空調は、シリカゲルやゼオライトなどの吸湿材(デシカント)を用いて空気中の湿分を取り除くものである。デシカント空調は、吸湿材から水分を除湿する(吸湿材を再生する)ために、加熱を行う必要がある。これは、吸湿材は温度が上昇すると吸着能力が低下して放湿する(飽和蒸気圧が上昇する)という性質を利用したものである。
図5はデシカント空調の概略構成を示す図である。図5(a)に示すデシカント空調500において、吸湿材を内包した除湿ロータ501および入排気で熱交換する顕熱ロータ502は低速回転している。そして入気路510と排気路511の2系統の流通路が設けられ、除湿ロータ501および顕熱ロータ502を気体が通過する。
図5(a)に示した温度および湿度は例示である。また、図5(b)は温度と蒸気圧の関係とを示している。入気路510に吸入された30℃16g/kgの気体(C1)(例えば外気)は除湿ロータ501において、吸湿による潜熱放出と除湿ロータ501からの吸熱によって温度が上昇して56℃となり、湿度が低下して9g/kgとなる(C2)。そして顕熱ロータ502によって吸熱されて温度が低下し、35℃の気体となって排出される(C3)。排気路511に吸入された30℃16g/kgの気体(C4)(例えば室内空気)は、顕熱ロータ502から熱をもらって51℃まで温度上昇し(C5)、さらに加熱器503によって加熱されて80℃まで加温され(C6)、除湿ロータ501を加熱および除湿して54℃23g/kgの気体(C7)となって排出される。
また図5(b)には、太い矢印にて除湿ロータ内の温度と蒸気圧の関係も示している。除湿ロータ501が図5(a)の矢印方向に回転するとき、a→bは排気路511内の動作である。除湿ロータ501は気体C6によって加温され、除湿ロータが昇温する。すると吸湿材の吸着能力が低下して放湿する。このとき放湿された水分は気体C6によって持ち去られるため、蒸気圧は一定に保たれる。b→cは入気路510の前半の動作である。除湿ロータ501は気体C1によって冷却され、降温すると共に吸着能力が向上して吸湿し、蒸気圧が低下する。c→aは入気路510の後半の動作である。除湿ロータ501は気体C1によってさらに冷却されるが、気体C1に含まれる水蒸気を吸湿して吸着能力が徐々に飽和していくため、ロータ内の蒸気圧も上昇していく。このようにして入気路510の空気から吸湿し、排気路511の空気に放湿することができる。
図6は回転形の全熱交換器の概略構成を示す図である。全熱交換器は、2系統の気体の間で顕熱と潜熱(あわせて全熱)を交換するものであり、回転形と静止形がある。図6に示す全熱交換器600は、代表的にはアルミニウムなどからなるハニカム状の熱交換ロータ601を低速回転させながら、入気路610および排気路611から2系統の気体を通過させる。排気路611において排気の熱(温度、湿度)によって熱交換ロータ601が蓄熱、蓄湿される。熱交換ロータ601が回転し、入気路610の気体に放熱、放湿する。すなわち全熱交換器は、外気と内気の温度差および湿度差を緩和しつつ換気するシステムということができる。
一方、光触媒材料は、代表的には酸化チタンが知られており、400nm以下の波長の紫外線を照射することによって活性化し、強い酸化作用と超親水作用を発揮する。酸化作用は殺菌処理などに利用することができ、超親水作用は防曇機能や防汚機能などとして利用することができる。
光触媒は表面で作用するものであるから表面積が多いほど効率を高めることができる。特許文献1(特開平11−138017)にはシリカゲルの細孔内に酸化チタンを含ませた光触媒シリカゲルが提案されている。特許文献1によれば、光触媒シリカゲルは空気中の有害物質等を多量に吸着でき、光を照射することにより迅速にかつ効率よくそれらを分解除去できるとしている。
酸化チタン自体は古くから知られた材質であり、白色顔料や、紫外線吸収剤として利用されてきた。さらに特許文献2(特開2006−272329)には、酸化チタンを長繊維状に加工することにより吸湿材として利用する構成が記載されている。特許文献2によればかかる吸湿材は、給水速度が速く、比較的容易に水分を放出できるとしている。
