JP4920202B2 - 半導体加工キャリア部材の表面処理方法及びその物品 - Google Patents

半導体加工キャリア部材の表面処理方法及びその物品 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、シリコン半導体基板やガリウムリン、ガリウム砒素、窒化ガリウム等の化合物半導体基板の表面を超平滑化するための研磨用半導体加工キャリア部材の耐摩耗性、耐食性、耐汚染性を改善した表面処理方法及びその物品に関するものである。
パソコン、携帯電話、液晶デジタルテレビ、デジタルカメラ、カーナビゲーション機器、ブロードバンド情報端末に代表される高速大容量のデジタル情報処理に、シリコン基板等の高精度デバイスが利用されている。その材料基板は益々薄くなってゆく傾向にあり、従来以上の高精度超平坦面が要求されてきている。
極薄基板の研磨加工方法は、多くはラッピング加工やポリシング加工方法が採られる。これらはラフに切断された加工物を、所定の円形の穴部を設けた加工キャリアにセットした後、スラリーと呼ばれる研磨液を定量供給しながら回転させて研磨するラッピング加工、ダイヤモンド微粒子を鋳物、銅、錫等の比較的柔らかい金属に埋め込んだ定盤状に押し、回転研磨するハードポリシング加工、更に、布やウレタンスポンジなどの柔らかい材料に微粉砥粒を含んだ研磨液(化学作用のある液も含む)を定量供給しながら回転させ、鏡面研磨するソフトポリシング加工方法がある。
これら半導体基板の研磨加工には、装置振動を極力抑制することや駆動伝達部による振動減衰性に優れた鋳造筐体など、各種研磨装置の加工精度を極限まで向上させることが必要であるが、それ以上に基板を固定して回転研磨するためのキャリア治具(以下半導体加工キャリア部材と言う)の加工精度や耐摩耗性、耐食性、耐汚染性がますます必要とされるようになっている。
現在の半導体加工キャリア部材はステンレス鋼、チタン合金、ガラスエポキシ樹脂板なと、さまざまな基材が使用されているが、シリコン単結晶基板の研磨中において、基材からの金属の溶出、基材自身の摩擦・摩耗による損傷、回転歯車の摩耗損傷、金属の腐食など、キャリア部材の損傷は極薄ウエハーの研磨加工工程に重大なる影響を及ぼす。このため半導体加工キャリア部材を数百時間毎に交換して高品質化に対応して使用しているのが現状である。
従来から金属材料表面やセラミックス材料表面に滑り性を付与するため、ダイヤモンドライクカーボン膜(以下DLC膜と言う)を成膜する方法が提案されている。機械部品や接触部材と摺動する部材表面に、メタンガス、アセチレンガス等の原料を用いてプラズマCVD法で炭素膜を形成する方法は既に実用化されており、ビデオテープキャプスタンローラー、小型軸受け、湯水切替え弁などに適用され、優れた性能を発揮している。
下記公報に記載されている特許文献を参照する。
[特許文献1]特開2000−96233号公報にプラズマCVD法において、プラズマ生成方法や印加電圧、ガス組成などを工夫して、出来るだけ低温加工が可能なプラズマCVD装置を開発して、セラミックスやプラスチック成形品表面にもダイヤモンドライクカーボン膜(以下、DLC膜とも記す)を成膜する方法が提案され、さらにカメラ用オーリングや自動車用ワイパーゴムなどに利用することが提案されている。しかしながらこれらのプラズマCVD法は、導入したガスを高周波でプラズマ化させて、活性化したカーボン元素を部品表面で化学的に反応し堆積させる手法であるため、部材表面とDLC膜層との化学的結合力が弱く密着性に乏しいことがある。
特にプラスチック材料やゴム等の熱に弱い材料へ加工するためには、プラズマ密度を低く(弱く)するため、高周波を変調してソフトなプラズマを生成して成膜する必要がある。またプラズマ中のカーボンイオンを引きつけるためには、数十V〜数百Vのバイアス電圧を印加するのが一般的であるが、この程度の電圧ではカーボン元素は基材表層部分に付着する程度であるため、基材内部(数十nm以上)までイオン注入することは出来ない。このことからプラズマCVD法では必ず基材との密着性を上げるために下地処理層としてシリコン単体、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン炭化物、四塩化チタン、ペンタエトキシチタニウム、テトライソプロキシチタニウム等を導入して、ケイ素あるいはチタンとカーボンとの化合物の中間層を形成して基材との密着性を向上させることが必要である。