特開平11−138017号公報 特開2006−272329号公報
しかし、従来の過冷却方式では、空気を冷却した後に再加熱する。したがって恒温、恒湿を実現するためには冷凍機を動かすための動力が必要であり、また再加熱のエネルギーが必要である。したがって消費エネルギーが大きいという問題がある。
また従来のデシカント空調は、吸湿材の吸着能力を低下させるために、再生時に熱源を用いて気体を加熱する必要がある。これは常温では吸湿材の吸着力が飽和水蒸気圧を上回っているために、再生するには温度を上げて吸着力を上回る飽和水蒸気圧とする必要があるためである。このため過冷却方式よりは消費エネルギーが小さいものの、やはり熱源の消費エネルギーが必要である。
全熱交換器は、回転形の場合は高温側が高湿になるように働くため、夏の冷房時は除湿、冬の暖房時は加湿として機能し、一般的に都合がよいことは確かであるが、制御できないという問題がある。また静止形の場合は室内排気と吸気を隔てる高透湿素材エレメント(通常は吸湿加工した特殊加工紙)を水蒸気分圧の差を用いて水分(湿度)を交換させるため、分圧差が小さい場合はその効果が小さくなる。このため冬季のように室内外の温度差および湿度差が大きい場合は大きな効果が得られるが、夏季のように室内外の温度差および湿度差が小さいような場合は効果が期待できないという問題がある。
そこで本発明は、消費エネルギーが極めて小さく、かつ常に吸放湿を制御可能なデシカント空調システムおよび吸放湿方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる光触媒デシカント空調システムの代表的な構成は、多孔質、ハニカム状または繊維状の担体に光触媒材料を含有させた吸湿材を内包するエレメントと、エレメントの光触媒材料を活性化させる活性化手段と、エレメントに2系統の気体を流通させる通気手段とを備え、前記エレメントは前記2系統の通気手段を往復し、エレメントの光触媒材料を活性化させることによって一方の系統の気体から吸湿させることによりエレメントを過湿状態とし、光触媒材料の活性化を停止して空気熱で再生することで他方の系統の気体に放湿させることを特徴とする。
上記構成によれば、光触媒材料を活性化させた状態で吸湿させることにより過湿状態とすることができ、加熱せずとも活性化を停止するだけで放湿させることができる。特にエレメントを多孔質、ハニカム状または繊維状の担体に光触媒材料を含有させて構成することにより、表面積が大きくなるために吸湿量が大きくなると共に水の薄膜が形成されて蒸発しやすくなるため、より効果的に空気熱のみで再生させることができる。したがって消費エネルギーが極めて小さく、かつ季節を問わずに吸放湿を制御することができる。
活性化手段は、光照射手段であってもよい。光としては、光触媒材料が酸化チタンの場合には、400nm以下の波長の紫外線を含んでいることが好ましい。
活性化手段は、電界印加手段であってもよい。電界をかけることによっても、光を照射したときと同様に光触媒材料を活性化させることができる。
また本発明にかかる吸放湿方法の代表的な構成は、多孔質、ハニカム状または繊維状の担体に光触媒材料を含有させた吸湿材を活性化させて吸湿させることにより過湿状態とし、光触媒材料の活性化を停止することで放湿させることを特徴とする。
上記方法によれば、極めて小さな消費エネルギーで高い吸湿性能を発揮し、かつ容易に放湿することが可能な吸放湿方法を提供することができる。
光触媒材料は、酸化チタンを好適に用いることができる。なお酸化チタン以外にも、光触媒として既知の酸化亜鉛やチタン酸ストロンチウムなど、紫外線などの光によって光触媒作用を示す材料であれば本発明にかかる光触媒材料として用いることができる。
本発明によれば、光触媒材料を活性化させた状態で吸湿させることにより過湿状態とすることができ、加熱せずとも活性化を停止するだけで放湿させることができる。したがって消費エネルギーが極めて小さく、かつ季節を問わずに吸放湿を制御することができ、また再生温度を下げることができる。
上記課題を解決するために本件発明者が鋭意検討したところ、吸湿材が存在することにより飽和水蒸気圧は低下するが、吸湿材に光触媒作用を合わせることによってさらに飽和水蒸気圧を低下させることができることを見出し、本発明を完成するに到った。
図1は本実施形態にかかる光触媒作用を利用したデシカント空調システムの例を示す図である。なお、以下の実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
図1(a)に示す光触媒デシカント空調システム(以下、「空調システム100」という。)は、光触媒材料を含有するエレメントとしての除湿ロータ101を備えている。除湿ロータ101は、毎分10数回転程度の低速回転をする。除湿ロータ101の近傍には、光触媒材料を活性化させる活性化手段の例としての光照射手段として紫外線照射装置102を備えている。また除湿ロータ101には、入気路110と排気路111の2系統の気体を流通させる通気手段を備えている。
除湿ロータ101は良好な通気性を有し、かつ光触媒材料を含有している。除湿ロータ101に光触媒材料を含有させるためには、多孔質、ハニカム状または繊維状の担体に光触媒材料を含有させた吸湿材を内包させることができる。光触媒作用は表面において機能するため、これらの表面積の大きな材料と組み合わせることにより、有効にその機能を発揮することができる。例えば吸湿材として光触媒シリカゲルを採用し、紫外線を透過し気体を流通可能な容器に封入することができる。また、特殊加工紙に光触媒材料を含有させることでもよい。さらに他の例としては、光触媒自体を微細な繊維状として、不織布状としてもよい。光触媒材料としては酸化チタンが最も好適であるが、他の材料であってもよい。
紫外線照射装置102は、入気路110側、すなわち吸湿を行う処理側に配置する。また紫外線照射装置102は1つに限られず、除湿ロータ101の前後両側に配置し、両面に紫外線を照射することでもよい。また紫外線は400nm以下の波長の光であることが望ましいが、他の波長を含んでいてもよく、換言すれば光に上記範囲の波長の紫外線を含んでいればよい。
入気路110は代表的には外気を導入し、吸湿した空気を室内に排出する。また排気路111は室内の空気を導入し、室外に排出する。
上記構成の空調システム100において、入気路110によって外気を導入する際に、紫外線照射装置102によって除湿ロータ101に紫外線を照射し、光触媒を活性化する。すると飽和蒸気圧が低下するために、除湿ロータ101の内部の吸湿材は過湿状態となる。これにより室内に排出される空気を、効果的に除湿することができる。
除湿ロータ101が回転して排気路111内に移動すると、排気路111内では紫外線が照射されていないことから、光触媒は活性化を停止する。すると飽和蒸気圧が上がるために、吸湿材に湿分を保持できなくなり、湿分が放出される。そして湿分は排気路111を流通する空気によって室外に排出される(空気熱によって除湿ローラ101が再生される)。すなわち加熱せずとも活性化を停止するだけで放湿させることができ、消費エネルギーが極めて小さく、かつ季節を問わずに吸放湿を制御することができる。

図1(a)に示した温度および湿度は例示である。また図1(b)は除湿ロータ101内の温度と蒸気圧の関係とを示している。入気路110に吸入された30℃16g/kgの気体(A1)(例えば外気)は除湿ロータ101で吸湿(除湿)され、潜熱が放出されることにより温度が上昇して35℃となり、湿度が低下して13.8g/kgとなって排出される(A2)。ここで除湿ロータ101は温度が上昇していないから、図5に示した従来のデシカント空調に比して温度上昇は極めて少ない。
除湿ロータ101が回転して、吸湿した部分が排気路111側に到ると、紫外線照射装置102から照射される紫外線が遮断される。すると吸湿材の吸着力が低下して放湿される。排気路111に吸引された30℃16g/kgの気体(A3)(例えば室内空気)は、除湿ロータ101から放湿された水分を持ち去る。このとき蒸発も伴うため蒸発熱を奪われて25℃に温度低下し、湿度は増加して18.2g/kgに加湿されて放出される。