またカーボン固体ターゲットをスパッタリングして成膜するPVD法(物理的蒸着法)などにおいても、密着性を向上させるため金属やセラミックスの基材温度を300〜500℃加熱してDLC膜を形成したり、下地処理としてカーボンとなじみがよいケイ素やクロム材料を蒸着して成膜したりする必要があった。またプラズマ中のカーボンイオンを引きつけるために数十V〜数百Vの直流あるいは交流のバイアス電圧を印加するのが一般的であるが、この電圧は成膜エネルギーとしての利用であり、基材との密着性を大幅に向上させることは出来ない。
さらに下地を均一に付けるためには特別な反応機構の装置を設ける必要があり、膜厚の均一性を確保するためには回転機構は不可欠であり、大きな複雑な物品では対応できず、小型、一定形状の製品にしか対応できなかった。特に本提案で加工する半導体加工キャリア部材は直径500〜800mmに及ぶ大面積で0.5〜0.8mm厚の高精度円盤からなり、この表面に0.1μm精度でDLC膜を均一に成膜する必要がある。
上記のプラズマCVD法では、大面積であると板材が歪み、加工精度が得られず、またPVD法では、回転機構を設けてDLC成膜を行っても、膜厚の均一化はできず1μm以上の厚さばらつきが生じた。さらに両者共に成膜加工プロセスが複雑となり、加工コストが上昇した。
上述した技術では、半導体加工キャリア部材へのDLC均一成膜は困難であり、複雑な回転機構など付けることなく高精度で安価、且つ均一なDLC膜の形成が可能なプロセスが望まれていた。
本発明は直径500〜800mmに及ぶ大面積で0.5〜0.8mm厚の高精度円盤からなる半導体加工キャリア部材表面層を、プラズマベースイオン注入技術(Plasma based Ion Implantation)を用いて表面改質し、機能性DLC膜を形成する。従来技術である物理的成膜プロセス(PVD)や化学的成膜プロセス(CVD)では出来ない、新規なDLC成膜プロセスと高品質なDLC膜をコーティングした半導体加工キャリア部材を提供するものである。
従来のダイヤモンド状炭素膜、即ちDLC膜は高硬度で耐摩耗性、電気絶縁性、親水性等に優れるが、成膜方法や使用する原料により、内蔵する水素含有暈が異なり様々な硬さの炭素膜が得られた。特にプラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などは高硬度で耐摩耗性に優れているが、基材との密着性に乏しという課題があった。本発明はプラズマベースイオン注入・成膜法を各種金属材料、セラミックス材料、プラスチック成形材料等の複合物である半導体加工キャリア部材表面に適用して、耐摩耗性、耐食性、耐汚染性を改善した表面改質技術として提供するものである。
本発明は、半導体加工キャリア部材をプラズマ表面処理装置内に設置し、前記プラズマ表面処理装置内に炭化水素系ガスを導入して、そのガス圧力を0.1〜10Paに保持し、前記半導体キャリア部材に高周波電力を給電して放電プラズマを発生させ、前記半導体加工キャリア部材にパルス電圧1〜50kV、周波数100〜5000サイクルの負の高電圧パルス(以下、負電圧パルスとも記す)を印加して、前記半導体加工キャリア部材の表面にカーボンイオンを注入し、その表面にダイヤモンドライクカーボン層を形成することを特徴とする。前記半導体加工キャリア部材に数kV〜数十kVの負電圧パルスを印加して、カーボンを含むイオンを半導体加工キャリア部材表面に注入することによりカーボンの傾斜層を形成させ、更に前記パルス電圧を制御しながらカーボンと水素を含有したDLC膜を形成させることによって、上記の課題の解決を実現し目的を達成するものである。
半導体加工キャリア部材は単体材料でなく、多くはステンレス鋼、チタン合金等の金属円盤部分とポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂歯車部分から構成された複合部材、或いはガラス繊維強化エポキシ樹脂、カーボン繊維強化エポキシ樹脂等の円盤部材などが組み合わされた複合部材からなる。このことから金属でもプラスチックスでも成膜出来る条件でDLC成膜する必要がある。
具体的には真空チャンバー、真空排気系、ガス供給・制御系、高周波電源、負の高電圧パルス電源(以下、高電圧負パルス電源と記す)、セット架台、高電圧導入系と冷却系構成された表面処理装置を用いて半導体加工キャリア部材の表面改質を行う。金属部材には電極リード線を接続するのみで給電可能であるが、セラミックス、ゴム、プラスチック等の絶縁物に電圧を印加するためには、部材背面、或いは部材内部に電極を配置して、該電極に高周波電力を給電してガスプラズマを発生させる必要がある。前記被注入物である金属部材及びプラスチックス部材に負の高圧パルス電圧を加えると、プラズマ中の電子は排斥され、被注入物の形状に沿ってイオンシースが形成される。印加した負のパルス電圧の 大部分はこのイオンシースに加わり、プラズマ中の正イオンは吸引、加速されて前記被注入物の形状に沿って入射する。従って、前記被注入物の表面には高エネルギーイオンが注入され、注入されたイオンを含有する傾斜層が形成される。
本発明では金属およびプラスチックス等の絶縁物に対してもカーボンイオン注入が可能である。従来の直流バイアス電圧を印加する場合は、絶縁物に正イオンを注入するとチャージアップして絶縁破壊を起すことがあった。本発明よる高周波電圧、高電圧の負パルス電圧を印加する方法では、パルス電圧が印加されていない時にはプラズマが基材表面に接近し、基材に帯電した電荷は中和され、チャージアップは解消される。また、パルスの周波数および印加時間等を形状毎に最適化して行うことで絶縁破壊を防止すると共に、チャージアップによる膜の不均一性、成膜速度の低下を防ぐことが可能である。
下記のとおりである。
本発明に係る表面処理方法は、一定の周期で発振するパルス状の高周波電力(以下、高周波パルスとも記す)を被処理物に給電して放電プラズマを励起し、前記高周波パルスの直後に負電圧パルスを前記被処理物に印加して、その表面にイオン注入、或いはDLC被膜を形成する方法である。従って、前記表面処理方法によって成膜された被膜の物性は、高周波電源の周波数、高周波パルスの繰返し周波数、パルス発振時間などに依存し、また、高電圧負パルス電源のパルス電圧、パルス幅、前記高周波パルスからのディレータイムなどに依存する。更に、プラズマ生成原料のガス流量、ガス圧力等にも影響される。これらの要因を制御して被処理物である半導体加工キャリア部材表面にイオン注入し、その表面にDLC膜を被覆することにより、耐摩耗性、耐食性、耐汚染性を改善した半導体加工キャリア部材を提供することができる。
前記原料ガスである炭化水素系ガスは、メタン、アセチレン、ベンゼン、トルエン及びシクロヘキサノン、クロロベンゼン等からなる炭化水素化合物から選択される少なくとも1種類を主成分とするガスを使用する。真空チャンバー内にガスを導入し、高周波電圧を印加して前記原料ガスをプラズマ化することによって、カーボン原子もしくは分子イオンを生成させ、負電圧パルスを印加して加速し、前記半導体加工キャリア部材にイオン注入する。
炭化水素系ガスによって、カーボン原子と水素原子の割合の異なる放電プラズマが励起されるため、生成されるDLC膜中に含まれる水素原子の必要な割合によって、ガス種とその混合割合を決定するのが好ましい。メタン、アセチレン、ベンゼン、トルエンガスにおいて、脂肪族系と芳香族系によってカーボンのイオン注入度合いやDLC膜の成膜状態が大きく変化することが知られており、さらに必要に応じて二フッ化炭素、四フッ化炭素、六フッ化炭素、六フッ化硫黄および十フッ化四カーボン等を添加することにより、潤滑性や撥水性などの機能を付加したDLC膜を形成することができる。
放電プラズマを発生させる高周波電源は、周波数が0.2MHzから2.45GHz、出力が10Wから20kW、高周波パルスのパルス幅が1μsから200μsであることが望ましい。前記高周波電源の好適な周波数は1MHz〜50MHzである。また、前記高周波パルスの好適なパルス幅は30μs〜100μsである。
本発明によれば、生成されるDLC被膜の物性は印加する高周波パルスにも依存する。従来の質量分離型のイオン注入装置では、メタン、アセチレン等の市販の炭化水素ガスを使用し、高周波電界により放電プラズマを励起させ、カーボンイオンのみを注入することが可能であった。しかし、本発明に係る表面処理方法では、被処理物に負の高電圧パルスを印加してプラズマ表面から直接加速してイオン注入するため、カーボンと結合した分子イオンも不純物として同時に注入される。本願発明者等は、これらの余分なイオンの存在下でもカーボンイオンを十分に注入できる良好なプラズマ条件を種々検討した結果、次の高周波パルス印加条件が好適であることを見出した。