すなわち、吸湿材の光触媒を活性化することにより、飽和水蒸気圧が低下する(蒸気圧が高くなる)。飽和水蒸気圧が低いということは空気中に湿分が存在できないことを意味し、吸湿材に湿分が吸着されることを意味している(一般に吸湿材の吸湿量は、水蒸気の分圧に比例する)。飽和水蒸気圧を低下できるということは、吸湿性能を増大できることを意味している。したがってまずは、より高い吸湿性能を得ることができる。
次に、吸湿性能の増大が光触媒作用によるということは、活性化を止めれば吸湿性能が低下することを意味し、保持できなくなった湿分が放出されることになる。すなわち、光触媒材料の活性化を止めるだけで、加熱することなく湿分を放出することができる。
なお光触媒材料は代表的には酸化チタンであって、上述するように酸化チタンを吸湿材として利用する提案はなされている(上記の特許文献2)。しかし特許文献2では単に繊維の材料に酸化チタンを用いただけのものであって、光触媒として知られた材料であることを述べているに過ぎず(特許文献2の段落0002)、再生(放湿)のためには温風や電磁波によって加熱を行っている(特許文献2の段落0007)。したがって特許文献2には吸湿材に光触媒作用を合わせることによって吸湿性能を増大させ、また加熱することなく放湿させる方法については、記載および示唆するところがない。
すなわち本実施形態は、多孔質、ハニカム状または繊維状の担体に光触媒材料を含有させた吸湿材を活性化させて吸湿させることにより過湿状態とし、光触媒材料の活性化を停止することで放湿させることを特徴とする。これにより加熱せずとも活性化を停止するだけで放湿させることができ、消費エネルギーが極めて小さく、かつ季節を問わずに吸放湿を制御することができる。
なお図1に示すように、入気路110において除湿ロータ101を通過して吸湿する際には、水蒸気の潜熱が放出されるためにわずかに温度が上昇する。また排気路111において放湿する際には、水の蒸発潜熱に顕熱が奪われるために、わずかに温度が低下する。しかしいずれもわずかな変動であって、熱源をもって調整する必要はない。したがって本実施形態によれば、従来のデシカント空調に比して、再生温度を下げることもでき、消費エネルギーを極めて低減させることができる。
また、入気路110の入口と出口の両端とも室内に開口し、排気路111の両端を室外に開口することにより、常に室内の空気を除湿し続ける装置とすることができる。またこれを逆にすれば、外気の湿分を室内に供給し続ける加湿器として利用することができる。この際に紫外線および光触媒によって湿分は殺菌浄化されているため、常に正常な水蒸気を供給することができる。
図2は、従来のデシカント空調の構成に、光触媒材料(例えば光触媒シリカゲル)を含有する除湿ロータ101と、紫外線照射装置102とを備えた構成を示している。図2(a)に示した温度および湿度は例示である。また図2(b)は除湿ロータ101内の温度と蒸気圧の関係とを示している。
上記構成によれば、図5に示した従来の構成に比して、紫外線の照射および遮断によって除湿ロータ101の吸湿および放湿を促進することができる。したがって除湿ロータ101から放湿するための加熱を低減させることができ、図2(a)に示した温度および湿度の例を参照すれば、加熱器503による加熱を削減(空気C6の温度を80℃→70℃)としても、同様の吸湿能力を得ることができることがわかる(入気路510の空気C1→C3の湿度は同様に16g/kg→9g/kg)。これに伴って再生温度を低下させることができ(排気路511の排出空気C7の温度54℃→50℃)、消費エネルギーを極めて低減させることができる。
また図2(b)は除湿ロータ101内の温度と蒸気圧の関係とを示している。a→bは除湿ロータ101が回転して入気路510から排気路511へ移動したときの動作である。このとき紫外線が遮断されることから、除湿ロータ101の吸着力が低下して放湿され、蒸気圧が急激に上昇している。b→cは排気路511内での動作であり、放湿しながら温度が上昇している。c→dは除湿ロータ101が排気路511から入気路510へ移動したときの動作である。このとき紫外線が照射されることから光触媒が活性化され、吸着力が増大するために蒸気圧が急激に低下している。d→e→aは入気路510内における動作であって、冷却されながら吸湿する。