高周波パルスの印加条件、即ち、繰り返し周波数、パルス幅、出力電力の最適化が必要である。繰り返し周波数が100Hz以下であると一定時間内のイオン注入回数が減少することになりイオン注入効率が低下する。一方、5000Hz以上であると高周波電源の高性能化が必要となり装置コストが高くなる。パルス幅は励起される放電プラズマの密度に関係し、パルス幅が10μs以下であると十分なプラズマ密度が得られず、また、100μs以上ではプラズマ密度は飽和する。なお、前記高周波パルスはパルス発振のみならず連続発振する高周波電力を給電することができる。
前記負電圧パルスは、被膜の基材との密着性、耐摩耗性、耐食性付与の観点からは−1.0〜30kVが好ましい。−1.0kV以下であると基材へのイオン注入深さが浅く、基材とDLC膜間の傾斜構造が得られず密着力が低い。また、−30kV以上の高電圧になると基材とDLC膜間の傾斜構造化は進むが、高電圧負パルス電源が大型化して装置コストが高くなり、絶縁性基材の場合にはチャージアップによる異常放電の発生、イオン照射による温度上昇等の不具合が生じ、プラスチック成形品のひずみ発生、損傷等が顕著になる。
各種基材表面へのイオン注入時間は制約されるものではないが30〜120分であることが好ましい。より好ましくは生産性の観点から短時間処理であるが、半導体加工キャリア部材のプラスチック成形部分ではカーボン原子の注入により表面層が脆くなり、密着性を低下させることもあり、材料成分によってイオン注入条件を選定する必要がある。
従来の質量分離型のイオン注入装置では、利用可能なイオンビーム電流はmA以下で、1E17ions/cm2のイオン注入するには数時間もかかってしまう。これに対して本発明に係る表面処理方法では、プラズマ表面から直接イオンを取り出すことができるため、数A〜数十Aのビーム電流が得られ、短時間でのカーボンイオン注入処理が行える。且つ直流電圧によるイオン注入でなくパルス電圧によるイオン注入であるため、絶縁物に対してもチャージアップによる損傷は非常に少ない。
本発明のカーボンイオン注入法では表層の酸化層を充分突き破るだけのエネルギーでイオン注入されるため、カーボンの傾斜構造を容易に形成することができる。特に、化学量論的にカーボンを固溶し難い非鉄金属に対して高エネルギーでカーボンイオン注入することにより、表面硬度を上げながらDLC膜を形成することが可能である。また、DLC成膜エネルギーを変化させてDLC膜の弾性率を制御しながら成膜することが可能である。従って、DLC膜中の残留応力が低く密着性が得られやすい。このため耐摩耗性が必要とされる半導体加工キャリア部材では厚さ2.0〜10μmの高硬度DLC膜を容易に得ることができる。
また腐食性が強いシリコン研磨溶液を使用してシリコン基板を研磨する場合には、耐食性を重視したDLC成膜を行う必要がある。従来のグラファイトターゲットを原料として成膜するスパッタリング成膜方法では、ドロプレットと呼ばれるカーボン粒子がDLC膜中に存在し、微小なピンホールが多数発生して耐食性を大きく損なった。本発明のカーボンイオン注入+DLC成膜法では任意な量だけカーボン注入して、カーボンの傾斜構造を形成することが可能であり、その表面に形成するDLC膜は水素元素の含有量を制御した非晶質カーボン堆積物であることから、ドロップレットもピンホールもない非常に緻密なDLC成膜とすることが可能である。
本プロセスではDLC成膜時のパルス電圧を変化させることによりDLC膜の弾性率を制御しながら成膜することが可能であるため、炭素膜中の残留応力が低く密着性が得られやすい。このため2.0〜10μmの炭素膜を容易に得ることが可能であり、直径500〜800mmに及ぶ大面積で0.5〜0.8mm厚の高精度円盤からなる半導体加工キャリア部材に対して、在留ひずみが影響することなく、0.5μm以下の精度で均一にDLCを成膜することが可能となり、本プロセスが最適であることが判った。
本発明のDLC膜をコーティングした半導体加工キャリア部材では、その非処理物表面よりカーボンが10nm以上イオン注入され、その表層部に厚さ1.0〜10μmの高硬度DLC層が成膜されていることが大きな特徴としている。従来のプラズマCVD法やPVD法などでは、プラズマ中のカーボンイオンを引きつけるために数十V〜数百Vの直流あるいは交流のバイアス電圧を印加するのが一般的であるが、この電圧では被処理物表面よりカーボン原子が10nm以上イオン注入されることは無く、基材との密着性向上に寄与することはなかった。
負電圧パルスのパルス電圧やパルス幅、繰り返し周波数、処理温度等を種々変化させて評価した結果、被処理物表向から、より深くカーボン原子が注入されていることが密着性向上に寄与することを見出した。実験の結果少なくとも10nm以上イオン注入されていることが好ましく、これより浅いと密着性への寄与率が低下することが判った。
カーボン原子が表層部より深く注入され、その表面に厚さ1〜10μmの硬質なDLC膜が形成されると、耐摩耗性、耐食性、潤滑性及び耐汚染性に著しい効果が発揮される。従来のプラズマCVD法やPVD法などは、基材界面に発生する残留応力のため、炭素膜は0.1〜2.0μm成膜するのが一般的であったが、本発明では10nm以上の傾斜構造層が形成されるため基材界面に発生する残留応力が低減され、3.0μm以上のDLC膜の成膜が可能となった。実験によると例えば柔軟なアルミニウム基材に対して50〜100μmのDLC膜の成膜も可能であり、高機能・長寿命な摺動部材として応用可能であることが判った。
更に、半導体加工キャリア部材で重要なことは、シリコン基板の研磨中に不純物が溶出しないことである。従来のステンレス鋼を使用した半導体加工キャリア部材では、鉄、クロム、ニッケルなどの微量不純物が溶出して、シリコン基板に悪影響を及ぼすことがあった。本発明に係る半導体加工キャリア部材では、緻密で均一なDLC膜コートにより不純物の溶出が全く検出されない半導体加工キャリア部材を得ることが可能となった。
金属とプラスチックの複合部材である半導体加工キャリア部材はセット架台に取付けられる。該セット架台は高周波電力を給電するフィードスルーと一体化されている。高周波電力はフィードスルー、前記セット架台を介して半導体加工キャリア部材に給電される。半導体加工キャリア部材に高周波電力を給電することによって、半導体加工キャリア部材の表面に高密度のプラズマを形成する。プラズマ中にはイオン、ラジカル、電子が共存し、負電圧パルスを印加すると、高エネルギーの炭素イオン、水素イオン及びラジカルが前記半導体加工キャリア部材表面に入射し、基材表面でイオン注入、化学結合してDLC膜が 形成される。前記高周波パルス及び負電圧パルスを制御することによって所望のイオン注入と成膜の組み合わせが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明に係る実施例に用いたプラズマ表面処理装置の概略構成を図1に基づいて説明する。この装置は、半導体加工キャリア部材1をセットするセット架台2を内蔵する真空チャンバー3を具えている。セット架台2は高周波電力及び負のパルス電圧を印加するための電極を兼ねている。真空チャンバー3は、排気装置4により内部を所定の真空度に保持することができる。この装置は、所定の炭化水素系ガスを導入する炭化水素ガス導入口5、また必要に応じてDLC膜の密着性を向上させるため金属系元素をイオン注入するための有機金属ガス導入口6を備えている。
更に、この装置は、各種形状の半導体加工キャリア部材1に負の高電圧パルスを印加する高電圧負パルス電源7と高周波(RF)電源8も具えている。高電圧負パルス電源7は、所定の波高値の負電圧パルスを発生させ、高電圧用フィードスルー9を通じて半導体加工キャリア部材1に負電圧パルスを印加する。このフィードスルーはセット架台2に接続されており、セット架台2は絶縁碍子10によって電気的に浮いた状態に保持されている。更に、DLC成膜時には、負電圧パルスと高周波電力を重畳装置11によって重畳し、高電圧用フィードスルー9を介して前記半導体加工キャリア部材1に給電される。高電圧用フィードスルー9にはシールドカバー12が取り付けられフィードスルー9を防護している。
本装置のセット架台2には、図1のA展開図に示すような半導体加工キャリア部材1がセットされる。架台2には、直径500mm厚さ0.7mmの半導体加工キャリア部材1を3〜9枚セットすることが出来る。半導体加工キャリア部材1にはシリコン基板固定用の開口部aが数箇所開いており、該開口部内周部にはポリエーテル樹脂リング13が接着されている。開口部の形状や樹脂材質などは任意に選定される。また部材の一部にはDLC成膜後の膜厚を正しく評価するために10×10×0.3mm角のシリコン試験片(b)と、DLC成膜品の物理的、化学的特性を評価するための25×25×2mm角ステンレス鋼試験片(c)を貼り付け試験評価を行えるようにしている。