ここで、図2(b)に示すa→b→c→d→eで囲まれた面積と、図5(b)に示すa→b→cで囲まれた面積の比は、それぞれの構成で吸放湿できる水分量に比例する。このことから、本実施形態にかかる光触媒デシカント空調システムは、従来のデシカント空調システムに比して大幅に能力が向上していることがわかる。
図3は、光照射手段(紫外線照射装置102)に変えて電界印加手段を用いた例を示す図である。光触媒材料は、紫外線を照射する代わりに電界をかけることによっても、光を照射したときと同様に光触媒材料を活性化させることができる。そこで図3に示すように、ロータ103の両側面および中途部を導電性材料で形成して電極103a、103bとし、電界印加手段としての電源104を接続している。光触媒材料は電極の間に介在させてもよいし、電極自体の表面に塗布または付着させることでもよい。
図4は、光触媒シリカゲルを用いて行った実験の装置と結果を示す図である。紫外線透過性の天面を有する容器201の内部に光触媒シリカゲル202を封入し、上方から光照射手段としての蛍光灯203によって光を照射しながら、下方から気体を導入して光触媒シリカゲル202を気流で撹拌した。実験条件としては吸湿材の光触媒シリカゲルを400g、室温は24℃、時間は10分間、空気の流量は2m/分、光源の蛍光灯は10Wとした。その結果、吸湿結果としては湿度92%が88%に減少し、約5gの湿分が吸湿された。さらに蛍光灯を消灯して空気の流通を継続したところ、5gの湿分が放湿されることを確認したすなわち増加した5gはシリカゲルによる吸湿ではなく、光触媒作用による過湿状態によるものであることがわかる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、吸湿材に湿分を一次的に担持させることにより吸湿および放湿を行うデシカント空調システム、および吸放湿方法として利用することができる。
光触媒作用を利用したデシカント空調システムの例を示す図である。 デシカント空調システムの他の例を示す図である。 光照射手段に代えて電界印加手段を用いた例を示す図である。 光触媒シリカゲルを用いて行った実験の装置と結果を示す図である。 デシカント空調の概略構成を示す図である。 回転形の全熱交換器の概略構成を示す図である。
符号の説明
100…空調システム、101…除湿ロータ、102…紫外線照射装置、103…ロータ、103a、103b…電極、104…電源、110、510、610…入気路、111、511、611…排気路、201…容器、202…光触媒シリカゲル、203…蛍光灯、500…デシカント空調、501…除湿ロータ、502…顕熱ロータ、503…加熱器、600…全熱交換器、601…熱交換ロータ

Claims (4)

  1. 多孔質、ハニカム状または繊維状の担体に光触媒材料を含有させた吸湿材を内包するエレメントと、
    前記エレメントの光触媒材料を活性化させる活性化手段と、
    前記エレメントに2系統の気体を流通させる通気手段とを備え、
    前記エレメントは前記2系統の通気手段を往復し、前記エレメントの光触媒材料を活性化させることによって一方の系統の気体から吸湿させることにより前記エレメントを過湿状態とし、前記光触媒材料の活性化を停止して空気熱で再生することで他方の系統の気体に放湿させることを特徴とする光触媒デシカント空調システム。
  2. 前記活性化手段は、光照射手段であることを特徴とする請求項1記載の光触媒デシカント空調システム。
  3. 前記活性化手段は、電界印加手段であることを特徴とする請求項1記載の光触媒デシカント空調システム。
  4. 前記光触媒材料は、酸化チタンであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光触媒デシカント空調システム。
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