これら半導体加工キャリア部材に負電圧パルスを印加すると、プラズマ中のカーボンイオンあるいはCH、CH、C等のイオンが半導体加工キャリア部材に引きつけられ、カーボンイオンあるいは水素イオンが注入される。半導体加工キャリア部材に負電圧パルスを印加してイオンを注入するので、部材が平板でなく凹凸のある立体形状物でも、電界が部材の形状に沿って発生し、この表面に対してほぼ直角にカーボンイオンが入射する。このため絶縁性あるプラスチック部材に凹凸があってもプラスチック表面全体にカーボンイオンを注入することができる。なお、同時に水素イオンもイオン注入されるが、基材中の水素は注入後に拡散して脱ガスすることが知られており、基材の物性をあまり左右されることはないと考えられている。
カーボンイオン注入後、連続してDLCを成膜する。カーボンイオン注入は数kV以上好ましくは10kV以上の電圧でイオン注入されるが、DLC膜の成膜はメタン、アセチレン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系ガスを任意割合で混合したガスを10kV以下の負電圧パルスを印加しながら成膜する。この理由は、高エネルギーでDLCの成膜を行うとイオンの衝突エネルギーによりDLCの膜構造が乱れ、硬高度な被膜が得られにくいばかりでなく、成膜速度が得られにくいためである。特に表層部分になるほど低エネルギーで成膜する方が高品質なDLC膜被覆物品が得られるので好ましい。好ましくは成膜時に自動制御により高電圧側から低電圧側に徐々に低下させる成膜手法が好ましい。
以下実施例に基づき説明する。
(実験例1)
図1に示すプラズマ表面処理装置を用いて、図中のA展開図に示すように半導体加工キャリア部材1に設けられた開口部aの近傍に、分析用試験片b及びcを複数個貼り付け、分析評価に用いた。実験は次の条件でプラズマを発生させ、カーボンイオン注入+DLCの成膜を行い評価した。
使用材料:ステンレス鋼(新日鐵住金ステンレス社製SUS304材)
使用ガス種:メタンガス/アセチレン混合ガス
ガス混合比:メタンガス50/アセチレン50
注入・成膜時圧力:0.5Pa〜1.0Pa
注入時負電圧パルス:10kV、20kV、30kV
成膜時負電圧パルス:10kV→2kV
注入時間:30分
炭素膜成膜時間:180分
印加周波数:2000Hz
前記の3条件の前記注入時負電圧パルスを印加してカーボンイオンをステンレス鋼へ注入し、その後電圧を下げながらDLC膜をメタン/アセチレン混合ガスプラズマを用いて成膜を行った。上記成膜時圧力は、前記成膜時負電圧パルスを変化させるとガス圧力が変動するため、その時の圧力範囲を示し、パルス電圧の矢印は成膜時間内にパルス電圧を低 させながら実験したことを示す。注入されたカーボン元素の深さ方向の分布をオージェ分析装置(AES)で評価を行い、カーボンの注入深さと注入量(原子%)を求めた。またステンレス鋼基材表面の硬度と密着性をダイナミック硬度計およびスクラッチ密着性評価試験機にて測定し、さらに摩擦係数をボール&ディスク法による摩擦試験で鋼球を用いて測定した。DLCの膜厚は半導体加工キャリア部材の9ヶ所に貼り付けたシリコン試験片に付着したDLC膜厚を求め、DLC膜厚のばらつきを評価した。AES分折による注入エネルギー10keV、20keV、30keVにおけるカーボン注入分布を図2に示した。また硬度、密着性、摩擦係数については図3に未処理のステンレス鋼と比較して示した。
SUS304基板にカーボンイオン注入とDLC膜を形成した被膜のオージェ分析によるカーボン注入深さとカーボン濃度との関係を図2に示す。横軸はステンレス鋼基板の深さ方向を示し、原点はDLC膜材料表面を示す。縦軸は材料中のカーボン原子の割合を示している。なお分析に当たりDLC膜はあらかじめアルゴンスパッタにより表面汚染物を除去して分析した。図2から判るようにステンレス鋼表面ではDLC膜主成分であるカーボン層が300nm付近まで形成されており、330nm付近がステンレス鋼の最表層部分と見られる。ここからカーボン注入層が380nm〜450nm付近まで高濃度のカーボン層であることが判る。この結果、注入エネルギーが高いほどカーボンの侵入深さは深く、内部までイオン注入されていることが判る。カーボンの注入深さは10keVで60nm付近まで、20keVで90nm、30keVで120nmほどイオン注入されていることが判る。このことはDLC膜形成前の印加電圧が高い程、カーボンはステンレス材料中に深く注入され、傾斜構造が形成されていることが判る。
一方、ステンレス表面のダイナミック硬度、スクラッチ密着力及び摩擦係数を図3に示す。未処理のステンレス鋼は硬度570と非常に柔らかいが、DLC膜を成膜することによりいずれも1300以上の硬度を示し、且つスクラッチ密着力も基材が柔らかいにもかかわらず15N以上の密着力を示すことが判る。またステンレス鋼は0.3以上の非常に高い摩擦係数を示すが、DLC膜によりいずれも0.18以下の低摩擦係数を示した。イオン注入エネルギーとの関係を見ると、適度な注入エネルギーにおいて、硬度は高く、摩擦係数が低くなることが判った。更に、DLC膜厚の均一性を評価した結果、図3に示すように6枚の半導体加工キャリア部材について各9点づつ測定した結果、膜厚は平均2μm±0.3μmでDLC膜が形成できることが判った。
(実験例2)
に示すプラズマ表面処理装置を用いて、図中のA展開図に示すようにチタン合金半導体加工キャリア部材1に設けられた開口部aの近傍に、分析用試験片b及びcを複数個貼り付け、分析評価用に用いた。実験は次の条件でプラズマを発生させ、カーボンイオン注入+DLC膜の成膜を行い評価した。
使用材料:チタン合金材料(株式会神戸製鋼所社製KS6−4材)
使用ガス種:アセチレン/トルエン混合ガス
ガス混合比:アセチレン70/トルエン30
注入・成膜時圧力:0.5Pa〜1.0Pa
注入時負電圧パルス:10kV、20kV、30kV
成膜時負電圧パルス:10kV→2kV
注入時間:30分
炭素膜成膜時間:180分
印加周波数:3000Hz
前記の3条件の前記注入時負電圧パルスを印加してチタン合金板へカーボンイオンを注入し、引き続いてパルス電圧を低減しながらアセチレン/トルエン混合ガスプラズマ中でDLC膜の成膜を行った。注入されたカーボン原子の深さ方向の分布をオージェ分析装置(AES)で評価し、カーボン原子の注入深さと注入量を求めた。また、チタン合金基材表面の硬度および密着性評価ダイナミック硬度計およびスクラッチ密着性評価試験機を用いて測定した。更に、ボール&ディスク法による摩擦試験で鋼球を用いて摩擦係数を測定した。DLCの膜厚は半導体加工キャリア部材の9ヶ所に貼り付けたシリコン試験片に堆積したDLC膜の厚さを測定し、DLC膜厚のばらつきを評価した。AES分析による注入エネルギー10keV、20keV、30keVにおけるカーボン注入分布を図5に示した。また硬度、密着性、摩擦係数については図6に未処理のチタン合金と比較して示した。
図4にオージェ分析結果を示す。横軸はDLC膜表面からの深さを示し、原点はDLC膜表面を示している。縦軸は材料中のカーボン原子の割合を示している。表面から深さ330nmまではDLC膜が形成されており、チタン合金基材へのカーボン注入層は330nmから420nm〜540nm付近までであることが判る。この結果、注入エネルギーが高いほどカーボンの侵入深さは深く、内部までイオン注入されていることが判る。カーボンの注入深さは10keVで100nm付近まで、20keVで160nm、30keVで200nmほどイオン注入されていることが判る。このことはDLC膜形成前の負のパルス電圧が高い程、カーボンはチタン合金基材中の深くまで入り込み傾斜構造が形成されていることが判る。
一方、表面処理したチタン合金表面のダイナミック硬度、スクラッチ密着力と摩擦係数を図5に示す。未処理のチタン合金は硬度320と非常に柔らかいが、DLC膜を成膜することによりいずれも1100以上の硬度を示す。スクラッチ密着力も基材が柔らかいにもかかわらず12N以上の密着力を示すことが判る。また、チタン合金は0.4と非常に高い摩擦係数を示すが、DLC膜によりいずれも0.16以下の低摩擦係数を示した。イオン注入エネルギーとの関係を見ると、高エネルギーでやや硬度が低くなる傾向になることが判った。
さらに、DLC膜厚の均一性を評価した結果、図5に示すように6枚の半導体加工キャリア部材についてそれぞれ9ケ所測定した結果、平均2μmの膜厚に対して、±0.3μmの誤差範囲でDLC成膜が出来ることが判った。
また、実験例には記載していないが、ガラスエポキシ基材に関しても同様の実験、評価を行った結果、10keVエネルギーで130nm付近までカーボンイオン注入が確認され、さらにアセチレン/トルエンで成膜したDLC膜形成後の物性もチタン合金と同様た表面物性を示すことが判った。このように金属、絶縁物問わずカーボンのパルスイオン注入とそれに続くDLC成膜が不可欠であることが明らかになった。
以上、説明したように、本発明に係る表面処理方法を用いて半導体加工キャリア部材にカーボンイオン注入を行い、更にその表面にDLC膜を形成することにより、半導体加工キャリア部材の耐摩耗性、耐食性、耐汚染性に優れたDLC被覆物品及びその表面処理方法を提供できることが判った。
また、本発明に係る表面処理方法によるDLC被覆物品は、表面硬度が高く、耐摩耗性、耐食性、耐汚染性が優れていることから、半導体産業分野以外のアルミ磁気ディスク基板、ガラス製磁気ディスク基板、フォトマスク用ガラス基板、水晶発振子、光学レンズの研磨、反射鏡等の研磨へも利用可能である。さらに、本発明のカーボンイオン注入+DLC膜形成技術は、耐摩耗性、耐食性、耐汚染性以外に潤滑性、撥水性・離型性も増大させることができ、本発明の用途以外の金属材料やセラミックス材料の表面硬度アップや潤滑性・離型性の機能性向上など工業用セラミックス材料や金属材料成形品等に対しても同様に応用可能である。
本発明に係る実施例に用いたプラズマ表面処理装置の概略構成図である。 SUS304へのカーボンイオン注入+DLC形成後のオージェ分析によるカーボン注入深さとカーボン濃度との関係を示すである。 SUS304へのカーボンイオン注入+DLC形成後の硬度、密着力、摩擦係数など物理的変化と膜厚分布を示す表である。 チタン材へのカーボンイオン注入+DLC形成後のオージェ分析によるカーボン注入深さとカーボン濃度との関係を示すである。 チタン材へのカーボンイオン注入+DLC形成後の硬度、密着力、摩擦係数など物理的変化と膜厚分布を示す表である。
1 半導体キャリア部材
セット架台
3 真空チャンバー
4 排気装置
5 炭化水素ガス導入口
6 有機金属ガス導入口
7 高電圧負パルス電源
8 高周波(RF)電源
9 高電圧用フィードスルー
10 絶縁碍子
11 重畳装置
12 シールドカバー

Claims (6)

  1. 金属部材と、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ナイロン樹脂、ガラス繊維強化エポキシ樹脂及びカーボン繊維強化エポキシ樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の樹脂部材とからなる半導体加工キャリア部材をプラズマ表面処理装置内に設置し、前記プラズマ表面処理装置内に炭化水素系ガスを導入して、そのガス圧力を0.1〜10Paに保持し、前記半導体加工キャリア部材に高周波電力を給電して放電プラズマを発生させ、前記半導体加工キャリア部材にパルス電圧1〜50kV、周波数100〜5000サイクルの負の高電圧パルスを印加して、前記半導体加工キャリア部材の表面にカーボンイオンを注入し、その表面にダイヤモンドライクカーボン層を形成することを特徴とする半導体加工キャリア部材の表面処理方法。
  2. 前記炭化水素系ガスとして、メタン、アセチレン、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、クロロベンゼン、二フッ化炭素、四フッ化炭素からなるガス群から選択される少なくとも1種類のガスを使用してカーボンイオンを注入し、その表面にダイヤモンドライクカーボン層を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体加工キャリア部材の表面処理方法。
  3. 前記半導体加工キャリア部材へ印加する前記負の高電圧パルスの電圧が10kV〜30kVであって、カーボンイオン注入時間が30〜120分であることを特徴とする請求項1及び2に記載の半導体加工キャリア部材の表面処理方法。
  4. 前記金属部材が、ステンレス鋼又はチタン合金であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体加工キャリア部材の表面処理方法。
  5. 前記半導体加工キャリア部材表面にカーボンイオン注入後、継続して少なくとも厚さ1μmのダイヤモンドライクカーボン層を形成し、その表面の摩擦係数を0.18以下にしたことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の半導体加工キャリア部材の表面処理方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の表面処理方法を用いて製造した半導体加工キャリア物品。
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